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JP2002082223A - 偏光板用保護フィルム、光学用フィルムおよび画像表示材料 - Google Patents

偏光板用保護フィルム、光学用フィルムおよび画像表示材料

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JP2002082223A
JP2002082223A JP2000273066A JP2000273066A JP2002082223A JP 2002082223 A JP2002082223 A JP 2002082223A JP 2000273066 A JP2000273066 A JP 2000273066A JP 2000273066 A JP2000273066 A JP 2000273066A JP 2002082223 A JP2002082223 A JP 2002082223A
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film
polarizing plate
protective film
layer
compound
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JP2000273066A
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Nobuyuki Takiyama
信行 滝山
Takashi Murakami
隆 村上
Yoshiro Toda
義朗 戸田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリビニルアルコールシートとの接着性が優
れた、作業上安全で環境に悪影響を及ぼさない加工で生
産できる偏光板用保護フィルムや帯電防止フィルム等の
光学フィルムおよびこれらを用いた偏光板、液晶ディス
プレイ更に画像表示材料を提供することにある。 【解決手段】 透明基材フィルムの偏光子を接着する面
上に、表面エネルギーの極性項成分が10.0mN/m
以上である膜厚0.1μm以下の層を有し、90%以上
の透過率を有することを特徴とする偏光板用保護フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学用フィルム、
特に液晶ディスプレイなどに用いられる偏光板用保護フ
ィルム、偏光板および該光学用フィルムを画像の保存性
向上にもちいた画像表示材料に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイやプラズマディスプレ
イなどにはさまざまな光学用フィルムが用いられてい
る。液晶ディスプレイには偏光板(フィルム)、位相差
フィルム、視野角拡大フィルムなどの機能性フィルムが
用いられており、これらのフィルムは主に塗工や貼り合
わせ等により生産されている。なかでも偏光板はセルロ
ースエステルからなる偏光板用保護フィルムをヨウ素や
染料を吸着配向させたポリビニルアルコールフィルム等
からなる偏光子の両側に積層した構成をしている。しか
し偏光板を製造する工程でセルロースアセテートフィル
ムを強アルカリでケン化する工程が行われており、メン
テナンス、安全性、廃液にかかわる環境等の問題を有し
ている。特開平6−94915号、同6−118252
号、同7−333436号、同8−96801号公報に
は基材フィルムに易接着層を塗布して上記問題を解決す
る方法が提案されている。しかし、塗布で易接着層を形
成する方法ではホコリ、異物等による塗布欠陥による収
率の問題や塗布ライン、乾燥ライン等の設備が必要であ
りコストが高くなってしまう問題点を有していた。
【0003】又、その他の光学フィルムとしては例えば
帯電防止能を有するトリアセチルセルロースフィルムが
あり、特開平6−123806号に記載されているよう
に金属酸化物やイオン性重合体を含む帯電防止層を塗布
して形成する方法が知られている。しかしながら、塗布
方式で帯電防止層を形成した樹脂フィルムを偏光板用保
護フィルムとして使用する場合には、塗布溶媒による基
材への影響のためカールが大きくなってしまう問題を生
じたり帯電防止層が裏面とブロッキングを起こし生産性
を下げてしまう欠点を有していた。さらに塗布で帯電防
止層を形成する際に、ゴミ・異物の混入により塗布故障
を発生し、収率が下がってしまう問題点を有していた。
【0004】一方、プラズマ処理でフィルムの表面改質
や薄膜を製膜する技術は、連続処理が可能であり処理が
簡便なため、近年注目されつつある技術である。本発明
者らは種々検討した結果、反応性ガスの存在下でプラズ
マ放電処理を行うことで表面改質や薄膜を製膜する技術
が偏光板用保護フィルムおよび偏光板(フィルム)等の
様な光学フィルムにおいて特に有効であることを見出し
た。
【0005】また、更に他の光学フィルムの応用として
は、画像のラミネートに用いる画像表示用フィルムとし
ての用途があり、例えば、インクジェットで出力された
画像は画像保存性が悪く退色しやすい欠点をもっており
改良が望まれており、ポリエステルフィルムと粘着剤に
よりラミネートするなどの後処理が行われているが、こ
れまでのフィルムと粘着剤を用いたラミネート方法で
は、ラミネート操作が煩雑であったり、気泡が混入する
などの問題点を有していた。インクジェット記録用紙の
インク受容層はポリビニルアルコールを主体として構成
されているものが多く、これらのインク受容層に対して
より接着性の優れたラミネートフィルムが望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、偏光子やインクジェット受像シートに用いられるポ
リビニルアルコールフィルム乃至ポリビニルアルコール
含有層を有するシートとの接着性が優れた、作業上安全
で環境に悪影響を及ぼさない加工で生産できる偏光板用
保護フィルムや帯電防止フィルム等の光学フィルムおよ
びこれらを用いた偏光板、液晶ディスプレイを提供する
ことにあり、さらにはラミネート用フィルムとしてより
接着性に優れ、インクジェット記録紙とともに用い、こ
れと一体になって画像の保存性向上をもたらすことので
きる画像表示材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の手段により達成される。
【0008】1.透明基材フィルムの偏光子を接着する
面上に、表面エネルギーの極性項成分が10.0mN/
m以上である膜厚0.1μm以下の層を有し、90%以
上の透過率を有することを特徴とする偏光板用保護フィ
ルム。
【0009】2.透明基材フィルムの偏光子を接着する
面に膜厚0.1μm以下の層を有し、90%以上の透過
率を有する偏光板用保護フィルムにおいて、該膜厚0.
1μm以下の層の表面における炭素に対する酸素、窒
素、リンの元素比をOcl、Ncl、Pcl、該表面か
ら膜厚0.1μmの層を除いた基材フィルム表面におけ
る炭素に対する酸素、窒素、リンの元素比をそれぞれO
cs、Ncs、Pcsと表したとき、Ocl/Ocs、
Ncl/Ncs、Pcl/Pcsの値のうちいずれか一
つが1.1以上であることを特徴とする偏光板用保護フ
ィルム。
【0010】3.透明基材フィルムの偏光子を接着する
面に膜厚0.1μm以下の層を有し、90%以上の透過
率を有する偏光板用保護フィルムにおいて、該膜厚0.
1μm以下の層の上に更にポリビニルアルコール(重合
度1500以上、けん化度98〜99mol%)を塗布
したとき、該ポリビニルアルコール層の該膜厚0.1μ
m以下の層との密着性がJIS K−5400に準拠し
た碁盤目テープ法をもちいた時、剥がれずに残っている
碁盤目の数が90個以上であることを特徴とする偏光板
用保護フィルム。
【0011】4.膜厚0.1μm以下の層が、有機化合
物を含有する反応性ガス雰囲気下で透明基材フィルムを
プラズマ放電処理することにより形成されたものである
ことを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の偏
光板用保護フィルム。
【0012】5.有機化合物が不飽和結合を有する化合
物であることを特徴とする前記4に記載の偏光板用保護
フィルム。
【0013】6.不飽和結合を有する化合物が、少なく
とも水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、エポキシ
基から選ばれる置換基を有する化合物であることを特徴
とする前記5に記載の偏光板用保護フィルム。
【0014】7.不飽和結合を有する化合物が少なくと
も前記一般式I〜IVから選ばれる化合物であることを特
徴とする前記5に記載の偏光板用保護フィルム。
【0015】8.有機化合物が窒素原子を有する化合物
であることを特徴とする前記4に記載の偏光板用保護フ
ィルム。
【0016】9.窒素原子を有する化合物が少なくとも
前記一般式Vから選ばれる化合物であることを特徴とす
る前記8に記載の偏光板用保護フィルム。
【0017】10.プラズマ放電処理に用いる反応性ガ
スが更に酸素原子を含むガスを含有することを特徴とす
る前記4〜9のいずれか1項に記載の偏光板用保護フィ
ルム。
【0018】11.透明基材フィルムにセルロースエス
テルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステ
ルフィルム、ポリ乳酸又はポリアクリルフィルムを用い
たことを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載
の偏光板用保護フィルム。
【0019】12.プラズマ放電処理において気圧を
0.007〜27hPa以下とすることを特徴とする前
記4〜11のいずれか1項に記載の偏光板用保護フィル
ム。
【0020】13.プラズマ放電処理を大気圧と同じか
または大気圧近傍にて行うことを特徴とする前記4〜1
1のいずれか1項に記載の偏光板用保護フィルム。
【0021】14.プラズマ放電処理に用いる電極の少
なくとも一つが、固体誘電体を具有することを特徴とす
る前記13に記載の偏光板用保護フィルム。
【0022】15.プラズマ放電処理に用いる反応性ガ
スがさらに不活性ガスを含有することを特徴とする前記
13または14に記載の偏光板用保護フィルム。
【0023】16.不活性ガスがアルゴンガスまたはヘ
リウムガスであることを特徴とする前記15に記載の偏
光板用保護フィルム。
【0024】17.プラズマ放電電極間にパルス状の電
圧を印加することを特徴とする前記13または14に記
載の偏光板用保護フィルム。
【0025】18.パルス状の電圧の印加により電極間
に作られるパルス電界の立ち上がりまたは立ち下がり時
間が、共に40ns〜100μsの範囲で、且つ、その
パルス電界の強さが1〜100kV/cmの範囲である
ことを特徴とする前記17に記載の偏光板用保護フィル
ム。
【0026】19.パルス電界の周波数が1kHz〜1
00kHzであり、且つ、その一つのパルス電界の形成
時間が1μs〜1000μsであることを特徴とする前
記18に記載の偏光板用保護フィルム。
【0027】20.少なくとも2つの対向する電極にそ
れぞれ同時に異極の電圧を印加することによりパルス電
界を発生させることを特徴とする前記18または19に
