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JP2002095106A - 車輌の制動力制御装置 - Google Patents

車輌の制動力制御装置

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Publication number
JP2002095106A
JP2002095106A JP2000280517A JP2000280517A JP2002095106A JP 2002095106 A JP2002095106 A JP 2002095106A JP 2000280517 A JP2000280517 A JP 2000280517A JP 2000280517 A JP2000280517 A JP 2000280517A JP 2002095106 A JP2002095106 A JP 2002095106A
Authority
JP
Japan
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braking force
regenerative braking
predetermined value
control device
target
Prior art date
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Application number
JP2000280517A
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English (en)
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JP3622656B2 (ja
Inventor
Satoru Niwa
悟 丹羽
Kensuke Uechi
健介 上地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2000280517A priority Critical patent/JP3622656B2/ja
Publication of JP2002095106A publication Critical patent/JP2002095106A/ja
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Publication of JP3622656B2 publication Critical patent/JP3622656B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/7072Electromobility specific charging systems or methods for batteries, ultracapacitors, supercapacitors or double-layer capacitors

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッドエンジンの運転モードを考慮す
ることにより、車速が所定値以下である場合の回生制動
の停止を適切に行う。 【解決手段】 前輪が回生制動用の電動発電機を含むハ
イブリッドエンジン10により駆動される車輌に於い
て、少なくとも運転者の制動要求量に基づき前輪の目標
制動力Fbftが演算され(S20)、前輪の目標回生制
動力FrgftがFbft及び最大回生制動力Frgfmaxの小さ
い方の値として演算され(S110)、最大回生制動力
Frgfmaxは車速Vが所定値以下のときには車速の低下に
つれて漸次0に減少するよう設定され、これにより低車
速域に於いて回生制動が停止されるガード制御が行わ
れ、所定値は回生制動のためにハイブリッドエンジン1
0のガソリンエンジン12を停止することができない運
転モード時には通常運転時に比して大きい値に設定され
る(S40〜100)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌の制動力制御
装置に係り、更に詳細には回生制動用電動発電機を含む
ハイブリッドエンジンが搭載された車輌の制動力制御装
置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌の制動力制御装置の一つ
として、例えば特開平11−289608号公報に記載
されている如く、ハイブリッドエンジンの電動発電機が
回生制動用の電動発電機として使用されるよう構成され
た制動力制御装置が従来より知られている。
【0003】かかる制動力制御装置によれば、ハイブリ
ッドエンジンの電動発電機が回生制動用の電動発電機と
して使用されるので、車輌の走行状況に応じて駆動源が
適正に使用されると共に回生制動が行われるので、駆動
源として内燃機関のみが使用され回生制動が行われない
車輌の場合に比して、車輌全体としての燃費を向上させ
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、車速が低い領
域に於いては回生制動を正確に実行することが不可能で
あるので、車速が所定値以下であるときには回生制動が
停止(ガード制御)されなければならない。特に回生制
動用の発電機がハイブリッドエンジンに組み込まれた電
動発電機である場合には、ハイブリッドエンジンの運転
モードにより回生制動が不可能になる車速の所定値が異
なる。しかるに上述の如き従来の制動力制御装置に於い
ては、このことが考慮されていないため、回生制動の停
止がハイブリッドエンジンの運転モードに応じて適切に
行われないという問題がある。
【0005】例えば所定値が一定の低い値に設定される
