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JP2002102719A - 混床式イオン交換樹脂床及びこれに用いるアニオン交換樹脂 - Google Patents

混床式イオン交換樹脂床及びこれに用いるアニオン交換樹脂

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Publication number
JP2002102719A
JP2002102719A JP2001216788A JP2001216788A JP2002102719A JP 2002102719 A JP2002102719 A JP 2002102719A JP 2001216788 A JP2001216788 A JP 2001216788A JP 2001216788 A JP2001216788 A JP 2001216788A JP 2002102719 A JP2002102719 A JP 2002102719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exchange resin
group
ion exchange
water
bed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001216788A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiko Kudo
慶子 工藤
Masao Tate
舘  正雄
Toyokazu Sugawara
豊和 菅原
Masako Yasutomi
雅子 安富
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2001216788A priority Critical patent/JP2002102719A/ja
Publication of JP2002102719A publication Critical patent/JP2002102719A/ja
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度に精製された処理水を与える混床式イオ
ン交換樹脂床を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
有するアニオン交換樹脂と、一般式(2)で表される繰
り返し単位を有するカチオン交換樹脂とを混合して形成
する。 (Aは、炭素数3〜8のアルキレン基又は炭素数4〜8
のアルキレンオキシメチル基を表し、Bは1級ないし3
級のアミノ基又は第4級アンモニウム基を表す。Bが2
級若しくは3級アミノ基又は第4級アンモニウム基であ
る場合には、窒素原子に結合する有機基は、炭素数1〜
6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超純水の製造や種
々の溶液の精製に用いられる、混床式イオン交換樹脂床
に関するものである。本発明のイオン交換樹脂は、例え
ば、金属イオン、微生物、酵素、蛋白質、イオン性物
質、有機物の脱塩、除去・精製、脱塩水、超純水の製
造、気相中のイオン、電荷性物質の吸着、精製、除去の
用途に使用される。
【0002】更に得られたアニオン交換樹脂は、超LS
I等の製造工程で使用する洗浄水など電子工業用で用い
るのに好適な高純度の純水を製造するためのイオン交換
樹脂に関するものである。
【0003】
【従来の技術】イオン交換樹脂は、周知のように、水の
脱塩や溶液の精製などの分野で広く用いられている。現
在、最も一般的に用いられているアニオン交換樹脂は、
スチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合体をハロメチル
化し、次いでこのハロメチル基にアンモニア又は1級な
いし3級アミンを反応させたものである。またカチオン
交換樹脂としては、スチレン−ジビニルベンゼン架橋共
重合体のスルホン化物や、メタクリル酸とアルキレング
リコールジメタクリレートなどの架橋剤との共重合体が
一般に用いられている。
【0004】イオン交換樹脂の使用方法の一つに、アニ
オン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを混合して混床式イ
オン交換樹脂床(MIXED BED)として用いる方
法があり、(超)純水製造や種々の溶液の精製工程など
で、極微量の不純物を除去するのに主として用いられて
いる。最も一般的な混床式イオン交換樹脂床は、トリメ
チルアミノメチル基又はジメチル−ヒドロキシエチルア
ミノメチル基をイオン交換基とするアニオン交換樹脂
と、スルホン酸基をイオン交換基とするカチオン交換樹
脂とを混合して成るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】混床式イオン交換樹脂
床は、液中の極微量の不純物の除去に無くてはならない
ものとして広く用いられているが、不純物の除去に対す
る要求水準が高まるにつれて、従来の混床式イオン交換
樹脂床ではこの要求を満足させるのが困難となりつつあ
る。従って本発明は、不純物除去に対するより高度の要
求をも満足させることのできる、混床式イオン交換樹脂
床を提供することを目的とするものである。イオン交換
樹脂からの溶出を低減する方法として、樹脂中に残留す
る溶出物を使用前に超純水を通水するのが一般的であ
る。しかしながら、この方法は製品である超純水の一部
を製造プロセス内で消費することであり、プロセスの効
率を低下させるものである。従って、高品質で採水量を
多くするためには、樹脂からの溶出量の立ち下がり速
