JP2002223693A - 有針型ピックルインジェクター及びそれを用いたインジェクション方法 - Google Patents
有針型ピックルインジェクター及びそれを用いたインジェクション方法Info
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Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 形状が種々異なる原料肉に対して、注入量に
無駄やバラツキがなく、肉質の部位による注入抵抗の差
が有ってもピックル液を均一に分散させることができる
有針型ピックルインジェクター等を提供すること。 【解決手段】 原料肉塊を間欠的に搬送することができ
る搬送コンベア1と、原料肉塊Mの所定幅の体積を測定
することができる体積測定装置2と、硬度測定装置3
と、計量機4と、該体積測定手段の搬送方向下流側に設
けられ、前記所定幅の原料肉塊にピックル液を注入する
一列の注入針9を有する注入ヘッド10を2つ備えた注
入部8と、体積や硬度の測定値に応じた液状物質の目標
注入量や注入圧を算出し、所定幅の原料肉塊における液
状物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量と
なるようにコントロールすることができるプログラム制
御装置11とから構成する。
無駄やバラツキがなく、肉質の部位による注入抵抗の差
が有ってもピックル液を均一に分散させることができる
有針型ピックルインジェクター等を提供すること。 【解決手段】 原料肉塊を間欠的に搬送することができ
る搬送コンベア1と、原料肉塊Mの所定幅の体積を測定
することができる体積測定装置2と、硬度測定装置3
と、計量機4と、該体積測定手段の搬送方向下流側に設
けられ、前記所定幅の原料肉塊にピックル液を注入する
一列の注入針9を有する注入ヘッド10を2つ備えた注
入部8と、体積や硬度の測定値に応じた液状物質の目標
注入量や注入圧を算出し、所定幅の原料肉塊における液
状物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量と
なるようにコントロールすることができるプログラム制
御装置11とから構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、豚肉、牛肉、家禽
肉等の食肉塊に、所定量のピックル液や調味液等の液状
物質を正確にかつ無駄なく注入し、均一に分散させるこ
とができる有針ピックルインジェクターやそれを用いる
液状物質のインジェクション方法に関する。
肉等の食肉塊に、所定量のピックル液や調味液等の液状
物質を正確にかつ無駄なく注入し、均一に分散させるこ
とができる有針ピックルインジェクターやそれを用いる
液状物質のインジェクション方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食肉加工には食肉に塩漬剤や調味料を均
一に分散させるニーズがあり、多針型のピックルインジ
ェクターを使用することが近年主流となっている。多針
型のピックルインジェクターを使用する方法により、ピ
ックル液あるいは調味液に含まれる添加物を以前より均
一に分散させた製品を製造できるようになったが、注入
直後は、針の刺さった部分やその近傍にピックル液ある
いは調味液が溜まった状態であり、タンブリンマシンや
マッサージマシン等で力学的な刺激を与え、かつ、ピッ
クル液あるいは調味液が肉塊中に浸透し、均一に分散す
るまで放置しておいてからでないと、次の工程に進むこ
とができないというのが現状である。したがって、ロー
スハムやボンレスハムの塩漬又は焼き豚の調味に何日も
かかるという問題があった。さらに、従来の多針型イン
ジェクターは、ほとんど無制御で注入するためピックル
液の注入量にバラツキが生じ、また、食肉塊が存在しな
いときでも注入針からピックル液を噴出するため無駄が
あるという問題があった。
一に分散させるニーズがあり、多針型のピックルインジ
ェクターを使用することが近年主流となっている。多針
型のピックルインジェクターを使用する方法により、ピ
ックル液あるいは調味液に含まれる添加物を以前より均
一に分散させた製品を製造できるようになったが、注入
直後は、針の刺さった部分やその近傍にピックル液ある
いは調味液が溜まった状態であり、タンブリンマシンや
マッサージマシン等で力学的な刺激を与え、かつ、ピッ
クル液あるいは調味液が肉塊中に浸透し、均一に分散す
るまで放置しておいてからでないと、次の工程に進むこ
とができないというのが現状である。したがって、ロー
スハムやボンレスハムの塩漬又は焼き豚の調味に何日も
かかるという問題があった。さらに、従来の多針型イン
ジェクターは、ほとんど無制御で注入するためピックル
液の注入量にバラツキが生じ、また、食肉塊が存在しな
いときでも注入針からピックル液を噴出するため無駄が
あるという問題があった。
【0003】また、大きな肉塊に従来の多針型のピック
ルインジェクターで注入する際、一塊の肉であっても、
部位によって硬さが異なり、一様に注入しても肉質の注
入抵抗の差で、均一に注入されないという問題があっ
た。従来、かかる問題を解決するため、ピックル液供給
タンク内を仕切壁によって複数の給液室に区分けし、各
給液室に供給するピックル液の圧力を異ならしめるよう
にしたピックルインジェクター(実公昭60−1179
9号公報)や、送りコンベヤによって原料肉塊を間欠送
りするコンベヤ駆動機構と、原料肉塊が所定位置に達し
たことを検出するセンサと、センサの検出信号にもとづ
き、送りコンベヤ駆動機構をプログラム制御し、原料肉
塊の軟らかい部位が注入ニードルの位置にあるとき、送
りコンベヤを比較的大きい送りストロークをもって駆動
し、前記原料肉塊の硬い部位が注入ニードルの位置にあ
るとき、送りコンベヤを比較的小さい送りストロークを
もって駆動するプログラム制御装置とを備えたピックル
液注入インジェクタ(特開平6−209693号公報)
や、原料肉塊をその長さのおよそ1/n倍の単位ストロ
ーク(ただしnは3以上の整数)をもって間欠送りする
送りコンベヤと、送りコンベヤの上方に配置され、ピッ
クル液が供給され、原料肉塊の間欠送り毎に、原料肉塊
に向かって下降し、原料肉塊に突き刺さり、原料肉塊に
ピックル液を注入する多数の注入ニードルと、ピックル
液の供給流路に設けられ、ピックル液の供給圧力を調整
する圧力調整弁と、圧力調整弁に接続され、原料肉塊が
n回間欠送りされる間、その間欠送り毎に、圧力調整弁
をプログラム制御し、ピックル液の供給圧力を逓減また
は逓増するプログラム制御装置とからなるピックル液注
入インジェクタ(特開平11−46724号公報)が知
られているが、これらはロースの腿側を高圧に背側を低
圧に単にプログラミングした程度のものであり、肉塊の
形状に対応した圧力コントロールにはなっていないた
め、精度の高い結果を得ることは困難であり、満足でき
るものではなかった。
ルインジェクターで注入する際、一塊の肉であっても、
部位によって硬さが異なり、一様に注入しても肉質の注
入抵抗の差で、均一に注入されないという問題があっ
た。従来、かかる問題を解決するため、ピックル液供給
タンク内を仕切壁によって複数の給液室に区分けし、各
給液室に供給するピックル液の圧力を異ならしめるよう
にしたピックルインジェクター(実公昭60−1179
9号公報)や、送りコンベヤによって原料肉塊を間欠送
りするコンベヤ駆動機構と、原料肉塊が所定位置に達し
たことを検出するセンサと、センサの検出信号にもとづ
き、送りコンベヤ駆動機構をプログラム制御し、原料肉
塊の軟らかい部位が注入ニードルの位置にあるとき、送
りコンベヤを比較的大きい送りストロークをもって駆動
し、前記原料肉塊の硬い部位が注入ニードルの位置にあ
るとき、送りコンベヤを比較的小さい送りストロークを
もって駆動するプログラム制御装置とを備えたピックル
液注入インジェクタ(特開平6−209693号公報)
や、原料肉塊をその長さのおよそ1/n倍の単位ストロ
ーク(ただしnは3以上の整数)をもって間欠送りする
送りコンベヤと、送りコンベヤの上方に配置され、ピッ
クル液が供給され、原料肉塊の間欠送り毎に、原料肉塊
に向かって下降し、原料肉塊に突き刺さり、原料肉塊に
ピックル液を注入する多数の注入ニードルと、ピックル
液の供給流路に設けられ、ピックル液の供給圧力を調整
する圧力調整弁と、圧力調整弁に接続され、原料肉塊が
n回間欠送りされる間、その間欠送り毎に、圧力調整弁
をプログラム制御し、ピックル液の供給圧力を逓減また
は逓増するプログラム制御装置とからなるピックル液注
入インジェクタ(特開平11−46724号公報)が知
