JP2002308932A - ブロック共重合体および熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
ブロック共重合体および熱可塑性樹脂組成物Info
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Abstract
り、反応性の高いスチレン−水添ジエンブロック共重合
体を提供すること。 【解決手段】 ボロン酸基および水の存在下でボロン酸
基に転化し得るホウ素含有基からなる群より選ばれる少
なくとも1種の官能基を側鎖に含有し、該共重合体に含
有される前記官能基量が100〜2000μeq/gで
あり、かつ該共重合体に含有されるスチレン単位と水添
ジエン単位の重量比が5/95〜70/30であること
を特徴とするスチレン−水添ジエンブロック共重合体を
提供する。
Description
基を有するブロック共重合体および該ブロック共重合体
を含有する熱可塑性樹脂組成物に関する。また、当該ブ
ロック共重合体の製造方法および多層構造体に関する。
能を付与する目的で、高分子化合物に少量の反応性官能
基を導入することが従来より行われている。熱可塑性エ
ラストマーとして高い性能を持つスチレン−水添ジエン
ブロック共重合体についても、反応性官能基を導入する
試みがなされており、他の樹脂との相容性、接着性など
を改善するために、例えば水酸基、酸無水物基、ボロン
酸基などを導入する技術が知られている。この目的に用
いられる反応性官能基のうちでも、ボロン酸基およびそ
れに類するホウ素含有基はその反応性の高さの点で他の
官能基よりも優れている。
5571871号)には、ボロン酸基などのホウ素含有
基を末端に有するスチレン−水添ジエンブロック共重合
体が記載されている。また、特開平6−340783号
(米国特許第5466748号)には、それとエチレン
−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記す
る)とからなる樹脂組成物が記載されている。これらの
公報において、スチレン−水添ジエンブロック共重合体
にホウ素含有基を導入する方法として記載されているの
は、アニオン重合末端に付加する方法である。
は、押出機中で、二重結合量を0.0001meq/g
以上含有する熱可塑性樹脂にホウ素−水素結合を有する
ホウ素化合物を反応させ、次いで分子内に水酸基を1個
または2個有し、かつ760mmHg下で沸点300℃
以下の化合物を添加することを特徴とするホウ素含有熱
可塑性樹脂の製造法が記載されている。上記二重結合を
含有する熱可塑性樹脂として使用可能な樹脂として、ブ
タジエン−スチレンブロック共重合体、イソプレン−ス
チレンブロック共重合体およびその水添物が例示されて
いる。
香性に優れる材料であるが、一方で透湿性が大きい、高
価であるなどの欠点があるために単独で使用しにくく、
通常ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リアミドなどの熱可塑性樹脂との積層構造体として使用
されている。しかしながら、これらの熱可塑性樹脂とE
VOHとの接着性は悪く、無水マレイン酸変性ポリオレ
フィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体)、エチレン−エチルアクリレート−
無水マレイン酸共重合体などの通常の接着剤を用いて積
層構造体としても、層間の界面剥離が起こる場合があ
る。
29252号公報には、EVOH層および熱可塑性樹脂
層を、ボロン酸基等のホウ素含有基を有する熱可塑性樹
脂からなる層を介して積層した積層構造体が記載されて
いる。ここで使用されるホウ素含有基を有する熱可塑性
樹脂としては、スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
ク共重合体の水添物が例示されている。また、特開20
01−164059公報(欧州特許第1090953
号)には、層間接着性に優れたEVOH樹脂組成物とし
て、アルカリ金属塩を金属元素換算で50〜500pp
m含有させたEVOH樹脂組成物が記載されている。
の末端に付加する方法では導入されるボロン酸基の量が
限られるために、高分子量の重合体に適用される場合に
は、官能基を導入したことによる効果が充分に発現しな
いことがある。また、オレフィン性二重結合に付加する
方法においても、通常のスチレン−水添ジエンブロック
共重合体に適用した場合、残存オレフィン性二重結合の
量が極めて少量であるために、同様の問題が発生する。
一方、この問題を回避するために未水添ジエンブロック
を含む共重合体を使用することが考えられるが、その場
合には多量のボロン酸基が導入されることにより重合体
がゲル化し、使用に適さなくなる。
する熱可塑性樹脂を用いるとコストがかかるので、コス
トを下げるために該官能基を含有しない熱可塑性樹脂で
希釈したもので代用しようとすると、EVOH層と熱可
塑性樹脂層との層間接着力が不十分となる。さらに、ボ
ロン酸基などを含有するスチレン−水添ジエンブロック
共重合体を接着剤層として用いて他の樹脂と共押出成形
したのでは、当該ブロック共重合体が弾性体であるため
に安定的に押出すことが困難であった。一方、EVOH
にアルカリ金属塩を含有させる場合、EVOHの高温で
の熱安定性が低下し、例えばフィルムにしたときに着
色、フィッシュアイ、縦筋などの外観不良や分解ガスに
よる臭気の問題が発生しやすくなる。
ウ素含有基が導入された、反応性の高いスチレン−水添
ジエンブロック共重合体を得ることにある。また、本発
明の目的は、ガスバリアー性に優れ、層間の界面剥離が
なく、かつ高温での熱安定性に優れた積層体を提供する
ことにもある。
目的は、ボロン酸基および水の存在下でボロン酸基に転
化し得るホウ素含有基からなる群より選ばれる少なくと
も1種の官能基を側鎖に含有するスチレン−水添ジエン
ブロック共重合体(A)であって、該ブロック共重合体
(A)に含有される前記官能基量が100〜2000μ
eq/gであり、かつ該ブロック共重合体(A)に含有
されるスチレン単位と水添ジエン単位の重量比[(スチ
レン単位)/(水添ジエン単位)]が5/95〜70/
30であることを特徴とするスチレン−水添ジエンブロ
ック共重合体(A)により達成されることが見出され
た。
重合体(A)において、該共重合体に含有されるオレフ
ィン性二重結合量は、2000μeq/g以下であるこ
とが好ましい。また、該共重合体(A)の水添ジエンブ
ロックを構成するジエン単量体は、ブタジエンおよび/
またはイソプレンであることが好ましい。さらに、該共
重合体(A)に含有される官能基は、ボロン酸環状エス
テル基であることが好ましい。そしてさらに、該共重合
体(A)の重量平均分子量は、1000〜100000
0であることが好ましい。
ロック共重合体のオレフィン性二重結合に、ボロン酸基
および水の存在下でボロン酸基に転化し得るホウ素含有
基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を付
加反応により導入することを特徴とする、前記スチレン
−水添ジエンブロック共重合体(A)の製造方法をも包
含する。このとき、原料のスチレン−水添ジエンブロッ
ク共重合体のジエンブロックの水添率が90〜98モル
%であることが好適である。また、原料のスチレン−水
添ジエンブロック共重合体と、ホウ素−水素結合を有す
るホウ素化合物とを押出機内で溶融混練する製造方法も
好適である。
ンブロック共重合体(A)と(A)以外の熱可塑性樹脂
(B)とを、重量比[(A)/(B)]で1/99〜5
0/50の割合で含有することを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物(C)をも包含する。この場合において、熱可
塑性樹脂(B)はポリオレフィン(B1)であることが
好ましい。この熱可塑性樹脂組成物(C)の好適な用途
は接着剤である。
(1)または下記式(2)のいずれか又は両方を満足す
ることも好適である。 |α−β|≦0.25 (1) |γ−δ|≦0.25 (2) ただし、 α:ブロック共重合体(A)のジエンブロックの分岐度 β:ポリオレフィン(B1)の分岐度 γ:ブロック共重合体(A)のジエンブロックのメチル
基由来水素含有率 δ:ポリオレフィン(B1)のメチル基由来水素含有率
ク共重合体(A)層および(A)以外の熱可塑性樹脂
(D)層からなる多層構造体を包含する。また、前記熱
可塑性樹脂組成物(C)層および(A)以外の熱可塑性
樹脂(D)層からなる多層構造体をも包含する。このと
き、熱可塑性樹脂組成物(C)層に含まれる熱可塑性樹
脂(B)がポリオレフィン(B1)であり、かつ熱可塑
性樹脂(D)層を構成する熱可塑性樹脂(D)がポリオ
レフィン(D1)であることが好適である。さらに、前
記ポリオレフィン(B1)およびポリオレフィン(D
1)がいずれも、その構成成分として同一のα−オレフ
ィンを50重量%以上含有するポリオレフィンであるこ
とがより好適である。
は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(E)層と、
前記熱可塑性樹脂(D)層とを、前記熱可塑性樹脂組成
物(C)層を介して積層してなる多層構造体である。こ
のときエチレン−ビニルアルコール共重合体(E)のア
ルカリ金属塩の含有量が金属元素換算で100ppm以
下であることがより好適である。また、これらの多層構
造体は共押出成形又は多層射出成形してなるものである
ことが好適である。
る。本発明において、スチレン−水添ジエンブロック共
重合体(A)は、少なくとも1つのスチレンブロック
と、少なくとも1つの水添ジエンブロックとを含有する
ブロック共重合体である。このようなスチレン−水添ジ
エンブロック共重合体には、ジブロック共重合体、トリ
ブロック共重合体、ブロックを4つ以上含有するマルチ
ブロック共重合体が含まれる。各ブロックの結合形態に
特に制限はなく、例えばスチレンブロックをS1、S2
…、水添ジエンブロックをHD1、HD2…と表した時
に、ジブロック共重合体としてはS1−HD1のブロッ
ク形態が、トリブロック共重合体としてはS1−HD1
−S2、HD1−S1−HD2、S1−HD1−HD2
などのブロック形態が、またマルチブロック共重合体と
してはS1−HD1−S2−HD2、S1−HD1−H
D2−S2などのブロック形態が挙げられる。スチレン
ブロックS1、S2…は同じであっても、また異なって
いてもよく、同様に水添ジエンブロックHD1、HD2
…は同じであっても、また異なっていてもよい。また、
水添ジエンブロックは、2種以上の異なるジエン単量体
からなる水添ジエンランダム共重合体ブロックまたは水
添ジエンテーパー共重合体ブロックであってもよい。
(A)は、トリブロック共重合体であることが好まし
い。本発明のスチレン−水添ジエンブロック共重合体
(A)は、単体あるいは(A)以外の熱可塑性樹脂
(B)との樹脂組成物(C)の形で、接着剤として好適
に用いられる。特に、EVOH(E)層とポリオレフィ
ン(D1)層との層間接着性樹脂として用いた場合に優
れた性能を発揮する。ここで、スチレン−水添ジエンブ
ロック共重合体(A)として、トリブロック共重合体を
使用する場合、両末端のスチレンブロックがポリオレフ
ィンと非相容であるため、スチレン−水添ジエンブロッ
ク共重合体(A)のポリオレフィン(D1)層への移行
が極めて効果的に抑制される。
(D1)層からなる多層構造体は、特に好適には食品包
装容器として用いられる。このため、スチレン−水添ジ
エンブロック共重合体(A)としてトリブロック共重合
体を使用することにより、接着性樹脂層から食品へ移行
するブロック共重合体(A)の量を抑制し、内容物の衛
生性を向上させることができる。
重合体(A)に含有される、スチレン単位と水添ジエン
単位の重量比[(スチレン単位)/(水添ジエン単
位)]は、5/95〜70/30であることが必要であ
る。スチレン単位の量がこの範囲よりも少なくなると、
ポリマー製造時の析出が困難となって、界面活性剤など
の析出を制御するための添加剤が必要となり、経済的お
よび衛生的観点から好ましくない。好適には10/90
以上であり、より好適には15/85以上である。ま
た、スチレン単位の量がこの範囲よりも多くなると、ス
チレン−水添ジエンブロック共重合体(A)の重要な特
