JP2002042105A - コンピュータカラーマッチング方法 - Google Patents
コンピュータカラーマッチング方法Info
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- JP2002042105A JP2002042105A JP2000228860A JP2000228860A JP2002042105A JP 2002042105 A JP2002042105 A JP 2002042105A JP 2000228860 A JP2000228860 A JP 2000228860A JP 2000228860 A JP2000228860 A JP 2000228860A JP 2002042105 A JP2002042105 A JP 2002042105A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 より実用的な色材の組合わせ及びその配合比
率が求められるコンピュータカラーマッチング方法を提
供する。 【解決手段】 コンピュータカラーマッチングにおい
て、複数の色材の配合比率の組み合わせを2進数化して
表現したビット配列を遺伝子とし、色の差を表す少なく
とも1つの特性量の関数である評価指数を設定する。こ
の方法では、複数の遺伝子からなる遺伝子集団につい
て、遺伝子集団内の遺伝子を評価指数を用いて評価し、
最も評価のよい遺伝子を保存する。さらに、最適配合が
得られていないと判断される場合は、次に、遺伝子集団
において、評価のよい遺伝子ほど確率を高くして、残す
遺伝子を選択するステップと、次に、残した遺伝子の交
叉を行うステップと、さらに、遺伝子の突然変異を行う
ステップとからなり、こうして得られた遺伝子集団につ
いて前記の評価を行い、最適配合が得られるまで前記の
処理を繰り返す。
率が求められるコンピュータカラーマッチング方法を提
供する。 【解決手段】 コンピュータカラーマッチングにおい
て、複数の色材の配合比率の組み合わせを2進数化して
表現したビット配列を遺伝子とし、色の差を表す少なく
とも1つの特性量の関数である評価指数を設定する。こ
の方法では、複数の遺伝子からなる遺伝子集団につい
て、遺伝子集団内の遺伝子を評価指数を用いて評価し、
最も評価のよい遺伝子を保存する。さらに、最適配合が
得られていないと判断される場合は、次に、遺伝子集団
において、評価のよい遺伝子ほど確率を高くして、残す
遺伝子を選択するステップと、次に、残した遺伝子の交
叉を行うステップと、さらに、遺伝子の突然変異を行う
ステップとからなり、こうして得られた遺伝子集団につ
いて前記の評価を行い、最適配合が得られるまで前記の
処理を繰り返す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータカラ
ーマッチングに関する。
ーマッチングに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーマッチング(調色)は、繊維製品
などを目的の色にするための使用色材(染料など)の選
択及びその色材組合わせにおける各色材の配合比率(配
合処方)などを求めるものである。コンピュータカラー
マッチングは、これをコンピュータにより計算で求める
ものである。通常、目的の色に合っているか否かの評価
は、アイソメリックマッチングの場合、目的の色の分光
反射率とコンピュータにより計算される色材配合の分光
反射率の差より求められる関数値(例えば、各波長の反
射率差の二乗値を合計した値や、各波長の反射率差に重
み付けを行って合計した値など)を評価して、これを最
小にするように色材の組合わせと配合比率の決定を行
う。また、メタメリズム(条件等色)マッチングの場
合、指定光源の下で目的の色とコンピュータにより計算
される色材配合の色との色差を評価して、これを最小に
するように色材の組合わせと配合比率の決定を行う。
などを目的の色にするための使用色材(染料など)の選
択及びその色材組合わせにおける各色材の配合比率(配
合処方)などを求めるものである。コンピュータカラー
マッチングは、これをコンピュータにより計算で求める
ものである。通常、目的の色に合っているか否かの評価
は、アイソメリックマッチングの場合、目的の色の分光
反射率とコンピュータにより計算される色材配合の分光
反射率の差より求められる関数値(例えば、各波長の反
射率差の二乗値を合計した値や、各波長の反射率差に重
み付けを行って合計した値など)を評価して、これを最
小にするように色材の組合わせと配合比率の決定を行
う。また、メタメリズム(条件等色)マッチングの場
合、指定光源の下で目的の色とコンピュータにより計算
される色材配合の色との色差を評価して、これを最小に
するように色材の組合わせと配合比率の決定を行う。
【0003】コンピュータカラーマッチングに使用され
ている最適解を求める一般的な従来の計算方法として、
目的の色の反射率と計算により求められる反射率の誤差
の二乗を最小にするように色材の配合比率を求める方法
(最小二乗法)を用いるものがある。また、次の色修正
方程式を使用して、目的の色彩値とある配合比率におけ
る色彩値との差△tを0とするように色材の配合比率を
変化させる方法などがある。 △t=B・△C
ている最適解を求める一般的な従来の計算方法として、
目的の色の反射率と計算により求められる反射率の誤差
の二乗を最小にするように色材の配合比率を求める方法
(最小二乗法)を用いるものがある。また、次の色修正
方程式を使用して、目的の色彩値とある配合比率におけ
る色彩値との差△tを0とするように色材の配合比率を
変化させる方法などがある。 △t=B・△C
【数式1】
【数式2】
【数式3】 ここに、X、Y、Zは色の3刺激値であり、△tは色彩
値の変化量であり、△Cは3つの色材の配合比率C1、
C2、C3の変化量である。
値の変化量であり、△Cは3つの色材の配合比率C1、
C2、C3の変化量である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のコンピュータカ
ラーマッチングでは、アイソメリックマッチングとメタ
メリズムマッチングのどちらかで計算を行うか、又は、
