JP2002174802A - 光アッテネータ - Google Patents
光アッテネータInfo
- Publication number
- JP2002174802A JP2002174802A JP2000374677A JP2000374677A JP2002174802A JP 2002174802 A JP2002174802 A JP 2002174802A JP 2000374677 A JP2000374677 A JP 2000374677A JP 2000374677 A JP2000374677 A JP 2000374677A JP 2002174802 A JP2002174802 A JP 2002174802A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical attenuator
- optical
- rare earth
- magnetic field
- crystal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 制御電流の変化に対して、ほぼ一定の減衰量
変化を示し、最大減衰量が大きい光アッテネータを得
る。 【解決手段】 偏光素子と、ファラデー回転子11,1
2と、前記ファラデー回転子の磁化の方向を光路方向に
対して変化させるように制御する磁界印加手段を備える
光アッテネータにおいて、前記ファラデー回転子11,
12は略正方形板状のBi置換希土類鉄ガーネット結晶
を用いて構成され、1枚のBi置換希土類鉄ガーネット
結晶における光路方向の厚さaと略正方形の辺の長さb
との比a/bが0.5を超える値であり、好ましくは0.
6以上である光アッテネータとする。
変化を示し、最大減衰量が大きい光アッテネータを得
る。 【解決手段】 偏光素子と、ファラデー回転子11,1
2と、前記ファラデー回転子の磁化の方向を光路方向に
対して変化させるように制御する磁界印加手段を備える
光アッテネータにおいて、前記ファラデー回転子11,
12は略正方形板状のBi置換希土類鉄ガーネット結晶
を用いて構成され、1枚のBi置換希土類鉄ガーネット
結晶における光路方向の厚さaと略正方形の辺の長さb
との比a/bが0.5を超える値であり、好ましくは0.
6以上である光アッテネータとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システム等
において光強度を減衰して調節する光アッテネータに係
り、特に、波長多重光通信装置に用いるのに好適な、フ
ァラデー回転子を備える可変型の光アッテネータに関す
る。
において光強度を減衰して調節する光アッテネータに係
り、特に、波長多重光通信装置に用いるのに好適な、フ
ァラデー回転子を備える可変型の光アッテネータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】電流によって、ファラデー回転角を制御
して、光の減衰を行う光アッテネータは、機械的な可動
部分を持たないために、信頼性の高い光アッテネータと
して動作する。特に、ファラデー回転子の磁化を飽和さ
せたまま、磁化の方向と光の透過方向のなす角度を変化
させて、ファラデー回転角を制御するファラデー回転子
を用いた光アッテネータは、磁区の変化による光の散乱
を起こさないので、偏波依存性と過剰損失の少ない減衰
器として動作する。
して、光の減衰を行う光アッテネータは、機械的な可動
部分を持たないために、信頼性の高い光アッテネータと
して動作する。特に、ファラデー回転子の磁化を飽和さ
せたまま、磁化の方向と光の透過方向のなす角度を変化
させて、ファラデー回転角を制御するファラデー回転子
を用いた光アッテネータは、磁区の変化による光の散乱
を起こさないので、偏波依存性と過剰損失の少ない減衰
器として動作する。
【0003】図4は、従来の光アッテネータに使用され
る光学部品について、その配置を示す図である。図4に
示すように、光ファイバ41aを出射した光は、レンズ
42aにより平行光束に変換され、くさび形複屈折結晶
43aに入射する。この結晶を通過するとき、光の常光
成分と異常光成分は、それぞれの屈折率に応じた屈折を
受ける。次に、それぞれの光は可変ファラデー回転子4
4により、0〜90°の偏光面の回転を受けた後、くさ
び形複屈折結晶43bを透過して、レンズ42bにより
収束光束に変換されて、一部の光が光ファイバ41bに
結合する。
る光学部品について、その配置を示す図である。図4に
