JP2002343049A - 浮上量調整機構を有する負圧スライダ - Google Patents
浮上量調整機構を有する負圧スライダInfo
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- JP2002343049A JP2002343049A JP2001147207A JP2001147207A JP2002343049A JP 2002343049 A JP2002343049 A JP 2002343049A JP 2001147207 A JP2001147207 A JP 2001147207A JP 2001147207 A JP2001147207 A JP 2001147207A JP 2002343049 A JP2002343049 A JP 2002343049A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】記録・再生時のみ浮上量を下げることで、磁気
ディスク装置の大容量化と高信頼性化を同時に実現す
る。 【解決手段】磁気ヘッドを備えた負圧スライダであっ
て、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダの高
さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸長し
た時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮上面
より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない時
に、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面と
略同一面にあるかあるいは引っ込んでおり、かつ前記磁
気ヘッドが記録・再生を行うことを特長とする負圧スラ
イダとした。
ディスク装置の大容量化と高信頼性化を同時に実現す
る。 【解決手段】磁気ヘッドを備えた負圧スライダであっ
て、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダの高
さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸長し
た時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮上面
より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない時
に、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面と
略同一面にあるかあるいは引っ込んでおり、かつ前記磁
気ヘッドが記録・再生を行うことを特長とする負圧スラ
イダとした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク装置用
の負圧スライダに係わり、特に記録・再生時にのみ負圧
力を増やすことにより磁気ヘッドとディスク間の隙間を
低減することが出来る浮上量制御型の負圧スライダに関
する。
の負圧スライダに係わり、特に記録・再生時にのみ負圧
力を増やすことにより磁気ヘッドとディスク間の隙間を
低減することが出来る浮上量制御型の負圧スライダに関
する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置の高記録密度化を図る
ために、磁気ヘッドを備えた磁気ヘッドスライダと回転
する磁気ディスク間の隙間として定義される浮上量を狭
小化することが重要である。
ために、磁気ヘッドを備えた磁気ヘッドスライダと回転
する磁気ディスク間の隙間として定義される浮上量を狭
小化することが重要である。
【0003】浮上量の狭小化が進むにつれ、磁気ディス
ク装置の動作時に磁気ヘッドスライダが磁気ディスクと
接触する可能性が増大する。両者の接触状態が極めて劣
悪な場合には、磁気ヘッドスライダがクラッシュし、磁
気ディスク上の記録情報が破壊される可能性がある。
ク装置の動作時に磁気ヘッドスライダが磁気ディスクと
接触する可能性が増大する。両者の接触状態が極めて劣
悪な場合には、磁気ヘッドスライダがクラッシュし、磁
気ディスク上の記録情報が破壊される可能性がある。
【0004】記録・再生時のみ浮上量を狭小化し、それ
以外の時は浮上量を大きくすることで、高記録密度化と
信頼性を両立する従来技術として、特開平5−2506
43号公報に記載のものがある。
以外の時は浮上量を大きくすることで、高記録密度化と
信頼性を両立する従来技術として、特開平5−2506
43号公報に記載のものがある。
【0005】特開平5−250643公報では、スライ
ダの流出端にピエゾ素子を配し、そのピエゾ素子と一体
で磁気ヘッドを設け、バイアス電圧でピエゾ素子を伸縮
することで、ピエゾ素子と磁気ヘッドを浮上面より突出
させ、磁気ディスクと磁気ヘッドの隙間を調整する方法
が開示されている。
ダの流出端にピエゾ素子を配し、そのピエゾ素子と一体
で磁気ヘッドを設け、バイアス電圧でピエゾ素子を伸縮
することで、ピエゾ素子と磁気ヘッドを浮上面より突出
させ、磁気ディスクと磁気ヘッドの隙間を調整する方法
