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JP2002120590A - 身体障害者用車両 - Google Patents

身体障害者用車両

Info

Publication number
JP2002120590A
JP2002120590A JP2000314393A JP2000314393A JP2002120590A JP 2002120590 A JP2002120590 A JP 2002120590A JP 2000314393 A JP2000314393 A JP 2000314393A JP 2000314393 A JP2000314393 A JP 2000314393A JP 2002120590 A JP2002120590 A JP 2002120590A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lever
brake
transmission mechanism
accelerator
operating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000314393A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kobata
高志 木幡
Norihiko Itou
法彦 伊藤
Yoshiyuki Kato
良幸 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2000314393A priority Critical patent/JP2002120590A/ja
Publication of JP2002120590A publication Critical patent/JP2002120590A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作レバーの操作力を低減させること。 【解決手段】 身体障害者用車両10は、運転席13に
座った運転者が操作レバー21を一方へスイング操作し
たときに、そのスイング操作力をアクセル操作力伝達機
構60を介してアクセルペダル70へ伝達し、又、操作
レバーを他方へスイング操作したときに、そのスイング
操作力をブレーキ操作力伝達機構80を介してブレーキ
ペダル200へ伝達する。操作レバーに第1レバー23
を連結し、アクセル操作力伝達機構60の入力側に第2
レバー24を連結し、ブレーキ操作力伝達機構80の入
力側に第3レバー25を連結し、第1・第2・第3レバ
ーを相対的にスイング変位可能に軸91に取付けた。第
1レバーを一方にスイングさせたときのみ第1レバーに
第2レバーが連結する。第1レバーを他方にスイングさ
せたときのみ第1レバーに第3レバーが連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、量産の自動車を身
体障害者が運転できるようにした身体障害者用車両に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、身体障害者が運転できる専用の身
体障害者用車両の開発が進んでいる。ところがこのよう
な専用車両では量産効果が小さいので、通常の量産車に
比べて高価格である。そこで、既存の量産車両を改造し
て身体障害者が運転できるようにした身体障害者用車両
の開発も進んでいる。この種の身体障害者用車両として
は、例えば、特開平9−39600号公報「身体障害者
用車両」(以下、「従来の技術」と言う)が知られてい
る。以下、この従来の技術について説明する。
【0003】図25は特開平9−39600号公報の図
1及び図2に基づき作成した説明図である。なお、各構
成要素の名称や符号については適宜変更した。従来の身
体障害者用車両300は、車室301内のフロア302
において運転席303と助手席304との間にコンソー
ルボックス305を前後に延ばし、コンソールボックス
305に支持軸306にて操作レバー307を前後スイ
ング可能に取付け、操作レバー307にアクセル操作力
伝達機構311のワイヤ部材312を介してアクセルペ
ダル313のレバー部314を連結したというものであ
る。運転席303に座った運転者が操作レバー307を
後方Rrへ手動操作したとき(引き操作したとき)に、
その操作力をアクセル操作力伝達機構311を介してア
クセルペダル313へ伝達することができる。
【0004】さらに身体障害者用車両300は、操作レ
バー307に支持軸306並びにリンク機構321を介
してブレーキ操作力アシスト機構322を連結し、ブレ
ーキ操作力アシスト機構322の出力軸323にクラン
ク部324を一体に設け、クランク部324の先端の押
圧部325にてブレーキペダル326のレバー部327
を押すようにしたというものである。支持軸306、リ
ンク機構321、ブレーキ操作力アシスト機構322並
びにクランク部324の組合せ構造は、ブレーキ操作力
伝達機構328をなす。操作レバー307を前方Frへ
手動操作したとき(押し操作したとき)に、その操作力
をブレーキ操作力伝達機構328を介してブレーキペダ
ル326へ伝達することができる。このように、運転席
303に座った運転者が手動操作力でアクセル操作やブ
レーキ操作を行うことができる。329はアシスト用モ
ータである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、操
作レバー307を後方Rrへ操作したときにブレーキ操
作力伝達機構328がブレーキ解除側へ働く。その分だ
け無駄な操作力になる。また、操作レバー307を前方
Frへ操作したときにアクセル操作力伝達機構311が
アクセル解除側へ働く。その分だけ無駄な操作力にな
る。このように身体障害者は、アクセル操作時並びにブ
レーキ操作時に余分な操作力をだす必要がある。その分
だけ身体障害者の負担が増す。身体障害者にとっては、
できるだけ小さな手動操作力でブレーキ操作やアクセル
操作を行うことが、より快適な運転を行う上で好まし
い。
【0006】しかも従来の技術は、アクセル操作時にブ
レーキ操作力伝達機構328のクランク部324がブレ
ーキペダル326から離れる方向にスイング、いわゆる
逆方向スイングをする。また、ブレーキ操作時にアクセ
ル操作力伝達機構311のワイヤ部材312が緩む。こ
のような逆方向スイングを許容するための余分なスペー
スや、ワイヤ部材312を適切に緩めるための余分なス
ペースを、比較的狭い車室301内に確保する必要があ
る。従って、身体障害者が運転するときの車室301内
の居住性を確保するには、改良の余地がある。
【0007】そこで本発明の目的は、操作レバーの操作
力をより低減させるとともに、身体障害者が運転すると
きの車室内の居住性を高めることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、運転席に座った運転者が手動操作させる
ことのできる操作レバーを一方へスイング操作したとき
に、そのスイング操作力をアクセル操作力伝達機構を介
してアクセルペダルへ伝達し、又、操作レバーを他方へ
スイング操作したときに、そのスイング操作力をブレー
キ操作力伝達機構を介してブレーキペダルへ伝達するよ
うにした身体障害者用車両において、操作レバーに第1
レバーを連結し、アクセル操作力伝達機構の入力側に第
2レバーを連結し、ブレーキ操作力伝達機構の入力側に
第3レバーを連結し、これらの第1、第2、第3レバー
を相対的にスイング変位可能に同一の軸に取付け、第1
レバーを一方にスイングさせたときのみ第1レバーに第
2レバーを連結させ、第1レバーを他方にスイングさせ
たときのみ第1レバーに第3レバーを連結させたことを
特徴とする。
【0009】操作レバーを一方へスイング操作したとき
には、第1レバーによって第2レバーだけを操作するこ
とができる。この結果、スイング操作力を第1レバー、
第2レバー及びアクセル操作力伝達機構を介してアクセ
ルペダルへ伝達することができる。このときにブレーキ
操作力伝達機構は全く作動しない。また、操作レバーを
