JP2002143900A - 汚泥の脱水方法 - Google Patents
汚泥の脱水方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性ポリマ
ーを添加し、得られた凝集汚泥を重力脱水し、次いで重
力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後脱水する方法にお
いて、SSの回収率を大幅に改善し、排水処理の負荷を
著しく軽減する。 【解決手段】 第1反応槽1において、原泥に無機凝集
剤を添加して汚泥を調質すると共に、溶解性リンを固定
化する。第1反応槽1の調質汚泥を、第2反応槽2に送
給し、両性ポリマーを添加して造粒凝集する。第2反応
槽2の造粒凝集汚泥は重力脱水機3で重力脱水する。重
力脱水汚泥は、第3反応槽4において、再度無機凝集剤
を添加する。重力脱水の分離水は、分離水槽8で受け、
沈降したSSを潜り堰12の下部から第3反応槽4に流
入させて共に凝集処理する。第3反応槽4の汚泥は、給
泥ポンプ5で遠心脱水機6に供給し、両性ポリマーを機
内に注入して脱水処理する。
ーを添加し、得られた凝集汚泥を重力脱水し、次いで重
力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後脱水する方法にお
いて、SSの回収率を大幅に改善し、排水処理の負荷を
著しく軽減する。 【解決手段】 第1反応槽1において、原泥に無機凝集
剤を添加して汚泥を調質すると共に、溶解性リンを固定
化する。第1反応槽1の調質汚泥を、第2反応槽2に送
給し、両性ポリマーを添加して造粒凝集する。第2反応
槽2の造粒凝集汚泥は重力脱水機3で重力脱水する。重
力脱水汚泥は、第3反応槽4において、再度無機凝集剤
を添加する。重力脱水の分離水は、分離水槽8で受け、
沈降したSSを潜り堰12の下部から第3反応槽4に流
入させて共に凝集処理する。第3反応槽4の汚泥は、給
泥ポンプ5で遠心脱水機6に供給し、両性ポリマーを機
内に注入して脱水処理する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚泥の脱水方法に係
り、特に、汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性有機高
分子凝集剤(以下「両性ポリマー」と称す。)を添加
し、得られた凝集汚泥を重力脱水し、次いで、重力脱水
汚泥に無機凝集剤を添加した後、脱水する方法におい
て、SSの回収率を高めて排水処理の負荷を軽減する汚
泥の脱水方法に関する。
り、特に、汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性有機高
分子凝集剤(以下「両性ポリマー」と称す。)を添加
し、得られた凝集汚泥を重力脱水し、次いで、重力脱水
汚泥に無機凝集剤を添加した後、脱水する方法におい
て、SSの回収率を高めて排水処理の負荷を軽減する汚
泥の脱水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、下水、し尿又は有機性産業廃水な
どの処理工程で発生する有機性汚泥の処理方法として
は、下記のような方法があるが、それぞれ以下のような
欠点があった。 汚泥にカチオンポリマーを添加した後、ベルトプレ
ス又は遠心脱水機で脱水する方法:脱水効率が悪く、処
理量(処理可能な汚泥量)及び得られる脱水ケーキ含水
率において良好な結果が得られない。 汚泥にカチオンポリマーを添加して重力脱水し、脱
水汚泥に更にカチオン強度が高いカチオンポリマーと無
機凝集剤を添加してベルトプレス等で脱水する方法(特
公平1−17760号公報):処理効率は十分とは言え
ず、しかも、2種類のカチオンポリマーを用いるため、
ポリマーの溶解、注入のためのラインが複雑になる。 汚泥に無機凝集剤を添加した後両性ポリマーを添加
して造粒凝集又は造粒濃縮した後、脱水機で脱水する方
法(特開平4−59100号公報):造粒汚泥を遠心脱
水機で脱水する場合、遠心脱水機内の給泥部及び脱水部
で汚泥フロックが破壊され、十分な脱水を行えない。両
性ポリマーの必要添加量が多い。 汚泥に無機凝集剤を添加して遠心脱水機に供給し、
両性ポリマーを機内注入して脱水する方法:余剰汚泥等
の低濃度で脱水性の悪い汚泥を対象とした場合、固形物
処理量が少なく(液量が律速となるため)、その上、十
分に含水率の低い脱水ケーキを得ることができない。 汚泥を脱水機に供給し、カチオンポリマーを機内注
入して脱水機で脱水する方法:汚泥濃度が低い場合に
は、液量が律速となって固形物処理量が少ない上に、フ
ロック強度が弱いためにケーキ含水率の低減が不十分と
なる。
どの処理工程で発生する有機性汚泥の処理方法として
は、下記のような方法があるが、それぞれ以下のような
欠点があった。 汚泥にカチオンポリマーを添加した後、ベルトプレ
ス又は遠心脱水機で脱水する方法:脱水効率が悪く、処
理量(処理可能な汚泥量)及び得られる脱水ケーキ含水
率において良好な結果が得られない。 汚泥にカチオンポリマーを添加して重力脱水し、脱
水汚泥に更にカチオン強度が高いカチオンポリマーと無
機凝集剤を添加してベルトプレス等で脱水する方法(特
公平1−17760号公報):処理効率は十分とは言え
ず、しかも、2種類のカチオンポリマーを用いるため、
ポリマーの溶解、注入のためのラインが複雑になる。 汚泥に無機凝集剤を添加した後両性ポリマーを添加
して造粒凝集又は造粒濃縮した後、脱水機で脱水する方
法(特開平4−59100号公報):造粒汚泥を遠心脱
水機で脱水する場合、遠心脱水機内の給泥部及び脱水部
で汚泥フロックが破壊され、十分な脱水を行えない。両
性ポリマーの必要添加量が多い。 汚泥に無機凝集剤を添加して遠心脱水機に供給し、
両性ポリマーを機内注入して脱水する方法:余剰汚泥等
の低濃度で脱水性の悪い汚泥を対象とした場合、固形物
処理量が少なく(液量が律速となるため)、その上、十
分に含水率の低い脱水ケーキを得ることができない。 汚泥を脱水機に供給し、カチオンポリマーを機内注
