JP2002273374A - アルカリ飛灰の処理方法及び装置 - Google Patents
アルカリ飛灰の処理方法及び装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルカリ飛灰の含水率を所定範囲内に保つこ
とにより、きわめて効率良く炭酸化を行う。 【解決手段】 反応装置4内に所定量のアルカリ飛灰を
導入する。水を注入して攪拌した後、飛灰を炭酸化すべ
く、反応装置4内に排ガスを導入する。反応装置4への
導入ガスと反応装置4からの排出ガスの性状を測定ユニ
ット3,6で測定し、測定結果からアルカリ飛灰の含水
率を算出する。含水率の計算値が設定範囲以下となった
場合に、反応装置4に所定量の水を供給する。炭酸化終
了後、反応装置4に重金属固定化剤を添加し、その後水
を注入して飛灰を造粒し、装置外に飛灰を排出する。
とにより、きわめて効率良く炭酸化を行う。 【解決手段】 反応装置4内に所定量のアルカリ飛灰を
導入する。水を注入して攪拌した後、飛灰を炭酸化すべ
く、反応装置4内に排ガスを導入する。反応装置4への
導入ガスと反応装置4からの排出ガスの性状を測定ユニ
ット3,6で測定し、測定結果からアルカリ飛灰の含水
率を算出する。含水率の計算値が設定範囲以下となった
場合に、反応装置4に所定量の水を供給する。炭酸化終
了後、反応装置4に重金属固定化剤を添加し、その後水
を注入して飛灰を造粒し、装置外に飛灰を排出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重金属を含有する
アルカリ飛灰の処理方法及び装置に係り、特にアルカリ
飛灰からの重金属およびスケール成分の溶出を防止する
のに好適な方法及び装置に関する。
アルカリ飛灰の処理方法及び装置に係り、特にアルカリ
飛灰からの重金属およびスケール成分の溶出を防止する
のに好適な方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭ごみや産業廃棄物を焼却炉で焼
却すると、廃ガスが発生する。この廃ガス中には、焼却
炉で揮散された鉛等の重金属を含むダストや塩化水素
(HCl)、硫黄酸化物(SOx)等の強酸性のガスが
含まれていることから、これらの処理を施してから大気
中に放出される。飛灰とはこの廃ガスの処理後に排出さ
れるダスト分であり、その組成は廃ガスに施した処理に
よって異なり、各々、処理法毎に下記2種に大別でき
る。
却すると、廃ガスが発生する。この廃ガス中には、焼却
炉で揮散された鉛等の重金属を含むダストや塩化水素
(HCl)、硫黄酸化物(SOx)等の強酸性のガスが
含まれていることから、これらの処理を施してから大気
中に放出される。飛灰とはこの廃ガスの処理後に排出さ
れるダスト分であり、その組成は廃ガスに施した処理に
よって異なり、各々、処理法毎に下記2種に大別でき
る。
【0003】一つの処理法は、廃ガス中のHClやSO
x等の強酸性ガスを、消石灰等のアルカリ粉末を加えて
中和した後、集塵機によってダストを捕捉する方法であ
る。この方法で排出されるダスト(飛灰)は、焼却炉で
揮散されたダストと中和反応生成物の他に、未反応(過
剰分)の消石灰等のアルカリ粉末が含まれているので、
強アルカリ性を示し、アルカリ飛灰と呼ばれている。
x等の強酸性ガスを、消石灰等のアルカリ粉末を加えて
中和した後、集塵機によってダストを捕捉する方法であ
る。この方法で排出されるダスト(飛灰)は、焼却炉で
揮散されたダストと中和反応生成物の他に、未反応(過
剰分)の消石灰等のアルカリ粉末が含まれているので、
強アルカリ性を示し、アルカリ飛灰と呼ばれている。
【0004】もう一つの処理法は、廃ガス中のダストを
集塵機で除去した後に、苛性ソーダ等のアルカリ水溶液
によって、酸性ガスを中和(吸収)除去する方法であ
り、この方法で排出される飛灰はほぼ中性を示し、中性
飛灰と呼ばれている。
集塵機で除去した後に、苛性ソーダ等のアルカリ水溶液
によって、酸性ガスを中和(吸収)除去する方法であ
り、この方法で排出される飛灰はほぼ中性を示し、中性
飛灰と呼ばれている。
【0005】これら飛灰は、埋立て、地盤工事等に有効
利用されるか、或いは廃棄処分される。この場合、アル
カリ飛灰も中性飛灰も共に重金属を含むことから、飛灰
の有効利用又は廃棄に当っては、含有される重金属の溶
出を防止する処理を施す必要がある。
利用されるか、或いは廃棄処分される。この場合、アル
カリ飛灰も中性飛灰も共に重金属を含むことから、飛灰
の有効利用又は廃棄に当っては、含有される重金属の溶
出を防止する処理を施す必要がある。
【0006】特に、アルカリ飛灰は未反応の消石灰等の
アルカリも多く含むため、排出液のpHが高く、鉛など
が溶出し易い。また、カルシウム等のスケール生成成分
の溶出により、飛灰処理汚水設備や埋立地の集水設備
に、スケール障害が発生することもある。このため、ア
ルカリ飛灰については、特に、重金属及びスケール生成
成分の溶出防止処理が重要となる。
アルカリも多く含むため、排出液のpHが高く、鉛など
が溶出し易い。また、カルシウム等のスケール生成成分
の溶出により、飛灰処理汚水設備や埋立地の集水設備
に、スケール障害が発生することもある。このため、ア
ルカリ飛灰については、特に、重金属及びスケール生成
成分の溶出防止処理が重要となる。
【0007】このアルカリ飛灰の薬剤処理法の一つとし
て、飛灰に特定量の水溶性リン酸又はその塩を添加し
て、鉛及びカドミウムの溶出を防止するリン酸(塩)処
理法がある。このリン酸処理法の1種として、水溶性リ
ン酸又はその塩の必要添加量を低減して飛灰処理コスト
の低減を図ると共に、スケール生成成分の溶出を防止
し、更に、酸性雨に曝された際等においても重金属の溶
出を確実に抑制することができるアルカリ飛灰の処理方
法が特開平8−155417号公報に記載されている。
て、飛灰に特定量の水溶性リン酸又はその塩を添加し
て、鉛及びカドミウムの溶出を防止するリン酸(塩)処
理法がある。このリン酸処理法の1種として、水溶性リ
ン酸又はその塩の必要添加量を低減して飛灰処理コスト
の低減を図ると共に、スケール生成成分の溶出を防止
し、更に、酸性雨に曝された際等においても重金属の溶
出を確実に抑制することができるアルカリ飛灰の処理方
法が特開平8−155417号公報に記載されている。
【0008】同号公報のアルカリ飛灰の処理方法は、リ
ン酸又はその塩を添加する前に、飛灰中のアルカリ分を
炭酸ガスで中和しておくようにしたものであり、アルカ
リ飛灰に水を加えて混練した後、炭酸ガスを吹き込み、
次いでリン酸系重金属固定化剤を添加して混練するもの
である。
ン酸又はその塩を添加する前に、飛灰中のアルカリ分を
炭酸ガスで中和しておくようにしたものであり、アルカ
リ飛灰に水を加えて混練した後、炭酸ガスを吹き込み、
次いでリン酸系重金属固定化剤を添加して混練するもの
である。
【0009】このようにリン酸(塩)の添加に先立って
アルカリ飛灰中の未反応消石灰と炭酸ガスを反応させる
と、消石灰が難溶性の炭酸カルシウムになるので、スケ
ール生成成分であるカルシウムの溶出が減少する。ま
