JP2002264191A - 射出成形金型 - Google Patents
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Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 鏡面板に形成される冷却溝の形状を改良する
ことにより、鏡面板の面内温度を均一化し、冷却スピー
ドをさらに早くしても歪みの生じない射出成形金型を提
供する。 【解決手段】 一面側に第1鏡面板23を有する固定側
金型2と、その固定側金型2の第1鏡面板23側と対向
してキャビティ6を形成するように第2鏡面板43を有
する可動側金型4とからなっている。そして、第1およ
び第2の鏡面板の少なくとも一方は、キャビティ形成面
と反対面に、その鏡面板23、43の温度を調整するた
めの冷却水(温水)を流す冷却溝9が形成され、その冷
却溝9は、1か所の冷却水の入力端91から複数個に分
岐され、その複数個に分岐された冷却溝が合流する1か
所に出力端92が形成されると共に、入力端91と出力
端92とが近傍に形成されている。
ことにより、鏡面板の面内温度を均一化し、冷却スピー
ドをさらに早くしても歪みの生じない射出成形金型を提
供する。 【解決手段】 一面側に第1鏡面板23を有する固定側
金型2と、その固定側金型2の第1鏡面板23側と対向
してキャビティ6を形成するように第2鏡面板43を有
する可動側金型4とからなっている。そして、第1およ
び第2の鏡面板の少なくとも一方は、キャビティ形成面
と反対面に、その鏡面板23、43の温度を調整するた
めの冷却水(温水)を流す冷却溝9が形成され、その冷
却溝9は、1か所の冷却水の入力端91から複数個に分
岐され、その複数個に分岐された冷却溝が合流する1か
所に出力端92が形成されると共に、入力端91と出力
端92とが近傍に形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばコンパク
トディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DV
D)、ミニディスク(MD)などの光学ディスクや液晶
表示装置の導光板のような微細な凹凸が形成される薄い
板状体を射出成形により形成する際に、キャビティに射
出した溶融樹脂を均一に、かつ、短時間で硬化させるこ
とができる射出成形金型に関する。さらに詳しくは、薄
板状のキャビティを形成する金型の鏡面板の温度を面内
で均一に冷却することができる射出成形金型に関する。
トディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DV
D)、ミニディスク(MD)などの光学ディスクや液晶
表示装置の導光板のような微細な凹凸が形成される薄い
板状体を射出成形により形成する際に、キャビティに射
出した溶融樹脂を均一に、かつ、短時間で硬化させるこ
とができる射出成形金型に関する。さらに詳しくは、薄
板状のキャビティを形成する金型の鏡面板の温度を面内
で均一に冷却することができる射出成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばコンパクトディスク(以下、C
Dという)などの光学ディスクの射出成形機は、図4に
示されるような構造に形成されている。すなわち、成形
部は固定側金型2と可動側金型4とからなり、その間に
CDなどの成形体を形成する空洞部(キャビティ)6が
形成されている。
Dという)などの光学ディスクの射出成形機は、図4に
示されるような構造に形成されている。すなわち、成形
部は固定側金型2と可動側金型4とからなり、その間に
CDなどの成形体を形成する空洞部(キャビティ)6が
形成されている。
【0003】固定側金型2は、取付板21、型板22お
よび固定側鏡面板23とから構成され、その取付板21
が射出成形機1のクランピングプレート11に固定され
ている。また、可動側金型4も同様に、取付板41、型
板42および可動側鏡面板43とからなっており、その
取付板41が射出成形機1のクランピングプレート12
に固定されている。クランピングプレート11は、ノズ
ル13を介して加熱射出装置14に接続され、加熱射出
装置14により加熱されてドロドロに溶融した溶融樹脂
を、ノズル13を経て図示しない固定側金型2の中心部
に形成されているスプルーブッシュを介してキャビティ
6に溶融した樹脂を射出している。また、可動側金型の
中心部には、突出し部5が形成され、射出された樹脂が
固化した後、そのスプルー部をカットすると共に、金型
を開けてキャビティ内に固化した成形品を押し出すこと
により成形品を取り出せるように構成されている。な
お、15は型締め装置である。
よび固定側鏡面板23とから構成され、その取付板21
が射出成形機1のクランピングプレート11に固定され
ている。また、可動側金型4も同様に、取付板41、型
板42および可動側鏡面板43とからなっており、その
取付板41が射出成形機1のクランピングプレート12
に固定されている。クランピングプレート11は、ノズ
ル13を介して加熱射出装置14に接続され、加熱射出
装置14により加熱されてドロドロに溶融した溶融樹脂
を、ノズル13を経て図示しない固定側金型2の中心部
に形成されているスプルーブッシュを介してキャビティ
6に溶融した樹脂を射出している。また、可動側金型の
中心部には、突出し部5が形成され、射出された樹脂が
固化した後、そのスプルー部をカットすると共に、金型
を開けてキャビティ内に固化した成形品を押し出すこと
により成形品を取り出せるように構成されている。な
お、15は型締め装置である。
【0004】この溶融した樹脂をキャビティ内に充填し
て固化した成形品を取り出す作業を連続して行うため、
溶融した樹脂が早く固化するように、前述のスプルーブ
ッシュや鏡面板には冷却水(温水)が流され、所定の温
