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JP2002203525A - 電池外装用ラベル - Google Patents

電池外装用ラベル

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Publication number
JP2002203525A
JP2002203525A JP2000401848A JP2000401848A JP2002203525A JP 2002203525 A JP2002203525 A JP 2002203525A JP 2000401848 A JP2000401848 A JP 2000401848A JP 2000401848 A JP2000401848 A JP 2000401848A JP 2002203525 A JP2002203525 A JP 2002203525A
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JP
Japan
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heat
label
battery
sensitive adhesive
shrinkable film
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JP2000401848A
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English (en)
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Ryotsu Sakata
良津 阪田
Yasuo Ose
泰生 大瀬
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Fuji Seal Inc
Original Assignee
Fuji Seal Inc
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Publication date
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Publication of JP2002203525A publication Critical patent/JP2002203525A/ja
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Publication of JP5001487B2 publication Critical patent/JP5001487B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来と同等の熱収縮温度での熱収縮率を保持
し、且つ高い収縮開始温度を有する熱収縮性フィルムに
より形成された電池外装用ラベルを提供する。 【解決手段】 電池外装用ラベルは、モノマー成分のジ
カルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン酸を少な
くとも含有しているポリエステルからなる一方向に延伸
処理が施された熱収縮フィルムに、印刷層と感熱性接着
剤層とが積層されている。熱収縮性フィルムのポリエス
テルは、モノマー成分のジオール成分として、脂環式ジ
オールを少なくとも含有していてもよい。脂環式ジオー
ルにはシクロヘキサンジメタノールが含まれる。熱収縮
性フィルムは、一方向に3〜5倍延伸処理されたフィル
ムであり、該方向の熱収縮率が150℃、10秒間の条
件のとき30%以上で、且つ90℃未満、10秒間の条
件のとき0.5%以下であってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ乾電池等
の電池に外装材として装着される電池外装用ラベルに関
する。
【0002】
【従来の技術】乾電池の外装材としてメタルジャケット
が用いられてきたが、近年、これに代わって熱収縮性フ
ィルムの片面側に印刷層が形成され且つ他面側に粘着剤
層が形成された熱収縮性粘着ラベルが使用されている。
このラベルは従来のメタルジャケットに比べて薄肉であ
るため、電池の高容量化が可能となるという利点があ
る。一方、このラベルでは、電池に装着するまでの間粘
着剤層を保護するための剥離紙が必要であり、この剥離
紙が高価であることに加えて、剥離紙の粘着剤層への貼
着操作や剥離操作を要することから作業効率が悪いとい
う欠点があった。そこで、このような剥離紙を必要とし
ない電池の外装材として、熱収縮性フィルムの片面側に
印刷層を設け、他面側に感熱性接着剤からなる感熱性接
着剤層を設けた熱収縮性感熱ラベルが提案された。この
ような電池外装用の熱収縮性ラベルでは、一般に、ラベ
ル基材として延伸処理が施された結晶性のポリエステル
が用いられている。該ポリエステルは、強度、剛性に優
れ、また焼却時に有毒ガスが発生することがないクリー
ンな材質であるため、広く用いられている。
【0003】しかし、感熱性接着剤は、その活性が小さ
く、且つ従来使用されているポリエステルからなる熱収
縮性フィルムは、その収縮開始温度(10秒間熱をかけ
たときにラベル基材の収縮率が0.5%を越える最低の
温度)が80℃程度であるので、感熱性接着剤を活性化
させて感熱ラベルを電池に装着するときに、あまり高温
で感熱性接着剤の活性化を行うと、加熱時にラベル基材
の熱収縮性フィルムが収縮してしまい、ラベルを乾電池
に巻装装着した場合にラベルに皺や歪みが生じ、外観性
の低下をまねくことになり、一方、低温で感熱性接着剤
