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JP2002127136A - ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法および多孔質成形体の製造方法 - Google Patents

ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法および多孔質成形体の製造方法

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Publication number
JP2002127136A
JP2002127136A JP2000324239A JP2000324239A JP2002127136A JP 2002127136 A JP2002127136 A JP 2002127136A JP 2000324239 A JP2000324239 A JP 2000324239A JP 2000324239 A JP2000324239 A JP 2000324239A JP 2002127136 A JP2002127136 A JP 2002127136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
reinforced thermoplastic
fiber reinforced
glass
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000324239A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Higashiyama
秀行 東山
Kengo Ozaki
憲吾 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Fiber Glass Co Ltd
Original Assignee
Asahi Fiber Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Fiber Glass Co Ltd filed Critical Asahi Fiber Glass Co Ltd
Priority to JP2000324239A priority Critical patent/JP2002127136A/ja
Publication of JP2002127136A publication Critical patent/JP2002127136A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度でガラス繊維が十分に分散した低密度
から高密度のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シート、お
よび該シートを成形用材料として用いて高強度でかつ表
面外観に優れる多孔質成形体を製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 連続ガラスストランドに熱可塑性樹脂を
含浸させて切断してなる平均径0.1〜1.5mm、ガ
ラス含有率15〜80vol%、平均長10〜50mm
の、断面が円形又は楕円形のガラス長繊維強化熱可塑性
樹脂基材(A)に、好ましくはチョップドストランド
(B)及び/又は粉状の熱可塑性樹脂(C)を加え、水
性媒体中に分散させて抄造して得られたウエブを加熱加
圧してシートを得る工程、該シート単独または表皮材と
該シートの積層体を再加熱して多孔質成形体を得る工程
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高剛性が要求され
る自動車部品、家電製品、産業資材、土木資材、日用品
等の面材、芯材用または各種成形用材料に適し、特に多
孔質成形体用の成形用材料等に最適なガラス長繊維強化
熱可塑性樹脂シートの製造方法、及び前記用途に最適な
ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂多孔質成形体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維強化熱可塑性樹脂シートとし
て、強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸させたテープ状物
を、ランダムに分散させて押圧することによりシートを
作成する方法が、特開平7−164439号公報に開示
されている。
【0003】一方、膨張成形用のシート材料として、ガ
ラス繊維と粒状の熱可塑性樹脂を水性媒体に分散させて
抄造し、このシートに熱と圧力を加えて繊維強化熱可塑
性樹脂シートを得て、更にこのシートを再加熱すること
により、多孔質な複合材料を成形する方法が、特公平2
−48423号に開示されている。
【0004】上記成形方法について更に詳しく説明する
と、例えば、ガラス繊維と粒状の熱可塑性樹脂を、空気
の微小気泡が分散した界面活性剤含有水性媒体に分散さ
せて、分散液を抄くことによりウエブを調製した後、熱
と圧力を加えて固化させて前記シート材料を作成し、さ
らに再加熱して膨張成形した多孔性成形体を得るもので
あり、これにより、シート中の強化繊維が均一に分散さ
れているため、シートを加熱すると機械的膨張量が大き
く厚さが一定になり、曲げ強度が高くなると共に、表面
が比較的平坦な成形体が得られるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特開平7
−164439号公報に開示された方法では、用いる基