示すように、光ファイバ41aを出射した光は、レンズ
42aにより平行光束に変換され、くさび形複屈折結晶
43aに入射する。この結晶を通過するとき、光の常光
成分と異常光成分は、それぞれの屈折率に応じた屈折を
受ける。次に、それぞれの光は可変ファラデー回転子4
4により、0〜90°の偏光面の回転を受けた後、くさ
び形複屈折結晶43bを透過して、レンズ42bにより
収束光束に変換されて、一部の光が光ファイバ41bに
結合する。
【0004】ここで、くさび形複屈折結晶43aと43
bのc軸(光学軸)の方向は、ほぼ直交している。従っ
て、可変ファラデー回転子44によるファラデー回転角
が、ほぼ90°のとき、くさび形複屈折結晶43aを常
光として通過した光は、くさび形複屈折結晶43bを同
じく常光として通過する。その結果、くさび形複屈折結
晶43aと43bで受ける光の進行方向の変化は打ち消
し合い、すべての常光成分は光ファイバ41bに結合す
る。また、くさび形複屈折結晶43aを異常光として通
過する光に対しても状況は同じである。
bのc軸(光学軸)の方向は、ほぼ直交している。従っ
て、可変ファラデー回転子44によるファラデー回転角
が、ほぼ90°のとき、くさび形複屈折結晶43aを常
光として通過した光は、くさび形複屈折結晶43bを同
じく常光として通過する。その結果、くさび形複屈折結
晶43aと43bで受ける光の進行方向の変化は打ち消
し合い、すべての常光成分は光ファイバ41bに結合す
る。また、くさび形複屈折結晶43aを異常光として通
過する光に対しても状況は同じである。
【0005】それに対して、ファラデー回転角が0°の
ときには、くさび形複屈折結晶の一方を常光として通過
する光は、他方を異常光として通過するために、2つの
くさび形複屈折結晶を通過するときの進行方向の変化は
打ち消し合わない。その結果、光は光ファイバ41bに
結合しない。
ときには、くさび形複屈折結晶の一方を常光として通過
する光は、他方を異常光として通過するために、2つの
くさび形複屈折結晶を通過するときの進行方向の変化は
打ち消し合わない。その結果、光は光ファイバ41bに
結合しない。
【0006】従って、ファラデー回転角が90°のと
き、減衰量はゼロであり、ファラデー回転角が0°に近
づくにつれて、減衰量が増大する。
き、減衰量はゼロであり、ファラデー回転角が0°に近
づくにつれて、減衰量が増大する。
【0007】図5は、従来の光アッテネータに使用され
るファラデー回転子と磁気回路を示す斜視図である。図
5に示すように、コイル54とヨーク53により電磁石
が構成され、光路に垂直な方向に強度可変の磁界が発生
させられ、ヨーク53の間隙には、3枚からなるファラ
デー回転子が備えられている。一方、光路に平行な方向
には、固定磁界が加えられている。
るファラデー回転子と磁気回路を示す斜視図である。図
5に示すように、コイル54とヨーク53により電磁石
が構成され、光路に垂直な方向に強度可変の磁界が発生
させられ、ヨーク53の間隙には、3枚からなるファラ
デー回転子が備えられている。一方、光路に平行な方向
には、固定磁界が加えられている。
【0008】コイル54に流す電流がゼロのときには、
ファラデー回転子に加えられる磁界の方向は光路の方向
と一致し、約90°のファラデー回転が生じる。コイル
54に流す電流が増加すると、磁界の方向は電磁石の発
生する磁界の方向に近づき、ファラデー回転角は減少す
る。
ファラデー回転子に加えられる磁界の方向は光路の方向
と一致し、約90°のファラデー回転が生じる。コイル
54に流す電流が増加すると、磁界の方向は電磁石の発
生する磁界の方向に近づき、ファラデー回転角は減少す
る。
【0009】従って、減衰量のダイナミックレンジを大
きくとるためには、ファラデー回転角を0〜90°に渡
って変化させなけれならない。また、結晶内部にマクロ
の欠陥があると、結晶内部で磁化の方向がなめらかに変
化することができない。そこで、結晶成長上の要請か
ら、3枚のファラデー回転子が用いられている。
きくとるためには、ファラデー回転角を0〜90°に渡
って変化させなけれならない。また、結晶内部にマクロ
の欠陥があると、結晶内部で磁化の方向がなめらかに変
化することができない。そこで、結晶成長上の要請か
ら、3枚のファラデー回転子が用いられている。
【0010】従来の、可変ファラデー回転子を備えた光
アッテネータは、このように構成されていた。
アッテネータは、このように構成されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光アッ
