JP2002337879A - 高安全性ガラス容器 - Google Patents
高安全性ガラス容器Info
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- Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 手が滑りにくく割れた場合でも破片が四散し
にくいうえに、煮沸により曇りが生じず目盛りが見やす
いガラス容器を提供する。 【解決手段】 ガラス容器本体の外周に、JIS K6
249で規定する方法で測定したときの引裂き強さ(ク
レセント形)が10kgf/cm以上であり、破断時の伸び
が300%以上であるシリコーンゴム組成物から成る被
覆層を有する。シリコーンゴム組成物として、(a)脂
肪族不飽和炭化水素基を2個以上有するポリオルガノシ
ロキサンと、(b)ケイ素原子に結合する水素原子を2
個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン
と、(c)補強性シリカ、(d)白金系触媒を必須成分
とする付加型熱硬化性シリコーンゴム組成物を使用する
ことができる。
にくいうえに、煮沸により曇りが生じず目盛りが見やす
いガラス容器を提供する。 【解決手段】 ガラス容器本体の外周に、JIS K6
249で規定する方法で測定したときの引裂き強さ(ク
レセント形)が10kgf/cm以上であり、破断時の伸び
が300%以上であるシリコーンゴム組成物から成る被
覆層を有する。シリコーンゴム組成物として、(a)脂
肪族不飽和炭化水素基を2個以上有するポリオルガノシ
ロキサンと、(b)ケイ素原子に結合する水素原子を2
個以上有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン
と、(c)補強性シリカ、(d)白金系触媒を必須成分
とする付加型熱硬化性シリコーンゴム組成物を使用する
ことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高安全性ガラス容
器に係わり、さらに詳しくは、熱硬化性シリコーンゴム
組成物から成る被覆層を有し、哺乳瓶のような極めて高
い安全性が要求される用途に好適する高安全性ガラス容
器に関する。
器に係わり、さらに詳しくは、熱硬化性シリコーンゴム
組成物から成る被覆層を有し、哺乳瓶のような極めて高
い安全性が要求される用途に好適する高安全性ガラス容
器に関する。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている哺乳瓶は、概ねガラ
ス製とプラスチック製の2種類に分けられる。ガラス哺
乳瓶は、プラスチック製の哺乳瓶と比べて、材質が硬く
ブラシによる摩擦などで傷がつくことがないため、洗浄
が容易である。また、ガラスの耐熱性が高く高温で煮沸
消毒を行うことができるため、衛生的に優れている。
ス製とプラスチック製の2種類に分けられる。ガラス哺
乳瓶は、プラスチック製の哺乳瓶と比べて、材質が硬く
ブラシによる摩擦などで傷がつくことがないため、洗浄
が容易である。また、ガラスの耐熱性が高く高温で煮沸
消毒を行うことができるため、衛生的に優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガラス
哺乳瓶は、洗浄時に水が付着する(濡れる)ことで、手
が滑り落とし易いばかりでなく、落としたとき割れ易い
という問題があった。また、割れた場合にはガラスの破
片が飛散し易いため、後片付けが面倒であり危険でもあ
った。
哺乳瓶は、洗浄時に水が付着する(濡れる)ことで、手
が滑り落とし易いばかりでなく、落としたとき割れ易い
という問題があった。また、割れた場合にはガラスの破
片が飛散し易いため、後片付けが面倒であり危険でもあ
った。
【0004】これらの点を改善するために、従来から、
ガラス瓶本体の上にシリコーンゴム等の被覆を被せた構
造の哺乳瓶が考案されている。
ガラス瓶本体の上にシリコーンゴム等の被覆を被せた構
造の哺乳瓶が考案されている。
【0005】しかし、このような哺乳瓶では、煮沸消毒
した場合にガラス瓶本体とシリコーンゴム被覆との間
に、水や塩素、カルシウムなどが入り込み、乾燥すると
白く曇るという問題があった。また、シリコーンゴムに
充填されているフィラーがガスを吸着するため、煮沸に
よりシリコーンゴム被覆自体も白く曇り易かった。
した場合にガラス瓶本体とシリコーンゴム被覆との間
に、水や塩素、カルシウムなどが入り込み、乾燥すると
白く曇るという問題があった。また、シリコーンゴムに
充填されているフィラーがガスを吸着するため、煮沸に
よりシリコーンゴム被覆自体も白く曇り易かった。
【0006】さらに、煮沸や水洗いの繰り返しにより、
ガラス瓶本体とシリコーンゴム被覆との間に隙間ができ
易く、被覆が剥がれ易くなるばかりでなく、ガラス瓶本
体に形成された目盛りが見にくくなるという問題があっ
た。
ガラス瓶本体とシリコーンゴム被覆との間に隙間ができ
易く、被覆が剥がれ易くなるばかりでなく、ガラス瓶本
体に形成された目盛りが見にくくなるという問題があっ
た。
【0007】またさらに、煮沸や水洗いに対する耐久性
を持たせるために、目盛りや会社マーク等をガラス瓶本
体の表面に焼付け塗装することも考えられるが、その場
合には、ガラス瓶本体に歪みが生じやすいため、耐熱性
が低下し温度変化により割れ易くなるという問題があっ
た。
を持たせるために、目盛りや会社マーク等をガラス瓶本
体の表面に焼付け塗装することも考えられるが、その場
合には、ガラス瓶本体に歪みが生じやすいため、耐熱性
が低下し温度変化により割れ易くなるという問題があっ
た。
【0008】本発明は、これらの問題を解決するために
なされたもので、手が滑りにくく割れにくく、また割れ
た場合でも破片が四散しにくいうえに、曇りにくく目盛
りが見やすいガラス容器を提供することを目的とする。
なされたもので、手が滑りにくく割れにくく、また割れ
た場合でも破片が四散しにくいうえに、曇りにくく目盛
りが見やすいガラス容器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の高安全性ガラス
容器は、請求項1に記載するように、ガラス容器本体
と、該ガラス容器本体の外周に形成された被覆層とを有
し、前記被覆層が、JIS K6249で規定する方法
で測定したときの引裂き強さ(クレセント形)が10kg
f/cm以上であり、破断時の伸びが300%以上である
シリコーンゴム組成物から成ることを特徴とする。
容器は、請求項1に記載するように、ガラス容器本体