の活性化を行うと、充分な接着性が得られないという問
題が生じる。
【0004】特開平9−204908号公報では、収縮
開始温度が90℃の乾電池外装用のポリエチレンテレフ
タレートによる熱収縮フィルムが記載されている。しか
しながら、収縮開始温度を上げれば、感熱性接着剤を活
性化させる温度を上げることができるものの、熱履歴に
よりフィルムが脆くなり、縦方向(延伸方向)に引き裂
けやすくなるという問題が生じる。更に、該熱収縮フィ
ルムでは、収縮開始温度の上昇にともなって、従来と同
等の熱収縮させる温度(120〜160℃程度)におけ
るフィルムの熱収縮率が低下するため、電池への装着性
が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来と同程度の温度で加熱収縮可能で、且つ高い収
縮開始温度を有している熱収縮性フィルムにより形成さ
れた電池外装用ラベルを提供することにある。本発明の
他の目的は、感熱性接着剤の活性化を高温で行っても、
該活性化時におけるラベル基材の熱収縮性フィルムの収
縮が抑制又は防止されている電池外装用ラベルを提供す
ることにある。本発明のさらに他の目的は、さらに、脆
さが改善され、延伸方向における引き裂き強度が高い熱
収縮性フィルムにより形成された電池外装用ラベルを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意検討した結果、特定のモノマー成分に
より構成されたポリエステルからなる熱収縮性フィルム
を用いると、従来の熱収縮させる温度での熱収縮率を保
持し、且つ高い収縮開始温度を有していることを見出
し、本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、モノマー成分のジカ
ルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン酸を少なく
とも含有しているポリエステルからなる一方向に延伸処
理が施された熱収縮フィルムに、印刷層と感熱性接着剤
層とが積層されている電池外装用ラベルを提供する。
【0008】本発明の電池外装用ラベルでは、熱収縮性
フィルムのポリエステルが、モノマー成分のジオール成
分として、脂環式ジオールを少なくとも含有しているこ
とが好ましい。脂環式ジオールがシクロヘキサンジメタ
ノールであってもよい。
【0009】本発明では、熱収縮性フィルムが一方向に
3〜5倍延伸処理されたフィルムであり、該方向の熱収
縮率が150℃、10秒間の条件のとき30%以上で、
且つ90℃未満、10秒間の条件のとき0.5%以下で
あることが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の電池外装
用ラベルの一例を示す概略断面図である。この電池外装
用ラベル1は、ラベル基材2の片面側にプライマーコー
ト層5を介して印刷層6及びオーバーコート層7が順次
積層されており、ラベル基材2の他面側に蒸着層3を介
して感熱性接着剤層4が積層されている。
【0011】前記ラベル基材2は、モノマー成分のジカ
ルボン酸成分として、ナフタレンジカルボン酸を少なく
とも含有しているポリエステルからなり、且つ一方向に
延伸処理が施された熱収縮フィルムにより構成されてい
る。このように、ラベル基材2は、ナフタレンジカルボ
ン酸を少なくともモノマー成分としている熱収縮性フィ
ルムにより構成されているので、ラベル基材2の収縮開
始温度は高くすることができる。該収縮開始温度は、例
えば、90℃以上(例えば、90〜100℃)、好まし
くは90〜95℃程度であることが重要である。すなわ
ち、90℃未満で且つ10秒間の条件におけるラベル基
材2の熱収縮率は0.5%以下である。90℃以上のと
きに、熱収縮率が0.5%を越えている。90℃未満に
おける熱収縮率が0.5%を超えると、感熱性接着剤層
4の感熱性接着剤を活性化する際にラベル基材2が収縮
して、皺や歪みが生じやすくなる。
【0012】なお、本発明では、収縮開始温度は、10
秒間グリセリン浴に浸漬して熱をかけたときにラベル基
材が0.5%よりも大きく収縮する温度のことを意味し
ている。すなわち、10秒間グリセリン浴に浸漬して熱
をかけたときに、ラベル基材の収縮率が0.5%を越え
る最低の温度のことを意味している。また、熱収縮率や
収縮開始温度に関して、グリセリン浴に浸漬して熱をか
ける時間は、特に条件を付記しない限り、10秒間であ
る。
【0013】また、本発明では、ラベル基材2は、感熱
性接着剤により電池に接着させた後、熱をかけることに
より熱収縮性フィルムを熱収縮させているが、従来と同
等の熱収縮させる温度において、十分な熱収縮率を保持
しており、熱収縮率の低下が抑制又は防止されている。
すなわち、従来と同等の熱収縮させる温度における熱収
縮率が、従来と同様に、優れている。該熱収縮率として
は、例えば、20%以上、好ましくは30%以上であ
る。
【0014】なお、ラベル基材2又は電池外装用ラベル
1において、従来と同等の熱収縮させる温度としては、
例えば、120〜160℃、好ましくは130〜150
℃程度である。
【0015】具体的には、本発明では、ラベル基材2の
熱収縮性ラベルは、150℃(10秒間)における熱収
縮率は、例えば、30%以上、好ましくは40%以上で
あることが重要である。150℃における熱収縮率が3
0%未満であると、ラベルを電池に、該電池の周方向に
熱収縮するように巻装装着した際に、ラベルの上下端部
を乾電池の上面及び下面に熱収縮によって密着させるこ
とが困難となる。
【0016】本発明では、前述のように、熱収縮性フィ
ルムのポリエステルにおけるモノマー成分のジカルボン
酸成分として、ナフタレンジカルボン酸を少なくとも用