テネータにおいては、コイルに流す電流の変化に対する
減衰量の変化が一定でなく、また最大の減衰量が十分に
とれないということがあった。従来の光アッテネータに
おける減衰特性曲線を図3(b)に示す。横軸は電磁石
に流す電流を示し、縦軸は光の減衰量を示す。電流が5
〜40mAにおいては、減衰量の立ち上がりは大きい
が、電流を増加させていっても、最大の減衰量が伸びて
行かない傾向を持っている。
テネータにおいては、コイルに流す電流の変化に対する
減衰量の変化が一定でなく、また最大の減衰量が十分に
とれないということがあった。従来の光アッテネータに
おける減衰特性曲線を図3(b)に示す。横軸は電磁石
に流す電流を示し、縦軸は光の減衰量を示す。電流が5
〜40mAにおいては、減衰量の立ち上がりは大きい
が、電流を増加させていっても、最大の減衰量が伸びて
行かない傾向を持っている。
【0012】従って、本発明の目的は、制御電流の変化
に対して、ほぼ一定の減衰量変化を示し、最大減衰量が
大きい光アッテネータを提供することである。
に対して、ほぼ一定の減衰量変化を示し、最大減衰量が
大きい光アッテネータを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、ファラデー回転子内の内部磁界をなめらかに変化さ
せる方法が考えられる。この観点からは、結晶の形状
は、反磁界が結晶内部で一定である回転楕円体であるこ
とが望ましい。しかし、実際には、この形状では、ファ
ラデー回転子が光に対する屈折力を持つことになり、使
いにくい面もあり、直方体状のファラデー回転子の方が
使い易い。
に、ファラデー回転子内の内部磁界をなめらかに変化さ
せる方法が考えられる。この観点からは、結晶の形状
は、反磁界が結晶内部で一定である回転楕円体であるこ
とが望ましい。しかし、実際には、この形状では、ファ
ラデー回転子が光に対する屈折力を持つことになり、使
いにくい面もあり、直方体状のファラデー回転子の方が
使い易い。
【0014】そこで、本発明においては、ファラデー回
転子の結晶成長の条件を改善し、ファラデー回転子の光
路方向の厚さを増加させ、直方体形状において、その寸
法比率の選択の自由度を増加させた上で、結晶内部での
合成磁界ベクトルの方向をなめらかに変化させるよう
に、ファラデー回転子の形状を定める。
転子の結晶成長の条件を改善し、ファラデー回転子の光
路方向の厚さを増加させ、直方体形状において、その寸
法比率の選択の自由度を増加させた上で、結晶内部での
合成磁界ベクトルの方向をなめらかに変化させるよう
に、ファラデー回転子の形状を定める。
【0015】即ち、本発明の光アッテネータは、偏光素
子と、ファラデー回転子と、前記ファラデー回転子の磁
化の方向を光路方向に対して変化させるように制御する
磁界印加手段を備える光アッテネータであって、前記フ
ァラデー回転子は略正方形板状のBi置換希土類鉄ガー
ネット結晶を用いて構成され、1枚のBi置換希土類鉄
ガーネット結晶における光路方向の厚さaと略正方形の
辺の長さbとの比a/bが0.5を超える値であり、好
ましくは0.6以上である光アッテネータである。
子と、ファラデー回転子と、前記ファラデー回転子の磁
化の方向を光路方向に対して変化させるように制御する
磁界印加手段を備える光アッテネータであって、前記フ
ァラデー回転子は略正方形板状のBi置換希土類鉄ガー
ネット結晶を用いて構成され、1枚のBi置換希土類鉄
ガーネット結晶における光路方向の厚さaと略正方形の
辺の長さbとの比a/bが0.5を超える値であり、好
ましくは0.6以上である光アッテネータである。
【0016】また、本発明は、前記Bi置換希土類鉄ガ
ーネット結晶は、液相エピタキシャル法によって作製さ
れ、この結晶成長過程において生じた、構成元素の選択
的な配列に起因する磁気異方性を結晶成長後の熱処理に
よって除去した光アッテネータである。
ーネット結晶は、液相エピタキシャル法によって作製さ
れ、この結晶成長過程において生じた、構成元素の選択
的な配列に起因する磁気異方性を結晶成長後の熱処理に
よって除去した光アッテネータである。
【0017】また、本発明は、前記ファラデー回転子の
保磁力Hcを20Oe以下にする 光アッテネータであ
る。
保磁力Hcを20Oe以下にする 光アッテネータであ
る。
【0018】また、本発明は、前記磁界印加手段を、永
久磁石による光路方向の固定磁界と、光路方向に略垂直
な磁界を発生する電磁石と、この電磁石に流す電流を調
節できる可変電流電源から構成する光アッテネータであ
る。
