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JP2002502229A - 軟体動物における促進された成長および真珠の生産 - Google Patents

軟体動物における促進された成長および真珠の生産

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JP2002502229A
JP2002502229A JP51693996A JP51693996A JP2002502229A JP 2002502229 A JP2002502229 A JP 2002502229A JP 51693996 A JP51693996 A JP 51693996A JP 51693996 A JP51693996 A JP 51693996A JP 2002502229 A JP2002502229 A JP 2002502229A
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ティー.,ジュニア ペインター,ケネディ
アール. チボデュー,フランシス
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般に、軟体動物を成長促進因子に曝すことによって真珠を生産する軟体動物の成長を促進する方法に関する。外因性成長促進因子を発現し得るトランスジェニック軟体動物、ならびにこれらの方法および軟体動物の使用を包含する真珠を養殖する方法がまた提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 軟体動物における促進された成長および真珠の生産 本発明は、一般に、軟体動物を成長促進因子に曝すことによって、真珠を生産 する軟体動物の成長を促進する方法に関する。外因性成長促進因子を発現し得る トランスジェニック軟体動物、および真珠を養殖する方法がまた提供される。 発明の背景 真珠は、長い間その光沢および輝きの両方について評価されるすばらしい宝石 であると考えられてきた。その「宝石」としての習慣的な分類に関わらず、真珠 は、軟体動物により生産される、動物起源の生産物である。真珠は、一般的に、 軟体動物の組織に異物が埋め込まれた場合に、形成される。異物を取り除くこと ができない場合、その軟体動物は、その上皮組織または「外套膜」組織から分泌 される炭酸カルシウム組成物で異物を覆う。J.Taburiaux,Pearls:それらの起源 処理および同定、(D.Ceriog-Hughes、Trans.、Chilton Book Co.、1986)。この 分泌物質は、「真珠層」と呼ばれる。長い期間の後、異物は真珠層で覆われ、そ して一般に真珠として知られるものになる。 「天然真珠」の生産は、もっぱらカキの上皮組織へ異物が埋め込まれる偶然の 出来事に依存するので、カキあたりにおけるこのような天然真珠の収量は低い。 真珠に対する世界的なより高い要求に応じて、カキ業者は、カキの組織に異物を 人工的に導入し始めた。このプロセスから得られる真珠は、「養殖真珠」と呼ば れる。真珠を養殖することにより、業者は、カキが真珠を生産するために必要な 全ての出発物質を獲得したことを確認し得た。さらに、所望のサイズおよび形の 異物を利用することにより、業者は、ある程度、真珠養殖プロセスの最終産物を 制御し得た。Taburiaux、前出、を参照のこと。 現代の商業的な真珠養殖は、いくつかの種の真珠貝および他の軟体動物(アワ ビ、クラム、ムラサキガイを含む)を用いて実施される。真珠貝は、成体として 野生から収集されるか、幼体として野生から捕獲されるか、あるいは稚貝回収者 によって「稚貝」として野生から捕獲されるか、または孵化場で繁殖ストック(b roodstock)を産卵することによって生産され得る。次いでそのカキは、真珠の生 産における使用のために養殖される。一般に、前成体カキとしてまた記載される 、稚貝または幼体のカキはまた、それらが成体のサイズに達し、そして真珠生産 に使用するために十分な大きさになるまでに少なくとも一年の養殖が必要である 。 典型的な真珠養殖プロセスでは、異物、または「核」を、軟体動物、代表的に はカキの種の生殖組織に植え付ける。「半球形(mabe)」真珠が生産される場合、 この核は軟体動物の貝殻に直接付着され、アクセプター軟体動物の外套膜組織に 直接接触する。外套膜は、カキの器官の集団(collection)を覆う上皮組織の層お よびカキの貝殼(または殻)の間の組織の層である。これらの器官および外套膜 は、本明細書中で、集合的に軟体動物の「体」と呼ばれる。この外套膜の外側の 部分は、一般に、殻皮層形成および真珠層生産を担う。 従来の真珠養殖において、分離物または「ドナー」軟体動物由来の外套膜組織 の小片は、核の植え付けと同時に外套膜に植え付けられる。核および必要に応じ てドナー組織が植え付けられる軟体動物は、一般に、「アクセプター」貝殻また は「アクセプター」軟体動物と呼ばれる。任意の理論と結びつけることなく、ド ナー外套膜組織は、「真珠嚢」として核を覆い、そして真珠を形成する真珠層を 分泌し、一方アクセプター軟体動物は、プロセスのための栄養分の貯蔵庫として 作用すると考えられている。Taburiaux、前出、を参照のこと。 核の植え付けから真珠の採集までの期間は、18カ月から3年かかり得る。この 長いプロセスに関連する費用の他に、真珠養殖に必要なこの長い期間はまた、カ キが生存してプロセスを完了しない危険性あるいは色が悪い物質の混入、真珠形 成における圧力の変化、または2つ形成した真珠の集合による真珠の形の変化の ように、真珠形成において欠陥が生じるという危険性を増加させる。この危険性 は、より大きな真珠が所望される場合にさらに増加される。このようなより大き な真珠は、より大きな軟体動物および真珠を形成するためのより長い期間を必要 とする。最後に、真珠貝の価格が高いので、大量の真珠養殖のために、これらの カキを「再利用すること」が所望される。しかし、現在、わずか約3分の1の真 珠貝しか再養殖されていない。Taburiaux、前出、を参照のこと。従って、稚貝 の生産および養殖に必要な期間、ならびに真珠養殖プロセスに必要な期間の削減 が所望される。 東洋カキ(Crassostrea virginica)を、成長促進生物活性ペプチドの種類に曝 すことにより、幼体および成体カキの両方の成長速度を増加させたことが報告さ れている。Paynter & Chen、Biol.Bull.181:459-462(1991)。特に、ニジマス 成長ホルモンを用いるこれらのカキの外因性の処理は、コントロール群における それらのカキ以上に貝殼の高さおよび組織の重量を増加させたことが報告された 。 