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JP2002370444A - インクジェット記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録媒体およびその製造方法

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JP2002370444A
JP2002370444A JP2001181867A JP2001181867A JP2002370444A JP 2002370444 A JP2002370444 A JP 2002370444A JP 2001181867 A JP2001181867 A JP 2001181867A JP 2001181867 A JP2001181867 A JP 2001181867A JP 2002370444 A JP2002370444 A JP 2002370444A
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Japan
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porous layer
ink jet
jet recording
recording medium
black
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JP2001181867A
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Masahiro Inoue
政広 井上
Hirokazu Wakabayashi
浩和 若林
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Priority to AT02012499T priority patent/ATE275481T1/de
Priority to DE60201152T priority patent/DE60201152T2/de
Priority to US10/170,444 priority patent/US6824843B2/en
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面の光沢、色濃度が高く、色再現性、色鮮鋭
性に優れ、黒色印刷部のL*が低い高品位なインクジェ
ット記録媒体を提供すること。 【解決手段】水不浸透性基材上に、第1の多孔質層を有
し、さらにその上に第2の多孔質層を有するインクジェ
ット記録用媒体であって、黒色染料インクのベタ印字黒
色印刷部の明度指数(L*)が5.0以下であることを
特徴とするインクジェット記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水不浸透性の基材
を用い、色再現性や鮮鋭性に優れ、特に黒色印刷部の明
度指数が低い高品質の記録媒体とその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録に使用される記録媒
体としてインクジェット用インクの定着性、吸収性、印
字濃度、ドット形状の真円性、ドット周辺のシャープ
性、光沢性、白色度、耐水性、耐光性等の諸特性を保持
させたインクジェット媒体が用いられている。しかし、
前記のインクジェット記録媒体にあっては、特にフォト
グレード用としては、その記録面の特性として、高い光
沢度、写真に近い光沢平滑感、高い印字濃度、優れたイ
ンクジェット用インクの定着性や吸収性等を保持したイ
ンクジェット記録媒体が要求されている。
【0003】しかし、水不浸透性基材に第1の多孔質層
を設けて、その上にさらに第2の多孔質を設ける場合、
第2の多孔質層形成用塗工液中の溶媒量が第1の多孔質
層の吸収量より過剰であるときは多孔質層からの泡によ
り表面が均一に形成されない。また、第2の多孔質層形
成用塗工液の溶媒量が第1の多孔質層の吸収量より過少
な場合は、または第2の多孔質層形成用塗工液中の固形
分濃度が第1の多孔質層の吸水力のために急速に上昇
し、平滑な塗工面や、均一な塗工面が形成できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は第2の
多孔質層の表面を制御し、高光沢度、写真に近い光沢平
滑感、高印刷濃度、インクジェット記録用インクの高定
着性や高吸収性等を有し、特には色再現性や鮮鋭性に優
れた高品位のインクジェット記録媒体およびその製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、水
不浸透性基材上に、第1の多孔質層を有し、さらにその
上に第2の多孔質層を有するインクジェット記録用媒体
