[go: up one dir, main page]

JP2002241418A - 放射線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

放射線硬化型樹脂組成物

Info

Publication number
JP2002241418A
JP2002241418A JP2001044491A JP2001044491A JP2002241418A JP 2002241418 A JP2002241418 A JP 2002241418A JP 2001044491 A JP2001044491 A JP 2001044491A JP 2001044491 A JP2001044491 A JP 2001044491A JP 2002241418 A JP2002241418 A JP 2002241418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
parts
resin composition
curable resin
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001044491A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirokazu Kano
浩和 狩野
Noriko Kiyoyanagi
典子 清柳
Yuichiro Matsuo
雄一朗 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2001044491A priority Critical patent/JP2002241418A/ja
Publication of JP2002241418A publication Critical patent/JP2002241418A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】放射線によって硬化し、プラスチックとの密着
性が良好で、耐擦傷性に優れ、耐光性、抗菌性のあるハ
ードコート用に適した放射線硬化型樹脂組成物を提供す
ること。 【解決手段】分子中に少なくとも2個以上の(メタ)ア
クリロイル基を有する放射線硬化型多官能(メタ)アク
リレートと2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロ
キシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを含
有することを特徴とする放射線硬化型樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック表面
の耐擦傷性、耐光性、抗菌性を付与する放射線硬化型樹
脂組成物に関する。更に詳しくはポリエステル、アクリ
ル、ポリカ−ボネ−ト、ポリエーテルスルフォン等プラ
スチックの耐擦傷性を向上し、尚且つ耐光性、抗菌性を
も付与した放射線硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、プラスチックは自動車業界、家電
業界、電気電子業界を始めとして種々の産業界で大量に
使われている。このようにプラスチックが大量に使われ
ている理由はその加工性、透明性等に加えて、軽量、安
価、光学特性等の理由による。しかしながらガラス等に
比較して柔らかく、表面に傷が付き易い等の欠点を有し
ている。これらの欠点を改良するために表面にハードコ
ート剤をコーティングすることが一般的な手段として行
われている。このハードコート剤には、シリコン系塗
料、アクリル系塗料、メラミン系塗料等の熱硬化型のハ
ードコート剤が用いられている。この中でも特にシリコ
ン系ハードコート剤はハードネスが高く、品質が優れて
いるために多用されてきた。メガネ、レンズなど高付加
価値の製品には殆どこの系統のコート剤が使用されてい
る。しかしながら、硬化時間が長く、高価であり連続的
に加工するフィルムのハードコートには適しているとは
言えない。
【0003】近年、放射線硬化型のアクリル系ハードコ
ート剤が開発され、利用されるようになった。放射線硬
化型ハードコート剤は、紫外線等の放射線を照射するこ
とによって直ちに硬化して硬い皮膜を形成するために、
加工処理スピードが速く、またハードネス、耐摩耗性等
に優れた性能を持ち、トータルコスト的に安価になるの
で、今やハードコート分野の主流に成っている。特にポ
リエステル等のフィルムの連続加工には適している。プ
ラスチックのフィルムとしては、ポリエステルフィル
ム、ポリアクリレートフィルム、アクリルフィルム、ポ
リカーボネートフィルム、塩化ビニルフィルム、トリア
セチルセルロースフィルム、ポリエーテルスルフォンフ
ィルム等があるが、ポリエステルフィルムは種々の優れ
た特徴から最も広く使用されているフィルムの一種であ
る。このポリエステルフィルムは、ガラスの飛散防止フ
ィルム、あるいは自動車の遮光フィルム、ホワイトボー
ド用表面フィルム、システムキッチン表面防汚フィル
ム、電子材料的にはタッチパネル、液晶ディスプレイ、
CRTフラットテレビ等の機能性フィルムとして広く用
いられている。これらはいずれもその表面に傷がつかな
いためにハードコートを塗工している。
【0004】更に近年、建材関連分野においては、ハー
ドコートの硬さ、耐擦傷性の向上検討だけでなく、屋内
用途であっても耐光性、防汚性、抗菌性、防黴性といっ
た新たな性能を付与し機能性の向上をはかる検討も数多
く行われている。
【0005】
【発明が解決使用とする課題】耐光性を付与したハード
コートが求められる中で、多くの紫外線吸収剤や光安定
剤の添加検討が行われているが、経時での急激な劣化や
ブリードアウトによる性能低下の問題が生じている。ま
た、抗菌性の付与についても樹脂との相溶性や膜の透明
性、安全性といった点から十分な効果が得られていない
のが実状である。本発明は、上記の欠点を改善し、耐擦
傷性を維持しつつ、耐光性を付与し、抗菌性の付与も可
能な放射線硬化型樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【 課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題
