JP2002040977A - 陰極線管および画像制御装置 - Google Patents
陰極線管および画像制御装置Info
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/48—Electron guns
- H01J29/51—Arrangements for controlling convergence of a plurality of beams by means of electric field only
-
- G—PHYSICS
- G09—EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
- G09G—ARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
- G09G1/00—Control arrangements or circuits, of interest only in connection with cathode-ray tube indicators; General aspects or details, e.g. selection emphasis on particular characters, dashed line or dotted line generation; Preprocessing of data
- G09G1/20—Control arrangements or circuits, of interest only in connection with cathode-ray tube indicators; General aspects or details, e.g. selection emphasis on particular characters, dashed line or dotted line generation; Preprocessing of data using multi-beam tubes
-
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- G09G2320/00—Control of display operating conditions
- G09G2320/02—Improving the quality of display appearance
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 マルチビーム電子銃を用いた画像表示を良好
に行うことができるようにする。 【解決手段】 電子銃31は、マルチビーム方式の構成
となっており、各色について上段と下段から2つの電子
ビームを放射する。上段の電子ビーム群1bと下段の電
子ビーム群1aとで、全体として単一の合成画面を形成
する。上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1
aとによって形成される全ての走査画面の画歪みを、画
像データを直接的に補正することにより補正する。この
とき、画像データの補正を、各電子ビーム用のデータに
対して全て独立して行うと共に、画素の配列状態を時間
的且つ空間的に変化させることにより行う。
に行うことができるようにする。 【解決手段】 電子銃31は、マルチビーム方式の構成
となっており、各色について上段と下段から2つの電子
ビームを放射する。上段の電子ビーム群1bと下段の電
子ビーム群1aとで、全体として単一の合成画面を形成
する。上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1
aとによって形成される全ての走査画面の画歪みを、画
像データを直接的に補正することにより補正する。この
とき、画像データの補正を、各電子ビーム用のデータに
対して全て独立して行うと共に、画素の配列状態を時間
的且つ空間的に変化させることにより行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチビーム電子
銃方式の陰極線管および陰極線管における画像制御装置
に関する。
銃方式の陰極線管および陰極線管における画像制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、テレビジョン受像機やコンピ
ュータ用のモニタ装置等には、陰極線管(CRT;Cath
ode Ray Tube)が広く使用されている。陰極線管は、管
内(陰極線管内部)に備えられた電子銃から蛍光面に向
けて電子ビームを放射すると共に、電子ビームを偏向ヨ
ーク等で電磁的に偏向させることにより、管面に電子ビ
ームの走査に応じた走査画面を形成するものである。こ
のとき、カラー表示用の陰極線管であれば、一般に、1
つの電子銃内に3つのカソードを有し、そのカソードか
ら赤(R;Red)、緑(G;Green)および青(B;Blu
e)用の3本の電子ビームを放射するようになってい
る。従って、通常の陰極線管では、1つの色に対して1
本の電子ビームによって画面が形成される。しかしなが
ら、最近では、1つの色に対して複数の電子ビームを放
射して全体として1つの画面を形成するようなものが考
案されている。これは、例えば1つの電子銃から、赤
用、緑用および青用の3つの色用の電子ビームを各色に
ついて2本ずつ、合計3×2=6本の電子ビームを放射
して、全体として1つの画面を形成するものである。こ
のように各色で複数の電子ビームを放射するようになさ
れた電子銃は、「マルチビーム電子銃」とも呼ばれる。
マルチビーム電子銃に関連する技術については、例え
ば、特表平8−506923号公報および特開平11−
16504号公報等において開示されている。
ュータ用のモニタ装置等には、陰極線管(CRT;Cath
ode Ray Tube)が広く使用されている。陰極線管は、管
内(陰極線管内部)に備えられた電子銃から蛍光面に向
けて電子ビームを放射すると共に、電子ビームを偏向ヨ
ーク等で電磁的に偏向させることにより、管面に電子ビ
ームの走査に応じた走査画面を形成するものである。こ
のとき、カラー表示用の陰極線管であれば、一般に、1
つの電子銃内に3つのカソードを有し、そのカソードか
ら赤(R;Red)、緑(G;Green)および青(B;Blu
e)用の3本の電子ビームを放射するようになってい
る。従って、通常の陰極線管では、1つの色に対して1
本の電子ビームによって画面が形成される。しかしなが
ら、最近では、1つの色に対して複数の電子ビームを放
射して全体として1つの画面を形成するようなものが考
案されている。これは、例えば1つの電子銃から、赤
用、緑用および青用の3つの色用の電子ビームを各色に
ついて2本ずつ、合計3×2=6本の電子ビームを放射
して、全体として1つの画面を形成するものである。こ
のように各色で複数の電子ビームを放射するようになさ
れた電子銃は、「マルチビーム電子銃」とも呼ばれる。
マルチビーム電子銃に関連する技術については、例え
ば、特表平8−506923号公報および特開平11−
16504号公報等において開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カラー表示
用の電子銃においては、物理的に、各色用のカソードを
全て同一軸上に設けることは不可能である。例えば、緑
用のカソードを中心に配置したとすると、赤用および青
用のカソードは、緑用のカソードの中心軸に対して離れ
た状態で(離軸して)配置されることになる。従って、
電子銃からは、赤用および青用の電子ビームが、緑用の
電子ビームに対して離軸した状態で出射される。このよ
うな状態で電子ビームが出射されると、各色用の電子ビ
ームが、偏向ヨーク等によりそれぞれ異なる電磁場の影
響を受け、その収束位置が一致しにくくなる。しかしな
がら、陰極線管において、原画像を管面上に正確に再現
するためには、原則的に各色用の電子ビームの収束位置
が管面上でほぼ一致していなければならない。このよう
に管面上において各色用の電子ビームの位置がずれる現
象は、「ミスコンバージェンス」と呼ばれている。ま
た、陰極線管においては、構造上、「画歪み」と呼ばれ
る現象が生じることが知られており、通常、画面周辺部
に向かうに従い、画像が歪んでしまうという問題があ
る。カラー表示用の電子銃では、上述のように電子ビー
ムが各色で異なる位置から出射されるため、通常、各色
毎に異なる画歪みが生じることになる。ところで、マル
チビーム電子銃方式の陰極線管においては、一般的な陰
極線管に比べて多くの走査画面が形成され、各走査画面
が適正に合成されている必要がある。しかしながら、各
走査画面でミスコンバージェンスや画歪みが存在する
と、走査画面が適正に合成されず、画像品位が著しく低
下するおそれがあるので好ましくない。
用の電子銃においては、物理的に、各色用のカソードを
全て同一軸上に設けることは不可能である。例えば、緑
用のカソードを中心に配置したとすると、赤用および青
用のカソードは、緑用のカソードの中心軸に対して離れ
た状態で(離軸して)配置されることになる。従って、
電子銃からは、赤用および青用の電子ビームが、緑用の
電子ビームに対して離軸した状態で出射される。このよ
うな状態で電子ビームが出射されると、各色用の電子ビ
ームが、偏向ヨーク等によりそれぞれ異なる電磁場の影
響を受け、その収束位置が一致しにくくなる。しかしな
がら、陰極線管において、原画像を管面上に正確に再現
するためには、原則的に各色用の電子ビームの収束位置
が管面上でほぼ一致していなければならない。このよう
に管面上において各色用の電子ビームの位置がずれる現
象は、「ミスコンバージェンス」と呼ばれている。ま
た、陰極線管においては、構造上、「画歪み」と呼ばれ
る現象が生じることが知られており、通常、画面周辺部
に向かうに従い、画像が歪んでしまうという問題があ
る。カラー表示用の電子銃では、上述のように電子ビー
ムが各色で異なる位置から出射されるため、通常、各色
毎に異なる画歪みが生じることになる。ところで、マル
チビーム電子銃方式の陰極線管においては、一般的な陰
極線管に比べて多くの走査画面が形成され、各走査画面
が適正に合成されている必要がある。しかしながら、各
走査画面でミスコンバージェンスや画歪みが存在する
と、走査画面が適正に合成されず、画像品位が著しく低
下するおそれがあるので好ましくない。
【0004】従来、ミスコンバージェンスや画歪みの補
正は、補正用の偏向ヨークを追加したり、4極や6極の
ピュリティマグネット(またはリングマグネット)を配
置して、管内の磁界を最適化することにより行ってい
た。しかしながら、このような従来の補正方法では、ミ
スコンバージェンスや画歪みを完全には補正することは
困難である。特に、マルチビーム電子銃を用いた陰極線
管では、補正すべき電子ビームの数が通常より多いた
め、磁界を調整することによる従来の補正方法では、事
実上、画歪みやミスコンバージェンスを完全に無くすこ
とはできない。
正は、補正用の偏向ヨークを追加したり、4極や6極の
ピュリティマグネット(またはリングマグネット)を配
置して、管内の磁界を最適化することにより行ってい
た。しかしながら、このような従来の補正方法では、ミ
スコンバージェンスや画歪みを完全には補正することは
困難である。特に、マルチビーム電子銃を用いた陰極線
管では、補正すべき電子ビームの数が通常より多いた
め、磁界を調整することによる従来の補正方法では、事
実上、画歪みやミスコンバージェンスを完全に無くすこ
とはできない。
【0005】例えば、図20に示したように、マルチビ
ーム電子銃から、赤用、緑用および青用の3つの色用の
電子ビーム群111,112が、上下に2つ出射されて
いる場合について説明する。このとき、管内において、
上から下に向かう磁界分布110があったとすると、上
側の電子ビーム群111(R1,G1,B1)と下側の
電子ビーム群112(R2,G2,B2)とが共に、左
側(図20のX方向)に移動させられる。また逆方向の
磁界分布があったとすると、各電子ビーム群111,1
12が共に、右側(図20の−X方向)に移動させられ
る。このように、磁界分布110の方向を種々変えるこ
とにより、電子ビームを種々の方向に移動させることが
可能である。しかしながら、磁界分布110の調整だけ
では、所望とする方向に電子ビームを移動させることが
できない場合がある。例えば、上側の電子ビーム群11
1と下側の電子ビーム群112とを、同時に互いに反対
方向に移動させることは困難である。特に、6本全ての
電子ビームを同時に異なる方向に移動させることは事実
上不可能である。6本全ての電子ビームを同時に異なる
方向に移動させるためには、各電子ビーム毎に異なる方
向に最適化された磁界を発生させなければならないため
である。
ーム電子銃から、赤用、緑用および青用の3つの色用の
電子ビーム群111,112が、上下に2つ出射されて
いる場合について説明する。このとき、管内において、
上から下に向かう磁界分布110があったとすると、上
側の電子ビーム群111(R1,G1,B1)と下側の
電子ビーム群112(R2,G2,B2)とが共に、左
側(図20のX方向)に移動させられる。また逆方向の
磁界分布があったとすると、各電子ビーム群111,1
12が共に、右側(図20の−X方向)に移動させられ
る。このように、磁界分布110の方向を種々変えるこ
とにより、電子ビームを種々の方向に移動させることが
可能である。しかしながら、磁界分布110の調整だけ
では、所望とする方向に電子ビームを移動させることが
できない場合がある。例えば、上側の電子ビーム群11
1と下側の電子ビーム群112とを、同時に互いに反対
方向に移動させることは困難である。特に、6本全ての
電子ビームを同時に異なる方向に移動させることは事実
上不可能である。6本全ての電子ビームを同時に異なる
方向に移動させるためには、各電子ビーム毎に異なる方
向に最適化された磁界を発生させなければならないため
である。
【0006】このように、磁界を調整することのみで
は、各電子ビームを独立して任意の方向に移動させるこ
とができないので、ミスコンバージェンスや画歪みを完
全に無くすことはできない。なお、偏向系による補正以
外にも、電子銃のカソードに入力する映像信号をアナロ
グ的に変調することで、映像信号を補正し、画歪みの改
善を行うことが考えられる。しかしながら、このような
アナログ的な信号補正方法では、同一走査線上すなわち
横(水平)方向の画歪みの補正は可能であるが、縦(垂
直)方向の画歪みの補正は困難であり、十分な画歪みの
補正を行うことはできないという問題がある。
は、各電子ビームを独立して任意の方向に移動させるこ
とができないので、ミスコンバージェンスや画歪みを完
全に無くすことはできない。なお、偏向系による補正以
外にも、電子銃のカソードに入力する映像信号をアナロ
グ的に変調することで、映像信号を補正し、画歪みの改
善を行うことが考えられる。しかしながら、このような
アナログ的な信号補正方法では、同一走査線上すなわち
横(水平)方向の画歪みの補正は可能であるが、縦(垂
直)方向の画歪みの補正は困難であり、十分な画歪みの
補正を行うことはできないという問題がある。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、マルチビーム電子銃を用いた画像表
示を良好に行うことができるようにした陰極線管および
画像制御装置を提供することにある。
ので、その目的は、マルチビーム電子銃を用いた画像表
示を良好に行うことができるようにした陰極線管および
画像制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による陰極線管
は、少なくとも1つの色用のカソードを含んで構成され
たカソード群を複数有し、各カソードから、映像信号に
応じた電子ビームを放射する電子銃と、電子銃の各カソ
ードから放射された複数の電子ビームの走査によって複
数の走査画面が形成されると共に、複数の走査画面が全
体的に合成されることにより単一の画面が形成される画
像表示部とを備えている。本発明による陰極線管は、ま
た、画像表示部に表示された画像に基づいて得られた、
画像の表示状態を補正するための補正用データを記憶す
る補正用データ記憶手段と、一次元的に入力された映像
信号を、離散化された2次元の画像データに変換する変
換手段と、画像表示部に画像表示を行ったときに、複数
の走査画面が位置的に適正に合成されて表示されるよう
に、補正用データ記憶手段に記憶された補正用データに
基づいて、変換手段により変換された2次元の画像デー
タにおける画素の配列状態を、各カソード毎に時間的且
つ空間的に変化させて補正した後、その補正後の画像デ
ータを、再び表示用の映像信号に変換して出力する制御
を行う位置制御手段とを備えている。
は、少なくとも1つの色用のカソードを含んで構成され
たカソード群を複数有し、各カソードから、映像信号に
応じた電子ビームを放射する電子銃と、電子銃の各カソ
ードから放射された複数の電子ビームの走査によって複
数の走査画面が形成されると共に、複数の走査画面が全
体的に合成されることにより単一の画面が形成される画
像表示部とを備えている。本発明による陰極線管は、ま
た、画像表示部に表示された画像に基づいて得られた、
画像の表示状態を補正するための補正用データを記憶す
る補正用データ記憶手段と、一次元的に入力された映像
信号を、離散化された2次元の画像データに変換する変
換手段と、画像表示部に画像表示を行ったときに、複数
の走査画面が位置的に適正に合成されて表示されるよう
に、補正用データ記憶手段に記憶された補正用データに
基づいて、変換手段により変換された2次元の画像デー
タにおける画素の配列状態を、各カソード毎に時間的且
つ空間的に変化させて補正した後、その補正後の画像デ
ータを、再び表示用の映像信号に変換して出力する制御
を行う位置制御手段とを備えている。
【0009】また、本発明による画像制御装置は、少な
くとも1つの色用のカソードを含んで構成されたカソー
ド群を複数有し、各カソードから、映像信号に応じた電
子ビームを放射する電子銃と、電子銃の各カソードから
放射された複数の電子ビームの走査によって複数の走査
画面が形成されると共に、複数の走査画面が全体的に合
成されることにより単一の画面が形成される画像表示部
とを備えた陰極線管における画像の表示制御を行うもの
である。本発明による画像制御装置は、画像表示部に表