であって、黒色染料インクのベタ印字黒色印刷部の明度
指数(L*)が5.0以下であることを特徴とするイン
クジェット記録媒体である。
【0006】また、本発明の第2発明は、無機微粒子と
バインダーとを含む第1の多孔質層を有する水不浸透性
基材の前記第1の多孔質層上に、無機微粒子とバインダ
ーとを含む塗工液を塗工し第2の多孔質層を形成する方
法であって、前記第2の多孔質層形成用塗工液の固形分
濃度C(質量%)が式1および式2を満たすインクジェ
ット記録媒体の製造方法である。
【0007】C ≧20D/(D+X/5)(式1) C ≦500D/(D+5X)(式2) ただし、X(g/m2)は第1の多孔質層の全吸水量で
あり、D(g/m2)は第2の多孔質層の乾燥後の塗工
量である。第1の多孔質層の全吸水量は、水不浸透性基
材上にを形成した媒体を面積規定し、該媒体を60秒間
水に浸漬した後の質量から、浸漬する前の質量を引いた
値である。
【0008】本発明のインクジェット記録媒体は、黒色
染料インクによるべた印字による黒色印刷部(以下単に
黒色印刷部という)の明度指数(L*)が5.0以下で
ある。このため黒色印刷部における優れた色再現性や鮮
鋭性を有するインクジェット記録媒体が得られる。黒色
印刷部で測定されたL*は、3.0以下が好ましい。特
に、2.0以下が好ましい。本発明のインクジェット記
録用媒体の黒色印刷部の明度指数(L*)は、黒色印刷
部で測定されたJIS−Z8722の方法により測定さ
れるJIS−Z8729のL***表色系における明
度指数で評価する(以下、L*で表す)。
【0009】第2発明では、光沢度の高い記録用媒体を
得るため、水不浸透性基材上に形成された第1の多孔質
層上に第2の多孔質層を形成する際、XとDの条件から
Cを調整する必要がある。Cが式1の範囲を外れると、
光沢層形成用塗工液中の溶媒量は多くなる。このため、
第2の多孔質層形成後、第1の多孔質層の空気が充分抜
けず、第2の多孔質層表面に泡状の欠陥を生ずるおそれ
がある。Cが式2の範囲を外れると、第2の多孔質層形
成用塗工液が第1の多孔質層上に塗工される際、塗工液
の溶媒が急速に第1の多孔質層に吸収され、第1の多孔
質層表面が不均一になるので好ましくない。また、第1
の多孔質層表面のレベリング性が低下し、第1の多孔質
層表面の充分な平滑性が得られない。すなわち、Cが式
1または式2の少なくとも一方を外れると、光沢層表面
の平滑性が劣るため、表面の乱反射光量が増大し、黒色
印刷部の色再現性や鮮鋭性が低下する。
【0010】このように、固形分濃度が式1と式2のい
ずれも満たす第2の多孔質層形成用塗工液から形成され
たインクジェット記録用媒体は、乾燥過程後において
も、第2の多孔質層の高表面平滑性が保たれる。そのた
め、第2の多孔質層表面の乱反射光が少なく、画像の再
現性や鮮鋭性に優れ、特に黒色印刷部において優れた画
像の再現性や鮮鋭性を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1発明のインクジェッ
ト記録用媒体は、基材の少なくとも片面にインク受容層
を塗布等の方法により少なくとも一層設け(以下、第1
の多孔質層という)、その上に別のインク受容層(以
下、第2の多孔質層という)を積層した構成である。
【0012】本発明に用いられる基材は、水不浸透性基
材である必要がある。水不浸透性基材としては、高平滑
なポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレ
ートなどのポリエステルフィルム、ポリオレフィンを2
軸延伸をすることにより得られる合成紙、またはポリオ
レフィン樹脂被覆層を有する樹脂被覆紙(RCペーパ
ー)が例示される。
【0013】本発明のインクジェット記録媒体は、イン
クを充分に吸収し、より優れたインクジェット記録特性
を達成するために、水不浸透性基材と第2の多孔質層と
の間に一層以上の第1の多孔質層を設ける必要がある。
第1の多孔質層はバインダー樹脂、無機顔料微粒子を含
有するのが好ましい。また、耐水性付与剤、耐光性付与
剤、耐候性付与剤、硬膜剤などの添加剤を含有して形成
してもよい。
【0014】第1の多孔質層に含有される無機顔料微粒
子としては、水に不溶もしくは難溶性の無機顔料微粒子
を用いることができる。具体的には、合成非晶質シリ
カ、シリカゾルから溶媒を除去して得られるキセロゲ
ル、表面をカチオン変性したシリカゾルから溶媒を除去
して得られるキセロゲル、アルミナ、ベーマイトなどの
アルミナ水和物、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、シリカアルミナ複合粒子等が挙げられる。中でもイ
ンクの吸収性や透明性などに優れていることからベーマ
イトなどのアルミナ水和物が好ましい。ベーマイトなど
のアルミナ水和物の平均粒子径は100〜500nm