く、溶出量の少ないイオン交換樹脂が望まれる。
【0006】一方、水中のアルキルアミン類の濃度は半
導体製造における製品の不良率と大きくかかわっている
といわれている。半導体の良品率を向上するためにはト
リメチルアミン等のアルキルアミン類の漏出をできるだ
け低減した超純水が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る混床式イオ
ン交換樹脂床は、一般式(1)で表される繰り返し単位
を有するアニオン交換樹脂と、一般式(2)で表される
繰り返し単位を有するカチオン交換樹脂とを混合して形
成したことを特徴とする混床式イオン交換樹脂、その製
造方法、及び空間速度SV30、通水温度25℃の条件
下で通水した時、純水製造装置の運転開始から6時間後
における通過純水中のアルキルアミン類の濃度が10p
pt以下であることを特徴とするものである。
【0008】
【化5】
【0009】(式中、Aは炭素数3〜8のアルキレン基
又は炭素数4〜8のアルキレンオキシメチル基を表し、
Bは1級ないし3級のアミノ基又は第4級アンモニウム
基を表す。Bが2級若しくは3級アミノ基又は第4級ア
ンモニウム基を表す場合には、窒素原子に結合する有機
基は炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル
基である。)
【0010】
【化6】
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る混床式イオン交換樹
脂床の形成に用いられるアニオン交換樹脂及びカチオン
交換樹脂は、通常のイオン交換樹脂と同じく、平均粒径
が0.1〜3mm、特に0.3〜2mmの球状であるの
が好ましい。樹脂の構造はゲル型及びポーラス型のいず
れであってもよい。
【0012】アニオン交換樹脂としては、一般式(1)
で表される繰り返し単位を有するものを用いる。
【0013】
【化7】
【0014】一般式(1)においてAは、炭素数3〜8
の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、又は炭素数
4〜8のアルキレンオキシメチル基であり、メチル基の
部分でベンゼン環に結合している。Aで表されるアルキ
レン基としてはトリメチレン基、テトラメチレン基、ヘ
キサメチレン基などが挙げられる。また、アルキレンオ
キシメチル基としては、テトラメチレンオキシメチル基
やヘキサメチレンオキシメチル基などが挙げられる。A
はベンゼン環の任意の位置に結合していてもよいが、通
常はm−位又はp−位に結合している。
【0015】Bは1級ないし3級のアミノ基又は第4級
アンモニウム基である。Bが2級若しくは3級アミノ基
又は第4級アンモニウム基である場合には、窒素原子に
結合する有機基は炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロ
キシアルキル基である。Bとしては例えばアミノ基、メ
チルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、
トリメチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム
基、ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム基、ジメチ
ルヒドロキシプロピルアンモニウム基などが挙げられ
る。Bは好ましくは一般式(3)で表される第4級アン
モニウム基、特にトリメチルアミノ基又はジメチルヒド
ロキシエチルアンモニウム基である。
【0016】
【化8】
【0017】(式中、R1 、R2 及びR3 は、それぞれ
独立して、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシア
ルキル基を表す。) 本発明で混床式イオン交換樹脂床の形成に用いるアニオ
ン交換樹脂は、上述の一般式(1)で表されるアニオン
交換基を有する繰り返し単位と、架橋基とから本質的に
構成されている。架橋基として最も一般的なものはジビ
ニルベンゼン単位である。ジビニルベンゼン単位を架橋
基とするアニオン交換樹脂は、通常は上述の一般式
(1)で表されるアニオン交換基を有する繰り返し単位
1〜99モル%と、ジビニルベンゼン単位0.1〜50
モル%とから本質的に成っているが、一般にイオン交換
容量が大きい方が好ましいので、一般式(1)で表され
る繰り返し単位の比率はできるだけ大きい方が好まし
い。
【0018】アニオン交換樹脂が一般式(3)で表され
る第4級アンモニウム基をアニオン交換基とする繰り返
し単位と、ジビニルベンゼン単位とから本質的に成るも
のである場合には、その中性塩分解容量は、通常は乾燥
樹脂1g当たり0.05〜4.0ミリ当量であり、2.
5〜4.0ミリ当量であるのが好ましい。湿潤樹脂1m
L当たりの中性塩分解容量は、通常0.01〜2.0ミ
リ当量であるが、0.5〜1.3ミリ当量であるのが好
ましい。
【0019】一般式(1)で表されるアニオン交換基を
有する繰り返し単位を有するアニオン交換樹脂は公知で
あり、例えば特開平4−349941号公報や特開平7
−291882号公報に記載の方法により製造すること
ができる。本発明で用いられるアニオン交換樹脂からの
溶出成分は、大きく2つに分けられる。一つはアニオン
交換基の分解や樹脂骨格の(酸化)分解に由来する溶出
物(未重合モノマー、オリゴマー等)、もう一つは樹脂
の製造過程中で生じるスチレン誘導体・反応生成物に由
来にする残留物及び反応に用いた溶媒や原料に由来する
溶出物である。これらの樹脂からの溶出物は、各製造工
程で洗浄すれば低減化することが可能である。