示された画像に基づいて得られた、画像の表示状態を補
正するための補正用データを記憶する補正用データ記憶
手段と、一次元的に入力された映像信号を、離散化され
た2次元の画像データに変換する変換手段と、画像表示
部に画像表示を行ったときに、複数の走査画面が位置的
に適正に合成されて表示されるように、補正用データ記
憶手段に記憶された補正用データに基づいて、変換手段
により変換された2次元の画像データにおける画素の配
列状態を、各カソード毎に時間的且つ空間的に変化させ
て補正した後、その補正後の画像データを、再び表示用
の映像信号に変換して出力する制御を行う位置制御手段
とを備えている。
くとも1つの色用のカソードを含んで構成されたカソー
ド群を複数有し、各カソードから、映像信号に応じた電
子ビームを放射する電子銃と、電子銃の各カソードから
放射された複数の電子ビームの走査によって複数の走査
画面が形成されると共に、複数の走査画面が全体的に合
成されることにより単一の画面が形成される画像表示部
とを備えた陰極線管における画像の表示制御を行うもの
である。本発明による画像制御装置は、画像表示部に表
示された画像に基づいて得られた、画像の表示状態を補
正するための補正用データを記憶する補正用データ記憶
手段と、一次元的に入力された映像信号を、離散化され
た2次元の画像データに変換する変換手段と、画像表示
部に画像表示を行ったときに、複数の走査画面が位置的
に適正に合成されて表示されるように、補正用データ記
憶手段に記憶された補正用データに基づいて、変換手段
により変換された2次元の画像データにおける画素の配
列状態を、各カソード毎に時間的且つ空間的に変化させ
て補正した後、その補正後の画像データを、再び表示用
の映像信号に変換して出力する制御を行う位置制御手段
とを備えている。
【0010】本発明による陰極線管および画像制御装置
では、一次元的に入力された映像信号が、変換手段にお
いて、離散化された2次元の画像データに変換される。
また、補正用データ記憶手段に、画像表示部に表示され
た画像に基づいて得られた、画像の表示状態を補正する
ための補正用データが記憶される。さらに、位置制御手
段によって、画像表示部に画像表示を行ったときに、複
数の走査画面が位置的に適正に合成されて表示されるよ
うに、2次元の画像データにおける画素の配列状態が、
補正用データに基づいて、各カソード毎に時間的且つ空
間的に変化させられて補正される。その後、補正後の画
像データは、位置制御手段によって、再び表示用の映像
信号に変換して出力される。画像表示部には、補正後の
表示用の映像信号に基づいて放射された複数の電子ビー
ムの走査によって、複数の走査画面が形成されると共
に、複数の走査画面が全体的に合成されることにより単
一の画面が形成され、画像が表示される。
では、一次元的に入力された映像信号が、変換手段にお
いて、離散化された2次元の画像データに変換される。
また、補正用データ記憶手段に、画像表示部に表示され
た画像に基づいて得られた、画像の表示状態を補正する
ための補正用データが記憶される。さらに、位置制御手
段によって、画像表示部に画像表示を行ったときに、複
数の走査画面が位置的に適正に合成されて表示されるよ
うに、2次元の画像データにおける画素の配列状態が、
補正用データに基づいて、各カソード毎に時間的且つ空
間的に変化させられて補正される。その後、補正後の画
像データは、位置制御手段によって、再び表示用の映像
信号に変換して出力される。画像表示部には、補正後の
表示用の映像信号に基づいて放射された複数の電子ビー
ムの走査によって、複数の走査画面が形成されると共
に、複数の走査画面が全体的に合成されることにより単
一の画面が形成され、画像が表示される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
て図面を参照して詳細に説明する。
【0012】[第1の実施の形態]図1(B)に示した
ように、本実施の形態に係る陰極線管は、内側に蛍光面
11が形成されたパネル部10と、このパネル部10に
一体化されたファンネル部20とを備えている。ファン
ネル部20の後端部には電子銃31を内蔵した細長い形
状のネック部30が形成されている。この陰極線管は、
パネル部10、ファンネル部20およびネック部30に
より全体的に漏斗形状の外観が形成される。この陰極線
管を形作る全体的な形状部分は「外囲器」とも呼ばれ
る。パネル部10およびファンネル部20は、各々の開
口部同士が互いに融着されており、内部は高真空状態を
維持することが可能になっている。蛍光面11には、電
子ビームの入射に応じて発光する蛍光体パターンが形成
されている。パネル部10の表面は、蛍光面11の発光
により画像が表示される画像表示面(管面)14となっ
ている。ここで、主として蛍光面11および管面14
が、本発明における「画像表示部」の一具体例に対応す
る。
ように、本実施の形態に係る陰極線管は、内側に蛍光面
11が形成されたパネル部10と、このパネル部10に
一体化されたファンネル部20とを備えている。ファン
ネル部20の後端部には電子銃31を内蔵した細長い形
状のネック部30が形成されている。この陰極線管は、
パネル部10、ファンネル部20およびネック部30に
より全体的に漏斗形状の外観が形成される。この陰極線
管を形作る全体的な形状部分は「外囲器」とも呼ばれ
る。パネル部10およびファンネル部20は、各々の開
口部同士が互いに融着されており、内部は高真空状態を
維持することが可能になっている。蛍光面11には、電
子ビームの入射に応じて発光する蛍光体パターンが形成
されている。パネル部10の表面は、蛍光面11の発光
により画像が表示される画像表示面(管面)14となっ
ている。ここで、主として蛍光面11および管面14
が、本発明における「画像表示部」の一具体例に対応す
る。
【0013】この陰極線管の内部には、蛍光面11に対
向するように配置された金属製の薄板よりなる色選別機
構(color selection mechanism)12が配置されてい
る。色選別機構12は、その方式の違いによりアパーチ
ャグリルまたはシャドウマスク等とも呼ばれるものであ
り、その外周がフレーム13によって支持され、パネル
部10の内面に取り付けられている。ファンネル部20
には、アノード電圧HVを加えるための図示しないアノ
ード端子が設けられている。ファンネル部20からネッ
ク部30にかけての外周部分には、電子銃31から放射
された電子ビーム1,2を偏向させるための偏向ヨーク
21が取り付けられている。ネック部30からパネル部
10の蛍光面11に至る内周面は、導電性の内部導電膜
22によって覆われている。内部導電膜22は、図示し
ないアノード端子に電気的に接続されており、アノード
電圧HVに保たれている。また、ファンネル部20の外
周面は、導電性の外部導電膜23によって覆われてい
る。
向するように配置された金属製の薄板よりなる色選別機
構(color selection mechanism)12が配置されてい
る。色選別機構12は、その方式の違いによりアパーチ
ャグリルまたはシャドウマスク等とも呼ばれるものであ
り、その外周がフレーム13によって支持され、パネル
部10の内面に取り付けられている。ファンネル部20
には、アノード電圧HVを加えるための図示しないアノ
ード端子が設けられている。ファンネル部20からネッ
ク部30にかけての外周部分には、電子銃31から放射
された電子ビーム1,2を偏向させるための偏向ヨーク
21が取り付けられている。ネック部30からパネル部
10の蛍光面11に至る内周面は、導電性の内部導電膜
22によって覆われている。内部導電膜22は、図示し
ないアノード端子に電気的に接続されており、アノード
電圧HVに保たれている。また、ファンネル部20の外
周面は、導電性の外部導電膜23によって覆われてい
る。
【0014】電子銃31は、1つの色に対して複数の電
子ビームを放射するマルチビーム電子銃の構成となって
いる。この電子銃31は、図2および図3に示したよう
に、複数のカソードを有したカソード群K1,K2と、
複数のグリッド電極G1〜G5と、コンバージェンス電
極33とを備えている。電子銃31は、また、カソード
群K1,K2を加熱するためのヒータ(図示せず)を備
えている。電子銃31の内部には、図4の正面図に示し
たように、カソード群K1,K2を構成する各カソード
の数に対応して、各カソードから放射された電子ビーム
が通過可能な開口34が設けられている。グリッド電極
G1〜G5およびコンバージェンス電極33は、アノー
ド電圧HVやフォーカス電圧等が印加されることによ
り、電子レンズ系を形成し、カソード群K1,K2から
放射された電子ビームに対してレンズ作用を及ぼすよう
なっている。グリッド電極G1〜G5は、そのレンズ作
用により、カソード群K1,K2から放射された個々の
電子ビームの収束等を行うほか、電子ビームの放出量の
制御や加速制御等も行うようになっている。コンバージ
ェンス電極33は、そのレンズ作用(プリズム作用)に
より、カソード群K1,K2から放射された複数の電子
ビームを、蛍光面11において1つに集中(コンバージ
ェンス)させる役割を有している。
子ビームを放射するマルチビーム電子銃の構成となって
いる。この電子銃31は、図2および図3に示したよう
に、複数のカソードを有したカソード群K1,K2と、
複数のグリッド電極G1〜G5と、コンバージェンス電
極33とを備えている。電子銃31は、また、カソード
群K1,K2を加熱するためのヒータ(図示せず)を備
えている。電子銃31の内部には、図4の正面図に示し
たように、カソード群K1,K2を構成する各カソード
の数に対応して、各カソードから放射された電子ビーム
が通過可能な開口34が設けられている。グリッド電極
G1〜G5およびコンバージェンス電極33は、アノー
ド電圧HVやフォーカス電圧等が印加されることによ
り、電子レンズ系を形成し、カソード群K1,K2から
放射された電子ビームに対してレンズ作用を及ぼすよう
なっている。グリッド電極G1〜G5は、そのレンズ作
用により、カソード群K1,K2から放射された個々の
電子ビームの収束等を行うほか、電子ビームの放出量の
制御や加速制御等も行うようになっている。コンバージ
ェンス電極33は、そのレンズ作用(プリズム作用)に
より、カソード群K1,K2から放射された複数の電子
ビームを、蛍光面11において1つに集中(コンバージ
ェンス)させる役割を有している。
【0015】カソード群K1,K2は、図4および図5
に示したように、上下方向(垂直方向)に並列して設け
られている。上段のカソード群K1は、赤用の電子ビー
ムRaを放射する赤用のカソードKR1、緑用の電子ビ
ームGaを放射する緑用のカソードKG1および青用の
電子ビームBaを放射する青用のカソードKB1が、電
子ビームの放射側から見て左側から順次配列されて構成
されている。下段のカソード群K2についても同様に、
赤用のカソードKR2、緑用のカソードKG2および青
用のカソードKB2が、電子ビームの放射側から見て左
側から順次配列されて構成されている。カソード群K
1,K2の各カソードは、電子ビームを集中させやすい
ように、中心方向に向けて適当な角度で傾斜して配置さ
れている。なお、各カソードの配置関係は、図示したも
のに限定されず、他の順番で配列されていても良い。例
えば、赤用のカソードと青用のカソードとが逆の位置に
配置されていても良い。
に示したように、上下方向(垂直方向)に並列して設け
られている。上段のカソード群K1は、赤用の電子ビー
ムRaを放射する赤用のカソードKR1、緑用の電子ビ
ームGaを放射する緑用のカソードKG1および青用の
電子ビームBaを放射する青用のカソードKB1が、電
子ビームの放射側から見て左側から順次配列されて構成
されている。下段のカソード群K2についても同様に、
赤用のカソードKR2、緑用のカソードKG2および青
用のカソードKB2が、電子ビームの放射側から見て左
側から順次配列されて構成されている。カソード群K
1,K2の各カソードは、電子ビームを集中させやすい
ように、中心方向に向けて適当な角度で傾斜して配置さ
れている。なお、各カソードの配置関係は、図示したも
のに限定されず、他の順番で配列されていても良い。例
えば、赤用のカソードと青用のカソードとが逆の位置に
配置されていても良い。
【0016】カソード群K1,K2の各カソードは、図
示しないヒータによって加熱されると共に、映像信号に
応じた大きさのカソード駆動電圧が印加されることによ
り、映像信号に応じた量の熱電子を放出するようになっ
ている。ここで、図3に示したように、上段側のカソー
ド群K1から放射された電子ビーム群1a(Ra,G
a,Ba)は、グリッド電極G1〜G5およびコンバー
ジェンス電極33による電子レンズ作用を受け、最終的
には、電子銃31の下段側から蛍光面11に向けて出射
される。一方、下段側のカソード群K2から放射された
電子ビーム群1b(Rb,Gb,Bb)は、グリッド電
極G1〜G5およびコンバージェンス電極33による電
子レンズ作用を受け、最終的には、電子銃31の上段側
から蛍光面11に向けて出射される。このように、電子
銃31は、赤用、緑用および青用の3つの色用の電子ビ
ームを各色について上段と下段で2本ずつ、合計3×2
=6本の電子ビームを放射するようになっている。電子
銃31から出射された各色用の電子ビームは、それぞれ
色選別機構12を通過して蛍光面11の対応する色の蛍
光体に照射される。
示しないヒータによって加熱されると共に、映像信号に
応じた大きさのカソード駆動電圧が印加されることによ
り、映像信号に応じた量の熱電子を放出するようになっ
ている。ここで、図3に示したように、上段側のカソー
ド群K1から放射された電子ビーム群1a(Ra,G
a,Ba)は、グリッド電極G1〜G5およびコンバー
ジェンス電極33による電子レンズ作用を受け、最終的
には、電子銃31の下段側から蛍光面11に向けて出射
される。一方、下段側のカソード群K2から放射された
電子ビーム群1b(Rb,Gb,Bb)は、グリッド電
極G1〜G5およびコンバージェンス電極33による電
子レンズ作用を受け、最終的には、電子銃31の上段側
から蛍光面11に向けて出射される。このように、電子
銃31は、赤用、緑用および青用の3つの色用の電子ビ
ームを各色について上段と下段で2本ずつ、合計3×2
=6本の電子ビームを放射するようになっている。電子
銃31から出射された各色用の電子ビームは、それぞれ
色選別機構12を通過して蛍光面11の対応する色の蛍
光体に照射される。
【0017】ここで、本陰極線管では、図1(A)に示
したように、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビー
ム群1aとによって、いわゆるライン走査が表示面側か
ら見て水平偏向方向に左から右(図のX1方向)に向け
て行われ、いわゆるフィールド走査が垂直偏向方向に上
から下(図のY1方向)に向けて行われるようになって
いる。このとき、上段の電子ビーム群1bと下段の電子
ビーム群1aとで、2つのカラーの走査画面を形成する
ことが可能であるが、本陰極線管では、上段の電子ビー
ム群1bと下段の電子ビーム群1aとで、同時に蛍光面
上の同一位置の走査を行い、全体として単一の画面を形
成するようになっている。なお、図1(A)では、各電
子ビームの軌跡を図示しやすくするため、上段の電子ビ
ーム群1bの走査位置と下段の電子ビーム群1aの走査
位置とが画面上でずれた状態で描かれているが、実際に
は、これらの電子ビームの走査位置は一致している。ま
た、図1(A)において、SHは、垂直方向の有効画面
領域を示し、SWは、水平方向の有効画面領域を示して
いる。
したように、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビー
ム群1aとによって、いわゆるライン走査が表示面側か
ら見て水平偏向方向に左から右(図のX1方向)に向け
て行われ、いわゆるフィールド走査が垂直偏向方向に上
から下(図のY1方向)に向けて行われるようになって
いる。このとき、上段の電子ビーム群1bと下段の電子
ビーム群1aとで、2つのカラーの走査画面を形成する
ことが可能であるが、本陰極線管では、上段の電子ビー
ム群1bと下段の電子ビーム群1aとで、同時に蛍光面
上の同一位置の走査を行い、全体として単一の画面を形
成するようになっている。なお、図1(A)では、各電
子ビームの軌跡を図示しやすくするため、上段の電子ビ
ーム群1bの走査位置と下段の電子ビーム群1aの走査
位置とが画面上でずれた状態で描かれているが、実際に
は、これらの電子ビームの走査位置は一致している。ま
た、図1(A)において、SHは、垂直方向の有効画面
領域を示し、SWは、水平方向の有効画面領域を示して
いる。
【0018】なお、陰極線管の画面走査方式には、一般
的に、飛越し走査(インタレース走査(interlace scan
ning))方式と、順次走査(ノンインタレース走査(no
n-interlace scanning)またはプログレッシブ走査(pr
ogressive scanning))方式とがある。飛越し走査方式
は、1フレームの画像を2回のフィールド走査に分けて
表示する方式であり、順次走査方式は、1フレームの画
像を1回の垂直走査期間内に表示する方式である。本陰
極線管は、これらのいずれの走査方式にも対応可能であ
る。本陰極線管では、いずれの走査方式であっても、上
段の電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1aとによ
って、同時に同一位置の走査が行われる。
的に、飛越し走査(インタレース走査(interlace scan
ning))方式と、順次走査(ノンインタレース走査(no
n-interlace scanning)またはプログレッシブ走査(pr
ogressive scanning))方式とがある。飛越し走査方式
は、1フレームの画像を2回のフィールド走査に分けて
表示する方式であり、順次走査方式は、1フレームの画
像を1回の垂直走査期間内に表示する方式である。本陰
極線管は、これらのいずれの走査方式にも対応可能であ
る。本陰極線管では、いずれの走査方式であっても、上
段の電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1aとによ
