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JP2002264393A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

Info

Publication number
JP2002264393A
JP2002264393A JP2001380542A JP2001380542A JP2002264393A JP 2002264393 A JP2002264393 A JP 2002264393A JP 2001380542 A JP2001380542 A JP 2001380542A JP 2001380542 A JP2001380542 A JP 2001380542A JP 2002264393 A JP2002264393 A JP 2002264393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
scanning direction
elements
main scanning
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001380542A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunobu Ookubo
和展 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001380542A priority Critical patent/JP2002264393A/ja
Publication of JP2002264393A publication Critical patent/JP2002264393A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】発光光の利用効率が高く、光学的クロストーク
が少なく、且つ高解像度の露光装置を提供する。 【解決手段】露光ヘッドの感光材料14と対向する一方
の表面には、複数の凸状のマイクロレンズ16が形成さ
れ、他方の表面には複数の有機EL素子18が形成され
ている。有機EL素子18は、陽極ライン201〜20m
と陰極ライン24 1〜24nとが交差する部分の一部分に
設けられる。マイクロレンズ16の開口部径Dを有機E
L素子18のピッチpのn倍として、n本の陰極ライン
241〜24nを形成し、各陰極ラインについて主走査方
向に有機EL素子の配列ピッチpずつずらした位置に有
機EL素子18を形成することで、n本の陰極ラインに
含まれる有機EL素子18による露光スポットが重なり
合うことなく相互に補間し合って、感光材料14が隙間
無く露光される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置に関し、
特にエレクトロ・ルミネッセンス(EL)素子を光源と
して用いた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光性の有機物質を発光層に用いた有機
電界発光素子は、有機EL素子と称され、他の発光素子
に比べて製造が容易であり、薄型かつ軽量の発光素子が
構成できる等の利点により、従来、薄型ディスプレイ用
素子として研究開発が進められてきた。近年では、発光
輝度、発光効率、耐久性等の点でも発光ダイオード(L
ED)に匹敵する高性能の有機EL素子が得られている
ことから、ハロゲン化銀感光材料等の感光材料を露光す
る露光ヘッドへの応用が検討されている。例えば、特開
平7−22649号公報には、有機EL素子を用いた光
書込みユニットを備えた光露光装置が提案されている。
【0003】一般に、有機EL素子は、透明基板上に発
光層を含む有機化合物層とこの有機化合物層を挟持する
一対の電極層(陰極層及び陽極層)とを積層したもので
あり、透明基板側から発光光を取り出しているが、拡散
光源であることに加え、透明基板表面での反射により光
取り出し効率が低く、十分な露光光量が得られないとい
う問題がある。
【0004】これに対し、特開平10−172756号
公報には、発光層と透明基板の光取り出し面との間(即
ち、素子内部)にマイクロレンズを有機EL素子に1対
1で対応させて設け、光取り出し効率を向上させると共
に、光軸方向の発光輝度を高めた有機EL発光装置が提
案されている。また、特開平11−354271号公報
において提案された感光材料書き込み装置は、有機EL
素子アレイをマイクロレンズを有する基板上に形成する
ことにより、発光光量の利用効率を向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロレンズの開口部の面積が有機EL素子の発光部の面積
と同じ大きさでは、発光光を十分に収束させることがで
きず露光光量が不足する、という問題がある。また、有
機EL素子は拡散光源であるため、マイクロレンズの開
口部の面積が有機EL素子の発光部の面積と同じ大きさ
ではクロストークが発生してしまう、という問題もあ
る。一方、マイクロレンズの開口部の面積を有機EL素
子の発光部の面積よりも大きくすることで上記の問題は
解決するが、マイクロレンズの開口部の面積を大きくす
ると、有機EL素子の配置間隔、即ち画素のピッチが広
くなり、露光対象物に未露光部分が発生し露光装置とし
ての機能を十分に果たすことができない、という問題が
ある。
【0006】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなさ
れたものであり、本発明の目的は、発光光の利用効率が
高く、光学的クロストークが少なく、且つ高解像度の露
光装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の露光装置は、透明基板、該透明基板上に形成さ
れると共に、主走査方向に所定間隔隔てて配列された複
数の電界発光素子で構成され、且つ副走査方向に配列さ
れた複数の素子列、及び前記複数の電界発光素子の各々
に対応して前記透明基板に形成されたマイクロレンズを
備え、該マイクロレンズにより電界発光素子の発光部か
ら発光された光を結像させて対象物を露光する露光装置
であって、前記マイクロレンズの開口部が、対応する電
界発光素子の配列ピッチより大きく形成され、隣り合う
素子列の一方の素子列の露光部間に対応する部分を、他
方の素子列の発光部により露光することができるよう
に、前記複数の電界発光素子を配列したことを特徴とす
る。
【0008】第1の露光装置は、透明基板と、この透明
基板上に形成されると共に、主走査方向に所定間隔隔て
て配列された複数の電界発光素子で構成され、且つ副走
査方向に配列された複数の素子列と、複数の電界発光素
子の各々に対応して透明基板に形成されたマイクロレン
ズと、を備え、透明基板に形成されたマイクロレンズに
より電界発光素子の発光部から発光された光を結像させ
て対象物を露光する露光装置である。
【0009】この露光装置において、マイクロレンズの
開口部が、対応する電界発光素子の配列ピッチより大き
く形成されたことにより、発光光の利用効率を高くする
ことができ、光学的クロストークを抑制することができ
る。また、この露光装置においては、隣り合う素子列の
一方の素子列の露光部間に対応する部分を、他方の素子
列の発光部により露光することができるように複数の電
界発光素子を配列したことにより、マイクロレンズの開
口部径に応じて個々の電界発光素子の配置間隔が広くな
っても、一方の素子列の発光部により露光されなかった
部分が、他方の素子列の発光部により露光され、露光対
象物に未露光部分が発生することがなく、高解像度で露
光を行うことができる。
【0010】第1の露光装置において、主走査方向の画
像解像度は主走査方向の電界発光素子の配列ピッチ、副
走査方向の画像解像度は露光装置と露光対象物との副走
査方向への相対移動量(副走査制御量)により調整可能
である。したがって、電界発光素子の発光部が主走査方
向及び副走査方向に各々所定の寸法を有するように形成
されると共に、素子列が副走査方向にn(nは2以上の
整数)列設けられ、隣り合う素子列の一方の素子列の発
光部及び他方の素子列の発光部間の主走査方向の配列ピ
ッチpが、各素子列における電界発光素子の配列ピッチ
pxとして、p=px/nの関係を満たすように、複数
の電界発光素子を配列すれば、電界発光素子の発光部の
形状については特に限定されることなく、円、楕円、矩
形など如何なる形状であってもよい。
【0011】この場合、円形のマイクロレンズを用いる
のであれば、マイクロレンズの開口部径Dが、副走査方
向の素子列の配列ピッチをpyとして、D≦px、且つ
D≦(py2+p21/2の関係を満たすように形成すれ
ば、発光素子の中心と対応するマイクロレンズの中心と
を一致させて且つ互いに重複することなく、複数の電界
