[go: up one dir, main page]

JP2002287021A - 標準写真レンズ - Google Patents

標準写真レンズ

Info

Publication number
JP2002287021A
JP2002287021A JP2001093521A JP2001093521A JP2002287021A JP 2002287021 A JP2002287021 A JP 2002287021A JP 2001093521 A JP2001093521 A JP 2001093521A JP 2001093521 A JP2001093521 A JP 2001093521A JP 2002287021 A JP2002287021 A JP 2002287021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
focal length
curvature
image
negative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001093521A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Ono
和則 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Optical Co Ltd filed Critical Fuji Photo Optical Co Ltd
Priority to JP2001093521A priority Critical patent/JP2002287021A/ja
Priority to US10/083,133 priority patent/US6600610B2/en
Publication of JP2002287021A publication Critical patent/JP2002287021A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B9/00Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or -
    • G02B9/04Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having two components only
    • G02B9/06Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having two components only two + components
    • G02B9/08Optical objectives characterised both by the number of the components and their arrangements according to their sign, i.e. + or - having two components only two + components arranged about a stop

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 絞りを挟んで、負、正のレンズからなる前群
と、負、正、負のレンズからなる後群とを配設した2群
5枚構成とし、所定の条件式を満足することにより、構
成が簡単で安価でありながら、一般的な標準レンズより
広角であり、中心から軸外周辺画角まで像面が平坦で高
性能な標準写真レンズを提供する。 【構成】 絞りを挟んで、第1、第2レンズ(L1,L2)か
らなる前群Iと、第3〜第5レンズからなる後群II(L3
L5)の2群5枚構成とし、条件式(1)〜(8)を満足する。 (1)0.75<L/f<1.0,(2)2.70<fF/f<4.0,(3)0.60<f2/f<1.0,
(4)0.33<f4/f<0.43,(5)0.25<R2/f<0.40,(6)0.25<R11/f<
0.45,(7)0.02<D2/f<0.12,(8)50.0<ν1(f:全系の焦点距
離,L:バックフォーカス,f2:L2の焦点距離,f4:L4
の焦点距離,R2:L 1の像面側面の曲率半径,R11:L5
像面側面の曲率半径,D2:L1とL2の面間隔,ν1:L1
レンズ形成材料のアッベ数,fF:前群の焦点距離)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、標準写真レンズに
関し、詳しくは一眼レフカメラ用に適した安価ながら高
性能な結像性能を有する標準画角の写真レンズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、標準画角の明るい写真用レン
ズとしてガウスタイプのレンズ系が多用されており、現
在でも、大口径化、小型化、高性能化および低コスト化
