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JP2002346371A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

Info

Publication number
JP2002346371A
JP2002346371A JP2001155072A JP2001155072A JP2002346371A JP 2002346371 A JP2002346371 A JP 2002346371A JP 2001155072 A JP2001155072 A JP 2001155072A JP 2001155072 A JP2001155072 A JP 2001155072A JP 2002346371 A JP2002346371 A JP 2002346371A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
holder
cup body
gas generator
gas
cross
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001155072A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromichi Kubo
大理 久保
Junya Maruyama
淳也 圓山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2001155072A priority Critical patent/JP2002346371A/ja
Publication of JP2002346371A publication Critical patent/JP2002346371A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ホルダに対するカップ体の固定部におけるすべ
りによる回転を防止することができるガス発生器を提供
することにある。 【解決手段】前記ホルダと前記カップ体との接合部の少
なくとも一部の直径方向における断面が、円形ではない
ことを特徴とするガス発生器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス発生器、特に
自動車のシートベルトプリテンショナーを作動させるの
に好適なガス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
の衝突時に生じる衝撃から乗員を保護するための安全装
置の1つとして、シートベルトプリテンショナーが知ら
れている。このプリテンショナーは、ガス発生器から導
入される多量の高温、高圧ガスにより作動して乗員を保
護するものである。このガス発生器は、点火器、及びガ
ス発生剤を備え、衝突時に点火器を発火させることで、
ガス発生剤を着火、燃焼させ急速に多量のガスを発生さ
せる。
【0003】従来のガス発生器の一例としては、図9に
示すもの等が知られている。図9のガス発生器101
は、ガス発生剤102を装填するカップ体103、着火
薬105aを収納する点火器105と、点火器105及
びカップ体103を嵌め込んでガス発生剤102を封じ
るホルダ106とで構成される。ここで、点火器105
は、図示されないセンサからの信号を受けて電気を通電
する目的で立設された2本の電極ピン105dを含み、
ステンレス及びガラスで構成される容器を持つ。電極ピ
ン105dの先部には電橋線105fが張られ、内部の
着火薬105aに接している。また、ホルダ106は、
シートベルトプリテンショナーに組みつけられ、作動し
た場合に、内部の圧力でガス発生器が飛散しないよう
に、鉄、アルミニウムなどの素材で作製される。カップ
体103は、カップの底部に対して拡径する段付き形状
に形成されている。また、ホルダ106と点火器105
の界面には、外部からの水分の侵入を防止するために、
Oリング110と共にカシメられており、また、点火器
105の電極ピン105dをショートさせ、静電気など
