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JP2002348528A - エポキシ樹脂粉体塗料 - Google Patents

エポキシ樹脂粉体塗料

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JP2002348528A
JP2002348528A JP2001305435A JP2001305435A JP2002348528A JP 2002348528 A JP2002348528 A JP 2002348528A JP 2001305435 A JP2001305435 A JP 2001305435A JP 2001305435 A JP2001305435 A JP 2001305435A JP 2002348528 A JP2002348528 A JP 2002348528A
Authority
JP
Japan
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epoxy resin
inorganic particles
powder coating
coating
resin powder
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001305435A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinari Sumiyama
宜也 炭山
Tadataka Taniguchi
格崇 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、エポキシ樹脂粉体塗料の優
れた特性を損なうことなく、エッジカバー率の向上した
エポキシ樹脂粉体塗料を提供することである。 【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)およ
び無機充填材(C)を必須成分とするエポキシ樹脂粉体
塗料において、正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の
無機粒子(E)とを配合することを特徴とするエポキシ
樹脂粉体塗料である。また、好ましくは正帯電性の無機
粒子(D)がアルミナである上記記載のエポキシ樹脂粉
体塗料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂粉体
塗料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂粉体塗料は、電気的特性、
機械的特性、熱的特性に優れており、従来の溶剤型塗料
と比較して、塗料中に溶剤を含有しないため、低公害で
作業環境性にも優れたものであること、塗装直後でも使
用できること、多層の重ね塗りが可能で塗膜厚みを厚く
できること、比較的安価であること、塗装時に余過剰分
の塗料が回収利用できることなどの利点から、電子部
品、OA機器、家電製品、建材、自動車部品等の絶縁保
護装飾用塗料として、近年需要が高い。
【0003】エポキシ樹脂粉体塗料の用途の一つである
OA機器用のマイクロモーターなどの場合、近年小型
化,高出力化のために銅線の巻き線回数を上げる必要が
あることから、絶縁皮膜をできるだけ薄くするために薄
膜化が可能な塗料に対する要求が強い。一般的に、絶縁
被膜を薄くするためには粉体塗料の粒度を細かくする方
法が用いられているが、複雑な形状を有する部品に皮膜
を形成させる場合,通常、平坦部に比べエッジ部の膜厚
は薄くなり、外装部分全体にわたって均一な塗膜形成を
することが困難である。このため、粉体塗料の粒度を細
かくし過ぎるとエッジ部に必要な厚さの絶縁被膜を形成
できなくなる。
【0004】このようなエッジ部における塗膜厚さの不
足は、塗膜による保護性能の低下のみならず、各々の用
途において固有の問題を生ずる。例えば、マイクロモー
ターの塗装に用いた場合では、エッジ部での絶縁不良発
生につながる危険性がある。また、電子部品の一つであ
る積層フィルムコンデンサに用いた場合では、塗装済の
積層フィルムコンデンサ等を基板実装後に高温のハンダ
槽に浸漬する際、塗膜に吸湿した水分が瞬間的に水蒸気
となって吹き出すいわゆる水蒸気爆発を起こし、塗膜の
薄いエッジ部が破壊されることがある。この問題に対し
ては、樹脂の硬化度を上げることによる塗膜の強度向上
や、樹脂に可撓性を付与することにより応力を緩和する
ことなどが試みられてきたが、いまだ満足のいくものが
得られていない。
【0005】このため、被塗装部品のエッジ部において
は必要な膜厚が得られ、かつ平坦部においてはこれまで
よりも薄い絶縁被膜を形成できる粉体塗料が望まれてい
る。通常、被塗装部品の平坦部での膜厚に対するエッジ
部での膜厚の比率をエッジカバー率と呼び,このエッジ
カバー率の高い粉体塗料のニーズが高まっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エポキシ樹
脂粉体塗料の優れた特性を損なうことなく、エッジカバ
ー率の向上したエポキシ樹脂粉体塗料を提供するもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(6)記載の本発明により達成される。 (1)エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)および無機充
填材(C)を必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料にお
いて、正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の無機粒子
(E)とを配合することを特徴とするエポキシ樹脂粉体
塗料。 (2)正帯電性の無機粒子(D)がアルミナである上記
(1)記載のエポキシ樹脂粉体塗料。 (3)負帯電性の無機粒子(E)がシリカである上記
