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JP2002272175A - モータの初期位相検出方式、検出方法、及び、制御器 - Google Patents

モータの初期位相検出方式、検出方法、及び、制御器

Info

Publication number
JP2002272175A
JP2002272175A JP2001064813A JP2001064813A JP2002272175A JP 2002272175 A JP2002272175 A JP 2002272175A JP 2001064813 A JP2001064813 A JP 2001064813A JP 2001064813 A JP2001064813 A JP 2001064813A JP 2002272175 A JP2002272175 A JP 2002272175A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
phase
control
coordinates
synchronous motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001064813A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Makino
健一 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001064813A priority Critical patent/JP2002272175A/ja
Publication of JP2002272175A publication Critical patent/JP2002272175A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Control Of Linear Motors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同期モータにおいて、初期磁極位置を正確に
検出する初期位相検出方式及び方法を提供することであ
る。 【解決手段】 互いに直交する軸を備えた回転座標によ
り規定される同期モータの回転座標と、同期モータを制
御する際の制御座標との初期位相調整を行う場合、制御
座標のいずれか一方の軸に沿って流れる電流を0とした
状態で、他方の軸に沿って電流を流し、電流の供給によ
る同期モータの移動状態から、制御座標と回転座標との
位相差を補正する初期位相検出方法が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期モータの初期
位相検出方式及びその検出方法に関し、特に、同期リニ
アモータの初期位相検出に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、同期リニアモータは、振動等を
極力抑えることができ、また、微小な制御を直線的に行
うことができるため、回転型の同期モータに比較して、
微小な制御を正確に行うことができると言う利点を備え
ている。
【0003】このような特性を備えているため、同期リ
ニアモータ、特に、可動コイル型永久磁石型同期モータ
は、半導体装置を製造する半導体製造装置、或いは、半
導体装置を検査する検査装置等に対する応用が期待され
ている。具体的に言えば、近年、半導体装置の高集積化
は、益々進んでおり、高集積化と共に、ナノ単位の加工
技術が要求されることが多くなっている。このような要
求に応えるために、半導体装置の製造装置及びその検査
装置では、振動等が極めて少なく、且つ、極めて微小な
単位距離を正確、且つ、迅速に移動できる駆動装置が要
求されている。
【0004】上記した要求に応えるためには、今まで以
上に微小な制御を行える同期リニアモータが必要となっ
ている。このような同期リニアモータの一例として、図
7(A)、(B)に示すような可動コイル永久磁石同期
リニアモータがある。図示された可動コイル型永久磁石
型同期リニアモータは、固定子10と、電機子巻線1、
2、3とを有する可動子11とを備え、固定子10に
は、永久磁石7が貼り付けられた構成を備えている。
【0005】ここで、電機子巻線1、2、3は、それぞ
れU相、V相、及びW相の巻線によって形成されてい
る。また、可動子11には、インクリメンタルパルスを
発生するエンコーダヘッド9(図7(B))が設けられ
ている。更に、対向する磁極を検出する3つの磁極セン
サ4、5、が、電機子巻線1、2、3の巻線位置にそれ
ぞれ取り付けられている。
【0006】図8を参照すると、位相検出装置は、モー
タ29、エンコーダ21、及び、上位制御装置14に接
続された電流制御器13によって構成され、この例で
は、モータ29の初期位相を検出するために使用され