た、その後、リン酸又はその塩を添加して鉛やカドミウ
ムなどの重金属をリン酸鉛、リン酸カドミウムなどの難
溶性塩として固定化する際、未反応消石灰が低減してい
るため、未反応消石灰によって消費されるリン酸又はリ
ン酸塩量が少なくなり、重金属固定化のため必要なリン
酸又はリン酸塩の添加量の低減が図れる。更に、処理飛
灰は、共存する炭酸カルシウムによってpH緩衝能力が
強化されているので、酸性水による溶出液のpH低下を
軽減でき、重金属等の溶出を抑制できる。
アルカリ飛灰中の未反応消石灰と炭酸ガスを反応させる
と、消石灰が難溶性の炭酸カルシウムになるので、スケ
ール生成成分であるカルシウムの溶出が減少する。ま
た、その後、リン酸又はその塩を添加して鉛やカドミウ
ムなどの重金属をリン酸鉛、リン酸カドミウムなどの難
溶性塩として固定化する際、未反応消石灰が低減してい
るため、未反応消石灰によって消費されるリン酸又はリ
ン酸塩量が少なくなり、重金属固定化のため必要なリン
酸又はリン酸塩の添加量の低減が図れる。更に、処理飛
灰は、共存する炭酸カルシウムによってpH緩衝能力が
強化されているので、酸性水による溶出液のpH低下を
軽減でき、重金属等の溶出を抑制できる。
【0010】この方法においては、アルカリ飛灰に添加
して混練する水の量は、その後の中和効率の面から、飛
灰に対して5〜50重量%、特に10〜30重量%程度
である。
して混練する水の量は、その後の中和効率の面から、飛
灰に対して5〜50重量%、特に10〜30重量%程度
である。
【0011】炭酸ガスの吹き込み量は、炭酸ガスによる
中和後の飛灰からの水中への溶出物による水のpHが1
0〜12.5、好ましくは11.0〜12.0になるよ
うに調整される。通常の場合、この炭酸ガス量は、アル
カリ飛灰100gに対して5〜60リットル程度であ
る。
中和後の飛灰からの水中への溶出物による水のpHが1
0〜12.5、好ましくは11.0〜12.0になるよ
うに調整される。通常の場合、この炭酸ガス量は、アル
カリ飛灰100gに対して5〜60リットル程度であ
る。
【0012】炭酸ガスによる中和後に添加するリン酸系
重金属固定化剤としては、リン酸又はその塩が用いら
れ、このうち、リン酸としては正リン酸や次亜リン酸、
メタ亜リン酸、ピロ亜リン酸、正亜リン酸、次リン酸、
メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、縮合リン酸が挙げ
られ、リン酸塩としては、これらのリン酸の塩、第1リ
ン酸塩、第2リン酸塩が挙げられる。特に好適なもの
は、正リン酸(H3PO4)、リン酸二水素−ナトリウ
ム(NaH2PO4)、リン酸−水素二ナトリウム(N
a2HPO4)、縮合リン酸等である。これらのリン酸
及び/又はリン酸塩の添加量は飛灰に対して1〜30重
量%程度である。
重金属固定化剤としては、リン酸又はその塩が用いら
れ、このうち、リン酸としては正リン酸や次亜リン酸、
メタ亜リン酸、ピロ亜リン酸、正亜リン酸、次リン酸、
メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、縮合リン酸が挙げ
られ、リン酸塩としては、これらのリン酸の塩、第1リ
ン酸塩、第2リン酸塩が挙げられる。特に好適なもの
は、正リン酸(H3PO4)、リン酸二水素−ナトリウ
ム(NaH2PO4)、リン酸−水素二ナトリウム(N
a2HPO4)、縮合リン酸等である。これらのリン酸
及び/又はリン酸塩の添加量は飛灰に対して1〜30重
量%程度である。
【0013】重金属含有灰をリン酸系重金属固定化剤で
処理する別の優れた方法として、特開平11−1883
31号には、重金属含有灰にリン酸系重金属固定化剤を
添加して混練した後、炭酸ガス又は炭酸ガスを含む気体
と均一に接触させる方法が記載されている。この方法に
おいても炭酸ガスは、重金属含有灰中のアルカリ分(主
にCa(OH)2)とで中和反応して灰のアルカリ度を
下げ、また、重金属含有灰中の重金属を難溶性の炭酸塩
とすることによって、リン酸系重金属固定化剤による重
金属の溶出効果を高める。
処理する別の優れた方法として、特開平11−1883
31号には、重金属含有灰にリン酸系重金属固定化剤を
添加して混練した後、炭酸ガス又は炭酸ガスを含む気体
と均一に接触させる方法が記載されている。この方法に
おいても炭酸ガスは、重金属含有灰中のアルカリ分(主
にCa(OH)2)とで中和反応して灰のアルカリ度を
下げ、また、重金属含有灰中の重金属を難溶性の炭酸塩
とすることによって、リン酸系重金属固定化剤による重
金属の溶出効果を高める。
【0014】この特開平11−188331号の方法に
おいて、重金属含有灰に添加する混練水の量は、飛灰に
対して10〜60重量%、特に20〜40重量%程度で
ある。
おいて、重金属含有灰に添加する混練水の量は、飛灰に
対して10〜60重量%、特に20〜40重量%程度で
ある。
【0015】また、リン酸系重金属固定化剤としては、
リン酸又はその塩が用いられ、このうち、リン酸として
は正リン酸や次亜リン酸、メタ亜リン酸、ピロ亜リン
酸、正亜リン酸、次リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、
三リン酸、縮合リン酸が用いられ、リン酸塩としては、
これらのリン酸の塩、第1リン酸塩、第2リン酸塩が用
いられ、好ましくは、正リン酸(H3PO4)、リン酸
二水素−ナトリウム(NaH2PO4)、リン酸−水素
二ナトリウム(Na2HPO4)、縮合リン酸等が用い
られる。
リン酸又はその塩が用いられ、このうち、リン酸として
は正リン酸や次亜リン酸、メタ亜リン酸、ピロ亜リン
酸、正亜リン酸、次リン酸、メタリン酸、ピロリン酸、
三リン酸、縮合リン酸が用いられ、リン酸塩としては、
これらのリン酸の塩、第1リン酸塩、第2リン酸塩が用
いられ、好ましくは、正リン酸(H3PO4)、リン酸
二水素−ナトリウム(NaH2PO4)、リン酸−水素
二ナトリウム(Na2HPO4)、縮合リン酸等が用い
られる。
【0016】これらのリン酸及び/又はリン酸塩の添加
量は重金属含有灰に対して1〜30重量%、特に4〜1
0重量%程度とされる。
量は重金属含有灰に対して1〜30重量%、特に4〜1
0重量%程度とされる。
【0017】リン酸及び/又はリン酸塩は、好ましくは
20〜80重量%濃度の水溶液として重金属含有灰に添
加して混練される。
20〜80重量%濃度の水溶液として重金属含有灰に添
加して混練される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平8−155
417号、同11−188331号のアルカリ飛灰の処
理方法にあっては、処理過程においてアルカリ飛灰の含
水率の制御をしていない。
417号、同11−188331号のアルカリ飛灰の処
理方法にあっては、処理過程においてアルカリ飛灰の含
水率の制御をしていない。
【0019】一般に、炭酸ガスとアルカリ飛灰との炭酸
化反応において、飛灰の含水率は一定の範囲までは高い
ほど反応効率が高くなるが、一定の範囲を超えると飛灰
