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JP2002307279A - 研磨工具、研磨工具保持装置、研磨装置、および前記研磨工具を加工する合わせ研磨方法 - Google Patents

研磨工具、研磨工具保持装置、研磨装置、および前記研磨工具を加工する合わせ研磨方法

Info

Publication number
JP2002307279A
JP2002307279A JP2001110774A JP2001110774A JP2002307279A JP 2002307279 A JP2002307279 A JP 2002307279A JP 2001110774 A JP2001110774 A JP 2001110774A JP 2001110774 A JP2001110774 A JP 2001110774A JP 2002307279 A JP2002307279 A JP 2002307279A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
polishing tool
tool
plate
spherical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001110774A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsukasa Nagayasu
司 永安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001110774A priority Critical patent/JP2002307279A/ja
Publication of JP2002307279A publication Critical patent/JP2002307279A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合わせ加工による球面精度が高く、しかも工
具コストの低い研磨工具を実現する。 【解決手段】 研磨シート2を研磨面とする研磨皿1
は、研磨面の背面側に輪帯突起部3を有し、その中心穴
3aに、研磨皿保持治具10の上型11に固着された柱
状体11aを嵌挿してビス12aによって締結する。研
磨皿1の高さ調整は、ビス12aを緩めて輪帯突起部3
に対する柱状体11aの嵌挿深さを変えることによって
行なう。柱状体11aにビス12aの打痕がついたら、
柱状体11aのみを変えればよい。また、輪体突起部3
の中心穴3aの底部に研磨皿1の合わせ加工に用いるカ
ンザシ受け4が配設されており、合わせ加工時の合わせ
支点角が大きいため、合わせ加工の精度と安定性を向上
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ等の光学素
子の研磨加工に使用される研磨工具、研磨工具保持装
置、研磨装置、および前記研磨工具を加工する合わせ研
磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レンズ等の光学素子を研磨加工するため
の球心研磨装置においては、研磨工具である研磨皿を下
軸主軸側に取り付けて回転させ、研磨皿を被加工物に押
し付けて、研磨皿の球面曲率を中心とする揺動機構によ
って揺動させる。この研磨装置に用いる研磨皿は、一般
的に、図5に示すような機構をもった研磨皿保持治具に
保持される。
【0003】図5において、研磨皿101は、研磨シー
ト102による研磨面を有し、研磨皿101の本体部1
01aは、柱状突起部103と一体で製作されており、
柱状突起部103の中央部にはカンザシ受け104が取
り付けられる。研磨皿101の柱状突起部103の寸法
公差は、±0.03mm程度となっている。
【0004】他方、研磨皿保持治具110は、研磨皿1
01の柱状突起部103と嵌合する嵌合穴111aを備
えた上型111を有し、研磨皿101の柱状突起部10
3を上型111の嵌合穴111aの所定深さまで嵌挿
し、ビス112によって締め付けて固定する。
【0005】上型111は、軸心調整ねじ113によっ
て、主軸下軸の回転部と一体である下型114に固定さ
れる。
【0006】研磨皿101に研磨シート102を貼り付
