JP2002326284A - 発泡弾性体の保管方法および保管構造 - Google Patents
発泡弾性体の保管方法および保管構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大気圧より高い独立気泡内圧を有する発泡弾
性体の、その気泡内圧の低下を長期間にわたって有効に
抑制する。 【解決手段】 独立気泡内圧を大気圧より高くしてなる
発泡弾性体1を保管するに当り、発泡弾性体1を密封カ
バー3により気密に囲繞するとともに、この密封カバー
3内に、独立気泡内圧とほぼ等しい圧力のガスを充填す
る。
性体の、その気泡内圧の低下を長期間にわたって有効に
抑制する。 【解決手段】 独立気泡内圧を大気圧より高くしてなる
発泡弾性体1を保管するに当り、発泡弾性体1を密封カ
バー3により気密に囲繞するとともに、この密封カバー
3内に、独立気泡内圧とほぼ等しい圧力のガスを充填す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発泡弾性体の保
管方法および保管構造に関し、独立気泡内圧を大気圧よ
り高くしてなる発泡弾性体、例えば、タイヤのリム組み
時にタイヤに内装されて車体重量等の支持に寄与する発
泡弾性体を、それの製造からタイヤに内装するまでの間
にわたって、独立気泡内圧の低下を抑制しつつ保管する
方法および保管構造に関するものである。
管方法および保管構造に関し、独立気泡内圧を大気圧よ
り高くしてなる発泡弾性体、例えば、タイヤのリム組み
時にタイヤに内装されて車体重量等の支持に寄与する発
泡弾性体を、それの製造からタイヤに内装するまでの間
にわたって、独立気泡内圧の低下を抑制しつつ保管する
方法および保管構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】全体としてほぼドーナツ状をなし、リム
組みタイヤの内部空洞を完全に埋め込むこの種の発泡弾
性体は、車体重量等の支持に十分に寄与するべく、独立
気泡の内圧を、支持荷重に応じた圧力として製造されて
いる。
組みタイヤの内部空洞を完全に埋め込むこの種の発泡弾
性体は、車体重量等の支持に十分に寄与するべく、独立
気泡の内圧を、支持荷重に応じた圧力として製造されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、発泡弾性体
の気泡膜によって封じ込められた内圧は、時間の経過と
ともにその気泡膜から漏出し、この漏出により、発泡弾
性体の寸法が縮小するとともに性能が変化するため、従
来は、発泡弾性体の製造からそれの使用に至るまでの性
能保証期間が短く、たとえば、弾性体の内径が80%以
下に低下すると、リム組み作業が極めて困難になるとと
もに、荷重支持能力が大きく低下するという問題があっ
た。
の気泡膜によって封じ込められた内圧は、時間の経過と
ともにその気泡膜から漏出し、この漏出により、発泡弾
性体の寸法が縮小するとともに性能が変化するため、従
来は、発泡弾性体の製造からそれの使用に至るまでの性
能保証期間が短く、たとえば、弾性体の内径が80%以
下に低下すると、リム組み作業が極めて困難になるとと
もに、荷重支持能力が大きく低下するという問題があっ
た。
【0004】この発明は、このような問題点に鑑みてな
されたものであり、それの目的とするところは、大気圧
より高い独立気泡内圧を有する発泡弾性体の、その気泡
内圧の低下を長期間にわたって有効に抑制することがで
き、従って、性能その他の品質保証期間を大きく延長で
きる、発泡弾性体の保管方法および保管構造を提供する
にある。
されたものであり、それの目的とするところは、大気圧
より高い独立気泡内圧を有する発泡弾性体の、その気泡
内圧の低下を長期間にわたって有効に抑制することがで
き、従って、性能その他の品質保証期間を大きく延長で
きる、発泡弾性体の保管方法および保管構造を提供する
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の、発泡弾性体
の管理方法は、独立気泡内圧を大気圧より高くしてなる
発泡弾性体を保管するに当り、その発泡弾性体を密封カ
バーにより気密に囲繞するとともに、密封カバー内に、
独立気泡内圧とほぼ等しい圧力のガス、好ましくは不活
性ガスを充填するにある。
の管理方法は、独立気泡内圧を大気圧より高くしてなる
発泡弾性体を保管するに当り、その発泡弾性体を密封カ
バーにより気密に囲繞するとともに、密封カバー内に、