【0020】重合ポリマーの段階では、例えば、重合
後、重合ポリマーに対して良溶媒であるベンゼン、トル
エン、キシレン、ジクロロエタン、塩化メチレン、クロ
ロホルム、THF、アルコール類で洗浄するのが効果的
である。架橋共重合体に対し1.5体積から10体積の
範囲で有機溶媒と接触させることが好ましい。有機溶媒
との接触方法としては、懸濁状態で撹拌する、又は、樹
脂をカラムに充填し通液する方法が挙げられる。
【0021】アニオン交換樹脂の段階での溶出量の低減
化法として、負荷形(Cl形、又はBr形、炭酸水素イ
オン、)又は再生形(OH形)で、樹脂体積の数倍量か
ら10体積の水溶性有機溶媒を用いれば、樹脂からの溶
出量はきわめて少なくなる。好ましくは、最も膨潤する
再生形でイオン交換樹脂と接することである。その他、
アルカリ性溶液の存在下で洗浄する方法が挙げられる。
アルカリ性溶液で処理する時溶液の種類は問わない。通
常、苛性アルカリ、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリ、
アルコールアルカリ等の溶液を用いpH12以上の条
件、温度は50℃以上、更に望ましくは溶液の還流条件
下又は120℃以下の条件で、少なくとも30分以上洗
浄することが好ましい。
【0022】この他、アニオン交換樹脂を負荷形又は再
生形で水中/熱水中で洗浄する方法もある。この場合、
水又は熱水中にアニオン交換樹脂を懸濁し、少なくとも
30分以上接触させる方法、又は樹脂をカラムに充填し
熱水を通水し樹脂を洗浄する方法がある。この他、特に
負荷形又は再生形のアニオン交換樹脂に対して、水より
も膨潤しやすい有機溶媒で洗浄する方法も有効である。
例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ールが特に好ましい。更に洗浄溶媒の経済性を考慮する
と、再生形樹脂でメタノールで洗浄するのが最適であ
る。樹脂の洗浄は有機溶媒の種類や洗浄効率を考慮して
選択されるが、洗浄効率を上げるには高温で行うことが
望ましい。
【0023】有機溶媒の使用量は洗浄方法や得られた純
水の使用目的により異なるが、樹脂体積に対して0.5
倍量から20倍量であり、更には2倍量以上10倍量以
下である。この後、脱塩水又は超純水で有機溶媒を完全
に押し出す。非水溶液有機溶媒を用いた場合には、一
度、極性有機溶媒で置換した後、0.5倍量から20倍
量の非水溶性有機溶媒で洗浄し、更に極性有機溶媒で置
換し水で洗浄することが好ましい。この煩雑な工程を考
えると、洗浄に用いる有機溶媒は水溶性有機溶媒を用い
ることが好ましいことは明らかである。樹脂の洗浄方法
は、アニオン交換樹脂をカラムに充填し有機溶媒を下向
流または上向流で通液する方法、撹拌槽に有機溶媒を入
れ樹脂を攪拌懸濁し洗浄する方法、ソックスレー法によ
る洗浄方法等がある。洗浄方法は目的に応じて適宜選択
すればよい。以上のいくつかの洗浄方法を組み合わせ、
溶出物を低減させた超純水用のアニオン交換樹脂を製造
することが可能となる。
【0024】上述のアニオン交換樹脂と組合わせて本発
明に係る混床式イオン交換樹脂床を形成するカチオン交
換樹脂は、一般式(2)で表される繰り返し単位を有す
るものである。これはスチレンと架橋剤、通常はジビニ
ルベンゼンとの共重合体のスルホン化物である。共重合
体に占める架橋剤の比率は通常は1〜50重量%である
が、3〜30重量%であるのが好ましい。
【0025】本発明に係る混床式イオン交換樹脂床を形
成する際のアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂との混
合比率は、形成されるイオン交換樹脂床の使用目的に応
じて異なるが、通常は交換容量比で10:1〜1:10
である。2:1〜1:2、特に1:0.7〜0.7:1
の範囲が好ましい。なお、アニオン交換樹脂のイオン交
換基が第4級アンモニウム基である場合には、上記の交
換容量比とは中性塩分解容量比である。
【0026】アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂と
は、イオン交換樹脂床内において、できるだけ均一に混
合した状態で存在しているのが好ましい。こうすること
によりイオン交換樹脂床内において無限段に近いイオン
交換反応が繰り返され、不純物が極限にまで除去され
る。なお、一般にアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂
とを混合すると、周知のように、静電的な力により双方
の樹脂が凝集塊を形成して膨潤し、両樹脂の均一な混合
状態を形成するのが妨げられる。一般式(1)で表され
る繰り返し単位を有するアニオン交換樹脂も、常用のア
ニオン交換樹脂と同じく、カチオン交換樹脂と混合する
と凝集塊を形成して膨潤する傾向がある。この膨潤を解
消させるには強力に撹拌するなどいくつかの方法が知ら
れているが、最も簡便で有効なのは、イオン交換樹脂の
イオン交換基と反対符号の解離性基を有する水溶性高分
子でイオン交換樹脂を処理して、イオン交換樹脂の表面
電荷を中和しておく方法である。解離性基を有する水溶
性高分子による処理は、アニオン交換樹脂及びカチオン
交換樹脂の一方にのみ施してもよく、また双方に施して
もよい。通常は遊離状態の湿潤イオン交換樹脂1リット
ル当たり、0.02〜1.0ミリ当量(meq)の解離
性基が含有されるように、イオン交換樹脂を解離性基を
有する水溶性高分子で処理する。水溶性高分子が、後述
する遊離型の場合、イオン交換樹脂1リットル当たり
0.05〜0.3ミリ当量、特に0.1〜0.2ミリ当
量の解離性基を含有させるのが好ましい。Na型水溶性
高分子の場合は、イオン交換樹脂1リットル当たり0.