と、車速が低い領域に於いても回生制動が実行されるよ
う制御されるので、ハイブリッドエンジンの運転モード
によっては回生制動が適正に行われなくなり、逆に所定
値が一定の高い値に設定されると、ハイブリッドエンジ
ンの運転モードによっては適正な回生制動が可能である
にも拘わらず回生制動が実行されず、そのため車輌の回
生効率が低くなってしまう。
【0006】本発明は、ハイブリッドエンジンの電動発
電機が回生制動用の電動発電機として使用される従来の
制動力制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされ
たものであり、本発明の主要な課題は、ハイブリッドエ
ンジンの運転モードを考慮することにより、車速が所定
値以下である場合の回生制動の停止を適切に行うことで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち回生制動用電動発
電機を含むハイブリッドエンジンが搭載された車輌の制
動力制御装置であって、車速が所定値以下のときには回
生制動を停止するガード制御を行う車輌の制動力制御装
置に於いて、前記ハイブリッドエンジンの運転モードに
応じて前記所定値を変更することを特徴とする車輌の制
動力制御装置によって達成される。
【0008】上記請求項1の構成によれば、車速が所定
値以下のときには回生制動を停止するガード制御を行う
車輌の制動力制御装置に於いて、ハイブリッドエンジン
の運転モードに応じて所定値が変更されるので、ハイブ
リッドエンジンの運転モードに応じて所定値が最適に設
定され、これによりガード制御がハイブリッドエンジン
の運転モードに応じて最適に実行される。
【0009】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、運
転者による制動操作が行われているときには、前記ハイ
ブリッドエンジンの運転モードが変化し前記所定値が小
さい値に変化する状況に於いても、変化前の運転モード
に対応する大きい所定値にてガード制御を継続するよう
構成される(請求項2の構成)。
【0010】請求項2の構成によれば、運転者による制
動操作が行われているときには、ハイブリッドエンジン
の運転モードが変化し所定値が小さい値に変化する状況
に於いても、変化前の運転モードに対応する大きい所定
値にてガード制御が継続されるので、運転モードの変化
に伴って回生制動力が急激に増大することが確実に防止
される。
【0011】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前
記大きい所定値にてガード制御が継続されている状況で
あっても、車速が前記大きい所定値よりも高くなったと
きには所定値を現在の運転モードに対応する小さい所定
値に変更するよう構成される(請求項3の構成)。
【0012】請求項3の構成によれば、大きい所定値に
てガード制御が継続されている状況であっても、車速が
大きい所定値よりも高くなったときには所定値が現在の
運転モードに対応する小さい所定値に変更されるので、
回生制動が実行されるようになり、従ってかかる状況に
於いても大きい所定値にてガード制御が継続される場合
に比して回生効率が向上する。
【0013】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、回
生制動が行われている状況に於いて車速が所定値以下に
なったときには、回生制動力を漸減すると共に、回生制
動力が0になるまで前記所定値が大きい値に変化する前
記ハイブリッドエンジンの運転モードの変更を禁止する
よう構成される(請求項4の構成)。
【0014】請求項4の構成によれば、回生制動が行わ
れている状況に於いて車速が所定値以下になったときに
は、回生制動力を漸減すると共に、回生制動力が0にな
るまで所定値が大きい値に変化するハイブリッドエンジ
ンの運転モードの変更が禁止されるので、運転モードの
変更に伴って回生制動力が急激に減少することが確実に
防止される。
【0015】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、ハイブ
リッドエンジンは内燃機関を含み、ハイブリッドエンジ
ンの運転モードは回生制動のために内燃機関の運転を停
止することが可能な運転モードと内燃機関の運転を停止
することが不可能な運転モードとを含むよう構成される
(好ましい態様1)。
【0016】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様1の構成に於いて、制動力制御装
置はハイブリッドエンジンの運転モードが内燃機関の運
転を停止することが可能な運転モードであるときには所
定値を小さい値に設定し、ハイブリッドエンジンの運転
モードが内燃機関の運転を停止することが不可能な運転
モードであるときには所定値を大きい値に設定するよう
構成される(好ましい態様2)。
【0017】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様1の構成に於いて、制動力制御装
置はハイブリッドエンジンの運転モードが内燃機関の運
転を停止することが可能な運転モードであるときには所
定値を小さい値に設定すると共に、所定値が小さい値で
ある場合の最大回生制動力と車速との関係より車速に基
づき最大回生制動力を演算し、ハイブリッドエンジンの
運転モードが内燃機関の運転を停止することが不可能な
運転モードであるときには所定値を大きい値に設定する
と共に、所定値が大きい値である場合の最大回生制動力
と車速との関係より車速に基づき最大回生制動力を演算
し、最大回生制動力に基づき回生制動用電動発電機を制
御するよう構成される(好ましい態様3)。
