【発明の詳細な説明】
ポリプロピレン/ポリスチレン多層フィルム構造体
本発明は紙に容易に接合しうる少なくとも1の低光沢層をもつ透明もしくは半
透明多層フィルムに関する。このフィルムは包袋(又は封筒)の窓として特に適
している。
紙包袋の窓用にポリマーフィルムを用いることは周知である。これらの窓をも
つ包袋はその表面に別途に住所を記載したり住所ラベルを貼りつける必要がなく
資源の節約になる。手紙や請求書その他の内容物を必要に応じて折りたたんで、
ポリマーフィルムからなる窓を通して見える位置に内容物上の記載した受取人の
住所が位置するような大きさにする。
包袋窓としての適合性をもつフィルムは公知である。DE−A−431238
8.0には接合性がある反射率を低下させた表面をもつ透明な延伸ポリプロピレ
ンフィルムが開示されている。このフィルムは少なくとも2層のポリプロピレン
からなる。反射率の低下は線状低密度ポリエチレンとマレイン酸無水物をもつ実
質上プロピレン/エチレンのコポリマーを導入することによって達成される。上
記に開示されたフィルムは2軸延伸されている。
DE−A−4312388.0にはポリスチレンフィルムとPVCフィルムが
窓つき包袋として用いられていると記載されている。2軸配向ポリプロピレンが
用いられているがこのフィルムは高速走行する包袋製造装置によっては紙に容易
には接合しないとされている。
しかしポリスチレン表面は包袋の製造者に知られている。包袋に窓用フィルム
を接合するための接着生成物は公知でありまた有効である。しかしポリプロピレ
ンはポリスチレンよりもコスト的に有利である。
ポリプロピレンとポリエチレンの層をもつフィルムの製造はGB−A−228
1282及びGB−A−2111908に開示されている。
JP−A−51−28879にはプロピレンの2軸延伸フィルムとスチレンブ
タジエン熱可塑性エラストマーのラミネートが開示されている。このフィルムは
優れたヒートシール性を示すと述べられている。
JP−A−55−57428には実質上2軸配向(延伸)したポリプロピレン
にポリスチレンをラミネートしたフィルムが開示されている。これは重量物の包
袋に適するテープとして用いられることが提案されている。
JP−A−55−148155には1)スチレンとブロックポリスチレン−ブ
タジエンをスチレン−ブタジエンブロックコポリマー用溶媒と組合せた層、2)
ポリプロピレン及びエチレン酢酸ビニルコポリマーからなる可撓性層及び3)ポ
リプロピレンからなる延伸した層からなる3層フィルムが開示されている。この
フィルムは食品用の開封容易なバッグとして提案されており、冷凍温度で可撓性
かあり沸水にも耐えるとされている。
JP−A−55−163164にも2軸延伸ポリスチレンフィルム上にポリプ
ロピレン層をキャスト又はラミネートしたフィルムからつくった食品容器が開示
されている。
JP−A−80−23746にはポリスチレン上にポリスチレン層の厚さに対
し1/10−1/100のポリプロピレン層をもつ食品包袋フィルムが開示され
ている。このフィルムは延伸されている。
JP−A−56−27326にはポリスチレン/ブタジエン/スチレン及び2
軸延伸したポリプロピレンのラミネートシートが開示されている。このフィルム
は接着テープとして提案されている。
JP−A−89−174324には低下した光沢をもつ2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムの包袋材が開示されている。このポリプロピレンはコロナ放電処理後
にスチレンを含有するエマルジョンで被覆されている。
JP−A−110150にはポリスチレンフィルムとポリオレフィンフィルム
の積層体からなるバッグが開示されている。
NL−A−69−13608には所望によりポリスチレンをラミネートした配
向ポリプロピレンフィルムが開示されている。
US−A−4608284には表面に印刷されていてもよい配向ポリスチレン
と未配向ポリプロピレンフィルムの積層体が開示されている。フィルム界面は接
着剤で合体されている。このフィルムは熱収縮性印刷ラベルとして適していると
されている。
US−A−5468563にはポリプロピレンからつくった窓用フィルムとし
て用いうるフィルムが開示されている。ゴム変性エチレン及び無水マレイン酸、