って、同時に同一位置の走査が行われる。
【0019】図6は、画像信号(映像信号)DINとして
NTSC(National Television System Committee)方
式のアナログコンポジット信号を1次元的に入力し、こ
の信号に応じた動画像を表示するための回路例を示して
いる。ここで、図6に示した信号処理回路が、本発明に
おける「画像制御装置」の一具体例に対応する。なお、
この図では、本発明に関わる回路部分についてのみ示
し、他の処理回路については図示を省略する。
NTSC(National Television System Committee)方
式のアナログコンポジット信号を1次元的に入力し、こ
の信号に応じた動画像を表示するための回路例を示して
いる。ここで、図6に示した信号処理回路が、本発明に
おける「画像制御装置」の一具体例に対応する。なお、
この図では、本発明に関わる回路部分についてのみ示
し、他の処理回路については図示を省略する。
【0020】本実施の形態に係る陰極線管は、図6に示
したように、コンポジット/RGB変換器51と、アナ
ログ/デジタル信号(以下、「A/D」と記す。)変換
器52(52r,52g,52b)と、フレームメモリ
53(53r,53g,53b)と、メモリコントロー
ラ54とを備えている。
したように、コンポジット/RGB変換器51と、アナ
ログ/デジタル信号(以下、「A/D」と記す。)変換
器52(52r,52g,52b)と、フレームメモリ
53(53r,53g,53b)と、メモリコントロー
ラ54とを備えている。
【0021】コンポジット/RGB変換器51は、画像
信号DINとして入力されたアナログコンポジット信号を
R,G,Bの各色用信号に変換するものである。A/D
変換器52は、コンポジット/RGB変換器51から出
力されたアナログの各色用信号をデジタル信号に変換す
るものである。フレームメモリ53は、A/D変換器5
2から出力されたデジタル信号を各色毎に2次元的にフ
レーム単位で格納するようになっている。フレームメモ
リ53は、例えば、SDRAM(シンクロナス・ダイナ
ミック・ランダムアクセスメモリ)等が用いられる。メ
モリコントローラ54は、フレームメモリ53に対する
画像データの書き込みアドレスおよび読み出しアドレス
を生成し、フレームメモリ53に対する画像データの書
き込み動作および読み出し動作の制御を行うようになっ
ている。メモリコントローラ54は、フレームメモリ5
3から、上段の電子ビーム群1bが描く画像用の画像デ
ータ(以下単に、「上段用の画像データ」ともいう。)
と、下段の電子ビーム群1aが描く画像用の画像データ
(以下単に、「下段用の画像データ」ともいう。)とを
読み出して出力させるようになっている。なお、本実施
の形態では、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビー
ム群1aとで、同時に同一位置の走査を行うので、フレ
ームメモリ53からは、実質的に同一の画像データが2
つ出力される。
信号DINとして入力されたアナログコンポジット信号を
R,G,Bの各色用信号に変換するものである。A/D
変換器52は、コンポジット/RGB変換器51から出
力されたアナログの各色用信号をデジタル信号に変換す
るものである。フレームメモリ53は、A/D変換器5
2から出力されたデジタル信号を各色毎に2次元的にフ
レーム単位で格納するようになっている。フレームメモ
リ53は、例えば、SDRAM(シンクロナス・ダイナ
ミック・ランダムアクセスメモリ)等が用いられる。メ
モリコントローラ54は、フレームメモリ53に対する
画像データの書き込みアドレスおよび読み出しアドレス
を生成し、フレームメモリ53に対する画像データの書
き込み動作および読み出し動作の制御を行うようになっ
ている。メモリコントローラ54は、フレームメモリ5
3から、上段の電子ビーム群1bが描く画像用の画像デ
ータ(以下単に、「上段用の画像データ」ともいう。)
と、下段の電子ビーム群1aが描く画像用の画像データ
(以下単に、「下段用の画像データ」ともいう。)とを
読み出して出力させるようになっている。なお、本実施
の形態では、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビー
ム群1aとで、同時に同一位置の走査を行うので、フレ
ームメモリ53からは、実質的に同一の画像データが2
つ出力される。
【0022】本陰極線管は、また、上段用の画像データ
に対する制御を行うための、DSP(デジタルシグナル
プロセッサ)回路55-1、フレームメモリ56-1(56-1r,56-
1g,56-1b)、DSP回路57-1、フレームメモリ58-1(58-1
r,58-1g,58-1b)およびデジタル/アナログ信号(以下、
「D/A」と記す。)変換器59-1(59-1r,59-1g,59-1b)
を備えている。本陰極線管は、さらに、下段用の画像デ
ータに対する制御を行うための、DSP回路55-2、フレ
ームメモリ56-2(56-2r,56-2g,56-2b)、DSP回路57-
2、フレームメモリ58-2(58-2r,58-2g,58-2b)およびD/
A変換器59-2(59-2r,59-2g,59-2b)を備えている。
に対する制御を行うための、DSP(デジタルシグナル
プロセッサ)回路55-1、フレームメモリ56-1(56-1r,56-
1g,56-1b)、DSP回路57-1、フレームメモリ58-1(58-1
r,58-1g,58-1b)およびデジタル/アナログ信号(以下、
「D/A」と記す。)変換器59-1(59-1r,59-1g,59-1b)
を備えている。本陰極線管は、さらに、下段用の画像デ
ータに対する制御を行うための、DSP回路55-2、フレ
ームメモリ56-2(56-2r,56-2g,56-2b)、DSP回路57-
2、フレームメモリ58-2(58-2r,58-2g,58-2b)およびD/
A変換器59-2(59-2r,59-2g,59-2b)を備えている。
【0023】ここで、主として、DSP回路55-1,55-2
が、本発明における「第1の演算手段」の一具体例に対
応し、DSP回路57-1,57-2が、本発明における「第2
の演算手段」の一具体例に対応する。また、主として、
フレームメモリ56-1,56-2が、本発明における「第1の
画像データ記憶手段」の一具体例に対応し、フレームメ
モリ58-1,58-2が、本発明における「第2の画像データ
記憶手段」の一具体例に対応する。
が、本発明における「第1の演算手段」の一具体例に対
応し、DSP回路57-1,57-2が、本発明における「第2
の演算手段」の一具体例に対応する。また、主として、
フレームメモリ56-1,56-2が、本発明における「第1の
画像データ記憶手段」の一具体例に対応し、フレームメ
モリ58-1,58-2が、本発明における「第2の画像データ
記憶手段」の一具体例に対応する。
【0024】本陰極線管は、また、画像の表示状態を補
正するための各色毎の補正用データを格納する補正用デ
ータメモリ60と、補正用データメモリ60からの補正
用データが入力されると共に、各DSP回路に対して演
算方法の指示等を行うコントロール部62とを備えてい
る。本陰極線管は、また、フレームメモリ56-1,56-2に
対する画像データの書き込みアドレスおよび読み出しア
ドレスを生成し、フレームメモリ56-1,56-2に対する画
像データの書き込み動作および読み出し動作の制御を行
うメモリコントローラ63と、フレームメモリ58-1,58
-2に対する画像データの書き込みアドレスおよび読み出
しアドレスを生成し、フレームメモリ58-1,58-2に対す
る画像データの書き込み動作および読み出し動作の制御
を行うメモリコントローラ65とを備えている。
正するための各色毎の補正用データを格納する補正用デ
ータメモリ60と、補正用データメモリ60からの補正
用データが入力されると共に、各DSP回路に対して演
算方法の指示等を行うコントロール部62とを備えてい
る。本陰極線管は、また、フレームメモリ56-1,56-2に
対する画像データの書き込みアドレスおよび読み出しア
ドレスを生成し、フレームメモリ56-1,56-2に対する画
像データの書き込み動作および読み出し動作の制御を行
うメモリコントローラ63と、フレームメモリ58-1,58
-2に対する画像データの書き込みアドレスおよび読み出
しアドレスを生成し、フレームメモリ58-1,58-2に対す
る画像データの書き込み動作および読み出し動作の制御
を行うメモリコントローラ65とを備えている。
【0025】ここで、本実施の形態においては、主とし
て、A/D変換器52、フレームメモリ53,56-1,56
-2,58-1,58-2、メモリコントローラ54,63,6
5、DSP回路55-1,55-2,57-1,57-2、およびコント
ロール部62が、本発明における「位置制御手段」の一
具体例に対応する。
て、A/D変換器52、フレームメモリ53,56-1,56
-2,58-1,58-2、メモリコントローラ54,63,6
5、DSP回路55-1,55-2,57-1,57-2、およびコント
ロール部62が、本発明における「位置制御手段」の一
具体例に対応する。
【0026】補正用データメモリ60は、上段および下
段の電子ビーム群の双方について、各色毎のメモリ領域
を有し、各メモリ領域に各色毎の補正用データを格納す
るようになっている。補正用データメモリ60に格納さ
れる補正用データは、例えば、陰極線管の製造時におい
て、陰極線管の初期状態の画歪み等を補正するために作
成されるものである。この補正用データは、陰極線管に
表示された画像の画歪み量やミスコンバーゼンス量等を
測定することによって作成される。
段の電子ビーム群の双方について、各色毎のメモリ領域
を有し、各メモリ領域に各色毎の補正用データを格納す
るようになっている。補正用データメモリ60に格納さ
れる補正用データは、例えば、陰極線管の製造時におい
て、陰極線管の初期状態の画歪み等を補正するために作
成されるものである。この補正用データは、陰極線管に
表示された画像の画歪み量やミスコンバーゼンス量等を
測定することによって作成される。
【0027】補正用データを作成するための装置は、例
えば、陰極線管に表示された画像を撮像する撮像装置6
4と、この撮像装置64によって撮像された画像に基づ
いて、補正用データを作成する図示しない補正用データ
作成手段とを備えて構成される。撮像装置64は、例え
ば、CCD(電荷結合素子)等の撮像素子を含んで構成
されている。撮像装置64は、陰極線管の管面14に表
示された表示画面を、上段および下段の電子ビーム群の
双方について、各色毎に撮像し、その撮像画面を画像デ
ータとして、上段および下段の電子ビーム群の双方につ
いて、各色毎に出力するようになっている。補正用デー
タ作成手段は、マイクロ・コンピュータ等によって構成
されるものであり、撮像装置64によって撮像された画
像を表す、離散化された2次元の画像データにおける各
画素の適正な表示位置からの移動量に関するデータを、
補正用データとして作成するようになっている。なお、
補正用データを作成するための装置および補正用データ
を用いた画像の補正処理については、本出願人が先に出
願した発明(特願平11−17572号)を利用するこ
とが可能である。
えば、陰極線管に表示された画像を撮像する撮像装置6
4と、この撮像装置64によって撮像された画像に基づ
いて、補正用データを作成する図示しない補正用データ
作成手段とを備えて構成される。撮像装置64は、例え
ば、CCD(電荷結合素子)等の撮像素子を含んで構成
されている。撮像装置64は、陰極線管の管面14に表
示された表示画面を、上段および下段の電子ビーム群の
双方について、各色毎に撮像し、その撮像画面を画像デ
ータとして、上段および下段の電子ビーム群の双方につ
いて、各色毎に出力するようになっている。補正用デー
タ作成手段は、マイクロ・コンピュータ等によって構成
されるものであり、撮像装置64によって撮像された画
像を表す、離散化された2次元の画像データにおける各
画素の適正な表示位置からの移動量に関するデータを、
補正用データとして作成するようになっている。なお、
補正用データを作成するための装置および補正用データ
を用いた画像の補正処理については、本出願人が先に出
願した発明(特願平11−17572号)を利用するこ
とが可能である。
【0028】DSP回路55-1,55-2,57-1,57-2は、そ
れぞれ、例えば、1チップ化された汎用のLSI(大規
模集積回路)等で構成されるものである。各DSP回路
は、陰極線管が有する画歪みやミスコンバーゼンス等を
補正するために、コントロール部62の指示に従い、入
力された画像データに対して各種の演算処理を行うよう
になっている。コントロール部62は、補正用データメ
モリ60に格納された補正用データに基づいて、各DS
P回路に対して演算方法の指示を行うようになってい
る。
れぞれ、例えば、1チップ化された汎用のLSI(大規
模集積回路)等で構成されるものである。各DSP回路
は、陰極線管が有する画歪みやミスコンバーゼンス等を
補正するために、コントロール部62の指示に従い、入
力された画像データに対して各種の演算処理を行うよう
になっている。コントロール部62は、補正用データメ
モリ60に格納された補正用データに基づいて、各DS
P回路に対して演算方法の指示を行うようになってい
る。
【0029】DSP回路55-1は、フレームメモリ53か
ら出力された上段用の各色毎の画像データに対して、主
として横方向の位置的な補正処理を行い、その補正結果
を各色毎にフレームメモリ56-1に出力するようになって
いる。一方、DSP回路57-1は、フレームメモリ56-1に
格納された各色毎の画像データに対して、主として縦方
向の位置的な補正処理を行い、その補正結果を各色毎に
フレームメモリ58-1に出力するようになっている。
ら出力された上段用の各色毎の画像データに対して、主
として横方向の位置的な補正処理を行い、その補正結果
を各色毎にフレームメモリ56-1に出力するようになって
いる。一方、DSP回路57-1は、フレームメモリ56-1に
格納された各色毎の画像データに対して、主として縦方
向の位置的な補正処理を行い、その補正結果を各色毎に
フレームメモリ58-1に出力するようになっている。
【0030】DSP回路55-2は、フレームメモリ53か
ら出力された下段用の各色毎の画像データに対して、主
として横方向の位置的な補正処理を行い、その補正結果
を各色毎にフレームメモリ56-2に出力するようになって
いる。一方、DSP回路57-2は、フレームメモリ56-2に
格納された各色毎の画像データに対して、主として縦方
向の位置的な補正処理を行い、その補正結果を各色毎に
フレームメモリ58-2に出力するようになっている。
ら出力された下段用の各色毎の画像データに対して、主
として横方向の位置的な補正処理を行い、その補正結果
を各色毎にフレームメモリ56-2に出力するようになって
いる。一方、DSP回路57-2は、フレームメモリ56-2に
格納された各色毎の画像データに対して、主として縦方
向の位置的な補正処理を行い、その補正結果を各色毎に
フレームメモリ58-2に出力するようになっている。
【0031】D/A変換器59-1は、フレームメモリ58-1
から出力された上段の電子ビーム用の補正演算済みの画
像データを、各色毎にアナログ信号に変換して、電子銃
31の対応するカソード群K2に出力するようになって
いる。一方、D/A変換器59-2は、フレームメモリ58-2
から出力された下段の電子ビーム用の補正演算済みの画
像データを、各色毎にアナログ信号に変換して、電子銃
31の対応するカソード群K1に出力するようになって
いる。
から出力された上段の電子ビーム用の補正演算済みの画
像データを、各色毎にアナログ信号に変換して、電子銃
31の対応するカソード群K2に出力するようになって
いる。一方、D/A変換器59-2は、フレームメモリ58-2
から出力された下段の電子ビーム用の補正演算済みの画
像データを、各色毎にアナログ信号に変換して、電子銃
31の対応するカソード群K1に出力するようになって
いる。
【0032】各フレームメモリ56-1,56-2,58-1,58-2
は、それぞれ各DSP回路55-1,55-2,57-1,57-2から出
力された演算後の画像データを各色毎に2次元的にフレ
ーム単位で格納すると共に、格納した画像データを各色
毎に出力するようになっている。各フレームメモリは、
高速にランダムアクセスが可能なメモリであり、例え
ば、SRAM(スタティックRAM)等が用いられる。
なお、各フレームメモリを、高速にランダムアクセスが
可能な単一のメモリで構成すると、画像データの書き込
み動作と読み出し動作とを行う際に、フレームの追い越
し動作が発生して画像の乱れが発生するおそれがある。
従って、各フレームメモリの構成としては、それぞれ2
つのメモリを用いたダブルバッファ構成であることが望
ましい。
は、それぞれ各DSP回路55-1,55-2,57-1,57-2から出
力された演算後の画像データを各色毎に2次元的にフレ
ーム単位で格納すると共に、格納した画像データを各色
毎に出力するようになっている。各フレームメモリは、
高速にランダムアクセスが可能なメモリであり、例え
ば、SRAM(スタティックRAM)等が用いられる。
なお、各フレームメモリを、高速にランダムアクセスが
可能な単一のメモリで構成すると、画像データの書き込
み動作と読み出し動作とを行う際に、フレームの追い越
し動作が発生して画像の乱れが発生するおそれがある。
従って、各フレームメモリの構成としては、それぞれ2
つのメモリを用いたダブルバッファ構成であることが望
ましい。
【0033】メモリコントローラ63は、フレームメモ
リ56-1,56-2に記憶された画像データの読み出しアドレ
スを、書き込みアドレスの順序とは異なる順序で生成可
能となっている。メモリコントローラ65も同様に、フ
レームメモリ58-1,58-2に記憶された画像データの読み
出しアドレスを、書き込みアドレスの順序とは異なる順
序で生成可能となっている。本実施の形態においては、
このように読み出しアドレスの順序と書き込みアドレス
の順序とを別々に生成可能にしたので、各フレームメモ
リ56-1,56-2,58-1,58-2への書き込み時の画像データに
対して、例えば、画像の回転を伴うようにして画像デー