材がテープ状物であるため、緻密なシートを得る場合に
は好適ではあるものの、テープ状物同士の接触する面積
が大きく、目の開いた比較的低目付けのシートを得るこ
とは困難であった。また、前記シートは、シート中の強
化材が2次元的に配向しているため、加熱することによ
り膨張させて多孔質成形体を得ることも困難であった。
【0006】更に、緻密なシートを作成する場合におい
ても、用いる基材がテープ状物であり、積層させたテー
プ状物同士の接触する面積が大きいため、散布する箇所
によってテープが積層される枚数にばらつきが生じ、結
果として得られるシートの厚みにばらつきが生じたり、
シート内における基材長程度の単位面積あたりの重量ば
らつきが生じたりするといった問題を有していた。この
ため、前記シート材料は、前記厚みのばらつきの問題か
ら、例えば面材等の、そのままシートとして使用する用
途には不向きであった。
【0007】また、成形用材料として使用した場合で
も、シートを切り出し加熱してプレス成形等により成形
する際、前記厚みとばらつきの点で加熱時に加熱むらが
生じ易いため、シート全体を均一にかつ十分に加熱をす
ると生産効率が劣り、不十分な加熱では、前記シートに
おける各箇所の単位面積当たりの重量のばらつきと相俟
って、十分な機械的強度の成形体が得られないという問
題を有していた。
【0008】一方、特公平2−48423号に記載され
た製造法では、抄造工程を用いてシートを形成した後、
該シートを再加熱することにより、膨張成形した多孔性
成形体を得ることができる。しかし、ガラス繊維と熱可
塑性樹脂とを界面活性剤含有の水分散液中に分散させる
ことが難しく、ガラス繊維の束を十分開繊させて水媒体
に分散させるためには、時間をかけて撹拌して分散液
とするか、撹拌力を強くして撹拌して分散液とする
か、水媒体の割合を多くして撹拌して分散液とする必
要がある。ところが、では生産効率の低下、ではガ
ラス繊維の切断による補強効果の低下、では生産設備
の増大という問題があった。さらに、混合液中の材料が
直径10μm前後のモノフィラメントと粒状の熱可塑性
樹脂からなる積層物のため、分散が不均一で撹拌の際に
毛羽や綿状物になりやすく、得られる成形体は、毛羽玉
等がそのまま含有され、モノフィラメントの密度分布が
生じるといった問題を有していた。
【0009】また、前記製造法によって得られたシート
及び成形体は、直径10μm前後のモノフィラメントが
単独で個々に絡み合って成形体が構成されているもの
で、成形の際、フィラメントを前記粒状の熱可塑性樹脂
で十分に被覆させないと、得られる成形体の内部のモノ
フィラメントが折れやすくなり、依然として成形体の曲
げ強度等の機械的強度が劣るものであった。
【0010】したがって、本発明の目的は、繊維が十分
に分散した低密度から高密度のシート材料を作成するこ
とが可能で、シート材料単体では面材や芯材等に好適で
あり、またシート材料を成形用材料として用いる場合
は、高強度でかつ表面外観に優れる成形体を得ることに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製
造方法は、連続ガラスストランドに熱可塑性樹脂を含浸
させて切断してなる平均径0.1〜1.5mm、ガラス
含有率15〜80vol%、平均長10〜50mmの、
断面が円形又は楕円形のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂
基材(A)を、水性媒体中に分散させて分散体とし、該
分散体を抄造した後、加熱、加圧することを特徴とす
る。
【0012】本発明によれば、特定の径と長さの、断面
が円形又は楕円形のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材
を抄造することにより、得られるシートは、前記基材が
多方向に絡み合い、十分に分散したものとなる。さら
に、前記基材を用いることにより、抄造の際にモノフィ
ラメントによる毛羽の発生を低減でき、テープとは異な
り濾水性が良好になる。また、前記基材が複数本のモノ
フィラメントから構成されていることから、モノフィラ
メントをある程度の束としてシート中に存在させること
が可能となり、この束が十分に分散していることと相俟
って、表面が平滑で高強度のシートを得ることが可能と
なる。したがって、得られるシート材料は、それ自体単
独で用いることも可能であり、低目付にすることも可能
である。また、これを成形用材料として成形すること
で、高強度の成形体を得ることが可能で、特に基材に絡
み合いを持たせることで膨張成形が可能なシート材料を
得ることが可能となる。
【0013】上記ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シート
の製造方法においては、前記分散体が、前記ガラス長繊
維強化熱可塑性樹脂基材(A)に、平均径5〜17μm
のモノフィラメントを100〜4000本に集束してな
る平均繊維長5〜50mmのチョップドストランド
(B)及び/又は粉状の熱可塑性樹脂(C)を加えてな
ることが好ましい。
【0014】また、前記分散体が、前記ガラス長繊維強
化熱可塑性樹脂基材(A)100質量部に対し、前記チ
ョップドストランド(B)100〜800質量部、及び
/又は前記熱可塑性樹脂(C)100〜1000質量部
を含有することが好ましい。
【0015】このように、基材(A)に、更にチョップ
ドストランド(B)を加えることにより、ガラス繊維の
補強効果を増大させることができる。また、粉状の熱可
塑性樹脂(C)を加えることにより、前記チョップドス
トランドのバインダーとなり、表面状態がより緻密なシ
ートまたは成形体が得られる。