による誤作動を防止するショーティングクリップ108
がホルダ106に嵌め込まれている。このガス発生器1
01は、センサーからの信号を受けるとまず点火器10
5内の着火薬105aが発火し、次いでこの火炎により
ガス発生剤102を着火、燃焼させることで、作動す
る。
【0004】しかしながら、この種のガス発生器におい
ては、かしめ部において、不測の力または形状不良が発
生すると、すべりが発生しやすく、ホルダに対してカッ
プ体が回転することがある。
【0005】ホルダに対してカップ体が回転した場合に
は、カップ体とホルダとの間のシール部材が破損してリ
ーク漏れが発生する恐れがある。また、プリテンショナ
モジュールに取り付ける際、カップ体を基準にして取り
付けるガス発生器にあってはスクイブとコネクタとの装
着位置の関係が狂う恐れがある。
【0006】本発明の目的は、製造工程の大幅な変更を
行ったり、コストの上昇を招く部品点数を増加させない
で、ホルダに対するカップ体の固定部におけるすべりに
よる回転を防止することができるガス発生器を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のガス発生器(請
求項1)は、燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を
装填するカップ体と、前記ガス発生剤を着火させる着火
手段を備えたホルダとからなり、前記カップ体内に前記
ホルダを嵌挿してなるガス発生器であって、前記ホルダ
と前記カップ体との接合部の少なくとも一部の直径方向
における断面が、円形ではないことを特徴とするガス発
生器である。ホルダとカップ体の接合部に、直径方向の
断面が円形でない部分を有しているため、ホルダとカッ
プ体とが回転方向で共すべりを防ぐことができる。な
お、ホルダとカップ体との接合部とは、ホルダが嵌挿さ
れているカップ体の内周面と、カップ体に嵌挿されてい
るホルダの外周面とが対峙している箇所を指し、断面と
は、カップ体の断面およびホルダの断面を指す。
【0008】本発明となるガス発生器(請求項2)は、
前記のガス発生器(請求項1)において、前記の前記ホ
ルダと前記カップ体との接合部の少なくとも一部におい
て、カップ体が径内方向にカシメられているガス発生器
である。こうすることにより、あらかじめカップ体に直
径方向の断面が円形ではない部分を成型しなくても、ホ
ルダの直径方向の断面が円形でない部分に対してカップ
体をかしめることにより、カップ体に直径方向の断面が
円形ではない部分を簡便に構成することができる。
【0009】本発明となるガス発生器(請求項3)は、
前記のガス発生器(請求項1又は請求項2)において、
前記着火手段とが前記ホルダとが樹脂により一体成型さ
れているガス発生器である。ホルダと着火手段が一体成
型されているので、部品点数の節減につながり、製造コ
ストを抑えることができる。
【0010】本発明となるガス発生器(請求項4)は、
前記のガス発生器(請求項3)において、前記ホルダ
に、剛体の補強材がインサート成型されているガス発生
器である。剛体の補強材が樹脂製のホルダにインサート
成型されているため、ホルダの強度が増し、カップ体を
かしめなどによりホルダに固定する際に、ホルダの変形
などを抑えることができる。
【0011】本発明となるガス発生器(請求項5)は、
前記のガス発生器(請求項1〜4のいずれか)におい
て、前記ホルダはシール部材を固定するための溝を有し
ており、該溝に配設されるシール部材によってカップ体
とホルダとの間のシール性が確保されているガス発生器
である。ホルダにシール部材を配置することによって、
ホルダとカップ体の界面から水分が浸入するのを簡便に
防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態におけるガス発
生器について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】図1に示されるガス発生器1は、自動車の
シートベルトプリテンショナーを作動させるためのもの
で、点火器の発火によりガス発生剤を燃焼して、急速に
多量のガスを発生させるものである。