いている。ナフタレンジカルボン酸において、ナフタレ
ン環におけるカルボキシル基の置換位置は、特に制限さ
れない。具体的には、ナフタレンジカルボン酸として
は、例えば、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5
−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカル
ボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナ
フタレンジカルボン酸などが挙げられる。ナフタレンジ
カルボン酸としては、1,4−ナフタレンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好適に用いられ
る。ナフタレンジカルボン酸は単独で又は2種以上混合
して使用することができる。
【0017】ナフタレンジカルボン酸は、1種又は2種
以上の他のジカルボン酸と併用することが好ましい。ナ
フタレンジカルボン酸と併用することができるジカルボ
ン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、
4,4´−ビフェニルジカルボン酸、3,3´−スチル
ベンジカルボン酸、4,4´−スチルベンジカルボン
酸、4,4´−ジベンジルジカルボン酸などの芳香族ジ
カルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、1,12−ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸;1,4−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、
1,5−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、2,6−
デカヒドロナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸などの脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。ナフ
タレンジカルボン酸と併用することが好ましいジカルボ
ン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸(特に、テレフタル酸)が挙げられる。
【0018】ジカルボン酸成分において、ナフタレンジ
カルボン酸の割合は、例えば、ジカルボン酸成分全量に
対して0.5〜50モル%、好ましくは1〜30モル
%、さらに好ましくは5〜20モル%程度の範囲から選
択することができる。ナフタレンジカルボン酸の割合が
少なすぎると、熱収縮性フィルムの収縮開始温度があま
り高くならず、熱収縮が生じやすくなり、感熱性接着剤
の接着性が確実に生じる温度における熱収縮の抑制又は
防止が充分でない。一方、ナフタレンジカルボン酸の割
合が多すぎると、フィルムが脆くなる。
【0019】前記ポリエステルは、ナフタレンジカルボ
ン酸を少なくとも含むジカルボン酸成分と、ジオール成
分とをモノマー成分としており、ジカルボン酸成分とジ
オール成分との重縮合により得ることができる。ジオー
ル成分は単独で又は2種以上混合して使用することがで
きる。
【0020】前記該ジオール成分としては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジ
オール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジ
オール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジ
オール、2−エチル−2,4−ジメチル−1,3−ヘキ
サンジオール、1,8−オクタンジオールなどの脂肪族
ジオール;チオジエタノール;ジエチレングリコールな
どのポリアルキレングリコール;シクロヘキサンジメタ
ノール類(1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,
3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールなど)、2,2,4,4−テトラメチ
ル−1,3−シクロブタンジオールなどの脂環式ジオー
ル(脂環式炭化水素環を有するジオール)などが挙げら
れる。
【0021】ジオール成分としては、脂環式ジオールを
少なくとも含んでいることが好ましい。モノマー成分の
ジオール成分として、少なくとも脂環式ジオールを用い
ることにより、電池外装用ラベルの脆さを改善すること
ができ、延伸方向(縦方向)における引き裂き強度を高
めることができる。なお、脂環式ジオールは1種又は2
種以上組み合わせて用いてもよい。
【0022】脂環式ジオールのなかでも、シクロヘキサ
ンジメタノールが好適である。シクロヘキサンジメタノ
ールにおいて、シクロヘキサン環におけるヒドロキシア
ルキル基の置換位置は、特に制限されない。具体的に
は、シクロヘキサンジメタノールとしては、例えば、
1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロ
ヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールを例示することができる。好ましいシクロヘキサ
ンジメタノールには、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールが含まれる。
【0023】本発明では、脂環式ジオールは、脂肪族ジ
オールと併用して用いることが好ましい。脂環式ジオー
ルと併用することが好ましい脂肪族ジオールとしては、