独立気泡内圧とほぼ等しい圧力のガス、好ましくは不活
性ガスを充填するにある。
【0006】この方法では、発泡弾性体は、独立気泡内
圧とほぼ等しい圧力雰囲気中で保管されることになっ
て、気泡膜内外の圧力差が実質上なくなるので、その気
泡膜からの気泡内圧の漏出が長期間にわたって有効に抑
制されることになり、これがため、発泡弾性体の品質保
証期間を従来技術に比して大きく延長させることができ
る。
圧とほぼ等しい圧力雰囲気中で保管されることになっ
て、気泡膜内外の圧力差が実質上なくなるので、その気
泡膜からの気泡内圧の漏出が長期間にわたって有効に抑
制されることになり、これがため、発泡弾性体の品質保
証期間を従来技術に比して大きく延長させることができ
る。
【0007】なおここで、密封カバー内への充填ガスを
窒素ガス、炭酸ガスその他の不活性ガスとした場合に
は、そのカバー内の発泡弾性体の、たとえば酸素、オゾ
ン等による劣化ないしは老化のおそれを有利に取り除く
ことができる。
窒素ガス、炭酸ガスその他の不活性ガスとした場合に
は、そのカバー内の発泡弾性体の、たとえば酸素、オゾ
ン等による劣化ないしは老化のおそれを有利に取り除く
ことができる。
【0008】ところで、密封カバーを、プラスチックフ
ィルムもしくはシートの熱融着または接着により構成す
る場合には、発泡弾性体の、密封カバーによる気密な囲
繞を、簡易にかつ確実に実現することができる。
ィルムもしくはシートの熱融着または接着により構成す
る場合には、発泡弾性体の、密封カバーによる気密な囲
繞を、簡易にかつ確実に実現することができる。
【0009】また好ましくは、密封カバー内のガスの充
填圧力を0.15〜0.60MPaとする。これは、発
泡弾性体の気泡内圧が、通常は、空気入りタイヤへの充
填空気圧と同等の0.15〜0.60MPaに設定され
ることによるものであり、発泡弾性体の収縮変形を抑制
するためには、密封カバー内圧もまた上記範囲として、
発泡弾性体の内外の圧力差を小さくすることが有効であ
ることによる。
填圧力を0.15〜0.60MPaとする。これは、発
泡弾性体の気泡内圧が、通常は、空気入りタイヤへの充
填空気圧と同等の0.15〜0.60MPaに設定され
ることによるものであり、発泡弾性体の収縮変形を抑制
するためには、密封カバー内圧もまた上記範囲として、
発泡弾性体の内外の圧力差を小さくすることが有効であ
ることによる。
【0010】この発明の、発泡弾性体の保管構造は、独
立気泡内圧を大気圧より高くしてなる発泡弾性体と、プ
ラスチックフィルムもしくはシートの熱融着構造にな
り、発泡弾性体を気密に囲繞する密封カバーと、この密
封カバーに設けたガス給排バルブと、密封カバー内に封
入したガスとからなるものである。
立気泡内圧を大気圧より高くしてなる発泡弾性体と、プ
ラスチックフィルムもしくはシートの熱融着構造にな
り、発泡弾性体を気密に囲繞する密封カバーと、この密
封カバーに設けたガス給排バルブと、密封カバー内に封
入したガスとからなるものである。
【0011】この構造によれば、先の保管方法を容易に
かつ確実に実施することができる。たとえば、発泡弾性
体がほぼドーナツ状をなすものである場合には、密封カ
バーをもほぼドーナツ状とすることができ、かかる密封
カバーの構成は、たとえば、外縁部分または内縁部分
を、予め円形状に気密に熱融着させてなる二枚のフィル
ムもしくはシートのいずれか一方に発泡弾性体を位置決
め配置した状態で、外縁部分または内縁部分の残縁を、
円形状に気密に熱融着させることにより行うことがで
き、かかる密封カバー内へのガス、好ましくは不活性ガ
スの封入は、ガス給排バルブを介して、所要のガスを所
要圧力で充填することによって行うことができる。そし
てこの場合、密封カバー内圧は、その密封カバーに固有
のガスバリア性の下に長期間にわたって所期した通りに
維持される。
かつ確実に実施することができる。たとえば、発泡弾性
体がほぼドーナツ状をなすものである場合には、密封カ
バーをもほぼドーナツ状とすることができ、かかる密封
カバーの構成は、たとえば、外縁部分または内縁部分
を、予め円形状に気密に熱融着させてなる二枚のフィル
ムもしくはシートのいずれか一方に発泡弾性体を位置決
め配置した状態で、外縁部分または内縁部分の残縁を、
円形状に気密に熱融着させることにより行うことがで
き、かかる密封カバー内へのガス、好ましくは不活性ガ
スの封入は、ガス給排バルブを介して、所要のガスを所
要圧力で充填することによって行うことができる。そし