発光素子各々に対応してマイクロレンズを設けることが
できる。
【0012】なお、第1の露光装置において、前記マイ
クロレンズの開口部径Dが、対応する電界発光素子の配
列ピッチpのn倍(nは2以上の整数)であり、前記素
子列が副走査方向にn列設けられ、前記隣り合う素子列
の一方の素子列の発光部と他方の素子列の発光部とが主
走査方向に電界発光素子の配列ピッチpずれるように、
前記複数の電界発光素子が配列されるようにしてもよ
い。
【0013】すなわち、この場合の露光装置では、マイ
クロレンズの開口部径Dが、対応する電界発光素子の配
列ピッチpのn倍とされ、素子列が副走査方向にn列設
けられ、隣り合う素子列の一方の素子列の発光部と他方
の素子列の発光部とが主走査方向に電界発光素子の配列
ピッチpずれるように複数の電界発光素子が配列され
る。対応する電界発光素子の配列ピッチpのn倍の開口
部径Dを有するマイクロレンズを配列するためには、主
走査方向、副走査方向の各々の方向に電界発光素子の配
列ピッチpの(n−1)倍の間隔が必要になる。しかし
ながら、この露光装置では、上記した通り、隣り合う素
子列の一方の素子列の発光部と他方の素子列の発光部と
が主走査方向に電界発光素子の配列ピッチpずれるよう
に複数の電界発光素子を配列されると共に、素子列が副
走査方向にn列設けられるので、n列設けられた素子列
により露光対象物が隙間無く露光されることになり、露
光対象物に未露光部分が発生することがなく、高解像度
で露光を行うことができる。
【0014】第2の露光装置は、透明基板、該透明基板
上に形成されると共に、主走査方向に所定間隔隔てて配
列された複数の電界発光素子から構成され、且つ副走査
方向に配列された複数の素子列、及び前記複数の電界発
光素子からなる組の各々に対応して前記透明基板に形成
されたマイクロレンズを備え、該マイクロレンズにより
電界発光素子の発光部から発光された光を結像させて対
象物を露光する露光装置であって、相互に発光波長の異
なる電界発光素子が主走査方向または副走査方向に配列
された複数の組を構成するように、複数の電界発光素子
を配列し、前記マイクロレンズの開口部が、対応する組
を構成する電界発光素子の配列ピッチより大きく形成さ
れ、隣り合う同じ発光波長の電界発光素子を含む素子列
の一方の素子列の同じ発光波長を有する発光部による露
光部間に対応する部分を、他方の素子列の同じ発光波長
を有する発光部により露光することができるように、前
記複数の電界発光素子を配列したことを特徴とする。
【0015】第2の露光装置は、透明基板、該透明基板
上に形成されると共に、主走査方向に所定間隔隔てて配
列された複数の電界発光素子から構成され、且つ副走査
方向に配列された複数の素子列、及び前記複数の電界発
光素子からなる組の各々に対応して前記透明基板に形成
されたマイクロレンズを備え、該マイクロレンズにより
電界発光素子の発光部から発光された光を結像させて対
象物を露光する露光装置である。
【0016】この露光装置において、相互に発光波長の
異なる電界発光素子が主走査方向または副走査方向に配
列された複数の組を構成するように、複数の電界発光素
子を配列したことにより、組を構成する複数の電界発光
素子について、1つのマイクロレンズを割り当てること
ができる。また、マイクロレンズの開口部が、対応する
組を構成する電界発光素子の配列ピッチより大きく形成
されたことにより、発光光の利用効率を高くすることが
でき、光学的クロストークを抑制することができる。さ
らに、隣り合う同じ発光波長の電界発光素子を含む素子
列の一方の素子列の同じ発光波長を有する発光部による
露光部間に対応する部分を、他方の素子列の同じ発光波
長を有する発光部により露光することができるように、
複数の電界発光素子を配列したことにより、マイクロレ
ンズの開口部径に応じて個々の電界発光素子の配置間隔
が広くなっても、一方の素子列の発光部により露光され
なかった部分が、他方の素子列の発光部により露光さ
れ、露光対象物に未露光部分が発生することがなく、高
解像度で露光を行うことができる。
【0017】なお、上記の露光装置においては、前記マ
イクロレンズとして、透明基板の光出射側に形成された
凸状レンズ、透明基板内に形成された分布屈折型レン
ズ、または透明基板の光出射側に形成された凸状レンズ
及び透明基板内に形成された分布屈折型レンズからなる
組合せレンズを用いることができる。
【0018】また、上記の露光装置においては、電界発
光素子として、有機電界発光素子を用いることが好まし
い。
【0019】ところで、隣合うマイクロレンズ間に隙間
が設けられていると、発光素子の発光光のうち該隙間へ
と進行した一部の光については、露光に利用することが
できないばかりか、迷光となり画質低下を招く。このた
め、上記の露光装置においては、隣り合うマイクロレン
ズを互いに密着して形成することが好ましい。なお、よ
り好ましくは、前記隣り合うマイクロレンズの一方のマ
イクロレンズの開口部の一部に、他方のマイクロレンズ
の開口部が位置させて、隣り合うマイクロレンズ同士を
各々のマイクロレンズの開口部の一部を接合部として密
着させるとよい。例えば、各発光素子に対応するマイク
ロレンズの開口部を該発光素子と隣り合う発光素子とを
結んだ線の垂直二等分線で囲まれた領域と一致するよう
に形成すれば、接合部を直線状にして密着させることが
できる。このように密着形成することにより、電界発光
素子による発光光のほぼ全てを露光に利用することがで
き、発光光の利用効率を略最大にすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。 (第1の実施の形態)本発明の露光装置の実施の形態に
係る露光ヘッドは、図1に示すように、主走査方向を長
手方向とする透明基板12を備えており、露光対象物で
ある感光材料14と対向する透明基板12の一方の表面
には、複数の凸状のマイクロレンズ16からなるマイク
ロレンズアレイが形成され、透明基板12の他方の表面
には、複数の有機EL素子18からなる有機EL素子ア
レイが形成されている。
【0021】透明基板12としては、通常のガラス基板
の他にプラスチック基板を使用することができる。プラ
スチック基板としては、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤
性、電気絶縁性、加工性、低通気性、低吸湿性に優れて
いることが必要である。このような材料としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、
アリルジグリコールカーボネート、ポリイミド等が挙げ
られる。
【0022】有機EL素子アレイを構成する各有機EL
素子18は、図2に示すように、共通基板である透明基
板12上に、陽極として使用される透明電極20、発光
層を含む有機化合物層22、及び陰極として使用される
金属電極24をこの順に積層して構成されている。
【0023】透明電極20は、400nm〜700nm
の可視光の波長領域において、少なくとも50%以上、
好ましくは70%以上の光透過率を有するものが好まし
い。透明電極20を構成するための材料としては、酸化
錫、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウム
などの透明電極材料として公知の化合物の他、金や白金
など仕事関数が大きい金属の薄膜を用いてもよい。ま
た、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールまた
はこれらの誘導体などの有機化合物でもよい。
【0024】有機化合物層22は、発光層のみからなる
単層構造であってもよいし、発光層の外に、ホール注入
層、ホール輸送層、電子注入層、電子輸送層等のその他
の層を適宜有する積層構造であってもよい。有機化合物
層22の具体的な構成(電極を含めて表示する)として
は、陽極/ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子
輸送層/陰極、陽極/発光層/電子輸送層/陰極、陽極
/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、などが挙
げられる。また、発光層、ホール輸送層、ホール注入
層、電子注入層を複数層設けてもよい。
【0025】金属電極24は、仕事関数の低いLi、K
などのアルカリ金属、Mg、Caなどのアルカリ土類金
属、及びこれらの金属とAgやAlなどとの合金や混合
物等の金属材料から形成されるのが好ましい。陰極にお
ける保存安定性と電子注入性とを両立させるために、上
記材料で形成した電極を、仕事関数が大きく導電性の高
いAg、Al、Auなどで更に被覆してもよい。
【0026】なお、上記積層構造の有機EL素子18
は、例えば「次世代表示デバイス研究会編;有機EL素
子開発戦略、サイエンス・フォーラム社(1992.
