JP2002140936A - フッ素樹脂繊維絶縁層を有する絶縁線 - Google Patents
フッ素樹脂繊維絶縁層を有する絶縁線Info
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- JP2002140936A JP2002140936A JP2000334612A JP2000334612A JP2002140936A JP 2002140936 A JP2002140936 A JP 2002140936A JP 2000334612 A JP2000334612 A JP 2000334612A JP 2000334612 A JP2000334612 A JP 2000334612A JP 2002140936 A JP2002140936 A JP 2002140936A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B7/00—Insulated conductors or cables characterised by their form
- H01B7/02—Disposition of insulation
- H01B7/0233—Cables with a predominant gas dielectric
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B11/00—Communication cables or conductors
- H01B11/18—Coaxial cables; Analogous cables having more than one inner conductor within a common outer conductor
- H01B11/1834—Construction of the insulation between the conductors
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- Communication Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 誘電特性、とくに低誘電率でかつ低誘電損失
の絶縁層を有する同軸ケーブルなどの高周波送受信用の
通信用絶縁ケーブルとして有用な絶縁線を提供する。 【解決手段】 中心に線状導体を有し、その外周にポリ
テトラフルオロエチレンのステープルファイバーを含む
繊維絶縁層を有する絶縁線。
の絶縁層を有する同軸ケーブルなどの高周波送受信用の
通信用絶縁ケーブルとして有用な絶縁線を提供する。 【解決手段】 中心に線状導体を有し、その外周にポリ
テトラフルオロエチレンのステープルファイバーを含む
繊維絶縁層を有する絶縁線。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電特性、とくに
低誘電率でかつ低誘電損失の絶縁層が設けられた絶縁線
に関する。本発明の絶縁線は同軸ケーブルなどの高周波
送受信用の通信用絶縁ケーブルとして有用である。
低誘電率でかつ低誘電損失の絶縁層が設けられた絶縁線
に関する。本発明の絶縁線は同軸ケーブルなどの高周波
送受信用の通信用絶縁ケーブルとして有用である。
【0002】
【従来の技術】高周波通信ケーブルなどのケーブルは、
減衰を極力抑えるため、誘電特性に優れた材料であるポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)を絶縁層に使用
することが提案されている。しかし、PTFEは溶融成
形ができないという成形上の問題から、PTFEテープ
を中心導線に巻回して絶縁層とする方法、PTFE粉末
を押出助剤でペースト化し、このペーストを中心導線の
周囲に押出成形したのち焼成して絶縁層を形成する方法
が知られている。
減衰を極力抑えるため、誘電特性に優れた材料であるポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)を絶縁層に使用
することが提案されている。しかし、PTFEは溶融成
形ができないという成形上の問題から、PTFEテープ
を中心導線に巻回して絶縁層とする方法、PTFE粉末
を押出助剤でペースト化し、このペーストを中心導線の
周囲に押出成形したのち焼成して絶縁層を形成する方法
が知られている。
【0003】しかし、PTFEテープを巻回する方法で
は、使用時にテープのラッピング部分が曲げにくい(芯
線に沿わせにくい)という問題があり、また、ペースト