例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコールなどの脂肪族ジオール(特
に、エチレングリコール)が挙げられる。
【0024】ジオール成分において、脂環式ジオール
(特に、シクロヘキサンジメタノール)の割合は、例え
ば、ジオール成分全量に対して40モル%以下(0〜4
0モル%)、好ましくは30モル%以下(0〜30モル
%)、さらに好ましくは25モル%以下(0〜25モル
%)程度であることが望ましい。脂環式ジオールの割合
が少なすぎると、熱収縮性フィルムの脆さの改善効果が
低下し、延伸方向における引き裂き強度がさほど高まら
なくなる。一方、脂環式ジオールの割合が多すぎると、
フィルム面の摩擦が大きくなり、製造工程においてロー
ルとの滑りが悪くなり、うまく巻き取ることができなく
なる。
【0025】本発明では、ポリエステルとしては、ジカ
ルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸及びテレフ
タル酸が含まれ、ジオール成分としてシクロヘキサンジ
メタノール及びエチレングリコールが含まれているポリ
エチレンテレタレート系樹脂が好ましい。
【0026】ラベル基材2には、それぞれ、必要に応じ
て、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤などの各種添加剤を添
加してもよい。
【0027】ラベル基材2の厚みは、機械的強度、ラベ
ルの取扱性などを損なわない範囲で適宜選択できるが、
一般には20〜100μm程度、好ましくは25〜60
μm程度である。なお、ラベル基材2は複数の層で構成
されていてもよい。
【0028】ラベル基材2は、積層フィルムを製造する
際に用いられる慣用の方法、例えば、共押出し法などに
より製造できる。より具体的には、例えば、1種又は2
種以上の樹脂組成物を、押出機を用いて溶融押出し成形
し、冷却ロールにより冷却した後、延伸処理を施すこと
により得ることができる。なお、ラベル基材が複数層に
より形成される場合は、押出機として、Tダイを備えた
合流方式フィードブロック2種3層型の押出機を用いた
り、各単層フィルムを作製した後、これを公知のラミネ
ート法により積層したりすることにより、複数層により
形成されたラベル基材を作製することができる。
【0029】延伸処理は、例えば、70〜90℃程度の
温度で、一方向、好ましくは縦方向(MD方向)に3〜
5倍、好ましくは3.3〜4.6倍程度延伸することに
より行われる。なお、延伸処理は少なくとも一方向に施
されていればよく、他方向(横方向)にも1.01〜
1.1倍程度延伸してもよい。このようにして得られる
ラベル基材2は、延伸を施した方向に配向性を有し、該
方向に大きい熱収縮性を示す。
【0030】また、感熱性接着剤層4を感熱性接着剤に
より構成する場合には、ラベル基材2の収縮開始温度
が、感熱性接着剤層4が接着性を生じる温度(活性化温
度)より15℃以上、特に20℃以上高いことが好まし
い。このようなラベルによれば、感熱性接着剤を活性化
させる際に、十分に加熱して確実に接着性を発現させて
から電池に装着しても、ラベル基材2が収縮しないの
で、良好な外観状態で確実に電池に装着できる。
【0031】前記蒸着層3は、金属光沢を出すための層
であり、例えば、アルミニウム、ニッケル、スズ等の金
属を、前記ラベル基材2の表面に真空蒸着等の慣用の方
法により蒸着することにより形成できる。蒸着層3の厚
みは、例えば100〜1000オングストローム程度で
ある。
【0032】感熱性接着剤層4を構成する感熱性接着剤
としては、ラベルの分野で慣用の感熱性接着剤を使用で
きる。前記感熱性接着剤としては、ホットメルト型感熱
性接着剤、ディレードタック型感熱性接着剤のいずれで
も用いることができる。感熱性接着剤は単独で又は2種
以上混合して使用することができる。
【0033】ホットメルト型感熱性接着剤は、熱溶融性
と粘着性とを備えた感熱性接着剤であり、通常、ベース
ポリマー、粘着付与剤、ワックスなどから構成される。
ホットメルト型感熱性接着剤には、例えば、ベースポリ
マーが、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、エチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重
合体、エチレン−メタクリル酸エチルなどのオレフィン
系樹脂であるオレフィン系ホットメルト型感熱性接着
剤;ベースポリマーが、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エ
チレン−ブチレン−スチレン−ブロック共重合体(SE
BS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブ
ロック共重合体(SEPS)などの熱可塑性エラストマ
ーであるゴム系ホットメルト型感熱性接着剤;ベースポ
リマーがポリエステルであるポリエステル系ホットメル
ト型感熱性接着剤;ベースポリマーがポリアミドである
ポリアミド系ホットメルト型感熱性接着剤などが含まれ
る。ベースポリマーは単独で又は2種以上混合して使用
することができる。
【0034】前記粘着付与剤としては、例えば、ロジン
系樹脂(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれらの
誘導体、樹脂酸ダイマーなど)、テルペン系樹脂(テル
ペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹
脂、テルペン−フェノール樹脂など)、石油樹脂(脂肪
族系、芳香族系、脂環族系)、クマロン−インデン樹
脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂などが挙げられ
る。粘着付与剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使
用できる。
【0035】一方、ディレードタック型感熱性接着剤
は、塗布、乾燥後の感熱性接着剤の面が、常温では粘着
性を示さないが、加熱によって粘着性が発現し、且つそ
の粘着性が冷却後も一定の期間(数分〜数日間)持続す
る感熱性接着剤であり、通常、熱可塑性樹脂、固体可塑
剤(結晶性可塑剤)、粘着付与剤などから構成される。
【0036】ディレードタック型感熱性接着剤における
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸エステ
ル、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−アクリル酸エステル
共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共
重合体、ポリブタジエン、ポリウレタン、スチレン−イ
ソプレンブロック共重合体などが挙げられる。これらの
中でも、アクリル酸エステルをモノマー成分として含む
アクリル系重合体、酢酸ビニルをモノマー成分として含
む酢酸ビニル系重合体、スチレンをモノマー成分として
含むスチレン系重合体などが好ましい。これらの熱可塑
性樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用い
てもよい。
【0037】前記固体可塑剤としては、例えば、フタル
酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロ
ヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチルなどのフタル酸
エステル類;イソフタル酸ジメチルなどのイソフタル酸
エステル類;テレフタル酸エステル類;安息香酸スクロ
ース、二安息香酸エチレングリコール、三安息香酸トリ
メチロールエタン、四安息香酸ペンタエリトリットなど
の安息香酸エステル類;八酢酸スクロースなどの酢酸エ
ステル類;クエン酸トリシクロヘキシルなどのクエン酸
エステル類;N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホ
ンアミドなどのスルホンアミド類などが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらの固体可塑剤
は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。また、
粘着付与剤としては前記と同様のものを用いることがで
きる。
【0038】ディレードタック型感熱性接着剤には、必
要に応じて、分散剤、消泡剤、増粘剤等の公知乃至慣用
の添加剤が含まれていてもよい。
【0039】本発明では、感熱性接着剤層4の活性化温
度は、好ましくは60℃以上(例えば、60〜100℃
程度)、さらに好ましくは65℃以上(例えば、65〜
80℃程度)である。60℃未満の温度で活性化する感
熱性接着剤層を有するラベルでは、ラベルを巻回したり
積み重ねる際にブロッキングが生じやすい。また、活性
化するのにあまりに高い温度が必要な感熱性接着剤層を
有するラベルでは、加熱活性化時にラベル基材である熱
収縮性フィルムが収縮してしまい、電池に巻装装着した
際にラベルに皺や歪みが生じやすく、また印刷層が損傷
を受けやすくなる。
【0040】感熱性接着剤層4には、前記感熱性接着剤
のほか、必要に応じて、各種安定剤、改質剤等が添加さ
れていてもよい。感熱性接着剤層4は、前記感熱性接着
剤の種類等に応じて、コーティング法、押出しラミネー
ト法等により形成できる。
【0041】なお、蒸着層3と感熱性接着剤層4の層間
接着性を向上させるため、前記2層の間にアンカーコー
ト層を設けてもよい。また、電池に対する接着性を高め
るため、感熱性接着剤層4の表面にコロナ放電処理等の
表面処理を施してもよい。
【0042】プライマーコート層5は、印刷層6のラベ
ル基材2に対する接着性を高めるための層であり、公知
のプライマー、例えば、ポリエステル系プライマー、イ
ソシアネート系プライマー(二液混合型プライマー等)
などで形成できる。プライマーコート層5の厚みは、透
明性やラベルの取扱性等を損なわない範囲で適宜選択で
き、例えば0.3〜1.5μm程度である。なお、プラ
イマーコート層5は必ずしも設けなくてもよい。
【0043】印刷層6は、商品名やイラスト、取扱い注
意事項等を凸版輪転印刷、シルクスクリーン印刷、グラ
ビア印刷等の公知の印刷法により印刷、表示した層であ
る。この印刷層6の形成に用いられる印刷インキとして
は、特に限定されず、前記印刷法に応じて適宜選択でき
るが、感熱性接着剤層4の感熱性接着剤を活性化する際
の熱によって損傷を受けないように、耐熱性に優れた紫
外線硬化型インキを用いるのが好ましい。
【0044】前記紫外線硬化型インキとしては、慣用乃
至公知のUVインキを使用でき、例えば、エポキシアク
リレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリ
レート等のオリゴマーと、紫外線重合開始剤や顔料等の
着色剤、分散剤、添加剤等を含むポリエステル系等のモ
ノマーとが配合されたものなどが例示できる。紫外線硬
化型インキの代表的な例として、東華色素化学(株)の
「ベストキュアー」、久保井インキ(株)の「UVAC
E」、マツイカガク(株)の「CP−UV」等が挙げら
れる。印刷層6を紫外線硬化型インキで形成する場合に
は、該インキを印刷した後、紫外線ランプにより紫外線
を照射して硬化させる。
【0045】前記オーバーコート層7は、印刷層6を保