【0016】また、本発明の多孔質成形体の成形方法
は、前記ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを加熱し
て、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを該シート厚
さの1.5〜3倍に膨張させること、及び必要に応じて
加熱後に更に加圧成形することを特徴としている。これ
により、曲げ強度等の機械的強度に優れた多孔質成形体
を得ることが可能となる。
【0017】更に、本発明の多孔質成形体の成形方法に
おいては、前記ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シート
に、熱可塑性樹脂を主成分とする表皮材を積層し、この
積層体を加熱して、前記ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂
シートを該シート厚さの1.5〜3倍に膨張させるか、
または加熱後に更に加圧成形するようにしてもよい。こ
れにより、多孔質成形体を作成する際の取扱い性が向上
するとともに、得られる成形体の表面外観が良好とな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。本発明のガラス長繊維強
化熱可塑性樹脂基材(A)に用いる熱可塑性樹脂として
は、特に限定はなく一般に市販されている種々のものが
使用可能である。例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート
樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリスチレン
等が挙げられる。なかでも、含浸性、コスト、物性の点
から、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂が本発明において好適である。ポリオレ
フィン系樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等、ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイ
ロン6,6、ナイロン6、ナイロン12、MXDナイロ
ン等、ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が
挙げられ、これらの樹脂を用いることが、本発明におい
ては特に好ましい。これらの樹脂には着色剤、変性剤、
酸化防止剤、耐紫外線剤等の添加剤を混合して用いても
差し支えない。
【0019】また、本発明において本発明のガラス長繊
維強化熱可塑性樹脂基材(A)に用いる連続ガラススト
ランドは、そのモノフィラメントの平均径が通常は6〜
23μmであり、更に10〜17μmであることが好ま
しい。モノフィラメントの平均径が6μm未満の場合
は、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材がコスト高にな
るとともに、長繊維強化熱可塑性樹脂成形体の作製時に
おいて強化繊維の含有率が同じ場合には、強化繊維の表
面積が大きくなり、成形時の流動性が劣るので好ましく
ない。一方、モノフィラメントの平均径が23μmを超
える場合は、最終的に得られる多孔質成形体の機械的物
性が劣るために好ましくない。
【0020】また、1本のガラス長繊維強化熱可塑性樹
脂基材に含まれる連続強化繊維のフィラメント数は、1
00〜2000本であり、400〜1200本であるこ
とがより好ましい。フィラメント数が100本未満であ
ると、後工程において多数本の長繊維強化熱可塑性樹脂
基材が必要となり、作業が煩雑となる。一方、フィラメ
ント数が2000本を超えると、モノフィラメント間に
まで熱可塑性樹脂を均一に含浸させることが困難になる
とともに、得られる長繊維強化熱可塑性樹脂基材が太く
なり、後述する長繊維強化熱可塑性樹脂基材径が得られ
にくくなる。更に、多孔質成形体にした場合、繊維の分
散性に劣り、最終的に得られる多孔質成形体において期
待する強度を発現することができない。
【0021】また、本発明に用いるガラス長繊維強化熱
可塑性樹脂基材(A)は、線材状形態のものが採用され
る。ここで、線材状形態とは、ガラス長繊維強化熱可塑
性樹脂基材の断面形状が円形かあるいは、楕円形に近い
形態をしており、断面の長径/短径が少なくとも3以下
であるような形態を意味する。長径/短径が3を超える
偏平な形態、例えばテープ状形態のものでは、一方向の
柔軟性が良好であるものの、多方向への柔軟性が劣るた
め、後述する膨張成形の際には、十分な膨張量が得られ
ない。また、テープ状形態のものでは、後述する抄造の
際に、分散体中の濾水性が劣りウエブを得るためには十
分な時間を要し生産効率が劣る。
【0022】ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材の平均
径は、0.1〜1.5mmであることを必須とし、0.
3〜1.0mmであることが更に好ましい。長繊維強化
熱可塑性樹脂基材の平均径が0.1mm未満であると、
基材を作製する際に、フィラメント切れや羽毛立ちが生
じ、生産性が劣る。また、1.5mmを超えると、得ら
れる長繊維強化熱可塑性樹脂基材が太くなり、抄造の際
に基材の分散性や基材同士の交絡性が劣るために、最終
的に得られる多孔質成形体において期待する機械的強度
を発現することができず好ましくない。
【0023】また、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材
の長さ(切断長)は、10〜50mmであることが好ま