他方へスイング操作したときには、第1レバーによって
第3レバーだけを操作することができる。この結果、ス
イング操作力を第1レバー、第3レバー及びブレーキ操
作力伝達機構を介してブレーキペダルへ伝達することが
できる。このときにアクセル操作力伝達機構は全く作動
しない。このように、操作レバーによってブレーキ操作
力伝達機構だけ又はアクセル操作力伝達機構だけを単独
に操作することができる。操作力が低減するので、身体
障害者は余分な操作力をだす必要がない。しかも、アク
セル操作力伝達機構及びブレーキ操作力伝達機構が通常
の作動と逆方向の作動(逆作動)をすることはない。こ
れらの機構を逆動作させるためのスペースは不要であ
る。
【0010】請求項2は、軸並びにこの軸に取付けた第
1レバーを、車室のフロアのうち運転者の足置き部分近
傍に配置するとともに、第1レバーを操作レバーに操作
力伝達機構で連結したことを特徴とする。
【0011】同一の軸に取付けた第1、第2、第3レバ
ーを足置き部分近傍に配置した。第1、第2、第3レバ
ーは運転席に座った運転者の手元にない。従って、1、
第2、第3レバーが操縦の邪魔になることはない。
【0012】請求項3は、運転席に座った運転者が手動
操作させることのできる操作レバーを一方へスイング操
作したときに、そのスイング操作力をアクセル操作力伝
達機構を介してアクセルペダルへ伝達し、又、操作レバ
ーを他方へスイング操作したときに、そのスイング操作
力をブレーキ操作力伝達機構を介してブレーキペダルへ
伝達するようにした身体障害者用車両において、操作レ
バー、この操作レバーを一方にスイングさせたときのみ
操作レバーに連結する第1回転体、並びに、操作レバー
を他方にスイングさせたときのみ操作レバーに連結する
第2回転体を同一の軸に取付け、第1回転体にアクセル
操作力伝達機構の入力側を連結し、第2回転体にブレー
キ操作力伝達機構の入力側を連結したことを特徴とす
る。
【0013】操作レバーを一方へスイング操作したとき
には、第1回転体だけを操作することができる。この結
果、スイング操作力を第1回転体及びアクセル操作力伝
達機構を介してアクセルペダルへ伝達することができ
る。このときにブレーキ操作力伝達機構は全く作動しな
い。また、操作レバーを他方へスイング操作したときに
は、第2回転体だけを操作することができる。この結
果、スイング操作力を第2回転体及びブレーキ操作力伝
達機構を介してブレーキペダルへ伝達することができ
る。このときにアクセル操作力伝達機構は全く作動しな
い。このように、操作レバーによってブレーキ操作力伝
達機構だけ又はアクセル操作力伝達機構だけを単独に操
作することができる。操作力が低減するので、身体障害
者は余分な操作力をだす必要がない。しかも、アクセル
操作力伝達機構及びブレーキ操作力伝達機構が通常の作
動と逆方向の作動(逆作動)をすることはない。これら
の機構を逆動作させるためのスペースは不要である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。図
1は本発明に係る身体障害者用車両の車室前部の斜視図
である。身体障害者用車両10は、既存の量産車両を改
造して身体障害者が運転できるようにしたエンジン駆動
式自動車であり、次の(1)〜(3)の構成を有する。 (1)車体11に操作レバー21を含む操作機構20を
備え、操作レバー21の先端のグリップ31をステアリ
ングハンドル15の近傍に配置することにより、運転席
13に座った運転者が操作レバー21を手動操作させる
ことができるようにしたこと。 (2)操作レバー21を一方へスイング操作したとき
に、そのスイング操作力をアクセル操作力伝達機構60
を介してアクセルペダル70へ伝達するようにしたこ
と。 (3)操作レバー21を他方へスイング操作したとき
に、そのスイング操作力をブレーキ操作力伝達機構80
を介してブレーキペダル200へ伝達するようにしたこ
と。
【0015】操作機構20は、操作レバー21と、操作
レバー21に一端部を連結した連結ロッド22と、連結
ロッド22の他端部に連結した第1レバー23と、第1
レバー23に連結し得る第2レバー24並びに第3レバ
ー25とからなる。操作レバー21は、レバー部32を
後方へスイング操作(運転者の手元側へ引き操作)した
ときに連結ロッド22を押出すことによって第1レバー
23を一方へスイングさせるとともに、レバー部32を
前方へスイング操作(押し操作)したときに連結ロッド
22を引くことによって第1レバー23を他方へスイン
グさせるようにしたものである。連結ロッド22は、操
作レバー21のスイング操作力を第1レバー23に伝達
する操作力伝達機構である。
【0016】アクセル操作力伝達機構60は、上記第2
レバー24とアクセルペダル70のレバー部73とを連
結したワイヤケーブル61からなる。ワイヤケーブル6
1は、第2レバー24とレバー部73の上端部とを連結
するインナワイヤ62、及びインナワイヤ62を被覆す
るアウタチューブ63からなる。64,65はアウタチ
ューブ端部取付ステーである。
【0017】アクセルペダル70は、既存の量産車両に
備えたものであって、車室12内で運転席13の前方に
且つフロア14近傍に配置し、図示せぬエンジンのスロ
ットル弁を操作する一般的なペダルである。このような
アクセルペダル70は、車体11に取付けたアクセル用
ブラケット71と、アクセル用ブラケット71に支軸7
2にて中間部を前後スイング可能に取付けたレバー部7
3と、レバー部73の下端部に取付けたペダル部74と
からなる。
【0018】ブレーキペダル200は、既存の量産車両
に備えたものであって、車室12内で運転席13の前方
に且つフロア14近傍に配置し、図示せぬブレーキを操
作する一般的なペダルである。このようなブレーキペダ
ル200は、車体11に取付けたブレーキ用ブラケット
201と、ブレーキ用ブラケット201に支軸202に
て上端部を前後スイング可能に取付けたレバー部203
と、レバー部203の下端部に取付けたペダル部204
とからなる。
【0019】図2は本発明に係る身体障害者用車両の車
室前部の背面図であり、車室12の前部を運転者から見
た構成を示す。身体障害者用車両10は右ハンドル形式
の車両なので、操縦性を高めるために操作レバー21を
ステアリングハンドル15の左側に配置したものであ
る。操作レバー21の具体的な取付構造は、ステアリン
グコラム16を支持させるために車幅方向へ延した棒状
の支持部材17を車体(車体フレーム)11の前部に取
付け、車体11から、すなわち支持部材17からステア
リングハンドル15の近傍へステー51を延し、ステー
51の先端部から車幅方向へレバー支持部55を延し、
レバー支持部55に操作レバー21を取付けたものであ
る。ステアリングコラム16は、ステアリングハンドル
15を取付けた図示せぬステアリングシャフト組立体を
組込んだものである。
【0020】ブレーキ操作力伝達機構80は、入力側に
上記第3レバー25を連結するとともに、出力側にブレ
ーキ操作アーム153を連結し、さらに、ロアブラケッ
ト106並びにアッパブラケット107にて車体11に
取付けたものである。このようなブレーキ操作力伝達機
構80及び第1・第2・第3レバー23,24,25
は、車室12のフロア14のうち運転者の足置き部分近
傍に配置したことを特徴とする。
【0021】図3は本発明に係るブレーキペダル並びに
ブレーキ操作アームの関係を示す左側面図であり、ブレ
ーキ操作アーム153の先端の押圧バー154を、ブレ
ーキペダル200のレバー部203の前方(図の右側)
へ延したことを示す。ブレーキ操作アーム153を図反
時計回りにスイングさせたときに、押圧バー154はレ
バー部203を押して図時計回りにスイングさせること
ができる。レバー部203の図時計回りのにスイング運
動は、ブレーキペダル200の踏み方向の動きである。
【0022】図4は本発明に係る操作レバーの断面図で
ある。操作レバー21は、先端にグリップ31を備えた
レバー部32と、レバー部32に対し直角方向に延びて
レバー部32の基端部33に取付けた回転軸34と、回
転軸34の先端から軸直角方向に延びたアーム部35
と、回転軸34の先端側を底板36側から貫通させ内部