さらに、成長制御ホルモン(インスリンおよび成長ホルモンのような哺乳動物 起源の成長制御ホルモンを含む)の利用は、幼生後のアワビの成長速度を促進す るのに有効であることが報告されている。Morse、Aquaculture、39:263-282(19 84)、を参照のこと。 本発明は、真珠を生産する軟体動物の成長速度を促進する方法を提供し、そし てまた促進された成長速度を有する軟体動物を提供する。促進された成長速度は 、真珠生産においてそれらを使用する前に、稚貝が養殖されるのに必要な時間を 削減する。さらに、真珠を生産する軟体動物の成長速度を増加させる結果、植え 付けした核の周囲の真珠層生産の速度が増加し、従って、真珠のための養殖時間 が削減される。このような養殖時間の削減はまた、再養殖され得る軟体動物の数 を増加させ、さらに費用を削減する。それゆえ、真珠生産の収量は、より早い前 養殖および養殖プロセス、真珠軟体動物の再利用により増加され、ならびに生産 された真珠における欠陥を減少する。 発明の要旨 本発明の1つの実施態様は、真珠を生産する軟体動物の成長を促進する方法を 提供する。この方法は、プロモーター配列に作動可能に連結されている成長促進 因子をコードするセグメントを含有する核酸配列を軟体動物の生殖系列に導入す る工程を包含し、それによりこのセグメントが軟体動物において、成長促進因子 を発現し得る。 別の実施態様において、本発明はまた、トランスジェニック軟体動物を提供し 、軟体動物の生殖系列は外因性の核酸配列を含有する。この外因性の核酸配列は 、 成長促進因子をコードするセグメントを含有し、そして軟体動物において成長促 進因子を発現し得る。 さらなる実施態様において、本発明はまた、真珠を養殖する方法を提供する。 この方法は、アクセプター軟体動物に核を導入する工程を包含する。必要に応じ て、この方法は、アクセプター軟体動物へドナー軟体動物由来の外套膜組織を同 時導入することを包含し得る。アクセプター軟体動物は、有効量の成長促進因子 に曝され、そして養殖される。養殖後、真珠は、アクセプター軟体動物より採集 される。 好ましい実施態様において、アクセプター軟体動物は、約1nMから約10mMの成 長促進因子の濃度、そしてより好ましくは、約0.1μMから約100μMの成長促進因 子の濃度で成長促進因子を含有する溶液に、アクセプター軟体動物を浸すことに よって、成長促進因子に曝される。このような曝露は、一般的に約毎月から毎週 まで、または約毎日まで行われる。 関連する実施態様において、アクセプター軟体動物は、アクセプター軟体動物 の内部に、成長促進因子を含有する組成物を挿入することによって成長促進因子 に曝される。成長促進因子を含有する組成物の挿入は、例えば、軟体動物の内部 に組成物を注入するか、または軟体動物の内部に組成物を手で置くことによって 行われる。このような組成物は、溶液中にはない成長促進因子を必要に応じて含 むか、または制御放出組成物のようにマトリックス内に組み込まれ、それにより 成長促進因子の放出が低レベルで一定な制御放出組成物を必要に応じて含む。 さらなる実施態様において、本発明はまた、アクセプター軟体動物に、核およ びドナー軟体動物由来の外套膜組織を導入する工程を包含する真珠を養殖する方 法を提供する。ここで、ドナー軟体動物は成長促進因子をコードする外因性の核 酸配列を含有し、この配列はプロモーター配列に作動可能に連結され、それによ りこのドナー由来のこの外套膜組織は、この成長促進因子を発現し得る。次いで 、アクセプター軟体動物を養殖する。この養殖の後、真珠をアクセプター軟体動 物より採集する。 あるいは、別の実施態様において、本発明は、アクセプター軟体動物に核を導 入する工程および必要に応じてこのアクセプター軟体動物にドナー軟体動物由来 の外套膜組織を同時に導入する工程(このアクセプター軟体動物は、成長促進因 子をコードする外因性の核酸配列を含有し、この配列は、プロモーター配列に作 動可能に連結され、それによりアクセプター軟体動物は成長促進因子を発現し得 る);このアクセプター軟体動物を養殖する工程;およびこのアクセプター軟体 動物より真珠を採集する工程、を包含する真珠を養殖する方法を提供する。 さらに別の実施態様において、本発明は、核および必要に応じてドナーの外套 膜組織の導入の前に、有効量の成長促進因子に軟体動物を曝す工程を包含する真 珠を養殖する方法を提供する。アクセプター軟体動物の内部に、核および必要に 応じて、ドナー軟体動物由来の外套膜組織を導入した後、アクセプター軟体動物 を養殖し、そしてそれらから真珠を採集する。好ましくは、曝露時期は、軟体動 物が幼体、幼生、または胚の軟体動物である。 本発明の種々の実施態様について、成長促進因子は、好ましくは、インスリン 、インスリン様成長因子、および成長ホルモンからなる群より選択される。より 好ましくは、成長促進因子は、ブタ、ウシ、またはヒトの成長ホルモンまたはイ ンスリンである。最も好ましくは、成長促進因子は、ブタ、ウシ、またはヒトの インスリンである。 プロモーター配列に作動可能に連結されている外因性の核酸配列を含むこれら の実施態様については、好ましいプロモーター配列は、RSV-LTR、アクチン、お よびメタロチオネインプロモーター配列からなる群より選択される。 本発明の実施態様の好ましい軟体動物は、Pinctada maxima、Pinctada marger itifera、Pinctada martensi fucata、Pinctada radiata、Pinctada vulgaris、 Pinctada fucata、Pinctada maculata、Pinctada albina、Pteria penguin、Uni onides sp.、およびHaliotis sp.からなる群より選択される。アクセプター軟体 動物およびドナー軟体動物を包含する実施態様について、このような軟体動物は 、この群より独立して選択される。 好ましい実施態様の説明 I.総論 本発明の目的は、真珠を生産する軟体動物の成長を促進する方法を提供するこ と、およびこのような促進された成長特性を有する軟体動物を提供することであ る。これらの方法および軟体動物は、加工時間を減少するため、ならびに真珠を 生産する軟体動物のサイズおよび生産数を増加させるために、真珠養殖プロセス において有用である。 本発明において特に有用な軟体動物は、Pteria penguin、Pinctada maxima、P inctada margeritifera、Pinctada martensi fucata、Pinctada radiata、Pinct ada vulgaris、Pinctada fucata、Pinctada albina、およびPinctada maculata のようなカキ種を包含する。他の真珠を生産する軟体動物は、Haliotis属のアワ ビおよびUnionides属の淡水産イシガイを包含する。