が造粒し、粒の内部まで炭酸ガスが浸透しないことから
反応効率が低下する。従って、炭酸化反応中は、飛灰の
含水率は飛灰が造粒しない程度に高い値であることが好
ましい。一方、処理後に飛灰を運搬、埋立処分等すると
きには、飛灰の含水率は飛灰が造粒する程度に高い値で
あることが好ましい。しかしながら、上記特開平8−1
55417号、同11−188331号では飛灰の含水
率の制御をしていないため、炭酸化反応の進行とともに
飛灰中の含水率が低下して反応効率が低下する。また、
飛灰が造粒されていない状態で運搬、埋立処分等がされ
るため、飛灰の取り扱いが難しく、飛灰が多量に飛散す
る。
化反応において、飛灰の含水率は一定の範囲までは高い
ほど反応効率が高くなるが、一定の範囲を超えると飛灰
が造粒し、粒の内部まで炭酸ガスが浸透しないことから
反応効率が低下する。従って、炭酸化反応中は、飛灰の
含水率は飛灰が造粒しない程度に高い値であることが好
ましい。一方、処理後に飛灰を運搬、埋立処分等すると
きには、飛灰の含水率は飛灰が造粒する程度に高い値で
あることが好ましい。しかしながら、上記特開平8−1
55417号、同11−188331号では飛灰の含水
率の制御をしていないため、炭酸化反応の進行とともに
飛灰中の含水率が低下して反応効率が低下する。また、
飛灰が造粒されていない状態で運搬、埋立処分等がされ
るため、飛灰の取り扱いが難しく、飛灰が多量に飛散す
る。
【0020】本発明は上記従来の問題点を解決し、アル
カリ飛灰の含水率の制御が可能なアルカリ飛灰の処理方
法及び装置を提供することを目的とする。
カリ飛灰の含水率の制御が可能なアルカリ飛灰の処理方
法及び装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)のア
ルカリ飛灰の処理方法は、重金属を含有するアルカリ飛
灰に水分を供給すると共に炭酸ガスと接触させる工程、
及びアルカリ飛灰に重金属固定化剤を添加して混合する
工程を有するアルカリ飛灰の処理方法において、該アル
カリ飛灰と炭酸ガスとを接触させる工程においてアルカ
リ飛灰の含水率が所定範囲となるようにアルカリ飛灰へ
の水分の供給量を制御するものである。
ルカリ飛灰の処理方法は、重金属を含有するアルカリ飛
灰に水分を供給すると共に炭酸ガスと接触させる工程、
及びアルカリ飛灰に重金属固定化剤を添加して混合する
工程を有するアルカリ飛灰の処理方法において、該アル
カリ飛灰と炭酸ガスとを接触させる工程においてアルカ
リ飛灰の含水率が所定範囲となるようにアルカリ飛灰へ
の水分の供給量を制御するものである。
【0022】かかるアルカリ飛灰の処理方法にあって
は、アルカリ飛灰の炭酸化工程においてアルカリ飛灰の
含水率が炭酸化にとって好適な範囲内にあるように水分
を供給することにより、炭酸化反応の効率を高めること
ができる。
は、アルカリ飛灰の炭酸化工程においてアルカリ飛灰の
含水率が炭酸化にとって好適な範囲内にあるように水分
を供給することにより、炭酸化反応の効率を高めること
ができる。
【0023】本発明(請求項2)のアルカリ飛灰の処理
方法は、請求項1において、アルカリ飛灰をバッチ式で
攪拌槽に導入し、アルカリ飛灰の含水率が前記所定範囲
となるように水をアルカリ飛灰に添加しながら攪拌し、
その後、炭酸ガス含有ガスを該攪拌槽に導入してアルカ
リ飛灰の炭酸化を行い、バッチ式でアルカリ飛灰を排出
するようにしたアルカリ飛灰の処理方法であって、該炭
酸化の開始から終了まで該アルカリ飛灰の含水率が前記
所定範囲となるように水分の供給量を制御することを特
徴とするものである。
方法は、請求項1において、アルカリ飛灰をバッチ式で
攪拌槽に導入し、アルカリ飛灰の含水率が前記所定範囲
となるように水をアルカリ飛灰に添加しながら攪拌し、
その後、炭酸ガス含有ガスを該攪拌槽に導入してアルカ
リ飛灰の炭酸化を行い、バッチ式でアルカリ飛灰を排出
するようにしたアルカリ飛灰の処理方法であって、該炭
酸化の開始から終了まで該アルカリ飛灰の含水率が前記
所定範囲となるように水分の供給量を制御することを特
徴とするものである。
【0024】かかるアルカリ飛灰の処理方法にあって
は、予め攪拌槽内でアルカリ飛灰に水を添加しながら攪
拌した後に攪拌槽内に炭酸ガス含有ガスを導入すること
から、ガスによる飛灰の飛散が少ない。また、バッチ式
であり、且つ炭酸化工程においてアルカリ飛灰を攪拌し
ながら水分の供給及び炭酸ガス含有ガスの導入を行って
いることから、攪拌槽内全域にわたりアルカリ飛灰の含
水率を所定範囲内とすることができ、効率良く炭酸化を
行うことができる。また、炭酸化を早期に終了させるこ
とも可能である。
は、予め攪拌槽内でアルカリ飛灰に水を添加しながら攪
拌した後に攪拌槽内に炭酸ガス含有ガスを導入すること
から、ガスによる飛灰の飛散が少ない。また、バッチ式
であり、且つ炭酸化工程においてアルカリ飛灰を攪拌し
ながら水分の供給及び炭酸ガス含有ガスの導入を行って
いることから、攪拌槽内全域にわたりアルカリ飛灰の含
水率を所定範囲内とすることができ、効率良く炭酸化を
行うことができる。また、炭酸化を早期に終了させるこ
とも可能である。
【0025】本発明(請求項3)のアルカリ飛灰の処理
方法は、請求項1において、アルカリ飛灰をバッチ式で
攪拌槽に導入し、アルカリ飛灰の含水率が前記所定範囲
となるように水をアルカリ飛灰に添加しながら攪拌し、
その後、炭酸ガス含有ガス及び水を該攪拌槽に導入して
アルカリ飛灰の炭酸化を行い、バッチ式でアルカリ飛灰
を排出するようにしたアルカリ飛灰の処理方法であっ
て、該炭酸化の開始から終了まで該アルカリ飛灰の含水
率が前記所定範囲となるように該攪拌槽に導入する水の
供給量を制御することを特徴とするものである。
方法は、請求項1において、アルカリ飛灰をバッチ式で
攪拌槽に導入し、アルカリ飛灰の含水率が前記所定範囲
となるように水をアルカリ飛灰に添加しながら攪拌し、
その後、炭酸ガス含有ガス及び水を該攪拌槽に導入して
アルカリ飛灰の炭酸化を行い、バッチ式でアルカリ飛灰
を排出するようにしたアルカリ飛灰の処理方法であっ
て、該炭酸化の開始から終了まで該アルカリ飛灰の含水
率が前記所定範囲となるように該攪拌槽に導入する水の
供給量を制御することを特徴とするものである。
【0026】かかるアルカリ飛灰の処理方法にあって
は、アルカリ飛灰への水分供給を水によって行うため、
迅速且つ微妙な水量調整が可能となり、水分供給量の制
御が容易である。
は、アルカリ飛灰への水分供給を水によって行うため、
迅速且つ微妙な水量調整が可能となり、水分供給量の制
御が容易である。
【0027】本発明(請求項4)のアルカリ飛灰の処理
方法は、請求項2において、前記炭酸ガス含有ガスは水
蒸気を含んでおり、該炭酸ガス含有ガス中の水蒸気量を
制御することによりアルカリ飛灰への水分の供給量を制
御するものである。
方法は、請求項2において、前記炭酸ガス含有ガスは水
蒸気を含んでおり、該炭酸ガス含有ガス中の水蒸気量を
制御することによりアルカリ飛灰への水分の供給量を制
御するものである。
【0028】かかるアルカリ飛灰の処理方法にあって