等の種々の目的で市場に提供されている。
【0003】このようなレンズ系は、いわゆる一眼レフ
カメラに装着できるようにするため、バックフォーカス
を所定量以上必要とする。このため、コンベンショナル
なカメラとして使用されているコンパクトカメラ用レン
ズに比べて、撮影画角がやや狭くなってしまい、屋内で
撮影を行う場合等に広い範囲を撮影できない場合があ
り、標準レンズとして使用するには不満が残ってしまう
ことがある。
【0004】一般的に広い範囲を撮影するには、標準レ
ンズを広角レンズに交換して撮影することとなるが、レ
ンズ交換には手間がかかるため、迅速な撮影に対応する
ことができない。そこで、標準画角から広角領域にまで
対応したズームレンズを使用する機会が増加している。
ところが、ズームレンズはコンパクト性に欠け携帯に不
便であるとともに高価であるという問題がある。
【0005】さらに、レンズ性能の面では、ズームレン
ズのみならず、標準レンズや広角レンズにおいても、像
面湾曲やディストーション等に関して、最周辺画角付近
における結像性能に不満が残るレンズが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、標準レンズ
を広角化するためには、ガウスタイプのレンズ系の物体
側に負の屈折力を有するレンズを配設すればよい。ま
た、このような構成とすることにより、バックフォーカ
スも長くなり、一眼レフカメラ用のレンズ系として十分
適応できるものとなる。
【0007】例えば、特公平7−18972号公報に
は、最至近距離における結像性能を向上させるために、
物体側に負レンズ群を先行して配置し、後続の変形ガウ
スタイプのマスターレンズとによりフローティングフォ
ーカスするようにしたものが開示されている。
【0008】しかしながら、このレンズ系は、構成枚数
が多いばかりでなく、画角もやや狭く、安価で広角なレ
ンズ系であるとは言い難かった。
【0009】また、コンパクトカメラ用として、特許第
3082385号公報に、レンズ系の物体側に負の屈折
力を有するレンズを配設したレンズ系が開示されてい
る。
【0010】しかしながら、このレンズ系は、コンパク
トカメラ用に設計されたもので、バックフォーカスが短
いため、一眼レフカメラ用に適応することはできない。
【0011】本発明は、上述した事情に鑑み提案された
もので、構成が簡単で安価でありながら、一般的な標準
レンズより広角であり、かつ最周辺画角まで高性能な標
準写真レンズを提供することを目的とする。
【0012】より詳しくは、正の屈折力を有するマスタ
ーレンズ系の物体側に負の屈折力を有するレンズを配置
することにより、バックフォーカスを大きくし、さら
に、このようなレンズ配置としたために生じる問題点、
すなわち、全系における屈折力配分の非対称性によって
生じる歪曲収差、コマ収差および倍率色収差といったレ
ンズ系の広角化を妨げる諸収差を良好に補正するととも
に、簡易な構成からなり、中心から軸外周辺画角まで像
面が平坦で高性能な標準写真レンズを提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る標準写真レ
ンズは、上述した目的を達成するため、物体側から順
に、前群、明るさを規定するための絞り、および後群を
配設してなり、前記前群は、物体側から順に、物体側に
凸面を向けた負のメニスカス形状を有する第1レンズ、
および物体側に凸面を向けた正のメニスカス形状を有す
る第2レンズからなり、前記後群は、物体側から順に、
物体側に強い曲率の凹面を向けた負の第3レンズ、像面
側に強い曲率の凸面を向けた正の第4レンズ、および像
面側に凹面を向けたメニスカス形状を有する第5レンズ
からなり、下記条件式(1)〜(8)を満足してなるこ
とを特徴とするものである。
【0014】 0.75<L/f<1.0 ・・・(1) 2.70<f/f<4.0 ・・・(2) 0.60<f/f<1.0 ・・・(3) 0.33<f/f<0.43 ・・・(4) 0.25<R/f<0.40 ・・・(5) 0.25<R11/f<0.45 ・・・(6) 0.02<D/f<0.12 ・・・(7) 50.0<ν ・・・(8) ただし、 f:全系の焦点距離 L:バックフォーカス f:第2レンズの焦点距離 f:第4レンズの焦点距離 R:第1レンズの像面側に向いた面の曲率半径 R11:第5レンズの像面側に向いた面の曲率半径 D:第1レンズと第2レンズとの面間隔 ν:第1レンズのレンズ形成材料のアッベ数 f:前群の焦点距離
【0015】このような構成からなる標準写真レンズで
は、負の屈折力を有するレンズを先行させるとともに、
全系の像面側において、屈折力がごく弱いながらも像面
側に対向した面を像面側に曲率の強い凹面とすることに
より、所要のバックフォーカスを確保することができ
る。また、明るさを規定する絞りに対して、軸外光束に
おける屈折力のバランスを確保して、歪曲収差、コマ収
差および倍率色収差といった非対称性から生じる諸収差
