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JP2002117484A - 自動車、緊急車両、及び自動車走行システム - Google Patents

自動車、緊急車両、及び自動車走行システム

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Publication number
JP2002117484A
JP2002117484A JP2000311817A JP2000311817A JP2002117484A JP 2002117484 A JP2002117484 A JP 2002117484A JP 2000311817 A JP2000311817 A JP 2000311817A JP 2000311817 A JP2000311817 A JP 2000311817A JP 2002117484 A JP2002117484 A JP 2002117484A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
electric field
radio wave
emergency vehicle
field strength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000311817A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Fujino
剛 藤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kenwood KK
Original Assignee
Kenwood KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kenwood KK filed Critical Kenwood KK
Priority to JP2000311817A priority Critical patent/JP2002117484A/ja
Publication of JP2002117484A publication Critical patent/JP2002117484A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般自動車16において緊急車両15の接近
状態を検出するとき、その検出の安定性及び信頼性を改
善する。 【解決手段】 アンテナ10における受信電界強度に対
応するSメーター電圧を検出して、これをVth比較用コ
ンパレーター30においてVthと対比し、Vth以上であ
るとき、緊急車両15の接近状態として、それを通知す
る。接近検知時はVth=Vth(DET)、検知リセット時Vt
h=Vth(RST)とする。また、Vth(DET)>Vth(RST)とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緊急車両の接近を
的確に検知する自動車、該自動車に適合する緊急車両、
及びそれらを含む自動車走行システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】緊急車両とは消防車、救急車、パトカー
などであり、これらの車両は道路交通法上その緊急走行
時には優先走行権があり、一般車はこれを支援するた
め、緊急車両接近時には自車を路肩に寄せて徐行または
停止して緊急車両に道を譲る義務がある。従来、自動車
の運転手は緊急車両の接近を知る手段は、緊急車両の発
するサイレン音と赤色灯の点燈であるが、運転手は走行
中ほとんど前方のみ見ているので、緊急車両が後方から
接近している場合や、見通しの悪い交差点で横切る方向
に走行しているなどのような直接目で確認しにくい場
合、一般車が緊急車両の接近を知る手段はサイレン音に
頼らざるを得ない。このような状況の下、昨今の自動車
ではエアコンの普及が著しくこれに伴い窓を閉め切って
走行している車が多いこと、車の遮音性の向上、さらに
は高品質な車載用音響機器の普及などにより、大音値で
音楽を再生して走行していて、サイレン音が聞こえず、
緊急車両の接近に気づかないことがあり、緊急車両の走
行に支障をきたしたり、さらには交差点での衝突事故に
及んでしまう場合もある。
【0003】そこで、緊急車両に所定周波数の電波を送
信する電波送信機を装備させ、他方、一般自動車には、
該電波送信機からの電波を受信する電波受信機を装備さ
せ、緊急車両の緊急運転時では、緊急車両の電波送信機
から送信された電波を、周囲の自動車へ送信させること
にし、自動車では、緊急車両の電波送信機からの電波を
受信すると、警報表示ランプを点滅させて、運転手に緊
急車両の接近を知らせる技術が提案されている(例:特
開昭50−16241号公報及び特開昭56−7119
9号公報)。さらに、特開平11−51667号公報で
は、カーナビゲーション装置に付随して自動車に装備さ
れる電波ビーコン送受信機を利用し、緊急運転中の緊急
車両からは周囲の自動車へ現在位置と緊急車両の識別デ
ータとの情報を送信し、周囲の自動車は、電波ビーコン
送受信機を介して該情報を受信し、カーナビゲーション
装置のディスプレイに緊急車両の現在地を表示して、自
動車の運転手に知らせることが開示されてる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】緊急車両の接近検出機
能を装備する従来の自動車では、緊急車両の接近状態及
び非接近状態の区別を単に緊急車両からの電波の電界強
度Eが基準値以上か未満かにより検出するので、自動車
と緊急車両との距離が変動する場合には、検出結果が、
緊急車両の接近状態との非接近状態とを頻繁に切替わ
り、安定及び信頼性が低下している。また、特開平11
−51667号公報のように、カーナビゲーション装置
のディスプレイに緊急車両の現在地を表示するシステム
では、緊急車両及び自動車に装備される装置が複雑化す
る。
【0005】本発明の目的は、緊急車両の接近状態の検
出について安定化及び信頼性向上を図ることのできる自
動車、緊急車両、及び自動車走行システムを提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明の自動車は次
のものを有している。 ・緊急車両に装備された電波送信機からの電波を受信す
る電波受信機 ・電波受信機の受信する電波に基づいて所定条件を満た
すか否かを判断することにより緊急車両の接近状態及び
非接近状態のいずれであるかを区別して検出し非接近状