タを読み出すことができるようになっている。DSP回
路は、一般に、一方向の演算処理を行うのに適している
が、本実施の形態においては、画像データを、このDS
P回路の演算特性に適した画像状態になるように、適宜
画像変換することが可能となっている。
リ56-1,56-2に記憶された画像データの読み出しアドレ
スを、書き込みアドレスの順序とは異なる順序で生成可
能となっている。メモリコントローラ65も同様に、フ
レームメモリ58-1,58-2に記憶された画像データの読み
出しアドレスを、書き込みアドレスの順序とは異なる順
序で生成可能となっている。本実施の形態においては、
このように読み出しアドレスの順序と書き込みアドレス
の順序とを別々に生成可能にしたので、各フレームメモ
リ56-1,56-2,58-1,58-2への書き込み時の画像データに
対して、例えば、画像の回転を伴うようにして画像デー
タを読み出すことができるようになっている。DSP回
路は、一般に、一方向の演算処理を行うのに適している
が、本実施の形態においては、画像データを、このDS
P回路の演算特性に適した画像状態になるように、適宜
画像変換することが可能となっている。
【0034】次に、上記のような構成の陰極線管の動作
について説明する。
について説明する。
【0035】画像信号DINとして1次元的に入力された
アナログコンポジット信号は、コンポジット/RGB変
換器51(図6)によって、R,G,Bの各色毎の画像
信号に変換されると共に、A/D変換器52によって、
各色毎にデジタルの画像信号に変換される。なお、この
とき、IP(インタレース・プログレッシブ)変換を行
うと、後の処理が容易となるので好ましい。A/D変換
器52から出力されたデジタルの画像信号は、メモリコ
ントローラ54において生成された書き込みアドレスを
示す制御信号Sw1に従って、各色毎にフレーム単位で
フレームメモリ53に格納される。フレームメモリ53
に格納されたフレーム単位の画像データは、メモリコン
トローラ54において生成された読み出しアドレスを示
す制御信号Sr1に従って読み出され、DSP回路55-
1,55-2に対して、上段用および下段用の画像データとし
て出力される。
アナログコンポジット信号は、コンポジット/RGB変
換器51(図6)によって、R,G,Bの各色毎の画像
信号に変換されると共に、A/D変換器52によって、
各色毎にデジタルの画像信号に変換される。なお、この
とき、IP(インタレース・プログレッシブ)変換を行
うと、後の処理が容易となるので好ましい。A/D変換
器52から出力されたデジタルの画像信号は、メモリコ
ントローラ54において生成された書き込みアドレスを
示す制御信号Sw1に従って、各色毎にフレーム単位で
フレームメモリ53に格納される。フレームメモリ53
に格納されたフレーム単位の画像データは、メモリコン
トローラ54において生成された読み出しアドレスを示
す制御信号Sr1に従って読み出され、DSP回路55-
1,55-2に対して、上段用および下段用の画像データとし
て出力される。
【0036】DSP回路55-1,57-1は、コントロール部
62の指示に従って、フレームメモリ53から出力され
た上段用の画像データに対して、補正用データメモリ6
0に格納された補正用データに基づく画像補正の演算処
理を行う。演算処理後の画像データは、D/A変換器59
-1を介してアナログ信号に変換され、上段用の電子ビー
ム群1bを放射するカソード群K2に対して、カソード
駆動電圧として与えられる。
62の指示に従って、フレームメモリ53から出力され
た上段用の画像データに対して、補正用データメモリ6
0に格納された補正用データに基づく画像補正の演算処
理を行う。演算処理後の画像データは、D/A変換器59
-1を介してアナログ信号に変換され、上段用の電子ビー
ム群1bを放射するカソード群K2に対して、カソード
駆動電圧として与えられる。
【0037】一方、DSP回路55-2,57-2は、コントロ
ール部62の指示に従って、フレームメモリ53から出
力された下段用の画像データに対して、補正用データメ
モリ60に格納された補正用データに基づく画像補正の
演算処理を行う。演算処理後の画像データは、D/A変
換器59-2を介してアナログ信号に変換され、下段用の電
子ビーム群1aを放射するカソード群K1に対して、カ
ソード駆動電圧として与えられる。
ール部62の指示に従って、フレームメモリ53から出
力された下段用の画像データに対して、補正用データメ
モリ60に格納された補正用データに基づく画像補正の
演算処理を行う。演算処理後の画像データは、D/A変
換器59-2を介してアナログ信号に変換され、下段用の電
子ビーム群1aを放射するカソード群K1に対して、カ
ソード駆動電圧として与えられる。
【0038】カソード群K1,K2を構成する各カソー
ドは、与えられたカソード駆動電圧に応じた量の熱電子
を放出する。上段側のカソード群K1から放射された電
子ビーム群1a(Ra,Ga,Ba)は、図2および図
3に示したように、グリッド電極G1〜G5およびコン
バージェンス電極33による電子レンズ作用を受け、最
終的には、電子銃31の下段側から出射される。一方、
下段側のカソード群K2から放射された電子ビーム群1
b(Rb,Gb,Bb)は、グリッド電極G1〜G5お
よびコンバージェンス電極33による電子レンズ作用を
受け、最終的には、電子銃31の上段側から出射され
る。
ドは、与えられたカソード駆動電圧に応じた量の熱電子
を放出する。上段側のカソード群K1から放射された電
子ビーム群1a(Ra,Ga,Ba)は、図2および図
3に示したように、グリッド電極G1〜G5およびコン
バージェンス電極33による電子レンズ作用を受け、最
終的には、電子銃31の下段側から出射される。一方、
下段側のカソード群K2から放射された電子ビーム群1
b(Rb,Gb,Bb)は、グリッド電極G1〜G5お
よびコンバージェンス電極33による電子レンズ作用を
受け、最終的には、電子銃31の上段側から出射され
る。
【0039】電子銃31から出射された上段側の電子ビ
ーム群1bおよび下段側の電子ビーム群1aは、それぞ
れ色選別機構12を通過して蛍光面11に照射される。
このとき、上段側の電子ビーム群1bおよび下段側の電
子ビーム群1aは、偏向ヨーク21の電磁的な作用によ
り同時に偏向され、蛍光面上の同一位置の走査を同時に
行う。蛍光面11には、赤用、緑用および青用の各色に
ついて上段と下段で2本ずつ、合計3×2=6本の電子
ビームが照射され、それぞれについて走査画面が形成さ
れる。それぞれの走査画面は、全体的に合成され、結果
として単一の画面が形成される。
ーム群1bおよび下段側の電子ビーム群1aは、それぞ
れ色選別機構12を通過して蛍光面11に照射される。
このとき、上段側の電子ビーム群1bおよび下段側の電
子ビーム群1aは、偏向ヨーク21の電磁的な作用によ
り同時に偏向され、蛍光面上の同一位置の走査を同時に
行う。蛍光面11には、赤用、緑用および青用の各色に
ついて上段と下段で2本ずつ、合計3×2=6本の電子
ビームが照射され、それぞれについて走査画面が形成さ
れる。それぞれの走査画面は、全体的に合成され、結果
として単一の画面が形成される。
【0040】図8は、本陰極線管において、DSP回路
による画像の補正処理が行われなかった場合における矩
形状の画像の表示例を示している。図8において、5R
b,5Gb,5Bbは、それぞれ上段側の電子ビームR
b,Gb,Bbによって形成された表示画像を示し、5
Ra,5Ga,5Baは、それぞれ下段側の電子ビーム
Ra,Ga,Baによって形成された表示画像を示す。
図8に示したように、各電子ビームによる表示画像は、
通常、それぞれ異なる画歪みが生じている。このとき、
上段側の電子ビーム群1b(Rb,Gb,Bb)によっ
て形成された上段側の表示画像5b(5Rb,5Gb,
5Bb)は、通常、矩形状から、下広がりの台形状へと
変形を受ける。一方、下段側の電子ビーム群1a(R
a,Ga,Ba)によって形成された下段側の表示画像
5a(5Ra,5Ga,5Ba)は、通常、矩形状か
ら、上広がりの台形状の変形を受ける。
による画像の補正処理が行われなかった場合における矩
形状の画像の表示例を示している。図8において、5R
b,5Gb,5Bbは、それぞれ上段側の電子ビームR
b,Gb,Bbによって形成された表示画像を示し、5
Ra,5Ga,5Baは、それぞれ下段側の電子ビーム
Ra,Ga,Baによって形成された表示画像を示す。
図8に示したように、各電子ビームによる表示画像は、
通常、それぞれ異なる画歪みが生じている。このとき、
上段側の電子ビーム群1b(Rb,Gb,Bb)によっ
て形成された上段側の表示画像5b(5Rb,5Gb,
5Bb)は、通常、矩形状から、下広がりの台形状へと
変形を受ける。一方、下段側の電子ビーム群1a(R
a,Ga,Ba)によって形成された下段側の表示画像
5a(5Ra,5Ga,5Ba)は、通常、矩形状か
ら、上広がりの台形状の変形を受ける。
【0041】図9(A)〜(F)は、本陰極線管におい
て、DSP回路による画像の補正処理を行った場合にお
ける矩形状の画像の表示例を模式的に示したものであ
る。下段側の表示画像5a(図9(A))は、DSP回
路55-2,57-2による画像の補正処理が行われることによ
り、図9(C)に示したように、画歪みが補正され、各
色について理想的な形状の矩形画像が形成される。上段
側の表示画像5b(図9(B))についても、同様に、
DSP回路55-1,57-1による画像の補正処理が行われる
ことにより、図9(D)に示したように、画歪みが補正
され、各色について理想的な形状の矩形画像が形成され
る。このように画像の補正処理が行われた上段側の表示
画像5bと下段側の表示画像5aとを同時に表示する
と、図9(E),(F)に示したように、全ての電子ビ
ームによる表示画像が完全に一致し、適正に合成され
る。ここで、図9(E)は、上段側の表示画像5bと下
段側の表示画像5aとの合成画像を、仮想的に斜めから
見た状態を示している。また、図9(F)は、合成画像
を正面から見た状態を示している。なお、図9(C)〜
図9(F)では、各電子ビームによる表示画像を図示し
やすくするため、各表示画像の位置が互いにずれた状態
で描かれているが、実際には、各画像の表示位置は一致
している。
て、DSP回路による画像の補正処理を行った場合にお
ける矩形状の画像の表示例を模式的に示したものであ
る。下段側の表示画像5a(図9(A))は、DSP回
路55-2,57-2による画像の補正処理が行われることによ
り、図9(C)に示したように、画歪みが補正され、各
色について理想的な形状の矩形画像が形成される。上段
側の表示画像5b(図9(B))についても、同様に、
DSP回路55-1,57-1による画像の補正処理が行われる
ことにより、図9(D)に示したように、画歪みが補正
され、各色について理想的な形状の矩形画像が形成され
る。このように画像の補正処理が行われた上段側の表示
画像5bと下段側の表示画像5aとを同時に表示する
と、図9(E),(F)に示したように、全ての電子ビ
ームによる表示画像が完全に一致し、適正に合成され
る。ここで、図9(E)は、上段側の表示画像5bと下
段側の表示画像5aとの合成画像を、仮想的に斜めから
見た状態を示している。また、図9(F)は、合成画像
を正面から見た状態を示している。なお、図9(C)〜
図9(F)では、各電子ビームによる表示画像を図示し
やすくするため、各表示画像の位置が互いにずれた状態
で描かれているが、実際には、各画像の表示位置は一致
している。
【0042】次に、本陰極線管における特徴部分である
画像データの補正演算処理の具体例を説明する。なお、
上段用の画像データと下段用の画像データとに施される
補正演算処理は、実質的に同一であるから、以下では、
主として上段用の画像データに対して行われる演算処理
を代表して説明する。
画像データの補正演算処理の具体例を説明する。なお、
上段用の画像データと下段用の画像データとに施される
補正演算処理は、実質的に同一であるから、以下では、
主として上段用の画像データに対して行われる演算処理
を代表して説明する。
【0043】まず、図7(A)〜図7(E)を参照し
て、図6に示した処理回路において行われる画像データ
の補正演算処理の全体的な流れについて説明する。図7
(A)は、フレームメモリ53から読み出されてDSP
回路55-1に入力される画像データを示している。DSP
回路55-1には、例えば横640画素×縦480画素の画
像データが、例えば図1(A)に示した画面の走査方向
と同様に、左上の画素を始点として右方向(図のX1方
向)に順次入力される。DSP回路55-1は、入力された
画像データに対して、補正用データメモリ60に格納さ
れた補正用データに基づいて、横方向の画歪み等を補正
するための補正演算処理を行う。このとき、DSP回路
55-1において、画像を横方向に拡大する処理を行っても
良い。なお、画素数を拡大するためには、原画像には存
在しない画素に関するデータを補間する必要がある。こ
の画素数の変換を行う方法については、例えば、本出願
人が先に出願した特許明細書(特開平10−12465
6号,特願平11−141111号等)に記載されたも
のを利用することが可能である。
て、図6に示した処理回路において行われる画像データ
の補正演算処理の全体的な流れについて説明する。図7
(A)は、フレームメモリ53から読み出されてDSP
回路55-1に入力される画像データを示している。DSP
回路55-1には、例えば横640画素×縦480画素の画
像データが、例えば図1(A)に示した画面の走査方向
と同様に、左上の画素を始点として右方向(図のX1方
向)に順次入力される。DSP回路55-1は、入力された
画像データに対して、補正用データメモリ60に格納さ
れた補正用データに基づいて、横方向の画歪み等を補正
するための補正演算処理を行う。このとき、DSP回路
55-1において、画像を横方向に拡大する処理を行っても
良い。なお、画素数を拡大するためには、原画像には存
在しない画素に関するデータを補間する必要がある。こ
の画素数の変換を行う方法については、例えば、本出願
人が先に出願した特許明細書(特開平10−12465
6号,特願平11−141111号等)に記載されたも
のを利用することが可能である。
【0044】図7(B)は、DSP回路55-1によって画
像の補正処理が行われた後に、フレームメモリ56-1に書
き込まれる画像データを示している。フレームメモリ56
-1には、DSP回路55-1において演算処理された画像デ
ータが、メモリコントローラ63において生成された書
き込みアドレスを示す制御信号Sw11に従って、各色毎に
格納される。図7(B)の例では、画像データが、左上
を始点として横方向(右方向)に順次書き込まれてい
る。フレームメモリ56-1に格納された画像データは、メ
モリコントローラ63において生成された読み出しアド
レスを示す制御信号Sr11に従って、各色毎に読み出さ
れ、DSP回路57-1に入力される。ここで、本実施の形
態では、メモリコントローラ63において生成されたフ
レームメモリ56-1に対する書き込みアドレスの順序と読
み出しアドレスの順序とが異なっている。図7(B)の
例では、画像データが、右上を始点として縦方向(下方
向)に順次読み出されている。
像の補正処理が行われた後に、フレームメモリ56-1に書
き込まれる画像データを示している。フレームメモリ56
-1には、DSP回路55-1において演算処理された画像デ
ータが、メモリコントローラ63において生成された書
き込みアドレスを示す制御信号Sw11に従って、各色毎に
格納される。図7(B)の例では、画像データが、左上
を始点として横方向(右方向)に順次書き込まれてい
る。フレームメモリ56-1に格納された画像データは、メ
モリコントローラ63において生成された読み出しアド
レスを示す制御信号Sr11に従って、各色毎に読み出さ
れ、DSP回路57-1に入力される。ここで、本実施の形
態では、メモリコントローラ63において生成されたフ
レームメモリ56-1に対する書き込みアドレスの順序と読
み出しアドレスの順序とが異なっている。図7(B)の
例では、画像データが、右上を始点として縦方向(下方
向)に順次読み出されている。
【0045】図7(C)は、フレームメモリ56-1から読
み出されてDSP回路57-1に入力される画像データを示
している。上述のように、本実施の形態では、フレーム
メモリ56-1に対する読み出しアドレスの順序が書き込み
アドレスに対して逆方向になっているため、DSP回路
57-1に入力される画像は、図7(B)で示した画像の状
態に対して全体が反時計回りに90°回転するように画
像変換される。なお、画像状態の変換方向は、図示した
もの限定されるものではない。例えば、画像を時計回り
に90°回転するように変換しても良い。
み出されてDSP回路57-1に入力される画像データを示
している。上述のように、本実施の形態では、フレーム
メモリ56-1に対する読み出しアドレスの順序が書き込み
アドレスに対して逆方向になっているため、DSP回路
57-1に入力される画像は、図7(B)で示した画像の状
態に対して全体が反時計回りに90°回転するように画
像変換される。なお、画像状態の変換方向は、図示した
もの限定されるものではない。例えば、画像を時計回り
に90°回転するように変換しても良い。
【0046】DSP回路57-1は、フレームメモリ56-1か
ら読み出された画像データ(図7(C))に対して、補
正用データメモリ60に格納された補正用データに基づ
いて、縦方向の画歪み等を補正するための演算処理を行
う。このとき、DSP回路57-1において、画像を縦方向
に拡大する処理を行っても良い。なお、DSP回路57-1
に入力された画像データは、90°回転させられている
ので、DSP回路57-1上では横方向(図のXa方向)に
演算処理が行われている。しかしながら、原画像の画像
状態を基準にすると、実際には縦方向に演算処理が行わ
れている。
ら読み出された画像データ(図7(C))に対して、補
正用データメモリ60に格納された補正用データに基づ
いて、縦方向の画歪み等を補正するための演算処理を行
う。このとき、DSP回路57-1において、画像を縦方向
に拡大する処理を行っても良い。なお、DSP回路57-1
に入力された画像データは、90°回転させられている