てこの場合、密封カバー内圧は、その密封カバーに固有
のガスバリア性の下に長期間にわたって所期した通りに
維持される。
【0012】ところで、発泡弾性体を、タイヤに内装さ
れるほぼドーナツ状のものとする場合には、その発泡率
を300〜2500%とするとともに、24℃での反発
弾性を0.4〜0.85とすることが好適である。
れるほぼドーナツ状のものとする場合には、その発泡率
を300〜2500%とするとともに、24℃での反発
弾性を0.4〜0.85とすることが好適である。
【0013】そしてこの場合は、発泡弾性体を、ブチル
ゴムまたはハロゲン化ブチルゴムにより構成すること
が、発泡弾性体内に封じ込めた気体の漏出を抑制できる
点で好ましい。
ゴムまたはハロゲン化ブチルゴムにより構成すること
が、発泡弾性体内に封じ込めた気体の漏出を抑制できる
点で好ましい。
【0014】またここで、密封カバーを、ガスバアリ
性、とくには、カバー内への充填ガスに対するバリア性
にすぐれるプラスチックフィルムもしくはシートにより
構成した場合には、カバー内のガス圧力の低下をより有
効に阻止することができる。
性、とくには、カバー内への充填ガスに対するバリア性
にすぐれるプラスチックフィルムもしくはシートにより
構成した場合には、カバー内のガス圧力の低下をより有
効に阻止することができる。
【0015】そしてまた、密封カバーを、遮光性、たと
えば紫外線の遮断性にすぐれるプラスチックフィルムも
しくはシートにより構成した場合には、発泡弾性体の保
管中の、紫外線その他の光線による劣化ないしは老化を
有効に防止することができる。
えば紫外線の遮断性にすぐれるプラスチックフィルムも
しくはシートにより構成した場合には、発泡弾性体の保
管中の、紫外線その他の光線による劣化ないしは老化を
有効に防止することができる。
【0016】ここにおいて、密封カバーの窒素ガス透過
度P(cm3・cm/cm2・sec・Pa)をそのカ
バーの厚みt(cm)で除した値(P/t)を、6.0
×10−15〜3.7×10−12の範囲とした場合に
は、密封カバー内に不活性ガスとして窒素ガスを充填し
たときの、密封カバーの圧力保持機能を十分に確保する
ことができる。いいかえれば、上記数値範囲を越える
と、圧力保持機能の低下が否めず、上記数値未満では、
カバー素材との関連の下で、密封カバーの厚みが厚くな
りすぎて実用的ではない。
度P(cm3・cm/cm2・sec・Pa)をそのカ
バーの厚みt(cm)で除した値(P/t)を、6.0
×10−15〜3.7×10−12の範囲とした場合に
は、密封カバー内に不活性ガスとして窒素ガスを充填し
たときの、密封カバーの圧力保持機能を十分に確保する
ことができる。いいかえれば、上記数値範囲を越える
と、圧力保持機能の低下が否めず、上記数値未満では、
カバー素材との関連の下で、密封カバーの厚みが厚くな
りすぎて実用的ではない。
【0017】より具体的には、密封カバーは、窒素ガス
に対するバリア性の高い、塩化ビニル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ナイロン、塩化ビニリデン共重合体
もしくはポリカーボネートのフィルムもしくはシートの
単層構造体または、それらの少なくとも一種を含む積層
構造体により構成することが好ましい。
に対するバリア性の高い、塩化ビニル樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ナイロン、塩化ビニリデン共重合体
もしくはポリカーボネートのフィルムもしくはシートの
単層構造体または、それらの少なくとも一種を含む積層
構造体により構成することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基づいて説明する。図1は、この発明
に係る保管構造の実施形態を示す図であり、これは全体
としてほぼドーナツ状をなし、リム組みタイヤの内部空
洞を完全に埋め込んで、車体重量等を支持する発泡弾性
体についての実施形態である。
面に示すところに基づいて説明する。図1は、この発明
に係る保管構造の実施形態を示す図であり、これは全体
としてほぼドーナツ状をなし、リム組みタイヤの内部空
洞を完全に埋め込んで、車体重量等を支持する発泡弾性
体についての実施形態である。
【0019】この発泡弾性体1は、独立気泡を有すると
ともに、その気泡内圧を、大気圧より高い0.15〜
0.60MPaとするものであり、ここでは、たとえ
