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JP2002311019A - 樹脂積層体の検査方法とそれを含んだ製造方法 - Google Patents

樹脂積層体の検査方法とそれを含んだ製造方法

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Publication number
JP2002311019A
JP2002311019A JP2001115914A JP2001115914A JP2002311019A JP 2002311019 A JP2002311019 A JP 2002311019A JP 2001115914 A JP2001115914 A JP 2001115914A JP 2001115914 A JP2001115914 A JP 2001115914A JP 2002311019 A JP2002311019 A JP 2002311019A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
layer
resin layer
laminate
analysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001115914A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigehito Kosaka
重仁 匂坂
Eiji Fujita
英二 藤田
Taketo Kato
丈人 加藤
Tomohiro Kino
智裕 紀野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2001115914A priority Critical patent/JP2002311019A/ja
Publication of JP2002311019A publication Critical patent/JP2002311019A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに異なる2種類の樹脂からなる樹脂積層
体の製品検査及びそれに伴う不良原因の解明を可能に
し、かつ、樹脂積層体の長期信頼性の判定を可能にす
る。 【解決手段】 樹脂(a)からなる樹脂層(A)、及
び、上記樹脂(a)とは異なる種類の樹脂(b)からな
る樹脂層(B)を有する樹脂積層体を、樹脂(a)を選
択的に溶解することのできる溶媒にさらすことにより、
樹脂(a)を選択的に溶解除去したあとに、残された樹
脂層(B)を分析するか、又は、得られた溶液を分析す
る。また、上記樹脂積層体を製造する際に、その製造工
程中に、製造された樹脂積層体の一部を抜き取り、上記
検査方法を施す工程を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂積層体の検査
方法、及び、そのような検査工程を含む、樹脂積層体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂積層体に対しては、一般に、樹脂層
間の接着強度に優れていることが求められる。樹脂層間
の接着強度ひいては接着状態の分析は、製品検査、及
び、それに伴う不良原因の解明のために重要であり、そ
の結果は、製造工程の最適化にフィードバックされる。
【0003】樹脂積層体の製品検査のためには、従来、
剥離強度の測定が用いられてきた。しかしながらこの測
定では、不良原因や接着機構の解明は不可能であった。
不良原因や接着機構の解明のためには、これまで、剥離
界面をATR−IR、ESCAなどの分析手段で分析す
る方法がとられてきた。しかし、剥離界面を分析する方
法は、剥離により、接着界面を形成する2つの層の片方
又は両方が伸びなどの変形を引き起こし、さらに一部材
料破壊を伴うため、接着界面を正確に分析することは到
底不可能であった。
【0004】さらに、樹脂積層体の接着強度は、樹脂積
層体がある環境下に曝されても長期にわたり変化しない
ことが求められるために、その製品検査においても、長
期信頼性を判定することが要求される。しかしながら、
従来の剥離強度の測定や剥離界面の分析では、長期信頼
性の判定は不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、互いに異なる2種類の樹脂からなる樹脂積層体の
製品検査及びそれに伴う不良原因の正確な解明を可能に
することにより、製造工程の最適化を行うことができ、
かつ、樹脂積層体の長期信頼性を判定できる、樹脂積層
体の検査方法、並びに、これを含む樹脂積層体の製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題に対して、本