で軸受37,37を介して回転可能に支持した有底円筒
型レバーケース38と、レバーケース38のうち底板3
6と反対側の開口端を塞ぐ取外し可能なリッド39とか
らなる。アーム部35の先端は、レバー部32と略平行
に延びる連結ロッド22を、連結ピン41及びボールジ
ョイント42を介して連結したものである。このように
して、操作レバー21に連結ロッド22を連結すること
ができる。
【0023】レバーケース36内において、回転軸34
はその先端面に且つ回転軸34と同心に棒状のばね受部
43を取付けたものである。ばね受部43はリターンス
プリングとしてのねじりばね44を巻いたものである。
ばね受部43の先端とリッド39との間の隙間が小さい
ので、ばね受部43からねじりばね44が脱落すること
はない。さらに操作レバー21は、アーム部35に可動
ピン45を取付け、リッド39に固定ピン46を取付け
たことを特徴とする。可動ピン45並びに固定ピン46
は回転軸34に対して平行に配置したものである。47
はレバー基端部取付用ボルトである。
【0024】操作レバー21はグリップ31の側部にブ
レーキロック操作スイッチ48を備えたことを特徴とす
る。ブレーキロック操作スイッチ48は、グリップ31
を握った手の親指で押釦48aを押しているときだけス
イッチオン作動する、接点瞬時復帰式の押釦スイッチで
ある。
【0025】図5は図4の5−5線断面図であり、レバ
ーケース38の取付ボス38aの溝部38c及びクラン
プ56の溝部56bでレバー支持部55を挟み込み、ク
ランプ用ボルト57,57で止めた構成、及びアーム部
35に連結した連結ロッド22をレバーケース38の開
口から外方へ延した構成を示す。
【0026】図6は図4の6矢視図であり、リッドを外
した状態の操作レバー21を示す。ねじりばね44、可
動ピン45並びに固定ピン46の組合せ構造は、アーム
部中立保持機構をなす。ねじりばね44は、コイル巻始
め端部44aとコイル巻終り端部44bとをコイル44
cの径外方へ互いに平行に延したものである。これらの
コイル巻始め端部44aとコイル巻終り端部44bとの
間のスペースSpに可動ピン45並びに固定ピン46を
介在させることによって、アーム部35を図に示す中立
位置に保持させることができる。
【0027】次に、アーム部中立保持機構の作用を説明
する。レバー部32を図時計回りにスイングさせると、
アーム部35並びに可動ピン45も図時計回りにスイン
グする。可動ピン45はコイル巻始め端部44aを図時
計回り方向に押出す。その後、レバー部32から手を放
すと、ねじりばね44のばね力によってコイル巻始め端
部44aは可動ピン45を図反時計回りに押し戻す。こ
の結果、レバー部32及びアーム部35は図に示す中立
位置に自動復帰する。レバー部32を図反時計回りにス
イングさせた場合には、上述の図時計回りにスイングさ
せた場合と逆作用をなす。
【0028】図7は本発明に係るブレーキ操作力伝達機
構の断面図であり、ブレーキ操作力伝達機構80を運転
者から見た構成を示す。ブレーキ操作力伝達機構80は
途中にパワーアシスト機構90を介在させ、このパワー
アシスト機構90によって操作レバー21(図1参照
の)スイング操作力に補助動力を付加するようにしたも
のである。パワーアシスト機構90は、量産の車両用電
動パワーステアリング装置におけるパワーアシスト機構
を用いたものであり、このパワーアシスト機構の入力軸
にスイングレバーとしての第3レバー25をセレーショ
ン結合し、この第3レバー25に上記操作レバー21
(図1参照)を連結したことを特徴とする。以下、パワ
ーアシスト機構90について説明する。
【0029】パワーアシスト機構90は、管状の入力軸
91と、入力軸91にトーションバー92を介して連結
した出力軸93と、これら入・出力軸91,93間の相
対ねじれ角を検出するトルク検出手段94と、トルク検
出手段94の検出値に応じた補助動力を発生する電動機
95と、電動機95の補助動力を出力軸93に伝達する
動力伝達機構96とからなる。
【0030】具体的にはパワーアシスト機構90は、水
平な同一軸上に入力軸91及び出力軸93を配置し、入
力軸91の一端部(入力端)の外周面にセレーション部
分91aを形成し、入力軸91の他端部に出力軸93の
一端面の嵌合孔を回転可能に嵌合し、入力軸91の内部
にトーションバー92を通し、トーションバー92の一
端部を入力軸91の一端部にピン結合し、トーションバ
ー92の他端部を出力軸93の一端部にセレーション結
合することで、入力軸91に出力軸93を連結し、さら
に、入力軸91を第1ハウジング101に軸受102を
介して支持するとともに収納し、出力軸93を第2ハウ
ジング103に軸受104を介して支持するとともに収
納し、第1ハウジング101並びに第2ハウジング10
3をボルト結合したものである。
【0031】トーションバー92は、文字通りトルクに
対して正確にねじれ角が発生する弾性部材であって、操
舵トルクが作用すると入力軸91と出力軸93との間で
の相対ねじり変位を発生するものである。出力軸93
は、他端部(出力端)にピニオン93aを形成したもの
である。
【0032】トルク検出手段94は、入力軸91と出力
軸93とに掛け渡すことで入・出力軸91,93間の相
対ねじれ変位に応じて軸方向へ変位可能なコア111付
きスライダ112と、スライダ112の変位量(コア1
11の変位量)を電気信号に変換するべく第1ハウジン
グ101に取付けた検出コイル113,113とからな
る、非接触式トルクセンサ(可変インダクタンス式セン
サ)である。スライダ112は、傾斜溝114及び縦長
のストレート溝116を形成した円筒である。傾斜溝1
14に入力軸91から軸直角方向に延びたピン115を
嵌合し、ストレート溝116に出力軸93から軸直角方
向に延びたピン117を嵌合することで、入・出力軸9
1,93間の相対ねじれ変位に応じてスライダ112は
軸方向へ変位可能である。
【0033】第2ハウジング103は、出力側端の開口
をリッド105に塞ぐとともに、リッド105、ロアブ
ラケット106及びアッパブラケット107と共にボル
ト108にて共締めしたものである。このようにして、
パワーアシスト機構90を含むブレーキ操作力伝達機構
80を、ロアブラケット106並びにアッパブラケット
107を介して車体に取付けることができる。118は
トルク検出手段用出力端子である。
【0034】図8は図7の8−8線断面図であり、電動
機95と動力伝達機構96について示す。電動機95
は、横向きの電動機軸121を第2ハウジング103内
に延したものである。動力伝達機構96は、電動機軸1
21にトルクリミッタ122を介して連結したウォーム
軸123と、ウォーム軸123に形成したウォーム12
4と、出力軸93にセレーション結合したウォームホイ
ール125(以下、単に「ホイール125」と言う。)
とからなる、歯車式減速機構である。ホイール125
は、ハブ125aの周囲にディスク125bを一体に形
成し、このディスク125bに軸方向に貫通する複数の
貫通孔125c・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を
形成した樹脂製品である。貫通孔125c・・・は肉抜き
孔でもある。なお、トルクリミッタ122の代りにカッ
プリングで、電動機軸121にウォーム軸123を連結
してもよい。126,127は軸受である。
【0035】図9は本発明に係るパワーアシスト機構に
転用する車両用電動パワーステアリング装置のシステム
図である。電動パワーステアリング装置130は、車両
のステアリングハンドル15から操舵車輪131,13
1に至るステアリング系132に、操舵機構133並び
にこの操舵機構133に補助トルクを加える補助トルク
機構141を備える。
【0036】操舵機構133は、ステアリングハンドル
15にステアリングシャフト134及び自在軸継手13
5,135を介して入力軸91を連結するとともに、出
力軸93にラックアンドピニオン機構136を介してラ
ック軸137を連結し、ラック軸137に左右のボール
ジョイント138,138及び左右のタイロッド13
9,139を介して左右の操舵車輪131,131を連
