JP2002128803A - アクリルシラップ及びその製造方法 - Google Patents
アクリルシラップ及びその製造方法Info
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Abstract
供する。 【解決手段】 メタクリル酸メチルを主成分とする単量
体原料の20〜70重量%に、炭素数1〜30の脂肪族
カルボン酸とグリセリンとの部分エステル化合物及び/
又はブタジエンを主成分とする単量体から得られたポリ
マーからなる消泡剤を添加した後、昇温し系内組成物の
温度が沸点に達し還流を開始した時点で連鎖移動剤を添
加し、還流を維持しながら残りの単量体を該沸点での半
減期が10〜300秒である重合開始剤とともに0.1
〜10時間かけて添加し、添加終了後さらに加熱を継続
し、加熱終了後にヒンダードフェノール系重合禁止剤を
加える。
Description
を主成分とする単量体を重合して得られる重合体を含
む、アクリルシラップ及びその製造方法に関する。
板、光伝送繊維や光導波路等の光学材料、アクリル人造
大理石、人工印材、床材、接着剤、粘着剤、文化財・剥
製等修復材料又は医療用材料等の中間原料として用いら
れている。このうちメタクリル酸メチルを主成分とする
メタクリル酸メチルシラップの製造方法は特許、文献等
に多く紹介されており、その製造方法は以下の2つに大
別される。1つは特開昭49−104937号公報、特
開平9−194673号公報等に開示されている、別途
調製した重合体を単量体に溶解する方法である。本発明
とは基本的に異なる製造方法であり、しかも一旦重合体
を取り出した後再度単量体に溶解するため、エネルギー
的にも経済的にも不利である。もう1つは、単量体を部
分的に塊状重合させる方法であり部分重合法とも呼ば
れ、更に部分重合法は回分法と連続法とに分けられる。
して、例えば特公昭36−3392号公報には、メタク
リル酸メチルを主成分とする単量体及び連鎖移動剤から
なる原料を80℃に昇温し、少量の2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル又は過酸化ベンゾイルを重合開始剤
として加え、同時に100℃に昇温して27〜50分重
合し、所定の粘度になった時点で重合禁止剤としてハイ
ドロキノンを含有する冷たいメタクリル酸メチルを加え
て急冷することによりアクリルシラップを製造する方法
が開示されている。しかしながら、この方法では重合開
始剤が完全に分解しない状態で重合を停止するため、得
られたシラップ中に重合開始剤が残存しており、たとえ
重合禁止剤を加えても貯蔵安定性の劣ったものとなる。
例えば重合開始剤に用いる過酸化ベンゾイルの100℃
での半減期は約22分であるから、所定の粘度に達した
時点では加えた量に対して42〜20%の重合開始剤が
製品中に残存している。また反応に必要な量の重合開始
剤を一度に添加するために一旦重合開始剤を加えた後に
昇温を行うため、僅かな温度変化により製品の重合率、
分子量、引いては製品粘度に大きく影響するため安定し
た製造は行えない。
−67495号公報では、SMC又はBMCの中間原料
としてシラップを製造するに際し、メタクリル酸メチル
89重量%、メタクリル酸5重量%、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート6重量%からなる単量体10
0部に対しn−ドデシルメルカプタン0.4部、2,
2' −アゾビスイソブチロニトリル0.05部を含む原
料を仕込み、80℃で重合を行い、反応液が所定の粘度
に達した時点で重合禁止剤としてハイドロキノン及びp
−メトキシフェノールを加え速やかに室温まで冷却し重
合を停止する方法により、カルボン酸を含むアクリルシ
ラップを製造する方法が開示されている。しかしながら
この方法で得られたシラップ中には重合開始剤が残存し
ており、たとえ重合禁止剤を加えても貯蔵安定性の劣っ
たものとなる。また反応に必要な量の重合開始剤を一度