アイソメリックマッチングで計算した後に、メタメリズ
ムマッチングによる配合調整を行っていた。しかし、ア
イソメリックマッチングは、目的の色に使われている色
材と手持ちの色材がまったく同じであるごく限られた系
でしか使用できない。一般的な目的の色に使われている
色材と手持ちの色材が異なる系では、必ずしも調色者が
望む原色配合を得ることができない。また、メタメリズ
ムマッチングは、目的の色に同系色の色材が複数使用さ
れている場合、その配合バランスが極端に悪くなり、指
定光源の下では色差が一致するがメタメリズムが大きく
なってしまうことがある。例えば、手持ちの色材に目的
の色に用いられている色材が無い場合、条件等色又は等
色ができない場合は最近似色になる色材の組合せと配合
比率を求める必要がある。このような場合、従来の色差
のみを考慮するコンピュータカラーマッチングでは、し
ばしば調色者の感覚と異なる計算結果を出していた。ま
た、従来のコンピュータカラーマッチングは、通常は、
3つの色材の配合を決定するために使用されており、4
つの色材を用いる場合は精度の高い結果が得られず、再
現性が乏しかった。
ラーマッチングでは、アイソメリックマッチングとメタ
メリズムマッチングのどちらかで計算を行うか、又は、
アイソメリックマッチングで計算した後に、メタメリズ
ムマッチングによる配合調整を行っていた。しかし、ア
イソメリックマッチングは、目的の色に使われている色
材と手持ちの色材がまったく同じであるごく限られた系
でしか使用できない。一般的な目的の色に使われている
色材と手持ちの色材が異なる系では、必ずしも調色者が
望む原色配合を得ることができない。また、メタメリズ
ムマッチングは、目的の色に同系色の色材が複数使用さ
れている場合、その配合バランスが極端に悪くなり、指
定光源の下では色差が一致するがメタメリズムが大きく
なってしまうことがある。例えば、手持ちの色材に目的
の色に用いられている色材が無い場合、条件等色又は等
色ができない場合は最近似色になる色材の組合せと配合
比率を求める必要がある。このような場合、従来の色差
のみを考慮するコンピュータカラーマッチングでは、し
ばしば調色者の感覚と異なる計算結果を出していた。ま
た、従来のコンピュータカラーマッチングは、通常は、
3つの色材の配合を決定するために使用されており、4
つの色材を用いる場合は精度の高い結果が得られず、再
現性が乏しかった。
【0005】本発明の目的は、より実用的な色材の組合
わせ及びその配合比率が求められるコンピュータカラー
マッチング方法を提供することである。
わせ及びその配合比率が求められるコンピュータカラー
マッチング方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコンピュー
タカラーマッチング方法は、複数の色材の配合比率の組
み合わせを2進数化して表現したビット配列を遺伝子と
し、色の差を表す少なくとも1つの特性量の関数である
評価指数を設定し、複数の遺伝子からなる遺伝子集団に
ついて、遺伝子集団内の遺伝子を前記の評価指数を用い
て評価し、最も評価のよい遺伝子を保存するステップ
と、最適配合の遺伝子が得られていないと判断される場
合は、次に、前記の遺伝子集団において、評価のよい遺
伝子ほど確率を高くして、残す遺伝子を選択するステッ
プと、次に、残した遺伝子の交叉を行うステップと、さ
らに、遺伝子の突然変異を行うステップとからなり、こ
うして得られた遺伝子集団について前記の評価を行うス
テップに戻り、最適配合が得られるまで前記の処理を繰
り返す。好ましくは、前記の色の差を表す特性量の関数
は、分光反射率差の関数、メタメリズム関数、色彩関数
の少なくとも1つを含む。好ましくは、前記の色の差を
表す特性値はさらにフロップ値を含む。好ましくは、前
記の評価指数は、分光反射率差の関数、メタメリズム関
数、色彩関数のなかの少なくとも2つを重み付けて加算
したものである。好ましくは、前記の評価指数は、複数
の角度毎に求められた値を基に各角度の寄与率を考慮し
て決定される。好ましくは、初期遺伝子集団は、各色材
の100%配合と分光反射率データに基く初期値計算に
より得られた配合を含む。
タカラーマッチング方法は、複数の色材の配合比率の組
み合わせを2進数化して表現したビット配列を遺伝子と
し、色の差を表す少なくとも1つの特性量の関数である
評価指数を設定し、複数の遺伝子からなる遺伝子集団に
ついて、遺伝子集団内の遺伝子を前記の評価指数を用い
て評価し、最も評価のよい遺伝子を保存するステップ
と、最適配合の遺伝子が得られていないと判断される場
合は、次に、前記の遺伝子集団において、評価のよい遺
伝子ほど確率を高くして、残す遺伝子を選択するステッ
プと、次に、残した遺伝子の交叉を行うステップと、さ
らに、遺伝子の突然変異を行うステップとからなり、こ
うして得られた遺伝子集団について前記の評価を行うス
テップに戻り、最適配合が得られるまで前記の処理を繰
り返す。好ましくは、前記の色の差を表す特性量の関数
は、分光反射率差の関数、メタメリズム関数、色彩関数
の少なくとも1つを含む。好ましくは、前記の色の差を
表す特性値はさらにフロップ値を含む。好ましくは、前
記の評価指数は、分光反射率差の関数、メタメリズム関
数、色彩関数のなかの少なくとも2つを重み付けて加算
したものである。好ましくは、前記の評価指数は、複数
の角度毎に求められた値を基に各角度の寄与率を考慮し
て決定される。好ましくは、初期遺伝子集団は、各色材
の100%配合と分光反射率データに基く初期値計算に
より得られた配合を含む。
【0007】本発明に係るコンピュータ読取可能な記録
媒体は、複数の色材の配合比率の組み合わせを2進数化
して表現したビット配列を遺伝子とし、色の差を表す少
なくとも1つの特性量の関数である評価指数を設定し、
複数の遺伝子からなる遺伝子集団について、遺伝子集団
内の遺伝子を前記の評価指数を用いて評価し、最も評価
のよい遺伝子を保存するステップと、最適配合の遺伝子
が得られていないと判断される場合は、次に、前記の遺
伝子集団において、評価のよい遺伝子ほど確率を高くし
て、残す遺伝子を選択するステップと、次に、残した遺
伝子の交叉を行うステップと、さらに、遺伝子の突然変
異を行うステップとからなり、こうして得られた遺伝子