【0018】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、ハイブリッドエンジ
ンは前輪及び後輪の一方のみを駆動し、前輪及び後輪の
他方にも回生制動用電動発電機が設けられ、制動力制御
装置はハイブリッドエンジンに含まれる回生制動用電動
発電機についてのみハイブリッドエンジンの運転モード
に応じて所定値を変更するよう構成される(好ましい態
様4)。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0020】図1はハイブリッドエンジンが搭載された
前輪駆動式の車輌に適用された本発明による制動力制御
装置の一つの実施形態を示す概略構成図である。
【0021】図1に於いて、10は前輪を駆動するハイ
ブリッドエンジンを示しており、ハイブリッドエンジン
10はガソリンエンジン12と電動発電機14とを含ん
でいる。ガソリンエンジン12の出力軸16はクラッチ
を内蔵する無段変速機18の入力軸に連結されており、
無段変速機18の入力軸は電動発電機14の出力軸20
にも連結されている。無段変速機18の出力軸19の回
転はフロントディファレンシャル22を介して左右前輪
用車軸24FL及び24FRへ伝達され、これにより左右の
前輪24FL及び24FRが回転駆動される。
【0022】ハイブリッドエンジン10のガソリンエン
ジン12及び電動発電機14はエンジン制御装置28に
より運転者による図には示されていないアクセルペダル
の踏み込み量及び車輌の走行状況に応じて制御される。
また電動発電機14は前輪用回生制動装置30の発電機
としても機能し、回生発電機としての機能(回生制動)
もエンジン制御装置28により制御される。
【0023】特に図示の実施形態に於いては、ハイブリ
ッドエンジン10は図には示されていないシフトレバー
がDレンジにある通常走行時にはガソリンエンジン12
又はガソリンエンジン12と電動発電機14とにより駆
動力又はエンジンブレーキ力を発生し(通常運転モー
ド)、シフトレバーがDレンジにあるが負荷が低いとき
には電動発電機14のみにより駆動力を発生し(電気自
動車モード)、シフトレバーがBレンジにあるときにも
ガソリンエンジン12と電動発電機14とにより駆動力
又はエンジンブレーキ力を発生するが、その場合のエン
ジンブレーキ力はDレンジの場合よりも高く(エンジン
ブレーキモード)、シフトレバーがDレンジにあり運転
者によりブレーキペダル32が踏み込まれたときにも電
動発電機14は回生発電機として機能する。
【0024】また電動発電機14による回生により発生
された電気エネルギはバッテリ15に充電され、バッテ
リ15の電圧が基準値以下に低下したときにはガソリン
エンジン12により電動発電機14が駆動され、これに
よりバッテリ15が充電される(充電モード)。
【0025】また図1に於いて、従動輪である左右の後
輪34RL及び34RRの回転は左右後輪用車軸36RL、3
6RR及び後輪用ディファレンシャル38を介して後輪用
回生制動装置40の電動発電機42へ伝達されるように
なっている。電動発電機42による回生制動もエンジン
制御装置28により制御され、従ってエンジン制御装置
28は回生制動装置用制御装置として機能する。
【0026】左右の前輪26FL、26FR及び左右の後輪
34RL、34RRの摩擦制動力は摩擦制動装置44の油圧
回路46により対応するホイールシリンダ48FL、48
FR、48RL、48RRの制動圧が制御されることによって
制御される。図には示されていないが、油圧回路46は
リザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホ
イールシリンダの制動圧力は通常時には運転者によるブ
レーキペダル32の踏み込み量及びブレーキペダル32
の踏み込みに応じて駆動されるマスタシリンダ50の圧
力に応じて摩擦制動装置用制御装置としての制動制御装
置52により制御される。
【0027】エンジン制御装置28には車速センサ54
より車速Vを示す信号及び電圧センサ56よりバッテリ
15の電圧を示す信号が入力され、また図には示されて
いないがアクセルペダルセンサよりアクセルペダルの踏
み込み量を示す信号、シフトポジションセンサより無段
変速機18のシフト位置を示す信号等が入力され、更に
は制動制御装置52より前輪の目標回生制動力Frgft及
び後輪の目標回生制動力Frgrtを示す信号が入力され
る。
【0028】制動制御装置52にはエンジン制御装置2
8よりハイブリッドエンジン10の運転モードに関する
情報、前輪用回生制動装置30による回生制動が可能で
あるか否かを示す信号、実際の回生制動力を示す信号が
入力され、またストロークセンサ58よりブレーキペダ
ル32の踏み込みストロークSpを示す信号、圧力セン
サ60よりマスタシリンダ50の圧力Pmを示す信号、
圧力センサ62fl、62fr、62rl、62rrより左右前
輪及び左右後輪のホイールシリンダ48FL、48FR、4
8RL、48RRの制動圧力Pfl、Pfr、Prl、Prrを示す
信号がそれぞれ入力される。
【0029】尚エンジン制御装置28及び制動制御装置
52は実際にはそれぞれ例えばCPU、ROM、RA
M、入出力装置を含むマイクロコンピュータと駆動回路
とを含む一般的な構成のものであってよい。
【0030】後に詳細に説明する如く、制動制御装置5
2は後述の如く図2及び図3に示されたルーチンに従っ
てブレーキペダル32の踏み込みストロークSp及びマ
スタシリンダ圧力Pmに基づき運転者の制動要求量であ
る車輌の最終目標減速度Gtを演算し、最終目標減速度
Gt及び所定の前後輪制動力配分比に基づき前輪及び後
輪の目標制動力Fbft及びFbrtを演算する。
【0031】また制動制御装置52は、エンジン制御装
置28より入力される信号に基づき回生制動装置30に
よる回生制動が可能な状況であるか否かを判定し、回生