6.30.)」や「有機エレクトロニクス材料研究会資
料;有機ELの到達点と実用化戦略を探る(ホテル天
坊;群馬県伊香保温泉1995.7.6〜8)」に記載
の方法など従来公知の方法を適宜用いて形成することが
できる。
【0027】透明電極(陽極)20は副走査方向に配列
された有機EL素子18についての共通電極とされ、透
明基板12上には有機EL素子アレイの配置レイアウト
に応じて複数の陽極ライン201〜20mが形成されてい
る。また、金属電極(陰極)24は主走査方向に配列さ
れた有機EL素子18についての共通電極とされ、透明
基板12上には有機EL素子アレイの配置レイアウトに
応じて複数(例えば、図1では3本)の陰極ライン24
1〜243が形成されている。
【0028】これらの陽極ライン201〜20mと陰極ラ
イン241〜243との間に電圧が印加されると、陽極ラ
イン201〜20mと陰極ライン241〜243とが交差す
る部分に積層された有機化合物層22に含まれる発光層
から発光し、この発光光が透明基板12側から取り出さ
れる。即ち、有機EL素子18が主走査方向に所定間隔
隔てて配列された素子列が、副走査方向にも複数並べら
れる。
【0029】有機EL素子18は、陽極ライン201
20mと陰極ライン241〜243とが交差する部分の一
部分に設けられ、有機EL素子18が設けられない交差
部分には、有機化合物層22に代えて絶縁層26が設け
られて、この絶縁層26により透明電極20と金属電極
24とが絶縁される。なお、有機EL素子18が設けら
れない交差部分では、透明電極20と金属電極24とが
絶縁層26により絶縁されていればよく、絶縁層26は
有機化合物層22の上層または下層に設けられていても
よい。
【0030】マイクロレンズアレイを構成する各マイク
ロレンズ16は、有機EL素子18と1対1で対応する
ように形成されており、有機EL素子18の発光光を感
光材料14上に結像して露光スポット28を形成する。
このマイクロレンズ16の開口部は、露光スポットを絞
り、光学的クロストークを抑制するために、各有機EL
素子18の発光部よりも大きくする。なお、有機EL素
子18の発光部は、通常、有機EL素子18の積層方向
と直交する方向での断面積と略同じ大きさである。
【0031】ここで、有機EL素子18のピッチをpと
すると、マイクロレンズ16の開口部径Dは、有機EL
素子の配列ピッチpのn倍(nは2以上の整数)とする
ことができる。なお、発光部の「径」とは、発光部が円
形状ならばその直径、矩形状ならばその長辺の長さであ
る。開口部径Dが透明基板の厚さに対して大き過ぎる場
合には、レンズ周辺部では有機EL素子18の発光分布
特性が殆ど存在せず、レンズ自体の開口数(NA)に限
界がありレンズ周辺部では結像性能が劣化するため、透
明基板の厚さをtとすると、D/tを2以下とすること
が好ましい、即ち、D=npの条件下では、np/tを
2以下とすることが好ましい。例えば、基板厚さt=
0.6mm、有機EL素子の配列ピッチp=0.1mm
では、nは12以下が好適範囲となる。
【0032】次に、マイクロレンズ16の開口部径Dと
有機EL素子18のピッチpとの関係について、具体例
を挙げて説明する。図3は、本実施の形態における、マ
イクロレンズ16、有機EL素子18、陽極ライン20
1〜20m、及び陰極ライン241〜243の配置関係を模
式的に表したものである。この例では、マイクロレンズ
16の開口部径Dは、有機EL素子18のピッチpの約
3倍、即ちD≒3pとされ、有機EL素子18の1つの
発光部に1つのマイクロレンズ16を対応させるため
に、m本の陽極ライン201〜20mと3本の陰極ライン
241〜243とが交差する部分のうち、主走査方向には
3つに1つの割合で有機EL素子18が設けられてい
る。
【0033】例えば、第1の陰極ライン241について
見れば、有機EL素子18は、陽極ライン201と陰極
ライン241とが交差する部分、陽極ライン204と陰極
ライン241とが交差する部分、陽極ライン207と陰極
ライン241とが交差する部分等に設けられ、主走査方
向に隣り合う2つの有機EL素子18の間には所定の間
隔が発生することになる。この所定の間隔は、後述する
ように他の2本の陰極ライン上に形成された有機EL素
子18により補間される。
【0034】第2の陰極ライン242については、有機
EL素子18は、陽極ライン202と陰極ライン242
が交差する部分、陽極ライン205と陰極ライン242
が交差する部分、陽極ライン208と陰極ライン242
が交差する部分等に設けられる。即ち、第2の陰極ライ
ン242上には、第1の陰極ライン241上の有機EL素
子18の位置から主走査方向に有機EL素子の配列ピッ
チp分だけずらした位置に、有機EL素子18が形成さ
れる。同様に、第3の陰極ライン243では、第2の陰
極ライン242上の有機EL素子18の位置から主走査
方向に有機EL素子の配列ピッチp分だけずらした位置
に、有機EL素子18が形成される。
【0035】この例から分かるように、マイクロレンズ
16の開口部径Dを、有機EL素子18のピッチpのn
倍とする場合には、n本の陰極ラインを形成し、各陰極
ラインについて主走査方向に有機EL素子の配列ピッチ
pずつずらした位置に有機EL素子18を形成すること
で、n本の陰極ラインに含まれる有機EL素子18によ
る露光スポットが重なり合うことなく相互に補間し合っ
て、この露光スポットにより感光材料14が隙間無く露
光される。
【0036】従って、マイクロレンズ16の開口部径
D、有機EL素子18のピッチp、nの値を適宜選択す
ることで、形成される画像の解像度が決定される。例え
ば、有機EL素子18のピッチp=100μm、n=3
の場合は、マイクロレンズ16の開口部径D=300μ
mとなり、得られる画像の解像度は254dpiであ
る。また、有機EL素子18のピッチp=85μm、n
=3の場合は、マイクロレンズ16の開口部径D=25
5μmとなり、得られる画像の解像度は300dpiで
ある。
【0037】なお、陰極ラインのピッチwの下限は、副
走査方向に隣り合うマイクロレンズ16の開口部径Dに
より決まり、D=npの条件下では下記式で表される。
【0038】
【数1】
【0039】次に、上記の露光ヘッドの露光動作につい
て説明する。この露光ヘッドには、画像データに応じて
有機EL素子18の各々を直接変調するための図示しな
いドライバが接続されている。また、1本の主走査ライ
ンを露光するための画像データは、3本の陰極ラインに
対応して第1〜第3の3つの画像データに変換されてい
る。図4(A)に示すように、感光材料14が図示しな
い搬送手段により矢印X方向(副走査方向と逆の方向)
に一定速度で搬送されて、主走査開始ライン(1)が第
1の陰極ライン241上の有機EL素子の露光位置に到
達すると、同時に主走査ライン(4)が第2の陰極ライ
ン242上の有機EL素子の露光位置に到達し、主走査
ライン(7)が第3の陰極ライン243上の有機EL素
子の露光位置に到達する。ドライバから各露光ヘッドに
3本の主走査ライン分の画像データが転送される。この
画像データに応じて3本の陰極ライン241〜243の各
有機EL素子が発光され、発光光が対応するマイクロレ
ンズ16により感光材料14の表面上に結像されて感光
材料14が3ライン分同時に露光される。このときの各
主走査ラインにおける被露光部分を図8(A)に示す。
【0040】次に、図4(B)に示すように、感光材料
14が搬送される(副走査される)のに伴い、主走査ラ
イン(2)が第1の陰極ライン241上の有機EL素子
の露光位置に到達すると、同時に主走査ライン(5)が
第2の陰極ライン242上の有機EL素子の露光位置に
到達し、主走査ライン(8)が第3の陰極ライン24 3
上の有機EL素子の露光位置に到達する。ドライバから
各露光ヘッドに3本の主走査ライン分の画像データが転