記載の偏光板用保護フィルム。
【0028】21.外側電極を備えたスリット状の反応
管及び反応管の内部に内側電極を備えたプラズマ処理装
置の反応管に不活性ガスまたは不活性ガスと反応ガスの
混合気体を導入し、外側電極と内側電極の間に交流電界
を印加し、プラズマを含む励起活性種を発生させて、該
励起活性種を透明基材フィルムに吹き付けることにより
表面処理を行ったことを特徴とする光学用フィルム。
【0029】22.外側電極を備えたスリット状の反応
管及び反応管の内部に内側電極を備えたプラズマ処理装
置の反応管に不活性ガスまたは不活性ガスと金属元素含
有化合物を含有する反応ガスを導入し、外側電極と内側
電極の間に交流電界を印加することにより、プラズマを
含む励起活性種を発生させ、該励起活性種を透明基材フ
ィルムに吹き付けることにより表面処理を行ったことを
特徴とする光学用フィルム。
【0030】23.周波数20Hzにおけるインピーダ
ンスの絶対値が4×105Ω以上であることを特徴とす
る前記22に記載の光学用フィルム。
【0031】24.透明基材フィルムがセルロースアセ
テートであることを特徴とする前記21〜23のいずれ
か1項に記載の光学用フィルム。
【0032】25.偏光板用保護フィルム、位相差フィ
ルム又は輝度向上フィルムとして用いることを特徴とす
る前記21〜23のいずれか1項に記載の光学用フィル
ム。
【0033】26.前記21〜24のいずれか1項に記
載の光学用フィルムを用いることを特徴とする偏光板。
【0034】27.前記25に記載の光学用フィルムを
用いることを特徴とする液晶ディスプレイ。
【0035】28.前記26に記載の偏光板を用いるこ
とを特徴とする液晶ディスプレイ。 29.前記1〜11に記載の偏光板用保護フィルムとポ
リビニルアルコールからなる偏光子を貼合したことを特
徴とする偏光板。
【0036】30.前記1〜11に記載の偏光板用保護
フィルムとポリビニルアルコールからなる偏光子を貼合
する前に、偏光板用保護フィルムを水洗することを特徴
とする偏光板の作製方法。
【0037】31.反応性ガス雰囲気下でのプラズマ放
電処理あるいはプラズマを含む励起活性種を吹き付ける
ことにより形成された層を有する透明基材フィルムを、
画像が形成された、少なくともポリビニルアルコールを
含有する層を支持体上に有する画像表示材料と貼合する
ことを特徴とする画像の保存性向上方法。
【0038】32.反応性ガス雰囲気下でのプラズマ放
電処理あるいはプラズマを含む励起活性種を吹き付ける
ことにより形成された層を有する透明基材フィルムと、
画像が形成された、少なくともポリビニルアルコールを
含有する層を支持体上に有する画像表示材料とを貼合し
たことを特徴とする画像の保存性が向上した画像表示材
料。
【0039】33.透明基材フィルムがセルロースエス
テルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステ
ルフィルムであることを特徴とする前記31に記載の画
像の保存性向上方法。
【0040】34.透明基材フィルムがセルロースエス
テルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステ
ルフィルムであることを特徴とする前記32に記載の画
像表示材料。
【0041】35.少なくともポリビニルアルコールを
含有する層を支持体上に有する画像表示材料がインクジ
ェット記録紙であることを特徴とする前記31または3
3に記載の画像の保存性向上方法。
【0042】36.少なくともポリビニルアルコールを
含有する層を支持体上に有する画像表示材料がインクジ
ェット記録紙であることを特徴とする前記32又は34
に記載の画像表示材料。
【0043】以下本発明を詳細に説明する。本発明に用
いられる透明基材フィルムは特に限定されないが、例え
ばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレ
ート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロース
アセテートフィルム、セルロースアセテートブチレート
フィルム、セルロースアセテートフタレートフィルム、
セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロ
ーストリアセテート、セルロースナイトレート等のセル
ロースエステル類またはそれらの誘導体からなるフィル
ム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコー
ルフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シン
ジオタクティックポリスチレン系フィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメ
チルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、
ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリスルホン系フィ
ルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミド
フィルム、アクリルフィルムあるいはポリアクリレート
系フィルムなどを挙げることができる。本発明にはセル
ローストリアセテートフィルム(TACフィルム)等の
セルロースエステルフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリエステルフィルム、ポリ乳酸又はポリアクリル
フィルムが透明性、機械的性質、光学的異方性がない点
などで特に好ましい。またこれらの樹脂を積層したフィ
ルムであっても混合したフィルムであってもよく、これ
らの基材に用途に応じて樹脂層や無機層が塗工されてい
てもよい。上記記載のフィルム中でも、特に好ましく用
いられるセルロースの低級脂肪酸エステルはセルロース
トリアセテートである。更に、ベース強度の観点から、
特に重合度250〜400、結合酢酸量54.0〜6
2.5%のセルローストリアセテートが好ましく用いら
れ、また重量平均分子量は70,000〜120,00
0が好ましく、80,000〜100,000がより好
ましい。更に好ましいのは、結合酢酸量が58〜62.
5%のセルローストリアセテートである。このセルロー
ストリアセテートにセルロースアセテートプロピオネー
トまたはセルロースジアセテートを1:9から9:1に
混合したフィルムも好ましく用いられる。
【0044】本発明に係るセルローストリアセテート
は、綿花リンターから合成されたセルローストリアセテ
ートと木材パルプから合成されたセルローストリアセテ
ートのどちらかを単独あるいは混合して用いることがで
きる。流延による製膜の際に、ベルトやドラムからの剥
離性がもし問題になれば、ベルトやドラムからの剥離性
が良い綿花リンターから合成されたセルローストリアセ
テートを多く使用すれば生産性が高く好ましい。木材パ
ルプから合成されたセルローストリアセテートを混合し
用いた場合、綿花リンターから合成されたセルロースト
リアセテートの比率が40質量%以上で、剥離性の効果
が顕著になるため好ましく、60質量%以上がさらに好
ましく、単独で使用することが最も好ましい。
【0045】これらセルロースエステルについては、流
延によるセルロースエステルの製造方法及びセルロース
エステルの添加剤等について多くのものが公知であり、
マット剤、可塑剤、UV吸収剤等の添加剤や、流延によ
るフィルムの製造方法等、例えば特開平10−2371
86号、特願平11−238290号、同11−353
162号等に記載されており、これらの技術を用いるこ
とが出来る。
【0046】本発明に用いられる偏光子とは、ポリビニ
ルアルコール系フィルムに沃素や2色性色素を吸着させ
配向させたフィルム、偏光板用保護フィルムとは、偏光
子を貼り合わせるフィルム、偏光板とは偏光子に、保護
フィルムとして、例えばトリアセチルセルロースフィル
ムを貼り合わせた構造を有したフィルムのことをいう。
【0047】偏光板用保護フィルムにはハードコート
層、防眩層、反射防止層、保護層、粘着層、配向膜、液
晶層が塗工されていることが好ましく、プラズマ処理前
にハードコート層、防眩層、反射防止層、保護層、粘着
層、配向膜、液晶層を塗工するが好ましい。
【0048】本発明の偏光板用保護フィルムにおいて、
その表面層の表面エネルギーが偏光子との接着性に関わ
りがあることが判った。即ち、本発明において、反応性
ガスの存在下においてプラズマ放電処理を表面に行うこ
とで基材フィルム表面に形成される0.1μm以下の重
合皮膜からなる層表面の表面エネルギーの極性項成分が
10mN/m以上の試料は偏光子との接着性が良好であ
った。おそらく表面または表面近傍の極性基と偏光子を
構成するポリビニルアルコールとの水素結合の寄与が大
きいと推定できる。表面エネルギーの極性項成分の値は
10mN/m以上であり、15mN/m以上が好ましく
20mN/m以上がさらに好ましい。表面エネルギーの
極性項成分の値は40mN/m程度が上限である。一般
に、表面を作る物質の表面エネルギー(表面張力)γT
は、次式(1)で示すように、主に分散力成分γd
と極性項成分γp の和である。
【0049】γT=γd+γp (1) さらに固体表面の表面エネルギーと溶媒の表面エネルギ
ーとの間には次の関係式があり、 (1+COSθ)γL T =2(γL d・γS d1/2+2(γL p+γS p1/2 (2) θは接触角(°)、γL T は、溶媒の表面エネルギー、
γL d は、溶媒の表面エネルギーの分散力成分、γL p
は、溶媒の表面エネルギーの極性項成分、γS dは、固体
表面の表面エネルギーの分散力成分、γS p は、固体の
表面エネルギーの極性項成分を示す。エネルギーの単位
はいずれもmN/mである。
【0050】(2)式から、分散力成分と極性項成分が
既知の2種類の溶媒を用いて接触角を測定して連立方程
式を解けば、固体表面のγS d とγS p 成分が求められ
る。例えば、後述する実施例で表面改質膜の分散力成分
と極性項成分を求めるのに用いた水とヨウ化メチレンの
それぞれの分散力成分と極性項成分を次に示す(J.A
dhesion,Vol.2,p66(1970))。
【0051】 溶媒 γL d γL p γL T 水 21.5 51.0 72.5 ヨウ化メチレン 48.5 2.3 50.8 本発明においては水およびヨウ化メチレンの接触角の測
定はエルマ工業(株)製ゴニオメーターG1を用い、基
材フィルムの表面に5μl垂らして5回測定し、その平
均を接触角とし表面エネルギーを算出する。
【0052】本発明においては又、フィルム表面の元素
比が接着性に関わりがあることが判った。即ち、反応性
ガスの存在下でのプラズマ放電処理を基材フィルム表面
に行うことで形成される前記0.1μm以下の重合皮膜
からなる層表面の元素を解析して酸素、窒素、リンの割
合が基材内部のものよりも多いと偏光子との接着性が良
好なことがわかった。これらの重合皮膜中では、基材フ
ィルムに比べ酸素、窒素、リンの割合が増加することに
より偏光子に用いるポリビニルアルコールとの水素結合
が増加したものと推定される。本発明において、プラズ
