JP2002306162A - 不活性化米ぬかリパーゼの製造方法 - Google Patents
不活性化米ぬかリパーゼの製造方法Info
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- JP2002306162A JP2002306162A JP2001100433A JP2001100433A JP2002306162A JP 2002306162 A JP2002306162 A JP 2002306162A JP 2001100433 A JP2001100433 A JP 2001100433A JP 2001100433 A JP2001100433 A JP 2001100433A JP 2002306162 A JP2002306162 A JP 2002306162A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】リパーゼを不活性化する方法及び安定性の高い
米ぬかの提供。 【解決手段】a)米ぬかからリパーゼ酵素を抽出し、塩析
剤を用いてこのリパーゼ酵素を精製し、活性なリパーゼ
酵素を得ること、b)1:10、1:100、1:250、1:75
0及び1:1500の蛋白質:リガンドのモル比でリガンド
を調製すること、c)前記活性なリパーゼ酵素とリガンド
を混合し、これに基質を加え、次いでCaCl2のよう
な活性化剤を0.1Mの濃度で加えること、d)こうして得
られた混合物を4時間インキュベートし、活性をチェッ
クすること、e)この混合物から不活性化リパーゼ酵素を
分離することによる不活性化米ぬかリパーゼの製造方
法。
米ぬかの提供。 【解決手段】a)米ぬかからリパーゼ酵素を抽出し、塩析
剤を用いてこのリパーゼ酵素を精製し、活性なリパーゼ
酵素を得ること、b)1:10、1:100、1:250、1:75
0及び1:1500の蛋白質:リガンドのモル比でリガンド
を調製すること、c)前記活性なリパーゼ酵素とリガンド
を混合し、これに基質を加え、次いでCaCl2のよう
な活性化剤を0.1Mの濃度で加えること、d)こうして得
られた混合物を4時間インキュベートし、活性をチェッ
クすること、e)この混合物から不活性化リパーゼ酵素を
分離することによる不活性化米ぬかリパーゼの製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不活性化米ぬかリ
パーゼの製造方法に関する。詳細には、本発明は、ベン
ゼンホウ素酸を用いる不活性化米ぬかリパーゼの製造方
法に関する。
パーゼの製造方法に関する。詳細には、本発明は、ベン
ゼンホウ素酸を用いる不活性化米ぬかリパーゼの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】様々なプロセスにおけるその用途のた
め、酵素に対する要求が増大している。酵素は、栄養、
食品科学及び臨床医学のような多くの分野において用途
が見い出されている。この領域において、最近リパーゼ
が注目されている。
め、酵素に対する要求が増大している。酵素は、栄養、
食品科学及び臨床医学のような多くの分野において用途
が見い出されている。この領域において、最近リパーゼ
が注目されている。
【0003】リパーゼは加水分解酵素に属するものであ
り、トリ、ジ及びモノグリセリドのエステル結合の開裂
を触媒する。リパーゼの天然基質は、水への溶解度が低
いトリグリセリドである。今日、リパーゼは有機化学
者、薬学者、生化学者、生物工学者、食品技術者、及び
生物化学技術者によって選択されている酵素である。
り、トリ、ジ及びモノグリセリドのエステル結合の開裂
を触媒する。リパーゼの天然基質は、水への溶解度が低
いトリグリセリドである。今日、リパーゼは有機化学
者、薬学者、生化学者、生物工学者、食品技術者、及び
生物化学技術者によって選択されている酵素である。
【0004】食品において望ましくないリパーゼのよう
な酵素は不活性化することが必要であり、従って食品グ
レードの米ぬかオイルを製造するために米ぬかを安定化
するための改良方法が必要である。米ぬかは10〜26%の
可食グレードのオイルを含むが、米ぬかのリパーゼ含有
量が高いため、可食グレードのオイルを製造するために
これを大スケールでかつ連続的に使用することが妨げら
れる。米ぬか中のリパーゼ活性を最小にするため、多く
の物理的及び化学的方法が試みられてきた。化学阻害剤
による米ぬかの安定化、換言すれば米ぬかリパーゼの不
活性化は、可食オイルを供給するための需要を高めると
予想される。
な酵素は不活性化することが必要であり、従って食品グ
レードの米ぬかオイルを製造するために米ぬかを安定化
するための改良方法が必要である。米ぬかは10〜26%の