態から接近状態への切替わりと判断する第1の条件は、
接近状態から非接近状態への切替わりと判断する第2の
条件よりも緊急車両が接近している条件内容とされてい
る接近状態検出手段 ・車内に配備され接近状態検出手段が接近状態と検出し
ている期間では運転者に緊急車両の接近状態にあること
を通知する通知手段
【0007】緊急車両には、例えば消防車、救急車、パ
トカーなどが含まれる。緊急車両の電波送信機から送信
される電波は、緊急車両からの電波であることが判明す
る電波であるものとし、例えば、電波の周波数を特定の
ものに設定する。
【0008】自動車と緊急車両との距離をdと定義する
と、非接近状態から接近状態へ切り替わったと接近状態
検出手段が判断する時の距離dとしてのd1は、接近状
態から非接近状態へ切り替わったと接近状態検出手段が
判断する時の距離dとしてのd2より小となる(d1<
d2)。したがって、dがd1を中心に変動したとして
も、dがd2以上へ戻ることは少なく、接近状態検出手
段が一旦、接近状態と判定すると、d1を中心とするd
の変動にもかかわらず、接近状態検出手段の検出結果
は、緊急車両の接近状態を維持することになる。こうし
て、接近状態検出手段の検出結果は安定化し、通知手段
から運転者への通知が頻繁に切り替わるのが防止され、
通知の安定性及び信頼性が向上する。
【0009】第2の発明の自動車によれば、第1の発明
の自動車において、接近状態検出手段は、電波送信機か
らの電波の受信電界強度に基づいて所定条件を満たすか
否かを判断することにより緊急車両の接近状態及び非接
近状態のいずれであるかを区別するものである。
【0010】電波送信機からの電波の受信電界強度Eは
例えばSメーターを使って検出できる。
【0011】第3の発明の自動車によれば、第2の発明
の自動車において、第1の条件は、電波送信機からの電
波の受信電界強度が第1の基準電界強度以上であるか否
かの条件を含むものであり、第2の条件とは、電波送信
機からの電波の受信電界強度が、第2の基準電界強度
(第2の基準電界強度<第1の基準電界強度)以下であ
るか否かの条件を含むものである。
【0012】緊急車両から自動車に届く電波の電界強度
Eは、dが小さいほど、すなわち緊急車両が自動車に接
近しているときほど、増大する。したがって、第1及び
第2の基準電界強度をd1及びd2に対応して設定すれ
ば、緊急車両の接近状態及び非接近状態のいずれである
か、また、非接近状態から接近状態へ切替わったか、及
び接近状態から非接近状態へ切替わったかを検出でき
る。
【0013】第4の発明の自動車によれば、第3の発明
の自動車において、第1の基準電界強度は、車速の大き
いときほど、小さくなるように、制御され、及び/又は
第2の基準電界強度は、車速の大きいときほど、大きく
なるように、制御される。
【0014】自動車と緊急車両との走行方向の関係は、
同一、反対方向だけでなく、直角等の所定の傾斜角で交
差している場合がある。一般には、自動車が高速走行し
ているときほど、自動車と緊急車両との距離dは高速で
変化する。第1の基準電界強度を固定してしまうと、自
動車の高速走行時では、通知手段による緊急車両の接近
状態の通知から緊急車両に遭遇するまでの時間が短くな
ってしまう。これに対して、第4の発明のように、自動
車の高車速時ほど、第1の基準電界強度を低下させるこ
とにより、通知手段による緊急車両の接近状態の通知か
ら緊急車両に遭遇するまでの時間を、自動車の車速によ
らず、ほぼ一定にすることができる。同様に、第2の基
準電界強度を固定してしまうと、自動車の高速走行時で
は、自動車への緊急車両の最接近時から、緊急車両の遠
ざかったと判断される時刻までの時間が長くなってしま
う。これに対して、第4の発明のように、自動車の高車
速時ほど、第2の基準電界強度を増大させることによ
り、自動車の高車速時における通知手段による緊急車両
の接近状態の通知解除の遅れを防止できる。
【0015】第5の発明の自動車によれば、第2の発明
の自動車において、第1の条件は、電波送信機からの電
波の受信電界強度が第3の基準電界強度以上を第3の時
間以上保持するか否かの条件を含み、及び/又は第2の
条件は、電波送信機からの電波の受信電界強度が第3の
基準電界強度未満を第4の時間以上保持することを含む
ものである。
【0016】第3及び第4の時間は、相互に等しくて
も、相互に異なっていてもよいとする。一般には、第4
の時間の方が第3の時間より長い値に設定する。
【0017】自動車と緊急車両との距離dが変動する
と、電界強度Eも変動する。Eが第3の基準電界強度E
3以上になると直ちに、緊急車両の接近状態である旨、
判断すると、Eの変動のために、またすぐに緊急車両の
非接近状態であるとの判断となり、運転者への通知が不
安定及び低信頼となる。第5の発明において、EがE3
以上に第3の時間以上、保持されるか否かの条件を含ま
せることにより、すなわち緊急車両の接近状態となって
いる確実性が適当に高まってから、緊急車両の接近状態
と判断することになるので、緊急車両の接近状態である
との運転者への通知に対する安定性および信頼性を高め
ることができる。
【0018】同様に、Eが第3の基準電界強度E3未満
になると直ちに、緊急車両の接近状態であると判断する
と、Eの変動のために、またすぐに緊急車両の接近状態
であるとの判断となり、運転者への通知が不安定及び低
信頼となる。第5の発明において、EがE3未満に第4
の時間以上、保持されるか否かの条件を含ませれば、す
なわち緊急車両の非接近状態となっている確実性が高ま
ってから、緊急車両の非接近状態と判断することにすれ
ば、緊急車両の非接近状態であるとの運転者への通知に
対する安定性および信頼性を高めることができる。
【0019】第6の発明の自動車によれば、第5の発明
の自動車において、第3及び/又は第4の時間は、該自
動車の車速の大きいときほど、小さくなるように、制御
される。
【0020】第4の発明について説明したのと同様に、
一般には、自動車が高速走行しているときほど、自動車
と緊急車両との距離dは急速に変化する。第3の時間を
固定してしまうと、自動車の高速走行時では、通知手段
による緊急車両の接近状態の通知から緊急車両に遭遇す
るまでの時間が短くなってしまい、運転者は、緊急車両
の接近に対する措置を行う時間的余裕が少なくなる。こ
れに対して、第6の発明のように、自動車の高車速時ほ
ど、第3の時間を短くすることにより、通知手段による
緊急車両の接近状態の通知から緊急車両に遭遇するまで
の時間を、自動車の車速によらず、ほぼ一定にすること
ができる。同様に、第4の時間を固定してしまうと、自
動車の高速走行時では、接近状態検出手段が緊急車両の