けて合わせ加工を行なった後に、研磨皿101の球面曲
率Rの中心点Oと研磨装置の揺動旋回中心B−Cが一致
するように研磨皿101の高さAを調整する。
【0007】この高さ調整方法としては、研磨皿保持治
具110の上型111の嵌合穴111aに研磨皿101
の柱状突起部103を嵌合させ、図示しない軸心・高さ
測定器を用いて、研磨皿101の球面曲率Rの中心位置
を測定して高さを調整し、ビス112により固定する。
【0008】軸心の調整方法は、軸心調整ねじ113を
緩めた状態で、前記軸心・高さ調整器により研磨皿10
1の球面の偏心を測定して、研磨皿101が保持された
研磨皿保持治具110の上型111を微小スライドさせ
ながら研磨皿101の球面を所定の偏心精度内に調整
し、その後に軸心調整ねじ113を締め付けて上型11
1を下型114に固定する。
【0009】上記の軸心調整および高さ調整は、いずれ
も公差±0.02mm以下の精度を必要としている。
【0010】図6は、研磨皿101に貼り付けられた研
磨シート102の表面を所定の球面曲率Rの球面に加工
するための合わせ研磨方法を示す図である。
【0011】合わせ皿120は、ダイヤモンドペレット
を貼り付けた研磨面、あるいは、ダイヤモンド総型で作
られ所定の球面曲率に創成された研磨面を有する合わせ
工具である。合わせ皿120は、図示しない合わせ研磨
機の下軸主軸に取り付けられ、略100〜200rpm
で回転している。
【0012】合わせ研磨機の揺動アームにはカンザシ1
21が取り付けられ、所定の速度で左右揺動する機構と
なっている。
【0013】この合わせ方法においては、回転する合わ
せ皿120と当接するように研磨皿101の球面をセッ
トし、研磨皿101の柱状突起部103の中央部に取り
付けたカンザシ受け104にカンザシ121を押し付
け、押圧・保持しながら左右揺動させて一定時間運動さ
せることで研磨シート102を研磨する。これによっ
て、研磨シート102のうねりは平坦になり、かつ所定
の球面精度を創成できる。研磨シート102の研磨量
は、研磨シート102のうねりを平坦にし、かつ所定の
球面精度を満足するために通常0.04〜0.05mm
が必要である。
【0014】上記の手順で球面創成され、研磨皿保持治
具110にセットされた研磨皿101は、前記球心研磨
装置の下軸主軸部に取り付けられ、レンズ等の研磨加工
に使用される。球心研磨装置による研磨加工は、研磨加
工圧が研磨皿101の球面の球心方向に向かうため、安
定したレンズ精度を得ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、以下のような未解決の課題があった。
【0016】図5に示す装置では、研磨皿101の柱状
突起部103は、前述の高さ調整のために研磨皿保持治
具110の上型111の嵌合穴111aとの嵌合深さを
調整してビス112により締め付ける工程を繰り返し行
なう。この場合、高さを一定にする必要があるため、研
磨皿101の柱状突起部103は、常に同一位置にビス
112が位置し、締め付けられるたびに打痕がつき、研
磨皿101を繰り返し使用すると、顕著な打痕となり、
ビス112を締め付ける前と締め付け後で高さにずれが
生じてしまうという現象があらわれる。
【0017】このために、軸心・高さ調整に膨大な時間
が必要となり、最悪の場合は高さ調整ができなくなり、
高価な研磨皿が使用不能となっていた。
【0018】加えて、研磨皿101の研磨面の球面を創
成する合わせ研磨加工においても次のような問題が発生
していた。図6に示すように、研磨皿101は、研磨皿
保持治具110の上型111の嵌合穴111aに保持・
固定される柱状突起部103と一体であるため、研磨皿
101の回転軸Zと、研磨皿101の研磨シート102
上の球面の外周辺上の1点Gから研磨皿101のカンザ
シ受け104とカンザシ121が接触する点Fを結ぶ線
G−Fとの間の角度(合わせ支点角)θ1 は、研磨皿1
01の研磨シート102上の球面中心Oと研磨皿101
の研磨シート102上の球面の外周辺上の1点Gを結ぶ
線O−Gと直交して研磨皿101の回転軸Z上の1点D
と交わる線G−Dと回転軸Zとの角度(研磨皿接触角)
θ2 より小さくなる。このために、合わせ加工時の支点
が合わせ皿120の加工面から遠のく結果となり、研磨
皿101に貼り付けられた研磨シート102と合わせ皿