に添加するために反応の制御が困難であり、重合率、分
子量及び製品粘度が大きく変化するので優れた製造方法
とは言えない。しかも得られたシラップ中に重合開始剤
が残存する可能性が大きく、たとえ重合禁止剤を加えて
も貯蔵安定性の劣ったものとなり、また貯蔵中に着色す
る原因ともなる。重合開始剤が残存しないようにするた
め重合温度での半減期の短い重合開始剤を用いれば良い
が、この場合多量の重合開始剤を必要とするため、重合
反応が急速に進行する結果となり反応を制御することが
はなはだ困難となる。このため回分法で使用可能な重合
開始剤は重合温度での半減期が長いものに制限されると
言うジレンマに陥る。
ことについては、例えば特公昭46−40693号公報
で連鎖移動剤としてメルカプタン類のように活性水素を
有する硫黄化合物を用い、重合開始剤を加えずに65〜
105℃で部分重合を行いアクリルシラップを製造する
方法が開示されている。この方法では所望の重合率まで
重合するためには大量の連鎖移動剤を必要とし、分子量
の高い重合体を含むアクリルシラップを得ることができ
ない。また分子量の高い重合体を含むアクリルシラップ
を得るためには少量の連鎖移動剤を用いて長時間反応す
ることが必要となり、いずれの場合にも実用的ではな
い。
系内組成物の沸点より低い温度で重合が行われていた。
他方、重合組成物の沸点で重合を行うことにより温度変
化を小さくすることが期待できるが、実際には重合が進
み系内の粘度が上昇するにつれ、発泡による液面上昇又
はこれに起因する槽内付着物の生成等の問題が生じる。
大型装置では反応液の体積に比べ液面の面積が小さくな
ることからこの傾向が顕著になる。そのため、沸点重合
は現実的には不可能と言って良い状況にあった。これら
を解決する手段として、特開昭53−24380号公報
にはメタクリル酸メチル70重量%以上を含むモノマー
を(共)重合する際、オルガノシロキサン類1〜10,
000ppm を添加することを特徴とする重合物製造方法
を開示している。しかしながら、上記特許明細書にも明
記されているように基本的にオルガノシロキサン類はア
クリルモノマー及びポリマーとの相溶性がなく、得られ
た成型品は白濁を呈する。加えて、オルガノシロキサン
類が成型品の表面現れると塗装の際のハジキの原因にな
ったり、ほこり付着の遠因になったりするため使用には
注意を要する。
法の上記のような問題点を解決し、種々の用途に適しか
つ安定した品質のアクリルシラップ及び該アクリルシラ
ップの効率的かつ簡便な製造方法を提供することにあ
る。
た結果、特定の製造方法によって種々の用途に適し、か
つ安定した品質のアクリルシラップを効率的、かつ容易
に製造し得ることを見いだし本発明に到った。すなわち
本発明は、(1)メタクリル酸メチルを主成分とする単
量体原料の20〜70重量%に、炭素数1〜30の脂肪
族カルボン酸とグリセリンとの部分エステル化合物及び
/又はブタジエンを主成分とする単量体から得られたポ
リマーからなる消泡剤を添加した後、昇温し、(2)系
内組成物の温度が沸点に達し、還流を開始した時点で連
鎖移動剤の全量を添加し、(3)還流を維持しながら、
残りの単量体を該沸点での半減期が10〜300秒であ
る重合開始剤とともに0.1〜10時間かけて連続的又
は分割して添加し、(4)添加終了後さらに加熱を継続
し、(5)加熱終了後にヒンダードフェノール系重合禁
止剤を加えることを特徴とするアクリルシラップの製造
方法に関する。また本発明は、(A)メタクリル酸メチ
ルを主成分とする単量体39〜90重量%、(B)メタ
クリル酸メチル単位を主成分とする単量体から得られ、
GPCで測定した重量平均分子量が2万〜50万である
重合体60〜9重量%、(C)炭素数4〜20のメルカ
プタン0.0005〜3.0重量%、(D)炭素数1〜
30の脂肪族カルボン酸とグリセリンとの部分エステル
化合物及び/又はブタジエンを主成分とする単量体から
得られたポリマー0.0001〜0.3重量%及び