05〜0.8ミリ当量、特に0.1〜0.5ミリ当量が
好ましい。解離性基の含有量が少なすぎると両樹脂を混
合したときに凝集が起こり、またイオン交換樹脂から微
粒子が発生するのを抑制する作用が小さくなる。すなわ
ち解離性基を有する水溶性高分子を適正量用いて処理す
ると、樹脂の凝集が阻止されるだけでなく、その理由は
不明であるが、樹脂からの微粒子の発生も抑制される。
イオン交換樹脂からの微粒子の発生は、半導体の製造工
程で用いる洗浄用の超純水などでは無視し得ない問題と
なっており、微粒子を捕捉する装置が設けられている場
合もある。
【0027】解離性基を有する水溶性高分子としては、
通常はゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによ
る数平均分子量が1×103 〜1×106 のものを用い
る。水溶性高分子の分子量が小さすぎると、本来は表面
電荷を中和すべき水溶性高分子がイオン交換樹脂の内部
にまで拡散してしまい、好ましくない。逆に分子量が大
きすぎても、イオンの拡散が阻害されて好ましくない。
解離性基を有する水溶性高分子の好ましい数平均分子量
は5×103 〜5×105 、特に5×103 〜1×10
5 の範囲である。
【0028】アニオン交換樹脂を処理するのに用いる水
溶性高分子としては、通常はスルホン酸基やカルボン酸
基を有するもの、例えばポリスチレンスルホン酸、ポリ
ビニルベンジルスルホン酸、ポリマレイン酸、ポリ(メ
タ)アクリル酸、ポリビニルスルホン酸などが挙げられ
る。なかでもポリスチレンスルホン酸又はポリビニルス
ルホン酸を用いるのが好ましい。また、カチオン交換樹
脂を処理する水溶性高分子としては、1級ないし3級の
アミノ基又は第4級アンモニウム基を有するものを用い
る。例えばポリ(トリメチルアンモニウムメチルスチレ
ン)、ポリアリルアミン、ポリ(トリメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート)、ポリ(トリメチルアミノエ
チル(メタ)アクリルアミド)、ポリビニルピリジンな
どが用いられる。なかでも第4級アンモニウム基を解離
性基とするものを用いるのが好ましい。解離性基を有す
る水溶性高分子は通常は遊離型で用いるが、所望ならば
Na型やCl型などの塩型として用いることもできる。
【0029】本発明者らは高分子電解質の効果は両イオ
ン交換樹脂のからみや凝集を抑制する以外に、樹脂から
発生する微粒子を抑制する効果もあることを見出した。
ここでいう微粒子は0.05μm以上の粒子をさす。微
粒子の構成成分は、イオン交換樹脂樹脂の断片、溶出物
の凝集体と推定されているが、微粒子の生成過程は明確
ではない。この微粒子は微粒子測定器により測定され
た。
【0030】高分子電解質の処理が微粒子を抑制する効
果は、陰イオン交換樹脂、又は陽イオン交換樹脂、いず
れの処理であってもよい。例えば、陰イオン交換樹脂に
アニオン性水溶性高分子電解質を処理した場合、陰イオ
ン交換樹脂樹脂からの微粒子が低減するばかりでなく、
混床樹脂でも樹脂から発生する微粒子が低減できること
がわかった。汎用の用途では樹脂からの微粒子の漏出が
問題になることはないが、半導体の洗浄用超純水では樹
脂からの微粒子の発生は重要な問題である。
【0031】トリメチルアミンやジメチルアミン等のア
ルキルアミン類やアンモニアは、半導体製造における製
品不良率と相関関係があるといわれ、アルキルアミン類
を低減することが、半導体の良品率向上に大きくつなが
ると考えられている。このため、アルキルアミン類の漏
出が少ないイオン交換樹脂が求められている。カラム出
口における水中のアルキルアミン類の濃度は、通水速度
(空間速度)や通水温度により大きく変わる。ここで、
空間速度とは1時間に樹脂容積の何倍の溶液を通液する
かを示すパラメーターである。一般に超純水を製造する
時の樹脂塔の通水速度は、SV10からSV300であ
る。更に好ましくは、SV30〜SV150である。通
水温度が高くなるとアルキルアミン濃度が高くなること
が知られているが、超純水は一般的には50℃以下で製
造される。空間速度SV30で、通水温度25℃で超純
水を通水した時、通水開始から6時間後のアルキルアミ
ン類の濃度を本発明における標準条件とした。
【0032】ここで本発明に用いられる超純水は、高度
に精製された純水であることが前提である。本発明で用
いられた超純水の水質の概略は、比抵抗18.24MΩ
・cm、TOC0.5ppb、0.05μm以上の微粒
子数が1個/mL以下、トリメチルアミン濃度5ppt
程度、ジメチルアミン濃度1pptである。ここで原水
となる超純水は現行のアニオン交換樹脂により製造され
ており、原水中にもアルキルアミン類が含まれている。
このため、アルキルアミン類の濃度は、原水中のアミン
濃度との差分を樹脂から溶出したアミン濃度と定義づけ
た。水中のトリメチルアミンやジメチルアミン等のアル
キルアミン類、アンモニア濃度は、カラム濃縮後イオン
クロマト法により測定された。
【0033】本発明を用いた混床樹脂床で、空間速度S