押出法では焼成後に押出助剤に起因する炭素系残渣が絶
縁性や誘電特性を低下させるという問題があるほか、バ
ッチシステムであるため長さが制限されるという問題も
ある。
は、使用時にテープのラッピング部分が曲げにくい(芯
線に沿わせにくい)という問題があり、また、ペースト
押出法では焼成後に押出助剤に起因する炭素系残渣が絶
縁性や誘電特性を低下させるという問題があるほか、バ
ッチシステムであるため長さが制限されるという問題も
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PTFEの
優れた誘電特性をそのまま活かし、かつ製造コストを抑
えた絶縁層を有する絶縁線、とくに高周波通信用絶縁ケ
ーブルを提供することを目的とする。
優れた誘電特性をそのまま活かし、かつ製造コストを抑
えた絶縁層を有する絶縁線、とくに高周波通信用絶縁ケ
ーブルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、中心
に線状導体を有し、その外周にPTFEのステープルフ
ァイバーを含む繊維絶縁層を有する絶縁線に関する。
に線状導体を有し、その外周にPTFEのステープルフ
ァイバーを含む繊維絶縁層を有する絶縁線に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、同軸ケーブルな
どの通信用ケーブルとして好適に使用できる絶縁線の中
心導線の外周に絶縁層としてPTFEステープルファイ
バーを含む繊維絶縁層を採用した点にある。
どの通信用ケーブルとして好適に使用できる絶縁線の中
心導線の外周に絶縁層としてPTFEステープルファイ
バーを含む繊維絶縁層を採用した点にある。
【0007】まず、本発明の絶縁線の基本構造を図1
(概略平面図)にしたがって説明する。図1において1
は絶縁線であり、中心導線2の外周に繊維絶縁層3が設
けられている。図2にX−X線断面図を示している。
(概略平面図)にしたがって説明する。図1において1
は絶縁線であり、中心導線2の外周に繊維絶縁層3が設
けられている。図2にX−X線断面図を示している。
【0008】本発明において、前記繊維絶縁層3はPT
FEのステープルファイバーのみからなっていてもよい
し、PTFEのステープルファイバーと1種または2種
以上の他のステープルファイバーとの混合繊維絶縁層か
らなっていてもよい。
FEのステープルファイバーのみからなっていてもよい
し、PTFEのステープルファイバーと1種または2種
以上の他のステープルファイバーとの混合繊維絶縁層か
らなっていてもよい。
【0009】PTFEステープルファイバーのみから構
成するときは、とくに誘電特性を重視する場合に有利で
ある。一方、混合繊維絶縁層とするときは、PTFEス
テープルファイバー単独の場合よりも加工が容易にな
り、また熱溶融性樹脂繊維を使用する場合はPTFEス
テープルファイバーを固定することができ繊維絶縁層の
層構造を安定したものにすることができる。この混合繊
維絶縁層は、PTFEの融点以下で加熱処理されている
ことが好ましい。
成するときは、とくに誘電特性を重視する場合に有利で
ある。一方、混合繊維絶縁層とするときは、PTFEス
テープルファイバー単独の場合よりも加工が容易にな
り、また熱溶融性樹脂繊維を使用する場合はPTFEス
テープルファイバーを固定することができ繊維絶縁層の
層構造を安定したものにすることができる。この混合繊
維絶縁層は、PTFEの融点以下で加熱処理されている
ことが好ましい。
【0010】使用するPTFEステープルファイバーと
しては、分枝を有するステープルファイバーが好まし
い。分枝を有することによりファイバー間の絡合がしっ
かりし緊密になるので、不純物となり得る結合剤を使用
することが回避できる。また、エマルション紡糸で得ら
れる分枝を有しない繊維は繊維収束剤に起因する炭素質
残渣を含んでおり、電気絶縁性や誘電特性を低下させる
ことがある。
しては、分枝を有するステープルファイバーが好まし
い。分枝を有することによりファイバー間の絡合がしっ
かりし緊密になるので、不純物となり得る結合剤を使用
することが回避できる。また、エマルション紡糸で得ら
れる分枝を有しない繊維は繊維収束剤に起因する炭素質
残渣を含んでおり、電気絶縁性や誘電特性を低下させる
ことがある。
【0011】またPTFEステープルファイバーは、さ
らに誘電特性(誘電正接や誘電損失)に最も優れるPT
FEの半焼成体のステープルファイバーであることが好
ましい。
らに誘電特性(誘電正接や誘電損失)に最も優れるPT
FEの半焼成体のステープルファイバーであることが好