る。電流制御器13は、エンコーダ21からのインクリ
メンタルパルスを計測するカウンタ27、磁極センサ
(図8の4、5、6に相当、図では集合的に20で示さ
れている)からの信号を受信する磁極センサ受信回路2
8、カウンタ27及び磁極センサ受信回路28からの信
号により磁極位置を検出する磁極位置検出部25とを備
えている。図示された電流制御器13は、更に、3相交
流電流検出値を回転座標電流検出値id’、iq’に変
換するdq変換部22、電流指令発生器から与えられる
回転座標電流指令値id*、iq*と、dq変換器部2
2から与えられる回転座標電流検出値id’、iq’と
により、回転座標電圧指令値vd*、vq*を発生する
電流制御部41、回転座標電圧指令値vd*、vq*を
3相交流電圧指令値に変換する変換部23、3相交流電
圧指令値によりモータへ電力を供給する電力変換部24
とを含んでいる。
【0007】ここで、図8に示された磁極位置検出部2
5の動作を説明する。初期磁極位置検出においては、図
9に示すように、U、V、W相からなる3つのセンサか
らの信号を組み合わせることにより、初期磁極位置は、
―180°〜―120°、―120°〜−60°、−6
0°〜0°、0°〜+60°、+60°〜+120°、
+120°〜180°の6つの状態のうち、いずれかと
して検出する。これによって、位相誤差±30°を含ん
だ制御位相を用いて6相励磁状態でモータを起動させ、
いずれかの磁極センサ信号のエッジ部分まで移動させた
瞬間に、−120°、−60°、0°、+60°、+1
20°、±180°の磁極位置を検出する。以後、イン
クリメンタルエンコーダ等の信号に基づいて位相を検出
し、正しい回転座標(dq座標)制御でモータを駆動す
る。
【0008】この構成では、上位制御装置14から与え
られる電流指令Iq*に基づき、モータの電流制御を行
うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術にお
いて、磁極位置検出器20自体や、その出力信号の配線
及び受信回路28を設ける必要があり、コスト高になる
と言う問題がある。また、組立時において、磁極センサ
20の位置をモータ巻線位置と正確に一致させなければ
ならず、製造コストが高いと言う問題がある。更に、磁
極センサ信号のエッジ部分を検出するまで、モータは6
相励磁状態になってしまうと言う問題と、磁極センサ信
号のエッジ部分を検出するまでモータを移動しなければ
ならないと言う問題もある。また、起動直後から磁極セ
ンサ20の出力エッジ検出位置までの間、位相角が不正
確であるため、精密なモータ電流制御ができないと言う
欠点もある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれ
ば、回転座標制御方式で制御される同期モータの初期位
相検出方式において、制御座標の初期位相θ’を90°
としてモータにiq*=0、id*=Id・sin
(t)の電流指令を与えたときの所定の時刻における検
出速度v1と、制御座標の初期位相θ’を0°としてモ
ータにiq*=0、id*=Id・sin(t)の電流
指令を与えたときの所定の時刻における検出速度v2の
符号判定により、制御座標の位相θ’を位相誤差±90
°以内の範囲に決定することを特徴とするモータの初期
位相検出方式が得られる。
【0011】本発明の他の態様によれば、回転座標制御
方式で制御される同期モータの初期位相検出方式におい
て、制御座標の位相θ’でモータにiq*=0、id*
=Id・sin(t)の電流指令を与えたときの所定の
時刻における検出速度vにより、制御座標の位相θ’を
補正し、モータの位相θと一致させることを特徴とする
モータの初期位相検出方式が得られる。
【0012】本発明の別の態様によれば、互いに直交す
る軸を備えた回転座標により規定される同期モータを制
御する制御器において、前記同期モータの回転座標と、
前記同期モータを制御する際の制御座標との初期位相調
整を行う場合、前記制御座標のいずれか一方の軸に沿っ
て流れる電流を0とした状態で、他方の軸に沿って電流
を流す電流発生手段と、前記電流の供給による同期モー
タの移動状態から、前記制御座標と前記回転座標との位
相差を補正する手段とを備えていることを特徴とする制
御器が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1(A)及び(B)を参照し
て、本発明の一実施例にかかる可動コイル型永久磁石型
同期リニアモータを説明する。図1に示された本発明の
一実施形態にかかるリニアモータは、図7(A)、
(B)と同一の参照番号によって示された部分を備え、
これら同一参照番号によって示された部分は、図7と同
様な機能を有している。図7と比較しても明らかな通
り、図1のリニアモータは、図7(A)に示された磁極
センサ4、5、6を備えていないため、磁極センサ無し