護したり光沢を出すための層であり、透明な紫外線硬化
型ニス、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ
樹脂、必要に応じて滑剤を添加したシリコーン樹脂等を
コーティング、印刷等することにより形成できる。オー
バーコート層7の厚みは、例えば0.5〜2μm程度で
ある。また、前記インキやニスとして、紫外線硬化型の
代わりに、電子線硬化型のものを使用することもでき
る。
【0046】本発明の電池外装用ラベルによれば、従来
と同程度の温度で加熱収縮可能であり、且つ従来より高
い収縮開始温度を有している熱収縮性フィルムにより形
成されているので、感熱性接着剤の活性化を高温で行っ
ても、熱収縮性フィルムの収縮を抑制又は防止すること
ができるとともに、従来と同等の温度でも熱収縮性が良
好である。そのため、収縮開始温度が従来より高いにも
かかわらず、熱収縮性フィルムを熱収縮させる時の温度
は従来と同程度でよく、熱収縮性フィルム又はラベルの
熱収縮時における劣化を抑制又は防止することができ
る。
【0047】また、本発明の電池外装用ラベルは、モノ
マー成分のジオール成分としてシクロヘキサンジメタノ
ールを用いたときは、脆さを改善することができ、機械
的強度(特に、延伸方向における引き裂き強度)が優れ
ている。
【0048】従って、本発明の電池外装用ラベルは、ア
ルカリ乾電池の他、リチウム電池、マンガン電池等の一
次電池や、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の
二次電池など各種電池の外装用ラベル、特に円柱状の電
池の外装用ラベルとして有用である。
【0049】次に、本発明の電池外装用ラベルを電池に
装着する方法について説明する。例えば、感熱性接着剤
層4を感熱性接着剤で構成したラベル1を電池8に装着
する場合には、先ず、当該ラベル1と同じ層構成を有す
る長尺のフィルムをカッター刃などにより切断して所望
の大きさの電池外装用ラベル1とし、次いで、該ラベル
1を加熱して感熱性接着剤層4を活性化し、これを図
2、図3に示すように電池8の周面に巻き付ける。この
際、ラベル1を構成するラベル基材2のうち延伸処理が
施された方向X(例えば、縦方向)が電池8の周方向と
なるように巻き付ける。この時、ラベル1の活性化され
た感熱性接着剤層4が電池8の表面に接するため、該感
熱性接着剤層4の感熱性接着剤によってラベル1が電池
8の周面に接着する。また、ラベル1の巻き付け終端部
においては、ラベル1自身が重なり合って接着する。な
お、この終端部においては、重ね合わせ部分の接着性を
確保するため、ラベル1の表面をプライマー層5又は印
刷層6が露出した状態にしておくのが好ましい。
【0050】その後、ラベル1が巻装された電池8を、
ラベル基材2が熱収縮する温度まで熱風や赤外線ヒータ
ー等で加熱する加熱装置内に供給し、ラベル1を熱収縮
させる。これにより、図4に示されるように、電池の両
端部からはみ出したラベル1の上下端部が電池の上下端
面8a、8bに密着し、ラベル1全体が電池8に密着さ
れる。この際、加熱ベルト等により電池8の外周面を加
熱押圧しながら電池を転動させると、感熱性接着剤層4
が再活性化してラベル1が電池8の外周面に強固に接着
されるとともに、ラベル1の巻き付け終端部の重合部分
も強固に接着し、ラベル1が確実に装着された電池が得
られる。
【0051】なお、これらの一連の工程は公知のラベル
装着装置、例えば、特開平9−39929号公報、特開
平10−254364号公報等に記載の装置を利用して
行うことができる。
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0052】調製例1 テレフタル酸:90モル%とナフタレン−1,4−ジカ
ルボン酸:10モル%をジカルボン酸成分とし、エチレ
ングリコール:80モル%とシクロヘキサン−1,4−
ジメタノール:20モル%をジオール成分とした共重合
ポリエステルを、押出機を用いて、Tダイから温度26
0℃で共押出しし、次いで82℃で縦方向(MD方向)
に4倍延伸し、110℃でヒートセットすることによ
り、厚み50μmのラベル基材を得た。このラベル基材
の縦方向(MD方向)の熱収縮率を、各温度で調べたと
ころ、表1の通りの結果が得られた。このように、90
℃、10秒の条件での熱収縮率が0.5未満であり、1
50℃、10秒の条件での熱収縮率が30%以上である
熱収縮性フィルムが得られた。
【0053】
【表1】
【0054】実施例1 表2で示される組成、すなわち、テレフタル酸:95モ
ル%とナフタレン−1,4−ジカルボン酸:5モル%を
ジカルボン酸成分とし、エチレングリコール:80モル
%とシクロヘキサン−1,4−ジメタノール:20モル
%をジオール成分としたポリエステルを、押出機を用い
て、Tダイから温度260℃で溶融押出しし、次いで8
2℃で縦方向(MD方向)に4倍延伸することにより、
厚み50μmのラベル基材を得た。このラベル基材の縦
方向(MD方向)の熱収縮率は、表3で示されているよ
うに、90℃、10秒の条件で0.4%であり、150
℃、10秒の条件で40.5%であった。前記ラベル基
材の一方の面にアルミニウムを約500オングストロー
ムの厚さに真空蒸着して蒸着層を形成し、この蒸着層の
上に、アンカーコート剤を塗布し、該アンカーコート剤
の塗布面に、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とし
た熱溶融性樹脂を溶融押出しコーティングして厚さ20
μmの感熱性接着剤層(感熱性接着剤層の活性化温度:
75℃)を形成した。次に、前記ラベル基材の他方の面
にポリエステル系樹脂からなるプライマー層(厚み0.