Taburiaux、前出を参照のこ と。用語、軟体動物は、一般に、成体軟体動物、ならびにその幼体、幼生、およ び胚の形態を包含するために用いられる。 促進された成長特性を有する軟体動物は、一般に、正常な成長特性を有する軟 体動物と比較して、以下の特性の1つ以上における増加を示す:貝殻の高さ、貝 殻の長さ、総重量、または組織量。軟体動物についての促進された成長速度は、 同様の環境における同様のサイズおよび年齢の正常な軟体動物のものより、約1 〜150、10〜100、または20〜50%大きい単位時間あたりの量、長さ、または高さ における変化である。例えば、10mm/月の貝殻の長さにおける増加を示す正常な カキは、約10.1mm/月〜約25mm/月の促進された増加速度を有する。 さらに、成長速度が促進された軟体動物はまた、促進された成長速度を有さな い軟体動物よりも増加した殻皮層形成および貝殻沈着を有する。このような増大 した殻皮層形成および貝殻沈着はまた、真珠層の生産速度を増大させ、その結果 、真珠形成速度を増大させる。さらに、促進された成長速度を有して、より大き なサイズに達した軟体動物は、その内部により大きな核および/または真珠を宿 し得る。従って、成長速度が促進された軟体動物により生産される真珠、または 本発明の方法に従って成長促進因子を発現し得る組織内で生産される真珠は、一 般に、同様の条件下で同様の期間養殖した場合に成長促進がされない軟体動物に よ って形成される真珠より、約5%〜50%大きい直径を有する。従って、成長が促 進されない軟体動物中で養殖された真珠が直径約10mmである場合、促進された成 長速度を有する軟体動物中で同じ期間にわたって養殖された真珠は、直径約10.5 mm〜約15mmの間である。あるいは、促進された成長速度を有する軟体動物は、正 常な成長速度を有する軟体動物よりも約5〜30%少ない時間で所定の直径を有す る真珠を生産する。 一般に、成長促進因子は、生存する生物に直接的または間接的に曝した場合に その生物の成長を誘導し、その結果、生物の成長速度を、その生物の生まれつき の成長よりも増大させる化合物を包含する。従って、生物の生存に不可欠な化合 物、すなわち栄養素、酸素、または水は、成長促進因子の定義に含まれない。成 長促進因子の例は、成長ホルモン、成長因子、インスリン、およびインスリン様 ペプチドを包含する。さらに、成長促進因子は、軟体動物中の天然の成長誘導物 質の放出を誘導する因子を包含する。これらの内分泌学的な「引き金」は、軟体 動物の天然の成長誘導物質の増大した発現をもたらし、それにより、促進された 成長速度をもたらす。これらの成長関連ホルモンの引き金は、他の脊椎動物にお いて記載されている。 本発明において有用な特異的成長ホルモンは、魚類の成長ホルモン、すなわち 、ニジマス(AgellonおよびChen、DNA 5:463-471(1986))、ギンザケ(Villasen orら、Gene 65:239-246)、およびナマズ(Tangら、Mol.Mar.Biol.and Biote ch.,2(4):198-206)、ならびにウシ、ブタ、およびヒトの成長ホルモンを包含 する。同様に、本発明において特に有用なインスリンは、例えばブタ、ウシ、お よびヒトのインスリンのような哺乳動物のインスリンを包含する。例えば、Plis etskayaら、Gen.Comp.Endocrin.,35:133-145(1978)、Morse,D.E.,Aquacult ure,39:263-282(1984)を参照のこと。例えばヒトおよび軟体動物のインスリン 様ペプチド(「MIP」)ようなインスリン様ペプチドもまた、本発明の方法およ び軟体動物における成長促進因子として有用である。例えば、Smitら、J.Mol. Endocrin.,11:103-113(1993)、Smitら、Mol.Brain Research,14:7-12(1992) を参照のこと。これらの因子のアナログまたはアミノ酸配列改変体もまた、包含 される。 II.外因性成長促進因子のトランスジェニック発現による軟体動物の成長を促進 する方法、およびそのように発現し得る軟体動物 本発明は、軟体動物の成長速度を促進するための方法、および促進された成長 速度を有する軟体動物を提供する。さらに、プロモーター配列に作動可能に連結 された成長促進因子をコードするセグメントを含む外因性の核酸配列を軟体動物 に誘導することにより、この軟体動物を生産し、そして本方法を実施する。これ により、この軟体動物は成長促進因子を発現し得る。 DNAセグメントは、別のDNAセグメントと機能的な関係に置かれる場合に、作動 可能に連結される。例えば、配列の転写を刺激する場合、プロモーターまたはエ ンハンサーは、コード配列に対して作動可能に連結される;ポリペプチドがポリ ペプチドの分泌に関係するプレタンパク質として発現する場合、シグナル配列に 対するDNAは、そのポリペプチドをコードするDNAに対して作動可能に連結される 。一般に、作動可能に連結されるDNA配列は隣接しており、そしてシグナル配列 の場合には、隣接および読み取り相の中の両方である。しかし、エンハンサーは 、転写を制御するコード配列と隣接する必要はない。連結は、都合のよい制限部 位、あるいはそれらの位置に挿入されたアダプター、またはリンカーでの連結に より達成される。 外因性DNAセグメントは、細胞に対して外来のものであるか、または、細胞に 対して同種のものであるが、しかし宿主細胞ゲノム内においてそのエレメントが 通常見出されない位置にあるものである。例えば、外因性DNAセグメントは、そ れらが導入される生物以外の種、属、科などに由来する異種核酸配列を包含する 。外因性DNAセグメントはまた、異種のプロモーター配列に作動可能に連結され た同種のコード配列、あるいは同種のプロモーター配列に作動可能に連結された 異種のコード配列を包含する。外因性DNAセグメントは、天然のゲノム中に存在 しないような、多数の遺伝子コピーの核酸配列をさらに包含する。複数のコピー が存在すると、天然のゲノム中での発現に関連して、成長促進因子の増大した生 産をもたらし得る。外因性DNAセグメントは、外因性ポリペプチドを得るために 発現される。 好ましい実施態様において、成長促進因子をコードする核酸配列は、成長ホル モン、インスリン、およびインスリン様ペプチドをコードする核酸の群より選択 される。多様な成長ホルモンの核酸配列もまた報告されている。例えば、Agello nおよびChen、DNA 5:463-471(1986)、Villasenorら、Gene 65:239-246、およびT angら、Mol.Mar.Biol.And Biotech.,2(4):198-206を参照のこと。インスリ ン関連ペプチド、ならびに特にヒトおよび軟体動物のインスリン様ペプチドの核 酸配列が、報告されている。