JP2002294262A - 燃料ガスへの着臭剤添加方法 - Google Patents
燃料ガスへの着臭剤添加方法Info
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Abstract
手続きを簡単なものとすることができるようにする。 【解決手段】 この発明は、燃料ガスに着臭剤4を添加
する燃料ガスへの着臭剤添加方法において、上記着臭剤
4をガス体とし、そのガス体の着臭剤4を燃料ガスに添
加する、ことを特徴としている。
Description
剤を添加する燃料ガスへの着臭剤添加方法に関するもの
である。
となっており、その用途も多方面に拡がりつつある。と
ころで、この燃料ガスとして、例えばメタン、エタン、
プロパン等の炭化水素系ガス(液化石油ガス)や、天然
ガス、都市ガス、アセチレン等の工業用ガス、燃料電池
用ガス、さらには水素ガス等があるが、これらはいずれ
も可燃性、爆発性を有するものの、臭気がきわめて少な
いので、そのままでは漏洩しても気づかない場合があ
り、漏洩による引火、爆発等の災害を未然に防止する十
分な対策が必要となる。
して、燃料ガスに、特有な臭気を有する化合物を着臭剤
として添加することにより、もしかかるガス類が漏洩し
た場合に、人間の嗅覚で容易に感知し得るようにするこ
とが行われてきた。これらの着臭剤としては、メルカプ
タン類やサルファイト゛類が使用されてきた。
られている着臭剤のメルカプタン類やサルファイト゛類
は、液体であるため、その取り扱いは危険物扱いとな
り、消防庁の管轄となる。一方、液化石油ガスや都市ガ
ス等の燃料ガスは、高圧ガス扱いであり、経済産業省の
管轄となる。このため、燃料ガスに着臭剤を添加して燃
料ガスを製造するには、消防庁の認可と経済産業省の認
可との2つが必要であり、燃料ガスを製造するまでの手
続きが煩雑なものとなっていた。
製造するまでの手続きを簡単なものとすることができる
燃料ガスへの着臭剤添加方法を提供することを目的とす
る。
に、請求項1に記載の発明は、燃料ガスに着臭剤を添加
する燃料ガスへの着臭剤添加方法において、上記着臭剤
をガス体とし、そのガス体の着臭剤を燃料ガスに添加す
る、ことを特徴としている。
請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記着臭剤をト
ランス−2−ブテンおよびシス−2−ブテンの少なくと
も何れか一方で構成した、ことを特徴としている。
請求項2に記載の発明の構成に加えて、上記着臭剤に、
メルカプタン類およびサルファイド類の少なくとも何れ
か一方を含める、ことを特徴としている。
細に説明する。
を付ける燃料ガス用着臭剤として、トランス−2−ブテ
ンおよびシス−2−ブテンの少なくとも何れか一方を用
いる。トランス−2−ブテンの一般式は
テンのうち、何れか一方のみで着臭剤を構成してもよい
し、任意の割合で組合せて構成してもよい。そして、着
臭剤としては、燃料ガスに1〜3重量%添加するのがそ
の感知濃度の点から好ましい。
タン類およびサルファイド類の少なくとも何れか一方を
含めるのが、感知濃度を高める上で好ましい。その添加
量は、上記の着臭剤の1重量%程度以下とするのが好ま
しい。この程度で、感知濃度を強化でき、また臭質を改
善できる一方、メルカプタン類やサルファイド類に含ま
れる硫黄化合物による影響はほとんど無視することがで
きる。
具体的には、t−ブチルメルカプタン、イソプロピルメ
ルカプタン、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカ
プタン、n−ブチルメルカプタン、イソ−ブチルメルカ
プタン等であり、これらの化合物から1種または2種以
上を選んで含めるようにする。また、サルファイド類化
合物としては、ジメチルサルファイド、メチルエチルサ
ルファイド等が拳げられ、これらの化合物から1種また
は2種以上を選んで含めるようにする。
法の説明図である。この発明では、着臭剤を上記のよう
にトランス−2−ブテンおよびシス−2−ブテンの少な
くとも何れか一方を用いて構成するようにしたので、こ