送される。この画像データに応じて3本の陰極ライン2
1〜243の各有機EL素子が発光され、発光光が対応
するマイクロレンズ16により感光材料14の表面上に
結像されて感光材料14が3ライン分同時に露光され
る。このときの各主走査ラインにおける被露光部分を図
8(B)に示す。
【0041】続いて、図4(C)に示すように、感光材
料14が搬送されるのに伴い、主走査ライン(3)が第
1の陰極ライン241上の有機EL素子の露光位置に到
達すると、同時に主走査ライン(6)が第2の陰極ライ
ン242上の有機EL素子の露光位置に到達し、主走査
ライン(9)が第3の陰極ライン243上の有機EL素
子の露光位置に到達する。ドライバから各露光ヘッドに
3本の主走査ライン分の画像データが転送される。この
画像データに応じて3本の陰極ライン241〜243の各
有機EL素子が発光され、発光光が対応するマイクロレ
ンズ16により感光材料14の表面上に結像されて感光
材料14が3ライン分同時に露光される。このときの各
主走査ラインにおける被露光部分を図8(C)に示す。
【0042】同様に、感光材料14が1ライン分搬送さ
れて3ライン分同時に露光される。このときの各主走査
ラインにおける被露光部分を図8(D)に示す。以上の
露光動作を繰り返し行うことにより、図9に示すよう
に、露光部分と露光部分の隙間が埋められ、感光材料1
4の所定領域が露光されて画像が形成される。上記した
ように、1本の主走査ラインを露光するための画像デー
タは、3本の陰極ラインに対応して第1〜第3の3つの
画像データに変換されており、例えば、第1の画像デー
タに基づく第3の陰極ライン243上の有機EL素子に
よる1回目の露光、第2の画像データに基づく第2の陰
極ライン242上の有機EL素子による4回目の露光、
及び第3の画像データに基づく第1の陰極ライン241
上の有機EL素子による7回目の露光により、主走査ラ
イン(7)が隙間無く露光される。なお、図8(A)〜
(D)、図9において、被露光部分には、露光順に、
、....という番号を付記する。この、、
....と番号を付記された露光スポットが1画素に
相当する。
【0043】なお、ドライバの駆動回路、有機EL素子
の発光タイミング、感光材料の搬送速度、画像データの
画像パターン等は、画像に応じて適宜設計される。
【0044】以上の通り、本実施の形態の露光ヘッド
は、マイクロレンズを有機EL素子と1対1で対応させ
て設けているので、集光効率が向上する。また、第1か
ら第3の3本の陰極ライン上の有機EL素子を同時点灯
すると共に、3本の陰極ライン上の有機EL素子によっ
て1本の主走査ラインを露光するので、各陰極ラインに
含まれる有機EL素子の露光スポットが相互に補間し合
って感光材料が隙間無く露光される。
【0045】また、マイクロレンズの開口部の面積を有
機EL素子の発光部の面積より大きくしたので、露光ス
ポットを絞ることができ十分な露光光量を得ることがで
きると共に、光学的クロストークが抑制される。さら
に、マイクロレンズの開口部の面積を大きくしても、画
素位置を少しずつずらして複数の陰極ライン上に配置さ
れた有機EL素子により主走査ラインを露光するので、
未露光部分が発生せず、高解像度で露光を行うことがで
きる。
【0046】すなわち、n本(n:2以上の整数)の陰
極ライン24に含まれる有機素子18により互いの露光
スポット間を補間することで、マイクロレンズの開口部
の面積を大きくとったことで有機EL素子の配置間隔が
開いて低下した画像解像度の低下分を補うことができ
る。これにより補償される主走査方向の画像解像度は、
n本の陰極ライン24間での主走査方向の有機EL素子
18の素子ずれ量、すなわち露光ヘッド全体での主走査
方向の有機EL素子18の配列ピッチpにより設定さ
れ、副走査方向の画像解像度については、感光材料14
の送り量(副走査制御量)で調整することができる。
【0047】したがって、上記では、発光部を正方形に
形成した主走査方向及び副走査方向の比率(長さ寸法)
が等しい有機EL素子18を前提に説明したが、有機E
L素子18の発光部は、主走査方向及び副走査方向に各
々所定の寸法を有すれば、その形状については特に限定
されない。例えば、楕円、長方形など、主走査方向及び
副走査方向の比率が異なっていてもよいし、また、多角
形、多角形の角を面取りした形状、円形などでもよい。
【0048】この場合の有機EL素子の配列条件として
は、図10に示すように同一陰極ライン24上の主走査
方向に並んだ有機EL素子18のピッチ(以下、主走査
素子ピッチ)をpxとして、副走査方向に並んだn本の
陰極ライン24において、主走査方向の有機EL素子1
8の配置位置を配列ピッチp=px/nだけずらして形
成すればよく、該配列ピッチpに対応した主走査方向の
画像解像度が得られる。なお、図10は一例としてn=
3の場合を示している。
【0049】また、この場合のマイクロレンズ16につ
いては、副走査方向に配列された素子列、すなわち副走
査方向の有機EL素子18の配列ピッチ(以下、副走査
素子ピッチ)をpyとして、主走査素子ピッチpx、副
走査素子ピッチpy、配列ピッチpとの間に、開口部径
Dが、D≦px、及びD≦(py2+p21/2の条件を
満たすように形成すれば、円形に形成されたマイクロレ
ンズ16の中心を対応する有機EL素子18の中心と一
致させることができる。
【0050】なお、有機EL素子18の発光部のサイズ
(素子サイズ)は、図10(C)に示すように、有機E
L素子18の主走査方向素子サイズa、及び副走査素子
サイズbと、主走査方向及び副走査方向の画像解像度に
対応するプリント画像における主走査方向の画素ピッチ
a’、及び副走査方向の画素ピッチb’(副走査制御
量)とは必ずしも一致している必要はない。
【0051】また、画質に影響を与えない範囲であれ
ば、例えば、a’>aとしたり、b’>bとして、主走
査方向や副走査方向に隣り合う画素(露光スポット)間
に間隔を有するようにしてもよい。反対に、a’<aと
したり、ピッチb’<bとして、主走査方向や副走査方
向に隣り合う画素(露光スポット)間に重なりを有する
ようにしてもよい。また、例えばマイクロレンズ16で
集光することで、有機EL素子18の発光部径よりも露
光スポット径を小さくすることができる場合は、a’<
aとすることが可能であり、このような場合、副走査方
向に並んだn本の陰極ライン24において配列ピッチp
<aとなるように有機EL素子18を配置すれば、より
高解像度での画像書き込みが可能となる。
【0052】なお、本実施の形態の露光ヘッドを用い
て、モノクロ画像を形成することができる他、露光ヘッ
ドをRGB3色分用意することにより、または、カラー
フィルタ等、RGB3色に色分けする機構を露光ヘッド
に取り付けることにより、カラー画像を形成することも
できる。 (第2の実施の形態)次に、本発明の露光装置の他の実
施の形態に係る露光ヘッドついて説明する。この露光ヘ
ッドは、有機EL素子アレイがRGB3色の有機EL素
子から構成され、マイクロレンズ、有機EL素子、及び
電極の配置関係が異なる以外は、第1の実施の形態と同
様の構成であるため、相違点のみ説明する。
【0053】図5(A)は、本実施の形態における、マ
イクロレンズ16、有機EL素子18、陽極ライン20
1〜20m、及び陰極ライン241〜243の配置関係を示
す模式図である。マイクロレンズ16の開口部径Dは、
有機EL素子18のピッチpの約3倍、即ちD=3pと
され、各マイクロレンズ16は、主走査方向に配列され
たRGB3色1組の有機EL素子18R、18G、及び
18Bと1対1で対応するように形成されている。そし
て、図5(B)に示すように、各マイクロレンズ16
は、1組の有機EL素子18R、18G、及び18Bの
発光光を感光材料14上に結像して、露光スポット28
R、28G、及び28Bを形成する。
【0054】一方、有機EL素子18に着目すると、こ
