JP2002157108A - 画像処理方法、記録媒体および画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に圧縮データで示される画像の属性を識
別し、圧縮データで示される画像に対して補正処理を行
えるようにすることを目的とする。 【解決手段】 前記解析結果に対応した方法を用いて、
前記圧縮データをビットマップに展開し、前記ビットマ
ップに対して、前記解析結果に基づき識別された画像の
属性に対応した補正処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像の属性に応じ
た補正処理を行うものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像の属性に応じて色処理を制御
するものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
は、圧縮されたデータを解凍し、展開されたビットマッ
プに対して単一の色処理（色補正、色変換、２（ｎ）値
化）を行っていた。このため、圧縮されたデータに対し
ては、展開されたビットマップの属性に適正な色処理を
行うことができなかった。

【０００４】また、最近では圧縮されたデータを解凍
し、展開されたビットマップの色データを解析して、色
処理を切り替えるドライバがある。しかしながら、ビッ
トマップに展開後にデータを解析する処理に負荷がかか
るため処理速度が著しく低下してしまう欠点があった。

【０００５】本発明は、上述の欠点を解消し、簡単に圧
縮データで示される画像の属性を識別し、圧縮データで
示される画像に対して補正処理を行えるようにすること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の点に鑑み
てなされたものであり、本願の画像処理方法は、画像の
属性に応じた補正処理を行う画像処理方法であって、描
画命令に含まれる圧縮データのフォーマットを解析し、
前記解析結果に対応した方法を用いて、前記圧縮データ
をビットマップに展開し、前記ビットマップに対して、
前記解析結果に基づき識別された画像の属性に対応した
補正処理を行うことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】（実施形態１）以下画面を参照し
て本発明に係る一実施形態を詳細に説明する。

【０００８】図１は本実施形態の画像処理印刷方法が適
用される情報処理システムの構成の一例を示すブロック
図である。

【０００９】図１において、１は中央処理装置で、上記
プログラムおよび関連データが記憶されているＦＤ、Ｃ
Ｄ−ＲＯＭ、ＩＣメモリカード等の記憶媒体をシステム
に接続された媒体読取装置６から読み込み、補助記憶装
置３から主記憶装置２にロードされたＯＳやワープロや
表計算といったアプリケーションソフトウエア（以下、
アプリケーション）によって、入力装置４から入力され
る情報を処理して、出力装置５やプリンタ７に出力す
る。なお、本実施形態では、出力装置５はディスプレイ
などの表示装置とし、本来出力装置に含まれるプリンタ
７と区別する。また、入力装置４はキーボード、ポイン
ティングデバイス等で構成されているものとする。さら
に補助記憶装置３は、ハードディスク、光磁気ディスク
で構成されるものであってもいいし、これらの組み合わ
せで構成されるものであってもよい。また、それぞれの
装置がネットワークを介して接続されていようとも、こ
の特許を制約するものではない。

【００１０】図２は媒体読取装置記憶装置に格納されて
いた画像処理方法制御プログラムと関連するデータが中
央処理演算装置に読み込まれ、入力装置から印刷命令が
入力されて、プリンタへデータを送り印刷するまでの概
念図をあらわす。アプリケーション、ドライバともＯＳ
の制御下で機能する。

【００１１】図３は、図２の概念図におけるイメージド
ライバの処理部分を詳しく記したものである。ここでい
うイメージドライバとは、ＯＳから送られる描画命令に
従いPCなどのホスト側でビットマップに展開し、プリン
タに転送するソフトウエアをさす。

【００１２】ＯＳから描画命令と圧縮されたビットマッ
プデータが送られると、描画命令の中にある情報から圧
縮されているデータのフォーマットを識別する（図３−
０）。ドライバにあらかじめ備えられた複数の解凍処理
方法から適当なものを選択し（図３−１）、ビットマッ
プに展開する（図３−２）。展開したビットマップに対
して、圧縮時のデータのフォーマットからテキストやグ
ラフィックスやイメージなどの属性を判断し、その属性
に合った色補正処理を行なう（図３−３）。その後、さ
らにそれぞれの属性に合った色変換処理（図３−４）、
２（ｎ）値化処理（図３−５）してデバイスビットマッ
プに変換する。すべての描画命令に対して処理が終了し
たら、デバイスビットマップをプリンタへ転送する。な
お、色補正をかけるタイミングは圧縮されているデータ
の解凍と同時であっても、解凍後ビットマップに展開さ
れた後でも処理が可能である。