が、インク吸収性、透明性と平滑性に優れた多孔体層を
形成できるため、好ましい。第1の多孔質層に含有され
るベーマイトなどのアルミナ水和物としては、特開平1
0−231120号に開示されるアルミナゾルから溶媒
を除去して得られるキセロゲル等が挙げられる.本発明
において第1の多孔質層には、バインダー樹脂を含有す
るのが好ましい。バインダー樹脂としては、ポリビニル
アルコール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱粉、カゼイン、ゼ
ラチン、カルボキシ変性等の変性ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、アクリル酸エステル、
メタアクリル酸エステルの重合体、アクリル系重合体ラ
テックス等が挙げられ、これら単独でもブレンドポリマ
ーでもよい。第1の多孔質層には、ホウ酸やホウ砂など
のバインダーの架橋剤を適宜添加してもよい。
【0015】第1の多孔質層を形成する方法は、層を形
成する上記材料を混合し、塗工液を調整する方法が好ま
しい。バインダー樹脂:無機顔料微粒子=3:100〜
20:100であると、インク吸収性や染料定着性に優
れるので好ましい。特に4:100〜15:100が好
ましい。塗工液中には、耐水性付与剤、耐光性付与剤、
耐候性付与剤などの添加剤を含有させてもよい。
【0016】本発明の第1の多孔質層は、該塗工液を基
材上に塗工し、乾燥させることで少なくとも一層以上の
多孔質層を形成するのが好ましい。塗工量は適宜設定す
ることができるが、好適には1〜100g/m2であ
る。1g/m2に満たない場合は充分なインクが吸収で
きないおそれがあり、100g/m2を超えるときは、
第1の多孔質層の強度が低下するおそれがあるので好ま
しくない。特に30〜50g/m2が好ましい。
【0017】基材上に第1の多孔質層を形成する手段と
しては、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレー
ドコーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコ
ーター、ダイコーター、グラビアコーター、スライドホ
ッパー、カーテンコーターなどが例示される。
【0018】本発明のインクジェット記録用媒体におい
ては、高い光沢感のある表面を得るために、第1の多孔
質層上に、第2の多孔質層を形成する。第2の多孔質層
には、バインダー樹脂、無機顔料微粒子が含まれる。ま
た、耐水性付与剤、耐光性付与剤、耐候性付与剤などの
添加剤を含有してもよい。
【0019】第2の多孔質層に含まれる無機顔料微粒子
は、インクジェット記録面表面の光沢性を付与するため
に、30〜300nmの平均粒子径を有するものが好ま
しく、この範囲であれば第2の多孔質層の平滑性と透明
性が高く色再現性と鮮鋭性に優れるインクジェット記録
媒体が得られる。平均粒子径が30nmより小さいとイ
ンクの吸収性が悪くなり、300nmを超えると透明性
が低下し、色再現性や鮮鋭性に劣るので好ましくない。
特に80〜200nmが好ましい。
【0020】第2の多孔質層には、水に不溶または難溶
性の無機顔料微粒子を1種類以上を含有させることが好
ましい。合成非晶質シリカ、シリカゾルから得られたキ
セロゲル、表面をカチオン変性したシリカゾルから得ら
れたキセロゲル、アルミナ、ベーマイトなどのアルミナ
水和物、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、シリ
カアルミナ複合粒子等が例示される。なかでも、染料定
着性と色再現性が良好で耐擦傷性に優れるシリカアルミ
ナ複合粒子が好ましい。第2の多孔質層に用いるシリカ
アルミナ複合粒子としては、WO99/64354のシ
リカアルミナ複合粒子が例示される。
【0021】第2の多孔質層に含有されるバインダー樹
脂としては、第1の多孔質層と同様のバインダー樹脂を
用いることができる。また、ホウ酸やホウ砂などのバイ
ンダーの架橋剤を適宜添加してもよい。
【0022】第2の多孔質層は、前記無機顔料微粒子と
バインダーを混合した塗工液を調整し、該塗工液を基材
上に塗工、乾燥させることにより形成される。無機顔料
微粒子とバインダー樹脂が重量比でバインダー樹脂:無
機顔料微粒子=3:100〜20:100であると、イ
ンク吸収性や染料定着性、基材との密着性に優れるので
好ましく、特に4:100〜15:100が好ましい。
【0023】第2の多孔質層の塗工量は、0.5〜20
g/m2であり、0.5g/m2が好ましい。塗工量が
0.5g/m2より小さいと、充分な光沢表面が得られ
ず、20g/m2を超えると、インクジェットインクの
吸収性が悪くなるので好ましくない。特に0.5〜10
g/m2が好ましい。さらに0.5〜3.0g/m2が好
ましい。
【0024】第2の多孔質層形成用塗工液の塗工方法と