の例では、m本の陽極ライン201〜20mと3本の陰極
ライン241〜243とが交差する部分には、主走査方向
に沿ってRGB3色の有機EL素子18R、18G、及
び18Bが所定順序で配列されるように設けられてい
る。
【0055】例えば、第1の陰極ライン241について
見れば、R色の有機EL素子18Rは、陽極ライン20
1と陰極ライン241とが交差する部分、陽極ライン20
4と陰極ライン241とが交差する部分、陽極ライン20
7と陰極ライン241とが交差する部分等に設けられ、G
色の有機EL素子18Gが、陽極ライン202と陰極ラ
イン241とが交差する部分、陽極ライン205と陰極ラ
イン241とが交差する部分、陽極ライン208と陰極ラ
イン241とが交差する部分等に設けられ、B色の有機
EL素子18Bが、陽極ライン203と陰極ライン241
とが交差する部分、陽極ライン206と陰極ライン241
とが交差する部分、陽極ライン209と陰極ライン241
とが交差する部分等に設けられる。また、第2の陰極ラ
イン242上には、第1の陰極ライン241上の有機EL
素子18の位置から主走査方向に有機EL素子の配列ピ
ッチp分だけずらした位置に、RGB3色の有機EL素
子18R、18G、及び18Bが所定順序で形成され
る。同様に、第3の陰極ライン243上には、第2の陰
極ライン242上の有機EL素子18の位置から主走査
方向に有機EL素子の配列ピッチp分だけずらした位置
に、RGB3色の有機EL素子18R、18G、及び1
8Bが所定順序で形成される。
【0056】これを特定色の有機EL素子、例えばR色
の有機EL素子18Rについて見ると、主走査方向に隣
り合う2つの有機EL素子18Rの間には所定の間隔が
発生することになる。この所定の間隔は、第1の実施の
形態と同様にして、他の2本の陰極ライン上に形成され
たR色の有機EL素子18Rにより補間される。
【0057】次に、この露光ヘッドの露光動作について
説明する。この露光ヘッドには、画像データに応じて有
機EL素子18の各々を直接変調するための図示しない
ドライバが接続されている。また、1本の主走査ライン
を露光するためのRGB3色の画像データは、3本の陰
極ライン241〜243に対応して各色毎に第1〜第3の
3つの画像データに変換されている。
【0058】図4(A)に示すように、感光材料14が
図示しない搬送手段により矢印X方向(副走査方向と逆
の方向)に一定速度で搬送されて、主走査開始ライン
(1)が第1の陰極ライン241上の有機EL素子の露
光位置に到達すると、同時に主走査ライン(4)が第2
の陰極ライン242上の有機EL素子の露光位置に到達
し、主走査ライン(7)が第3の陰極ライン243上の
有機EL素子の露光位置に到達する。ドライバから各露
光ヘッドに3本の主走査ライン分の画像データが転送さ
れる。この画像データに応じて、3本の陰極ライン24
1〜243の各有機EL素子18R、18G、及び18B
が発光され、発光光が対応するマイクロレンズ16によ
り感光材料14の表面上に結像されて、感光材料14が
3ライン分同時にRGB3色で露光される。詳しくは、
図5(A)に示すように、このとき有機EL素子18
R、18G、及び18Bの各々に対応して、有機EL素
子18Rの下にはB色の露光スポット28B、有機EL
素子18Gの下にはG色の露光スポット28G、有機E
L素子18Bの下にはR色の露光スポット28Rが各々
形成される。
【0059】なお、1本の陰極ライン上の有機EL素子
の数は、第1の実施の形態の露光ヘッドの3倍になるた
め、素子当りの発光光量は1/3になる。従って、同じ
駆動電力で駆動する場合には、露光時間を3倍にする。
【0060】次に、図4(B)に示すように、感光材料
14が搬送される(副走査される)のに伴い、主走査ラ
イン(2)が第1の陰極ライン241上の有機EL素子
の露光位置に到達すると、同時に主走査ライン(5)が
第2の陰極ライン242上の有機EL素子の露光位置に
到達し、主走査ライン(8)が第3の陰極ライン24 3
上の有機EL素子の露光位置に到達する。ドライバから
各露光ヘッドに3本の主走査ライン分の画像データが転
送される。この画像データに応じて、3本の陰極ライン
241〜243の各有機EL素子18R、18G、及び1
8Bが発光され、発光光が対応するマイクロレンズ16
により感光材料14の表面上に結像されて感光材料14
が3ライン分同時にRGB3色で露光される。
【0061】続いて、図4(C)に示すように、感光材
料14が搬送されるのに伴い、主走査ライン(3)が第
1の陰極ライン241上の有機EL素子の露光位置に到
達すると、同時に主走査ライン(6)が第2の陰極ライ
ン242上の有機EL素子の露光位置に到達し、主走査
ライン(9)が第3の陰極ライン243上の有機EL素
子の露光位置に到達する。ドライバから各露光ヘッドに
3本の主走査ライン分の画像データが転送される。この
画像データに応じて、3本の陰極ライン241〜243
各有機EL素子18R、18G、及び18Bが発光さ
れ、発光光が対応するマイクロレンズ16により感光材
料14の表面上に結像されて感光材料14が3ライン分
同時にRGB3色で露光される。
【0062】1つのマイクロレンズに付き主走査方向に
配列されたRGB3色の有機EL素子を対応させると共
に、各画像データをRGB3色の画像データとした以外
は、第1の実施の形態と同様であり、以上の露光動作を
繰り返し行うことにより、各色毎に第1〜第3の3つの
画像データに基づき1本の主走査ラインが露光され、露
光部分と露光部分の隙間が埋められる。また、1本の陽
極ライン上にはRGB3色の有機EL素子が配置されて
おり、主走査ライン上の同じ画素がRGB3色で重ねて
露光される。これにより、感光材料14の所定領域がR
GB3色で露光されカラー画像が形成される。
【0063】以上の通り、本実施の形態の露光ヘッド
は、マイクロレンズをRGB3色1組の有機EL素子と
1対1で対応させて設けて同時に発光させているが、1
つマイクロレンズに対応する有機EL素子は相互に発光
波長が異なるので、各色毎に見ればマイクロレンズを有
機EL素子に1対1で対応させて設けた場合と同様であ
り、簡単な電極配線でカラー露光用の露光ヘッドを構成
することができ、第1の実施の形態の露光装置と同様に
集光効率を向上させることができる。
【0064】また、第1から第3の3本の陰極ライン上
の3色の有機EL素子を同時に発光させることにより3
ラインを同時に露光することができ、3本の陰極ライン
上の有機EL素子によって1本の主走査ラインを露光す
るので、各陰極ラインに含まれる有機EL素子の露光ス
ポットが各色毎に相互に補間し合って感光材料が隙間無
く露光される。
【0065】また、マイクロレンズの開口部の面積を有
機EL素子の発光部の面積より大きくしたので、露光ス
ポットを絞ることができ十分な露光光量を得ることがで
きると共に、光学的クロストークが抑制される。さら
に、マイクロレンズの開口部の面積を大きくしても、色
毎に、画素位置を少しずつずらして複数の陰極ライン上
に配置された有機EL素子により主走査ラインを露光す
るので、未露光部分が発生せず、高解像度で露光を行う
ことができる。 (第3の実施の形態)次に、本発明の露光装置の他の実
施の形態に係る露光ヘッドついて説明する。この露光ヘ
ッドは、有機EL素子アレイがRGB3色の有機EL素
子から構成され、マイクロレンズ、有機EL素子、及び
電極の配置関係が異なる以外は、第1の実施の形態と同
様の構成であるため、相違点のみ説明する。
【0066】図6は、本実施の形態における、マイクロ
レンズ16、有機EL素子18、陽極ライン201〜2
m、及び陰極ライン241〜249の配置関係を示す模
式図である。マイクロレンズ16の開口部径Dは、有機
EL素子18のピッチpの約3倍、即ちD=3pとさ
れ、マイクロレンズアレイを構成する各マイクロレンズ
