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JP2002080562A - 液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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Publication number
JP2002080562A
JP2002080562A JP2000393663A JP2000393663A JP2002080562A JP 2002080562 A JP2002080562 A JP 2002080562A JP 2000393663 A JP2000393663 A JP 2000393663A JP 2000393663 A JP2000393663 A JP 2000393663A JP 2002080562 A JP2002080562 A JP 2002080562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
liquid epoxy
acid anhydride
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000393663A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Makita
俊幸 牧田
Yasutaka Miyata
靖孝 宮田
Takashi Hasegawa
貴志 長谷川
Hiroshi Yamanaka
浩史 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2000393663A priority Critical patent/JP2002080562A/ja
Publication of JP2002080562A publication Critical patent/JP2002080562A/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性が良好で耐熱衝撃性その他の信頼性に
優れた液状エポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を必
須成分とする液状エポキシ樹脂組成物に関する。硬化剤
として下記の式(A)で示される酸無水物を含有する。
これによって液状エポキシ樹脂組成物の粘度が低下し作
業性が良好となる。しかも硬化物の耐熱衝撃性が向上す
ると共に耐湿性の低下が防止される。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子を封止
するために用いられる液状エポキシ樹脂組成物及びこの
液状エポキシ樹脂組成物を用いて封止した半導体装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、樹脂封止型半導体装置としては、
デバイスの高密度化、高集積度化、動作の高速化等の傾
向の中で、QFP等の従来型のパッケージよりもさらに
小型化、薄型化を可能とする半導体素子のパッケージが
要求されている。このような要求に対して、BGAやC
SPといったパッケージ、あるいはベアチップ実装とい
った、半導体素子をパッケージに収容せずに基板に搭載
する実装方法が、高密度実装を可能とするものとして注
目されている。実際にこのようなパッケージや実装方法
を用いた電化製品としては、デジタルカメラ、ビデオ、
ノート型パソコン、携帯電話といったものを挙げること
ができる。今後はこのような電化製品自体の小型化、薄
型化、複雑化がさらに進み、これに伴って耐熱衝撃性そ
の他の信頼性の向上が求められると共に、電化製品内部
に収容される基板や各電子部品にも同様な性質が求めら
れるものである。
【0003】そして、これまで樹脂封止型半導体装置に
おいて、半導体素子を封止する封止樹脂としては、ビス
フェノール型エポキシ樹脂や脂環式エポキシ樹脂等のエ
ポキシ樹脂を主要成分とするもので、液状の酸無水物や
フェノールノボラック等の硬化剤、さらに無機充填材等
を含有する液状エポキシ樹脂組成物が用いられてきた。
【0004】ところが、このような液状エポキシ樹脂組
成物で封止された半導体装置では、チップ等の半導体素
子と、封止樹脂が硬化した硬化物との間の熱膨張係数の
差が大きく、ヒートサイクル試験を行った際に応力が発
生し、半導体素子や硬化物にクラックが生じ、製品とし
ての信頼性の低下を招いていた。このため、液状エポキ
シ樹脂組成物に無機充填材を高充填させることによっ
て、半導体素子と硬化物との間の熱膨張係数の差を低減
することで上記の問題を改善してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液状エ
ポキシ樹脂組成物に無機充填材を多く充填すると、粘度
が上昇して流動性が失われ、塗布作業時における作業性
が悪化し、半導体素子を封止することが困難となるもの
である。しかも、このように無機充填材を高充填させた
液状エポキシ樹脂組成物は、密着性や耐熱衝撃性も低下
する傾向があった。
【0006】そこで、酸無水物を硬化剤として用い、液
状エポキシ樹脂組成物を低粘度化することによって、作
業性の向上が図られている。しかし、一般的な酸無水物