のリニアモータと呼ぶこともできる。
【0014】具体的に説明すると、図1のリニアモータ
は、図7のリニアモータと同様に、固定子10と可動子
11とを有し、固定子10には、永久磁石7が貼り付け
られていると共に、固定子10の外側には、エンコーダ
スケール8が設けられている。更に、可動子11は、図
1(B)に示すように、エンコーダヘッドブラケット1
2に連結されており、当該エンコーダヘッドブラケット
12の上部には、エンコーダスケール8と対向するよう
に、エンコーダヘッド9が取り付けられ、エンコーダヘ
ッド9は、インクリメンタルパルスを発生する。また、
可動子11はU相、V相、及びW相巻線1、2、及び3
を備えている。
【0015】ここで、図1に示されたリニアモータにお
いても、回転モータと同様に、互いに直交する座標軸
(dq軸)を有する回転座標を定義し、この回転座標に
よって、可動子と固定子の磁極との位置関係をあらわす
ことができ、且つ、巻線に流れる電流と、固定子の磁極
との位相関係をもあらわすことができる。
【0016】図2を参照すると、図1に示されたモータ
の位相検出装置が示されている。図2に示された位相検
出装置は、同期モータ29、エンコーダ21、電流制御
器33、及び、上位制御器34とによって構成されてお
り、電流制御器33は、同期モータ29、エンコーダ2
1、及び、上位制御装置34に接続されている。ここ
で、図示された同期モータ29には、磁極センサが取り
付けられていない点、及び、電流制御器33には、カウ
ンタ27のみが接続され、受信回路28が設けられてい
ない点で、図8に示された電流制御器13と異なってい
る。
【0017】更に、図示された電流制御器33は、電流
指令生成部32を備えている。当該電流制御器33に接
続された上位制御器34は、位置又は速度を制御する電
流指令Iq*を出力する。
【0018】この構成では、まず、電流指令生成部32
によって発生される電流指令により、初期磁極位置検出
を行い、当該初期磁極位置検出終了後、上位制御装置3
4から出力される電流指令Iq*に基づきモータ電流制
御を行う。
【0019】より具体的に説明すると、エンコーダ21
からのインクリメンタルパルスはカウンタ27によって
計測される。図示された磁極位置検出部25は、このカ
ウンタ27からの出力信号だけに基づいて磁極位置を検
出し、磁極位置を位相θの形で3相変換部23及びdq
変換器部22に送出する。dq変換部22は、電流検出
部26によって検出された3相交流電流検出値iu、i
vを磁極位置をも参照して、回転座標電流検出値i
d’、iq’に変換する。
【0020】一方、電流制御部41では、初期磁極位置
検出を行う段階では、電流指令生成部32からの回転座
標電流指令値id*、iq*と回転座標電流検出値i
d’、iq’から、回転座標電圧指令vd*、vq*を
発生して、3相変換部23に供給する。また、初期磁極
位置検出後、上位制御器34からの電流指令にしたがっ
て、電流制御部41及び3相変換部23は、回転座標電
圧指令vd*、vq*を生成する。
【0021】3相変換部23は、上記した回転座標電圧
指令vd*、vq*を3相交流電圧値vu*、vv*、
vw*に変換して、電力制御部24に供給する。電力制
御部24は、3相交流電圧値vu*、vv*、vw*に
したがって、電力を同期モータ29に与える。
【0022】次に、本発明に係る磁極位置検出部25の
動作原理を同期モータ29として、永久磁石ブラシレス
リニアモータを使用した場合について、説明する。
【0023】まず、永久磁石ブラシレスリニアモータを
使用した場合、当該モータの推力fは、式(1)であら
わされる。
【0024】 f=Kf・iq (1) 但し、式(1)において、Kfはモータ推力定数であ
り、iqはモータ回転座標磁束軸(d軸)に直交する軸
(q軸)の電流である。
【0025】ここで、図3に示すように、モータ回転座
標dq軸の位相θと、制御のための制御回転座標d’
q’軸の位相θ’との間に、位相誤差Δθ(=θ’―
θ)が存在すると、dq軸の電流量id、iqと、d’
q’軸の電流量id’、iq’との間には、式(2)が
成立する。
【0026】 id = cosΔθ・id’− sinΔθ・iq’ iq = sinΔθ・id’+ cosΔθ・iq’ (2) 式(1)と式(2)とから次式(3)が得られる。
【0027】 f = Kf・(sinΔθ・id’+ cosΔθ・iq’) (3) ここで、q’軸電流iq’=0、d’軸電流id’=I
dとなるように制御を行ったものとする。このとき、リ
ニアモータの発生推力は式(4)であらわされる。
【0028】 f = Kf・sinΔθ・Id’ (4) 式(4)からも明らかな通り、モータ回転軸dq軸と、
制御回転座礁d’q’軸との間に位相誤差Δθが存在し
ない場合、q’軸電流iq’=0にすれば、推力が発生
しないことになる。これに対して、位相誤差Δθが存在