【0014】ガス発生器1は、燃焼によりガスを発生さ
せるガス発生剤2を装填する有底円筒状のカップ体3
と、ホルダ6とからなり、ホルダ6には通電によりガス
発生剤2を着火させる着火手段である点火部4が一体成
型されており、点火部4をガス発生剤2に対峙させるよ
うにホルダ6がカップ体3内に嵌挿されている。
【0015】ホルダに一体的に構成されている点火部4
は、着火薬4aを収納する管体4bと、2本の電極ピン
4dと、2本の電極ピン4dの着火薬4a側先端間に接
続された電橋線4eと、電橋線4eを覆うように形成さ
れ着火薬4aに接触する点火玉4cと、からなる。
【0016】ホルダ6は、略円筒状のホルダ本体16
と、ホルダ本体16から縮径してガス発生剤2側に突出
する略円筒状の軸体17とで、段付き形状に形成されて
いる。ホルダ本体16には、軸体17と反対側に開口す
るプラグ用の装着穴18が形成されている。軸体17の
先端側は、管体4b内に嵌挿されている。また、ホルダ
本体16の外周には、軸体17側から順に、第1溝6
a、第2溝6cの2つの溝が形成されており、第1溝6
aは直径方向断面が円形ではない(非円形である)正八
角形形状をしている(図2参照)。また、第2溝6cに
はカップ体3の内周面にわたってシール部材であるOリ
ング7が配設されており、ホルダ6とカップ体3との間
のシール性を確保している。また、ホルダ本体16の外
周の装着穴18側端には縮径した段付部6bが形成され
ている。
【0017】このホルダ6としては、例えば、ポリブチ
レンテレフタート、ポリエチレンテレフタート、ナイロ
ン6、ナイロン66、ポリフェニレンスルフフィド、ポ
リフェニレンオキシド等の樹脂にガラス繊維等を含有さ
せたものを、図を省略するモールド内に射出することで
成形する。又、ホルダ6には、点火部4の各電極ピン4
dが一体に備えられている。各電極ピン4dは、上記モ
ールド内へ樹脂を射出するとき、インサート成形するこ
とで、ホルダ6の樹脂に一体化される。
【0018】各電極ピン4dは、ガス発生器1の軸心に
並列配置されて、ホルダ6を軸方向にを貫通している。
又、各電極ピン4dは、ホルダ本体16内で湾曲する形
状となっており、ホルダ本体16の装着穴18及び管体
4b内に突出されている。これら各電極ピン4dとして
は、ステンレス、鉄・ニッケル合金等の導電性材で形成
され、ホルダ6の樹脂により電気的に絶縁されている。
更に、各電極ピン4dには、管体4b内にて電橋線4e
が溶接等により溶着されており、点火玉4cは、各電極
ピン4dの先端側及び電橋線4eを覆うように形成さ
れ、管体4b内の着火薬4aに接触している。このよう
にして、ホルダ6は、管体4b、着火薬4a、各電極ピ
ン4d等からなる点火部4を一体的に設けている。ま
た、装着穴18に突出している各電極ピン4dには、点
火部4の誤作動を防止するために各電極ピン4d間を短
絡するショーティングクリップ8が嵌め込まれており、
シートベルトプリテンショナーへの組み込み時に短絡が
解除されるようになっている。
【0019】ガス発生器1のカップ体3は、ステンレ
ス、アルミ等の金属材によりコップ状に形成され、燃焼
によりガスを発生させるガス発生剤2を装填している。
カップ体3のカップ底3dには、複数本の切欠きが形成
されており、この切欠きは、カップ体3の内圧上昇によ
り、カップ底3dを部分的に折曲げることで、ガス放出
穴を形成して、カップ体3内を外部と連通させるように
なっている。カップ体3にはホルダ6が嵌挿されてお
り、カップ体3の開口端をホルダ6の段付部6b側にか
しめたかしめ部3bと、ホルダ6の第1溝6aに向かっ
て径内方に突出する環状突起3aとで、カップ体3がホ
ルダ6に固定されている。そして、環状突起3aは第1
溝6aの形状に倣い直径方向の断面が非円形である正八
角形形状となっている(図2参照)。
【0020】ガス発生器1は以上の構成により、Oリン
グ7によってガス発生剤が収納されたガス発生器内への
水分の浸入を防止しつつ、ホルダ6とカップ体3との接
合部の一部、即ち、ホルダ6の第1溝6aとカップ体3
の環状突起3aにおいて、その直径方向における断面が
それぞれ円形ではなく正八角形形状であるため、軸心を