ましい。
【0012】分枝を有するPTFEステープルファイバ
ーは、特開平9−19327号公報に記載されている方
法により製造できる。すなわち、フッ素樹脂のフィルム
を1軸延伸し、これを延伸方向にスプリットしてネット
ワーク(網目)状のものにした後、網目を切断し、また
適当な長さに切断する方法である。得られたステープル
ファイバーは分枝を有するので極めて絡合性が高いもの
である。PTFEとしては、テトラフルオロエチレンの
単独重合体であってもよいし、フルオロビニルエーテ
ル、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン
などで変性されたPTFE(変性PTFE)であっても
よい。
ーは、特開平9−19327号公報に記載されている方
法により製造できる。すなわち、フッ素樹脂のフィルム
を1軸延伸し、これを延伸方向にスプリットしてネット
ワーク(網目)状のものにした後、網目を切断し、また
適当な長さに切断する方法である。得られたステープル
ファイバーは分枝を有するので極めて絡合性が高いもの
である。PTFEとしては、テトラフルオロエチレンの
単独重合体であってもよいし、フルオロビニルエーテ
ル、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレン
などで変性されたPTFE(変性PTFE)であっても
よい。
【0013】PTFEステープルファイバーの繊維長は
5〜50mm、繊維径は0.5〜20μm程度が後述す
るコアスパーン加工法に適している点で好ましい。
5〜50mm、繊維径は0.5〜20μm程度が後述す
るコアスパーン加工法に適している点で好ましい。
【0014】また、混合繊維絶縁層とする場合は、他の
ステープルファイバーとして、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(FEP)およびテトラフルオロ
エチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共
重合体(PFA)よりなる群から選ばれた少なくとも1
種の樹脂のステープルファイバーが好ましい。誘電特性
と熱溶融性に優れている点からはポリエチレンまたはポ
リプロピレン、とくにポリエチレンが好ましく、また、
耐熱性に優れている点からはフッ素樹脂、とくにETF
EおよびFEPが好ましい。これらの他のステープルフ
ァイバーとPTFEステープルファイバーとの混合は紡
績機械である混綿機やカード機などを用いた定法により
行なうことができる。
ステープルファイバーとして、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(FEP)およびテトラフルオロ
エチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共
重合体(PFA)よりなる群から選ばれた少なくとも1
種の樹脂のステープルファイバーが好ましい。誘電特性
と熱溶融性に優れている点からはポリエチレンまたはポ
リプロピレン、とくにポリエチレンが好ましく、また、
耐熱性に優れている点からはフッ素樹脂、とくにETF
EおよびFEPが好ましい。これらの他のステープルフ
ァイバーとPTFEステープルファイバーとの混合は紡
績機械である混綿機やカード機などを用いた定法により
行なうことができる。
【0015】中心導線2としては、銅線、銀線など、ま
たは銀メッキされた銅線、ニッケルメッキされた銅線な
どが通常使用される。
たは銀メッキされた銅線、ニッケルメッキされた銅線な
どが通常使用される。
【0016】繊維絶縁層3を中心導線2の外周に設ける
方法としては、たとえばPTFEステープルファイバー
単独または他のステープルファイバーとの混合物をスラ
イバー化し、これをコアスパーン精紡機などの巻回機に
供給し、中心導線上に巻きつける方法(コアスパーン加
工法)などがあげられる。
方法としては、たとえばPTFEステープルファイバー
単独または他のステープルファイバーとの混合物をスラ
イバー化し、これをコアスパーン精紡機などの巻回機に
供給し、中心導線上に巻きつける方法(コアスパーン加
工法)などがあげられる。
【0017】繊維絶縁層3の厚さとしては、被覆量で
0.1〜10g/m、好ましくは0.2〜5g/mであ
る。
0.1〜10g/m、好ましくは0.2〜5g/mであ
る。
【0018】繊維絶縁層3を混合繊維絶縁層とする場
合、前記のように混合繊維を加熱処理することが好まし
い。この加熱方法としては、たとえばオーブン加熱など
があげられる。加熱温度としてはPTFEの融点以下の