しては、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレー
ドコーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコ
ーター、ダイコーター、グラビアコーター、スライドホ
ッパー、カーテンコーターなどが例示される。
【0025】本発明の第1発明は、第2発明の方法によ
り好ましく実施される。
【0026】
【実施例】まず、シリカアルミナ複合ゾルをWO99/
64354と同様の方法で合成した。また、アルミナゾ
ルを特開平10−231120号と同様の方法で合成し
た。
【0027】[第2の多孔質層用シリカアルミナ複合ゾ
ルの合成]容器2リットルのガラス製反応器に、一次粒
子の平均粒子径27nmの球状シリカ一次粒子が分散し
たシリカゾル(SiO2濃度48.4質量%、Na2O濃
度0.41質量%、触媒化成工業社製、商品名カタロイ
ドSI−50)248gおよびイオン交換水1688g
を入れ、80℃に昇温した。80℃になったところで、
撹拌しながら、ポリ塩化アルミニウム水溶液(アルミニ
ウム濃度がAl23に換算して23.5質量%、Cl濃
度8.1質量%、塩基度84%、多木化学社製、商品名
タキバイン#1500)63.7gを、約10分間かけ
て徐々に添加した。
【0028】添加終了後、80℃に保持したまま、1時
間撹拌した。次いで、この反応液に水酸化ナトリウム溶
液を添加し、反応液のpHを7.3(80℃)に調整し
た後、冷却し、限外濾過装置を用いて、イオン交換水を
添加しながら液の量を一定に保ちつつ、濾液の電導度が
50μS/cm以下に低下するまで限外濾過することに
より精製した。
【0029】次いで、解こう剤として、精製した溶液中
の総固形分量の3%となる量のアミド硫酸を添加し、総
固形分濃度が20%となるまで加熱減圧濃縮し、最後に
超音波分散して凝集粒子の平均粒子径147nm、pH
5.7のシリカアルミナ複合ゾルを得た。
【0030】[第1の多孔質層用アルミナゾルの合成]
容器2リットルのガラス製反応器に、ポリ塩化アルミニ
ウム水溶液(アルミニウム濃度がAl23に換算して2
3.5質量%、Cl濃度8.1質量%、塩基度84%、
多木化学社製、商品名タキバイン#1500)327g
と水1548gを仕込み、95℃に昇温した。次いで、
市販のアルミン酸ナトリウム溶液(Al 23:20質量
%、Na2O:19質量%)125gを添加し、撹拌し
ながら、液温を95℃に保持して24時間熟成してスラ
リーを得た。なお、アルミン酸ナトリウム溶液添加直後
の液のpHは、95℃において8.7であった。
【0031】熟成後のスラリーを限外濾過装置を用いて
洗浄した後、再び95℃に昇温し、この洗浄後のスラリ
ーの総固形分量の3%となる量のアミド硫酸を添加し、
総固形分濃度が25%となるまで減圧濃縮し、最後に超
音波分散して凝集粒子の平均粒子径が190nm、pH
3.8のアルミナゾルを得た。
【0032】[実施例1]第1の多孔質層用アルミナゾ
ルとポリビニルアルコール(MA−26GP信越化学工
業社製)を固形分比で100:10になるように混合
し、水を加えて固形分濃度19%になるように調整し
た。この液を乾燥後の重量が37g/m2となるよう
に、厚さ125μmのポリエステルフィルム(U51L
Y帝人デュポン社製)上に、均一に塗工し、第1の多孔
質層を有するインクジェット記録媒体を得た。第1の多
孔質層吸水量X(g/m2)は23.7g/m2であっ
た。
【0033】第2の多孔質層用シリカアルミナ複合ゾル
とポリビニルアルコール(MA−26GP信越化学工業
社製)を固形分比で100:8になるように混合し水を
加えて固形分濃度が9%になるように第2の多孔質層形
成用塗工液を調整した。該塗工液を、第1の多孔質層上
にDが2.7g/m2となるように塗工してインクジェ
ット記録用媒体を得た。
【0034】[実施例2〜7]第1の多孔質層塗工量、
X、およびDを表1に示した条件とし、その条件から第
2の多孔質形成用塗工液の固形分濃度を調製した以外
は、実施例1と同様の方法で、インクジェット記録媒体
を得た。
【0035】[比較例1〜3]第1の多孔質層の塗工
量、X、CおよびDを表1に示す条件にした以外は、実
施例1と同様の方法で記録媒体を得た。
【0036】[色濃度の測定]実施例1〜7および比較
例1〜3で得られたインクジェット記録媒体の多孔質層
面に、PM−800C(セイコーエプソン社製)を用い
て、光沢フィルムモードで、黒、シアン、マゼンタ、イ
エローの各染料の100%べた印字を、それぞれ別々に
行なった。印字部の色濃度を反射濃度計(グレタグ社
製、商品名:スペクトロリノSPM−100 II)を
用いて測定した。結果を表2に示す。
【0037】[明度指数(L*)の測定]実施例1〜7
および比較例1〜3で得られたインクジェット記録媒体
