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JP2002090263A - 車両のサイドスリップ等の試験方法およびその試験装置 - Google Patents

車両のサイドスリップ等の試験方法およびその試験装置

Info

Publication number
JP2002090263A
JP2002090263A JP2000283052A JP2000283052A JP2002090263A JP 2002090263 A JP2002090263 A JP 2002090263A JP 2000283052 A JP2000283052 A JP 2000283052A JP 2000283052 A JP2000283052 A JP 2000283052A JP 2002090263 A JP2002090263 A JP 2002090263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
test
roller
vehicle
rollers
side slip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000283052A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromichi Nozaki
博路 野崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Altia Co Ltd
Original Assignee
Altia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Altia Co Ltd filed Critical Altia Co Ltd
Priority to JP2000283052A priority Critical patent/JP2002090263A/ja
Publication of JP2002090263A publication Critical patent/JP2002090263A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 被験車両の車輪の初期応力による試験精度の
低下を防止し、又被験車両の不自然な姿勢による試験精
度の低下を防止する、車両のサイドスリップ等の試験方
法及びその試験装置の提供。 【解決手段】 被験車両2の左右の車輪9を載置可能な
左右一対のテスト用ローラ5,6を二組設け、これら二
組のテスト用ローラ5,6を近接して配置する。このう
ち、一組のテスト用ローラ5を軸方向へ移動可能にす
る。これら二組のテスト用ローラ5,6に車輪9を載置
して昇降し、かつ左右方向へ移動可能なフローティング
部材7を設ける。前記被験車両2の試験開始前に前記フ
ローティング部材7を上昇させ前記車輪9を前記テスト
用ローラ5,6の接触から解放した後、前記フローティ
ング部材7を下降し、前記車輪9を前記テスト用ローラ
5,6上に載置して、前記試験を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばサイドスリ
ップ試験を含む複合試験に好適で、従来の三ローラ方式
による構造の複雑化を廃し、設置スペースのコンパクト
化を図るとともに、テスト用ローラ間に乗り込んだ被験
車両の車輪の初期応力を試験開始前に解放し、該応力に
よる試験精度の低下を防止し、また被験車両を通常走行
姿勢で試験し、不自然な姿勢による試験精度の低下を防
止して、試験精度の信頼性を向上する一方、構成が簡単
で小形かつ安価に製作でき、その寿命の向上を図れるよ
うにした、車両のサイドスリップ等の試験方法およびそ
の試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スピードメータテスト部とブレー
キメータテスト部とサイドスリップテスト部を備えた車
両の測定装置は、例えば特開平9−218137号公報
のように、前記各テスト部に車輪を載置可能な一対の検
出ローラを設けた三ローラ方式のものが多く、この検出
ローラを車両の進入方向と直交方向に配置し、サイドス
リップテスト時にその検出ローラをリフト部を介して持
ち上げ、該検出ローラ上に車輪を載置するようにしてい
た。
【0003】しかし、この従来の測定装置は、三組の検
出ローラを要して構造が複雑で大形化し、広い設置スペ
ースを要する上に高価になり、しかもサイドスリップテ
スト時に測定対象車輪を持ち上げて行なうため、車体に