マによる表面処理で基材フィルム表面に形成される重合
皮膜からなる層の厚みはプラズマ処理の条件により変化
するが、本発明においてプラズマ処理により形成される
重合皮膜の膜厚は0.1μm以下が生産性の面で好まし
い。膜厚が厚くなると処理する時間が長くなり生産性が
劣ってしまう。さらに好ましくは0.05μmである。
【0053】又、基材フィルムとは前記のプラズマ放電
処理により形成される重合皮膜からなる層を除いた基材
フィルム表面であればよいが、本発明においては表面よ
り0.1μmの厚み分だけフィルム層を除いた表面の炭
素原子に対する酸素、窒素、リン原子を測定するものと
する。
【0054】本発明のプラズマ放電処理により形成され
る重合皮膜表面の前記元素比および基材フィルムすなわ
ち表面より0.1μm以下の膜厚の前記重合皮膜からな
る層を除いた表面の炭素原子に対する酸素、窒素、リン
原子それぞれの割合は下記XPS(X−ray Pho
toelectron Spectroscopy)を
用いて知ることができる。
【0055】表面の元素はXPS(X−ray Pho
toelectron Spectroscopy)に
より求めることができる。固体試料表面にX線を照射す
るとX線によって励起された原子から光電子が放出さ
れ、この光電子の運動エネルギーをKE、照射するX線
のエネルギーをhν、電子の結合エネルギーをBEとす
ると次の式(3)が成立する。
【0056】KE=hν−BE (3) 電子の結合エネルギーはそれぞれの元素に固有の値を有
するので光電子スペクトルを観測することによって元素
の同定を行うことが可能となる。
【0057】本発明における前記プラズマ放電処理によ
り形成される0.1μm以下の層とは、表面エネルギー
の極性項成分が10.0mN/m以上である層であれば
厚みは問わないし、また、該0.1μm以下の層が表面
を上記XPSにより測定したときに、該表面の炭素原子
に対する酸素、窒素、リン、原子それぞれの割合がフィ
ルム基材内部に比べて前記元素のうちいずれか一つが
1.1以上である層であればよく、厚みは問わないが、
これらの層は後述する、透明基材フィルムを反応性ガス
の存在下プラズマ処理すること或いは反応性ガスプラズ
マを吹き付けることにより重合被膜を透明基材フィルム
上に形成することで製造することができるので、これら
の処理の条件により該膜厚は調整することができる。
【0058】本発明で形成されるこれら重合皮膜の膜厚
は0.1μm以下が生産性の面で好ましい。膜厚が厚く
なると製造に要するプラズマ処理時間が長くなり生産性
が劣ってしまう。さらに好ましくは0.05μmであ
る。
【0059】また、XPSによる表面の元素比の測定
は、表面からせいぜい10nm以内の範囲なので、本発
明における前記表面とは少なくとも10nm以下の層を
含めた組成比ということになるが、膜厚は0.1μm以
下の層に比べ充分に薄く充分表面ということができる。
【0060】前記0.1μm以下の層表面の炭素に対す
る酸素、窒素、リンの元素比の、基材内部に対する比を
測定するには、表面の前記元素比を測定した後、フィル
ム表面より、0.1μmの膜厚分だけ基材フィルムを取
り除き(溶解、或いは機械的に)新たな表面を露出させ
た後XPSで更に炭素に対する上記酸素、窒素、リンの
元素比を測定する。このようにして測定した表面の炭素
に対する酸素、窒素、リンの元素比をOcl、Ncl、
Pcl、更に表面より0.1μmの厚さを取り除いた基
材内部の表面の炭素に対する酸素、窒素、リンの元素比
をOcs、Ncs、Pcsと表したとき、Ocl/Oc
s、Ncl/Ncs、Pcl/Pcsの値のうちいずれ
か一つが1.1以上であると偏光子との接着性が良好と
なる。好ましくは1.2以上でありさらに好ましくは
1.5以上である。膜の表面の酸素、窒素、リンの比を
上げるには、プラズマ処理において反応性ガス中に酸
素、窒素、リンを含む化合物、酸素を含有する反応性ガ
スの存在下でプラズマ処理することが好ましい。
【0061】測定表面の炭素に対する酸素、窒素、リン
の元素比の実際の測定は、XPS測定(ESCALAB
−200R)を用い、測定条件としては、Mgアノード
(600W)、エネルギー分解能は清浄な銀板におい
て、Ag3d5/2ピークを測定したとき、その半値幅
が1.80eV±0.2となるように設定した。また取
り出し角度は90度にて、各元素を測定する。本発明に
おいては、炭素のピークの面積強度に対する酸素、窒
素、リン原子の面積強度の比率を炭素に対する元素比と
して表した。
【0062】本発明で前記プラズマ放電処理により形成
された膜厚が0.1μm以下の層を有し透過率90%以
上の偏光板用保護フィルム上に塗布して接着性をみるた
めのポリビニルアルコールは、一般に市販されているも
のを用いることができ重合度1500以上、ケン化度9
8〜99mol%のものを使用する。ポリビニルアルコ
ール層は、ポリビニルアルコールは水または温水に溶解
後、偏光板用保護フィルムのテスト面上にバーコーター
などで塗布し、80℃で30分乾燥する。形成されたポ
リビニルアルコール層の膜厚は0.5μm±10%に調
整する。このポリビニルアルコール層の密着性の評価
は、JIS K−5400の碁盤目テープ法に準拠し、
規定のカッターナイフ、カッターガイドを用いて1mm
間隔で100個のます目を作成し、規定のセロハン粘着
テープをはりつけ消しゴムでこすって塗膜に付着する。
テープを付着後2分後に塗面に直角方向に瞬間的に引き
剥がす。残っている碁盤目の数が90個以上ならば、偏
光板用保護フィルムは偏光子との密着性がよく、耐久性
も優れていることが判った。
【0063】本発明の前記膜厚が0.1μm以下の層は
前記透明基材フィルムを反応性ガスのもとでプラズマ放
電処理して作製することができる。
【0064】プラズマ放電処理とは、反応性ガス中での
放電によりプラズマ状態を発生させ、このプラズマによ
りフィルム等の表面を処理することである。これらは特
開平06−123062号、特開平11−293011
号、特開平11−5857号公報に記載された方法を用
いることができ、少なくとも2つの対向する電極に電圧
を印加することによって行なうプラズマ放電処理が好ま
しい。
【0065】本発明において反応性ガスとして用いられ
る有機化合物としてはプラズマ放電処理により基材上に
重合皮膜を形成する化合物が用いられる。プラズマ放電
処理で重合皮膜を形成する化合物としては、ラジカルを
経由するため気化が可能な有機化合物はすべて重合可能
なモノマーとなりうるが、化学構造や官能基によって重
合の度合いが異なり、またプラズマの処理条件によって
も差がみられるので色々な特性の皮膜を作製することが
できる。本発明では、不飽和結合を有する化合は飽和化
合物よりも重合皮膜の形成速度が速く、しかも膜が強い
(傷がつきにくい)ので好ましく用いられる。
【0066】本発明において反応性ガスとして用いられ
る有機化合物としては不飽和結合を有する化合物であれ
ば、プラズマ放電処理の条件を選択することで使用可能
であるが、これらのうち特に好ましい化合物は、特に水
酸基、カルボニル基、カルボキシル基、エポキシ基から
選ばれる置換基を有する化合物である。
【0067】本発明において反応性ガスとして好ましく
用いられる不飽和結合を有する有機化合物は、前記の一
般式で表される化合物であり、本発明の目的において
は、これらのうちでも特に水酸基、カルボニル基、カル
ボキシル基、エポキシ基から選ばれる置換基を有する化
合物が好ましい。
【0068】前記一般式Iにおいて、R1、R2は水素、
置換基を有していてもよいアルキル基を表す。具体的な
化合物の例としては、末端にアセチレン(エチニル)基
を持つ化合物としてはアセチレン、プロピン、ブチン−
1、ヘキシン−1、オクテン−1、分子内にエチニレン
基(−C≡C−)を有する化合物の例としては、ブチン
−2、ヘキシン−2、ヘキシン−3及びオクチン−4を
挙げることができる。
【0069】芳香族基を有する化合物の例としては、フ
ェニルアセチレン、3−フェニルプロピン及び4−フェ
ニルブチン−1を挙げることができる。
【0070】一般式Iで表される化合物がO,N,F,
Cl,Br,Si,Sから選ばれる原子を含んでいる場
合の例としては、含酸素アセチレン系化合物、例えば3
−メチル−1−ブチン−3−オール及び3−フェニル−
1−ブチン−3−オール;含ケイ素アセチレン系化合
物、例えば1−ブチン−3−オールのO−トリメチルシ
リル化物(HC≡C−CH(CH3)−O−Si(C
33)及び3−フェニル−1−プロピン−3−オール
のO−トリメチルシリル化物(HC≡C−CH(C
65)−O−Si(CH33)などを挙げることができ
る。
【0071】不飽和結合を有する化合物としてはエチレ
ン性不飽和化合物を含むが、例えば、エチレン、プロピ
レン、ブタジエン、イソプレン、1,4−ジオキセン、
1,4−ジオキシンが好ましく、特に前記一般式IIで表
される化合物が好ましい。
【0072】前記一般式IIにおいて、R1〜R6は水素、
置換基を有していてもよいアルキル基を表し、nは0〜
4迄の整数を表す。
【0073】又、置換基を有するエチレン性化合物とし
てはまた、前記一般式IIIで表される化合物が好まし
い。前記一般式IIIにおいて、R1〜R3は水素、置換基
を有していてもよいアルキル基を表す。Xは−CH2
または−CH(Y)−を表す。Yはヒドロキシル基、エ
ポキシ基、複素環基、脂環式炭化水素基、アルキル基を
表す。nは0〜4の整数を表す。
【0074】複素環式エチレン性不飽和化合物の例とし
てはモルホリン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)
アクリレートなど、アルコキシ(ポリ)アルキレングリ
コール(メタ)アクリレート[例えば、メトキシエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリエ
チレングリコール(メタ)アクリレートなど]、アルキ
ルフェノキシエチル(メタ)アクリレート[例えば、ノ
ニルフェノキシエチル(メタ)アクリレートなど]、フ
ェノキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリ
レート[例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レートなど]、アルキル(メタ)アクリレート[例え
ば、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレートなど]、シクロアルキル(メタ)
アクリレート[例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レートなど]、アラルキル(メタ)アクリレート[例え
ば、ベンジル(メタ)アクリレートなど]、脂環式炭化
水素基を有するジ(メタ)アクリレート[例えば、イソ
ボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン
(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)ア
クリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレ
ート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリ
レート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレー
トなど]、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート
[例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)
アクリレート、2−(メタ)アクリロキシエチル−2−
ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロキシグリセリ
ン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アク
リロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセ
ロールモノ(メタ)クリレート、N,N,N−トリメチ
ルN−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロピル)アンモニウムクロライドなど]、エポキシ基含
有(メタ)アクリレート[例えば、グリシジル(メタ)
アクリレート]、ハロゲン含有(メタ)アクリレート
[例えば、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アク
リレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブ
チル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチ
ル(メタ)アクリレートなど]などが含まれる。Yはヒ
ドロキシル基、エポキシ基が特に接着性の面で特に好ま
しい。
【0075】前記一般式IVで表される2官能性以上の化
合物も好ましく用いることができる。
【0076】一般式IVにおいて、R1〜R3は水素、置換
基を有してもよいアルキル基を表し、Raは水素、ヒド
ロキシル基を表し、nは1から3の整数を表す。具体的
な化合物として2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロ
ピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネー
トのジ(メタ)アクリレート、(ポリオキシ)アルキレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート[例えば、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートな
ど]、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのア
ルキレンオキサイド(エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、ブチレンオキシドなど)付加物のジ(メタ)ア
クリレート[例えば、2,2−ビス(2−ヒドロキシエ
トキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレートな
ど]、架橋脂環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリ
レート[例えば、トリシクロデカンジメタノールジ(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジ(メタ)ア
クリレートなど]、2官能エポキシ樹脂の(メタ)アク
リル酸付加物[例えば、2,2−ビス(グリシジルオキ
シフェニル)プロパンの(メタ)アクリル酸付加物な
ど]などが含まれる。n=3の化合物としては、例え
ば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ
ートのトリ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシ
プロピル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレー
ト、トリアリルトリメリット酸、トリアリルイソシアヌ
レートなど例示できる。これらエチレン性不飽和化合物
は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用できる。
【0077】これらエチレン性不飽和化合物のなかで
も、酸素原子を有する置換基、たとえば水酸基、カルボ
キシル基およびエポキシ基等を含む化合物雰囲気中でプ
ラズマ放電処理して形成した重合皮膜は偏光子との接着
性が良好であり、また放電処理のエネルギーが小さくで
も重合被膜が形成できる点で好ましく、そのため処理時
間を短くできるので生産性を上げることが可能となる。
また水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基等の親水
性基を含む不飽和化合物で形成した重合被膜は偏光子と
接着した時に気泡が入り難く均一な接着面が得られたこ
とは予想外であった。推測であるが表面エネルギーと膜
の柔軟性によるものと考えている。これらの特に好まし
い化合物の例として、アクリル酸、メタクリル酸、グリ
シジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートがあげられる。
【0078】本発明で好ましく用いられるもう一つの化
合物例として窒素を含有する有機化合物が挙げられる。
窒素を含有する化合物としては、アミノ基、アミド基、
イミノ基、シアノ基などの置換基やピリジン環、ピリミ
ジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、ピラジン環、
トリアゾール環などの含窒素芳香環を含有する化合物が
好ましく、特に前記一般式Vで表される化合物が好まし
い。
【0079】式中、RbはHまたは1価の種々の置換基
を表し、またRbは隣接する炭素原子Cと結合し、窒素
原子Nと該炭素原子Cとが2重結合を形成するための2
価の単なる結合手となってもよい。Zは複素環を完成す
るのに必要な原子群であり置換基が結合していてもよ
い。
【0080】窒素を含有する有機化合物の例としてはト
リシクロヘキシルアミン、トリベンジルアミン、オクタ
デシルベンジルアミン、ステアリルアミン、アリル尿
素、チオ尿素、メチルチオ尿素、アリルチオ尿素、エチ
レンチオ尿素、2−ベンジルイミダゾール、4−フェニ
ルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル、2−ウンデシルイミダゾリン、2,4,5−トリフ
リル−2−イミダゾリン、1,2−ジフェニル−4,4
−ジメチル−2−イミダゾリン、2−フェニル−2−イ
ミダゾリン、1,2,3−トリフェニルグアニジン、
1,2−ジシクロヘキシルグアニジン、1,2,3−ト
リシクロヘキシルグアニジン、N,N’−ジベンジルピ
ペラジン、4,4’−ジチオモルホリン、2−アミノベ
ンゾチアゾール、2−ベンゾイルヒドラジノベンゾチア
ゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、
N−ビニルカプロラクタムなどのN−ビニル複素環化合
物、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルフォルムアミ
ド、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレートやジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチル
アクリルアミド、などがある。これらは、2種以上併用
することができる。これらのなかで不飽和結合を有する
含窒素化合物を用いた場合にプラズマ放電処理のエネル
ギーが少なく重合皮膜の形成が可能であり、偏光子との
接着性、さらに偏光子との接着において気泡が入りづら
い点で特に好ましい。
【0081】又、更に本発明においては、揮発性を有す
るリンを含有する化合物(例えばビニルホスホン酸等)
の化合物も好ましく用いられる。
【0082】本発明においては反応性ガス中でのプラズ
マ放電処理により重合皮膜を透明基材フィルム上に形成
する時には反応性ガスが酸素原子を含むガスを含有する
ことが好ましい。酸素原子は、プラズマ放電処理中に形
成される重合皮膜に取り込まれ、水酸基、カルボニル基
として膜の内部および表面に取り込まれる。この為にポ
リビニルアルコールと水素結合が増加し接着性および接
着耐久性が向上するので好ましい。酸素原子を含むガス
とは酸素、オゾン、一酸化炭素、二酸化炭素であり、酸
素、オゾン、二酸化炭素が好ましく、安全性の面で二酸
化炭素が特に好ましい。また、酸素原子を含むガスと不
飽和結合を有する化合物を同時に含有する反応性ガスを
用いプラズマ放電処理すると不飽和結合を含有する化合
物の重合皮膜を形成後に酸素含有ガスでプラズマ放電処
理するよりも多くの重合皮膜上または内部に酸素原子を
含有する置換基を付与することができる。したがって同
時に処理することで接着性の向上とプロセスの簡略化が
可能となる。この酸素原子を含むガスと同時に用いられ
る不飽和化合物の好ましい例としては、ブタジエン、イ
ソプレン等が特に重合皮膜の生成速度の点で好ましい。
【0083】本発明の不飽和化合物および含窒素化合物
のプラズマ放電処理雰囲気中へ反応性ガスとして供給す
る方法としては、加熱して気化させて導入する方法、溶
媒に溶解させたものを加熱または減圧等により気化させ
導入する方法が用いられる。
【0084】本発明で形成される重合皮膜の膜厚は0.
1μm以下が生産性の面で好ましい。膜厚が厚くなると
処理する時間が長くなり生産性が劣ってしまう。さらに
好ましくは0.05μmである。偏光子との接着性や接
着耐久性については更に薄くても性能に差はでず、むし
ろ薄いほうが接着の作業性や気泡が入りにくく、折り曲
げた時にクラックが入りづらいので好ましい。さらに好
ましい膜厚は0.01μm以下であり、膜が薄いほど透
明性が高くなるので光学用フィルムとして好ましい。本
発明では可視光における透過率は90%以上である。
【0085】プラズマ放電とは、放電によりプラズマ状
態を発生させることである。少なくとも2つの対向する
電極に電圧を印加することによって行なうプラズマ放電
処理が好ましい。本発明に係るプラズマ放電処理系と
は、反応性ガス存在下プラズマ放電を行なう処理空間の
ことであり、具体的には壁等で仕切りを設けて隔離した
処理室のことである。前記処理室の気圧を真空に近い
0.007hPa〜27hPaで行なう真空プラズマ放
電処理の場合には、反応性ガスの導入を調整する必要が
ある。処理速度を増加させるためには、電極に印加する
電圧を高くする必要があるが、電界強度を上げすぎると
被処理体(例えば、基材フィルム等)にダメージを与え
る場合があるので注意が必要である。
【0086】また、好ましいの様態として、前記処理室
の気圧を大気圧もしくは大気圧近傍で行なう大気圧プラ
ズマ処理が生産性を上げる点で好ましい。処理室に導入
する気体として、前記反応性ガス以外に不活性ガスを導
入することが、安定な放電を発生させる上で好ましい。
大気圧もしくは大気圧近傍とは、133〜1064hP