する場合、q’軸電流iq’=0であっても、推力が発
生して、リニアモータはある速度で移動することにな
る。
【0029】この原理を利用して、iq’=0としてi
d’にのみに指令を与え、それによって発生するモータ
の速度を0になるように、即ち、Δθ=0°となるよう
に、制御回転座標の位相θ’の位相補正を行えば、磁極
位置として検出することができる。
【0030】次に、上記原理に基づく、具体的な磁極位
置検出方法について説明する。
【0031】ここで、モータの負荷に摩擦力がある場合
(A)と、モータの負荷に摩擦力が殆どない場合(B)
とでは、検出方法を若干変更する必要がある。尚、いず
れの場合にも、1)極性判別、2)磁極位置合わせの2
段階で行われる。以下、上記した(A)の場合と(B)
の場合とに分けて説明する。
【0032】(A)モータの負荷に摩擦力がある場合に
ついて、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0033】1)極性判別 式(4)からモータの発生推力が0となる条件は、位相
誤差Δθ=0のほかに、Δθ=±180°の場合があ
る。このため、まず、位相誤差Δθを―90°〜+90
°の範囲に補正する(ステップS1)。
【0034】最初に、制御回転座標d’q’軸の初期位
相θ’を90°としてモータにiq*=0、id*=I
d・sin(t)の電流指令を与える(ステップS
2)。Idの大きさは、モータ速度が検出できる範囲で
なるべく小さな値とする。このときのモータ発生推力f
1は、式(4)からも明らかな通り、次式(5)であら
わされる。
【0035】 f1 = Kf・sin(Δθ+90°)・id* = Kf・cosΔθ・Id・sin(t) (5) このときのモータ速度v1は、モータの負荷質量をM、
摩擦係数をDとすると、 v1=f1/D ≒(Kf/D)・cosΔθ・Id・sin(t) (6) であらわされる。
【0036】ここで、t=π/2かどうかを判定し(ス
テップS3)、t=π/2の速度をV1として検出する
(ステップS4)。このときのV1は、式(7)であら
わされる。
【0037】 V1 ≒(Kf/D)・cosΔθ・Id (7) 速度V1の検出は、tが2πになるまで継続される(ス
テップS5)。
【0038】次に、制御回転座標d’q’軸の初期位相
θ’を0°として(ステップS6)、モータにiq*=
0、id*=Id・sin(t)の電流指令を与える
(ステップS7)。このときのモータ発生推力f2は、 f2=Kf・sinΔθ・Id・sin(t) (8) となる。このときのモータ速度v2は v2≒(Kf/D)・sinΔθ・Id・sin(t) (9) で与えられる。ここで、t=π/2とし(ステップS
8)、このときにおける速度をV2とすると、V2は次
式(10)で与えられる(ステップS9)。
【0039】 V2≒(Kf/D)・sinΔθ・Id (10) このときの位相誤差Δθに対するモータ速度V1、V2
の関係をあらわすと、図5のようになる。ステップS1
0では、t=2πになったかどうかが判定され、t=2π
になるとステップS11に移る。
【0040】ここで、図5からも明らかなように、位相
誤差Δθ<―90°及びΔθ>+90°の範囲では、V
1<0の関係が成立する。ステップS11では、この関
係が成立するか否かが判定され、成立する場合には、位
相を補正することなく、次の磁極位置合わせに移る。一
方、V1<0の関係が成立しない場合には、ステップS
12に移る。ステップS12では、V2<0の関係が成
立するか否かが判定される。この関係が成立する場合、
制御回転座標の位相θ’を+90°し(ステップS1
3)、V2>0の場合は制御回転座標の位相θ’を―9
0°とする(ステップS14)。これにより、位相誤差
Δθは−90°〜+90°の範囲に補正され、続いて、
磁極位置合わせに移行する。
【0041】2)磁極位置合わせ 前述した極性判別により、位相誤差Δθが−90°〜+
90°の範囲に補正された後、モータにiq*=0、i
d*=Id・sin(t)の電流指令を与える(ステッ
プS15)。ここで、t=π/2かどうかを判定し(ス
テップS16)、このときにおける速度をVとして検出
し(ステップS17)、t=2πになるまで速度Vを検
出する(ステップS18)。この場合、速度Vは式(1
1)によってあらわされる。
【0042】 V≒(Kf/D)sinΔθ・Id (11) 式(11)において、V<0なら(ステップS19、S
20、及び、S21)、制御回転座標の位相θ’を+x
°し(ステップS21)、V>0ならば(ステップS1
9、S20、S22)、制御回転座標の位相θ’を−x
°する(ステップS22)。尚、xは任意の所定角度で
ある。このステップの後、上記ステップにリターンして
上記動作を繰り返す。ステップS19で、V=0が検出
された場合、Idの大きさが定格電流値を越えていない