ピッチ角が生じ、該ピッチ角によって車体前後の重量配
分が変化し、サイドスリップ測定値の精度が低下する等
の問題があった。
【0004】このような問題を解決するものとして、特
開平1−98941号公報には、スピードメータテスト
部とブレーキメータテスト部に各一対のローラを設けた
二ローラ方式とし、前記スピードメータテスト部のロー
ラを、円筒と該円筒表面に装着した環状の踏板とで内外
二重構造に構成し、この円筒と踏板とを着脱手段によっ
て着脱可能にし、スピードメータテスト時とブレーキメ
ータテスト時に、前記円筒と踏板とを結合し、サイドス
リップテスト時に前記円筒と踏板との結合を解除するよ
うにしている。
【0005】しかし、この従来の測定装置は、二ローラ
方式とした分構造が簡単になり小形になるが、スピード
メータテスト部のローラを内外二重構造に構成している
ため、構造が複雑になり、またサイドスリップテスト時
は、当該ローラ上に車輪を乗り込ませて直ちに行なうた
め、つまり車輪の初期応力を解放しないまま行なうた
め、そのサイドスリップ測定値に前記乗り込み当初のト
ー角、キャンバー角によるタイヤ接地部の変形分を含ん
で測定精度が低下する、という問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決し、例えばサイドスリップ試験を含む複合試験
に好適で、従来の三ローラ方式による構造の複雑化を廃
し、設置スペースのコンパクト化を図れるとともに、テ
スト用ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪の初期応力
を試験開始前に解放し、該応力による試験精度の低下を
防止し、また被験車両を通常走行姿勢で試験し、不自然
な姿勢による試験精度の低下を防止して、試験精度の信
頼性を向上する一方、構成が簡単で小形かつ安価に製作
でき、その寿命の向上を図れるようにした、車両のサイ
ドスリップ等の試験方法およびその試験装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の発
明は、被験車両の左右の車輪を載置可能な左右一対のテ
スト用ローラを二組設け、これら二組のテスト用ローラ
を近接して配置し、このうち一組のテスト用ローラを軸
方向へ移動可能にし、これら二組のテスト用ローラに車
輪を載置し、該車輪を回転して被験車両を試験する車両
のサイドスリップ等の試験方法において、前記テスト用
ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪を載置して昇降
し、かつ左右方向へ移動可能なフローティング部材を設
け、前記被験車両の試験開始前に前記フローティング部
材を上昇し、前記車輪を前記テスト用ローラの接触から
解放後、前記フローティング部材を下降し、前記車輪を
前記テスト用ローラ上に載置して、前記試験を開始する
ようにし、従来の三ローラ方式による構造の複雑化を廃
し、設置スペースのコンパクト化を図るとともに、テス
ト用ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪の初期応力を
解放し、該応力による試験精度の低下を防止するととも
に、被験車両を通常走行姿勢で試験し、不自然な姿勢に
よる試験精度の低下を防止し、試験精度の信頼性を向上
するようにしている。
【0008】請求項2の発明は、被験車両のサイドスリ
ップ試験時、前記一組のテスト用ローラを個々に軸方向
へ移動可能にし、前記テスト用ローラの軸方向変位を各
変位検出センサを介して検出し、サイドスリップ試験用
の一組のテスト用ローラをリンクで連結する従来の複雑
な機構や演算回路を廃し、構成を簡潔にするとともに、
各テスト用ローラの変位とサイドスリップ量を簡単かつ
正確に得られるようにしている。
【0009】請求項3の発明は、被験車両の左右の車輪
を載置可能な左右一対のテスト用ローラを二組設け、こ
れら二組のテスト用ローラを近接して配置し、このうち
一組のテスト用ローラを軸方向へ移動可能にし、これら
二組のテスト用ローラに車輪を載置し、該車輪を回転し
て被験車両を試験する車両のサイドスリップ等の試験装
置において、前記テスト用ローラ間に乗り込んだ被験車
両の車輪を載置して昇降し、かつ前記テスト用ローラの
軸方向に沿って移動可能なフローティング部材を設け、
前記被験車両の試験開始前に前記フローティング部材を
上昇し、前記フローティング部材上の車輪を前記テスト
用ローラの周面から離間させ、前記車輪を前記テスト用
ローラの接触から解放後、前記フローティング部材を下