は加水分解し易いものであるため、このような酸無水物
を含有する液状エポキシ樹脂組成物は、作業環境下にお
いて空気中の水分を吸収し遊離酸を生成させることとな
る。このように液状エポキシ樹脂組成物が水分を吸収す
ると、作業性に変化が生ずる他に、液状エポキシ樹脂組
成物の硬化物の諸特性にも悪影響が及ぶおそれがあるも
のである。
【0007】特に、近年においては電化製品の小型化、
薄型化に伴い、薄膜形状化された半導体装置が多く使用
されている。このような薄膜形状は軽薄短小に適した形
状ではあるが、この形状を形成する封止樹脂は、その質
量に対する表面積が著しく増大することとなり、吸湿の
影響を受け易くなる。そのため特に薄膜形状の硬化物は
吸湿によって不安定化され易いという問題があった。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、作業性が良好で耐熱衝撃性その他の信頼性に優れ
た液状エポキシ樹脂組成物及びこの液状エポキシ樹脂組
成物を用いて封止した半導体装置を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
液状エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬
化促進剤を必須成分とする液状エポキシ樹脂組成物にお
いて、硬化剤として下記の式(A)で示される酸無水物
を含有して成ることを特徴とするものである。
【0010】
【化2】
【0011】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、硬化剤全量に対して式(A)で示される酸無水物を
5〜100質量%含有して成ることを特徴とするもので
ある。
【0012】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、式(A)で示される酸無水物のアルキル基がメ
チル基であることを特徴とするものである。
【0013】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、硬化促進剤として少なくともイミダ
ゾール類又はアミン類化合物を含有して成ることを特徴
とするものである。
【0014】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、液状エポキシ樹脂組成物全量に対し
てシリコーン成分を1〜15質量%含有して成ることを
特徴とするものである。
【0015】また請求項6の発明は、請求項1乃至5の
いずれかにおいて、シリコーン成分としてシリコーンパ
ウダーを用いて成ることを特徴とするものである。
【0016】また請求項7の発明は、請求項1乃至5の
いずれかにおいて、シリコーン成分としてシリコーンオ
イルを用いて成ることを特徴とするものである。
【0017】また本発明の請求項8に係る半導体装置
は、請求項1乃至7のいずれかに記載の液状エポキシ樹
脂組成物で半導体素子が封止されて成ることを特徴とす
るものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0019】本発明においてエポキシ樹脂としては、半
導体封止用に使用されるものであれば制限されることな
く用いることができるが、例えばo−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシ
クロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂、ブロム含有エポキシ樹脂、ナフタレン骨格
を持ったエポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0020】また硬化剤としては、エポキシ樹脂硬化用
のものであれば特に制限されないが、例えばフェノール
ノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノー
ルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ジシク
ロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン
型フェノール樹脂、ザイロック型フェノール樹脂、テル
ペン型フェノール樹脂など各種の多価フェノール樹脂、
酸無水物を挙げることができる。
【0021】ここで、エポキシ樹脂に対する硬化剤の当
量比は、0.5〜1.5になるように設定するのが好ま
しく、0.7〜1.3になるようにするのがより好まし
い。また、式(A)で示される酸無水物を含む全硬化剤
を液状エポキシ樹脂組成物100質量部に対して3〜1
0質量部となるように配合すると、硬化物の耐湿性や電
気的・機械的特性が向上するため好ましい。硬化剤の配
合量が3質量部未満であると、硬化反応が不十分となり
機械的特性が低下するおそれがあり、逆に10質量部を
超えると、ガラス転移温度(Tg)が低下したり、吸湿
率が上昇したりするおそれがある。またエポキシ樹脂と
全硬化剤とのモル比は、1:0.9となるように配合す
ると、硬化物のガラス転移温度(Tg)が高まって熱的
信頼性が向上するため好ましい。
【0022】ただし本発明では、硬化剤として式(A)
で示される酸無水物を少なくとも用いるようにしてあ