発明者らは鋭意検討を重ねた結果、樹脂積層体に対して
剥離操作を施すのではなく、一方の樹脂のみを選択的に
溶解する溶媒を用いて一方の樹脂層を溶解除去すること
により、樹脂積層体の製品検査及びそれに伴う不良原因
の解明並びに樹脂積層体の長期信頼性の判定が可能にな
ることを見い出した。すなわち、一方の樹脂層の溶解除
去により残された樹脂層を各種分析手段にて分析するこ
とにより、当該樹脂積層体における樹脂層間の接着状態
を正確に知ることができ、また、前記樹脂層の溶解で得
られた樹脂溶液を分析することにより、当該樹脂積層体
の劣化状況を知ることができることを見い出した。
【0007】すなわち本発明は、樹脂(a)からなる樹
脂層(A)、及び、上記樹脂(a)とは異なる種類の樹
脂(b)からなる樹脂層(B)を有する樹脂積層体を、
樹脂(a)を選択的に溶解することのできる溶媒にさら
すことにより、樹脂(a)を選択的に溶解除去したあと
に、残された樹脂層(B)を分析する、樹脂積層体の検
査方法である。
【0008】また本発明は、樹脂(a)からなる樹脂層
(A)、及び、上記樹脂(a)とは異なる種類の樹脂
(b)からなる樹脂層(B)を有する樹脂積層体を、樹
脂(a)を選択的に溶解することのできる溶媒にさらす
ことにより、樹脂(a)を選択的に溶解して樹脂(a)
の溶液を得たあとに、当該溶液を分析する、樹脂積層体
の検査方法でもある。
【0009】さらに本発明は、樹脂(a)からなる樹脂
層(A)、及び、上記樹脂(a)とは異なる種類の樹脂
(b)からなる樹脂層(B)を有する樹脂積層体を製造
する方法であって、その製造工程中に、製造された樹脂
積層体の一部を抜き取り、上記検査方法を施す工程を含
む、樹脂積層体の製造方法でもある。以下に本発明を詳
述する。
【0010】本発明における樹脂積層体としては特に限
定されず、複数の樹脂層を有する樹脂積層体であって、
そのうち互いに異なる種類の樹脂からなる2層を有する
ものであれば特に限定されない。しかしながら、特に好
ましいものは、ポリアミド樹脂層とフッ素樹脂層からな
るものである。これは、ポリアミド樹脂とフッ素樹脂か
ら構成される樹脂積層体が、ポリアミド樹脂の特徴であ
る優れた機械特性、加工性と、フッ素樹脂の特徴である
優れた耐薬品性や各種薬液に対するバリア性、防汚性等
を併せ持ち、自動車用燃料チューブや薬液搬送用チュー
ブ等として、既に広く用いられている事実を考慮したも
のである。特に、溶媒に溶解する樹脂が樹脂(a)であ
り、溶媒に溶解しない樹脂が樹脂(b)であるとする
と、樹脂(a)がポリアミド樹脂であり、樹脂(b)が
フッ素樹脂であることが好ましい。
【0011】本発明における樹脂積層体の様態として
は、まず、樹脂層(A)とこれに直接(接着剤等を用い
ず)積層した樹脂層(B)との2層積層体が挙げられ
る。また、樹脂層(A)と樹脂層(B)との間に接着層
を有する3層積層体も可能である。なお、本発明におい
て上記3層積層体を用いる場合、上記接着層が樹脂層
(A)と同様に溶媒に溶解するときは、上記接着層は樹
脂層(A)に含めて考えられ、上記接着層が樹脂層
(B)と同様に溶媒に溶解しないときは、上記接着層は
樹脂層(B)に含めて考えられる。
【0012】さらに他の様態としては、上記2層又は3
層積層体の層(A)及び/若しくは層(B)の外側に、
さらに層(C)を有するものがあげられる。この層
(C)は、熱可塑性樹脂、無機物などがいずれも使用で
きる。さらにこの層(C)が熱可塑性樹脂の場合は、こ
れが導電性を有していても良く、層(C)に導電性を付
与する方法としては、層(C)を構成する熱可塑性樹脂
に、導電性材料を混合することによって実現される。
【0013】導電性材料としては、銅、ニッケル、銀な
どの金属粉末;鉄、ステンレスなどの金属繊維;カーボ
ンブラック、アセチレンブラック、炭素繊維、フッ化カ
ーボンなど炭素系物質;カーボンブラックや、酸化亜
鉛、ガラスビーズ、酸化チタンなどの表面を金属スパッ
タリング、無電解メッキ等によってコーティングした金
属化無機化合物が好ましいものとして挙げられる。
【0014】本発明における樹脂積層体は、例えば、 チューブ、ホース類:自動車燃料配管用チューブ又はホ
ース、自動車のラジエーターホース、ブレーキホース、
エアコンホース、電線被覆材、光ファイバー被覆材等、 フィルム、シート類:ダイヤフラムポンプのダイヤフラ
ムや各種パッキン等の高度の耐薬品性が要求される摺動
部材、農業用フィルム、ライニング、耐候性カバー、建
築や家電分野等で使用されるラミネート鋼板等、 タンク類:自動車のラジエータータンク、薬液ボトル、
薬液タンク、バッグ、薬品容器、ガソリンタンク等、 その他:キャブレターのフランジガスケット、燃料ポン
プのOリング等の各種自動車用シール、化学薬品用ポン