制動が可能な状況より不可能な状況になったときには前
輪の目標回生制動力Frgft及び後輪の目標回生制動力F
rgrtを0まで漸減し、回生制動が可能な状況になるまで
目標回生制動力を0に維持する。
【0032】また制動制御装置52は、エンジン制御装
置28より入力される信号に基づきガソリンエンジン1
2の運転停止が可能であり通常の回生制動が可能である
か否かを判定し、ガソリンエンジン12の運転停止が可
能な状況(通常の状況)に於いては前輪の回生制動装置
30の最大回生制動力(ガード値)Frgfmaxを図4に於
いて実線にて示された値に設定し、ガソリンエンジン1
2の運転停止が不可能な状況(例えば充電モード)に於
いては前輪の回生制動装置30の最大回生制動力Frgfm
axを図4に於いて破線にて示された値に設定する。
【0033】尚図4に於いて、小さい所定値としてのV
nはガソリンエンジン12の運転停止が可能な通常の状
況に於いて車速Vがその値以下に低下すると回生制動を
適正に行うことができなくなる閾値を示しており、大き
い所定値としてのVhはガソリンエンジン12の運転停
止が不可能な状況に於いて車速Vがその値以下になると
回生制動を適正に行うことができなくなる閾値を示して
いる。
【0034】そして制動制御装置52は目標制動力Fbf
t及び最大回生制動力Frgfmaxの小さい方の値を前輪の
目標回生制動力Frgftとして演算すると共に、後輪の回
生制動装置40の最大回生制動力をFrgrmaxとして、目
標制動力Fbrt及び最大回生制動力Frgrmaxの小さい方
の値を後輪の目標回生制動力Frgrtとして演算し、これ
らの目標回生制動力を示す信号をエンジン制御装置28
へ出力する。
【0035】エンジン制御装置28は前輪の目標回生制
動力Frgftを上限として前輪の回生制動装置30の電動
発電機14を制御し、その発電電圧及び発電電流に基づ
き前輪の回生制動装置30による実際の回生制動力Frg
faを演算する。同様にエンジン制御装置28は後輪の目
標回生制動力Frgrtを上限として後輪の回生制動装置4
0の電動発電機42を制御し、その発電電圧及び発電電
流に基づき後輪の回生制動装置40による実際の回生制
動力Frgraを演算する。更にエンジン制御装置28は実
際の回生制動力Frgfa及びFrgraを示す信号を制動制御
装置52へ出力する。
【0036】制動制御装置52は、目標制動力Fbftよ
り実際の回生制動力Frgfaを減算した値を前輪の目標摩
擦制動力Fbpftとして演算し、また目標制動力Fbrtよ
り実際の回生制動力Frgraを減算した値を後輪の目標摩
擦制動力Fbprtとして演算し、前輪の目標摩擦制動力F
bpftに基づき左右前輪の目標制動圧力Pbtfl及びPbtfr
を演算し、また後輪の目標摩擦制動力Fbprtに基づき左
右後輪の目標制動圧力Pbtrl及びPbtrrを演算し、左右
前輪及び左右後輪の制動圧力Pi(i=fl、fr、rl、r
r)がそれぞれ対応する目標制動圧力Pbti(i=fl、f
r、rl、rr)になるよう各車輪の制動圧力を制御する。
【0037】特に図示の実施形態に於いては、制動制御
装置52は運転者による制動操作が行われているときに
は、ハイブリッドエンジン10の運転モードが変化し所
定値がVhよりVnに変化する状況に於いても、Vhを所
定値としてガード制御を継続することにより、前輪の回
生制動装置30の最大回生制動力を図4に於いて破線に
て示されたグラフに対応するマップより演算し、またか
くしてVhを所定値としてガード制御を継続している状
況であっても、車速VがVhよりも高くなったときには
所定値をVnに変更し、前輪の回生制動装置30の最大
回生制動力を図4に於いて実線にて示されたグラフに対
応するマップより演算する。
【0038】更にガソリンエンジン12の運転停止が可
能な運転モードにて回生制動が行われている状況に於い
て車速Vが所定値Vn以下になったときには、制動制御
装置52は目標回生制動力Frgft及びFrgrtを漸減し、
エンジン制御装置28は目標回生制動力が0になるまで
所定値がVnよりVhに変化するハイブリッドエンジン1
0の運転モードの変更を禁止し、目標回生制動力が0に
なった段階でその運転モードの変更を許可する。
【0039】尚エンジン制御装置28によるハイブリッ
ドエンジン10の運転モードの制御自体及びガソリンエ
ンジン12の制御自体は本発明の要旨をなすものではな
く、これらの制御は当技術分野に於いて公知の任意の要
領にて実施されてよい。
【0040】次に図2及び図3に示されたフローチャー
トを参照して図示の実施形態に於ける制動制御装置52
による制動力制御ルーチンについて説明する。尚図2及
び図3に示されたフローチャートによる制御は図には示
されていないイグニッションスイッチの閉成により開始
され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0041】まずステップ10に於いてはストロークセ
ンサ58により検出されたブレーキペダル32の踏み込
みストロークSpを示す信号及び圧力センサ60により
検出されたマスタシリンダ50の圧力Pmを示す信号の
読み込みが行われ、ステップ20に於いては図3に示さ
れたルーチンに従って前輪の目標制動力Fbft及び後輪
の目標制動力Fbrtが演算される。
【0042】ステップ40に於いては前輪の回生制動装
置30及び後輪の回生制動装置40の回生制動が可能で
あるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときに
はステップ60へ進み、否定判別、即ち回生制動装置3
0若しくは40の回生制動が不可能である旨の判別が行
われたときにはステップ50に於いて前輪の目標回生制
動力Frgft及び後輪の目標回生制動力Frgrtがそれぞれ