る。これによって、液状エポキシ樹脂組成物に無機充填
材を高充填させた場合であっても、低粘度が確保されて
塗布作業を良好に行うことができると共に硬化物の耐熱
衝撃性を向上させることができるものである。しかも、
式(A)で示される酸無水物は加水分解し難いものであ
るため、この酸無水物を含有する液状エポキシ樹脂組成
物は塗布作業時において吸湿し難いものとなり、従来の
一般的な酸無水物を含有する封止樹脂よりも、塗布時に
おける作業性の経時変化が低く抑えられるものである。
さらに、硬化物も吸湿し難いものであるため、いかなる
作業環境下においてもバラツキの無い安定した諸特性を
得ることができるものである。この式(A)で示される
酸無水物は、硬化剤全量に対して5〜100質量%含有
するように配合するのが好ましい。配合量が5質量%未
満であると、耐熱衝撃性等の信頼性を高く得ることがで
きないおそれがある。
【0023】式(A)で示される酸無水物において、ア
ルキル基(式中、Rで表す)としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、t−ブチル基を挙げることができ
る。あるいはアルキル基の代わりに水素基であってもよ
い。これらのうちでは、メチル基を持つ酸無水物が好ま
しい。エチル基以上の炭素数(2個以上)を有するアル
キル基を持つ酸無水物を、液状エポキシ樹脂組成物の調
製に用いると、酸無水物の分子量が増加して粘度を低下
させることが困難となり、作業性が悪化するおそれがあ
るものである。
【0024】また硬化促進剤としては、特に制限される
ものではないが、トリフェニルホスフィン(TPP)等
の有機ホスフィン類、1,8−ジアザビシクロ(5,
4,0)ウンデセン−7(DBU)等の三級アミン類や
アミンアダクト化合物等のアミン類化合物、2−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾ
ール類を用いることができる。上記のうち、少なくとも
イミダゾール類又はアミン類化合物を用いるのが好まし
い。これらを除く硬化促進剤を用いると、硬化物のガラ
ス転移温度(Tg)が低下して、PCT(プレッシャク
ッカ試験)において耐湿性が悪化するおそれがあるもの
である。
【0025】また、液状エポキシ樹脂組成物中にはシリ
コーン成分を配合することもできる。特に、液状エポキ
シ樹脂組成物全量に対してシリコーン成分を1〜15質
量%含有すると、硬化物が可撓性を示すようになり、こ
の硬化物で作製された半導体装置をプリント配線板に実
装するにあたって、リフロー半田付け時や熱衝撃時にお
ける熱ストレスに対して応力緩和が図れ、耐熱衝撃性を
向上することができて、好ましい。シリコーン成分が1
質量%未満であると、応力緩和の効果を十分に得ること
ができなくなるおそれがあり、逆に15質量%を超える
と、材料そのものの強度が低下したり、接着性が低下し
たりするおそれがある。
【0026】上記のようなシリコーン成分としては、特
に制限されるものではないが、例えば平均粒径5μmの
シリコーンパウダーを用いると、硬化物の強度の低下が
抑えられると共に低応力化を図ることができて好まし
く、またシリコーンオイルを用いると、液状エポキシ樹
脂組成物の粘度の増加が抑えられて作業性を損なうこと
が無くなると共に硬化物の低応力化を図ることができて
好ましい。
【0027】また無機充填材としては、溶融シリカ、結
晶シリカ、微粉シリカ、アルミナ、窒化珪素、マグネシ
アなど、半導体封止用に使用される任意のものを用いる
ことができる。これらのうち溶融シリカを用いるのが好
ましい。
【0028】本発明に係る液状エポキシ樹脂組成物は、
上記のエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を主成分と
し、さらに必要に応じてシリコーン成分、無機充填材、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランやγ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン等のカップリング
剤、難燃剤、界面活性剤、着色剤、反応性希釈剤、溶剤
などを配合し、これをミキサーやブレンダー等で均一に
混合した後に、ニーダーやロールで加熱混練することに
よって調製することができるものである。
【0029】そして上記のようにして調製した液状エポ
キシ樹脂組成物を用いて封止成形することによって、半
導体装置を作製することができる。例えば、基板等の上
にIC等の半導体素子を実装し、この上にポッティング
等して封止成形することによって、半導体素子を液状エ
ポキシ樹脂組成物による封止樹脂で封止した半導体装置
を作製することができるものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0031】エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂である油化シェル社製「エピコート82
8」(エポキシ当量189)、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂である油化シェル社製「エピコート807」
(エポキシ当量169)を用いた。
【0032】また硬化剤として、式(A)で示される酸
無水物である新日本理化社製「HNA−100」(水酸