を解決するために鋭意検討の結果、特定の組成を有する
放射線硬化型樹脂組成物が前記課題を解決するものであ
ることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は、
(1)分子中に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロ
イル基を有する放射線硬化型多官能(メタ)アクリレー
トと2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエ
チルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを含有する
ことを特徴とする放射線硬化型樹脂組成物、(2)光重
合開始剤を含有する(1)に記載の放射線硬化型樹脂組
成物、(3)抗菌剤を含有する(1)または(2)に記
載の放射線硬化型樹脂組成物、(4)抗菌剤の有効成分
が脂肪族カチオン系化合物である(1)ないし(3)の
いずれか一項に記載の放射線硬化型樹脂組成物、(5)
多官能(メタ)アクリレートの含有量が、組成物の固形
分全体量を100重量部とした時、60〜90重量部の
範囲にある(1)ないし(4)のいずれか一項に記載の
放射線硬化型樹脂組成物、(6)2−(2’−ヒドロキ
シ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベ
ンゾトリアゾールの含有量が、組成物の固形分全体量を
100重量部とした時、5〜20重量部の範囲にある
(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の放射線硬化
型樹脂組成物、(7)光重合開始剤の含有量が、組成物
の固形分全重量を100重量部とした時5〜10重量部
の範囲にある(1)ないし(6)のいずれか1項に記載
の放射線硬化型樹脂組成物、(8)抗菌剤の含有量が、
組成物の固形分全重量を100重量部とした時1〜20
重量部の範囲にある(1)ないし(7)のいずれか1項
に記載の放射線硬化型樹脂組成物、(9)(1)ないし
(8)のいずれか1項に記載の放射線硬化型樹脂組成物
をフィルム上に塗布してなるハードコートフィルム、に
関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において使用する分子中に
少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する
放射線硬化型多官能(メタ)アクリレートとしては、例
えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートトリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロ
パントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)
アクリレート、エポキシアクリレート、ジシクロペンタ
ニルジメチレンジアクリレート及び/又は5−エチル−
2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5
−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキサジアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジ
オールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、ジンクジアクリレート、ビスフェノールA
ジグリシジルエーテルジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジグリシジルエーテルジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジアクリレー
ト等のエポキシアクリレート、多価アルコールと多価カ
ルボン酸及び/又はその無水物とアクリル酸とをエステ
ル化することにより得られるポリエステルジアクリレー
ト、多価アルコール、多価イソシアネート及び水酸基含
有アクリレートを反応させることにより得られるウレタ
ンジアクリレート等が挙げられる。好ましい具体例とし
ては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、脂肪族ウレタンアクリレート等が挙げられる。これ
らの多官能(メタ)アクリレートは単独で用いても又は
2種以上混合して用いてもよい。尚、本発明において
(メタ)アクリロイル基は、メタクロイル又はアクリロ
イルを、又、(メタ)アクリレートはメタクリレート又
はアクリレートをそれぞれ意味する。
【0008】多官能(メタ)アクリレートの使用量は、
組成物の固形分全体量を100重量部とした時、通常6
0〜90重量部、好ましくは75〜85重量部である。
(メタ)アクリレートの量が少なすぎると膜の硬度が出
にくくなり、耐擦傷性が悪くなる恐れがある。また、多
すぎると硬化収縮に伴いクラックが生じる場合がある。
【0009】本発明において用いる2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−
ベンゾトリアゾールの使用量は、組成物の固形分全体量
を100重量部とした時、通常5〜20重量部、好まし
くは7〜15重量部である。5重量部以下の添加は十分
な耐光性が得られない可能性があり、20重量部以上添
加すると硬化性が低下し、硬度に悪影響を及ぼす場合が
ある。
【0010】光重合開始剤は通常、硬化させるための放
射線が紫外線の場合に添加される。光重合開始剤として
は特に制限はなく、例えばイルガキュアー184,90
7,651,1700,1800,819,369(チ
バ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ダロキュアー
1173(メルク社製)、エザキュアーKIP150、
TZT、KK、KTO46、1001、75/B(日本
シイベルヘグナー社製)、ルシリンTPO(BASF社
製)、カヤキュアBMS(日本化薬製)等が挙げられ