と、該ガラス容器本体の外周に形成された被覆層とを有
し、前記被覆層が、JIS K6249で規定する方法
で測定したときの引裂き強さ(クレセント形)が10kg
f/cm以上であり、破断時の伸びが300%以上である
シリコーンゴム組成物から成ることを特徴とする。
【0010】本発明の高安全性ガラス容器において、請
求項2に記載するように、シリコーンゴム組成物から成
る被覆層が、ガラス容器本体の外周に接着剤を介して接
着されていることが望ましい。そして、請求項3に記載
するように、接着剤として、シリコーンゴムの接着用プ
ライマーを使用することができる。
求項2に記載するように、シリコーンゴム組成物から成
る被覆層が、ガラス容器本体の外周に接着剤を介して接
着されていることが望ましい。そして、請求項3に記載
するように、接着剤として、シリコーンゴムの接着用プ
ライマーを使用することができる。
【0011】また、本発明においては、請求項4に記載
するように、シリコーンゴム組成物を、(a)ケイ素原
子に結合する脂肪族不飽和炭化水素基を少なくとも2個
有するポリオルガノシロキサンと、(b)ケイ素原子に
結合する水素原子を少なくとも2個有するポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンと、(c)補強性シリカ、お
よび(d)白金系触媒をそれぞれ必須成分とする付加型
熱硬化性シリコーンゴム組成物とすることができる。さ
らに、請求項5に記載するように、シリコーンゴム組成
物を、(a)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和炭化水
素基を少なくとも2個有するポリオルガノシロキサン
と、(b)ケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも
2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、
(c)補強性シリカと、(d)白金系触媒、および
(e)自己接着用助剤をそれぞれ必須成分とする自己接
着性付加型熱硬化性シリコーンゴム組成物とすることが
できる。
するように、シリコーンゴム組成物を、(a)ケイ素原
子に結合する脂肪族不飽和炭化水素基を少なくとも2個
有するポリオルガノシロキサンと、(b)ケイ素原子に
結合する水素原子を少なくとも2個有するポリオルガノ
ハイドロジェンシロキサンと、(c)補強性シリカ、お
よび(d)白金系触媒をそれぞれ必須成分とする付加型
熱硬化性シリコーンゴム組成物とすることができる。さ
らに、請求項5に記載するように、シリコーンゴム組成
物を、(a)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和炭化水
素基を少なくとも2個有するポリオルガノシロキサン
と、(b)ケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも
2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、
(c)補強性シリカと、(d)白金系触媒、および
(e)自己接着用助剤をそれぞれ必須成分とする自己接
着性付加型熱硬化性シリコーンゴム組成物とすることが
できる。
【0012】本発明の高安全性ガラス容器においては、
ガラス容器本体の外周に、引裂き強さが10kgf/cm以
上で破断時の伸びが300%以上であるシリコーンゴム
組成物から成る被覆層が形成されているので、水に濡れ
ても手が滑りにくく割れにくいうえに、割れた場合でも
ガラス破片が飛散しにくく安全性が高い。
ガラス容器本体の外周に、引裂き強さが10kgf/cm以
上で破断時の伸びが300%以上であるシリコーンゴム
組成物から成る被覆層が形成されているので、水に濡れ
ても手が滑りにくく割れにくいうえに、割れた場合でも
ガラス破片が飛散しにくく安全性が高い。
【0013】また、煮沸を10回以上繰り返しても、シ
リコーンゴム被覆層とガラス容器本体との間や、被覆層
自体が白く曇ることがなく、またシリコーンゴム被覆層
が剥離しにくい。さらに、ガラス容器本体に形成された
目盛りが見やすく、目盛りや会社マーク等を焼付け塗装
する必要がない。
リコーンゴム被覆層とガラス容器本体との間や、被覆層
自体が白く曇ることがなく、またシリコーンゴム被覆層
が剥離しにくい。さらに、ガラス容器本体に形成された
目盛りが見やすく、目盛りや会社マーク等を焼付け塗装
する必要がない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態について
説明する。
説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施形態である高安全
性ガラス哺乳瓶の構造をしめす断面図である。図におい
て、符号1はガラス瓶本体を示し、その外周には、耐候
性に優れたシリコーンゴム組成物から成る被覆層2が形
成されている。シリコーンゴム組成物の被覆層2は、ガ
ラス瓶本体1の外周の一部の領域または全領域に形成さ
れている。
性ガラス哺乳瓶の構造をしめす断面図である。図におい
て、符号1はガラス瓶本体を示し、その外周には、耐候
性に優れたシリコーンゴム組成物から成る被覆層2が形
成されている。シリコーンゴム組成物の被覆層2は、ガ
ラス瓶本体1の外周の一部の領域または全領域に形成さ
れている。
【0016】シリコーンゴム組成物としては、その硬化
物をJIS K6249で規定する方法で測定したとき
の引裂強さ(クレセント形)と破断時の伸びが、それぞ
れ10kgf/cm以上、300%以上の値を示すものが使
用される。
物をJIS K6249で規定する方法で測定したとき
の引裂強さ(クレセント形)と破断時の伸びが、それぞ
れ10kgf/cm以上、300%以上の値を示すものが使
用される。
【0017】上記した引裂強さが10kgf/cmより低い
シリコーンゴム組成物の硬化物を用いた場合には、落下
したときの破片の飛散防止効果が不十分となる。特に、
硬化物の引裂強さ(クレセント形)が10〜40kgf/c
mの値を示すシリコーンゴム組成物の使用が好適する。
シリコーンゴム組成物の硬化物を用いた場合には、落下
したときの破片の飛散防止効果が不十分となる。特に、
硬化物の引裂強さ(クレセント形)が10〜40kgf/c
mの値を示すシリコーンゴム組成物の使用が好適する。
【0018】また、煮沸消毒時の熱膨張によりシリコー
ンゴム被覆層が変形する(伸びる)が、この伸び変形が
破断時の伸びを上まわる場合には、シリコーンゴム被覆
層に裂けや破壊が発生する。このような事態を防止する