可食グレードのオイルを含むが、米ぬかのリパーゼ含有
量が高いため、可食グレードのオイルを製造するために
これを大スケールでかつ連続的に使用することが妨げら
れる。米ぬか中のリパーゼ活性を最小にするため、多く
の物理的及び化学的方法が試みられてきた。化学阻害剤
による米ぬかの安定化、換言すれば米ぬかリパーゼの不
活性化は、可食オイルを供給するための需要を高めると
予想される。
【0005】膵臓リパーゼ及び微生物リパーゼを不活性
化するために、メリチン、β-ラクトグロブリンA、血
清アルブミン、オボアルブミン及びミオグロブリンのよ
うな数種の蛋白質の効果がテストされた。この阻害は、
界面特性の変化によるその基質からのリパーゼの脱着の
結果であろう(Gargouri, Yら、1984, Inhibition ofpa
ncreatic and microbial lipases by proteins. Bioche
m. Biophys., Acta,795, 326-331)。
化するために、メリチン、β-ラクトグロブリンA、血
清アルブミン、オボアルブミン及びミオグロブリンのよ
うな数種の蛋白質の効果がテストされた。この阻害は、
界面特性の変化によるその基質からのリパーゼの脱着の
結果であろう(Gargouri, Yら、1984, Inhibition ofpa
ncreatic and microbial lipases by proteins. Bioche
m. Biophys., Acta,795, 326-331)。
【0006】母乳からの胆汁塩依存性リパーゼは水溶性
及び水不溶性物質の加水分解を触媒し、フェニルホウ素
酸により競争的に阻害され、活性サイトにおいてもしく
は活性サイト付近においてセリンと結合する。従って、
フェニルホウ素酸は四面体型中間同族体とは異なる物質
と共通点を有する(Abouakil, N. and Lombardo D.,198
9, Inhibition of human milk bile salt - dependent
lipase by boronic acids. Implication to the bile s
alts activator effect. Biochem. Biophys.Acta, 100
4, 215-220)。
及び水不溶性物質の加水分解を触媒し、フェニルホウ素
酸により競争的に阻害され、活性サイトにおいてもしく
は活性サイト付近においてセリンと結合する。従って、
フェニルホウ素酸は四面体型中間同族体とは異なる物質
と共通点を有する(Abouakil, N. and Lombardo D.,198
9, Inhibition of human milk bile salt - dependent
lipase by boronic acids. Implication to the bile s
alts activator effect. Biochem. Biophys.Acta, 100
4, 215-220)。
【0007】豚の膵臓のリパーゼにおいて、オクタデカ
ンホウ素酸による阻害は、シロキサン化ガラスビーズの
存在下において溶解したトリプロピオニンの加水分解に
対して測定した場合に競合した。ホウ素酸はリパーゼの
作用において四面体中間体と同族であると考えられてい
る(Garner, C.W. 1980, Boronic acid inhibitors of
porcine pancreatic lipase. J. Biol. Chem., 255 (1
1), 5064-5068)。
ンホウ素酸による阻害は、シロキサン化ガラスビーズの
存在下において溶解したトリプロピオニンの加水分解に
対して測定した場合に競合した。ホウ素酸はリパーゼの
作用において四面体中間体と同族であると考えられてい
る(Garner, C.W. 1980, Boronic acid inhibitors of
porcine pancreatic lipase. J. Biol. Chem., 255 (1
1), 5064-5068)。
【0008】ベンゼンホウ素酸によるリポ蛋白リパーゼ
の阻害の研究により、酵素の活性サイトにおけるセリン
及びヒスチジンの存在が示された。この阻害は阻害剤−
酵素錯体の形成によるものと考えられている。アポリポ
蛋白C-IIの存在はリポ蛋白リパーゼの阻害を打ち消す
(Vainio P., Virtanen J.A. and kinnunen P.K.J., 19
82, Inhibition of lipoprotein lipase by benzene bo
ronic acid. Effect ofapolipoprotein C-II. Biochem.