降し、前記車輪を前記テスト用ローラ上に載置可能に
し、従来の三ローラ方式による構造の複雑化を廃し、設
置スペースのコンパクト化を図るとともに、テスト用ロ
ーラ間に乗り込んだ被験車両の車輪の初期応力を解放
し、該応力による試験精度の低下を防止するとともに、
被験車両を通常走行姿勢で試験し、不自然な姿勢による
試験精度の低下を防止し、試験精度の信頼性を向上する
ようにしている。
【0010】請求項4の発明は、被験車両のサイドスリ
ップ試験時、前記一組のテスト用ローラを個々に軸方向
へ移動可能にし、前記テスト用ローラの軸方向変位を各
変位検出センサを介して検出可能にし、サイドスリップ
試験用の一組のテスト用ローラをリンクで連結する従来
の複雑な機構や演算回路を廃し、構成を簡潔にするとと
もに、各テスト用ローラの変位とサイドスリップ量を簡
単かつ正確に得られるようにしている。請求項5の発明
は、前記テスト用ローラを少なくとも被験車両のサイド
スリップ試験用とし、該テスト用ローラの内部に軸受手
段を備えたスライドガイドを固定し、該ガイドにローラ
軸を回転かつ軸方向へ移動可能に装着し、前記テスト用
ローラの外側に該ローラに係脱可能なドグを近接離反動
可能に設け、前記ドグを被験車両のサイドスリップ試験
時以外は前記テスト用ローラに係合し、前記テスト用ロ
ーラとローラ軸とを定位置で同期回転可能にし、スライ
ドガイドの負荷を軽減し、その寿命を向上するようにし
ている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
より説明すると、図1乃至図5において1は車検場、自
動車整備工場等の床面で、被験車両2の進入方向に沿っ
て大小二つのピット3,4が設けられている。前記ピッ
ト3,4の内部には、左右一対のサイドスリップテスト
兼用のスピードメータテスト用ローラ5と、ブレーキメ
ータテスト用ローラ6とが自動車2の進入方向と直交方
向に配置され、該テスト用ローラ5,6の間に左右一対
のフローティング部材7が配置されている。
【0012】このうち、大形のピット4に設けた左右一
対のスピードメータテスト用ローラ5と、ブレーキメー
タテスト用ローラ6と、フローティング部材7とは、架
台(図示略)上に設置され、該架台がピット4内に敷設
したガイドレール8に沿って移動し、被験車両2の種々
のホイールベースに調整可能にしている。
【0013】前記スピードメータテスト用ローラ5は、
被験車両2の車輪9を載置可能な中空の円筒体で構成さ
れ、その長さはブレーキメータテスト用ローラ6と同長
若しくは若干短小に形成され、その内部に一または複数
のスライドガイド10を同軸上に固定している。前記ス
ライドガイド10は、内部に軸受手段である複数の鋼球
11を配列し、前記ガイド10の内部にローラ軸12が
回動、かつ一定距離摺動可能に嵌合している。
【0014】前記ローラ軸12の両端部は、スピードメ
ータテスト用ローラ5の両側に突出し、該突出部を軸受
13を介して回転自在かつ摺動不能に支持している。し
たがって、スピードメータテスト用ローラ5は、軸受1
3,13間に回転自在、かつ一定距離、実施形態ではス
ライドガイド10の長さの略1/2、摺動可能に支持さ
れている。前記ローラ軸12は、例えば発電機等の回転
数検出器(図示略)を介して、標準メータ(図示略)に
連係している。
【0015】前記ブレーキメータテスト用ローラ6は、
スピードメータテスト用ローラ5と略同径に形成され、
その周面に多数の摩擦模様が形成され、該ローラ6の両
側に突出したローラ軸14を、軸受15を介して回転自
在に支持している。図中、16は前記ブレーキメータテ
スト用ローラ6,6間に配置したモータで、前記ローラ
軸14,14に連係している。また、前記ブレーキメー
タテスト用ローラ6のローラ軸14に制動力計(図示
略)を取付け、該制動力計を標準メータに連係してい
る。
【0016】前記フローティング部材7は、被験車両2
の車輪9を載置可能な凹状湾曲面状の上面を備え、その
下面に設けたガイド溝をフローティングベース8の凸状
ガイド8aと摺動自在に嵌合し、前記テスト用ローラ
5,6に沿って移動可能にされている。この場合、前記
ガイド溝および凸状ガイド8aの代わりに、ガイドレー
ルおよびこれに係合するローラで構成しても良い。
【0017】前記フローティングベース8の下面に、エ
アシリンダ若しくは油圧シリンダ等アクチュエータ17
の伸縮ロッド18が取り付けられ、前記フローティング
部材7を上下動可能にしている。この他、図中19は各
スピードメータテスト用ローラ5の外側位置に設置した
レーザセンサ等の変位検出センサで、検出光を前記テス