集団について前記の評価を行うステップに戻り、最適配
合が得られるまで前記の処理を繰り返すカラーマッチン
グプログラムを記録する。
媒体は、複数の色材の配合比率の組み合わせを2進数化
して表現したビット配列を遺伝子とし、色の差を表す少
なくとも1つの特性量の関数である評価指数を設定し、
複数の遺伝子からなる遺伝子集団について、遺伝子集団
内の遺伝子を前記の評価指数を用いて評価し、最も評価
のよい遺伝子を保存するステップと、最適配合の遺伝子
が得られていないと判断される場合は、次に、前記の遺
伝子集団において、評価のよい遺伝子ほど確率を高くし
て、残す遺伝子を選択するステップと、次に、残した遺
伝子の交叉を行うステップと、さらに、遺伝子の突然変
異を行うステップとからなり、こうして得られた遺伝子
集団について前記の評価を行うステップに戻り、最適配
合が得られるまで前記の処理を繰り返すカラーマッチン
グプログラムを記録する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の実施の形態を説明する。コンピュータカラーマッチ
ングにおいて、目的の色とコンピュータにより計算され
る色材配合の色の差を評価する。ここで、評価関数Gが
最小となるように色の差を評価する計算を行い、色材の
組合わせと配合比率の決定を行う。 G=√((α・IS)2+(β・M)2+(γ・D)2) (1) この式(1)において、ISは、分光反射率差△Rλの
関数であり、各波長の反射率差の二乗値を合計した値
や、次の式のように各波長の反射率差△Rλに重み付け
関数fλで重み付けを行って合計した値などである。 IS=(Σ(fλ・△Rλ)2) また、Mはメタメリズムの関数であり、指定光源と異な
る光源の下での条件等色指数Mである。異なる光源が複
数ある場合は、各光源の条件等色指数Miに対し次の式
で求められる。 M=√(ΣMi 2) また、Dは、色彩値の関数であり、明度の差△L、彩度
の差△C及び色相の差△Hについて各成分に重み付けを
行い色差として合成した値である。 D=√((fL・△L)2+(fC・△C)2+(fH・△H)2) ここに、fL、fC、fH は、各成分の重み付け関数であ
る。(なお、後で示す計算例では、fL=fC=fH=
1.0としている。)各成分の重み付けは自由に変更可
能とする。また、評価指数Gは、これら分光反射率差I
S、メタメリズム関数M、色彩関数Dの寄与率α、β、
γを自由に変更できるように定められる。
明の実施の形態を説明する。コンピュータカラーマッチ
ングにおいて、目的の色とコンピュータにより計算され
る色材配合の色の差を評価する。ここで、評価関数Gが
最小となるように色の差を評価する計算を行い、色材の
組合わせと配合比率の決定を行う。 G=√((α・IS)2+(β・M)2+(γ・D)2) (1) この式(1)において、ISは、分光反射率差△Rλの
関数であり、各波長の反射率差の二乗値を合計した値
や、次の式のように各波長の反射率差△Rλに重み付け
関数fλで重み付けを行って合計した値などである。 IS=(Σ(fλ・△Rλ)2) また、Mはメタメリズムの関数であり、指定光源と異な
る光源の下での条件等色指数Mである。異なる光源が複
数ある場合は、各光源の条件等色指数Miに対し次の式
で求められる。 M=√(ΣMi 2) また、Dは、色彩値の関数であり、明度の差△L、彩度
の差△C及び色相の差△Hについて各成分に重み付けを
行い色差として合成した値である。 D=√((fL・△L)2+(fC・△C)2+(fH・△H)2) ここに、fL、fC、fH は、各成分の重み付け関数であ
る。(なお、後で示す計算例では、fL=fC=fH=
1.0としている。)各成分の重み付けは自由に変更可
能とする。また、評価指数Gは、これら分光反射率差I
S、メタメリズム関数M、色彩関数Dの寄与率α、β、
γを自由に変更できるように定められる。
【0009】また、メタリックカラー、パールカラーな
どの場合に、角度により色が異なって見える。そのよう
な場合にマルチアングル型分光光度計を複数の角度で使
用する場合は、目的の色とコンピュータにより計算され
る色材配合の色との評価指数Gは、各角度毎に評価指数
Gを求めて、各角度の寄与率faを考慮して G=√(Σ(fa・Ga)2) とする。なお、さらに、評価指数Gの式(1)におい
て、第4の色の差を表す特性値としてフロップ値Fとそ
の寄与率δを追加できる。
どの場合に、角度により色が異なって見える。そのよう
な場合にマルチアングル型分光光度計を複数の角度で使
用する場合は、目的の色とコンピュータにより計算され
る色材配合の色との評価指数Gは、各角度毎に評価指数
Gを求めて、各角度の寄与率faを考慮して G=√(Σ(fa・Ga)2) とする。なお、さらに、評価指数Gの式(1)におい
て、第4の色の差を表す特性値としてフロップ値Fとそ
の寄与率δを追加できる。
【0010】本実施形態では、最適の色材配合を求める
手法として遺伝的アルゴリズムを適用した。遺伝的アル
ゴリズムでは、色材の配合比率をグレーコードの適用に
よりビット化して遺伝子として表現し、遺伝子の選択・
遺伝子の交叉・遺伝子の突然変異という過程を経ること
により評価指数Gを用いて最も良い遺伝子を選択する。
この遺伝子の評価に上記評価指数Gを適用する。この手
法により従来では求めることが難しかった最適解を見つ
けることが可能となった。
手法として遺伝的アルゴリズムを適用した。遺伝的アル
ゴリズムでは、色材の配合比率をグレーコードの適用に
よりビット化して遺伝子として表現し、遺伝子の選択・
遺伝子の交叉・遺伝子の突然変異という過程を経ること
により評価指数Gを用いて最も良い遺伝子を選択する。
この遺伝子の評価に上記評価指数Gを適用する。この手
法により従来では求めることが難しかった最適解を見つ
けることが可能となった。
【0011】次に、遺伝的アルゴリズムによるカラーマ
ッチング処理を説明する。ここで扱う「遺伝子」とは、
変数を2進数化したものを言う。コンピュータカラーマ
ッチングの場合は、色材(原色)の配合を2進数(グレ
ーコード)化して扱う。遺伝子の内容は、0または1の
ビット配列となり、ビット数が多いほど変数の有効桁数
が増える。例えば、1原色当たり14ビットで配合を遺
伝子化する場合、%配合の場合100/214=0.006