aの圧力下のことであり、好ましくは931〜1037
hPaの範囲である。不活性ガスはプラズマ放電により
自身は反応しない気体のことであり、アルゴンガス、ヘ
リウムガス、キセノンガス、クリプトンガスがある。こ
の中で好ましいガスはアルゴンガスとヘリウムガスであ
る。大気圧プラズマ処理時に処理室に導入する不活性ガ
スは60圧力%以上と反応性ガスよりも割合を多くする
と放電を安定に発生させることができて好ましい。印加
する電圧高くすると処理速度を上げることができるが、
電界強度を上げすぎると被処理体にダメージを与えるこ
とになるので注意が必要である。
【0087】しかし、前記大気圧プラズマ処理であって
も、パルス化された電界でプラズマを発生させる場合に
は、不活性ガスは必ずしも必要でなく、処理系における
反応性ガスの濃度を上げることが可能となり、生産効率
を上げることができる。この時のパルス波形は例えば、
特開平10−130851号の図1(a)〜(d)のよ
うなパルス波形が用いられる。
【0088】パルス状の電圧の印加により電極間に作ら
れるパルス電界の立ち上がりまたは立ち下がり時間が、
共に40ns〜100μsの範囲で、且つ、そのパルス
電界の強さが1〜100kV/cmの範囲であることが
好ましい。
【0089】また、パルス電界の周波数が1kHz〜1
00kHzであり、且つ、その一つのパルス電界の形成
時間が1μs〜1000μsであることが好ましい。
【0090】また、大気圧プラズマ処理に用いる少なく
とも2つの対向する電極は、固体誘電体をその対向面側
に設けることが好ましい。固体誘電体としては、焼結セ
ラミックスを用いることが好ましく、その体積固有抵抗
値は108Ω・cm以上が好ましい。
【0091】更に、大気圧近傍にてプラズマ放電処理を
行う場合、少なくとも2つの対向する電極にはそれぞれ
同時に異極の電圧を印加することによりパルス電界を発
生させることが好ましい。
【0092】本発明において被処理体は、上述の処理室
内の少なくとも2つの対向する電極間に載置することに
より高率的に帯電防止性を被処理体(基材フィルム)に
付与することができる。長尺のフィルム状基材を連続搬
送しながら行なう場合には、対向する電極をライン上に
長さを持って配置し、その間隙を移送するように配置す
ることが好ましい。
【0093】図1に長尺の被処理体(フィルム状基材)
に連続大気圧プラズマ放電処理を行う装置の一形態を概
略図で示す。
【0094】装置は前室10、および処理ガス(反応性
ガス)を連続的に導入できる導入口8および排出口9、
電極群3、4が設けられた反応室2、さらに前室と同様
の後室(図では省略されている)からなり、反応室の電
極群の間を被処理体(長尺フィルム基材)1が搬送され
てゆく際に、前記電極間で発生したプラズマ放電処理を
連続的に受けられるものである。
【0095】本発明においてさらに好ましいプラズマ放
電処理方法として、大気圧下でグロー放電により生成し
たプラズマを含む励起活性種を処理基材に吹き付ける方
法が特に好ましい。この方法においても反応性ガスとし
て前述のものを用いることが出来るが、この方法におい
ては基材フィルムに処理する場合には片面ずつ処理が可
能であり、反応性ガス又はガス条件を変えるだけで機能
の異なる層を付与することが可能となる。例えば片面が
接着層、別の面が帯電防止層という構成や親水性層/撥
水性層(防汚層)、防汚層/接着層、低反射層/帯電防
止層といった構成などが挙げられる。別の効果として、
電極に挟まれた大気圧グロー放電では、放電空間に被処
理物があるため被処理物がダメージを受けやすかったの
に対し、プラズマを被処理体に吹き付ける方法では基材
がダメージを受けにくいメリットがある。特にセルロー
スアセテートは電極に挟まれた大気圧グロー放電処理で
はプラズマ放電雰囲気の電子線によりセルロースアセテ
ートが脆くなる問題があったが、プラズマを被処理体に
吹き付ける方法ではセルロースアセテートへのダメージ
を著しく少なく表面処理を行うことが出来、本発明の重
合皮膜が効率よく形成できることがわかった。さらに別
の効果として重合皮膜を作製する場合にガスの流量で製
膜速度をコントロールできるため生産性を落とさずに光
学用フィルムを製造することができる。また片面処理が
可能であるために基材の片方ずつに上記のように別の機
能を有する光学用フィルムを製造することができる。
【0096】従って、上記説明の2つの対向する電極に
電圧を印加し、該対向する電極間に基材フィルムを通し
基材フィルムに表面処理を施す代わりにこの様な大気圧
下でプラズマを含む励起活性種を処理基材に吹き付ける
ことにより基材フィルムを処理する方法も有用である。
【0097】大気圧下でプラズマを含む励起活性種を被
処理体(フィルム基材)に吹き付けることにより処理す
る表面処理装置の一例を示す概略図を図2に示す。外側
に外部電極12、内側に内部電極13(電極は冷却用の
冷却水導入口13aおよび排出口13bを有する)を備
えた筒状の反応管11の電極間に電源14により交流を
印加し、反応管11の内部にグロー放電を発生させるこ
とで、導入口16から導入された処理ガスをプラズマを
含む励起活性種とし下部の吹きつけ口17から被処理物
に吹き付けるものである。
【0098】プラズマを含む励起活性種を処理基材に吹
き付ける本発明の方法において、基材フィルムの、例え
ば一方の面に帯電防止性能を付与した光学フィルムを作
製する際、帯電防止性の度合いについて、処理系のガス
条件(ガス種、ガス濃度、ガス封入条件、圧力等)、電
界強度、放電条件等を変化させることにより、便宜コン
トロールすることができる。このように調整して形成さ
れた光学用フィルムのインピーダンスとしては、周波数
20Hzにおけるインピーダンスの絶対値が4×105
Ω以上であることが好ましい。さらに光学用フィルムの
表面比抵抗が1×1012Ω/cm2以下が好ましい。イ
ンピーダンス測定法については後述する方法を用いる。
【0099】表面比抵抗については以下に示す方法によ
り測定を行った。測定する試料を23℃、55%RHの
条件にて24時間調湿し、川口電機株式会社製テラオー
ムメーターモデルVE−30を用いて測定した。測定に
用いた電極は、2本の電極(試料と接触する部分が1c
m×5cm)を間隔を1cmで平行に配置し、該電極に
試料を接触させて測定し、測定値を5倍にした値を表面
比抵抗値Ω/cm2とした。
【0100】これら帯電防止性能を有する層を基材フィ
ルム上に形成させる場合に用いる反応性ガス(プラズマ
放電により基材フィルム上に導電性層(但し、本発明に
おいて、層とは、膜状のものも含む)が形成可能な気体
のことをいう)は、具体的にはインジウム、亜鉛、ス
ズ、チタン等を含む金属化合物含有ガスや酸素、一酸化
炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、過酸化水
素およびオゾンから選ばれる、基材フィルムや前記金属
含有化合物と反応可能なガスのことである。
【0101】又、安定な放電を発生させるために、反応
性ガス以外に不活性ガスを導入することが好ましい。
【0102】上記記載の金属化合物含有ガスとは、イン
ジウム、亜鉛、スズ、チタン等を含有する有機化合物が
好ましく用いられる。特に、ジンクアセチルアセトネー
ト、トリエチルインジウム、トリメチルインジウム、ジ
エチル亜鉛、ジメチル亜鉛、テトラエチルスズ、テトラ
メチルスズ、ジブチルスズジアセテート、テトラブチル
スズ等が好ましく、これらの液体または溶液に気体を通
し、バブリングして発生させることができるので好まし
い。バブリングするための気体を前記、酸素、一酸化炭
素、二酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、過酸化水素
またはオゾン等の反応性ガス或いは前記不活性ガスとす
ると効率よく反応性ガスを調製することができるので特
に好ましい。バブリングする溶液がトリエチルインジウ
ム、ジエチル亜鉛、ジメチルジンクの場合、発火性の問
題から二酸化炭素を用いるのが安全である。
【0103】本発明に係る導電性層は、上記記載の基材
フィルムと上記の反応性ガスの存在下に、プラズマ放電
により形成されるが、具体的には、金属酸化物含有層ま
たは金属酸化物と有機成分との混合した層であり、導電
性を示すというのは、本発明に係る導電性層が形成され
たフィルムの周波数20Hzにおけるインピーダンスの
絶対値が4×105Ω以上であることをいう。
【0104】公知のように材料の帯電防止性は、陽イオ
ン、陰イオンもしくは、電子、正孔など粒子中に存在す
る電荷担体により発現する。主な電荷担体がイオンのと
き固体電解質となり、電荷担体が電子の場合は、半導体
となる。さらに、導電性について詳細な検討を行ったと
ころ、一般には次の公知の式に見られるように材料の導
電性が上がれば、抵抗の項を含むインピーダンスZの絶
対値が減少することは良く知られている。
【0105】|Z|=〔R2+(1/ωC)21/2 但し、Z:インピーダンス R:抵抗、C:静電容量、ω:2πf、f:周波数 本発明において、フィルム材料のインピーダンス測定に
関しては、電子部品の誘電率測定に用いる一般のインピ
ーダンス測定装置を用いることができるが、好ましくは
周波数1Hz以上の測定が可能なインピーダンス測定装
置と、フィルム測定用電極を組み合わせた装置である。
例えば、ヒューレット・パッカード社製プレシジョンL
CRメーターHP4284AとHP16451Bの組み
合わせである。他の装置を用いる場合には、電極部分の
補正を行う必要がある。本発明達成の為には、フィルム
材料のインピーダンスを正しく測定する必要があるの
で、補正不可能の装置を用いた場合には、好ましい結果
が得られない。この装置の組み合わせでさらに20Hz
におけるインピーダンスの絶対値を求める一例を以下に
詳細に記すが、フィルム材料の正確な周波数20Hzの
インピーダンスの絶対値が測定できるならば、本発明で
は測定方法を制限しない。
【0106】平行な平面で構成される二電極とガード電
極を有するHP16451Bの接続されたプレシジョン
LCRメーターHP4284Aを用い、23℃、55%
RH雰囲気下で、空隙法によりフィルム材料のインピー
ダンスの絶対値を計測する。空隙法の測定に関しては、
HP16451Bの取り扱い説明書に記載された電極非
接触法に従う。サンプルの大きさについては、電極平面
よりも大きければ特に制限は無いが、主電極の直径が
3.8cmの場合には、大きさ6cm×6cmから5c
m×5cmの正方形サンプルが好ましい。サンプルの直
流電流を用いて測定された表面比抵抗の大きさが、表裏
で等しければ、どちらの面を上方にしてもよいが、表裏
で等しくなければ、表面比抵抗の値が低い面を上方に向
け、平行な平面で構成される二電極間にサンプルを設置
し交流電圧をかけながら空隙法で計測する。計測された
好ましい範囲は、周波数20Hzにおけるインピーダン
スの絶対値が4×105Ω以上であり、好ましくは4×
105〜1×1020Ω、更に好ましくは5×105〜1×
1014Ωである。表面比抵抗としては、1×1012Ω/
cm2以下(23℃、55%RH)が好ましく、更に好
ましくは、5×1011Ω/cm2以下(23℃、55%
RH)である。
【0107】この様に、大気圧下でグロー放電により生
成したプラズマを被処理体に吹き付ける方法により帯電