温度であればよく、好ましくは繊維層を構成している他
のステープルファイバーの種類や量などにより異なる
が、150〜320℃の範囲の温度を採用すればよい。
加熱時間は通常、0.1〜5分間である。このように加
熱処理することにより、繊維絶縁層中のPTFEステー
プルファイバー同士を強力に結合することができる。
合、前記のように混合繊維を加熱処理することが好まし
い。この加熱方法としては、たとえばオーブン加熱など
があげられる。加熱温度としてはPTFEの融点以下の
温度であればよく、好ましくは繊維層を構成している他
のステープルファイバーの種類や量などにより異なる
が、150〜320℃の範囲の温度を採用すればよい。
加熱時間は通常、0.1〜5分間である。このように加
熱処理することにより、繊維絶縁層中のPTFEステー
プルファイバー同士を強力に結合することができる。
【0019】図3(概略平面図)に示すように、繊維絶
縁層3のほつれを防止し、形状の維持を確保するため
に、前記繊維絶縁層3の外周に、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、PTFE、ETFE、FEPおよびPFAよ
りなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂のフィラメ
ントまたはヤーン4を巻回する仕上げ工程を施すことが
望ましい。
縁層3のほつれを防止し、形状の維持を確保するため
に、前記繊維絶縁層3の外周に、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、PTFE、ETFE、FEPおよびPFAよ
りなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂のフィラメ
ントまたはヤーン4を巻回する仕上げ工程を施すことが
望ましい。
【0020】さらに、繊維絶縁層の形状を維持するため
には、図4に概略断面図で示すように、繊維絶縁層3の
外周に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ETFE、F
EPおよびPFAよりなる群から選ばれた少なくとも1
種の樹脂の絶縁連続樹脂被覆層5を設けることが好まし
い。この絶縁連続樹脂被覆層5を発泡剤などにより発泡
させて多孔質連続層とすることにより、さらに誘電特性
を向上させることができる。絶縁連続樹脂被覆層の厚さ
は通常50〜2000μm程度である。
には、図4に概略断面図で示すように、繊維絶縁層3の
外周に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ETFE、F
EPおよびPFAよりなる群から選ばれた少なくとも1
種の樹脂の絶縁連続樹脂被覆層5を設けることが好まし
い。この絶縁連続樹脂被覆層5を発泡剤などにより発泡
させて多孔質連続層とすることにより、さらに誘電特性
を向上させることができる。絶縁連続樹脂被覆層の厚さ
は通常50〜2000μm程度である。
【0021】本発明の絶縁線は、図5に概略平面図で示
すように、繊維絶縁層3の外周に金属製メッシュからな
るシールド層6を設けることにより同軸ケーブル7とす
ることができる。また、シールド層6は前記樹脂絶縁連
続被覆層5の外周に設けてもよい(図示されていな
い)。
すように、繊維絶縁層3の外周に金属製メッシュからな
るシールド層6を設けることにより同軸ケーブル7とす
ることができる。また、シールド層6は前記樹脂絶縁連
続被覆層5の外周に設けてもよい(図示されていな
い)。
【0022】さらに本発明は、図6〜7に概略断面図と
して示すように、絶縁線1を複数本束ね、絶縁線1間を
絶縁性樹脂8で充填してなる絶縁ケーブル9にも関す
る。絶縁線11の配置はとくに制限されず、図6に示す
ように環状構造であっても、図7に示すように並列であ
ってもよい。絶縁線1間は絶縁性の樹脂、たとえばポリ
エチレン、ポリプロピレンなどで充填されている。
して示すように、絶縁線1を複数本束ね、絶縁線1間を
絶縁性樹脂8で充填してなる絶縁ケーブル9にも関す
る。絶縁線11の配置はとくに制限されず、図6に示す
ように環状構造であっても、図7に示すように並列であ
ってもよい。絶縁線1間は絶縁性の樹脂、たとえばポリ
エチレン、ポリプロピレンなどで充填されている。
【0023】本発明の絶縁線は電気絶縁性はもとより誘
電特性(低誘電率、低誘電損失)に優れており、高周波
による通信が行なわれる通信ケーブルとして、とくに同
軸ケーブルの基本単位として有用である。
電特性(低誘電率、低誘電損失)に優れており、高周波