(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。 (4)正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の無機粒子
(E)との重量配合比(E/D)が2〜8である上記
(1)ないし(3)のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉
体塗料。 (5)正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の無機粒子
(E)が、ともに平均一次粒子径が0.001〜0.1
μmである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の
エポキシ樹脂粉体塗料。 (6)正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の無機粒子
(E)の合計配合量(D+E)が、粉体塗料全体に対し
て0.3〜2.0重量%である上記(1)ないし(5)
のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
【0008】以下、本発明のエポキシ樹脂粉体塗料につ
いて詳細に説明する。本発明のエポキシ樹脂粉体塗料
は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)および無機充填
材(C)を必須成分として含有するエポキシ樹脂粉体塗
料に、正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の無機粒子
(E)とを配合することを特徴とするものである。
【0009】本発明のエポキシ樹脂粉体塗料(以下、
「粉体塗料」という)に配合されるエポキシ樹脂(A)
としては特に限定されない。例えば、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂などを用いることができ、これらを単
独または混合して用いてもよい。これらの中でも、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、塗膜が機
械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。ま
た、これらのエポキシ樹脂の分子量やエポキシ当量など
も特に限定されず、粉体塗料の配合や要求される性状に
合わせて適宜選択すればよい。一例を挙げると、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、エポキシ当
量が450〜2000であるものを用いると、粉体塗料
の塗装性が優れたものになり好ましい。エポキシ樹脂
(A)の配合量についても特に限定されないが、後述す
る硬化剤(B)と合わせて、塗料全体に対して30〜6
0重量%であることが好ましく、さらに好ましくは40
〜55重量%である。エポキシ樹脂(A)をかかる範囲
の配合量とすることで、粉体塗料の塗装性を良好なもの
にできる。配合量が前記下限値よりも少ないと塗膜の平
滑性が低下することがあり、一方、前記上限値よりも多
いと塗装後の硬化工程である焼成時にタレやトガリとい
った外観不良を起こすことがある。
【0010】本発明の粉体塗料に配合される硬化剤
(B)としては特に限定されず、一般にエポキシ樹脂用
の硬化剤として用いられている公知のものが使用でき
る。例えば、ジシアンジアミド,アジピン酸,イミダゾ
ール化合物,アミン系硬化剤,芳香族系酸無水物などが
挙げられる。これらの中でも、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂を用いた場合は、ジシアンジアミドやイミダゾ
ール化合物、酸無水物を用いると、硬化性、密着性、耐
熱性等が優れ好ましい。なお、硬化剤(B)の配合量に
ついても特に限定されず、用いるエポキシ樹脂の種類、
硬化剤の種類などを考慮して適宜設定すればよい。
【0011】本発明の粉体塗料に配合される無機充填材
(C)としては特に限定されないが、例えば、シリカ,
炭酸カルシウム,水酸化アルミニウム,酸化アルミニウ
ム,珪酸カルシウム,タルク等が挙げられ、これらを単
独または混合して用いることができる。無機充填材
(C)の配合量についても特に限定されないが、粉体塗
料全体に対して40〜70重量%であることが好まし
く、さらに好ましくは45〜60重量%である。無機充
填材(C)をかかる範囲の配合量とすることで、粉体塗
料の塗装性を良好なものにできる。配合量が前記下限値
よりも少ないと焼成時にタレやトガリといった外観上の
不具合を起こすことがあり、一方、前記上限値よりも多
いと塗膜の平滑性が低下することがある。また、無機充
填材(C)の粒径は特に限定されないが、通常、平均粒
径として10〜30μmのものが用いられる。かかる平
均粒径を有する無機充填材を用いることにより、粉体塗
料に良好な流動性と塗膜の強度を付与することができ
る。
【0012】本発明の粉体塗料には、塗装時のエッジカ
バー率を向上させるために、正帯電性の無機粒子(D)
と負帯電性の無機粒子(E)とを配合することを特徴と
する。本発明の粉体塗料に配合される正帯電性の無機粒
子(D)としては特に限定されないが、例えば、アルミ
ナ、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げ
られ、これらを単独または混合して用いることができ
る。これらの中でも、特にアルミナが強い正帯電性を有
し大きな効果が得られるため好ましい。また、負帯電性
の無機粒子(E)としても特に限定されないが、例え
ば、シリカ、ガラス、タルク、クレー等が挙げられ、こ
れらを単独または混合して用いることができる。これら
の中でも、特にシリカが強い負帯電性を有し、前記アル
ミナと併用した際に大きな増粘効果が得られるため好ま
しい。
【0013】正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の無
機粒子(E)との配合量は特に限定されないが、両者の
合計配合量(D+E)が塗料全体に対して0.3〜2.