基当量184)、新日本理化社製4−メチルヘキサヒド
ロフタル酸「MH−700」(水酸基当量166)の酸
無水物を用いた。なお、式(A)中、Rはメチル基を示
す。
【0033】また硬化促進剤として、アミン系硬化促進
剤である1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7(DBU)、リン系硬化促進剤であるトリフェ
ニルホスフィン(TPP)、イミダゾール系硬化促進剤
である旭化成社製「HX−3088」を用いた。
【0034】またシリコーン成分として、シリコーンオ
イルである信越化学工業社製「信越シリコーンX22−
2000」を用いた。
【0035】また無機充填材として、溶融シリカである
徳山ソーダ社製「SE15」を用い、これをカップリン
グ剤(日本ユニカー社製エポキシシランカップリング剤
「A−187」)で処理して用いた。
【0036】そして、各成分を表1の配合量で配合し、
ミキサーを用いて分散・混合して、液状エポキシ樹脂組
成物を調製した。
【0037】次に、回路が形成された配線基板上に半導
体素子を搭載した後に、上記の実施例1〜9及び比較例
1の液状エポキシ樹脂組成物をディスペンサーを用いて
塗布し、オーブンにて100℃、1時間加熱した後に、
150℃、3時間加熱することにより硬化成形し、基板
の寸法50×50mm、封止樹脂の寸法10×10×厚
み1.0mmの半導体装置を作製した。このようにして
得られた半導体装置を用いて以下の各評価試験を行っ
た。
【0038】冷熱サイクル試験(TCT)を行い、耐熱
衝撃性を評価した。この試験は、半導体装置を−25℃
と125℃の雰囲気に各15分間放置し、これを1サイ
クルとして300サイクル繰り返した後、導通・短絡の
測定と、封止樹脂のクラックの有無を検査することによ
って行った。結果を表1の「デバイス動作不良発生数」
と「樹脂クラックの有無」の欄に示す。表1において分
母に検査した半導体装置の個数を、分子に動作不良やク
ラックが発生した半導体装置の個数を示す。
【0039】また半田耐熱試験を行い、耐熱衝撃性を評
価した。この試験は、半導体装置を温度85℃、湿度8
5%RHの雰囲気に168時間放置した後、260℃の
半田槽に10秒間浸漬し、封止樹脂と半導体素子との間
の剥離の有無、封止樹脂のクラックの有無をそれぞれ検
査することによって行った。結果を表1の「剥離発生個
数」と「樹脂クラックの有無」の欄に示す。表1におい
て分母に検査した半導体装置の個数を、分子に剥離やク
ラックが発生した半導体装置の個数を示す。
【0040】またPCT(プレッシャクッカ試験)を行
い、耐湿信頼性を評価した。この試験は、半導体装置を
2気圧、121℃、100%RHの条件で、500時間
処理した後、10個の半導体装置のうち何個に回路不良
が発生したかをカウントして行った。結果を表1に、分
母に半導体装置数、分子に回路不良数を示す。
【0041】また上記のようにして得た液状エポキシ樹
脂組成物の硬化物について、吸水率を測定した。この測
定は、液状エポキシ樹脂組成物を成形して直径50m
m、厚み6.0mmの円盤状の試験片を作製し、この試
験片を85℃、85%RH、168時間の条件で吸湿さ
せ、質量の増加を計測することによって行った。吸水率
を((吸水後の試験片の質量−吸水前の試験片の質量)
/吸水前の試験片の質量)×100(%)の式から求
め、結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1にみられるように、実施例1〜9のも
のはいずれも、耐熱衝撃性及び耐湿信頼性が高いことが
確認される。特に、式(A)で示される酸無水物を配合
することによって、硬化物が吸湿し難くなり耐湿信頼性
が向上することが確認される。また、実施例7〜9のも
のは、式(A)で示される酸無水物とシリコーン成分と
を併用しているため、耐熱衝撃性及び耐湿信頼性がさら
に高いことが確認される。
【0044】一方、比較例1のものは、耐熱衝撃性及び
耐湿信頼性のいずれの評価も低いことが確認される。
【0045】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る液
状エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化
促進剤を必須成分とする液状エポキシ樹脂組成物におい
て、硬化剤として式(A)で示される酸無水物を含有し
て成るので、液状エポキシ樹脂組成物に無機充填材を高
充填させた場合であっても、式(A)で示される酸無水
物によって低粘度を確保しつつ耐熱衝撃性を向上するこ
とができると共に、加水分解が抑制され耐湿信頼性の低
下を防止することができるものである。
【0046】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、硬化剤全量に対して式(A)で示される酸無水物を
5〜100質量%含有して成るので、耐熱衝撃性等の信
頼性を確実に得ることができるものである。
【0047】また請求項3の発明は、請求項1又は2に
おいて、式(A)で示される酸無水物のアルキル基がメ
チル基であるので、酸無水物の分子量が小さくなり、粘
度の低い液状エポキシ樹脂組成物を調製することができ
て作業性を向上させることができるものである。