徴のひとつであるポリオレフィンとの相容性が低下す
る。好適には50/50以下であり、より好適には40
/60以下であり、さらに好適には30/70以下であ
る。
重合体(A)に含有されるオレフィン性二重結合量は、
共重合体1gあたり0.002当量以下、すなわち20
00μeq/g以下であることが好ましく、1500μ
eq/g以下であることがより好ましい。オレフィン性
二重結合量が2000μeq/gを超える場合、該共重
合体の熱安定性が低下する。
は、公知の方法で製造することができる。例えば、アル
キルリチウムなどを開始剤として、飽和炭化水素などの
溶媒中でリビングアニオン重合してスチレン−ジエンブ
ロック共重合体を得、次いで、均一系または不均一系の
水添触媒を用いてジエンブロックのオレフィン性二重結
合を水添する方法などが挙げられるが、これに限定され
るものではない。このとき、本発明の作用効果を阻害し
ない範囲内で、スチレン、ジエン以外の成分を共重合し
てもよい。
重合体(A)を構成するジエン単量体としては、スチレ
ンとブロック共重合が可能なものであれば特に制限はな
く、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジ
エンなどの共役ジエン類が挙げられる。これらの中で
も、コストおよび生産性の観点からブタジエンとイソプ
レンが好ましい。ジエン単量体がブタジエンである場
合、ブタジエン単位における1,2/1,4結合比率は
20/80〜100/0の範囲内であることが好まし
い。
重合体(A)の例としては、スチレン−水添イソプレン
−ブロック共重合体、スチレン−水添ブタジエンブロッ
ク共重合体、スチレン−水添イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体、スチレン−水添ブタジエン−スチレンブ
ロック共重合体、スチレン−水添(ブタジエン−イソプ
レンランダム共重合体)−スチレンブロック共重合体な
どが挙げられる。
重合体(A)は、ボロン酸基および水の存在下でボロン
酸基に転化し得るホウ素含有基からなる群より選ばれる
少なくとも1種の官能基(以下、ホウ素含有官能基と称
する。)を側鎖に含有することを特徴とする。ホウ素含
有官能基のうち、ボロン酸基とは下記式(I)で示され
るものである。
るホウ素含有基とは、水の存在下で加水分解を受けて上
記式(I)で示されるボロン酸基に転化し得るホウ素含
有基を指す。より具体的には、水単独、水と有機溶媒
(トルエン、キシレン、アセトンなど)との混合物、5
%ホウ酸水溶液と前記有機溶媒との混合物などを溶媒と
し、室温〜150℃の条件下に10分〜2時間加水分解
したときに、ボロン酸基に転化し得る官能基を意味す
る。このような官能基の代表例としては、下記式(I
I)で示されるボロン酸エステル基、下記式(III)
で示されるボロン酸無水物基、下記式(IV)で示され
るボロン酸塩基などが挙げられる。
化水素基(炭素数1〜20の直鎖状、または分岐状アル
キル基、またはアルケニル基など)、脂環式炭化水素基
(シクロアルキル基、シクロアルケニル基など)、芳香
族炭化水素基(フェニル基、ビフェニル基など)を表
し、XおよびYは同じであってもよいし異なっていても
よい。ただし、XおよびYがともに水素原子の場合は除
かれる。また、XとYは結合していてもよい。また
R1、R2およびR3は上記XおよびYと同様の水素原
子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化
水素基を表し、R1、R2およびR3は同じでもよいし異
なっていてもよい。またMはアルカリ金属を表す。さら
に、上記のX、Y、R1、R2およびR3は他の基、例え
ば水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子などを有して
いてもよい。}
ル基の具体例としては、ボロン酸ジメチルエステル基、
ボロン酸ジエチルエステル基、ボロン酸ジブチルエステ
ル基、ボロン酸ジシクロヘキシルエステル基、ボロン酸
エチレングリコールエステル基、ボロン酸プロピレング
リコールエステル基、ボロン酸1,3−プロパンジオー
ルエステル基、ボロン酸1,3−ブタンジオールエステ
ル基、ボロン酸ネオペンチルグリコールエステル基、ボ
ロン酸カテコールエステル基、ボロン酸グリセリンエス
テル基、ボロン酸トリメチロールエタンエステル基、ボ
ロン酸トリメチロールプロパンエステル基、ボロン酸ジ
エタノールアミンエステル基などが挙げられる。
塩基としては、ボロン酸のアルカリ金属塩基などが挙げ
られる。具体的には、ボロン酸ナトリウム塩基、ボロン
酸カリウム塩基などが挙げられる。
定性の観点からボロン酸環状エステル基が好ましい。ボ
ロン酸環状エステル基としては、例えば5員環または6
員環を含有するボロン酸環状エステル基が挙げられる。
具体的には、ボロン酸エチレングリコールエステル基、
ボロン酸プロピレングリコールエステル基、ボロン酸
1,3−プロパンジオールエステル基、ボロン酸1,3
−ブタンジオールエステル基、ボロン酸グリセリンエス
テル基などが挙げられる
重合体(A)に含有されるホウ素含有官能基は、1種の
みであっても2種以上であってもよい。該ブロック共重
合体(A)に含有されるホウ素含有官能基の量は、共重
合体1g当たり0.0001〜0.002当量、すなわ
ち100〜2000μeq/gであることが必要であ
り、150〜1500μeq/gであることが好まし
い。官能基量が100μeq/gに満たない場合は、該
ブロック共重合体(A)の反応性が不十分となる。ま
た、官能基量が2000μeq/gを超える場合は、ゲ
ル化が発生し易くなる。
重合体(A)に含有されるホウ素含有官能基は、該共重
合体の側鎖として含有されていることが必要である。こ
のことは、側鎖および末端にホウ素含有官能基を含有す
る場合を排除するものではない。該官能基がブロック共
重合体の末端のみに結合している場合は、特に高分子量
の共重合体では官能基量が相対的に低くなり、ブロック
共重合体の反応性が不十分となる。
重合体(A)の重量平均分子量は、1000〜1000
000であることが好ましく、10000〜50000
0であることがより好ましい。重量平均分子量が100
0未満の場合、ポリマー製造時の析出が困難となる場合
がある。また、重量平均分子量が1000000を超え
る場合、成形時の負荷が増大して成形困難となる場合が
ある。なお、重量平均分子量は、テトラヒドロフランな
どを溶媒とするGPC(ゲル・パーミュエイション・ク
ロマトグラフィー)測定によって得られるポリスチレン
換算値である。また、本発明のスチレン−水添ジエンブ
ロック共重合体(A)のメルトフローレートは、230
℃、2160gの荷重下で0.1〜300g/10分で
あることが好ましい。
含有するスチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)
の代表的製法について述べる。 第一の方法:ホウ素含有官能基を側鎖に含有するスチレ
ン−水添ジエンブロック共重合体(A)は、窒素雰囲気
下で、オレフィン性二重結合を主鎖および/または側鎖
に含有するスチレン−水添ジエンブロック共重合体に、
ボラン錯体に代表されるホウ素−水素結合を有するホウ
素化合物およびホウ酸トリアルキルエステルに代表され
るホウ酸エステルを反応させることによってボロン酸ジ
アルキルエステル基を含有するスチレン−水添ジエンブ
ロック共重合体を得た後、必要に応じて水またはアルコ
ール類を反応させることによって得られる。こうして、
該共重合体のオレフィン性二重結合にホウ素含有官能基
が付加反応により導入される。この場合、オレフィン性
二重結合が末端にもあれば、その末端にもホウ素含有官
能基が導入される。
共重合体のジエンブロックの水添率は、90〜98モル
%であることが好ましく、92〜97モル%であること
がより好ましい。水添率の規定された原料を用いること
により、導入されるホウ素含有官能基の量を制御するこ
とが容易になる。また、導入後に残存するオレフィン性
二重結合の量の制御も同時に可能となる。ジエンブロッ
クの水添率が90モル%未満の場合、該共重合体が反応
中に熱劣化したり架橋したりすることがある。98モル
%を超える場合、最終的に得られる共重合体に含有され
るホウ素含有官能基の量が不足することがある。
ロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラ
ン−ピリジン錯体、ボラン−トリメチルアミン錯体、ボ
ラン−トリエチルアミン錯体などが好ましい。これらの
中でも、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、ボラン−ト
リメチルアミン錯体およびボラン−トリエチルアミン錯
体がより好ましい。ボラン錯体の仕込み量は、スチレン
−水添ジエンブロック共重合体のオレフィン性二重結合
に対して1/3〜10当量の範囲が好ましい。
リメチルボレート、トリエチルボレート、トリプロピル
ボレート、トリブチルボレートなどのホウ酸低級アルキ
ルエステルが好ましい。ホウ酸トリアルキルエステルの
仕込み量は、スチレン−水添ジエンブロック共重合体の
オレフィン性二重結合に対して1〜100当量の範囲が
好ましい。溶媒は特に使用する必要はないが、使用する
場合は、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデ
カン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、デカリ
ンなどの飽和炭化水素系溶媒が好ましい。
は側鎖に含有するスチレン−水添ジエンブロック共重合
体と、ボラン錯体およびホウ酸トリアルキルエステルと
の反応は、室温〜300℃、好ましくは100〜250
℃の温度範囲内で、1分〜10時間、好ましくは5分〜
5時間行うのがよい。
ブロック共重合体に導入されたボロン酸ジアルキルエス
テル基は、公知の方法により加水分解させてボロン酸基
とすることができる。また、やはり公知の方法によりア
ルコール類とエステル交換反応させて任意のボロン酸エ
ステル基とすることができる。さらに、加熱により脱水
縮合させてボロン酸無水物基とすることができる。そし
てさらに、公知の方法により金属水酸化物または金属ア
ルコラートと反応させてボロン酸塩基とすることができ
る。
ルエン、キシレン、アセトン、酢酸エチルなどの有機溶
媒を用いて行うこともできるが、以下で述べるように押
出機中で行うことが好適である。アルコール類として
は、メタノール、エタノール、ブタノールなどのモノア
ルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロ
ールメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トールなどの多価アルコール類などが挙げられる。ま
た、金属水酸化物としては、ナトリウム、カリウムなど
のアルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。さらに、
金属アルコラートとしては、前記した金属と前記したア
ルコールとからなるものが挙げられる。これらはいずれ
も例示したものに限定されるものではない。これらの使
用量は、通常ボロン酸ジアルキルエステル基に対して1
〜100当量である。
重合体(A)を製造するに際しては、原料のスチレン−
水添ジエンブロック共重合体と、ホウ素−水素結合を有
するホウ素化合物とを押出機内で溶融混練する方法が好
適である。
く、一軸押出機、二軸同方向回転押出機、二軸異方向回
転押出機のいずれを用いてもよいが、二軸同方向回転押
出機あるいは二軸異方向回転押出機が好ましい。また、
押出機の樹脂出口近くにベントを設けることが好まし
い。これにより過剰のホウ素化合物を除去および回収す
ることができる。また、多段ベントを有する1台の押出
機を使用してもよいし、2台以上の押出機を使用しても
よい。1台の押出機を用いる場合、押出機の上流側から
順に、1)原料樹脂であるスチレン−水添ジエンブロッ
ク共重合体のフィード口、2)ホウ素−水素結合を有す
るホウ素化合物およびホウ酸エステルの添加口、3)ベ
ント口、4)アルコール類の添加口および5)ベント口
を有する多段式押出機が好ましく、スクリュー形状とし
ては、前記2)、3)、4)および5)の間にそれぞれ
シールあるいは逆ネジスクリューを有していることが好