結したものである。
【0037】補助トルク機構141は、ステアリングハ
ンドル15に加えたステアリング系132の操舵トルク
をトルク検出手段94で検出し、このトルク検出信号に
基づき制御部142で制御信号を発生し、この制御信号
に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動機95で
発生し、補助トルクをトルクリミッタ122並びに動力
伝達機構96を介して出力軸93に伝達するようにした
ものである。
【0038】ラックアンドピニオン機構136は、出力
軸93に形成したピニオン93aと、ラック軸137に
形成したラック137aとからなる。制御部142は、
トルク検出手段94のトルク検出信号と、エンジン速度
検出センサ143のエンジン回転速度検出信号と、車速
センサ144の車速検出信号とに基づき、制御信号を発
生するものである。運転者の操舵トルクに電動機95の
補助トルクを加えた複合トルクによって、操舵車輪13
1,131を操舵することができる。
【0039】図10は本発明に係るパワーアシスト機構
に転用する車両用電動パワーステアリング装置の縦断面
図である。車両用電動パワーステアリング装置130
は、この図のように縦置きに配置して使用するものであ
り、実線にて示す上半部分145と想像線にて示す下半
部分146とからなり、入力軸91には自在軸継手13
5(図9参照)を結合するためのセレーション部分91
aを備え、出力軸93にはラック137aを噛み合わせ
るためのピニオン93aを備え、第2ハウジング103
のフランジ147に想像線にて示す第3ハウジング14
8をボルト結合したものである。
【0040】本発明は、このような車両用電動パワース
テアリング装置130のうち、実線にて示す上半部分1
45だけと制御部142とをパワーアシスト機構90
(図7参照)として用いるようにしたことを特徴とす
る。上半部分145は上記図7及び図8に示すパワーア
シスト機構90と同一構成であり、主要な部材に同一符
号を付し、その説明を省略する。なお本実施例において
は、パワーアシスト機構90として用いる上半部分14
5のうち、ピニオン93aは使用しない。
【0041】ところで、パワーアシスト機構90の制御
部142は、量産品である車両用電動パワーステアリン
グ装置130に付属するものを用いるので、トルク検出
手段94のトルク検出信号の他に次の(1)及び(2)
の信号を受けて制御をする。 (1)エンジンのアイドル回転速度に相当する、予め設
定した一定レベルの「エンジン速度疑似信号Se」。こ
の疑似信号Seは、上記図9に示すエンジン速度検出セ
ンサ143のエンジン回転速度検出信号の疑似信号であ
る。 (2)車速零に相当する予め設定した一定レベルの「車
速疑似信号Sv」。この疑似信号Svは、上記図9に示
す車速センサ144の車速検出信号の疑似信号である。
【0042】再び図7に戻って説明を続ける。以上の説
明から明らかなように、パワーアシスト機構90の入力
軸91はブレーキ操作力伝達機構80の入力軸を兼ねる
ことになる。出力軸93は、ホイール125よりも出力
側寄りの位置に出力取出部材151を回転可能に嵌合し
たものである。出力取出部材151は、ホイール125
側へ向って延びる2個の連結アーム152,152(こ
の図では1個のみ示す。)を一体に形成し、これらの連
結アーム152,152をホイール125の貫通孔12
5c・・・に嵌合することで、パワーアシスト機構90か
ら出力を取り出すようにしたフォーク部材である。さら
に出力取出部材151は、外周面にブレーキ操作アーム
153の基部をセレーション結合したものである。リッ
ド105は、出力取出部材151を軸受155を介して
回転可能に支持したものである。156は軸受抑え部
材、157はナットである。
【0043】次に、ブレーキ操作力伝達機構80(パワ
ーアシスト機構90を含む。)の作用を図7に基づき説
明する。入力軸91を回転操作すると、その操作力はト
ーションバー92→出力軸93→ホイール125→貫通
孔125c・・・の縁→連結アーム152,152→出力
取出部材151の経路でブレーキ操作アーム153に伝
わる。この結果、ブレーキ操作アーム153は入力軸9
1の回転方向と同一方向にスイングする。一方、トルク
検出手段94は入・出力軸91,93間の相対ねじれ角
を検出して検出信号を発する。電動機95はトルク検出
手段94の検出信号(検出値)に応じた補助動力を発す
る。補助動力は、ウォーム124→ホイール125→貫
通孔125c・・・の縁→連結アーム152,152→出
力取出部材151の経路でブレーキ操作アーム153に
伝わる。
【0044】操作力によるホイール125の回転方向
は、補助動力によるホイール125の回転方向と合致す
る。このようにして、入力軸91からの操作力にパワー
アシスト機構90の補助動力を付加してブレーキ操作ア
ーム153をスイングさせることができる。その後、入
力軸91の操作力を解除すると、トーションバー92の
弾発力によって出力軸93及びホイール125が中立位
置に自動復帰するので、ブレーキ操作アーム153も中
立位置に自動復帰する。
【0045】ここで図7に基づき、ブレーキ操作力伝達
機構80と、第1・第2・第3レバー23,24,25
との関係を説明する。第1ハウジング101から突出し
た入力軸91は、先端から(この図の左側から)第3レ
バー25、第1レバー23、第2レバー24をこの順に
並べて取付けたものである。具体的にはブレーキ操作力
伝達機構80は、入力軸91に筒状のカラー158を嵌
合し、このカラー158にブッシュ162,172を介
して第1レバー23及び第2レバー24をスイング可能
に嵌合し、さらに、入力軸91に第3レバー25をセレ
ーション結合するとともに締付けボルト183にて固定
したものである。このようにして、同一の軸である入力
軸91に第1・第2・第3レバー23,24,25を、
相対的にスイング変位可能に且つ軸方向移動不能に取付
けることができる。
【0046】図11は本発明に係る第1・第2・第3レ
バーの分解図である。第1レバー23は、入力軸91に
取付けるハブ161と、ハブ161の軸孔部分のブッシ
ュ162と、ハブ161から径外方へ延びた連結レバー
部163と、連結レバー部163とは別にハブ161か
ら径外方へ延びた作動レバー部164と、作動レバー部
164の先端部から第2レバー24側並びに第3レバー
25側へ延びた作動ピン165とからなる。作動ピン1
65は入力軸91と平行な細長い1個の丸棒である。
【0047】連結レバー部163の先端は、連結レバー
部163と略平行に延びる連結ロッド22を、連結ピン
166及びボールジョイント167を介して連結したも
のである。このようにして、操作レバー21(図1参
照)に連結ロッド22を介して第1レバー23を連結す
ることができる。
【0048】第2レバー24は、入力軸91に取付ける
ハブ171と、ハブ171の軸孔部分のブッシュ172
と、ハブ171から径外方へ延びた被作動レバー部17
3と、被作動レバー部173とは別にハブ171から径
外方へ延びた作動レバー部174とからなる。被作動レ
バー部173は、第1レバー23を一方へスイングさせ
たときのみ作動ピン165で押される第1凹部173a
と、中立位置決め用ピン191が当る第2凹部173b
とを形成したものである。作動レバー部174は、先端
にインナワイヤ62の一端部62aを連結したものであ
る。
【0049】第3レバー25は、入力軸91に取付ける
ハブ181と、ハブ181から径外方へ延びた被作動レ
バー部182とからなる。ハブ181は、内周面にセレ
ーション部分181aを形成するとともに、径方向に切
り欠いたスリット181bを形成したものである。入力
軸91にハブ181をセレーション結合するとともに、
スリット181b部分を締付けボルト183で締め付け
ることにより、入力軸91に第3レバー25を確実に固
定することができる。被作動レバー部182は、第1レ
バー23を他方へスイングさせたときのみ作動ピン16
5で押される第1凹部182aと、中立位置決め用ピン
191が当る第2凹部182bとを形成したものであ