例えば、Smitら、J.Mol.Endocrin.,11:103-113( 1993)、Smitら、Mol.Brain Research,14:7-12(1992)を参照のこと。同様に、 様々なインスリン(例えば、ヒト、ブタ、およびウシの)の核酸配列が報告され ており、これらはまた、GenBankより入手可能である。本発明の成長促進因子を コードする他の核酸は、合成、または例えばPCR法を用いて直接ゲノムライブラ リーからクローン化され得る。例えば、Albertsら、Molecular Biology of the Cell(第2版.1989)、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(C. S.H.P.第2版.1989)を参照のこと。成長促進因子をコードする核酸配列は、ゲ ノムDNA、cDNA、ミニ遺伝子(すなわち、発現に不必要な選択されたイントロン 領域を含まないゲノム遺伝子)またはこれらの任意のハイブリッドであり得る。 一旦クローン化されると、所望の配列は、適切なプロモーター配列につなげら れる。本発明において有用なプロモーター配列は、原核生物起源または真核生物 起源のプロモーターを包含する。一般に、哺乳動物細胞内で機能するプロモータ ーは、例えば魚類または軟体動物のような下等な真核生物形態においても機能す る。好ましいプロモーター配列は、トリRous肉腫ウイルスの長い末端反復配列( RSV-LTR)(例えば、Chenら、Mol.Marine.Biol.and Biotech.,2(2):88-95(1 993)、Dunhamら、Mol.Marine Biol.and Biotech.,1(4/5):380-389(1992)を参 照のこと)、誘導性マウスメタロチオネイン-Iプロモーター、ならびにアクチン 、pgk、tk、およびdhfrのプロモーターである。必要に応じて、コード配列は、 さらなる制御配列(例えば、エンハンサー、3'および/または5'非翻訳領域、3' および/または5'隣接領域、イントロン配列、発現された場合に細胞からの成長 促進因子の分泌を導き得るシグナル配列、およびポリアデニル化部位)に作動可 能に連結される。さらなる調節配列は、しばしば、成長促進因予のコード配列お よび/またはプロモーターに本来隣接する配列から得られる。 いくつかのトランスジーンにおいて、成長促進因子をコードする配列は、成長 促進因子が融合タンパク質として発現されるように、第2の外因性のタンパク質 コード配列に対してインフレームで融合される。第2の外因性タンパク質の全て または一部の存在は、軟体動物細胞内での成長促進因子の標的化、安定性、受容 性、および/またはプロセシング性を促進または助長し得る。 核酸配列は、トランスジェニック軟体動物を作製するために、軟体動物の胚の 生殖系列に導入される。トランスジェニック軟体動物は、体細胞および生殖系列 細胞(体細胞変異を受ける可能性のあるいくつかの細胞を除いて)の全てが、少 なくとも1コピーの導入されたトランスジーンを含有しており、このトランスジ ーンは、軟体動物の生殖系列または軟体動物の祖先に初期胚段階で導入されてい る軟体動物である。例えば、核酸は、1細胞段階(すなわち接合子)または2細 胞段階で個々の軟体動物胚に導入され得る。1細胞段階でDNAを導入することに より、生殖系列に取り込まれる確率が高くなる。遅い段階での取り込みは、しば しば、一部の細胞のみが組み込まれたトランスジーンを有する、モザイク状の軟 体動物をもたらす。次いで、その後の育種が、本物のトランスジェニック軟体動 物を単離するために必要とされる。 外因性の核酸配列を胚細胞に導入する方法は、マイクロインジェクション(米 国特許第4,873,292号を参照のこと)、エレクトロポレーション、ウイルス形質 導入などを包含する。例えば、成長促進因子をコードする核酸は、このような核 酸をトランスジェニック魚類に導入するために記載された方法と同じ手順を用い て、軟体動物に導入され得る。例えば、Dunhamら、前出、Chenら、前出を参照の こと。あるいは、外因性の核酸セグメントは、受精させた軟体動物の卵のエレク トロポレーションにより軟体動物に導入される。エレクトロポレーションの条件 は、哺乳動物細胞への核酸のエレクトロポレーションのために従来用いられる条 件と同じである。Sambrookら、前出を参照のこと。時折、外因性のDNAの取り込 みは、重要な細胞機能を破壊する。しかし、このような軟体動物は、未熟死、奇 形、または減少したサイズおよび重量などのような他の識別可能な特徴のいずれ かにより、容易に排除される。 軟体動物のゲノムにおける組み込まれたトランスジーンの存在は、組織生検か らDNAを抽出する工程、および核酸配列の存在について、例えば、成長促進因子 の外因性核酸配列に特異的なプローブを用いるDNAのサザン解析によって分析す る工程により確認される。トランスジーンの発現は、同様のプローブを用いる生 検由来のRNAのノーザン解析によって確認される。あるいは、生検のタンパク質 抽出物は、発現される成長促進因子に対する抗体をプローブとして用いる、ウエ スタンブロッティング、放射性免疫アッセイ(radioimmunoassay)、またはELIS Aにより分析される。本物のトランスジェニック状態は、P1軟体動物からF1後代 にトランスジーンが伝達されることにより確立される。P1軟体動物は、他のP1軟 体動物または非トランスジェニック軟体動物のいずれかと交配され得る。トラン スジェニック軟体動物の近親交配は、導入されたトランスジーンについてホモ接 合体である軟体動物株を確立するために用いられ得る。 III.真珠の養殖方法 本発明は、真珠養殖プロセスに関与する、軟体動物の成長を促進することによ って真珠を養殖する方法を提供する。現代の商業的な真珠の養殖において、外来 の塊、つまり「核」が、軟体動物の生殖腺組織に導入または植え付けられる。こ の核を受ける軟体動物は、母軟体動物またはアタセプター軟体動物と呼ばれる。 核は、その周りに軟体動物が真珠相を生産する任意の外来の塊を包含する。この ような核は、他の軟体動物由来の貝殻の断片、金属球、または他の同様の形態の 物体のような、一般に小さな球形の物体である。このような核のサイズおよび形 状は、所望の真珠のサイズおよび形状に依存する。従って、本発明は、任意の所 望の形状の真珠を生産するための、特別の(custom)形状の核を提供する。 一般に、軟体動物の外套膜部分由来の組織断片はまた、核とともにアクセプタ ー軟体動物の生殖腺組織中に植え付けられる。この外套膜組織を得た軟体動物は 、「ドナー」軟体動物と呼ばれる。一般に、外套膜組織は、異なるドナー軟体動 物から採取されるが、外套膜組織は、アクセプター軟体動物から得て、そしてア クセプター軟体動物の生殖腺組織に核とともに再植え付けされ得る。