ば、ブチルゴムまたはハロゲン化ブチルゴムにより構成
してなり、発泡率を300〜2500%、24℃での反
発弾性を0.4〜0.85としたこのような発泡弾性体
1を、プラスチックフィルムもしくはシート、たとえ
ば、0.3〜2mm程度の厚みを有する、好ましくは紫
外線吸収剤を配合した塩化ビニル樹脂の単層フィルム2
a,2bの熱融着構造になる密封カバー3で気密に囲繞
するとともに、この密封カバー3に設けたガス給排バル
ブ4を介してその密封カバー内に、適宜のガス、たとえ
ば、窒素ガスを、気泡内圧とほぼ等しい圧力で充填して
封入することで保管構造をもたらす。
ともに、その気泡内圧を、大気圧より高い0.15〜
0.60MPaとするものであり、ここでは、たとえ
ば、ブチルゴムまたはハロゲン化ブチルゴムにより構成
してなり、発泡率を300〜2500%、24℃での反
発弾性を0.4〜0.85としたこのような発泡弾性体
1を、プラスチックフィルムもしくはシート、たとえ
ば、0.3〜2mm程度の厚みを有する、好ましくは紫
外線吸収剤を配合した塩化ビニル樹脂の単層フィルム2
a,2bの熱融着構造になる密封カバー3で気密に囲繞
するとともに、この密封カバー3に設けたガス給排バル
ブ4を介してその密封カバー内に、適宜のガス、たとえ
ば、窒素ガスを、気泡内圧とほぼ等しい圧力で充填して
封入することで保管構造をもたらす。
【0020】ところで、図ではともに円環形状に形成し
たそれぞれの塩化ビニル樹脂単層フィルム2a,2bの
相互の、内外の両周縁部分における気密な熱融着、いい
かえれば、円環形状の単層フィルム2a,2bによる密
封カバー3の構成は、ヒートシール、インパルスシー
ル、高周波ウェルダーシール、超音波シール等により行
うことができ、この場合の、密封カバー3内への、発泡
弾性体1の封じ込めは、内外の周縁部分のいずれかの、
円形状の熱融着部5a,5bを予め形成し、次いで、フ
ィルム2b上に発泡弾性体1を位置決め配置し、その
後、未融着のいずれかの周縁部分に、他の円形状の熱融
着部5a,5bを形成することによって行うことができ
る他、一方の単層フィルム2b上に、発泡弾性体1およ
び、他方の単層フィルム2aのそれぞれを順次に位置決
め配置した後に、単層フィルム2a,2bの内外の周縁
部分のそれぞれに、所要の順序で熱融着部5a,5bを
形成することによっても行うことができる。
たそれぞれの塩化ビニル樹脂単層フィルム2a,2bの
相互の、内外の両周縁部分における気密な熱融着、いい
かえれば、円環形状の単層フィルム2a,2bによる密
封カバー3の構成は、ヒートシール、インパルスシー
ル、高周波ウェルダーシール、超音波シール等により行
うことができ、この場合の、密封カバー3内への、発泡
弾性体1の封じ込めは、内外の周縁部分のいずれかの、
円形状の熱融着部5a,5bを予め形成し、次いで、フ
ィルム2b上に発泡弾性体1を位置決め配置し、その
後、未融着のいずれかの周縁部分に、他の円形状の熱融
着部5a,5bを形成することによって行うことができ
る他、一方の単層フィルム2b上に、発泡弾性体1およ
び、他方の単層フィルム2aのそれぞれを順次に位置決
め配置した後に、単層フィルム2a,2bの内外の周縁
部分のそれぞれに、所要の順序で熱融着部5a,5bを
形成することによっても行うことができる。
【0021】そしてまた、発泡弾性体1をこのようにし
て封じ込めた密封カバー3内へのガスの封入は、好まし
くは、十分な抜気下で構成したその密封カバー3内へ、
ガス給排バルブ4を介して窒素ガスを、発泡弾性体1の
気泡内圧とほぼ等しい圧力で充填することにより行うこ
とができる。
て封じ込めた密封カバー3内へのガスの封入は、好まし
くは、十分な抜気下で構成したその密封カバー3内へ、
ガス給排バルブ4を介して窒素ガスを、発泡弾性体1の
気泡内圧とほぼ等しい圧力で充填することにより行うこ
とができる。
【0022】このような構造によれば、発泡弾性体1
の、酸素、オゾン等による劣化もしくは老化は、封入窒
素ガスによって、また、紫外線による劣化もしくは老化
は、フィルム2a,2bに配合した紫外線吸収剤の作用
下で十分に防止されることになり、そして、発泡弾性体
1の気泡内圧の漏出は、封入窒素ガスの圧力による、気
泡膜内外の圧力差の実質的な消去によって十分に防止さ
れることになる。従ってここでは、発泡弾性体1の形
状、寸法および品質が長期間にわたって所期した通りに
維持されることになる。
の、酸素、オゾン等による劣化もしくは老化は、封入窒