接近状態から非接近状態への切替わりと検出する時刻が
遅れる。これに対して、第6の発明のように、自動車の
高車速時ほど、第4の時間を短くすることにより、自動
車の高車速時における通知手段による緊急車両の接近状
態の通知解除の遅延を防止できる。
【0021】第7の発明の自動車によれば、第2の発明
の自動車において、第1の条件は、電波送信機からの電
波の受信電界強度が第5の基準電界強度以上を第5の時
間以上保持するか否かの条件を含み、第2の条件は、電
波送信機からの電波の受信電界強度が第6の基準電界強
度(第6の基準電界強度<第5の基準電界強度)未満を
第6の時間以上保持することを含むものである。
【0022】第5及び第6の時間は、相互に等しくて
も、相互に異なっていてもよいとする。一般には、第6
の時間の方が第5の時間より長い値に設定する。
【0023】第7の発明では、第5の基準電界強度E5
と第6の基準電界強度E6(E6<E5)の設定によ
り、第3の発明と同様な効果が奏され、また、第5の時
間及び第6の時間の設定により、第5の発明と同様な効
果が奏される。こうして、自動車の接近状態及び非接近
状態を変動が一層抑制され、通知手段の通知の安定性及
び信頼性を一層高めることができる。
【0024】第8の発明の自動車によれば、第7の発明
の自動車において、第5の基準電界強度は、車速の大き
いときほど、小さくなるように、制御され、及び/又は
第6の基準電界強度は、車速の大きいときほど、大きく
なるように、制御される。
【0025】第8の発明では、第4の発明と同様な理由
により、通知手段による緊急車両の接近状態の通知から
緊急車両に遭遇するまでの時間を、自動車の車速によら
ず、ほぼ一定にすることができる。また、自動車の低車
速時における通知手段による緊急車両の接近状態の通知
解除の遅れを防止できる。
【0026】第9の発明の自動車によれば、第7又は第
8の発明の自動車において、第5及び/又は第6の時間
は、車速の大きいときほど、小さくなるように、制御さ
れる。
【0027】第9の発明では、第6の発明と同様な理由
により、自動車の高車速時ほど、第5の時間を短くする
ことにより、通知手段による緊急車両の接近状態の通知
から緊急車両に遭遇するまでの時間を、自動車の車速に
よらず、ほぼ一定にすることができる。同様に、自動車
の高車速時ほど、第6の時間を短くすることにより、自
動車の高車速時における通知手段による緊急車両の接近
状態の通知解除の遅延を防止できる。
【0028】第10の発明の自動車によれば、第1〜第
9の発明の自動車のいずれかにおいて、通知手段は、視
覚表示手段及び/又は音響出力手段である。
【0029】視覚表示手段による自動車の接近状態の通
知には、例えば、所定の通知ランプの点燈、点滅、文字
表示等が含まれる。また、音響出力手段による自動車の
接近状態の通知には、ブザー音、電子音、及び音声によ
る通知が含まれる。
【0030】第11の発明の自動車によれば、第10の
発明の自動車において、カーオーディオ装置の作動中に
おいて、接近状態検出手段による緊急車両の接近状態の
検出に伴い、音量を所定値以下に制限する音量制限手段
を有している。
【0031】音量手段による音量制限には、完全ミュー
ト(音量=0)も含まれるものとする。
【0032】緊急車両はサイレン音を鳴らしながら走行
しているが、カーチューナやカーCDプレーヤ等のカー
オーディオ装置により楽曲等を再生している状況下で
は、運転者は緊急車両のサイレン音に気付かないことが
よくある。このため、通知手段により緊急車両の接近状
態を通知している期間では、スピーカからの音量を所定
値(音量0も含む。)以下に制限して、運転者が緊急車
両のサイレン音の聞き落としのないようにする。なお、
通知手段による緊急車両の接近状態の通知開始時に、ス
ピーカからの音量がすでに所定値以下になっている場
合、音量制限手段は特に作動させなくてもよい。
【0033】第12の発明の自動車によれば、音量制限
手段が音量を制限している期間では、運転者が音量を手
動で増大させるように音量調整操作を実施するのに伴
い、音量制限手段による音量制限を解除する。
【0034】接近状態検出手段による緊急車両の接近状
態の検出に伴う音量制限手段による音量制限は、運転者
が通知手段からの緊急車両の接近状態の通知を受け取っ
た後は、不要になることがある。運転者は、その場合、
例えば音量調整摘みを回したりして、音量を増大させる
ので、このような操作を検出して、音量制限手段による
音量制限を解除すれば、不要な音量制限を適切な時期に
かつ自動的に中止できる。
【0035】第13の発明の緊急車両は、電波送信機を
装備し、電波送信機から所定の電波を送信して、付近を
走行している自動車へ、その自動車の電波受信機に送信
電波を受信させて、自車の接近を知らせるようになって
いる。そして、この緊急車両は、高速時ほど、送信電波
出力を増大させる出力調整手段を有している。
【0036】緊急車両が、その高車速時ほど、電波送信
機からの送信電波の出力を増大させるようにすれば、自
動車の接近状態へ到達する電波の受信電界強度は、緊急
車両と自動車との距離dが同一であっても、緊急車両の
高車速時ほど、増大する。一方、自動車では、緊急車両
の接近状態と判断する条件には、緊急車両の電波送信機
から電波受信機へ到達する電波の受信電界強度が所定値
以上である内容が一般に含まれている。したがって、自
動車と緊急車両との距離dが同一であっても、緊急車両
の電波送信機の送信電波出力が大きいと、自動車の電波
受信機における受信電界強度が増大し、緊急車両の接近
状態と判断されることになる。こうして、緊急車両の高
車速時ほど、自動車において緊急車両の接近状態と判断
される時のdが増大し、高車速で接近してくる緊急車両
に対しても自動車の運転者は所定の対処時間を確保でき
る。
【0037】第14の発明の緊急車両接近検知システム
は、第1〜第12のいずれかの発明の自動車と、第13
の発明の緊急車両とを含む。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は緊急車両接近検知システム
の概略図である。15は消防車、救急車、パトカーなど
緊急車両、16は一般自動車である。緊急車両15は、
緊急走行用赤色灯及びサイレンの起動スイッチ1、サイ
レン2、赤色灯3、緊急車両信号送信装置5を装備す
る。これに対して、一般自動車16は、緊急車両信号送
信装置5からの電波を受信する緊急車両信号受信装置5
7、この緊急車両信号受信装置57により作動を制御さ
れる緊急車両接近警告用ブザー58及び車載用音響機器
40を装備する。
【0039】図2は一般自動車16の緊急車両信号受信