V30、通水温度25℃で通水した時、通水開始から6
時間後における通過純水中(出口水)のトリメチルアミ
ン類の濃度は、一般的に10ppt以下である。空間速
度をSV100に上げると、アルキルアミン類の濃度は
純水で希釈され50ppt以下になる。本発明の混床式
イオン交換樹脂は、イオン性物質、電荷微粒子、着色物
質、放射性物質、高分子電解質を含有する水溶液、有機
溶媒、その水溶液、気相と接触させ、脱塩、濾過、イオ
ン交換反応、吸着、精製する用途に用いられる。例え
ば、高度の水質が要求される半導体製造用の超純水、医
薬用水の製造用、原子力用脱塩水製造用、
この他、汎用脱塩用混床樹脂としても使用される。混床
式イオン交換樹脂は高温においても樹脂からの溶出が少
なく、高温における脱塩にも好適に使用可能である。従
来、熱交換器をにより高温の超純水が製造されている
が、本発明の混床樹脂により、室温と比較し樹脂からの
溶出量は多くなる。通常70℃までの超純水が製造され
るが、溶出量が問題にならない時には、90℃で通水す
ることも可能である。本発明の混床樹脂床に、空間速度
SV30、通水温度90℃で通水した時、樹脂からの溶
出量(TOC)は10ppb以下である。
【0034】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1 特開平4−349941号公報の製造例2に従って製造
した遊離形のアニオン交換樹脂(4−ブロモブチルスチ
レンと工業用グレードのジビニルベンゼンとの架橋共重
合体に、トリメチルアミンを反応させて第4級アンモニ
ウム基を形成させたもの。中性塩分解容量0.85me
q/mL−OH形)と、遊離形のスルホン酸型陽イオン
交換樹脂(ダイヤイオンSKT 10L、中性塩分解容
量1.80meq/mL−H形、ダイヤイオンは三菱化
学株式会社の登録商標)とを用いて、次のようにして混
床式イオン交換樹脂床を形成した。
【0035】脱塩水を入れたビーカーに、アニオン交換
樹脂224mLとカチオン交換樹脂106mLとを入れ
て混合し、これを脱塩水を入れたガラスカラム(22.
9mmφ×100cm)に、樹脂が分離しないようにゆ
っくりと流入させて、混床式イオン交換樹脂床を形成し
た。樹脂床の層高は82cmであった。 実施例2 実施例1で用いたのと同じアニオン交換樹脂を脱塩水を
入れたビーカーに入れ、これに平均分子量1×104
ポリスチレンスルホン酸を撹拌しながら添加した。アニ
オン交換樹脂に対するスルホン酸基の量は0.15me
q/L−樹脂とした。この樹脂スラリーをカラムに流し
込み、脱塩水を通水して十分に水洗した。このポリスチ
レンスルホン酸処理したアニオン交換樹脂を用いた以外
は、実施例1と全く同様にして混床式イオン交換樹脂床
を形成した。樹脂床の層高は80cmであった。
【0036】比較例1 トリメチルアミノメチル基をイオン交換基とするアニオ
ン交換樹脂(ダイヤイオンSA12A)を遊離型とした
もの165mlと、ダイヤイオンSKT10L106m
Lとを用いた以外は、実施例1と全く同様にして混床式
イオン交換樹脂床を形成した。樹脂床の層高は74cm
であった。
【0037】実施例3 特開平4−349941号公報の製造例3に従って製造
した遊離形のアニオン交換樹脂(6−ブロモヘキシルス
チレンと工業用グレードのジビニルベンゼンとの架橋共
重合体にトリメチルアミンを反応させて第4級アンモニ
ウム基を形成させたもの。中性塩交換容量0.66me
q/mL−OH形)に、実施例2と全く同様にしてポリ
スチレンスルホン酸処理を施した。このアニオン交換樹
脂210mLとダイヤイオンSKT10L 106mL
とを用いた以外は実施例1と全く同様にして混床式イオ
ン交換樹脂床を形成した。
【0038】実施例4 特開平7−291882号公報の製造例1に従って製造
した4−ブロモブトキシスチレンと工業用グレードのジ
ビニルベンゼンとの架橋共重合体にトリメチルアミンを
反応させて得たアニオン交換樹脂を遊離型とし、これを
実施例2と全く同様にしてポリスチレンスルホン酸で処
理した。このアニオン交換樹脂290mLとダイヤイオ
ンSKT10L 106mLとを用いた以外は、実施例
1と全く同様にして混床式イオン交換樹脂床を形成し
た。
【0039】実施例5 実施例1で用いたのと同じアニオン交換樹脂を、脱塩水
を入れたビーカーに入れ、これに平均分子量1×104
のポリスチレンスルホン酸ナトリウムを攪拌しながら添
加した。アニオン交換樹脂に対するスルホン酸基の量は
0.4meq/L−樹脂とした。この樹脂スラリーをカ
ラムに流し込み、脱塩水を通水して充分に水洗した。こ
のポリスチレンスルホン酸ナトリウムで処理したアニオ
ン交換樹脂を用いた以外は、実施例1と全く同様にして
混床式イオン交換樹脂を形成した。樹脂床の層高は80
cmであった。
【0040】超純水の通水試験(1) 実施例1、2、5及び比較例1で形成した混床式イオン
交換樹脂床に、25℃で超純水をSV30で通水し、定
常状態に達したときの流出水の水質を評価した。結果を