ましい。2台の押出機を使用する場合、1台目の押出機
では上流側から順に、1)原料樹脂のフィード口、2)
ホウ素−水素結合を有するホウ素化合物およびホウ酸エ
ステルの添加口および3)ベント口を有する押出機が好
ましく、2台目の押出機では上流側から順に、1)1台
目の押出機で得られた樹脂をフィードするためのフィー
ド口、2)アルコール類の添加口および3)ベント口を
有する押出機が好ましく、前記1台目および2台目の押
出機のスクリュー形状としては前記2)および3)の間
にシールあるいは逆ネジスクリューを有していることが
好ましい。
化合物は高温では空気中の酸素あるいは水あるいは酸素
により分解されるため、押出機中の酸素および水蒸気の
濃度はできるだけ低いことが好ましい。従って、押出機
のフィーダーに窒素ガスを流したり、押出機に脱気用ベ
ント口を設けることが好ましい。押出機内の最高温度は
使用する原料樹脂であるスチレン−水添ジエンブロック
共重合体およびホウ素化合物によって異なるが、通常、
原料樹脂の融点から350℃の範囲が好ましく、さらに
原料樹脂の融点+10℃から300℃の範囲がより好ま
しい。
合体とホウ素−水素結合を有するホウ素化合物を反応さ
せた後、未反応のホウ素化合物を除去、特に減圧下で除
去した後に、アルコール類を添加するのが好適である。
ここでは未反応のホウ素化合物は、ホウ素量に換算し
て、500ppm以下さらには100ppm以下になる
ように除去するのがよい。ここで減圧下の圧力は、内部
の真空度が300mmHg以下、好ましくは50mmH
g以下である。アルコール類を添加することにより、不
純物をより効率的に取り除くことができる。また同時
に、反応によって導入されたボロン酸基のエステルの種
類をエステル交換反応により、添加したアルコール類の
エステルに変えることもできる。アルコール類を添加し
たあと、さらに減圧状態にし、未反応のホウ素化合物を
除去することが好ましい。この除去により、不純物のホ
ウ素化合物の量はホウ素量に換算して、100ppm以
下、さらには20ppm以下とすることが好ましい。
添加方法としては、通常、押出機のバレルの途中からポ
ンプにより注入する方法、あるいは、原料樹脂にあらか
じめドライブレンドする方法、あるいは前記の途中で注
入する方法およびあらかじめドライブレンドする方法を
併用する方法が挙げられる。ホウ素化合物の添加量は特
に制限はないが、原料樹脂であるスチレン−水添ジエン
ブロック共重合体に対し、0.001〜10重量%の範
囲が好ましく、さらに好ましくは、0.01〜5重量%
の範囲である。また、ホウ酸エステルの添加量の好適な
範囲は原料樹脂に対し、0.01〜100重量%の範囲
が好ましく、さらに好ましくは0.05〜10重量%の
範囲である。また、アルコール類の添加量は特に制限は
ないが、原料樹脂に対し、0.1〜100重量%の範囲
が好ましく、さらに好ましくは0.5〜20重量%の範
囲である。
有するスチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)
は、公知のカルボキシル基を側鎖に含有するスチレン−
水添ジエンブロック共重合体と、m−アミノフェニルベ
ンゼンボロン酸、m−アミノフェニルボロン酸エチレン
グリコールエステルなどのアミノ基含有ボロン酸または
アミノ基含有ボロン酸エステルとを、公知の方法によっ
てアミド化反応させることによって得られる。この時、
カルボジイミドなどの縮合剤を用いてもよい。こうして
スチレン−水添ジエンブロック共重合体に導入されたホ
ウ素含有官能基は、前記の方法により他のホウ素含有官
能基に変換することができる。
基を側鎖に含有するスチレン−水添ジエンブロック共重
合体(A)は、単独で、または他の熱可塑性樹脂と混合
して相容性改質剤、接着性付与剤として使用することが
できる。
るスチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)と
(A)以外の熱可塑性樹脂(B)とからなる熱可塑性樹
脂組成物(C)において、スチレン−水添ジエンブロッ
ク共重合体(A)と(A)以外の熱可塑性樹脂(B)と
の重量比[(A)/(B)]は1/99〜50/50で
あることが好ましい。重量比[(A)/(B)]を1/
99以上にすることにより、スチレン−水添ジエンブロ
ック共重合体(A)の添加による樹脂の改質効果を得る
ことができる。この値以下の場合には、例えば、樹脂組
成物(C)を接着剤として用いた場合に充分な接着性が
得られない虞がある。重量比[(A)/(B)]は、よ
り好適には2/98以上であり、さらに好適には3/9
7以上である。一方、重量比[(A)/(B)]を50
/50以下にすることにより、押出安定性に優れる樹脂
組成物(C)が得られ、樹脂組成物(C)からなる成形
物の外観性が向上する。この値以上の場合には、樹脂組
成物の弾性率が低くなり過ぎて均質な押出成形が困難に
なる虞がある。また、重量比[(A)/(B)]を50
/50以下にすることにより、樹脂組成物(C)および
ポリオレフィンとからなる多層構造体において、スチレ
ン−水添ジエンブロック共重合体(A)のポリオレフィ
ン層への移行を抑制することも可能である。重量比
[(A)/(B)]は、より好適には40/60以下で
あり、さらに好適には30/70以下であり、最適には
40/60以下である。
(A)と配合する(A)以外の熱可塑性樹脂(B)とし
ては、ポリエチレン(超低密度、低密度、中密度、高密
度)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、エチレン−
プロピレン共重合体などのポリオレフィン(B1);前
記ポリオレフィンの無水マレイン酸、グリシジルメタク
リレートなどのグラフト変性物;ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなどの半芳香族ポ
リエステル;ポリバレロラクトン、ポリカプロラクト
ン、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネ
ートなどの脂肪族ポリエステル;ポリカプロラクタム、
ポリラウロラクタム、ポリヘキサメチレンアジパミド、
ポリヘキサメチレンアゼラミドなどの脂肪族ポリアミ
ド;ポリエチレングリコール、ポリフェニレンエーテル
などのポリエーテルなどが挙げられる。これらの中で
も、相容性が良好なポリオレフィン(B1)が好まし
い。
ン(B1)である場合、本発明のホウ素含有官能基を側
鎖に含有するスチレン−水添ジエンブロック共重合体
(A)は、ポリオレフィン(B1)を構成する単量体を
構成成分として含有することが好ましい。例えば、熱可
塑性樹脂(B)がポリエチレンの場合、スチレン−水添
ジエンブロック共重合体(A)としてはスチレン−水添
ブタジエンブロック共重合体、スチレン−水添ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体が好ましく、熱可塑性樹
脂(B)がポリプロピレンの場合、スチレン−水添ジエ
ンブロック共重合体(A)としては、スチレン−水添イ
ソプレンブロック共重合体、スチレン−水添イソプレン
−スチレンブロック共重合体が好ましい。
添ジエンブロック共重合体(A)とポリオレフィン(B
1)とからなる場合、下記式(1)を満足することが好
ましい。 |α−β|≦0.25 (1) ただし、 α:ブロック共重合体(A)のジエンブロックの分岐度 β:ポリオレフィン(B1)の分岐度
子に対する、炭素−炭素結合の分岐を有する炭素原子の
割合をいう。このとき、ブロック共重合体(A)の場合
には、スチレンブロック部分を除いたジエンブロック部
分の主鎖のみの分岐度を求める。またここで、炭素−炭
素結合の分岐を有する炭素原子とはアルキル基が結合し
ている炭素原子のことをいう。例えば、理想的なポリプ
ロピレンであれば、CH2炭素とCH(CH3)炭素と
が同数連結されているので、主鎖中の全炭素原子に対す
る分岐(この場合はメチル基)を有する炭素原子の割合
である分岐度は0.5である。また、理想的な線状ポリ
エチレンであれば、主鎖は連続するCH 2炭素の連続体
からなり分岐を含まないから、分岐度は0である。な
お、炭素−炭素結合以外の分岐、例えば炭素−ホウ素結
合などの分岐は、ここでいう分岐には含まれない。した
がって、例えば水添ジエンブロックの主鎖の二重結合に
ホウ素化合物を付加させた結果炭素−ホウ素結合が形成
されてもこの水添ジエンブロックの分岐度は変化しな
い。また、水添操作の前後においても分岐度は変化しな
い。
の分岐度αと、それと配合されるポリオレフィン(B
1)の分岐度βとの差の絶対値|α−β|が0.25以
下であることにより、樹脂組成物(C)を接着性樹脂と
して用いた場合に特に優れた接着性を発揮することがで
きる。|α−β|は0.2以下であることがより好適で
ある。
析によって求めることができる。すなわち、1H−NM
Rあるいは13C−NMRの測定チャートにおけるピー
ク面積の定量によって求めることができる。1H−NM
Rと13C−NMRのいずれを用いて定量するかは、測
定対象の樹脂によって異なり、適当な方が選択される。
前述のように、水添操作の前後においても、また二重結
合へのホウ素化合物の付加反応の前後においても、分岐
度の値は変化しないから、例えば原料の未水添のスチレ
ン−ジエンブロック共重合体において分岐度を測定して
おいて、この値を、ホウ素含有官能基を側鎖に含有する
スチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)の分岐度
αとすることも可能である。
ン−水添ジエンブロック共重合体(A)とポリオレフィ
ン(B1)とからなる場合、下記式(2)を満足するこ
とも好ましい。 |γ−δ|≦0.25 (2) ただし、 γ:ブロック共重合体(A)のジエンブロックのメチル
基由来水素含有率 δ:ポリオレフィン(B1)のメチル基由来水素含有率
原子に対する、メチル基に由来する水素原子の割合をい
う。このとき、ブロック共重合体(A)の場合には、ス
チレンブロック部分を除いたジエンブロック部分のみの
水素原子を全水素原子として、メチル基由来水素含有率
を求める。例えば、理想的なポリプロピレンであれば、
CH3基とCH基とCH2基とをそれぞれ同数含有して
いるので、メチル基由来水素含有率は0.5である。ま
た、理想的な線状ポリエチレンであれば、主鎖は連続す
るCH2炭素の連続体からなるから、メチル基由来水素
含有率はほぼ0となる。なお、例えば水添ジエンブロッ
クの主鎖の二重結合にホウ素化合物を付加させた場合、
それによって導入される水素原子によって水添ジエンブ
ロックのメチル基由来水素含有率は変化することにな
る。
のメチル基由来水素含有率γと、それと配合されるポリ
オレフィン(B1)のメチル基由来水素含有率δとの差
の絶対値|γ−δ|が0.25以下であることにより、
樹脂組成物(C)を接着性樹脂として用いた場合に特に
優れた接着性を発揮することができる。|γ−δ|は
0.2以下であることがより好適である。
MRの測定チャートにおいて、メチル基に由来する水素
原子のピーク面積を全水素原子のピーク面積で割ること
で求めることができる。分岐を生じることでメチル基を
同時に生じることが多いことから、このメチル基由来水
素含有率は、前記分岐度とある程度の相関のあるパラメ
ータである。本発明のブロック共重合体(A)のよう
に、ホウ素化合物で変性した樹脂の場合には、ホウ素含
有基に由来する水素原子あるいは炭素原子の影響で、前
述の分岐度の定量が困難な場合がある。このような場合
であっても、分岐度と相関のあるパラメータとして、上
記メチル基由来水素含有率を用いて組み合わせの適否を
判断することが可能である。
方法としては特に制限はなく、例えば、本発明のホウ素
含有官能基を側鎖に含有するスチレン−水添ジエンブロ
ック共重合体(A)と、(A)以外の熱可塑性樹脂
(B)とを、バンバリーミキサー、二軸押出機などを使
用する公知の方法により溶融混練することによって製造
することができる。このようにして得られた本発明の熱
可塑性樹脂組成物(C)は、既に述べたように、相容性
改質剤、接着性付与剤として使用することができる。
重合体(A)は、好適にはブロック共重合体(A)層お
よび(A)以外の熱可塑性樹脂(D)層からなる多層構
造体として用いられる。別の好ましい実施態様では、本