入して脱水機で脱水する方法:汚泥濃度が低い場合に
は、液量が律速となって固形物処理量が少ない上に、フ
ロック強度が弱いためにケーキ含水率の低減が不十分と
なる。
【0003】このような問題点を解決し、凝集剤使用量
の低減、固形物処理量の増大、脱水ケーキ含水率の低減
が可能で、低濃度で脱水性の悪い汚泥であっても効率的
な処理を行うことができる汚泥の脱水方法として、本出
願人は先に、汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性有機
高分子凝集剤を添加し、得られた凝集汚泥を重力脱水
し、次いで、重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後、
遠心脱水機内に両性有機高分子凝集剤を注入しながら該
遠心脱水機で遠心脱水する方法を提案した(特開平9−
76000号公報)。
の低減、固形物処理量の増大、脱水ケーキ含水率の低減
が可能で、低濃度で脱水性の悪い汚泥であっても効率的
な処理を行うことができる汚泥の脱水方法として、本出
願人は先に、汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性有機
高分子凝集剤を添加し、得られた凝集汚泥を重力脱水
し、次いで、重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後、
遠心脱水機内に両性有機高分子凝集剤を注入しながら該
遠心脱水機で遠心脱水する方法を提案した(特開平9−
76000号公報)。
【0004】図3は、特開平9−76000号公報に記
載される方法を説明する系統図であり、この方法におい
ては、第1反応槽1において、まず被処理汚泥(原泥)
に無機凝集剤を添加して撹拌することにより、汚泥の荷
電を中和して汚泥を調質すると共に、溶解性リンの固定
化を行う。第1反応槽1の調質汚泥は、更に第2反応槽
2に送給し、両性ポリマーを添加して撹拌することによ
り、造粒凝集させる。第2反応槽2の造粒凝集汚泥は重
力脱水機3で重力脱水する。重力脱水汚泥は、次いで第
3反応槽4において、再度無機凝集剤を添加して強撹拌
し、より一層高度に汚泥の荷電中和を行う。第3反応槽
4の汚泥は、給泥ポンプ5で遠心脱水機6に供給し、両
性ポリマーを機内に注入して脱水処理する。
載される方法を説明する系統図であり、この方法におい
ては、第1反応槽1において、まず被処理汚泥(原泥)
に無機凝集剤を添加して撹拌することにより、汚泥の荷
電を中和して汚泥を調質すると共に、溶解性リンの固定
化を行う。第1反応槽1の調質汚泥は、更に第2反応槽
2に送給し、両性ポリマーを添加して撹拌することによ
り、造粒凝集させる。第2反応槽2の造粒凝集汚泥は重
力脱水機3で重力脱水する。重力脱水汚泥は、次いで第
3反応槽4において、再度無機凝集剤を添加して強撹拌
し、より一層高度に汚泥の荷電中和を行う。第3反応槽
4の汚泥は、給泥ポンプ5で遠心脱水機6に供給し、両
性ポリマーを機内に注入して脱水処理する。
【0005】この重力脱水機3では、一般に汚泥濃度6
〜10%に脱水されるが、後工程の第3反応槽4を好適
濃度とすると共に、給泥ポンプ5による安定供給を行う
ために、給泥ポンプ5の吐出量を所定値としたときに、
第3反応槽4の液位が一定となるように、必要に応じて
分離水の一部を重力脱水機3の分離水槽3Aから第3反
応槽4に溢流させる。
〜10%に脱水されるが、後工程の第3反応槽4を好適
濃度とすると共に、給泥ポンプ5による安定供給を行う
ために、給泥ポンプ5の吐出量を所定値としたときに、
第3反応槽4の液位が一定となるように、必要に応じて
分離水の一部を重力脱水機3の分離水槽3Aから第3反
応槽4に溢流させる。
【0006】この方法においては、汚泥に無機凝集剤を
添加した後、両性ポリマーを添加して得られた凝集汚泥
を重力脱水するため、さほど強いフロック強度は必要と
されず、このため、凝集汚泥を遠心脱水する場合に比べ
て薬注量を大幅に(一般には2/3程度に)低減でき
る。
添加した後、両性ポリマーを添加して得られた凝集汚泥
を重力脱水するため、さほど強いフロック強度は必要と
されず、このため、凝集汚泥を遠心脱水する場合に比べ
て薬注量を大幅に(一般には2/3程度に)低減でき
る。
【0007】そして、重力脱水により予め濃縮された重
力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後、遠心脱水機に供
給して、機内に両性ポリマーを注入して遠心脱水処理す
るため、機内で形成されるフロック強度が強く、水量負
荷が低減されることにより、汚泥処理量が増大し、得ら
れるケーキの含水率も十分に低減することができる。
力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後、遠心脱水機に供
給して、機内に両性ポリマーを注入して遠心脱水処理す
るため、機内で形成されるフロック強度が強く、水量負
荷が低減されることにより、汚泥処理量が増大し、得ら
れるケーキの含水率も十分に低減することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平9−76000号公報に記載される方法では、次の
ような不具合があった。即ち、分離水槽3Aにおいて重
力脱水機3の分離水のSSが沈降する。沈降したSS
は、分離水槽3Aの下部で濃縮され、最終的にはこのS
Sの大部分は分離水と共に系外へ排出される。この結
果、SS回収率が低くなり、系外へ排出した分離水の排
水処理の負荷も高い。
開平9−76000号公報に記載される方法では、次の
ような不具合があった。即ち、分離水槽3Aにおいて重
力脱水機3の分離水のSSが沈降する。沈降したSS
は、分離水槽3Aの下部で濃縮され、最終的にはこのS
Sの大部分は分離水と共に系外へ排出される。この結
果、SS回収率が低くなり、系外へ排出した分離水の排
水処理の負荷も高い。