る。
【0011】これらの光重合開始剤を使用する場合の使
用量は、組成物の固形分全体量を100重量部とした
時、通常5〜10重量部、好ましくは6〜8重量部であ
る。光重合開始剤は単独で用いても又は2種以上混合し
て用いてもよい。
【0012】また、上記の光重合開始剤は硬化促進剤と
併用することもできる。併用しうる硬化促進剤として
は、例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、p−−ジエチルア
ミノ安息香酸エチルエステルなどのアミン類、2−メル
カプトベンゾチアゾールなどの水素共与体が挙げられ
る。これらの硬化促進剤の使用量は組成物の固形分全体
量に対して、0〜5重量部である。
【0013】また、本発明の放射線硬化型樹脂組成物
は、最終的に得られる硬化物(通常はフィルム状硬化
物)の鉛筆硬度、耐擦傷性、基材への密着性等の物性を
損なうことなく抗菌剤を含有することができる。抗菌剤
は無機系、有機系の化合物に大別出来るが、無機系の抗
菌剤は微粒子であり膜の透明性を損なうため、有機系の
抗菌剤の使用が望ましい。有機系抗菌剤としては、アモ
ルデンシリーズ(大和化学製)が好ましく、具体的には
アモルデン−PPC(脂肪族カチオン系化合物)、アモ
ルデンBIP−110(チアゾール系化合物)、アモル
デンALKconc、アモルデンHS−400等が挙げ
られる。
【0014】これらの抗菌剤を使用する場合、組成物の
固形分全体量100重量部とした時、通常1〜20重量
部、好ましくは5〜10重量部である。抗菌剤の量が少
ないと抗菌性は十分発揮されず、多すぎるとハードコー
トとしての硬さや耐光性が低下する。
【0015】本発明で使用する放射線硬化型樹脂組成物
は、上記の成分に加え、必要により溶剤を添加すること
ができる。
【0016】溶剤としては、例えば、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、酢酸エチル、酢酸ノルマルブチル等のエステル
類、トルエン、キシレン等の芳香族類、メタノール、イ
ソプロパノール、エタノール等のアルコール類、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル等のグリコール類等
各種の有機溶剤を使用する。これら溶剤の使用量は、組
成物の全重量を100重量部とした時、通常30〜80
重量部、好ましくは40〜700重量部である。
【0017】また、上記の成分に加え、必要によりレベ
リング剤、消泡剤、ポリマーを添加することもできる。
レベリング剤の添加は塗膜時の平滑性を向上させると共
に、表面の滑り性、防汚性、帯電防止性を付与すること
も可能である。しかし、多量の使用は巻取り時の裏面へ
の転移等問題が生じる可能性もあるため十分な注意が必
要である。
【0018】本発明の放射線硬化型樹脂組成物は上記の
多官能(メタ)アクリレート、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベン
ゾトリアゾール並びに必要により光重合開始剤、抗菌
剤、溶剤及びその他の成分を任意の順序で混合すること
により得ることができ、経時的にも安定である。
【0019】本発明の放射線硬化型樹脂組成物はフィル
ム上に塗布し、乾燥後放射線を照射して硬化膜を形成さ
せるのが一般的である。
【0020】使用するフィルム基材としては、例えばポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアク
リレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロー
ス、ポリエーテルスルフォン等があげられる。フィルム
はシート状のものであっても良い。
【0021】本発明の放射線硬化型樹脂組成物を使用す
るにあたって、その使用量は揮発性成分の含有量や所望
する膜厚によって異なり、乾燥後の重量が、通常1〜3
0g/m2、好ましくは2〜20g/m2(膜厚にすると
1〜30μm、好ましくは2〜30μm)となる範囲で
塗布する。
【0022】上記の放射線硬化型樹脂組成物の塗布方法
としては、例えばバーコーター塗工、メイヤーバー塗
工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア
塗工、ダイコート、オフセット印刷、フレキソ印刷、ス
クリーン印刷などが挙げられる。この際、使用するフィ
ルムは多層構造のものであっても柄や易接着層を設けた
ものであっても良い。
【0023】照射する放射線としては、例えば紫外線や
電子線があげられる。紫外線により硬化させる場合、光
源としてキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライド
ランプを有する紫外線照射装置が使用され、必要に応じ
て光量、光源の配置などが調整されるが、高圧水銀灯を
使用する場合、80〜120W/cmの光量を有したラ
ンプ1灯に対して搬送速度5〜60m/分で硬化させる
のが好ましい。一方、電子線により硬化させる場合、1
00〜500eVのエネルギーを有する電子線加速装置
の使用が好ましい。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
尚、実施例において、部は重量部を意味する。
【0025】実施例1 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬
(株)製KAYARADDPHA)を28部、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)
−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学(株)製RUVA
−93)を3.4部、イルガキュアー184(チバ・ス
ペシャルティ・ケミカルズ社製)を2.4部、トルエン
を66.2部、ST103PA(東レダウコーニングシ
リコーン製レベリング剤)を0.05部混合し、本発明
の放射線硬化型樹脂組成物を得た。
【0026】実施例2 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬
(株)製KAYARADDPHA)を18部、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレー
ト(東亞合成(株)製アロニックスM−315)を10
部、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエ
チルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学
(株)製RUVA−93)を3.4部、イルガキュアー1
84(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を2.
4部、トルエン66.2部、ST103PA(東レダウ
コーニングシリコーン製レベリング剤)を0.05部混
合し、本発明の放射線硬化型樹脂組成物を得た。
【0027】実施例3 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬
(株)製KAYARADDPHA)を26.3部、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学(株)製R
UVA−93)を3.4部、イルガキュアー184(チ
バ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を2.4部、ト
ルエン64.5部、アモルデン−PPC(大和化学(株)
製抗菌剤)を1.7部、ST103PA(東レダウコー
ニングシリコーン製レベリング剤)を0.05部混合
し、本発明の放射線硬化型樹脂組成物を得た。
【0028】比較例1 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬
(株)製KAYARADDPHA)を18部、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレー
ト(東亞合成(株)製アロニックスM−315)を10
部、チヌビンPS(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
社製紫外線吸収剤)を3.4部、イルガキュアー184
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を2.4
部、トルエンを66.2部、ST103PA(東レダウ
コーニングシリコーン製レベリング剤)を0.05部混
合し、比較用の放射線硬化型樹脂組成物を得た。
【0029】比較例2 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬
(株)製KAYARADDPHA)を18部、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレー
ト(東亞合成(株)製アロニックスM−315)を10
部、チヌビン400(チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製紫外線吸収剤)を3.4部、イルガキュアー18
4(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を2.4
部、トルエンを66.2部、ST103PA(東レダウ
コーニングシリコーン製レベリング剤)を0.05部混
合し、比較用の放射線硬化型樹脂組成物を得た。
【0030】試験例 上記実施例1〜3、比較例1〜2で得られた放射線硬化
型樹脂組成物をバーコーター(#8)を用いて易接着処
理ポリエステルフィルム(東洋紡製A−4300,膜厚
188μm)に塗布し、80℃の乾燥炉中に30秒間放
置後、空気雰囲気下で120W/cmの高圧水銀灯10
cmの距離から10m/分のコンベアースピードで紫外
線を照射し、硬化皮膜を有するフィルムを得た。得られ
たフィルムにつき下記のようにして評価し、その結果を
表1、表2に示した。尚、表1、表2において「−」は
未評価を表す。また、比較例3として、上記易接着処理
ポリエステルフィルムそのものにつき同様の試験を行い
表1、表2に併せて示した。
【0031】(1)鉛筆硬度測定 JIS K 5400に従い、鉛筆引っかき試験機を用
いて、上記フィルムの鉛筆硬度を測定した。詳しくは、
測定する硬化皮膜を有するPETフィルム上に、鉛筆を
45度の角度で、上から1Kgの荷重を掛け5mm程度
引っかき、傷の付き具合を確認した。5回測定を行っ
た。評価 5回中4回以上傷の付かなかった鉛筆の番号
で表した。 (2)耐擦傷性試験 スチールウール#0000上に200g/cm2の荷重
をかけて10往復させ、傷の状況を目視で判定した。
【0032】(3)密着性 JIS K 5400に従い、フィルムの表面に1mm
間隔で縦、横11本の切れ目を入れて100個の碁盤目
を作る。セロハンテープをその表面に密着させた後、一
気の剥がした時の剥離せず残存したマス目個数を表示し
た。 (4)耐光性 耐光性試験前後のフィルムの色差を測定し、△Hで表示
した。 試験機 岩崎電気製スーパーUVテスターSUV−W11 光源 水冷式メタルハライドランプ 条件 60℃、60%、6時間、24時間、50時間 試験機 島津製作所分光光度計UV−2200 光源 C (6)外観 表面のクラック、白化、くもり等の状態を目視にて判定
した。 (7)抗菌性試験 抗菌製品技術協議会の抗菌性評価試験方法Iフィルム密
着法に準じて試験を行った。 供試細菌 大腸菌、ブドウ球菌 評価 ○:抗菌効果あり(24時間後の増減値差2以上) ×:抗菌効果なし
【0033】 表1 鉛筆硬度 擦傷性 密着性 耐光性 耐光性 耐光性 外 観 実施例1 2H ○ 100 1.65 10 22 ○ 実施例2 2H ○ 100 1.53 7 14 ○ 比較例1 2H △ 100 1.06 8 23 ○ 比較例2 2H ○ 100 2.24 12 24 ○ 比較例3 − × − 5.39 21 27 ○
【0034】 表2 鉛筆硬度 擦傷性 密着性 耐光性 外 観 抗菌性 実施例1 2H ○ 100 1.65 ○ × 実施例3 2H ○ 100 1.83 ○ ○ 比較例3 − × − 5.39 ○ ×
【0035】表1、表2からも明らかなように、本発明
のハードコートフィルムは、鉛筆硬度、耐擦傷性、密着