しく、15〜40mmであることが更に好ましい。切断
長が10mm未満の場合には、最終的に得られる多孔質
成形体の機械的物性が劣るために好ましくない。一方、
切断長が50mmを超える場合は、抄造の際の分散性や
基材同士の交絡性が劣るために好ましくない。
【0024】更に、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材
は、その平均径をDとし、平均長をLとしたときのL/
Dが15〜100であることが好ましく、30〜80で
あることが更に好ましい。 L/Dが15未満である
と、長繊維強化熱可塑性樹脂基材を膨張成形させたとき
に堆積物が嵩高にならないためである。一方、L/Dが
100を超えると逆に抄造の際の分散性が劣り、ガラス
繊維の分散性が悪くなるので好ましくない。
【0025】また、本発明に用いるガラス長繊維強化熱
可塑性樹脂基材は、強化繊維の含有率が15〜80vo
l%であることが好ましく、20〜70vol%である
ことが更に好ましい。強化繊維の含有率が15vol%
未満の場合は、強化繊維による成形体の補強効果が低
く、一方、強化繊維の含有率が80vol%を超える場
合は、繊維を包むマトリックス(熱可塑性樹脂)の相対
量が少なすぎ、後述する樹脂の含浸率を95%以上に確
保することが困難となる。
【0026】本発明に用いるガラス長繊維強化熱可塑性
樹脂基材は、前記熱可塑性樹脂の含浸率が95%以上で
あることが好ましい。得られる多孔質成形体において前
記熱可塑性樹脂の含浸率が95%未満であると、均一な
機械的特性を有する成形体が得られず、得られた成形体
の表面に強化繊維が浮き出す場合があり好ましくない。
【0027】ここで樹脂の含浸率とは、長繊維強化熱可
塑性樹脂基材の断面を200倍の電子顕微鏡で観察し、
20μmのメッシュをおいて、メッシュのセル中に少し
でもボイド(空気の泡)が認められれば、このメッシュ
のセルをボイド面積として加え、観察した全断面積とボ
イド面積とから以下の数式によって求めた値を意味す
る。
【0028】
【数1】
【0029】また、本発明において、前記分散体には、
ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材(A)単独のみなら
ず、平均径5〜17μmのモノフィラメントを100〜
4000本に集束してなる平均繊維長5〜50mmのチ
ョップドストランド(B)及び/又は粉状の熱可塑性樹
脂(C)を加えることもできる。これによって、得られ
るシート又は成形体の表面状態がより緻密になるという
更なる効果が生じる。この場合、チョップドストランド
の分散性および一体性の点から、チョップドストランド
(B)と粉状の熱可塑性樹脂(C)との両方を加えるこ
とがより好ましい。
【0030】ここで、前記チョップドストランド(B)
としては、その種類としての限定はなく、例えばガラス
繊維、炭素繊維等が用いられるが、ガラス繊維を用いる
ことが好ましい。チョップドストランド(B)を構成す
るモノフィラメントの平均径は、通常は5〜17μmで
あり、更に9〜13μmであることが好ましい。モノフ
ィラメントの平均径が5μm未満の場合は、長繊維強化
熱可塑性樹脂基材がコスト高になるとともに、ガラス長
繊維強化熱可塑性樹脂基材成形体の作製時においてガラ
ス繊維の含有率が同じ場合には、強化繊維の表面積が大
きくなり前記分散が劣るとともに、成形時の流動性が劣
るので好ましくない。一方、モノフィラメントの平均径
が17μmを超える場合は、最終的に得られる多孔質成
形体の機械的物性が劣るために好ましくない。
【0031】また、前記チョップドストランド(B)の
フィラメント数は、100〜4000本であることが好
ましい。フィラメント数が100本未満であると、チョ
ップドストランドの生産において生産効率が劣り、ま
た、梱包の際に嵩高な状態で梱包されるため輸送効率の
低下を招く。一方、フィラメント数が4000本を超え
ると、分散時に開繊させてモノフィラメント化するのが
困難であると共に、熱可塑性樹脂の含浸性が劣り、最終
的に得られる多孔質成形体において期待する強度を発現
することができない。
【0032】また、本発明で用いるチョップドストラン
ド(B)に用いる集束剤としては、特に限定はないが、
水溶媒に入れて分散させるときにモノフィラメント化を
促進し易くするために、ポリエチレンオキサイド、カチ
オン系潤滑剤を用いることが好ましい。
【0033】本発明の粉状の熱可塑性樹脂(C)に用い
る熱可塑性樹脂としては、特に限定はなく一般に市販さ
れている種々のものが使用可能であるが、ガラス長繊維
強化熱可塑性樹脂基材(A)で用いた樹脂または前記樹
脂と同種の樹脂を用いることが好ましい。例えば、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂、ポリスチレン等が挙げられる。なかでも、含
浸性、コスト、物性の点から、ポリオレフィン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂が本発明におい
て好適である。ポリオレフィン系樹脂としては、例え
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン等、ポリアミド系樹
脂としては、例えば、ナイロン6,6、ナイロン6、ナ
イロン12、MXDナイロン等、ポリエステル系樹脂と
しては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート等が挙げられ、これらの樹脂を用
いることが、本発明においては特に好ましい。これらの
樹脂には着色剤、変性剤、酸化防止剤、耐紫外線剤等の
添加剤を混合して用いても差し支えない。