は,アルカリ飛灰への水分の供給を炭酸ガス含有ガス中
の水蒸気によって行うため、水分を攪拌槽内の広範囲に
供給でき、その結果、アルカリ飛灰の全体にわたり含水
率を均一にすることが可能となる。
は,アルカリ飛灰への水分の供給を炭酸ガス含有ガス中
の水蒸気によって行うため、水分を攪拌槽内の広範囲に
供給でき、その結果、アルカリ飛灰の全体にわたり含水
率を均一にすることが可能となる。
【0029】本発明(請求項5)のアルカリ飛灰の処理
方法は、請求項2ないし4のいずれか1項において、前
記炭酸ガス含有ガス中の水蒸気量と、前記攪拌槽から排
出されるガス中の水蒸気量との差に基づいて該攪拌槽内
のアルカリ飛灰中の含水率を算出し、この算出値が設定
範囲となるようにアルカリ飛灰への水分供給量を制御す
るものである。
方法は、請求項2ないし4のいずれか1項において、前
記炭酸ガス含有ガス中の水蒸気量と、前記攪拌槽から排
出されるガス中の水蒸気量との差に基づいて該攪拌槽内
のアルカリ飛灰中の含水率を算出し、この算出値が設定
範囲となるようにアルカリ飛灰への水分供給量を制御す
るものである。
【0030】かかるアルカリ飛灰の処理方法では、例え
ばアルカリ飛灰に導入する前の炭酸ガス含有ガスと導入
した後の炭酸ガス含有ガスの流量、湿度及び温度を測定
し、この測定結果からアルカリ飛灰に導入する前後の炭
酸ガス含有ガス中の水蒸気の変化量を計算する。この水
蒸気の変化量からアルカリ飛灰中の含水率を算出し、こ
の算出値が設定範囲内となるようにアルカリ飛灰への水
分供給量を制御する。
ばアルカリ飛灰に導入する前の炭酸ガス含有ガスと導入
した後の炭酸ガス含有ガスの流量、湿度及び温度を測定
し、この測定結果からアルカリ飛灰に導入する前後の炭
酸ガス含有ガス中の水蒸気の変化量を計算する。この水
蒸気の変化量からアルカリ飛灰中の含水率を算出し、こ
の算出値が設定範囲内となるようにアルカリ飛灰への水
分供給量を制御する。
【0031】かかるアルカリ飛灰の処理方法にあって
は、一定の時間間隔でアルカリ飛灰を採取して飛灰中の
含水率を実測する必要がなく、炭酸ガス含有ガス中の水
蒸気量の変化から飛灰の含水率をほぼリアルタイムで算
出することができ、水分供給量を的確に制御することが
可能となる。
は、一定の時間間隔でアルカリ飛灰を採取して飛灰中の
含水率を実測する必要がなく、炭酸ガス含有ガス中の水
蒸気量の変化から飛灰の含水率をほぼリアルタイムで算
出することができ、水分供給量を的確に制御することが
可能となる。
【0032】本発明(請求項6)のアルカリ飛灰の処理
方法は、重金属を含有するアルカリ飛灰に炭酸ガス含有
ガス及び水を供給して混合する炭酸化工程、及び重金属
固定化剤を添加して混合する固定化剤添加工程を有する
処理方法において、該炭酸化工程の終了後、アルカリ飛
灰に水を加えて攪拌することによりアルカリ飛灰を造粒
し、その後、攪拌槽から排出するものである。
方法は、重金属を含有するアルカリ飛灰に炭酸ガス含有
ガス及び水を供給して混合する炭酸化工程、及び重金属
固定化剤を添加して混合する固定化剤添加工程を有する
処理方法において、該炭酸化工程の終了後、アルカリ飛
灰に水を加えて攪拌することによりアルカリ飛灰を造粒
し、その後、攪拌槽から排出するものである。
【0033】かかるアルカリ飛灰の処理方法にあって
は、飛灰を造粒した後に排出することから、処理後の飛
灰の取り扱いが容易となり、飛灰の運搬中や埋立処分中
の飛灰の飛散量を低減することができる。
は、飛灰を造粒した後に排出することから、処理後の飛
灰の取り扱いが容易となり、飛灰の運搬中や埋立処分中
の飛灰の飛散量を低減することができる。
【0034】本発明(請求項7)のアルカリ飛灰の処理
装置は、重金属含有アルカリ飛灰を受け入れて攪拌する
攪拌槽と、該攪拌槽内に炭酸ガス含有ガスを供給する手
段と、該攪拌槽内に水を供給する水供給手段と、該攪拌
槽内に重金属固定化剤を供給する手段と、該攪拌槽中の
アルカリ飛灰の含水率が所定範囲となるように該炭酸ガ
ス含有ガス中の水蒸気量及び/または該水供給手段によ
る水供給量を制御する制御手段とを備えたものである。
装置は、重金属含有アルカリ飛灰を受け入れて攪拌する
攪拌槽と、該攪拌槽内に炭酸ガス含有ガスを供給する手
段と、該攪拌槽内に水を供給する水供給手段と、該攪拌
槽内に重金属固定化剤を供給する手段と、該攪拌槽中の
アルカリ飛灰の含水率が所定範囲となるように該炭酸ガ
ス含有ガス中の水蒸気量及び/または該水供給手段によ
る水供給量を制御する制御手段とを備えたものである。
【0035】かかるアルカリ飛灰の処理装置にあって
は、アルカリ飛灰の炭酸化工程においてアルカリ飛灰の
含水率が炭酸化にとって好適な範囲内にあるようにする
ことにより、炭酸化反応の効率を高めることができる。
は、アルカリ飛灰の炭酸化工程においてアルカリ飛灰の
含水率が炭酸化にとって好適な範囲内にあるようにする
ことにより、炭酸化反応の効率を高めることができる。
【0036】本発明(請求項8)のアルカリ飛灰の処理
装置は、請求項7において、前記炭酸ガス含有ガス中の
水蒸気量の測定手段と、前記攪拌槽から排出するガス中
の水蒸気量の測定手段と、これらの測定手段の測定値に
基づいて前記攪拌槽中のアルカリ飛灰の含水率を算出す
る手段とを備えてなり、前記制御手段は、この算出され
た含水率が設定範囲となるように制御を行うものであ
る。
装置は、請求項7において、前記炭酸ガス含有ガス中の
水蒸気量の測定手段と、前記攪拌槽から排出するガス中
の水蒸気量の測定手段と、これらの測定手段の測定値に
基づいて前記攪拌槽中のアルカリ飛灰の含水率を算出す
る手段とを備えてなり、前記制御手段は、この算出され
た含水率が設定範囲となるように制御を行うものであ
る。
【0037】かかるアルカリ飛灰の処理装置にあって
は、一定の時間間隔でアルカリ飛灰を採取して飛灰中の
含水率を実測する必要がなく、炭酸ガス含有ガス中の水
蒸気量の変化から飛灰の含水率をほぼリアルタイムで算
出することができ,水分供給量を的確に制御することが
可能となる。
は、一定の時間間隔でアルカリ飛灰を採取して飛灰中の
含水率を実測する必要がなく、炭酸ガス含有ガス中の水
蒸気量の変化から飛灰の含水率をほぼリアルタイムで算
出することができ,水分供給量を的確に制御することが
可能となる。
【0038】本発明(請求項9)のアルカリ飛灰の処理
装置は、請求項8又は9において、アルカリ飛灰の炭酸
化処理後に、アルカリ飛灰の含水率が前記所定範囲を超
えるように前記攪拌槽に水を供給してアルカリ飛灰を造
粒する造粒制御手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
装置は、請求項8又は9において、アルカリ飛灰の炭酸
化処理後に、アルカリ飛灰の含水率が前記所定範囲を超
えるように前記攪拌槽に水を供給してアルカリ飛灰を造
粒する造粒制御手段を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0039】かかるアルカリ飛灰の処理装置にあって
は、飛灰を造粒した後に排出することから、処理後の飛