発明のスチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)
は、ブロック共重合体(A)および(A)以外の熱可塑
性樹脂(B)からなる樹脂組成物(C)層および(A)
以外の熱可塑性樹脂(D)層からなる多層構造体として
用いられる。
特に限定されないが、ポリエチレン(超低密度、低密
度、中密度、高密度)、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレ
フィン(D1);前記ポリオレフィンの無水マレイン
酸、グリシジルメタクリレートなどのグラフト変性物;
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ートなどの半芳香族ポリエステル;ポリバレロラクト
ン、ポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート、
ポリブチレンサクシネートなどの脂肪族ポリエステル;
ポリカプロラクタム、ポリラウロラクタム、ポリヘキサ
メチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンアゼラミドな
どの脂肪族ポリアミド;ポリエチレングリコール、ポリ
フェニレンエーテルなどのポリエーテル;ポリカーボネ
ート;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体などのスチレン系重合体;ポリメチル
メタクリレート;ポリ塩化ビニル、フッ化ビニリデンな
どのハロゲン化ビニル系重合体などの樹脂が挙げられ
る。これらの中でも、ポリオレフィン(D1)が好まし
い。また、熱可塑性樹脂(D)層には、本発明の目的が
阻害されない範囲で本発明の積層体のスクラップを混合
してもよい。
(A)および熱可塑性樹脂(B)からなる樹脂組成物
(C)層と、熱可塑性樹脂(D)層とを積層してなる多
層構造体を製造する場合、樹脂組成物(C)層に含まれ
る熱可塑性樹脂(B)がポリオレフィン(B1)であ
り、かつ熱可塑性樹脂(D)層を構成する熱可塑性樹脂
(D)がポリオレフィン(D1)であることが好適であ
る。このとき前記ポリオレフィン(B1)およびポリオ
レフィン(D1)がいずれも、その構成成分として同一
のα−オレフィンを50重量%以上含有するポリオレフ
ィンであることがより好適である。例えばエチレンを主
成分とする樹脂同士やプロピレンを主成分とする樹脂同
士を組み合わせてポリオレフィン(B1)およびポリオ
レフィン(D1)として使用することが好適である。こ
うすることによって、樹脂組成物(C)層とポリオレフ
ィン(D1)層との間の層間接着性が優れたものにな
る。ポリオレフィン(B1)とポリオレフィン(D1)
が同一の種類の樹脂であることが特に好適である。
ック共重合体(A)は、好適には接着剤として用いられ
る。より好ましい実施態様では、スチレン−水添ジエン
ブロック共重合体(A)と(A)以外の熱可塑性樹脂
(B)とを、重量比[(A)/(B)]で1/99〜5
0/50の割合で含有することを特徴とする樹脂組成物
(C)が接着剤として用いられる。特に好ましい実施態
様では、前記樹脂組成物(C)は、熱可塑性樹脂(D)
とEVOH(E)との接着剤として用いられる。すなわ
ち、EVOH(E)層と前記熱可塑性樹脂(D)層と
を、前記樹脂組成物(C)層を介して積層してなる多層
構造体が好適な実施態様である。
重合体(A)を接着剤として使用し、EVOH(E)層
と熱可塑性樹脂(D)層とを積層してなる多層構造体を
共押出成形した場合、共押出成形の直後から高い層間接
着強度を示す。一方、無水マレイン酸変性ポリオレフィ
ン等の汎用の接着性樹脂の接着力は、共押出成形終了後
に徐々に接着強度が上昇し、通常1週間程度で安定する
ことが多い。したがって、共押出成形直後の接着力から
1週間後の接着強度を推測して品質管理する場合が多い
が、予想に反して接着強度の上昇が小さかった場合に
は、商品充填後に剥離が発生する虞がある。EVOH層
を含む多層構造体では、成形されてから実際に食品など
が充填されるまでに1週間から1ヶ月程度要することが
多いことから、充填時の接着強度を的確に推測できるこ
とは重要である。本発明のスチレン−水添ジエンブロッ
ク共重合体(A)を接着剤として使用することで、長時
間経過後の接着強度のバラツキが少なく、かつ成形直後
にも使用可能な多層構造体を提供することができる。
は、エチレン含有量は3〜70モル%の範囲が好まし
く、5〜60モル%の範囲がより好ましいが、この範囲
に限定されるものではない。またケン化度は、通常10
〜100モル%であり、50〜100モル%が好まし
く、80〜100モル%がより好ましく、95〜100
モル%がさらにより好ましく、99〜100モル%が最
も好ましい。ケン化度が低いと、EVOHの結晶化度が
不十分となったり、溶融成形時の熱安定性が不十分とな
ったりする。
をラジカル開始剤を用いて共重合し、次いでアルカリ触
媒の存在下にケン化する公知の方法により製造すること
ができる。ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニ
ル、安息香酸ビニルなどが挙げられる。これらのビニル
エステルのうちの1種を使用してもよいし、2種以上を
混合して使用してもよい。これらの中でも、酢酸ビニル
が好ましい。
囲で他の共重合成分を共存させて共重合してもよい。こ
こで他の成分としてはプロピレン、1−ブテン、イソブ
テンなどのオレフィン系単量体;アクリルアミド、N−
メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド
系単量体;メタクリルアミド、N−メチルメタクリルア
ミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメ
タクリルアミドなどのメタクリルアミド系単量体;メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピ
ルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、t−
ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテルなどの
ビニルエーテル系単量体;アリルアルコール;ビニルト
リメトキシシラン;N−ビニル−2−ピロリドンなどが
挙げられる。
てもよいし、エチレン含有量、ケン化度、重合度などの
異なるEVOHと混合して使用してもよい。さらに、本
発明の目的が阻害されない範囲でEVOH以外の熱可塑
性樹脂を添加して使用してもよい。EVOH中の熱可塑
性樹脂の含有量は0〜50重量%の範囲が好ましく、0
〜40重量%の範囲がより好ましい。
チレン(超低密度、低密度、中密度、高密度)、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体などのポリオレフィン;前記ポリオレフィンの無
水マレイン酸、グリシジルメタクリレートなどのグラフ
ト変性物;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどの半芳香族ポリエステル;ポリバレ
ロラクトン、ポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシ
ネート、ポリブチレンサクシネートなどの脂肪族ポリエ
ステル;ポリカプロラクタム、ポリラウロラクタム、ポ
リヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンアゼ
ラミドなどの脂肪族ポリアミド;ポリエチレングリコー
ル、ポリフェニレンエーテルなどのポリエーテルなどが
挙げられる。
(E)のメルトフローレート(MFR)(190℃、2
160g荷重下で測定した値)は0.1〜200g/1
0分が好ましく、0.5〜50g/10分がより好まし
い。ただし、融点が190℃付近または190℃を超え
るものは、上記荷重下、融点以上の温度における複数の
測定値を、絶対温度の逆数を横軸、MFRを縦軸(対数
目盛)とする片対数グラフとしてプロットし、190℃
に外挿した値を用いることとする。
H(E)としては、アルカリ金属塩の含有量が金属元素
換算で100ppm以下であるEVOHが特に好まし
い。アルカリ金属塩の含有量の上限は、より好適には7
0ppm以下であり、最適には50ppm以下である。
アルカリ金属塩の含有量の下限は、好ましくは3ppm
以上であり、より好ましくは5ppm以上であり、さら
に好ましくは7ppm以上である。EVOH(E)とし
て、アルカリ金属塩の含有量が金属元素換算で100p
pm以下のEVOHを用いることにより、EVOHの熱
安定性が向上し、着色、フィッシュアイ、縦筋などの外
観不良が抑制され、得られる多層構造体の外観性が向上
する。
ざまな樹脂(例えば無水マレイン酸変性ポリオレフィ
ン)が開発されていたが、そのいずれにおいても、実用
的な接着強度を得るためには、100ppmを超えるア
ルカリ金属塩(金属元素換算値)を配合したEVOHを
用いる必要があった。このため、多層構造体(特に共押
出多層構造体)を製造するにあたっては、アルカリ金属
塩含有量が少ない熱安定性に優れたEVOHを使用する
ことができなかった。ところが、本発明のスチレン−水
添ジエンブロック共重合体(A)および(A)以外の熱
可塑性樹脂(B)からなる樹脂組成物(C)は、アルカ
リ金属塩の含有量が金属元素換算で100ppm以下で
あるEVOHに対しても極めて優れた接着強度を示す。
このため、アルカリ金属塩の含有量が金属元素換算で1
00ppm以下であるEVOHを用いた場合において
も、熱可塑性樹脂(D)およびEVOH(E)からなる
多層構造体において、前記(D)と(E)とを、樹脂組
成物(C)を介して積層することにより接着性に優れた
多層構造体を提供することができる。かかる観点から
も、本発明の意義は大きい。
を前記の範囲に調節する方法は特に限定されないが、ケ
ン化後のEVOHは通常ケン化触媒残渣としてアルカリ
金属塩を含有しているので、公知の方法を用いてケン化
後のEVOHを洗浄してアルカリ金属塩を除去した後、
改めてアルカリ金属塩を所定量含有させる方法が好まし
い。ケン化後のEVOHを洗浄する方法としては、チッ
プ状のEVOHを多量の水に投入して攪拌する方法、シ
ャワー水を吹き付ける方法、塔型洗浄器を用いて連続的
に洗浄する方法などが挙げられる。また、EVOHにア
ルカリ金属塩を含有させる方法としては、EVOHをア
ルカリ金属塩の溶液に浸漬させる方法、EVOHを溶融
させてアルカリ金属塩またはその溶液と混合する方法、
EVOHを適当な溶媒に溶解させてアルカリ金属塩と混
合させる方法などが挙げられる。
る場合において、該溶液中のアルカリ金属塩の濃度は特
に限定されない。また溶液の溶媒としては特に限定され
ないが、取扱い上の理由などから水溶液であることが好
ましい。EVOHを浸漬する際の溶液の重量は、乾燥時
のEVOHの重量に対して3倍以上、好ましくは20倍
以上であることが好ましい。浸漬時間はEVOHの形態
によってその好適な範囲が異なるが、1〜10mm程度
のチップの場合には通常1時間以上、好ましくは2時間
以上である。溶液への浸漬処理は特に限定されず、複数
の溶液に分けて浸漬してもよく、一度に処理しても構わ
ないが、工程の簡素化の点から一度に処理する事が好ま
しい。上記のように溶液に浸漬して処理した場合、更に
乾燥を行うことで、EVOH(E)を得ることができ
る。
て、カルボン酸を10〜500ppm配合したEVOH
(E)を用いることが好ましい。かかる範囲でカルボン
酸を含有するEVOH(E)を用いることにより、EV
OH(E)の熱安定性が向上し、得られる多層構造体の
外観性が向上する。本発明に用いられるカルボン酸の2
5℃におけるpKaは3.5以上であることが好まし
い。25℃におけるpKaが3.5に満たない場合、E
VOH(E)のpHの制御が困難となる虞があり、また
EVOH(E)の熱安定性が不良となる虞がある。
ハク酸、アジピン酸、安息香酸、カプリン酸、ラウリン
酸、グリコール酸、乳酸ギ酸、酢酸、プロピオン酸など
が挙げられるが、コハク酸、アジピン酸等のジカルボン
酸を用いた場合は成形時にゲル・ブツが発生しやすくな
る虞がある。これらのカルボン酸の中でも、コスト的な
メリットの他、酸性度が適当であり、EVOH(E)の