度に保持できるように形成されている。この鏡面板2
3、43を所定の温度に保持するため、図5に固定側鏡
面板23の裏面側平面および断面の説明図が示されるよ
うに、鏡面板23(43)の突合せ面と反対面側に冷却
水(温水)を流す蚊取り線香のように渦巻き状の冷却溝
9が形成され、型板22により蓋をして冷却水路が形成
され、その両端に水路25、26が接続され、図示しな
い外部の供給装置から冷却水(または温水)を流して、
鏡面板23を一定温度に維持するように形成されてい
る。
て固化した成形品を取り出す作業を連続して行うため、
溶融した樹脂が早く固化するように、前述のスプルーブ
ッシュや鏡面板には冷却水(温水)が流され、所定の温
度に保持できるように形成されている。この鏡面板2
3、43を所定の温度に保持するため、図5に固定側鏡
面板23の裏面側平面および断面の説明図が示されるよ
うに、鏡面板23(43)の突合せ面と反対面側に冷却
水(温水)を流す蚊取り線香のように渦巻き状の冷却溝
9が形成され、型板22により蓋をして冷却水路が形成
され、その両端に水路25、26が接続され、図示しな
い外部の供給装置から冷却水(または温水)を流して、
鏡面板23を一定温度に維持するように形成されてい
る。
【0005】前述の鏡面板に形成される冷却溝の形状
は、前述の渦巻き状の他に、図6(a)に示されるよう
に、1周したら折り返して同心円状のリング溝9をつな
いだ形状のものや、図6(b)に示されるように、独立
したリング溝9が同心円状に形成され、水路25からそ
れぞれのリング溝9に冷却水を流し込み、それぞれのリ
ング溝9の直径方向に対向する位置から水路26に排出
する構造のものも考えられている。
は、前述の渦巻き状の他に、図6(a)に示されるよう
に、1周したら折り返して同心円状のリング溝9をつな
いだ形状のものや、図6(b)に示されるように、独立
したリング溝9が同心円状に形成され、水路25からそ
れぞれのリング溝9に冷却水を流し込み、それぞれのリ
ング溝9の直径方向に対向する位置から水路26に排出
する構造のものも考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】射出成形金型は、一般
的に前述のような構造になっているが、光学ディスクの
ような薄い板状(たとえばCDにおいては、直径がφ5
0〜φ120mm、厚さが0.3〜1.2mm程度)の成
形体を射出成形する場合、光学ディスクの歪み、ソリ、
寸法精度、転写(ピット)などの機械的品質の条件、た
とえば厚さが1.2mmで±0.05mm以下とか、外径
がφ120mmで±0.05mm以下とか、転写(ピッ
トあるいはグルーブ)が良好であること、などの厳しい
条件が要求されると共に、複屈折などの光学的品質が良
好であること、たとえば複屈折率が+側または−側に大
きくなると反射率が悪くなり、光学ディスクとしての使
用に差し障りが生じるため、複屈折率が0に近いことが
要求される。また、とくに光学ディスクにおいては、製
造コストを下げる観点から冷却時間を短縮してハイサイ
クルで成形することが要請され、より一層、前述の機械
的品質や光学的品質を満たし難くなっているという問題
がある。
的に前述のような構造になっているが、光学ディスクの
ような薄い板状(たとえばCDにおいては、直径がφ5
0〜φ120mm、厚さが0.3〜1.2mm程度)の成
形体を射出成形する場合、光学ディスクの歪み、ソリ、
寸法精度、転写(ピット)などの機械的品質の条件、た
とえば厚さが1.2mmで±0.05mm以下とか、外径
がφ120mmで±0.05mm以下とか、転写(ピッ
トあるいはグルーブ)が良好であること、などの厳しい
条件が要求されると共に、複屈折などの光学的品質が良
好であること、たとえば複屈折率が+側または−側に大
きくなると反射率が悪くなり、光学ディスクとしての使
用に差し障りが生じるため、複屈折率が0に近いことが
要求される。また、とくに光学ディスクにおいては、製
造コストを下げる観点から冷却時間を短縮してハイサイ
クルで成形することが要請され、より一層、前述の機械
的品質や光学的品質を満たし難くなっているという問題
がある。
【0007】このような光学ディスクの機械的品質や、
光学的品質など諸特性を得るためには、溶融樹脂(鏡面
板のキャビティ面)を均一に冷却し、均一に硬化させる
必要があり、均一に冷却せずに冷却温度が面内で均一で
ないと、前述のような諸品質に問題が発生し、鏡面板の
面内での温度の均一化が非常に重要となっている。しか
し、前述のように、図5に示される渦巻き状や、図6
(a)に示される折返しの冷却溝では、その一端側から
冷却水(温水)を流して、他端側から排出するため、冷
却水の入力端側の鏡面板と出力端側の鏡面板とでは、鏡
面板の温度に差ができ、たとえば連続成形中に、直径が
φ120mm程度の光学ディスクを成形する金型で、図
6(a)のような折返しの冷却溝では、リング状の最も
外側の溝から冷却水(温水)を流し、最も内側の溝から
排出すると、鏡面板の外周部と中心部とでは、5℃程度
の温度勾配ができ、ディスク(成形品)の外周部と中心
部との冷却効果に差ができ、ディスクを均一に冷却する
ことができない。また、中心部側から流すと、温度分布
が逆になるだけで同様に不均一になる。また、図6
(b)に示される構造では、入力側と出力側とがどのリ
ングについても左右に分かれるため、左右で同様に温度
勾配が生じる。
光学的品質など諸特性を得るためには、溶融樹脂(鏡面
板のキャビティ面)を均一に冷却し、均一に硬化させる
必要があり、均一に冷却せずに冷却温度が面内で均一で
ないと、前述のような諸品質に問題が発生し、鏡面板の
面内での温度の均一化が非常に重要となっている。しか
し、前述のように、図5に示される渦巻き状や、図6
(a)に示される折返しの冷却溝では、その一端側から
冷却水(温水)を流して、他端側から排出するため、冷