予め設定された所定値ΔFrgf及びΔFrgr減算されるこ
とにより漸減され、しかる後ステップ120へ進む。
【0043】ステップ60に於いては前輪の回生制動を
行わせるべくガソリンエンジン12の運転を停止させる
ことが可能であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行
われたときにはステップ80へ進み、否定判別が行われ
たときにはステップ70に於いて前輪の目標回生制動力
のガード値Frgfmaxが図4に於いて破線にて示されたグ
ラフに対応するマップより演算され、しかる後ステップ
110へ進む。
【0044】ステップ80に於いては例えば踏み込みス
トロークSp及びマスタシリンダ圧力Pmがそれぞれ基準
値未満であるか否かの判別により運転者による制動操作
が行われてはいないか否かの判別が行われ、肯定判別が
行われたときにはそのままステップ100へ進み、否定
判別、即ち運転者による制動操作が行われている旨の判
別が行われたときにはステップ90へ進む。
【0045】ステップ90に於いては車速Vが図4に示
された大きい方の所定値Vhを超えているか否かの判別
が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステッ
プ110へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ
100に於いて前輪の目標回生制動力のガード値Frgfm
axが図4に於いて実線にて示されたグラフに対応するマ
ップより演算され、しかる後ステップ110へ進む。
【0046】ステップ110に於いては車速Vに基づき
図4に於いて実線にて示されたグラフに対応するマップ
と同様のマップより後輪の回生制動装置40の最大回生
制動力(ガード値)Frgrmaxが演算されると共に、前輪
の目標回生制動力Frgft及び後輪の目標回生制動力Frg
rtがそれぞれ下記の式1及び2に従って演算される。尚
下記の式1及び2に於けるMINは( )内の数値の小
さい方を選択することを意味する。 Frgft=MIN(Fbft,Frgfmax) ……(1) Frgrt=MIN(Fbrt,Frgrmax) ……(2)
【0047】ステップ120に於いては目標回生制動力
Frgft及びFrgrtを示す信号がエンジン制御装置28へ
出力され、ステップ130に於いては後述の如くエンジ
ン制御装置28による回生制動制御により達成された実
際の前輪の回生制動力Frgfa及び実際の後輪の回生制動
力Frgraを示す信号がエンジン制御装置28より読み込
まれる。
【0048】ステップ140に於いては前輪の目標摩擦
制動力Fbpft及び後輪の目標摩擦制動力Fbprtがそれぞ
れ下記の式3及び4に従って演算される。 Fbpft=Fbft−Frgfa ……(3) Fbprt=Fbrt−Frgra ……(4)
【0049】ステップ150に於いては前輪の目標摩擦
制動力Fbpftに基づき左右前輪の目標制動圧力Pbtfl及
びPbtfrが演算され、後輪の目標摩擦制動力Fbprtに基
づき左右後輪の目標制動圧力Pbtrl及びPbtrrが演算さ
れると共に、左右前輪及び左右後輪の制動圧力Piがそ
れぞれ対応する目標制動圧力Pbtiになるよう各車輪の
制動圧力が圧力フィードバックにより制御され、しかる
後ステップ10へ戻る。
【0050】また図3に示されている如く、上述のステ
ップ20に於ける目標回生制動力演算ルーチンのステッ
プ22に於いては、図7に示されたグラフに対応するマ
ップより踏み込みストロークSpに基づく目標減速度Gs
tが演算され、ステップ24に於いては図8に示された
グラフに対応するマップよりマスタシリンダ圧力Pmに
基づく目標減速度Gptが演算される。
【0051】ステップ26に於いては前サイクルに於い
て演算された最終目標減速度Gtに基づき図9に示され
たグラフに対応するマップよりマスタシリンダ圧力Pm
に基づく目標減速度Gptに対する重みα(0≦α≦1)
が演算され、ステップ28に於いては下記の式5に従っ
て目標減速度Gpt及び目標減速度Gstの重み付け和とし
て最終目標減速度Gtが演算される。 Gt =α・Gpt+(1−α)Gst ……(5)
【0052】ステップ30に於いてはKf及びKrをそれ
ぞれ前輪及び後輪に対する制動力の配分比に対応する係
数(正の定数)として、前輪の目標制動力Fbft及び後
輪の目標制動力Fbrtがそれぞれ下記の式6及び7に従
って演算される。 Fbft=Kf・Gt ……(6) Fbrt=Kr・Gt ……(7)
【0053】次に図5に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於けるエンジン装置28による回
生制動制御ルーチンについて説明する。尚図5に示され
たフローチャートによる制御も図には示されていないイ
グニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時
間毎に繰返し実行される。
【0054】まずステップ210に於いては制動制御装
置52より前輪の目標回生制動力Frgft及び後輪の目標
回生制動力Frgrtを示す信号の読み込みが行われ、ステ
ップ220に於いては目標回生制動力Frgftを上限とし
て前輪の回生制動装置30による回生制動が実行され、
ステップ230に於いては前輪の回生制動装置40によ
る前輪の実際の回生制動力Frgfaが演算される。
【0055】同様にステップ240に於いては目標回生
制動力Frgrtを上限として後輪の電動発電機42による
回生制動が実行され、ステップ250に於いては後輪の
電動発電機42による後輪の実際の回生制動力Frgraが
演算され、ステップ260に於いては前輪の実際の回生
制動力Frgfa及び後輪の実際の回生制動力Frgraを示す