の第2の多孔質層に黒色染料インク100%でべた印字
を行なった。印字部の明度指数(L*)を測色計(グレ
タグ社製、商品名:SPM−100II)を用いて測定
した。結果を表2に示す。
【0038】[60°光沢度の測定]実施例1〜7およ
び比較例1〜3で得られたインクジェット記録媒体の非
印字部の60°光沢度を光沢度計PG−1M(日本色工
製)を用いて測定した。結果を表2に示す。
【0039】[実施例8]実施例2で得られた記録媒体
について、プリンターにPM−800C(セイコーエプ
ソン社製)を用い、モードを普通紙モードとした以外は
上記評価方法と同様に、色濃度、明度指数(L*)、6
0°光沢度を測定した。結果を表3に示す。
【0040】[実施例9]プリンターにPM―900C
(セイコーエプソン社製)を用い、モードを専用光沢フ
ィルムモードとした以外は実施例8と同様に測定を行な
った。結果を表3に示す。
【0041】[実施例10]プリンタをPM−900C
(セイコーエプソン社製)を用い、モードを普通紙モー
ドにした以外は実施例8と同様の方法で測定を行なっ
た。結果を表3に示す。
【0042】[実施例11]プリンタをPM−770C
(セイコーエプソン社製)を用い、モードを光沢フィル
ムモードにした以外は実施例8と同様の方法で測定を行
なった。結果を表3に示す。
【0043】[実施例12]プリンタをPM−770C
(セイコーエプソン社製)を用い、モードを普通紙モー
ドにした以外は実施例8と同様の方法で測定を行なっ
た。結果を表3に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1において、CminおよびCmaxはそれぞ
れ実施例1〜7、比較例1〜4の塗工条件に対応する上
層塗工液の固形分濃度の下限値および上限値を示す。C
minは式1に、Cmaxは式2に、それぞれDおよびXの値
を代入して算出した値である。上記のようにして作成さ
れた媒体の60°光沢度、印字部の色濃度および黒色印
刷部のL*について表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2の結果から明らかなように、実施例1
〜7の媒体は高い光沢と高い色濃度を有する。これらの
媒体の黒色印刷部のL*はいずれも5.0以下であり、
色再現性および鮮鋭性に優れている。
【0048】なかでも実施例1〜4は黒色印刷部のL*
が3.0以下であり、黒色印刷部の色再現性および鮮鋭
性が特に優れている。さらに実施例1および2は黒色印
刷部のL*が2.0以下であり、黒色印刷部の色再現性
および鮮鋭性が極めて優れている。
【0049】これに対し、比較例1〜3の記録媒体では
黒色印刷部のL*が5.0を超え、白色味が強くなり、
黒色印刷部のみならず、各色の色濃度が低下しており、
色再現性や鮮鋭性に劣る。
【0050】
【表3】
【0051】表3から本発明のインクジェット記録媒体
は、いずれも黒色印刷部のL*が、5以下と低いことが
わかる。本発明のインクジェット記録媒体はL*が抑制
され、そのため各染料のインクジェット印刷部分の色濃
度は高くなっている。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、表面の光沢、色濃度が
高く、色再現性、色鮮鋭性に優れ、特には黒色印刷部の
*が低い高品位なインクジェット記録媒体が得られ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水不浸透性基材上に、第1の多孔質層を有
    し、さらにその上に第2の多孔質層を有するインクジェ
    ット記録用媒体であって、黒色染料インクのべた印字黒
    色印刷部の明度指数(L*)が5.0以下であることを
    特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 【請求項2】前記第2の多孔質層が、平均粒子径30〜
    300nmのシリカアルミナ複合粒子とバインダーとを
    含む請求項1記載のインクジェット記録媒体。
  3. 【請求項3】無機微粒子とバインダーとを含む第1の多
    孔質層を有する水不浸透性基材の前記第1の多孔質層上
    に、無機微粒子とバインダーとを含む塗工液を塗工して
    第2の多孔質層を形成する方法であって、前記第2の多
    孔質層形成用塗工液の固形分濃度C(質量%)が式1お
    よび式2を満たすインクジェット記録媒体の製造方法。 C ≧20D/(D+X/5)(式1) C ≦500D/(D+5X)(式2) ただし、X(g/m2)は第1の多孔質層の全吸水量で
    あり、D(g/m2)は第2の多孔質層の乾燥後の塗工
    量である。
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