灰の取り扱いが容易となり、飛灰の運搬中や埋立処分中
の飛散量を低減することができる。
は、飛灰を造粒した後に排出することから、処理後の飛
灰の取り扱いが容易となり、飛灰の運搬中や埋立処分中
の飛散量を低減することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
に説明する。
【0041】図1は本発明のアルカリ飛灰の処理方法の
実施に好適なアルカリ飛灰の処理装置の系統図である。
実施に好適なアルカリ飛灰の処理装置の系統図である。
【0042】炭酸ガス含有ガス(この実施の形態では燃
焼排ガス)は、配管1を通って測定ユニット3に送給さ
れる。このとき、排ガスを通気させる場合のように、炭
酸ガス含有ガスの温度を低下させる必要があるときは、
測定ユニット3の前に熱交換器2を設置し、該熱交換器
2にてガスを冷却する。
焼排ガス)は、配管1を通って測定ユニット3に送給さ
れる。このとき、排ガスを通気させる場合のように、炭
酸ガス含有ガスの温度を低下させる必要があるときは、
測定ユニット3の前に熱交換器2を設置し、該熱交換器
2にてガスを冷却する。
【0043】この測定ユニット3は温度計、流量計、湿
度計を備えており、炭酸ガス含有ガスの温度、流量、湿
度を測定する。これらの測定機器は、一般に市販されて
いるもので足りる。この測定ユニット3によってガス性
状が測定された後は、炭酸ガス含有ガスは反応装置(攪
拌槽)4に送給され、高アルカリ飛灰と接触させる。反
応装置4からの排出ガスは、配管5を通って測定ユニッ
ト6に送給され、温度、流量、湿度が測定される。
度計を備えており、炭酸ガス含有ガスの温度、流量、湿
度を測定する。これらの測定機器は、一般に市販されて
いるもので足りる。この測定ユニット3によってガス性
状が測定された後は、炭酸ガス含有ガスは反応装置(攪
拌槽)4に送給され、高アルカリ飛灰と接触させる。反
応装置4からの排出ガスは、配管5を通って測定ユニッ
ト6に送給され、温度、流量、湿度が測定される。
【0044】このように構成されたアルカリ飛灰の処理
装置を用いたアルカリ飛灰の処理方法を以下に説明す
る。
装置を用いたアルカリ飛灰の処理方法を以下に説明す
る。
【0045】内部に攪拌手段を備えた反応装置4内に所
定量のアルカリ飛灰を導入した後、少量の水を添加して
アルカリ飛灰と水とを十分に混合する。ここで、水の添
加量は炭酸化反応の効率及び炭酸ガス含有ガスの通気に
よる飛灰の飛散抑制の観点から、飛灰に対して5〜50
重量%特に10〜30重量%とするのが好ましい。
定量のアルカリ飛灰を導入した後、少量の水を添加して
アルカリ飛灰と水とを十分に混合する。ここで、水の添
加量は炭酸化反応の効率及び炭酸ガス含有ガスの通気に
よる飛灰の飛散抑制の観点から、飛灰に対して5〜50
重量%特に10〜30重量%とするのが好ましい。
【0046】次に、反応装置4内に炭酸ガス含有ガスと
しての燃焼排ガスを導入し、アルカリ飛灰を攪拌しなが
ら炭酸化を行う。この反応装置4に導入される排ガスの
温度は低い方がアルカリ飛灰の炭酸化が促進されるの
で、排ガスは熱交換器2によって80℃以下特に60℃
以下に降温してから反応装置4に導入されるのが好まし
い。
しての燃焼排ガスを導入し、アルカリ飛灰を攪拌しなが
ら炭酸化を行う。この反応装置4に導入される排ガスの
温度は低い方がアルカリ飛灰の炭酸化が促進されるの
で、排ガスは熱交換器2によって80℃以下特に60℃
以下に降温してから反応装置4に導入されるのが好まし
い。
【0047】炭酸化の工程においては、排ガス中の炭酸
ガスと飛灰中のアルカリ成分との発熱反応によって飛灰
中の水分が蒸発し、その結果飛灰の含水率が低下して、
炭酸化の反応効率の低下及び排ガスによる飛灰の飛散量
の増加を引き起こす。これらを防止するため、以下のよ
うにしてアルカリ飛灰の含水率が一定となるように制御
する。
ガスと飛灰中のアルカリ成分との発熱反応によって飛灰
中の水分が蒸発し、その結果飛灰の含水率が低下して、
炭酸化の反応効率の低下及び排ガスによる飛灰の飛散量
の増加を引き起こす。これらを防止するため、以下のよ
うにしてアルカリ飛灰の含水率が一定となるように制御
する。
【0048】即ち、測定ユニット3,6によって、反応
装置4の上流及び下流の排ガスの流量、温度及び湿度を
測定する。これらの測定結果から反応装置4の上流及び
下流の排ガスに含まれる水蒸気量を計算し、その差をア
ルカリ飛灰から放出された水分量とみなす。このアルカ
リ飛灰から放出された水分量とアルカリ飛灰の重量とか
らアルカリ飛灰の含水率を算出し、これが設定範囲以下
となったところで反応装置4に所定量の水を供給する。
装置4の上流及び下流の排ガスの流量、温度及び湿度を
測定する。これらの測定結果から反応装置4の上流及び
下流の排ガスに含まれる水蒸気量を計算し、その差をア
ルカリ飛灰から放出された水分量とみなす。このアルカ
リ飛灰から放出された水分量とアルカリ飛灰の重量とか
らアルカリ飛灰の含水率を算出し、これが設定範囲以下
となったところで反応装置4に所定量の水を供給する。
【0049】なお、本実施の形態では水の添加によって
水分の供給を行っているが、排ガス中の水蒸気量を制御
して水分の供給を行ってもよい。この場合、排ガスは熱
交換器2で冷却した後は飽和水蒸気圧となっていること
から、熱交換器2の熱交換量を変化させて排ガスの温度
を調整することで水分量の制御を行う。たとえば排ガス
中の水蒸気量が多すぎる場合は、熱交換器でより温度を
下げて水分を凝結させて除去する。
水分の供給を行っているが、排ガス中の水蒸気量を制御
して水分の供給を行ってもよい。この場合、排ガスは熱
交換器2で冷却した後は飽和水蒸気圧となっていること
から、熱交換器2の熱交換量を変化させて排ガスの温度
を調整することで水分量の制御を行う。たとえば排ガス
中の水蒸気量が多すぎる場合は、熱交換器でより温度を
下げて水分を凝結させて除去する。
【0050】また、炭酸化の進み具合も監視手段によっ
て監視される。即ち、測定ユニット3,6において測定
されたCO2濃度及び流量の測定データを収集し、アル
カリ飛灰によって消費された炭酸ガスの量を算出する。
この炭酸ガスの消費量の計算値がアルカリ飛灰の炭酸化
処理に必要な消費量に達しているか否かを監視し、必要
消費量に達するまで炭酸化を継続する。
て監視される。即ち、測定ユニット3,6において測定
されたCO2濃度及び流量の測定データを収集し、アル
カリ飛灰によって消費された炭酸ガスの量を算出する。
この炭酸ガスの消費量の計算値がアルカリ飛灰の炭酸化
処理に必要な消費量に達しているか否かを監視し、必要
消費量に達するまで炭酸化を継続する。
【0051】アルカリ飛灰の炭酸化が終了した後、反応
装置4への排ガスの供給を停止し、該反応装置4内に重
金属固定化剤を導入して、飛灰と攪拌混合する。その
後、該反応装置4内に水を供給して飛灰を造粒し、反応
装置4外に排出する。
装置4への排ガスの供給を停止し、該反応装置4内に重
金属固定化剤を導入して、飛灰と攪拌混合する。その
後、該反応装置4内に水を供給して飛灰を造粒し、反応