防止層を付与した光学フィルムを製造することが出来
る。同様にして、例えば前記図2に示す装置で、易接着
層、別の面が帯電防止層という構成や親水性層/撥水性
層(防汚層)、防汚層/接着層、低反射層/帯電防止層
等の機能の異なる層を、反応性ガスの種類や、組成等、
ガス条件を変えるだけで基材フィルムに付与することが
出来、これにより種々の機能を有する光学フィルムの製
造が可能となる。
【0108】又、本発明の一つの態様として、本発明の
光学フィルムをインクジェット方式による画像の保護に
用いることが出来、以下にこれについて詳細に説明す
る。
【0109】近年、ハートコピーとしてインクジェット
によるプリントが普及してきた。なかでも高画質な画像
が選られるインクジェット記録用紙が広く用いられるよ
うになった。なかでも空隙を有する層でインク吸収性を
向上したインクジェット用記録紙は微粒子により空隙を
形成させ親水性バインダーを用いてインク受容層を形成
しているものが一般的である。本発明者らはインクジェ
ット記録用紙の親水性バインダーの性質に着目し、該親
水性バインダーと水素結合を形成できる本発明によるプ
ラズマ処理を施された親水性を有する重合層が形成され
たフィルムを保護フィルムとしてインクジェット記録紙
と接着することが可能であり、これによりインクジェッ
ト記録紙の問題点を改良できることを見出した。特にイ
ンク吸収層に透明フィルムを貼合したときの接着性が良
好であり、酸素による酸化退色を防止し画像の保存性を
向上させることが出来、又水分などによる画像の滲みを
防止することができる。
【0110】本発明では透明基材フィルムに設けられた
前記重合層を接着層とし、インクジェット用記録紙と、
その接着層を介して該透明フィルムを貼合し画像を透明
フィルム側から見るものである。透明フィルムに用いる
フィルムとしては上記に記載の透明フィルムを用いるこ
とが出来る。
【0111】接着層は前記の透明フィルムをアルカリに
よるケン化処理や塗布による接着層、プラズマ放電処理
により接着層を設けても良いがフィルムの生産性の面で
プラズマ放電処理により形成するのが好ましい。
【0112】これらのプラズマ処理としては、前記のよ
うに真空グロー放電、大気圧グロー放電等による方法が
あり、これらには前述のように特開平06−12306
2号、特願平10−97426号、特願平10−944
68号公報に記載された方法、更に前記に詳細に記載さ
れた方法と同様の方法によりを用いることができ、プラ
ズマ処理することで透明基材フィルム表面に重合皮膜を
形成し親水性を付与することができる。なかでも大気圧
グロー放電によるものが好ましく用いられる。大気圧グ
ロー放電には相対する電極を用いるものと、グロー放電
により生成したプラズマを被処理体に吹き付ける方法を
前記と同様用いることが出来る。
【0113】プラズマ処理に用いられるガスとしては、
アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスに水素、酸素、窒
素、水蒸気、二酸化炭素、オゾン、一酸化炭素、アンモ
ニア等の反応性ガスを添加することで透明基材に親水性
の表面を得ることができる。またこの反応性ガス中に重
合化合物を添加して重合皮膜を形成する方法がある。こ
の重合皮膜を形成する方法については上記に詳細に説明
した方法と同様である。
【0114】塗布による接着層の例としては、特開平0
6−94915号、特開平06−118252号、特開
平07−333436号、特開平08−96801号公
報に記載されるように、好ましい構成として、透明基材
フィルムに−COOM基を有する高分子化合物を含有す
る層を設け、それに隣接させて偏光膜側に親水性高分子
化合物を主たる成分として含む層を設けたものである。
高分子化合物としては例えば−COOM基を有するスチ
レン−マレイン酸共重合体や−COOM基を有する酢酸
ビニル−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸
−無水マレイン酸共重合体などであり、特に−COOM
基を有する酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を用いると
好ましい。親水性高分子化合物としては好ましくは、親
水性セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシセルロース
等)、ポリビニルアルコール誘導体(例えば、ポリビニ
ルアルコール、酢酸ビニルービニルアルコール共重合
体、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルベンザール等)、天然高分子化合物(例えば、
ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム等)、親水性ポリエ
ステル誘導体(例えば、部分的にスルホン化されたポリ
エチレンテレフタレート等)、親水性ポリビニル誘導体
(例えば、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル
アミド、ポリビニルインダゾール、ポリビニルピラゾー
ル等)が挙げられ、単独あるいは2種以上併用して用い
られる。
【0115】これらのインクジェット記録紙の画像保護
に用いられる光学フィルムにおいても接着層の他反対面
に帯電防止層等を前記の方法で形成したものを使用して
もよい。
【0116】本発明の光学フィルムと共に用いるインク
ジェット記録用紙は微粒子を含有する空隙層をインク吸
収層として有するが、平均粒径が100nm以下の微粒
子を含有するものが好ましい。微粒子としては従来イン
クジェット記録用紙で公知の各種の無機または有機の固
体微粒子を用いることができる。無機微粒子の例として
は、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸ア
ルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネ
シウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミ
ナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミ
ニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等
の白色無機顔料等を挙げることが出来る。また、有機微
粒子の例としては、ポリスチレン、ポリアクリル酸エス
テル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルア
ミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿
素樹脂、またはメラミン樹脂等が挙げられる。特に高い
濃度を達成し、鮮明な画像を記録し低コストで製造でき
る等の点より、微粒子として、シリカ微粒子を用いるこ
とが好ましい。
【0117】インクジェット記録用紙において、インク
吸収層に微粒子を含有させ空隙を形成させるためには、
層中に親水性バインダーを含有させておくことが安定な
皮膜を形成させる上で必要である。用いられる親水性バ
インダーとしては、ゼラチンまたはゼラチン誘導体、ポ
リビニルピロリドン、プルラン、ポリビニルアルコール
またはその誘導体、ポリエチレングリコール、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デ
キストラン、デキストリン、ポリアクリル酸及びその
塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−
カラギーナン、キサンテンガム、ローカストビーンガ
ム、アルギン酸、アラビアゴム、特開平7−19582
6号公報及び同7−9757号公報に記載のポリアルキ
レンオキサイド系共重合性ポリマー、水溶性ポリビニル
ブチラール、あるいは、特開昭62−245260号公
報に記載のカルボキシル基やスルホン酸基を有するビニ
ルモノマーの単独またはこれらのビニルモノマーを繰り
返して有する共重合体等のポリマーを挙げることができ
る。これらの親水性バインダーは単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。中でも、ポリビニルア
ルコールを含有する親水性バインダーを用いることが、
皮膜の吸湿性、高湿下でのベタつき、インクジェット記
録時の染料の滲みが少ないことなどから好ましい。上記
のポリビニルアルコールには、カチオン変性、ノニオン
変性及びアニオン変性の各変性ボリビニルアルコールが
含まれる。
【0118】ポリビニルアルコールの平均重合度は、造
膜性の観点から1000〜5000のものが好ましく用
いられ、特に、平均重合度が2000以上のものが好ま
しい。ポリビニルアルコールのケン化度は、70〜10
0%のものが好ましく、80〜100%のものが特に好
ましい。
【0119】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されない。
【0120】 実施例1 《樹脂フィルム1の作製》 (ドープ組成物(1)の調製) セルローストリアセテート(平均酸化度61.0%) 85kg セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基置換度2.0、 プロピオニル基置換度0.8) 15kg トリフェニルフォスフェート 5kg エチルフタリルエチルグリコレート 2kg チヌビン109 0.5kg チヌビン117 0.5kg チヌビン326 0.3kg 超微粒子シリカ(アエロジル200V:日本アエロジル(株)製) 0.01kg メチレンクロライド 430kg メタノール 90kg 上記組成物を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温
し撹伴しながら完全に溶解してドープ組成物を得た。次
にこのドープ組成物を濾過し、冷却して35℃に保ちス
テンレスバンド上に均一に流延し、剥離が可能になるま
で溶媒を蒸発させたところで、ステンレスバンド上から
剥離した。剥離後の残留溶媒量50質量%〜5質量%の
間の乾燥ゾーン内でテンターによって幅保持しながら乾
燥を進行させ、さらに、多数のロールで搬送させながら
残留溶媒量1質量%以下となるまで乾燥させ、膜厚80
μmのフィルムを得た。
【0121】上記樹脂フィルム1および 〈樹脂フィルム2〉一軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(東洋紡株式会社製)、 〈樹脂フィルム3〉ポリ乳酸フィルム(重量平均分子量
140000)ユニチカ株式会社製、の各フィルムを以
下表1に示す条件でプラズマ放電処理(処理に用いた反
応性ガスおよび不活性ガスについては表1に記載)した
フィルム試料を用いポリビニルアルコール(PVA)層
とフィルム試料のプラズマ処理面の接着性を以下に示す
方法により評価した。
【0122】〈PVA接着性〉日本合成化学(株)社製
のポリビニルアルコールNH−17(重合度1500以
上、ケン化度98〜99mol%)を温水に溶解後、透
明基材フィルム上にバーコーターなどで塗布し、80℃
で30分乾燥する。形成されたポリビニルアルコール層