(E)ヒンダードフェノール系重合禁止剤0.001〜
1.0重量%(合計100重量%)からなり、25℃に
おける粘度が10〜500,000mPa・sであるこ
とを特徴とするアクリルシラップに関する。
及びその製造方法について具体的に説明する。本発明で
は単量体成分としてメタクリル酸メチルを必須成分と
し、メタクリル酸メチルと共重合可能な他のビニル性単
量体成分を任意に加えて用いることができる。この単量
体成分はメタクリル酸メチルと共重合可能な単量体であ
れば特に限定されず、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸及びフマル酸等の不飽和カルボン酸;前記不飽和
カルボン酸のエステル、ニトリル、アミド、イミド及び
酸無水物;スチレン等の芳香族ビニル;酢酸ビニル等の
カルボン酸ビニル等のエチレン性二重結合を有する化合
物が挙げられる。
とする単量体原料の初めの仕込み分に消泡剤を添加した
後、単量体原料の沸点まで昇温する。消泡剤添加後で昇
温する前に、初期仕込原料に対し200〜1000vo
l%の不活性ガスを仕込原料に接触させて溶存酸素濃度
を置換したのち昇温してもよい。不活性ガスとしては窒
素が例示できる。消泡剤としては、重合反応及び得られ
た製品に悪影響を及ぼさず、気泡を安定化させる物質の
活動を抑制し、液体の泡抜けをよくするもの、表面の泡
を破泡するもの、かつ液体粘度を低下させる性質を有す
る物質が選択される。この様な消泡剤として本発明では
炭素数1〜30の脂肪族カルボン酸とグリセリンとの部
分エステル化合物及び/又はブタジエンを主成分とする
単量体から得られたポリマーからなる消泡剤が用いられ
る。具体的にはビックケミー・ジャパン(株)「プラス
チック添加剤」や、花王(株)「花王のプラスチック用
滑剤」等に記載されているカプリル酸モノグリセリド、
ラウリン酸モノグリセリド、ミリスチン酸モノグリセリ
ド、パルミチン酸モノグリセリド、リノレン酸モノグリ
セリド、オレイン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノ
グリセリド及びベヘニン酸モノグリセリド等の炭素数1
〜30の脂肪酸とグリセリンとの部分エステル化合物;
ブタジエンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエン
ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンエラストマー等
のブタジエンを主成分とする単量体のポリマーである。
めに単量体原料全量(初めに仕込む単量体と後に加える
単量体との合計量)に対して0.0001〜0.3重量
%添加することが望ましい。0.3%を超えて添加して
も消泡効果に大きな違いは見られない。添加した消泡剤
は最終製品を製造する際に気泡の内包を抑制し、成型時
の脱泡を良くするために、注型板、光伝送繊維や光導波
路等の光学材料、アクリル人造大理石、人工印材、床
材、接着剤、粘着剤、文化財・剥製等修復材料又は医用
材料等の最終製品においても外観不良率又は機械的欠陥
を低減させると言う効果も期待できる。
消泡剤を添加した後、単量体原料の沸点まで昇温する。
沸点に達したら、還流を開始する。還流の目的は追加原
料の添加により系内にもたらされる酸素を系外へ除去す
ることであり、それにより重合反応を安定に行うことが
出来る。
移動剤としては重合反応を阻害せず所望の分子量の製品
が得られるメルカプタン類が用いられ、例えば、1−ブ
タンチオール、2,2−ジメチルエタンチオール、1−
オクタンチオール、2,2−ジメチルヘキサンチオー
ル、1−ドデカンチオール、2,2−ジメチルデカンチ
オール、1−ヘキサデカンチオール、1−オクタデカン
チオール、ベンゼンチオール、チオクレゾール、チオナ
フトール等炭素数4〜20のメルカプタン類の少なくと
も1種を使用する。連鎖移動剤の添加量は単量体原料全
量に対し0.0005〜3.0重量%、好ましくは0.
