JP2002276321A - 4サイクルエンジンの潤滑装置 - Google Patents
4サイクルエンジンの潤滑装置Info
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- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
の戻し油路を確実に開口させることにより、油溜室から
のエア排出が円滑に行える4サイクルエンジンの潤滑装
置を提供する。 【解決手段】 延長方向一方端が上記動弁室内にて開口
すると共にクランク軸の軸心の両側に配設された一対の
戻し油路84,84’を設け、戻し油路84,84’に
おける油溜室側の開口部84D、84D’は、クランク
軸の軸心を中心として4サイクルエンジンが横倒し状態
の時に該油溜室の油面上部に一方が、そして他方が油面
下に位置するように配置されるとともに油面に向けて互
いに接近する状態に傾斜させて設けられ、内部に戻し油
路を塞ぐことが可能な球体を備えた逆止弁100が設け
られている。
Description
ンの潤滑装置に関し、さらに詳しくは、傾斜態位を作業
態位の一つとされる可搬型の刈払機や背負式動力噴霧機
等に用いられる小型4サイクルエンジンの潤滑装置に関
する。
機(トリマー)や背負式動力噴霧機のように、作業者自
身が携帯若しくは背負って作業を行う作業機の駆動源で
あるエンジンは、作業機を傾けた場合でも安定して作動
することが必要とされている。エンジンの1形式である
2サイクルエンジンにおいては、ピストンの上昇時に発
生する負圧を利用して潤滑用のオイルと燃料とをエンジ
ン内部に吸入し、各可動部の潤滑を行う機構を備えてい
る関係上、自由な角度で使用が可能な構造が容易に実現
できる。これにより、2サイクルエンジンは、上記可搬
型の作業機に広く用いられている。一方、エンジンの他
の形式である4サイクルエンジンは、設計、加工技術の
進歩により小型軽量なものが製作できるものの、潤滑装
置の一構成部材である油溜室(オイルパン)がクランク
室の下部に設けられ、その位置からオイルを跳ね上げた
りポンプで汲み上げることにより各可動部を潤滑する構
造が採用されている関係上、正立状態での使用が基本と
されている。換言すれば、このような潤滑機構が2サイ
クルエンジンに比して劣っていた。しかし、2サイクル
エンジンは、排気ガス中の炭化水素が多いことや騒音が
大きい等の問題があった。このため、近年では排気ガス
浄化や作業環境の悪化防止の観点から排気ガス特性が良
好でしかも低騒音である4サイクルエンジンを可搬型の
作業機に用いることが要請されている。そこで、ピスト
ンの昇降動作に応じてクランク室内の圧力が変化するの
を利用した4サイクルエンジン用の潤滑装置を本出願人
は先に提案している(例えば、特開平10−28801
9号公報)。この提案においては、油溜室とクランク室
とを完全に遮断したうえで、油溜室からクランク軸の回
転軌跡中の一部にクランク室と油溜室とを連通させてク
ランク室の負圧により油溜室からオイルを吸引してクラ
ンク室に送り込む間欠送油手段を設け、さらにクランク
室とカム機構が装備されている動弁室やバルブ駆動機構
の配置部とを連通させ、ピストン下降時に生じるクラン
ク室内の正圧を利用してクランク室で攪拌されたオイル
ミストを圧送するようになっている。一方、動弁室内に
送り込まれたオイルミストを含むブローバイガスは、油
溜室内の負圧化傾向、つまり、ピストンの上昇時に発生
するクランク室内の負圧が油溜室内に作用することで油
溜室内に回収されるようになっている。
成を含めてエンジンの始動後にはシリンダ温度が高温に
なるのに合わせて油溜室内の圧力も高まってくる。この
ため、動弁室から油溜室内にオイルを回収しようとして
も、油溜室内での負圧が十分に得られないことによっ
て、オイルを良好に回収することができない場合があ
る。これにより、動弁室内でオイルが過剰な状態に維持
されてしまい、他の部位への潤滑用オイルが不足してし
まう虞もある。
収構造として、動弁室と油溜室とを連通させるための戻
し油路を対で平行させて設け、油溜室側の開口部にはエ
ンジンの傾倒時にその開口部を塞ぐことができる球体を
備えた逆止弁を設けた構成とし、逆止弁によってエンジ
ンの傾倒時に油溜室内のオイルが逆流しないようにする
ことが考えられる。
動するが、エンジンの使用状態によっては、戻し油路の
開口部を全て塞いでしまうことがある。例えば、エンジ
ンがクランク軸の軸心を中心として横倒し状態とされる
と、油溜室に開口している戻し油路の一方がオイル面よ
りも下側に位置し、開口部がオイル中に位置することに