ために、本発明では、硬化物の上記破断時の伸びが30
0%以上の値を示すシリコーンゴム組成物が用いられ
る。特に、破断時の伸びが300〜900%のシリコー
ンゴム組成物を用いることが好ましい。
ンゴム被覆層が変形する(伸びる)が、この伸び変形が
破断時の伸びを上まわる場合には、シリコーンゴム被覆
層に裂けや破壊が発生する。このような事態を防止する
ために、本発明では、硬化物の上記破断時の伸びが30
0%以上の値を示すシリコーンゴム組成物が用いられ
る。特に、破断時の伸びが300〜900%のシリコー
ンゴム組成物を用いることが好ましい。
【0019】このシリコーンゴム被覆層は、以下に示す
ようにしてガラス瓶本体の外周に形成される。すなわ
ち、ガラス瓶本体の所定の領域を取り囲んで金型を配置
し、この金型のキャビティ内に熱硬化性のシリコーンゴ
ム組成物を例えば射出成形し、この組成物を熱硬化させ
る。あるいは、ガラス瓶本体の所定の領域に熱硬化性シ
リコーンゴム組成物の層をディップにより形成した後、
熱硬化させる方法を採ることもできる。
ようにしてガラス瓶本体の外周に形成される。すなわ
ち、ガラス瓶本体の所定の領域を取り囲んで金型を配置
し、この金型のキャビティ内に熱硬化性のシリコーンゴ
ム組成物を例えば射出成形し、この組成物を熱硬化させ
る。あるいは、ガラス瓶本体の所定の領域に熱硬化性シ
リコーンゴム組成物の層をディップにより形成した後、
熱硬化させる方法を採ることもできる。
【0020】使用されるシリコーンゴム組成物として
は、硬化物が上記した特性(引裂強さと破断時の伸び)
を満足させるものであれば、種類は何であっても良い。
大別すれば、付加型の熱硬化性シリコーンゴム組成物と
有機過酸化物を用いた熱硬化性シリコーンゴム組成物の
2種類のものを挙げることができる。
は、硬化物が上記した特性(引裂強さと破断時の伸び)
を満足させるものであれば、種類は何であっても良い。
大別すれば、付加型の熱硬化性シリコーンゴム組成物と
有機過酸化物を用いた熱硬化性シリコーンゴム組成物の
2種類のものを挙げることができる。
【0021】特に、瞬時に熱硬化が可能であり、また熱
硬化作業の調整が容易であるため高い生産性で被覆層の
形成を行うことができ、さらにはアフターキュアが不要
であるという点で、付加型の熱硬化性シリコーンゴム組
成物の使用が好適している。
硬化作業の調整が容易であるため高い生産性で被覆層の
形成を行うことができ、さらにはアフターキュアが不要
であるという点で、付加型の熱硬化性シリコーンゴム組
成物の使用が好適している。
【0022】このような付加型熱硬化性シリコーンゴム
組成物としては、(a)ケイ素原子に結合する脂肪族不
飽和炭化水素基を少なくとも2個有するポリオルガノシ
ロキサンと、(b)ケイ素原子に結合する水素原子を少
なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキ
サンと、(c)補強性シリカおよび(d)白金系触媒を
それぞれ必須成分とするものを挙げることができる。
組成物としては、(a)ケイ素原子に結合する脂肪族不
飽和炭化水素基を少なくとも2個有するポリオルガノシ
ロキサンと、(b)ケイ素原子に結合する水素原子を少
なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキ
サンと、(c)補強性シリカおよび(d)白金系触媒を
それぞれ必須成分とするものを挙げることができる。
【0023】ここで、(a)成分は組成物全体の主剤で
あり、具体的には、一般式:
あり、具体的には、一般式:
【0024】 R1 aR2 bSiO[4−(a+b)]/2 ………(1) で示されるポリオルガノシロキサンを挙げることができ
る。
る。
【0025】式(1)において、R1は炭素数2〜10
好ましくは2〜6の1価の脂肪族不飽和炭化水素基を表
し、具体的には、ビニル基、アリル基、プロペニル基、
イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基のよう
なアルケニル基を好適とする。特に、ビニル基であるこ
とが好ましい。
好ましくは2〜6の1価の脂肪族不飽和炭化水素基を表
し、具体的には、ビニル基、アリル基、プロペニル基、
イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基のよう
なアルケニル基を好適とする。特に、ビニル基であるこ
とが好ましい。
【0026】R2は炭素数が1〜12好ましくは1〜8
の置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。但し、
上記した脂肪族不飽和炭化水素基は除く。
の置換または非置換の1価の炭化水素基を表す。但し、
上記した脂肪族不飽和炭化水素基は除く。
【0027】このR2の具体例としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、オクチル基のようなアルキル基;フェニ
ル基、トリル基のようなアリール基;ベンジル基、フェ
ニルエチル基のようなアラルキル基;およびこれらの基
の水素原子の一部または全部がフッ素、塩素、臭素など
のハロゲン原子やシアノ基で置換されているもの、例え
ばクロロメチル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロ
ピル基、シアノエチル基などを挙げることができる。こ
れらのうちで、メチル基、フェニル基、トリフルオロプ
ロピル基が特に好適している。
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、オクチル基のようなアルキル基;フェニ
ル基、トリル基のようなアリール基;ベンジル基、フェ
ニルエチル基のようなアラルキル基;およびこれらの基
の水素原子の一部または全部がフッ素、塩素、臭素など
のハロゲン原子やシアノ基で置換されているもの、例え
ばクロロメチル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロ
ピル基、シアノエチル基などを挙げることができる。こ
れらのうちで、メチル基、フェニル基、トリフルオロプ
ロピル基が特に好適している。
【0028】また、式(1)におけるa,bは、それぞ
れ0<a≦1,1<b<3,1<a+b<3の関係を満
足する数を表す。好ましくは、0.0001≦a≦0.
5,1.8≦b≦2.2,1.8≦a+b≦2.25の関係
を満足する数である。
れ0<a≦1,1<b<3,1<a+b<3の関係を満
足する数を表す。好ましくは、0.0001≦a≦0.