による通信が行なわれる通信ケーブルとして、とくに同
軸ケーブルの基本単位として有用である。
【0024】
【実施例】つぎに本発明を実施例にしたがって説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0025】実施例1 (PTFEステープルファイバーの作製)PTFEファ
インパウダーから常法により未焼成PTFEフィルムを
作製し、337℃に加熱した塩浴中で45秒間熱処理す
ることにより半焼成PTFEフィルムを得、350℃で
25倍に一軸延伸した。この一軸延伸フィルムを回転速
度4500rpm、フィルム送り速度1.5m/分で針
刃ロールにより擦過解繊して分枝およびループを有する
半焼成PTFEステープルファイバーの綿状物を製造し
た。得られた半焼成PTFEステープルファイバーの繊
維長は概ね1〜100mmの間にあり、比表面積は3.
3m2/gであり、平均繊維径は10μmであった。な
お、原料である半焼成PTFEフィルムの誘電率は2.
1(ヒューレットパッカード社製のネットワークアナラ
イザーで測定)であり、誘電正接(ヒューレットパッカ
ード社製のネットワークアナライザーで測定)は1.1
×10 -4であった。
インパウダーから常法により未焼成PTFEフィルムを
作製し、337℃に加熱した塩浴中で45秒間熱処理す
ることにより半焼成PTFEフィルムを得、350℃で
25倍に一軸延伸した。この一軸延伸フィルムを回転速
度4500rpm、フィルム送り速度1.5m/分で針
刃ロールにより擦過解繊して分枝およびループを有する
半焼成PTFEステープルファイバーの綿状物を製造し
た。得られた半焼成PTFEステープルファイバーの繊
維長は概ね1〜100mmの間にあり、比表面積は3.
3m2/gであり、平均繊維径は10μmであった。な
お、原料である半焼成PTFEフィルムの誘電率は2.
1(ヒューレットパッカード社製のネットワークアナラ
イザーで測定)であり、誘電正接(ヒューレットパッカ
ード社製のネットワークアナライザーで測定)は1.1
×10 -4であった。
【0026】得られたPTFEステープルファイバーの
綿状物から、幅10cmで坪量が25g/m(目付25
0g/m2)のウェブを作製した。
綿状物から、幅10cmで坪量が25g/m(目付25
0g/m2)のウェブを作製した。
【0027】(中心導線への被覆)上記で作製したウェ
ブをスライバーとし、コアスパン精紡機(フェーラー社
製)により、中心導線である銀メッキ銅線(直径0.2
mm)に被覆量0.8g/mで巻きつけて繊維絶縁層を
形成した。
ブをスライバーとし、コアスパン精紡機(フェーラー社
製)により、中心導線である銀メッキ銅線(直径0.2
mm)に被覆量0.8g/mで巻きつけて繊維絶縁層を
形成した。
【0028】このものの外径(繊維被覆層の外径)は約
1mmであった(1mm長を10等分した10点を作用
荷重25gのダイヤルゲージで測定)。この外径測定値
から、PTFEの真比重を2.15としたときの繊維絶
縁層の空隙率を計算したところ、約55%であった。
1mmであった(1mm長を10等分した10点を作用
荷重25gのダイヤルゲージで測定)。この外径測定値
から、PTFEの真比重を2.15としたときの繊維絶
縁層の空隙率を計算したところ、約55%であった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、誘電特性、とくに低誘
電率でかつ低誘電損失の絶縁層を有する同軸ケーブルな
どの高周波送受信用の通信用絶縁ケーブルとして有用な
絶縁線を提供することができる。
電率でかつ低誘電損失の絶縁層を有する同軸ケーブルな
どの高周波送受信用の通信用絶縁ケーブルとして有用な
絶縁線を提供することができる。
【図1】本発明の絶縁線の一実施態様の概略平面図であ
る。
る。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】本発明の別の実施態様の概略平面図である。
【図4】本発明の別の実施態様の概略断面図である。
【図5】本発明の同軸ケーブルの一実施態様の概略平面
図である。
図である。
【図6】本発明の絶縁ケーブルの一実施態様の概略断面
図である。
図である。
【図7】本発明の絶縁ケーブルの別の実施態様の概略断
面図である。
面図である。
1 絶縁線 2 中心導線 3 繊維絶縁層 4 フィラメントまたはヤーン 5 絶縁連続樹脂被覆層 6 シールド層 7 同軸ケーブル 8 絶縁性樹脂 9 絶縁ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉本 洋之 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 5G309 RA04 RA09