表−1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】*1 DKK AQ−11で測定 *2 アナテル A−1000XPで測定 *3 HORIBA PLCA−310で粒径0.05
μmより大きいものを測定 電解質水溶液の通水試験;塩化カルシウム50ppmと
塩化ナトリウム50ppmを含む電解質水溶液(電導度
238μS/cm)を、実施例1〜5で形成した混床
式イオン交換樹脂床にSV20で通水し、流出する水の
比抵抗を測定した。いずれのイオン交換樹脂床の流出水
も比抵抗は18.0MΩ・cmであった。
【0043】超純水の通水試験(2);実施例1で形成
したイオン交換樹脂床に、通水試験(1)と同じ超純水
をSV30で40℃、70℃及び90℃で通水し、流出
水の水質を評価した。結果を表−2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】イオン交換樹脂からの微粒子の発生試験;
ポリスチレンスルホン酸処理した実施例2のアニオン交
換樹脂と、比較例1で用いたダイヤイオンSA12Aと
をそれぞれカラムに充填し、これに超純水(比抵抗1
8.25MΩ・cm、TOC 0.50ppb、微粒子
数<1(個/mL))をSV30で流した。流出水の水
質を表−3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】実施例6 4−(4−ブロモブチル)スチレンの製造 窒素ガス導入管、ジムロー冷却管、枝管付き等圧滴下ロ
ート、水銀温度計、攪拌羽根を備えたジャケット付き3
L(リットル)反応缶に金属マグネシウム136.1g
{5.60グラム原子、1.40当量/4−クロロスチレ
ン(以下PCSTと略記する。)}を入れ、窒素ガスで
充分置換し、ジャケット温度を20℃に設定した。一
方、枝管付き等圧滴下ロートに乾燥テトラヒドロフラン
(THF)808g(2.8当量/PCST)と乾燥ト
ルエン737g(2.0当量/PCST)、乾燥4−ク
ロロスチレン(PCST)554g(4.0モル)の溶
液を調製した。最初、乾燥THF40mlを入れ、PC
STのTHF−トルエン溶液30mlを滴下し、ここへ
1,2−ジブロモエタンを0.3ml滴下すると、溶液
が発泡しエチレンが発生すると同時に、一時的に内温が
38℃まで上昇した。数分後、溶液は淡灰緑色に、10
分後には暗緑色溶液となった。溶液の温度が28℃にな
るように3時間で連続的に滴下し、内温が28℃になる
ようジャケット温度を調整した。滴下後、3時間熟成す
ると原料のPCSTは0.3%以下(HPLC分析)ま
で減少した。調製したグリニャール試薬を10℃まで冷
却し、次工程のグリニャール反応に供した。
【0048】グリニャール反応用に窒素ガス導入管、ジ
ムロー冷却管、水銀温度計、攪拌羽根、グリニャール溶
液滴下管を備えたジャケット付き5L反応缶を乾燥窒素
で置換した。一方、THF58g(0.2当量/PCS
T)、触媒CuCl28.1g(0.06モル、1.5モ
ル%/PCST)とLiCl5.0g(0.12モル、
3.0モル%/PCST)を入れ溶解した。更に、1,4
−ジブロモブタン3454g(16.0モル、4.0当量
/PCST)を加え10℃まで冷却した。この中へ、内
温が15℃を越えないよう3時間を要して、上記で調製
したグリニャール試薬を先ず約20ml滴下すると、溶
液はオレンジ色透明溶液から無色透明溶液を経て暗
(黒)緑色透明溶液になった。全グリニャール試薬滴下
後、15℃で2時間攪拌し反応を完結させた。熟成後、
溶液中にメタノール19.2gを滴下し反応を停止し
た。目的物の4−(4−ブロモブチル)スチレンの収率
は86%であった。他の成分は、4,4'−ジビニルビ
フェニル0.26%、1,4−ビス(ビニルフェニル)
ブタン6.9%、スチレン2.4%、ビニルフェノール
0.3%であった。
【0049】上記反応液に脱塩水を加え分液静置し、水
相を除去した。減圧下で溶媒のTHF、トルエン、及び
反応で一部生成したスチレンを除去した。大過剰に用い
た1,4−ジブロモブタンを除去した後、最後に目的物
である4−(4−ブロモブチル)スチレン(わずかに黄
色味を帯びた透明溶液、沸点105℃/40Pa)を得
た。得られた4−(4−ブロモブチル)スチレン(BB
S)の純度は97%で、不純物は1,4−ビス(ビニル
フェニル)ブタン0.7%、4,4'−ジビニルビフェ
ニル0.2%、4−ビニルフェノール0.08%、1,
4−ジブロモブタン1.8%であった。
【0050】この精製されたモノマーを更に、カラムに
充填したシリカゲル(モノマーに対して7%負荷した)
に通液し、4−ビニルフェノールを除去し、その含有量
を10ppm以下とした。3Lのバッフル付き重合缶
に、20%のCaCl2水溶液、PVA(GM−20ク
ラレ製)を0.7%水溶液となるように調整した溶液を
2L入れた。この溶液に対し、上述したシリカゲルで精
製された4−ブロモブチルスチレン465g、80%ジ
ビニルベンゼン35g、過酸化ベンゾイル2.3gを添
加したモノマー溶液を調製した。碇形攪拌羽根を用い