5,1.8≦b≦2.2,1.8≦a+b≦2.25の関係
を満足する数である。
【0029】この式(1)で示したポリオルガノシロキ
サンでは、その1分子中にケイ素原子と結合した上記脂
肪族不飽和炭化水素基の2個以上を有することが必要で
ある。この脂肪族不飽和炭化水素基は、分子鎖末端のケ
イ素原子に結合していても、また分子鎖中間のケイ素原
子のいずれかに結合していても良く、さらには両方に結
合していても良い。
サンでは、その1分子中にケイ素原子と結合した上記脂
肪族不飽和炭化水素基の2個以上を有することが必要で
ある。この脂肪族不飽和炭化水素基は、分子鎖末端のケ
イ素原子に結合していても、また分子鎖中間のケイ素原
子のいずれかに結合していても良く、さらには両方に結
合していても良い。
【0030】また、このポリオルガノシロキサンは、分
子骨格が直鎖状、分岐状または環状のいずれであっても
よいが、主鎖部分にジオルガノシロキサンを繰り返し単
位として有し、分子鎖末端がトリオルガノシロキサンで
あるものが一般的である。また、重合度(分子中のSi
原子の数)は10〜20000、好ましくは100〜1
5000程度のものであれば良い。
子骨格が直鎖状、分岐状または環状のいずれであっても
よいが、主鎖部分にジオルガノシロキサンを繰り返し単
位として有し、分子鎖末端がトリオルガノシロキサンで
あるものが一般的である。また、重合度(分子中のSi
原子の数)は10〜20000、好ましくは100〜1
5000程度のものであれば良い。
【0031】(b)成分は、上記した(a)成分の架橋
剤になる成分であって、具体的には、一般式:
剤になる成分であって、具体的には、一般式:
【0032】 R3 cHdSiO[4−(c+d)]/2 ………(2) で示されるポリオルガノハイドロジェンシロキサンを挙
げることができる。
げることができる。
【0033】式(2)において、R3は、炭素数1〜1
2好ましくは1〜8の置換または非置換の1価の炭化水
素基を表す。但し、脂肪族不飽和炭化水素基を除く。
2好ましくは1〜8の置換または非置換の1価の炭化水
素基を表す。但し、脂肪族不飽和炭化水素基を除く。
【0034】R3の具体例としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、オクチル基のようなアルキル基;フェニ
ル基、トリル基のようなアリール基;ベンジル基、フェ
ニルエチル基のようなアラルキル基;およびこれらの基
の水素原子の一部または全部がフッ素、塩素、臭素など
のハロゲン原子やシアノ基で置換されているもの、例え
ばクロロメチル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロ
ピル基、シアノエチル基などを挙げることができる。こ
れらのうちで、炭素数が1〜4のものが好適であり、合
成のし易さ、コストの面からアルキル基が好ましい。メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、tert-ブチル基であることが好ま
しく、特にメチル基であることが好ましい。
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、オクチル基のようなアルキル基;フェニ
ル基、トリル基のようなアリール基;ベンジル基、フェ
ニルエチル基のようなアラルキル基;およびこれらの基
の水素原子の一部または全部がフッ素、塩素、臭素など
のハロゲン原子やシアノ基で置換されているもの、例え
ばクロロメチル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロ
ピル基、シアノエチル基などを挙げることができる。こ
れらのうちで、炭素数が1〜4のものが好適であり、合
成のし易さ、コストの面からアルキル基が好ましい。メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、tert-ブチル基であることが好ま
しく、特にメチル基であることが好ましい。
【0035】また、式(2)におけるc,dは、それぞ
れ、0.8≦c≦2.2,0.002≦d≦1,0.8<c
+d<3の関係を満足する数を表す。好ましくは、1≦
c≦2.2,0.01≦d≦1,1.8≦c+d≦2.5の
関係を満足する数である。
れ、0.8≦c≦2.2,0.002≦d≦1,0.8<c
+d<3の関係を満足する数を表す。好ましくは、1≦
c≦2.2,0.01≦d≦1,1.8≦c+d≦2.5の
関係を満足する数である。
【0036】このポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンは、分子骨格が直鎖状、分岐状または環状のいずれで
あっても良く、またジオルガノハイドロジェンシロキサ
ン単位とSiO2単位を含有し、適宜にトリオルガノシ
ロキサン単位やジオルガノシロキサン単位を含有してい
る三次元網状構造の樹脂状物であっても良い。
ンは、分子骨格が直鎖状、分岐状または環状のいずれで
あっても良く、またジオルガノハイドロジェンシロキサ
ン単位とSiO2単位を含有し、適宜にトリオルガノシ
ロキサン単位やジオルガノシロキサン単位を含有してい
る三次元網状構造の樹脂状物であっても良い。
【0037】このポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンでは、ケイ素原子に水素原子が結合したSiH基が、
1分子中に少なくとも2個好ましくは3個以上形成され
ている。この場合、H原子は、分子鎖末端のケイ素原子
に結合していても、また分子鎖中間のケイ素原子のいず
れかに結合していても良く、さらには両方に結合してい
ても良い。また、重合度(分子中のSi原子の数)は、
3〜400特に4〜300であることが好ましい。
ンでは、ケイ素原子に水素原子が結合したSiH基が、
1分子中に少なくとも2個好ましくは3個以上形成され
ている。この場合、H原子は、分子鎖末端のケイ素原子
に結合していても、また分子鎖中間のケイ素原子のいず
れかに結合していても良く、さらには両方に結合してい
ても良い。また、重合度(分子中のSi原子の数)は、
3〜400特に4〜300であることが好ましい。
【0038】(c)成分の補強用シリカは、形成される
シリコーンゴム被覆層の強度特性を高めるために配合さ
れる充填剤である。一般にシリコーンゴムに配合されて
いるフュームドシリカ、沈降法シリカ、溶融シリカなど
を挙げることができ、特に粒子径が20μm以下のもの
が好適している。
シリコーンゴム被覆層の強度特性を高めるために配合さ
れる充填剤である。一般にシリコーンゴムに配合されて
いるフュームドシリカ、沈降法シリカ、溶融シリカなど
を挙げることができ、特に粒子径が20μm以下のもの