を極めて小さくすることができる。
【0016】また、各条件式を満足することにより、各
レンズ間のパワー配分を最適化して、最周辺画角まで高
性能な標準写真レンズとすることができる。さらに、負
レンズとして、屈折率の小さい材料を使用することによ
り、全系のペッツバール和を小さくし、像面の平坦化を
可能にするとともにローコスト化も達成することができ
る。
【0017】また、前記標準写真レンズにおいて、前記
第3レンズは、そのレンズ形成材料が有機材料からな
り、少なくとも1面が非球面であることが好ましい。
【0018】このような構成とすることにより、レンズ
性能を向上させながら、さらにコスト面を含めた製造の
適正化を推し進めることができる。すなわち、アッベ数
の小さい有機材料は、硝子材料に比べて屈折率が小さ
い。したがって、負レンズである第3レンズのレンズ形
成材料として有機材料を使用することにより、ペッツバ
ール和を小さくすることができ、像面湾曲を平坦化して
性能を向上させることがきる。
【0019】ところで、第3レンズのレンズ形成材料と
して有機材料を使用した場合には、第3レンズの曲率半
径が小さくなってしまい、発散性の球面収差をより多く
発生させることとなるが、有機材料であるために容易か
つ安価に非球面化が可能であり、これにより中心部から
周辺部まで良好な結像性能を得ることができる。
【0020】また、前記標準写真レンズにおいて、前記
第2レンズは、そのレンズ形成材料が有機材料からなる
ことが好ましい。
【0021】このような構成とすることにより、さらに
ローコスト化を図るとともに、耐候性を向上させること
ができる。なお、有機材料は温湿度の変化による屈折率
の変化が大きいために、結像位置や像面特性に変化が生
じるという問題点を有するが、第3レンズとともに第2
レンズのレンズ形成材料として有機材料を使用すること
により、このような問題点を緩和することができる。
【0022】また、前記標準写真レンズにおいて、前記
第2レンズは、少なくとも1面が非球面であることが好
ましい。
【0023】このような構成とすることにより、設計の
自由度が増し、より高性能なレンズ系とすることができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施形態に係る標準写真レンズを実施例1〜4を用い
て説明する。なお、以下の各表および各図に示されるデ
ータの値は、全系の焦点距離を100として規格化した
場合の値である。
【0025】図1は、本発明の実施形態(実施例1に対
応させたものを代表的に示す)に係る標準写真レンズの
レンズ基本構成図である。本発明に係る標準写真レンズ
は、図1に示すように、物体側から順に、前群I、絞り
1および後群IIを配設してなり、物体側から光軸Xに沿
って入射した光束は結像面2の結像位置Pに結像され
る。
【0026】上記前群Iは、物体側から順に、物体側に
凸面を向けた負のメニスカス形状を有する第1レンズL
、物体側に凸面を向けた正のメニスカス形状を有する
第2レンズLを配設してなる。
【0027】また、上記後群IIは、物体側から順に、物
体側に強い曲率の凹面を向けた負のメニスカス形状を有
する第3レンズL、像面側に強い曲率の凸面を向けた
両凸の第4レンズL、像面側に凹面を向けた負のメニ
スカス形状を有する第5レンズLを配設してなる。
【0028】また、第2レンズLまたは第3レンズL
は、そのレンズ形成材料としてアクリル等の有機材料
を使用することが好ましい。また、第2レンズLまた
は第3レンズLは、少なくとも1面が非球面となって
いることが好ましい。
【0029】さらに、これらのレンズは、以下の条件式
(1)〜(8)を満足する。 0.75<L/f<1.0 ・・・(1) 2.70<f/f<4.0 ・・・(2) 0.60<f/f<1.0 ・・・(3) 0.33<f/f<0.43 ・・・(4) 0.25<R/f<0.40 ・・・(5) 0.25<R11/f<0.45 ・・・(6) 0.02<D/f<0.12 ・・・(7) 50.0<ν ・・・(8) ただし、 f:全系の焦点距離 L:バックフォーカス f:第2レンズの焦点距離 f:第4レンズの焦点距離 R:第1レンズの像面側に向いた面の曲率半径 R11:第5レンズの像面側に向いた面の曲率半径 D:第1レンズと第2レンズとの面間隔 ν:第1レンズのレンズ形成材料のアッベ数 f:前群の焦点距離
【0030】次に、上述した各条件式(1)〜(8)の
意義について説明する。条件式(1)は、全系の焦点距
離に対するバックフォーカスの比率を規定するための条
件式である。レンズ系を一眼レフカメラ用として提供す
るためには、クイックリターンミラーの上げ下げに対し
て、バックフォーカスが一定量以上必要なことが前提条
件となっている。本条件式(1)は、さらに現状の標準
レンズよりも、やや広角寄りの画角を得ることができる
条件を示すものである。
【0031】すなわち、条件式(1)において、L/f