ト用ローラ5の所定位置に照射し、その検出変位である
距離信号を演算器20に入力し、左右のサイドスリップ
量を演算して、これを標準メータ(図示略)に出力可能
にしている。
【0018】このように構成した測定装置の主要部は、
サイドスリップテスト兼用のスピードメータテスト用ロ
ーラ5と、ブレーキメータテスト用ローラ6と、フロー
ティング部材7とで構成され、実質的に二ローラ方式で
あるから、従来の三ローラ方式に比べて構成が簡単で小
形になり、これを容易かつ安価に製作できるとともに、
設置スペースのコンパクト化を図れる。しかも、前記フ
ローティング部材7は、後述のように車輪9を一時的に
昇降させるだけの小幅構成で足りるから、従来のサイド
スリップ用ローラに比べて、小形で設置スペースのコン
パクト化を図れる。
【0019】また、前記スピードメータテスト用ローラ
5自体は単体構造で、従来のようにローラ表面に踏板を
装着する内外二重構造を廃しているから、構造が簡単
で、しかもこの一対のテスト用ローラ5のサイドスリッ
プ量を、二つの変位検出センサ19で個々に検出してい
るから、従来のように一対のテスト用ローラをリンクで
連結する複雑な機構や複雑な演算回路を要せず、容易か
つ安価に製作できる。
【0020】次に、前記測定装置を使用して被験車両2
のスピードメータ等をテストする場合は、被験車両2の
ホイールベースに応じて架台(図示略)を移動し、これ
を後輪9の乗り込み位置に調整し、またフローティング
部材7をスピードメータテスト用ローラ5とブレーキメ
ータテスト用ローラ6の下方に位置付けて置く。
【0021】このような状況の下で被験車両2を試験場
に入場し、各ピット3,4のスピードメータテスト用ロ
ーラ5とブレーキメータテスト用ローラ6の間に前後車
輪9,9を乗り込ませて停止させる。この後、各アクチ
ュエータ17を駆動し、その伸縮ロッド18を伸長し
て、フローティング部材7を車輪9に押し当て、かつ該
車輪9を持ち上げて両テスト用ローラ5,6から浮上さ
せる。この状況は図5のようである。
【0022】このようにすると、車輪9が両テスト用ロ
ーラ5,6の接触から解放され、当該部の前記乗り込み
時におけるタイヤの歪や応力および変形を解消して、そ
の略正円状態を回復するとともに、前記乗り上げ当初の
車輪9のアライメント状態によって、フローティング部
材7に軸力が作用し、前記部材7が前記軸力分フローテ
ィングベース8上を移動して、前記乗り込み時における
車輪9の初期応力を解放する。
【0023】この後、各アクチュエータ17を作動し、
その伸縮ロッド18を収縮して、フローティング部材7
を介し車輪9を両テスト用ローラ5,6上に載せる。こ
のようにすると、タイヤは両テスト用ローラ5,6に接
触して再度変形するが、初期応力を解放され、かつフロ
ーティング部材7の前記移動状態が維持されるため、タ
イヤの応力は僅少で、後述の各測定精度の向上を図れ
る。しかも、各測定は車輪9を両テスト用ローラ5,6
上に載置した通常走行姿勢で行なうから、従来のように
車輪を持ち上げて行なう場合の車体のピッチ角による影
響がなく、各測定精度の向上を図れる。
【0024】このような状況の下で先ずスピードメータ
テストを行なう場合は、モータ16を駆動し、これに連
係するブレーキメータテスト用ローラ6,6を同期回転
して、該ローラ6およびスピードメータテスト用ローラ
5上の車輪9,9を走行状態と同様に回転させる。そし
て、その際の被験車両2のスピードメータと、スピード
標準メータとの表示誤差を標準メータ(図示略)に表示
し、その合否を判定する。
【0025】次に、ブレーキメータテストを行なう場合
は、前述のスピードメータテストと同様に車輪9,9を
走行状態と同様に回転させ、所定回転速度に到達後、被
験車両2のブレーキペダルを踏み込み、左右の車輪9に
生ずる制動力を制動力計(図示略)で検出し、これを制
動力計に連係する標準メータ(図示略)に表示して、当
該制動力の合否を判定する。
【0026】また、サイドスリップテストを行なう場合
は、前述のスピードメータテストと同様に車輪9,9を
走行状態と同様に回転させる。このようにすると前記車
輪9,9のアライメント状態によって、つまり前記アラ
イメントが適正に調整されていないと、前記車輪9,9
にサイドスリップが発生し、これがスピードメータテス
ト用ローラ5,5に作用して、該テスト用ローラ5,5
を軸方向に移動させる。そこで、前記左右一対のテスト
用ローラ5,5の変位を変位検出センサ19,19によ
って検出し、これを演算器20に入力し、左右のサイド
スリップ量を標準メータ(図示略)に表示して、その合