120との当接面では、カンザシ121で押圧・保持さ
れ左右揺動運動を与えられた場合に、振動が発生し、ば
たついた状態で合わせ加工が行なわれる。
【0019】このような振動の発生要因は以下のように
推察される。すなわち、カンザシ121と研磨皿101
のカンザシ受け104の接する点Fは、球面曲率R1
軌跡TR1 に沿って左右運動を繰り返す。このとき研磨
皿101の研磨シート102と合わせ皿120の当接面
は、球面曲率Rの軌跡TRに沿って動くが、カンザシ1
21の軌跡TR1 と前記当接面の軌跡TRとの距離が遠
くなると、それぞれ、回転モーメント支点への力の加わ
る方向線のずれが増大し、当接面上でスムーズな作動を
得ることができなくなり、これに起因する摩擦抵抗に、
研磨シート102の初期球面精度等の外部要因による不
具合が重なって、前記当接面にビビリ振動が発生してし
まう。
【0020】ビビリ振動が発生すると、研磨シート10
2の球面は、バタツキの影響で周辺部が多く摩耗し、そ
の結果、合わせ皿120のもつ球面を精度よく転写でき
ないため、球心研磨装置に研磨皿101をセットしてレ
ンズを加工した際には、所定の精度規格を満足できない
ものとなってしまう。
【0021】また、前記当接面のバタツキにより、合わ
せ時間に対する研磨シート102の研磨量が著しく低下
するという問題も発生し、研磨皿101の合わせ加工に
所定の時間をかけても所望の球面を得られず、その結
果、レンズの研磨加工において所定の精度規格を満足で
きなくなる。
【0022】本発明は上記従来の技術の有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、研磨工具保持装置に
対する取り付け部のトラブルを防ぐとともに、合わせ研
磨における加工精度を大幅に向上させることのできる研
磨工具、研磨工具保持装置、研磨装置、および前記研磨
工具を加工する合わせ研磨方法を提供することを目的と
するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の研磨工具は、球面状の研磨面を有する本体
部と、前記研磨面に対して前記本体部の背面側から突出
する輪帯突起部と、該輪帯突起部の中心穴に嵌挿される
柱状体を前記輪帯突起部に着脱自在に固定するための固
着手段を有し、前記柱状体を介して前記本体部が研磨工
具保持装置に取り付けられることを特徴とする。
【0024】輪帯突起部の中心穴の底部にカンザシ受け
が配設されているとよい。
【0025】固着手段が、輪帯突起部を径方向に貫通す
るビスを有するとよい。
【0026】本発明の研磨工具保持装置は、上記の研磨
工具の輪帯突起部の中心穴に嵌挿される柱状体と、該柱
状体を保持する上型と、該上型を所定の平面内で微動調
整自在に保持する下型を有することを特徴とする。
【0027】柱状体が、研磨工具の輪帯突起部の中心穴
に嵌合する小径部を有するものでもよい。
【0028】本発明の研磨装置は、上記の研磨工具と、
該研磨工具を回転駆動する駆動手段を有することを特徴
とする。
【0029】また、上記の研磨工具保持装置によって保
持された研磨工具と、該研磨工具を回転駆動する駆動手
段を有するものでもよい。
【0030】本発明の合わせ研磨方法は、上記の研磨工
具を合わせ皿によって合わせ研磨する合わせ研磨方法で
あって、前記研磨工具の合わせ支点角を研磨工具接触角
より大きく設定して研磨加工を行なうことを特徴とす
る。
【0031】
【作用】研磨工具である研磨皿の本体部の背面側に輪帯
突起部を設けて、その中心穴に研磨工具保持装置の柱状
体を嵌挿し、嵌挿深さを調整することで研磨面の高さ調
整を行なう。
【0032】高さ調整による打痕によって柱状体が損傷
したときは、柱状体のみを交換すればよいから、研磨皿
の本体部と柱状体が一体である場合のように高価な研磨
皿全体を交換する必要がなく、メンテナンスのコスト削
減に貢献できる。
【0033】また、輪帯突起部の中心穴の底面にカンザ
シ受けを設けることで、研磨工具の合わせ研磨における
合わせ支点角を研磨工具接触角より大きく設定すること
ができるため、合わせ研磨の加工精度を大幅に向上さ
せ、球面精度の高い研磨面を有する研磨工具を実現でき
る。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0035】図1は一実施の形態による研磨工具と研磨