0重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.
9〜1.3重量%である。かかる範囲内で配合すること
により、塗膜の外観を損なうことなくエッジカバー性を
最適な水準にすることができる。配合量が前記下限値未
満では、エッジカバー性の向上効果が十分でないことが
あり、一方、前記上限値を越えると、塗料の配合によっ
ては溶融時のレベリング性が低下し、塗膜を形成する際
表面がきれいに仕上がらないことがある。
【0014】また、正帯電性の無機粒子(D)と負帯電
性の無機粒子(E)の配合比率については特に限定され
ないが、重量配合比(E/D)が2〜8であることが好
ましく、さらに好ましくは3〜6である。かかる配合比
で用いることにより、溶融時に塗料を効果的に増粘させ
ることができ、エッジカバー性を向上できる。配合比が
前記上限値を越えたり、前記下限値未満であると、エッ
ジカバー性を向上する効果が十分でないことがある。
【0015】さらに、正帯電性の無機粒子(D)および
負帯電性の無機粒子(E)の粒径についても特に限定さ
れないが、ともに平均一次粒子径で0.001〜0.1
μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.01
0〜0.050μmである。粒径が前記上限値より大き
いと、無機粒子の比表面積が小さくなるため無機粒子の
帯電が効率的に起こりにくくなり、増粘効果が十分でな
いことがある。一方、前記下限値未満では溶融混合させ
る際の作業性が低下することがある。
【0016】本発明の粉体塗料では、エッジカバー率を
向上させるために正帯電性の無機粒子と負帯電性の無機
粒子を配合することを特徴とする。特に、正帯電性の無
機粒子としてアルミナ、負帯電性の無機粒子としてシリ
カを組合せて使用することにより、その効果がより顕著
になる。これらの種類の無機粒子を配合することによ
り、塗料のエッジカバー率が向上するメカニズムは明確
ではないが、これらは粉体塗料中のエポキシ樹脂が溶融
した際にそれぞれ正および負に帯電し、溶融樹脂中で静
電気力により結びつくことで溶融塗料のチキソ性が向上
すると考えられる。このため鋭利なエッジ部を有する電
子部品への塗装に適用した場合では、溶融した塗料が部
品のエッジ部から平坦部へ移動してエッジ部の塗料が過
少になるのを抑え,エッジ部の塗膜の厚さを確保するこ
とができる。また、いずれも無機粒子であるため、エポ
キシ樹脂の硬化を阻害したり、硬化後の特性に影響を与
えることも少ないと考えられる。このため、使用する樹
脂の種類や粉体塗料の組成に特に制限を設けなくてもよ
いという利点もある。
【0017】なお、本発明の塗料には前記配合物のほか
にも、本発明の目的を損なわない範囲内で酸化チタン、
酸化鉄、カーボンブラック等の着色顔料、レベリング
剤、硬化促進剤等を配合してもよい。
【0018】本発明において粉体塗料を製造する方法は
特に限定されるものではなく,一般的な方法を用いるこ
とができる。一例としては,所定の組成比に配合した原
料成分をヘンシェルミキサーによって十分に均一混合し
た後,エクストルーダーなどの混練装置で溶融混合し,
ついで粉砕機により適当な粒度に粉砕,分級して得られ
る。また、本発明の粉体塗料については、粉体の流動性
向上のため、シリカなどの微粉末で粉体塗料粒子の表面
を被覆することもできる。このような処理を行なう方法
としては,粉砕時に微粉末を添加しながら混合する粉砕
混合やヘンシェルミキサーなどによる乾式混合がある。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例を用いて具体
的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によっ
て限定されるものではない。なお、表1および表3に記
載されている原材料の配合量は「重量部」を示す。
【0020】1.モーター用粉体塗料 (1)粉体塗料の作製 原料成分を表1で示す配合比でヘンシェルミキサーによ