【0009】本発明は、この特開平9−76000号公
報に記載される方法の問題点を解決し、汚泥に無機凝集
剤を添加した後、両性ポリマーを添加し、得られた凝集
汚泥を重力脱水し、次いで重力脱水汚泥に無機凝集剤を
添加した後脱水する方法において、SSの回収率を大幅
に改善し、排水処理の負荷を著しく軽減することができ
る汚泥の脱水方法を提供することを目的とする。
報に記載される方法の問題点を解決し、汚泥に無機凝集
剤を添加した後、両性ポリマーを添加し、得られた凝集
汚泥を重力脱水し、次いで重力脱水汚泥に無機凝集剤を
添加した後脱水する方法において、SSの回収率を大幅
に改善し、排水処理の負荷を著しく軽減することができ
る汚泥の脱水方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の汚泥の脱水方法
は、汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性有機高分子凝
集剤を添加し、得られた凝集汚泥を重力脱水し、次い
で、重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後、脱水する
方法において、前記重力脱水で得られる分離水を受ける
分離水槽と、前記重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加する
反応槽とを潜り堰を介して連通させたことを特徴とす
る。
は、汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性有機高分子凝
集剤を添加し、得られた凝集汚泥を重力脱水し、次い
で、重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後、脱水する
方法において、前記重力脱水で得られる分離水を受ける
分離水槽と、前記重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加する
反応槽とを潜り堰を介して連通させたことを特徴とす
る。
【0011】本発明では、重力脱水で得られる分離水を
受ける分離水槽と、重力汚泥に無機凝集剤を添加する反
応槽とを潜り堰を介して連通させたため、分離水槽内で
沈降した分離水中のSSは、潜り堰の下を通って反応槽
に流入し重力脱水汚泥と共に無機凝集剤で凝集処理され
て脱水工程へ送給される。一方、分離水槽でSSが沈降
して、清澄になった分離水は、分離水槽から溢流し、系
外へ排出される。
受ける分離水槽と、重力汚泥に無機凝集剤を添加する反
応槽とを潜り堰を介して連通させたため、分離水槽内で
沈降した分離水中のSSは、潜り堰の下を通って反応槽
に流入し重力脱水汚泥と共に無機凝集剤で凝集処理され
て脱水工程へ送給される。一方、分離水槽でSSが沈降
して、清澄になった分離水は、分離水槽から溢流し、系
外へ排出される。
【0012】本発明では、このようにして、重力脱水汚
泥に、重力脱水分離水のSS濃度が高い部分を導入する
ことによって、SSの回収率を大幅に高めることができ
る。
泥に、重力脱水分離水のSS濃度が高い部分を導入する
ことによって、SSの回収率を大幅に高めることができ
る。
【0013】本発明において、無機凝集剤を添加した重
力脱水汚泥の脱水工程は、例えば、次のようにして行う
ことが好ましい。 無機凝集剤を添加した重力脱水汚泥を遠心脱水機内
に両性有機高分子凝集剤を注入しながら該遠心脱水機で
遠心脱水する。 無機凝集剤を添加した重力脱水汚泥に、さらに両性
有機高分子凝集剤を添加して機械式脱水機で脱水する。
力脱水汚泥の脱水工程は、例えば、次のようにして行う
ことが好ましい。 無機凝集剤を添加した重力脱水汚泥を遠心脱水機内
に両性有機高分子凝集剤を注入しながら該遠心脱水機で
遠心脱水する。 無機凝集剤を添加した重力脱水汚泥に、さらに両性
有機高分子凝集剤を添加して機械式脱水機で脱水する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
細に説明する。
【0015】図1,2は本発明の実施の形態を示す系統
図である。
図である。
【0016】図1の方法においては、第1反応槽1にお
いて、まず被処理汚泥(原泥)に無機凝集剤を添加して
撹拌することにより、汚泥の荷電を中和して汚泥を調質
すると共に、溶解性リンの固定化を行う。
いて、まず被処理汚泥(原泥)に無機凝集剤を添加して
撹拌することにより、汚泥の荷電を中和して汚泥を調質
すると共に、溶解性リンの固定化を行う。
【0017】第1反応槽1の調質汚泥は、更に第2反応
槽2に送給し、両性ポリマーを添加して撹拌することに
より、造粒凝集させる。
槽2に送給し、両性ポリマーを添加して撹拌することに
より、造粒凝集させる。
【0018】本発明において、第1反応槽1に添加する
無機凝集剤としては、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム、
塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、
ポリ硫酸鉄などを挙げることができる。
無機凝集剤としては、塩化第二鉄、硫酸アルミニウム、
塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、
ポリ硫酸鉄などを挙げることができる。
【0019】第1反応槽1への無機凝集剤の添加量は使
用する化合物の種類にもよるが、汚泥のSSに対して5
〜15重量%とするのが好ましい。
用する化合物の種類にもよるが、汚泥のSSに対して5
〜15重量%とするのが好ましい。
【0020】一方、両性ポリマーとしては、カチオン性
構成単位(カチオン基)量(以下「カチオン量」と称
す。)を示すpH3でコロイド滴定したコロイド当量値
(a値)が1.0〜3.7meq/g、アニオン性構成
単位(アニオン基)量(以下、「アニオン量」と称
す。)とカチオン性構成単位量の差を示すpH7でコロ
イド滴定したコロイド当量値(b値)が−1.7〜0.