の値が下限を下回ると、焦点距離を長くしなければ、一
眼レフカメラ用に必要なバックフォーカスを確保するこ
とができないため、本発明の目的である広角化が難しく
なってしまう。
【0032】一方、L/fの値が上限を上回ると、焦点
距離を短くして広角化を図ることはできるが、本発明に
係る標準写真レンズの構成では周辺画質が劣化してしま
う。また、焦点距離を抑えて使用することもできるが、
レンズ系全体が大きくなり過ぎて携帯性が悪化し、標準
レンズとして適さなくなってしまう。
【0033】条件式(2)は、第1レンズLおよび第
2レンズLにより構成される前群Iにおける焦点距離
の範囲を規定するための条件式である。本発明に係る標
準写真レンズでは、第1レンズLとして負のメニスカ
スレンズを用いているが、全系のバックフォーカスを所
定量だけ維持するためには、ある程度の負の屈折力を必
要とする。このため、第2レンズLとの合成焦点距離
を、条件式(2)の範囲内にとどめることにより、
全系における各レンズの屈折力の配分を適正化して、周
辺まで高画質化を図ることができる。
【0034】すなわち、条件式(2)において、f
fの値が下限を下回ると、第2レンズLの屈折力が強
くなりすぎ、球面収差や像面湾曲等が劣化する。これに
対して、第2レンズLに高屈折率の材料を使用した
り、第2レンズLを2枚に分離することも可能であ
る。しかしながら、このような対応をすると、色収差を
補正するために、第1レンズLのレンズ形成材料とし
てアッベ数の比較的小さなものを使用する必要があり、
最周辺における倍率色収差を補正しきれなくなって性能
低下をきたしてしまう。
【0035】一方、f/fの値が上限を上回ると、前
群Iの屈折力が弱まるために、後群IIの屈折力を強くす
る必要が生じる。このため、全系の屈折力配分におい
て、軸外光束に対する対称性を損ねてしまい、周辺の結
像性能が劣化する。
【0036】条件式(3)は、条件式(2)の範囲内
で、第2レンズLの屈折力を規定するための条件式で
ある。すなわち、条件式(3)において、f/fの値
が下限を下回ると、条件式(2)を満足するために、第
1レンズLの負の屈折力を強くするか、あるいは第1
レンズLと第2レンズLとの間隔Dを大きくする
必要がある。しかしながら、このような対応をすると、
像面倒れが生じたり、歪曲収差や倍率色収差が劣化する
ため、例えば、後群IIの第5レンズLの屈折力を負に
強くして補正する必要がある。このため、第4レンズL
の正の屈折力をより強くしてバランスを取らなければ
ならず、球面収差や像面湾曲の平坦化に不利に働いて結
象性能が劣化してしまう。
【0037】一方、f/fの値が上限を上回ると、色
収差を良好に維持するために第1レンズLの負の屈折
力を弱くしなければならない。しかし、バックフォーカ
スを得るためには、第4レンズLのレンズ厚を大きく
しなければならず、球面収差やコマ収差の増大を招いて
しまう。したがって、第3レンズLを非球面化したと
しても、画面全体にわたる結像性能を良好に維持するこ
とができなくなる。
【0038】条件式(4)は、最も正の屈折力が強く全
系の要である第4レンズLの屈折力を規定するための
条件式である。すなわち、条件式(4)において、f
/fの値が下限を下回ると、第4レンズLの屈折力が
強くなりすぎて、球面収差等を劣化させるとともに、全
系における各レンズの屈折力の配分に影響を及ぼす。こ
れに対して、例えば第3レンズLの負の屈折力を強く
して補正することも可能であるが、色収差を補正するた
めに、アッベ数の小さいレンズ形成材料を使用する必要
がある。このように、高屈折率のレンズ形成材料を使用
すると、ペッツバール和が大きくなって像面湾曲の増大
をきたす。また、アッベ数のより小さい有機材料も市販
されてはいるが、そのような有機材料を使用して、かつ
非球面化したとしても、第4レンズLの正の屈折力が
強くなりすぎて、像面湾曲や倍率色収差等を十分に補正
することができなくなる。
【0039】一方、f/fの値が上限を上回ると、第
4レンズLの正の屈折力が弱くなって、色収差を補正
するために第3レンズLの負の屈折力も弱くなってし
まい、さらに全系の焦点距離を維持するために第2レン
ズLの屈折力を強くする必要も生じるため、バックフ
ォーカスが短くなってしまい好ましくない。このような
不都合を避けるために、第4レンズLのレンズ厚を大
きくすることも考えられるが、レンズ系の大型化につな
がり、携帯性を損ねてしまう。
【0040】条件式(5)、条件式(6)は、第1レン
ズLおよび第5レンズLにおいて、ともに像面側に
対向した面の曲率半径RおよびR11を規定するため
の条件式である。
【0041】また、条件式(5)、条件式(6)は、軸
外光束に対する収差上の対称性との関連性が深い。すな
わち、Rが小さいほど軸外光束に対して負の発散力が
強まり、負方向の像面湾曲や負の歪曲収差を生じる。ま
た、R11を小さくすると、軸外光束に対して正の発散
力が強まり、正方向の像面湾曲や正の歪曲収差を発生さ