る。第3レバー25に第1レバー23を介して操作レバ
ー21(図1参照)を連結することができる。
【0050】図12は本発明に係るブレーキ操作力伝達
機構と第1・第2・第3レバーの関係を示す側面図であ
る。第1レバー23の作動レバー部164、第2レバー
24の被作動レバー部173、及び第3レバー25の被
作動レバー部182は同一方向に延びたものである。第
1レバー23の作動ピン165を中心にして、第2レバ
ー24の第1凹部173aと第3レバー25の第1凹部
182aとは図の左右に線対称に配置したものである。
なお、中立位置決め用ピン191はピン取付板192を
介してステー193,193にてロアブラケット106
に取付けたものである。
【0051】次に、図13〜図15に基づき操作レバー
21、第1・第2・第3レバー23,24,25、アク
セル操作力伝達機構60、アクセルペダル70、ブレー
キ操作力伝達機構80及びブレーキペダル200の作用
関係について説明する。図13は本発明に係る身体障害
者用車両の作用説明図(その1)であり、操作レバー2
1、アクセルペダル70及びブレーキペダル200が中
立位置にあることを示す。中立位置にある操作レバー2
1を、運転者の手元側Rr(この図の右側)へスイン
グ操作したり、運転者の前方Fr(この図の左側)へ
スイング操作することができる。
【0052】図14は本発明に係る身体障害者用車両の
作用説明図(その2)である。操作レバー21を運転者
の手元側Rr(この図の右側)へスイング操作して連結
ロッド22を押出すと、第1レバー23は操作レバー2
1と同方向へスイングする。この結果、第1レバー23
の作動ピン165は第2レバー24の被作動レバー部1
73を図右側へ押す。第2レバー24の作動レバー部1
74は、インナワイヤ62を引くことでアクセルペダル
70をスイングさせる。このときのアクセルペダル70
をスイング運動は、アクセル踏み方向の動きと同一であ
る。なお、第1レバー23の作動ピン165が第3レバ
ー25の被作動レバー部182を押さないので、ブレー
キペダル200は作動しない。
【0053】図15は本発明に係る身体障害者用車両の
作用説明図(その3)である。操作レバー21を運転者
の前方Fr(この図の左側)へスイング操作して連結ロ
ッド22を引くと、第1レバー23は操作レバー21と
同方向へスイングする。この結果、第1レバー23の作
動ピン165は第3レバー25の被作動レバー部182
を図左側へ押す。第3レバー25は入力軸91を図反時
計回りに回すことで、ブレーキ操作アーム153を図反
時計回りにスイングさせる。ブレーキ操作アーム153
はブレーキペダル200をスイングさせる。このときの
ブレーキペダル200をスイング運動は、ブレーキ踏み
方向の動きと同一である。なお、第1レバー23の作動
ピン165が第2レバー24の被作動レバー部173を
押さないので、アクセルペダル70は作動しない。
【0054】このように、操作レバー21によってアク
セル操作力伝達機構60だけ又はブレーキ操作力伝達機
構80だけを単独に操作することができる。従って、操
作レバー21の操作力をより低減することができる。身
体障害者は余分な操作力をだすことなく、小さな手動操
作力でブレーキ操作やアクセル操作を自由に行うことが
できる。このため、量産の自動車を身体障害者が運転す
るのに、より一層好適な身体障害者用車両とすることが
できる。
【0055】しかも、操作レバー21でアクセル操作力
伝達機構60を操作したときには、ブレーキ操作力伝達
機構80は全く作動しない。また、操作レバー21でブ
レーキ操作力伝達機構80を操作したときには、アクセ
ル操作力伝達機構60は全く作動しない。すなわち、ア
クセル操作力伝達機構60及びブレーキ操作力伝達機構
80が通常の作動と逆方向の作動(逆作動)をすること
はない。これらのアクセル・ブレーキ操作力伝達機構6
0,80を逆動作させるためのスペースは不要である。
従って、比較的狭い車室内を有効に使うことができ、身
体障害者が運転するときの居住性が高まり、より一層快
適に運転することができる。
【0056】次に、変形例の身体障害者用車両10を図
16〜図24に基づき説明する。なお、上記図1〜図1
5に示す実施例と同構成については同一符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0057】図16は本発明に係る身体障害者用車両
(変形例)の車室前部の斜視図である。変形例の身体障
害者用車両10は、次の(1)〜(3)の構成を有す
る。 (1)車体11に操作レバー221を含む操作機構22
0を備え、操作レバー221の先端のグリップ254を
ステアリングハンドル15の近傍に配置することによ
り、運転席13に座った運転者が操作レバー221を手
動操作させることができるようにしたこと。 (2)操作レバー221を一方へスイング操作したとき
に、そのスイング操作力をアクセル操作力伝達機構60
を介してアクセルペダル70へ伝達するようにしたこ
と。 (3)操作レバー221を他方へスイング操作したとき
に、そのスイング操作力をブレーキ操作力伝達機構80
を介してブレーキペダル200へ伝達するようにしたこ
と。
【0058】操作機構220は、操作レバー221にア
クセル操作力伝達機構60を直接連結するとともに、操
作レバー221にワイヤ伝達機構222を介してブレー
キ操作力伝達機構80を連結したものである。ワイヤ伝
達機構222は、操作レバー221に2本のワイヤケー
ブル271,271の一端部を連結し、これらのワイヤ
ケーブル271,271の他端部を2本のワイヤケーブ
ル271,271の引き力が釣り合うようにイコライザ
機構223にて1つにまとめて連結し、このイコライザ
機構223をブレーキ操作力伝達機構80の入力側に連
結することで、操作レバー221のスイング操作力を2
本のワイヤケーブル271,271を介してイコライザ
機構223にて1つにまとめ、ブレーキ操作力伝達機構
80の入力側へ伝達するようにしたことを特徴とする。
【0059】具体的にはワイヤ伝達機構222は、操作
レバー221に一端部を連結した2本のワイヤケーブル
271,271と、これらのワイヤケーブル271,2
71の他端部を連結して1つにまとめた集結部材274
と、集結部材274に連結した中間連結部材276と、
中間連結部材276に連結するとともにブレーキ操作力
伝達機構80の入力軸91にスイング可能に取付けたス
イングレバー278とからなる。集結部材274及び中
間連結部材276はイコライザ機構223の構成部材で
ある。282,282はアウタチューブ端部取付ステー
である。
【0060】操作レバー221は、レバー部253を後
方へスイング操作(運転者の手元側へ引き操作)したと
きにアクセル操作力伝達機構60を作動させるととも
に、レバー部253を前方へスイング操作(押し操作)
したときに2本のワイヤケーブル271,271を引い
てブレーキ操作力伝達機構80を作動させるようにした
ものである。
【0061】変形例のアクセル操作力伝達機構60は、
上記操作レバー221とアクセルペダル70のレバー部
43とを連結したワイヤケーブル61である。ブレーキ
操作力伝達機構80は、入力軸91にスイングレバー2
78を取付けたものである。スイングレバー278のス
イング方向に対して、出力側のブレーキ操作アーム15
3のスイング方向は同一である。
【0062】図17は本発明に係る身体障害者用車両
(変形例)の車室前部の背面図であり、車室12の前部
を運転者から見た構成を示す。操作レバー221の具体
的な取付構造は、レバー支持部55に操作レバー221
をスライド可能に且つ回転可能に取付けることで、操作
レバー221の車幅方向位置及び取付け姿勢を任意に調
整できるようにしたものである。
【0063】図18は本発明に係る操作レバー(変形
例)の断面図である。変形例の操作レバー221は、水
平に延した支持軸251と、支持軸251に回転可能に
取付けた円盤状の操作盤252と、操作盤252の外周
部から径外方へ延したレバー部253と、レバー部25
3の先端に取付けたグリップ254と、操作盤252の
一方の面に隣接させて支持軸251に回転可能に取付け