却水の入力端側の鏡面板と出力端側の鏡面板とでは、鏡
面板の温度に差ができ、たとえば連続成形中に、直径が
φ120mm程度の光学ディスクを成形する金型で、図
6(a)のような折返しの冷却溝では、リング状の最も
外側の溝から冷却水(温水)を流し、最も内側の溝から
排出すると、鏡面板の外周部と中心部とでは、5℃程度
の温度勾配ができ、ディスク(成形品)の外周部と中心
部との冷却効果に差ができ、ディスクを均一に冷却する
ことができない。また、中心部側から流すと、温度分布
が逆になるだけで同様に不均一になる。また、図6
(b)に示される構造では、入力側と出力側とがどのリ
ングについても左右に分かれるため、左右で同様に温度
勾配が生じる。
【0008】本発明者が鋭意検討を重ねた結果、光学デ
ィスクのような薄板状の成形品を製造する場合に、前述
のように300℃以上の溶融樹脂を均一に硬化させるた
めには、面内の温度分布が1〜2℃程度の範囲で均一に
なっていないと、機械的品質や光学的品質の諸特性が悪
くなり、光学ディスクとして使用できなくなることを見
出した。しかし、従来の冷却溝の形状では、面内での温
度が均一にならず、光学ディスクとしての所定の特性を
得ることができないという問題がある。
ィスクのような薄板状の成形品を製造する場合に、前述
のように300℃以上の溶融樹脂を均一に硬化させるた
めには、面内の温度分布が1〜2℃程度の範囲で均一に
なっていないと、機械的品質や光学的品質の諸特性が悪
くなり、光学ディスクとして使用できなくなることを見
出した。しかし、従来の冷却溝の形状では、面内での温
度が均一にならず、光学ディスクとしての所定の特性を
得ることができないという問題がある。
【0009】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、鏡面板に形成される冷却溝の形状を
改良することにより、ハイサイクル成形に対応して機械
的品質や光学的品質のディスクとしての諸特性を満足さ
せる成形を行うことができる射出成形金型を提供するこ
とを目的とする。
になされたもので、鏡面板に形成される冷却溝の形状を
改良することにより、ハイサイクル成形に対応して機械
的品質や光学的品質のディスクとしての諸特性を満足さ
せる成形を行うことができる射出成形金型を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による射出成形金
型は、一面側に第1鏡面板を有する固定側金型と、該固
定側金型の第1鏡面板側と対向してキャビティを形成す
るように第2鏡面板を有する可動側金型とからなり、前
記第1および第2の鏡面板の少なくとも一方は、前記キ
ャビティ形成面と反対面に該鏡面板の温度を調整するた
めの冷却水を流す冷却溝が形成され、該冷却溝は、同心
のリング状経路からなり、入力端からほぼ1周する第1
の経路が折り返されて該第1の経路と隣接する第2の経
路により前記入力端側に戻り出力端となる2本の経路に
より単位リングが形成され、該単位リングが複数個並列
に形成されている。
型は、一面側に第1鏡面板を有する固定側金型と、該固
定側金型の第1鏡面板側と対向してキャビティを形成す
るように第2鏡面板を有する可動側金型とからなり、前
記第1および第2の鏡面板の少なくとも一方は、前記キ
ャビティ形成面と反対面に該鏡面板の温度を調整するた
めの冷却水を流す冷却溝が形成され、該冷却溝は、同心
のリング状経路からなり、入力端からほぼ1周する第1
の経路が折り返されて該第1の経路と隣接する第2の経
路により前記入力端側に戻り出力端となる2本の経路に
より単位リングが形成され、該単位リングが複数個並列
に形成されている。
【0011】ここに冷却水とは、冷たい水とは限らず、
100℃程度以上の熱湯も含み、溶融樹脂を冷却し得る
温度の液体を意味する。
100℃程度以上の熱湯も含み、溶融樹脂を冷却し得る
温度の液体を意味する。
【0012】この構造にすることにより、冷却水のリン
グ状の往路と復路とが隣接して一往復することにより単
位リングが形成されているため、入力端と出力端とで温
度変化が生じても、その温度変化の両極端の入力端と出
力端とが近傍に存在し、途中の経路においてもその平均
温度は、他の位置における往路と復路との平均温度がほ
ぼ等しくなり、単位リングの近傍ではほぼ温度を均一化
することができる。しかもこの単位リングが複数個形成
されて鏡面板のキャビティに対応する面のほぼ全面に形
成されているため、ディスク(キャビティ)の中心部お
よび外周部での温度も均一化することができる。なお、
冷却溝の平面形状は円形に限らず、半円形状、楕円形
状、四角形状、角が丸い四角形状などにすることができ
る。また、溝の途中において、寸法や断面形状を変える
ことも可能である。
グ状の往路と復路とが隣接して一往復することにより単
位リングが形成されているため、入力端と出力端とで温
度変化が生じても、その温度変化の両極端の入力端と出
力端とが近傍に存在し、途中の経路においてもその平均
温度は、他の位置における往路と復路との平均温度がほ
ぼ等しくなり、単位リングの近傍ではほぼ温度を均一化
することができる。しかもこの単位リングが複数個形成
されて鏡面板のキャビティに対応する面のほぼ全面に形
成されているため、ディスク(キャビティ)の中心部お
よび外周部での温度も均一化することができる。なお、
冷却溝の平面形状は円形に限らず、半円形状、楕円形
状、四角形状、角が丸い四角形状などにすることができ
る。また、溝の途中において、寸法や断面形状を変える
ことも可能である。
【0013】前記複数個の単位リングの前記入力端およ
び出力端が、それぞれ1か所に結合されることにより、
複数個の単位リング中を流れる流量がその経路の抵抗に
応じて分配されるため、面内での温度制御を行い易いと
いう利点がある。
び出力端が、それぞれ1か所に結合されることにより、
複数個の単位リング中を流れる流量がその経路の抵抗に