Biophys. Acta. 711, 386-390)。
の阻害の研究により、酵素の活性サイトにおけるセリン
及びヒスチジンの存在が示された。この阻害は阻害剤−
酵素錯体の形成によるものと考えられている。アポリポ
蛋白C-IIの存在はリポ蛋白リパーゼの阻害を打ち消す
(Vainio P., Virtanen J.A. and kinnunen P.K.J., 19
82, Inhibition of lipoprotein lipase by benzene bo
ronic acid. Effect ofapolipoprotein C-II. Biochem.
Biophys. Acta. 711, 386-390)。
【0009】リポ蛋白及び合成エマルジョン中のトリグ
リセリドを加水分解するリポ蛋白リパーゼは、アルブミ
ンが存在しない限り形成される生成物の量によって著し
く減少する。これは酵素と脂肪酸が直接作用し、活性剤
蛋白の脂肪分解刺激作用が失われるためである(Bengts
son G. and Olivecrona T., 1980, Lipoprotein lipas
e. Mechanism of product inhibition. Eur. J. Bioche
m., 106, 557-562)。
リセリドを加水分解するリポ蛋白リパーゼは、アルブミ
ンが存在しない限り形成される生成物の量によって著し
く減少する。これは酵素と脂肪酸が直接作用し、活性剤
蛋白の脂肪分解刺激作用が失われるためである(Bengts
son G. and Olivecrona T., 1980, Lipoprotein lipas
e. Mechanism of product inhibition. Eur. J. Bioche
m., 106, 557-562)。
【0010】酵素、特にリパーゼの阻害について多くの
情報が入手可能であるが、植物リパーゼの阻害に関する
情報はわずかである。テトラヒドロリプスタチン、リプ
スタチン、バリラクトン、エステラスチン、エベラクト
ンA及びエベラクトンBのようなリパーゼ阻害剤を活性
物質及び通常の医薬キャリヤとして用いた、Bremer, Kl
aus-Dieter, Sawlewicz and Pavel (2000), 台湾特許38
1025Bを参照されたい。
情報が入手可能であるが、植物リパーゼの阻害に関する
情報はわずかである。テトラヒドロリプスタチン、リプ
スタチン、バリラクトン、エステラスチン、エベラクト
ンA及びエベラクトンBのようなリパーゼ阻害剤を活性
物質及び通常の医薬キャリヤとして用いた、Bremer, Kl
aus-Dieter, Sawlewicz and Pavel (2000), 台湾特許38
1025Bを参照されたい。
【0011】室温において水により脱脂した米ぬかを抽
出することによるリパーゼ阻害活性を有する組成物を製
造した、Takahashi and Hidehiko (1996), 米国特許第9
948471A1を参照されたい。これは肥満の防止に有効であ
り、食品に混入することができる。
出することによるリパーゼ阻害活性を有する組成物を製
造した、Takahashi and Hidehiko (1996), 米国特許第9
948471A1を参照されたい。これは肥満の防止に有効であ
り、食品に混入することができる。
【0012】平均分子量が少なくとも400であり、ポリ
アルコキシ主鎖を有し、少なくとも1つの分枝アルコキ
シユニット及び少なくとも1つの直鎖アルコキシユニッ
トを含む、特に微生物のリパーゼ活性低下用、発疹もし
くは皮膚刺激抑制用、ふけ及び体臭抑制用、及び食品及
び飲料保存用の化合物製造用のコポリマー化合物の使用
が記載されている、Stoddart, Barry and Narinx, Emma
nuel (1999) WIPO特許9948471A1を参照されたい。
アルコキシ主鎖を有し、少なくとも1つの分枝アルコキ
シユニット及び少なくとも1つの直鎖アルコキシユニッ
トを含む、特に微生物のリパーゼ活性低下用、発疹もし
くは皮膚刺激抑制用、ふけ及び体臭抑制用、及び食品及
び飲料保存用の化合物製造用のコポリマー化合物の使用
が記載されている、Stoddart, Barry and Narinx, Emma
nuel (1999) WIPO特許9948471A1を参照されたい。
【0013】リパーゼに対して活性を阻害する活性成分