り20分間混合し、エクストルーダーを用いて混練後,
粉砕機にて粉砕して平均粒度40〜60μmのエポキシ
樹脂粉体塗料を得た。 (2)評価用試料の作製:鋼棒(12.5×12.5×
50mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250μmと
なるように静電塗装装置により塗装した後、これを30
0kHzの高周波により120秒で230℃まで加熱し
て硬化した。得られた試料の評価結果を表2に示す。
【0021】
【表1】 (3)使用原材料 エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジ
ャパンエポキシレジン株式会社製・エピコート105
5、エポキシ当量850) 硬化剤:ジシアンジアミド 硬化促進剤:2−フェニルイミダゾール 無機充填材:炭酸カルシウム(丸尾カルシウム株式会
社製・タンカルN−35、平均粒径22μm) 正帯電性の無機粒子:アルミナ微粉末(日本アエロジ
ル社製・酸化アルミナC、一次平均粒径15nm) 負帯電性の無機粒子:シリカ微粉末(株式会社トクヤ
マ製・レオロシール、一次平均粒径12nm)
【0022】
【表2】 (4)試験方法 エッジカバー率:試料の断面をとり、平坦部の厚みと
して各辺の中央部4点、エッジ部の厚みとして各コーナ
ー部4点を測定し、各々の平均値を算出し、次式により
エッジカバー率を算出した。 エッジカバー率(%)=(エッジ部塗膜平均厚さ/平坦
部塗膜平均厚さ)×100 ゲル化時間:0.1gの試料を用い、200℃で針法
により測定した。 流れ性:0.5gの粉体塗料を金型に入れ室温で10
mmφの錠剤型に成形し、これを150℃の乾燥機中で
30分間加熱した。加熱後の錠剤径(mm)を測定し、
加熱前後の錠剤径の変化から次式により算出した。 流れ率(%)=(加熱後の錠剤径/10)×100 塗膜外観:塗装後の試料の塗膜表面を観察し、塗膜表
面の平滑性に優れているものを◎、平滑性はそれほど優
れていないが問題ないレベルのものを○とした。
【0023】実施例1〜5の粉体塗料は、エポキシ樹
脂、硬化剤、無機充填材とともに、帯電性を有した2種
類の無機粒子を含有しているので、いずれも塗膜外観に
問題なく、エッジカバー性に優れたものを得ることがで
きた。特に、実施例1は、帯電性を有した2種類の無機
粒子の配合量、および両者の配合比率が最適であったの
で、最も特性バランスに優れたものとなった。一方、比
較例1は正帯電性の無機粒子を用いず、比較例2では帯
電性を有した2種類の無機粒子をともに使用しなかった
ので、いずれもエッジカバー率が低下した。
【0024】2.積層フィルムコンデンサ用粉体塗料 (1)粉体塗料の作製 表3に示す配合で原材料をヘンシェルミキサーにより2
0分間混合後、エクストルーダーを用いて混練し、冷却
後粉砕したものを150メッシュで分級し、平均粒径5
0μmの粉体塗料を得た。 (2)評価用試料の作製:図1に示したような積層フィ
ルムコンデンサ素子1(断面部寸法縦3×横2mm)
に、塗膜2が厚み0.6mmとなるように流動浸漬塗装
機により塗装した後、120℃/1時間で硬化させた。
得られた試料の評価結果を表4に示す。
【0025】
【表3】 (3)使用原材料 エポキシ樹脂:エピコートEP1002(ジャパンエ
ポキシレジン株式会社製・ビスフェノールA型エポキシ
樹脂:エポキシ当量600〜700) 硬化剤:2−フェニルイミダゾール 無機充填材:水和酸化アルミニウム(アルコア化成株
式会社製・B−325) 正帯電性の無機粒子:アルミナ微粉末(日本アエロジ
ル社製・酸化アルミナC、一次平均粒径15nm) 負帯電性の無機粒子:シリカ微粉末(株式会社トクヤ
マ製・レオロシール、一次平均粒径12nm)
【0026】
【表4】 (4)試験方法 エッジカバー性の評価:図2に示すように、素子断面
のエッジ部a、b、c、dの皮膜厚さを10個のサンプ
ルについて測定し、エッジ部塗膜厚みの平均値を算出し