主成分がポリプロピレンのプロピレン/エチレン/ブチレンのコー又はターポリ
マー、又はプロピレン/ポリエチレンブロックコポリマーのコポリマーが反射率
低下層として記載されている。そのコア層はイソタクチックポリプロピレン、ラ
ンダムプロピレンコポリマーからなる。第2外層は抗ブロック剤を添加したコア
層の物質からなる。この層は共押出しし次いで延伸してもよい。
EP−A−0122495にはDSC(示差走査熱量分析)で120℃と65
℃の間に少なくとも3つのピークをもつオレフィン性ポリマーフィルムに2軸配
向ポリプロピレンをラミネートしたフィルムが開示されている。多重ピークは低
い光沢と高いヘーズをもたらすとされている。ラミネート等で金属化した表面を
付与した装飾包袋紙としての用途が開示されている。
JP−A−51−19079には1層がポリプロピレン等のポリオレフィンか
らつくられ、1層がポリスチレン樹脂にスチレン−ブタジエンコポリマーを5−
30重量部加えて得た熱可塑性層である多層複合フィルムが開示されている。こ
の多層フィルムはこれら層の共押出し及び熱溶融でつくられる。フィルムの配向
はしていない。
US−A−4464439には結晶性ポリプロピレンの少なくとも1のシート
と高衝撃ポリスチレン、結晶性ポリプロピレン及びスチレン/ジエン性モノマー
のブロックコポリマーからなるポリマー材料の少なくとも1のシートから形成し
た共押出し積層体が開示されている。
GB−A−1357950には1層がビニル芳香族モノマーのホモポリマー又
はコポリマー、オレフィンモノマーのホモポリマー又はコポリマー及びポリビニ
ル/芳香族ブロック及びポリオレフィンブロックをもつブロックコポリマーであ
る少なくとも2層をもつ熱可塑性積層体が開示されている。
包袋用窓用フィルムにはいくつかの特性が必要である。US−A−54685
63に記載されているように、いくつかの重要な特性として、窓用フィルムが工
業的に一般的に用いられている接着剤で包袋の紙に接合すること及び郵便区分け
装置によって住所が読みとれる透明性をもつことが挙げられる。透明性は重要だ
が、透明で光沢のある窓は光を反射する。反射した光は郵便区分け装置の効率に
悪い影響を与えまた包袋の到着日や宛て先の内容にも影響を与える。
本発明によれば、ポリプロピレンからなる第1層及びa)ポリスチレン、ゴム
変性ポリスチレン又はそれらのブレンド物70−90重量%、b)ポリプロピレ
ン/ポリスチレン相溶化剤3−30重量%からなる外層の共押出し物からなる配
向ポリマーフィルムであって、機械方向に3そして横方向に4の最小延伸比をも
つ配向ポリマーフィルムが提供される。
多層ポリマーフィルムはフィルム層の共押出しで形成しうる。しかし、1のフ
ィルムを本発明に従って共押出し物で形成した場合には、たとえばフィルムの各
側に接着したオフィス用の接着テープを用いることによって、手でそれらを引き
はがすことによって共押出し物層が簡単に分離されることが判明した。
共押出し物層を1のフィルムを共押出しした後に機械方向及び横方向の両方に
配合すると、共押出し物層が極度に分離困難なフィルムとなることが判明した。
配向フィルムの更なる利点は非配向フィルムよりも高いモジュラス(高い剛性
)をもつことである。剛性(モジュラス)は次の2つの理由で包袋窓用フィルム
にとって必要な特性である:包袋装置上に包袋コンバータが最適の窓片単位を供
給することを可能としまた最終の包袋の窓パネルのしわや曲がりを最小にするこ
とを可能にする。
ポリプロピレンからなる「第1層」はしばしば「コア層」と称される。これは
経済性の理由からこの層が通常主要層を構成し、またしばしば外層がポリプロピ
レン層の両側にあるからである。しかし「コア層」なる語はその両側に外層が不
可欠という意味で用いているのではない。
本発明者等はポリスチレンが包袋窓用フィルムに必要な多くの要件を満たして
いることを見出した。しかしポリオレフィンはコスト的に有利である。
本発明に従ったフィルムは相対的に安価なポリプロピレンのコア層を共押出し
することが好ましい。実質上ポリスチレンからなる(通常薄い)層は要求される
光沢をもつと共に窓用フィルムの適用に一般的な接着剤を用いて紙に接合する特
性をもっている。
コア層に用いるポリプロピレンはホモポリマーでもコポリマーでもよいが好ま