7μm)をコーティング法により形成した後、その上
に、凸版輪転印刷機により紫外線硬化型インキで各種表
示デザインを印刷して印刷層(厚み2.5μm)を形成
し、さらにその上に紫外線硬化型樹脂からなる透明なニ
スを塗布してオーバーコート層(厚み1μm)を形成し
た。得られた長尺状のフィルムを所定の位置で切断して
所望の大きさの電池外装用ラベルを得た。なお、前記長
尺状フィルムの縦方向(MD方向)が、該ラベルを電池
に装着したときの周方向になるように印刷層を形成し
た。また、該ラベルを電池に巻き付ける際のラベル終端
部の重合部分の接着性を向上させるため、ラベル表面
(印刷層側の面)の前記重合部分のうち端部から約1/
2幅はプライマーコート層が露出するようにし、その残
りの内方側1/2幅は印刷層が露出するようにした。こ
うして得られたラベルを、公知のラベル装着機により、
従来よりも5℃程度高い温度である85℃で感熱性接着
剤層を活性化させ、さらに、従来と同程度の温度である
130℃でラベル基材又は電池外装用ラベルを熱収縮さ
せることにより、乾電池に連続的に装着したところ、表
3で示されているように、電池への接着性が良好であ
り、皺や歪みがほとんどない良好な外観を有する外装さ
れた乾電池が得られた。また、引き裂き強度は480
(KJ/m2)であった。なお、該引き裂き強度はシャ
ルビー衝撃試験器を用いて、JIS K−7111に準
拠して測定した。
【0055】実施例2 表2で示される組成、すなわち、テレフタル酸:90モ
ル%とナフタレン−1,4−ジカルボン酸:10モル%
をジカルボン酸成分とし、エチレングリコール:80モ
ル%とシクロヘキサン−1,4−ジメタノール:20モ
ル%をジオール成分としたポリエステルを、押出機を用
いて、Tダイから温度260℃で溶融押出しし、次いで
82℃で縦方向(MD方向)に4倍延伸することによ
り、厚み50μmのラベル基材を得た。このラベル基材
の縦方向(MD方向)の熱収縮率は、表3で示されてい
るように、90℃、10秒の条件で0.3%であり、1
50℃、10秒の条件で40.1%であった。このラベ
ル基材を用いる以外は実施例1と同様にして電池外装用
ラベルを作製し電池に巻き付け加熱収縮して装着した結
果、表3で示されているように、電池への接着性が良好
であり、皺や歪みが全くない良好な外観を有する外装さ
れた乾電池が得られた。また、引き裂き強度は320
(KJ/m2)であった。
【0056】実施例3 表2で示される組成、すなわち、テレフタル酸:80モ
ル%とナフタレン−1,4−ジカルボン酸:20モル%
をジカルボン酸成分とし、エチレングリコール:80モ
ル%とシクロヘキサン−1,4−ジメタノール:20モ
ル%をジオール成分としたポリエステルを、押出機を用
いて、Tダイから温度260℃で溶融押出しし、次いで
82℃で縦方向(MD方向)に4倍延伸することによ
り、厚み50μmのラベル基材を得た。このラベル基材
の縦方向(MD方向)の熱収縮率は、表3で示されてい
るように、90℃、10秒の条件で0.1%以下(0.
1>)(測定限界のため)であり、150℃、10秒の
条件で30.5%であった。このラベル基材を用いる以
外は実施例1と同様にして電池外装用ラベルを作製し電
池に巻き付け加熱収縮して装着した結果、表3で示され
ているように、電池への接着性が良好であり、皺や歪み
が全くない良好な外観を有する外装された乾電池が得ら
れた。また、引き裂き強度は250(KJ/m2)であ
った。
【0057】実施例4 表2で示される組成、すなわち、テレフタル酸:90モ
ル%とナフタレン−1,4−ジカルボン酸:10モル%
をジカルボン酸成分とし、エチレングリコール:100
モル%をジオール成分としたポリエステルを、押出機を
用いて、Tダイから温度260℃で溶融押出しし、次い
で82℃で縦方向(MD方向)に4倍延伸することによ
り、厚み50μmのラベル基材を得た。このラベル基材
の縦方向(MD方向)の熱収縮率は、表3で示されてい
るように、90℃、10秒の条件で0.5%であり、1
50℃、10秒の条件で36.2%であった。このラベ
ル基材を用いる以外は実施例1と同様にして電池外装用
ラベルを作製し電池に巻き付け加熱収縮して装着した結
果、表3で示されているように、電池への接着性が良好
であり、皺や歪みが全くない良好な外観を有する外装さ
れた乾電池が得られた。また、引き裂き強度は210
(KJ/m2)であった。
【0058】比較例1 テレフタル酸85モル%とイソフタル酸15モル%をジ
カルボン酸成分とし、エチレングリコールを100モル
%としたポリエステルを、押出機を用いて、Tダイから
温度260℃で溶融押出しし、次いで82℃で縦方向
(MD方向)に4倍延伸することにより、厚み50μm
のラベル基材を得た。このラベル基材の縦方向(MD方
向)の熱収縮率は、表3で示されているように、90
℃、10秒の条件で1.8%であり、150℃、10秒
の条件で46.8%であった。このラベル基材を用いる