7meq/gであり、かつアニオン量/カチオン量の比
を示す(a−b)/aの値が0.8〜1.8の範囲にあ
るものが好ましい。
構成単位(カチオン基)量(以下「カチオン量」と称
す。)を示すpH3でコロイド滴定したコロイド当量値
(a値)が1.0〜3.7meq/g、アニオン性構成
単位(アニオン基)量(以下、「アニオン量」と称
す。)とカチオン性構成単位量の差を示すpH7でコロ
イド滴定したコロイド当量値(b値)が−1.7〜0.
7meq/gであり、かつアニオン量/カチオン量の比
を示す(a−b)/aの値が0.8〜1.8の範囲にあ
るものが好ましい。
【0021】このような両性ポリマーとしては、例えば
アニオン性のモノマー成分及びカチオン性のモノマー成
分の共重合体、アニオン性のモノマー成分、カチオン性
のモノマー成分及びノニオン性のモノマー成分の共重合
体、或いはアニオン性のモノマー成分とノニオン性のモ
ノマー成分の共重合体のマンニッヒ変性物又はホフマン
分解物などを挙げることができる。
アニオン性のモノマー成分及びカチオン性のモノマー成
分の共重合体、アニオン性のモノマー成分、カチオン性
のモノマー成分及びノニオン性のモノマー成分の共重合
体、或いはアニオン性のモノマー成分とノニオン性のモ
ノマー成分の共重合体のマンニッヒ変性物又はホフマン
分解物などを挙げることができる。
【0022】ここで、アニオン性のモノマー成分として
は、例えばアクリル酸(AA)、アクリル酸ナトリウム
(NaA)、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウムな
どを挙げることができる。カチオン性のモノマー成分と
しては、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート(DAM)、
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びそ
れらの四級化物などを挙げることができる。四級化物と
しては、具体的にはジメチルアミノエチルアクリレート
四級化物(DAA)などを挙げることができる。また、
ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの塩酸塩(DA
PAAm)を用いても良い。ノニオン性のモノマー成分
としては、例えばアクリルアミド(AAm)、メタアク
リルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ドなどを挙げることができる。また、これらの化合物の
共重合体として、具体的にはDAA/AA/AAm共重
合体、DAM/AA/AAm共重合体、DAPAAm/
AA/AAm共重合体、DAA/AA共重合体、又はN
aA/AAm共重合体のマンニッヒ変性物などを挙げる
ことができる。
は、例えばアクリル酸(AA)、アクリル酸ナトリウム
(NaA)、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウムな
どを挙げることができる。カチオン性のモノマー成分と
しては、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート(DAM)、
ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びそ
れらの四級化物などを挙げることができる。四級化物と
しては、具体的にはジメチルアミノエチルアクリレート
四級化物(DAA)などを挙げることができる。また、
ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの塩酸塩(DA
PAAm)を用いても良い。ノニオン性のモノマー成分
としては、例えばアクリルアミド(AAm)、メタアク
リルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ドなどを挙げることができる。また、これらの化合物の
共重合体として、具体的にはDAA/AA/AAm共重
合体、DAM/AA/AAm共重合体、DAPAAm/
AA/AAm共重合体、DAA/AA共重合体、又はN
aA/AAm共重合体のマンニッヒ変性物などを挙げる
ことができる。
【0023】第2反応槽2への上記両性ポリマーの添加
量は、汚泥のSSに対して0.4〜1.2重量%とする
のが好ましい。
量は、汚泥のSSに対して0.4〜1.2重量%とする
のが好ましい。
【0024】第2反応槽2の造粒凝集汚泥は重力脱水機
3で重力脱水する。この重力脱水機3としては、傾斜ス
クリーン(ウェッジワイヤスクリーン)、濾布走行型
(ベルトプレス)、ロータリースクリーン型などを採用
することができる。
3で重力脱水する。この重力脱水機3としては、傾斜ス
クリーン(ウェッジワイヤスクリーン)、濾布走行型
(ベルトプレス)、ロータリースクリーン型などを採用
することができる。
【0025】重力脱水汚泥は、シューター9で第3反応
槽4に投入し、第3反応槽4において、再度無機凝集剤
を添加して強撹拌し、より一層高度に汚泥の荷電中和を
行う。一方、重力脱水の分離水は、重力脱水機3の下方
に設けられた水受部7から分離水槽8に供給される。
槽4に投入し、第3反応槽4において、再度無機凝集剤
を添加して強撹拌し、より一層高度に汚泥の荷電中和を