装置57のブロック図である。緊急車両信号受信装置5
7は、受信用アンテナ21、緊急車両信号受信部22、
コンパレーター部23、演算処理部24、ROM25、
また場合により車速パルスセンサー60を装備する。受
信用アンテナ21は緊急車両15の緊急車両信号送信装
置5からの電波を受信し、緊急車両信号受信部22はそ
の信号強度であるSメーター電圧を出力し、コンパレー
ター部23はSメーター電圧が規定の値以上であるかど
うかを判断し、演算処理部24は接近検知出力をする。
【0040】次に緊急車両信号受信装置57の動作例
を、図3(a)、図4を参照して説明する。緊急車両信
号受信部22から出力されたSメーター電圧はコンパレ
ーター部23に入力される。コンパレーター部23は図
3(a)に示すような、基準電圧Vthを生成する基準電
圧部31とVth比較用コンパレーター30から成る。S
メーター電圧はVth比較用コンパレーター30で基準電
圧Vthと比較され、その比較結果がVth比較用コンパレ
ーター30から出力する。以下の説明で、Sメーター電
圧は緊急車両信号の入力電界強度の増大に伴い増大し、
またVth比較用コンパレーター30の出力は、Sメータ
ー電圧が基準電圧Vthより大きければH、小さければL
を出力するものとする。すなわち基準電圧Vthが、緊急
車両15の接近検知感度を決定するものである。Sメー
ター電圧が基準電圧Vthより大きくなれば、Vth比較用
コンパレーター30は自車に緊急車両が接近したものと
して接近検知し、出力はこの構成例の場合Hとなる。そ
の後、緊急車両が遠去し、Sメーター電圧が基準電圧V
thより低くなれば、Vth比較用コンパレーター30は自
車から緊急車両が遠去したものとして検知リセットし、
出力はこの構成例の場合Lとなる。
【0041】図16は緊急車両信号受信装置57が緊急
車両接近を検知した場合、それを運転者に知らせる手段
として緊急車両接近警告器を装備する接続例を示すもの
である。この警告方法にはさまざま考えられるが、光に
よって警告をする目的で緊急車両接近警告用発光機59
を車両のダッシュボード付近などに設けてもよい。この
場合、前述の接近検知信号は緊急車両接近警告用発光機
59にも送られ、緊急車両接近警告用発光機59は、接
近検知信号の出力を検知するとLEDなどで構成された
発光素子を駆動する回路を動作させ、これにより点燈、
または点滅し、運転者に緊急車両が接近中であることを
警告する。他にはブザーによって警告をする目的で緊急
車両接近警告用ブザー58をダッシュボード付近などに
設けてもよく、または車載用音響機器40などに搭載さ
れる電子ブザーを用いてもよい。この場合、前述の接近
検知信号は緊急車両接近警告用ブザー58にも送られ、
緊急車両接近警告用ブザー58は、接近検知信号の出力
を検知すると、電子ブザーなどで構成された発音素子を
駆動する回路を動作させ、これにより緊急車両接近警告
用ブザー58は、あらかじめ規定された緊急車両接近警
告用ブザー音を発し、運転者に緊急車両が接近中である
ことを警告する。
【0042】図3(a)及び図4のような基準電圧Vth
の常時固定方式では、道路事情等の要因により1台の緊
急車両が接近と遠去とを交互に繰り返すような状況で、
何度もアラーム動作を繰り返してしまい不快な動作であ
る。本発明ではVthを接近検知時と検知リセット時で異
なる値とする実施形態を提案する。この場合でのコンパ
レーター部23の構成は図3(b)の通りである。その
動作例を図5を参照して説明する。緊急車両信号受信部
22から出力されたSメーター電圧はコンパレーター部
23に入力される。コンパレーター部23は基準電圧部
31とVth比較用コンパレーター30から成る。Vth比
較用コンパレーター30は前述の動作例と同様の動作を
する。基準電圧部31はVth比較用コンパレーター30
の出力に応じて基準電圧として接近検知時はVth(DE
T)、検知リセット時はVth(RST)を出力する。構成例で
はVth(DET)>Vth(RST)となるように設定するものとす
る。
【0043】Sメーター電圧はVth比較用コンパレータ
ー30で基準電圧Vth(DET)またはVth(RST)と比較さ
れ、Vth比較用コンパレーター30はその比較結果を出
力する。図5のようにコンパレーター部23の出力がL
の場合、基準電圧はVth(DET)であり、Sメーター電圧
が基準電圧Vth(DET)より高くなれば、Vth比較用コン
パレーター30の出力すなわち、コンパレーター部23
の出力はHとなる。同時に基準電圧部31は基準電圧V
th(RST)に変化する。この後、Sメーター電圧が基準電
圧Vth(DET)より低いVth(RST)を下回って始めてVth比
較用コンパレーター30出力はLとなる。すなわちVth
比較用コンパレーター30をヒステリシスコンパレータ
ーとして動作させる。この動作は、緊急車両を接近検知
する距離より、接近検知後に検知リセットする距離をよ
り遠くに設定し、十分遠ざかって始めて検知リセットさ
せることを意図している。このように動作させることに
よって、1台の緊急車両15が接近と遠去とを交互に繰
り返すような状況下で、何度もアラーム動作を繰り返し
てしまい、運転者へ不快となる動作をすることを効果的
に低減する。
【0044】接近検知時と検知リセット時にそれぞれに
遅延時間を付加する実施形態について説明する。この場
合でのコンパレーター部23の構成は図3(c)の通り
である。その動作例を図6及び図11を参照して説明す
る。緊急車両信号受信部22から出力されたSメーター
電圧はコンパレーター部23に入力される。コンパレー
ター部23は基準電圧部31とVth比較用コンパレータ
ー30と遅延時間付加部32とから成る。Vth比較用コ
ンパレーター30は前述の構成例と同様の動作をする。
遅延時間付加部32は前段のVth比較用コンパレーター
30の出力に接近検知遅延時間td(DET)、検知リセット
遅延時間td(RST)を付加し、コンパレーター部23の出
力として出力する。Vth比較用コンパレーター30は、
Sメーター電圧と基準電圧Vthとを比較し、その結果を
出力する。Sメーター電圧が基準電圧Vthより大きくな
れば、Vth比較用コンパレーター30の出力はこの構成
例の場合Hとなる。次に、遅延時間付加部32は、前段
のVth比較用コンパレーター30の出力がLからHとな
った時点からの時間をカウントし、もし接近検知遅延時
間td(DET)の間、常にHであったならば、初めて遅延時
間付加部32の出力、すなわちコンパレーター部23の
出力をHとする。しかし、Vth比較用コンパレーター3
0の出力が接近検知遅延時間td(DET)の間に一瞬でもL