応じて分配されるため、面内での温度制御を行い易いと
いう利点がある。
【0014】前記単位リングが2個からなり、入力端側
から冷却水が流れるリング状経路が前記同心の最内周の
リング状経路と、最外周のリング状経路とで形成されて
おれば、鏡面板の中心部と外周部との温度分布をとくに
均一にしやすい。
から冷却水が流れるリング状経路が前記同心の最内周の
リング状経路と、最外周のリング状経路とで形成されて
おれば、鏡面板の中心部と外周部との温度分布をとくに
均一にしやすい。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明による射出成形金
型について、図面を参照しながら説明をする。本発明に
よる射出成形金型は、図1にその要部の断面説明図およ
び鏡面板に形成される冷却溝の平面説明図が示されるよ
うに、一面側に第1鏡面板23を有する固定側金型2
と、その固定側金型2の第1鏡面板23側と対向してキ
ャビティ6を形成するように第2鏡面板43を有する可
動側金型4とからなっている。そして、第1および第2
の鏡面板の少なくとも一方は、キャビティ形成面と反対
面に、その鏡面板23、43の温度を調整するための冷
却水(温水)を流す冷却溝9が形成され、その冷却溝9
は、図1(b)に一実施形態の平面説明図が示されるよ
うに、同心のリング状経路からなり、入力端91からほ
ぼ1周する第1の経路93a、94aが折り返されて、
第1の経路と隣接する第2の経路93b、94bによ
り、入力端91側に戻り出力端92となる2本の経路に
より単位リング93、94がそれぞれ形成され、単位リ
ングが複数個並列に形成されている。
型について、図面を参照しながら説明をする。本発明に
よる射出成形金型は、図1にその要部の断面説明図およ
び鏡面板に形成される冷却溝の平面説明図が示されるよ
うに、一面側に第1鏡面板23を有する固定側金型2
と、その固定側金型2の第1鏡面板23側と対向してキ
ャビティ6を形成するように第2鏡面板43を有する可
動側金型4とからなっている。そして、第1および第2
の鏡面板の少なくとも一方は、キャビティ形成面と反対
面に、その鏡面板23、43の温度を調整するための冷
却水(温水)を流す冷却溝9が形成され、その冷却溝9
は、図1(b)に一実施形態の平面説明図が示されるよ
うに、同心のリング状経路からなり、入力端91からほ
ぼ1周する第1の経路93a、94aが折り返されて、
第1の経路と隣接する第2の経路93b、94bによ
り、入力端91側に戻り出力端92となる2本の経路に
より単位リング93、94がそれぞれ形成され、単位リ
ングが複数個並列に形成されている。
【0016】第1および第2の鏡面板23、43のキャ
ビティ側とは反対側の面に形成される冷却溝9は、たと
えば図1(b)に第1鏡面板23の裏面(キャビティ6
と反対面)側平面説明図が示されるように、1個の入力
端91から分岐した複数の冷却溝は、それぞれ同心でリ
ング状の第1および第3の経路(往路)93a、94a
を経て入力端91近傍に延び、その入力端91近傍で折
り返して、それぞれの往路と隣接しながら再度同心でリ
ング状の第2および第4の経路(復路)93b、94b
を経て入力端91側に戻るように形成されて、入力端9
1近傍で複数の冷却溝が合流して1か所の出力端92に
接続される構造に形成されている。なお、複数の経路9
3、94を構成する冷却溝9は、たとえばCDを成形す
る金型では、鏡面板23の厚さが15〜25mm程度
で、冷却溝9の深さが2〜18mm程度、その幅が4〜
10mm程度に形成される。
ビティ側とは反対側の面に形成される冷却溝9は、たと
えば図1(b)に第1鏡面板23の裏面(キャビティ6
と反対面)側平面説明図が示されるように、1個の入力
端91から分岐した複数の冷却溝は、それぞれ同心でリ
ング状の第1および第3の経路(往路)93a、94a
を経て入力端91近傍に延び、その入力端91近傍で折
り返して、それぞれの往路と隣接しながら再度同心でリ
ング状の第2および第4の経路(復路)93b、94b
を経て入力端91側に戻るように形成されて、入力端9
1近傍で複数の冷却溝が合流して1か所の出力端92に
接続される構造に形成されている。なお、複数の経路9
3、94を構成する冷却溝9は、たとえばCDを成形す
る金型では、鏡面板23の厚さが15〜25mm程度
で、冷却溝9の深さが2〜18mm程度、その幅が4〜
10mm程度に形成される。
【0017】図1(b)に示される例では、冷却溝9
は、4本の同心円のリング状経路93a〜94bからな
り、入力端からほぼ1周する第1の経路(往路)93a
が折り返されて、第1の経路と隣接する第2の経路(復
路)93bにより入力端92側に戻る2本の経路により
単位リング93が形成され、同様に経路94aと94b
とにより別の単位リング94が形成され、2つの単位リ
ングが並列に形成されている。そして、第1の経路(往
路)93a、94aが4本の経路のうち、最外周の経路
と最内周の経路により形成されることにより、往路およ
び復路の端部をそれぞれ接続することができ、それぞれ
の入力端91および出力端92が共用され、その間に2
個の単位リング93、94が並列に接続された構造にな
っている。
は、4本の同心円のリング状経路93a〜94bからな
り、入力端からほぼ1周する第1の経路(往路)93a
が折り返されて、第1の経路と隣接する第2の経路(復
路)93bにより入力端92側に戻る2本の経路により
単位リング93が形成され、同様に経路94aと94b
とにより別の単位リング94が形成され、2つの単位リ
ングが並列に形成されている。そして、第1の経路(往
路)93a、94aが4本の経路のうち、最外周の経路
と最内周の経路により形成されることにより、往路およ
び復路の端部をそれぞれ接続することができ、それぞれ
の入力端91および出力端92が共用され、その間に2