プや流量計のシール等の化学関係シール、油圧機器のシ
ール等の各種機械関係シール等のほか、ベローズ、スペ
ーサー類、ローラー、電子・電気部品等の多層成形品で
あってよい。
【0015】本発明におけるポリアミド樹脂とは、分子
内に繰り返し単位としてアミド結合−NHCO−を有す
る高分子をいう。このようなものとしては、例えば、ア
ミド結合の過半が脂肪族、あるいは脂環族構造と結合し
ている樹脂、いわゆるナイロン樹脂を挙げることができ
る。具体的には、例えば、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロ
ン612、ナイロン6/66、ナイロン66/12、ナ
イロン46及びメタキシリレンジアミン/アジピン酸の
重合体、並びに、これらのブレンド物等を挙げることが
できる。
【0016】また、本発明におけるポリアミド樹脂にお
いては、アミド結合を繰り返し単位として有しない構造
が一部にブロック又はグラフト結合されているものであ
ってもよい。このような樹脂としては、例えば、ナイロ
ン6/ポリエステル共重合体、ナイロン6/ポリエーテ
ル共重合体、ナイロン12/ポリエステル共重合体、ナ
イロン12/ポリエーテル共重合体等のポリアミド樹脂
エラストマー等を挙げることができる。これらのポリア
ミド樹脂エラストマーは、ナイロン樹脂オリゴマーとポ
リエステル樹脂オリゴマーあるいはポリエーテル樹脂オ
リゴマーとが、エステル結合又はエーテル結合を介して
ブロック共重合されたものである。上記ポリエステル樹
脂オリゴマーとしては、例えば、ポリカプロラクトン、
ポリエチレンアジペート等を、ポリエーテル樹脂オリゴ
マーとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
等をそれぞれ例示できる。特に好ましい態様としては、
ナイロン6/ポリテトラメチレングリコール共重合体、
ナイロン12/ポリテトラメチレングリコール共重合体
等である。
【0017】一方、本発明におけるフッ素樹脂は、狭義
の「樹脂」と言われるものであっても、また、「ゴム」
および「エラストマー」と言われるものであっても良
く、基本的に従来から公知の各種のものがいずれもが適
用可能である。フッ素樹脂の溶融性や融点などの物性、
また、官能基の有無などについては、積層体の成形方法
などによって左右されるものであり、本発明でなんら規
定するものではない。
【0018】フッ素樹脂の具体例としては、溶融成形に
は不向きであるが、フッ素樹脂中最も耐薬品耐溶媒性に
優れたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、溶融
成形性に優れ、広く積層体の成形に用いられているエチ
レン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、
ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデン
フルオライド共重合体(THV)、ポリクロロトリフル
オロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフ
ルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオ
ロエチレン−パーフルオロビニルエーテル共重合体(P
FA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(FEP)、および、それらのブレンド
物や変性物、さらにはフッ素樹脂中に接着性の官能基が
導入されたものが挙げられる。
【0019】なお、本発明における樹脂積層体中の樹脂
層(A)、樹脂層(B)は、各層に接着性やその他各樹
脂の特性を損なわない範囲で適当な各種の有機又は無機
の補強材、充填材、可塑剤、安定剤、耐熱剤、紫外線吸
収剤、顔料などの添加剤を有していても良く、特に、帯
電を防止するために、導電性を付与する銅、ニッケル、
銀などの金属粉末;鉄、ステンレスなどの金属繊維;カ
ーボンブラック、アセチレンブラック、炭素繊維、フッ
化カーボンなどの炭素系物質;カーボンブラックや、酸
化亜鉛、ガラスビーズ、酸化チタンなどの表面を金属ス
パッタリング、無電解メッキ等によってコーティングし
た金属化無機化合物を有していても良い。
【0020】まず、本発明の検査方法について説明す
る。樹脂積層体の分析は、樹脂(a)からなる樹脂層
(A)、及び、上記樹脂(a)とは異なる種類の樹脂
(b)からなる樹脂層(B)を有する樹脂積層体を、樹
脂(a)を選択的に溶解することのできる溶媒にさらす
ことにより、樹脂(a)を選択的に溶解除去したあと
に、残された樹脂層(B)を分析すること、及び/又
は、溶解により得られた樹脂(a)の溶液を分析するこ
とにより行う。残された樹脂層(B)の分析と、溶解に