に落ちてしまえば、コンパレーター部23は、その出力
をLに保持するとともに、時間カウントをリセットし、
再びVth比較用コンパレーター30の出力がHとなるの
を待つ。検知リセットする時も、同様に、遅延時間付加
部32は、前段のVth比較用コンパレーター30の出力
がHからLとなった時点からの時間をカウントし、検知
リセット遅延時間td(RST)の間、Vth比較用コンパレー
ター30の出力が常にLであったならば、初めて遅延時
間付加部32の出力、すなわちコンパレーター部23の
出力をLとする。しかし、Vth比較用コンパレーター3
0の出力が検知リセット遅延時間td(RST)の間に一瞬で
もHに戻ってしまえば、コンパレーター部23は、その
出力をHを保持するとともに、時間カウントをリセット
し、再びVth比較用コンパレーター30の出力がLとな
るのを待つ。
【0045】接近検知遅延時間td(DET)は緊急車両15
の接近が十分安定して初めて接近検知とみなすよう考慮
して設定する。反面、余りに長く設定することは、緊急
車両15の接近を検知して、それを運転者にアラームす
るタイミングが遅れるので、適切な値に設定する必要が
ある。検知リセット遅延時間td(RST)は緊急車両15の
遠去が十分安定して初めて検知リセットとみなすように
考慮して設定する。また、構成例のようにコンパレータ
ー部23の出力がLからHになった時点をトリガーとし
てアラームする場合、検知リセット遅延時間td(RST)が
設定されていると、コンパレーター部23の出力はHを
維持するからアラーム動作することはない。したがっ
て、これを適切に設定することによって、1台の緊急車
両15が接近と遠去とを交互に繰り返すような状況下
で、何度もアラーム動作を繰り返してしまい不快な動作
をすることを効果的に低減する。
【0046】次に、遅延時間付加部32の動作例を図6
を参照して説明する。コンパレーター部23内の遅延時
間付加部32の詳細な構成例を図11に示す。遅延時間
付加部32はコンデンサ33、充電用電流源34、充電
側スイッチ35、放電用電流源36、放電側スイッチ3
7、遅延時間付加用コンパレーター38、及び基準電圧
39から成る。入力によってコンデンサ33を充電又は
放電して、コンデンサ33の電圧Vcapを遅延時間付加
用コンパレーター38で基準電圧39のVdと比較し、
結果を遅延時間付加部32の出力として出力する。基準
電圧39は遅延時間付加部32の出力によって2値の値
Vd(H)、Vd(L) ((Vd(H)>Vd(L))で変化させ、
ヒステリシスコンパレーターとして動作させる。充電用
電流源34にはIc(DET)及びIc(RST)((Ic(DET)< I
c(RST))、放電用電流源36にはId(DET)及びId(RST)
(ただし、Id(DET)< Id(RST)。)としてそれぞれ2
値の電流値を持たせ、遅延時間付加部32の出力によっ
て制御する。
【0047】遅延時間付加部32の出力がLである時、
コンパレーター部23は接近検知待機状態であり、充電
用電流源34はIc(DET)、放電用電流源36はId(RST)
と設定する。接近検知待機状態で遅延時間付加部32の
入力がLである時、充電側スイッチ35はOFF(オ
フ)、放電側スイッチ37はON(オン)させ、コンデ
ンサ33をId(RST)で放電させつづけるためVcapは0
を保持する。接近検知待機状態で遅延時間付加部32の
入力がHである時、充電側スイッチ35はON、放電側
スイッチ37はOFFさせ、コンデンサ33をIc(DET)
で充電し、Vcapは上昇する。コンパレーター部23が
接近検知待機状態の時、遅延時間付加用コンパレーター
38の基準電圧39はVd(H)に設定し、VcapがVd
(H)まで上昇すると、遅延時間付加用コンパレーター3
8の出力はHとなり、すなわち、コンパレーター部23
の出力はHとなり、接近検知する。しかしVcapがVd
(H)まで上昇する前に遅延時間付加部32の入力がLと
なると、充電側スイッチ35はOFF、放電側スイッチ
37はONさせ、コンデンサ33をId(RST)で放電する
ためVcapは初期状態の0まで瞬時に下がり、コンパレ
ーター部23の出力はLを保持し、接近検知待機状態を
維持する。前述の接近検知遅延時間td(DET)は、コンデ
ンサ33を充電電流Ic(DET)で充電し、Vcapが0から
Vd(H)に到達するまでの時間である。Id(RST)はVcap
を瞬時に0にリセットするためのものであるから、十分
大きな値に設定する。
【0048】遅延時間付加部32の出力がHである時、
コンパレーター部23は検知リセット待機状態であり充
電用電流源34はIc(RST)、放電用電流源36はId(DE
T)と設定する。検知リセット待機状態で遅延時間付加部
32の入力がHである時、充電側スイッチ35はON、
放電側スイッチ37はOFFさせ、コンデンサ33をI
c(RST)で充電させつづけるためVcapはVCCを保持す
る。
【0049】検知リセット待機状態で遅延時間付加部3
2の入力がLである時、充電側スイッチ35はOFF、
放電側スイッチ37はONさせ、コンデンサ33をId
(DET)で充電しVcapは下降する。コンパレーター部23
が検知リセット待機状態の時、遅延時間付加用コンパレ
ーター38の基準電圧39はVd(L)に設定しVcapがV
d(L)まで下降したならコンパレーター出力はLとな
り、すなわちコンパレーター部23の出力はLとなり検
知リセットする。しかしVcapがVd(L)まで下降する前
に遅延時間付加部32の入力がHとなったら、充電側ス
イッチ35はON、放電側スイッチ37はOFFさせ、
コンデンサ33をIc(RST)で充電するためVcapはVCC
まで瞬時に上がり、コンパレーター部23の出力はHを
保持し検知リセット待機状態を維持する。
【0050】前述の検知リセット遅延時間td(RST)は、
コンデンサ33を放電電流Id(DET)で放電し、Vcapが
VCCからVd(L)に到達するまでの時間である。Ic(RS
T)はVcapを瞬時にVCCにリセットするためのものであ
るから、十分大きな値に設定する。
【0051】以上のように遅延時間付加部32は入力が
接近検知遅延時間td(DET)の間連続してHを維持できた
時に出力をHとし、入力が検知リセット遅延時間td(RS
T)の間連続してLを維持できた時に出力をLとする動作
を行う。このように動作させることによって、1台の緊
急車両が接近と遠去とを交互に繰り返すような状況下
で、何度もアラーム動作を繰り返してしまい不快な動作
をすることを効果的に低減する。
【0052】別の実施形態では、Vthを接近検知時と検
知リセット時で異なる値とし、さらに接近検知時と検知