性が良好で、耐光性についても優れるという結果が得ら
れた。また、抗菌性を付与することもできた。
【0036】
【発明の効果】本発明の放射線硬化型樹脂組成物は、鉛
筆硬度、耐擦傷性、基材への密着性が良好であり、基材
劣化を抑制する耐光性のあるハードコートフィルムを提
供する。更に本発明の放射線硬化型樹脂組成物に抗菌剤
を添加することにより、これらの物性を損なうことなく
抗菌性を付与することができる。従って、発明の放射線
硬化型樹脂組成物は、抗菌性の必要とされる場所、即
ち、家屋、特に浴室等の壁材や家具の表面等のコート材
として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 67:00 C08L 67:00 Fターム(参考) 4F006 AA02 AA12 AA22 AA35 AA36 AA40 AB43 AB55 BA02 BA17 DA04 EA03 4J011 PA22 PB34 PC08 QA04 QA12 QA13 QA14 QA15 QA16 QA17 QA21 QA22 QA23 QA24 QA25 SA00 UA01 VA01 WA02 4J038 FA081 FA121 FA151 FA171 FA251 FA261 FA281 JB35 JC18 KA03 KA07 NA03 NA11 PA17 PC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中に少なくとも2個以上の(メタ)ア
    クリロイル基を有する放射線硬化型多官能(メタ)アク
    リレートと2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロ
    キシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールを含
    有することを特徴とする放射線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】光重合開始剤を含有する請求項1に記載の
    放射線硬化型樹脂組成物。
  3. 【請求項3】抗菌剤を含有する請求項1または2に記載
    の放射線硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】抗菌剤の有効成分が脂肪族カチオン系化合
    物である請求項1ないし3のいずれか一項に記載の放射
    線硬化型樹脂組成物。
  5. 【請求項5】多官能(メタ)アクリレートの含有量が、
    組成物の固形分全体量を100重量部とした時、60〜
    90重量部の範囲にある請求項1ないし4のいずれか一
    項に記載の放射線硬化型樹脂組成物。
  6. 【請求項6】2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリ
    ロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの
    含有量が、組成物の固形分全体量を100重量部とした
    時、5〜20重量部の範囲にある請求項1ないし5のい
    ずれか1項に記載の放射線硬化型樹脂組成物。
  7. 【請求項7】光重合開始剤の含有量が、組成物の固形分
    全重量を100重量部とした時5〜10重量部の範囲に
    ある請求項1ないし6のいずれか1項に記載の放射線硬
    化型樹脂組成物。
  8. 【請求項8】抗菌剤の含有量が、組成物の固形分全重量
    を100重量部とした時、1〜20重量部の範囲にある
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載の放射線硬化型
    樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれか1項に記載の
    放射線硬化型樹脂組成物をフィルム上に塗布してなるハ
    ードコートフィルム。
JP2001044491A 2001-02-21 2001-02-21 放射線硬化型樹脂組成物 Pending JP2002241418A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001044491A JP2002241418A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 放射線硬化型樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001044491A JP2002241418A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 放射線硬化型樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002241418A true JP2002241418A (ja) 2002-08-28

Family

ID=18906472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001044491A Pending JP2002241418A (ja) 2001-02-21 2001-02-21 放射線硬化型樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002241418A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009520076A (ja) * 2005-12-14 2009-05-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 抗菌接着フィルム
JP2011025689A (ja) * 2009-06-25 2011-02-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 抗アレルゲン性を有する木質板
JP2013185017A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 San Nopco Ltd 放射線硬化型コーティング組成物