より得られた樹脂(a)の溶液の分析は、併用すること
ができる。この場合、樹脂積層体の製品検査及びそれに
伴う不良原因、並びに、樹脂積層体の長期信頼性に関
し、より詳細な知見を得ることができるため好ましい。
【0021】樹脂積層体の分析は、まず、樹脂積層体
を、樹脂(a)を選択的に溶解することのできる溶媒に
さらして、樹脂(a)を溶解除去する。樹脂(a)を選
択的に溶解することのできる溶媒としては特に限定され
ず、用いる樹脂の組み合わせ、溶解条件等により適宜決
定することが可能である。なお、本発明において、「樹
脂(a)を選択的に溶解することのできる」とは、採用
した溶解条件において、当該溶媒100mLに樹脂
(a)が1g以上、好ましくは3g以上、更に好ましく
は5g以上溶解し、かつ、樹脂(b)が該条件下で当該
溶媒に実質上不溶なことをいう。
【0022】特に、樹脂(a)がポリアミド樹脂であ
り、樹脂(b)がフッ素樹脂である場合、上記溶媒とし
ては、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−
プロパノール(以下、HFIPという)、2,2,2−
トリフルオロエタノール等の含フッ素アルコール;m−
クレゾール、クロロフェノール、ペンタフルオロフェノ
ール、などの非フッ素、あるいは、含フッ素フェノー
ル;トリフルオロ酢酸、ギ酸、などの非フッ素系、ある
いは、含フッ素カルボン酸のうち、特に酸性度の高いも
の;硫酸などの無機強酸などが挙げられる。このうち、
特にHFIPなどの含フッ素アルコールは、室温下でも
ポリアミド樹脂を極めて迅速に溶解し、ポリアミド樹脂
の加水分解を引き起こさないので、本発明においては非
常に優れたものである。
【0023】樹脂積層体の溶媒への暴露は、溶媒中にサ
ンプルとなる樹脂積層体を入れ、震とう機、ミルなどで
物理的に撹拌することにより行う。必要により数回溶媒
を入れ替え、完全に樹脂層(A)を溶解除去した後、サ
ンプルを溶媒から引き上げ、乾燥する。乾燥は、溶媒の
沸点(HFIPの場合、58℃)以上の温度で行うのが
好ましい。また、HFIPを用いる場合、空気より比重
の大きいHFIP蒸気をサンプル表面から取り除くた
め、熱風循環式の乾燥機で行うのが好ましい。
【0024】樹脂(a)の溶液の分析手段としては特に
限定されず、成形時の加熱などによる樹脂(a)の劣化
状況を知ることを目的として、溶液粘度の測定、GPC
等による分子量の測定、オリゴマー分析、また、酸価お
よびアミン価などの官能基量測定など、様々な分析手段
を採りうる。
【0025】樹脂(a)が熱による劣化で架橋を起こす
性質を持つ場合には、熱による劣化の状況を簡便に知る
ことのできる手段として、樹脂(a)溶液中の樹脂
(a)の不溶物量を測定する方法が挙げられる。この方
法は、具体的には、樹脂(a)溶液の濾過と、その後
の、濾別した不溶物量の測定により行うことができる。
この方法は、樹脂(a)が劣化した一つの結果として、
架橋が起こり上記溶媒に不溶になる、という現象を利用
している。この分析により不溶物が認められれば、樹脂
積層体、特に樹脂(a)が熱劣化を起こした一つの証拠
となり、また、その量の多少が、熱劣化の大小を比較す
る目安となる。驚くべきことに、樹脂(a)がポリアミ
ド樹脂であり、樹脂(b)がフッ素樹脂である場合に、
ポリアミド樹脂の不溶物量と、樹脂積層体の層間の接着
強度の経時変化の程度に相関があることが判明した。
【0026】一方、樹脂(a)が熱による劣化で分解す
る性質を持つ場合には、熱による劣化の状況を簡便に知
ることのできる手段として、GPC等を用いて樹脂
(a)の分子量分布を測定する方法が挙げられる。この
分析により、低分子量の存在割合が増えたり、平均分子
量が低下したり、といった結果が得られれば、樹脂積層
体、特に樹脂(a)が熱劣化を起こした一つの証拠とな
り、低分子量増加や分子量低下の度合いの大小が、熱劣
化の大小を比較する目安となる。さらに、上記の、熱劣
化の大小の測定から、樹脂積層体の長期信頼性の判定が
可能となる。
【0027】樹脂層(A)の溶解除去後に残された積層
体サンプル(樹脂層(B))の分析としては特に限定さ
れず、その目的に応じて様々な手段を採ることができ
る。一例として、残った層の引張り強度及び引張り伸度
の測定、X線回折や比重測定、結晶融解熱測定などによ
る結晶化度の測定、偏光顕微鏡観察や熱収縮率測定など
による成形時の残存応力測定等が挙げられる。特に、本
発明の特徴を活かす分析方法として、樹脂層(A)を溶
解除去することにより露出した樹脂層(B)の表面の表
面分析が挙げられる。このような表面分析は、樹脂層
(A)と樹脂層(B)の接着に起因する変化を測定する
ために行う。上記変化とは、接着以前の状態と接着した
後の状態を比較した場合に、接着に起因して、樹脂層