の精度で計算結果を得ることができる。白原色について
は、 白原色%=100−Σ有彩色% であるので、遺伝子には使用色材の有彩色配合のみセッ
トする。例えば、有彩色数が4色の場合、遺伝子のビッ
ト長は14ビット*4原色=56ビットとなる。次の遺
伝子配列の例では、最初の14ビットが第1の原色を表
し、次の14ビットが第2の原色を表し、次の14ビッ
トが第3の原色を表し、最後の14ビットが第4の原色
を表す。遺伝的アルゴリズムでは、2進コードをそのま
ま遺伝子として扱う方法と、2進コードをグレーコード
化して扱う方法の2通りある。ここでは、グレーコード
化した遺伝子を扱うこととする。
ッチング処理を説明する。ここで扱う「遺伝子」とは、
変数を2進数化したものを言う。コンピュータカラーマ
ッチングの場合は、色材(原色)の配合を2進数(グレ
ーコード)化して扱う。遺伝子の内容は、0または1の
ビット配列となり、ビット数が多いほど変数の有効桁数
が増える。例えば、1原色当たり14ビットで配合を遺
伝子化する場合、%配合の場合100/214=0.006
の精度で計算結果を得ることができる。白原色について
は、 白原色%=100−Σ有彩色% であるので、遺伝子には使用色材の有彩色配合のみセッ
トする。例えば、有彩色数が4色の場合、遺伝子のビッ
ト長は14ビット*4原色=56ビットとなる。次の遺
伝子配列の例では、最初の14ビットが第1の原色を表
し、次の14ビットが第2の原色を表し、次の14ビッ
トが第3の原色を表し、最後の14ビットが第4の原色
を表す。遺伝的アルゴリズムでは、2進コードをそのま
ま遺伝子として扱う方法と、2進コードをグレーコード
化して扱う方法の2通りある。ここでは、グレーコード
化した遺伝子を扱うこととする。
【0012】図1は、遺伝的アルゴリズムを用いるカラ
ーマッチングシステムの構成を示す。本システムは、C
PU、RAM、ROMなどを含むコンピュータ10と、
ディスプレイ装置12、キーボード14、マウス16な
どの入力デバイス、プリンタ18などの出力デバイス、
ハードディスク装置20、CD−ROM装置22などの
記録媒体を扱う装置を備える。また、色データを入力す
る測色機24が接続されるこの構成は、通常のコンピュ
ータシステムと同様である。コンピュータ10は、入力
デバイスによるユーザーの指示により、カラーマッチン
グ処理を行い、その結果はディスプレイ装置12に表示
される。
ーマッチングシステムの構成を示す。本システムは、C
PU、RAM、ROMなどを含むコンピュータ10と、
ディスプレイ装置12、キーボード14、マウス16な
どの入力デバイス、プリンタ18などの出力デバイス、
ハードディスク装置20、CD−ROM装置22などの
記録媒体を扱う装置を備える。また、色データを入力す
る測色機24が接続されるこの構成は、通常のコンピュ
ータシステムと同様である。コンピュータ10は、入力
デバイスによるユーザーの指示により、カラーマッチン
グ処理を行い、その結果はディスプレイ装置12に表示
される。
【0013】図2は、遺伝的アルゴリズムを用いたコン
ピュータカラーマッチングの処理のフローチャートであ
る。このフローは、図1のコンピュータ10により実行
され、そのコンピュータプログラムは、たとえば、ハー
ドディスク装置20、CD−ROM装置22などの記録
媒体に記録されている。以下に、コンピュータカラーマ
ッチングプログラムの内容を説明する。なお、以下の処
理における各種初期値はデフォルトファイルを使用して
設定される。
ピュータカラーマッチングの処理のフローチャートであ
る。このフローは、図1のコンピュータ10により実行
され、そのコンピュータプログラムは、たとえば、ハー
ドディスク装置20、CD−ROM装置22などの記録
媒体に記録されている。以下に、コンピュータカラーマ
ッチングプログラムの内容を説明する。なお、以下の処
理における各種初期値はデフォルトファイルを使用して
設定される。
【0014】まず、遺伝子の初期集団を作成する(S1
0)。集団内の遺伝子数(たとえば100)は予め決め
られる。初期遺伝子は、乱数により内容を決定するが、
その他に、色材の各原色100%配合と、分光反射率差
ISについて最小自乗法を用いる初期値計算により求ま
った配合とを遺伝子の初期集団に入れておく。遺伝子に
は、有彩色配合%をグレーコード化してセットする。白
原色は、 白原色%=100−Σ有彩色% として配合%を算出され、白原色の部分は遺伝子には書
き込まない。表1は、5つの有彩色材を用いる場合の遺
伝子初期集団の1例を示す。ここで、2の初期値は、白
原色の色材に対応する。
0)。集団内の遺伝子数(たとえば100)は予め決め
られる。初期遺伝子は、乱数により内容を決定するが、
その他に、色材の各原色100%配合と、分光反射率差
ISについて最小自乗法を用いる初期値計算により求ま
った配合とを遺伝子の初期集団に入れておく。遺伝子に
は、有彩色配合%をグレーコード化してセットする。白
原色は、 白原色%=100−Σ有彩色% として配合%を算出され、白原色の部分は遺伝子には書
き込まない。表1は、5つの有彩色材を用いる場合の遺
伝子初期集団の1例を示す。ここで、2の初期値は、白
原色の色材に対応する。
【表1】
【0015】次に、所定のループ回数を越えているか否
かを判定する(S12)。所定のループ回数はたとえば
1000であり、ループ回数を越えていれば、この計算
を終了する。所定のループ回数を越えていない場合、評
価指数Gにより遺伝子を評価する(S14)。ここで、
評価指数Gが小さいほど評価を高くする。そこで、ex
p(−G)で評価を行う。この評価は集団内の全遺伝子
について行う。ただし、有彩色%の和が100%を越え
る場合、評価を最低値とする。そして、最も評価のよい
遺伝子を保存しておく(S16)。
かを判定する(S12)。所定のループ回数はたとえば
1000であり、ループ回数を越えていれば、この計算
を終了する。所定のループ回数を越えていない場合、評
価指数Gにより遺伝子を評価する(S14)。ここで、
評価指数Gが小さいほど評価を高くする。そこで、ex
p(−G)で評価を行う。この評価は集団内の全遺伝子
について行う。ただし、有彩色%の和が100%を越え
る場合、評価を最低値とする。そして、最も評価のよい