た円盤状のアクセル用被動盤(第1回転体)255と、
操作盤252の他方の面に隣接させて支持軸251に回
転可能に取付けた円盤状のブレーキ用被動盤(第2回転
体)256と、これらの支持軸251、操作盤252、
アクセル用被動盤255並びにブレーキ用被動盤256
を収納したレバーケース257と、レバーケース257
の両端開口を塞いだ左右のリッド258,258とから
なる。
【0064】操作盤252は、支持軸251に平行な2
個の作動ピン261(この図では1個のみ示す。以下同
じ。)を取付け、これらの作動ピン261の両端をアク
セル用被動盤255の側面255a並びにブレーキ用被
動盤256の側面256aへ向って突出させたものであ
る。レバー部253を前後に(この図の表裏方向に)ス
イング操作したとき、操作盤252は同方向に回り、こ
の結果、2個の作動ピン261は同方向にスイングす
る。アクセル用被動盤255は、操作盤252に接する
側面255aに2個の長溝255bを形成したものであ
る。ブレーキ用被動盤256は、操作盤252に接する
側面256aに2個の長溝256bを形成したものであ
る。262,262,262はブッシュ、263,26
3はスペーサである。
【0065】図19は図18の19−19線断面図であ
る。アクセル用被動盤255は、外周部分に1条のワイ
ヤ溝255c並びにワイヤ掛部255dを形成するとと
もにスプリング収納溝255eを形成したものである。
2個の作動ピン261,261は支持軸251を中心と
して対称に配置した部材である。また、想像線にて示す
2個の長溝255b,255bは支持軸251を中心と
して対称に配置した円弧状溝である。
【0066】この長溝255b,255bは、レバー部
253を後方Rrへスイング操作(運転者の手元側へ引
き操作)したときに、同方向Rrへスイングした2個の
作動ピン261,261によって長手方向一端部255
g,255gが押されるように配置したものである。従
って、アクセル用被動盤255は作動ピン261,26
1のスイング方向Rrへ回る。一方、作動ピン261,
261を逆方向へスイングさせたときには、作動ピン2
61,261は長溝255b,255b内を移動するだ
けである。従って、アクセル用被動盤255は停止状態
を維持する。
【0067】ワイヤ溝255cはアクセル操作力伝達機
構60のインナワイヤ62を巻くとともに、その一端部
62aをワイヤ掛部255dに掛け止めたものである。
インナワイヤ62の巻き方向は、アクセル用被動盤25
5が回転方向Rrに回転したときに、アクセル用被動盤
255によって引かれる方向である。
【0068】スプリング収納溝255eは圧縮ばねから
なるリターンスプリング264を収納する溝である。リ
ターンスプリング264は、レバーケース257内のば
ね受凸部257aと、スプリング収納溝255eの長手
方向端部255fとの間に介在することにより、アクセ
ル用被動盤255をこの図に示す中立位置に維持させる
ように弾発するものである。なお、アクセル用被動盤2
55は中立位置維持用ストッパ部255hを備える。ス
トッパ部255hは、アクセル用被動盤255がこの図
に示す中立位置から図反時計回り(矢印Rrと逆方向)
に回転しないように、ばね受凸部257aに当る凸部で
ある。長溝255b,255bの端部255g,255
gが作動ピン261,261を押すので、レバー部25
3も中立位置に自動復帰可能である。265はアウタチ
ューブ端部取付ステーである。
【0069】図20は図18の20−20線断面図であ
る。ブレーキ用被動盤256は、外周部分に2条のワイ
ヤ溝256c(この図では1つのみ示す。以下同じ。)
並びにワイヤ掛部256dを図表裏方向に並べて形成す
るとともに、スプリング収納溝256eを形成したもの
である。
【0070】破線にて示す2個の長溝256b,256
bは支持軸251を中心として対称に配置した円弧状溝
である。この長溝256b,256bは、レバー部25
3を前方Frへスイング操作(押し操作)したときに、
同方向Frへスイングした2個の作動ピン261,26
1によって長手方向一端部256g,256gが押され
るように配置したものである。従って、ブレーキ用被動
盤256は作動ピン261,261のスイング方向Fr
へ回る。一方、作動ピン261,261を逆方向へスイ
ングさせたときには、作動ピン261,261は長溝2
56b,256b内を移動するだけである。従って、ブ
レーキ用被動盤256は停止状態を維持する。
【0071】ワイヤ溝256cは2本のワイヤケーブル
271の各インナワイヤ272を巻くとともに、それら
の一端部272aを各ワイヤ掛部256dに掛け止めた
ものである。インナワイヤ272の巻き方向は、ブレー
キ用被動盤256が回転方向Frに回転したときに、ブ
レーキ用被動盤256によって引かれる方向である。イ
ンナワイヤ272はアウタチューブ273で被覆したも
のである。
【0072】スプリング収納溝256eは圧縮ばねから
なるリターンスプリング266を収納する溝である。リ
ターンスプリング266は、レバーケース257内のば
ね受凸部257bと、スプリング収納溝256eの長手
方向端部256fとの間に介在することにより、ブレー
キ用被動盤256をこの図に示す中立位置に維持させる
ように弾発するものである。なお、ブレーキ用被動盤2
56は中立位置維持用ストッパ部256hを備える。ス
トッパ部256hは、ブレーキ用被動盤256がこの図
に示す中立位置から図時計回り(矢印Frと逆方向)に
回転しないように、ばね受凸部257bに当る凸部であ
る。長溝256b,256bの端部256g,256g
が作動ピン261,261を押すので、レバー部253
も中立位置に自動復帰可能である。267はアウタチュ
ーブ端部取付ステーである。
【0073】次に、操作レバー221の作用を図19及
び図20に基づき説明する。上記図19において、レバ
ー部253を後方Rrへスイング操作して操作盤252
(図18参照)を同方向Rrへ回すと、作動ピン26
1,261は同方向Rrへスイングして長溝255b,
255bの一端部255g,255gを押す。従って、
アクセル用被動盤255は作動ピン261,261のス
イング方向Rrに回り、インナワイヤ62を引く。その
後、レバー部253から手を放すと、リターンスプリン
グ264の弾発力によってアクセル用被動盤255は逆
方向に回り中立位置に自動復帰する。この結果、インナ
ワイヤ62は元に戻る。また、長溝255b,255b
の一端部255g,255gが作動ピン261,261
を押すので、操作盤252(図18参照)及びレバー部
253は中立位置に自動復帰する。
【0074】上記図20において、レバー部253を前
方Frへスイング操作して操作盤252(図18参照)
を同方向Frへ回すと、作動ピン261,261は同方
向Frへスイングして長溝256b,256bの一端部
256g,256gを押す。従って、ブレーキ用被動盤
256は作動ピン261,261のスイング方向Frに
回り、インナワイヤ272を引く。その後、レバー部2
53から手を放すと、リターンスプリング266の弾発
力によってブレーキ用被動盤256は逆方向に回り中立
位置に自動復帰する。この結果、インナワイヤ272は
元に戻る。また、長溝256b,256bの一端部25
6g,256gが作動ピン261,261を押すので、
操作盤252(図18参照)及びレバー部253は中立
位置に自動復帰する。
【0075】以上の説明をまとめると、図18〜図20
に示すように変形例は、操作レバー221のレバー部2
53を取付けた操作盤252、操作レバー221のレバ
ー部253を一方にスイングさせたときのみレバー部2
53に連結するアクセル用被動盤(第1回転体)25
5、並びに、操作レバー221のレバー部253を他方
にスイングさせたときのみレバー部253に連結するブ
レーキ用被動盤(第2回転体)256をスイング可能に
同一の支持軸251に取付け、アクセル用被動盤255
にアクセル操作力伝達機構60の入力側を連結し、ブレ
ーキ用被動盤256にブレーキ操作力伝達機構80(図
16参照)の入力側を連結したものである。
【0076】従って、操作レバー221のスイング操作
力をアクセル用被動盤255及びアクセル操作力伝達機