なる。このとき、戻し油路内の逆止弁の球体は、重力方
向の力が殆ど加わらず、戻し油路の吸込圧により開口部
を全て塞いでしまうことになる。このため、油溜室から
のエア排出が行えず、円滑な潤滑作用が行えなくなって
しまう。
し油路における問題に鑑み、エンジンの使用状態の如何
に関わらず、オイル中に浸漬しない側の戻し油路を確実
に開口させることにより、油溜室からのエア排出が円滑
に行える4サイクルエンジンの潤滑装置を提供すること
にある。
クランク軸(20)を軸支させたクランク室(16)の
近傍に設けられた油溜室(18)から前記クランク室
(16)および吸・排気の各バルブ機構を収納した動弁
室(34)に送油して各部の潤滑を行い、オイルを循環
させる4サイクルエンジンの潤滑装置において、延長方
向一方端が上記動弁室(34)内にて開口し、延長方向
他方端が上記油溜室(18)にて開口すると共に上記ク
ランク軸(20)の軸心の両側に配設された一対の戻し
油路(84,84’)を設け、該戻し油路(84,8
4’)における上記油溜室(18)側の開口部(84
D、84D’)は、上記クランク軸(20)の軸心を中
心として4サイクルエンジンが横倒し状態の時に該油溜
室(18)の油面上部に一方が、そして他方が油面下に
位置するように配置されるとともに上記油面に向けて互
いに接近する状態に傾斜させて設けられ、内部に戻し油
路を塞ぐことが可能な球体を備えた逆止弁(100)が
設けられていることを特徴としている。
0)を軸支させたクランク室(16)の近傍に設けられ
た油溜室(18)から前記クランク室(16)および吸
・排気の各バルブ機構を収納した動弁室(34)に送油
して各部の潤滑を行い、オイルを循環させる4サイクル
エンジンの潤滑装置において、延長方向一方端が上記動
弁室(34)内にて開口し、延長方向他方端が上記油溜
室(18)にて開口すると共に上記クランク軸(20)
の軸心の両側に配設された一対の戻し油路(84,8
4’)を設け、該戻し油路(84,84’)における上
記油溜室(18)側の開口部(84D、84D’)は、
上記クランク軸(20)の軸心を中心として4サイクル
エンジンが横倒し状態の時に該油溜室(18)の油面上
部に一方が、そして他方が油面下に位置して互いに平行
に配置されるとともに上記油面側の内面に階段状の段部
(84P、84P’)が形成されるとともに、内部に戻
し油路を塞ぐことが可能な球体を備えた逆止弁(10
0)が設けられていることを特徴としている。
が横倒し状態の時に一対の戻し油路に設けられている開
口部(84D、84D’)のうちで油溜室(18)の油
面上部に一方が、そして他方が油面下に位置するように
配置されるとともに上記油面に向けて互いに接近する状
態に傾斜させて設けられているので、油面上部に位置す
る一方の開口部において球体が重力により戻し油路から
離れ、油面下にある他方の開口部において球体が重力に
より戻し油路を塞ぐ位置に移動できる。これにより、戻
し油路の一方が塞がれない状態を維持されるとともに、
戻し油路の他方つまり油面下にある戻し油路が逆止弁に
より塞がれるので、油溜室(18)からのエア排出が円
滑に行える。
ジンが横倒し状態の時に対で平行する開口部(84D、
84D’)のうちで、該油溜室(18)の油面上部に一
方が、そして他方が油面下に位置して互いに平行に配置
されるとともに上記油面側の内面に階段状の段部(84
P、84P’)が形成され、油面下にある開口部では段
部に逆止弁(100)の球体が重力により戻し油路を塞
ぐ状態で位置決めできるが、油面上の開口部は塞がれな
い状態を維持できるので、油溜室(18)からのエア排
出が円滑に行える。
発明の実施の形態について説明する。図1および図2は
本発明の実施の形態に係る潤滑装置を用いた4サイクル
エンジンの潤滑経路を説明するための模式図である。特
に、図1は、ピストンが上死点に位置する場合を、図2
はピストンが下死点に位置する場合をそれぞれ示してい
る。図1および図2に示す4サイクルエンジンは、本願
の先願に該当する特開平10−288019号公報に開
示されている構成を主要部として備えているものであ
り、以下にその構成について説明した後、本実施例につ
いての説明を行う。
は、左側面にエアクリーナ2および気化器4を、そして
右側面には排気マフラ6が配置されて構成されており、
シリンダヘッド10が一体化されているシリンダブロッ
ク12とクランクケース14とで構成されたクランク室
16およびクランクケース14の下部近傍に設けられて
いる油溜室18を備えている。油溜室18は、クランク
ケース14に対して仕切られ、全体として密閉空間が構