03〜1.5重量%である。
を該沸点での半減期が10〜300秒である重合開始剤
とともに0.1〜10時間かけて連続的又は分割して添
加する。本発明で使用する重合開始剤は、反応温度での
半減期が10〜300秒になるような重合開始剤であ
り、この様な重合開始剤を用いることにより重合開始剤
を完全に消費させ、得られるシラップの貯蔵安定性を向
上させることができる。この様な重合開始剤は日本油脂
(株)「有機過酸化物」資料第13版、アトケム吉富
(株)技術資料 及び和光純薬工業(株)「Azo P
olymerization Initiators」
等に記載の諸定数等により容易に求めることができ、例
えば2,2' −アゾビスイソブチロニトリル、2,2'
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2' −アゾビス(2,4ジメチル−4−メトキシバレロ
ニトリル)、1,1' −アゾビスシクロヘキサンカルボ
ニトリル、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ブチルピバレート、t−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート及びビス( 4−t−ブチルシクロ
ヘキシル)パーオキシジカーボネート等が例示される。
合わせて用いることができ、所望の重合率を得るために
必要な量が添加される。そして重合開始剤は単独で添加
する方法、又は単量体原料と混合して添加する方法のい
ずれも用いることができる。本発明により製造されたア
クリルシラップの粘度は重合率、分子量及び重合体中の
メタクリル酸メチルと共重合可能な不飽和単量体単位の
組成により影響を受けるが、必要な粘度範囲を満足する
ためには、単量体原料全量に対する重合開始剤の使用量
は5 .0×10-5〜2.0重量%が好ましく、5 .0×
10-4〜1.0重量%がさらに好ましい。
10時間を超えることも可能であるが、仕込から製品取
出までの工程時間が長くなり生産性の点から好ましくな
い。また、連鎖移動剤としてメルカプタン類を用いた場
合には僅かずつ重合が進行することが知られている。最
初に仕込む原料中にメルカプタン類を加えた状態で昇温
すると、昇温速度の長短により重合率が変動するため安
定した製造が行えない。また、重合開始剤と同時に連鎖
移動剤を調合すると、重合開始剤と連鎖移動剤とのレド
ックス反応による原料槽内での重合が起こる虞があり好
ましくない。
剤との添加終了後、一定時間加熱を継続し重合反応を完
結させた後、重合禁止剤を添加した後冷却し製品を取り
出す。加熱終了時に重合禁止剤を加えることにより、冷
却操作中にメルカプタン類による重合を完全に防止し、
さらに安全に製造でき、安定した製品品質のアクリルシ
ラップを製造することができる。また加熱終了時に重合
禁止剤を加えることによりアクリルシラップの貯蔵安定
性は良好となるため、アクリルシラップ中に残存するメ
ルカプタン類の不活性化処理を行う必要はない。
ため、本発明ではヒンダードフェノール系重合禁止剤を
用いる。ヒンダードフェノール系重合禁止剤としては、
例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、6−t−ブチル−2,4−ジメチルフェノール、
4,4' −チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフ
ェノール)及び/又は2,2' −メチレンビス−(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
これらのヒンダードフェノール系重合禁止剤は単独で、
あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。ヒ
ンダードフェノール系重合禁止剤の添加量は単量体原料
全量に対して0.001〜1.0重量%が好ましく、
0.005〜0.3重量%がより好ましい。
プは、(A)メタクリル酸メチルを主成分とする単量体
39〜90重量%、(B)メタクリル酸メチル単位を主
成分とする単量体から得られ、GPCで測定した重量平
均分子量が2万〜50万である重合体60〜9重量%、
(C)炭素数4〜20のメルカプタンから選ばれる少な
くとも1種の化合物0.0005〜3.0重量%、
(D)炭素数1〜30の脂肪族カルボン酸とグリセリン
との部分エステル化合物及び/又はブタジエンを主成分
とする単量体から得られたポリマー0.0001〜0.