工具保持装置を示すもので、研磨工具である研磨皿1
は、研磨シート2による研磨面を有し、研磨皿1の本体
部1aは、研磨面の背面側に輪帯突起部3を備えてお
り、輪帯突起部3の中心穴3aの底部にはカンザシ受け
4が取り付けられている。
【0036】他方、研磨工具保持装置である研磨皿保持
治具10は、研磨皿1の輪帯突起部3の中心穴3aに嵌
合する柱状体11aを備えた上型11を有し、研磨皿1
の輪帯突起部3の中心穴3aに上型11の柱状体11a
の所定深さまで嵌挿し、固着手段であるビス12aによ
って締め付けて固定する。柱状体11aはビス12bに
よって上型11に固定され、上型11は、軸心調整ねじ
13によって、主軸下軸の回転部と一体である下型14
に固定される。
【0037】研磨皿1に研磨シート2を貼り付けて合わ
せ加工を行なった後に、研磨皿1の球面曲率Rの中心点
Oと研磨装置の揺動旋回中心B−Cが一致するように研
磨皿1の高さAを調整する。
【0038】この高さ調整方法としては、研磨皿保持治
具10の上型11の柱状体11aを研磨皿1の輪帯突起
部3の中心穴3aに嵌合させ、図示しない軸心・高さ測
定器を用いて、研磨皿1の球面曲率Rの中心位置を測定
して高さを調整し、ビス12aにより固定する。
【0039】軸心の調整方法は、軸心調整ねじ13を緩
めた状態で、前記軸心・高さ調整器により研磨皿1の球
面の偏心を測定して、研磨皿1が保持された研磨皿保持
治具10の上型11を微小スライドさせながら研磨皿1
の球面を所定の偏心精度内に調整し、その後に軸心調整
ねじ13を締め付けて上型11を下型14に固定する。
【0040】上記の軸心調整および高さ調整は、いずれ
も公差±0.02mm以下の精度を必要としている。
【0041】図4は、研磨皿1の合わせ加工方法を示す
もので、合わせ皿20は、ダイヤモンドペレットを貼り
付けた研磨面、あるいは、ダイヤモンド総型で作られ所
定の球面曲率に創成された研磨面を有する合わせ工具で
ある。合わせ皿20は、図示しない合わせ機の下軸主軸
に取り付けられ、略100〜200rpmで回転してい
る。
【0042】合わせ機の揺動アームにはカンザシ21が
取り付けられ、所定の速度で左右揺動する機構となって
いる。
【0043】この合わせ方法は、回転する合わせ皿20
と当接するように研磨皿1の球面をセットし、研磨皿1
の輪帯突起部3の中央部に取り付けたカンザシ受け4に
カンザシ21を押し付け、押圧・保持し左右揺動させて
一定時間運動させることで研磨シート2を研磨する。こ
れによって、研磨シート2のうねりは平坦になり、かつ
所定の球面精度を創成できる。研磨シート2の摩耗量
は、研磨シート2のうねりを平坦にし、かつ所定の球面
精度を満足するために通常0.04〜0.05mmが必
要である。
【0044】上記の手順で球面創成され、研磨皿保持治
具10にセットされた研磨皿1は、前記球心研磨機の下
軸主軸部に取り付けられ、レンズ等の研磨加工に使用さ
れる。球心研磨加工機による研磨加工は、研磨加工圧が
研磨皿1の球面の球心方向に向かうため、安定したレン
ズ精度を得ることができる。
【0045】研磨皿1のカンザシ受け4は、前述のよう
に、輪帯突起部3の中心穴3aの底部に配設されている
ため、図4の合わせ研磨加工における合わせ支点角であ
る研磨皿支点角θ1 は、研磨工具接触角である研磨皿接
触角θ2 より大きくなる。その結果、合わせ時の支点F
が加工面に近づき、研磨皿1に貼り付けられた研磨シー
ト2と合わせ皿20との当接面は、カンザシ21で押圧
・保持され左右揺動運動を与えられた場合も振動が発生
せず転写性が安定向上する。
【0046】すなわち、合わせ加工のカンザシ21と研
磨皿1のカンザシ受け4の接する支点Fは、球面曲率R
1 の軌跡TR1 に沿って左右揺動を繰り返す。このとき
の研磨皿1の研磨シート2と合わせ皿20の当接面は、
球面曲率Rの軌跡TRに沿って動くが、前記カンザシ2
1の軌跡TR1 と前記軌跡TRとの距離が近くなるほ
ど、振動等のトラブルのない安定した合わせ加工を行な
うことができる。
【0047】研磨皿1を使用しての研磨手順は、まず、
研磨皿1にポリウレタン等で作られた研磨シート2を貼
り付け・接着する。貼付後の研磨シート2の球面は、研
磨シート2自体のうねりや凸凹がある状態で目標値に近
い球面曲率に出来上がっている。
【0048】次に、研磨シート2の球面精度および表面