せる。したがって、R、R11を同方向に変化させる
ことにより、これらの収差が打ち消しあって全系の収差
を小さく抑えることができる。
【0042】条件式(5)、条件式(6)において、R
/fの値およびR11/fの値が下限を下回ると、第
1レンズLおよび第5レンズLの曲率が大きくなり
過ぎて、球面収差やコマ収差が悪化して結像性能が劣化
してしまう。
【0043】一方、R/fの値およびR11/fの値
が上限を上回ると、第2レンズLおよび第4レンズL
で発生する球面収差を補正しきれずに、結像性能を良
好に保つことができなくなる。
【0044】条件式(7)は、第1レンズLと第2レ
ンズLとの面間隔Dを規定するためのもので、第1
レンズLにおける負の屈折力を規定することにより、
条件式(2)および条件式(3)の範囲内で、周辺画角
における結像性能を良好に保つとともに、全系のバック
フォーカスを所定量内にとどめることができる。すなわ
ち、条件式(7)において、D/fの値が下限を下回
ると、条件式(2)および条件式(3)を満足するため
に、第1レンズLの負の屈折力を強くしなければなら
ず、最周辺画角における倍率色収差の発生を助長したり
周辺性能に悪影響を及ぼす。
【0045】一方、D/fの値が上限を上回ると、第
1レンズLの負の屈折力が弱まり、ペッツバール和が
大きくなって像面湾曲の平坦化を妨げるとともに、画面
全体にわたって結像性能を良好に保つことができなくな
る。
【0046】条件式(8)は、上述した諸条件下におい
て、第1レンズLと第2レンズL とにより色収差を
良好に補正するための条件式である。すなわち、条件式
(8)において、νの値が下限を下回ると、最周辺に
おける倍率色収差が大きくなり過ぎてしまい、第2レン
ズLで使用するレンズ形成材料としてアッベ数のより
小さい材料を使用しなければならなくなる。このため、
色収差を補正するために、第2レンズLの正の屈折力
を強めてしまい、収差補正のために高屈折率材料を使用
せざるを得ず、製造コストが上昇してしまう。
【0047】<実施例1>実施例1における各レンズ面
の曲率半径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよびア
ッベ数νを下記表1に示す。ただし、この表1および
後述する表2〜8において、各記号R,D,N,ν
に対応させた数字は物体側から順次増加するようになっ
ている。
【0048】また、表1の中段に、この実施例1におけ
るレンズ系全体の合成焦点距離f、バックフォーカス
L、FNo、画角2θの値を示す。さらに、表1の下段
に、この実施例1における上記条件式(1)〜(8)に
関する、L/f、f/f、f/f、f/f、R
/f、R11/f、D/f、νの各値を示す。
【0049】
【表1】
【0050】また、表1において*印を付した面は非球
面を表し、それらの各非球面は下記の非球面式により表
される。
【0051】
【数1】 上記非球面に関する係数を表2に示す。
【0052】
【表2】 上記表1から明らかなように、実施例1では条件式
(1)〜(8)の全てが満足されている。
【0053】<実施例2>実施例2における各レンズ面
の曲率半径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよびア
ッベ数νを下記表3に示す。
【0054】また、表3の中段に、この実施例2におけ
るレンズ系全体の合成焦点距離f、バックフォーカス
L、FNo、画角2θの値を示す。さらに、表3の下段
に、この実施例2における上記条件式(1)〜(8)に
関する、L/f、f/f、f/f、f/f、R
/f、R11/f、D/f、νの各値を示す。
【0055】
【表3】
【0056】また、表3において*印を付した面は非球
面を表す。この非球面に関する係数を表4に示す。
【0057】
【表4】 上記表3から明らかなように、実施例2では条件式
(1)〜(8)の全てが満足されている。
【0058】<実施例3>実施例3における各レンズ面
の曲率半径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよびア
ッベ数νを下記表5に示す。
【0059】また、表5の中段に、この実施例3におけ
るレンズ系全体の合成焦点距離f、バックフォーカス
L、FNo、画角2θの値を示す。さらに、表5の下段
に、この実施例3における上記条件式(1)〜(8)に
関する、L/f、f/f、f/f、f/f、R
/f、R11/f、D/f、νの各値を示す。
【0060】
【表5】
【0061】また、表5において*印を付した面は非球
面を表す。この非球面に関する係数を表6に示す。
【0062】
【表6】 上記表5から明らかなように、実施例3では条件式
(1)〜(8)の全てが満足されている。
【0063】<実施例4>実施例4における各レンズ面
の曲率半径R、各レンズの中心厚および各レンズ間の空
気間隔D、各レンズのd線における屈折率Nおよびア
ッベ数νを下記表7に示す。