られているが、これらはロースの腿側を高圧に背側を低
圧に単にプログラミングした程度のものであり、肉塊の
形状に対応した圧力コントロールにはなっていないた
め、精度の高い結果を得ることは困難であり、満足でき
るものではなかった。
【0004】多針型のピックルインジェクターを用いた
場合、ピックル液の注入圧はその構造上12kg/cm
2 程度が限度であり、調味液の中に含まれる物質のう
ち、食塩のように低分子物質は肉塊中で移動しやすい
が、高分子物質や食肉構成成分と反応性の高い物質は、
肉塊中で移動しにくく、その結果として分散が悪いとい
う欠点があった。肉塊中でピックル液を均一に分散させ
るため、現状の多針型のピックルインジェクターの改良
を考えた場合、多針型のピックルインジェクターの針の
密度を更に高めることがまず考えられるが、針自体細い
ものでも直径約3mmであり、針を固定する治具の幅も
あり、現状の針の間隔である12〜25mmを改善する
ことは難しい。また、万一改善できたとしても、針の密
度をあげると肉への針の差し込みと取り出しの抵抗が大
きくなり、実際に装置を稼動することが難しくなる。し
たがって、多針型のピックルインジェクターによる注入
では、液を短時間により均一に肉塊中に分散させるとい
う目的を達成することは不可能と考えられていた。
場合、ピックル液の注入圧はその構造上12kg/cm
2 程度が限度であり、調味液の中に含まれる物質のう
ち、食塩のように低分子物質は肉塊中で移動しやすい
が、高分子物質や食肉構成成分と反応性の高い物質は、
肉塊中で移動しにくく、その結果として分散が悪いとい
う欠点があった。肉塊中でピックル液を均一に分散させ
るため、現状の多針型のピックルインジェクターの改良
を考えた場合、多針型のピックルインジェクターの針の
密度を更に高めることがまず考えられるが、針自体細い
ものでも直径約3mmであり、針を固定する治具の幅も
あり、現状の針の間隔である12〜25mmを改善する
ことは難しい。また、万一改善できたとしても、針の密
度をあげると肉への針の差し込みと取り出しの抵抗が大
きくなり、実際に装置を稼動することが難しくなる。し
たがって、多針型のピックルインジェクターによる注入
では、液を短時間により均一に肉塊中に分散させるとい
う目的を達成することは不可能と考えられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、その
形状や大きさが種々異なる原料肉に対して、肉質を損な
うことなく、効率良く、注入量に無駄やバラツキがな
く、連続的にピックル液や調味液を肉塊中に均一に分散
させ、タンブリングマシンやマッサージマシン等を長時
間使わなくても塩漬や調味を達成することができ、更に
肉質の部位による注入抵抗の差が有ってもピックル液や
調味液を均一に分散させることができる実用的な有針型
ピックルインジェクターやそれを用いたインジェクショ
ン方法を提供することにある。
形状や大きさが種々異なる原料肉に対して、肉質を損な
うことなく、効率良く、注入量に無駄やバラツキがな
く、連続的にピックル液や調味液を肉塊中に均一に分散
させ、タンブリングマシンやマッサージマシン等を長時
間使わなくても塩漬や調味を達成することができ、更に
肉質の部位による注入抵抗の差が有ってもピックル液や
調味液を均一に分散させることができる実用的な有針型
ピックルインジェクターやそれを用いたインジェクショ
ン方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に、従
前の多針型ピックルインジェクターにおける問題点を解
決した無針型ピックルインジェクターを開発した。すな
わち、食肉の厚みが薄いものばかりでなく、厚い原料肉
に対しても、またその形状や大きさが種々異なる原料肉
に対して、肉質を損なうことなく、効率良く、連続的に
ピックル液や調味液を肉塊中に均一に分散させ、タンブ
リングマシンやマッサージマシン等を長時間使わなくて
も塩漬や調味を達成することができ、更に肉質の注入抵
抗の差が有ってもピックル液や調味液を均一に分散させ
ることができる実用的な無針型ピックルインジェクター
やそれを用いたインジェクション方法を既に実用化して
いる。上記ピックルインジェクター(特開平11−89
542号)は、食肉塊に液状物質を注入する装置であっ
て、高圧液発生部と、液状物質の噴射部と、該噴射部か
ら食肉塊へ液状物質を注入するに際し、液状物質を注入
しながら注入圧力をゼロ又は低圧から漸次上昇させうる
圧力制御機構を有する圧力制御部とを備えたピックルイ
ンジェクターに関し、上記インジェクション方法(特許
第3025458号)は、直進水流噴射ノズルを用いて
食肉塊へ液状物質を注入するに際し、液状物質を注入し
ながら注入圧力をゼロ又は低圧から漸次上昇させる等の
変化などの制御を行う食肉塊への液状物質のインジェク
ションに関するものであり、前記のように非常に優れた
ものということができるが、適用される注入圧力が20
00kg/cm2 程度と高く、ピックルインジェクター
の作製やそのメンテナンスにおけるコストが高価なもの
になっていた。
前の多針型ピックルインジェクターにおける問題点を解
決した無針型ピックルインジェクターを開発した。すな
わち、食肉の厚みが薄いものばかりでなく、厚い原料肉
に対しても、またその形状や大きさが種々異なる原料肉
に対して、肉質を損なうことなく、効率良く、連続的に
ピックル液や調味液を肉塊中に均一に分散させ、タンブ
リングマシンやマッサージマシン等を長時間使わなくて
も塩漬や調味を達成することができ、更に肉質の注入抵
抗の差が有ってもピックル液や調味液を均一に分散させ
ることができる実用的な無針型ピックルインジェクター
やそれを用いたインジェクション方法を既に実用化して
いる。上記ピックルインジェクター(特開平11−89
542号)は、食肉塊に液状物質を注入する装置であっ
て、高圧液発生部と、液状物質の噴射部と、該噴射部か
ら食肉塊へ液状物質を注入するに際し、液状物質を注入
しながら注入圧力をゼロ又は低圧から漸次上昇させうる
圧力制御機構を有する圧力制御部とを備えたピックルイ
ンジェクターに関し、上記インジェクション方法(特許
第3025458号)は、直進水流噴射ノズルを用いて
食肉塊へ液状物質を注入するに際し、液状物質を注入し
ながら注入圧力をゼロ又は低圧から漸次上昇させる等の
変化などの制御を行う食肉塊への液状物質のインジェク
ションに関するものであり、前記のように非常に優れた
ものということができるが、適用される注入圧力が20
00kg/cm2 程度と高く、ピックルインジェクター
の作製やそのメンテナンスにおけるコストが高価なもの
になっていた。
【0007】本発明者らは、前記従来の多針型ピックル
インジェクターの改良という観点ではなく、上記無針型
ピックルインジェクターやそれを用いたインジェクショ
ン方法における長所、すなわち、食肉の厚みが薄いもの
ばかりでなく、厚い原料肉に対しても、またその形状や
大きさが種々異なる原料肉に対して、肉質を損なうこと
なく、効率良く、連続的にピックル液や調味液を肉塊中
に均一に分散させ、タンブリングマシンやマッサージマ
シン等を長時間使わなくても塩漬や調味を達成すること
ができ、更に肉質の注入抵抗の差が有ってもピックル液
や調味液を均一に分散させることができる、という優れ
た点を有針型ピックルインジェクターやそれを用いたイ
ンジェクション方法において達成すべく鋭意研究し、原
料肉塊に注入針によりピックル液を注入する前に、あら
かじめ原料肉塊の所定幅の体積と原料肉塊の所定幅にお
ける硬さを測定し、体積の測定値に応じた目標注入量と
硬さの測定値に応じた所定注入圧をコンピュータにより
算出し、前記所定幅の原料肉塊に所定注入圧でかつ液状
物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量とな
るようにピックル液を注入すると、目標注入量±5重量
%と注入量にバラツキが少なく、また、注入された液状
物質が原料肉塊中で均一に分散することを見い出し、本
発明を完成するに至った。
インジェクターの改良という観点ではなく、上記無針型
ピックルインジェクターやそれを用いたインジェクショ
ン方法における長所、すなわち、食肉の厚みが薄いもの
ばかりでなく、厚い原料肉に対しても、またその形状や
大きさが種々異なる原料肉に対して、肉質を損なうこと
なく、効率良く、連続的にピックル液や調味液を肉塊中
に均一に分散させ、タンブリングマシンやマッサージマ
シン等を長時間使わなくても塩漬や調味を達成すること
ができ、更に肉質の注入抵抗の差が有ってもピックル液
や調味液を均一に分散させることができる、という優れ