しくは密度0.895−0.910、メルトインデックス0.5−10g/10
分(230℃/2.16kg)をもつイソタクチックポリプロピレンから主とし
てなるものである。
所望によりフィルム工業分野で一般的な添加成分、たとえばエルカアミド、ス
テアロアミド、オレアミド等のスリップ制御剤、シリカ、炭酸カルシウム等のブ
ロック制御剤、エポキシ化脂肪酸アミド、アルキルベンゼンスルホネート、ポリ
エチレングリコールエステル等の静電気制御剤、ジベンジリデンソルビトール等
のフィルムの透明度補助剤、フルオロエラストマー、ポリアミド等の加工助剤等
を添加してもよい。これら任意成分の量はそれぞれ0−1重量%程度である。任
意成分全体の量はポリプロピレン層の4重量%以下、好ましくは3重量%以下で
ある。
1の態様において、ポリスチレンの量は外層全体の50−95重量%であり、
ゴム変性ポリスチレンの量は0−50重量%である。
低光沢/接合層に用いるポリスチレンは好ましくは一般用ポリスチレン(GP
PS)であり、特にメルトインデックス0.5−15g/10分(200℃、5
kg重量)が好ましい。
高衝撃ポリスチレン(HIPS)を低光沢/接合層に所望により存在させる。
HIPSはこの層に対し0−50重量%存在させうる。好ましいHIPSはメル
トインデックス0.5−15g/10分(200℃、5kg重量)とゴム含量4
−15重量%をもつものである。
低光沢/接合層はポリプロピレンとポリスチレンを相溶化するに有用な相溶化
化合物を3−30%、好ましくは約15%含有する。好ましい相溶化成分は酢酸
ビニル含量15−30重量%、メルトインデックス0.5−25g/10分(1
90℃、2.16kg重量)をもつエチレン−酢酸ビニルコポリマーである。さ
らに好ましい相溶化剤はビニル芳香族化合物とオレフィンのブロック又はランダ
ムコポリマーである。スチレン系コモノマーである好ましい相溶化成分の例とし
てはスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチ
レン(SIS)、スチレン−イソプレン(SI)、スチレン−ブタジエン(S
B)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)(メルトインデッ
クス0.5−35g/10分(200℃、5kg重量)及びスチレン含量10−
50重量%)、及びエチレン−スチレンインターポリマー(メルトインデックス
0.5−40g/10分(190℃、2.16kg重量)及びスチレン含量5−
80重量%)がある。
外層での相溶化成分の存在は販売に適さないクルードのフィルムの廃棄にも有
利である。ポリスチレンフィルムをもつ低光沢接合層を含む少量の共押出しフィ
ルム「再粉砕物(re−grind)」としてポリプロピレンコアと共に含まれ
うる。このように製造中に発生する廃棄物は有用な製品に変換させうる。再粉砕
物フィルムの添加は最小であることが好ましいが、前記範囲で相溶化剤を外層に
加える時は25重量%までの再粉砕物をプロピレンコア層に加えることができる
。
過度の光沢はフィルム表面からの光反射をもたらす。光沢を減らすと通常フィ
ルムが不透明になりフィルムを通して住所を読みとることが困難になる。フィル
ムの光沢レベルは好ましくは105%以下、より好ましくは100%以下である
。
フィルムは好ましくはスロットダイ又は環状タイから押出される。
フィルムの配向はフィルムの共押出しの後に起こる。フィルムを120−17
0℃に加熱し、機械方向(MD)に配向してもとの長さの3−7倍、好ましくは
4−6倍のフィルムをつくりそして横方向(TD)に配向してもとの幅の4−1
2倍、好ましくは5−9倍、又は6−10倍のフィルムをつくる。フィルムの配
向は同時配向でも逐次配向でもよい。MD配向とTD配向には異なる再加熱温度
を用いてもよい。配向フィルムを所望により、配向温度よりたとえば5−15℃
高い温度でアニーリングする。フィルムを配向する方法の各工程は通常フィルム
が所定の温度に達してから数秒、たとえば3秒以内に完了する。
共押出し物は2以上の層からなる。追加の低光沢/接合層はフィルムの測定表
面とは逆側にあっても低光沢性を改善する。
フィルムが紙に強く接合できることは窓用フィルムとして重要である。接合(
又は接着)強度は好ましくは3N/2.5cm以上、より好ましくは4N/2.