行う。一方、重力脱水の分離水は、重力脱水機3の下方
に設けられた水受部7から分離水槽8に供給される。
【0026】図1において、分離水槽8はその底面が第
3反応槽4に向けて下り勾配となる傾斜面とされてお
り、また、分離水槽8と第3反応槽4には、潜り堰1
1,12,14と溢流堰13,15が設けられている。
潜り堰11,12,14は、下部が開放され、この開放
部に連通部を形成するものであり、溢流堰13,15は
槽底部から立設されて、上部に水が溢流可能な隔壁を形
成するものである。
3反応槽4に向けて下り勾配となる傾斜面とされてお
り、また、分離水槽8と第3反応槽4には、潜り堰1
1,12,14と溢流堰13,15が設けられている。
潜り堰11,12,14は、下部が開放され、この開放
部に連通部を形成するものであり、溢流堰13,15は
槽底部から立設されて、上部に水が溢流可能な隔壁を形
成するものである。
【0027】潜り堰11は分離水槽8の略中央部分に設
けられ、潜り堰12と溢流堰13とは分離水槽8と第3
反応槽4との境界部分に設けられている。また、潜り堰
14は第3反応槽4において、溢流堰13と撹拌機との
間に設けられ、溢流堰15は、第3反応槽4の汚泥排出
側の壁面と撹拌機との間に設けられている。
けられ、潜り堰12と溢流堰13とは分離水槽8と第3
反応槽4との境界部分に設けられている。また、潜り堰
14は第3反応槽4において、溢流堰13と撹拌機との
間に設けられ、溢流堰15は、第3反応槽4の汚泥排出
側の壁面と撹拌機との間に設けられている。
【0028】重力脱水の分離水は、分離水槽8の潜り堰
11,12で囲まれた水域22に供給され、分離水中の
SSはこの水域22で沈降し、分離水槽8の底面8Aの
傾斜面を流下し、潜り堰12の下部連通部から水域23
に入り、更に溢流堰13を溢流して第3反応槽4の水域
24に流入する。そして、シューター9から水域24に
投入される重力脱水汚泥及び水域24に注入される無機
凝集剤と共に潜り堰14の下部連通部から水域25に流
入し、ここで、撹拌下重力脱水汚泥と共に無機凝集剤に
より凝集処理される。凝集汚泥は溢流堰15を溢流して
水域26に到り、給泥ポンプ5により引き抜かれ、遠心
脱水機6に送給される。
11,12で囲まれた水域22に供給され、分離水中の
SSはこの水域22で沈降し、分離水槽8の底面8Aの
傾斜面を流下し、潜り堰12の下部連通部から水域23
に入り、更に溢流堰13を溢流して第3反応槽4の水域
24に流入する。そして、シューター9から水域24に
投入される重力脱水汚泥及び水域24に注入される無機
凝集剤と共に潜り堰14の下部連通部から水域25に流
入し、ここで、撹拌下重力脱水汚泥と共に無機凝集剤に
より凝集処理される。凝集汚泥は溢流堰15を溢流して
水域26に到り、給泥ポンプ5により引き抜かれ、遠心
脱水機6に送給される。
【0029】一方、水域22でSSが沈降し、清澄度が
高められた分離水は、潜り堰11の下部連通部から水域
21を経て系外へ排出される。
高められた分離水は、潜り堰11の下部連通部から水域
21を経て系外へ排出される。
【0030】本発明においては、一般に、重力脱水機3
で、汚泥濃度6〜10%に脱水されるが、後工程の第3
反応槽4を好適濃度とすると共に、給泥ポンプ5による
安定供給を行うために、上述の如く、給泥ポンプ5の吐
出量を所定値としたときに、分離水槽8からのSS濃度
の高い分離水を第3反応槽4に流入させることにより、
第3反応槽4から給泥ポンプ5で引き抜かれる重力脱水
汚泥の濃度は3〜5%となるように調整するのが好まし
い。
で、汚泥濃度6〜10%に脱水されるが、後工程の第3
反応槽4を好適濃度とすると共に、給泥ポンプ5による
安定供給を行うために、上述の如く、給泥ポンプ5の吐
出量を所定値としたときに、分離水槽8からのSS濃度
の高い分離水を第3反応槽4に流入させることにより、
第3反応槽4から給泥ポンプ5で引き抜かれる重力脱水
汚泥の濃度は3〜5%となるように調整するのが好まし
い。
【0031】なお、第3反応槽4に添加する無機凝集剤
としては、前述の第1反応槽1に添加する無機凝集剤と
同様のものを用いることができ、その添加量は、汚泥の
SSに対して3〜7重量%とするのが好ましい。
としては、前述の第1反応槽1に添加する無機凝集剤と
同様のものを用いることができ、その添加量は、汚泥の
SSに対して3〜7重量%とするのが好ましい。
【0032】給泥ポンプ5の吐出量は、第3反応槽4内
の汚泥濃度が上記好適範囲となるように適宜調整する
が、給泥ポンプ5の吐出量は、重力脱水機3からの重力
脱水汚泥量よりも大きい値に設定する必要がある。この
給泥ポンプの吐出量と、重力脱水汚泥量との差が、分離
水槽8にて沈降し、分離水槽8から潜り堰12の下部を
通り、溢流堰13を溢流して第3反応槽4に流入したS
S量に相当する。具体的には、原泥濃度0.8%で原泥
供給量が20m3/hrのときに、第3反応槽4内の汚
泥濃度4%とするためには、給泥ポンプ5の吐出量は4
m3/hr程度とされる。
の汚泥濃度が上記好適範囲となるように適宜調整する
が、給泥ポンプ5の吐出量は、重力脱水機3からの重力
脱水汚泥量よりも大きい値に設定する必要がある。この
給泥ポンプの吐出量と、重力脱水汚泥量との差が、分離
水槽8にて沈降し、分離水槽8から潜り堰12の下部を
通り、溢流堰13を溢流して第3反応槽4に流入したS