リセット時にそれぞれに遅延時間を付加する。この実施
形態について、図7及び図12を参照して説明する。
【0053】
【0054】Sメーター電圧はVth比較用コンパレータ
ー30で基準電圧Vth(DET)またはVth(RST)と比較さ
れ、その結果がVth比較用コンパレーター30から出力
される。図7のようにコンパレーター部23の出力がL
の場合基準電圧はVth(DET)であり、Sメーター電圧が
基準電圧Vth(DET)より高くなればコンパレーター部2
3の出力はHとなる。次に遅延時間付加部32は前段の
Vth比較用コンパレーター30の出力がLからHとなっ
た時点からの時間をカウントし、接近検知遅延時間td(D
ET)の間確実にHであったなら初めて遅延時間付加部3
2の出力すなわちコンパレーター部23の出力をHとす
る。しかしVth比較用コンパレーター30の出力が接近
検知遅延時間td(DET)の間に一瞬でもLに落ちてしまえ
ばコンパレーター部23の出力はLを保持し、時間カウ
ントをリセットし、再びVth比較用コンパレーター30
の出力がHとなるのを待つ。
【0055】コンパレーター部23の出力がHとなった
ら基準電圧部31は基準電圧Vth(RST)に変化し検知リ
セット待機状態となる。
【0056】この後Sメーター電圧が基準電圧Vth(DE
T)より低いVth(RST)を下回って始めてVth比較用コン
パレーター30の出力はLとなる。すなわちVth比較用
コンパレーター30をヒステリシスコンパレーターとし
て動作させる。
【0057】検知リセットする時も同様に、遅延時間付
加部32はVth比較用コンパレーター30の出力がHか
らLとなった時点からの時間をカウントし、検知リセッ
ト遅延時間td(RST)の間確実にLであったなら初めて遅
延時間付加部32の出力すなわちコンパレーター部23
の出力をLとする。しかしVth比較用コンパレーター3
0の出力が検知リセット遅延時間td(RST)の間に一瞬で
もHに戻ってしまえばコンパレーター部23の出力はH
を保持し、時間カウントをリセットし、再びVth比較用
コンパレーター30の出力がLとなるのを待つ。
【0058】コンパレーター部23の出力がLとなった
ら基準電圧部31は基準電圧Vth(DET)に変化し接近検
知待機状態となる。
【0059】接近検知遅延時間td(DET)は緊急車両の接
近が十分安定して初めて接近検知とみなすよう考慮して
設定する。反面余りに長く設定することは接近検知して
運転者にアラームするタイミングが遅れるので、適切な
値に設定する必要がある。検知リセット遅延時間td(RS
T)は緊急車両の遠去が十分安定して初めて検知リセット
とみなすよう考慮して設定する。また構成例のようにコ
ンパレーター部23の出力がLからHになった時点をト
リガーとしてアラームする場合、検知リセット遅延時間
td(RST)ではコンパレーター部23の出力はHを維持す
るからアラーム動作することはない。
【0060】この動作は、緊急車両を接近検知する距離
より、接近検知後に検知リセットする距離をより遠くに
設定し、十分遠ざかって始めて検知リセットさせ、さら
にそれぞれに遅延時間を設け緊急車両の遠去または遠去
が時間的にも十分安定して始めて接近検知または検知リ
セットすることを意図している。
【0061】したがってこれを適切に設定することによ
って、1台の緊急車両が接近と遠去とを交互に繰り返す
ような状況下で、何度もアラーム動作を繰り返してしま
い不快な動作をすることを効果的に低減する。
【0062】以上電子回路的に説明したが、同様に動作
するソフトウエアによって接近検知させてもよい。この
場合受信機からのSメーター出力を直接演算処理部24
に入力し、コンパレート動作するソフトウエアによって
接近検知させる。このようにすれば部品点数の削減が可
能である。
【0063】次に、一般車両16側に車速パルスセンサ
ー60を装備し、その出力に応じて受信機の接近検知遅
延時間を制御する実施形態について説明する。
【0064】接近検知遅延時間は短かく設定すればSメ
ーター電圧の瞬間的な変化に敏感になり、誤検出の原因
となり、長く設定すれば誤検出しにくくなるがアラーム
タイミングが遅くなってしまう。また接近検知遅延時間
は短かく設定すれば走行速度の影響は受けにくいが、長
く設定すれば走行速度が速い場合に接近検知しにくくな
る。
【0065】これは自車車速が速いときSメーター電圧
は激しく変化するが、遅いときは比較的ゆっくりした変
化になることに起因する。
【0066】この問題を解決するために、自車走行速度
が速くなるに応じて接近検知遅延時間を短くするように
制御し、走行速度が遅い場合はSメーター電圧の変化が
遅くなるため、接近検知遅延時間を長くする。この例が
図13及び図14に示されている。すなわち、図13で
は、例えば車速V=10km/hであり、図14では、
例えば車速V=70km/hである。時間遅延制御電圧
は、高車速時の方が低車速時より急速に増大するように
設定され、遅延時間td(DET)は、高即時の方が低速時よ
り短縮される。
【0067】図2に構成例を示すように、緊急車両信号
受信装置57は、受信用アンテナ21、緊急車両信号受
信部22、コンパレーター部23、演算処理部24、R
OM25、から成る。演算処理部24には車速パルスセ
ンサー60からの車速信号も入力される。演算処理部2
4はこの車速信号に基づき、コンパレーター部23の接
近検知遅延時間をあらかじめROM25に格納される値
に設定する。車速と接近検知遅延時間の関係は車速が早
くなるほど接近検知遅延時間を短くするように設定す
る。図8に反比例の例を示すが、その他の直線的、曲線
的または離散値的設定も考えられる。このように接近検
知遅延時間を制御することにより、車速の遅いとき誤検
出しないように、かつ車速の速いときでも確実迅速な接
近検知するよう設定が可能で、走行速度の影響を低減で
きる。また同様の動作を検知リセット遅延時間に適用す
ることもできる。
【0068】次に、一般車両16側に車速パルスセンサ
ー60を装備し、その出力に応じて受信機の接近検知感
度を制御する実施形態について説明する。接近検知遅延
時間についての動作を接近検知感度に適用することであ
る。車速が速いときは遅いときに比べて、接近検知して
から車載用音響機器40のミュートがかかるまでの一定
時間に車両が進む距離が大きい。よって車速が速いとき
ほど早めに接近検知するのが適切である。すなわち車速
が遅いときに対して速いときに接近検知感度を下げるよ
うに制御する。図9に車速と接近検知感度の設定として
反比例の例を示すが、その他の直線的、曲線的または離
散値的設定も考えられる。