【0064】また、表7の中段に、この実施例4におけ
るレンズ系全体の合成焦点距離f、バックフォーカス
L、FNo、画角2θの値を示す。さらに、表7の下段
に、この実施例4における上記条件式(1)〜(8)に
関する、L/f、f/f、f/f、f/f、R
/f、R11/f、D/f、νの各値を示す。
【0065】
【表7】
【0066】また、表7において*印を付した面は非球
面を表す。この非球面に関する係数を表8に示す。
【0067】
【表8】 上記表7から明らかなように、実施例4では条件式
(1)〜(8)の全てが満足されている。
【0068】また、実施例1〜4における各収差(球面
収差、像面湾曲、歪曲収差)を図2〜5に示す。なお、
各球面収差の収差図には正弦条件を併せて示し、各像面
湾曲の収差図には、サジタル像面およびタンジェンシャ
ル像面における収差が示されている。これら図2〜5か
ら明らかなように、上述した各実施例によれば、諸収差
を全て良好なものとすることができる。
【0069】なお、本発明に係る標準写真レンズとして
は、上記実施例のものに限られず種々の態様の変更が可
能であり、例えば各レンズの曲率半径Rおよびレンズ間
隔(もしくはレンズ厚)Dを適宜変更することが可能で
ある。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る標準
写真レンズは、負の屈折力を有するレンズを先行させる
とともに、全系の像面側において、屈折力がごく弱いな
がらも像面側に対向した面を像面側に曲率の強い凹面と
することにより、大きなバックフォーカスを確保してい
る。
【0071】また、所定の条件式を満足することによ
り、全系における屈折力の配分を非対称としたことで生
じる歪曲収差、コマ収差および倍率色収差といったレン
ズ系の広角化を妨げる諸収差を良好に補正することがで
きるとともに、簡易な構成からなるレンズ系で、中心か
ら軸外周辺画角まで像面が平坦で高性能な標準写真レン
ズとすることができる。
【0072】また、第2レンズあるいは第3レンズのレ
ンズ形成材料を有機材料とすることにより、ローコスト
化を図ることができる。
【0073】また、第2レンズあるいは第3レンズの少
なくとも1面を非球面とすることにより、設計の自由度
が増し、より高性能なレンズ系とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る標準写真レンズのレン
ズ基本構成図
【図2】本発明の実施例1に係るレンズの各収差図(球
面収差、像面湾曲、歪曲収差)
【図3】本発明の実施例2に係るレンズの各収差図(球
面収差、像面湾曲、歪曲収差)
【図4】本発明の実施例3に係るレンズの各収差図(球
面収差、像面湾曲、歪曲収差)
【図5】本発明の実施例4に係るレンズの各収差図(球
面収差、像面湾曲、歪曲収差)
【符号の説明】
〜L レンズ R〜R11 レンズ面の曲率半径 D〜D10 レンズ面間隔(レンズ厚) X 光軸 P 結像位置 I 前群 II 後群 1 絞り 2 結像面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に、前群、明るさを規定す
    るための絞り、および後群を配設してなり、 前記前群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負
    のメニスカス形状を有する第1レンズ、および物体側に
    凸面を向けた正のメニスカス形状を有する第2レンズか
    らなり、 前記後群は、物体側から順に、物体側に強い曲率の凹面
    を向けた負の第3レンズ、像面側に強い曲率の凸面を向
    けた正の第4レンズ、および像面側に凹面を向けたメニ
    スカス形状を有する第5レンズからなり、下記条件式
    (1)〜(8)を満足してなることを特徴とする標準写
    真レンズ。 0.75<L/f<1.0 ・・・(1) 2.70<f/f<4.0 ・・・(2) 0.60<f/f<1.0 ・・・(3) 0.33<f/f<0.43 ・・・(4) 0.25<R/f<0.40 ・・・(5) 0.25<R11/f<0.45 ・・・(6) 0.02<D/f<0.12 ・・・(7) 50.0<ν ・・・(8) ただし、 f:全系の焦点距離 L:バックフォーカス f:第2レンズの焦点距離 f:第4レンズの焦点距離 R:第1レンズの像面側に向いた面の曲率半径 R11:第5レンズの像面側に向いた面の曲率半径 D:第1レンズと第2レンズとの面間隔 ν:第1レンズのレンズ形成材料のアッベ数 f:前群の焦点距離
  2. 【請求項2】 前記第3レンズは、そのレンズ形成材料
    が有機材料からなり、少なくとも1面が非球面であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の標準写真レンズ。
  3. 【請求項3】 前記第2レンズは、そのレンズ形成材料