素ガスによって、また、紫外線による劣化もしくは老化
は、フィルム2a,2bに配合した紫外線吸収剤の作用
下で十分に防止されることになり、そして、発泡弾性体
1の気泡内圧の漏出は、封入窒素ガスの圧力による、気
泡膜内外の圧力差の実質的な消去によって十分に防止さ
れることになる。従ってここでは、発泡弾性体1の形
状、寸法および品質が長期間にわたって所期した通りに
維持されることになる。
【0023】なおここで、フィルム2a,2bに、不透
明な印刷層、貼着層等を設けて密封カバー3の遮光性を
高めた場合には、紫外線吸収剤等の配合なしに、発泡弾
性体1を光劣化等から保護することができる。また、図
では円環形状としたフィルム2a,2bの形状寸法等
は、図示例に限定されることなく、所要に応じて種々に
変更し得ることはもちろんである。
明な印刷層、貼着層等を設けて密封カバー3の遮光性を
高めた場合には、紫外線吸収剤等の配合なしに、発泡弾
性体1を光劣化等から保護することができる。また、図
では円環形状としたフィルム2a,2bの形状寸法等
は、図示例に限定されることなく、所要に応じて種々に
変更し得ることはもちろんである。
【0024】
【実施例】図1に示す保管構造の下での、気泡内圧の低
下を、発泡弾性体の内径の縮小をもって評価したところ
図2に示す通りとなった。ところで、ここで用いた密封
カバーは、窒素ガス透過度P(cm3・cm/cm2・
sec・Pa)の、カバーの厚みt(cm)に対する比
の値(P/t)が1.8×10−14×の1.0mm厚
さのポリ塩化ビニルフィルムにより構成したものであ
る。
下を、発泡弾性体の内径の縮小をもって評価したところ
図2に示す通りとなった。ところで、ここで用いた密封
カバーは、窒素ガス透過度P(cm3・cm/cm2・
sec・Pa)の、カバーの厚みt(cm)に対する比
の値(P/t)が1.8×10−14×の1.0mm厚
さのポリ塩化ビニルフィルムにより構成したものであ
る。
【0025】なお、図2(a)に示すグラスは、気泡内
圧および、密封カバー内への封入窒素ガス圧力をとも
に、0.40MPaとした場合を、また、図2(b)に
示すグラフは、それらをともに0.15MPaとした場
合を示し、両グラフ中の破線は、発泡弾性体を大気中に
放置した従来技術を示す。
圧および、密封カバー内への封入窒素ガス圧力をとも
に、0.40MPaとした場合を、また、図2(b)に
示すグラフは、それらをともに0.15MPaとした場
合を示し、両グラフ中の破線は、発泡弾性体を大気中に
放置した従来技術を示す。
【0026】図2によれば、この発明に従って7ケ月間
保管した発泡弾性体では、気泡内圧の低下、直接的には
内径の減少を10%以下に抑えることができたのに対
し、従来技術では15%以上となり、内径減少量の差は
気泡内圧が大きくなるほど顕著になることが解る。
保管した発泡弾性体では、気泡内圧の低下、直接的には
内径の減少を10%以下に抑えることができたのに対
し、従来技術では15%以上となり、内径減少量の差は
気泡内圧が大きくなるほど顕著になることが解る。
【0027】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、とくに密封カバーおよびそこへ
の封入ガス圧の作用下で、発泡弾性体の気泡内圧の低下
を有効に抑制して、発泡弾性体の寸法、形状、品質等を
長期間にわたって所期した通り維持することができる。
に、この発明によれば、とくに密封カバーおよびそこへ
の封入ガス圧の作用下で、発泡弾性体の気泡内圧の低下
を有効に抑制して、発泡弾性体の寸法、形状、品質等を
長期間にわたって所期した通り維持することができる。
【図1】 この発明の実施の形態を示す平面図および横
断面図である。
断面図である。
【図2】 発泡弾性体の内径指数の経時変化を示すグラ
フである。
フである。
1 発泡弾性体 2a,2b 単層フィルム 3 密封カバー 4 ガス給排バルブ 5a,5b 熱融着部
Claims (11)
- 【請求項1】 独立気泡内圧を大気圧より高くしてなる
発泡弾性体を保管するに当り、発泡弾性体を密封カバー
により気密に囲繞するとともに、密封カバー内に独立気
泡内圧とほぼ等しい圧力のガスを充填する発泡弾性体の
保管方法。 - 【請求項2】 密封カバーを、プラスチックフィルムも
しくはシートの熱融着または接着により構成する請求項
1に記載の発泡弾性体の保管方法。 - 【請求項3】 密封カバー内に不活性ガスを充填する請