否を判定する。
【0027】このように本発明の測定方法は、測定開始
前に両テスト用ローラ5,6上に乗り込んだ車輪9の初
期応力を解放し、かつ両テスト用ローラ5,6上の車輪
9を通常走行姿勢で行なうから、初期応力による測定誤
差の影響がなく、また従来のように車輪を持ち上げて行
なう場合の車体のピッチ角による影響がなく、各測定精
度の向上を図れる。
【0028】また、左右の車輪9,9のサイドスリップ
量を別々に検出しているから、各サイドスリップ量を単
一のセンサで検出する従来の測定法に比べ、個々のサイ
ドスリップ量を簡易かつ明確に得られるとともに、それ
らのテスト用ローラ5,5を連結する複雑な機構や演算
回路を廃し、構成の簡潔化を図れる。
【0029】図6乃至図8は本発明の他の実施形態を示
し、前述の構成と対応する部分に同一の符号を用いてい
る。このうち、図6は本発明の第2の実施形態を示し、
この実施形態はスピードメータテスト用ローラ5に内臓
したスライドガイド10を軸受13の代わりに使用し、
前記テスト用ローラ5内のスライドガイド10を省略す
るとともに、前記テスト用ローラ5とローラ軸12とを
一体的に構成し、構成を簡潔化し、これを容易かつ安価
に製作するようにしている。
【0030】図7は本発明の第3の実施形態を示し、こ
の実施形態はスピードメータテスト用ローラ5の軸方向
変位をレーザセンサの代わりに、ポテンショメータ等の
小形軽量の変位検出器19で検出し、本発明装置の小形
化と設置スペースのコンパクト化を図っている。すなわ
ち、前記テストローラ5を支持する軸受13,13を可
動台21に設け、該可動台21の下面にスライダ22を
取り付ける。また、ピット3,4の底面に敷設した基台
23上にスライドガイド24を設け、該ガイド24に前
記スライダ22を摺動可能に嵌合する。
【0031】前記可動台21の下面に係合片25を突設
し、また前記基台23に変位検出器19であるポテンシ
ョメータを設置し、その検出片26に前記係合片25を
当接可能に配置する。そして、車輪9のサイドスリップ
量に応じて、スピードメータテスト用ローラ5と前記可
動台21とを同動させ、その変位を係合片25および検
出片26を介してポテンショメータに検出させ、その信
号を演算器20に入力可能にしている
【0032】図8は本発明の第4の実施形態を示し、こ
の実施形態はスピードメータテスト用ローラ5の作動
を、サイドスリップテスト時のみ軸方向に移動可能に
し、スピードメータテスト時およびブレーキメータテス
ト時は、前記テスト用ローラ5とローラ軸12を一体的
に連結し、スライドガイド10とローラ軸12とを一体
に回転させて、スライドガイド10の負荷を軽減し、そ
の寿命の向上を図るようにしている。
【0033】すなわち、スピードメータテスト用ローラ
5を肉厚に構成し、その両側端面に複数の係合孔27を
形成する。また、前記ローラ軸12を大小異径に形成
し、前記テスト用ローラ5の外側に突出したローラ軸1
2の周面に、スプラインまたはセレーション状の噛合部
28を設け、該噛合部28にスライドナット29を摺動
可能に嵌合する。前記スライドナット29に固定ブロッ
ク30を取付け、該ブロック30に複数のドグ31を突
設し、該ドグ31を前記係合孔27に係脱可能にする。
【0034】一方、ローラ軸12の段部を軸受13で回
転自在に支持し、その小径軸部12aに固定金具32を
介して、電磁弁(図示略)に連動する一対のシリンダ等
のアクチュエータ33を取り付け、そのピストンロッド
34の先端部を前記スライドナット29に連結する。
【0035】前記電磁弁は、車輪9のスピードメータテ
スト時およびブレーキメータテスト時にONし、そのピ
ストンロッド34を伸長して、スライドナット29をス
ピードメータテスト用ローラ5側へ移動し、ドグ31を
係合孔27に係入して、ローラ軸12と前記テスト用ロ
ーラ5とを一体的に連結する。したがって、スライドガ
イド10とローラ軸12とは同期回転し、それらの間に
相対速度差は生じない。また、前記テスト用ローラ5の
軸方向移動は、その両側に係合したドグ27,27によ
って阻止される。
【0036】一方、前記電磁弁は、車輪9のスピードメ
ータテスト時およびブレーキメータテスト時以外、つま
りサイドスリップテスト時はOFFされ、そのピストン
ロッド34を収縮して、スライドナット29を固定金具
32側へ引き寄せ、ドグ31を係合孔27から引き抜
き、ローラ軸12と前記テスト用ローラ5との連結を解
除する。したがって、スライドガイド10とローラ軸1
2とは相対的に回転可能になり、また前記テスト用ロー