が好適している。
【0039】また、この(c)成分は、オルガノシラ
ン、オルガノシロキサン、オルガノシラザンなどで予め
表面処理されたものであっても良く、また上記処理剤と
インプロセスで反応させたものであっても良い。
ン、オルガノシロキサン、オルガノシラザンなどで予め
表面処理されたものであっても良く、また上記処理剤と
インプロセスで反応させたものであっても良い。
【0040】(d)成分の白金系触媒は、前記した
(a)成分と(b)成分との付加反応を開始するための
成分であって、例えば白金、塩化第1白金、塩化白金
酸、あるいはこれらのビニルシロキサン錯体やそのアル
コール変性溶液などの白金族金属化合物;ロジウム系化
合物やパラジウム系化合物などを挙げることができる。
(a)成分と(b)成分との付加反応を開始するための
成分であって、例えば白金、塩化第1白金、塩化白金
酸、あるいはこれらのビニルシロキサン錯体やそのアル
コール変性溶液などの白金族金属化合物;ロジウム系化
合物やパラジウム系化合物などを挙げることができる。
【0041】この付加型熱硬化性シリコーンゴム組成物
は、前記した(a)〜(d)の成分を必須とするが、さ
らにアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、
カルボキシレート、スズ化合物、水銀化合物、硫黄化合
物など、公知の反応制御剤が適量配合されていても良
い。
は、前記した(a)〜(d)の成分を必須とするが、さ
らにアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、
カルボキシレート、スズ化合物、水銀化合物、硫黄化合
物など、公知の反応制御剤が適量配合されていても良
い。
【0042】このような付加型熱硬化性シリコーンゴム
組成物において、(a)成分と(b)成分の配合割合
は、(a)成分の脂肪族不飽和炭化水素基と(b)成分
の水素原子とがモル比で1:10〜10:1、より好ま
しくは1:3〜3:1の配合割合となるような量に調整
される。
組成物において、(a)成分と(b)成分の配合割合
は、(a)成分の脂肪族不飽和炭化水素基と(b)成分
の水素原子とがモル比で1:10〜10:1、より好ま
しくは1:3〜3:1の配合割合となるような量に調整
される。
【0043】また、(c)成分の配合割合が多すぎる
と、未硬化時におけるシリコーンゴム組成物の粘度が著
しく上昇して、成形時の作業性は悪くなり、反対に少な
すぎると、形成された被覆の強度特性が十分でなくな
る。そのようなことから、(c)成分の配合割合は、
(a)成分100重量部に対して5〜200重量部に設
定されることが好ましい。
と、未硬化時におけるシリコーンゴム組成物の粘度が著
しく上昇して、成形時の作業性は悪くなり、反対に少な
すぎると、形成された被覆の強度特性が十分でなくな
る。そのようなことから、(c)成分の配合割合は、
(a)成分100重量部に対して5〜200重量部に設
定されることが好ましい。
【0044】さらに、(d)成分の配合量は、(a)成
分に対して0.1〜1000ppmに相当する量であれば良
く、より好ましくは、1〜500ppmに相当する量とす
る。
分に対して0.1〜1000ppmに相当する量であれば良
く、より好ましくは、1〜500ppmに相当する量とす
る。
【0045】このような付加型熱硬化性シリコーンゴム
としては、例えばXE15−645(GE東芝シリコー
ン(株)社の商品名)を挙げることができる。
としては、例えばXE15−645(GE東芝シリコー
ン(株)社の商品名)を挙げることができる。
【0046】また、高安全性ガラス哺乳瓶の外周被覆層
として、上記した付加型熱硬化性シリコーンゴム組成物
以外に、次のような熱硬化性シリコーンゴム組成物(有
機過酸化物加硫ゴム)を用いても良い。
として、上記した付加型熱硬化性シリコーンゴム組成物
以外に、次のような熱硬化性シリコーンゴム組成物(有
機過酸化物加硫ゴム)を用いても良い。
【0047】すなわち、前記した(a)成分に(c)成
分を均一に混練りした後、黄変防止のために(b)成分
を(a)成分100重量部に対して1〜30重量部の割
合で添加し、さらにここに、ベンゾイルパーオキサイ
ド、2,4ージクロロベンゾイルパーオキサイド、ジタ
ーシャリーブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチ
ルパーオキシ)ヘキサンのような有機過酸化物を硬化剤
として均一に混合した熱硬化性シリコーンゴム組成物を
使用することができる。その場合、有機過酸化物の配合
量は、(a)成分100重量部に対して0.1〜5重量
部に設定される。
分を均一に混練りした後、黄変防止のために(b)成分
を(a)成分100重量部に対して1〜30重量部の割
合で添加し、さらにここに、ベンゾイルパーオキサイ
ド、2,4ージクロロベンゾイルパーオキサイド、ジタ
ーシャリーブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチ
ルパーオキシ)ヘキサンのような有機過酸化物を硬化剤
として均一に混合した熱硬化性シリコーンゴム組成物を
使用することができる。その場合、有機過酸化物の配合
量は、(a)成分100重量部に対して0.1〜5重量
部に設定される。
【0048】このような有機過酸化物加硫シリコーンゴ
ム組成物としては、例えばTSE2571−5U(GE
東芝シリコーン(株)社の商品名)を挙げることができ
る。
ム組成物としては、例えばTSE2571−5U(GE
東芝シリコーン(株)社の商品名)を挙げることができ
る。
【0049】本発明に用いられるシリコーンゴム組成物
は、前記した各成分を均一に混合することによって調製
することができるが、さらに石英粉末、けいそう土、炭
酸カルシウム粉末、アルミナ粉末などの非補強性充填
剤;カーボンブラック、各種の金属粉、各種の金属酸化
物粉末などの導電性付与剤;ベンガラ、酸化チタンなど
の顔料;公知の耐熱剤、難燃剤、接着付与剤などの各種
添加剤を適量配合しても良い。
は、前記した各成分を均一に混合することによって調製
することができるが、さらに石英粉末、けいそう土、炭
酸カルシウム粉末、アルミナ粉末などの非補強性充填
剤;カーボンブラック、各種の金属粉、各種の金属酸化
物粉末などの導電性付与剤;ベンガラ、酸化チタンなど
の顔料;公知の耐熱剤、難燃剤、接着付与剤などの各種
添加剤を適量配合しても良い。
【0050】なお、前記した付加型熱硬化性シリコーン
ゴム組成物や有機過酸化物加硫シリコーンゴム組成物
は、いずれも自己接着性を持たず、また接着力が乏しい
シリコーンゴムであるため、これらの被覆層を形成する
に先立ち、ガラス瓶本体の外周に接着用プライマーを塗