JP2014081558A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Toppan Printing Co Ltd ハードコート組成物及びハードコート材

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08151415A (ja) * 1994-09-29 1996-06-11 Otsuka Chem Co Ltd 耐候性組成物
JPH1129720A (ja) * 1997-07-07 1999-02-02 Lintec Corp ハードコートシート
JPH1157603A (ja) * 1997-08-27 1999-03-02 Lintec Corp ハードコートシート
JP2000141552A (ja) * 1998-11-16 2000-05-23 Toray Ind Inc 白色耐候性積層フィルム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08151415A (ja) * 1994-09-29 1996-06-11 Otsuka Chem Co Ltd 耐候性組成物
JPH1129720A (ja) * 1997-07-07 1999-02-02 Lintec Corp ハードコートシート
JPH1157603A (ja) * 1997-08-27 1999-03-02 Lintec Corp ハードコートシート
JP2000141552A (ja) * 1998-11-16 2000-05-23 Toray Ind Inc 白色耐候性積層フィルム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009520076A (ja) * 2005-12-14 2009-05-21 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 抗菌接着フィルム
US9247736B2 (en) 2005-12-14 2016-02-02 3M Innovative Properties Company Antimicrobial adhesive films
JP2011025689A (ja) * 2009-06-25 2011-02-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 抗アレルゲン性を有する木質板
JP2013185017A (ja) * 2012-03-06 2013-09-19 San Nopco Ltd 放射線硬化型コーティング組成物
JP2014081558A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Toppan Printing Co Ltd ハードコート組成物及びハードコート材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5291919B2 (ja) ディスプレイ表面に用いる偏光板用保護フィルム又は画像表示装置前面板用フィルム
TWI534001B (zh) 硬塗膜
US20100330359A1 (en) Hard coat film
EP2657293B1 (en) Water-absorbable resin composition and laminate produced using same
JP4623538B2 (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JP2002067238A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JPH08151415A (ja) 耐候性組成物
JP2000127281A (ja) ハードコートフィルムもしくはシート
JP2001205179A (ja) ハードコートフィルムの製造方法及びその方法を用いて得られるハードコートフィルム
JP2001113648A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JP2007016145A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP2003306619A (ja) ハードコート剤用感光性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有するフィルム
JP4539117B2 (ja) 紫外線硬化型防曇組成物
JP2001162732A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JP5306635B2 (ja) ハードコート積層体の製造方法
JP5538489B2 (ja) ハードコート積層体
JP2002241418A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物
KR20190106546A (ko) 자외선 경화형 무광 도료 조성물 및 이를 이용한 코팅 필름
WO2014208748A1 (ja) 紫外線硬化型ハードコート樹脂組成物
WO2014208749A1 (ja) 紫外線硬化型ハードコート樹脂組成物
JP2000007944A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JP2000167999A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化被膜層を有するフィルム
JP5186125B2 (ja) ハードコート積層体
JP5893493B2 (ja) 薄膜フィルム用ハードコート組成物
KR102563350B1 (ko) 데코용 점착필름, 및 이를 포함하는 전자 디스플레이 및 전자장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100818

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101221