構60を介してアクセルペダル70(図16参照)へ伝
達することができる。また、操作レバー221のスイン
グ操作力をブレーキ用被動盤256及びブレーキ操作力
伝達機構80を介してブレーキペダル200(図16参
照)へ伝達することができる。このように、操作レバー
221でアクセル操作力伝達機構60だけ又はブレーキ
操作力伝達機構80だけを単独に操作することができ
る。従って、操作レバー21の操作力をより低減するこ
とができる。身体障害者は余分な操作力をだすことな
く、小さな手動操作力でブレーキ操作やアクセル操作を
自由に行うことができる。このため、量産の自動車を身
体障害者が運転するのに、より一層好適な身体障害者用
車両とすることができる。
【0077】しかも、操作レバー221でアクセル操作
力伝達機構60を操作したときには、ブレーキ操作力伝
達機構80は全く作動しない。また、操作レバー21で
ブレーキ操作力伝達機構80を操作したときには、アク
セル操作力伝達機構60は全く作動しない。すなわち、
アクセル操作力伝達機構60及びブレーキ操作力伝達機
構80が通常の作動と逆方向の作動(逆作動)をするこ
とはない。これらの機構60,80を逆動作させるため
のスペースは不要である。従って、比較的狭い車室内を
有効に使うことができ、身体障害者が運転するときの居
住性が高まり、より一層快適に運転することができる。
【0078】図21は本発明に係るワイヤ伝達機構(変
形例)の分解図であり、ワイヤ伝達機構222の各部材
の関係を示す。集結部材274は細長い部材であり、平
面視において長手中央の上下貫通した連結ピン孔274
aと、連結ピン孔274aの左右両側に設けたワイヤ掛
部274b,274bとを形成したものである。さらに
集結部材274は長手中央に且つ長手方向の側面274
cに、連結ピン孔274aに対して直交した凹部274
d(貫通孔を含む)を形成し、この凹部274dに起立
した棒状の2個のストッパ275,275を設けたもの
である。これらのストッパ275,275は、連結ピン
孔274aを中心にして集結部材274の長手方向の左
右両側に配置した部材である。ワイヤ掛部274b,2
74bは、ワイヤケーブル271,271の各インナワ
イヤ272,272における他端部272b,272b
を掛け止める溝である。このようにして、2本のワイヤ
ケーブル271,271を1つにまとめることができ
る。
【0079】中間連結部材276は、集結部材274の
凹部274dに差込むとともに、連結ピン孔274aを
貫通させた連結ピン277にて集結部材274に平面視
左右スイング可能に連結した第1連結部276aと、第
1連結部276aに連なり平面視二股状の第2連結部2
76bとからなる。
【0080】スイングレバー278は、入力軸91に取
付けるハブ278aと、ハブ278aから径外方へ延び
た被作動レバー部278bとからなる。ハブ278a
は、内周面にセレーション部分278cを形成するとと
もに、径方向に切り欠いたスリット278dを形成した
ものである。入力軸91にハブ278aをセレーション
結合するとともに、スリット278d部分を締付けボル
ト279で締め付けることにより、入力軸91にスイン
グレバー278を確実に固定することができる。被作動
レバー部278bは、中間連結部材276の第2連結部
276bに連結ピン281にて上下スイング可能に連結
したものである。イコライザ機構223は、以上のよう
に組合せた集結部材274、ストッパ275,275、
中間連結部材276、連結ピン277及び連結ピン28
1からなる。
【0081】次に、上記構成の操作機構220の作用を
図22〜図24に基づき説明する。図22は本発明に係
る変形例の操作機構の作用図(その1)である。操作機
構220は、パワーアシスト機構90の入力軸91にス
イングレバー278を取付け、スイングレバー278の
被作動レバー部278bに中間連結部材276の第2連
結部276bを上下スイング可能に且つ水平方向のスイ
ングを規制されて連結し、中間連結部材276の第1連
結部276aに集結部材274の長手中央部を水平方向
にスイング可能に且つ上下スイングを規制されて連結し
たものである。
【0082】さらには、第1連結部276aに連結ピン
277にて集結部材274を連結した状態で、第1連結
部276aの側面と左右2個のストッパ275,275
との間には隙間S1,S1を有する。このため、第1連
結部276aに対しストッパ275,275が当るまで
の所定角度だけ集結部材274がスイング可能である。
従って操作機構220は、パワーアシスト機構90の入
力側に集結部材274の中央部を所定角度だけスイング
可能に連結したことになる。
【0083】レバー部253を前方Frへスイング操作
して操作盤252を同方向Frへ回すと、ブレーキ用被
動盤256も同方向Frへ回り、2本のインナワイヤ2
72,272を引く。インナワイヤ272,272は集
結部材274を介して中間連結部材276を引く。この
結果、スイングレバー278は図反時計回りにスイング
してパワーアシスト機構90の入力軸91を回す。これ
で、ブレーキ操作力伝達機構80によりブレーキ操作を
することができる。その後、レバー部253から手を放
すと、ブレーキ用被動盤256は逆方向に回り中立位置
に自動復帰するので、インナワイヤ272,272は元
に戻る。この結果、入力軸91は中立状態に自動復帰す
る。
【0084】図23は本発明に係る変形例の操作機構の
作用図(その2)であり、2本のワイヤケーブル27
1,271の取付け誤差やガタがあった場合を示す。こ
の場合には、取付け誤差やガタの分だけ集結部材274
がスイング変位することで誤差やガタを吸収する。従っ
て、上記図22の作用と同様にレバー部253を前方F
rへスイング操作し、インナワイヤ272,272及び
集結部材274を介して中間連結部材276を引き、ス
イングレバー278にて入力軸91を回すことができ
る。
【0085】図24は本発明に係る変形例の操作機構の
作用図(その3)であり、2本のワイヤケーブル27
1,271のうち1本のインナワイヤ272が切れた場
合を示す。集結部材274は、第1連結部276aに対
しストッパ275が当るまでの所定角度αだけスイング
可能である。レバー部253を前方Frへスイング操作
したとき、他のインナワイヤ272が集結部材274を
引く。しかし、集結部材274は所定角度αしかスイン
グせず、ストッパ275に当って傾いた状態で中間連結
部材276を引く。この結果、スイングレバー278は
図反時計回りにスイングしてパワーアシスト機構90の
入力軸91を回す。これで、ブレーキ操作力伝達機構8
0によりブレーキ操作をすることができる。このよう
に、他の1本のワイヤケーブル271でスイング操作力
をブレーキ操作力伝達機構80に伝達することができ
る。
【0086】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、操作レバーに第1レバーを連結し、
アクセル操作力伝達機構の入力側に第2レバーを連結
し、ブレーキ操作力伝達機構の入力側に第3レバーを連
結し、第1レバーを一方にスイングさせたときのみ第1
レバーに第2レバーを連結させることで、操作レバーの
スイング操作力を第1レバー、第2レバー及びアクセル
操作力伝達機構を介してアクセルペダルへ伝達すること
ができ、また、第1レバーを他方にスイングさせたとき
のみ第1レバーに第3レバーを連結させることで、操作
レバーのスイング操作力を第1レバー、第3レバー及び
ブレーキ操作力伝達機構を介してブレーキペダルへ伝達
することができる。このように、操作レバーによってブ
レーキ操作力伝達機構だけ又はアクセル操作力伝達機構
だけを単独に操作することができる。従って、操作レバ
ーの操作力をより低減することができる。身体障害者は
余分な操作力をだすことなく、小さな手動操作力でブレ
ーキ操作やアクセル操作を自由に行うことができる。こ
のため、量産の自動車を身体障害者が運転するのに、よ
り一層好適な身体障害者用車両とすることができる。
【0087】しかも、操作レバーによってブレーキ操作
力伝達機構だけ又はアクセル操作力伝達機構だけを単独