    が有機材料からなることを特徴とする請求項2記載の標
    準写真レンズ。
  4. 【請求項4】 前記第2レンズは、少なくとも1面が非
    球面であることを特徴とする請求項3記載の標準写真レ
    ンズ。
JP2001093521A 2001-03-28 2001-03-28 標準写真レンズ Withdrawn JP2002287021A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001093521A JP2002287021A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 標準写真レンズ
US10/083,133 US6600610B2 (en) 2001-03-28 2002-02-27 Standard photographic lens

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001093521A JP2002287021A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 標準写真レンズ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002287021A true JP2002287021A (ja) 2002-10-03

Family

ID=18947848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001093521A Withdrawn JP2002287021A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 標準写真レンズ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6600610B2 (ja)
JP (1) JP2002287021A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007279282A (ja) * 2006-04-05 2007-10-25 Fujinon Corp 撮像レンズおよび撮像装置
US7940478B2 (en) 2008-04-11 2011-05-10 Nikon Corporation Imaging lens, optical apparatus and method for forming image using this imaging lens

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3572037B2 (ja) * 2001-08-24 2004-09-29 キヤノン株式会社 レンズ系及びそれを有する光学機器
US7002755B2 (en) * 2001-11-26 2006-02-21 Olympus Corporation Zoom lens, and electronic imaging system using the same
JP2003241084A (ja) * 2002-02-15 2003-08-27 Canon Inc 結像レンズ及びそれを用いた撮像装置
JP4416411B2 (ja) * 2003-02-05 2010-02-17 キヤノン株式会社 レンズ系
US20070168064A1 (en) * 2005-11-28 2007-07-19 Galvin Brian M Personalized audiographs in association with collectibles
US20070156268A1 (en) * 2005-11-28 2007-07-05 Galvin Brian M Providing audiographs through a web service
RU2426160C1 (ru) 2010-04-26 2011-08-10 Закрытое Акционерное Общество "Импульс" Проекционный объектив
RU2473932C2 (ru) 2010-04-26 2013-01-27 Закрытое Акционерное Общество "Импульс" Проекционный объектив
RU2427862C1 (ru) * 2010-04-26 2011-08-27 Закрытое Акционерное Общество "Импульс" Проекционный объектив с большим относительным отверстием
KR20130011200A (ko) * 2011-07-20 2013-01-30 삼성전자주식회사 3차원 영상 촬영 렌즈계 및 이를 구비한 촬영장치
TWI534470B (zh) * 2013-10-03 2016-05-21 光燿科技股份有限公司 廣角成像鏡頭組