が開示されている。
【0006】また、特開平3−144979号公報で
は、スライダに圧電要素を組み込み、圧電要素のたわみ
を利用することで、スライダ自体を湾曲させて隙間を調
整する方法が開示されている。
は、スライダに圧電要素を組み込み、圧電要素のたわみ
を利用することで、スライダ自体を湾曲させて隙間を調
整する方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記特願平5−250
643号公報に開示されたスライダは、流出端に設けた
ピエゾ素子の伸縮により、ピエゾ素子と一体化した磁気
ヘッドを伸縮させ、磁気ヘッドとディスク間の隙間を調
整できる。
643号公報に開示されたスライダは、流出端に設けた
ピエゾ素子の伸縮により、ピエゾ素子と一体化した磁気
ヘッドを伸縮させ、磁気ヘッドとディスク間の隙間を調
整できる。
【0008】しかし、そもそもピエゾ素子と磁気ヘッド
を一体化して形成すること自体が難しく、その点につい
て何ら配慮されていない。
を一体化して形成すること自体が難しく、その点につい
て何ら配慮されていない。
【0009】また前記特開平3−144979号公報で
は、スライダに圧電要素を組み込み、圧電要素のたわみ
を利用することで、スライダ自体を湾曲させて隙間を調
整する方法が開示されている。
は、スライダに圧電要素を組み込み、圧電要素のたわみ
を利用することで、スライダ自体を湾曲させて隙間を調
整する方法が開示されている。
【0010】近年、スライダは益々小型化する傾向にあ
り、圧電要素をスライダに組み込むことは極めて困難に
なっており、簡単な構成で浮上量を調整する手段が望ま
れている。
り、圧電要素をスライダに組み込むことは極めて困難に
なっており、簡単な構成で浮上量を調整する手段が望ま
れている。
【0011】本発明は上記のような要望に鑑みてなされ
たもので、簡単な構成で浮上量を調整でき、記録・再生
時のみ浮上量を狭小化することで、高記録密度化と高信
頼性を両立することができる負圧スライダを提供するこ
とを目的とする。
たもので、簡単な構成で浮上量を調整でき、記録・再生
時のみ浮上量を狭小化することで、高記録密度化と高信
頼性を両立することができる負圧スライダを提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、磁気ヘッドを備えた負圧スライダであっ
て、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダの高
さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸長し
た時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮上面
より引っ込んでいることを特長とする負圧スライダとし
た。
に本発明は、磁気ヘッドを備えた負圧スライダであっ
て、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダの高
さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸長し
た時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮上面
より引っ込んでいることを特長とする負圧スライダとし
た。
【0013】また、磁気ヘッドを備えた負圧スライダで
あって、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダ
の高さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸
長した時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮
上面より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない
時は、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面
と略同一面にあることを特長とする負圧スライダとし
た。
あって、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダ
の高さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸
長した時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮
上面より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない
時は、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面
と略同一面にあることを特長とする負圧スライダとし
た。
【0014】更に、磁気ヘッドを備えた負圧スライダで
あって、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダ
の高さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸
長した時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮
上面より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない
時に、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面
と略同一面にあり、かつ前記磁気ヘッドが記録・再生を
行うことを特長とする負圧スライダとした。
あって、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダ
の高さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸
長した時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮
上面より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない
時に、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面
と略同一面にあり、かつ前記磁気ヘッドが記録・再生を
行うことを特長とする負圧スライダとした。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
施形態を説明する。
【0016】図1は本発明による負圧スライダの実施形
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【0017】図示するように、本実施形態の負圧スライ
ダ1は、空気流入端2、空気流出端3、浮上面4、可動
部5、空気流出端3と可動部5をつなぐ導電層14を備
えて構成される。本実施例において可動部5は、バルク
のピエゾ素子から構成されている。ピエゾ素子の大きさ
は、幅が0.8mm、厚さが0.04mm、高さが0.29mmである。
ここで浮上面4は、不図示の磁気ディスクと対向した際
に、磁気ディスクと最も近接して空気力を発生する一対
の流入パッド6、7とセンタパッド10、磁気ディスク
からさらに離れたステップ軸受け面8と11、ステップ
軸受け面より更に磁気ディスク面から離れ負圧力を発生
する負圧溝面9を備える。センタパッド10は再生用磁
気ギャップ12と記録用磁気ギャップ13を備える。
ダ1は、空気流入端2、空気流出端3、浮上面4、可動
部5、空気流出端3と可動部5をつなぐ導電層14を備
えて構成される。本実施例において可動部5は、バルク
のピエゾ素子から構成されている。ピエゾ素子の大きさ
は、幅が0.8mm、厚さが0.04mm、高さが0.29mmである。
ここで浮上面4は、不図示の磁気ディスクと対向した際
に、磁気ディスクと最も近接して空気力を発生する一対
の流入パッド6、7とセンタパッド10、磁気ディスク
からさらに離れたステップ軸受け面8と11、ステップ
軸受け面より更に磁気ディスク面から離れ負圧力を発生
する負圧溝面9を備える。センタパッド10は再生用磁
気ギャップ12と記録用磁気ギャップ13を備える。
【0018】流入パッド6、7とセンタパッド10から
ステップ軸受け面8、11までの深さは150nmであり、
流入パッド6、7とセンタパッド10から負圧溝面9ま
での深さは1μmである。負圧スライダ1の長さは1.25m
m、幅は1.0mm、厚さは0.3mmである。
ステップ軸受け面8、11までの深さは150nmであり、
流入パッド6、7とセンタパッド10から負圧溝面9ま
での深さは1μmである。負圧スライダ1の長さは1.25m
m、幅は1.0mm、厚さは0.3mmである。
【0019】図2は本発明による負圧スライダの裏面
(サスペンション取付け面)から見た平面図である。負
圧スライダ裏面には、書き込み磁界を発生するコイル1
5が設けられている。このコイル部材15が設けられて
いる面と図1で示した浮上面4はほぼ平行となる。ま
た、このコイルに電流を流すための導体16と外部から
の電気的接点となる電極パッド17が設けられている。
(サスペンション取付け面)から見た平面図である。負
圧スライダ裏面には、書き込み磁界を発生するコイル1
5が設けられている。このコイル部材15が設けられて
いる面と図1で示した浮上面4はほぼ平行となる。ま
た、このコイルに電流を流すための導体16と外部から
の電気的接点となる電極パッド17が設けられている。
【0020】サスペンション(不図示)上に配線された
導体と電極パッド17が電気的に接続され記録・再生信
号の送受信が行われる。一般に電極パッド17は空気流
出端3上に露出する形態で備えられる場合が多いが、本
発明では空気流出端から導電層14を介して可動部5が
備えられるため、電極パッド17を空気流出端に形成す
ることは難しく、負圧スライダ裏面に形成する形態とし
た。また、同様の理由でコイル部材15もスライダ裏面
に形成した。上記形態とすることで、電極パッド17と
サスペンション上の導体間の電気的接続を容易に行うこ
とができる。
導体と電極パッド17が電気的に接続され記録・再生信
号の送受信が行われる。一般に電極パッド17は空気流
出端3上に露出する形態で備えられる場合が多いが、本
発明では空気流出端から導電層14を介して可動部5が