従って、い くつかの例では、アクセプター軟体動物は、ドナー軟体動物でもあり得る。同様 に、 アクセプター軟体動物とドナー軟体動物とが同じ種であることが好ましいが、こ れは、場合によっては必要でない。核およびドナー外套膜組織の植え付けは、真 珠養殖プロセスにおいて普通の従来法によって実施される。 必要に応じて、核は、例えば、真珠の生産において、アクセプター軟体動物の 貝殻と外套膜との間に植え付けされ得る。この場合においては、ドナー外套膜組 織の植え付けは省略され得る。 A.外因性成長促進因子への軟体動物の曝露 本発明の一つの実施態様は、前成体期の軟体動物(例えば、幼体、稚貝、幼生 の軟体動物)を、効果的な量の成長促進因子に曝し、それによって軟体動物の成 長速度が促進される工程を包含する、真珠の養殖のための方法を提供する。軟体 動物が成体サイズに達したとき、核、および必要に応じてドナー軟体動物由来の 外套膜組織をこの軟体動物に導入する。次いで、軟体動物を養殖し、これから真 珠を採取する。軟体動物が成体サイズに達したかどうかは、特定の真珠を産生す る軟体動物についての産業的な標準に依存し、そしてその結果として、種によっ て変化する。例えば、より大きな種のHaliotisは、より典型的なカキの種である Pinctada maximaより大きな成体サイズである。 真珠養殖プロセスにおける使用のための、軟体動物の稚貝の養育(本明細書中 で「前養殖」と呼ぶ)には、24カ月以上かかり得る。本発明は、幼体または幼生 の軟体動物の成長速度を促進することにより、真珠養殖の前養殖局面をはかどら せる。本発明の他の局面で記載したように、軟体動物の稚貝を効果的な量の成長 促進因子に曝すことは、約1×10-9M(1nM)〜約1×10-2M(10mM)の濃度の成長 促進因子を含む溶液中にこの稚貝を浸すことを含み得る。さらに好ましいのは、 成長促進因子が約1×10-6M(1μM)〜約1×10-4M(100μM)の濃度で存在する 溶液である。さらに、このような浸漬処理は、好ましくは、成長促進因子を含む 組成物中に稚貝を、約30分〜約10時間浸すことを含み、そして所望の結果を達成 するために必要なだけ頻繁に実行され得る。好ましくは、このような処理は、前 養殖プロセスの一期間またはこのプロセスを通じて、毎日、週2回、毎週、2週 間ごと、または月ごとに行われる。 別の実施態様において、本発明は、アクセプター軟体動物に、核および必要に 応じてドナー軟体動物由来の外套膜組織を導入する工程、および効果的な量の成 長促進因子にアクセプター軟体動物を曝す工程を包含する真珠養殖の方法を提供 する。次いで、アクセプター軟体動物を養殖し、これから真珠を採集する。再び 、核をカキの貝殻とアクセプター軟体動物の外套膜との間に植え付ける場合、ド ナー軟体動物由来の外套膜組織の植え付けを省略し得る。 成長促進因子にアクセプター軟体動物を曝すことは、種々の形態を取り得る。 一つの実施態様において、成長促進因子に曝される植え付けられたアクセプター 軟体動物は、効果的な量の成長促進因子を含む溶液に浸される。この浸漬処理は 、幼体または幼生のカキについて記載した処理と実質的に同じ様式で行われる。 再び、これらの処理は、好ましくは、真珠養殖プロセスの一期間またはこのプロ セスを通じて、毎日、週2回、毎週、2週間ごと、または月ごとに行われる。よ り好ましくは、この処理は軟体動物の自然の成長時期の間に行われる。 別の実施態様において、上述の効果的な量の成長促進因子を含む溶液は、植え 付けられたアクセプター軟体動物の殻の間に手で導入される。一つの実施態様に おいて、上述の成長促進因子を含む溶液は、軟体動物の身体または外套膜の空間 に直接注入される。これらの注入は、一般的に、植え付けられたアクセプター軟 体動物に対して実行されるが、植え付けの前に行われても良い。これらの注入は 数多くの方法により実行され得る。すなわち以下のような方法である。アクセプ ター軟体動物の対置している殻の間にシリンジ針を挿入すること(いくつかのカ キの種(すなわちPinctada maxima)に殻の間には自然な間隙が存在している)、 2つの殻の接合部に小さな穴を開けるためにV字形の切込みを削り取ること、ま たは殻の間に成長促進因子の注入を可能にするために、殻に小さな穴を開けるこ と。好ましくは、成長促進因子を含む溶液は、約0.5〜約2.0mLの容量で注入する 。より好ましくは、軟体動物の身体を含む器官または組織を貫かないように、軟 体動物の外套膜または外套膜外の空間に注入する。再び、注入処理が毎日、週2 回、毎週、2週間ごと、または月ごとに行われる。 上述の溶液中の効果的な量の成長促進因子は、使用する特定の成長促進因子に より変化する。一般に、効果的な量は、軟体動物が曝される溶液中の成長促進因 子の濃度と、個々の曝露処理の長さと、曝露処理の回数および頻度との組み合わ せとして定義される。 成長促進因子は、普通、上述の溶液中に約1×10-9M(1nM)〜約1×10-2M(1 0mM)の濃度で存在している。成長促進因子が約1×10-6M(1μM)〜約1×10-4 M(100μM)の濃度で存在する溶液がより好ましい。好ましくは、成長促進因子は 、海水または他の適切な生理食塩水溶液に分散される。 関連する実施態様において、本発明はまた、植え付けられたアクセプター軟体 動物の組織における成長促進因子を含む制御放出組成物の挿入を提供する。制御 放出組成物は、一般に錠剤、カプセル、またはリポソームの形態であり、その結 果、この組成物は軟体動物の組織内に、一定の低レベルの成長促進因子を放出し ながら保持される。これらの制御放出組成物は、一般に、マトリックス中に成長 促進因子を組み込み、その結果、この組成物は、効果的な量の成長促進因子を、 持続される時間にわたって放出し得る。詳細には、成長促進因子は、軟体動物に 有害な分解生成物を生じることなく、周囲環境への成長促進因子の一定の低レベ ル放出を持続させるために、ある時間にわたってゆっくりと分解する障壁に囲ま れたビーズ、カプセル、マイクロカプセル内に含まれている。障壁として有用な 組成物は、一般に市販されており、例えば、一般に薬学的応用に使用される組成 物を含む。Hellerら、Advanced Drug Delivery Rev.10:163-204(1993)、およびT yrrellら、Biochim.Biophys.Acta 457:259-302(1976)を参照のこと。あるいは、 成長促進因子はまた、マトリックスに吸着され、それによって成長促進因子は養 殖環境においてこのマトリックスからゆっくりと放出され得る。 好ましくは、制御放出組成物は、アクセプター軟体動物の身体または組織中に 挿入される。好ましくは、制御放出組成物は、真珠形成の近接区域においてより 高濃度の成長促進因子の領域をつくり出すように、軟体動物の生殖腺組織に直接 挿入され得る。 