【0048】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、硬化促進剤として少なくともイミダ
ゾール類又はアミン類化合物を含有して成るので、ガラ
ス転移温度(Tg)の低下を抑え、耐湿信頼性の低下を
防止することができるものである。
【0049】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、液状エポキシ樹脂組成物全量に対し
てシリコーン成分を1〜15質量%含有して成るので、
シリコーン成分によって、硬化物が可撓性を示すように
なり、この硬化物で作製された半導体装置をプリント配
線板に実装するにあたって、リフロー半田付けの際の熱
ストレスに対して応力緩和が図れ、硬化物の耐熱衝撃性
を向上させることができるものである。
【0050】また請求項6の発明は、請求項1乃至5の
いずれかにおいて、シリコーン成分としてシリコーンパ
ウダーを用いて成るので、硬化物の強度の低下が抑えら
れると共に低応力化を図ることができるものである。
【0051】また請求項7の発明は、請求項1乃至5の
いずれかにおいて、シリコーン成分としてシリコーンオ
イルを用いて成るので、液状エポキシ樹脂組成物の粘度
の増加が抑えられて作業性を損なうことが無くなると共
に硬化物の低応力化を図ることができるものである。
【0052】また本発明の請求項8に係る半導体装置
は、請求項1乃至7のいずれかに記載の液状エポキシ樹
脂組成物で半導体素子が封止されて成るので、式(A)
で示される酸無水物を用いることによって、液状エポキ
シ樹脂組成物が低粘度化して作業性が向上すると共に耐
湿信頼性の低下を防止することができるものであり、そ
の結果耐熱衝撃性に優れたものを得ることができるもの
である。さらにシリコーン成分を用いることによって、
耐熱衝撃性を一層確実に高めることができるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 貴志 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 山中 浩史 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4J002 CC042 CC052 CD041 CD051 CD061 CD071 CD121 CE002 CP033 EL136 EU117 EU137 EW147 FD010 FD142 FD146 FD157 GQ05 4J036 AA05 AB07 AD07 AD09 AF08 AF15 AJ08 DA06 DA07 DB21 DC40 DC46 DD07 FA01 FB06 FB08 FB16 JA07 4M109 AA01 BA03 CA05 EA03 EA10 EB02 EB04 EB06 EB07 EB08 EB12 EC04 EC05 EC20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を必
    須成分とする液状エポキシ樹脂組成物において、硬化剤
    として下記の式(A)で示される酸無水物を含有して成
    ることを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 硬化剤全量に対して式(A)で示される
    酸無水物を5〜100質量%含有して成ることを特徴と
    する請求項1に記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 式(A)で示される酸無水物のアルキル
    基がメチル基であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 硬化促進剤として少なくともイミダゾー
    ル類又はアミン類化合物を含有して成ることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の液状エポキシ樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 液状エポキシ樹脂組成物全量に対してシ
    リコーン成分を1〜15質量%含有して成ることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の液状エポキシ
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 シリコーン成分としてシリコーンパウダ
    ーを用いて成ることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れかに記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 シリコーン成分としてシリコーンオイル
    を用いて成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載の液状エポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の液状
    エポキシ樹脂組成物で半導体素子が封止されて成ること
    を特徴とする半導体装置。
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