信号が制動制御装置52へ出力され、しかる後ステップ
210へ戻る。
【0056】次に図6に示されたフローチャートを参照
して図示の実施形態に於けるエンジン装置28による運
転モード変更許可制御ルーチンについて説明する。尚図
6に示されたフローチャートによる制御は割り込みによ
り所定の時間毎に繰返し実行される。
【0057】まずステップ310に於いては車速センサ
54により検出された車速Vを示す信号等の読み込みが
行われ、ステップ320に於いてはハイブリッドエンジ
ン10の現在の運転モードを示す信号が制動制御装置5
2へ出力され、ステップ330に於いてはハイブリッド
エンジン10の運転モードの変更要求が発生したか否か
の判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ
310へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ3
40へ進む。
【0058】ステップ340に於いては要求されている
運転モードの変更が所定値をVnよりVhへ変化させる変
更であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたと
きにはそのままステップ370へ進み、肯定判別が行わ
れたときにはステップ350に於いて通常の回生制動が
不可能であり目標回生制動力が漸減されるべき状況であ
ることを示す信号が制動制御装置52へ出力される。
【0059】ステップ360に於いては前輪の目標回生
制動力Frgftを示す信号の読み込みが行われると共に、
前輪の目標回生制動力Frgftが0になったか否かの判
別、即ち前輪の回生制動が終了したか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ350へ戻
り、肯定判別が行われたときにはステップ370に於い
てハイブリッドエンジン10の運転モードの変更を許可
する旨の信号が図には示されていないハイブリッドエン
ジンの運転モード制御ルーチンへ出力される。
【0060】かくして図示の実施形態によれば、ステッ
プ20に於いて運転者の制動操作量に基づき運転者の制
動要求量としての最終目標減速度Gtが演算され、所定
の前後輪制動力配分比及び最終目標減速度Gtに基づき
前輪の目標制動力Fbft及び後輪の目標制動力Fbrtが演
算される。
【0061】そして前輪及び後輪の回生制動が可能な状
況にあり、ガソリンエンジン12の運転停止が可能な状
況に於いては、ステップ40及び60に於いて肯定判別
が行われ、運転者による制動操作が行われていないとき
にはステップ80に於いて肯定判別が行われ、ステップ
100に於いて前輪の回生制動力のガード値が図4に於
いて実線にて示された標準値に設定され、その後運転者
により制動操作が行われてもガード値は標準値に維持さ
れる。従ってかかる状況に於いて回生制動が行われる場
合には、運転者の制動操作があるか否かに拘わらず小さ
い値Vnを所定値としてガード制御が行われる。
【0062】次いで前輪及び後輪の目標制動力Fbft及
びFbrtができるだけ回生制動により達成されるよう、
ステップ110に於いて前輪の目標回生制動力Frgft及
び後輪の目標回生制動力Frgrtがそれぞれ目標制動力F
bft、Fbr及び最大回生制動力Frgfmax、Frgrmaxの小
さい方の値として演算され、ステップ120に於いて目
標回生制動力を示す信号がエンジン制御装置28へ出力
される。
【0063】また図4に示された回生制動ルーチンのス
テップ220に於いてエンジン制御装置26により前輪
の目標回生制動力Frgftを上限として前輪の回生制動装
置28の電動発電機14が制御され、ステップ230に
於いて電動発電機14の発電電圧及び発電電流に基づき
前輪の回生制動装置38による実際の回生制動力Frgfa
が演算され、またステップ240に於いてエンジン制御
装置26により後輪の目標回生制動力Frgrtを上限とし
て後輪の回生制動装置38の電動発電機40が制御さ
れ、ステップ250に於いて電動発電機40の発電電圧
及び発電電流に基づき後輪の回生制動装置38による実
際の回生制動力Frgraが演算され、ステップ260に於
いて実際の回生制動力を示す信号が制動制御装置52へ
出力される。
【0064】更に図2に示された制動力制御ルーチンの
ステップ130に於いて前輪の実際の回生制動力Frgfa
及び後輪の実際の回生制動力Frgraを示す信号の読み込
みが行われ、ステップ140に於いて前輪の目標摩擦制
動力Fbpftが目標制動力Fbftより実際の回生制動力Fr
gfaを減算した値として演算されると共に、後輪の目標
摩擦制動力Fbprtが目標制動力Fbrtより実際の回生制
動力Frgraを減算した値として演算され、ステップ15
0に於いて前輪の目標摩擦制動力Fbpftに基づき左右前
輪の目標制動圧力Pbtfl及びPbtfrが演算され、後輪の
目標摩擦制動力Fbprtに基づき左右後輪の目標制動圧力
Pbtrl及びPbtrrが演算されると共に、左右前輪及び左
右後輪の制動圧力Piがそれぞれ対応する目標制動圧力
Pbtiになるよう各車輪の制動圧力がフィードバック制
御される。
【0065】従って図示の実施形態によれば、エンジン
制御装置28と制動制御装置52との間に於いて情報の
通信が行われることにより、車輌全体の制動力、即ち前
輪及び後輪の摩擦制動装置による制動力と回生制動装置
による制動力との合計が最終目標減速度Gtに対応する
値になるよう制御されるので、車輌全体の制動力を確実
に運転者による制動要求量に応じて制御することができ
る。
【0066】また前輪及び後輪の摩擦制動装置による制
動力と回生制動装置による制動力との合計及び後輪の摩
擦制動装置による制動力と回生制動装置による制動力と
の合計の比が必ず所定の前後輪制動力配分比Kf/Krに