3重量%及び(E)ヒンダードフェノール系重合禁止剤
0.001〜1.0重量%(合計100重量%)からな
り、25℃における粘度が10〜500,000mPa
・sである。
ップは注型板、光伝送繊維や光導波路等の光学材料、ア
クリル人造大理石、人工印材、床材、接着剤、粘着剤、
文化財・剥製等修復材料又は医用材料等の中間原料とし
て用いることができる。必要に応じ充填材、繊維補強
材、低収縮剤、滑剤、可塑剤、増粘剤、有機溶剤等の希
釈剤、架橋剤、レベリング剤、沈降防止剤、離型剤、酸
化防止剤、UV吸収剤、顔料及び/又は染料等の公知の
添加剤を混合し用いることもできる。本発明をさらに具
体的に例示するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
サン中に投入し生じた沈澱物を精製・減圧乾燥し求め
た。重合体の分子量は東ソー(株)製8010型ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測
定した。粘度はB型粘度計を用い25℃で測定した。 実施例1 温度計、還流冷却器、定量ポンプ、撹拌装置を取り付け
た1.5リットルセパラブル四つ口フラスコに、メタク
リル酸メチル458g、メタクリル酸10.9g及びブ
タジエンを主成分とする単量体のポリマー(ビックケミ
ー社、商品名BYK−A515)0.090gからなる
混合物を投入し、100rpmで攪拌しながら昇温し
た。温度が100℃に達したところで連鎖移動剤として
の1−ドデカンチオール2.6gをすばやく加え、次い
で重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)0.058gを溶解したメタク
リル酸メチル472gを3時間かけて定量ポンプを用い
て2.6g/分で滴下した。滴下終了後0.15時間加
熱を継続し重合禁止剤としての2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェノール0.2gを加え重合を停止し
た。その後室温まで冷却し、無色透明なアクリルシラッ
プを得た。重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高くなり
泡が発生したが、界面に於いて直ちに破泡し、重合後期
及び終了時に於いても泡の相はみられなかった。得られ
たシラップの重合率は31.3%で、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量
平均分子量(Mw)は10.3万であった。また、25
℃における粘度は4,200mPa・sであった。
K−A515の0.045gに変更した以外は、実施例
1と同様の反応を行いアクリルシラップを得た。重合の
進行に伴い反応溶液中に泡が生じたが、気相部への泡抜
けが良く、重合終了時でも泡の相はみられなかった。得
られたアクリルシラップは無色透明であり、重合率は3
1.4%で、重量平均分子量(Mw)は10.0万であ
った。25℃における粘度は4,700mPa ・sであ
った。
グリセリド2.83gに変更する以外は、実施例1と同
様の反応を行いアクリルシラップを得た。重合の進行に
伴い反応溶液中に泡が生じたが、気相部への泡抜けが非
常に良く、重合終了時でも泡の相はみられなかった。得
られたアクリルシラップは無色透明で、重合率は32.
2%、重量平均分子量(Mw)は10.0万で、25℃
における粘度は6,100mPa ・sであった。
リセリド2.83gに変更する以外は、実施例1と同様
の反応を行いアクリルシラップを得た。重合の進行に伴
い反応溶液中に泡が生じたが、気相部への泡抜けが良
く、重合終了時でも泡の相はみられなかった。得られた
アクリルシラップは無色透明であり、重合率は33.0
%で、重量平均分子量(Mw)は10.0万であった。
25℃における粘度は6,000mPa ・sであった。
メタクリル酸10.9g及びBYK−A515の0.0
90gを仕込み、100rpmで攪拌しながら昇温し
た。温度が101℃に達したところで連鎖移動剤として
の1−ドデカンチオール1.1gをすばやく加え、次い
で重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)0.030gを溶解したメタク
リル酸メチル472gを3時間かけて定量ポンプより加
えた。滴下終了後0.25時間加熱を継続し重合禁止剤
としての6−t−ブチル−2,4−ジメチルフェノール
0.2gを加え重合を停止した。その後室温まで冷却
し、無色透明なアクリルシラップを得た。重合の進行に
伴い反応溶液の粘度が高くなり泡が発生したが、界面に
於いて直ちに破泡し、重合後期及び終了時に於いても泡
の相はみられなかった。得られたシラップの重合率は2
4.3%で、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)は2
0.3万であった。また、25℃における粘度は6,1
00mPa ・sであった。
オレイン酸モノグリセリド2.83gを仕込み、80r
pmで攪拌しながら昇温した。温度が101℃に達した
ところで連鎖移動剤としての1−ドデカンチオール3.