の膜厚は0.5μm±10%に調整する。このポリビニ
ルアルコール層の密着性の評価は、JIS K−540
0の碁盤目テープ法に準拠し、規定のカッターナイフ、
カッターガイドを用いて1mm間隔で100個のます目
を作成し、規定のセロハン粘着テープをはりつけ消しゴ
ムでこすって塗膜に付着する。テープを付着後2分後に
塗面に直角方向に瞬間的に引き剥がす。100個のます
目のうち剥がれずに残った碁盤目の数で表した。結果を
表1に示した。
【0123】
【表1】
【0124】(プラズマ放電処理条件1) 電源出力:8000W/m2 処理ガス:不活性ガス/反応性ガス=8/2(圧力比)
の割合となるようにマスフローコントローラで流量を制
御し、ミキサーで混合したものを処理室へ導入した。
【0125】処理時間:35秒 装置1:連続大気圧プラズマ放電処理装置(図1に概略
図を示す) 電源:神鋼電機社製高周波電源SPG05−4500 電源周波数:5kHz(サイン波式) (プラズマ放電処理条件2) 電源出力:8000W/m2 処理ガス:プラズマ放電処理条件1と同じ 処理時間:35秒 装置2:連続大気圧プラズマ放電処理装置(図1に概略
図を示す) 電源:ハイデン研究社製PHF−4K 電源周波数:10kHz 電源をインパルス式に変更した。
【0126】(プラズマ放電処理条件3) 電源出力:8000W/m2 処理ガス:プラズマ放電処理条件1と同じ 処理時間:プラズマを吹き付ける時間を15秒とした 装置3:プラズマを含む励起活性種を処理基材に吹き付
ける装置(図2に概略図を示した) 表面エネルギー極性成分のOcl/Ocs、Ncl/N
cs、Pcl/Pcs値が高い水準であるとPVAとの
接着性が良好となることがわかる。したがって偏光板保
護フィルムとした場合に偏光子との接着性が良好であ
る。
【0127】実施例2 実施例1で使用した樹脂フィルム1〜3および実施例1
で作製したフィルム試料(表2に被処理フィルムとして
記載した)の表面処理した面(A面)と反対側の面に、
以下に示すプラズマ処理条件4でプラズマ放電処理した
試料201〜211を作製した(プラズマ処理した面を
B面とする)。インピーダンス、B面の表面比抵抗値お
よびB面へのホコリの付着について評価した結果を表2
に示した。
【0128】〈インピーダンスの測定〉ヒューレット・
パッカード社製プレシジョンLCRメーターHP428
4AとHP16451Bの組み合わせを用いて20Hz
におけるインピーダンスを測定した。具体的には平行な
平面で構成される二電極とガード電極を有するHP16
451Bの接続されたプレシジョンLCRメーターHP
4284Aを用い、23℃、55%RH雰囲気下で測定
した。
【0129】〈表面比抵抗〉各々の試料を23℃、55
%RHの条件にて24時間調湿し、川口電機株式会社製
テラオームメーターモデルVE−30を用いて測定し
た。測定に用いた電極は、2本の電極(試料と接触する
部分が1cm×5cm)を間隔を1cmで平行に配置
し、該電極に試料を接触させて測定し、測定値を5倍に
した値を表面比抵抗値Ω/cm2とした。
【0130】〈ホコリ付着〉フィルム試料を10cm×
20cmに切り出し、それぞれB面側をティッシュペー
パーで20往復擦り、フィルムのB面側をタバコの灰に
10秒間、高さ1cmまで近づけ、ホコリ(灰)の付着
を観察し、3段階のランク評価を行った。
【0131】 ○:ホコリの付着は全く見られなかった △:ホコリの付着が少し認められた ×:ホコリの付着が異しく認められた
【0132】
【表2】
【0133】(プラズマ放電処理条件4) 電源出力:8000W/m2 処理ガス:アルゴンガス/反応性ガス=8/2(圧力
比)の割合となるようにマスフローコントローラで流量
を制御し、ミキサーで混合したものを処理室へ導入し
た。
【0134】反応性ガス:100℃に加熱したジンクア
セチルアセトナートに酸素を通して調製した。
【0135】処理時間:フィルム面にプラズマを吹き付
ける時間を35秒に調整した。 装置3:プラズマを含む励起活性種を処理基材に吹き付
ける装置(図2に概略図を示したもの) これらによれば基材フィルムの片側の面に効率的に導電
性層を付与することができ、PVA接着性が良好であり
かつ導電性を有するフィルムの作製が可能である。
【0136】実施例3 実施例1の試料No.101〜116および実施例2の
試料No.204〜211をそれぞれ2枚使用し、これ
ら2枚のフィルムの、試料No.101〜116につい
てはプラズマ処理面、又試料No.204〜211につ
いてはA面側にポリビニルアルコール接着剤(3%水溶
液、乾燥膜厚0.01μm)を塗布し、以下に示す様に
作製した偏光子を貼合して偏光板を作製した。No.1
01以外の試料から作製した偏光板の接着性は良好であ
った。また80℃、90%で2週間、100℃ドライ条
件で偏光板を保存しても偏光板接着性に変化は見られな
かった。尚、試料No.204〜210から作製した偏
光板のホコリ付着性の評価は○であった。
【0137】〈偏光子の作製〉厚さ75μmのPVAフ
ィルム(クラレビニロン#7500;クラレ株式会社
製)を縦一軸延伸(延伸倍率4倍)して偏光子基材とし
た。この基材をヨウ素0.2g/l、ヨウ化カリ30g
/lよりなる水溶液に30℃にて4分間浸漬した。次い
でホウ酸70g/l、ヨウ化カリ30g/lの組成の水
溶液に55℃にて5分間浸漬し、さらに20℃の水で3
0秒洗浄後、乾燥して偏光子を得た。
【0138】実施例4 特開平11−264982の実施例に記載の方法で、以
下のように横電界式(IPS)方式のアクティブ型液晶
表示装置を作製した。ただし用いた偏光板は実施例3の
偏光板(実施例2のNo.204を用いて作製したも
の)を使用した。
【0139】先ず、傷防止のために上記偏光板の両面に
ポリエチレンからなるカバーシートを貼りつけた。次い
で片面のポリエチレンカバーシートを剥がし、液晶ガラ
ス基板に貼りつけて液晶パネルを作製した。液晶パネル
表面のポリエチレンカバーシートを剥がしたところ液晶
の乱れはなかった。一方、導電層を形成していない偏光
板を用いた場合は液晶の乱れを生じた。又導電層を形成
した偏光板を用いた液晶パネルはホコリの付着がみられ
なかった。
【0140】実施例5 含水率が6質量%の坪量170g/m2の写真用原紙の
裏面に押し出し塗布法により密度が0.92の低密度ポ
リエチレンを30μmの厚さで塗布した。ついで表側に
アナターゼ型酸化チタン5.5質量%含有する密度が
0.92の低密度ポリエチレンを35μmの厚さで押し
出し塗布法で塗布して両面をポリエチレンで被覆した支
持体を作製した。表側にコロナ放電を行いゼラチン下引
き層を0.3g/m2、裏面にもコロナ放電を行った後
ラテックス層を厚みが0.2g/m2に成るように塗布
した。さらに下記の構成を有する塗布液−1を表側塗布
した後、皮膜温度が15℃以下になるように30秒以内
に急速に冷却し、20〜50℃の範囲の風で2分間で急
速乾燥して、乾燥膜厚20μmの空隙層を有するインク
ジェット記録用紙を作製した。得られた記録用紙は36
℃で3日間保管して硬膜させた。この記録用紙の空隙層
の断面の電子顕微鏡で観察したところ、微粒子の1次粒
子の平均粒径は12nmであり、2次凝集粒子の平均粒
径は65nmであった。
【0141】 (塗布液−1) 微粒子シリカ分散液* 450ml カチオン性ポリマー(P−1) 2g エタノール 35ml n−プロパノール 10ml 酢酸エチル 5ml ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製PVA203) 0.1g ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製PVA235) 12g ホウ酸 2.0g ほう砂 1.0g 〈微粒子シリカ分散液〉日本アエロジル工業株式会社製
A200(平均1次粒子径12nmの気相法シリカ)の
80gを純水400ml中に添加し乳化分散機で分散し
た後、全量を純水で450mlに調整した。
【0142】
【化6】
【0143】得られた記録用紙について以下の方法で画
像の光褪色性を評価した。セイコーエプソン株式会社製
のインクジェットプリンターPM−750Cで、Y、
M、Cのウェッジ画像をプリントした。実施例1の試料
No.110および実施例2の試料No.209のA面
にポリビニルアルコール接着剤(3%水溶液、乾燥膜厚
0.01μm)を塗布しウェッジ画像をプリントした画
像に貼り合わせた後、80℃2分間乾燥させて接着させ
た。
【0144】ぞれをスガ試験機株式会社製の耐光試験機
でキセノンランプを用いて、100時間光照射し、初期
濃度1.0における色素残存率(耐光性)を調べた。
【0145】色素残存率=100×(光照射後の濃度)
/(初期濃度) (初期濃度=1.0の処で測定した) として表した。本発明フィルムを貼らなかった試料は、
マゼンタ色素の残存率が32%だったのに対して、本発
明のフィルムを貼ったものは、それぞれ98%、99%
とほとんどの色素が残存していた。
【0146】
【発明の効果】作業上安全で環境に悪影響を及ぼさず、
基材フィルム上にポリビニルアルコール乃至ポリビニル
アルコール含有層との接着性に優れた層を形成が可能な
表面処理加工により、偏光板用保護フィルムや帯電防止
フィルム等に適した光学フィルム得を得ることが出来、
またこれらを用いた偏光板、液晶ディスプレイを提供す
ることができた。さらにはラミネート用フィルムとして
よりインクジェット記録紙に対する接着性に優れ、これ
と一体になって画像の保存性向上をもたらすことのでき
る画像表示材料を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】大気圧プラズマ放電処理を行う装置の一形態を
示す概略構成図である。
【図2】プラズマを含む励起活性種を被処理体に吹き付
けるための装置の一形態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 フィルム基材(被処理体) 2 反応室 3、4 電極 5 電源 6 アース 7 ニップロール 8 処理ガスの導入口 9 処理ガスの排出口 10 前室 20、21、22 搬送ロール L 電極間隔 11 反応管 12 外部電極 13 内部電極 13a 冷却水導入口 13b 冷却水排出口 14 電源 15 アース 16 処理ガスの導入口 17 励起活性種吹きつけ口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/00 313 G02B 1/10 Z Fターム(参考) 2H049 BA02 BB22 BB23 BB27 BB28 BB33 BB43 BB51 BC14 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FA50X FA50Z FB02 FB12 FC27 FD14 GA16 LA01 LA07 LA09 2K009 BB11 BB14 BB24 BB28 DD17 EE00 FF03 5G435 AA03 AA14 BB12 FF00 FF05 GG42 KK05

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材フィルムの偏光子を接着する面
    上に、表面エネルギーの極性項成分が10.0mN/m