軟体動物の最小のマニュアル操作でアクセプター軟体動物の成長促進因子への 曝露を可能にすることに加えて、これらの制御放出組成物のゆっくりとした溶解 特性は、これらが真珠層形成のための核として作用することを妨げる。 養殖に続いて、従来の方法により、真珠はアクセプター軟体動物から採集され る。次いで、これらの軟体動物は、所望であれば、繰り返しの真珠養殖のために 再び植え付けられ得る。B.成長促進因子を発現し得るトランスジェニック軟体動物を用いる真珠養殖 先に記述したように、近年の真珠養殖プロセスは、一般に、核および外套膜組 織の一片をアクセプター軟体動物の生殖腺組織に植え付けまたは挿入することを 包含する。しかし、このプロセスは、例えば、半球形をした真珠が所望であれば 、変化し得る。 本発明の特定の実施態様において、核およびドナー軟体動物由来の外套膜組織 が、トランスジェニックアクセプター軟体動物に植え付けられる。このトランス ジェニックアクセプター軟体動物は、プロモーター配列に作動可能に連結された 、成長促進因子をコードするセグメントを含む外因性の核酸配列を含む。このこ とによってトランスジェニックアクセプター軟体動物は成長促進因子を発現し得 る。 あるいは、アクセプター軟体動物に植え付けられる外套膜組織は、トランスジ ェニックドナー軟体動物より得られる。次いで、このドナー軟体動物は、プロモ ーター配列に作動可能に連結された、成長促進因子をコードするセグメントを含 む外因性の核酸配列を含む。ドナー軟体動物由来の植え付けられた細胞は、それ ゆえ成長促進因子を発現し得る。この特定の実施態様は、環境中へのトランスジ ェニック軟体動物種の放出を避けることが望ましい場合、特に有用である。それ ゆえ、この実施態様は、商業的真珠養殖操作の規模で容易に実行される。 上述の実施態様は、トランスジェニックアクセプター軟体動物またはトランス ジェニックドナー軟体動物のいずれかについて述べられているが、アクセプター 軟体動物およびドナー軟体動物のいずれかまたは両方がトランスジェニックであ り得る。すなわち、外因性の成長促進因子を発現し得る。 本発明は以下の実施例によってさらに例示される。これらの実施例は単に本発 明の局面を例示するにすぎず、本発明を制限する意図はない。 実施例 本明細書中で用いる全ての試薬は、特に記載がなければ市販されている。実施例1:一般的なカキ生産 以下の多くの実施例のために、種々の成長段階のカキを使用する。従って、最 初の実施例は、卵細胞から成体カキへのカキの養育および養殖について記載する 。 典型的な卵を抱いた繁殖ストックのカキは、自然の産卵期の直前に野生から採 取される。これらのカキは、自然の産卵温度よりわずかに低い温度にて、フロー スルーまたは再循環している海水中に維持される。この温度は典型的には約25℃ 〜約30℃である。生殖腺の視覚的観察により産卵条件にあると判断されると、温 度を約5℃〜約8℃上昇させる。この温度上昇が通常産卵を誘導する。 産卵の誘導の際、カキは雌雄を同定され、それによって別の容器に置かれる。 産卵が完了したら、カキはそれぞれの水槽から取り出され、精子および卵の懸濁 液を回収して混合する。受精させたら、幼生養殖を始めるために卵を別の水槽に 移す。 受精卵を1mlあたり約20〜約30個の密度で保存し、曝気された水槽中で24〜48 時維持する。この間に、卵が孵化する。卵からかえった幼生をふるい上に採取し 、1mlあたり約20幼生の密度で水槽に入れ、藻を餌として与える。餌は典型的に は珪藻とIsochrysis galbanaとの混合物であり、幼生水槽中で20,000〜30,000細 胞/mlの密度である。 幼生が成長するにつれて、この密度は減少する。典型的には、幼生がペディペ リジャー(pediveliger)段階に達したとき、この密度は1mlあたり2〜3まで 減少する。変態のために、いくつかの種は、このプロセスの間付着する基質の添 加を必要とするが、他の種は単に水槽の底に住み着くだけである。変態はいくつ かの種においては化学的に誘導され得る。 変態に続いて、幼カキ(ここで稚貝と呼ぶ)は、フロースルーコンテナ(例え ばアップウェラー(upweller)またはダウンウェラー(downweller))に移され、成 体に達するまで粗く濾過された海水を与えられる。実施例2:浸漬 A.稚貝の成長促進 幼体カキに対する成長プロモーターの効果を評価するために、以下の実験を行 った: 長さが約1mmの幼体真珠カキ(Pinctada margeritifera)を、商業的供給源から 入手した。これらの幼体を28℃の閉再循環水槽中に維持し、Thallasiosiraおよ びIsochrysisを与えた。幼体のサブセットを、10-6Mのインスリンを含む海水に 浸し、一方、別のグループを海水のみに浸した。1週間後、処理グループは、非 処理グループより30パーセント高い成長を示した。連続1週間、浸すことにより 、非処理グループの成長より幼体カキの連続的で加速的な成長が生じた。どちら のグループでも死亡は観察されなかった。 B.アクセプター有殻軟体動物(shell)成長および真珠産生の促進 ほぼ同齢の成体カキを商業的孵化場から入手する。直径10mmの球形の核および 他の成体カキ由来の外套膜組織の25mm2サンプルを、これらのカキに植え付ける 。これらの植え付け物を与えられたカキの半数を、約10μM〜のブタインスリン を含む10倍容量の濾過された周囲海水に浸すことにより処理する。この処理は、 成長期を通じて14日毎に行われ、非成長期間に終わる。残りの半数はコントロー ルグループであり、インスリンとの接触がない以外は同じ操作にかけられる。 12カ月間の処理後、処理グループのカキは、非処理グループのカキより大きな 成長率を示す。両方のグループのカキを開け、その中で産生された真珠を採集し 、乾燥し、重量およびその直径を計測する。インスリン処理にかけられたカキか ら得た真珠は、コントロールグループにより産生された真珠より大きな乾燥重量 および長い直径を示す。実施例3:制御放出組成物 Heller(前出)により記載されたような、ゆっくりと放出されるインスリンカ プセルを、試験グループのカキの組織または生殖腺に挿入する。インスリンカプ セルの挿入と同時に、直径10mmの核およびドナーカキ由来の外套膜組織の25mm2 サンプルを、試験カキの生殖腺組織の別の切り口に挿入する。このカキを閉じ、 正常な養殖条件に戻す。12ヶ月間の養殖後、試験カキを開き、そして真珠を採集 する。これらの試験カキから採集された真珠は、コントロールグループにより産 生された真珠より長い直径および大きな乾燥重量を有する。実施例4:成長促進因子の注入 幼体Pinctada maximaカキをその養殖条件から取り出す。18ゲージの針を、各 カキの背面のV字形の切り込みから外套膜空間に挿入する。1mlの100mMインス リン溶液をカキに注入する。注入されたカキを1時間水の外に保持する。