【００１３】図４は、図２の概念図におけるＰＤＬドラ
イバの処理部分を詳しく記したものである。ここでいう
ＰＤＬドライバとは、ＯＳから送られる描画命令をホス
ト側でＰＤＬ（ページ記述言語）に変換してプリンタへ
転送し、プリンタ内部でビットマップに展開するソフト
ウエアをさす。

【００１４】ＯＳから描画命令と圧縮されたビットマッ
プデータが送られると、ドライバで描画命令をＰＤＬに
変換する（図４−０）。プリンタでＰＤＬを解析し、Ｐ
ＤＬの中にある情報から圧縮されているデータのフォー
マットを識別する（図４−１）。プリンタのファームウ
エアにあらかじめ備えられた複数の解凍処理方法から適
当なものを選択し（図４−２）、ビットマップに展開す
る（図４−３）。展開したビットマップに対して、圧縮
時のデータのフォーマットからテキストやグラフィック
スや自然画などの属性を判断し、その属性に合った色補
正処理を行なう（図４−４）。その後、さらにそれぞれ
の属性に合った色変換処理（図４−５）、２（ｎ）値化
処理（図４−６）してデバイスビットマップに変換す
る。ドライバですべての描画命令に対して処理が終了し
たら、ＰＤＬでプリンタに通知し、ビットマップを出力
媒体に転写し印刷する。なお、色補正をかけるタイミン
グは圧縮されているデータの解凍と同時であっても、解
凍後ビットマップに展開された後でも処理が可能であ
る。

【００１５】図５は、一般的な印刷サンプルデータで、
どのようなデータがテキスト、グラフィックス、イメー
ジに識別されるかを示した図である。

【００１６】テキストとは、その名の通り文字のデータ
を示す。

【００１７】グラフィックスとは、円や三角形などの図
を示す。この他に棒グラフや円グラフ、プレゼンテーシ
ョン用資料アプリケーションの背景の画なども含まれ
る。

【００１８】イメージとは、デジタルカメラなどで撮影
した画像を示す。また、アプリケーションで作成した絵
なども含まれる。

【００１９】画像の属性によって、画像の特徴が異な
る。よって、好ましい色再現を行うためには、色補正、
色変換、２（ｎ）値化処理などの色処理を、画像の特徴
に応じて変えることが必要となる。例えば、画像の特徴
は以下のように考えられる。グラフィックでは、鮮やか
な色が使用されることが多い。したがって、色補正、色
変換では、出力画像において色弁別が良好になるように
色の鮮やかさを重視した処理が好ましい。イメージで
は、色の連続性、階調性が重要である。したがって、色
補正、色変換では、出力画像における色の連続性が良好
になるような処理が好ましい。

【００２０】図６は、圧縮されたデータフォーマットが
テキスト、グラフィックス、イメージのいずれの属性に
識別されるかを示した一例である。

【００２１】一般にイメージは高品位な出力が要求さ
れ、またデータも大量になることから、表現できる色数
が多くかつ圧縮率の高いデータフォーマットをイメージ
として識別する。

【００２２】それ以外に色数に制限のあるデータフォー
マットは、グラフィックスやテキストとして識別する。

【００２３】図７は、この画像処理方法制御プログラム
および関連データがＦＤを介してコンピュータにロード
する状態を示している。このＦＤを媒体読取装置にセッ
トすると、主記憶装置に読み込まれているＯＳおよび基
本Ｉ／Ｏプログラムの制御の基に本画像処理方法制御プ
ログラムおよび関連データがＦＤから読み出され、主記
憶装置にロードされたときに動作が可能となる。

【００２４】図８は、本画像処理方法制御プログラムが
ＦＤに格納されているメモリマップを示す。

【００２５】図９は、ＦＤに格納されていた画像処理方
法制御プログラムが、媒体読取装置を介して、補助記憶
装置から主記憶装置にロードされたときのメモリマップ
を示す。

【００２６】本実施形態では、ＦＤから本画像処理方法
制御プログラムを直接、補助記憶装置を介して主記憶装
置に読み込んで実行する例を示したが、本画像処理方法
制御プログラムをＦＤなどの記憶媒体からＨＤなどの補
助記憶装置にセーブしておき、実行するときに主記憶装
置に読み込む形態をとってもよい。

【００２７】また、本画像処理方法制御プログラムを記
録する媒体は、ＦＤ、ＨＤ以外にも、光磁気ディスクや
ＣＤ−ＲＯＭ、ＩＣメモリカード等であってもよい。ま
た、本画像処理方法制御プログラムをＲＯＭに記憶して
おくことも可能である。