個の単位リング93、94が並列に接続された構造にな
っている。
【0018】固定側金型2は、図1(a)に示されるよ
うに、取付板21、型板22、第1鏡面板23および鏡
面板取付板24とから構成され、その中央部をスプルー
部3が貫通している。取付板21は、前述のように、射
出成形機のクランピングプレート11(図4参照)に固
定される。スプルー部3は、樹脂を注入する貫通孔34
を有すると共に、外周に冷却溝31aが形成されるスプ
ルーブッシュ31と、スプルーブッシュ31の外周に設
けられ、冷却溝31aを蓋するダイ型コア32と、その
周囲にスプルー部3を保持するインシュレーションブッ
シュ33とからなっており、前述の射出成形機の加熱射
出装置により加熱されてドロドロに溶融した溶融樹脂
を、スプルーブッシュ31の貫通孔34を経てキャビテ
ィ6に射出できるようになっている。また、型板22
は、第1鏡面板23に密着して設けられ、前述の鏡面板
23の冷却溝9を蓋して水路93、94を形成してい
る。
うに、取付板21、型板22、第1鏡面板23および鏡
面板取付板24とから構成され、その中央部をスプルー
部3が貫通している。取付板21は、前述のように、射
出成形機のクランピングプレート11(図4参照)に固
定される。スプルー部3は、樹脂を注入する貫通孔34
を有すると共に、外周に冷却溝31aが形成されるスプ
ルーブッシュ31と、スプルーブッシュ31の外周に設
けられ、冷却溝31aを蓋するダイ型コア32と、その
周囲にスプルー部3を保持するインシュレーションブッ
シュ33とからなっており、前述の射出成形機の加熱射
出装置により加熱されてドロドロに溶融した溶融樹脂
を、スプルーブッシュ31の貫通孔34を経てキャビテ
ィ6に射出できるようになっている。また、型板22
は、第1鏡面板23に密着して設けられ、前述の鏡面板
23の冷却溝9を蓋して水路93、94を形成してい
る。
【0019】可動側金型4も同様に、取付板41、型板
42、第2鏡面板43および鏡面板取付板44とからな
っており、その中央部を貫通して突出し部5が形成さ
れ、取付板41が前述の図4に示されるように、射出成
形機のクランピングプレート12に固定される。突出し
部5は、キャビティ6内に溶融樹脂を充填して硬化した
成形品のスプルー部分(図2の7a、7b、7c)を打
ち抜くと共に成形品をキャビティから分離するもので、
中心部の突出しピン51を摺動自在に保持すると共に、
その外周に冷却溝52aが形成される突出しピン保持コ
ア52と、その突出しピン保持コア52の外周に設けら
れる冷却溝52aを蓋すると共に、成形品のスプルー部
分を打ち抜くパンチ型コア53と、そのパンチ型コアの
外周に設けられ、CDなどの成形品をキャビティから突
き出す突出しブッシュ54とを有している。冷却溝52
aには、水路55が接続され、図示しない外部の供給装
置から冷却水または温水が一方の水路55から冷却溝5
2aを経て、突出しピン保持コア52の先端側に形成さ
れた折返し部を経て再度冷却溝の異なる部分を経て他の
水路55に流れ出る構造になっている。
42、第2鏡面板43および鏡面板取付板44とからな
っており、その中央部を貫通して突出し部5が形成さ
れ、取付板41が前述の図4に示されるように、射出成
形機のクランピングプレート12に固定される。突出し
部5は、キャビティ6内に溶融樹脂を充填して硬化した
成形品のスプルー部分(図2の7a、7b、7c)を打
ち抜くと共に成形品をキャビティから分離するもので、
中心部の突出しピン51を摺動自在に保持すると共に、
その外周に冷却溝52aが形成される突出しピン保持コ
ア52と、その突出しピン保持コア52の外周に設けら
れる冷却溝52aを蓋すると共に、成形品のスプルー部
分を打ち抜くパンチ型コア53と、そのパンチ型コアの
外周に設けられ、CDなどの成形品をキャビティから突
き出す突出しブッシュ54とを有している。冷却溝52
aには、水路55が接続され、図示しない外部の供給装
置から冷却水または温水が一方の水路55から冷却溝5
2aを経て、突出しピン保持コア52の先端側に形成さ
れた折返し部を経て再度冷却溝の異なる部分を経て他の
水路55に流れ出る構造になっている。
【0020】突出しピン51の底部にはフランジ51a
が形成され、スプリング56を介して突き上げられるよ
うになっており、突出しピン保持コア52およびパンチ
型コア53の底部はそれぞれフランジ部57が形成さ
れ、スプリング58を介して同時に突き上げられるよう
になっており、突出しブッシュ54はスプリング59を
介して突き上げられるように形成されている。
が形成され、スプリング56を介して突き上げられるよ
うになっており、突出しピン保持コア52およびパンチ
型コア53の底部はそれぞれフランジ部57が形成さ
れ、スプリング58を介して同時に突き上げられるよう
になっており、突出しブッシュ54はスプリング59を
介して突き上げられるように形成されている。
【0021】つぎに、この射出成形機を用いて、CDを
成形する方法について、図2の工程断面説明図を参照し
ながら説明する。
成形する方法について、図2の工程断面説明図を参照し
ながら説明する。
【0022】まず、前述の固定側金型2と可動側金型4
とを圧接し、たとえばポリカーボネートからなる300
℃以上に溶融した樹脂を注入すると、図2(a)に示さ
れるように、スプルーブッシュ31内の貫通孔を経てキ
ャビティ内に樹脂が充填され、樹脂が冷えて硬化するこ
とにより、キャビティにより形どられたCD7とスプル
ー(貫通孔内樹脂)7aおよびスプルー7aに対向する
CD7の裏側に突出しピン51の当接部(頂部)7bが
形成される。この樹脂を注入する最初の段階から、スプ
ルーブッシュ31外周の冷却溝31aには、20〜80
℃程度の冷却水が流されている。また、鏡面板23、4
3にも、前述のように100℃程度の温水が流されて一
定温度に維持されている。CD7の厚さは1.2mm程