の着臭剤はガス体となる。高圧ガス製造所では、ガスタ
ンク1に貯留されている燃料ガス、例えば液化石油ガス
(LPガス)や、天然ガス、都市ガス、工業用ガス(ア
セチレン等)、燃料電池用ガス、水素ガス等を貯留タン
ク2にパイプライン3で移送する際に、そのパイプライ
ン3の途中で、着臭剤4をガス体の状態で添加し、その
燃料ガスを貯留タンク2に貯留する。その後、この着臭
剤を添加された燃料ガスは、この高圧ガス製造所から各
使用先へローリタンク車等を用いて運搬される。なお、
この場合、燃料ガスはその使用形態に応じて液体であっ
ても気体であってもよく、例えばLPガスであれば液体
であり、都市ガスであれば気体となる。
臭剤をガス体としたことにより、燃料ガスと着臭剤との
双方が高圧ガス取り扱いとなり、したがって、高圧ガス
製造所では経済産業省の認可のみで着臭剤を添加した燃
料ガスを製造できるようになり、製造するまでの手続き
を簡単なものとすることができる。
法に使用する着臭剤の各種構成例およびその添加量と安
定性の測定結果を示す図である。この各種構成例では、
着臭剤をトランス−2−ブテンとシス−2−ブテンの少
なくとも何れか一方を用いて構成しており、試料はシ
ス−2−ブテンのみで形成した。また、試料はトラン
ス−2−ブテンを10重量%、シス−2−ブテンを90
重量%とし、試料はトランス−2−ブテンを30重量
%、シス−2−ブテンを70重量%とし、試料はトラ
ンス−2−ブテンを50重量%、シス−2−ブテンを5
0重量%とし、試料はトランス−2−ブテンを70重
量%、シス−2−ブテンを30重量%とし、試料はト
ランス−2−ブテンを90重量%、シス−2−ブテンを
10重量%として、それぞれ形成した。そして、試料
はトランス−2−ブテンのみで形成した。
ブタン類を加え感知濃度を高めるようにした。すなわ
ち、試料ではトランス−2−ブテンを90重量%、シ
ス−2−ブテンを9重量%とし、これにt−ブチルメル
カブタンを1重量%添加して形成し、試料ではトラン
ス−2−ブテンを90重量%、シス−2−ブテンを9.
5重量%とし、これにt−ブチルメルカブタンを0.5
重量%添加して形成した。
学的安定性を評価した。すなわち、オートクレーブに試
料〜を50ml採取し、温度35℃で2週間加熱
し、その試料〜の加熱前後の組成変化をガスクロマ
トグラフィーで測定した。その結果、図1に示すよう
に、すべての試料〜に組成変化は見られず、化学的
に安定していることが確認された。この着臭剤は、ガス
中に混合され薄められた状態で使用されるので、その化
学的安定性はより一層確保されることとなる。
に添加して臭いを付け、どの程度の量を添加すればその
臭いが何のにおいであるかが感知できる程度となるかを
求めた。すなわち、LPガスを無臭室に一定量注入して
1000倍に希釈し、均一な濃度となるように攪拌し、
この希釈されたLPガスの臭気を、選定された6名のパ
ネラーが評価し、6段階臭気強度表示法による臭気強度
が6段階のうちの「2」(何の臭いであるかわかる弱い
臭い)となるときの、着臭剤のLPガスへの添加量を求
めた。その結果、図1に示すように、臭気強度が「2」
となるときの着臭剤の添加量は、試料では3.5重量
%、試料では2.5重量%、試料、では2.0重
量%、試料では1.0重量%、試料では0.9重量
%、試料では0.8重量%となり、トランス−2−ブ
テンの混合割合を増すほど添加量は少なくできることが
わかった。
0.1重量%、0.5重量%となり、t−ブチルメルカ
ブタンを微量添加するだけで、着臭効果が向上し、LP
ガスへの添加量を大幅に低減できることがわかった。
スに添加して臭いを付け、上記のLPガスの場合と同様
に、どの程度の量を添加すればその臭いが何のにおいで
あるかが感知できる程度となるかを求めた。すなわち、
都市ガスを無臭室に一定量注入して1000倍に希釈
し、均一な濃度となるように攪拌し、この希釈された都
市ガスの臭気を、選定された6名のパネラーが評価し、
6段階臭気強度表示法による臭気強度が6段階のうちの
「2」(何の臭いであるかわかる弱い臭い)となるとき
の、着臭剤の都市ガスへの添加量を求めた。その結果、