遺伝子を保存しておく(S16)。
【0016】次に、最も評価のよい遺伝子のデータにつ
いて収束判定を行う(S18)。ループを繰り返しても
最も評価のよい遺伝子の置き換えが収束判定のための所
定回数以上行われなかった場合、最適配合が求まった
(収束した)ものとして計算を終了する。
いて収束判定を行う(S18)。ループを繰り返しても
最も評価のよい遺伝子の置き換えが収束判定のための所
定回数以上行われなかった場合、最適配合が求まった
(収束した)ものとして計算を終了する。
【0017】収束していないと判定されると、次に残す
遺伝子を選択するためのテーブルを作成する(S2
0)。ここで、集団内の遺伝子の数をNとし、集団内の
遺伝子iの評価をfiとすると、遺伝子iの累積確率qi
=は次のように計算される。 評価の合計 F=Σfi (i=1,N) 遺伝子iの累積確率 qi=Σfj/F (j=1,i) これをi=1〜Nまで繰り返す。qiは0〜1の実数と
なる。
遺伝子を選択するためのテーブルを作成する(S2
0)。ここで、集団内の遺伝子の数をNとし、集団内の
遺伝子iの評価をfiとすると、遺伝子iの累積確率qi
=は次のように計算される。 評価の合計 F=Σfi (i=1,N) 遺伝子iの累積確率 qi=Σfj/F (j=1,i) これをi=1〜Nまで繰り返す。qiは0〜1の実数と
なる。
【0018】次に、遺伝子の確率を用いて、残す遺伝子
を選択する(S22)。乱数r(0〜1の乱数)の値がq
i-1〜qiに入つている場合、遺伝子iを選択する。評価
の高い遺伝子ほどqi-1〜qiの範囲が大きくなるため、
選択される確率が高くなる。この操作をN回繰り返す。
この操作の結果、集団内の遺伝子の数は変わらないが、
評価の高い遺伝子が重複して存在する可能性が高くなり
集団全体の評価は向上する。
を選択する(S22)。乱数r(0〜1の乱数)の値がq
i-1〜qiに入つている場合、遺伝子iを選択する。評価
の高い遺伝子ほどqi-1〜qiの範囲が大きくなるため、
選択される確率が高くなる。この操作をN回繰り返す。
この操作の結果、集団内の遺伝子の数は変わらないが、
評価の高い遺伝子が重複して存在する可能性が高くなり
集団全体の評価は向上する。
【0019】次に、遺伝子交叉を行う(S24)。交叉
確率は予め決められている。乱数r(0〜1の乱数)≦交
叉確率の場合、親として遺伝子iを選択する。これを、
i=1,Nで繰り返す。選択された親遺伝子の数が奇数
の場合、最後に選択された遺伝子を捨て、親の数を偶数
にする。そして、親遺伝子を2組づつペアーにして乱数
により任意の位置でビット配列を交換する。1例を説明
すると、次の2つの親遺伝子において、乱数により交換
位置を決め、交換位置より後ろの配列を交換する。 親遺伝子1: 001001110101000110 親遺伝子2: 000101011101101110 この例では、交換位置は先頭から8ビット目である。そ
の結果、新遺伝子は次のようになる。 新遺伝子1: 001001111101101110 新遺伝子2: 000101010101000110
確率は予め決められている。乱数r(0〜1の乱数)≦交
叉確率の場合、親として遺伝子iを選択する。これを、
i=1,Nで繰り返す。選択された親遺伝子の数が奇数
の場合、最後に選択された遺伝子を捨て、親の数を偶数
にする。そして、親遺伝子を2組づつペアーにして乱数
により任意の位置でビット配列を交換する。1例を説明
すると、次の2つの親遺伝子において、乱数により交換
位置を決め、交換位置より後ろの配列を交換する。 親遺伝子1: 001001110101000110 親遺伝子2: 000101011101101110 この例では、交換位置は先頭から8ビット目である。そ
の結果、新遺伝子は次のようになる。 新遺伝子1: 001001111101101110 新遺伝子2: 000101010101000110
【0020】次に、遺伝子の突然変異を行う(S2
4)。ここで、突然変異確率はあらかじめ決められてい
る。遺伝子のビット配列に対して、乱数r(0〜1の乱
数)≦突然変異確率の場合、そのビットを反転させる。
この操作を遺伝子の全てのビットに対して行う。これ
を、同様に、集団内の全ての遺伝子に対して行う。突然
変異による遺伝子を含めることにより、準安定解でなく
真の解が得られる可能性が高くなる。最後に、最も良い
遺伝子の配合を戻す。そして、ステップS12に戻る。
突然変異の1例を説明すると、次の親遺伝子について、
たとえば先頭から8ビット目について、ビットを反転さ
せ、新遺伝子2を得る。 親遺伝子1: 00100111101101110 新遺伝子2: 00101100101000110
4)。ここで、突然変異確率はあらかじめ決められてい
る。遺伝子のビット配列に対して、乱数r(0〜1の乱
数)≦突然変異確率の場合、そのビットを反転させる。
この操作を遺伝子の全てのビットに対して行う。これ
を、同様に、集団内の全ての遺伝子に対して行う。突然
変異による遺伝子を含めることにより、準安定解でなく
真の解が得られる可能性が高くなる。最後に、最も良い
遺伝子の配合を戻す。そして、ステップS12に戻る。
突然変異の1例を説明すると、次の親遺伝子について、
たとえば先頭から8ビット目について、ビットを反転さ
せ、新遺伝子2を得る。 親遺伝子1: 00100111101101110 新遺伝子2: 00101100101000110
【0021】次に、サンプル1(濃茶色)とサンプル2
(赤色)を目的の色として、カラーマッチングの指定光源
をD−65光源とし、10゜視野を用いるとの条件で、
コンピュータカラーマッチング計算を実施した。サンプ
ル1では、白、赤−2、赤−3、赤−4、茶−1、青−
1、パール−1の7種の色材が使用される。また、サン
プル2では、白、赤−1、赤−2、青−1、黄−1、パ
ール−2の6種の色材が使用される。これらのサンプル
では、複数の同系色の色材が使用されている。ここで
は、次の評価指数G G=√((α・IS)2+(β・M)2+(γ・D)2) α=0.1、 β=0.0、 γ=0.9 を用いてカラーカラーマッチング計算を実施した。ここ
では、色彩値の関数Dがもっとも重視されている。その
他に、メタメリズムカラーマッチング計算(α=γ=0.