pHがコントロールしやすい観点から、特に酢酸、プロ
ピオン酸および乳酸がより好ましく、酢酸およびプロピ
オン酸が特に好ましい。
る場合は、EVOHの熱安定性が悪化し、得られる成形
物に着色、フィッシュアイ、縦筋などの外観不良が生じ
やすくなる。カルボン酸の含有量の上限は、400pp
m以下であることが好ましく、300ppm以下である
ことがより好ましい。一方、カルボン酸の含有量の下限
は20ppm以上であることがより好ましく、30pp
m以上であることがさらに好ましい。
点から、本発明に用いられるEVOH(E)として、リ
ン酸化合物をリン酸根換算で1〜300ppm配合した
EVOH(E)を用いることも好ましい。リン酸化合物
の含有量の上限は、リン酸根換算で250ppm以下で
あることが好ましく、200ppm以下であることがよ
り好ましい。また、リン酸化合物の含有量の下限は、3
ppm以上であることがより好ましく、5ppm以上で
あることがさらに好ましく、10ppm以上であること
が特に好ましい。
は特に限定されるものではない。リン酸、亜リン酸等の
各種の酸やその塩等を用いることができる。リン酸塩と
しては第1リン酸塩、第2リン酸塩、第3リン酸塩のい
ずれの形で含まれていても良く、そのカチオン種も特に
限定されるものではないが、アルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩であることが好ましい。中でもリン酸、リン
酸2水素ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸水
素2ナトリウムおよびリン酸水素2カリウムの形でリン
酸化合物を添加することが好ましく、リン酸、リン酸2
水素ナトリウムおよびリン酸2水素カリウムの形でリン
酸化合物を添加することがより好ましい。
れば、EVOH(E)として、ホウ素化合物を配合した
EVOH(E)を用いることもできる。ここでホウ素化
合物としては、ホウ酸類、ホウ酸エステル、ホウ酸塩、
水素化ホウ素類等が挙げられる。具体的には、ホウ酸類
としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸などが
挙げられ、ホウ酸エステルとしてはホウ酸トリエチル、
ホウ酸トリメチルなどが挙げられ、ホウ酸塩としては上
記の各種ホウ酸類のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、ホウ砂などが挙げられる。これらの化合物の中でも
オルトホウ酸が好ましい。ホウ素化合物をブレンドする
場合、ホウ素化合物の含有量は好ましくはホウ素元素換
算で20〜2000ppm、より好ましくは50〜10
00ppmである。
H(E)として、必要に応じてカルボン酸、リン酸化合
物およびホウ素化合物からなる群より選ばれる少なくと
も1種を配合したEVOH(E)を用いることが可能で
あるが、かかるEVOH(E)を製造する方法は特に限
定されない。例えば、前述のアルカリ金属塩を含有させ
る方法と同様の方法が採用できる。
とを、樹脂組成物(C)層を介して積層してなる多層構
造体の層構成としては、以下のようなものが好適な例と
して挙げられる。 3層 D/C/E 4層 D/C/E/D、 D/Reg/C/E、C/D
/C/E 5層 D/C/E/C/D、D/C/E/C/Reg、
D/C/E/AD/D、E/C/D/C/E、D/Re
g/D/C/E 6層 D/C/E/C/Reg/D 7層 D/C/E/Reg/C/Reg/D
オレフィンなどの従来の層間接着剤を意味し、またRe
gとは本発明の多層構造体のスクラップ層を意味する。
また、多層構造体中に二層以上のD層を用いる場合は、
それらは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
同様に、多層構造体中に二層以上のC層、E層を用いる
場合も、それらはそれぞれ同一であってもよいし、異な
っていてもよい。多層構造体の各層の厚さは、任意に選
択でき、これにより多層構造体の全体の厚さを所望の範
囲にすることが可能である。ある程度厚みのある多層構
造体を得るためには、コストの観点から、D層を厚くす
ることが好ましい。
に限定されるものではなく、共押出成形、多層射出成
形、エキストルージョンコーティング、ドライラミネー
ション、溶液コーティングなどの公知の方法が採用され
る。これらの中でも、共押出成形および多層射出成形が
好ましい。
れた各層成分をダイ内で接触させて積層(ダイ内ラミネ
ート法)してもよいし、ダイ外で接触させて積層(ダイ
外ラミネート法)してもよい。このとき、接触を加圧下
に行うことにより、多層構造体の各層の接着性を向上さ
せることができる。圧力としては、1〜500Kg/c
m2の範囲が好ましい。
には、多層射出成形が採用される。具体的には、二色成
形、インサート射出成形、共射出成形などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。成形方法は成形
品の形状などにより適宜選択される。
述する実施例からも明らかなように層間接着力に優れ、
さらに回収して再利用に供した場合も、表面の乱れ、ゲ
ル、ブツなどの外観異常の発生が少ないという長所を有
している。当該多層構造体は、さらに一軸延伸、二軸延
伸、またはブロー延伸などの延伸、または真空圧空成形
などの熱成形に供することにより、力学特性、ガスバリ
ア性に優れたフィルム、シート、ボトル、カップなどの
成形品とすることができる。得られた成形品は、食品包
装剤、医療品(医薬品、医療器具)包装材、燃料タンク
などのガスバリア性が要求される用途に有用である。
く説明するが、本発明はこれらによって何ら限定される
ものではない。なお、以下の記載において特に断りのな
い限り、比率は重量比を、「%」は「重量%」を意味す
る。各種測定は以下のような方法で行った。
の量 スチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)中の二重
結合量および官能基量は、重クロロホルムを溶媒とする
1H−NMR測定により得られたスペクトルから算出し
た。また、比較例の超低密度ポリエチレン中の二重結合
量は、重パラキシレンを溶媒とする1H−NMR測定に
より得られたスペクトルから算出した。さらに、超低密
度ポリエチレン中の官能基量は重トルエンを溶媒とする
1H−NMR測定により得られたスペクトルから算出し
た。
均分子量は、テトラヒドロフランを溶媒とするGPC測
定により得られたポリスチレン換算値を用いた。以下に
GPC測定条件を示す。 装置 :SYSTEM11(昭和電工社製) カラム :MIXED−C 2本(ポリマーラボラトリー社製) 移動相 :テトラヒドロフラン 流量 :1.0ml/分 温度 :40℃ 濃度 :0.1% 注入量 :100μL 検出器 :RI 標品 :ポリスチレン(ポリマーラボラトリー社製) 解析ソフト :ミレニアム32(ウォーターズ社製)
ロックの分岐度(α) 水添前のスチレン−ジエンブロック共重合体について、
下記の測定条件にしたがって、1H−NMR測定を行
い、1,4−付加体と1,2−付加体の割合を求め、そ
れに基づいて特定された構造から、その分岐度を求め
た。こうして得られた分岐度は、水添してからホウ素化
合物で変性したスチレン−水添ジエンブロック共重合体
(A)の分岐度(α)と同じである。 装置 :A0201−日本電子製超伝導核磁気共鳴
装置Lambda500 共鳴周波数:500MHz パルス系列:シングルパルス 測定溶媒 :CDCl3 測定濃度 :5重量% 測定温度 :50℃ 積算回数 :64回
(β) 下記の測定条件にしたがって、13C−NMRを測定す
ることで、ポリオレフィン(B1)の分岐度(β)を定
量した。 共鳴周波数 :125.65MHz パルス系列 :1Hゲート付デカップル パルス幅 :45°パルス パルス待ち時間 :1.03秒 データ取り込み時間:0.97秒 測定温度 :120℃ 測定溶媒 :オルトジクロロベンゼン/ベンゼ
ン−d6=4/1(体積比) 測定濃度 :10重量% 緩和試薬 :Cr(acac)3(15mg/m
l)
ロックのメチル基由来水素含有率(γ) ブロック共重合体(A)を試料として、下記の測定条件
にしたがって、1H−NMR測定を行いメチル基に由来
する水素原子の全水素原子に対する割合を求めた。この
とき、スチレンブロックに由来する水素原子は全て除外
して算出した。 装置 :A0201−日本電子製超伝導核磁気共鳴
装置Lambda500 共鳴周波数:500MHz パルス系列:シングルパルス 測定溶媒 :CDCl3 測定濃度 :5重量% 測定温度 :50℃ 積算回数 :64回
由来水素含有率(δ) ポリオレフィン(B1)を試料として、上記(5)の測
定条件にしたがって、 1H−NMR測定を行いメチル基
に由来する水素原子と全水素原子に対する割合を求め
た。
としてシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてse
c−ブチルリチウム45gを添加し、次いでスチレン
3.6Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基
としてテトラヒドロフラン0.21Kgを加え、次いで
ブタジエン32.8Kgおよびスチレン3.6Kgを順
次添加し、重合させてスチレン−ブタジエン−スチレン
型のトリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の
分岐度(α)は0.154であった。得られたブロック
共重合体を、シクロヘキサン中、Pd/C(パラジウム
・カーボン)を触媒として、水素圧力2MPa、反応温
度100℃で水素添加を行い、スチレン−水添ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体(SEBS)を得た。得
られたブロック共重合体の重量平均分子量は10040
0、スチレン含有量は18重量%、水添率は97モル%
であった。
としてシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてse
c−ブチルリチウム45gを添加し、次いでスチレン
2.3Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基
としてテトラヒドロフラン0.21Kgを加え、次いで
ブタジエン28.3Kgおよびスチレン2.3Kgを順
次添加し、重合させてスチレン−ブタジエン−スチレン
型のトリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の
分岐度(α)は0.095であった。得られたブロック
共重合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒とし
て、水素圧力2MPa、反応温度100℃で水素添加を
行い、スチレン−水添ブタジエン−スチレンブロック共
重合体(SEBS)を得た。得られたブロック共重合体
の重量平均分子量は83000、スチレン含有量は14
重量%、水添率は95モル%であった。
としてシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてse
c−ブチルリチウム21gを添加し、次いでスチレン
1.7Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基
としてテトラヒドロフラン0.59Kgを加え、次いで
イソプレン17.3Kgおよびスチレン1.7Kgを順
次添加し、重合させてスチレン−イソプレン−スチレン
型のトリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の
分岐度(α)は0.335であった。得られたブロック
共重合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒とし
て、水素圧力2MPa、反応温度100℃で水素添加を
行い、スチレン−水添イソプレン−スチレンブロック共
重合体(SEPS)を得た。得られたブロック共重合体
の重量平均分子量は83000、スチレン含有量は16
重量%、水添率は92モル%であった。
してシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてsec
−ブチルリチウム45gを添加し、次いでスチレン6.
4Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基とし
てテトラヒドロフラン0.21Kgを加え、次いでブタ
ジエン29.6Kgおよびスチレン6.4Kgを順次添
加し、重合させてスチレン−ブタジエン−スチレン型の
トリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の分岐
度(α)は0.154であった。得られたブロック共重
合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒として、水
素圧力2MPa、反応温度100℃で水素添加を行っ
た。反応系を一定時間ごとにサンプリングしながら反応
を行い、水添ブロック共重合体の水添率が90モル%に
なった段階で反応を停止し、スチレン−水添ブタジエン
−スチレンブロック共重合体(SEBS)を得た。得ら
れたブロック共重合体の重量平均分子量は10040
0、スチレン含有量は30重量%であった。
してシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてsec
−ブチルリチウム45gを添加し、次いでスチレン6.
4Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基とし
てテトラヒドロフラン0.21Kgを加え、次いでブタ
ジエン29.6Kgおよびスチレン6.4Kgを順次添
加し、重合させてスチレン−ブタジエン−スチレン型の
トリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の分岐
度(α)は0.154であった。得られたブロック共重
合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒として、水
素圧力2MPa、反応温度100℃で水素添加を行っ
た。反応系を一定時間ごとにサンプリングしながら反応
を行い、水添ブロック共重合体の水添率が52モル%に
なった段階で反応を停止し、スチレン−水添ブタジエン
−スチレンブロック共重合体(SEBS)を得た。得ら
れたブロック共重合体の重量平均分子量は10040
0、スチレン含有量は30重量%であった。
してシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてsec
−ブチルリチウム45gを添加し、次いでスチレン6.
4Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基とし
てテトラヒドロフラン0.21Kgを加え、次いでブタ
ジエン29.6Kgおよびスチレン6.4Kgを順次添
加し、重合させてスチレン−ブタジエン−スチレン型の
トリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の分岐
度(α)は0.154であった。得られたブロック共重
合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒として、水
素圧力2MPa、反応温度100℃で水素添加を行っ
た。反応系を一定時間ごとにサンプリングしながら反応
を行い、水添ブロック共重合体の水添率が99モル%に
なった段階で反応を停止し、スチレン−水添ブタジエン
−スチレンブロック共重合体(SEBS)を得た。得ら
れたブロック共重合体の重量平均分子量は10040
0、スチレン含有量は30重量%であった。
成、物性を有するスチレン−水添ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体(SEBS)を、投入口を1L/分の
窒素で置換しながら7kg/時の速度で二軸押出機に供
給した。次に、液体フィーダー1よりボラン−トリエチ
ルアミン錯体(TEAB)とホウ酸1,3−ブタンジオ
ールエステル(BBD)の混合液(TEAB/BBD=
29/71、重量比)を0.6kg/時の速度で、液体
フィーダー2より1,3−ブタンジオールを0.4kg
/時の速度で供給し、連続的に混練した。混練の間、ベ
ント1およびベント2のゲージが約20mmHgを示す
ように圧力を調節した。その結果、吐出口から7kg/
時の速度で、ボロン酸1,3−ブタンジオールエステル
基を含有するSEBSが得られた。このSEBSの合成
条件を表2に、官能基量、二重結合量およびメルトフロ
ーレート(MFR)を表3にそれぞれ示す。
運転条件は下記のとおりである。同方向二軸押出機TE
M−35B(東芝機械製) スクリュー径 :37mmφ L/D :52(15ブロック) 液体フィーダー :C3(液体フィーダー1)、C11(液体フィーダー2 ) ベント位置 :C6、C14 スクリュー構成 :C5〜C6間,C10〜C11間およびC12の位置に シールリングを使用 温度設定 :C1 水冷 C2〜C3 200℃ C4〜C15 250℃ ダイ 250℃ スクリュー回転数:400rpm
た以外は、実施例1と同様にして混練を行った。その結
果、表3に示す構成、物性を有するSEBSが得られ
た。
作製した、表1に示す構成、物性を有するSEBSに変
更し、かつ合成条件を表2に示すように変更した以外
は、実施例1と同様にして混練を行った。その結果、表
3に示す構成、物性を有するSEBSが得られた。
た以外は、実施例3と同様にして混練を行った。その結
果、表3に示す構成、物性を有するSEBSが得られ
た。
作製した、表1に示す構成、物性を有するスチレン−水
添イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)
に変更し、かつ合成条件を表2に示すように変更した以
外は、実施例1と同様にして混練を行った。その結果、
表3に示す構成、物性を有するSEPSが得られた。
作製した、表1に示す構成、物性を有するSEBSに変
更した以外は、実施例2と同様にして混練を行った。そ
の結果、表3に示す構成、物性を有するSEBSが得ら
れた。
作製した、表1に示す構成、物性を有するSEBSに変
更した以外は、実施例1と同様にして混練を行った。そ
の結果、二軸押出機内のトルクが上昇し、トルクオーバ
ーとなってスクリューが停止したため、反応生成物は得
られなかった。
作製した、表1に示す構成、物性を有するSEBSに変
更した以外は、実施例2と同様にして混練を行った。そ
の結果、表3に示す構成、物性を有するSEBSが得ら
れた。
sec−ブチルリチウム0.003モルを仕込み、50
℃に加温した後、この温度を保って、スチレン単量体を
15g滴下し追い込んだ後、イソプレン単量体を120
g滴下し追い込み、さらにスチレン単量体を15g滴下
し追い込んだ。続いて系内に、十分脱水したホウ酸トリ
メチルを0.7ml(アニオンリビング末端に対して2
倍当量)滴下し、1時間追い込んだ。さらに、系外で調
製したチーグラー触媒を重合体中の炭素−炭素二重結合
の0.01倍当量添加した後、水素圧10Kg/c
m2、水添温度70℃で5時間水素添加した。その結
果、ボロン酸基を含有するSEPSが得られた。このS
EPSのスチレン/イソプレン重量比を表1に、官能基
量、二重結合量およびMFRを表3に示す。
る超低密度ポリエチレン(VLDPE、住友化学製「エ
クセレン」(商品名)EUL430)に変更し、かつ合
成条件を表2に示すように変更した以外は、実施例1と
同様にして混練を行った。その結果、表3に示す構成、
物性を有するVLDPEが得られた。
と、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE:三井化学
株式会社製「ウルトゼックス2022L」)を25:7
5の重量比で溶融混練し、樹脂組成物を得た。上記ボロ
ン酸エステル基含有SEBSの分岐度(α)は0.15
4であり、上記直鎖状低密度ポリエチレンの分岐度
(β)は0.015であり、それらの差の絶対値|α−
β|は0.139であった。なお、混練に使用した二軸
押出機の構成、運転条件は下記のとおりである。同方向
二軸押出機ラボプラストミル(東洋精機社製) 軸構成 :同方向二軸 スクリュー径 :25mmφ L/D :25 温度設定 :220℃ スクリュー回転数:150rpm フィード樹脂量 :5kg/時
酸ビニル共重合体(以下、EVAcと略称する)の45
%メタノール溶液をケン化反応器に仕込み、水酸化ナト
リウム(80g/Lのメタノール溶液)をEVAc中の
酢酸ビニル成分に対し、0.4当量となるように添加
し、さらにメタノールを添加してEVAc濃度が20%
になるように調整した。この溶液を60℃に昇温し、反
応器内に窒素ガスを吹き込みながら約4時間反応させ
た。その後、酢酸を投入して反応を停止し、円形の開口
部を有する金板から反応溶液を水中に押出して析出さ
せ、切断して直径約3mm、長さ約5mmのペレット
(チップ)を得た。得られたペレットを遠心分離機で脱
液し、さらに大量の水で洗浄・脱液する操作を繰り返し
た。こうして得られた含水率52%のEVOH含水ペレ
ット3.5kgを、酢酸0.1g/L、リン酸二水素カ
リウム0.04g/L、ホウ酸0.34g/Lを含有す
る水溶液15Lに10時間浸漬した。このときの水溶液
の温度は25℃であった。その後脱液し、80℃で6時
間、107℃で24時間熱風乾燥して乾燥ペレットを得
た。得られたEVOH乾燥ペレット中の各成分の含有量
を、以下の方法にしたがって定量した。
100mlに投入し、95℃で6時間加熱抽出した。抽
出液を、フェノールフタレインを指示薬として、1/5
0規定のNaOHで中和滴定し、得られた酸のモル数に
分子量をかけて、酢酸の含有量を定量した。
の塩酸水溶液50mlに投入し、95℃で6時間撹拌し
た。撹拌後の水溶液をイオンクロマトグラフィーにて定
量分析し、金属イオンの量を定量した。カラムは、
(株)横河電機製のICS−C25を使用し、溶離液は
5.0mMの酒石酸と1.0mMの2,6−ピリジンジ