【００２８】画像処理方法は図１０、１１に示される画
像処理方法のフローチャートに基づいてプログラム化さ
れたものである。

【００２９】まず、図１０のフローチャートを参照しな
がら本実施形態のイメージドライバ処理を用いた画像印
刷処理方法について説明する。

【００３０】まず、図１−４の入力装置から印刷を実行
するように命令が入力されると、図１−３の補助記憶装
置から図１−１の主記憶装置上に読み込まれたＯＳ、ド
ライバやアプリケーション（図２）のうち、ＯＳがその
メッセージを受け取る。ＯＳは現在アクティブであるア
プリケーションに印刷実行メッセージを送る。

【００３１】アプリケーションは、そのメッセージをＯ
Ｓが認識できるコマンドに変換して印刷するデータやコ
マンドのメッセージを送る。ＯＳはドライバの認識でき
るコマンドに変換して、メッセージを送る。

【００３２】ドライバは描画命令を受け取り（図１０−
０）、圧縮データが含まれる描画命令について、図６に
例として挙げた識別方法により圧縮されたデータをイメ
ージ、テキスト、グラフィックスに識別する（図１０−
１）。それぞれの圧縮データに適した方法でデータを解
凍し（図１０−２）、展開されたビットマップに対して
図１０−１で識別されたタイプ別に、色補正、色変換、
２（ｎ）値化の色処理をして（図１０−３）、ビットマ
ップに展開する（図１０−４）。すべての描画命令が終
了したか判断して（図１０−５）、ビットマップをプリ
ンタに転送する（図１０−６）。

【００３３】次に、図１１のフローチャートを参照しな
がらＰＤＬドライバ処理を用いた画像印刷処理方法につ
いて説明する。

【００３４】イメージドライバ処理と同様に、図１−４
の入力装置から印刷を実行するように命令が入力される
と、図１−３の補助記憶装置から図１−１の主記憶装置
上に読み込まれたＯＳ、ドライバやアプリケーション
（図２）のうち、ＯＳがそのメッセージを受け取る。Ｏ
Ｓは現在アクティブであるアプリケーションに印刷実行
メッセージを送る。

【００３５】アプリケーションは、そのメッセージをＯ
Ｓが認識できるコマンドに変換して印刷するデータやコ
マンドのメッセージを送る。ＯＳはドライバの認識でき
るコマンドに変換して、メッセージを送る。ドライバは
描画命令を受け取り（図１１−０）、それをＰＤＬに変
換してプリンタへ転送する（図１１−１）。プリンタで
PDLと圧縮データをうけとり、図６に例として挙げた識
別方法により圧縮されたデータをイメージ、テキスト、
グラフィックスに識別する（図１１−２）。それぞれの
圧縮データに適した方法でデータを解凍し（図１１−
３）、展開されたビットマップに対して図１１−２で識
別されたタイプ別に、色補正、色変換、２（ｎ）値化の
色処理をして（図１１−４）、ビットマップに展開する
（図１１−５）。すべての描画命令が終了したか判断し
て（図１１−６）、展開された全ビットマップを出力す
る（図１１−７）。

【００３６】上記実施形態では、圧縮データを含む描画
命令が入力された場合の処理について説明した。圧縮デ
ータ以外の画像データを含む描画命令が入力された場合
は、特開平10-051651号公報に記載されているように描
画命令の種類に応じて画像の属性を判定する。

【００３７】例えば、グラフィックの場合、図形を描画
するための描画関数とその図形の色を示すデータで示さ
れる。また、テキストの場合はテキストコマンドおよび
テキストの色示すデータで示される。したがって、図形
を描画される描画関数が含まれる場合はグラフィックと
識別し、テキストコマンドが含まれる場合はテキストと
識別する。

【００３８】なお、画像の属性としては、テキスト、グ
ラフィック、イメージだけでなく、例えば黒文字、白黒
画像など他の属性を用いても構わない。

【００３９】また、圧縮データのフォーマットも他の方
式を用いても構わない。

【００４０】上述した本実施形態によれば、描画命令の
種類に基づき画像の属性を判断する場合は、イメージと
判断される画像に対して、圧縮データのフォーマットを
解析することにより、適切に属性を判断することができ
る。