として、オレアノール酸、ウルソン酸、その塩及びアセ
チル化物質を含むトリテルペン及びその誘導体、例えば
その塩もしくはアセチル化物質の化合物を混合すること
により得られ、オイルおよび脂肪を含む食品を、リパー
ゼによる劣化から保護しかつ食品ノカロリーを低下さ
せ、成人病の予防にも有効である阻害剤が記載されてい
る、Uchino Keijiro, Mizuno Takashi and Kawaguchi K
iyomi (1997), 日本特許9040689A2を参照されたい。
として、オレアノール酸、ウルソン酸、その塩及びアセ
チル化物質を含むトリテルペン及びその誘導体、例えば
その塩もしくはアセチル化物質の化合物を混合すること
により得られ、オイルおよび脂肪を含む食品を、リパー
ゼによる劣化から保護しかつ食品ノカロリーを低下さ
せ、成人病の予防にも有効である阻害剤が記載されてい
る、Uchino Keijiro, Mizuno Takashi and Kawaguchi K
iyomi (1997), 日本特許9040689A2を参照されたい。
【0014】成人病の予防、並びにオイル及び脂肪を含
む食品中のリパーゼによる食品の劣化の予防に有効なか
つ安全性の高い、リパーゼに対して優れた活性を示すこ
とができる活性成分としてヒノキチオールを含む阻害剤
を用いることが記載されている、Kawaguchi Kiyomi, Mi
zuno Takashi and Uchino Keijiro (1996), 日本特許82
68882A2を参照されたい。成人に対する一日の投与量は
好ましくは0.5〜3000mgであり、混合した活性成分の量
は、経口及び粘膜投与の場合0.3〜15wt%であり、非経
口投与の場合0.01〜10wt%である。しかし、この阻害剤
を食品に混合した場合、0.001〜10wt%の量で用いるこ
とが好ましい。
む食品中のリパーゼによる食品の劣化の予防に有効なか
つ安全性の高い、リパーゼに対して優れた活性を示すこ
とができる活性成分としてヒノキチオールを含む阻害剤
を用いることが記載されている、Kawaguchi Kiyomi, Mi
zuno Takashi and Uchino Keijiro (1996), 日本特許82
68882A2を参照されたい。成人に対する一日の投与量は
好ましくは0.5〜3000mgであり、混合した活性成分の量
は、経口及び粘膜投与の場合0.3〜15wt%であり、非経
口投与の場合0.01〜10wt%である。しかし、この阻害剤
を食品に混合した場合、0.001〜10wt%の量で用いるこ
とが好ましい。
【0015】上記方法の主要な欠点は、リパーゼによる
食品の劣化を防ぐために酵素活性を不活性にする不可逆
性阻害剤を用いることである。
食品の劣化を防ぐために酵素活性を不活性にする不可逆
性阻害剤を用いることである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可食
グレードのオイルを得るために材料を加工する前にリパ
ーゼを不活性化する方法を提供することである。本発明
の他の目的は、安定性の高い米ぬかを提供することであ
る。
グレードのオイルを得るために材料を加工する前にリパ
ーゼを不活性化する方法を提供することである。本発明
の他の目的は、安定性の高い米ぬかを提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、不活性化され
た米ぬかリパーゼの製造方法を提供し、この方法は、 a)米ぬかからリパーゼ酵素を抽出し、塩析剤を用いてこ
のリパーゼ酵素を精製し、活性なリパーゼ酵素を得るこ
と、 b)1:10、1:100、1:250、1:750及び1:1500の
蛋白質:リガンドのモル比でリガンドを調製すること、 c)前記活性なリパーゼ酵素とリガンドを混合し、これに
基質を加え、次いでCaCl2のような活性化剤を0.1M
の濃度で加えること、 d)こうして得られた混合物を4時間インキュベートし、
活性をチェックすること、 e)この混合物から不活性化リパーゼ酵素を分離すること を含む。
た米ぬかリパーゼの製造方法を提供し、この方法は、 a)米ぬかからリパーゼ酵素を抽出し、塩析剤を用いてこ
のリパーゼ酵素を精製し、活性なリパーゼ酵素を得るこ
と、 b)1:10、1:100、1:250、1:750及び1:1500の