度(DVDは0.6mm程度)で直径がφ120mm程
度あるが、面内温度が均一であるため、全面で同時に即
座に硬化する。なお、図示されていないが、固定側金型
2または可動側金型4の鏡面板23、43の一方に、C
D7に形成するピットに対応した微細な凹凸が形成され
たスタンパーが取り付けられ、CDの一面に微細なピッ
ト(凹凸)の列が周方向に沿って形成される。
とを圧接し、たとえばポリカーボネートからなる300
℃以上に溶融した樹脂を注入すると、図2(a)に示さ
れるように、スプルーブッシュ31内の貫通孔を経てキ
ャビティ内に樹脂が充填され、樹脂が冷えて硬化するこ
とにより、キャビティにより形どられたCD7とスプル
ー(貫通孔内樹脂)7aおよびスプルー7aに対向する
CD7の裏側に突出しピン51の当接部(頂部)7bが
形成される。この樹脂を注入する最初の段階から、スプ
ルーブッシュ31外周の冷却溝31aには、20〜80
℃程度の冷却水が流されている。また、鏡面板23、4
3にも、前述のように100℃程度の温水が流されて一
定温度に維持されている。CD7の厚さは1.2mm程
度(DVDは0.6mm程度)で直径がφ120mm程
度あるが、面内温度が均一であるため、全面で同時に即
座に硬化する。なお、図示されていないが、固定側金型
2または可動側金型4の鏡面板23、43の一方に、C
D7に形成するピットに対応した微細な凹凸が形成され
たスタンパーが取り付けられ、CDの一面に微細なピッ
ト(凹凸)の列が周方向に沿って形成される。
【0023】ついで、図2(b)に示されるように、突
出しピン51、突出しピン保持コア52、およびパンチ
型コア53を連動して固定側金型2側に移動することに
より、CDの中心部(ゲート部)7cを打ち抜く。その
後、図2(c)に示されるように、可動側金型を固定側
金型から引き離すことにより、樹脂の硬化した部分7、
7a、7b、7cが可動側金型と一緒に固定側金型から
分離される。
出しピン51、突出しピン保持コア52、およびパンチ
型コア53を連動して固定側金型2側に移動することに
より、CDの中心部(ゲート部)7cを打ち抜く。その
後、図2(c)に示されるように、可動側金型を固定側
金型から引き離すことにより、樹脂の硬化した部分7、
7a、7b、7cが可動側金型と一緒に固定側金型から
分離される。
【0024】その後、図2(d)に示されるように、突
出しピン51をさらに突き出すことにより、スプルー部
分7a〜7cがCD7から完全に分離し、さらに図2
(e)に示されるように、突出しブッシュ54を押し上
げることにより、CD7が可動側金型から分離して取り
出される。その後、再度可動側金型を固定側金型に圧接
して溶融樹脂をキャビティ内に充填する作業を繰り返す
ことにより、同様にCD7を次々と製造することができ
る。なお、このCDには、微細な凹凸が形成された面に
金属などの反射膜が形成され、その上に保護印刷膜がさ
らに形成されることにより製品化される。
出しピン51をさらに突き出すことにより、スプルー部
分7a〜7cがCD7から完全に分離し、さらに図2
(e)に示されるように、突出しブッシュ54を押し上
げることにより、CD7が可動側金型から分離して取り
出される。その後、再度可動側金型を固定側金型に圧接
して溶融樹脂をキャビティ内に充填する作業を繰り返す
ことにより、同様にCD7を次々と製造することができ
る。なお、このCDには、微細な凹凸が形成された面に
金属などの反射膜が形成され、その上に保護印刷膜がさ
らに形成されることにより製品化される。
【0025】本発明の射出成形金型によれば、鏡面板の
冷却溝が、往路と復路とが隣接するように折り返された
単位リングの複数個により形成されているため、冷却水
(温水)の温度が入力端と出力端とで変っても、その両
極端の入力端と出力端とが近傍に形成されているため、
平均するとどの部分でもほぼ均一な温度になる。すなわ
ち、リング状の往路とリング状の復路とが隣接して配列
されているため、冷却水の温度が徐々に変化しても、そ
の往路と復路との隣接部分は平均すればほぼ同じ温度に
なる。この一往復の単位リングが複数個必要な面積に形
成されており、各単位リングには、同じ入力端から冷却
水が分岐して供給されるため、どの単位リングもほぼ同
じ温度になり、鏡面板のほぼ全面を均一温度にすること
ができる。
冷却溝が、往路と復路とが隣接するように折り返された
単位リングの複数個により形成されているため、冷却水
(温水)の温度が入力端と出力端とで変っても、その両
極端の入力端と出力端とが近傍に形成されているため、
平均するとどの部分でもほぼ均一な温度になる。すなわ
ち、リング状の往路とリング状の復路とが隣接して配列
されているため、冷却水の温度が徐々に変化しても、そ
の往路と復路との隣接部分は平均すればほぼ同じ温度に
なる。この一往復の単位リングが複数個必要な面積に形
成されており、各単位リングには、同じ入力端から冷却
水が分岐して供給されるため、どの単位リングもほぼ同
じ温度になり、鏡面板のほぼ全面を均一温度にすること
ができる。
【0026】その結果、CDのような薄板状の樹脂成形
品を成形する場合に、薄肉で面積が大きくても全面で均
一な温度になっているため、急速に温度を下げても全面
が均一に硬化し、光学ディスクの機械的品質および光学
的品質のディスクとしての諸特性を満足させることがで
き、溶融樹脂を注入してから硬化させ、金型から取り出
すまでのサイクルを早くして単位時間当りのサイクル数
を多くするハイサイクル成形においても、前述した諸特
性を満足させる高品質なCDなどの薄板状の成形品を得
ることができる。
品を成形する場合に、薄肉で面積が大きくても全面で均
一な温度になっているため、急速に温度を下げても全面
が均一に硬化し、光学ディスクの機械的品質および光学
的品質のディスクとしての諸特性を満足させることがで
き、溶融樹脂を注入してから硬化させ、金型から取り出