なるよう制御されるので、摩擦制動装置による制動力と
回生制動装置による制動力との割合に拘わらず前後輪の
制動力の配分比を確実に所定の前後輪制動力配分比に制
御することができ、これにより前後輪の制動力配分比が
所定の配分比以外の配分比になることに起因する車輌の
安定性の低下やステア特性の変化を確実に防止すること
ができる。
【0067】また前輪の目標制動力Fbftは前輪の回生
制動装置による制動力が最大になるよう前輪の回生制動
力及び摩擦制動力が制御されることによって達成され、
後輪の目標制動力Fbrtも後輪の回生制動装置による制
動力が最大になるよう後輪の回生制動力及び摩擦制動力
が制御されることによって達成されるので、所定の前後
輪制動力配分比を達成しつつ車輌全体の回生効率が最大
になるよう回生制動力及び摩擦制動力を制御することが
できる。
【0068】また図示の実施形態によれば、ステップ6
0〜100に於いて目標回生制動力のガード制御の所定
値がハイブリッドエンジン10の運転モードに応じて変
更され、ガソリンエンジン12の運転停止が不可能であ
るときには所定値が標準値Vnより大きい値Vhに変更さ
れるので、ガソリンエンジン12の運転停止が不可能で
ある状況に於いて車速Vが所定値Vh以下になった場合
に、回生制動が不正確に行われること及びこれに起因し
て車輌の制動力が不正確に制御されることを確実に防止
することができる。
【0069】またガソリンエンジン12の運転停止が可
能であるときには所定値が標準値Vnに設定されるの
で、例えばハイブリッドエンジン10の運転モードに拘
わらず所定値がVhの如き大きい値に固定的に設定され
る場合に比して、車速が低い領域に於いても正確な回生
制動を実行することができ、これにより回生効率を向上
させることができる。
【0070】また図示の実施形態によれば、運転者によ
る制動操作が行われており、ステップ80に於いて否定
判別が行われるときには、ハイブリッドエンジン10の
運転モードが変化し所定値がVhよりVnに変化する状況
に於いても、Vhを所定値としてガード制御が継続さ
れ、前輪の回生制動装置30の最大回生制動力は図4に
於いて破線にて示されたグラフに対応するマップより演
算されるので、ハイブリッドエンジン10の運転モード
の変化に伴って前輪の回生制動力が急激に増大すること
及びこれに起因して車輌の減速度が急変することを確実
に防止することができる。
【0071】また図示の実施形態によれば、上述の如く
Vhを所定値としてガード制御が継続されている状況で
あっても、車速VがVhよりも高くなったときには、ス
テップ90に於いて肯定判別が行われ、所定値がVnに
変更され、前輪の回生制動装置30のガード値Frgfmax
が図4に於いて実線にて示されたグラフに対応するマッ
プより演算されるようになるので、車速が比較的低い領
域に於いても回生制動を実行することができ、従ってか
かる状況に於いても所定値が大きい値Vhに維持される
場合に比して回生効率を高くすることができる。
【0072】更に図示の実施形態によれば、ガソリンエ
ンジン12の運転停止が可能な運転モードにて回生制動
が行われている状況に於いて車速Vが所定値Vn以下に
なったときには、ステップ40に於いて否定判別が行わ
れ、ステップ50に於いて目標回生制動力Frgft及びF
rgrtが漸減されると共に、図6に示された運転モード変
更許可制御ルーチンのステップ330〜370に於いて
目標回生制動力が0になるまで所定値がVnよりVhに変
化するハイブリッドエンジン10の運転モードの変更が
禁止され、目標回生制動力が0になった段階でその運転
モードの変更が許可されるので、運転モードの変更に伴
って回生制動力が急激に減少すること及びこれに起因す
る車輌の減速度の急変を確実に防止することができる。
【0073】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0074】例えば上述の実施形態に於いては、エンジ
ン制御装置28と制動制御装置52との間に於いて目標
回生制動力及び実際の回生制動力が通信されるようにな
っているが、目標回生制動力に基づき目標回生制動トル
クが演算され、その目標回生制動トルクを示す信号が制
動制御装置52よりエンジン制御装置28へ通信され、
エンジン制御装置28により目標回生制動トルクを上限
として回生制動が制御され、逆に実際の回生制動トルク
を示す信号がエンジン制御装置28より制動制御装置5
2へ通信され、実際の回生制動トルクに基づき実際の回
生制動力が演算されるよう修正されてもよい。
【0075】また上述の実施形態に於いては、ハイブリ
ッドエンジンの運転モードに応じて所定値が標準値Vn
と大きい値Vhとの間に変更されるようになっている
が、所定値はハイブリッドエンジンの運転モードに応じ
て三段階以上に変更されるよう修正されてもよい。
【0076】また上述の実施形態に於いては、ブレーキ
ペダル32の踏み込みストロークSp及びマスタシリン
ダ圧力Pmに基づき車輌の目標減速度Gtが演算され、目
標減速度に基づき前輪の目標制動力Fbft及び後輪の目
標制動力Fbrtが演算されるようになっているが、前輪
及び後輪の目標制動力は踏み込みストロークSp又はマ
スタシリンダ圧力Pmに基づき演算されてもよい。
【0077】また上述の実施形態に於いては、制動力の
前後輪配分比Kf/Krは目標制動力の大小に拘わらず一
定であるが、例えば図10に於いて破線にて示されてい
る如く、目標制動力が高くなるにつれて前輪に対する後
輪の制動力配分比が小さくなるよう修正されてもよい。
【0078】また上述の実施形態に於いては、車輌を駆
動する駆動手段はガソリンエンジン12と電動発電機1
4とを含むハイブリッドエンジン10であるが、ハイブ
リッドエンジンの内燃機関はディーゼルエンジンの如き