備えられるため、電極パッド17を空気流出端に形成す
ることは難しく、負圧スライダ裏面に形成する形態とし
た。また、同様の理由でコイル部材15もスライダ裏面
に形成した。上記形態とすることで、電極パッド17と
サスペンション上の導体間の電気的接続を容易に行うこ
とができる。
【0021】空気流出端に隣接する導電層14は、例え
ばAuをスパッタすることで形成することができる。特
にウエハ状態でスパッタ加工すれば、極めて容易に薄い
導電層を形成することができる。導電層14と可動部5
であるピエゾ素子は、例えば導電性接着剤を用いて結合
している。導電性接着剤を用いることで、ピエゾ素子の
電極の一つと導電層14の導通をとることができる。
ばAuをスパッタすることで形成することができる。特
にウエハ状態でスパッタ加工すれば、極めて容易に薄い
導電層を形成することができる。導電層14と可動部5
であるピエゾ素子は、例えば導電性接着剤を用いて結合
している。導電性接着剤を用いることで、ピエゾ素子の
電極の一つと導電層14の導通をとることができる。
【0022】図3は本発明による負圧スライダ1とサス
ペンション20の接続方法を説明する斜視図である。負
圧スライダ1はサスペンション20上に接着固定されて
いる。サスペンション20上に形成された電極パッド1
8aと導電層14が導体19aを用いて電気的に接続さ
れている。先に述べたように、導電層14と可動部5で
あるピエゾ素子は導電性接着剤を用いて接着しているの
で、ピエゾ素子の導電層14との対向面に形成された電
極23a(不図示)と導電層14は電気的に接続されて
いる。従って、ピエゾ素子の電極23aとサスペンショ
ン上の電極18aとは電気的に接続されている。また、
導体19aは例えばワイヤボンディングのような方法を
用いて形成することができる。さらにサスペンション上
に形成された電極パッド18bと、可動部であるピエゾ
素子5上に形成され、かつ電極23aとは反対面に形成
された電極23bが、導体19bにより電気的に接続さ
れている。電極18aから続く導線22と電極18bか
ら続く導線21は、電圧源につながり、可動部5の電極
23a、23b間に電圧をかけることができる。電圧を
かけると可動部であるピエゾ素子5は矢印A方向に伸縮
することができる。
ペンション20の接続方法を説明する斜視図である。負
圧スライダ1はサスペンション20上に接着固定されて
いる。サスペンション20上に形成された電極パッド1
8aと導電層14が導体19aを用いて電気的に接続さ
れている。先に述べたように、導電層14と可動部5で
あるピエゾ素子は導電性接着剤を用いて接着しているの
で、ピエゾ素子の導電層14との対向面に形成された電
極23a(不図示)と導電層14は電気的に接続されて
いる。従って、ピエゾ素子の電極23aとサスペンショ
ン上の電極18aとは電気的に接続されている。また、
導体19aは例えばワイヤボンディングのような方法を
用いて形成することができる。さらにサスペンション上
に形成された電極パッド18bと、可動部であるピエゾ
素子5上に形成され、かつ電極23aとは反対面に形成
された電極23bが、導体19bにより電気的に接続さ
れている。電極18aから続く導線22と電極18bか
ら続く導線21は、電圧源につながり、可動部5の電極
23a、23b間に電圧をかけることができる。電圧を
かけると可動部であるピエゾ素子5は矢印A方向に伸縮
することができる。
【0023】サスペンションのスライダ接着面には、ス
ライダ浮上面の裏面に形成した電極パッド17と接続す
るための電極が4つ形成されており、それぞれの電極が
電極パッド17と電気的に接続されている。いずれの電
極にも導線24がそれぞれ接続されており、記録・再生
信号の送受信ができるようになっている。
ライダ浮上面の裏面に形成した電極パッド17と接続す
るための電極が4つ形成されており、それぞれの電極が
電極パッド17と電気的に接続されている。いずれの電
極にも導線24がそれぞれ接続されており、記録・再生
信号の送受信ができるようになっている。
【0024】図4は本発明による負圧スライダ1が磁気
ディスク25上に記録・再生を行う時の動作を説明する
側面図である。記録・再生を行う際は、記録・再生用磁
気ギャップ12、13と磁気ディスク25間の隙間(浮
上量)hを狭小化したい。本発明では記録・再生時は可
動部であるピエゾ素子5への電圧の印加をやめることで
可動部の長さを自然長まで縮め、可動部が負圧溝面9と
略同一面となるようにしている。こうすることで、負圧
溝面9で発生する負圧力が増加し、スライダ浮上量が低
下する。浮上量が低下した状態で記録・再生を行うので
記録密度を高めることができる。
ディスク25上に記録・再生を行う時の動作を説明する
側面図である。記録・再生を行う際は、記録・再生用磁
気ギャップ12、13と磁気ディスク25間の隙間(浮
上量)hを狭小化したい。本発明では記録・再生時は可
動部であるピエゾ素子5への電圧の印加をやめることで
可動部の長さを自然長まで縮め、可動部が負圧溝面9と
略同一面となるようにしている。こうすることで、負圧
溝面9で発生する負圧力が増加し、スライダ浮上量が低
下する。浮上量が低下した状態で記録・再生を行うので
記録密度を高めることができる。
【0025】一方、図5は本発明による負圧スライダ1