すまでのサイクルを早くして単位時間当りのサイクル数
を多くするハイサイクル成形においても、前述した諸特
性を満足させる高品質なCDなどの薄板状の成形品を得
ることができる。
【0027】図1に示される実施形態では、鏡面板23
に形成される冷却溝9が、共通の入力端91と出力端9
2との間に2個の単位リングが並列に形成されていた
が、この形状に限定されるものではなく、3個以上の単
位リングが形成されていてもよい。また、入力端91と
出力端92とが1個づつでなくても、たとえば入出力端
は1個でなくてもそれぞれの単位リングでの流量がほぼ
同じになるようにすれば単位リング同士でも均一な温度
になり、また、冷却水路からの冷却水は殆ど同じ温度で
あり、冷却用水路から直接各単位リングに設けられる入
力端から注ぐこともできる。要は、経路が隣接しながら
折り返されて入力端と出力端とがほぼ近傍に形成される
単位リングが複数個形成されておればよい。この観点か
ら、単位リングを3個形成した例の平面説明図が図3に
示されている。
に形成される冷却溝9が、共通の入力端91と出力端9
2との間に2個の単位リングが並列に形成されていた
が、この形状に限定されるものではなく、3個以上の単
位リングが形成されていてもよい。また、入力端91と
出力端92とが1個づつでなくても、たとえば入出力端
は1個でなくてもそれぞれの単位リングでの流量がほぼ
同じになるようにすれば単位リング同士でも均一な温度
になり、また、冷却水路からの冷却水は殆ど同じ温度で
あり、冷却用水路から直接各単位リングに設けられる入
力端から注ぐこともできる。要は、経路が隣接しながら
折り返されて入力端と出力端とがほぼ近傍に形成される
単位リングが複数個形成されておればよい。この観点か
ら、単位リングを3個形成した例の平面説明図が図3に
示されている。
【0028】図3に示される例では、3個の単位リング
93、94、95が同心円のリング状の経路として形成
され、それぞれの往路93a、94a、95aは1個の
入力端91から直接分岐して形成されている。そして、
出力端はそれぞれの単位リングごとに92a、92b、
92cとして形成され、図示しない排出用水路に直接そ
れぞれが接続される構造になっている。往路93a、9
4a、95aはそれぞれほぼ1周するリングに形成さ
れ、そこから折り返して往路と隣接しながら最初の入力
端側に戻る復路93b、94b、95bになり、前述の
例と同様の単位リング93、94、95が形成されてい
る。
93、94、95が同心円のリング状の経路として形成
され、それぞれの往路93a、94a、95aは1個の
入力端91から直接分岐して形成されている。そして、
出力端はそれぞれの単位リングごとに92a、92b、
92cとして形成され、図示しない排出用水路に直接そ
れぞれが接続される構造になっている。往路93a、9
4a、95aはそれぞれほぼ1周するリングに形成さ
れ、そこから折り返して往路と隣接しながら最初の入力
端側に戻る復路93b、94b、95bになり、前述の
例と同様の単位リング93、94、95が形成されてい
る。
【0029】図3に示されるように、復路の終端が1個
に接続されていなくても、多少流量の変化が生じ得る
が、流量の変化が大きい場合は、出力端の径を調整した
り、流量抵抗の均一化を図れば同じ流量に調整すること
ができ、単位リングを3個以上形成する場合でも容易に
形成することができる。このように折返しにより単位リ
ングを形成するのは、前述の図6(a)に示されるよう
に、折り返されたリングが連続して形成されるのとは全
く異なる。すなわち図6(a)に示されるような折返し
形状は、直列に円弧状リングが接続されるため、入力端
と出力端とは外周端と中心部とに分れ、円形の外周と内
周とで温度差が生じるが、本発明では単位リングが並列
に配列されているため、単位リングごとに温度の均一化
が図られており、また、単位リング同士でも均一な温度
にされているため、面内の全面で均一化される。
に接続されていなくても、多少流量の変化が生じ得る
が、流量の変化が大きい場合は、出力端の径を調整した
り、流量抵抗の均一化を図れば同じ流量に調整すること
ができ、単位リングを3個以上形成する場合でも容易に
形成することができる。このように折返しにより単位リ
ングを形成するのは、前述の図6(a)に示されるよう
に、折り返されたリングが連続して形成されるのとは全
く異なる。すなわち図6(a)に示されるような折返し
形状は、直列に円弧状リングが接続されるため、入力端
と出力端とは外周端と中心部とに分れ、円形の外周と内
周とで温度差が生じるが、本発明では単位リングが並列
に配列されているため、単位リングごとに温度の均一化
が図られており、また、単位リング同士でも均一な温度
にされているため、面内の全面で均一化される。
【0030】前述の例は、固定側金型の第1鏡面板と可
動側金型の第2鏡面板の両方共に空洞部を形成する例で
あったが、一方をこの構造にして、他方を従来の冷却溝
の構造にすることもできる。また、CDを製造する例で
あったが、CDに限らず、DVDやMDなどの光学ディ
スクや、液晶表示装置の導光板などの薄型成形品を短時
間で製造する場合にとくに効果があるが、薄型成形品で
なくても、大形の成形品を形成する射出成形金型に用い
れば、その面積内での冷却温度を均一にすることがで
き、成形品としての諸特性を満足させることができる。
動側金型の第2鏡面板の両方共に空洞部を形成する例で
あったが、一方をこの構造にして、他方を従来の冷却溝
の構造にすることもできる。また、CDを製造する例で
あったが、CDに限らず、DVDやMDなどの光学ディ
スクや、液晶表示装置の導光板などの薄型成形品を短時
間で製造する場合にとくに効果があるが、薄型成形品で
なくても、大形の成形品を形成する射出成形金型に用い
れば、その面積内での冷却温度を均一にすることがで