【0034】前記熱可塑性樹脂(C)の粒径は、50〜
2000μmであることが好ましい。前記粒径が50μm
未満であると、抄造時の付着効率が低下するため好まし
くなく。2000μmを越えると、基材(A)及びチョ
ップドストランド(B)とが均一に分散せず、得られる
シート材料中の強化繊維が均一に分散されず好ましくな
い。
【0035】本発明の水性媒体は、通常水を主体とする
ものであり、前記(A)、必要により(B)又は(C)
をよりよく分散させるために、例えば界面活性剤等を含
有していてもよい。界面活性剤としては、特に限定され
ないが、ドデシルベンゼンスルホン酸などが好ましく採
用される。
【0036】本発明において使用されるガラス長繊維強
化熱可塑性樹脂基材(A)は、例えば、連続ガラススト
ランドを樹脂含浸槽に送り込み、溶融含浸法により樹脂
を連続ガラスストランド中に含浸させた後、1本又は複
数本の連続ガラスストランドを1個のノズルから引き抜
いて、所望の長さに切断することにより、製造すること
ができる。
【0037】この場合、スプリットを施すことなく集束
した1本の強化繊維ストランドを1個のノズルから引き
抜く方法を採用すると、ノズルからの引き抜きが容易と
なり、強化繊維の含有率を高めることができ、かつ、毛
羽の発生を少なくすることができるために好ましい。
【0038】この方法では、より径の小さいガラス長繊
維強化熱可塑性樹脂基材が得られやすい。こうして得ら
れたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材は、後述する抄
造の際に、容易に基材を絡ませた状態で分散させること
が可能となる。またシート化の際には小さい熱量で容易
に軟化させることができて、加熱時間を短縮させること
が可能となるため、加熱時の樹脂の熱劣化を最小限に留
めることが可能である。
【0039】次に、本発明のガラス長繊維強化熱可塑性
樹脂シートの製造方法について説明する。本発明のガラ
ス長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法は、前記ガ
ラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材(A)、必要によりチ
ョップドストランド(B)及び粉状の熱可塑性樹脂
(C)を加えて、水性媒体中に分散させて分散体とする
工程と、該分散体を抄造する工程と、抄造して得られた
ウエブを加熱加圧して成形する工程からなる。
【0040】前記チョップドストランド(B)及び粉状
の熱可塑性樹脂(C)を加える場合は、前記基材の径、
長さ、L/Dにもよるため特に限定しないが、好ましく
は、前記基材100質量部に対し、前記チョップドスト
ランド(B)100〜800質量部、前記熱可塑性樹脂
(C)100〜1000質量部加えることが好ましい。
チョップドストランド(B)が100質量部未満ではシ
ートをより緻密にすることができず、800質量部を超
えると抄造時に毛羽の発生の可能性が高くなり好ましく
なく、強化繊維の分散も不均一となる。また、前記熱可
塑性樹脂(C)100質量部未満ではチョップドストラ
ンド(B)をバインドする効果が少なく、1000質量
部を超えるとチョップドストランド(B)による補強効
果が少なくなり好ましくない。
【0041】また、前記分散体の固形分濃度は、0.5
〜10質量%にすることが好ましく、1.0〜6.0質
量%にすることがより好ましい。前記固形分濃度が0.
5質量%未満であると、生産性が低下するほか、水量が
多くなるため分散体の輸送および取扱が困難になる。逆
に10質量%よりも高いと、分散体中の基材やチョップ
ドストランドが分散しにくくなり、得られるシートの強
化繊維分布が不均一になり、ガラス長繊維強化熱可塑性
樹脂シートおよび多孔質成形体の強度が低下する。前記
分散の方法は特に限定せず、通常の分散方法によって得
ることができる。この際、用いる基材は熱可塑性樹脂で
被覆されているため、撹拌力が多少強くても基材がばら
けてモノフィラメント化せずに基材同士が分散すること
を可能とする。
【0042】次いで、前記分散体を抄造機に供給した
後、脱水してシート状物とする。抄造機については、丸
網式や長網式など従来からある抄造機を用いることがで
きる。得られたウエブを必要により所定の寸法に切断
し、必要により水分を除くために乾燥機により乾燥させ
ることが好ましい。
【0043】こうして得られたウエブは、加熱すること
によって、低圧下で嵩高なシートを得ることができる。
また、上記ウエブを加熱時または加熱後に加圧して、前
記基材同士を密着させたシートを得ることもできる。こ
の場合、成形型に供給されたウエブをプレス成形する条
件は、用いる熱可塑性樹脂の流動性、表面外観性、固化
時間を考慮して適宜選択すればよいが、一般には通常の
プレス成形の条件を採用することができる。すなわち、
成形型はヒーター等で加温されることが好ましく、その
温度は熱可塑性樹脂の融点以下で、通常の熱可塑性樹脂
を成形する場合の型温に準じていればよく、プレス圧力
は、80〜300kg/cm2が好適である。
【0044】基材は、抄造により三次元的に配向されて
絡み合いが生じ、さらに前記加圧により、三次元的に基
材が絡み合ったシートが作成される。なお、目開きのあ
る低目付のシートを作成する場合は、前記基材(A)を
少量で抄造することによって得ることが可能となる。得
られる低目付のシートは、基材を均一に配向させること
ができ、低目付ながら基材同士が多数の交点で融着され
て、絡み合いの多いシートを得ることが可能となる。
【0045】次に、本発明の多孔質体の製造方法につい
て説明する。本発明の多孔質成形体の製造方法は、前記