久磁石による光路方向の固定磁界と、光路方向に略垂直
な磁界を発生する電磁石と、この電磁石に流す電流を調
節できる可変電流電源から構成する光アッテネータであ
る。
【0019】また、本発明は、前記ファラデー回転子
を、Gd3−xBixFe5−y−zAl yGazO
12(ただし、0<x<1.5,0≦y<0.5,0≦z
<0.5)である結晶を用いる光アッテネータである。
を、Gd3−xBixFe5−y−zAl yGazO
12(ただし、0<x<1.5,0≦y<0.5,0≦z
<0.5)である結晶を用いる光アッテネータである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施に形態によ
る光アッテネータについて説明する。
る光アッテネータについて説明する。
【0021】図1は、本発明の実施の形態による光アッ
テネータを示す斜視図である。
テネータを示す斜視図である。
【0022】図2は、本発明の実施の形態による光アッ
テネータに使用される光学部品の配置を示す斜視図であ
る。21a,21bは光ファイバ、22a,22bはレ
ンズ、23a,23bはくさび形複屈折結晶であり、2
4はファラデー回転子の組であり、2枚のファラデー回
転子11および12から成る。
テネータに使用される光学部品の配置を示す斜視図であ
る。21a,21bは光ファイバ、22a,22bはレ
ンズ、23a,23bはくさび形複屈折結晶であり、2
4はファラデー回転子の組であり、2枚のファラデー回
転子11および12から成る。
【0023】ファラデー回転子を、図1を参照して、さ
らに詳しく説明する。ファラデー回転子11,12に
は、光路に平行な固定磁界と、ヨーク13およびコイル
14によって構成される電磁石の磁界が印加されてい
る。なお、ヨーク13は、ケイ素鋼を素材として作製し
た。また、コイル14に流す電流は、可変電流電源によ
り変化させた。
らに詳しく説明する。ファラデー回転子11,12に
は、光路に平行な固定磁界と、ヨーク13およびコイル
14によって構成される電磁石の磁界が印加されてい
る。なお、ヨーク13は、ケイ素鋼を素材として作製し
た。また、コイル14に流す電流は、可変電流電源によ
り変化させた。
【0024】ファラデー回転子11,12の素材結晶
は、(GdBi)3(FeAlGa)5O12単結晶であり、非
磁性のガーネット基板上に液相エピタキシャル法で作製
し、結晶成長のときの構成元素の選択的な配列によって
生じた磁気異方性を除去するために、1100℃以上
で、10時間以上の熱処理を行った。
は、(GdBi)3(FeAlGa)5O12単結晶であり、非
磁性のガーネット基板上に液相エピタキシャル法で作製
し、結晶成長のときの構成元素の選択的な配列によって
生じた磁気異方性を除去するために、1100℃以上
で、10時間以上の熱処理を行った。
【0025】また、得られた(GdBi)3(FeAlGa)5
O12 単結晶の飽和磁化4πMsは150Gaussであ
り、保磁力Hcは約10Oeであった。
O12 単結晶の飽和磁化4πMsは150Gaussであ
り、保磁力Hcは約10Oeであった。
【0026】さらに、ファラデー回転子11と12の形
状は正方形板状であり、寸法は厚さaが0.55mm、
光学面の辺の長さbが0.8mmであり、光学面には無
反射コートを行った。
状は正方形板状であり、寸法は厚さaが0.55mm、
光学面の辺の長さbが0.8mmであり、光学面には無
反射コートを行った。
【0027】図3は、本発明の実施の形態および従来の
光アッテネータにおける減衰特性を示す図である。図3
(a)は、本発明の実施の形態による光アッテネータに
おける減衰特性を示す図であり、また、図3(b)は、
従来例として既に説明した光アッテネータの減衰特性を
示す図である。
光アッテネータにおける減衰特性を示す図である。図3
(a)は、本発明の実施の形態による光アッテネータに
おける減衰特性を示す図であり、また、図3(b)は、
従来例として既に説明した光アッテネータの減衰特性を
示す図である。
【0028】図3(a)において、横軸はコイルに流す
制御電流を示し、縦軸は光の減衰量を示している。電流
が5mAから80mAの範囲において、減衰量は1.2
3dBから28.0 dBまで、ほぼ直線的に変化してい
る。また、この図とは、別に、偏波依存性損失(PD
L)は、電流値とともに少しずつ増加するが、減衰量1
9.5 dBにおける偏波依存性損失(PDL)は0.5d
Bであった。
制御電流を示し、縦軸は光の減衰量を示している。電流
が5mAから80mAの範囲において、減衰量は1.2