が磁気ディスク25上に記録・再生を行っていない時の
動作を説明する側面図である。記録・再生を行っていな
い時は、負圧スライダと磁気ディスクの接触の可能性を
回避するために、浮上量を出来るだけ大きくしたい。本
発明では記録・再生を行わない時は可動部であるピエゾ
素子5へ電圧を印加することで可動部をΔsだけ伸長
し、可動部がステップ軸受け面11と略同一の高さにな
るようにしている。こうすることで、空気流出端から抜
ける空気の流量を制限でき、負圧溝面9で生じる負圧力
が減少し、負圧スライダ1の浮上量をΔhだけ増加させ
ることができる。
が磁気ディスク25上に記録・再生を行っていない時の
動作を説明する側面図である。記録・再生を行っていな
い時は、負圧スライダと磁気ディスクの接触の可能性を
回避するために、浮上量を出来るだけ大きくしたい。本
発明では記録・再生を行わない時は可動部であるピエゾ
素子5へ電圧を印加することで可動部をΔsだけ伸長
し、可動部がステップ軸受け面11と略同一の高さにな
るようにしている。こうすることで、空気流出端から抜
ける空気の流量を制限でき、負圧溝面9で生じる負圧力
が減少し、負圧スライダ1の浮上量をΔhだけ増加させ
ることができる。
【0026】本実施例では、電圧印加時に可動部の端面
の高さがステップ軸受け面と略同一の高さになるように
したが、浮上面であるセンタパッド10より飛び出さな
いようにすれば良い。センタパッド10より飛び出して
しまうと、可動部の端面と磁気ディスク間の隙間が記録
・再生磁気ギャップと磁気ディスク間の隙間より小さく
なってしまい、装置の信頼性上好ましくない。
の高さがステップ軸受け面と略同一の高さになるように
したが、浮上面であるセンタパッド10より飛び出さな
いようにすれば良い。センタパッド10より飛び出して
しまうと、可動部の端面と磁気ディスク間の隙間が記録
・再生磁気ギャップと磁気ディスク間の隙間より小さく
なってしまい、装置の信頼性上好ましくない。
【0027】さらに本実施例では、記録・再生時は印加
電圧をゼロとし、記録・再生を行わない時に電圧を印加
するようにしているが、可動部には常時バイアス電圧を
加えておき、記録・再生時は設定したバイアス電圧より
電圧を下げて可動部の長さを短くし、逆に記録・再生を
行わない時はバイアス電圧より更に電圧を上げて可動部
の長さを長くするようにしても構わない。
電圧をゼロとし、記録・再生を行わない時に電圧を印加
するようにしているが、可動部には常時バイアス電圧を
加えておき、記録・再生時は設定したバイアス電圧より
電圧を下げて可動部の長さを短くし、逆に記録・再生を
行わない時はバイアス電圧より更に電圧を上げて可動部
の長さを長くするようにしても構わない。
【0028】さらに本実施例では、可動部5としてバル
クのピエゾ素子を使用したが、薄膜形成プロセスを利用
して形成した薄膜ピエゾ素子を用いても良い。また、ピ
エゾ素子に限らず矢印A方向に伸縮する機構で負圧力の
大きさを制御できるものであれば何ら構わない。
クのピエゾ素子を使用したが、薄膜形成プロセスを利用
して形成した薄膜ピエゾ素子を用いても良い。また、ピ
エゾ素子に限らず矢印A方向に伸縮する機構で負圧力の
大きさを制御できるものであれば何ら構わない。
【0029】図6は本発明の効果を具体的に説明する図
である。可動部5が負圧溝面9と同一面にある場合と、
負圧溝面9から500nmだけ飛び出した位置にある場
合の浮上量を、2.5インチディスク条件で計算した結
果である。記録・再生時、すなわち可動部5への印加電
圧がゼロの場合の浮上量は9nmであり、この時の負圧
力は3.3gである。一方、記録・再生を行わない時、
すなわち可動部へ電圧が印加された場合の浮上量は20
nmであり、負圧力は2.9gである。すなわち本実施
例では、可動部5を500nm伸縮させることにより負
圧力の大きさを0.4gf増減させ、浮上量を11nm
変化させることができる。
である。可動部5が負圧溝面9と同一面にある場合と、
負圧溝面9から500nmだけ飛び出した位置にある場
合の浮上量を、2.5インチディスク条件で計算した結
果である。記録・再生時、すなわち可動部5への印加電
圧がゼロの場合の浮上量は9nmであり、この時の負圧
力は3.3gである。一方、記録・再生を行わない時、
すなわち可動部へ電圧が印加された場合の浮上量は20
nmであり、負圧力は2.9gである。すなわち本実施
例では、可動部5を500nm伸縮させることにより負
圧力の大きさを0.4gf増減させ、浮上量を11nm
変化させることができる。
【0030】図7は本発明による負圧スライダ1とサス
ペンション20を組み込んだ磁気ディスク装置26の概
略構成を示す図である。本発明により記録・再生時のみ
浮上量を低下させ、記録・再生を行わない時は浮上量を
上げることができ、磁気ディスク装置の大容量化と高信
頼性化を同時に実現することが出来る。
ペンション20を組み込んだ磁気ディスク装置26の概
略構成を示す図である。本発明により記録・再生時のみ
浮上量を低下させ、記録・再生を行わない時は浮上量を
上げることができ、磁気ディスク装置の大容量化と高信
頼性化を同時に実現することが出来る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な構成で浮上量を調整でき、記録・再生時のみ浮上量