【0069】次に、一般車両16側に車速パルスセンサ
ー60を装備し、その出力に応じて受信機の接近検知感
度、接近検知遅延時間を制御する実施形態について説明
する。
【0070】前述の動作を組み合わせ、車速によって接
近検知感度、検知リセット感度、接近検知遅延時間、検
知リセット遅延時間を制御してもよい。このとき、より
適切かつ多様な設定が可能である。
【0071】次に、緊急車側に車速パルスセンサー4を
装備し、その出力に応じて緊急車両信号送信装置5の送
信出力を制御する実施形態について説明する。
【0072】緊急車両の走行速度が速い場合は、一般車
側で接近検知後比較的早く緊急車両と遭遇するため、こ
のような場合により余裕を持って接近検知したい。しか
し一般車側の受信機からみれば緊急車両走行速度は不明
である。この問題を解決するためには、緊急車両走行速
度が速くなるに応じて緊急車両信号送信装置5の送信出
力が大きくなるように制御する。
【0073】図15に構成例を示すように、緊急車両信
号送信装置5は演算処理部6、ROM7、緊急車両信号
生成器8、送信用増幅器9、送信用アンテナ10から成
る。またそれ以外に緊急車両には緊急走行時緊急走行用
赤色灯、サイレン起動スイッチ1、サイレン2、赤色灯
3、車速パルスセンサー4が装備されている。ROM7
には車速と送信機出力の関係を示すデータが格納されて
いる。緊急車両は緊急走行時緊急走行用赤色灯、サイレ
ン起動スイッチ1をONする。演算処理部6はそれを検
知し、後段の緊急車両信号生成器8、送信用増幅器9を
動作させ、緊急車両信号電波を送信するが、このとき演
算処理部6は車速パルスセンサー4からの車速信号を収
得し、ROM7にあらかじめ格納されているデータに基
づき送信用増幅器9の出力を制御すべく送信出力制御信
号を出力する。これにより送信用増幅器9は適切な送信
出力で緊急車両信号電波を出力する。図10に車速と送
信機出力の設定として比例の例を示すが、その他の直線
的、曲線的または離散値的設定も考えられる
【0074】このようにすれば、緊急車両走行速度が速
い場合でも遅い場合でもより適切な接近検知動作を得る
ことができる。
【0075】図16は緊急車両信号受信装置57が緊急
車両接近を検知した場合、それを運転者に知らせる手段
として車載用音響機器40の制御例を示し説明するもの
である。車載用音響機器40の演算処理部52では、接
近検知出力を検知したら車載用音響機器40の再生ボリ
ュームを車外のサイレン音が聞き取れる程度下げるかま
たは、完全ミュートするようボリューム部48を制御
し、次にあらかじめアラーム音声の記録されたIC音声
記録装置または電子音アラーム発生装置などで構成でき
る警報アナウンス再生部53にアラーム音声再生をリク
エストする。警報アナウンス再生部53はそれによりア
ラーム音声を再生し、この音声信号は現在再生中の音楽
音源とソース混合部49においてミキシングされ、パワ
ーアンプ部50にて所定の音値に増幅され、スピーカ5
1から注意を促すアラーム音声が再生される。
【0076】車載用音響機器40の再生ボリュームが小
さい場合、車外のサイレン音などは十分聞こえるため、
特別の処理をしなくとも問題なく、逆に運転者にとって
わずらわしい時がある。図16の演算処理部52には車
載用音響機器40の現在の音値設定が格納してあり、こ
の設定がROM55にあらかじめ設定された規定値以下
の場合、すなわち車載用音響機器40の再生ボリューム
が小さく、車外のサイレン音などは十分聞こえると判断
される場合、緊急車両信号受信装置57より接近検知出
力があっても、演算処理部52で再生ボリュームの制御
は不要、またはその他アラームは不要と判断し、運転手
にとってわずらわしい動作をしないようにすることもで
きる。
【0077】図16の緊急車両信号受信装置57が接近
検知出力し、車載用音響機器40が音値制御またはアラ
ーム動作を行い、運転者が緊急車両の接近を肉眼で確認
できた場合、車載用音響機器40の音値は元の音値に戻
ってよく、またアラーム動作も解除されてよい。逆に運
転者が再生ボリュームを上げる動作を行い、ボリューム
ボタン46からその司令が演算処理部52に入力された
場合、肉眼で確認できたと判断しその時行われているア
ラーム動作をすべて解除するように制御してもよい。
【0078】これらの各例は、それぞれ単独で実施する
ことも、任意の組み合わせで実施することも可能であ
り、本発明はその主旨に基づき多種多様に変形が可能で
ある。
【0079】
【発明の効果】本発明の緊急車両接近検知システムによ
れば、窓を閉め切って車載用音響機器の音値を大きくし
て車外の音が聞き取れないような場合でも、緊急車両が
接近すると、車載用音響機器の再生ボリュームを車外の
サイレン音が聞き取れる程度下げるかまたは、完全ミュ
ートしたり、車載用音響機器またはそれと独立して設け
られた警報装置による発光アラーム、電子音アラーム、
音声アナウンスアラームなどを行うことで運転者に知ら
せるので、事故やトラブルが回避される。
【0080】特に交差点など見通しの悪い箇所や、一般
車が気づきにくい後方からの接近時など、緊急車両通行
の安全確保と円滑運行に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】緊急車両接近検知システムの概略図である。
【図2】一般自動車の緊急車両信号受信装置のブロック
図である。
【図3】緊急車両信号受信装置の各種概略ブロック図で
ある。
【図4】図3(a)の構成に対応するタイミングチャー
トである。
【図5】図3(b)の構成に対応するタイミングチャー
トである。
【図6】図3(c)の構成に対応するタイミングチャー
トである。
【図7】図3(d)の構成に対応するタイミングチャー
トである。
【図8】遅延時間を車速に関係させるときの両者の関係
を例示する図である。
【図9】検知感度を車速に関係させるときの両者の関係
を例示する図である。
【図10】送信機出力を車速に関係させるときの両者の
関係を例示する図である。
【図11】図3(c)の詳細なブロック図である。
【図12】図3(d)の詳細なブロック図である。
【図13】遅延時間を車速に関係させる場合の低車速
(例:車速=10km/h)時のタイミングチャートで
ある。
【図14】遅延時間を車速に関係させる場合の高車速
(例:車速=70km/h)時のタイミングチャートで
ある。
【図15】緊急車両信号送信装置で車速に応じて送信機
出力を変化させる場合のブロック図である。
【図16】緊急車両信号受信装置が緊急車両接近を検知
した場合、それを運転者に知らせる手段として緊急車両
接近警告器、又は車載用音響機器の制御を行う接続例を
示す図である。