成されている。
述する吸入部40および一方向弁70が設けられてお
り、一方向弁70は、クランク室16内の圧力変化に応
動して開閉することができ、圧力変化がない場合には閉
鎖されることにより、油溜室18がいかなる傾斜状態に
あっても外部に油漏れを起こさないような構成とされて
いる。
4には、図1に示すように、軸心を水平方向に設けたク
ランク軸20が回転自在に支持されている。クランク軸
20のクランクピンにコンロッドを介して連接されたピ
ストン24は、シリンダブロック12の内部に設けられ
ているシリンダ12A内で摺動自在に挿嵌されている。
上記の気化器4および排気マフラ6にそれぞれ連通する
吸気ポートおよび排気ポートが形成され、これら各ポー
トにはポートを開閉する吸気バルブ27および排気バル
ブ28が配置されている。これらバルブを駆動するバル
ブ駆動部30は、図1に示すように、バルブ駆動ギヤ3
6、カムギヤ37および図示しないロッカーアームなど
の部品により構成されている。これらバルブ駆動部30
の各構成部品のうち、バルブ駆動ギヤ36、カムギヤ3
7は、シリンダブロック12の頭部に形成されている動
弁室34とクランク室16とを連通させるようにシリン
ダブロック12とクランクケース14との側部に形成さ
れた連通路32内に配設されている。
吸入部40、通路44および間欠送油部46が第1送油
手段として設けられている。図1において、吸入部40
は、ゴムなどの弾性材により容易に撓むことができる管
体44と、その先端に設けられている錘43とにより構
成されている。つまり、この錘43はその重力により常
に鉛直下方に移動することができるようになっており、
これにより油溜室18が傾斜した状態にされていてもそ
のオイルの油面下に先端部を没入させることができるよ
うになっている。吸入部40の他端は、クランクケース
14内に穿設された通路44Aに連通しており、この通
路44Aは、クランク軸20の外周面に対向してこの部
分に円弧状の開口部を形成している。
油部46は、クランク室16側からクランク軸20の中
心近傍に所定の内径で外部に貫通することなく穿設され
ている通路T1と、この通路T1に連続してクランク軸
20の半径方法に向けて穿設されている通路T2とで構
成されている。通路T2はピストン24の上昇によりク
ランク室16が負圧化されるのに応じてクランク軸20
の回転角度内でクランクケース14の通路44Aと連通
することができるようになっており、いわゆる、クラン
ク軸20の全周回転の途中でクランクケース14の通路
44Aに連通するようになっている。このため、ピスト
ン24の上昇時には、クランク室16に発生する負圧を
利用して吸入部40、通路44Aおよび間欠送油部46
が連通すると、油溜室18からオイルが吸引されてクラ
ンク室16側に送られる。
送油部46によって供給されるオイルを攪拌してオイル
ミスト化する攪拌部が設けられており、攪拌部は、主に
クランク軸20に固定されているクランクウエブで構成
されている。
連通路32との間には、一方向弁70が第2送油手段と
して設けられている。一方向弁70は、クランクケース
14の下部に穿設されたバルブ孔と、ピストン24の昇
降動作に伴いクランク室16が正圧になったときにバル
ブ孔を開放し、クランク室16が負圧になったときにバ
ルブ孔を閉鎖するバルブプレート72で構成されてい
る。
にはブリーザ管80が設けられており、このブリーザ管
80は、一端が動弁室34内にて開口部82により連結
され、他端がエアクリーナに連結されている。動弁室3
4には、戻し油路84、84’が設けられており、これ
ら戻し油路84、84’は、一端が該動弁室34に開口
し、他端が油溜室18にそれぞれ区別して配置されてい
る。尚、戻し油路84,84’は、クランク軸20の軸
心を中心としてそれぞれ両側に配設されている。
エンジン1の動弁室34を上方に位置させて、いわゆ
る、正立状態とした場合には、ピストン24が昇降動作
にない場合にクランク室16、油溜室18および動弁室
34において潤滑用のオイルが適量溜まっている。
昇降動作によりクランク室16に圧力変化が生じ、ピス
トン24の上昇時にはクランク室16が減圧されて負圧
化傾向となり、下降時にはクランク室16が昇圧されて
正圧傾向となる。
ランク室16と油溜室18との間に差圧が生じ、ピスト
ン24の上昇時に油溜室18と連通するように回動する
クランク軸20に設けられている間欠送油部46(図1
参照)の通路T1とT2および吸入部40を介して油溜
室18に貯溜されているオイルがクランク室16側に送
られる(図1中、実線の矢印で示す状態)。なお、図