を狭小化することで、高記録密度化と高信頼性を両立す
ることができるという効果がある。
単な構成で浮上量を調整でき、記録・再生時のみ浮上量
を狭小化することで、高記録密度化と高信頼性を両立す
ることができるという効果がある。
【図1】本発明による負圧スライダの斜視図である。
【図2】本発明による負圧スライダを裏面から見た平面
図である。
図である。
【図3】本発明による負圧スライダとサスペンションの
接続方法を示す斜視図である。
接続方法を示す斜視図である。
【図4】記録・再生時の本発明による負圧スライダの側
面図である。
面図である。
【図5】記録・再生を行っていない時の本発明による負
圧スライダの側面図である。
圧スライダの側面図である。
【図6】本発明の負圧スライダの記録・再生時と非記録
・再生時の浮上量と負圧力の違いを説明する図である。
・再生時の浮上量と負圧力の違いを説明する図である。
【図7】本発明による負圧スライダとサスペンションを
有する磁気ディスク装置の概略図である。
有する磁気ディスク装置の概略図である。
1…負圧スライダ、2…空気流入端、3…空気流出端、
4…浮上面、5…可動部、6、7、…流入端パッド、8
…ステップ軸受け面、9…負圧溝面、10…センタパッ
ド、11…ステップ軸受け面、12…再生磁気ギャッ
プ、13…記録磁気ギャップ、14…導電層、15…コ
イル、16…導体、17…スライダの電極パッド、18
a、18b…サスペンションの電極パッド、19a、1
9b…導体、20…サスペンション、21、22導線、
23a、23b…可動部の電極パッド、24…導線、2
5…磁気ディスク、26…磁気ディスク装置。
4…浮上面、5…可動部、6、7、…流入端パッド、8
…ステップ軸受け面、9…負圧溝面、10…センタパッ
ド、11…ステップ軸受け面、12…再生磁気ギャッ
プ、13…記録磁気ギャップ、14…導電層、15…コ
イル、16…導体、17…スライダの電極パッド、18
a、18b…サスペンションの電極パッド、19a、1
9b…導体、20…サスペンション、21、22導線、
23a、23b…可動部の電極パッド、24…導線、2
5…磁気ディスク、26…磁気ディスク装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 真明 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージ事業部内 Fターム(参考) 5D042 NA02 PA01 PA05 QA01 QA10
Claims (10)
- 【請求項1】 磁気ヘッドを備えた負圧スライダであっ
て、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダの高
さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸長し
た時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮上面
より引っ込んでいることを特長とする負圧スライダ。 - 【請求項2】 磁気ヘッドを備えた負圧スライダであっ
て、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダの高
さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸長し
た時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮上面
より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない時
は、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面と
略同一面にあることを特長とする負圧スライダ。 - 【請求項3】 磁気ヘッドを備えた負圧スライダであっ
て、前記負圧スライダの空気流出端に前記スライダの高
さ方向に伸縮可能な可動部を有し、前記可動部が伸長し
た時に、前記可動部の端面が前記負圧スライダの浮上面
より引っ込んでおり、前記可動部が伸長していない時
に、前記可動部の端面は前記負圧スライダの負圧溝面と
略同一面にあり、かつ前記磁気ヘッドが記録・再生を行
うことを特長とする負圧スライダ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3記載の負圧スライダであ
って、前記可動部がバルクのピエゾ素子であることを特
長とする負圧スライダ。 - 【請求項5】 請求項1乃至3記載の負圧スライダであ
って、前記可動部が薄膜のピエゾ素子であることを特長
とする負圧スライダ。 - 【請求項6】 請求項1乃至5記載の負圧スライダであ
って、前記可動部の伸縮が電圧のオン・オフで制御され
ていることを特長とする負圧スライダ。 - 【請求項7】 請求項1乃至6記載の負圧スライダにお
いて、磁気ヘッドの電極パッドが浮上面とは反対の面内
に形成されたことを特長とする負圧スライダ。 - 【請求項8】 請求項1乃至7記載の負圧スライダにお
いて、前記負圧スライダと可動部の間に導電層が形成さ