て、室温で120rpmで1時間撹拌した後、1時間で
80℃まで昇温した。80℃で8時間、100rpmで
撹拌した後、溶液を冷却した。得られた重合ポリマーの
一部を取り出し乾燥し、重合収率を測定した。
【0051】得られた重合ポリマー50gをフラスコに
入れトルエン300gを加え、室温で2時間撹拌した。
終了後、トルエン溶液をヌッチェ上で濾過した後、フラ
スコに戻し、トルエン200gを加え室温で2時間撹拌
した。この操作をあと2回繰り返し、未重合のモノマー
類、不純物を抽出した。最後に、トルエンをヌッチェで
濾過した。
【0052】冷却管を備えた500mlの4ツ口フラス
コに上記の樹脂50gを入れ、トルエン50mlを入
れ、30%トリメチルアミン水溶液200mlを加え、
50℃に昇温し5時間攪拌した。反応後ポリマーを取り
出し水洗した。このポリマーをカラムに充填し、5倍容
積のMeOHをSV1で通液し、さらに脱塩水を5BV
通水した。
【0053】この樹脂を臭化物イオン形から再生形にイ
オン変換するため、以下の処理をした。まず、樹脂量に
対して20倍量の5%塩化ナトリウム水溶液を通液した
後、超純水を5体積通水した。更に、5%炭酸水素ナト
リウム水溶液を樹脂量に対し50倍量通液し、超純水を
10体積通水した。更に、2N−水酸化ナトリウム水溶
液をSV5で50倍体積通液し、超純水を10体積通水
した。
【0054】得られた樹脂をフラスコに入れ、この中に
5倍量の1N−NaOH水溶液を90℃で5時間撹拌し
た。樹脂を取り出し、カラムに充填し、1N−NaOH
水溶液10体積を通液し、更に出口水のpHが中性にな
るまで超純水を通水した。更に、特級メタノールを室温
でSV2で20体積通液した。最後に超純水で水洗し、
超純水仕様のアニオン交換樹脂とした。中性塩分解能力
は、1.03meq/mL(OH形)、及び水分含有率
は61%(OH形)であった。 試験例−1 超純水評価 超純水用樹脂として、実施例5の樹脂を用いた。ダイヤ
イオンRSMT100(三菱化学)を比較例2として用
いた。
【0055】実施例6の樹脂を内径30mm(カラム長
約78cm)のカラムに充填し、25℃の超純水(TO
C 0.5ppb)をSV30で通水した。カラム出口
水のアルキルアミン類の濃度をイオンクロマト法で定量
した。この結果を表6(SV30)に示した。 試験例−2 アミン類の分析方法 クラス1000のクリーンルーム内に超純水が外気と接
しないオンライン環境で、イオンクロマトグラフィーの
装置を設置した。カラム出口水の超純水中の各種イオン
をイオン交換樹脂で捕捉し濃縮後、溶離液にて溶離し、
電気電導度検出器で測定した。表−4内の空塔とは、混
床樹脂を充填しないカラムに超純水を空間速度SV30
通水した時の出口水のアミン濃度を示した。表−4のア
ミン濃度の単位はpptである。各アミンはアンモニウ
ム塩として検出されるが、表−4では遊離形として記載
した。
【0056】
【表4】
【0057】
【発明の効果】本発明の混床式イオン交換樹脂は、少な
くともアニオン交換樹脂の表面を高分子電解質で中和処
理することにより、樹脂からの微粒子の発生を低減でき
るばかりでなく、アルキルアミン濃度を極限まで低減す
ることが可能になった。また、高温においても樹脂から
の溶出が少なく、室温における超純水の製造ばかりでな
く、温水や高温超純水の製造においても最適である。本
発明により製造されたアニオン交換樹脂を用いた超純水
は、半導体製造における製品歩留まりが大幅に向上する
と期待されている。本発明は、高品質の純水を必要とす
る半導体製造用途ではこの効果は顕著である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 豊和 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 安富 雅子 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 4D025 AA04 AA10 AB02 AB03 AB34 AB36 AB39 BA08 BA13 BB04 CA06 CA08 4J002 BC10W BC12X GD01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するアニオン交換樹脂と、一般式(2)で表される繰
    り返し単位を有するカチオン交換樹脂とを混合して成る
    ことを特徴とする混床式イオン交換樹脂床。 【化1】 (式中、Aは炭素数3〜8のアルキレン基又は炭素数4
    〜8のアルキレンオキシメチル基を表し、Bは1級ない
    し3級のアミノ基又は第4級アンモニウム基を表す。B
    が2級若しくは3級アミノ基又は第4級アンモニウム基
    を表す場合には、窒素原子に結合する有機基は、炭素数
    1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であ
    る。) 【化2】