中心とした回転が係止され、ホルダ6とカップ体3とが
回転方向で共すべりを起こすことがない。
【0021】次に、本発明のガス発生器1の製造法につ
いて説明する。
【0022】まず、点火部4が一体化されたホルダ6の
成形方法について説明する。まず、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、
ナイロン66、ポリプロピレンスルフィド、ポリプロピ
レンオキシド等の樹脂にガラス繊維等を含有させたもの
を、図を省略するモールド金型内に射出することにより
成形する。そして、モールド金型には予め電極ピン4d
が配置されており、これに樹脂を射出成形することによ
り所望の形状にインサート成形される。このとき、点火
器の電極ピン4dはホルダ内へ隙間なくインサート成形
(一体成形)される。続いて、ホルダ6の軸体17から
突出する各電極ピン4dの先端に電橋線4eを溶着し、
この電橋線4eを点火玉4cにより被覆し、ホルダ6の
軸体17を着火薬4aを収納した管体4b内に嵌め込む
ことで、点火部4をホルダ6に一体化し、更に、ホルダ
6の第2溝6cにOリング7を装着する。
【0023】次に、計量されたガス発生剤2が装填され
たカップ体3に、ホルダ6をカップ体3の開口部側より
段付部6bがカップ体3内に納まるまで嵌挿し、カップ
体3の第1溝6a付近を径内方に内がしめすることによ
り正八角形形状の環状突起3aを形成し、さらにカップ
体3の開口部でも径内側(ホルダ6の段付部6b)に向
かってかしめすることによってかしめ部3bを形成し、
環状突起3aと第1溝6aとの係合、及びかしめ部3b
と段付部6bとの係合によってカップ体3がホルダ6に
固定される。このとき、第2溝6cに配設されているO
リング7は、カップ体3の嵌挿により、第2溝6cとカ
ップ体3内周面の間で弾性変形を起こし、この間のシー
ル性を示すようになる。次いで、ホルダ6の装着穴18
内に突出する各電極ピン4dに、点火部4の誤作動を防
止するショーティングクリップ8が嵌め込まれ、ガス発
生器1が完成される。
【0024】引き続き、本発明のガス発生器1の作動に
ついて説明する。ガス発生器1は、点火部4の電極ピン
4dへ通電することで、電橋線4eがジュール熱を発
し、この熱によって瞬時に点火玉4cが発火し、次いで
着火薬4aが着火する。管体4b内の圧力の上昇によっ
て管体4bが破断し、噴き出される着火薬4aの火炎に
よりガス発生剤2が燃焼しはじめガスの放出を開始す
る。やがて、カップ体3内の圧力によってカップ体3の
カップ底3dに設けられた切欠きが破断され、多量のガ
スが図示しないシートベルトプリテンショナに導入され
る。そして、高圧ガスによって、シートベルトプリテン
ショナが作動しシートベルトを締め付ける。
【0025】次に、本発明のガス発生器の別の実施形態
を図3を用いて説明する。
【0026】図3に示すガス発生器21において、図1
に示すガス発生器1と異なる点は、ホルダ6に補強材2
6がインサート成型されている点である。その他の点
は、図1に示すガス発生器1と同じであるので、同じ符
号を付して詳細説明を省略する。
【0027】図3に示すガス発生器21は、樹脂製のホ
ルダ6のホルダ本体16の外周部にリング状の補強材2
6が一体的にインサート成型されている。このようなホ
ルダは、前記したようなモールド金型内への樹脂の射出
時に、電極ピン4dと併せて補強材26を予め配置して
おくことにより、簡便に製造することができる。この補
強材26は、ステンレス、SPCC等の金属材や、熱硬
化樹脂等からなる強化プラスチックにより構成され、外
周部に第1溝26aと第2溝26cが形成されている。
第1溝26aの直径方向の断面は非円形の正八角形形状
であり、カップ体3の環状突起3aが第1溝26a内に
突出し、環状突起3aは第1溝26aの形状に倣い直径
方向の断面が非円形の正八角形形状となっている(図4
参照)。また、第2溝26cにはOリング7が配設され
ており、カップ体3の内周面によって弾性変形されるこ
とによりホルダ6よカップ体3との間のシール性を確保
している。また、補強材26のガス発生剤2とは反対側