S量に相当する。具体的には、原泥濃度0.8%で原泥
供給量が20m3/hrのときに、第3反応槽4内の汚
泥濃度4%とするためには、給泥ポンプ5の吐出量は4
m3/hr程度とされる。
【0033】第3反応槽4の汚泥は、給泥ポンプ5で遠
心脱水機6に供給し、両性ポリマーを機内に注入して脱
水処理する。遠心脱水機6に注入される両性ポリマーと
しては、好ましくは、前述の第2反応槽2に添加される
両性ポリマーと同一のものが使用され、その添加量は、
汚泥のSSに対して0.2〜0.6重量%程度とするの
が好ましい。
心脱水機6に供給し、両性ポリマーを機内に注入して脱
水処理する。遠心脱水機6に注入される両性ポリマーと
しては、好ましくは、前述の第2反応槽2に添加される
両性ポリマーと同一のものが使用され、その添加量は、
汚泥のSSに対して0.2〜0.6重量%程度とするの
が好ましい。
【0034】この遠心脱水処理では、給泥される汚泥が
既に十分に濃縮されており、フロックの強度が強いた
め、固形物処理量が多く、ケーキ含水率を十分に低下さ
せることができる。
既に十分に濃縮されており、フロックの強度が強いた
め、固形物処理量が多く、ケーキ含水率を十分に低下さ
せることができる。
【0035】図2に示す方法は、第3反応槽4からの汚
泥を、遠心脱水機6内にて両性ポリマーを注入しながら
遠心脱水する代りに、第4反応槽10において、両性ポ
リマーを添加した後、機械式脱水機で脱水する点が、図
1に示す方法と異なり、その他は同様の処理が行われ
る。図2において、図1に示す部材と同一機能を奏する
部材には同一符号を付してある。
泥を、遠心脱水機6内にて両性ポリマーを注入しながら
遠心脱水する代りに、第4反応槽10において、両性ポ
リマーを添加した後、機械式脱水機で脱水する点が、図
1に示す方法と異なり、その他は同様の処理が行われ
る。図2において、図1に示す部材と同一機能を奏する
部材には同一符号を付してある。
【0036】第4反応槽10と第3反応槽4との境界部
には、溢流堰15、潜り堰16が設けられ、第4反応槽
9の汚泥排出側の壁面と撹拌機との間には溢流堰17が
設けられている。
には、溢流堰15、潜り堰16が設けられ、第4反応槽
9の汚泥排出側の壁面と撹拌機との間には溢流堰17が
設けられている。
【0037】第3反応槽4からの汚泥は、溢流堰15の
上部を溢流して水域26に流入し、その後、潜り堰16
の下部の連通部を通って水域27に流入し、両性ポリマ
ーにより更に凝集処理される。凝集処理汚泥は、溢流堰
17を溢流し、水域28から給泥ポンプ5により引き抜
かれ、後段の機械式脱水機に送給させて脱水処理され
る。
上部を溢流して水域26に流入し、その後、潜り堰16
の下部の連通部を通って水域27に流入し、両性ポリマ
ーにより更に凝集処理される。凝集処理汚泥は、溢流堰
17を溢流し、水域28から給泥ポンプ5により引き抜
かれ、後段の機械式脱水機に送給させて脱水処理され
る。
【0038】この第4反応槽9に注入される両性ポリマ
ーとしても、好ましくは、前述の第2反応槽2に添加さ
れる両性ポリマーと同一のものが使用され、その添加量
は、汚泥のSSに対して0.2〜0.6重量%程度とす
るのが好ましい。
ーとしても、好ましくは、前述の第2反応槽2に添加さ
れる両性ポリマーと同一のものが使用され、その添加量
は、汚泥のSSに対して0.2〜0.6重量%程度とす
るのが好ましい。
【0039】また、機械式脱水機としては、遠心分離
機、スクリュープレス、多重円板型脱水機等を用いるこ
とができる。
機、スクリュープレス、多重円板型脱水機等を用いるこ
とができる。
【0040】図2に示す方法においても、図1に示す方
法と同様に良好な処理効果を得ることができる。
法と同様に良好な処理効果を得ることができる。
【0041】このような本発明の汚泥の脱水方法によれ
ば、脱水性の悪い汚泥の処理においても、カチオンポリ
マーのみを用いる従来法に比べて、汚泥処理量は2倍に
増大し、また、得られるケーキ含水率は4%以上低減で
きる。また、無機凝集剤を添加した後、両性ポリマーを
添加して重力脱水し、更に無機凝集剤を添加した後両性
ポリマーを添加し、これをベルトプレス脱水又は遠心脱
水する方法に比べても汚泥処理量を6割以上増加させる
と共に、得られるケーキ含水率を1〜2%程度低減でき
る。更に、SS回収率においては、図3に示す特開平9
−76000号公報の方法に比べて、後述の実施例及び
比較例の結果からも明らかなように、重力脱水部におい
て5〜9%、系全体として4〜8%も高めることができ
る。
ば、脱水性の悪い汚泥の処理においても、カチオンポリ
マーのみを用いる従来法に比べて、汚泥処理量は2倍に
増大し、また、得られるケーキ含水率は4%以上低減で
きる。また、無機凝集剤を添加した後、両性ポリマーを
添加して重力脱水し、更に無機凝集剤を添加した後両性
ポリマーを添加し、これをベルトプレス脱水又は遠心脱
水する方法に比べても汚泥処理量を6割以上増加させる
と共に、得られるケーキ含水率を1〜2%程度低減でき
る。更に、SS回収率においては、図3に示す特開平9
−76000号公報の方法に比べて、後述の実施例及び
比較例の結果からも明らかなように、重力脱水部におい
て5〜9%、系全体として4〜8%も高めることができ
る。
【0042】このような本発明の汚泥の脱水方法は、下