ラ5が軸方向に移動可能になる。
【0037】このように、この実施形態はスライドガイ
ド10の負荷を軽減し、その寿命の向上を図れるから、
スライドガイド10を採用する第1の実施形態に適用す
ることが望ましい。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明は、テス
ト用ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪を載置して昇
降し、かつ左右方向へ移動可能なフローティング部材を
設け、前記被験車両の試験開始前に前記フローティング
部材を上昇し、前記車輪を前記テスト用ローラの接触か
ら解放後、前記フローティング部材を下降し、前記車輪
を前記テスト用ローラ上に載置して、前記試験を開始す
るようにしたから、従来の三ローラ方式による構造の複
雑化を廃し、設置スペースのコンパクト化を図れるとと
もに、テスト用ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪の
初期応力を解放し、該応力による試験精度の低下を防止
することができ、しかも被験車両を通常走行姿勢で試験
し、不自然な姿勢による試験精度の低下を防止し、試験
精度の信頼性を向上することができる等の効果がある。
【0039】請求項2の発明は、被験車両のサイドスリ
ップ試験時、前記一組のテスト用ローラを個々に軸方向
へ移動可能にし、前記テスト用ローラの軸方向変位を各
変位検出センサを介して検出したから、サイドスリップ
試験用の一組のテスト用ローラをリンクで連結する従来
の複雑な機構や複雑な演算回路を廃し、構成を簡潔にす
るとともに、各テスト用ローラの変位とサイドスリップ
量を簡単かつ正確に得ることができる。請求項3の発明
は、テスト用ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪を載
置して昇降し、かつ前記テスト用ローラの軸方向に沿っ
て移動可能なフローティング部材を設け、前記被験車両
の試験開始前に前記フローティング部材を上昇し、前記
フローティング部材上の車輪を前記テスト用ローラの周
面から離間させ、前記車輪を前記テスト用ローラの接触
から解放後、前記フローティング部材を下降し、前記車
輪を前記テスト用ローラ上に載置可能にしたから、従来
の三ローラ方式による構造の複雑化を廃し、設置スペー
スのコンパクト化を図れるとともに、テスト用ローラ間
に乗り込んだ被験車両の車輪の初期応力を解放し、該応
力による試験精度の低下を防止することができるととも
に、被験車両を通常走行姿勢で試験し、不自然な姿勢に
よる試験精度の低下を防止し、試験精度の信頼性を向上
することができる等の効果がある。
【0040】請求項4の発明は、被験車両のサイドスリ
ップ試験時、前記一組のテスト用ローラを個々に軸方向
へ移動可能にし、前記テスト用ローラの軸方向変位を各
変位検出センサを介して検出可能にしたから、サイドス
リップ試験用の一組のテスト用ローラをリンクで連結す
る従来の複雑な機構や演算回路を廃し、構成を簡潔にす
るとともに、各テスト用ローラの変位とサイドスリップ
量を簡単かつ正確に得られる効果がある。請求項5の発
明は、前記テスト用ローラを少なくとも被験車両のサイ
ドスリップ試験用とし、該テスト用ローラの内部に軸受
手段を備えたスライドガイドを固定し、該ガイドにロー
ラ軸を回転かつ軸方向へ移動可能に装着し、前記テスト
用ローラの外側に該ローラに係脱可能なドグを近接離反
動可能に設け、前記ドグを被験車両のサイドスリップ試
験時以外は前記テスト用ローラに係合し、前記テスト用
ローラとローラ軸とを定位置で同期回転可能にしたか
ら、スライドガイドの負荷を軽減し、その寿命を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による試験状態を示す説明図である。
【図2】本発明の実施形態を示す平面図である。
【図3】本発明のスピードメータテスト用を兼ねるサイ
ドスリップテスト用ローラに適用した、スライドガイド
の取り付け状況を切り欠いて示す斜視図である。
【図4】本発明による試験状態の要部を拡大して示す断
面図で、フローティング部材の通常状態を示している。
【図5】本発明による試験状態の要部を拡大して示す断
面図で、フローティング部材を上昇し車輪を持ち上げ
て、その初期応力を解放している状況を示している。
【図6】本発明の第2の実施形態の要部を示す部分断面
図で、前記スライドガイドの他の取り付け状況を示して
いる。
【図7】本発明の第3の実施形態の要部を示す正面図