(B)の表面や樹脂(b)などに生じた変化のことをい
い、詳しくは後述したものが挙げられる。
【0028】従来の、剥離によって接着界面を構成する
層表面を露出する方法では、層自身の伸びなどの変形、
および、一部、材料破壊が引き起こされ、その後に行な
われる表面分析は、自ら正確性を欠く結果となった。し
かし、本発明における溶解による樹脂層除去では、接着
界面に機械的な力が一切働かないため、その接着界面を
構成する層の表面を理想的な状態で露出させることがで
きる。
【0029】用いられる表面分析の手段としては、既存
のあらゆる種類の表面分析方法を用いることができる
が、特に有用な表面分析方法として、(i)ATR−I
R、ESCAによる、表面の化学構造の分析、(ii)
ESCA、二次イオン質量分析(SIMS)、オージェ
電子分光(AES)、X線マイクロアナライザー(EP
MA)、蛍光X線分析、による表面の元素組成の分析、
(iii)光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、
走査型トンネル顕微鏡(STM)、走査型原子間力顕微
鏡(AFM)による表面の形態観察、が挙げられる。以
下にこれら3種類の分析方法を説明する。
【0030】(i)ATR−IR法は、サンプル表面か
ら数μm程度の深さまでの表面近傍のIRスペクトルを
得ることができ、透過IRスペクトルと同様に、存在す
る化学結合や官能基の定性および定量測定が可能であ
る。ESCAもまた、表面から数nm程度の深さまでの
表面近傍に存在する原子種とそれらの結合状態を知るこ
とができる。これら、ATR−IR、ESCAを用いる
ことにより、特に可能となる測定としては、樹脂層
(A)の溶解除去で露出した樹脂層(B)と化学的及び
/又は物理的に強固に結び付き、上記溶解操作でも溶解
せず樹脂層(B)表面に残存した樹脂(a)の量、並び
に、両樹脂層の接着に何らかの官能基が必要であったな
らば、表面近傍の該官能基の存在量、更には、樹脂層
(A)(B)間で新たな化学結合が形成されたならば、
その化学結合量等が挙げられる。
【0031】樹脂(a)がポリアミド樹脂であり、樹脂
(b)がフッ素樹脂である場合には、露出したフッ素樹
脂層表面に残存したポリアミド樹脂量の測定は、ATR
−IR測定からは、残存ポリアミド樹脂の−NHCO−
に由来する1645cm−1付近のνC=Oのピークの
吸光度とフッ素樹脂層のフッ素樹脂に特徴的なピークの
吸光度の比として求めることができ、ESCA測定から
は、残存ポリアミド樹脂のアミド結合由来のN−H結合
のピーク面積とフッ素樹脂由来のピーク面積との比とし
て、求めることができる。
【0032】また、露出したフッ素樹脂層表面近傍の官
能基量の測定も、上記残存ポリアミド樹脂量の測定と同
様に、ATR−IR測定からは、各々の官能基の特徴を
なすピークの吸光度とフッ素樹脂層のフッ素樹脂に特徴
的なピークの吸光度の比として、また、ESCA測定か
らは、官能基に含まれる特徴的な結合様式のピーク面積
とフッ素樹脂由来のピーク面積との比として、求めるこ
とができる。さらに、得られた官能基量の成形前後での
変化から、成形条件が適切か否かの判断ができ、また、
長期信頼性判断の基準ともなる。
【0033】(ii)ESCA、二次イオン質量分析
(SIMS)、オージェ電子分光(AES)、X線マイ
クロアナライザー(EPMA)、蛍光X線分析、などに
よる表面元素分析では、露出した樹脂層(B)の表面を
構成する元素とその元素数比を知ることができる。そし
て、これら表面元素分析手段によっても、露出した樹脂
層(B)表面に残存した樹脂(a)の量の測定を行うこ
とが可能である。樹脂(a)がポリアミド樹脂であり、
樹脂(b)がフッ素樹脂である場合には、残存ポリアミ
ド樹脂由来の窒素原子数とフッ素樹脂由来の炭素原子数
又はフッ素原子数との比により、露出したフッ素樹脂層
表面の残存ポリアミド樹脂量を見積ることができる。ま
た、これらの表面分析手段は、各々分析深さや感度が異
なり、目的や樹脂(a)(b)の種類に応じた使い分け
ができる。
【0034】(iii)光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡
(SEM)、走査型トンネル顕微鏡(STM)、走査型
原子間力顕微鏡(AFM)などによる表面形態観察から
は、露出した樹脂層(B)表面の残存樹脂(a)を表面
上の凸状部分として観察することが可能であり、この凸
状部分と残りの平らな部分の面積比から樹脂層(B)表
面に残存した樹脂(a)の量を見積ることができる。さ
らに、表面形態観察からは、成形時における接着界面の
表面形状の乱れや、発生ガスに由来する穴などの存在な
ど、豊富な情報が得られるので、接着不良原因の解明と
長期信頼性の判定が可能になる。