状態を所定の形状にするために、合わせ皿20で合わせ
加工を行なう。合わせ加工時のカンザシ21と研磨皿1
のカンザシ受け4の接する支点Fは、研磨皿1に貼り付
けられた研磨シート2と合わせ皿20との当接面に近づ
くように設定されているため、カンザシ21で合わせ皿
20に押圧・保持された研磨皿1に左右揺動運動を与え
た場合でも、振動が発生せず転写性が向上し、しかも安
定する。従って、確実に所定の球面精度を得ることがで
きる。また、研磨シート2の必要摩耗量(0.04〜
0.05mm程度)も短時間で達成できる。
【0049】なお、研磨皿支点角θ1 の設定に当たって
は、研磨皿接触角θ2 近傍に不具合の生じる境界角があ
ることが実験結果によって判明しており、実験結果から
安定した転写性の得られる設定値とした。
【0050】合わせ加工後の研磨皿1を、前述のように
研磨皿保持治具10に保持させて、研磨装置に装着し、
レンズ等を研磨する。研磨皿保持治具10の上型11の
柱状体11aは、ビス12aによる締め付けによる損傷
が進むと、交換が必要であるが、安価な棒材形状である
ため、従来例のように研磨皿全体を交換する場合に比べ
て、極めて低コストですむというコストメリットがあ
る。
【0051】図2は一変形例を示す。これは、研磨皿1
の球面曲率が比較的小さい場合に、輪帯突起部3の輪帯
形状も小さくなるため、研磨皿保持治具10の上型11
に固定ビス12bにより着脱可能な柱状体11aの上部
に小径部11bを設けて、該小径部11bを研磨皿1の
輪帯突起部3の中心穴3aに嵌挿したものである。
【0052】図3は、上記の構成の研磨皿を取り付けた
研磨装置を示す。研磨皿1と同様の研磨皿201は図示
しない研磨皿保持治具を介して下軸である工具軸221
に取り付けられる。レンズ素材であるワークWは、保持
材203を介してホルダ204に保持され、ワーク軸シ
ャフト205は、ワーク軸スリーブ206に対して、ラ
ジアル方向を軸受で支持されており、自由に回転揺動で
きる。このワーク軸スリーブ206は、ワーク軸ハウジ
ング207に対して紙面上下方向に摺動可能であり、上
端にはストッパSが抜け防止のため、取り付けられてい
る。
【0053】ワーク軸ハウジング207はワーク軸スラ
イド212と一体化されており、このワーク軸スライド
212がガイド213に対して、紙面上下方向にエアシ
リンダ215を用いて駆動される。
【0054】また、ワーク軸スリーブ206の上端とワ
ーク軸ハウジング207の上端の間に取り付けられた加
圧スプリング209が自然長より伸びることにより、ホ
ルダ204を介してワークWを研磨皿201に対して紙
面下向きに押圧し、荷重を与えることができる。このと
き、与える荷重は、与圧調整プレート210上で加圧ス
プリング209の下端を止めるねじ211により調整さ
れる。
【0055】他方、駆動手段である工具軸回転モータ2
25の回転が回転ベルト223を介して伝えられ、研磨
皿201、ホルダ204とともに工具軸221が回転す
る。また、偏心したリンク227を取り付けられた揺動
回転軸226は、図示しないモータにより回転させら
れ、揺動プレート220を駆動する。
【0056】ねじ211の位置により荷重値を調整した
後、研磨皿201上に置かれたワークWをワーク軸スラ
イド212が降下することにより、ホルダ204がワー
クWを押圧する。その後、工具軸221および揺動回転
軸226を回転させることにより、研磨皿201が回転
および揺動運動し、一定時間研磨加工を行なう。
【0057】このとき、研磨皿201の球面曲率の球心
Oは、揺動回転中心と一致するように設定してあり、ワ
ークWはホルダ204に保持され、ホルダ204と一体
化したワーク軸シャフト205とともに加工面から受け
る摩擦力により回転する。
【0058】研磨皿201は、前述のように、合わせ加
工時の合わせ皿の球面精度の転写性が高いため、球面を
精度を良く作り出されており、また、高精度な球心高さ
の調整が可能である。このような好条件で研磨加工され
たレンズは、再現性のよい極めて高い球面精度を有し、
高品質を保証される。
【0059】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0060】研磨皿の合わせ研磨における加工精度と安
定性を大幅に向上させるとともに、工具コストの削減に