他の内燃機関であってもよく、またハイブリッドエンジ
ンにより駆動される前輪又は後輪に於いてのみ回生制動
が行われるよう修正されてもよい。
【0079】また上述の実施形態に於いては、車輌は前
輪駆動車であるが、本発明が適用される車輌は後輪駆動
車や四輪駆動車であってもよく、また後輪の電動発電機
40は回生制動用の発電機としてのみ作動するようにな
っているが、例えば必要に応じて後輪を駆動する補助的
な駆動源として機能するよう修正されてもよい。
【0080】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、ハイブリッドエンジンの
運転モードに応じて所定値を最適に設定し、これにより
ガード制御をハイブリッドエンジンの運転モードに応じ
て最適に実行することができ、特に請求項2の構成によ
れば、運転モードの変化に伴って回生制動力が急激に増
大すること及びこれに起因する車輌の減速度の急変を確
実に防止することができる。
【0081】また請求項3の構成によれば、大きい所定
値にてガード制御が継続されている状況に於いて車速が
大きい所定値よりも高くなったときにも大きい所定値に
てガード制御が継続される場合に比して回生効率を向上
させ、車輌の燃費を向上させることができ、請求項4の
構成によれば、回生制動力が0になるまで所定値が大き
い値に変化するハイブリッドエンジンの運転モードの変
更が禁止されるので、運転モードの変更に伴って回生制
動力が急激に減少すること及びこれに起因する車輌の減
速度の急変を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッドエンジンが搭載された前輪駆動式
の車輌に適用された本発明による制動力制御装置の一つ
の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図示の実施形態に於ける制動制御装置による制
動力制御のメインルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図3】ステップ20に於ける目標制動力演算のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【図4】車速Vと目標回生制動力及び前輪の回生制動力
のガード値Frgfmaxとの関係を示すグラフである。
【図5】図示の実施形態に於けるエンジン制御装置によ
る回生制動制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図示の実施形態に於けるハイブリッドエンジン
の運転モード変更許可制御ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図7】ブレーキペダルの踏み込みストロークSpと目
標減速度Gstとの関係を示すグラフである。
【図8】マスタシリンダ圧力Pmと目標減速度Gptとの
関係を示すグラフである。
【図9】前回演算された最終目標減速度Gtと目標減速
度Gptに対する重みαとの関係を示すグラフである。
【図10】前輪の目標制動力Fbftと後輪の目標制動力
Fbrtとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…ハイブリッドエンジン 12…ガソリンエンジン 14…電動発電機 18…無段変速機 28…エンジン制御装置 30…前輪の回生制動装置 32…ブレーキペダル 40…後輪用回生制動装置 42…電動発電機 44…摩擦制動装置 50…マスタシリンダ 52…制動制御装置 54…車速センサ 56…電圧センサ 58…ストロークセンサ 60…圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H115 PA01 PA08 PC06 PG04 PI16 PI22 PI29 PO02 PO06 PO17 PU01 PU22 PU24 PU25 QE02 QE03 QE10 QI04 QI07 QI09 QI12 QN03 RB08 SE04 SE05 TI05 TO12 TO13 TO21 TO23 TO26 TO30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回生制動用電動発電機を含むハイブリッド
    エンジンが搭載された車輌の制動力制御装置であって、
    車速が所定値以下のときには回生制動を停止するガード
    制御を行う車輌の制動力制御装置に於いて、前記ハイブ
    リッドエンジンの運転モードに応じて前記所定値を変更
    することを特徴とする車輌の制動力制御装置。
  2. 【請求項2】運転者による制動操作が行われているとき
    には、前記ハイブリッドエンジンの運転モードが変化し
    前記所定値が小さい値に変化する状況に於いても、変化
    前の運転モードに対応する大きい所定値にてガード制御
    を継続することを特徴とする請求項1に記載の車輌の制
    動力制御装置。
  3. 【請求項3】前記大きい所定値にてガード制御が継続さ
    れている状況であっても、車速が前記大きい所定値より
    も高くなったときには所定値を現在の運転モードに対応
    する小さい所定値に変更することを特徴とする請求項2
    に記載の車輌の制動力制御装置。
  4. 【請求項4】回生制動が行われている状況に於いて車速
    が所定値以下になったときには、回生制動力を漸減する
    と共に、回生制動力が0になるまで前記所定値が大きい
    値に変化する前記ハイブリッドエンジンの運転モードの
    変更を禁止することを特徴とする請求項1に記載の車輌
    の制動力制御装置。
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