水、廃水の処理に伴って発生する余剰汚泥、混合汚泥、
消化汚泥などの脱水処理に有効である。
水、廃水の処理に伴って発生する余剰汚泥、混合汚泥、
消化汚泥などの脱水処理に有効である。
【0043】
【実施例】以下に、比較例及び実施例を挙げて本発明を
より具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に限定されるものではない。
より具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0044】なお、以下の実施例及び比較例において
は、原泥として下水オキシデーションディッチ法余剰汚
泥(濃度0.6%)の処理を行った。また、無機凝集
剤、両性ポリマー、カチオンポリマーとしては、下記の
ものを用いた。 無機凝集剤:PAC 両性ポリマー:pH3におけるコロイド当量(a)値が
2.6meq/g、pH7におけるコロイド当量(b)
値が0meq/gで(a−b)/aの値が1のDAA/
AA/AAm共重合体を用いた。 カチオンポリマー:栗田工業(株)製「クリフィックス
CP604」
は、原泥として下水オキシデーションディッチ法余剰汚
泥(濃度0.6%)の処理を行った。また、無機凝集
剤、両性ポリマー、カチオンポリマーとしては、下記の
ものを用いた。 無機凝集剤:PAC 両性ポリマー:pH3におけるコロイド当量(a)値が
2.6meq/g、pH7におけるコロイド当量(b)
値が0meq/gで(a−b)/aの値が1のDAA/
AA/AAm共重合体を用いた。 カチオンポリマー:栗田工業(株)製「クリフィックス
CP604」
【0045】また、重力脱水機としてのベルトプレス型
脱水機及び遠心脱水機としては、下記のものを用いた。 ベルトプレス型脱水機:栗田工業(株)製「ハイドプレ
スPA1250」:有効濾布幅1.0m 遠心脱水機:巴工業社製「PM−35000」:公称能
力10m3/hr(60kg/hr)
脱水機及び遠心脱水機としては、下記のものを用いた。 ベルトプレス型脱水機:栗田工業(株)製「ハイドプレ
スPA1250」:有効濾布幅1.0m 遠心脱水機:巴工業社製「PM−35000」:公称能
力10m3/hr(60kg/hr)
【0046】比較例1(特開平9−76000号公報記
載の方法) 図3に示す方法により、下記条件で、原泥の脱水処理を
行った。 [処理条件] 汚泥供給量:20m3/hr 第1反応槽への無機凝集剤添加量:汚泥SSに対して1
0重量% 第2反応槽への両性ポリマー添加量:汚泥SSに対して
0.8重量% 第3反応槽への無機凝集剤添加量:汚泥SSに対して5
重量% 遠心脱水機6への両性ポリマー注入量:汚泥SSに対し
て0.4重量% SS供給量:120kg/hr(=20m3/hr×
0.6%×1000) 重力脱水汚泥濃度:8% 脱水機への供給汚泥濃度:4% 脱水機への供給汚泥量(給泥ポンプの吐出量):3m3
/hr 分離水槽から系外へ排出される分離水量:17m3/h
r(=20m3/hr−3m3/hr) 遠心脱水機のSS回収率:95% 脱水ケーキ含水率:78%
載の方法) 図3に示す方法により、下記条件で、原泥の脱水処理を
行った。 [処理条件] 汚泥供給量:20m3/hr 第1反応槽への無機凝集剤添加量:汚泥SSに対して1
0重量% 第2反応槽への両性ポリマー添加量:汚泥SSに対して
0.8重量% 第3反応槽への無機凝集剤添加量:汚泥SSに対して5
重量% 遠心脱水機6への両性ポリマー注入量:汚泥SSに対し
て0.4重量% SS供給量:120kg/hr(=20m3/hr×
0.6%×1000) 重力脱水汚泥濃度:8% 脱水機への供給汚泥濃度:4% 脱水機への供給汚泥量(給泥ポンプの吐出量):3m3
/hr 分離水槽から系外へ排出される分離水量:17m3/h
r(=20m3/hr−3m3/hr) 遠心脱水機のSS回収率:95% 脱水ケーキ含水率:78%
【0047】この処理において、分離水槽から系外へ排
出される分離水のSS濃度は600mg/Lであり、分
離水中に含有されて系外に排出されるSSは、下記式に
より算出されるように、10.2kg/hrである。 系外へ排出されるSS=17×600/1000=1
0.2kg/hr
出される分離水のSS濃度は600mg/Lであり、分
離水中に含有されて系外に排出されるSSは、下記式に
より算出されるように、10.2kg/hrである。 系外へ排出されるSS=17×600/1000=1
0.2kg/hr
【0048】従って、重力脱水部のSS回収率は、重力
脱水部へのSS供給量120kg/hrと、上記SS排
出量10.2kg/hrとから、下記式で算出されるよ
うに92%である。 重力脱水部のSS回収率=(120−10.2)/12
0×100=91.5%
脱水部へのSS供給量120kg/hrと、上記SS排
出量10.2kg/hrとから、下記式で算出されるよ
うに92%である。 重力脱水部のSS回収率=(120−10.2)/12
0×100=91.5%
【0049】また、遠心脱水機のSS回収率は95%で
あることから、系全体のSS回収率は、下記式で算出さ
れるように、87.4%である。 系全体のSS回収率:91.5×95/100=86.
9%
あることから、系全体のSS回収率は、下記式で算出さ
れるように、87.4%である。 系全体のSS回収率:91.5×95/100=86.