0)、アイソメリックカラーマッチング計算(β=γ=
0.0)によるカラーマッチング計算を行った。表1と表
2はその結果を示す。また、図3〜5は、サンプル1に
ついて反射率曲率とメタメリズムカラーマッチング計算
結果のグラフ、反射率曲率とアイソメリックカラーマッ
チング計算結果のグラフ、反射率曲率と評価指数Gを用
いたカラーマッチング計算結果のグラフである。同様
に、図6〜8は、サンプル2について反射率曲率とメタ
メリズムカラーマッチング計算結果のグラフ、反射率曲
率とアイソメリックカラーマッチング計算結果のグラ
フ、反射率曲率と評価指数Gを用いたカラーマッチング
計算結果のグラフである。なお、これらの図において、
破線は反射率曲線を示し、実線は計算結果を示す。
(赤色)を目的の色として、カラーマッチングの指定光源
をD−65光源とし、10゜視野を用いるとの条件で、
コンピュータカラーマッチング計算を実施した。サンプ
ル1では、白、赤−2、赤−3、赤−4、茶−1、青−
1、パール−1の7種の色材が使用される。また、サン
プル2では、白、赤−1、赤−2、青−1、黄−1、パ
ール−2の6種の色材が使用される。これらのサンプル
では、複数の同系色の色材が使用されている。ここで
は、次の評価指数G G=√((α・IS)2+(β・M)2+(γ・D)2) α=0.1、 β=0.0、 γ=0.9 を用いてカラーカラーマッチング計算を実施した。ここ
では、色彩値の関数Dがもっとも重視されている。その
他に、メタメリズムカラーマッチング計算(α=γ=0.
0)、アイソメリックカラーマッチング計算(β=γ=
0.0)によるカラーマッチング計算を行った。表1と表
2はその結果を示す。また、図3〜5は、サンプル1に
ついて反射率曲率とメタメリズムカラーマッチング計算
結果のグラフ、反射率曲率とアイソメリックカラーマッ
チング計算結果のグラフ、反射率曲率と評価指数Gを用
いたカラーマッチング計算結果のグラフである。同様
に、図6〜8は、サンプル2について反射率曲率とメタ
メリズムカラーマッチング計算結果のグラフ、反射率曲
率とアイソメリックカラーマッチング計算結果のグラ
フ、反射率曲率と評価指数Gを用いたカラーマッチング
計算結果のグラフである。なお、これらの図において、
破線は反射率曲線を示し、実線は計算結果を示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】計算結果によれば、メタメリズムカラーマ
ッチング計算(α=γ=0.0)では、指定光源下の色差
は小さくなっているが他の光源での色差が大きくなって
いるためメタメリズムが発生している。また、アイソメ
リックカラーマッチング計算(β=γ=0.0)では、反
射率差は小さくなっているが、色差が残っている。評価
指数G(α=0.1、β=0.0、γ=0.9)を用いて
カラーマッチング計算を実施することにより、最もよい
結果が得られ、指定光源下での色差が小さく、かつメタ
メリズムの少ない色材配合比率を求めることができてい
る。
ッチング計算(α=γ=0.0)では、指定光源下の色差
は小さくなっているが他の光源での色差が大きくなって
いるためメタメリズムが発生している。また、アイソメ
リックカラーマッチング計算(β=γ=0.0)では、反
射率差は小さくなっているが、色差が残っている。評価
指数G(α=0.1、β=0.0、γ=0.9)を用いて
カラーマッチング計算を実施することにより、最もよい
結果が得られ、指定光源下での色差が小さく、かつメタ
メリズムの少ない色材配合比率を求めることができてい
る。
【0025】なお、従来のコンピュータカラーマッチン
グは、通常は、3つの色材の配合を決定するために使用
されており、メタメリズムカラーマッチング計算におい
てもアイソメリックカラーマッチング計算においても、
4つの色材を用いる場合は精度の高い結果が得らず、再
現性が乏しかった。したがって、サンプル1、2のよう
な多数の色材の配合結果を得ることができなかった。本
発明では、メタメリズムカラーマッチング計算もアイソ
メリックカラーマッチング計算も可能である。さらに、
一般的な評価指数Gを用いて配合結果を計算できる。
グは、通常は、3つの色材の配合を決定するために使用
されており、メタメリズムカラーマッチング計算におい
てもアイソメリックカラーマッチング計算においても、
4つの色材を用いる場合は精度の高い結果が得らず、再
現性が乏しかった。したがって、サンプル1、2のよう
な多数の色材の配合結果を得ることができなかった。本
発明では、メタメリズムカラーマッチング計算もアイソ
メリックカラーマッチング計算も可能である。さらに、
一般的な評価指数Gを用いて配合結果を計算できる。
【0026】本実施形態では、評価指数Gを自由に設定
することにより、今まで苦手とされていた色に対しても
調色者の感覚や希望に合わせたコンピュータカラーマッ
チングが可能となった。例えば、手持ちの色材に目的の
色に用いられている色材が無い場合、条件等色又は等色
ができない場合は最近似色になる色材の組合せと配合比
率を求める必要がある。このような場合、従来の色差Δ
E=√(△L2+△C2+△H2)のみを考慮する手法で
は、しばしば調色者の感覚と異なる計算結果を出してい
た。しかし、本実施形態では、このような場合、評価指
数Gの色彩関数Dとメタメリズム関数Mを調整すること
により、調色者が希望する色材の組合せと配合比率を得
られるようになった。また、マルチアングル型分光光度
計を使用する場合、希望する角度のGaの寄与率を高め
ることにより、希望する角度により合った色材の組合せ
と配合比率を求めることができるようになった。
することにより、今まで苦手とされていた色に対しても
調色者の感覚や希望に合わせたコンピュータカラーマッ
チングが可能となった。例えば、手持ちの色材に目的の
色に用いられている色材が無い場合、条件等色又は等色
ができない場合は最近似色になる色材の組合せと配合比
率を求める必要がある。このような場合、従来の色差Δ
E=√(△L2+△C2+△H2)のみを考慮する手法で
は、しばしば調色者の感覚と異なる計算結果を出してい
た。しかし、本実施形態では、このような場合、評価指
数Gの色彩関数Dとメタメリズム関数Mを調整すること
により、調色者が希望する色材の組合せと配合比率を得