た点を有針型ピックルインジェクターやそれを用いたイ
ンジェクション方法において達成すべく鋭意研究し、原
料肉塊に注入針によりピックル液を注入する前に、あら
かじめ原料肉塊の所定幅の体積と原料肉塊の所定幅にお
ける硬さを測定し、体積の測定値に応じた目標注入量と
硬さの測定値に応じた所定注入圧をコンピュータにより
算出し、前記所定幅の原料肉塊に所定注入圧でかつ液状
物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量とな
るようにピックル液を注入すると、目標注入量±5重量
%と注入量にバラツキが少なく、また、注入された液状
物質が原料肉塊中で均一に分散することを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、原料肉塊を間欠的に搬
送することができる搬送手段と、原料肉塊の所定幅の体
積を測定することができる体積測定手段と、該体積測定
手段の搬送方向下流側に設けられ、前記所定幅の原料肉
塊に液状物質を注入することができる注入針を有する液
状物質注入手段と、体積の測定値に応じた液状物質の目
標注入量を算出し、前記所定幅の原料肉塊における液状
物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量とな
るようにコントロールすることができる制御手段とを備
えていることを特徴とするピックルインジェクター(請
求項1)や、液状物質注入手段の搬送方向上流側に、原
料肉塊の硬さを測定することができる硬度測定手段が設
けられていることを特徴とする請求項1記載のピックル
インジェクター(請求項2)や、液状物質注入手段の搬
送方向上流側及び/又は下流側に、原料肉塊の重量を測
定することができる重量計量手段が設けられていること
を特徴とする請求項1又は2記載のピックルインジェク
ター(請求項3)や、所定幅の原料肉塊に液状物質を注
入することができる注入針を有する液状物質注入手段
が、一列の注入針を有する注入ヘッドを1若しくは2以
上備えた注入部を1又は2以上有することを特徴とする
請求項1〜3のいずれか記載のピックルインジェクター
(請求項4)や、一列の注入針を有する注入ヘッドを2
以上備えた注入部が、搬送面に対して斜め方向から原料
肉塊に注入針を挿入することができる少なくとも1つの
注入ヘッドを有することを特徴とする請求項4記載のピ
ックルインジェクター(請求項5)や、所定幅の原料肉
塊に液状物質を注入することができる注入針を有する液
状物質注入手段が、注入針による空打ちのない弁機構を
有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の
ピックルインジェクター(請求項6)や、所定幅の原料
肉塊に液状物質を注入することができる注入針を有する
液状物質注入手段が、液状物質の注入圧と流量を独立し
て制御することができるピストンポンプを有することを
特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のピックルイン
ジェクター(請求項7)や、体積の測定値に応じた液状
物質の目標注入量を算出し、前記所定幅の原料肉塊にお
ける液状物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注
入量となるようにコントロールすることができる制御手
段が、原料肉塊の所定幅における硬さの測定値に応じた
液状物質の所定注入圧を算出し、該所定注入圧の液状物
質を原料肉塊に注入するようにコントロールすることが
できる制御手段であることを特徴とする請求項1〜7の
いずれか記載のことを特徴とするピックルインジェクタ
ー(請求項8)に関する。
送することができる搬送手段と、原料肉塊の所定幅の体
積を測定することができる体積測定手段と、該体積測定
手段の搬送方向下流側に設けられ、前記所定幅の原料肉
塊に液状物質を注入することができる注入針を有する液
状物質注入手段と、体積の測定値に応じた液状物質の目
標注入量を算出し、前記所定幅の原料肉塊における液状
物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量とな
るようにコントロールすることができる制御手段とを備
えていることを特徴とするピックルインジェクター(請
求項1)や、液状物質注入手段の搬送方向上流側に、原
料肉塊の硬さを測定することができる硬度測定手段が設
けられていることを特徴とする請求項1記載のピックル
インジェクター(請求項2)や、液状物質注入手段の搬
送方向上流側及び/又は下流側に、原料肉塊の重量を測
定することができる重量計量手段が設けられていること
を特徴とする請求項1又は2記載のピックルインジェク
ター(請求項3)や、所定幅の原料肉塊に液状物質を注
入することができる注入針を有する液状物質注入手段
が、一列の注入針を有する注入ヘッドを1若しくは2以
上備えた注入部を1又は2以上有することを特徴とする
請求項1〜3のいずれか記載のピックルインジェクター
(請求項4)や、一列の注入針を有する注入ヘッドを2
以上備えた注入部が、搬送面に対して斜め方向から原料
肉塊に注入針を挿入することができる少なくとも1つの
注入ヘッドを有することを特徴とする請求項4記載のピ
ックルインジェクター(請求項5)や、所定幅の原料肉
塊に液状物質を注入することができる注入針を有する液
状物質注入手段が、注入針による空打ちのない弁機構を
有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の
ピックルインジェクター(請求項6)や、所定幅の原料
肉塊に液状物質を注入することができる注入針を有する
液状物質注入手段が、液状物質の注入圧と流量を独立し
て制御することができるピストンポンプを有することを
特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のピックルイン
ジェクター(請求項7)や、体積の測定値に応じた液状
物質の目標注入量を算出し、前記所定幅の原料肉塊にお
ける液状物質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注
入量となるようにコントロールすることができる制御手
段が、原料肉塊の所定幅における硬さの測定値に応じた
液状物質の所定注入圧を算出し、該所定注入圧の液状物
質を原料肉塊に注入するようにコントロールすることが
できる制御手段であることを特徴とする請求項1〜7の
いずれか記載のことを特徴とするピックルインジェクタ
ー(請求項8)に関する。
【0009】また本発明は、原料肉塊に注入針により液
状物質を注入する前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅の
体積を測定し、該体積の測定値に応じた液状物質の目標
注入量を算出し、前記所定幅の原料肉塊における液状物
質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量となる
ように、前記所定幅の原料肉塊に液状物質を注入するこ
とを特徴とする液状物質のインジェクション方法(請求
項9)や、原料肉塊に注入針により液状物質を注入する
前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅における硬さを測定
し、該硬さの測定値に応じた液状物質の所定注入圧を算
出し、該所定注入圧で液状物質を原料肉塊に注入するこ
とを特徴とする請求項9記載の液状物質のインジェクシ
ョン方法(請求項10)や、目標注入量を含む所定範囲
の注入量が、目標注入量±5重量%であることを特徴と
する請求項9又は10記載の液状物質のインジェクショ
ン方法(請求項11)や、注入された液状物質が原料肉
塊中で均一に分散するように、所定幅の原料肉塊に液状
物質を注入することを特徴とする請求項9〜11のいず
れか記載の液状物質のインジェクション方法(請求項1
2)や、原料肉塊が、ロース肉であることを特徴とする
請求項9〜12のいずれか記載の液状物質のインジェク
ション方法(請求項13)に関する。
状物質を注入する前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅の
体積を測定し、該体積の測定値に応じた液状物質の目標
注入量を算出し、前記所定幅の原料肉塊における液状物
質の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量となる
ように、前記所定幅の原料肉塊に液状物質を注入するこ
とを特徴とする液状物質のインジェクション方法(請求
項9)や、原料肉塊に注入針により液状物質を注入する