れていることを特長とする負圧スライダ。 - 【請求項9】 請求項1乃至8記載の負圧スライダと、
前記負圧スライダに荷重を付加するサスペンションから
なるヘッド・サスペンション・アッセンブリーにおい
て、前記可動部へ電圧を印加するための電気的接続と、
前記磁気ヘッドが記録・再生を行うための電気的接続
が、全て前記サスペンション上に形成された導電路を用
いてなされたことを特長とするヘッド・サスペンション
・アッセンブリー。 - 【請求項10】 請求項1乃至9の負圧スライダを有す
る磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001147207A JP2002343049A (ja) | 2001-05-17 | 2001-05-17 | 浮上量調整機構を有する負圧スライダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001147207A JP2002343049A (ja) | 2001-05-17 | 2001-05-17 | 浮上量調整機構を有する負圧スライダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002343049A true JP2002343049A (ja) | 2002-11-29 |
Family
ID=18992726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001147207A Pending JP2002343049A (ja) | 2001-05-17 | 2001-05-17 | 浮上量調整機構を有する負圧スライダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002343049A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006085774A (ja) * | 2004-09-14 | 2006-03-30 | Shinka Jitsugyo Kk | スライダ浮上状態検出方法及びそれを用いた磁気ディスク装置 |
JP2006114202A (ja) * | 2004-09-14 | 2006-04-27 | Shinka Jitsugyo Kk | 磁気ヘッドアッセンブリ、磁気ディスク装置、磁気ヘッドスライダの姿勢制御方法 |
US7180707B2 (en) * | 2003-02-25 | 2007-02-20 | Tdk Corporation | Thin-film magnetic head, head gimbal assembly, and hard disk drive |
US7369349B2 (en) | 2005-09-02 | 2008-05-06 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Data storage device with heater, and control method therefor involving different control modes |
US7385777B2 (en) | 2005-09-02 | 2008-06-10 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Data storage device with heater, and control method therefor with timing control |
US7446970B2 (en) * | 2004-09-14 | 2008-11-04 | Sae Magnetics (H.K.) Ltd. | Magnetic head assembly, magnetic disk drive and posture control method for magnetic head slider |
US7525766B2 (en) | 2004-02-19 | 2009-04-28 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Magnetic head slider with groove formed in reduced-width portion of trailing pad between head and trailing edge |
-
2001
- 2001-05-17 JP JP2001147207A patent/JP2002343049A/ja active Pending
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US7385777B2 (en) | 2005-09-02 | 2008-06-10 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Data storage device with heater, and control method therefor with timing control |
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