蛋白質:リガンドのモル比でリガンドを調製すること、 c)前記活性なリパーゼ酵素とリガンドを混合し、これに
基質を加え、次いでCaCl2のような活性化剤を0.1M
の濃度で加えること、 d)こうして得られた混合物を4時間インキュベートし、
活性をチェックすること、 e)この混合物から不活性化リパーゼ酵素を分離すること を含む。
【0018】本発明の他の態様において、前記塩析剤は
硫酸アンモニウム及びCaCl2から選ばれる。本発明
の他の態様において、工程(a)におけるリパーゼ酵素の
精製は透析及びサイズ排除クロマトグラフィーにより行
われる。本発明の他の態様において、前記基質はトリア
セチン及びトリブチリンより選ばれる。
硫酸アンモニウム及びCaCl2から選ばれる。本発明
の他の態様において、工程(a)におけるリパーゼ酵素の
精製は透析及びサイズ排除クロマトグラフィーにより行
われる。本発明の他の態様において、前記基質はトリア
セチン及びトリブチリンより選ばれる。
【0019】本発明の他の態様において、前記活性なリ
パーゼ酵素とリガンドの混合物は少なくとも5%の濃度
で基質に加えられる。本発明の他の態様において、前記
リガンドは芳香族ホウ素化合物を含む。本発明の他の態
様において、前記リパーゼ酵素は、1:10、1:100、
1:250、1:750及び1:1500の蛋白質:リガンドのモ
ル比でリガンドと混合される。
パーゼ酵素とリガンドの混合物は少なくとも5%の濃度
で基質に加えられる。本発明の他の態様において、前記
リガンドは芳香族ホウ素化合物を含む。本発明の他の態
様において、前記リパーゼ酵素は、1:10、1:100、
1:250、1:750及び1:1500の蛋白質:リガンドのモ
ル比でリガンドと混合される。
【0020】
【発明の実施の形態】リガンドの存在下におけるリパー
ゼ溶液の調製に含まれる異なるユニット操作及び条件を
以下の反応スキームに示す。 スキームI 米ぬかリパーゼ(蛋白濃度一定)+異なる濃度のリガンド ↓ innova(商標)4000インキュベーター中で150rpm、 30℃で1時間、この混合物をインキュベートする。 ↓ 酵素活性について2mlをチェックする。
ゼ溶液の調製に含まれる異なるユニット操作及び条件を
以下の反応スキームに示す。 スキームI 米ぬかリパーゼ(蛋白濃度一定)+異なる濃度のリガンド ↓ innova(商標)4000インキュベーター中で150rpm、 30℃で1時間、この混合物をインキュベートする。 ↓ 酵素活性について2mlをチェックする。
【0021】 スキーム2 米ぬかリパーゼ(蛋白濃度一定)+異なる濃度のリガンド ↓ innova(商標)4000インキュベーター中で150rpm、 30℃で1時間、この混合物をインキュベートする。 ↓ Sephadex G-25を用い、0.5ml/minの流速において カラムクロマトグラフィーによりリガンドを除去する。 ↓ 酵素活性について2mlをチェックする。
【0022】0.05Mのリン酸ナトリウムバッファー、p
H7.4中の米ぬかリパーゼ約2mgに、蛋白質:リガンド
のモル比が1:10〜1:1500である異なる濃度のリガン
ドを加え、Innova(商標)4000インキュベーターにおいて
150rpm、30℃で1時間インキュベートした。この反応混
合物を、基質としてトリアセチンもしくはトリブチリン
の5%溶液を用いてMettler Toledo DL12滴定器を用
い、pH-stat法により酵素活性について調べた。蒸留
したアルコールの添加によって酵素を不活性化したブラ
ンク溶液を用いた。この活性は、1時間あたりの蛋白質
1mgに対する消費されたアルカリのミクロ当量として対
照活性について表した。
H7.4中の米ぬかリパーゼ約2mgに、蛋白質:リガンド
のモル比が1:10〜1:1500である異なる濃度のリガン
ドを加え、Innova(商標)4000インキュベーターにおいて
150rpm、30℃で1時間インキュベートした。この反応混
合物を、基質としてトリアセチンもしくはトリブチリン
の5%溶液を用いてMettler Toledo DL12滴定器を用
い、pH-stat法により酵素活性について調べた。蒸留
したアルコールの添加によって酵素を不活性化したブラ
ンク溶液を用いた。この活性は、1時間あたりの蛋白質
1mgに対する消費されたアルカリのミクロ当量として対
照活性について表した。
【0023】異なる濃度のリガンドを含む酵素溶液を、