装置4外に排出する。
【0052】なお、本実施の形態では重金属固定化剤の
導入は炭酸化工程終了後であるが、重金属固定化剤の導
入は、炭酸化工程又は造粒工程の前、同時、後のいずれ
であっても良い。
導入は炭酸化工程終了後であるが、重金属固定化剤の導
入は、炭酸化工程又は造粒工程の前、同時、後のいずれ
であっても良い。
【0053】また、重金属固定化剤としては、リン酸系
重金属固定化剤、キレート系重金属固定化剤、活性白土
等の粘土鉱物系重金属固定化剤、澱粉等の高分子系重金
属固定化剤、セメント系重金属固定化剤、硫酸等の酸性
溶液系重金属固定化剤などが使用される。重金属固定化
剤の添加量は飛灰に対して1〜30重量%とすることが
好ましい。
重金属固定化剤、キレート系重金属固定化剤、活性白土
等の粘土鉱物系重金属固定化剤、澱粉等の高分子系重金
属固定化剤、セメント系重金属固定化剤、硫酸等の酸性
溶液系重金属固定化剤などが使用される。重金属固定化
剤の添加量は飛灰に対して1〜30重量%とすることが
好ましい。
【0054】本実施の形態では炭酸ガス供給源として排
ガスを使用しているが、他の炭酸ガス例えば市販の炭酸
ガスを用いても良い。
ガスを使用しているが、他の炭酸ガス例えば市販の炭酸
ガスを用いても良い。
【0055】かかるアルカリ飛灰の処理方法によると、
炭酸化工程においてアルカリ飛灰中の含水率が設定範囲
内に制御されるため、反応効率が高く、反応時間を短縮
することができる。また、飛灰の飛散量を低減すること
ができる。アルカリ飛灰の含水率は、測定ユニット3,
6の検出データに基づいてほぼリアルタイムで計算され
るため、水分の供給を適切に行うことができ、含水率を
精度よく制御することができる。炭酸化後は、造粒して
から運搬、埋立等の処分をするところから、運搬、埋立
時等での飛散量を減少させることができる。
炭酸化工程においてアルカリ飛灰中の含水率が設定範囲
内に制御されるため、反応効率が高く、反応時間を短縮
することができる。また、飛灰の飛散量を低減すること
ができる。アルカリ飛灰の含水率は、測定ユニット3,
6の検出データに基づいてほぼリアルタイムで計算され
るため、水分の供給を適切に行うことができ、含水率を
精度よく制御することができる。炭酸化後は、造粒して
から運搬、埋立等の処分をするところから、運搬、埋立
時等での飛散量を減少させることができる。
【0056】次にこのアルカリ飛灰の処理方法を用いた
飛灰の処理例について説明する。
飛灰の処理例について説明する。
【0057】この処理例においては、重金属を含有した
アルカリ飛灰として都市ごみ飛灰を用いた。この飛灰の
成分を表1に示す。
アルカリ飛灰として都市ごみ飛灰を用いた。この飛灰の
成分を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】予備実験 含水率実測値が1%未満のアルカリ飛灰12.0kgを
反応装置4に投入した。なお、ここで含水率実測値と
は、アルカリ飛灰を105℃で24時間加熱したときに
脱離する水分量の、加熱前のアルカリ飛灰の量に対する
割合をいう。次いで、脱塩水3.0kg(アルカリ飛灰
に対して25重量%)を反応装置4に注入して3分間攪
拌し、アルカリ飛灰と水とを均一に混合した。
反応装置4に投入した。なお、ここで含水率実測値と
は、アルカリ飛灰を105℃で24時間加熱したときに
脱離する水分量の、加熱前のアルカリ飛灰の量に対する
割合をいう。次いで、脱塩水3.0kg(アルカリ飛灰
に対して25重量%)を反応装置4に注入して3分間攪
拌し、アルカリ飛灰と水とを均一に混合した。
【0060】攪拌を続けながら、反応装置4内にCO2
濃度10%の炭酸ガスを300L/minで60分間通
気した。反応装置4の上流及び下流の炭酸ガスの流量及
び湿度を測定ユニット3,6によって測定した。これら
の測定データを一定時間毎に収集し、飛灰中の含水率の
変化を以下の式に従って計算した。 F×Wθ/18=(G0×Z0×θ/22.4−G×Z
×θ/22.4)+F×W0/18 ここで、各符号は以下のことを示す。 F:飛灰量(g) Wθ:θ時間後の飛灰の含水率計算値(%) W0:初期飛灰含水率計算値(%)(通気前に注入した
水の量の飛灰に対する割合をW0とする。) G0:入口ガス流量(L/min) G:出口ガス流量(L/min) Z0:入口ガス水蒸気モル分率 Z:出口ガス水蒸気モル分率 θ:経過時間(min) なお、上記式の左辺は、θ時間後の飛灰中の水分量(モ
ル量)である。右辺の(G0×Z0×θ/22.4−G
×Z×θ/22.4)は、炭酸ガス中の水蒸気からもた
らされた水分量(モル量)であり、F×W0/18は初
期に注入した水分量(モル量)である。炭酸ガスの湿度
の測定結果を図2に、含水率の計算結果を図3に示す。
濃度10%の炭酸ガスを300L/minで60分間通
気した。反応装置4の上流及び下流の炭酸ガスの流量及
び湿度を測定ユニット3,6によって測定した。これら
の測定データを一定時間毎に収集し、飛灰中の含水率の
変化を以下の式に従って計算した。 F×Wθ/18=(G0×Z0×θ/22.4−G×Z
×θ/22.4)+F×W0/18 ここで、各符号は以下のことを示す。 F:飛灰量(g) Wθ:θ時間後の飛灰の含水率計算値(%) W0:初期飛灰含水率計算値(%)(通気前に注入した
水の量の飛灰に対する割合をW0とする。) G0:入口ガス流量(L/min) G:出口ガス流量(L/min) Z0:入口ガス水蒸気モル分率 Z:出口ガス水蒸気モル分率 θ:経過時間(min) なお、上記式の左辺は、θ時間後の飛灰中の水分量(モ
ル量)である。右辺の(G0×Z0×θ/22.4−G
×Z×θ/22.4)は、炭酸ガス中の水蒸気からもた
らされた水分量(モル量)であり、F×W0/18は初
期に注入した水分量(モル量)である。炭酸ガスの湿度
の測定結果を図2に、含水率の計算結果を図3に示す。
【0061】上記計算によって含水率を算出するととも
に、10分間隔でアルカリ飛灰を採取し、飛灰中の含水
率を測定した。この測定結果を図3に示す。
に、10分間隔でアルカリ飛灰を採取し、飛灰中の含水
率を測定した。この測定結果を図3に示す。
【0062】図2より、反応装置4に通気すると炭酸ガ
スの湿度が高くなることが確認された。図3より、炭酸
ガスの通気によってアルカリ飛灰の含水率は低下してい
くこと、および含水率の計算値と実測値の低下挙動は対
応しており、アルカリ飛灰の含水率の変化は上記の式を
用いた計算によってほぼリアルタイムで把握できること
がわかった。なお、炭酸ガス通気前に水を25重量%添
加したにもかかわらず、初期の含水率実測値は19.1
%であったが、これは飛灰中のアルカリ成分と水が化学
反応したためと考えられる。
スの湿度が高くなることが確認された。図3より、炭酸
ガスの通気によってアルカリ飛灰の含水率は低下してい
くこと、および含水率の計算値と実測値の低下挙動は対
応しており、アルカリ飛灰の含水率の変化は上記の式を
用いた計算によってほぼリアルタイムで把握できること
がわかった。なお、炭酸ガス通気前に水を25重量%添
加したにもかかわらず、初期の含水率実測値は19.1