抄造工程によって得られた前記シートを、所望の形状の
成形型等に配置させ、熱可塑性樹脂の融点以上の温度で
再加熱する方法が好ましく採用される。これにより、基
材およびガラス繊維の反発力により膨張が可能となる。
【0046】さらに、前記膨張後に加圧することが好ま
しく、この加圧により所望の形状の成形体を容易に作成
することが可能になるとともに、多孔質成形体の密度と
厚みを調整し、同時に該成形体の表面を平滑にすること
ができる。なお、膨張の際に完全に膨張する厚みよりも
小さい間隙で型をセットして多孔質成形体の密度や厚み
を調整して所望の形状の成形体を得る方法も好ましく採
用される。また、前記膨張後に加圧する場合は、膨張に
よる空隙がなくなるまで押圧することが可能で、これに
より緻密な成形体を得ることが可能となる。
【0047】また、本発明においては前記シートに、熱
可塑性樹脂を主成分とする表皮材を積層した後、該積層
体を再加熱、又は再加熱後に加圧して多孔質成形体を得
ることもできる。これにより、更に多孔質成形体の表面
外観性が良好となり、装飾性にも優れるとともに、成形
体を作成する際の取扱性も向上する。前記表皮材は、シ
ートとの一体性の点から前記基材(A)で用いる熱可塑
性樹脂と同等以上の軟化点を有する熱可塑性樹脂である
ことが好ましい。表皮材の形態はフィルム、織布、不織
布等特に限定されない。シートと表皮材の積層は再加熱
の前に別工程として行っても良く、抄造後の加熱工程で
同時に積層してもよい。また、再加熱、又は再加熱後に
加圧して一体化して多孔質成形体を得る工程でもよい。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。 実施例1 まず、平均径13μmのモノフィラメントを用いて、集
束本数を600本とした1本のガラス繊維ストランドを
MI=40の酸変性した溶融ポリプロピレン(260
℃)中に導入し、溶融含浸を行った後、内径0.42m
mのノズルから50m/minの速度で引き抜き、更に
ペレタイザーで長さが20mmとなるように切断して長
繊維強化熱可塑性樹脂基材を得た。得られたガラス長繊
維強化熱可塑性樹脂基材の平均径は0.42mmであ
り、ガラス含有率は67vol%、樹脂の含浸率はn=
5の平均値で100%であった。なお、上記においてn
は測定個数を表わす。
【0049】また、ガラス含有率の測定は、得られた長
繊維強化熱可塑性樹脂基材を600℃の電気炉中で加熱
して樹脂を焼失させた後、残ったガラスの重量を測定
し、この値から樹脂の比重を0.91、ガラスの比重を
2.54としてvol%に換算した。
【0050】次に、得られたガラス長繊維強化熱可塑性
樹脂基材1400gを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムが含有された水性媒体の存在下で、撹拌機によ
り混合、撹拌し、濃度が5質量%の分散体とした。次い
で、前記スラリー状物を長網式抄造機により約1600
cm2の大きさに抄造、脱水しウエブとした。得られた
ウエブの厚さは30mmであった。さらに、前記ウエブ
を乾燥機により乾燥した後加熱し、前記ポリプロピレン
樹脂を軟化させた状態でバッチ式プレスにより4.5m
mの厚さまで加圧しガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シー
トを得た。
【0051】実施例2 ノズル径を0.65mmに変えた以外は実施例1と同様
の方法でガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材を得た。得
られた基材の平均径は0.65mm、ガラス含有率は3
5vol%、樹脂の含浸率はn=5の平均値で98%で
あった。得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材1
066gを、実施例1と同条件で、厚み25mmのウェ
ブを得た後、4.5mmの厚さまで加圧してガラス長繊
維強化熱可塑性樹脂シートを得た。
【0052】実施例3 実施例1で使用したガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材
200gを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが
含有された水性媒体の存在下で、撹拌機により混合、撹
拌し、濃度が2質量%の分散体をとした。次いで、前記
スラリー状物を長網式抄造機により約1600cm2
大きさに抄造、脱水しウエブとした。得られたウエブの
厚さは6mmであった。さらに実施例1と同様にウエブ
を乾燥・加熱し1mmの厚さまで加圧して目付が125
0g/m2の低目付のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートを得た。
【0053】実施例4 実施例1で得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シー
トを220℃で加熱し、12mmの厚さまで膨張させた
後、次いで冷却プレスにより厚さ7mmとなるように圧
縮して、多孔質成形体を得た。
【0054】実施例5 実施例2で得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シー
トを220℃で加熱し、10mmの厚さまで膨張させた
後、次いで冷却プレスにより厚さ7mmとなるように圧
縮して、多孔質成形体を得た。
【0055】実施例6 実施例2で使用したガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基材
150gと、平均径13μm、2400本集束、平均長