前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅における硬さを測定
し、該硬さの測定値に応じた液状物質の所定注入圧を算
出し、該所定注入圧で液状物質を原料肉塊に注入するこ
とを特徴とする請求項9記載の液状物質のインジェクシ
ョン方法(請求項10)や、目標注入量を含む所定範囲
の注入量が、目標注入量±5重量%であることを特徴と
する請求項9又は10記載の液状物質のインジェクショ
ン方法(請求項11)や、注入された液状物質が原料肉
塊中で均一に分散するように、所定幅の原料肉塊に液状
物質を注入することを特徴とする請求項9〜11のいず
れか記載の液状物質のインジェクション方法(請求項1
2)や、原料肉塊が、ロース肉であることを特徴とする
請求項9〜12のいずれか記載の液状物質のインジェク
ション方法(請求項13)に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のピックルインジェクター
としては、原料肉塊を間欠的に搬送することができる搬
送手段と、原料肉塊の所定幅の体積を測定することがで
きる体積測定手段と、該体積測定手段の搬送方向下流側
に設けられ、前記所定幅の原料肉塊に液状物質を注入す
ることができる注入針を有する液状物質注入手段と、体
積の測定値に応じた液状物質の目標注入量を算出し、前
記所定幅の原料肉塊における液状物質の注入量が目標注
入量を含む所定範囲の注入量となるようにコントロール
することができる制御手段とを備えているものであれば
特に制限されるものではないが、上記液状物質注入手段
の搬送方向上流側、例えば上記液状物質注入手段と上記
体積測定手段との間に、原料肉塊の硬さを測定すること
ができる硬度測定手段が設けられているピックルインジ
ェクターが好ましく、上記液状物質注入手段の搬送方向
上流側及び/又は下流側、例えば液状物質注入手段の搬
送方向上流側及び下流側に隣接して、原料肉塊の重量を
測定することができる重量計量手段がさらに設けられて
いるピックルインジェクターがより好ましい。
としては、原料肉塊を間欠的に搬送することができる搬
送手段と、原料肉塊の所定幅の体積を測定することがで
きる体積測定手段と、該体積測定手段の搬送方向下流側
に設けられ、前記所定幅の原料肉塊に液状物質を注入す
ることができる注入針を有する液状物質注入手段と、体
積の測定値に応じた液状物質の目標注入量を算出し、前
記所定幅の原料肉塊における液状物質の注入量が目標注
入量を含む所定範囲の注入量となるようにコントロール
することができる制御手段とを備えているものであれば
特に制限されるものではないが、上記液状物質注入手段
の搬送方向上流側、例えば上記液状物質注入手段と上記
体積測定手段との間に、原料肉塊の硬さを測定すること
ができる硬度測定手段が設けられているピックルインジ
ェクターが好ましく、上記液状物質注入手段の搬送方向
上流側及び/又は下流側、例えば液状物質注入手段の搬
送方向上流側及び下流側に隣接して、原料肉塊の重量を
測定することができる重量計量手段がさらに設けられて
いるピックルインジェクターがより好ましい。
【0011】また、本発明の液状物質のインジェクショ
ン方法としては、原料肉塊に注入針により液状物質を注
入する前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅の体積を測定
し、該体積の測定値に応じた液状物質の目標注入量を算
出し、前記所定幅の原料肉塊における液状物質の注入量
が目標注入量を含む所定範囲の注入量となるように、前
記所定幅の原料肉塊に液状物質を注入する方法であれば
特に制限されるものではないが、原料肉塊に注入針によ
り液状物質を注入する前、例えば原料肉塊の所定幅の体
積を測定後で液状物質を注入する前に、原料肉塊の所定
幅における硬さを測定し、該硬さの測定値に応じた液状
物質の所定注入圧を算出し、該所定注入圧の液状物質を
原料肉塊に注入する方法が好ましい。通常、所定注入圧
は5〜12kgの範囲から選ばれる。そして、本発明に
よると、従来目標注入量±20重量%程度のバラツキが
あった注入量を目標注入量±5重量%の範囲の注入量と
することが可能となる。
ン方法としては、原料肉塊に注入針により液状物質を注
入する前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅の体積を測定
し、該体積の測定値に応じた液状物質の目標注入量を算
出し、前記所定幅の原料肉塊における液状物質の注入量
が目標注入量を含む所定範囲の注入量となるように、前
記所定幅の原料肉塊に液状物質を注入する方法であれば
特に制限されるものではないが、原料肉塊に注入針によ
り液状物質を注入する前、例えば原料肉塊の所定幅の体
積を測定後で液状物質を注入する前に、原料肉塊の所定
幅における硬さを測定し、該硬さの測定値に応じた液状
物質の所定注入圧を算出し、該所定注入圧の液状物質を
原料肉塊に注入する方法が好ましい。通常、所定注入圧
は5〜12kgの範囲から選ばれる。そして、本発明に
よると、従来目標注入量±20重量%程度のバラツキが
あった注入量を目標注入量±5重量%の範囲の注入量と
することが可能となる。
【0012】本発明において、原料肉としては、豚肉、
牛肉、家禽肉、馬肉、羊肉及びこれらの内臓肉、骨付き
肉及び皮付き肉、並びに魚肉等を挙げることができ、食
用に供される肉であればどのような肉をも使用すること
ができるが、肉塊における硬さが不均一であるロース肉
を好適に例示することができる。また、本発明におい
て、液状物質としては、塩漬用のピックル液、調味用の
調味液の他、脂質、植物タンパク質等の組織改良剤、天
然保存剤、天然色素剤、酵素、微生物等の溶液、分散懸
濁液を例示することができ、注入針に設けられた針孔か
ら噴射しうる液状のものであれば、気体状のガスを含む
ものなど、いかなるものでも使用することができる。
牛肉、家禽肉、馬肉、羊肉及びこれらの内臓肉、骨付き
肉及び皮付き肉、並びに魚肉等を挙げることができ、食
用に供される肉であればどのような肉をも使用すること
ができるが、肉塊における硬さが不均一であるロース肉
を好適に例示することができる。また、本発明におい
て、液状物質としては、塩漬用のピックル液、調味用の
調味液の他、脂質、植物タンパク質等の組織改良剤、天
然保存剤、天然色素剤、酵素、微生物等の溶液、分散懸
濁液を例示することができ、注入針に設けられた針孔か
ら噴射しうる液状のものであれば、気体状のガスを含む
ものなど、いかなるものでも使用することができる。
【0013】以下、本発明のピックルインジェクターや
液状物質のインジェクション方法を、図面を参照しなが
ら説明する。図1は本発明のピックルインジェクターの
概略斜視図を、図2は一列の注入針を有する注入ヘッド
を2組備えた注入部の概略斜視図をそれぞれ示し、図1
及び図2において、1は搬送コンベアを、2は体積測定
装置を、3は硬度測定装置を、4は計量機を、5はピッ
クルタンクを、6はサーボモータを、7はピストンポン
プを、8は注入部を、9は注入針を、10は注入ヘッド
を、11はプログラム制御装置を、Mは原料肉塊をそれ
ぞれ表している。
液状物質のインジェクション方法を、図面を参照しなが
ら説明する。図1は本発明のピックルインジェクターの
概略斜視図を、図2は一列の注入針を有する注入ヘッド
を2組備えた注入部の概略斜視図をそれぞれ示し、図1
及び図2において、1は搬送コンベアを、2は体積測定
装置を、3は硬度測定装置を、4は計量機を、5はピッ
クルタンクを、6はサーボモータを、7はピストンポン
プを、8は注入部を、9は注入針を、10は注入ヘッド
を、11はプログラム制御装置を、Mは原料肉塊をそれ
ぞれ表している。
【0014】本発明における搬送手段としては、原料肉
塊を間欠的に搬送することができるものであればどのよ
うなものでもよく、注入部のある所定の位置まで原料肉
塊を間欠的に搬送することができる搬送コンベアを例示
することができる。搬送コンベアによる搬送としては、
例えば5〜10cm/秒の移送速度で0.2〜0.3秒
間移送し、0.2〜0.5秒間停止する間欠搬送を例示
することができ、この移送速度と移送時間の積が所定の
幅となる。この所定の幅を例えば1〜3cmと小さく設
定しこまめに注入することにより液状物質を均一に分散
させることが可能となる。また、停止中に、所定幅の原
料肉塊の体積の測定や硬度の測定、原料肉塊の重量測
定、注入針のストローク運動、及びピックル液等の注入
が行われる。図1には、2つの原料肉塊Mを同時に搬送
することができる搬送コンベア1が示されており、重量
計量手段に対応する箇所では、原料肉塊Mを個別に計量