求項1もしくは2に記載の発泡弾性体の保管方法。 - 【請求項4】 密封カバー内へのガスの充填圧力を0.
15〜0.60MPaとする請求項1〜3のいずれかに
記載の発泡弾性体の保管方法。 - 【請求項5】 独立気泡内圧を大気圧より高くしてなる
発泡弾性体と、プラスチックフィルムもしくはシートの
熱融着構造になり、発泡弾性体を気密に囲繞する密封カ
バーと、この密封カバーに設けたガス給排バルブと、密
封カバー内に封入したガスとからなる発泡弾性体の保管
構造。 - 【請求項6】 発泡弾性体の発泡率を300〜2500
%とするとともに、24℃での反発弾性を0.4〜0.
85としてなる請求項5に記載の発泡弾性体の保管構
造。 - 【請求項7】 発泡弾性体を、ブチルゴムまたはハロゲ
ン化ブチルゴムにより構成してなる請求項5もしくは6
に記載の発泡弾性体の保管構造。 - 【請求項8】 密封カバーを、ガスバリア性にすぐれる
プラスチックフィルムもしくはシートにより構成してな
る請求項5〜7のいずれかに記載の発泡弾性体の保管構
造。 - 【請求項9】 密封カバーを、遮光性にすぐれるプラス
チックフィルムもしくはシートにより構成してなる請求
項5〜8のいずれかに記載の発泡弾性体の保管構造。 - 【請求項10】 密封カバーの窒素ガス透過度P(cm
3・cm/cm2・sec・Pa)をそのカバーの厚み
t(cm)で除した値(P/t)を、6.0×10
−15〜3.7×10−12の範囲としてなる請求項5
〜9のいずれかに記載の発泡弾性体の保管構造。 - 【請求項11】 密封カバーを、塩化ビニル樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート、ナイロン、塩化ビニリデン共
重合体もしくはポリカーボネートのフィルムもしくはシ
ートの単層構造体または、それらの少なくとも一種を含
む積層構造体により構成してなる請求項5〜10のいず
れかに記載の発泡弾性体の保管構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001134182A JP2002326284A (ja) | 2001-05-01 | 2001-05-01 | 発泡弾性体の保管方法および保管構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001134182A JP2002326284A (ja) | 2001-05-01 | 2001-05-01 | 発泡弾性体の保管方法および保管構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002326284A true JP2002326284A (ja) | 2002-11-12 |
Family
ID=18981912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001134182A Pending JP2002326284A (ja) | 2001-05-01 | 2001-05-01 | 発泡弾性体の保管方法および保管構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002326284A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009035135A (ja) * | 2007-08-01 | 2009-02-19 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
CN110667311A (zh) * | 2019-11-11 | 2020-01-10 | 孙智勇 | 一种免充气轮胎的结构和制作工艺 |
-
2001
- 2001-05-01 JP JP2001134182A patent/JP2002326284A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009035135A (ja) * | 2007-08-01 | 2009-02-19 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ及びその製造方法 |
CN110667311A (zh) * | 2019-11-11 | 2020-01-10 | 孙智勇 | 一种免充气轮胎的结构和制作工艺 |
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