12mmのチョップドストランド500g、粒径100
μmのポリプロピレン粉末750gをドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウムが含有された水性媒体の存在下
で、攪拌機により混合、攪拌し、濃度5質量%の分散体
とした。次いで、前記スラリー状物を長網式抄造機によ
り約2300cm2の大きさに抄造、脱水しウェブとし
た。得られたウェブの厚さは45mmであった。さら
に、前記ウェブを乾燥機により乾燥した後、再度加熱
し、ポリプロピレンを溶融させた状態でバッチ式プレス
により5mmの厚さまで加圧しガラス長繊維強化熱可塑
性樹脂シートを得た。
【0056】比較例1 平均径13μmのモノフィラメントを用いて、集束本数
を600本とした1本のガラス繊維ストランドを16本
束ねてMI=40の酸変性した溶融ポリプロピレン(2
60℃)中に導入し、溶融含浸を行った後、内径2.2
mmのノズルから20m/minの速度で引き抜き、更
にペレタイザーで長さが20mmとなるように切断して
長繊維強化熱可塑性樹脂基材を得た。得られた長繊維強
化熱可塑性樹脂基材の平均径は2.2mmであり、ガラ
ス含有率は45.5vol%、樹脂の含浸率はn=5の
平均値で98%であった。
【0057】得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂基
材1188gを、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ムが含有された水性媒体の存在下で、撹拌機により混
合、撹拌し、濃度が5質量%の分散体をとした。次い
で、前記スラリー状物を長網式抄造機により約1600
cm2の大きさに抄造、脱水しウエブとした。得られた
ウエブの厚さは10mmであった。さらに、前記ウエブ
を乾燥機により乾燥した後、再度加熱し、前記ポリプロ
ピレン樹脂を溶融させた状態でバッチ式プレスにより
4.5mmの厚さまで加圧しガラス長繊維強化熱可塑性
樹脂シートを得た。
【0058】比較例2 平均径13μmのモノフィラメントを用いて、フィラメ
ント数を600本とした1本のガラス繊維ストランドを
5本用いて、MI=40の酸変性した溶融ポリプロピレ
ン(260℃)中に導入し、溶融含浸を行った後、厚み
0.12mm、幅10.0mmのスリットノズルから3
0m/minの速度で引き抜きペレタイザーで長さが2
0mmとなるように切断してテープ状の長繊維強化熱可
塑性樹脂基材を得た。得られたテープ状の長繊維強化熱
可塑性樹脂基材は厚さ0.12mm、幅10mm、平均
長20mm、ガラス含有率は43容量%、樹脂の含浸率
はn=5の平均値で98%であった。
【0059】得られたテープ状基材200gを、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムが含有された水性媒体
の存在下で、撹拌機により混合、撹拌し、濃度が5質量
%の分散体をとした。次いで、前記スラリー状物を長網
式抄造機により約1600cm2の大きさに抄造、脱水
しウエブとした。得られたウエブの厚さは3mmであっ
た。さらに実施例1と同様にウエブを乾燥・再加熱し、
1mmの厚さまで加圧して、目付が1250g/m2
低目付のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを得た。
【0060】比較例3 比較例1で得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シー
トを実施例5と同様の条件で、多孔質成形体を得た。
【0061】比較例4 平均径13μm、2400本集束、平均長12mmのチ
ョップドストランド560g、粒径100μmのポリプ
ロピレン粉末840gをドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムが含有された水性媒体の存在下で、攪拌機によ
り混合、攪拌し、濃度5質量%の分散体とした。次い
で、前記スラリー状物を長網式抄造機により約2300
cm2の大きさに抄造、脱水しウェブとした。得られた
ウェブの厚さは45mmであった。さらに、前記ウェブ
を乾燥機により乾燥した後、再度加熱し、ポリプロピレ
ンを溶融させた状態でバッチ式プレスにより5mmの厚
さまで加圧し、ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを
得た。
【0062】表1に、得られたガラス長繊維強化熱可塑
性樹脂シート及び多孔質成形体についての曲げ強度等の
物性を示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1から、本発明で規定する実施例1、実
施例2、実施例6のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シー
トは、曲げ強度がそれぞれ280MPa、220MP
a、150MPaと機械的強度に優れていることが分か
る。これに対し、本発明で規定するよりも基材(A)の
平均径が大きい比較例1のガラス長繊維強化熱可塑性樹
脂シートは、曲げ強度が75MPaであり、実施例1及
び実施例2に比べて大きく低下した。
【0065】また、実施例3においては1250g/m
の低目付けのシートを生産することが可能であり濾水
性も良好であった。これに対し、比較例2の抄造工程で
は1250g/mの低目付けのシートが得られたもの
の濾水性が劣りシートの生産性に劣るものであった。
【0066】更に多孔質成形体についても実施例4およ
び実施例5では曲げ強度がそれぞれ185MPa、15
0MPaと良好であったのに対し、比較例3では50M