4gを加え、次いで重合開始剤としての2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.041g
を溶解したメタクリル酸メチル472gを3時間かけて
定量ポンプより加えた。滴下終了後0.25時間加熱を
継続し重合禁止剤としての2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェノール0.5gを加え重合を停止した。そ
の後室温まで冷却し、無色透明なアクリルシラップを得
た。重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高くなり泡が発
生したが、界面に於いて直ちに破泡し、重合後期及び終
了時に於いても泡の相はみられなかった。得られたシラ
ップの重合率は27.6%で、GPCにより測定したM
wは7.9万であった。また、25℃における粘度は5
00mPa ・sであった。
BYK−A515の0.090gを仕込み、100rp
mで攪拌しながら昇温した。温度が101℃に達したと
ころで連鎖移動剤としての1−ドデカンチオール3.4
gを加え、次いで重合開始剤としての2,2’−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.102gを
溶解したメタクリル酸メチル472gを3時間かけて定
量ポンプより加えた。滴下終了後0.25時間加熱を継
続し重合禁止剤としての2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール1.0gを加え重合を停止した。その
後室温まで冷却し、無色透明なアクリルシラップを得
た。重合の進行に伴い反応溶液の粘度が高くなり泡が発
生したが、界面に於いて直ちに破泡し、重合後期及び終
了時に於いても泡の相はみられなかった。得られたシラ
ップの重合率は40.4%で、GPCにより測定したM
wは8.0万であった。また、25℃における粘度は5
0,000mPa ・sであった。
は、実施例1と同様の反応を行った。重合の進行に伴
い、反応溶液の粘度上昇により泡が生じ、重合反応の進
行と共に界面より泡立ちはじめ、高さ約5mmの泡の相
ができたが重合反応を停止するまでには至らなかった。
得られたシラップの重合率は32.1%で、GPCによ
り測定したMwは10.1万であった。また、25℃に
おける粘度は5,000mPa ・sであった。
ルシラップを安定に製造することができ、かつ得られた
シラップは成型性に優れたものであり、工業的意義は大
きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 (1)メタクリル酸メチルを主成分とす
る単量体原料の20〜70重量%に、炭素数1〜30の
脂肪族カルボン酸とグリセリンとの部分エステル化合物
及び/又はブタジエンを主成分とする単量体から得られ
たポリマーからなる消泡剤を添加した後、昇温し、
(2)系内組成物の温度が沸点に達し、還流を開始した
時点で連鎖移動剤の全量を添加し、(3)還流を維持し
ながら、残りの単量体を該沸点での半減期が10〜30
0秒である重合開始剤とともに0.1〜10時間かけて
連続的又は分割して添加し、(4)添加終了後さらに加
熱を継続し、(5)加熱終了後にヒンダードフェノール
系重合禁止剤を加えることを特徴とするアクリルシラッ
プの製造方法。 - 【請求項2】 初めに仕込む単量体と後に添加する単量
体との合計量に対し0.0001〜0.3重量%の消泡
剤を添加する請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 連鎖移動剤が炭素数4〜20のメルカプ
タンから選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項
1に記載の製造方法。 - 【請求項4】 (A)メタクリル酸メチルを主成分とす
る単量体39〜90重量%、(B)メタクリル酸メチル
単位を主成分とする単量体から得られ、GPCで測定し
た重量平均分子量が2万〜50万である重合体60〜9
重量%、(C)炭素数4〜20のメルカプタン0.00
05〜3.0重量%、(D)炭素数1〜30の脂肪族カ
ルボン酸とグリセリンとの部分エステル化合物及び/又
はブタジエンを主成分とする単量体から得られたポリマ
ー0.0001〜0.3重量%及び(E)ヒンダードフ
ェノール系重合禁止剤0.001〜1.0重量%(合計
100重量%)からなり、25℃における粘度が10〜
500,000mPa・sであることを特徴とするアク
リルシラップ。
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