られるようになった。また、マルチアングル型分光光度
計を使用する場合、希望する角度のGaの寄与率を高め
ることにより、希望する角度により合った色材の組合せ
と配合比率を求めることができるようになった。
【0027】また、上述の反射率差についての最小二乗
法を用いる方法や、色彩値について差を0にする方法
は、従来のアイソメリックマッチングやメタメリズムマ
ッチングでは有効であるが、評価指数Gを最小とする色
材の配合比率を求めるには不向きである。また、二分法
やショットガン法による配合探索方法が試みられている
が、準安定解が得られることがあり、必ずしも最小値の
評価指数の色材の配合比率が得られるとは限らなかっ
た。本実施形態では、遺伝的アルゴリズムを用いること
により、最適の配合比率が求められる。
法を用いる方法や、色彩値について差を0にする方法
は、従来のアイソメリックマッチングやメタメリズムマ
ッチングでは有効であるが、評価指数Gを最小とする色
材の配合比率を求めるには不向きである。また、二分法
やショットガン法による配合探索方法が試みられている
が、準安定解が得られることがあり、必ずしも最小値の
評価指数の色材の配合比率が得られるとは限らなかっ
た。本実施形態では、遺伝的アルゴリズムを用いること
により、最適の配合比率が求められる。
【0028】
【発明の効果】コンピュータカラーマッチングにおい
て、遺伝的アルゴリズムを用いることにより、準安定解
でなく真の解が得られる。評価指数を自由に設定するこ
とにより、調色者の感覚に合った評価方法を用いて、今
まで苦手とされていた色に対しても調色者の感覚や希望
に合わせたコンピュータカラーマッチングが可能とな
る。これにより、より実用的な色材の組合わせ及びその
配合比率が求められる。
て、遺伝的アルゴリズムを用いることにより、準安定解
でなく真の解が得られる。評価指数を自由に設定するこ
とにより、調色者の感覚に合った評価方法を用いて、今
まで苦手とされていた色に対しても調色者の感覚や希望
に合わせたコンピュータカラーマッチングが可能とな
る。これにより、より実用的な色材の組合わせ及びその
配合比率が求められる。
【図1】 コンピュータシステムの図
【図2】 遺伝的アルゴリズムを用いたコンピュータカ
ラーマッチングの処理のフローチャート
ラーマッチングの処理のフローチャート
【図3】 サンプル1について反射率曲率とメタメリズ
ムマッチング計算結果のグラフ
ムマッチング計算結果のグラフ
【図4】 サンプル1について反射率曲率とアイソメリ
ックマッチング計算結果のグラフ
ックマッチング計算結果のグラフ
【図5】 サンプル1について反射率曲率と評価指数を
用いたマッチング計算結果のグラフ
用いたマッチング計算結果のグラフ
【図6】 サンプル2について反射率曲率とメタメリズ
ムマッチング計算結果のグラフ
ムマッチング計算結果のグラフ
【図7】 サンプル2について反射率曲率とアイソメリ
ックマッチング計算結果のグラフ
ックマッチング計算結果のグラフ
【図8】 サンプル2について反射率曲率と評価指数を
用いたマッチング計算結果のグラフ
用いたマッチング計算結果のグラフ
10 コンピュータ、 12 ディスプレイ装置、
20 ハードディスク装置、 22 CD−ROM
装置。
20 ハードディスク装置、 22 CD−ROM
装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 C12N 15/00 A Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA11 HA19 4B029 AA07 AA23 BB20 FA10 5B057 AA10 CA01 CA08 CA16 CB01 CB08 CB16 CE11 CE17 DB02 DB06 DC25 5C077 MP08 PP31 PP33 PP43 PP47 PP57 PQ12 5C079 KA15 LA02 LA31 MA01 MA11 NA15
Claims (7)
- 【請求項1】 複数の色材の配合比率の組み合わせを2
進数化して表現したビット配列を遺伝子とし、色の差を
表す少なくとも1つの特性量の関数である評価指数を設
定し、 複数の遺伝子からなる遺伝子集団について、遺伝子集団
内の遺伝子を前記の評価指数を用いて評価し、最も評価
のよい遺伝子を保存するステップと、 最適配合の遺伝子が得られていないと判断される場合
は、次に、前記の遺伝子集団において、評価のよい遺伝
子ほど確率を高くして、残す遺伝子を選択するステップ
と、 次に、残した遺伝子の交叉を行うステップと、 さらに、遺伝子の突然変異を行うステップとからなり、 こうして得られた遺伝子集団について前記の評価を行う
ステップに戻り、最適配合が得られるまで前記の処理を
繰り返すコンピュータカラーマッチング方法。 - 【請求項2】 前記の色の差を表す特性量の関数は、分
光反射率差の関数、メタメリズム関数、色彩関数の少な
くとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載され
たコンピュータカラーマッチング方法。 - 【請求項3】 前記の評価指数は、分光反射率差の関
数、メタメリズム関数、色彩関数のなかの少なくとも2
つを重み付けて加算したものであることを特徴とする請
求項1に記載されたコンピュータカラーマッチング方
法。 - 【請求項4】 前記の色の差を表す特性量の関数はさら
にフロップ値を含むことを特徴とする請求項2または3
に記載されたコンピュータカラーマッチング方法。 - 【請求項5】 前記の評価指数は、複数の角度毎に求め
られた値を基に各角度の寄与率を考慮して決定されるこ
とを特徴とする請求項1に記載されたコンピュータカラ
ーマッチング方法。 - 【請求項6】 初期遺伝子集団は、各色材の100%配
合と分光反射率データに基く初期値計算により得られた
配合を含むことを特徴とする請求項1に記載されたコン
ピュータカラーマッチング方法。 - 【請求項7】 複数の色材の配合比率の組み合わせを2
進数化して表現したビット配列を遺伝子とし、色の差を
表す少なくとも1つの特性量の関数である評価指数を設
定し、 複数の遺伝子からなる遺伝子集団について、遺伝子集団