ので、DSP回路57-1上では横方向(図のXa方向)に
演算処理が行われている。しかしながら、原画像の画像
状態を基準にすると、実際には縦方向に演算処理が行わ
れている。
【0047】図7(D)は、DSP回路57-1によって画
像の補正処理が行われた後に、フレームメモリ58-1に書
き込まれる画像データを示している。フレームメモリ58
-1には、DSP回路57-1において演算処理された画像デ
ータが、メモリコントローラ65において生成された書
き込みアドレスを示す制御信号Sw12に従って、各色毎に
格納される。図7(D)の例では、画像データが、左上
を始点として横方向(図のXa方向)に順次書き込まれ
ている。フレームメモリ58-1に格納された画像データ
は、メモリコントローラ65において生成された読み出
しアドレスを示す制御信号Sr12に従って、各色毎に読み
出され、D/A変換器59-1に入力される。ここで、メモ
リコントローラ65において生成されたフレームメモリ
58-1に対する書き込みアドレスの順序と読み出しアドレ
スの順序とが異なっている。図7(D)の例では、画像
データが、左下を始点として上方向に順次読み出されて
いる。これにより、D/A変換器59-1に入力される画像
は、フレームメモリ56-1におけるデータ読み出し時に行
われる画像の変換状態(図7(B),(C))とは逆方
向に90°変換した状態、すなわち、図7(D)で示し
た画像の状態に対して全体が時計回りに90°回転する
ように画像変換される。
像の補正処理が行われた後に、フレームメモリ58-1に書
き込まれる画像データを示している。フレームメモリ58
-1には、DSP回路57-1において演算処理された画像デ
ータが、メモリコントローラ65において生成された書
き込みアドレスを示す制御信号Sw12に従って、各色毎に
格納される。図7(D)の例では、画像データが、左上
を始点として横方向(図のXa方向)に順次書き込まれ
ている。フレームメモリ58-1に格納された画像データ
は、メモリコントローラ65において生成された読み出
しアドレスを示す制御信号Sr12に従って、各色毎に読み
出され、D/A変換器59-1に入力される。ここで、メモ
リコントローラ65において生成されたフレームメモリ
58-1に対する書き込みアドレスの順序と読み出しアドレ
スの順序とが異なっている。図7(D)の例では、画像
データが、左下を始点として上方向に順次読み出されて
いる。これにより、D/A変換器59-1に入力される画像
は、フレームメモリ56-1におけるデータ読み出し時に行
われる画像の変換状態(図7(B),(C))とは逆方
向に90°変換した状態、すなわち、図7(D)で示し
た画像の状態に対して全体が時計回りに90°回転する
ように画像変換される。
【0048】以上のような演算処理を経て得られた画像
データ(図7(E))に基づいて、上段側の電子ビーム
による走査を行うことにより、上段側の電子ビームによ
る走査画面では画歪み等のない適正な画像表示がなされ
る。同時に、下段用の画像データについても同様の演算
処理を行って、下段側の電子ビームによる走査を行うこ
とにより、下段側の電子ビームによる走査画面では画歪
み等のない適正な画像表示がなされる。これにより、上
段側と下段側の電子ビームによる走査画面が、位置的に
適正に合成されて表示される。
データ(図7(E))に基づいて、上段側の電子ビーム
による走査を行うことにより、上段側の電子ビームによ
る走査画面では画歪み等のない適正な画像表示がなされ
る。同時に、下段用の画像データについても同様の演算
処理を行って、下段側の電子ビームによる走査を行うこ
とにより、下段側の電子ビームによる走査画面では画歪
み等のない適正な画像表示がなされる。これにより、上
段側と下段側の電子ビームによる走査画面が、位置的に
適正に合成されて表示される。
【0049】次に、図10を参照して、補正用データメ
モリ60(図6)に格納される補正用データの概略を説
明する。補正用データは、例えば、格子状に配置された
基準となる点に対する移動量で表される。例えば、図1
0(A)に示した格子点(i,j)を基準点とし、R色
に対するX方向の移動量をFr(i,j)、Y方向の移
動量をGr(i,j)、G色に対するX方向の移動量を
Fg(i,j)、Y方向の移動量をGg(i,j)、B
色に対するX方向の移動量をFb(i,j)、Y方向の
移動量をGb(i,j)とすると、格子点(i,j)に
あった各色の画素は、これらの各移動量だけ移動させる
ことにより、それぞれ図10(B)に示したようにな
る。図10(B)に示した各画像を合わせて、図10
(C)に示したような画像が得られる。このようにして
得られた画像を蛍光面11上に表示すると、陰極線管自
身が持つ画歪みの特性や地磁気等の影響により、結果的
にミスコンバーゼンス等が補正され、蛍光面11上で
は、R,G,Bの画素が同一点上に表示されることにな
る。図6に示した処理回路では、例えばDSP回路55-
1,55-2において、X方向の移動量に基づく補正を行い、
例えばDSP回路57-1,57-2において、Y方向の移動量
に基づく補正を行う。
モリ60(図6)に格納される補正用データの概略を説
明する。補正用データは、例えば、格子状に配置された
基準となる点に対する移動量で表される。例えば、図1
0(A)に示した格子点(i,j)を基準点とし、R色
に対するX方向の移動量をFr(i,j)、Y方向の移
動量をGr(i,j)、G色に対するX方向の移動量を
Fg(i,j)、Y方向の移動量をGg(i,j)、B
色に対するX方向の移動量をFb(i,j)、Y方向の
移動量をGb(i,j)とすると、格子点(i,j)に
あった各色の画素は、これらの各移動量だけ移動させる
ことにより、それぞれ図10(B)に示したようにな
る。図10(B)に示した各画像を合わせて、図10
(C)に示したような画像が得られる。このようにして
得られた画像を蛍光面11上に表示すると、陰極線管自
身が持つ画歪みの特性や地磁気等の影響により、結果的
にミスコンバーゼンス等が補正され、蛍光面11上で
は、R,G,Bの画素が同一点上に表示されることにな
る。図6に示した処理回路では、例えばDSP回路55-
1,55-2において、X方向の移動量に基づく補正を行い、
例えばDSP回路57-1,57-2において、Y方向の移動量
に基づく補正を行う。
【0050】図11(A)〜図11(C)は、図6に示
した処理回路において、補正用データを用いた補正演算
が行われなかった場合における格子状の入力画像の変形
状態を示している。補正演算が行われない場合には、フ
レームメモリ53上の画像160(図11(A))とD
/A変換器59-1(またはD/A変換器59-2)に出力され
る画像161(図11(B))は、入力画像と同じ形状
である。その後、陰極線管自身が持っている特性により
画像は歪められ、例えば、図11(C)で示したような
変形を受けた画像162が管面14に表示される。な
お、図11(C)において、点線で示した画像は、本来
表示されるべき画像に相当する。このように画像が表示
される過程において、R,G,Bの各色の画像が全く同
じ変形をする現象が画歪みであり、各色で異なる変形が
起こる場合はミスコンバーゼンスとなる。ここで、図1
1(C)のような画像の歪みを補正するには、陰極線管
に画像信号を入力する前の段階で陰極線管の持っている
特性とは逆方向の変形を施してやれば良い。
した処理回路において、補正用データを用いた補正演算
が行われなかった場合における格子状の入力画像の変形
状態を示している。補正演算が行われない場合には、フ
レームメモリ53上の画像160(図11(A))とD
/A変換器59-1(またはD/A変換器59-2)に出力され
る画像161(図11(B))は、入力画像と同じ形状
である。その後、陰極線管自身が持っている特性により
画像は歪められ、例えば、図11(C)で示したような
変形を受けた画像162が管面14に表示される。な
お、図11(C)において、点線で示した画像は、本来
表示されるべき画像に相当する。このように画像が表示
される過程において、R,G,Bの各色の画像が全く同
じ変形をする現象が画歪みであり、各色で異なる変形が
起こる場合はミスコンバーゼンスとなる。ここで、図1
1(C)のような画像の歪みを補正するには、陰極線管
に画像信号を入力する前の段階で陰極線管の持っている
特性とは逆方向の変形を施してやれば良い。
【0051】図12(A)〜図12(C)は、図6に示
した処理回路において、補正演算を行った場合における
格子状の入力画像の変化を示している。補正演算を行う
場合においても、フレームメモリ53上の画像160
(図12(A))は、入力画像と同じ形状である。フレ
ームメモリ53に格納された画像は、各DSP回路55-
1,57-1によって、補正用データに基づいて、入力画像に
対して陰極線管で受ける画像の変形(陰極線管の持って
いる特性による変形。図11(C)参照)とは逆方向に
変形されるような補正演算が行われる。図12(B)
に、この演算後の画像163を示す。なお、図12
(B)において、点線で示した画像は、フレームメモリ
53上の画像160であり、補正演算が行われる前の画
像データに相当する。このように、陰極線管の持ってい
る特性とは逆方向の変形が施された画像163の信号
は、陰極線管の持っている特性により、さらに歪められ
ることにより、結果的に入力画像と同様の形状となり理
想的な画像164(図12(C))が管面14に表示さ
れる。なお、図12(C)において、点線で示した画像
は、図12(B)に示した画像163に相当する。
した処理回路において、補正演算を行った場合における
格子状の入力画像の変化を示している。補正演算を行う
場合においても、フレームメモリ53上の画像160
(図12(A))は、入力画像と同じ形状である。フレ
ームメモリ53に格納された画像は、各DSP回路55-
1,57-1によって、補正用データに基づいて、入力画像に
対して陰極線管で受ける画像の変形(陰極線管の持って
いる特性による変形。図11(C)参照)とは逆方向に
変形されるような補正演算が行われる。図12(B)
に、この演算後の画像163を示す。なお、図12
(B)において、点線で示した画像は、フレームメモリ
53上の画像160であり、補正演算が行われる前の画
像データに相当する。このように、陰極線管の持ってい
る特性とは逆方向の変形が施された画像163の信号
は、陰極線管の持っている特性により、さらに歪められ
ることにより、結果的に入力画像と同様の形状となり理
想的な画像164(図12(C))が管面14に表示さ
れる。なお、図12(C)において、点線で示した画像
は、図12(B)に示した画像163に相当する。
【0052】次に、DSP回路55-1,57-1(DSP回路
55-2,57-2)で行う補正演算処理について、詳細に説明
する。なお、補正演算はR,G,Bの各色毎にそれぞれ
行われるのであるが、演算に用いる補正用データが違う
のみでその演算方法は各色で同じである。従って、以下
では、R色の補正演算を代表して説明し、G色およびB
色についての説明は特に断らない限り省略する。また、
以下では、説明をしやすくするため、画像の補正を縦方
向と横方向について同時にまとめて説明する場合がある
が、上述したように、本陰極線管では、画像の補正は縦
方向と横方向とで別々に行われる。
55-2,57-2)で行う補正演算処理について、詳細に説明
する。なお、補正演算はR,G,Bの各色毎にそれぞれ
行われるのであるが、演算に用いる補正用データが違う
のみでその演算方法は各色で同じである。従って、以下
では、R色の補正演算を代表して説明し、G色およびB
色についての説明は特に断らない限り省略する。また、
以下では、説明をしやすくするため、画像の補正を縦方
向と横方向について同時にまとめて説明する場合がある
が、上述したように、本陰極線管では、画像の補正は縦
方向と横方向とで別々に行われる。
【0053】まず、図13を参照して、DSP回路55-
1,57-1で行う補正演算処理の第1の方法について説明
する。図13において、符号170で示した各画素が、
XY座標の整数位置上に格子状に配列されている。図1
3は、1画素のみに注目した場合の演算例を示したもの
で、DSP回路55-1,57-1による補正演算前に座標
(1,1)にあった画素の画素値であるR信号の値(以
下、「R値」と記す。)Hdが、演算後に座標(3,
4)に移動している様子を表わしている。なお、図13
において、点線で示した部分が、補正演算前のR値(画
素値)を示している。ここで、このR値の移動量をベク
トル(Fd,Gd)で表わすとすると、(Fd,Gd)
=(2,3)ということになる。これを演算後の画素か
ら見ると、その画素が座標(Xd,Yd)であるとき、
座標(Xd−Fd,Yd−Gd)のR値Hdを複写して
いるとの解釈もできる。このような複写する操作を演算
後の各画素について全て行えば、表示画像として出力さ
れるべき画像が完成する。従って、補正用データメモリ
60に格納される補正用データは、演算後の各画素に対
応した移動量(Fd,Gd)であれば良い。
1,57-1で行う補正演算処理の第1の方法について説明
する。図13において、符号170で示した各画素が、
XY座標の整数位置上に格子状に配列されている。図1
3は、1画素のみに注目した場合の演算例を示したもの
で、DSP回路55-1,57-1による補正演算前に座標
(1,1)にあった画素の画素値であるR信号の値(以
下、「R値」と記す。)Hdが、演算後に座標(3,
4)に移動している様子を表わしている。なお、図13
において、点線で示した部分が、補正演算前のR値(画
素値)を示している。ここで、このR値の移動量をベク
トル(Fd,Gd)で表わすとすると、(Fd,Gd)
=(2,3)ということになる。これを演算後の画素か
ら見ると、その画素が座標(Xd,Yd)であるとき、
座標(Xd−Fd,Yd−Gd)のR値Hdを複写して
いるとの解釈もできる。このような複写する操作を演算
後の各画素について全て行えば、表示画像として出力さ
れるべき画像が完成する。従って、補正用データメモリ
60に格納される補正用データは、演算後の各画素に対
応した移動量(Fd,Gd)であれば良い。
【0054】ここで、以上で説明した画素値の移動の関
係を、陰極線管における画面走査に対応付けて説明す
る。通常、陰極線管では、水平方向については、画面の
左から右方向(図13におけるX方向)に電子ビーム1
による走査を行い、垂直方向については、画面の上から
下方向(図13における−Y方向)に走査を行う。従っ
て、図13に示したような画素の配列であれば、元の映
像信号に基づく走査を行った場合には、座標(1,1)
の画素の走査が、座標(3,4)の画素の走査よりも
“後”に行われることになる。しかしながら、DSP回
路55-1,57-1による補正演算処理を行った後の映像信号
に基づく走査を行った場合には、元の映像信号における
座標(1,1)の画素の走査が、元の映像信号における
座標(3,4)の画素の走査よりも“先”に行われるこ
とになる。このように、本実施の形態では、2次元的な
画像データにおける画素の配列状態を補正用データに基
づいて再配列し、結果的に、元の1次元的な映像信号を
画素単位で時間的且つ空間的に変化させるような補正演
算処理が行われる。
係を、陰極線管における画面走査に対応付けて説明す
る。通常、陰極線管では、水平方向については、画面の
左から右方向(図13におけるX方向)に電子ビーム1
による走査を行い、垂直方向については、画面の上から
下方向(図13における−Y方向)に走査を行う。従っ
て、図13に示したような画素の配列であれば、元の映
像信号に基づく走査を行った場合には、座標(1,1)
の画素の走査が、座標(3,4)の画素の走査よりも
“後”に行われることになる。しかしながら、DSP回
路55-1,57-1による補正演算処理を行った後の映像信号
に基づく走査を行った場合には、元の映像信号における
座標(1,1)の画素の走査が、元の映像信号における
座標(3,4)の画素の走査よりも“先”に行われるこ
とになる。このように、本実施の形態では、2次元的な
画像データにおける画素の配列状態を補正用データに基
づいて再配列し、結果的に、元の1次元的な映像信号を
画素単位で時間的且つ空間的に変化させるような補正演
算処理が行われる。
【0055】ところで、上述の補正演算に用いる移動量
(Fd,Gd)の値を整数値に限定する場合には、上述
したような画素値の移動という単純な操作を補正演算と
して施すだけで良い。しかし、整数値という限定の元に
演算を行って補正した画像は、直線の画像がギザギザ状
となるいわゆるジャギーが発生したり、文字画像の太さ
が不均一になって不自然に見えるというような不具合が
生じる場合が多い。この問題を解決するためには、移動
量(Fd,Gd)の値を実数にまで拡張し、架空の画素
におけるR値を推定してから使用する方法が考えられ
る。
(Fd,Gd)の値を整数値に限定する場合には、上述
したような画素値の移動という単純な操作を補正演算と
して施すだけで良い。しかし、整数値という限定の元に
演算を行って補正した画像は、直線の画像がギザギザ状
となるいわゆるジャギーが発生したり、文字画像の太さ
が不均一になって不自然に見えるというような不具合が
生じる場合が多い。この問題を解決するためには、移動
量(Fd,Gd)の値を実数にまで拡張し、架空の画素
におけるR値を推定してから使用する方法が考えられ
る。
【0056】次に、図14を参照して、補正演算の第2
の方法について説明する。これは、移動量(Fd,G
d)が実数であるとしたときの補正演算の方法である。
図14は、座標(Xd,Yd)における補正用データ、
すなわち移動量(Fd,Gd)がそれぞれ実数で与えら
れたとき、演算後の画素のR値Hdを求める様子を示し
たものである。演算前の参照すべき画素の座標(Ud,
Vd)は、以下の式(1)により表される。
の方法について説明する。これは、移動量(Fd,G
d)が実数であるとしたときの補正演算の方法である。
図14は、座標(Xd,Yd)における補正用データ、
すなわち移動量(Fd,Gd)がそれぞれ実数で与えら
れたとき、演算後の画素のR値Hdを求める様子を示し
たものである。演算前の参照すべき画素の座標(Ud,
Vd)は、以下の式(1)により表される。
【0057】 (Ud,Vd)=(Xd−Fd,Yd−Gd) ……(1)
【0058】ここで、(Fd,Gd)=(1.5,2.