CN103676094B (zh) * 2013-12-20 2016-05-04 河北汉光重工有限责任公司 一种适用于白天与夜晚微光条件下的光学成像系统
CN111367045B (zh) * 2020-03-20 2021-09-07 中国科学院上海光学精密机械研究所 宽光谱球面透射标准镜
CN111505799B (zh) * 2020-04-14 2025-04-22 浙江舜宇光学有限公司 光学成像透镜组
TWI836347B (zh) 2022-02-16 2024-03-21 大立光電股份有限公司 影像擷取鏡片系統組、取像裝置及電子裝置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6095416A (ja) * 1983-10-28 1985-05-28 Asahi Optical Co Ltd 広角レンズ
JPH0677102B2 (ja) * 1986-05-02 1994-09-28 旭光学工業株式会社 広角レンズ
JPH0545583A (ja) * 1991-08-08 1993-02-23 Ricoh Co Ltd 原稿読取用レンズ
JP3082385B2 (ja) 1991-12-24 2000-08-28 ミノルタ株式会社 レンズ系
JP3136456B2 (ja) 1993-07-02 2001-02-19 清水建設株式会社 トンネル掘削機の方向制御装置
JP2000105334A (ja) * 1998-09-30 2000-04-11 Fuji Photo Optical Co Ltd 結像レンズ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007279282A (ja) * 2006-04-05 2007-10-25 Fujinon Corp 撮像レンズおよび撮像装置
US7940478B2 (en) 2008-04-11 2011-05-10 Nikon Corporation Imaging lens, optical apparatus and method for forming image using this imaging lens
US8027100B2 (en) 2008-04-11 2011-09-27 Nikon Corporation Imaging lens, optical apparatus and method for forming image using this imaging lens
US8385010B2 (en) 2008-04-11 2013-02-26 Nikon Corporation Imaging lens, optical apparatus and method for forming image using this imaging lens

Also Published As

Publication number Publication date
US20030048543A1 (en) 2003-03-13
US6600610B2 (en) 2003-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4111470B2 (ja) 広角ズームレンズ
CN100587541C (zh) 望远透镜
JP2002287021A (ja) 標準写真レンズ
JP2000009997A (ja) ズームレンズ
JP2008020656A (ja) マクロレンズ
JPH05188289A (ja) リアコンバーターレンズ
JPH11153752A (ja) 明るい広角レンズ
JPH05188294A (ja) 逆望遠型大口径広角レンズ
JPH0827430B2 (ja) 2群ズームレンズ
JP3725284B2 (ja) コンパクトな広角レンズ
JPH11194266A (ja) 広角レンズ
JPH09113799A (ja) レトロフォーカスタイプ撮影レンズ
JPH05224119A (ja) 大口径中望遠レンズ
JP3925748B2 (ja) 小型レンズ
JP4639581B2 (ja) リアコンバーターレンズ
US5539581A (en) Zoom lens system
JPH10186235A (ja) 投映用ズームレンズ
JP2002023050A (ja) 撮影レンズ
JP4211373B2 (ja) 投射レンズ及びこれを備えたプロジェクター
JP4361304B2 (ja) マクロレンズ
JPH05188286A (ja) 大口径中望遠レンズ
JP2003005070A (ja) ズームレンズ
JP3883142B2 (ja) ズームレンズ
JPH07104183A (ja) 明るいトリプレットレンズ
JP3038974B2 (ja) 小型広角レンズ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080603