以外は実施例1と同様にして電池外装用ラベルを作製し
電池に巻き付け加熱収縮して装着した結果、表3で示さ
れているように、感熱性接着剤層を活性化させて接着さ
せる際にラベル基材又は電池外装用ラベルが収縮し、ラ
ベルに皺又は歪みが生じた。また、引き裂き強度は30
0(KJ/m2)であった。
【0059】比較例2 テレフタル酸99モル%とイソフタル酸1モル%をジカ
ルボン酸成分とし、エチレングリコールを100モル%
としたポリエステルを、押出機を用いて、Tダイから温
度260℃で溶融押出しし、次いで82℃で縦方向(M
D方向)に4倍延伸することにより、厚み50μmのラ
ベル基材を得た。このラベル基材の縦方向(MD方向)
の熱収縮率は、表3で示されているように、90℃、1
0秒の条件で0.5%であり、150℃、10秒の条件
で20.0%であった。このラベル基材を用いる以外は
実施例1と同様にして電池外装用ラベルを作製し電池に
巻き付け加熱収縮して装着した結果、表3で示されてい
るように、電池への接着性は良好であったが、熱収縮時
の収縮性が低く、乾電池への密着性が低かった。また、
引き裂き強度は200(KJ/m2)であった。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】表3より、実施例に係るラベル基材からな
る電池外装用ラベルは、収縮開始温度が高く、感熱性接
着剤の活性化を高温で行っても、ラベル基材は熱収縮を
起こさない又はほとんど起こさない。従って、電池に確
実に強く接着させても、電池の外観には、皺や歪みが全
く生じさせない。
【0063】また、実施例に係るラベル基材からなる電
池外装用ラベルは、従来と同程度の温度における熱収縮
率は従来と同程度であり、ラベル基材の熱収縮を従来と
同程度の温度で行うことができる。
【0064】特に、ジオール成分としてシクロヘキサン
ジメタノールを用いて得られた電池外装用ラベルは、引
き裂き強度が高く、脆さが改善されている。すなわち、
縦方向への引き裂き性が良好である。
【0065】
【発明の効果】本発明の電池外装用ラベルは、特定のモ
ノマー成分を含むポリエステルからなっているラベル基
材を用いているので、従来の熱収縮させる温度での熱収
縮率を保持し、且つ高い収縮開始温度を有しており、感
熱性接着剤の活性化を高温で行っても、該活性化時にお
けるラベル基材の熱収縮性フィルムの収縮が抑制又は防
止されている。そのため、従来より高温で感熱性接着剤
の活性化を行うことができ、確実に強固にラベルを電池
に接着させることができる。また、縦方向における引き
裂き強度を高めることも可能で、脆さを改善することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池外装用ラベルの一例を示す概略断
面図である。
【図2】本発明の電池外装用ラベルを電池に巻装した状
態を示す一部断面図である。
【図3】図2のIII−III線一部断面図である。
【図4】本発明の電池外装用ラベルを電池に装着した状
態を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1 電池外装用ラベル 2 熱収縮性フィルム(ラベル基材) 3 蒸着層 4 感熱性接着剤層 5 プライマーコート層 6 印刷層 7 オーバーコート層 8 電池
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマー成分のジカルボン酸成分とし
    て、ナフタレンジカルボン酸を少なくとも含有している
    ポリエステルからなる一方向に延伸処理が施された熱収
    縮フィルムに、印刷層と感熱性接着剤層とが積層されて
    いる電池外装用ラベル。
  2. 【請求項2】 熱収縮性フィルムのポリエステルが、モ
    ノマー成分のジオール成分として、脂環式ジオールを少
    なくとも含有している請求項1記載の電池外装用ラベ
    ル。
  3. 【請求項3】 脂環式ジオールがシクロヘキサンジメタ
    ノールである請求項2記載の電池外装用ラベル。
  4. 【請求項4】 ナフタレンジカルボン酸の割合が、モノ
    マー成分としてのジカルボン酸成分全量に対して、0.
    5〜50モル%である請求項1〜3のいずれかの項に記
    載の電池外装用ラベル。
  5. 【請求項5】 脂環式ジオールの割合が、モノマー成分
    としてのジオール成分全量に対して、40モル%以下で
    ある請求項2〜4のいずれかの項に記載の電池外装用ラ
    ベル。
  6. 【請求項6】 熱収縮性フィルムが一方向に3〜5倍延
    伸処理されたフィルムであり、該方向の熱収縮率が15
    0℃、10秒間の条件のとき30%以上で、且つ90℃
    未満、10秒間の条件のとき0.5%以下である請求項
    1〜5のいずれかの項に記載の電池外装用ラベル。
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