1,図2において実線の矢印はオイルの流動方向を示
し、破線の矢印はブローバイガスの流動方向を示してい
る。
ランクウエブに伝わり、その端部からクランク室16の
内壁に飛散し、その一部がオイルミスト化される。ミス
ト化されたオイルは、クランク軸20やピストン24お
よびクランク室16内の各部品を潤滑する。
ランク室16が正圧になり、油溜室18との間に差圧が
生じる。この場合、一方向弁70のバルブプレート72
がバルブ孔を開放し、昇圧された空気と共にクランク室
16およびシリンダ12Aに溜められたオイルミストを
クランク室16から連通路32に送る。連通路32に送
られたオイルミストは、正圧により動弁室34に圧送さ
れると共にバルブ駆動部30の各部品を潤滑する。バル
ブ駆動部30の各部品を潤滑したオイルミストは、動弁
室34に至り、オイルと空気とに分離される。分離され
たオイルは、戻し通路84、84’を通じて油溜室18
側に回収されることになる。また分離された空気は開口
部82よりブリーザ管80を介してエアクリーナ2内に
開放される。なお、この空気には、オイルミストが混入
している。
で用いる場合には、油溜室18内の吸入部40がその先
端に位置する錘43の重力方向の移動により貯溜されて
いるオイル中に没入するので、ピストン24の昇降動作
による圧力変化を利用して各潤滑部へのオイルの供給が
行われる。このようなオイルの供給は、エンジン1が傾
斜状態にある時にも同様に行われる。
されている略同様構成の2本の戻し油路84、84’の
一方についてその詳細構造を説明すると、戻し油路84
は、その他端が油溜室18の上部で開口しているが、そ
の戻し油路84の途中がバイパス構造とされている。な
お、戻し油路84の他方(84’)については説明を省
くが、戻し油路84と同様な構成とされている。つま
り、バイパス構造をなす吸油路90は、戻し油路84よ
り分岐した分岐路84Aと、上死点位置にあるときのピ
ストン24のスカート部24A直下部に位置する開口2
4Bと連通可能な通路84Bと、これら分岐路84Aと
通路84Bとを連通する通路84Cとで構成されてい
る。スカート部24A直下部に位置する開口24Bは、
スカート部24Aに穿設されてシリンダ12A内と連通
しているので、通路84Bと連通した際には通路84B
がシリンダ12A内と連通するようになっている。
上部に位置する開口部84Dには、図示しない座板によ
り下受け止めされて脱落しない状態に維持されている球
体を備えた逆止弁100が設けられている。本実施例で
は逆止弁100をなす球体がスチールボールで構成され
ているが、耐油性の材質であれば、これに限らないこと
は勿論である。
室34とを連通する連通路32近傍には、クランクケー
ス14の下面壁に油溜室18と連通する環流部110が
形成されている。また、本実施例では、エアクリーナ2
におけるブリーザ管80が連通する位置にブリーザ室2
Aが設けられており、このブリーザ室2Aからは、この
ブリーザ室2Aと、上死点位置におけるピストン24の
スカート部24A直下部に形成された吸油開口(便宜
上、符号24B’で示す)とを連通するパイプ120が
延長され、ブリーザ管80内に回収されるブローバイガ
ス中のオイル成分がオイルセパレータ120Aにより気
液分離されて給油開口24B’からシリンダ12A内に
供給する構成が設けられている。
D、84D’は、図3に示す構成とされている。なお、
図3は、便宜上、図1において気化器側が下側になるよ
うにエンジンが横倒しされた状態での開口部84D、8
4D’同士の配置関係を油面を境にして模式的に示した
ものであり、実際のは位置は、図1,図2に示したよう
に離れた位置関係となっている。図3において、開口部
84D、84D’は、エンジンがクランク軸20の軸心
を中心として横倒しされると、油溜室18内の油面上部
に一方の開口部84Dが位置し、他方の開口部84D’
が油面下に位置するように配置されている。各開口部8
4D、84D’は、油面に向けて互いに接近する状態に
傾斜(図3において符号θで示す角度を持たせた状態)
されており、内部に装備されている逆止弁100の球体
が重力により移動できるようになっている。なお、図3
中、符号84Fは、逆止弁100の球体が脱落するのを
防止する座板を示している。なお、図2に示す如く、戻
し油路84,84’の中途に上方のみ通過可能なチェッ
クバルブ200,200を配備させると、さらに潤滑油
の循環効率が向上する。
前述した場合と同様に、エンジン1が正立しているとき
のピストン24上昇時には、クランク室16と油溜室1
8とに差圧が生じ、クランク室16が負圧化傾向とな