2)であるとすると、画素は整数の座標位置にしかない
ので、座標(Ud,Vd)における画素は存在しない。
そこで、第2の方法では、座標(Ud,Vd)における
画素のR値を、座標(Ud,Vd)の近傍の4つの画素
から線形補間で推定する演算を行う。図14では、点線
で示した部分が、この4つの画素を示している。ここ
で、座標値Ud,Vdのそれぞれの小数部をそれぞれ切
り下げて得られた整数をそれぞれ、値U0,V0とし、
U1=U0+1,V1=V0+1とすると、座標(U
0,V0),(U1,V0),(U0,V1),(U
1,V1)における画素が座標(Ud,Vd)の近傍の
4画素ということになる。ここで、座標(U0,V
0),(U1,V0),(U0,V1),(U1,V
1)におけるそれぞれの画素のR値を順番にH00,H
10,H01,H11とすると、求めるべき座標(U
d,Vd)における画素のR値Hdは以下の式(2)で
表される。
2)であるとすると、画素は整数の座標位置にしかない
ので、座標(Ud,Vd)における画素は存在しない。
そこで、第2の方法では、座標(Ud,Vd)における
画素のR値を、座標(Ud,Vd)の近傍の4つの画素
から線形補間で推定する演算を行う。図14では、点線
で示した部分が、この4つの画素を示している。ここ
で、座標値Ud,Vdのそれぞれの小数部をそれぞれ切
り下げて得られた整数をそれぞれ、値U0,V0とし、
U1=U0+1,V1=V0+1とすると、座標(U
0,V0),(U1,V0),(U0,V1),(U
1,V1)における画素が座標(Ud,Vd)の近傍の
4画素ということになる。ここで、座標(U0,V
0),(U1,V0),(U0,V1),(U1,V
1)におけるそれぞれの画素のR値を順番にH00,H
10,H01,H11とすると、求めるべき座標(U
d,Vd)における画素のR値Hdは以下の式(2)で
表される。
【0059】 Hd=(U1−Ud)×(V1−Vd)×H00+ (Ud−U0)×(V1−Vd)×H10+ (U1−Ud)×(Vd−V0)×H01+ (Ud−U0)×(Vd−V0)×H11 ……(2)
【0060】ここまでで説明した第2の補正方法につい
て詳細に考察すると、移動量(Fd,Gd)の各値の整
数部により、R値の推定に使用される画素値(H00,
H10,H01,H11)が選択決定されている。ま
た、小数部により、式(2)で各画素値にかかっている
係数(例えば、H00の係数は(U1−Ud)×(V1
−Vd))が決定されている。
て詳細に考察すると、移動量(Fd,Gd)の各値の整
数部により、R値の推定に使用される画素値(H00,
H10,H01,H11)が選択決定されている。ま
た、小数部により、式(2)で各画素値にかかっている
係数(例えば、H00の係数は(U1−Ud)×(V1
−Vd))が決定されている。
【0061】なお、上述の例では座標(Ud,Vd)に
おける画素のR値を、近傍の4点における画素値から線
形補間という方法により推定したが、この推定方法は、
これに限定されるものではなく、その他の演算方法を用
いて行っても構わない。また、上記では補正用データを
演算前の画素値を参照するための相対的な座標の差と解
釈し、架空の座標(Ud,Vd)における画素値Hdを
推定してから補正後の座標(Xd,Yd)へ移動を実行
する例について示した。しかしながら、逆に、補正用デ
ータを演算前の画素値Hdが移動する量であると解釈
し、移動量(Fd,Gd)による移動を実行した後に演
算後の画素値Hdを、その移動後の座標位置における近
傍の4点における画素値に割り振るような計算方法も考
えられる。この方法は演算を実行させるためのプログラ
ムがやや複雑にはなるが、もちろんこのような方法を行
っても構わない。
おける画素のR値を、近傍の4点における画素値から線
形補間という方法により推定したが、この推定方法は、
これに限定されるものではなく、その他の演算方法を用
いて行っても構わない。また、上記では補正用データを
演算前の画素値を参照するための相対的な座標の差と解
釈し、架空の座標(Ud,Vd)における画素値Hdを
推定してから補正後の座標(Xd,Yd)へ移動を実行
する例について示した。しかしながら、逆に、補正用デ
ータを演算前の画素値Hdが移動する量であると解釈
し、移動量(Fd,Gd)による移動を実行した後に演
算後の画素値Hdを、その移動後の座標位置における近
傍の4点における画素値に割り振るような計算方法も考
えられる。この方法は演算を実行させるためのプログラ
ムがやや複雑にはなるが、もちろんこのような方法を行
っても構わない。
【0062】ところで、補正用データとしての移動量
(Fd,Gd)は、各画素のRGB3色に対して別々に
定義される。従って、全画素分に対して補正用データを
設定すると、その総データ量は無視できない程大きなも
のとなり、補正用データを格納するための大容量のメモ
リが必要となるので装置のコストアップの要因となる。
また、撮像装置64を含む図示しない補正用データ作成
装置側で、陰極線管の画歪み量やミスコンバーゼンス量
を全画素について測定し、その補正用データを計算して
陰極線管側に与えるのにかかる作業時間もかなり長くな
ってしまう。一方、陰極線管の画歪み量やミスコンバー
ゼンス量は、互いに距離が近い場所に位置する画素では
画素間でそれほど大きな変動はない。そこで、そのこと
を利用して、全画面領域をいくつかの領域に分割し、各
分割領域の代表的な画素にのみ補正用データを与え、そ
れ以外の画素における補正用データは代表的な画素の補
正用データから推測するという方法が考えられる。この
方法は補正用データの総量を削減すると共に、作業時間
を短縮するのに有効である。
(Fd,Gd)は、各画素のRGB3色に対して別々に
定義される。従って、全画素分に対して補正用データを
設定すると、その総データ量は無視できない程大きなも
のとなり、補正用データを格納するための大容量のメモ
リが必要となるので装置のコストアップの要因となる。
また、撮像装置64を含む図示しない補正用データ作成
装置側で、陰極線管の画歪み量やミスコンバーゼンス量
を全画素について測定し、その補正用データを計算して
陰極線管側に与えるのにかかる作業時間もかなり長くな
ってしまう。一方、陰極線管の画歪み量やミスコンバー
ゼンス量は、互いに距離が近い場所に位置する画素では
画素間でそれほど大きな変動はない。そこで、そのこと
を利用して、全画面領域をいくつかの領域に分割し、各
分割領域の代表的な画素にのみ補正用データを与え、そ
れ以外の画素における補正用データは代表的な画素の補
正用データから推測するという方法が考えられる。この
方法は補正用データの総量を削減すると共に、作業時間
を短縮するのに有効である。
【0063】次に、補正演算の第3の方法として、この
代表的な画素のみに補正用データを与えて補正演算を行
う方法について説明する。なお、分割領域内の画素移動
は、代表的な画素の移動量により決まるので、以下で
は、それら代表的な画素がある場所を「制御点」と呼ぶ
ことにする。
代表的な画素のみに補正用データを与えて補正演算を行
う方法について説明する。なお、分割領域内の画素移動
は、代表的な画素の移動量により決まるので、以下で
は、それら代表的な画素がある場所を「制御点」と呼ぶ
ことにする。
【0064】図15は、補正演算の第3の方法に用いら
れる補正用の基準画像の一例を示している。図15で
は、例えば横640画素×縦480画素を横8ブロッ
ク、縦6ブロックに分割した2次元格子状の画像の例を
示している。上述の制御点は、例えば、このような画像
における各格子点に設定される。テレビジョン画像等の
場合には、陰極線管の管面14に実際に表示される画面
サイズよりも大きなサイズの画像情報が供給されてお
り、オーバスキャンと呼ばれる領域が存在する。このた
め、図示したように、通常、DSP回路上の画像領域9
0は、オーバスキャンの領域を考慮して、陰極線管の有
効画面領域91より大きく設定されている。DSP回路
上では、多数の制御点92は隣り合う分割領域の制御点
をも兼ねるように設定されている。図15の例では、制
御点92の全数は横7×縦5=35個しかない。このよ
うに、代表的な制御点92を補正用データとして与える
方法によれば、全画素に対して補正用データを与える方
法よりも、補正用データのデータ量が大幅に削減され、
補正用データメモリ60の容量を小さくすることができ
る。また、容量のみならず、同時に画像の補正にかかる
作業時間も大幅に削減される。
れる補正用の基準画像の一例を示している。図15で
は、例えば横640画素×縦480画素を横8ブロッ
ク、縦6ブロックに分割した2次元格子状の画像の例を
示している。上述の制御点は、例えば、このような画像
における各格子点に設定される。テレビジョン画像等の
場合には、陰極線管の管面14に実際に表示される画面
サイズよりも大きなサイズの画像情報が供給されてお
り、オーバスキャンと呼ばれる領域が存在する。このた
め、図示したように、通常、DSP回路上の画像領域9
0は、オーバスキャンの領域を考慮して、陰極線管の有
効画面領域91より大きく設定されている。DSP回路
上では、多数の制御点92は隣り合う分割領域の制御点
をも兼ねるように設定されている。図15の例では、制
御点92の全数は横7×縦5=35個しかない。このよ
うに、代表的な制御点92を補正用データとして与える
方法によれば、全画素に対して補正用データを与える方
法よりも、補正用データのデータ量が大幅に削減され、
補正用データメモリ60の容量を小さくすることができ
る。また、容量のみならず、同時に画像の補正にかかる
作業時間も大幅に削減される。
【0065】なお、制御点については、図示したように
必ずしも格子状に設定する必要はなく、格子状以外の他
の任意の位置に設定するようにしても良い。
必ずしも格子状に設定する必要はなく、格子状以外の他
の任意の位置に設定するようにしても良い。
【0066】次に、図16および図17を参照して、図
15に示したように制御点が格子状に設定されていると
きに、各分割領域内の任意の画素における移動量を求め
る方法を説明する。図16は、移動量を内挿補間により
求める方法を説明するためのものであり、図17は、移
動量を外挿補間により求める方法を説明するためのもの
である。ここで、内挿補間とは、複数の制御点の内部に
位置する任意の画素における移動量を補間する方法のこ
とを言い、外挿補間とは、複数の制御点の外部に位置す
る任意の画素における移動量を補間する方法のことを言
う。なお、全ての画素について、外挿補間により求める
ことも可能であるが、外挿補間は、画面の周囲の領域
(図15に示したハッチング領域)の画素について求め
る場合にのみ用いることが望ましい。このように、一般
には、全画像領域の外枠を含む画面周囲の分割領域では
外挿補間を、それ以外では内挿補間を使用することにな
るが、どちらの補間の場合も実質的に同じ演算方法で表
すことができる。これらの図において、4個の制御点の
座標を(X0,Y0),(X1,Y0),(X0,Y
1),(X1,Y1)とし、それぞれの補正用データに
相当する移動量が(F00,G00),(F10,G1
0),(F01,G01),(F11,G11)であっ
たとする。このとき、任意の座標(Xd,Yd)の画素
における移動量(Fd,Gd)は、次の式(3),
(4)により求めることができる。これらの演算式は、
内挿補間および外挿補間に共通して使用することができ
る。
15に示したように制御点が格子状に設定されていると
きに、各分割領域内の任意の画素における移動量を求め
る方法を説明する。図16は、移動量を内挿補間により
求める方法を説明するためのものであり、図17は、移
動量を外挿補間により求める方法を説明するためのもの
である。ここで、内挿補間とは、複数の制御点の内部に
位置する任意の画素における移動量を補間する方法のこ
とを言い、外挿補間とは、複数の制御点の外部に位置す
る任意の画素における移動量を補間する方法のことを言
う。なお、全ての画素について、外挿補間により求める
ことも可能であるが、外挿補間は、画面の周囲の領域
(図15に示したハッチング領域)の画素について求め
る場合にのみ用いることが望ましい。このように、一般
には、全画像領域の外枠を含む画面周囲の分割領域では
外挿補間を、それ以外では内挿補間を使用することにな
るが、どちらの補間の場合も実質的に同じ演算方法で表
すことができる。これらの図において、4個の制御点の
座標を(X0,Y0),(X1,Y0),(X0,Y
1),(X1,Y1)とし、それぞれの補正用データに
相当する移動量が(F00,G00),(F10,G1
0),(F01,G01),(F11,G11)であっ
たとする。このとき、任意の座標(Xd,Yd)の画素
における移動量(Fd,Gd)は、次の式(3),
(4)により求めることができる。これらの演算式は、
内挿補間および外挿補間に共通して使用することができ
る。
【0067】 Fd={(X1−Xd)×(Y1−Yd)×F00+ (Xd−X0)×(Y1−Yd)×F10+ (X1−Xd)×(Yd−Y0)×F01+ (Xd−X0)×(Yd−Y0)×F11}/{(X1−X0)×( Y1−Y0)} ……(3) Gd={(X1−Xd)×(Y1−Yd)×G00+ (Xd−X0)×(Y1−Yd)×G10+ (X1−Xd)×(Yd−Y0)×G01+ (Xd−X0)×(Yd−Y0)×G11}/{(X1−X0)×( Y1−Y0)} ……(4)
【0068】なお、これらの式(3),(4)で示した
演算もやはり線形補間による推定方式であるが、推定方
法は、線形補間に限定されるものではなく、その他の演
算方法を用いて行っても構わない。
演算もやはり線形補間による推定方式であるが、推定方
法は、線形補間に限定されるものではなく、その他の演
算方法を用いて行っても構わない。
【0069】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、一次元的に入力された映像信号を、離散化された2
次元の画像データに変換し、画像表示を行ったときに、
各電子ビームによって形成される複数の走査画面が全て
位置的に適正に合成されて表示されるように、2次元の
画像データにおける画素の配列状態を、各カソード毎に
時間的且つ空間的に変化させて補正した後、その補正後
の画像データを、再び表示用の映像信号に変換して出力
する制御を行うようにしたので、上段の電子ビーム群1
bと下段の電子ビーム群1aとの各電子ビームによって
形成される全ての走査画面を、全て位置的に適正に補正
し、合成させることができる。このとき、画像データの
補正を、各電子ビーム用のデータに対して全て独立して
行うと共に、画素の配列状態を縦方向と横方向の両方向
に補正するようにしたので、各走査画面を画素単位で任
意の方向に補正することができ、偏向ヨーク等によって
電磁的に画像を調整する方法よりも、画歪みやミスコン
バージェンスを小さくすることができる。これにより、
本実施の形態によれば、マルチビーム電子銃を用いた画
像表示を良好に行うことができる。
ば、一次元的に入力された映像信号を、離散化された2
次元の画像データに変換し、画像表示を行ったときに、
各電子ビームによって形成される複数の走査画面が全て
位置的に適正に合成されて表示されるように、2次元の
画像データにおける画素の配列状態を、各カソード毎に
時間的且つ空間的に変化させて補正した後、その補正後
の画像データを、再び表示用の映像信号に変換して出力
する制御を行うようにしたので、上段の電子ビーム群1
bと下段の電子ビーム群1aとの各電子ビームによって
形成される全ての走査画面を、全て位置的に適正に補正
し、合成させることができる。このとき、画像データの
補正を、各電子ビーム用のデータに対して全て独立して
行うと共に、画素の配列状態を縦方向と横方向の両方向
に補正するようにしたので、各走査画面を画素単位で任
意の方向に補正することができ、偏向ヨーク等によって
電磁的に画像を調整する方法よりも、画歪みやミスコン
バージェンスを小さくすることができる。これにより、
本実施の形態によれば、マルチビーム電子銃を用いた画
像表示を良好に行うことができる。
【0070】また、本実施の形態によれば、上段の電子
ビーム群1bと下段の電子ビーム群1aとで、同時に蛍
光面上の同一位置の走査を行い、全体として1フレーム
(飛越し走査の場合には1フィールド)の画面を形成す
るようにしたので、各色に対して1本の電子ビームによ
って走査を行う従来の陰極線管に比べて、輝度の向上を
図ることができる。特に、従来の電子銃を用いて輝度の
向上を図ろうとすると、1つ当たりのカソードから放出
する電子ビームの量が多くなりフォーカスの劣化が生じ
るおそれがあるが、本実施の形態によれば、1つ当たり
のカソードから放出する電子ビームの量を少なくするこ
とができるので、フォーカスを劣化させることなく、輝
度の向上を図ることができる。また、従来の陰極線管に
比べて、1つ当たりのカソードに印加する電圧を低く抑
えることができるので、低消費電力化を図ることも可能
となる。
ビーム群1bと下段の電子ビーム群1aとで、同時に蛍
光面上の同一位置の走査を行い、全体として1フレーム
(飛越し走査の場合には1フィールド)の画面を形成す
るようにしたので、各色に対して1本の電子ビームによ
って走査を行う従来の陰極線管に比べて、輝度の向上を
図ることができる。特に、従来の電子銃を用いて輝度の
向上を図ろうとすると、1つ当たりのカソードから放出
する電子ビームの量が多くなりフォーカスの劣化が生じ
るおそれがあるが、本実施の形態によれば、1つ当たり
のカソードから放出する電子ビームの量を少なくするこ
とができるので、フォーカスを劣化させることなく、輝
度の向上を図ることができる。また、従来の陰極線管に
比べて、1つ当たりのカソードに印加する電圧を低く抑
えることができるので、低消費電力化を図ることも可能
となる。
【0071】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と同一の部
分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と同一の部
分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0072】上記第1の実施の形態では、上段の電子ビ