の端部は段付部26bが形成されており、カップ体3の
開口端は補強材26の段付部26b側にかしめられるこ
とによってかしめ部3bが形成されている。
【0028】ガス発生器21は以上の構成により、Oリ
ング7によってガス発生剤が収納されたガス発生器内へ
の水分の浸入を防止しつつ、ホルダ6とカップ体3との
接合部の一部、即ち、ホルダ6の補強材26に設けられ
た第1溝26aとカップ体3の環状突起3aにおいて、
その直径方向における断面がそれぞれ円形ではなく正八
角形形状であるため、、軸心を中心とした回転が係止さ
れ、ホルダ6とカップ体3とが回転方向で共すべりを起
こすことがない。
【0029】また、ガス発生器21は、カップ体3のか
しめによる力(カシメ力)が働く部位、即ち、第1溝2
6aと段付部26bとが、前述のような剛体からなる補
強材26により構成されているので、カシメ力によるホ
ルダ6の変形を補強材26にて規制できる。また、樹脂
の熱膨張によるホルダ6の変形も、補強材26により規
制できる。従って、カシメ力や熱膨張等による隙間の発
生をより有効に防止できる。また、ガス発生器21の製
造におけるホルダ6へのカップ体3の取り付けのかしめ
工程の精度を、ガス発生器1のそれに比べ、高くする必
要がなく、製造工程の容易化が果たせる。さらに、補強
材26により、ガス発生器21の作動時にホルダ6が破
裂したり、破片の飛散したりするのを防止できる
【0030】以上説明した、ガス発生器1及びガス発生
器21は、いずれも、ホルダに着火手段が一体的に備え
られているものであるが、本発明のガス発生器はこれに
限定されるものではなく、例えば、図5に示すガス発生
器31のように、ホルダと着火手段(点火器)を別部材
により構成したものであってもよい。図5に示すガス発
生器31において、図1に示すガス発生器1と異なる点
は、前述の通り、ホルダと点火器が別部材により構成さ
れている点であり、その他の点は、図1に示すガス発生
器1と同じであるので、同じ符号を付して詳細説明を省
略する。
【0031】ガス発生器31におけるホルダ36は金属
により構成されており、略円筒形状をしており、軸中心
部に、ガス発生剤2側に点火器34を装着するための点
火器嵌挿穴37が、また、点火器嵌挿穴37に連通し、
反対側に開口するプラグ用の装着穴38が形成されてい
る。そして、点火器嵌挿穴37の内周からガス発生剤2
側に突出するかしめ突起36dによって、点火器34が
点火器嵌挿穴37に固定され、ホルダ36に点火手段が
備えられる。また、点火器34とホルダ36との間には
Oリング39が配置されており、かしめ突起36dによ
る点火器34のかしめ時に弾性変形され、点火器34と
ホルダ36との間のシール性が確保される。
【0032】また、ホルダ36の外周には、ガス発生剤
2側から順に、第1溝36a、第2溝36cの2つの溝
が形成されており、第1溝36aは直径方向断面が非円
形である正八角形形状をしている(図6参照)。また、
第2溝36cにはカップ体3の内周面にわたってシール
部材であるOリング7が配設されており、ホルダ36と
カップ体3との間のシール性を確保している。また、ホ
ルダ36の外周の装着穴38側端には縮径した段付部3
6bが形成されており、カップ体3のかしめ部3bによ
ってかしめられ、点火手段を備えるホルダ36にカップ
体3が固定される。
【0033】点火器34は、着火薬34aを収納する管
体34bと、管体34bを閉塞する塞栓34fと、塞栓
34fを軸方向に貫通する2本の電極ピン34dと、2
本の電極ピン34dの着火薬34a側先端間に接続され
た電橋線34eと、電橋線34eを覆うように形成され
着火薬34aに接触する点火玉34cと、からなる。点
火器34の各電極ピン34dは、塞栓34fの軸心に並
列配置され軸方向にを貫通している。又、各電極ピン3
4dは、塞栓34f内で湾曲する形状となっている。更
に、各電極ピン34dには、管体34b内にて電橋線3
4eが溶接等により溶着されており、点火玉34cは、
各電極ピン34dの先端側及び電橋線34eを覆うよう
に形成され、管体34b内の着火薬34aに接触してい
る。このようにして、点火器34が構成されている。