布することが望ましい。接着用プライマーの塗布によ
り、被覆層の剥離強度を高めることができる。また、後
述する自己接着性の付加型熱硬化性シリコーンゴム組成
物を使用することにより、同じく被覆層の剥離強度を高
めることができる。
ゴム組成物や有機過酸化物加硫シリコーンゴム組成物
は、いずれも自己接着性を持たず、また接着力が乏しい
シリコーンゴムであるため、これらの被覆層を形成する
に先立ち、ガラス瓶本体の外周に接着用プライマーを塗
布することが望ましい。接着用プライマーの塗布によ
り、被覆層の剥離強度を高めることができる。また、後
述する自己接着性の付加型熱硬化性シリコーンゴム組成
物を使用することにより、同じく被覆層の剥離強度を高
めることができる。
【0051】接着用プライマーとしては、煮沸消毒を1
0回以上繰り返しても、シリコーンゴム被覆層とガラス
瓶本体との間が曇らないものであれば、材料の種類は問
わない。例えば、特開昭52−32030号公報で開示
されているチタン酸エステルまたはその部分加水分解縮
合物、エポキシ基含有有機ケイ素化合物、脂肪族不飽和
結合含有有機ケイ素化合物、白金または白金化合物、エ
ポキシ樹脂のような有機溶媒に可溶な重合体および有機
溶媒から成るプライマー組成物;特公昭53−1458
0号公報で開示されているチタンキレート、アルコキシ
シランを含むプライマー組成物;特開昭62−1587
46号公報で開示されているアクリル系化合物とシラン
化合物の共重合体を含むプライマー組成物;特開昭54
−3127号公報、特開昭56−103264号公報、
特開昭60−233153号公報、特開昭62−158
46号公報などに開示されているその他有機ケイ素化合
物を含有するプライマー組成物などを挙げることができ
る。
0回以上繰り返しても、シリコーンゴム被覆層とガラス
瓶本体との間が曇らないものであれば、材料の種類は問
わない。例えば、特開昭52−32030号公報で開示
されているチタン酸エステルまたはその部分加水分解縮
合物、エポキシ基含有有機ケイ素化合物、脂肪族不飽和
結合含有有機ケイ素化合物、白金または白金化合物、エ
ポキシ樹脂のような有機溶媒に可溶な重合体および有機
溶媒から成るプライマー組成物;特公昭53−1458
0号公報で開示されているチタンキレート、アルコキシ
シランを含むプライマー組成物;特開昭62−1587
46号公報で開示されているアクリル系化合物とシラン
化合物の共重合体を含むプライマー組成物;特開昭54
−3127号公報、特開昭56−103264号公報、
特開昭60−233153号公報、特開昭62−158
46号公報などに開示されているその他有機ケイ素化合
物を含有するプライマー組成物などを挙げることができ
る。
【0052】シリコーンゴム被覆層を前記した付加型熱
硬化性シリコーンゴム組成物で形成する場合には、使用
する接着用プライマーとしては、例えばアルコキシシラ
ンを含むXP81−B0016、エポキシ基含有有機ケ
イ素化合物配合のME151、ME153、アクリロキ
シアルキル基含有の有機ケイ素化合物配合のYP934
1(いずれもGE東芝シリコーン(株)社製の接着用プ
ライマーの商品名)などを好適例として挙げることがで
きる。また、被覆層を有機過酸化加硫シリコーンゴム組
成物で形成する場合には、使用する接着用プライマーと
しては、例えばアクリロキシアルキル基含有有機ケイ素
化合物配合のME21(GE東芝シリコーン(株)社製
の接着用プライマーの商品名)を挙げることができる。
硬化性シリコーンゴム組成物で形成する場合には、使用
する接着用プライマーとしては、例えばアルコキシシラ
ンを含むXP81−B0016、エポキシ基含有有機ケ
イ素化合物配合のME151、ME153、アクリロキ
シアルキル基含有の有機ケイ素化合物配合のYP934
1(いずれもGE東芝シリコーン(株)社製の接着用プ
ライマーの商品名)などを好適例として挙げることがで
きる。また、被覆層を有機過酸化加硫シリコーンゴム組
成物で形成する場合には、使用する接着用プライマーと
しては、例えばアクリロキシアルキル基含有有機ケイ素
化合物配合のME21(GE東芝シリコーン(株)社製
の接着用プライマーの商品名)を挙げることができる。
【0053】また、自己接着性付加型熱硬化性シリコー
ンゴム組成物としては、前記した(a)〜(d)成分
に、さらに(e)自己接着用助剤が必須成分として配合
されているものを挙げることができる。
ンゴム組成物としては、前記した(a)〜(d)成分
に、さらに(e)自己接着用助剤が必須成分として配合
されているものを挙げることができる。
【0054】このような自己接着用助剤としては、例え
ば特開昭51−139854号公報や特開平3−247
686号公報に開示されている不飽和イソシアヌレー
ト、およびその変性シロキサンを用いるもの;特公昭4
7−36255号公報や特開昭54−34362号公報
に開示されているアルケニル基含有アルコキシシランを
用いるもの;特開昭54−37157号公報に開示され
ているエポキシ化合物とカルボン酸無水物の併用による
もの;特開昭52−242589号公報や特開昭52−
147657号公報に開示されているエポキシ基とアル
ケニル基を含有するハイドロジェンシロキサンを用いる
もの;特開昭62−240360号公報に開示されてい
るケイ素原子に結合するオキシシラン基を含有するハイ
ドロジェンシロキサンを用いるもの;特開昭50−34
60号公報に開示されているアルキレンプロペノキシシ
ランまたはシロキサンを用いるもの;特開昭57−13
7355号公報に開示されているイソシアヌル酸のシラ
ンまたはシロキサン置換体を用いるもの;特公平7−1
19366号公報に開示されているアクリロキシアルキ
ル基とアルコキシ基を分子中に有する有機ケイ素化合
物、エポキシ環とアルコキシ基を分子中に有する有機ケ
イ素化合物、およびイソシアヌレート化合物の3種から
選ばれる少なくとも2種を併用するもの;特公昭58−
263176号公報に開示されているハイドロジェンシ
ロキサンとアクリルアルコキシシランの付加物などを挙
げることができる。
ば特開昭51−139854号公報や特開平3−247
686号公報に開示されている不飽和イソシアヌレー
ト、およびその変性シロキサンを用いるもの;特公昭4
7−36255号公報や特開昭54−34362号公報
に開示されているアルケニル基含有アルコキシシランを
用いるもの;特開昭54−37157号公報に開示され
ているエポキシ化合物とカルボン酸無水物の併用による
もの;特開昭52−242589号公報や特開昭52−
147657号公報に開示されているエポキシ基とアル
ケニル基を含有するハイドロジェンシロキサンを用いる
もの;特開昭62−240360号公報に開示されてい