16は、副走査方向にピッチpで配列されたRGB3色
1組の有機EL素子18R、18G、及び18Bと1対
1で対応するように形成されている。そして、各マイク
ロレンズ16は、1組の有機EL素子18R、18G、
及び18Bの発光光を感光材料14上に結像して、露光
スポットを形成する。
【0067】一方、有機EL素子18に着目すると、こ
の例では、m本の陽極ライン201〜20mと9本の陰極
ライン241〜249とが交差する部分のうち、主走査方
向には3つに1つの割合で同じ色の有機EL素子18が
設けられ、副走査方向にはRGB3色の有機EL素子1
8R、18G、及び18Bが並ぶように、有機EL素子
18が設けられている。
【0068】例えば、第1の陰極ライン241について
見れば、R色の有機EL素子18Rは、陽極ライン20
1と陰極ライン241とが交差する部分、陽極ライン20
4と陰極ライン241とが交差する部分、陽極ライン20
7と陰極ライン241とが交差する部分等に設けられる。
第2の陰極ライン242について見れば、G色の有機E
L素子18Gが、陽極ライン201と陰極ライン242
が交差する部分、陽極ライン204と陰極ライン242
が交差する部分、陽極ライン207と陰極ライン242
が交差する部分等に設けられる。第3の陰極ライン24
3について見れば、B色の有機EL素子18Bが、陽極
ライン201と陰極ライン243とが交差する部分、陽極
ライン204と陰極ライン243とが交差する部分、陽極
ライン207と陰極ライン243とが交差する部分等に設
けられる。
【0069】また、第4の陰極ライン244上には、第
1の陰極ライン241上の有機EL素子18Rの位置か
ら主走査方向に有機EL素子の配列ピッチp分だけずら
した位置に、R色の有機EL素子18Rが形成される。
同様に、第5の陰極ライン24 5上には、第2の陰極ラ
イン242上の有機EL素子18Gの位置から主走査方
向に有機EL素子の配列ピッチp分だけずらした位置
に、G色の有機EL素子18Gが形成され、第6の陰極
ライン246上には、第3の陰極ライン243上の有機E
L素子18Bの位置から主走査方向に有機EL素子の配
列ピッチp分だけずらした位置に、B色の有機EL素子
18Bが形成される。
【0070】更に、第7の陰極ライン247上には、第
4の陰極ライン244上の有機EL素子18Rの位置か
ら主走査方向に有機EL素子の配列ピッチp分だけずら
した位置に、R色の有機EL素子18Rが形成される。
同様に、第8の陰極ライン24 8上には、第5の陰極ラ
イン245上の有機EL素子18Gの位置から主走査方
向に有機EL素子の配列ピッチp分だけずらした位置
に、G色の有機EL素子18Gが形成され、第9の陰極
ライン249上には、第6の陰極ライン246上の有機E
L素子18Bの位置から主走査方向に有機EL素子の配
列ピッチp分だけずらした位置に、B色の有機EL素子
18Bが形成される。
【0071】これを特定色の有機EL素子、例えばR色
の有機EL素子18Rについて見ると、第1の陰極ライ
ン241では、主走査方向に隣り合う2つの有機EL素
子18Rの間には所定の間隔が発生することになる。こ
の所定の間隔は、第4の陰極ライン244上及び第7の
陰極ライン247上に形成されたR色の有機EL素子1
8Rにより補間される。
【0072】次に、この露光ヘッドの露光動作について
説明する。この露光ヘッドには、画像データに応じて有
機EL素子18の各々を直接変調するための図示しない
ドライバが接続されている。また、1本の主走査ライン
を露光するためのRGB3色の画像データの各々は、各
色の有機EL素子を備えた3本の陰極ラインに対応して
第1〜第3の3つの画像データに変換されている。
【0073】図7(A)〜(C)は、陰極ライン201
に沿った断面図であり、感光材料14が搬送手段により
順次搬送されながら露光される様子を示している。図7
(A)に示すように、感光材料14が図示しない搬送手
段により矢印X方向(副走査方向と逆の方向)に一定速
度で搬送されて、主走査開始ライン(1)が第3の陰極
ライン243上の有機EL素子の露光位置に到達する
と、同時に主走査ライン(2)が第2の陰極ライン24
2上の有機EL素子の露光位置に到達し、主走査ライン
(3)が第1の陰極ライン241上の有機EL素子の露
光位置に到達する。また、同様に、主走査開始ライン
(4)が第6の陰極ライン246上の有機EL素子の露
光位置に到達すると、同時に主走査ライン(5)が第5
の陰極ライン245上の有機EL素子の露光位置に到達
し、主走査ライン(6)が第4の陰極ライン244上の
有機EL素子の露光位置に到達する。更に、主走査開始
ライン(7)が第9の陰極ライン249上の有機EL素
子の露光位置に到達すると、同時に主走査ライン(8)
が第8の陰極ライン248上の有機EL素子の露光位置
に到達し、主走査ライン(9)が第7の陰極ライン24
7上の有機EL素子の露光位置に到達する。
【0074】ドライバから各露光ヘッドに3本の主走査
ライン分のR色の画像データが転送される。このR色の
画像データに応じて、第1の陰極ライン241、第4の
陰極ライン244、及び第7の陰極ライン247の有機E
L素子18Rが発光され、発光光が対応するマイクロレ
ンズ16により感光材料14の表面上に結像されて感光
材料14が3ライン分同時にR色で露光される。
【0075】同様に、ドライバから各露光ヘッドに3本
の主走査ライン分のG色の第1の画像データが転送され
る。このG色の画像データに応じて、第2の陰極ライン
24 2、第5の陰極ライン245、及び第8の陰極ライン
248の有機EL素子18Gが発光されて感光材料14
が3ライン分同時にG色で露光され、続いてドライバか
ら各露光ヘッドに3本の主走査ライン分のB色の第1の
画像データが転送される。このB色の画像データに応じ
て、第3の陰極ライン243、第6の陰極ライン246
及び第9の陰極ライン249の有機EL素子18Bが発
光されて感光材料14が3ライン分同時にB色で露光さ
れる。これで感光材料14が、画像データに応じてRG
B3色で露光される。
【0076】次に、図7(B)に示すように、感光材料
14が搬送される(副走査される)のに伴い、主走査ラ
イン(2)〜(4)が各々第1〜3の陰極ライン241
〜243上の有機EL素子の露光位置に到達すると、同
時に主走査ライン(5)〜(7)が各々第4〜6の陰極
ライン244〜246上の有機EL素子の露光位置に到達
し、主走査ライン(8)〜(10)が各々第7〜9の陰
極ライン247〜249上の有機EL素子の露光位置に到
達する。
【0077】このとき、ドライバから各露光ヘッドに3
本の主走査ライン分のR色の画像データが転送される。
このR色の画像データに応じて感光材料14が3ライン
分同時にR色で露光される。同様に、G色の画像データ
に応じて感光材料14が3ライン分同時にG色で露光さ
れ、続いてB色の画像データに応じて感光材料14が3
ライン分同時にB色で露光される。
【0078】続いて、図7(C)に示すように、感光材
料14が搬送されるのに伴い、主走査ライン(3)〜
(5)が各々第1〜3の陰極ライン241〜243上の有
機EL素子の露光位置に到達すると、同時に主走査ライ
ン(6)〜(8)が各々第4〜6の陰極ライン244
246上の有機EL素子の露光位置に到達し、主走査ラ
イン(9)〜(11)が各々第7〜9の陰極ライン24
7〜249上の有機EL素子の露光位置に到達する。
【0079】同様に、ドライバから各露光ヘッドに3本
の主走査ライン分のR色の画像データが転送される。こ
のR色の画像データに応じて感光材料14が3ライン分
同時にR色で露光される。同様に、G色の画像データに
応じて感光材料14が3ライン分同時にG色で露光さ
れ、続いてB色の画像データに応じて感光材料14が3
ライン分同時にB色で露光される。
【0080】1つのマイクロレンズに付き副走査方向に