3dBから28.0 dBまで、ほぼ直線的に変化してい
る。また、この図とは、別に、偏波依存性損失(PD
L)は、電流値とともに少しずつ増加するが、減衰量1
9.5 dBにおける偏波依存性損失(PDL)は0.5d
Bであった。
【0029】一方、従来例を示す図3(b)において
は、電流の増加とともに、減衰量が飽和する傾向を示
し、最大値も電流値85mAにおいて、23.5 dBに
留まっている。また、電流40mA付近において、偏波
依存性損失(PDL)が増大し、0.8dBを越えた。
なお、このとき用いたファラデー回転子は正方形板状で
あり、正方形の辺の長さが0.8mmであり、厚さが0.
37mmのものが3枚から成っている。
は、電流の増加とともに、減衰量が飽和する傾向を示
し、最大値も電流値85mAにおいて、23.5 dBに
留まっている。また、電流40mA付近において、偏波
依存性損失(PDL)が増大し、0.8dBを越えた。
なお、このとき用いたファラデー回転子は正方形板状で
あり、正方形の辺の長さが0.8mmであり、厚さが0.
37mmのものが3枚から成っている。
【0030】次に、図1に示したファラデー回転子と同
様の可変ファラデー回転子を用いて、電流の変化に対し
て、ファラデー回転角がなめらかに変化する条件を見つ
けるために行った実験について説明する。
様の可変ファラデー回転子を用いて、電流の変化に対し
て、ファラデー回転角がなめらかに変化する条件を見つ
けるために行った実験について説明する。
【0031】a=0.45〜0.6mm、b=0.6〜1.
0mmの範囲で、2枚の正方形板状ファラデー回転子を
組み合わせて用い、電磁石の電流を変化させて、ファラ
デー回転角の変化を調べた。
0mmの範囲で、2枚の正方形板状ファラデー回転子を
組み合わせて用い、電磁石の電流を変化させて、ファラ
デー回転角の変化を調べた。
【0032】その結果、a/bが0.5未満では、1枚あ
たりのファラデー回転角が10°付近において、ファラ
デー回転角の変化に不可逆的な振る舞いが観察された。
それに対して、a/bが0.5以上であると、ファラデー
回転角の変化は、なめらかになり、光アッテネータを製
作したところ、減衰量と偏波依存性損失(PDL)にお
いて、実用的に使用可能なものができた。
たりのファラデー回転角が10°付近において、ファラ
デー回転角の変化に不可逆的な振る舞いが観察された。
それに対して、a/bが0.5以上であると、ファラデー
回転角の変化は、なめらかになり、光アッテネータを製
作したところ、減衰量と偏波依存性損失(PDL)にお
いて、実用的に使用可能なものができた。
【0033】特に、a/bが0.6以上のとき、光減衰量
の電流値に対する直線性、最大減衰量、および偏波依存
性損失(PDL)において、優れた特性が得られた。
の電流値に対する直線性、最大減衰量、および偏波依存
性損失(PDL)において、優れた特性が得られた。
【0034】なお、a/bが0.6以上であっても、結晶
成長条件の改善によって得られる、優れた均一性を持つ
結晶でなければ、実用的に使用可能な光アッテネータの
ファラデー回転子として用いることはできない。
成長条件の改善によって得られる、優れた均一性を持つ
結晶でなければ、実用的に使用可能な光アッテネータの
ファラデー回転子として用いることはできない。
【0035】また、ガーネット単結晶の保磁力Hcが2
0Oeを越えると、電磁石の電流変化によって、ファラ
デー回転角をなめらかに変化させることができなくな
る。
0Oeを越えると、電磁石の電流変化によって、ファラ
デー回転角をなめらかに変化させることができなくな
る。
【0036】以上説明したように、ガーネット厚膜を用
いたファラデー回転子において、その厚さを増加させる
ように寸法比を選択したところ、減衰特性の優れた光ア
ッテネータを作製することができた。
いたファラデー回転子において、その厚さを増加させる
ように寸法比を選択したところ、減衰特性の優れた光ア
ッテネータを作製することができた。
【0037】ところで、ガーネット厚膜Gd3−xBix
Fe5−y−zAlyGazO12の組成は、次のように
選ばれる。Biの置換量xについては、大きいほうが、
ファラデー回転能を上げるので好ましいが、実際には結
晶成長上の制限から、1.5未満が選ばれる。
Fe5−y−zAlyGazO12の組成は、次のように
選ばれる。Biの置換量xについては、大きいほうが、
ファラデー回転能を上げるので好ましいが、実際には結
晶成長上の制限から、1.5未満が選ばれる。