することができるように、2レーンに分かれている。
塊を間欠的に搬送することができるものであればどのよ
うなものでもよく、注入部のある所定の位置まで原料肉
塊を間欠的に搬送することができる搬送コンベアを例示
することができる。搬送コンベアによる搬送としては、
例えば5〜10cm/秒の移送速度で0.2〜0.3秒
間移送し、0.2〜0.5秒間停止する間欠搬送を例示
することができ、この移送速度と移送時間の積が所定の
幅となる。この所定の幅を例えば1〜3cmと小さく設
定しこまめに注入することにより液状物質を均一に分散
させることが可能となる。また、停止中に、所定幅の原
料肉塊の体積の測定や硬度の測定、原料肉塊の重量測
定、注入針のストローク運動、及びピックル液等の注入
が行われる。図1には、2つの原料肉塊Mを同時に搬送
することができる搬送コンベア1が示されており、重量
計量手段に対応する箇所では、原料肉塊Mを個別に計量
することができるように、2レーンに分かれている。
【0015】本発明における体積測定手段としては、原
料肉塊の所定幅の体積を測定することができるものであ
ればどのようなものでもよく、センサー等を用いて被注
入物である原料肉塊の形状を測定し、所定幅の体積をコ
ンピュータで算出することができる体積測定装置や、原
料肉塊の断面積を撮像し、所定幅の体積をコンピュータ
で算出することができる体積測定装置を挙げることがで
き、例えば、リニアに変化量を計測できるセンサーと肉
に接触するアクチュエーターとの組み合わせを複数個用
いた体積測定装置を挙げることができる。また、かかる
体積測定手段で得られたデータは制御手段に送られる。
図1には、2つの原料肉塊Mの所定幅の体積を同時に測
定することができる体積測定装置2が示されている。
料肉塊の所定幅の体積を測定することができるものであ
ればどのようなものでもよく、センサー等を用いて被注
入物である原料肉塊の形状を測定し、所定幅の体積をコ
ンピュータで算出することができる体積測定装置や、原
料肉塊の断面積を撮像し、所定幅の体積をコンピュータ
で算出することができる体積測定装置を挙げることがで
き、例えば、リニアに変化量を計測できるセンサーと肉
に接触するアクチュエーターとの組み合わせを複数個用
いた体積測定装置を挙げることができる。また、かかる
体積測定手段で得られたデータは制御手段に送られる。
図1には、2つの原料肉塊Mの所定幅の体積を同時に測
定することができる体積測定装置2が示されている。
【0016】本発明における硬度測定手段としては、液
状物質注入手段の搬送方向上流側、例えば上記液状物質
注入手段と上記体積測定手段との間に配設され、原料肉
塊の硬さを測定することができるものであればどのよう
なものでもよいが、体積測定手段の測定対象とした所定
幅とほぼ同一の所定幅の原料肉塊を対象として、原料肉
塊の硬さを測定することができるものが好ましく、複数
の圧力プローブの各々が所定幅の原料肉塊に接触した
後、一定の圧力で押し下げて下降した距離により肉塊の
硬さを測定する硬度測定装置や、複数の圧力プローブの
各々を所定幅の原料肉塊に挿入し、その下降抵抗値より
肉塊の硬さを測定する硬度測定装置を例示することがで
き、かかる硬度測定装置として、アクチュエーターを肉
に当接し、ロードセルからなるセンサーを用いて、懸か
る力を測定することによって硬さを求めるレオメーター
を具体的に例示することができる。また、かかる硬度測
定手段で得られたデータは制御手段に送られる。図1に
は、2つの原料肉塊Mの所定幅の硬度を同時に測定する
ことができる硬度測定装置3が示されている。
状物質注入手段の搬送方向上流側、例えば上記液状物質
注入手段と上記体積測定手段との間に配設され、原料肉
塊の硬さを測定することができるものであればどのよう
なものでもよいが、体積測定手段の測定対象とした所定
幅とほぼ同一の所定幅の原料肉塊を対象として、原料肉
塊の硬さを測定することができるものが好ましく、複数
の圧力プローブの各々が所定幅の原料肉塊に接触した
後、一定の圧力で押し下げて下降した距離により肉塊の
硬さを測定する硬度測定装置や、複数の圧力プローブの
各々を所定幅の原料肉塊に挿入し、その下降抵抗値より
肉塊の硬さを測定する硬度測定装置を例示することがで
き、かかる硬度測定装置として、アクチュエーターを肉
に当接し、ロードセルからなるセンサーを用いて、懸か
る力を測定することによって硬さを求めるレオメーター
を具体的に例示することができる。また、かかる硬度測
定手段で得られたデータは制御手段に送られる。図1に
は、2つの原料肉塊Mの所定幅の硬度を同時に測定する
ことができる硬度測定装置3が示されている。
【0017】本発明における重量計量手段としては、液
状物質注入手段の搬送方向上流側及び/又は下流側、好
ましくは液状物質注入手段の搬送方向上流側及び下流側
に隣接して配設され、原料肉塊の重量を測定することが
できる公知の計量機であればどのようなものでも使用す
ることができ、かかる重量計量手段を用いてピックル液
等の注入前後の原料肉塊の重量を測定することにより、
ピックル液等の歩留まりを正確に把握することができ
る。また、液状物質注入手段の搬送方向下流側に塩分濃
度測定手段を介して上記計量機を配設することもでき
る。かかる塩分濃度測定手段により原料肉塊中の塩分濃
度を算出し、ピックル液等の未注入部位を確認すること
ができる。そして、未注入部位が存する原料肉塊は再注
入処理が施される。また、かかる重量計量手段や塩分濃
度測定手段で得られたデータは制御手段に送られる。図
1には、液状物質注入手段の搬送方向上流側及び下流側
に隣接して配設された2つの計量機4が示されている。
状物質注入手段の搬送方向上流側及び/又は下流側、好
ましくは液状物質注入手段の搬送方向上流側及び下流側
に隣接して配設され、原料肉塊の重量を測定することが
できる公知の計量機であればどのようなものでも使用す
ることができ、かかる重量計量手段を用いてピックル液
等の注入前後の原料肉塊の重量を測定することにより、
ピックル液等の歩留まりを正確に把握することができ
る。また、液状物質注入手段の搬送方向下流側に塩分濃
度測定手段を介して上記計量機を配設することもでき
る。かかる塩分濃度測定手段により原料肉塊中の塩分濃
度を算出し、ピックル液等の未注入部位を確認すること
ができる。そして、未注入部位が存する原料肉塊は再注
入処理が施される。また、かかる重量計量手段や塩分濃
度測定手段で得られたデータは制御手段に送られる。図
1には、液状物質注入手段の搬送方向上流側及び下流側
に隣接して配設された2つの計量機4が示されている。
【0018】本発明における液状物質注入手段として
は、上記体積測定手段の測定対象とした所定幅とほぼ同
一の所定幅の原料肉塊を対象として、液状物質を注入す
ることができる注入針を有するものであれば特に制限さ
れるものではないが、通常、液状物質を噴出することが
できる針孔を有する注入針と、かかる注入針3〜6本程
度を一列に保持した注入ヘッドと、注入針を原料肉塊に
進退させるための注入ヘッド駆動部と、液状物質貯留タ
ンクから注入ヘッドへ液状物質を送液するための送液ポ
ンプ等から構成されている。そして、所定幅の原料肉塊
には、一列の注入針を有する注入ヘッドを1若しくは2
以上備えた注入部を1又は2以上有する注入手段を用い
てピックル液等を注入することが好ましい。注入ヘッド
に多列の注入針を設けた場合、断面形状や硬さに変化が
あっても同圧でしか打てないことから、断面形状や硬さ
の変化に合わせて圧力を調節しながら打てる針列を一列
又は二列と少なくすることが好ましい。例えば、ロース
ハム製品の製造においては一列の注入針を有する注入ヘ
ッドを1つ備えた注入部を、ベーコン製品の製造におい
ては一列の注入針を有する注入ヘッドを2つ備えた注入
部を好ましく用いることができる。
は、上記体積測定手段の測定対象とした所定幅とほぼ同
一の所定幅の原料肉塊を対象として、液状物質を注入す
ることができる注入針を有するものであれば特に制限さ
れるものではないが、通常、液状物質を噴出することが
できる針孔を有する注入針と、かかる注入針3〜6本程
度を一列に保持した注入ヘッドと、注入針を原料肉塊に
進退させるための注入ヘッド駆動部と、液状物質貯留タ
ンクから注入ヘッドへ液状物質を送液するための送液ポ
ンプ等から構成されている。そして、所定幅の原料肉塊
には、一列の注入針を有する注入ヘッドを1若しくは2
以上備えた注入部を1又は2以上有する注入手段を用い
てピックル液等を注入することが好ましい。注入ヘッド
に多列の注入針を設けた場合、断面形状や硬さに変化が
あっても同圧でしか打てないことから、断面形状や硬さ