た。a,bは浸漬塗装時に上側、c、dは下側である。 オイルディップ試験:試料を60℃/95%RH、7
2時間処理した後、170℃のオイルバスに2分間浸漬
し、塗膜のクラック発生の有無および塗膜からの気泡の
発生を観察した(n=40)。 塗装外観:塗装後の素子の塗膜表面を観察し、塗膜表
面の平滑性に優れているものを◎、平滑性はやや劣るが
実使用上問題がないものを○とした。
【0027】実施例6〜10の粉体塗料は、エポキシ樹
脂、硬化剤、無機充填材とともに、帯電性を有した2種
類の無機粒子を含有しているので、いずれも塗膜外観に
問題なく、また、エッジ部についても十分な塗膜厚みを
得ることができた。特に実施例1は、帯電性を有した2
種類の無機粒子の配合量、および両者の配合比率が最適
であったので、最も特性バランスに優れたものとなっ
た。一方、比較例4〜6は、帯電性の無機粒子の両方も
しくは片方を用いなかったものであり、いずれもエッジ
部の塗膜厚みが薄く、オイルディップ試験結果も実施例
と比較し劣るものとなった。
【0028】
【発明の効果】本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤および
無機充填材を必須成分とし、正帯電性の無機粒子と負帯
電性の無機粒子とを所定の量と比率で含有することを特
徴とするエポキシ樹脂粉体塗料であり、本発明の粉体塗
料は塗装時のエッジカバー率が高く、複雑な形状を有す
る部品の塗装に用いてもエッジ部に十分な厚さの塗膜を
形成することができる。従って本発明の粉体塗料は、安
定した絶縁被膜を形成することができるエポキシ樹脂粉
体塗料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塗料を積層フィルムコンデンサに塗
装した後の切断断面図
【図2】 積層フィルムコンデンサの塗膜厚みの測定位
【符号の説明】
1 積層フィルムコンデンサ 2 塗膜厚み

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)およ
    び無機充填材(C)を必須成分とするエポキシ樹脂粉体
    塗料において、正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の
    無機粒子(E)とを配合することを特徴とするエポキシ
    樹脂粉体塗料。
  2. 【請求項2】 正帯電性の無機粒子(D)がアルミナで
    ある請求項1記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
  3. 【請求項3】 負帯電性の無機粒子(E)がシリカであ
    る請求項1または2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
  4. 【請求項4】 正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の
    無機粒子(E)との重量配合比(E/D)が2〜8であ
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉
    体塗料。
  5. 【請求項5】 正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の
    無機粒子(E)が、ともに平均一次粒子径が0.001
    〜0.1μmである請求項1ないし4のいずれかに記載
    のエポキシ樹脂粉体塗料。
  6. 【請求項6】 正帯電性の無機粒子(D)と負帯電性の
    無機粒子(E)の合計配合量(D+E)が、粉体塗料全
    体に対して0.3〜2.0重量%である請求項1ないし
    5のいずれかに記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
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