【0035】次に、本発明の製造方法を説明する。本発
明における樹脂積層体の製造方法は、(1)樹脂積層体
の成形と、(2)樹脂積層体の一部を抜き取り、抜き取
った樹脂積層体を上記方法で分析する、という少なくと
も2つの工程からなる。
【0036】このうち、樹脂積層体の成形工程(1)に
関しては、特に制限なく、これまで用いられているあら
ゆる方法を採りうる。以下に、幾つかの樹脂積層体の成
形方法の例と、その成形方法に適したフッ素樹脂の条件
をあげるが、特にその記述によって本発明が制限される
訳ではない。
【0037】(I)溶融共押出し成形によってポリアミ
ド樹脂層とフッ素樹脂層との2層が接着した積層体を成
形する場合。 ポリアミド樹脂層と同時に押出し成形するため、フッ素
樹脂層を形成するフッ素樹脂の融点は、160〜270
℃であることが好ましい。より好ましくは、160〜2
30℃である。接着力をより強固なものにするために
は、共押出し成形時にポリアミド樹脂層との接触により
化学的及び/若しくは物理的な接着を起こしうる官能
基;ポリアミド樹脂中のアミド結合により極性を誘起さ
れるような分子構造等が、フッ素樹脂層を形成するフッ
素樹脂に含有されることが好ましい。そのような官能基
としては、カルボキシル基、カルボン酸金属塩、カルボ
ン酸無水物、酸ハロゲン化物、カーボネート基、水酸
基、エポキシ基、スルホン酸基、酸アミド基、二重結
合、さらに、加熱によりこれらの官能基に変換される官
能基が挙げられる。このとき、これら官能基は、側鎖、
主鎖のどちらに存在しても良い。フッ素樹脂の分子量に
ついては、該フッ素樹脂が熱分解温度以下で成形でき、
しかも得られた成形体がフッ素樹脂本来の優れた耐薬品
性、各種薬液に対するバリア性、防汚性等を発現できる
ような範囲であることが好ましい。具体的には、メルト
フローレート(MFR)を分子量の指標として、フッ素
樹脂一般の成形温度範囲である約230〜350℃の範
囲の任意の温度におけるMFRが0.5〜100g/1
0分であることが好ましい。
【0038】(II)あらかじめ成形されたフッ素樹脂
層の上に、押出によってポリアミド樹脂層を成形し、2
層が直接接着した積層体を得る場合。 一般的には、フッ素樹脂層の表面を金属ナトリウム錯体
溶液処理、コロナ放電、プラズマ・エッチングなどの手
段によって処理することにより、フッ素樹脂層表面を活
性化し、その後、ポリアミド樹脂層をその上に押出する
方法がとられる。この場合、フッ素樹脂層を形成するフ
ッ素樹脂の種類には特に制限はない。官能基等について
も、特に含有する必要はない。
【0039】(III)あらかじめ、別々に成形された
フッ素樹脂層とポリアミド層とを熱融着、あるいは、接
着剤を介して接着する場合。 熱融着の際にポリアミド層と反応する、或いは親和性を
上げるために、(I)と同様にフッ素樹脂に官能基を配
しても良いし、また、(II)と同様にフッ素樹脂層表
面を表面処理しても良い。また、接着剤を介して接着す
る場合には、一般的に、フッ素樹脂表面の表面自由エネ
ルギーが低く、接着剤との間で接着が起こりにくいた
め、(I)と同様にフッ素樹脂に官能基を配しても良い
し、また、(II)と同様にフッ素樹脂層表面を表面処
理しても良いし、また、ブラストなどの物理的手法で表
面を荒しても良い。
【0040】
【実施例】以下に合成例、実施例を掲げて本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0041】合成例 変性ETFEペレットの作成 ETFE[テトラフルオロエチレン/エチレン/(パー
フルオロブチル)エチレン=52/46.5/1.5
(モル比)の粉体100部、無水マレイン酸1.5部
(重量部)、およびジクミルパーオキシド1.5部をあ
らかじめ均一に混合し、2軸の押出し機を用いて300
℃、平均滞留時間2分で溶融混合することにより変性E
TFEのペレットを得た。得られたペレットをコールド
プレスし、FT−IRを測定したところ、1792cm
‐1に主要なピークを1本示した。
【0042】成形例1 多層チューブの成形(1) 2種2層のフィードブロックダイを備えた共押出し機を
用いて、内層/外層なる構成で、内径が6mm、内層/
外層の厚さがそれぞれ0.2mm/0.8mmである積
層チューブを成形した。内層用押出し機に合成例で得た
ペレットを供給し、外層用押出し機にナイロン12(宇
部興産株式会社製3035MI1)を供給した。変性E
TFEおよびナイロン12のシリンダ温度における加工
温度をそれぞれ240℃、260℃とし、ダイの温度は
260℃とした。得られた2層積層チューブをチューブ
−Aとする。
【0043】成形例2 多層チューブの積層(2) 変性ETFEのシリンダ温度を300℃としたことを除
いては、成形例1と同様にして、2層積層チューブを成
形した(チューブ−B)。