【0038】また、Alの置換量yとGaの置換量zにつ
いては、いずれも大きくするほど、飽和磁化4πMSを
低下させるので、大きいほうが、電磁石の電流を減らす
ことができる。しかし、ファラデー回転能の温度依存性
の制限などから0.5未満が選ばれる。
いては、いずれも大きくするほど、飽和磁化4πMSを
低下させるので、大きいほうが、電磁石の電流を減らす
ことができる。しかし、ファラデー回転能の温度依存性
の制限などから0.5未満が選ばれる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、光の減衰量を制御する
電流の変化に対して、ほぼ一定の減衰量変化を示し、最
大減衰量を大きくとることができる光アッテネータを提
供することができる。
電流の変化に対して、ほぼ一定の減衰量変化を示し、最
大減衰量を大きくとることができる光アッテネータを提
供することができる。
【図1】本発明の実施の形態による光アッテネータに使
用されるファラデー回転子と磁気回路を示す斜視図。
用されるファラデー回転子と磁気回路を示す斜視図。
【図2】本発明の実施の形態による光アッテネータに使
用される光学部品について、その配置を示す斜視図。
用される光学部品について、その配置を示す斜視図。
【図3】本発明の実施の形態および従来の光アッテネー
タにおける減衰特性を示す図。図3(a)は 本発明の実
施の一形態の光アッテネータにおける減衰特性を示す
図、図3(b)は従来の光アッテネータにおける減衰特性
を示す図。
タにおける減衰特性を示す図。図3(a)は 本発明の実
施の一形態の光アッテネータにおける減衰特性を示す
図、図3(b)は従来の光アッテネータにおける減衰特性
を示す図。
【図4】従来の光アッテネータに使用される光学部品に
ついて、その配置を示す図。
ついて、その配置を示す図。
【図5】従来の光アッテネータに使用されるファラデー
回転子と磁気回路を示す斜視図。
回転子と磁気回路を示す斜視図。
11,12,51 ファラデー回転子 13,53 ヨーク 14,54 コイル 21a,21b,41a,41b 光ファイバ 22a,22b,42a,42b レンズ 23a,23b,43a,43b くさび形複屈折結
晶 24 ファラデー回転子の組 44 可変ファラデー回転子
晶 24 ファラデー回転子の組 44 可変ファラデー回転子
Claims (5)
- 【請求項1】 偏光素子と、ファラデー回転子と、前記
ファラデー回転子の磁化の方向を光路方向に対して変化
させるように制御する磁界印加手段を備える光アッテネ
ータにおいて、前記ファラデー回転子は略正方形板状の
Bi置換希土類鉄ガーネット結晶を用いて構成され、1
枚のBi置換希土類鉄ガーネット結晶における光路方向
の厚さaと略正方形の辺の長さbとの比a/bが0.5
以上であることを特徴とする光アッテネータ。 - 【請求項2】 前記Bi置換希土類鉄ガーネット結晶
は、液相エピタキシャル法によって作製され、この結晶
成長過程において生じた、構成元素の選択的な配列に起
因する磁気異方性を結晶成長後の熱処理によって除去し
たものであることを特徴とする請求項1記載の光アッテ
ネータ。 - 【請求項3】 前記Bi置換希土類鉄ガーネット結晶の
保持力Hcが20Oe以下であることを特徴とする請求
項1または2のいずれかに記載の光アッテネータ。 - 【請求項4】 前記磁界印加手段は、永久磁石による光
路方向の固定磁界と、光路方向に略垂直な磁界を発生す
る電磁石と、この電磁石に流す電流を調節できる可変電
流電源とから成ることを特徴とする請求項1ないし3の
いずれかに記載の光アッテネータ。 - 【請求項5】 前記Bi置換希土類鉄ガーネット結晶
は、Gd3−xBixFe5−y−zAlyGazO
12(ただし、0<x<1.5,0≦y<0.5,0≦z
<0.5)であることを特徴とする請求項1ないし4の
いずれかに記載の光アッテネータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000374677A JP2002174802A (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | 光アッテネータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000374677A JP2002174802A (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | 光アッテネータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002174802A true JP2002174802A (ja) | 2002-06-21 |