9%
【0050】実施例1 分離水槽として、図1に示す隔壁を設けたものを用いた
こと以外は、比較例1と同様の条件で汚泥の処理を行っ
た。
こと以外は、比較例1と同様の条件で汚泥の処理を行っ
た。
【0051】その結果、分離水槽から系外へ排出される
分離水のSS濃度は50mg/Lであり、分離水中に含
有されて系外に排出されるSSは、下記式により算出さ
れるように、0.85kg/hrである。 系外へ排出されるSS=17×50/1000=0.8
5kg/hr
分離水のSS濃度は50mg/Lであり、分離水中に含
有されて系外に排出されるSSは、下記式により算出さ
れるように、0.85kg/hrである。 系外へ排出されるSS=17×50/1000=0.8
5kg/hr
【0052】従って、重力脱水部のSS回収率は、重力
脱水部へのSS供給量120kg/hrと、上記SS排
出量0.85kg/hrとから、下記式で算出されるよ
うに99.3%である。 重力脱水部のSS回収率=(120−0.85)/12
0×100=99.3%
脱水部へのSS供給量120kg/hrと、上記SS排
出量0.85kg/hrとから、下記式で算出されるよ
うに99.3%である。 重力脱水部のSS回収率=(120−0.85)/12
0×100=99.3%
【0053】また、遠心脱水機のSS回収率は95%で
あることから、系全体のSS回収率は、下記式で算出さ
れるように、94.3%である。 系全体のSS回収率:99.3×95/100=94.
3%
あることから、系全体のSS回収率は、下記式で算出さ
れるように、94.3%である。 系全体のSS回収率:99.3×95/100=94.
3%
【0054】上記比較例1及び実施例1の結果を表1に
まとめて示す。
まとめて示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】上記実施例1及び比較例1の結果からも
明らかなように、本発明の汚泥の脱水方法によれば、汚
泥に無機凝集剤を添加した後両性ポリマーを添加し、得
られた凝集汚泥を重力脱水し、次いで重力脱水汚泥に無
機凝集剤を添加した後脱水する方法において、SSの回
収率を大幅に改善し、排水処理の負荷を著しく軽減する
ことができる。
明らかなように、本発明の汚泥の脱水方法によれば、汚
泥に無機凝集剤を添加した後両性ポリマーを添加し、得
られた凝集汚泥を重力脱水し、次いで重力脱水汚泥に無
機凝集剤を添加した後脱水する方法において、SSの回
収率を大幅に改善し、排水処理の負荷を著しく軽減する
ことができる。
【図1】本発明の汚泥の脱水方法の一実施の形態を示す
系統図である。
系統図である。
【図2】本発明の汚泥の脱水方法の他の実施の形態を示
す系統図である。
す系統図である。
【図3】特開平9−76000号公報に記載される方法
を示す系統図である。
を示す系統図である。
1 第1反応槽 2 第2反応槽 3 重力脱水機 4 第3反応槽 5 給泥ポンプ 6 遠心脱水機 7 水受部 8 分離水槽 9 シューター 10 第4反応槽 11,12,14,16 潜り堰 13,15,17 溢流堰
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 達也 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D059 AA01 AA03 BE07 BE08 BE26 BE31 BE38 BE55 BE56 BE57 BE60 BE61 BE65 CA21 DA16 DB24 DB25 DB26 DB28
Claims (3)
- 【請求項1】 汚泥に無機凝集剤を添加した後、両性有
機高分子凝集剤を添加し、得られた凝集汚泥を重力脱水
し、次いで、重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加した後、
脱水する方法において、 前記重力脱水で得られる分離水を受ける分離水槽と、前
記重力脱水汚泥に無機凝集剤を添加する反応槽とを潜り
堰を介して連通させたことを特徴とする汚泥の脱水方
法。 - 【請求項2】 請求項1の方法において、前記無機凝集
剤を添加した重力脱水汚泥を遠心脱水機内に両性有機高
分子を注入しながら該遠心脱水機で遠心脱水することを
特徴とする汚泥の脱水方法。 - 【請求項3】 請求項1の方法において、前記無機凝集
剤を添加した重力脱水汚泥に、さらに両性有機高分子凝
集剤を添加して機械式脱水機で脱水することを特徴とす
る汚泥の脱水方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000343862A JP2002143900A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 汚泥の脱水方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000343862A JP2002143900A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 汚泥の脱水方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002143900A true JP2002143900A (ja) | 2002-05-21 |
Family
ID=18818159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000343862A Pending JP2002143900A (ja) | 2000-11-10 | 2000-11-10 | 汚泥の脱水方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002143900A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090065443A1 (en) * | 2006-03-24 | 2009-03-12 | Dia -Nitrix Co., Ltd. | Water treatment method |
JP2009214043A (ja) * | 2008-03-11 | 2009-09-24 | Kurita Water Ind Ltd | 有機性廃液の生物処理方法及び処理装置 |
JP2013013851A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Swing Corp | 汚泥処理装置、リンの製造方法および汚泥処理方法 |
CN118343962A (zh) * | 2024-06-18 | 2024-07-16 | 环德(福建)环保科技有限公司 | 一种生活垃圾渗滤液处理全量化处理的装置及其处理工艺 |
-
2000
- 2000-11-10 JP JP2000343862A patent/JP2002143900A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090065443A1 (en) * | 2006-03-24 | 2009-03-12 | Dia -Nitrix Co., Ltd. | Water treatment method |
US8614173B2 (en) * | 2006-03-24 | 2013-12-24 | Dia-Nitrix Co., Ltd. | Water treatment method |
JP2009214043A (ja) * | 2008-03-11 | 2009-09-24 | Kurita Water Ind Ltd | 有機性廃液の生物処理方法及び処理装置 |
JP2013013851A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Swing Corp | 汚泥処理装置、リンの製造方法および汚泥処理方法 |
CN118343962A (zh) * | 2024-06-18 | 2024-07-16 | 环德(福建)环保科技有限公司 | 一种生活垃圾渗滤液处理全量化处理的装置及其处理工艺 |
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