内の遺伝子を前記の評価指数を用いて評価し、最も評価
のよい遺伝子を保存するステップと、 最適配合の遺伝子が得られていないと判断される場合
は、次に、前記の遺伝子集団において、評価のよい遺伝
子ほど確率を高くして、残す遺伝子を選択するステップ
と、 次に、残した遺伝子の交叉を行うステップと、 さらに、遺伝子の突然変異を行うステップとからなり、 こうして得られた遺伝子集団について前記の評価を行う
ステップに戻り、最適配合が得られるまで前記の処理を
繰り返すカラーマッチングプログラムを記録するコンピ
ュータ読取可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000228860A JP2002042105A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | コンピュータカラーマッチング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000228860A JP2002042105A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | コンピュータカラーマッチング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002042105A true JP2002042105A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18722077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000228860A Pending JP2002042105A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | コンピュータカラーマッチング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002042105A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006334945A (ja) * | 2005-06-02 | 2006-12-14 | Seiko Epson Corp | 指定色を再現するインク量の組み合わせの決定 |
JP2012515950A (ja) * | 2008-10-31 | 2012-07-12 | ピーピージー インダストリーズ オハイオ,インコーポレイテッド | ビジュアルディスプレイを用いる調色選択プロセス |
CN102750403A (zh) * | 2012-05-28 | 2012-10-24 | 嘉兴学院 | 一种色纺纱配色的配方筛选与修正方法 |
JP2014521263A (ja) * | 2011-07-11 | 2014-08-25 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 自動適応型画像シャープ化 |
JP2017508952A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-03-30 | ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBASF Coatings GmbH | 色処方を決定するための方法及びシステム |
WO2019074096A1 (ja) * | 2017-10-13 | 2019-04-18 | 大日精化工業株式会社 | 成形品セット、コンピュータカラーマッチングシステム、データベース、及び、成形品セットの製造方法 |
CN118736062A (zh) * | 2024-09-04 | 2024-10-01 | 深圳润方创新技术有限公司 | 一种儿童电子画板自动配色方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04235322A (ja) * | 1991-01-10 | 1992-08-24 | Kurabo Ind Ltd | カラーマッチング方法およびその装置 |
JPH05296836A (ja) * | 1992-04-16 | 1993-11-12 | Kurabo Ind Ltd | カラーマッチング方法およびその装置 |
JPH10513290A (ja) * | 1995-01-31 | 1998-12-15 | 松下電器産業株式会社 | 比率予測システムと混合物生成方法 |
-
2000
- 2000-07-28 JP JP2000228860A patent/JP2002042105A/ja active Pending
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CN102750403A (zh) * | 2012-05-28 | 2012-10-24 | 嘉兴学院 | 一种色纺纱配色的配方筛选与修正方法 |
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JP2017508952A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-03-30 | ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBASF Coatings GmbH | 色処方を決定するための方法及びシステム |
WO2019074096A1 (ja) * | 2017-10-13 | 2019-04-18 | 大日精化工業株式会社 | 成形品セット、コンピュータカラーマッチングシステム、データベース、及び、成形品セットの製造方法 |
CN118736062A (zh) * | 2024-09-04 | 2024-10-01 | 深圳润方创新技术有限公司 | 一种儿童电子画板自动配色方法 |
CN118736062B (zh) * | 2024-09-04 | 2025-03-18 | 深圳润方创新技术有限公司 | 一种儿童电子画板自动配色方法 |
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