図1に示すように、臭気強度が「2」となるときの着臭
剤の添加量は、試料では8.0g/立方メートル、試
料では7.0g/立方メートル、試料では5.0g
/立方メートル、試料では3.0g/立方メートル、
試料では2.0g/立方メートル、試料では1.0
g/立方メートル、試料では0.8g/立方メートル
となり、LPガスの場合と同様に、トランス−2−ブテ
ンの混合割合を増すほど添加量は少なくできることがわ
かった。
0.3g/立方メートル、1.5g/立方メートルとな
り、試料のようにt−ブチルメルカブタンを1重量%
添加することで、着臭効果が向上し、都市ガスへの添加
量を大幅に低減できることがわかった。
する場合、都市ガスと着臭剤とは双方とも気体であるた
め、その混合は非常に速やかにしかも均一に行うことが
できた。
着臭剤として、トランス−2−ブテンおよびシス−2−
ブテンの少なくとも何れか一方を用いるようにしたの
で、着臭剤を硫黄分を含まない構成とすることができ、
したがって、燃料ガスを燃焼させても硫黄酸化物は発生
せず、環境の汚染を確実に防止することができる。な
お、ここで燃料ガスは、例えば天然ガス、都市ガス、工
業用ガス(アセチレン等)、燃料電池用ガス、水素ガ
ス、液化石油ガス等の、可燃性ガスをいうこととし、ど
のような燃料ガスにでも本発明の燃料ガス用着臭剤を適
用することができる。
ルカプタン類およびサルファイド類の少なくとも何れか
一方を含めた場合、感知濃度を適度に高めることができ
る。ただし、これらは必要に応じて添加すればよく、し
かも微量(例えば着臭剤の1重量%)加えるだけでその
効果を発揮するので、それらに含まれる硫黄分による硫
黄酸化物は極わずかであって無視できる程度に抑えるこ
とができる。
類似した性状を備え、例えば気化したLPガス中の着臭
剤濃度と、液状のままのLPガス中の着臭剤濃度との差
を小さくすることができる。このため、ガス容器中のL
Pガスが残り少なくなっても、着臭剤の残留濃度はそれ
ほど高くならず、例えば99%のLPガス消費時の着臭
剤濃度は初期濃度に対して15倍程度と、従来の77倍
に比して大幅に低くなる。したがって、従来発生してい
た異常臭気問題も発生ことはなく、異常臭気による周辺
住民の不満も解消することができる。
することができるので、燃料電池に使用される天然ガス
やLPガスに添加しても、燃料電池の触媒を劣化させる
等の問題は何ら発生せず、燃料電池用として良好な着臭
剤を提供することができる。
ク1と貯留タンク2との間で添加するように構成した
が、この着臭剤を添加する位置は任意の位置でよく、例
えば貯留タンク2の後段側で添加するように構成しても
よい。
剤をガス体としたことにより、燃料ガスと着臭剤との双
方が高圧ガス取り扱いとなり、したがって、高圧ガス製
造所では経済産業省の認可のみで着臭剤を添加した燃料
ガスを製造できるようになり、製造するまでの手続きを
簡単なものとすることができる。
ンおよびシス−2−ブテンの少なくとも何れか一方を用
いるようにしたので、着臭剤を硫黄分を含まない構成と
することができ、したがって、燃料ガスを燃焼させても
硫黄酸化物は発生せず、環境の汚染を確実に防止するこ
とができる。
類およびサルファイド類の少なくとも何れか一方を含め
た場合、感知濃度を適度に高めることができる。
である。
および添加量の測定結果を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 燃料ガスに着臭剤を添加する燃料ガスへ
の着臭剤添加方法において、 上記着臭剤をガス体とし、そのガス体の着臭剤を燃料ガ
スに添加する、ことを特徴とする燃料ガスへの着臭剤添
加方法。 - 【請求項2】 上記着臭剤をトランス−2−ブテンおよ
びシス−2−ブテンの少なくとも何れか一方で構成し
た、請求項1に記載の燃料ガスへの着臭剤添加方法。 - 【請求項3】 上記着臭剤に、メルカプタン類およびサ
ルファイド類の少なくとも何れか一方を含める、請求項
2に記載の燃料ガスへの着臭剤添加方法。
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