5cm以上である。
本発明の第2は、ポリプロピレンからなる第1層及びa)ポリスチレン50−
95重量%、b)ゴム変性ポリスチレン0−50重量%、c)ポリプロピレン/
ポリスチレン相溶化剤0−30重量%からなる外層をもつ共押出し物からなるポ
リマーフィルムであって、成分b及びcの合計が外層の5−50重量%であるフ
ィルムを提供する。別の態様では該フィルムは前記と同様、また好ましくは前記
の比で、配向されている。
本発明の第3は前記したポリマーフィルムからつくられた透明パネルをもつ窓
つき包袋を提供する。
本発明の第4は窓つき包袋における透明パネルとしての前記したポリマーフィ
ルムの使用を提供する。
次に示す実施例は本発明を例証するものであり、本発明の範囲を制限するもの
ではない。
例 1:
「A−B−A」の対称3層フィルム構造体をキャスト共押出し法を用いてポリ
プロピレンコア層と低光沢(グロス)外層でつくる。コア層のポリマーと低光沢
層のポリマーを225−230℃で別の押出し機から押出す。これらポリマーを
フィードブロック中で合体し次いで635μmの開口をもつコートハンガー形の
スロットダイ中に流す。次いでダイから出るポリマーを24℃で冷却ロール上に
キャストする。冷却ロール上の3層フィルムの厚さは345ミクロンである。押
出し後フィルムを150℃に再加熱し、機械方向に3:1比、横方向に5:1比
で延伸する。各層のフィルム組成と厚さを表1に示す。
例 2−4:
例2−4を例1と同様に行う。但し表1に示す組成、比及び後処理で置き換え
る。
比較例 1:
ポリマーフィルムを635μmの開口をもつダイから24℃の冷却ロール上に
押出す。押出し物の厚さは500μmである。このフィルムはメルトインデック
ス3.0g/10分(240℃,2.16kg)をもつ100%ナチュラルポリ
プロピレンホモポリマーグレードであり、押出しの後機械的方向に5:1比、横
方向に5:1比で最終厚さが20μmになるように延伸する。
比較例 2:
比較例2は厚さ36ミクロンの2軸配向キャストプロピレンフィルム(ベルギ
ー、ブルッセル、B−1050,アベニュールイス 326のUCBからRAY
OPP 439なる商標で市販されている)を用いたものである。このフィルム
は両側にアクリル系ポリマー塗膜をもつ2軸配向ポリプロピレンフィルムである
。
比較例 3:
比較例3はダウ・ドイテュランド社からダウウインドウフィルム6003Eの
商品名で市販され包袋窓用に販売されている厚さ32ミクロンの2軸配向ポリス
チレンを用いたものである。 上記実施例のフィルムの延伸前には、共押出し層どうしは、フィルムの各側に
オフィス用の接着テープを貼りつけこれを手ではがすことによって容易に分離し
た。その後の延伸の後には本発明のフィルムは分離が極度に困難になった。
実施例のフィルムを標準テスト法で評価した。
光沢はASTM D2457に従い、反射角60°にてDr.Lange反射
計タイプLMG 064を用いてフィルムの機械方向(MD)について測定する
。
断りのない場合はフィルムの両側について測定し、得た値を平均する。1%セ
カントモジュラスはASTM D882に従い、サンプル幅25.4mm、引張
り速度20mm/分、ジョウ間の当初距離200mmを用いて測定する。伸びは
ASTM D882に従い、サンブル幅25.4mm、引張り速度501mm/
分、ジョウ間の当初距離51mmで測定する。
例1−4及び比較例1−3の接着強さは次のようにして測定する:紙製包袋に
窓フィルムを付与するために用いた市販接着剤はインダストリアス・キミカス・
デル・アドヘーシボ、S.A.(スペイン、マドリード、カレバルデラクエバs
/n28880メコ、QUIADSA)から市販されているHP375QUAI
D8Nであり、これを8cm×10cmに切った紙の半分に厚さ8μmで付与す
る。この紙は市販の包袋用に用いられている70g/m2の紙である。8cm×
10cmのフィルムサンブルを紙に手で押し当てる。周囲条件下で24時間乾燥
後、この積層物を2.5cm幅の小片に切断する。紙とフィルムの接合していな
い端部を引張り試験機にとりつける。上記小片を分離するに要する最大の力を引
張り速度10cm/分で測定する。
例5−9を例1と同様に行う。但し表2に示した組成、層比及び後処理を用い
る。
比較例4−5を例1と同様に行う。但し表2に示した組成、層比及び後処理を
用いる。
例5−9及び比較例4−5の接着強さは例1に記載したと同様に測定する。但
し異なる接着剤であるナショナル・スターチ・アンド・アドヘーシブスGmbH