処理後 、カキを正常な養殖条件に戻す。注入を成長期の間14日毎に繰り返す。12ヶ月後 、このカキは、コントロールグループのカキより大きな成長率を示す。実施例5:トランスジェニックカキの作製 ヒトインスリンのcDNA配列は記載されている(Gen Bank Acc.No.L15440を参 照のこと)。3’および5’非翻訳領域ならびにポリアデニル化シグナルを含む cDNAコード配列を、SalIリンカーの付加により改変し、Gormanら(Proc.Natl.Aca d.Sci.(USA)79:6777-6781(1982))に記載のように、pRSV-2ベクター内のSalI部 位でラウス肉腫ウイルスの長末端反復(RSV-LTR)プロモーター/エンハンサー配 列に連結する。このことによって、cDNAコード配列を580bpのLTR配列および3.7k bのpRSVのフランキング配列に連結する。ベクターの増殖後、注入に適切なトラ ンスジーンを提供するために、ベクターを線状化する。 線状化されたトランスジーンを、商業的孵化場より入手するかまたは研究室で 産卵および受精させたPinctada maxima由来の受精卵にエレクトロポレートする 。この卵をカキの稚貝および幼体カキまで養殖する。RSV-LTR-インスリントラン スジーンの存在を、カキ組織の生検からアッセイする。染色体DNAを抽出し、こ のトランスジーンにハイブリダイズし得るプライマーを用いて増幅する。増幅産 物をゲル電気泳動により検出する。ヒトインスリンの発現を、生検由来のタンパ ク質抽出物のウェスタンブロティングにより検出する。創始トランスジェニック カキを、トランスジェニック子孫を作製するために近親交配する。トランスジェ ニ ック子孫の状態および発現を、創始カキについて記載したものと同じ方法を用い てアッセイする。 ヒトインスリン配列を発現する幼体トランスジェニックカキを、ほぼ同サイズ および同齢の正常なカキのコントロールグループと同じ条件下で養殖する。12ヶ 月間の養殖後、トランスジェニックカキは、コントロールグループのカキより高 い成長率を示す。実施例6:トランスジェニックカキを用いる真珠養殖 真珠養殖プロセスに対する成長促進因子の発現の効果を示すために、2つのサ ブセットのカキを提供する。セット1は、コントロールグループに比べて促進さ れた成長速度を示す実施例5のカキを含む。セット2は、「正常」Pinctada max imaカキ、すなわち非トランスジェニックカキを含む。 これらのカキに直径10mmの球形の核およびドナー外套捲く組織の25mm2サンプ ルを植え付ける。以下のセットのアクセプターカキおよびドナーカキを用いる。 1.トランスジェニックアクセプターカキ、正常ドナーカキ 2.正常アクセプターカキ、トランスジェニックドナーカキ 3.トランスジェニックアクセプターカキ、トランスジェニックドナーカキ 4.正常アクセプターカキ、正常ドナーカキ(コントロール) アクセプターカキを海洋環境で12カ月間養殖する。養殖プロセスの終了時、グ ループ1、2、および3のカキから得られる真珠は、コントロールグループによ り産生される真珠より直径が長く、そして大きな乾燥重量を有している。 前述の発明を、明確さおよび理解のためにいくらか詳細に記載したが、形態お よび詳細の種々の変化を、本発明の真の範囲から逸脱することなくなし得ること は、この開示を読めば当業者には明確であろう。本願に引用された全ての刊行物 および特許書類は、各個の刊行物または特許書類が個々にそのように表示されて いる場合と同じ程度に、すべての目的のためにその全体を参考として援用される 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペインター,ケネディ ティー.,ジュニ ア アメリカ合衆国 メリーランド 21044, コロンビア,デパーティッド サンセット レーン 633 (72)発明者 チボデュー,フランシス アール. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94611, オークランド,バルボア ドライブ 5826

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.真珠を生産する軟体動物の成長を促進する方法であって、該方法は、該軟体 動物の生殖系列に核酸配列を導入する工程を包含し、該核酸は、成長促進因子を コードするセグメントを含有し、該セグメントは、プロモーター配列に作動可能 に連結されており、それにより該セグメントは、該軟体動物において該成長促進 因子を発現し得る、方法。 2.前記軟体動物が、Pteria penguin、Pinctada maxima、Pinctada margeritife ra、Pinctada martensi fucata、Pinctada radiata、Pinctada vulgaris、Pinct ada fucata、Pinctada maculata、Pinctada albina、Unionides sp.、およびHal iotis sp.からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。 3.前記成長促進因子が、インスリン、軟体動物インスリン様ペプチド、および 成長ホルモンからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。 4.前記プロモーター配列が、RSV−LTRまたはマウスメタロチオネイン− Iプロモーター配列である、請求項1に記載の方法。 5.トランスジェニック軟体動物であって、該軟体動物は、外因性の核酸配列を 含む生殖系統を有し、該外因性の核酸配列は、成長促進因子をコードするセグメ ントを含有し、該セグメントは、プロモーター配列に作動可能に連結され、そし て該セグメントは、該軟体動物において該成長促進因子を発現し得る、トランス ジェニック軟体動物。 6.前記プロモーター配列が、RSV−LTRまたはマウスメタロチオネイン− Iプロモーター配列である、請求項5に記載のトランスジェニック軟体動物。 7.前記成長促進因子が、インスリン、軟体動物軟体動物インスリン様ペプチド 、 および成長ホルモンからなる群より選択される、請求項5に記載のトランスジェ ニック軟体動物。 8.前記軟体動物がPteria penguin、Pinctada maxima、Pinctada margeritifera 、Pinctada martensi fucata、Pinctada radiata、Pinctada vulgaris、Pinctad a fucata、Pinctada maculata、Pinctada albina、Unionides sp.、およびHalio tis sp.からなる群より選択される、請求項5に記載のトランスジェニック軟体 動物。 