カルボン酸を含む水溶液とした。なお、定量に際しては
それぞれ塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液な
ど各種金属塩の水溶液で作成した検量線を用いた。こう
して得られたアルカリ金属イオンの量から、乾燥ペレッ
ト中のアルカリ金属塩の量を金属元素換算の値で得た。
の塩酸水溶液50mlに投入し、95℃で6時間撹拌し
た。撹拌後の水溶液をイオンクロマトグラフィーを用い
て定量分析し、リン酸イオンの量を定量した。カラム
は、(株)横河電機製のICS−A23を使用し、溶離
液は2.5mMの炭酸ナトリウムと1.0mMの炭酸水
素ナトリウムを含む水溶液とした。なお、定量に際して
はリン酸二水素ナトリウム水溶液で作成した検量線を用
いた。こうして得られたリン酸イオンの量から、リン酸
化合物の含有量をリン酸根換算の値で得た。
により完全燃焼させ燃焼灰分を1mol/L硝酸水溶液
10mlに溶解させた。前記溶液を高周波プラズマ発光
分析(ジャーレルアッシュ製ICP発光分析装置IRI
S AP)により定量し、ホウ素化合物の含有量をホウ
素元素換算値で得た。
は99.7モル%、メルトフローレート(MFR)は
1.7g/10min(190℃、2160g荷重)で
あった。また、得られた乾燥EVOHペレットの酢酸の
含有量は50ppmであり、アルカリ金属塩の含有量は
金属元素換算で20ppmであり、リン酸化合物の含有
量はリン酸根換算で20ppmであり、ホウ素化合物の
含有量はホウ素元素換算で260ppmであった。
PE:三井化学株式会社製「ウルトゼックス2022
L」)、上記の樹脂組成物、上記のEVOHからなる3
種5層のシートを、下記に示す製造条件にしたがって共
押出成形により製造した。共押出成形により得られた3
種5層フィルムの製膜直後のシートの樹脂組成物層とE
VOH層とのT型剥離強度を20℃−65%RHの条件
下、オートグラフ(引張速度250mm/min)を用
いて測定し、得られた数値を層間接着力とした。層間接
着力は1090g/15mmであった。この結果を表4
に示す。なお、成形に使用した押出機の構成、運転条件
は下記のとおりである。 押出機1(LLDPE):32mmφ、単軸、GT−3
2−A型(プラスチック工学研究所製) スクリュー回転数:62rpm、設定温度:250℃ 押出機2(樹脂組成物) :25mmφ、単軸、P25
−18AC(大阪精機製) スクリュー回転数:30rpm、設定温度:250℃ 押出機3(EVOH) :20mmφ、単軸、ラボM
E型CO−EXT(東洋精機製) スクリュー回転数:18rpm、設定温度:250℃ T型ダイ:300mm幅3種5層用(プラスチック工学
研究所製) 設定温度:250℃ 層構成:LLDPE/樹脂組成物/EVOH/樹脂組成
物/LLDPE 厚み構成:50μm/10μm/10μm/10μm/
50μm
と、LLDPE(三井化学株式会社製「ウルトゼックス
2022L」)を10:90の重量比で実施例7と同様
の方法で溶融混練し、樹脂組成物を得た。上記ボロン酸
エステル基含有SEBSの分岐度(α)は0.154で
あり、上記直鎖状低密度ポリエチレンの分岐度(β)は
0.015であり、それらの差の絶対値|α−β|は
0.139であった。この樹脂組成物を使用した以外
は、実施例7と同様にして3種5層のシートを共押出成
形により製造した。得られたシートの樹脂組成物層とE
VOH層の層間接着力を測定したところ、980g/1
5mmであった。この結果を表4に示す。
と、LLDPE(三井化学株式会社製「ウルトゼックス
2022L」)を5:95の重量比で実施例7と同様の
方法で溶融混練し、樹脂組成物を得た。上記ボロン酸エ
ステル基含有SEBSの分岐度(α)は0.095であ
り、上記直鎖状低密度ポリエチレンの分岐度(β)は
0.015であり、それらの差の絶対値|α−β|は
0.080であった。この樹脂組成物を使用した以外
は、実施例7と同様にして3種5層のシートを共押出成
形により製造した。得られたシートの樹脂組成物層とE
VOH層の層間接着力を測定したところ、1000g/
15mmであった。この結果を表4に示す。
と、LLDPE(三井化学株式会社製「ウルトゼックス
2022L」)を5:95の重量比で実施例7と同様の
方法で溶融混練し、樹脂組成物を得た。上記ボロン酸エ
ステル基含有SEBSの分岐度(α)は0.95であ
り、上記直鎖状低密度ポリエチレンの分岐度(β)は
0.015であり、それらの差の絶対値|α−β|は
0.080であった。この樹脂組成物を使用した以外
は、実施例7と同様にして3種5層のシートを共押出成
形により製造した。得られたシートの樹脂組成物層とE
VOH層の層間接着力を測定したところ、1100g/
15mmであった。この結果を表4に示す。
と、ポリプロピレン(日本ポリケム社製「ノーブレンE
A7A」)を5:95の重量比で実施例7と同様の方法
で溶融混練し、樹脂組成物を得た。上記ボロン酸エステ
ル基含有SEPSの分岐度(α)は0.335であり、
上記ポリプロピレンの分岐度(β)は0.499であ
り、それらの差の絶対値|α−β|は0.164であっ
た。上記のポリプロピレン、上記の樹脂組成物、実施例
7で使用したEVOHを各層成分とした以外は、実施例
7と同様にして3種5層のシートを共押出成形により製
造した。得られたシートの樹脂組成物層とEVOH層の
層間接着力を測定したところ、1000g/15mmで
あった。この結果を表4に示す。
22L」)、無水マレイン酸変性ポリエチレン(デュポ
ン社製「BynelTM4125」)、実施例7で使用し
たEVOHを各層成分とした以外は、実施例7と同様に
して3種5層のシートを共押出成形により製造した。得
られたシートの樹脂組成物層とEVOH層の層間接着力
を測定したところ、130g/15mmであった。この
結果を表4に示す。
と、LLDPE(三井化学株式会社製「ウルトゼックス
2022L」)を25:75の重量比で実施例7と同様
の方法で溶融混練し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成
物を使用した以外は、実施例7と同様にして3種5層の
シートを共押出成形により製造した。得られたシートの
樹脂組成物層とEVOH層の層間接着力を測定したとこ
ろ、150g/15mmであった。この結果を表4に示
す。
PE(三井化学株式会社製「ウルトゼックス2022
L」)を50:50の重量比で実施例7と同様の方法で
溶融混練し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を使用
した以外は、実施例7と同様にして3種5層のシートを
共押出成形により製造した。得られたシートの樹脂組成
物層とEVOH層の層間接着力を測定したところ、50
g/15mmであった。この結果を表4に示す。
と、LLDPE(三井化学株式会社製「ウルトゼックス
2022L」)を25:75の重量比で実施例7と同様
の方法で溶融混練し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成
物を使用した以外は、実施例7と同様にして3種5層の
シートを共押出成形により製造した。得られたシートの
樹脂組成物層とEVOH層の層間接着力を測定したとこ
ろ、100g/15mmであった。この結果を表4に示
す。
してシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてsec
−ブチルリチウム45gを添加し、次いでスチレン3.
4Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基とし
てテトラヒドロフラン0.21Kgを加え、次いでブタ
ジエン33.2Kgおよびスチレン3.4Kgを順次添
加し、重合させてスチレン−ブタジエン−スチレン型の
トリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の分岐
度(α)は0.150であった。得られたブロック共重
合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒として、水
素圧力2MPa、反応温度100℃で水素添加を行い、
スチレン−水添ブタジエン−スチレンブロック共重合体
(SEBS)を得た。得られたブロック共重合体の重量
平均分子量は100900、スチレン含有量は17重量
%、水添率は95モル%であった。
ン−水添ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SE
BS)を使用し、ボラン−トリエチルアミン錯体(TE
AB)とホウ酸1,3−ブタンジオールエステル(BB
D)の混合液(TEAB/BBD=29/71、重量
比)のフィード速度を1.5kg/時とし、1,3−ブ
タンジオールのフィード速度を0.9kg/時とした以
外は、実施例1と同様にしてボロン酸1,3−ブタンジ
オールエステル基を含有するSEBSを得た。得られた
SEBSの官能基量の合計量は450μeq/g(ボロ
ン酸1,3−ブタンジオールエステル基310μeq/
g;ボロン酸プロピレングリコールエステル基140μ
eq/g)であり、二重結合量は130μeq/gであ
った。得られたホウ素含有基を有するSEBSの1H−
NMRチャートを図1に示す。
エステル基含有SEBSと、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE:三井化学株式会社製「ウルトゼックス2
022L」)を5:95の重量比で溶融混練し、樹脂組
成物を得た。ボロン酸エステル基含有SEBSの分岐度
(α)は0.150であり、直鎖状低密度ポリエチレン
の分岐度(β)は0.015であった。ボロン酸エステ
ル基含有SEBSの分岐度(α)と直鎖状低密度ポリエ
チレンの分岐度(β)との差の絶対値|α−β|は0.