の変化に合わせて圧力を調節しながら打てる針列を一列
又は二列と少なくすることが好ましい。例えば、ロース
ハム製品の製造においては一列の注入針を有する注入ヘ
ッドを1つ備えた注入部を、ベーコン製品の製造におい
ては一列の注入針を有する注入ヘッドを2つ備えた注入
部を好ましく用いることができる。
【0019】そして、一列の注入針を保持した注入ヘッ
ドを2つ備えた注入部を用いると、所定幅における注入
密度を高めることができ、肉質にもよるが、ピックル液
等をより均一に分散させることができる。この場合、少
なくとも一列の注入針を搬送面に対して斜め方向から原
料肉塊に挿入することができるように設け、2方向から
注入することにより、両注入ヘッド間の距離がとれ、注
入部設計上の無理がないばかりか、例えば、搬送面に対
して45°の角度にして注入すると挿入距離が長くな
り、垂直に挿入した場合の約1.4倍より多く注入する
ことができる。このように2方向から同時に注入するこ
とにより、注入箇所の間隔を狭めることができ、ピック
ル液注入時の肉の膨張によるピックル液の流出を最小限
にすることができるので、より細かく丁寧に無駄なくピ
ックル液の注入を行うことができる。また、一方の注入
ヘッドをメインとして定圧で注入し、他方の注入ヘッド
をサブとして可変圧で注入することも可能となる。さら
に、上記一列の注入針を有する注入ヘッドを1若しくは
2以上備えた注入部を、間隔をおいて2つ設置しておく
と、一度注入済みの所定幅の原料肉塊に注入位置を少し
ずらして二度目の注入を行うことが可能となり、この場
合もピックル液等をより均一に分散させることができ
る。図1には、ピックルタンク5からサーボモータ6で
駆動されるピストンポンプ7を介してピックル液が送液
される注入部8が、搬送面に対して対称的に共に30°
傾斜した一列の注入針9をそれぞれ固設した2組の注入
ヘッド10から構成されることが示され、図2には、一
方が搬送面に対して垂直で、他方が搬送面に対して45
°傾斜した注入針9を固設した2組の注入ヘッド10か
らなる注入部8が示されている。
ドを2つ備えた注入部を用いると、所定幅における注入
密度を高めることができ、肉質にもよるが、ピックル液
等をより均一に分散させることができる。この場合、少
なくとも一列の注入針を搬送面に対して斜め方向から原
料肉塊に挿入することができるように設け、2方向から
注入することにより、両注入ヘッド間の距離がとれ、注
入部設計上の無理がないばかりか、例えば、搬送面に対
して45°の角度にして注入すると挿入距離が長くな
り、垂直に挿入した場合の約1.4倍より多く注入する
ことができる。このように2方向から同時に注入するこ
とにより、注入箇所の間隔を狭めることができ、ピック
ル液注入時の肉の膨張によるピックル液の流出を最小限
にすることができるので、より細かく丁寧に無駄なくピ
ックル液の注入を行うことができる。また、一方の注入
ヘッドをメインとして定圧で注入し、他方の注入ヘッド
をサブとして可変圧で注入することも可能となる。さら
に、上記一列の注入針を有する注入ヘッドを1若しくは
2以上備えた注入部を、間隔をおいて2つ設置しておく
と、一度注入済みの所定幅の原料肉塊に注入位置を少し
ずらして二度目の注入を行うことが可能となり、この場
合もピックル液等をより均一に分散させることができ
る。図1には、ピックルタンク5からサーボモータ6で
駆動されるピストンポンプ7を介してピックル液が送液
される注入部8が、搬送面に対して対称的に共に30°
傾斜した一列の注入針9をそれぞれ固設した2組の注入
ヘッド10から構成されることが示され、図2には、一
方が搬送面に対して垂直で、他方が搬送面に対して45
°傾斜した注入針9を固設した2組の注入ヘッド10か
らなる注入部8が示されている。
【0020】上記注入ヘッド駆動部としては、例えばヘ
ッド上下ストロークが130〜190mmで、12〜7
5ストローク/分のヘッド上下ストローク速度の制御幅
が大きいものが好ましい。また、上記送液ポンプとして
は、例えばピストンポンプやプランジャーポンプや流体
圧シリンダ等の往復ポンプ、回転ポンプ、渦巻ポンプな
どのポンプ類を挙げることができ、プランジャーポンプ
等のポンプをモータの回転数を制御することにより駆動
してポンプの出力を制御することができる。また、圧力
調整弁等を用いて注入圧のみにより注入量を制御するよ
りも、ピストンポンプ7などを用いて液状物質の注入圧
と流量を独立して制御することが好ましい。このような
ピストンポンプ7を用いると、少量のピックル液等を高
圧で注入することや、大量のピックル液等を低圧でゆっ
くり注入することなど、注入圧の制御を幅広くすること
が可能となる。かかる注入ヘッド駆動部とピストンポン
プを備えたインジェクターは、例えば、オンワード通商
株式会社から「ツカコムインジェクター」として市販さ
れている。
ッド上下ストロークが130〜190mmで、12〜7
5ストローク/分のヘッド上下ストローク速度の制御幅
が大きいものが好ましい。また、上記送液ポンプとして
は、例えばピストンポンプやプランジャーポンプや流体
圧シリンダ等の往復ポンプ、回転ポンプ、渦巻ポンプな
どのポンプ類を挙げることができ、プランジャーポンプ
等のポンプをモータの回転数を制御することにより駆動
してポンプの出力を制御することができる。また、圧力
調整弁等を用いて注入圧のみにより注入量を制御するよ
りも、ピストンポンプ7などを用いて液状物質の注入圧
と流量を独立して制御することが好ましい。このような
ピストンポンプ7を用いると、少量のピックル液等を高
圧で注入することや、大量のピックル液等を低圧でゆっ
くり注入することなど、注入圧の制御を幅広くすること
が可能となる。かかる注入ヘッド駆動部とピストンポン
プを備えたインジェクターは、例えば、オンワード通商
株式会社から「ツカコムインジェクター」として市販さ
れている。
【0021】また、液状物質注入手段として、注入針に
よる空打ちのない弁機構を有するものが好ましい。注入
針における液状物質噴出孔が原料肉塊中に挿入された後
に液状物質を注入し、原料肉塊中に挿入されるまでは液
状物質を注入しないなど、空打ちのない、例えば弁機構
を有する注入針や注入ヘッドを用いると、ピックル液等
を無駄なく注入したり、あるいはピックル液等の無駄を
大幅に減少することができる。注入針による空打ちのな
い弁機構としては、個々の注入針に設けられた弁機構
や、注入ヘッド毎に設けられた弁機構を挙げることがで
きる。注入ヘッド毎に設けられた弁機構の場合、例えば
一列の注入針すべてが原料肉塊中に挿入されなければ、
弁機構により液垂れをしない構造のものが好ましく、ま
た、かかる弁機構を有する注入針や注入ヘッドと、上記
ピストン式送液ポンプを組み合わせると、個々の注入針
における液状物質噴出孔が原料肉塊中から退出する間
に、液状物質の噴出を速やかに停止させることが可能と
なる。
よる空打ちのない弁機構を有するものが好ましい。注入
針における液状物質噴出孔が原料肉塊中に挿入された後
に液状物質を注入し、原料肉塊中に挿入されるまでは液
状物質を注入しないなど、空打ちのない、例えば弁機構
を有する注入針や注入ヘッドを用いると、ピックル液等
を無駄なく注入したり、あるいはピックル液等の無駄を
大幅に減少することができる。注入針による空打ちのな
い弁機構としては、個々の注入針に設けられた弁機構
や、注入ヘッド毎に設けられた弁機構を挙げることがで
きる。注入ヘッド毎に設けられた弁機構の場合、例えば
一列の注入針すべてが原料肉塊中に挿入されなければ、
弁機構により液垂れをしない構造のものが好ましく、ま
た、かかる弁機構を有する注入針や注入ヘッドと、上記
ピストン式送液ポンプを組み合わせると、個々の注入針
における液状物質噴出孔が原料肉塊中から退出する間
に、液状物質の噴出を速やかに停止させることが可能と
なる。
【0022】本発明における制御手段としては、体積測
定手段から送られてきたデータ(体積の測定値)に応じ
た液状物質の目標注入量を算出し、前記所定幅の原料肉
塊における液状物質の注入量が目標注入量を含む所定範
囲の注入量、好ましくは目標注入量±5重量%の注入量
となるようにコントロールすることができる機能を有す
るものであれば特に制限されるものではないが、硬度測
定手段から送られてきたデータ(原料肉塊の所定幅にお
ける硬さの測定値)に応じた液状物質の所定注入圧を算
出し、該所定注入圧で液状物質を原料肉塊に注入するよ
うにコントロールすることができる機能が付加されてい
るものが好ましい。図1には、かかる機能を有する制御
手段としてプログラム制御装置11が示されている。プ
ログラム制御装置11は、上記のように、体積測定装置
2や硬度測定装置3や2つの計量機4等からの入力信号