るケイ素原子に結合するオキシシラン基を含有するハイ
ドロジェンシロキサンを用いるもの;特開昭50−34
60号公報に開示されているアルキレンプロペノキシシ
ランまたはシロキサンを用いるもの;特開昭57−13
7355号公報に開示されているイソシアヌル酸のシラ
ンまたはシロキサン置換体を用いるもの;特公平7−1
19366号公報に開示されているアクリロキシアルキ
ル基とアルコキシ基を分子中に有する有機ケイ素化合
物、エポキシ環とアルコキシ基を分子中に有する有機ケ
イ素化合物、およびイソシアヌレート化合物の3種から
選ばれる少なくとも2種を併用するもの;特公昭58−
263176号公報に開示されているハイドロジェンシ
ロキサンとアクリルアルコキシシランの付加物などを挙
げることができる。
【0055】具体的には、イソシアヌレート化合物、エ
ポキシ基を有する有機ケイ素化合物、アクリロキシアル
キル基とアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、アル
ケニル基含有アルコキシシラン、ハイドロジェンシロキ
サンとアクリルアルコキシシランの付加物が配合されて
いるYC9362(GE東芝シリコーン(株)社の商品
名)を挙げることができる。
ポキシ基を有する有機ケイ素化合物、アクリロキシアル
キル基とアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物、アル
ケニル基含有アルコキシシラン、ハイドロジェンシロキ
サンとアクリルアルコキシシランの付加物が配合されて
いるYC9362(GE東芝シリコーン(株)社の商品
名)を挙げることができる。
【0056】次に、本発明の具体的実施例について記載
する。
する。
【0057】実施例1 まず、ガラス哺乳瓶被覆用のシリコーンゴム組成物とし
て、XE15−645(付加型熱硬化性シリコーンゴ
ム;GE東芝シリコーン(株)社の商品名)を用意し
た。そして、ゴムシート用金型を用い、射出成形の条件
(硬化条件:温度130℃、硬化時間60秒)下で縦1
00mm、横100mm、厚み2mmのゴムシートを製造し
た。このゴムシートの引裂強さと破断時の伸びを、JI
S K6249で規定する方法で測定したところ、引裂
強さ(クレセント形)が25kgf/cm、破断時の伸びが
400%という値が得られた。
て、XE15−645(付加型熱硬化性シリコーンゴ
ム;GE東芝シリコーン(株)社の商品名)を用意し
た。そして、ゴムシート用金型を用い、射出成形の条件
(硬化条件:温度130℃、硬化時間60秒)下で縦1
00mm、横100mm、厚み2mmのゴムシートを製造し
た。このゴムシートの引裂強さと破断時の伸びを、JI
S K6249で規定する方法で測定したところ、引裂
強さ(クレセント形)が25kgf/cm、破断時の伸びが
400%という値が得られた。
【0058】一方、公知のガラス哺乳瓶を用意し、その
外周の所定の領域に内容量を表す目盛りを印刷した。印
刷された目盛りに、焼付け処理は行わなかった。
外周の所定の領域に内容量を表す目盛りを印刷した。印
刷された目盛りに、焼付け処理は行わなかった。
【0059】次いで、このガラス瓶本体の外周面上にX
P81−B0016(接着用プライマー;GE東芝シリ
コーン(株)社の商品名)を塗布し、常温で20分間風
乾した後、その外側にXE15−645を型温度130
℃で射出成形(低圧インジェクションモールド)した。
P81−B0016(接着用プライマー;GE東芝シリ
コーン(株)社の商品名)を塗布し、常温で20分間風
乾した後、その外側にXE15−645を型温度130
℃で射出成形(低圧インジェクションモールド)した。
【0060】実施例2 実施例1と同様に目盛りが印刷・形成されたガラス瓶本
体の外周に、XE15−645に自己接着成分であるY
C9362(GE東芝シリコーン(株)社の商品名)を
0.3重量部加えた自己接着性付加型熱硬化性シリコー
ンゴム組成物を、ディップ法で被覆した後、130℃の
温度に5分間加熱して硬化させた。
体の外周に、XE15−645に自己接着成分であるY
C9362(GE東芝シリコーン(株)社の商品名)を
0.3重量部加えた自己接着性付加型熱硬化性シリコー
ンゴム組成物を、ディップ法で被覆した後、130℃の
温度に5分間加熱して硬化させた。
【0061】また、比較のために、ガラス瓶本体の外周
に目盛りを印刷し焼付け処理を施したもの(比較例1)
と、比較例1のガラス瓶の外側に、予め小さめに成形し
たシリコーンゴムカバーを被せて密着させたもの(比較
例2)を、それぞれ用意した。
に目盛りを印刷し焼付け処理を施したもの(比較例1)
と、比較例1のガラス瓶の外側に、予め小さめに成形し
たシリコーンゴムカバーを被せて密着させたもの(比較
例2)を、それぞれ用意した。
【0062】次いで、実施例1,2および比較例1,2
で得られたガラス瓶について、以下に示すようにして落
下試験および煮沸消毒試験をそれぞれ行った。
で得られたガラス瓶について、以下に示すようにして落
下試験および煮沸消毒試験をそれぞれ行った。
【0063】落下試験では、60cmの高さから各ガラ
ス瓶を落とし、破損の程度を調べた。また、煮沸消毒試
験では、各ガラス瓶を100℃で煮沸し取り出した直後
に水道水で冷却し、次いで直ぐに煮沸を行うというサイ
クルを30回繰り返し、曇りの程度や目盛りの見やすさ
を調べた。これらの試験結果を表1に示す。
ス瓶を落とし、破損の程度を調べた。また、煮沸消毒試
験では、各ガラス瓶を100℃で煮沸し取り出した直後
に水道水で冷却し、次いで直ぐに煮沸を行うというサイ
クルを30回繰り返し、曇りの程度や目盛りの見やすさ
を調べた。これらの試験結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】表1から次のことがわかる。すなわち、硬
化後の引裂強さが10kgf/cm以上で破断時の伸びが3
00%以上になるシリコーンゴム組成物を被覆層とする
実施例のガラス哺乳瓶は、落下により割れた場合でもガ
ラス破片が飛散せず、安全性が高い。また、煮沸を繰り
返してもひび割れや曇りが生じることがなく、目盛りが
見やすい。
化後の引裂強さが10kgf/cm以上で破断時の伸びが3
00%以上になるシリコーンゴム組成物を被覆層とする
実施例のガラス哺乳瓶は、落下により割れた場合でもガ
ラス破片が飛散せず、安全性が高い。また、煮沸を繰り
返してもひび割れや曇りが生じることがなく、目盛りが
見やすい。
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
ガラス容器は、水に濡れても手が滑りにくく割れにくい
うえに、割れてもガラス破片が飛散しないので安全性が
極めて高い。また、煮沸や水洗いにより、被覆層が剥離