事前に溶出バッファーで平衡化しておいたSephadex G-2
5カラムに通した。ボイド体積直後に溶出した蛋白質を
集め、活性について調べた。
事前に溶出バッファーで平衡化しておいたSephadex G-2
5カラムに通した。ボイド体積直後に溶出した蛋白質を
集め、活性について調べた。
【0024】本発明の方法の新規性及び独自性は、ベン
ゼンホウ素酸を用いる米ぬかリパーゼの不活性化による
酵素活性の可逆性にある。以下の実施例は本発明を説明
するために示したものであり、本発明の範囲を限定する
ものではない。
ゼンホウ素酸を用いる米ぬかリパーゼの不活性化による
酵素活性の可逆性にある。以下の実施例は本発明を説明
するために示したものであり、本発明の範囲を限定する
ものではない。
【0025】
【実施例】実施例1成分 量 リパーゼ濃度 2mg/ml 反応混合物中のリガンド(モル/モル) 1:10 基質(5%、w/v) 4ml CaCl2(0.1M) 10μl
【0026】米ぬかリパーゼに対する阻害剤の効果を理
解するため、異なる濃度のリガンドにおいて実験を行っ
た。1:10の蛋白質:リガンドのモル比で存在する米ぬ
かリパーゼの活性を測定した。このデータの分析によ
り、1:10の蛋白質:リガンドのモル比の存在におい
て、酵素はその当初の活性の35%が失われたことが示さ
れた。
解するため、異なる濃度のリガンドにおいて実験を行っ
た。1:10の蛋白質:リガンドのモル比で存在する米ぬ
かリパーゼの活性を測定した。このデータの分析によ
り、1:10の蛋白質:リガンドのモル比の存在におい
て、酵素はその当初の活性の35%が失われたことが示さ
れた。
【0027】実施例2成分 量 リパーゼ濃度 2mg/ml 反応混合物中のリガンド(モル/モル) 1:1500 基質(5%、w/v) 4ml CaCl2(0.1M) 10μl
【0028】1:1500モル/モルの存在下において米ぬ
かリパーゼの活性を測定した。そのデータは酵素が当初
の活性を77%失ったことを示した。この酵素を、Sephad
ex G-25カラムのゲルろ過によりリガンドを除去した後
のその当初の活性の回復についても調べた。
かリパーゼの活性を測定した。そのデータは酵素が当初
の活性を77%失ったことを示した。この酵素を、Sephad
ex G-25カラムのゲルろ過によりリガンドを除去した後
のその当初の活性の回復についても調べた。
【0029】実施例3成分 量 リパーゼ濃度 2mg/ml 反応混合物中のリガンド(モル/モル) 1:10 基質(5%、w/v) 4ml CaCl2(0.1M) 10μl
【0030】1:10の比において、Sephadex G-25カラ
ムクロマトグラフィーを用いることにより活性の回復に
ついて調べた。この結果は、酵素が当初の活性を回復で
きることを示している。
ムクロマトグラフィーを用いることにより活性の回復に
ついて調べた。この結果は、酵素が当初の活性を回復で
きることを示している。
【0031】実施例4成分 量 リパーゼ濃度 2mg/ml 反応混合物中のリガンド(モル/モル) 1:1500 基質(5%、w/v) 4ml CaCl2(0.1M) 10μl
【0032】1:1500のモル比において、Sephadex G-2
5カラムによるゲルろ過を用いることによりリガンドを
除去した後、酵素がほぼ当初の活性を回復した。
5カラムによるゲルろ過を用いることによりリガンドを
除去した後、酵素がほぼ当初の活性を回復した。
【0033】本発明の主要な利点 (1)米ぬかリパーゼの不活性化は特異的可逆的阻害剤を
用いることにより行われ、これは酵素の活性サイトを標
的とすることができる。 (2)必要な阻害剤の濃度はとても低い。 (3)不活性化プロセスは阻害剤を除去することにより可
逆的である。 (4)活性以外のリパーゼの他の特性は変化ない。
用いることにより行われ、これは酵素の活性サイトを標
的とすることができる。 (2)必要な阻害剤の濃度はとても低い。 (3)不活性化プロセスは阻害剤を除去することにより可
逆的である。 (4)活性以外のリパーゼの他の特性は変化ない。
フロントページの続き (72)発明者 プラカシュ,ビシュベシュワライアー インド国,カルナタカ,ミソレ,セントラ ル フード テクノロジー リサーチ イ ンスティチュート Fターム(参考) 4B050 CC02 GG01 KK03
Claims (8)
- 【請求項1】 不活性化米ぬかリパーゼの製造方法であ