9.真珠を養殖する方法であって、以下の工程: (a)アクセプター軟体動物に核を導入する工程; (b)該アクセプター軟体動物を、有効量の成長促進因子に曝す工程; (c)該アクセプター軟体動物を養殖する工程;および (d)該アクセプター軟体動物より真珠を採集する工程、 を包含する、方法。 10.ドナー軟体動物由来の外套膜組織を、前記アクセプター軟体動物に導入す る工程をさらに包含する、請求項9に記載の方法。 11.前記アクセプター軟体動物および前記ドナー軟体動物が、Pinctada maxima 、Pinctada margeritlfera、Pinctada martensi fucata、Pinctada radiata、Pi nctada vulgaris、Pinctada fucata、Pinctada maculata、Pinctada albina、Un ionides sp.、およびHaliotis sp.からなる群より独立して選択される、請求項 10に記載の方法。 12.前記成長促進因子の約1nM〜約10mMの濃度で該成長促進因子を含有する溶 液中に、前記アクセプター軟体動物を浸す工程により、該アクセプター軟体動物 が該成長促進因子に曝される、請求項9に記載の方法。 13.前記成長促進因子の約0.1μM〜約100μMの濃度で該成長促進因子を含有す る溶液中に、前記軟体動物を浸す工程により、前記アクセプター軟体動物が該成 長促進因子に曝される、請求項9に記載の方法。 14.前記アクセプター軟体動物の内部に前記成長促進因子を含有する組成物を 導入する工程により、該アクセプター軟体動物が該成長促進因子に曝される、請 求項9に記載の方法。 15.前記組成物の前記導入する工程が、前記アクセプター軟体動物の内部に該 組成物を注入する工程を包含する、請求項14に記載の方法。 16.前記成長促進因子を含有する前記組成物が、制御放出組成物である、請求 項14に記載の方法。 17.前記成長促進因子が、インスリン、軟体動物軟体動物インスリン様ペプチ ド、および成長ホルモンからなる群より選択される、請求項9に記載の方法。 18.真珠を養殖する方法であって、以下の工程: (a)アクセプター軟体動物に、核およびドナー軟体動物由来の外套膜組織を導 入する工程であって、該ドナー軟体動物は、成長促進因子をコードする核酸配列 を含有する生殖系統を有し、該セグメントはプロモーター配列に作動可能に連結 され、それにより該セグメントは、該軟体動物において成長促進因子を発現し得 る、工程; (b)該アクセプター軟体動物を養殖する工程; (c)該アクセプター軟体動物より真珠を採集する工程、 を包含する、方法。 19.前記アクセプター軟体動物および前記ドナー軟体動物が、Pteria penguin 、Pinctada maxima、Pinctada margeritifera、Pinctada martensi fucata、Pin ct ada radiata、Pinctada vulgaris、Pinctada fucata、Pinctada maculata、Pinc tada albina、Unionides sp.、およびHaliotis sp.からなる群より独立して選択 される、請求項18に記載の方法。 20.前記成長促進因子が、インスリン、軟体動物インスリン様ペプチド、およ び成長ホルモンからなる群より選択される、請求項18に記載の方法。 21.前記プロモーター配列が、RSV−LTRまたはマウスメタロチオネイン −Iプロモーター配列である、請求項19に記載の方法。 22.真珠を養殖する方法であって、以下の工程: (a)アクセプター軟体動物に核を導入する工程であって、該アクセプター軟体 動物は、核酸配列を含有する生殖系列を有し、該核酸配列は、成長促進因子をコ ードするセグメントを含有し、該セグメントは、プロモーター配列に作動可能に 連結され、それにより核セグメントは、該アクセプター軟体動物において該成長 促進因子を発現し得る、工程; (b)該アクセプター軟体動物を養殖する工程;および (c)該アクセプター軟体動物より真珠を採集する工程、 を包含する、方法。 23.前記アクセプター軟体動物に、ドナー軟体動物由来の外套膜組織を導入す る工程をさらに包含する、請求項22に記載の方法。 24.前記成長促進因子が、インスリン、インスリン様ペプチド、および成長ホ ルモンからなる群より選択される、請求項22に記載の方法。 25.前記プロモーター配列が、RSV−LTRまたはマウスメタロチオネイン −Iプロモーター配列である、請求項22に記載の方法。 26.前記アクセプター軟体動物および前記ドナー軟体動物が、Pteria penguin 、Pinctada maxima、Pinctada margeritifera、Pinctada martensi fucata、Pin ctada radiata、Pinctada vulgaris、Pinctada fucata、Pinctada maculata、Pi nctada albina、Unionides sp.、およびHaliotis sp.からなる群より独立して選 択される、請求項23に記載の方法。 27.真珠を養殖する方法であって、以下の工程: (a)軟体動物を、有効量の成長促進因子に曝し、それにより該軟体動物の成長 速度が促進される工程; (b)該軟体動物に核を導入する工程; (c)該軟体動物を養殖する工程;および (d)該軟体動物より真珠を採集する工程、 を包含する、方法。 28.前記軟体動物にドナー軟体動物由来の外套膜組織を導入する工程をさらに 包含する、請求項27に記載の方法。 29.前記軟体動物および前記ドナー軟体動物が、Pteria penguin、Pinctada ma xima、Pinctada margeritifera、Pinctada martensi fucata、Pinctada radiata 、Pinctada vulgaris、Pinctada fucata、Pinctada maculata、Pinctada albina 、Unionides sp.、およびHaliotis sp.からなる群より独立して選択される、請 求項28に記載の方法。 30.前記成長促進因子の約1nMから約10mMの濃度で該成長促進因子を含有する 溶液中に、該軟体動物を浸すことにより、該軟体動物が、該成長促進因子に曝さ れる、請求項27に記載の方法。 31.前記成長促進因子が、インスリン、軟体動物インスリン様ペプチド、およ び成長ホルモンからなる群より選択される、請求項27に記載の方法。
JP51693996A 1994-11-18 1995-11-06 軟体動物における促進された成長および真珠の生産 Pending JP2002502229A (ja)

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