る。このためピストン24の上昇時に油溜室18と連通
するように回動するクランク軸20に設けられている間
欠送油部46の通路T1とT2および吸入部40を介し
て油溜室18に貯溜されているオイルがクランク室16
側に送られる。
と、動弁室34からの戻し油路84の一部に形成されて
いる給油路の通路84Bがピストン24のスカート部2
4A直下部に位置する開口24Bと連通してシリンダ1
2A内と連通する。このため、クランク室16が負圧化
傾向となった際には、動弁室34内のオイルがピストン
24の上死点位置において最も強くなる負圧によって給
油路内に取り込まれ、図1において矢印で示すように、
開口24Bを介してシリンダ12A内に吸い込まれる。
従って、動弁室34内に送り込まれたオイルミストは、
クランク室16内の負圧によりオイルが戻し油路84を
介してシリンダ12A内に吸い込まれ、その他のものが
開口部82を介してブリーザ管80からエアクリーナ2
部に送られる。
クランク室16が正圧とされるので、その正圧により第
2送油手段をなす一方向弁70のバルブプレート72が
開放されてクランクウエブ64によりミスト化されたオ
イルが連通路32を介してバルブ駆動部30および動弁
室34に送られる。
よび動弁室34に対するオイルの過剰供給が防止され
る。つまり、一方向弁70におけるバルブプレート72
が開放されると、クランク室16内においてミスト化さ
れたオイルは連通路32に送られるが、連通路32に
は、クランクケース14の下面壁14Aに形成された小
孔110が連通しており、連通路32に送られたオイル
の一部が油溜室18内に戻されることになるので、バル
ブ駆動部30および動弁室34に送られるオイルミスト
が適量化される。
状態で横倒しされると、図3に示した開口部84D、8
4D’の傾斜態位により、逆止弁100の球体が重力に
より戻し油路84を塞ぐことができる側、つまり、油面
下に位置する開口部84D’に向けて移動し、油面下に
位置する開口部84D’を塞ぐ。これにより、油面下に
位置する戻し油路84は油溜室18と動弁室34との連
通が遮断された状態を維持されるので、油溜室18から
動弁室34に向けたオイルの逆流が確実に防止されるこ
とになる。しかも油面上部に位置する開口部84Dは、
逆止弁100の球体が戻し油路84を遮断していないの
で、油溜室18の上昇圧を逃がすことが可能である。
について説明する。図4は、図1,2に示した戻し油路
84、84’の開口部84D、84D’を示す模式図で
あり、本図も図3と同様な主旨で示してある。図4にお
いて、開口部84D、84D’は、戻し油路84,8
4’の延長方向と同様に互いに平行している。開口部8
4D、84D’の内面には、階段状の段部84P、84
P’が設けられている。段部84P、84P’は、戻し
通路84、84’の軸線P、P’を基準として、図5
(B)に示すように、油面側に断面積を広げた形状の空
間部と、軸線P、P’を中心として図5(A)に示すよ
うに、正円断面形状とされた空間部とが連続しており、
各空間部間の境界部は正円断面形状の空間部に向けて逆
止弁100の球体が落ち込みやすくなるように傾斜面と
されている。
エンジン1が気化器側を下側にした状態で横倒しされる
と、図4に示すように段部84P、84P’のうちで、
逆止弁100の球体が重力により移動して落ち込みやす
い状態となる油面下に位置する開口部84D’において
戻し油路84’が塞がれることになる。これにより、油
面下に開口部84D’が位置する戻し油路84’は逆止
弁100によって遮断されることになり、油溜室18と
動弁室34との連通が維持されることになる。この結
果、油溜室18から動弁室34へのオイルの逆流が阻止
されることになる。この実施例においても油面上部に位
置する開口部84Dでは、逆止弁100の球体による遮
断が行われないので、油溜室18内の上昇圧力を逃がす
ことができる。
ルエンジンがクランク軸の軸心を中心として横倒し状態
の時に一対の戻し油路に設けられている開口部のうちで
油溜室の油面上部に一方が、そして他方が油面下に位置
するように配置されるとともに上記油面に向けて互いに
接近する状態に傾斜させて設けられているので、油面上
部に位置する一方の開口部において球体が重力により戻
し油路から離れ、油面下にある他方の開口部において球
体が重力により戻し油路を塞ぐ位置に移動できる。これ
により、戻し油路の一方が塞がれない状態を維持される
ので、油溜室内の上昇圧力を逃がすことができ、円滑な
エンジン潤滑を可能にすることができる。
エンジンがクランク軸の軸心を中心として横倒し状態の