ーム群1bと下段の電子ビーム群1aとで、同時に蛍光
面上の同一位置の画面走査が行われるようにしたが、本
実施の形態は、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビ
ーム群1aとで、それぞれ異なる位置の画面走査を行っ
て、全体として1フレームまたは1フィールドの画像が
表示されるようにしたものである。
ーム群1bと下段の電子ビーム群1aとで、同時に蛍光
面上の同一位置の画面走査が行われるようにしたが、本
実施の形態は、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビ
ーム群1aとで、それぞれ異なる位置の画面走査を行っ
て、全体として1フレームまたは1フィールドの画像が
表示されるようにしたものである。
【0073】図18(A)〜図18(J)は、本発明の
第2の実施の形態に係る陰極線管における画面走査の概
略を、画像の補正処理に関連付けて模式的に示したもの
である。なお、以下では、主として順次走査方式によっ
て画像を表示する場合について説明する。
第2の実施の形態に係る陰極線管における画面走査の概
略を、画像の補正処理に関連付けて模式的に示したもの
である。なお、以下では、主として順次走査方式によっ
て画像を表示する場合について説明する。
【0074】本陰極線管では、上段の電子ビーム群1b
と下段の電子ビーム群1aとで、それぞれ異なる位置の
走査を1水平走査単位で交互に行い、全体として順次走
査が行われるようにしている。このとき、1フレームの
画面走査(図18(A))は、例えば、上段の電子ビー
ム群1bによる奇数フィールドの画面走査(図18
(B))と、下段の電子ビーム群1aによる偶数フィー
ルドの画面走査と(図18(C))に分けて行われる。
但し、飛越し走査方式とは異なり、奇数フィールドの走
査と偶数フィールドの走査とを2回の垂直走査に分けて
行うのではなく、全体として1回の垂直走査で行う。時
間的には、最初に、上段の電子ビーム群1bによって、
奇数フィールドの1番目の水平走査が行われ、次に、下
段の電子ビーム群1aによって、偶数フィールドの1番
目の水平走査が行われる。以下順次、上段の電子ビーム
群1bによって、奇数フィールドのi番目(iは整
数。)の水平走査が行われた後、下段の電子ビーム群1
aによって、偶数フィールドのi番目の水平走査が行わ
れる。このようにして、各フィールドの走査が、上段の
電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1aとによって
交互に行われる。
と下段の電子ビーム群1aとで、それぞれ異なる位置の
走査を1水平走査単位で交互に行い、全体として順次走
査が行われるようにしている。このとき、1フレームの
画面走査(図18(A))は、例えば、上段の電子ビー
ム群1bによる奇数フィールドの画面走査(図18
(B))と、下段の電子ビーム群1aによる偶数フィー
ルドの画面走査と(図18(C))に分けて行われる。
但し、飛越し走査方式とは異なり、奇数フィールドの走
査と偶数フィールドの走査とを2回の垂直走査に分けて
行うのではなく、全体として1回の垂直走査で行う。時
間的には、最初に、上段の電子ビーム群1bによって、
奇数フィールドの1番目の水平走査が行われ、次に、下
段の電子ビーム群1aによって、偶数フィールドの1番
目の水平走査が行われる。以下順次、上段の電子ビーム
群1bによって、奇数フィールドのi番目(iは整
数。)の水平走査が行われた後、下段の電子ビーム群1
aによって、偶数フィールドのi番目の水平走査が行わ
れる。このようにして、各フィールドの走査が、上段の
電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1aとによって
交互に行われる。
【0075】本陰極線管における画像の補正処理は、第
1の実施の形態と同様の手法で行われる。すなわち、上
段用の画像データに対する制御は、DSP回路55-1、フ
レームメモリ56-1、DSP回路57-1、フレームメモリ58
-1およびD/A変換器59-1によって行われる。下段用の
画像データに対する制御は、DSP回路55-2、フレーム
メモリ56-2、DSP回路57-2、フレームメモリ58-2およ
びD/A変換器59-2によって行われる。このとき、フレ
ームメモリ53は、1フレームの画像データを奇数フィ
ールドのデータと偶数フィールドのデータとに分割し、
奇数フィールドのデータを、上段用の画像データとし
て、DSP回路55-1に出力する。また、フレームメモリ
53は、偶数フィールドのデータを、下段用の画像デー
タとして、DSP回路55-2に出力する。
1の実施の形態と同様の手法で行われる。すなわち、上
段用の画像データに対する制御は、DSP回路55-1、フ
レームメモリ56-1、DSP回路57-1、フレームメモリ58
-1およびD/A変換器59-1によって行われる。下段用の
画像データに対する制御は、DSP回路55-2、フレーム
メモリ56-2、DSP回路57-2、フレームメモリ58-2およ
びD/A変換器59-2によって行われる。このとき、フレ
ームメモリ53は、1フレームの画像データを奇数フィ
ールドのデータと偶数フィールドのデータとに分割し、
奇数フィールドのデータを、上段用の画像データとし
て、DSP回路55-1に出力する。また、フレームメモリ
53は、偶数フィールドのデータを、下段用の画像デー
タとして、DSP回路55-2に出力する。
【0076】図18(D)は、画像の補正処理が行われ
なかった場合に、上段の電子ビーム群1bによって形成
される管面上の表示画像の一例を示している。一方、図
18(E)は、画像の補正処理が行われなかった場合
に、下段の電子ビーム群1aによって形成される管面上
の表示画像の一例を示している。画像の補正処理を行わ
なかった場合には、矩形状の画像が、陰極線管の特性に
より、例えば図18(D)、(E)に示した表示画像8
1b,81aのように歪んだ状態で表示される。
なかった場合に、上段の電子ビーム群1bによって形成
される管面上の表示画像の一例を示している。一方、図
18(E)は、画像の補正処理が行われなかった場合
に、下段の電子ビーム群1aによって形成される管面上
の表示画像の一例を示している。画像の補正処理を行わ
なかった場合には、矩形状の画像が、陰極線管の特性に
より、例えば図18(D)、(E)に示した表示画像8
1b,81aのように歪んだ状態で表示される。
【0077】DSP回路55-1,57-1は、図18(D)に
示した表示画像81bの歪みとは逆方向に変形するよう
な画像の補正処理を上段用の画像データに対して行う。
図18(F)に示した画像82bは、DSP回路55-1,5
7-1によって、補正処理が行われた後の画像データの状
態を表す。図18(F)において、点線で示した画像8
0bは、補正演算が行われる前の画像データの状態を表
す。画像の補正処理が行われた画像データに基づく走査
を、上段の電子ビーム群1bによって行うことにより、
結果的に理想的な形状の画像83b(図18(H))が
管面14に表示される。
示した表示画像81bの歪みとは逆方向に変形するよう
な画像の補正処理を上段用の画像データに対して行う。
図18(F)に示した画像82bは、DSP回路55-1,5
7-1によって、補正処理が行われた後の画像データの状
態を表す。図18(F)において、点線で示した画像8
0bは、補正演算が行われる前の画像データの状態を表
す。画像の補正処理が行われた画像データに基づく走査
を、上段の電子ビーム群1bによって行うことにより、
結果的に理想的な形状の画像83b(図18(H))が
管面14に表示される。
【0078】一方、DSP回路55-2,57-2は、図18
(E)に示した表示画像81aの歪みとは逆方向に変形
するような画像の補正処理を下段用の画像データに対し
て行う。図18(G)に示した画像82aは、DSP回
路55-2,57-2によって、補正処理が行われた後の画像デ
ータの状態を表す。図18(G)において、点線で示し
た画像80aは、補正演算が行われる前の画像データの
状態を表す。画像の補正処理が行われた画像データに基
づく走査を、下段の電子ビーム群1aによって行うこと
により、結果的に理想的な形状の画像83a(図18
(I))が管面14に表示される。
(E)に示した表示画像81aの歪みとは逆方向に変形
するような画像の補正処理を下段用の画像データに対し
て行う。図18(G)に示した画像82aは、DSP回
路55-2,57-2によって、補正処理が行われた後の画像デ
ータの状態を表す。図18(G)において、点線で示し
た画像80aは、補正演算が行われる前の画像データの
状態を表す。画像の補正処理が行われた画像データに基
づく走査を、下段の電子ビーム群1aによって行うこと
により、結果的に理想的な形状の画像83a(図18
(I))が管面14に表示される。
【0079】以上のようにして位置的に適正に補正され
た上段の電子ビーム群1bによる走査画面と下段の電子
ビーム群1aによる走査画面とを合成すると、その合成
画像83は、位置的に適正に合成されて表示される。
た上段の電子ビーム群1bによる走査画面と下段の電子
ビーム群1aによる走査画面とを合成すると、その合成
画像83は、位置的に適正に合成されて表示される。
【0080】なお、以上では、順次走査方式によって画
像を表示する場合について説明したが、本実施の形態
は、飛越し走査方式によって画像を表示する場合にも適
用される。飛越し走査の場合にも、上段の電子ビーム群
1bと下段の電子ビーム群1aとで、それぞれ異なる位
置の走査を1水平走査単位で交互に行う。このとき、例
えば1フィールドの画像をさらに2分割し、各電子ビー
ム群によって、1/2フィールドの走査が行われるよう
にする。1/2フィールドの走査は、2回の垂直走査に
分けて行うのではなく、全体として1回の垂直走査で行
う。
像を表示する場合について説明したが、本実施の形態
は、飛越し走査方式によって画像を表示する場合にも適
用される。飛越し走査の場合にも、上段の電子ビーム群
1bと下段の電子ビーム群1aとで、それぞれ異なる位
置の走査を1水平走査単位で交互に行う。このとき、例
えば1フィールドの画像をさらに2分割し、各電子ビー
ム群によって、1/2フィールドの走査が行われるよう
にする。1/2フィールドの走査は、2回の垂直走査に
分けて行うのではなく、全体として1回の垂直走査で行
う。
【0081】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1a
とによって、同一フレーム(順次走査の場合)または同
一フィールド(飛越し走査の場合)内で、それぞれ異な
る位置の画面走査を行って、全体として1フレームまた
は1フィールドの画像を合成表示するようにしたので、
従来に比べて半分の走査周波数で順次走査方式または飛
越し走査方式の画像表示を行うことができる。
ば、上段の電子ビーム群1bと下段の電子ビーム群1a
とによって、同一フレーム(順次走査の場合)または同
一フィールド(飛越し走査の場合)内で、それぞれ異な
る位置の画面走査を行って、全体として1フレームまた
は1フィールドの画像を合成表示するようにしたので、
従来に比べて半分の走査周波数で順次走査方式または飛
越し走査方式の画像表示を行うことができる。
【0082】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記各実
施の形態では、カラー表示可能な陰極線管について説明
したが、本発明は、モノクロ表示を行う陰極線管にも適
用することが可能である。また、上記実施の形態では、
各色毎に2つのカソードを有し、合計6つのカソードを
有した電子銃について説明したが、本発明は、各色毎に
3つ以上のカソードを有した電子銃についても適用する
ことが可能である。また、上記各実施の形態では、電子
銃の構造として、複数のカソード群が上下方向に並列し
て設けられている場合について説明したが、本発明は、
複数のカソード群が他の方向(例えば水平方向)に並列
して設けられている構造の電子銃を用いる場合にも適用
可能である。
されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記各実
施の形態では、カラー表示可能な陰極線管について説明
したが、本発明は、モノクロ表示を行う陰極線管にも適
用することが可能である。また、上記実施の形態では、
各色毎に2つのカソードを有し、合計6つのカソードを
有した電子銃について説明したが、本発明は、各色毎に
3つ以上のカソードを有した電子銃についても適用する
ことが可能である。また、上記各実施の形態では、電子
銃の構造として、複数のカソード群が上下方向に並列し
て設けられている場合について説明したが、本発明は、
複数のカソード群が他の方向(例えば水平方向)に並列
して設けられている構造の電子銃を用いる場合にも適用
可能である。
【0083】また、上記各実施の形態では、映像信号D
INとしてNTSC方式のアナログコンポジット信号を使
用する例について説明したが、映像信号DINは、これに
限定されるものではない。例えば、映像信号DINとし
て、RGBアナログ信号を使用しても良い。この場合
は、コンポジット/RGB変換器51(図6)を介さず
RGB信号が得られる。また、映像信号DINとして、デ
ジタルテレビジョンで使用されるようなデジタル信号を
入力するようにしても良い。この場合は、A/D変換器
52(図6)を介さず直接デジタル信号を得ることがで
きる。なお、いずれの映像信号を使用した場合において
も、図6に示した回路例において、フレームメモリ53
以降の回路は、ほぼ同様の回路構成で構わない。
INとしてNTSC方式のアナログコンポジット信号を使
用する例について説明したが、映像信号DINは、これに
限定されるものではない。例えば、映像信号DINとし
て、RGBアナログ信号を使用しても良い。この場合
は、コンポジット/RGB変換器51(図6)を介さず
RGB信号が得られる。また、映像信号DINとして、デ
ジタルテレビジョンで使用されるようなデジタル信号を
入力するようにしても良い。この場合は、A/D変換器
52(図6)を介さず直接デジタル信号を得ることがで
きる。なお、いずれの映像信号を使用した場合において
も、図6に示した回路例において、フレームメモリ53
以降の回路は、ほぼ同様の回路構成で構わない。
【0084】また、上記各実施の形態では、上段、下段
の電子ビーム群によって同一または異なる位置の走査を
行って、各電子ビーム群で同一フレーム(または同一フ
ィールド)の画面走査を行うようにしたが、1フレーム
(飛越し走査の場合には1フィールド)毎に交互に異な
るカソード群から電子ビームを放射し、1フレーム(ま
たは1フィールド)毎に、異なる電子ビーム群によって
画面走査を行うようにしても良い。
の電子ビーム群によって同一または異なる位置の走査を
行って、各電子ビーム群で同一フレーム(または同一フ
ィールド)の画面走査を行うようにしたが、1フレーム
(飛越し走査の場合には1フィールド)毎に交互に異な
るカソード群から電子ビームを放射し、1フレーム(ま
たは1フィールド)毎に、異なる電子ビーム群によって
画面走査を行うようにしても良い。
【0085】また、上記各実施の形態では、図1(A)
に示したように、電子ビームによるライン走査を水平方
向に行い、フィールド走査を、上から下に行う場合につ
いて説明したが、本発明は、図19に示したように、電
子ビームによるライン走査を上から下に向けて行い、フ
ィールド走査を水平方向に行う、いわゆる縦走査方式の
陰極線管にも適用することが可能である。この場合、電
子銃の構造は、複数のカソード群が水平方向に並列して
設けられている構造であることが望ましい。
に示したように、電子ビームによるライン走査を水平方
向に行い、フィールド走査を、上から下に行う場合につ
いて説明したが、本発明は、図19に示したように、電
子ビームによるライン走査を上から下に向けて行い、フ
ィールド走査を水平方向に行う、いわゆる縦走査方式の
陰極線管にも適用することが可能である。この場合、電
子銃の構造は、複数のカソード群が水平方向に並列して
設けられている構造であることが望ましい。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし7
のいずれか1項に記載の陰極線管または請求項8記載の
画像制御装置によれば、一次元的に入力された映像信号
を、離散化された2次元の画像データに変換し、画像表
示部に画像表示を行ったときに、複数の走査画面が位置
的に適正に合成されて表示されるように、補正用データ
記憶手段に記憶された補正用データに基づいて、2次元
の画像データにおける画素の配列状態を、各カソード毎
に時間的且つ空間的に変化させて補正した後、その補正
後の画像データを、再び表示用の映像信号に変換して出
力する制御を行うようにしたので、マルチビーム電子銃
を用いた画像表示を良好に行うことができるという効果
を奏する。
のいずれか1項に記載の陰極線管または請求項8記載の
画像制御装置によれば、一次元的に入力された映像信号
を、離散化された2次元の画像データに変換し、画像表
示部に画像表示を行ったときに、複数の走査画面が位置
的に適正に合成されて表示されるように、補正用データ
記憶手段に記憶された補正用データに基づいて、2次元
の画像データにおける画素の配列状態を、各カソード毎
に時間的且つ空間的に変化させて補正した後、その補正
後の画像データを、再び表示用の映像信号に変換して出
力する制御を行うようにしたので、マルチビーム電子銃
を用いた画像表示を良好に行うことができるという効果
を奏する。
【0087】特に、請求項2記載の陰極線管によれば、
複数のカソード群から放射された複数の電子ビーム群に
よって、同時に同一位置の画面走査を行うようにしたの
で、従来の陰極線管に比べて輝度の向上を図ることがで
きるという効果を奏する。また、1つ当たりのカソード
に印加する電圧を低く抑えることができるので、低消費
電力化を図ることができるという効果を奏する。
複数のカソード群から放射された複数の電子ビーム群に
よって、同時に同一位置の画面走査を行うようにしたの
で、従来の陰極線管に比べて輝度の向上を図ることがで