【0034】ガス発生器31は以上の構成により、Oリ
ング7とOリング39によってガス発生剤が収納された
ガス発生器内への水分の浸入を防止しつつ、ホルダ36
とカップ体3との接合部の一部、即ち、ホルダ36の第
1溝36aとカップ体3の環状突起3aにおいて、その
直径方向における断面がそれぞれ円形ではなく正八角形
形状であるため、軸心を中心とした回転が係止され、ホ
ルダ36とカップ体3とが回転方向で共すべりを起こす
ことがない。
【0035】以上説明したガス発生器1、21、31で
は、ホルダとカップ体との接合部の一部の直径方向の断
面が、非円形の正八角形形状のものであったが、本発明
のガス発生器は、これに限定されるものではなく、円形
でなければ特に限定はない。好ましくは、前記の接合部
の一部において、ホルダの直径方向の断面形状における
外縁(外周面)までの軸心からの最長距離(Lh)と、
カップ体の直径方向の断面形状における内縁(内周面)
までの軸心からの最短距離(Lc)とが、Lh>Lc、
の関係を満たすように形状を規定する(図7(a)参
照)。また、カップ体の内周面とホルダの外周面がほぼ
接するようにする(ホルダとカップ体の密着強度を向上
させる)方が、回転をより強固に防止できるため、好ま
しい。さらに、回転をより厳密に防止するために、ホル
ダの直径方向の断面形状における外縁(外周面)の軸心
から最も遠い部位(ホルダの最遠点)と、カップ体の直
径方向の断面形状における内縁(内周面)の軸心から最
も遠い部位(カップ体の最遠点)とが、軸心から見てほ
ぼ同一の周方向に位置するようにするのが好ましい(図
7(b)参照)。
【0036】また、具体的な断面形状としては、上記の
関係を満たすように、楕円や多角形体などが例示できる
が、強度の点から円形に近いものが好ましく、そのよう
なものとして、正n角形形状(ただし、nは3以上の整
数)が挙げられる。
【0037】さらに、ホルダの断面形状とカップ体の断
面形状とは異なっていてもよく、例えば、ホルダの断面
形状が正三角形形状でカップ体の断面形状が正六角形で
あってもよい(図7(c)参照)が、カップ体の内周面
とホルダの外周面がほぼ接するようにするとの観点か
ら、略相似となるようにするのが好ましい。特に、カッ
プ体の断面形状を成型する場合、予めホルダに設けられ
た断面形状に倣うように、カップ体を内かしめすれば、
極めて簡便に、ホルダの断面形状とカップ体の断面形状
とを略相似とすることができるのみにならず、カップ体
の内周面とホルダの外周面がほぼ接するようになる。
【0038】また、前記の接合部の一部にOリングなど
のシール部材を配置することもできる。このようなシー
ル部材を配置すると、シール性の確保に寄与するばかり
か、カップ体の内周面とホルダの外周面との隙間を埋め
る役割も果たす。さらに、前記の接合部の一部に配した
シール部材のみによってガス発生器内のシール性が確保
できるのであれば、別にOリングなどのシール部材を配
置する必要はない。
【0039】また、ガス発生器1、21においては、ガ
ス発生剤側から、断面形状が非円形の第1溝及び環状突
起、シール部材が配置された第2溝、の順に配置されて
いるが、逆でもよい。また、ホルダにおける断面形状が
非円形の部位は、その他の外周面に比べ径内方に凹んで
いるものにて説明したが、ホルダの外周面と同一の、或
いは拡径した部位にて、断面非円形の形状をとり、カッ
プ体の断面形状非円形部と係合するようにしてもよい。
また、ガス発生剤をカップ体内に封じ込めるセパレータ
部材などによってガス発生器内のシール性が確保できる
のであれば接合部の略全域にわたって直径方向の断面形
状が非円形としてもよいが、接合部の一部はシール部材
を配置してガス発生器内のシール性を確保するようにす
るのが構造上簡単であり、このようなシール部材を配置
しシール性を十分発揮させるために、接合部の一部のみ
の直径方向の断面形状を非円形とし、他部の直径方向の
断面形状を円形とすることが好ましい。
【0040】例えば、図8に示すガス発生器41によう
にホルダ46のガス発生剤とは反対側の末端に、断面形
状非円形の拡径部46aを設け、これを開口端が断面形
状非円形に拡径したカップ体43に嵌挿し、カップ体4