貢献できる。
【0061】これによってレンズ等の研磨加工における
球面加工精度を大幅に向上させ、高品質のレンズを安価
に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態による研磨皿と研磨皿保持治具を
示す模式図である。
【図2】一変形例を示す模式図である。
【図3】研磨装置を説明する図である。
【図4】図1の研磨皿の合わせ加工を説明する図であ
る。
【図5】一従来例を示す模式図である。
【図6】図5の研磨皿の合わせ加工を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1、201 研磨皿 1a 本体部 2 研磨シート 3 輪帯突起部 3a 中心穴 4 カンザシ受け 10 研磨皿保持治具 11 上型 11a 柱状体 11b 小径部 12a、12b ビス 13 軸心調整ねじ 14 下型 20 合わせ皿 21 カンザシ 204 ホルダ 205 ワーク軸シャフト 210 与圧調整シャフト 212 ワーク軸スライド 215 エアシリンダ 221 工具軸 225 工具軸回転モータ 226 揺動回転軸

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球面状の研磨面を有する本体部と、前記
    研磨面に対して前記本体部の背面側から突出する輪帯突
    起部と、該輪帯突起部の中心穴に嵌挿される柱状体を前
    記輪帯突起部に着脱自在に固定するための固着手段を有
    し、前記柱状体を介して前記本体部が研磨工具保持装置
    に取り付けられることを特徴とする研磨工具。
  2. 【請求項2】 輪帯突起部の中心穴の底部にカンザシ受
    けが配設されていることを特徴とする請求項1記載の研
    磨工具。
  3. 【請求項3】 固着手段が、輪帯突起部を径方向に貫通
    するビスを有することを特徴とする請求項1または2記
    載の研磨工具。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか1項記載の研
    磨工具を保持する研磨工具保持装置であって、前記研磨
    工具の輪帯突起部の中心穴に嵌挿される柱状体と、該柱
    状体を保持する上型と、該上型を所定の平面内で微動調
    整自在に保持する下型を有する研磨工具保持装置。
  5. 【請求項5】 柱状体が、研磨工具の輪帯突起部の中心
    穴に嵌合する小径部を有することを特徴とする請求項4
    記載の研磨工具保持装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3いずれか1項記載の研
    磨工具と、該研磨工具を回転駆動する駆動手段を有する
    研磨装置。
  7. 【請求項7】 請求項4または5記載の研磨工具保持装
    置によって保持された研磨工具と、該研磨工具を回転駆
    動する駆動手段を有する研磨装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし3いずれか1項記載の研
    磨工具を合わせ皿によって合わせ研磨する合わせ研磨方
    法であって、前記研磨工具の合わせ支点角を研磨工具接
    触角より大きく設定して研磨加工を行なうことを特徴と
    する合わせ研磨方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103144005A (zh) * 2013-03-19 2013-06-12 西安交通大学苏州研究院 一种球面及平面光学元件的面接触磨抛装置及方法
CN103170886A (zh) * 2013-03-19 2013-06-26 西安交通大学苏州研究院 一种球面及平面光学元件的线接触磨抛装置及方法
CN103192305A (zh) * 2013-03-19 2013-07-10 西安交通大学苏州研究院 一种非球面光学元件的点接触抛光装置及方法
JP2016097492A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 株式会社永田製作所 研削若しくは研磨による加工工程を有するレンズの製造方法

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