で、スピードメータテスト用を兼ねるサイドスリップテ
スト用ローラの軸方向変位を検出する他の実施形態を示
している。
【図8】本発明の第4の実施形態の要部を示す断面図
で、スピードメータテスト用を兼ねるサイドスリップテ
スト用ローラに適用したスライドガイドの係脱機構を示
している。
【符号の説明】
2 被験車両 5 スピードメータテスト兼用のサイドスリッ
プテスト用ローラ 6 ブレーキメータテスト用ローラ 7 フローティング部材 9 車輪 10 スライドガイド 12 ローラ軸 19 変位検出センサ 31 ドグ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験車両の左右の車輪を載置可能な左右
    一対のテスト用ローラを二組設け、これら二組のテスト
    用ローラを近接して配置し、このうち一組のテスト用ロ
    ーラを軸方向へ移動可能にし、これら二組のテスト用ロ
    ーラに車輪を載置し、該車輪を回転して被験車両を試験
    する車両のサイドスリップ等の試験方法において、前記
    テスト用ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪を載置し
    て昇降し、かつ左右方向へ移動可能なフローティング部
    材を設け、前記被験車両の試験開始前に前記フローティ
    ング部材を上昇し、前記車輪を前記テスト用ローラの接
    触から解放後、前記フローティング部材を下降し、前記
    車輪を前記テスト用ローラ上に載置して、前記試験を開
    始するようにしたことを特徴とする車両のサイドスリッ
    プ等の試験方法。
  2. 【請求項2】 被験車両のサイドスリップ試験時、前記
    一組のテスト用ローラを個々に軸方向へ移動可能にし、
    前記テスト用ローラの軸方向変位を各変位検出センサを
    介して検出する請求項1記載の車両のサイドスリップ等
    の試験方法。
  3. 【請求項3】 被験車両の左右の車輪を載置可能な左右
    一対のテスト用ローラを二組設け、これら二組のテスト
    用ローラを近接して配置し、このうち一組のテスト用ロ
    ーラを軸方向へ移動可能にし、これら二組のテスト用ロ
    ーラに車輪を載置し、該車輪を回転して被験車両を試験
    する車両のサイドスリップ等の試験装置において、前記
    テスト用ローラ間に乗り込んだ被験車両の車輪を載置し
    て昇降し、かつ前記テスト用ローラの軸方向に沿って移
    動可能なフローティング部材を設け、前記被験車両の試
    験開始前に前記フローティング部材を上昇し、前記フロ
    ーティング部材上の車輪を前記テスト用ローラの周面か
    ら離間させ、前記車輪を前記テスト用ローラの接触から
    解放後、前記フローティング部材を下降し、前記車輪を
    前記テスト用ローラ上に載置可能にしたことを特徴とす
    る車両のサイドスリップ等の試験装置。
  4. 【請求項4】 被験車両のサイドスリップ試験時、前記
    一組のテスト用ローラを個々に軸方向へ移動可能にし、
    前記テスト用ローラの軸方向変位を各変位検出センサを
    介して検出可能にした請求項3記載の車両のサイドスリ
    ップ等の試験装置。
  5. 【請求項5】 前記テスト用ローラを少なくとも被験車
    両のサイドスリップ試験用とし、該テスト用ローラの内
    部に軸受手段を備えたスライドガイドを固定し、該ガイ
    ドにローラ軸を回転かつ軸方向へ移動可能に装着し、前
    記テスト用ローラの外側に該ローラに係脱可能なドグを
    近接離反動可能に設け、前記ドグを被験車両のサイドス
    リップ試験時以外は前記テスト用ローラに係合し、前記
    テスト用ローラとローラ軸とを定位置で同期回転可能に
    した請求項4記載の車両のサイドスリップ等の試験装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016070828A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 安全自動車株式会社 車両検査装置
CN106289811A (zh) * 2016-10-27 2017-01-04 北京汽车研究总院有限公司 一种车辆限滑差速锁验证装置
CN106405155A (zh) * 2016-09-06 2017-02-15 余伟蓉 一种防侧滑的车辆速度检定装置

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