(ドイツ、67435ノイスタッド、イムアルテンシェメル55)製のENVA
FILM204を用いる。
フィルムの配向の後、いくつかのフィルムでA層の幾分の剥離が起こった。こ
れらのフィルムは配向中の層剥離及び収縮の結果A層に「穴」が生じた。フィル
ムのA層中の穴の面積%を約3000cm2の平均的で代表的なフィルム表面の全
穴を測定して求めた。
表2は比較例4が非常に高い穴%をもち経済的な工業的なフィルム生産には適
合しないことを示している。比較例5は高い光沢(100%以上)と高い穴面積
%をもっている。
表2は例5−9が低い光沢と紙への優れた接着と非常に小さい穴面積%(これ
らの例の穴は配向用クランプ近くのフィルムの端部近くだけに存在した)をもっ
ている。穴面積%が小さいということはA層とB層の間の界面接着力を高めるこ
れらフィルムのA層組成物中のPP/PS相溶化剤の存在による。 上記したように、配向フィルムの別の利点は未配向フィルムよりも高いモジュ
ラス(高い剛性)をもつことである。これは比較例6に示される。ここでは例1
−4と同じ組成物を用い配向していない共押出しフィルムの物性が示されている
。このフィルムのモジュラスは例1−4の配向フィルムの1つの半分以下である
。剛性(高いモジュラス)は次の2つの理由で窓包袋用フィルムに要求される物
性である:
包袋装置上に包袋コンバータが最適の窓片単位を供給することを可能としまた
最終の包袋の窓パネルのしわや曲がりを最小にすることを可能とする。比較例6
はこの用途にとって軟弱すぎる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成11年5月17日(1999.5.17)
【補正内容】
補正された請求の範囲
1.ポリプロピレンを少なくとも96重量%有する第1層及びa)ポリスチレン
、ゴム変性ポリスチレン又はそれらのブレンド物を70−97重量%、及びb
)エチレン酢酸ビニルコポリマー及びビニル芳香族化合物とオレフィンのブロ
ックもしくはランダムコポリマーからなる群から選ばれるポリプロピレン/ポ
リスチレン相溶化剤を3−30重量%有する外層との共押出し物からなる配向
ポリマーフィルムであって、機械方向に3及び横方向に4の最小延伸比をもつ
こと特徴とする配向ポリマーフィルム。
2.外層の全重量に基づき、ポリスチレンの量が50−95重量%で、ゴム変性
ポリスチレンの量が0−50重量%である請求項1のポリマーフィルム。
3.機械方向の延伸比が4−6である請求項1又は2のポリマーフィルム。
4.機械方向の延伸比が6−10である請求項1〜3のいずれか1項のポリマー
フィルム。
5.ポリプロピレンを少なくとも96重量%有する第1層及びa)ポリスチレン
を50−95重量%、b)ゴム変性ポリスチレンを0−50重量%、c)エチ
レン酢酸ビニルコポリマー及びビニル芳香族化合物とオレフィンのブロックも
しくはランダムコポリマーからなる群から選ばれるポリプロピレン/ポリスチ
レン相溶化剤を0−30重量%有する外層との共押出し物からなるポリマーフ
ィルムであって、成分bと成分cの合計が外層の5−50重量%であることを
特徴とするポリマーフィルム。
6.ゴム変性ポリスチレンが4−15%のゴムを含有する請求項1〜5のいずれ
か1項のポリマーフィルム。
7.相溶化剤が酢酸ビニル含量15−30重量%及びメルトインデックス0.5
−25g/10分(190℃、2.16kg重量)をもつ酢酸ビニル/エチレ
ンコポリマーである請求項1〜6のいずれか1項のポリマーフィルム。
8.相溶化剤がスチレン−ブタジェンスチレン(SBS)、スチレン−イソプレ
ン−スチレン(SIS)、スチレン−イソプレン(SI)、スチレン−ブタジ
ェン(SB)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)又はエ
チレン−スチレンインターポリマー(ESI)である請求項1〜7のいずれか
1項のポリマーフィルム。
9.フィルムの外層のASTM D2457による光沢が100%以下である請
求項1〜8のいずれか1項のポリマーフィルム。
10.フィルムが少なくとも3N/2.5cmの紙への接着強さをもつ請求項1〜
9のいずれか1項のポリマーフィルム。
11.3−7の機械方向の延伸比、4−12の横方向の延伸比をもち、相溶化剤の
量が外層の金属量に基づき15%である配向フィルムである請求項5のポリマ
ーフィルム。
12.請求項1−11のいずれか1項のポリマーフィルムからつくられた透明パネ
ルをもつ窓つき包袋。
13.窓つき包袋の透明パネルとしての請求項1−11のいずれか1項のポリマー
フィルムの使用。