時に対で平行する開口部のうちで、該油溜室の油面上部
に一方が、そして他方が油面下に位置して互いに平行に
配置されるとともに上記油面側の内面に階段状の段部が
形成され、油面下にある開口部では段部に逆止弁の球体
が重力により戻し油路を塞ぐ状態で位置決めされるが、
油面上部では戻し油路が塞がれない状態を維持されるの
で、油溜室内の上昇圧力を逃がすことができ、円滑なエ
ンジン潤滑を可能にすることができる。
サイクルエンジンにおける潤滑経路を説明するためにピ
ストンが上死点にある状態を示す模式図である。
サイクルエンジンにおける潤滑経路を説明するためにピ
ストンが下死点にある状態を示す模式図である。
るための模式図である。
例を説明するための模式図である。
図4中、符号Aで示す方向の矢視断面図、(B)は図4
中、符号Bで示す方向の矢視断面図である。
油路 84D、84D’ 開口部 84P、84P’ 段部
7)
Claims (2)
- 【請求項1】 クランク軸(20)を軸支させたクラン
ク室(16)の近傍に設けられた油溜室(18)から前
記クランク室(16)および吸・排気の各バルブ機構を
収納した動弁室(34)に送油して各部の潤滑を行い、
オイルを循環させる4サイクルエンジンの潤滑装置にお
いて、 延長方向一方端が上記動弁室(34)内にて開口し、延
長方向他方端が上記油溜室(18)にて開口すると共に
上記クランク軸(20)の軸心の両側に配設された一対
の戻し油路(84,84’)を設け、該戻し油路(8
4,84’)における上記油溜室(18)側の開口部
(84D、84D’)は、上記クランク軸(20)の軸
心を中心として4サイクルエンジンが横倒し状態の時に
該油溜室(18)の油面上部に一方が、そして他方が油
面下に位置するように配置されるとともに上記油面に向
けて互いに接近する状態に傾斜させて設けられ、内部に
戻し油路を塞ぐことが可能な球体を備えた逆止弁(10
0)が設けられていることを特徴とする4サイクルエン
ジンの潤滑装置。 - 【請求項2】 クランク軸(20)を軸支させたクラン
ク室(16)の近傍に設けられた油溜室(18)から前
記クランク室(16)および吸・排気の各バルブ機構を
収納した動弁室(34)に送油して各部の潤滑を行い、
オイルを循環させる4サイクルエンジンの潤滑装置にお
いて、 延長方向一方端が上記動弁室(34)内にて開口し、延
長方向他方端が上記油溜室(18)にて開口すると共に
上記クランク軸(20)の軸心の両側に配設された一対
の戻し油路(84,84’)を設け、該戻し油路(8
4,84’)における上記油溜室(18)側の開口部
(84D、84D’)は、上記クランク軸(20)の軸
心を中心として4サイクルエンジンが横倒し状態の時に
該油溜室(18)の油面上部に一方が、そして他方が油
面下に位置して互いに平行に配置されるとともに上記油
面側の内面に階段状の段部(84P、84P’)が形成
されるとともに、内部に戻し油路を塞ぐことが可能な球
体を備えた逆止弁(100)が設けられていることを特
徴とする4サイクルエンジンの潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001083296A JP3626420B2 (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 4サイクルエンジンの潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP3626420B2 JP3626420B2 (ja) | 2005-03-09 |
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ID=18939134
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001083296A Expired - Fee Related JP3626420B2 (ja) | 2001-03-22 | 2001-03-22 | 4サイクルエンジンの潤滑装置 |
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-
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- 2001-03-22 JP JP2001083296A patent/JP3626420B2/ja not_active Expired - Fee Related
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