って、以下の工程 a)米ぬかからリパーゼ酵素を抽出し、塩析剤を用いてこ
のリパーゼ酵素を精製し、活性なリパーゼ酵素を得るこ
と、 b)1:10、1:100、1:250、1:750及び1:1500の
蛋白質:リガンドのモル比でリガンドを調製すること、 c)前記活性なリパーゼ酵素とリガンドを混合し、これに
基質を加え、次いでCaCl2のような活性化剤を0.1M
の濃度で加えること、 d)こうして得られた混合物を4時間インキュベートし、
活性をチェックすること、 e)この混合物から不活性化リパーゼ酵素を分離すること を含む方法。 - 【請求項2】 前記塩析剤が硫酸アンモニウム及びCa
Cl2から選ばれる、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 工程(a)におけるリパーゼ酵素の精製が
透析及びサイズ排除クロマトグラフィーにより行われ
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 前記基質がトリアセチン及びトリブチリ
ンより選ばれる、請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 前記活性なリパーゼ酵素とリガンドの混
合物が少なくとも5%の濃度で基質に加えられる、請求
項1記載の方法。 - 【請求項6】 前記リガンドが芳香族ホウ素化合物を含
む、請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 前記芳香族ホウ素化合物がベンゼンホウ
素酸である、請求項6記載の方法。 - 【請求項8】 前記リパーゼ酵素が、1:10、1:10
0、1:250、1:750及び1:1500の蛋白質:リガンド
のモル比でリガンドと混合される、請求項1記載の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001100433A JP2002306162A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 不活性化米ぬかリパーゼの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001100433A JP2002306162A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 不活性化米ぬかリパーゼの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002306162A true JP2002306162A (ja) | 2002-10-22 |
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ID=18953875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001100433A Withdrawn JP2002306162A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 不活性化米ぬかリパーゼの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002306162A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020080851A (ja) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 台湾中油股▲ふん▼有限公司CPC Corporation,Taiwan | 米ぬかリパーゼの調製方法 |
-
2001
- 2001-03-30 JP JP2001100433A patent/JP2002306162A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020080851A (ja) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 台湾中油股▲ふん▼有限公司CPC Corporation,Taiwan | 米ぬかリパーゼの調製方法 |
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