Family
ID=18843819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000374677A Pending JP2002174802A (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | 光アッテネータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002174802A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010141492A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-24 | Casio Computer Co Ltd | アンテナ装置、受信装置および電波時計 |
-
2000
- 2000-12-08 JP JP2000374677A patent/JP2002174802A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010141492A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-24 | Casio Computer Co Ltd | アンテナ装置、受信装置および電波時計 |
JP4645732B2 (ja) * | 2008-12-10 | 2011-03-09 | カシオ計算機株式会社 | アンテナ装置、受信装置および電波時計 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0940704B1 (en) | Faraday rotator | |
US20040027637A1 (en) | Farady rotation device and optical device comprising it | |
US6417952B1 (en) | Faraday rotation angle varying device | |
US6833941B2 (en) | Magneto-optic optical device | |
US6108120A (en) | Faraday rotation angle varying apparatus | |
US6392784B1 (en) | Faraday rotator | |
US7379226B2 (en) | Variable optical attenuator | |
US7002732B2 (en) | Magneto-optical devices | |
JP2002174802A (ja) | 光アッテネータ | |
JP4220267B2 (ja) | ファラデー回転子及びそれを用いた光部品 | |
JP3764825B2 (ja) | 光アッテネータ | |
JPH0961772A (ja) | 偏波制御装置 | |
JP3602971B2 (ja) | 磁気光学素子の製造方法 | |
JP2784894B2 (ja) | ファラデー効果素子及びそれを用いた光デバイス並びにそれらの製造方法 | |
JPH1031112A (ja) | 角型ヒステリシスを示すファラデー回転子 | |
JP3881505B2 (ja) | ファラデー回転装置及びそれを用いた光デバイス | |
JP4149248B2 (ja) | 光部品 | |
JP2786016B2 (ja) | 光アイソレータ | |
JPH04304418A (ja) | ファラデー回転子 | |
JPS6120926A (ja) | 磁気光学素子材料 | |
JP2729464B2 (ja) | ファラデー回転子及びそれを用いた光スイッチ | |
JP2004083387A (ja) | 磁性ガーネット材料、ファラデー回転子、光デバイス、ビスマス置換型希土類鉄ガーネット単結晶膜の製造方法および坩堝 | |
JP2002244093A (ja) | 光部品および光可変減衰器および光部品モジュール | |
Umezawa et al. | Variable magneto-optical devices for fiber-optic communication systems | |
JPH04247423A (ja) | 光アイソレータ |