3の開口端をホルダ46の拡径部46aに向かってかし
めることによりカップ体43とホルダ46とを固定する
と共に、カップ体43に凸部43aが形成される。この
凸部43aの内周はホルダ46の拡径部46aに倣う形
状となるため、この部位における直径方向の断面(断面
D)の形状が非円形となり、軸心を中心とした回転が係
止され、ホルダ46とカップ体3とが回転方向で共すべ
りを起こすことがない。
【0041】更に、ガス発生器21においては、ホルダ
6の外周部に補強材26を配置したが、ホルダにおける
補強材の配置位置はこれに限定されるものではなく、ホ
ルダの強度を高めるなどの目的に応じて、種々の位置に
補強材を配置することができる。
【発明の効果】本発明のガス発生器は、ホルダとカップ
体との接合部の少なくとも一部が、直径方向の断面が円
形ではないという構成をとることにより、ホルダとカッ
プ体間の回転方向のすべりを防止できる。また、ホルダ
と着火手段とを樹脂にて一体に成型することもでき、そ
の場合、ホルダ内に補強材をインサート成型すること
で、ホルダやその破片の飛散を防止できる。また、ホル
ダにOリングなどのシール部材を配置することで水分の
浸入を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるガス発生器の一実施形態例の概
略断面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】本発明に係わるガス発生器の他の実施形態例の
概略断面図である。
【図4】図3におけるB−B断面図である。
【図5】本発明に係わるガス発生器の他の実施形態例の
概略断面図である。
【図6】図5におけるC−C断面図である。
【図7】ホルダとカップ体との接合部の一部の直径方向
の断面形状例を示す概略図である。
【図8】本発明に係わるガス発生器の他の実施形態例の
概略断面図である。
【図9】従来の一般的なガス発生器の一例の概略断面図
である。
【符号の説明】
1 ガス発生器 2 ガス発生剤 3 カップ体 3a 環状突起 3b かしめ部 3d カップ底 4 点火部 6 ホルダ 6a 第1溝 6b 段付部 6c 第2溝 7 Oリング 8 ショーティングクリップ 21 ガス発生器 26 補強材 26a 第1溝 26b 段付部 26c 第2溝 31 ガス発生器 34 点火器 36 ホルダ 36a 第1溝 36b 段付部 36c 第2溝 36d かしめ突起 39 Oリング 41 ガス発生器 43 カップ体 43a 凸部 46 ホルダ 46a 拡径部 Lc カップ体の直径方向の断面形状における内縁
までの軸心からの最短距離 Lh ホルダの直径方向の断面形状における内縁ま
での軸心からの最長距離

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼によりガスを発生させるガス発生剤を
    装填するカップ体と、前記ガス発生剤を着火させる着火
    手段を備えたホルダとからなり、前記カップ体内に前記
    ホルダを嵌挿してなるガス発生器であって、 前記ホルダと前記カップ体との接合部の少なくとも一部
    の直径方向における断面が、円形ではないことを特徴と
    するガス発生器。
  2. 【請求項2】前記の前記ホルダと前記カップ体との接合
    部の少なくとも一部において、カップ体が、径内方向に
    カシメられて、前記ホルダに固定されている請求項1に
    記載のガス発生器。
  3. 【請求項3】前記着火手段と前記ホルダとが樹脂により
    一体成型されている請求項1又は2に記載のガス発生
    器。
  4. 【請求項4】前記ホルダに、剛体の補強材がインサート
    成型されている請求項3に記載のガス発生器。
  5. 【請求項5】前記ホルダはシール部材を固定するための
    溝を有しており、該溝に配設されるシール部材によって
    カップ体とホルダとの間のシール性が確保されている請
    求項1〜4のいずれかに記載のガス発生器。
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