きるという効果を奏する。また、1つ当たりのカソード
に印加する電圧を低く抑えることができるので、低消費
電力化を図ることができるという効果を奏する。
【0088】また特に、請求項3記載の陰極線管によれ
ば、複数のカソード群から放射された複数の電子ビーム
群によって、同一フレームまたは同一フィールド内で、
それぞれ異なる位置の画面走査を行って、全体として1
フレームまたは1フィールドの画像を合成表示するよう
にしたので、各電子ビームの走査周波数を低くすること
ができるという効果を奏する。
ば、複数のカソード群から放射された複数の電子ビーム
群によって、同一フレームまたは同一フィールド内で、
それぞれ異なる位置の画面走査を行って、全体として1
フレームまたは1フィールドの画像を合成表示するよう
にしたので、各電子ビームの走査周波数を低くすること
ができるという効果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る陰極線管の概
略を示す図であり、(A)は、陰極線管における電子ビ
ームの走査方向を示す正面図、(B)は、(A)におけ
るIB−IB線断面図である。
略を示す図であり、(A)は、陰極線管における電子ビ
ームの走査方向を示す正面図、(B)は、(A)におけ
るIB−IB線断面図である。
【図2】図1に示した陰極線管における電子銃の全体構
成を電子ビームの軌跡と共に示す水平方向の断面図であ
る。
成を電子ビームの軌跡と共に示す水平方向の断面図であ
る。
【図3】図1に示した陰極線管における電子銃の全体構
成を電子ビームの軌跡と共に示す垂直方向の断面図であ
る。
成を電子ビームの軌跡と共に示す垂直方向の断面図であ
る。
【図4】図1に示した陰極線管における電子銃のカソー
ド部分の概略を示す正面図である。
ド部分の概略を示す正面図である。
【図5】図1に示した陰極線管における電子銃の各カソ
ードの配置関係を示す斜視図である。
ードの配置関係を示す斜視図である。
【図6】図1に示した陰極線管における信号処理回路の
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示した処理回路において行われる画像デ
ータの補正演算処理の全体的な流れを説明するための説
明図である。
ータの補正演算処理の全体的な流れを説明するための説
明図である。
【図8】DSP回路による画像の補正処理が行われなか
った場合における矩形状の画像の表示例を示す説明図で
ある。
った場合における矩形状の画像の表示例を示す説明図で
ある。
【図9】DSP回路による画像の補正処理を行った場合
における矩形状の画像の表示例を示す説明図である。
における矩形状の画像の表示例を示す説明図である。
【図10】図6に示した処理回路において用いられる補
正用データの概略を示す説明図である。
正用データの概略を示す説明図である。
【図11】図6に示した処理回路において、補正用デー
タを用いた補正演算が行われなかった場合における入力
画像の変形状態を示す説明図である。
タを用いた補正演算が行われなかった場合における入力
画像の変形状態を示す説明図である。
【図12】図6に示した処理回路において、補正用デー
タを用いた補正演算を行った場合における入力画像の変
形状態を示す説明図である。
タを用いた補正演算を行った場合における入力画像の変
形状態を示す説明図である。
【図13】図6に示した処理回路における補正演算処理
の第1の方法について示す説明図である。
の第1の方法について示す説明図である。
【図14】図6に示した処理回路における補正演算処理
の第2の方法について示す説明図である。
の第2の方法について示す説明図である。
【図15】図6に示した処理回路における補正演算処理
の第3の方法において用いられる制御点を示す説明図で
ある。
の第3の方法において用いられる制御点を示す説明図で
ある。
【図16】図6に示した処理回路における補正演算処理
の第3の方法において用いられる内挿補間について示す
説明図である。
の第3の方法において用いられる内挿補間について示す
説明図である。
【図17】図6に示した処理回路における補正演算処理
の第3の方法において用いられる外挿補間について示す
説明図である。
の第3の方法において用いられる外挿補間について示す
説明図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管に
おける画面走査の概略を、画像の補正処理に関連付けて
模式的に示した説明図である。
おける画面走査の概略を、画像の補正処理に関連付けて
模式的に示した説明図である。
【図19】電子ビームの走査方向の他の例について示す
説明図である。
説明図である。
【図20】陰極線管内部の磁界分布と電子ビームの移動
方向との関係について示す説明図である。
方向との関係について示す説明図である。
K1(KR1,KG1,KB1),K2(KR2,KG
2,KB2)…カソード群、1a(Ra,Ga,B
a),1b(Rb,Gb,Bb)…電子ビーム群、10
…パネル部、11…蛍光面、14…管面(画像表示
面)、20…ファンネル部、21…偏向ヨーク、30…
ネック部、31…電子銃、55-1,55-2,57-1,57-2…D
SP回路、51…コンポジット/RGB変換器、52
(52r,52g,52b)…A/D変換器、53,56
-1,56-2,58-1,58-2…フレームメモリ、54,63,
65…メモリコントローラ、59-1,59-2…D/A変換
器、60…補正用データメモリ、62…コントロール
部、64…撮像装置。
2,KB2)…カソード群、1a(Ra,Ga,B
a),1b(Rb,Gb,Bb)…電子ビーム群、10
…パネル部、11…蛍光面、14…管面(画像表示
面)、20…ファンネル部、21…偏向ヨーク、30…
ネック部、31…電子銃、55-1,55-2,57-1,57-2…D
SP回路、51…コンポジット/RGB変換器、52
(52r,52g,52b)…A/D変換器、53,56
-1,56-2,58-1,58-2…フレームメモリ、54,63,
65…メモリコントローラ、59-1,59-2…D/A変換
器、60…補正用データメモリ、62…コントロール
部、64…撮像装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 3/23 H04N 3/23 Z 3/28 3/28 9/28 9/28 Z Fターム(参考) 5C031 DD15 5C060 CA06 CH02 CH10 CH18 HB24 HB26 HB27 JA20 5C068 HB30 JA09 JB10 LA07
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも1つの色用のカソードを含ん
で構成されたカソード群を複数有し、前記各カソードか
ら、映像信号に応じた電子ビームを放射する電子銃と、 前記電子銃の各カソードから放射された複数の電子ビー
ムの走査によって複数の走査画面が形成されると共に、
前記複数の走査画面が全体的に合成されることにより単
一の画面が形成される画像表示部と、 前記画像表示部に表示された画像に基づいて得られた、
画像の表示状態を補正するための補正用データを記憶す
る補正用データ記憶手段と、 一次元的に入力された映像信号を、離散化された2次元
の画像データに変換する変換手段と、 前記画像表示部に画像表示を行ったときに、前記複数の
走査画面が位置的に適正に合成されて表示されるよう
に、前記補正用データ記憶手段に記憶された補正用デー
タに基づいて、前記変換手段により変換された2次元の
画像データにおける画素の配列状態を、各カソード毎に
時間的且つ空間的に変化させて補正した後、その補正後
の画像データを、再び表示用の映像信号に変換して出力
する制御を行う位置制御手段とを備えたことを特徴とす
る陰極線管。 - 【請求項2】 前記複数のカソード群から放射された複
数の電子ビーム群によって、同時に同一位置の画面走査
を行って、全体として1フレームまたは1フィールドの
画像が表示されるようにしたことを特徴とする請求項1
記載の陰極線管。 - 【請求項3】 前記複数のカソード群から放射された複
数の電子ビーム群によって、同一フレームまたは同一フ
ィールド内で、それぞれ異なる位置の画面走査を行っ
て、全体として1フレームまたは1フィールドの画像が
合成表示されるようにしたことを特徴とする請求項1記
載の陰極線管。 - 【請求項4】 1フレームまたは1フィールド毎に、異
なる電子ビーム群によって交互に画面走査が行われるよ
うにしたことを特徴とする請求項1記載の陰極線管。 - 【請求項5】 前記電子銃には、赤用、緑用および青用
の3つの色用のカソードを含んで構成されたカソード群
が、上下または水平方向に2つ並列して設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の陰極線管。 - 【請求項6】 前記位置制御手段は、 前記補正用データに基づいて、前記複数の走査画面が横
方向において位置的に適正に合成されて表示されるよ
う、前記画像データにおける画素の配列状態を横方向に
補正する演算を行う第1の演算手段と、 前記補正用データに基づいて、前記複数の走査画面が縦
方向において位置的に適正に合成されて表示されるよ
う、前記画像データにおける画素の配列状態を縦方向に
補正する演算を行う第2の演算手段とを有すること特徴
とする請求項1記載の陰極線管。 - 【請求項7】 前記位置制御手段は、さらに、 前記第1の演算手段から出力された画像データを、横方
向に順次記憶すると共に、記憶した画像データを縦方向
に読み出し、画像データの状態を90°変換した状態で
前記第2の演算手段に出力する第1の画像データ記憶手
段と、 前記第2の演算手段から出力された画像データを記憶す
ると共に、記憶した画像データの状態を、前記第1の画
像データ記憶手段における画像の変換とは逆方向に90
°変換した状態で出力する第2の画像データ記憶手段
と、 を有すること特徴とする請求項6記載の陰極線管。 - 【請求項8】 少なくとも1つの色用のカソードを含ん
で構成されたカソード群を複数有し、前記各カソードか
ら、映像信号に応じた電子ビームを放射する電子銃と、
前記電子銃の各カソードから放射された複数の電子ビー
ムの走査によって複数の走査画面が形成されると共に、
前記複数の走査画面が全体的に合成されることにより単
一の画面が形成される画像表示部とを備えた陰極線管に
おける画像の表示制御を行う画像制御装置であって、 前記画像表示部に表示された画像に基づいて得られた、
画像の表示状態を補正するための補正用データを記憶す
る補正用データ記憶手段と、 一次元的に入力された映像信号を、離散化された2次元
の画像データに変換する変換手段と、 前記画像表示部に画像表示を行ったときに、前記複数の
走査画面が位置的に適正に合成されて表示されるよう
に、前記補正用データ記憶手段に記憶された補正用デー
タに基づいて、前記変換手段により変換された2次元の
画像データにおける画素の配列状態を、各カソード毎に
時間的且つ空間的に変化させて補正した後、その補正後
の画像データを、再び表示用の映像信号に変換して出力
する制御を行う位置制御手段とを備えたことを特徴とす
る画像制御装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000220180A JP2002040977A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 陰極線管および画像制御装置 |
TW090117313A TW503428B (en) | 2000-07-21 | 2001-07-16 | Cathode ray tube and image control device |
US09/908,851 US20020024478A1 (en) | 2000-07-21 | 2001-07-20 | Cathode ray tube and image control device |
KR1020010043833A KR20020009446A (ko) | 2000-07-21 | 2001-07-20 | 음극선관 및 화상 제어 장치 |
EP01401951A EP1174848A3 (en) | 2000-07-21 | 2001-07-20 | Cathode ray tube and image control device |
CN01125477A CN1335639A (zh) | 2000-07-21 | 2001-07-21 | 阴极射线管和图象控制设备 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000220180A JP2002040977A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 陰極線管および画像制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002040977A true JP2002040977A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18714832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000220180A Pending JP2002040977A (ja) | 2000-07-21 | 2000-07-21 | 陰極線管および画像制御装置 |
Country Status (6)
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---|---|
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EP (1) | EP1174848A3 (ja) |
JP (1) | JP2002040977A (ja) |
KR (1) | KR20020009446A (ja) |
CN (1) | CN1335639A (ja) |
TW (1) | TW503428B (ja) |
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---|---|---|---|---|
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JP4901196B2 (ja) * | 2005-07-29 | 2012-03-21 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 画像形成方法、及び荷電粒子線装置 |
KR102176723B1 (ko) * | 2016-09-23 | 2020-11-10 | 삼성전자주식회사 | 영상처리 장치, 디스플레이 장치, 및 그 제어방법 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6186793A (ja) * | 1984-10-01 | 1986-05-02 | アズレイ インコ−ポレ−テツド | 高解像度のグラフイツクシステム |
US4758884A (en) * | 1986-05-19 | 1988-07-19 | Kaiser Electronics | Electronically switched field sequential color video display having parallel color inputs |
US5350978A (en) * | 1993-02-10 | 1994-09-27 | Chunghwa Picture Tubes, Ltd. | Multi-beam group electron gun for color CRT |
US5382883A (en) * | 1993-07-28 | 1995-01-17 | Chunghwa Picture Tubes, Ltd. | Multi-beam group electron gun with common lens for color CRT |
FR2764730B1 (fr) * | 1997-06-13 | 1999-09-17 | Thomson Tubes Electroniques | Canon electronique pour tube electronique multifaisceau et tube electronique multifaisceau equipe de ce canon |
-
2000
- 2000-07-21 JP JP2000220180A patent/JP2002040977A/ja active Pending
-
2001
- 2001-07-16 TW TW090117313A patent/TW503428B/zh not_active IP Right Cessation
- 2001-07-20 US US09/908,851 patent/US20020024478A1/en not_active Abandoned
- 2001-07-20 EP EP01401951A patent/EP1174848A3/en not_active Withdrawn
- 2001-07-20 KR KR1020010043833A patent/KR20020009446A/ko not_active Withdrawn
- 2001-07-21 CN CN01125477A patent/CN1335639A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1174848A2 (en) | 2002-01-23 |
KR20020009446A (ko) | 2002-02-01 |
EP1174848A3 (en) | 2002-06-19 |
US20020024478A1 (en) | 2002-02-28 |
CN1335639A (zh) | 2002-02-13 |
TW503428B (en) | 2002-09-21 |
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