Claims (13)
- 【請求項1】 中心に線状導体を有し、その外周にポリ
テトラフルオロエチレンのステープルファイバーを含む
繊維絶縁層を有する絶縁線。 - 【請求項2】 前記繊維絶縁層が、ポリテトラフルオロ
エチレンのステープルファイバーのみからなる請求項1
記載の絶縁線。 - 【請求項3】 前記繊維絶縁層が、ポリテトラフルオロ
エチレンのステープルファイバーと1種または2種以上
の他のステープルファイバーとの混合繊維絶縁層からな
る請求項1記載の絶縁線。 - 【請求項4】 前記ポリテトラフルオロエチレンのステ
ープルファイバーが、分枝を有するステープルファイバ
ーである請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁線。 - 【請求項5】 前記ポリテトラフルオロエチレンのステ
ープルファイバーが、半焼成体である請求項1〜4のい
ずれかに記載の絶縁線。 - 【請求項6】 前記他のステープルファイバーが、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体およびテトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂のステー
プルファイバーである請求項3〜5のいずれかに記載の
絶縁線。 - 【請求項7】 前記繊維絶縁層の外周に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体およ
びテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビ
ニルエーテル)共重合体よりなる群から選ばれた少なく
とも1種の樹脂のフィラメントまたはヤーンが巻回され
ている請求項1〜6のいずれかに記載の絶縁線。 - 【請求項8】 前記混合繊維絶縁層がポリテトラフルオ
ロエチレンの融点以下で加熱処理されてなる請求項3ま
たは6記載の絶縁線。 - 【請求項9】 前記繊維絶縁層の外周に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−テトラフルオロエチレ
ン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体およびテトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の樹脂の絶縁連続被覆
層を有する請求項1〜8のいずれかに記載の絶縁線。 - 【請求項10】 前記樹脂絶縁連続被覆層が、多孔質構
造である請求項9記載の絶縁線。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の絶
縁線であって、繊維絶縁層の外周に金属製のシールド層
を有する同軸ケーブル。 - 【請求項12】 請求項9または10記載の絶縁線であ
って、樹脂絶縁連続被覆層の外周に金属製のシールド層
を有する同軸ケーブル。 - 【請求項13】 請求項1〜10のいずれかに記載の絶
縁線を複数本束ね、絶縁線間を絶縁性樹脂で充填してな
る絶縁ケーブル。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000334612A JP2002140936A (ja) | 2000-11-01 | 2000-11-01 | フッ素樹脂繊維絶縁層を有する絶縁線 |
PCT/JP2001/009132 WO2002037508A1 (fr) | 2000-11-01 | 2001-10-18 | Fil isolant comportant une couche isolante de fibre fluororesinique |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000334612A JP2002140936A (ja) | 2000-11-01 | 2000-11-01 | フッ素樹脂繊維絶縁層を有する絶縁線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002140936A true JP2002140936A (ja) | 2002-05-17 |
Family
ID=18810495
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