に基づき駆動機構をプログラム制御する。プログラム制
御される駆動機構としては、注入量や注入圧等をコント
ロールするための、前記ピストンポンプにおけるピスト
ンロッド駆動用サーボモータや、注入針の下降速度又は
上昇速度とそのタイミングをコントロールするための注
入ヘッド駆動用サーボモータや、搬送コンベアの移送速
度と移送や停止のタイミングをコントロールするための
搬送コンベア駆動用サーボモータを例示することができ
る。上記サーボモータに代えて、ステッピングモータ、
あるいはインバータを有する3相モータを使用すること
もできる。
定手段から送られてきたデータ(体積の測定値)に応じ
た液状物質の目標注入量を算出し、前記所定幅の原料肉
塊における液状物質の注入量が目標注入量を含む所定範
囲の注入量、好ましくは目標注入量±5重量%の注入量
となるようにコントロールすることができる機能を有す
るものであれば特に制限されるものではないが、硬度測
定手段から送られてきたデータ(原料肉塊の所定幅にお
ける硬さの測定値)に応じた液状物質の所定注入圧を算
出し、該所定注入圧で液状物質を原料肉塊に注入するよ
うにコントロールすることができる機能が付加されてい
るものが好ましい。図1には、かかる機能を有する制御
手段としてプログラム制御装置11が示されている。プ
ログラム制御装置11は、上記のように、体積測定装置
2や硬度測定装置3や2つの計量機4等からの入力信号
に基づき駆動機構をプログラム制御する。プログラム制
御される駆動機構としては、注入量や注入圧等をコント
ロールするための、前記ピストンポンプにおけるピスト
ンロッド駆動用サーボモータや、注入針の下降速度又は
上昇速度とそのタイミングをコントロールするための注
入ヘッド駆動用サーボモータや、搬送コンベアの移送速
度と移送や停止のタイミングをコントロールするための
搬送コンベア駆動用サーボモータを例示することができ
る。上記サーボモータに代えて、ステッピングモータ、
あるいはインバータを有する3相モータを使用すること
もできる。
【0023】本発明の液状物質のインジェクション方法
は、注入された液状物質が原料肉塊中で均一に分散する
ように、所定幅の原料肉塊に液状物質を注入することを
特徴とし、所定幅の原料肉塊の体積や硬さを指標とし
て、こまめに注入することにより注入精度を高めて肉塊
の部位による注入バラツキを無くすとともに、体積や硬
さの測定対象となる所定幅を小さくして注入頻度を高
め、所定幅に2方向から注入して注入頻度を高め、注入
部を2箇所設けて注入頻度を高め、あるいは、これらを
組み合わせることにより注入頻度を高めることにより、
ピックル液等の液状物質を原料肉塊中で均一に分散させ
ることができる。
は、注入された液状物質が原料肉塊中で均一に分散する
ように、所定幅の原料肉塊に液状物質を注入することを
特徴とし、所定幅の原料肉塊の体積や硬さを指標とし
て、こまめに注入することにより注入精度を高めて肉塊
の部位による注入バラツキを無くすとともに、体積や硬
さの測定対象となる所定幅を小さくして注入頻度を高
め、所定幅に2方向から注入して注入頻度を高め、注入
部を2箇所設けて注入頻度を高め、あるいは、これらを
組み合わせることにより注入頻度を高めることにより、
ピックル液等の液状物質を原料肉塊中で均一に分散させ
ることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明によると、その形状や大きさが種
々異なる原料肉に対して、肉質を損なうことなく、効率
良く、注入量に無駄やバラツキがなく、連続的にピック
ル液や調味液を肉塊中に均一に分散させ、タンブリング
マシンやマッサージマシン等を長時間使わなくても塩漬
や調味を達成することができ、更に肉質の部位による注
入抵抗の差が有ってもピックル液や調味液を均一に分散
させることができる。特に、注入量の正確な制御によっ
て目標注入量に見合った必要最小限度のピックル流量に
押さえることができ、従来目標注入量±20重量%程度
のバラツキがあった注入量を、目標注入量±5重量%の
範囲の注入量とすることができるので、ピックル液の無
駄が少なく、循環・再使用する戻りピックル液が少量と
なり、循環・再使用に際してのピックル液の組成変化、
細菌の増殖等のピックル液の劣化による品質への悪影響
を極力抑制することができる。
々異なる原料肉に対して、肉質を損なうことなく、効率
良く、注入量に無駄やバラツキがなく、連続的にピック
ル液や調味液を肉塊中に均一に分散させ、タンブリング
マシンやマッサージマシン等を長時間使わなくても塩漬
や調味を達成することができ、更に肉質の部位による注
入抵抗の差が有ってもピックル液や調味液を均一に分散
させることができる。特に、注入量の正確な制御によっ
て目標注入量に見合った必要最小限度のピックル流量に
押さえることができ、従来目標注入量±20重量%程度
のバラツキがあった注入量を、目標注入量±5重量%の
範囲の注入量とすることができるので、ピックル液の無
駄が少なく、循環・再使用する戻りピックル液が少量と
なり、循環・再使用に際してのピックル液の組成変化、
細菌の増殖等のピックル液の劣化による品質への悪影響
を極力抑制することができる。
【図1】本発明のピックルインジェクターの概略斜視図
である。
である。
【図2】本発明に用いられる一列の注入針を有する注入
ヘッドを2組備えた注入部の概略斜視図である。
ヘッドを2組備えた注入部の概略斜視図である。
1 搬送コンベア 2 体積測定装置 3 硬度測定装置 4 計量機 5 ピックルタンク 6 サーボモータ 7 ピストンポンプ 8 注入部 9 注入針 10 注入ヘッド 11 プログラム制御装置 M 原料肉塊
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 孝幸 茨城県土浦市中向原635番地 プリマハム 株式会社技術開発センター内 (72)発明者 渡辺 茂明 茨城県土浦市中向原635番地 プリマハム 株式会社技術開発センター内 Fターム(参考) 4B011 EA04 4B042 AC10 AE03 AH01 AP13 AT05
Claims (13)
- 【請求項1】 原料肉塊を間欠的に搬送することができ
る搬送手段と、原料肉塊の所定幅の体積を測定すること
ができる体積測定手段と、該体積測定手段の搬送方向下
流側に設けられ、前記所定幅の原料肉塊に液状物質を注
入することができる注入針を有する液状物質注入手段
と、体積の測定値に応じた液状物質の目標注入量を算出
し、前記所定幅の原料肉塊における液状物質の注入量が
目標注入量を含む所定範囲の注入量となるようにコント
ロールすることができる制御手段とを備えていることを
特徴とするピックルインジェクター。 - 【請求項2】 液状物質注入手段の搬送方向上流側に、
原料肉塊の硬さを測定することができる硬度測定手段が
設けられていることを特徴とする請求項1記載のピック
ルインジェクター。 - 【請求項3】 液状物質注入手段の搬送方向上流側及び
/又は下流側に、原料肉塊の重量を測定することができ
る重量計量手段が設けられていることを特徴とする請求
項1又は2記載のピックルインジェクター。 - 【請求項4】 所定幅の原料肉塊に液状物質を注入する
ことができる注入針を有する液状物質注入手段が、一列
の注入針を有する注入ヘッドを1若しくは2以上備えた
注入部を1又は2以上有することを特徴とする請求項1
〜3のいずれか記載のピックルインジェクター。 - 【請求項5】 一列の注入針を有する注入ヘッドを2以
上備えた注入部が、搬送面に対して斜め方向から原料肉
塊に注入針を挿入することができる少なくとも1つの注
入ヘッドを有することを特徴とする請求項4記載のピッ
クルインジェクター。 - 【請求項6】 所定幅の原料肉塊に液状物質を注入する
ことができる注入針を有する液状物質注入手段が、注入
針による空打ちのない弁機構を有することを特徴とする
請求項1〜5のいずれか記載のピックルインジェクタ
ー。 - 【請求項7】 所定幅の原料肉塊に液状物質を注入する
ことができる注入針を有する液状物質注入手段が、液状
物質の注入圧と流量を独立して制御することができるピ
ストンポンプを有することを特徴とする請求項1〜6の
いずれか記載のピックルインジェクター。 - 【請求項8】 体積の測定値に応じた液状物質の目標注
入量を算出し、前記所定幅の原料肉塊における液状物質
の注入量が目標注入量を含む所定範囲の注入量となるよ
うにコントロールすることができる制御手段が、原料肉
塊の所定幅における硬さの測定値に応じた液状物質の所
定注入圧を算出し、該所定注入圧の液状物質を原料肉塊
に注入するようにコントロールすることができる制御手
段であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載
のことを特徴とするピックルインジェクター。 - 【請求項9】 原料肉塊に注入針により液状物質を注入
する前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅の体積を測定
し、該体積の測定値に応じた液状物質の目標注入量を算
出し、前記所定幅の原料肉塊における液状物質の注入量
が目標注入量を含む所定範囲の注入量となるように、前
記所定幅の原料肉塊に液状物質を注入することを特徴と
する液状物質のインジェクション方法。 - 【請求項10】 原料肉塊に注入針により液状物質を注
入する前に、あらかじめ原料肉塊の所定幅における硬さ
を測定し、該硬さの測定値に応じた液状物質の所定注入
圧を算出し、該所定注入圧で液状物質を原料肉塊に注入
することを特徴とする請求項9記載の液状物質のインジ
ェクション方法。 - 【請求項11】 目標注入量を含む所定範囲の注入量
が、目標注入量±5重量%であることを特徴とする請求
項9又は10記載の液状物質のインジェクション方法。 - 【請求項12】 注入された液状物質が原料肉塊中で均
一に分散するように、所定幅の原料肉塊に液状物質を注
入することを特徴とする請求項9〜11のいずれか記載
の液状物質のインジェクション方法。 - 【請求項13】 原料肉塊が、ロース肉であることを特
徴とする請求項9〜12のいずれか記載の液状物質のイ
ンジェクション方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001020779A JP2002223693A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 有針型ピックルインジェクター及びそれを用いたインジェクション方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001020779A JP2002223693A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 有針型ピックルインジェクター及びそれを用いたインジェクション方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002223693A true JP2002223693A (ja) | 2002-08-13 |
Family
ID=18886440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001020779A Pending JP2002223693A (ja) | 2001-01-29 | 2001-01-29 | 有針型ピックルインジェクター及びそれを用いたインジェクション方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002223693A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007143489A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Asahi Giken Kk | 原料肉の自動送給装置 |
JP2009189322A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Asahi Giken Kk | インジェクター |
JP2010068804A (ja) * | 2009-09-28 | 2010-04-02 | Bio Sangyo Kk | 油脂注入用食肉加工装置 |
JP2011092130A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Yoichi Tezuka | 原料肉のマッサージ方法及びその装置 |
JP2012065621A (ja) * | 2010-09-27 | 2012-04-05 | Yoichi Tezuka | ピックル液注入方法及びその装置 |
JP2012135266A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-19 | Higashimoto Kikai:Kk | ピックル液インジェクタ |
JP2012187062A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Higashimoto Kikai:Kk | ピックル液インジェクタ |
KR101608498B1 (ko) * | 2014-12-11 | 2016-04-01 | 한국식품연구원 | 김치제조용 절임장치 |
CN109197970A (zh) * | 2018-10-10 | 2019-01-15 | 宁波市北仑食品有限责任公司 | 一种牛排注射机及其注射方法 |
CN109363091A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-02-22 | 山东农业大学 | 一种酥皮牛排的制备方法及装置 |
JP2021058154A (ja) * | 2019-10-08 | 2021-04-15 | プリマハム株式会社 | 液状物質噴射用マニホールド |
KR102533049B1 (ko) * | 2022-10-31 | 2023-05-16 | 주식회사 푸름미트 | 육류 골절 자동화 장치 |
-
2001
- 2001-01-29 JP JP2001020779A patent/JP2002223693A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007143489A (ja) * | 2005-11-29 | 2007-06-14 | Asahi Giken Kk | 原料肉の自動送給装置 |
JP2009189322A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Asahi Giken Kk | インジェクター |
JP2010068804A (ja) * | 2009-09-28 | 2010-04-02 | Bio Sangyo Kk | 油脂注入用食肉加工装置 |
JP2011092130A (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-12 | Yoichi Tezuka | 原料肉のマッサージ方法及びその装置 |
JP2012065621A (ja) * | 2010-09-27 | 2012-04-05 | Yoichi Tezuka | ピックル液注入方法及びその装置 |
JP2012135266A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-19 | Higashimoto Kikai:Kk | ピックル液インジェクタ |
JP2012187062A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Higashimoto Kikai:Kk | ピックル液インジェクタ |
KR101608498B1 (ko) * | 2014-12-11 | 2016-04-01 | 한국식품연구원 | 김치제조용 절임장치 |
CN109197970A (zh) * | 2018-10-10 | 2019-01-15 | 宁波市北仑食品有限责任公司 | 一种牛排注射机及其注射方法 |
CN109197970B (zh) * | 2018-10-10 | 2023-07-07 | 宁波市北仑食品有限责任公司 | 一种牛排注射机 |
CN109363091A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-02-22 | 山东农业大学 | 一种酥皮牛排的制备方法及装置 |
JP2021058154A (ja) * | 2019-10-08 | 2021-04-15 | プリマハム株式会社 | 液状物質噴射用マニホールド |
JP7292169B2 (ja) | 2019-10-08 | 2023-06-16 | プリマハム株式会社 | 液状物質噴射用マニホールド |
KR102533049B1 (ko) * | 2022-10-31 | 2023-05-16 | 주식회사 푸름미트 | 육류 골절 자동화 장치 |
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