配列されたRGB3色の有機EL素子を対応させると共
に、各画像データをRGB3色の画像データとしRGB
各色ごとに時分割で露光する以外は、第1の実施の形態
と同様であり、以上の露光動作を繰り返し行うことによ
り、各色毎に第1〜第3の3つの画像データに基づき1
本の主走査ラインが露光され、露光部分と露光部分の隙
間が埋められる。また、1本の陽極ライン上にはRGB
3色の有機EL素子が配置されており、主走査ライン上
の同じ画素がRGB3色で重ねて露光される。これによ
り、感光材料14の所定領域がRGB3色で露光されカ
ラー画像が形成される。
【0081】以上の通り、本実施の形態の露光ヘッド
は、マイクロレンズをRGB3色1組の有機EL素子と
1対1で対応させて設けているが、各色の素子は色毎に
順次発光されるので、実質的にはマイクロレンズを有機
EL素子に1対1で対応させて設けた場合と同様であ
り、第1の実施の形態の露光装置と同様に、集光効率を
向上させることができる。
【0082】また、同じ色の有機EL素子が形成された
3本の陰極ライン上の有機EL素子を同時に発光させる
ことにより3ラインを同時に露光することができる。ま
た、各色毎に3本の陰極ライン上の有機EL素子によっ
て1本の主走査ラインを露光するので、各陰極ラインに
含まれる有機EL素子の露光スポットが相互に補間し合
って感光材料が隙間無く露光される。また、RGBの各
色の有機EL素子を異なる陰極ライン上に形成したの
で、1本の陰極ライン上の有機EL素子の数は、第1の
実施の形態の露光ヘッドと同じ数になるため、同じ駆動
電力、同じ露光時間で各素子を駆動することができる。
【0083】また、マイクロレンズの開口部の面積を有
機EL素子の発光部の面積より大きくしたので、露光ス
ポットを絞ることができ十分な露光光量を得ることがで
きると共に、光学的クロストークが抑制される。さら
に、マイクロレンズの開口部の面積を大きくしても、色
毎に、画素位置を少しずつずらして複数の陰極ライン上
に配置された有機EL素子により主走査ラインを露光す
るので、未露光部分が発生せず、高解像度で露光を行う
ことができる。
【0084】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
基板表面に凸状のマイクロレンズを設ける例について説
明したが、イオン注入等により基板内に屈折率分布を形
成して集光特性を付与した分布屈折型レンズや分布屈折
型ロッドレンズを、マイクロレンズとして用いることも
できる。また、基板内に形成した分布屈折型レンズと基
板表面に形成した凸状のレンズとを組合せてマイクロレ
ンズとして使用してもよい。分布屈折型レンズと凸状の
レンズとを組合せることにより、より大きな開口数のマ
イクロレンズとすることができる。
【0085】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
マイクロレンズ16の開口部が円形の場合を例に説明し
たが、本発明は、開口部の面積が有機EL素子18の発
光部よりも大きく、且つ隣合うマイクロレンズ同士が重
ならなければ、その形状を特に限定するものではない。
【0086】例えば、図11に示すように、各有機EL
素子18において、該有機EL素子18と隣り合う有機
EL素子18とを結んだ線の垂直二等分線で囲まれた領
域が、該素子に対応するマイクロレンズ16が取り得る
最大領域となり、この領域内に収まるようにマイクロレ
ンズ16を形成すればよい。なお、図11は一例として
ライン分割数n=3の場合を示している。
【0087】ただし、光の利用効率の向上させ、且つよ
り高画質の画像形成のためには、隣り合うマイクロレン
ズ16間の間隙が小さいほどよく、光の利用効率を最大
とし、且つ迷光による画質への影響を最小にするために
は、隣り合うマイクロレンズ16同士を密着形成してマ
イクロレンズアレイを構成するとよい。この場合、隣り
合うマイクロレンズの一方のマイクロレンズの開口部の
一部に他方のマイクロレンズの開口部が位置するように
密着させれば、より効果的である。例えば、図11のよ
うに、各有機EL素子に対応するマイクロレンズ16の
開口部が、該有機EL素子18と隣り合う有機EL素子
18とを結んだ線の垂直二等分線で囲まれた領域と一致
するように形成すれば、隣り合うマイクロレンズの開口
部同士を互いの接合部を直線状にして密着させることが
できる。なお、マイクロレンズの形状は限定されないの
で、この接合部に曲線が含まれるようにしてもよいこと
は言うまでもない。
【0088】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
電界発光素子として有機EL素子を用いる例について説
明したが、無機EL素子を用いてもよい。但し、有機E
L素子を用いる場合には、無機EL素子を用いる場合に
比べ低電圧で駆動できるという利点がある。
【0089】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
感光材料が搬送手段により移動される場合について説明
したが、感光材料が固定されて露光ヘッドが移動する方
式、または感光材料、露光ヘッドともに移動する方式と
することができる。
【0090】また、上記第1〜第3の実施の形態では、
露光ヘッドの各有機EL素子をドライバにより直接変調
する例について説明したが、有機EL素子光源をバック
ライトとして用い、フィルタ及び液晶シャッタアレイ、
PLZT(鉛、ランタン、ジルコニウム、及びチタンの
複合酸化物)光シャッタアレイ等のシャッタアレイを用
いて外部変調して露光を行ない画像を形成することもで
きる。
【0091】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明の実施の形態には特許請求の範囲に記載し
た要件は勿論のこと、他にも各種の技術事項の実施態様
を有するものである。すなわち、 (1)第1の露光装置は、透明基板、該透明基板上に形
成されると共に、主走査方向に所定間隔隔てて配列され
た複数の電界発光素子で構成され、且つ副走査方向に配
列された複数の素子列、及び複数の電界発光素子の各々
に対応して前記透明基板に形成されたマイクロレンズを
備え、該マイクロレンズにより電界発光素子の発光部か
ら発光された光を結像させて対象物を露光する露光装置
であって、マイクロレンズの開口部が、対応する電界発
光素子の配列ピッチより大きく形成され、隣り合う素子
列の一方の素子列の露光部間に対応する部分を、他方の
素子列の発光部により露光することができるように、複
数の電界発光素子を配列したものである。
【0092】(2)この露光装置において、電界発光素
子の発光部が主走査方向及び副走査方向に各々所定寸法
を有するように形成され、素子列が副走査方向にn(n
は2以上の整数)列設けられ、隣り合う素子列の一方の
素子列の発光部及び他方の素子列の発光部間の主走査方
向の配列ピッチpが、各素子列における電界発光素子の
配列ピッチpxとして、p=px/nの関係を満たすよ
うに、複数の電界発光素子を配列すればよい。すなわ
ち、主走査方向の画像解像度は主走査方向の電界発光素
子の配列ピッチ、副走査方向の画像解像度は露光装置と
露光対象物との副走査方向への相対移動量(副走査制御
量)により調整可能であるため、電界発光素子の発光部
形状は特に限定されるものではない。
【0093】(3)この場合、マイクロレンズの開口部
径Dが、副走査方向の素子列の配列ピッチをpyとし
て、D≦px、且つD≦(py2+p21/2の関係を満
たすように形成するとよい。これにより、円形のマイク
ロレンズを用いる場合に、発光素子の中心と対応するマ
イクロレンズの中心とを一致させて且つ互いに重複する
ことなく、複数の電界発光素子各々に対応してマイクロ
レンズを設けることができる。
【0094】(4)また、この露光装置において、第1