135であった。また、ボロン酸エステル基含有SEB
Sのジエンブロックのメチル基由来水素含有率(γ)は
0.16であり、直鎖状低密度ポリエチレンのメチル基
由来水素含有率(δ)は0.04であり、それらの差の
絶対値|γ−δ|は0.12であった。
樹脂組成物、実施例7で使用したEVOHを各層成分と
した以外は、実施例7と同様にして3種5層のシートを
共押出成形により製造した。共押出成形により得られた
3種5層フィルムの製膜直後のシートの樹脂組成物層と
EVOH層とのT型剥離強度を20℃−65%RHの条
件下、オートグラフ(引張速度250mm/min)を
用いて測定し、得られた数値を層間接着力とした。層間
接着力は1100g/15mmであり、極めて優れた接
着性を示した。また、得られた多層シートは表面の平滑
性に優れ、良好な外観を有していた。
エステル基含有SEBSと、ポリプロピレン(日本ポリ
ケム社製「ノーブレンEA7A」)を50:50の重量
比で溶融混練し、樹脂組成物を得た。ボロン酸エステル
基含有SEBSの分岐度(α)は0.150であり、ポ
リプロピレンの分岐度(β)は0.499であった。ボ
ロン酸エステル基含有SEBSの分岐度(α)とポリプ
ロピレンの分岐度(β)との差の絶対値|α−β|は
0.349であった。また、ボロン酸エステル基含有S
EBSのジエンブロックのメチル基由来水素含有率
(γ)は0.16であり、ポリプロピレンのメチル基由
来水素含有率(δ)は0.49であり、それらの差の絶
対値|γ−δ|は0.33であった。
物、実施例7で使用したEVOHを各層成分とした以外
は、実施例7と同様にして3種5層のシートを共押出成
形により製造した。共押出成形により得られた3種5層
フィルムの製膜直後のシートの樹脂組成物層とEVOH
層とのT型剥離強度を20℃−65%RHの条件下、オ
ートグラフ(引張速度250mm/min)を用いて測
定し、得られた数値を層間接着力とした。層間接着力は
600g/15mmであった。また、得られた多層シー
トは、実施例13で得られた多層シートと比べて、表面
の平滑性に劣った。
エステル基含有SEBSと、ポリプロピレン(日本ポリ
ケム社製「ノーブレンEA7A」)を25:75の重量
比で溶融混練し、樹脂組成物を得た。ボロン酸エステル
基含有SEBSの分岐度(α)0.150であり、ポリ
プロピレンの分岐度(β)は0.499であった。ボロ
ン酸エステル基含有SEBSの分岐度(α)とポリプロ
ピレンの分岐度(β)との差の絶対値|α−β|は0.
349であった。また、ボロン酸エステル基含有SEB
Sのジエンブロックのメチル基由来水素含有率(γ)は
0.16であり、ポリプロピレンのメチル基由来水素含
有率(δ)は0.49であり、それらの差の絶対値|γ
−δ|は0.33であった。
物、実施例7で使用したEVOHを各層成分とした以外
は、実施例7と同様にして3種5層のシートを共押出成
形により製造した。共押出成形により得られた3種5層
フィルムの製膜直後のシートの樹脂組成物層とEVOH
層とのT型剥離強度を20℃−65%RHの条件下、オ
ートグラフ(引張速度250mm/min)を用いて測
定し、得られた数値を層間接着力とした。層間接着力は
250g/15mmであった。
に、スチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)の分
岐度(α)とポリオレフィン(B1)の分岐度(β)と
の差の絶対値|α−β|が0.25以下である場合に
は、それが0.25を超える場合よりも層間接着性が良
好である。また、それらのメチル基由来水素含有率の差
の絶対値|γ−δ|が0.25以下である場合にも、そ
れが0.25を超える場合よりも層間接着性が良好であ
る。一方、樹脂組成物(C)中のスチレン−水添ジエン
ブロック共重合体(A)の含有量を大きくすることであ
る程度接着性の改善が可能であるが、この場合には得ら
れるシートの表面の平滑性が劣ることになった。
としてシクロヘキサン75Kg、重合開始剤としてse
c−ブチルリチウム21gを添加し、次いでスチレン
2.5Kgを添加し、50℃で重合した後、ルイス塩基
としてテトラヒドロフラン0.59Kgを添加し、次い
でイソプレン20Kgおよびスチレン2.5Kgを順次
添加し、重合させてスチレン−イソプレン−スチレン型
のトリブロック共重合体を得た。ブロック共重合体の分
岐度(α)は0.335であった。得られたブロック共
重合体を、シクロヘキサン中、Pd/Cを触媒として、
水素圧力2MPa、反応温度100℃で水素添加を行
い、スチレン−水添イソプレン−スチレンブロック共重
合体(SEPS)を得た。得られたブロック共重合体の
重量平均分子量は100000、スチレン含有量は20
重量%、水添率は91モル%であった。
ン−水添イソプレン−スチレンブロック共重合体(SE
PS)を使用し、ボラン−トリエチルアミン錯体(TE
AB)とホウ酸1,3−ブタンジオールエステル(BB
D)の混合液(TEAB/BBD=29/71、重量
比)のフィード速度を1.4kg/時とし、1,3−ブ
タンジオールのフィード速度を0.9kg/時とした以
外は、実施例1と同様にしてボロン酸1,3−ブタンジ
オールエステル基を含有するSEPSを得た。得られた
SEBSの官能基量の合計量は580μeq/g(ボロ
ン酸1,3−ブタンジオールエステル基490μeq/
g;ボロン酸プロピレングリコールエステル基90μe
q/g)であり、二重結合量は430μeq/gであっ
た。得られたホウ素含有基を有するSEPSの1H−N
MRチャートを図2に示す。
エステル基含有SEPSと、ポリプロピレン(日本ポリ
ケム社製「ノーブレンEA7A」)を10:90の重量
比で溶融混練し、樹脂組成物を得た。ボロン酸エステル
基含有SEPSの分岐度(α)は0.335であり、ポ
リプロピレンの分岐度(β)は0.499であった。ボ
ロン酸エステル基含有SEPSの分岐度(α)とポリプ
ロピレンの分岐度(β)との差の絶対値|α−β|は
0.164であった。また、ボロン酸エステル基含有S
EPSのジエンブロックのメチル基由来水素含有率
(γ)は0.45であり、ポリプロピレンのメチル基由
来水素含有率(δ)は0.49であり、それらの差の絶
対値|γ−δ|は0.04であった。
物、実施例7で使用したEVOHを各層成分とした以外
は、実施例7と同様にして3種5層のシートを共押出成
形により製造した。共押出成形により得られた3種5層
フィルムの製膜直後のシートの樹脂組成物層とEVOH
層とのT型剥離強度を20℃−65%RHの条件下、オ
ートグラフ(引張速度250mm/min)を用いて測
定し、得られた数値を層間接着力とした。層間接着力は
600g/15mmであり、優れた接着性を示した。ま
た、得られた多層シートは表面の平滑性に優れ、良好な
外観を有していた。
−水添ジエンブロック共重合体は、ポリオレフィンなど
の他樹脂との相容性、接着性が良好であり、単独で、ま
たは他の樹脂との組成物として、相容性改質剤、接着性
付与剤として使用することができる。
EBSの1H−NMRチャートである。
EPSの1H−NMRチャートである。
Claims (20)
- 【請求項1】 ボロン酸基および水の存在下でボロン酸
基に転化し得るホウ素含有基からなる群より選ばれる少
なくとも1種の官能基を側鎖に含有するスチレン−水添
ジエンブロック共重合体(A)であって、該ブロック共
重合体(A)に含有される前記官能基量が100〜20
00μeq/gであり、かつ該ブロック共重合体(A)
に含有されるスチレン単位と水添ジエン単位の重量比
[(スチレン単位)/(水添ジエン単位)]が5/95
〜70/30であることを特徴とするスチレン−水添ジ
エンブロック共重合体(A)。 - 【請求項2】 スチレン−水添ジエンブロック共重合体
(A)に含有されるオレフィン性二重結合量が2000
μeq/g以下である、請求項1に記載のスチレン−水
添ジエンブロック共重合体(A)。 - 【請求項3】 水添ジエンブロックを構成するジエン単
量体がブタジエンおよび/またはイソプレンである、請
求項1または2に記載のスチレン−水添ジエンブロック
共重合体(A)。 - 【請求項4】 官能基がボロン酸環状エステル基であ
る、請求項1〜3のいずれか1項に記載のスチレン−水
添ジエンブロック共重合体(A)。 - 【請求項5】 重量平均分子量が1000〜10000
00である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチ
レン−水添ジエンブロック共重合体(A)。 - 【請求項6】 原料のスチレン−水添ジエンブロック共
重合体のオレフィン性二重結合に、ボロン酸基および水
の存在下でボロン酸基に転化し得るホウ素含有基からな
る群より選ばれる少なくとも1種の官能基を付加反応に
より導入することを特徴とする、請求項1〜5のいずれ
か1項に記載のスチレン−水添ジエンブロック共重合体
(A)の製造方法。 - 【請求項7】 原料のスチレン−水添ジエンブロック共
重合体のジエンブロックの水添率が90〜98モル%で
ある請求項6に記載のスチレン−水添ジエンブロック共
重合体(A)の製造方法。 - 【請求項8】 原料のスチレン−水添ジエンブロック共
重合体と、ホウ素−水素結合を有するホウ素化合物とを
押出機内で溶融混練する請求項6または7に記載のスチ
レン−水添ジエンブロック共重合体(A)の製造方法。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載のス
チレン−水添ジエンブロック共重合体(A)と(A)以
外の熱可塑性樹脂(B)とを、重量比[(A)/
(B)]で1/99〜50/50の割合で含有すること
を特徴とする熱可塑性樹脂組成物(C)。 - 【請求項10】 熱可塑性樹脂(B)がポリオレフィン
(B1)である、請求項9に記載の熱可塑性樹脂組成物
(C)。 - 【請求項11】 下記式(1)を満足することを特徴と
する請求項10に記載の熱可塑性樹脂組成物(C)。 |α−β|≦0.25 (1) ただし、 α:ブロック共重合体(A)のジエンブロックの分岐度 β:ポリオレフィン(B1)の分岐度 - 【請求項12】 下記式(2)を満足することを特徴と
する請求項10または11に記載の熱可塑性樹脂組成物
(C)。 |γ−δ|≦0.25 (2) ただし、 γ:ブロック共重合体(A)のジエンブロックのメチル
基由来水素含有率 δ:ポリオレフィン(B1)のメチル基由来水素含有率 - 【請求項13】 請求項9〜12のいずれか1項に記載
の熱可塑性樹脂組成物(C)からなる接着剤。 - 【請求項14】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の
スチレン−水添ジエンブロック共重合体(A)層および
(A)以外の熱可塑性樹脂(D)層からなる多層構造
体。 - 【請求項15】 請求項9〜12のいずれか1項に記載
の熱可塑性樹脂組成物(C)層および(A)以外の熱可
塑性樹脂(D)層からなる多層構造体。 - 【請求項16】 熱可塑性樹脂組成物(C)層に含まれ
る熱可塑性樹脂(B)がポリオレフィン(B1)であ
り、かつ熱可塑性樹脂(D)層を構成する熱可塑性樹脂
(D)がポリオレフィン(D1)である請求項15記載
の多層構造体。 - 【請求項17】 前記ポリオレフィン(B1)およびポ
リオレフィン(D1)がいずれも、その構成成分として
同一のα−オレフィンを50重量%以上含有するポリオ
レフィンである請求項16記載の多層構造体。 - 【請求項18】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
(E)層と、前記熱可塑性樹脂(D)層とを、前記熱可
塑性樹脂組成物(C)層を介して積層してなる請求項1
5〜17のいずれか1項に記載の多層構造体。 - 【請求項19】 エチレン−ビニルアルコール共重合体
(E)のアルカリ金属塩の含有量が金属元素換算で10
0ppm以下である、請求項18記載の多層構造体。 - 【請求項20】 共押出成形又は多層射出成形してなる
請求項14〜19のいずれか1項に記載の多層構造体。
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