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するアニオン交換樹脂が一般式(3)で表される繰り
    返し単位を有するものであることを特徴とする、請求項
    1記載の混床式イオン交換樹脂床。 【化3】 (式中、Aは炭素数3〜8のアルキレン基又は炭素数4
    〜8のアルキレンオキシメチル基を表し、R1 、R2
    びR3 は、それぞれ独立して、炭素数6以下のアルキル
    基又はヒドロキシアルキル基を表す。)
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するアニオン交換樹脂が、一般式(1)で表される繰
    り返し単位1〜99モル%と、架橋基であるジビニルベ
    ンゼン単位0.1〜50モル%とから本質的に成るもの
    であることを特徴とする、請求項1又は2記載の混床式
    イオン交換樹脂床。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するアニオン交換樹脂と、一般式(2)で表される繰
    り返し単位を有するカチオン交換樹脂とを、交換容量比
    で1:10〜10:1となるように混合して成ることを
    特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の混床
    式イオン交換樹脂床。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するアニオン交換樹脂が、アニオン性解離性基を有す
    る水溶性高分子で処理されていて、そのアニオン性解離
    基の含有量が0.02〜1.0meq/L−OH型樹脂
    であることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか
    に記載の混床式イオン交換樹脂床。
  6. 【請求項6】 アニオン性解離性基を有する水溶性高分
    子がポリスチレンスルホン酸であることを特徴とする、
    請求項5記載の混床式イオン交換樹脂床。
  7. 【請求項7】 アニオン性解離性基を有する水溶性高分
    子の数平均分子量が1×103 〜1×106 であること
    を特徴とする、請求項5又は6記載の混床式イオン交換
    樹脂床。
  8. 【請求項8】 一般式(2)で表される繰り返し単位を
    有するカチオン交換樹脂が、カチオン性解離性基を有す
    る水溶性高分子で処理されていて、そのカチオン性解離
    基の含有量が0.02〜0.5meq/L−H型樹脂で
    あることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに
    記載の混床式イオン交換樹脂床。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の混
    床式イオン交換樹脂床に被処理液を通過させることを特
    徴とする被処理液の精製方法。
  10. 【請求項10】 一般式(1)で表される繰り返し単位
    を有しており、かつアニオン性解離性基を有する水溶性
    高分子で処理されていて、そのアニオン性解離基の含有
    量が0.02〜0.5meq/L−OH型樹脂であるこ
    とを特徴とするアニオン交換樹脂。 【化4】 (式中、Aは炭素数3〜8のアルキレン基又は炭素数4
    〜8のアルキレンオキシメチル基を表し、Bは1級ない
    し3級のアミノ基又は第4級アンモニウム基を表す。B
    が2級若しくは3級アミノ基又は第4級アンモニウム基
    を表す場合には、窒素原子に結合する有機基は、炭素数
    1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であ
    る。)
  11. 【請求項11】 アニオン交換樹脂が一般式(1)で表
    される繰り返し単位1〜99モル%と、架橋基であるジ
    ビニルベンゼン単位0.1〜50モル%とから本質的に
    成っており、かつアニオン性解離性基を有する水溶性高
    分子が数平均分子量が1×103 〜1×106 のポリス
    チレンスルホン酸であることを特徴とする、請求項10
    記載のアニオン交換樹脂。
  12. 【請求項12】 空間速度SV30、通水温度25℃の
    条件下で混床樹脂に通水した時、通水開始から6時間後
    における通過純水中のアルキルアミン類の濃度が10p
    pt以下であることを特徴とする請求項1ないし8のい
    ずれかに記載の混床式イオン交換樹脂床。
  13. 【請求項13】 空間速度SV30、通水温度90℃の
    条件下で通水した時、TOCが10ppb以下であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の混
    床式イオン交換樹脂床。
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