%であったが、これは飛灰中のアルカリ成分と水が化学
反応したためと考えられる。
【0063】実施例1 処理手順は以下の通りである。アルカリ飛灰中のP−ア
ルカリ度を以下の手順に従って測定した。まず、飛灰1
gに脱塩水を1000mL加えて5分間攪拌後、この混
合溶液を所定量採集し、指示薬としてフェノールフタレ
イン溶液を2〜3滴加えた。次いで、0.02N−硫酸
を用いて無色になるまで滴定し、この滴定量から飛灰中
のアルカリ度を求めた。アルカリ度はCaCO3換算と
して計算した。飛灰中のアルカリ度を表2に示す。
ルカリ度を以下の手順に従って測定した。まず、飛灰1
gに脱塩水を1000mL加えて5分間攪拌後、この混
合溶液を所定量採集し、指示薬としてフェノールフタレ
イン溶液を2〜3滴加えた。次いで、0.02N−硫酸
を用いて無色になるまで滴定し、この滴定量から飛灰中
のアルカリ度を求めた。アルカリ度はCaCO3換算と
して計算した。飛灰中のアルカリ度を表2に示す。
【0064】また、環境庁告示13号試験に準じて溶出
試験を行った。測定結果を表2に示す。
試験を行った。測定結果を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】次に、予備実験と同様の方法で反応装置4
内でアルカリ飛灰12.0kgに脱塩水3.0kgを注
入して攪拌し、その後CO2濃度10%の炭酸ガスを流
量300L/minで通気した。炭酸ガスを通気してい
る間、反応装置4の上流及び下流の炭酸ガスの流量、湿
度及びCO2濃度を測定ユニット3,6によって測定し
た。流量及び湿度の測定結果から飛灰中の含水率の変化
を前記式に従って計算し、含水率の計算値が24重量%
以下になった時点でその都度水を1重量%注入した。ま
た、CO2濃度の測定値からCO2利用率を以下の式に
従って算出した。 CO2利用率=(1−C/C0)/(1−C) ここで、各符号は以下のことを示す。 C0:入口ガスCO2濃度(%) C:出口ガスCO2濃度(%) CO2利用率が0.1以下になった時点でアルカリ飛灰
と炭酸ガスとの炭酸化が終了したものとみなし、炭酸ガ
スの通気を停止した。炭酸ガスの通気の開始から終了ま
での時間を炭酸化時間とし、表2に示す。
内でアルカリ飛灰12.0kgに脱塩水3.0kgを注
入して攪拌し、その後CO2濃度10%の炭酸ガスを流
量300L/minで通気した。炭酸ガスを通気してい
る間、反応装置4の上流及び下流の炭酸ガスの流量、湿
度及びCO2濃度を測定ユニット3,6によって測定し
た。流量及び湿度の測定結果から飛灰中の含水率の変化
を前記式に従って計算し、含水率の計算値が24重量%
以下になった時点でその都度水を1重量%注入した。ま
た、CO2濃度の測定値からCO2利用率を以下の式に
従って算出した。 CO2利用率=(1−C/C0)/(1−C) ここで、各符号は以下のことを示す。 C0:入口ガスCO2濃度(%) C:出口ガスCO2濃度(%) CO2利用率が0.1以下になった時点でアルカリ飛灰
と炭酸ガスとの炭酸化が終了したものとみなし、炭酸ガ
スの通気を停止した。炭酸ガスの通気の開始から終了ま
での時間を炭酸化時間とし、表2に示す。
【0067】炭酸ガス通気終了後、飛灰の一部を採取
し、飛灰中のP−アルカリ度を測定した。その後、反応
装置4内で飛灰に対して水を3重量%、80重量%正リ
ン酸溶液を8重量%注入し、3分間攪拌した後、飛灰を
採取し、環境庁告示13号試験に準じて溶出試験を行っ
た。これらの試験結果を表2に示す。
し、飛灰中のP−アルカリ度を測定した。その後、反応
装置4内で飛灰に対して水を3重量%、80重量%正リ
ン酸溶液を8重量%注入し、3分間攪拌した後、飛灰を
採取し、環境庁告示13号試験に準じて溶出試験を行っ
た。これらの試験結果を表2に示す。
【0068】比較例1 炭酸ガス通気中に水を注入しないこと、炭酸ガス通気終
了後に水を注入しないこと(80重量%正リン酸溶液の
みを8重量%添加した。)以外は、処理例1と同様の方
法で行った。この結果を図4及び表2に示す。
了後に水を注入しないこと(80重量%正リン酸溶液の
みを8重量%添加した。)以外は、処理例1と同様の方
法で行った。この結果を図4及び表2に示す。
【0069】図4及び表2より次のことがわかった。 飛灰の含水率の計算値は、比較例1では炭酸化時間
とともに減少しているのに対し、実施例1では含水率の
計算値が24%以下となった時点で水を1重量%注入す
ることにより、含水率をほぼ24〜25%の範囲内に維
持することができた。なお、水の注入は計5回行った。 比較例1の場合、炭酸化時間が55.9分であるの
に対し、実施例1の場合、炭酸化時間は47.4分であ
ることから、実施例1の炭酸化時間は比較例1と比較し
て15%短縮された。これは、飛灰の含水率を設定範囲
内に維持することにより、炭酸化が効率よく行われたた
めと推定される。 実施例1では、炭酸化後に水を加えることにより、
飛灰を造粒することができた。 炭酸ガスの通気による飛灰中のアルカリ成分の炭酸
化と重金属固定化剤処理とを組み合わせることで、飛灰
からの重金属溶出量を抑制することができた。
とともに減少しているのに対し、実施例1では含水率の
計算値が24%以下となった時点で水を1重量%注入す
ることにより、含水率をほぼ24〜25%の範囲内に維
持することができた。なお、水の注入は計5回行った。 比較例1の場合、炭酸化時間が55.9分であるの
に対し、実施例1の場合、炭酸化時間は47.4分であ
ることから、実施例1の炭酸化時間は比較例1と比較し
て15%短縮された。これは、飛灰の含水率を設定範囲
内に維持することにより、炭酸化が効率よく行われたた
めと推定される。 実施例1では、炭酸化後に水を加えることにより、
飛灰を造粒することができた。 炭酸ガスの通気による飛灰中のアルカリ成分の炭酸
化と重金属固定化剤処理とを組み合わせることで、飛灰
からの重金属溶出量を抑制することができた。
【0070】
【発明の効果】以上の通り、本発明のアルカリ飛灰の処
理方法及び装置によると、アルカリ飛灰の含水率を炭酸
化に好適な範囲内に保つことができ、その結果炭酸化時
間を短縮することが可能である。アルカリ飛灰の含水率
を、アルカリ飛灰との接触前後の炭酸ガスの性状測定に
よりほぼリアルタイムで算出するため、含水率を的確に
制御することが可能である。炭酸化後、水を加えて造粒
してから排出するため取り扱いが容易となり、運搬・埋
立処分時等の飛灰の飛散量を低減することができる
理方法及び装置によると、アルカリ飛灰の含水率を炭酸
化に好適な範囲内に保つことができ、その結果炭酸化時
間を短縮することが可能である。アルカリ飛灰の含水率
を、アルカリ飛灰との接触前後の炭酸ガスの性状測定に
よりほぼリアルタイムで算出するため、含水率を的確に
制御することが可能である。炭酸化後、水を加えて造粒
してから排出するため取り扱いが容易となり、運搬・埋
立処分時等の飛灰の飛散量を低減することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るアルカリ飛灰処理装置の系統