【００４１】そして、圧縮されたデータの属性に最適な
色処理を実行することができるので、美しい出力結果を
得ることができる。

【００４２】さらに、圧縮されたデータを解凍し、展開
してビットマップのデータを解析する必要がないため、
処理に負荷をかけず高速に処理することができる。

【００４３】

【発明の効果】圧縮されたデータの属性に適した色処理
を実行することができ、美しい出力結果を得ることがで
きる。

【００４４】さらに、圧縮されたデータを解凍、展開す
ることにより得られるビットマップのデータを解析する
ものに比べて、処理に負荷をかけず高速に処理すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態の画像処理印刷方法が適用される情
報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。

【図２】画像処理方法制御プログラムと関連するデータ
が、媒体読取装置記憶装置に格納されていたデータが中
央処理演算装置に読み込まれ、入力装置から印刷命令が
入力されて、プリンタへデータを送り印刷するまでの概
念図である。

【図３】図２の概念図におけるイメージドライバの処理
部分を詳しく記したものである。

【図４】図２の概念図におけるイメージドライバの処理
部分を詳しく記したものである。

【図５】一般的な印刷サンプルデータで、どのようなデ
ータがテキスト、グラフィックス、イメージに識別され
るかを示した図である。

【図６】圧縮されたデータフォーマットがテキスト、グ
ラフィックス、イメージのいずれの属性に識別されるか
を示した表である。

【図７】この画像処理方法制御プログラムおよび関連デ
ータがＦＤを介してコンピュータにロードする状態を示
している。

【図８】本画像処理方法制御プログラムがＦＤに格納さ
れているメモリマップを示す。

【図９】ＦＤに格納されていた画像処理方法制御プログ
ラムが、媒体読取装置を介して、補助記憶装置から主記
憶装置にロードされたときのメモリマップを示す。

【図１０】イメージドライバ処理の一実施形態をあらわ
すフローチャートである。

【図１１】ＰＤＬ処理の一実施形態をあらわすフローチ
ャートである。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像の属性に応じた補正処理を行う画像
   処理方法であって、 描画命令に含まれる圧縮データのフォーマットを解析
   し、 前記解析結果に対応した方法を用いて、前記圧縮データ
   をビットマップに展開し、 前記ビットマップに対して、前記解析結果に基づき識別
   された画像の属性に対応した補正処理を行うことを特徴
   とする画像処理方法。
2. 【請求項２】 画像の属性には、テキスト、グラフィッ
   クス、イメージが含まれることを特徴とする請求項１記
   載の画像処理方法。
3. 【請求項３】 さらに、前記描画命令を解析し画像の属
   性を判定し、 前記描画命令の解析の結果、圧縮データが含まれている
   場合は、該圧縮データのデータフォーマットを解析し画
   像の属性を判定することを特徴とする請求項１記載の画
   像処理方法。
4. 【請求項４】 前記描画命令にテキストコマンドが含ま
   れている場合は、画像の属性をテキストと識別すること
   を特徴とする請求項３記載の画像処理方法。
5. 【請求項５】 前記描画命令に図形を描画するための描
   画関数が含まれ居ている場合は、画像の属性をグラフィ
   ックと識別することを特徴とする請求項３記載の画像処
   理方法。
6. 【請求項６】 前記圧縮データのフォーマットがJPEG方
   式である場合は、画像の属性をイメージと識別すること
   を特徴とする請求項１または２記載の画像処理方法。
7. 【請求項７】 前記描画命令はページ記述言語で記述さ
   れていることを特徴とする請求項１記載の画像処理方
   法。
8. 【請求項８】 前記補正処理には、色補正、色変換およ
   びｎ値化処理が含まれることを特徴とする請求項１記載
   の画像処理方法。
9. 【請求項９】 画像の属性に応じた補正処理を行う画像
   処理方法を実現するためのプログラムを記録する記録媒
   体であって、 描画命令に含まれる圧縮データのフォーマットを解析
   し、 前記解析結果に対応した方法を用いて、前記圧縮データ
   をビットマップに展開し、 前記ビットマップに対して、前記解析結果に基づき識別
   された画像の属性に対応した補正処理を行うプログラム
   を記録する記録媒体。
10. 【請求項１０】 画像の属性に応じた補正処理を行う画
    像形成装置であって、 描画命令に含まれる圧縮データのフォーマットを解析す
    る解析手段と、 前記解析結果に対応した方法を用いて、前記圧縮データ
    をビットマップに展開する展開手段と、 前記ビットマップに対して、前記解析結果に基づき識別
    された画像の属性に対応した補正処理を行う補正処理手
    段と、 前記補正処理された画像データに基づき画像を形成する
    画像形成手段とを有することを特徴とする画像形成装
    置。