【0044】成形例3 多層チューブの積層(3) ナイロン12のシリンダ温度を290℃としたことを除
いては、成形例1と同様にして、2層積層チューブを成
形した(チューブ−C)。
【0045】試験例1 多層チューブの接着剥離試験 チューブから1cm幅のテストピースを切り取り、テン
シロン万能試験機にて、25mm/minの速度で18
0°剥離試験を行い、伸び量−引っ張り強度グラフにお
ける極大5点平均を層間の接着強度として求めた。この
試験の結果、チューブ成形直後の各チューブの接着剥離
強度は、以下のようであることが分かった。 チューブ−A:31N/cm チューブ−B: 8N/cm(全く接着していない) チューブ−C:20N/cm(実用レベル以上)
【0046】試験例2 多層チューブの長期燃料封入試
チューブを30cmの長さに切り、管内に模擬燃料CM
15(トルエン:イソオクタン:メタノール=42.
5:42.5:15容量%の混合溶媒)を入れ、両端を
スウェッジロック(スウェッジロック社製)で封止した
後、60℃の恒温槽に静置し、1ヶ月後、模擬燃料を取
り出し乾燥させた後、試験例1と同様に接着剥離強度を
測定した。なお、チューブ内の模擬燃料は、僅かづつ減
っていくので、1週間毎に新鮮なものと入れ替えた。こ
の試験の結果、長期燃料封入後の各チューブの接着剥離
強度は、以下のようであることが分かった。 チューブ−A:28N/cm(燃料封入による影響無
し) チューブ−B:手で簡単に剥離でき、測定不可能 チューブ−C:10N/cm(燃料封入で、接着剥離強
度下降)
【0047】操作 チューブ外層の溶解 チューブA〜Bを、適当な長さに切断し、各々、密閉が
可能な肉厚ガラス瓶にHFIPと共に入れた。密閉して
室温下、卓上型ボールミル上で回転させ、溶解を行なっ
た。3日間の間に4回HFIPを入れ替え、完全に外層
のナイロン12を溶解させた。その後、チューブ片をH
FIPから取り出し、アセトンで洗浄後、温風循環式乾
燥機中、100℃で12時間乾燥した。成形例1〜3の
チューブを溶解して得られたサンプルを各々サンプルA
〜Cとした。
【0048】実施例1 ATR−IRによる分析 FTIRスペクトロメーター1760X(パーキンエル
マー社製)に角度可変型ATRアタッチメント(パーキ
ンエルマー社製)をセットし、高純度窒素ガスでのパー
ジ下、ゲルマニウムプリズムを用いて、サンプルA〜C
の、露出したETFE表面のATR−IRスペクトルを
測定した。この結果、サンプルA、CのATR−IRス
ペクトルには、ナイロン12主鎖のアミド結合由来の1
640cm−1のピークとETFEにグラフトしたマレ
イン酸由来の1792cm‐1のピークが認められた
が、サンプルBには、1640cm−1のピークも、ま
た、1792cm‐1のピークも認められなかった。こ
のことは、チューブBを得た押出条件のうち、特に、内
層の押出機の成形温度が高かったために、接着性官能基
である無水マレイン酸が分解し、そのために接着しなか
ったことが明かとなった。
【0049】実施例2 SEMによる表面観察 サンプルA〜Cの、露出したETFE表面のSEM観察
を、走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−4000)を
用いて行なった。倍率は、1,000〜30,000倍
とした。観察の結果、サンプルAには、残存ナイロンと
思われる、凸状構造が点在しており、それ以外の部分
は、穴などもない滑らかな表面であった。サンプルCに
は、サンプルA同様、凸状構造が点在していたが、それ
以外の部分には、直径1〜2マイクロメートル程度のく
ぼみが僅かに見られた。しかし、サンプルBでは、サン
プルA、Cに見られた凸状構造の存在は認められず、直
径数マイクロメートル程度の穴が幾つも見られた。この
穴は、チューブ−Bの押出条件のうち、特に、内層の押
出機の成形温度が高かったために、接着性官能基である
無水マレイン酸が分解し、接着界面にガスを放出したと
きにできたものと予想された。大量に発生したガスのた
めに、接着が阻害されていると考えられた。また、サン
プルCに見られたくぼみも、また、チューブ−C成形時
の外層の押出機の成形温度が高かったために、ナイロン
12から分解ガスが発生し、それによりできたものと考
えられた。
【0050】実施例3 ナイロン12/HFIP溶液中
の不溶物量の測定 実施例1での溶解の後、えられたナイロン12のHFI
P溶液を、濾紙を用いて濾過し、濾紙上の固形物を10
0℃で12時間乾燥した。乾燥後、秤量し、HFIP中
に解けたナイロン12の総量に対する重量比を算出し
た。 チューブ−A: 0 wt% チューブ−B: 0 wt% チューブ−C: 0.8 wt% この結果から、チューブ−C成形時の外層の押出機の成
形温度が高かったために、ナイロン12が熱劣化して架