場合には、任意の所定電流ΔIdだけ増加して(ステッ
プS23、S24)、上記動作を繰り返す。V=0で、
且つ、Idが定格電流値以上ならば(ステップS2
3)、位相誤差Δθ=0°の制御回転座標の位相θ’を
検出できたことになり、初期時期位置検出が終了する。
その直後から、正しい回転座標(dq座標)制御により
モータが駆動できる。
【0043】一旦、初期磁極位置が検出された後は、イ
ンクリメントパルスにより位相を検出できる。
【0044】(B)次に、モータの負荷に摩擦力が殆ど
ない場合について図5のフローチャートを参照して説明
する。各ステップで使用される式が異なるだけで、フロ
ーチャートの基本的な流れは(A)の場合と同じである
から、図6の各ステップについては、言及しない。
【0045】1)極性判別 まず、制御回転座標d’q’軸の初期位相θ’を90°
としてモータにig*=0、id*=Id・sin
(t)の電流指令を与える。Idの大きさはモータ速度
が検出できる範囲でなるべく小さな値とする。このとき
のモータ速度v1は、モータの負荷質量をM、摩擦係数
をDとすると、式(12)で与えられる。
【0046】 v1≒(Kf/M)cosΔθ・Id・(1−cos(t)) (12) ここで、t=πにおける速度をV1とすると、 V1≒ (2Kf/M)・cosΔθ・Id (13) となる。
【0047】次に、制御回転座標d’q’軸の初期位相
θ’を0°としてモータにiq*=0、id*=Id・
sin(t)の電流指令を与える。このときのモータ速
度v2は、 v2=(Kf/M)sinΔθ・Id・(1−cos(t)) (14) で与えられる。ここで、t=πにおける速度をV2とす
ると、 V2=(Kf/M)sinΔθ・Id (15) となる。このときの位相誤差Δθに対するモータ速度V
1、V2の関係は図5であらわされる。
【0048】前述したように、位相誤差Δθ<―90°
及びΔθ>+90°の範囲では、V1<0と言う関係が
成立する。このとき、V2<0の場合は制御回転座標の
位相θ’を+90°し、V2>0の場合は制御回転座標
の位相θ’を―90°とする。これにより、位相誤差Δ
θは−90°〜+90°の範囲に補正される。
【0049】2)磁極位置合わせ 磁極判別により、位相誤差Δθが−90°〜+90°の
範囲に補正された後、モータにiq*=0、id*=I
d・sin(t)の電流指令を与える。ここで、t=π
における速度をVとすると、 V≒(Kf/M)sinΔθ・Id (16) となる。ここで、V<0なら制御回転座標の位相θ’を
+x°し、V>0なら制御回転座標の位相θ’を−x°
する。xは任意の所定角度である。このステップの後
は、上記ステップにリターンして上記動作を繰り返す。
V=0となった場合には、Idの大きさを任意の所定電
流ΔIdだけ増加して上記動作を繰り返す。V=0で且
つIdが定格電流値以上ならば、位相誤差Δθ=0°の
制御回転座標の位相θ’を検出できたことになり、初期
磁極位置検出が終了する。その直後から正しい回転座標
(dq座標)制御によりモータを駆動できる。
【0050】一旦、初期磁極位置が検出された後は、イ
ンクリメンタルパルスにより位相を検出できる。
【0051】
【発明の効果】本発明は、磁極センサを備える必要がな
いため、磁極位置検出器自体やその出力信号の配線及び
受信回路に伴うコストを低減できると共に、配線に伴う
不都合を解消できる。また、モータの構造を簡略化でき
る。更に、モータの電気的なパラメータを正確に把握で
きなくても初期磁極位置を検出することが可能である。
また、磁極位置検出に利用するモータ速度信号は位相誤
差Δθの正弦値に比例している。このため、Δθ=0°
付近ではモータ速度信号の変化率が大きいため、検出の
精度が高い。また、検出時に通電する電流を徐々に大き
くするため、検出の際のモータ移動量が小さい。更に、
電流値を正弦波状に印加するため、機械装置に急激な加
減速が発生しない等の効果がある。
【0052】前述した実施の形態では、可動コイル型永
久磁石型ブラシレスリニアモータを例として説明した
が、本発明は、何等、これに限定されることなく、可動
磁石型ブラシレスリニアモータ、永久磁石型ブラシレス
回転モータ等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は、本発明を適用できるリニ
アモータの一例を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る位相検出装置を示す
ブロック図である。
【図3】本発明において使用される回転座標及び制御座
標を説明するための図である。
【図4】図2に示された電流制御器の動作を説明するた
めのフローチャートである。
【図5】図2における駆動電圧と位相との関係を説明す
るための図である。
【図6】図4とは異なる条件下における電流制御器の動
作を説明するフローチャートである。