に操作することができるので、操作レバーでブレーキ操
作力伝達機構を操作したときにはアクセル操作力伝達機
構が全く作動せず、また、アクセル操作力伝達機構を操
作したときにはブレーキ操作力伝達機構が全く作動しな
い。すなわち、アクセル操作力伝達機構及びブレーキ操
作力伝達機構が通常の作動と逆方向の作動(逆作動)を
することはない。これらの機構を逆動作させるためのス
ペースは不要である。従って、比較的狭い車室内を有効
に使うことができ、身体障害者が運転するときの居住性
が高まり、より一層快適に運転することができる。
【0088】請求項2は、軸並びにこの軸に取付けた第
1レバーを、車室のフロアのうち運転者の足置き部分近
傍に配置するとともに、第1レバーを操作レバーに操作
力伝達機構で連結したので、第1レバーと共に同一の軸
に取付けた第2、第3レバーをも足置き部分近傍に配置
することができる。このため、第1、第2、第3レバー
は運転席に座った運転者の手元にない。従って、1、第
2、第3レバーが操縦の邪魔になることはない。身体障
害者はより快適に運転することができる。
【0089】請求項3は、操作レバー、この操作レバー
を一方にスイングさせたときのみ操作レバーに連結する
第1回転体、並びに、操作レバーを他方にスイングさせ
たときのみ操作レバーに連結する第2回転体をスイング
可能に同一の軸に取付け、第1回転体にアクセル操作力
伝達機構の入力側を連結し、第2回転体にブレーキ操作
力伝達機構の入力側を連結したので、操作レバーのスイ
ング操作力を第1回転体及びアクセル操作力伝達機構を
介してアクセルペダルへ伝達することができ、また、操
作レバーのスイング操作力を第2回転体及びブレーキ操
作力伝達機構を介してブレーキペダルへ伝達することが
できる。このように、操作レバーによってブレーキ操作
力伝達機構だけ又はアクセル操作力伝達機構だけを単独
に操作することができる。従って、操作レバーの操作力
をより低減することができる。身体障害者は余分な操作
力をだすことなく、小さな手動操作力でブレーキ操作や
アクセル操作を自由に行うことができる。このため、量
産の自動車を身体障害者が運転するのに、より一層好適
な身体障害者用車両とすることができる。
【0090】しかも、操作レバーによってブレーキ操作
力伝達機構だけ又はアクセル操作力伝達機構だけを単独
に操作することができるので、操作レバーでブレーキ操
作力伝達機構を操作したときにはアクセル操作力伝達機
構が全く作動せず、また、アクセル操作力伝達機構を操
作したときにはブレーキ操作力伝達機構が全く作動しな
い。すなわち、アクセル操作力伝達機構及びブレーキ操
作力伝達機構が通常の作動と逆方向の作動(逆作動)を
することはない。これらの機構を逆動作させるためのス
ペースは不要である。従って、比較的狭い車室内を有効
に使うことができ、身体障害者が運転するときの居住性
が高まり、より一層快適に運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る身体障害者用車両の車室前部の斜
視図
【図2】本発明に係る身体障害者用車両の車室前部の背
面図
【図3】本発明に係るブレーキペダル並びにブレーキ操
作アームの関係を示す左側面図
【図4】本発明に係る操作レバーの断面図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図4の6矢視図
【図7】本発明に係るブレーキ操作力伝達機構の断面図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】本発明に係るパワーアシスト機構に転用する車
両用電動パワーステアリング装置のシステム図
【図10】本発明に係るパワーアシスト機構に転用する
車両用電動パワーステアリング装置の縦断面図
【図11】本発明に係る第1・第2・第3レバーの分解
【図12】本発明に係るブレーキ操作力伝達機構と第1
・第2・第3レバーの関係を示す側面図
【図13】本発明に係る身体障害者用車両の作用説明図
(その1)
【図14】本発明に係る身体障害者用車両の作用説明図
(その2)
【図15】本発明に係る身体障害者用車両の作用説明図
(その3)
【図16】本発明に係る身体障害者用車両(変形例)の
車室前部の斜視図
【図17】本発明に係る身体障害者用車両(変形例)の
車室前部の背面図
【図18】本発明に係る操作レバー(変形例)の断面図
【図19】図18の19−19線断面図
【図20】図18の20−20線断面図
【図21】本発明に係るワイヤ伝達機構(変形例)の分
解図
【図22】本発明に係る変形例の操作機構の作用図(そ
の1)
【図23】本発明に係る変形例の操作機構の作用図(そ
の2)
【図24】本発明に係る変形例の操作機構の作用図(そ
の3)
【図25】特開平9−39600号公報の図1及び図2
に基づき作成した説明図
【符号の説明】
10…身体障害者用車両、12…車室、13…運転席、
14…フロア、21…操作レバー、23…第1レバー、
24…第2レバー、25…第3レバー、60…アクセル
操作力伝達機構、80…ブレーキ操作力伝達機構(操作
力伝達機構)、70…アクセルペダル、91…軸(ブレ
ーキ操作力伝達機構の入力軸)、200…ブレーキペダ
ル、255…第1回転体、256…第2回転体、251
…軸(支持軸)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 良幸 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D037 EA01 EA02 EB02 EB03 EB11 EB12 EC07 3J070 AA03 BA13 BA35 CC05 DA01 DA02 EA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転席に座った運転者が手動操作させる
    ことのできる操作レバーを一方へスイング操作したとき
    に、そのスイング操作力をアクセル操作力伝達機構を介
    してアクセルペダルへ伝達し、又、前記操作レバーを他
    方へスイング操作したときに、そのスイング操作力をブ
    レーキ操作力伝達機構を介してブレーキペダルへ伝達す
    るようにした身体障害者用車両において、 前記操作レバーに第1レバーを連結し、前記アクセル操
    作力伝達機構の入力側に第2レバーを連結し、前記ブレ
    ーキ操作力伝達機構の入力側に第3レバーを連結し、こ
    れらの第1、第2、第3レバーを相対的にスイング変位
    可能に同一の軸に取付け、第1レバーを一方にスイング
    させたときのみ第1レバーに第2レバーを連結させ、第
    1レバーを他方にスイングさせたときのみ第1レバーに
    第3レバーを連結させたことを特徴とする身体障害者用
    車両。
  2. 【請求項2】 前記軸並びにこの軸に取付けた前記第1
    レバーを、車室のフロアのうち運転者の足置き部分近傍
    に配置するとともに、第1レバーを前記操作レバーに操
    作力伝達機構で連結したことを特徴とする請求項1記載
    の身体障害者用車両。
  3. 【請求項3】 運転席に座った運転者が手動操作させる
    ことのできる操作レバーを一方へスイング操作したとき
    に、そのスイング操作力をアクセル操作力伝達機構を介
    してアクセルペダルへ伝達し、又、前記操作レバーを他
    方へスイング操作したときに、そのスイング操作力をブ
    レーキ操作力伝達機構を介してブレーキペダルへ伝達す
    るようにした身体障害者用車両において、 前記操作レバー、この操作レバーを一方にスイングさせ
    たときのみ操作レバーに連結する第1回転体、並びに、
    前記操作レバーを他方にスイングさせたときのみ操作レ
    バーに連結する第2回転体を同一の軸に取付け、前記第
    1回転体に前記アクセル操作力伝達機構の入力側を連結
    し、前記第2回転体に前記ブレーキ操作力伝達機構の入
    力側を連結したことを特徴とする身体障害者用車両。
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