橋物ができていることが分かった。また、これより、長
期燃料封入後の接着剥離強度の著しい低下が、ナイロン
12の劣化によるものであることも明らかになった。
【0051】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、互
いに異なる2種類の樹脂からなる樹脂積層体の製品検査
及びそれに伴う不良原因の解明を可能にし、かつ、樹脂
積層体の長期信頼性の判定が可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 丈人 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 紀野 智裕 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂(a)からなる樹脂層(A)、及
    び、前記樹脂(a)とは異なる種類の樹脂(b)からな
    る樹脂層(B)を有する樹脂積層体を、樹脂(a)を選
    択的に溶解することのできる溶媒にさらすことにより、
    樹脂(a)を選択的に溶解除去したあとに、残された樹
    脂層(B)を分析することを特徴とする、樹脂積層体の
    検査方法。
  2. 【請求項2】 残された樹脂層(B)の分析は、露出し
    た樹脂層(B)の表面を分析することである請求項1記
    載の検査方法。
  3. 【請求項3】 露出した樹脂層(B)の表面の分析は、
    樹脂層(A)と樹脂層(B)との接着に起因する変化を
    測定することにより行う請求項2記載の検査方法。
  4. 【請求項4】 露出した樹脂層(B)の表面の分析は、
    当該表面における樹脂(a)の残存量を測定することに
    より行う請求項3記載の検査方法。
  5. 【請求項5】 樹脂(a)の溶解除去により露出した樹
    脂層(B)の表面を分析するに際し、(i)樹脂層
    (B)の表面の化学構造の分析を行うための分析手段、
    (ii)樹脂層(B)の表面の元素組成の分析を行うた
    めの分析手段、及び(iii)樹脂層(B)の表面の形
    態観察を行うための分析手段、からなる群より選ばれる
    少なくとも1種の分析手段を用いる請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の検査方法。
  6. 【請求項6】 樹脂(a)からなる樹脂層(A)、及
    び、前記樹脂(a)とは異なる種類の樹脂(b)からな
    る樹脂層(B)を有する樹脂積層体を、樹脂(a)を選
    択的に溶解することのできる溶媒にさらすことにより、
    樹脂(a)を選択的に溶解して樹脂(a)の溶液を得た
    あとに、当該溶液を分析することを特徴とする、樹脂積
    層体の検査方法。
  7. 【請求項7】 溶液の分析は、当該溶液中に含まれる樹
    脂(a)の不溶分の量を測定することにより行う請求項
    6記載の検査方法。
  8. 【請求項8】 樹脂(a)がポリアミド樹脂であり、樹
    脂(b)がフッ素樹脂である請求項1〜7のいずれか1
    項に記載の検査方法。
  9. 【請求項9】 樹脂(a)を選択的に溶解することので
    きる溶媒が、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
    −2−プロパノールである請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の検査方法。
  10. 【請求項10】樹脂(a)からなる樹脂層(A)、及
    び、前記樹脂(a)とは異なる種類の樹脂(b)からな
    る樹脂層(B)を有する樹脂積層体を製造する方法であ
    って、その製造工程中に、製造された樹脂積層体の一部
    を抜き取り、請求項1〜9のいずれか1項に記載の検査
    方法を施す工程を含むことを特徴とする、樹脂積層体の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005140199A (ja) * 2003-11-05 2005-06-02 Ube Ind Ltd 積層体ホース
JP2008134178A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Takagi Seiko Corp 低ガソリン透過性ポリエチレン製製品の選別方法及び選別装置、並びに該製品の製造方法
WO2021090826A1 (ja) * 2019-11-06 2021-05-14 株式会社足柄製作所 フィルム劣化診断方法

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