【図7】(A)及び(B)は、従来の可動コイル型永久
磁石型リニアモータの構成を説明するための図である。
【図8】従来の位相検出装置を説明するためのブロック
図である。
【図9】図8の動作を説明するためのタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
21 エンコーダ 29 モータ 33 電流制御器 34 上位制御器 22 dq変換部 23 3相変換部 24 電力変換部 25 磁極位置検
出部 26 電流検出器 27 カウンタ 32 電流指令生
成部 41 電流制御部
フロントページの続き Fターム(参考) 5H540 AA10 BA03 BB08 CC01 FA06 FA16 FB03 FC02 5H560 AA10 BB04 DA12 DB07 DC12 EB07 HA01 HA09 RR10 TT02 UA01 XA13 5H576 AA20 DD05 EE01 FF01 GG02 GG04 HB01 JJ12 JJ25 LL07 LL22 LL24 LL41

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転座標制御方式で制御される同期モー
    タの初期位相検出方式において、制御座標の初期位相
    θ’を90°としてモータにiq*=0、id*=Id
    ・sin(t)の電流指令を与えたときの所定の時刻に
    おける検出速度v1と、制御座標の初期位相θ’を0°
    としてモータにiq*=0、id*=Id・sin
    (t)の電流指令を与えたときの所定の時刻における検
    出速度v2の符号判定により、制御座標の位相θ’を位
    相誤差±90°以内の範囲に決定することを特徴とする
    モータの初期位相検出方式。
  2. 【請求項2】 回転座標制御方式で制御される同期モー
    タの初期位相検出方式において、制御座標の位相θ’で
    モータにiq*=0、id*=Id・sin(t)の電
    流指令を与えたときの所定の時刻における検出速度vに
    より、制御座標の位相θ’を補正し、モータの位相θと
    一致させることを特徴とするモータの初期位相検出方
    式。
  3. 【請求項3】 同期モータの制御方法において、互いに
    直交するdq軸によって規定される回転座標を前記同期
    モータに設定するステップと、当該同期モータを制御し
    た場合における制御座標を用意しておくステップと、前
    記制御座標を定めるdq軸のいずれか一方に沿って流れ
    る電流を0にすることにより、前記制御座標を前記回転
    座標に一致させるステップとを含むことを特徴とする同
    期モータの初期位相検出方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記制御座標と前記
    回転座標とを一致させるステップは、前記制御座標の位
    相を回転座標と一致させるように補正するステップであ
    ることを特徴とする同期モータの初期位相検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、前記制御座標
    を定めるdq軸のうち、電流を0にした軸以外の軸に沿
    って、正弦波形を有する電流を流すことを特徴とする同
    期モータの初期位相検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至5のいずれかにおいて、前
    記同期モータは、同期リニアモータであることを特徴と
    する同期モータの初期位相検出方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記同期リニアモー
    タは、可動コイル型或いは可動磁石型のリニアモータで
    あることを特徴とする同期モータの初期位相検出方法。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至5のいずれかにおいて、前
    記同期モータは、回転モータであることを特徴とする同
    期モータの初期位相検出方法。
  9. 【請求項9】 互いに直交する軸を備えた回転座標によ
    り規定される同期モータを制御する制御器において、前
    記同期モータの回転座標と、前記同期モータを制御する
    際の制御座標との初期位相調整を行う場合、前記制御座
    標のいずれか一方の軸に沿って流れる電流を0とした状
    態で、他方の軸に沿って電流を流す電流発生手段と、前
    記電流の供給による同期モータの移動状態から、前記制
    御座標と前記回転座標との位相差を補正する手段とを備
    えていることを特徴とする制御器。
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