しにくくまた白く曇ることがなく、さらにガラス容器本
体に形成された目盛りが見やすい。
ガラス容器は、水に濡れても手が滑りにくく割れにくい
うえに、割れてもガラス破片が飛散しないので安全性が
極めて高い。また、煮沸や水洗いにより、被覆層が剥離
しにくくまた白く曇ることがなく、さらにガラス容器本
体に形成された目盛りが見やすい。
【図1】本発明の一実施形態である高安全性ガラス哺乳
瓶の構造をしめす断面図。
瓶の構造をしめす断面図。
1………ガラス瓶本体、2………シリコーンゴム組成物
から成る被覆層
から成る被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E033 AA02 BA02 DA02 DB03 DD01 EA10 GA02 3E062 AA09 AB02 AC06 DA02 DA09 JA01 JA08 JB01 JC01 JD09 4J002 CP041 CP121 DJ016 FD010 FD016 FD140 FD200 GG00
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラス容器本体と、該ガラス容器本体の
外周に形成された被覆層とを有し、前記被覆層が、JI
S K6249で規定する方法で測定したときの引裂き
強さ(クレセント形)が10kgf/cm以上であり、破断
時の伸びが300%以上であるシリコーンゴム組成物か
ら成ることを特徴とする高安全性ガラス容器。 - 【請求項2】 前記被覆層が、前記ガラス容器本体の外
周に接着剤を介して接着されていることを特徴とする請
求項1記載の高安全性ガラス容器。 - 【請求項3】 前記接着剤が、シリコーンゴムの接着用
プライマーであることを特徴とする請求項2記載の高安
全性ガラス容器。 - 【請求項4】 前記シリコーンゴム組成物が、 (a)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和炭化水素基を
少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンと、 (b)ケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも2個
有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、 (c)補強性シリカ、および (d)白金系触媒 をそれぞれ必須成分とする付加型熱硬化性シリコーンゴ
ム組成物であることを特徴とする請求項1乃至3のいず
れか1項記載の高安全性ガラス容器。 - 【請求項5】 前記シリコーンゴム組成物が、 (a)ケイ素原子に結合する脂肪族不飽和炭化水素基を
少なくとも2個有するポリオルガノシロキサンと、 (b)ケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも2個
有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、 (c)補強性シリカと、 (d)白金系触媒、および (e)自己接着用助剤 をそれぞれ必須成分とする自己接着性付加型熱硬化性シ
リコーンゴム組成物であることを特徴とする請求項1乃
至3のいずれか1項記載の高安全性ガラス容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001140271A JP2002337879A (ja) | 2001-05-10 | 2001-05-10 | 高安全性ガラス容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001140271A JP2002337879A (ja) | 2001-05-10 | 2001-05-10 | 高安全性ガラス容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002337879A true JP2002337879A (ja) | 2002-11-27 |
Family
ID=18986904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001140271A Withdrawn JP2002337879A (ja) | 2001-05-10 | 2001-05-10 | 高安全性ガラス容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002337879A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10300323A1 (de) * | 2003-01-09 | 2004-10-14 | Baxter Healthcare S.A. | Sicherheitsbehälter mit erhöhter Bruch und Splitterfestigkeit sowie kontaminationsfreier Außenfläche für biologisch aktive Substanzen und Verfahren zu deren Herstellung |
CN111308601A (zh) * | 2018-12-12 | 2020-06-19 | 日东电工株式会社 | 偏光薄膜制造用的处理槽及偏光薄膜的制造装置 |
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2001
- 2001-05-10 JP JP2001140271A patent/JP2002337879A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10300323A1 (de) * | 2003-01-09 | 2004-10-14 | Baxter Healthcare S.A. | Sicherheitsbehälter mit erhöhter Bruch und Splitterfestigkeit sowie kontaminationsfreier Außenfläche für biologisch aktive Substanzen und Verfahren zu deren Herstellung |
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CN111308601B (zh) * | 2018-12-12 | 2024-10-25 | 日东电工株式会社 | 偏光薄膜制造用的处理槽及偏光薄膜的制造装置 |
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