の実施の形態で詳細に説明した如く、マイクロレンズの
開口部径Dが、対応する電界発光素子の配列ピッチpの
n倍(nは2以上の整数)であり、素子列が副走査方向
にn列設けられ、隣り合う素子列の一方の素子列の発光
部と他方の素子列の発光部とが主走査方向に電界発光素
子の配列ピッチpずれるように、複数の電界発光素子が
配列されるようにしてもよい。
【0095】(5)第2の露光装置は、透明基板、該透
明基板上に形成されると共に、主走査方向に所定間隔隔
てて配列された複数の電界発光素子から構成され、且つ
副走査方向に配列された複数の素子列、及び複数の電界
発光素子からなる組の各々に対応して透明基板に形成さ
れたマイクロレンズを備え、該マイクロレンズにより電
界発光素子の発光部から発光された光を結像させて対象
物を露光する露光装置であって、相互に発光波長の異な
る電界発光素子が主走査方向または副走査方向に配列さ
れた複数の組を構成するように、複数の電界発光素子を
配列し、マイクロレンズの開口部が、対応する組を構成
する電界発光素子の配列ピッチより大きく形成され、隣
り合う同じ発光波長の電界発光素子を含む素子列の一方
の素子列の同じ発光波長を有する発光部による露光部間
に対応する部分を、他方の素子列の同じ発光波長を有す
る発光部により露光することができるように、複数の電
界発光素子を配列したものである。
【0096】(6)上記の第1及び第2の露光装置にお
いては、前記マイクロレンズとして、透明基板の光出射
側に形成された凸状レンズ、透明基板内に形成された分
布屈折型レンズ、または透明基板の光出射側に形成され
た凸状レンズ及び透明基板内に形成された分布屈折型レ
ンズからなる組合せレンズを用いることができる。
【0097】(7)また、上記の第1及び第2の露光装
置においては、電界発光素子として、有機電界発光素子
を用いることが好ましい。
【0098】(8)また、上記の第1及び第2の露光装
置においては、光の利用効率向上及び迷光による画質低
下の防止のために、隣り合うマイクロレンズを互いに密
着して形成することが好ましい。
【0099】(9)より好ましくは、隣り合うマイクロ
レンズの一方のマイクロレンズの開口部の一部に、他方
のマイクロレンズの開口部が位置させて、隣り合うマイ
クロレンズ同士を各々のマイクロレンズの開口部の一部
を接合部として密着させるとよい。この場合、電界発光
素子による発光光のほぼ全てを露光に利用することがで
き、発光光の利用効率を略最大にすることができる。
【0100】
【発明の効果】本発明の露光装置は、発光光の利用効率
が高く、光学的クロストークが少なく、且つ高解像度で
露光を行うことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る露光ヘッドの概略斜視
図である。
【図2】第1の実施の形態に係る露光ヘッドのA−A線
断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る露光ヘッドのマイクロ
レンズ、有機EL素子、及び電極の配置関係を模式的に
表す平面図である。
【図4】(A)〜(C)は、第1の実施の形態に係る露
光ヘッドの露光動作を説明するための模式的断面図であ
る。
【図5】(A)は、第2の実施の形態に係る露光ヘッド
のマイクロレンズ、有機EL素子、及び電極の配置関係
を模式的に表す平面図であり、(B)は、(A)のA−
A線断面図である。
【図6】第3の実施の形態に係る露光ヘッドのマイクロ
レンズ、有機EL素子、及び電極の配置関係を模式的に
表す平面図である。
【図7】(A)〜(C)は、第3の実施の形態に係る露
光ヘッドの露光動作を説明するための模式的断面図であ
り、図6に示す露光ヘッドのB−B線断面図である。
【図8】(A)〜(D)は、感光材料表面の被露光部分
を示す図である。
【図9】感光材料表面の被露光部分を示す図である。
【図10】有機EL素子配列と画像解像度の関係を説明
するための図であり、(A)は、マイクロレンズ、有機
EL素子の配置関係を模式的に表す平面図であり、
(B)は、(A)のV−V線断面図であり、(C)は、
プリント結果を示す図である。
【図11】マイクロレンズのその他の形状を示すマイク
ロレンズ、有機EL素子の配置関係を模式的に表す平面
図である。
【符号の説明】
12 透明基板 14 感光材料 16 マイクロレンズ 18 有機EL素子 20 透明電極 22 有機化合物層 24 金属電極 26 絶縁層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板、該透明基板上に形成されると共
    に、主走査方向に所定間隔隔てて配列された複数の電界
    発光素子で構成され、且つ副走査方向に配列された複数
    の素子列、及び前記複数の電界発光素子の各々に対応し
    て前記透明基板に形成されたマイクロレンズを備え、該
    マイクロレンズにより電界発光素子の発光部から発光さ
    れた光を結像させて対象物を露光する露光装置であっ
    て、 前記マイクロレンズの開口部が、対応する電界発光素子
    の配列ピッチより大きく形成され、 隣り合う素子列の一方の素子列の露光部間に対応する部
    分を、他方の素子列の発光部により露光することができ
    るように、前記複数の電界発光素子を配列したことを特
    徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記電界発光素子の発光部が主走査方向
    及び副走査方向に各々所定の寸法を有するように形成さ
    れると共に、前記素子列が副走査方向にn(nは2以上
    の整数)列設けられ、 前記隣り合う素子列の一方の素子列の発光部及び他方の
    素子列の発光部間の主走査方向の配列ピッチpが、各素
    子列における前記電界発光素子の配列ピッチpxとし
    て、p=px/nの関係を満たすように、前記複数の電
    界発光素子が配列された請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記マイクロレンズの開口部径Dが、副
    走査方向の前記素子列の配列ピッチをpyとして、D≦
    px、且つD≦(py2+p21/2の関係を満たす、請
    求項2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】透明基板、該透明基板上に形成されると共
    に、主走査方向に所定間隔隔てて配列された複数の電界
    発光素子から構成され、且つ副走査方向に配列された複
    数の素子列、及び前記複数の電界発光素子からなる組の
    各々に対応して前記透明基板に形成されたマイクロレン
    ズを備え、該マイクロレンズにより電界発光素子の発光
    部から発光された光を結像させて対象物を露光する露光
    装置であって、 相互に発光波長の異なる電界発光素子が主走査方向また
    は副走査方向に配列された複数の組を構成するように、
    複数の電界発光素子を配列し、 前記マイクロレンズの開口部が、対応する組を構成する
    電界発光素子の配列ピッチより大きく形成され、 隣り合う同じ発光波長の電界発光素子を含む素子列の一
    方の素子列の同じ発光波長を有する発光部による露光部
    間に対応する部分を、他方の素子列の同じ発光波長を有
    する発光部により露光することができるように、前記複
    数の電界発光素子を配列したことを特徴とする露光装
    置。
  5. 【請求項5】隣り合う前記マイクロレンズ同士が互いに
    密着されて形成された請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の露光装置。
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