き、成形品としての諸特性を満足させることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、CDなどの薄板状の樹
脂成形品をハイサイクル成形する場合でも、面内で均一
に冷却されるため、機械的品質や光学的品質などのディ
スクとしての諸特性に優れた、高品質の成形品を製造す
ることができる。その結果、ハイサイクル成形に対応し
て、CDなどの樹脂成形品の品質、精度の向上を図るこ
とができる。
脂成形品をハイサイクル成形する場合でも、面内で均一
に冷却されるため、機械的品質や光学的品質などのディ
スクとしての諸特性に優れた、高品質の成形品を製造す
ることができる。その結果、ハイサイクル成形に対応し
て、CDなどの樹脂成形品の品質、精度の向上を図るこ
とができる。
【図1】本発明による金型の一実施形態における要部の
断面と平面の説明図である。
断面と平面の説明図である。
【図2】図1の金型を用いて、CDを成形する例の工程
説明図である。
説明図である。
【図3】本発明による金型の他の実施形態における要部
の平面説明図である。
の平面説明図である。
【図4】射出成形機の全体構成を示す説明図である。
【図5】従来の射出成形金型の鏡面板に設けられる冷却
溝の形状を示す平面および断面の説明図である。
溝の形状を示す平面および断面の説明図である。
【図6】従来の金型における冷却溝の他の形状例を示す
平面説明図である。
平面説明図である。
2 固定側金型 4 可動側金型 6 キャビティ 9 冷却溝 23 第1鏡面板 43 第2鏡面板 91 入力端 92 出力端 93 単位リング 93a 第1の経路 93b 第2の経路
Claims (3)
- 【請求項1】 一面側に第1鏡面板を有する固定側金型
と、該固定側金型の第1鏡面板側と対向してキャビティ
を形成するように第2鏡面板を有する可動側金型とから
なり、前記第1および第2の鏡面板の少なくとも一方
は、前記キャビティ形成面と反対面に該鏡面板の温度を
調整するための冷却水を流す冷却溝が形成され、該冷却
溝は、同心のリング状経路からなり、入力端からほぼ1
周する第1の経路が折り返されて該第1の経路と隣接す
る第2の経路により前記入力端側に戻り出力端となる2
本の経路により単位リングが形成され、該単位リングが
複数個並列に形成されてなる射出成形金型。 - 【請求項2】 前記複数個の単位リングの前記入力端お
よび出力端が、それぞれ1か所に結合されてなる請求項
1記載の射出成形金型。 - 【請求項3】 前記単位リングが2個からなり、入力端
側から冷却水が流れ込む前記第1の経路が前記同心の最
内周のリング状経路と、最外周のリング状経路とで形成
されてなる請求項1または2記載の射出成形金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001064783A JP2002264191A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 射出成形金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001064783A JP2002264191A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 射出成形金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002264191A true JP2002264191A (ja) | 2002-09-18 |
Family
ID=18923557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001064783A Pending JP2002264191A (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 射出成形金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002264191A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US9962861B2 (en) | 2011-06-28 | 2018-05-08 | Tctech Sweden Ab | Device and method for heating a mould or tool |
CN108326144A (zh) * | 2018-01-10 | 2018-07-27 | 东风商用车有限公司 | 一种驱动桥端盖热冲压成型模具及其制造方法 |
CN108501336A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-09-07 | 上海迪质特信息科技有限公司 | 塑胶叶轮模具随形水路冷却系统 |
CN111136885A (zh) * | 2020-01-03 | 2020-05-12 | 万小英 | 一种根据冷却液温度实时调节的注塑模具冷却装置 |
CN114311522A (zh) * | 2020-09-29 | 2022-04-12 | 深圳富联富桂精密工业有限公司 | 注塑模具 |
-
2001
- 2001-03-08 JP JP2001064783A patent/JP2002264191A/ja active Pending
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US9962861B2 (en) | 2011-06-28 | 2018-05-08 | Tctech Sweden Ab | Device and method for heating a mould or tool |
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