【符号の説明】
1:緊急走行用赤色灯及びサイレン起動スイッチ、2:
サイレン(通知手段)、3:赤色灯(通知手段)、4:
車速パルスセンサー、5:緊急車両信号送信装置(電波
送信機)、15:緊急車両、16:一般自動車、22:
緊急車両信号受信部(電波受信機)、23:コンパレー
ター部、30:Vth比較用コンパレーター、31:基準
電圧部、32:遅延時間付加部、38:遅延時間付加用
コンパレーター、39:基準電圧、40:車載用音響機
器、41:チューナー(カーオーディオ装置)、42:
MD、43:CD、44:カセット、45:TV,その
他、46:ボリュームボタン、47:ソース選択部、4
8:ボリューム部、49:ソース混合部、50:パワー
アンプ部、51:スピーカー、52:演算処理部、5
3:警報アナウンス再生部、54:RAM、55:RO
M、56:車載用音響機器ディスプレイ、57:緊急車
両信号受信装置、58:緊急車両接近警告用ブザー、5
9:緊急車両接近警告用発光機、60:車速パルスセン
サー。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊急車両に装備された電波送信機からの
    電波を受信する電波受信機、 前記電波受信機の受信する電波に基づいて所定条件を満
    たすか否かを判断することにより前記緊急車両の接近状
    態及び非接近状態のいずれであるかを区別して検出し非
    接近状態から接近状態への切替わりと判断する第1の条
    件は、接近状態から非接近状態への切替わりと判断する
    第2の条件よりも前記緊急車両が接近している条件内容
    とされている接近状態検出手段、及び車内に配備され前
    記接近状態検出手段が接近状態と検出している期間では
    運転者に緊急車両の接近状態にあることを通知する通知
    手段、を有していることを特徴とする自動車。
  2. 【請求項2】 前記接近状態検出手段は、前記電波送信
    機からの電波の受信電界強度に基づいて所定条件を満た
    すか否かを判断することにより前記緊急車両の接近状態
    及び非接近状態のいずれであるかを区別するものである
    ことを特徴とする請求項1記載の自動車。
  3. 【請求項3】 第1の条件は、電波送信機からの電波の
    受信電界強度が第1の基準電界強度以上であるか否かの
    条件を含むものであり、第2の条件とは、電波送信機か
    らの電波の受信電界強度が、第2の基準電界強度(第2
    の基準電界強度<第1の基準電界強度)以下であるか否
    かの条件を含むものであることを特徴とする請求項2記
    載の自動車。
  4. 【請求項4】 第1の基準電界強度は、車速の大きいと
    きほど、小さくなるように、制御され、及び/又は第2
    の基準電界強度は、車速の大きいときほど、大きくなる
    ように、制御されることを特徴とする請求項3記載の自
    動車。
  5. 【請求項5】 第1の条件は、電波送信機からの電波の
    受信電界強度が第3の基準電界強度以上を第3の時間以
    上保持するか否かの条件を含み、及び/又は第2の条件
    は、電波送信機からの電波の受信電界強度が第3の基準
    電界強度未満を第4の時間以上保持することを含むもの
    であることを特徴とする請求項2記載の自動車。
  6. 【請求項6】 第3及び/又は第4の時間は、該自動車
    の車速の大きいときほど、小さくなるように、制御され
    ることを特徴とする請求項5記載の自動車。
  7. 【請求項7】 第1の条件は、電波送信機からの電波の
    受信電界強度が第5の基準電界強度以上を第5の時間以
    上保持するか否かの条件を含み、第2の条件は、電波送
    信機からの電波の受信電界強度が第6の基準電界強度
    (第6の基準電界強度<第5の基準電界強度)未満を第
    6の時間以上保持することを含むものであることを特徴
    とする請求項2記載の自動車。
  8. 【請求項8】 第5の基準電界強度は、車速の大きいと
    きほど、小さくなるように、制御され、及び/又は第6
    の基準電界強度は、車速の大きいときほど、大きくなる
    ように、制御されることを特徴とする請求項7記載の自
    動車。
  9. 【請求項9】 第5及び/又は第6の時間は、車速の大
    きいときほど、小さくなるように、制御されることを特
    徴とする請求項7又は8記載の自動車。
  10. 【請求項10】 前記通知手段は、視覚表示手段及び/
    又は音響出力手段であることを特徴とする請求項1〜9
    のいずれかに記載の自動車。
  11. 【請求項11】 カーオーディオ装置の作動中におい
    て、前記接近状態検出手段による緊急車両の接近状態の
    検出に伴い、音量を所定値以下に制限する音量制限手段
    を有していることを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    かに記載の自動車。
  12. 【請求項12】 前記音量制限手段が音量を制限してい
    る期間では、運転者が音量を手動で増大させるように音
    量調整操作を実施するのに伴い、前記音量制限手段によ
    る音量制限を解除することを特徴とする請求項11記載
    の自動車。
  13. 【請求項13】 電波送信機を装備し、電波送信機から
    所定の電波を送信して、付近を走行している自動車へ、
    その自動車の電波受信機に送信電波を受信させて、自車
    の接近を知らせるようになっている緊急車両において、
    高速時ほど、送信電波出力を増大させる出力調整手段を
    有していることを特徴とする緊急車両。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載の自
    動車と請求項13記載の緊急車両とを含むことを特徴と
    する自動車走行システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008140151A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Ipb:Kk 衝突警報システム
JP2016001499A (ja) * 2014-03-28 2016-01-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 端末装置及び処理装置
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