    以上である膜厚0.1μm以下の層を有し、90%以上
    の透過率を有することを特徴とする偏光板用保護フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 透明基材フィルムの偏光子を接着する面
    に膜厚0.1μm以下の層を有し、90%以上の透過率
    を有する偏光板用保護フィルムにおいて、該膜厚0.1
    μm以下の層の表面における炭素に対する酸素、窒素、
    リンの元素比をOcl、Ncl、Pcl、該表面から膜
    厚0.1μmの層を除いた基材フィルム表面における炭
    素に対する酸素、窒素、リンの元素比をそれぞれOc
    s、Ncs、Pcsと表したとき、Ocl/Ocs、N
    cl/Ncs、Pcl/Pcsの値のうちいずれか一つ
    が1.1以上であることを特徴とする偏光板用保護フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 透明基材フィルムの偏光子を接着する面
    に膜厚0.1μm以下の層を有し、90%以上の透過率
    を有する偏光板用保護フィルムにおいて、該膜厚0.1
    μm以下の層の上に更にポリビニルアルコール(重合度
    1500以上、けん化度98〜99mol%)を塗布し
    たとき、該ポリビニルアルコール層の該膜厚0.1μm
    以下の層との密着性がJIS K−5400に準拠した
    碁盤目テープ法をもちいた時、剥がれずに残っている碁
    盤目の数が90個以上であることを特徴とする偏光板用
    保護フィルム。
  4. 【請求項4】 膜厚0.1μm以下の層が、有機化合物
    を含有する反応性ガス雰囲気下で透明基材フィルムをプ
    ラズマ放電処理することにより形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏
    光板用保護フィルム。
  5. 【請求項5】 有機化合物が不飽和結合を有する化合物
    であることを特徴とする請求項4に記載の偏光板用保護
    フィルム。
  6. 【請求項6】 不飽和結合を有する化合物が、少なくと
    も水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、エポキシ基
    から選ばれる置換基を有する化合物であることを特徴と
    する請求項5に記載の偏光板用保護フィルム。
  7. 【請求項7】 不飽和結合を有する化合物が少なくとも
    一般式I〜IVから選ばれる化合物であることを特徴とす
    る請求項5に記載の偏光板用保護フィルム。 【化1】 (式中、R1、R2は水素、アルキル基を表し、アルキル
    基は置換基を有していてもよい。) 【化2】 (式中、R1〜R6は水素、アルキル基を表し、アルキル
    基は置換基を有していてもよい。nは0〜4の整数を表
    す。) 【化3】 (式中、R1〜R3は水素、アルキル基を表し、アルキル
    基は置換基を有していてもよい。XはCH2またはCH
    −Yを表す。Yはヒドロキシル基、エポキシ基、複素環
    基、脂環式炭化水素基、アルキル基を表す。nは0〜4
    の整数を表す。) 【化4】 (式中、R1〜R3は水素、アルキル基を表し、アルキル
    基は置換基を有してもよい。Raは水素、ヒドロキシル
    基を表し、nは1から3の整数を表す。)
  8. 【請求項8】 有機化合物が窒素原子を有する化合物で
    あることを特徴とする請求項4に記載の偏光板用保護フ
    ィルム。
  9. 【請求項9】 窒素原子を有する化合物が少なくとも一
    般式Vから選ばれる化合物であることを特徴とする請求
    項8に記載の偏光板用保護フィルム。 【化5】 (式中、RbはHまたは1価の置換基を表す。またRb
    は隣接する炭素原子Cと結合し、窒素原子Nと該炭素原
    子Cとが2重結合を形成するための2価の単なる結合手
    となってもよい。Zは複素環を完成するのに必要な原子
    群であり置換基が結合していてもよい。)
  10. 【請求項10】 プラズマ放電処理に用いる反応性ガス
    が更に酸素原子を含むガスを含有することを特徴とする
    請求項4〜9のいずれか1項に記載の偏光板用保護フィ
    ルム。
  11. 【請求項11】 透明基材フィルムにセルロースエステ
    ルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステル
    フィルム、ポリ乳酸又はポリアクリルフィルムを用いた
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の偏光板用保護フィルム。
  12. 【請求項12】 プラズマ放電処理において気圧を0.
    007〜27hPa以下とすることを特徴とする請求項
    4〜11のいずれか1項に記載の偏光板用保護フィル
    ム。
  13. 【請求項13】 プラズマ放電処理を大気圧と同じかま
    たは大気圧近傍にて行うことを特徴とする請求項4〜1
    1のいずれか1項に記載の偏光板用保護フィルム。
  14. 【請求項14】 プラズマ放電処理に用いる電極の少な
    くとも一つが、固体誘電体を具有することを特徴とする
    請求項13に記載の偏光板用保護フィルム。
  15. 【請求項15】 プラズマ放電処理に用いる反応性ガス
    がさらに不活性ガスを含有することを特徴とする請求項
    13または14に記載の偏光板用保護フィルム。
  16. 【請求項16】 不活性ガスがアルゴンガスまたはヘリ
    ウムガスであることを特徴とする請求項15に記載の偏
    光板用保護フィルム。
  17. 【請求項17】 プラズマ放電電極間にパルス状の電圧
    を印加することを特徴とする請求項13または14に記
    載の偏光板用保護フィルム。
  18. 【請求項18】 パルス状の電圧の印加により電極間に
    作られるパルス電界の立ち上がりまたは立ち下がり時間
    が、共に40ns〜100μsの範囲で、且つ、そのパ
    ルス電界の強さが1〜100kV/cmの範囲であるこ
    とを特徴とする請求項17に記載の偏光板用保護フィル
    ム。
  19. 【請求項19】 パルス電界の周波数が1kHz〜10
    0kHzであり、且つ、その一つのパルス電界の形成時
    間が1μs〜1000μsであることを特徴とする請求
    項18に記載の偏光板用保護フィルム。
  20. 【請求項20】 少なくとも2つの対向する電極にそれ
    ぞれ同時に異極の電圧を印加することによりパルス電界
    を発生させることを特徴とする請求項18または19に
    記載の偏光板用保護フィルム。
  21. 【請求項21】 外側電極を備えたスリット状の反応管
    及び反応管の内部に内側電極を備えたプラズマ処理装置
    の反応管に不活性ガスまたは不活性ガスと反応ガスの混
    合気体を導入し、外側電極と内側電極の間に交流電界を
    印加し、プラズマを含む励起活性種を発生させて、該励
    起活性種を透明基材フィルムに吹き付けることにより表
    面処理を行ったことを特徴とする光学用フィルム。
  22. 【請求項22】 外側電極を備えたスリット状の反応管
    及び反応管の内部に内側電極を備えたプラズマ処理装置
    の反応管に不活性ガスまたは不活性ガスと金属元素含有
    化合物を含有する反応ガスを導入し、外側電極と内側電
    極の間に交流電界を印加することにより、プラズマを含
    む励起活性種を発生させ、該励起活性種を透明基材フィ
    ルムに吹き付けることにより表面処理を行ったことを特
    徴とする光学用フィルム。
  23. 【請求項23】 周波数20Hzにおけるインピーダン
    スの絶対値が4×105Ω以上であることを特徴とする
    請求項22に記載の光学用フィルム。
  24. 【請求項24】 透明基材フィルムがセルロースアセテ
    ートであることを特徴とする請求項21〜23のいずれ
    か1項に記載の光学用フィルム。
  25. 【請求項25】 偏光板用保護フィルム、位相差フィル
    ム又は輝度向上フィルムとして用いることを特徴とする
    請求項21〜23のいずれか1項に記載の光学用フィル
    ム。
  26. 【請求項26】 請求項21〜24のいずれか1項に記
    載の光学用フィルムを用いることを特徴とする偏光板。
  27. 【請求項27】 請求項25に記載の光学用フィルムを
    用いることを特徴とする液晶ディスプレイ。
  28. 【請求項28】 請求項26に記載の偏光板を用いるこ
    とを特徴とする液晶ディスプレイ。
  29. 【請求項29】 請求項1〜11に記載の偏光板用保護
    フィルムとポリビニルアルコールからなる偏光子を貼合
    したことを特徴とする偏光板。
  30. 【請求項30】 請求項1〜11に記載の偏光板用保護
    フィルムとポリビニルアルコールからなる偏光子を貼合
    する前に、偏光板用保護フィルムを水洗することを特徴
    とする偏光板の作製方法。
  31. 【請求項31】 反応性ガス雰囲気下でのプラズマ放電
    処理あるいはプラズマを含む励起活性種を吹き付けるこ
    とにより形成された層を有する透明基材フィルムを、画
    像が形成された、少なくともポリビニルアルコールを含
    有する層を支持体上に有する画像表示材料と貼合するこ
    とを特徴とする画像の保存性向上方法。
  32. 【請求項32】 反応性ガス雰囲気下でのプラズマ放電
    処理あるいはプラズマを含む励起活性種を吹き付けるこ
    とにより形成された層を有する透明基材フィルムと、画
    像が形成された、少なくともポリビニルアルコールを含
    有する層を支持体上に有する画像表示材料とを貼合した
    ことを特徴とする画像の保存性が向上した画像表示材
    料。
  33. 【請求項33】 透明基材フィルムがセルロースエステ
    ルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステル
    フィルムであることを特徴とする請求項31に記載の画
    像の保存性向上方法。
  34. 【請求項34】 透明基材フィルムがセルロースエステ
    ルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエステル
    フィルムであることを特徴とする請求項32に記載の画
    像表示材料。
  35. 【請求項35】 少なくともポリビニルアルコールを含
    有する層を支持体上に有する画像表示材料がインクジェ
    ット記録紙であることを特徴とする請求項31または3
    3に記載の画像の保存性向上方法。
  36. 【請求項36】 少なくともポリビニルアルコールを含
    有する層を支持体上に有する画像表示材料がインクジェ
    ット記録紙であることを特徴とする請求項32又は34
    に記載の画像表示材料。
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