図である。
図である。
【図2】予備実験における炭酸化工程でのアルカリ飛灰
の湿度の変化を示す図である。
の湿度の変化を示す図である。
【図3】予備実験における炭酸化工程でのアルカリ飛灰
の含水率の計算値及び実測値を示す図である。
の含水率の計算値及び実測値を示す図である。
【図4】実施例1及び比較例1における炭酸化工程での
アルカリ飛灰の含水率の計算値を示す図である。
アルカリ飛灰の含水率の計算値を示す図である。
2 熱交換器 3,6 測定ユニット 4 反応装置(攪拌槽)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安財 奨吾 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 高田 満 愛知県豊川市穂ノ原3−1 新東工業株式 会社豊川製作所内 (72)発明者 浅井 宏文 愛知県豊川市穂ノ原3−1 新東工業株式 会社豊川製作所内 Fターム(参考) 4D004 AA37 AB03 BA02 CA14 CA15 CA35 CB02 CB26 CC01 CC03 CC06 DA01 DA02 DA09 DA11
Claims (9)
- 【請求項1】 重金属を含有するアルカリ飛灰に水分を
供給すると共に炭酸ガスと接触させる工程、及びアルカ
リ飛灰に重金属固定化剤を添加して混合する工程を有す
るアルカリ飛灰の処理方法において、 該アルカリ飛灰と炭酸ガスとを接触させる工程において
アルカリ飛灰の含水率が所定範囲となるようにアルカリ
飛灰への水分の供給量を制御することを特徴とするアル
カリ飛灰の処理方法。 - 【請求項2】 請求項1において、アルカリ飛灰をバッ
チ式で攪拌槽に導入し、アルカリ飛灰の含水率が前記所
定範囲となるように水をアルカリ飛灰に添加しながら攪
拌し、その後、炭酸ガス含有ガスを該攪拌槽に導入して
アルカリ飛灰の炭酸化を行い、バッチ式でアルカリ飛灰
を排出するようにしたアルカリ飛灰の処理方法であっ
て、 該炭酸化の開始から終了まで該アルカリ飛灰の含水率が
前記所定範囲となるように水分の供給量を制御すること
を特徴とするアルカリ飛灰の処理方法。 - 【請求項3】 請求項1において、アルカリ飛灰をバッ
チ式で攪拌槽に導入し、アルカリ飛灰の含水率が前記所
定範囲となるように水をアルカリ飛灰に添加しながら攪
拌し、その後、炭酸ガス含有ガス及び水を該攪拌槽に導
入してアルカリ飛灰の炭酸化を行い、バッチ式でアルカ
リ飛灰を排出するようにしたアルカリ飛灰の処理方法で
あって、 該炭酸化の開始から終了まで該アルカリ飛灰の含水率が
前記所定範囲となるように該攪拌槽に導入する水の供給
量を制御することを特徴とするアルカリ飛灰の処理方
法。 - 【請求項4】 請求項2において、前記炭酸ガス含有ガ
スは水蒸気を含んでおり、該炭酸ガス含有ガス中の水蒸
気量を制御することによりアルカリ飛灰への水分の供給
量を制御することを特徴とするアルカリ飛灰の処理方
法。 - 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれか1項におい
て、前記炭酸ガス含有ガス中の水蒸気量と、前記攪拌槽
から排出されるガス中の水蒸気量との差に基づいて該攪
拌槽内のアルカリ飛灰中の含水率を算出し、この算出値
が設定範囲となるようにアルカリ飛灰への水分供給量を
制御することを特徴とするアルカリ飛灰の処理方法。 - 【請求項6】 重金属を含有するアルカリ飛灰に炭酸ガ
ス含有ガス及び水を供給して混合する炭酸化工程、及び
重金属固定化剤を添加して混合する固定化剤添加工程を
有する処理方法において、該炭酸化工程の終了後、アル
カリ飛灰に水を加えて攪拌することによりアルカリ飛灰
を造粒し、その後、攪拌槽から排出することを特徴とす
るアルカリ飛灰の処理方法。 - 【請求項7】 重金属含有アルカリ飛灰を受け入れて攪
拌する攪拌槽と、 該攪拌槽内に炭酸ガス含有ガスを供給する手段と、 該攪拌槽内に水を供給する水供給手段と、 該攪拌槽内に重金属固定化剤を供給する手段と、 該攪拌槽中のアルカリ飛灰の含水率が所定範囲となるよ
うに該炭酸ガス含有ガス中の水蒸気量及び/または該水
供給手段による水供給量を制御する制御手段とを備えて
なるアルカリ飛灰の処理装置。 - 【請求項8】 請求項7において、前記炭酸ガス含有ガ
ス中の水蒸気量の測定手段と、前記攪拌槽から排出する
ガス中の水蒸気量の測定手段と、これらの測定手段の測
定値に基づいて前記攪拌槽中のアルカリ飛灰の含水率を
算出する手段とを備えてなり、 前記制御手段は、この算出された含水率が設定範囲とな
るように制御を行うものであることを特徴とするアルカ
リ飛灰の処理装置。 - 【請求項9】 請求項8又は9において、アルカリ飛灰
の炭酸化処理後に、アルカリ飛灰の含水率が前記所定範
囲を超えるように前記攪拌槽に水を供給してアルカリ飛
灰を造粒する造粒制御手段を備えたことを特徴とするア
ルカリ飛灰の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001076629A JP2002273374A (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | アルカリ飛灰の処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001076629A JP2002273374A (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | アルカリ飛灰の処理方法及び装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002273374A true JP2002273374A (ja) | 2002-09-24 |
Family
ID=18933529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001076629A Pending JP2002273374A (ja) | 2001-03-16 | 2001-03-16 | アルカリ飛灰の処理方法及び装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002273374A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2015101715A1 (en) * | 2013-12-31 | 2015-07-09 | Hannu Kuopanportti | Method and apparatus for granulating fly ash |
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-
2001
- 2001-03-16 JP JP2001076629A patent/JP2002273374A/ja active Pending
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