Paであり、実施例に比べて大きく低下した。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガラス長
繊維強化熱可塑性樹脂シート及び多孔質成形体の製造方
法によれば、繊維が十分に分散した低密度から高密度の
シート材料を作成することが可能で、シート材料単体で
は面材や芯材等として建築資材等に好適であり、またシ
ート材料を成形用材料として用いる場合は、表面外観や
高強度が要求される多孔質成形体を得ることが可能で、
自動車用内装材等に好適であり、産業上極めて有益であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 15/12 D21H 15/12 25/04 25/04 // B29K 105:12 B29K 105:12 Fターム(参考) 4F072 AA02 AA08 AB09 AB31 AD04 AD05 AD37 AD41 AD44 AD46 AG03 AH04 AK05 4F074 AA17 AA24 AA66 AA71 AC34 AE04 CB91 CC03Y CC04Y CC24X CC32Y CC34Y CC42 DA02 DA35 DA47 4J002 BB03W BB03X BB12W BB12X CF06W CF06X CF07W CF07X CL01W CL01X CL03W CL03X DA016 DL006 FA046 GL00 GN00 GQ00 4L055 AF04 AF44 AF47 BE20 EA16 EA32 FA11 FA16 GA21 GA24 GA50

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続ガラスストランドに熱可塑性樹脂を
    含浸させて切断してなる平均径0.1〜1.5mm、ガ
    ラス含有率15〜80vol%、平均長10〜50mm
    の、断面が円形又は楕円形のガラス長繊維強化熱可塑性
    樹脂基材(A)を、水性媒体中に分散させて分散体と
    し、該分散体を抄造した後、加熱、加圧することを特徴
    とするガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記分散体が、前記ガラス長繊維強化熱
    可塑性樹脂基材(A)に、平均径5〜17μmのモノフ
    ィラメントを100〜4000本に集束してなる平均繊
    維長5〜50mmのチョップドストランド(B)及び/
    又は粉状の熱可塑性樹脂(C)を加えてなる請求項1記
    載のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記分散体が、前記ガラス長繊維強化熱
    可塑性樹脂基材(A)100質量部に対し、前記チョッ
    プドストランド(B)100〜800質量部、及び/又
    は前記熱可塑性樹脂(C)100〜1000質量部を含
    有する請求項2記載のガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シ
    ートの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法
    で得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを加熱
    して、該ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを該シー
    ト厚さの1.5〜3倍に膨張させることを特徴とするガ
    ラス長繊維強化熱可塑性樹脂多孔質成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法
    で得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを加熱
    して、該ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートを該シー
    ト厚さの1.5〜3倍に膨張させた後、加圧成形するこ
    とを特徴とするガラス長繊維強化熱可塑性樹脂多孔質成
    形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法
    で得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートに熱可
    塑性樹脂を主成分とする表皮材を積層した後、該積層体
    を加熱して、前記ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シート
    を該シート厚さの1.5〜3倍に膨張させることを特徴
    とするガラス長繊維強化熱可塑性樹脂多孔質成形体の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法
    で得られたガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートに熱可
    塑性樹脂を主成分とする表皮材を積層した後、該積層体
    を加熱して、前記ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シート
    を該シート厚さの1.5〜3倍に膨張させ、更にその後
    加圧成形することを特徴とするガラス長繊維強化熱可塑
    性樹脂多孔質成形体の製造方法。
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