JP2002036069A - 熱変位補正方法 - Google Patents
熱変位補正方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 発熱部を冷却する冷却器を備えた工作機械に
おいて、冷媒温度を用い、そのリップルによる影響を抑
えて、熱変位を精度よく補正する。 【解決手段】 門形マシニングセンタにおいて、主軸ア
タッチメントに出入りする冷媒の入口温度及び出口温度
を測定し、これらの温度測定値を記録する。温度測定値
の上昇方向への変化を確認して、冷媒温度の変動周期を
判定する。この周期の間に測定された冷媒の入口温度及
び出口温度の平均値を演算し、各平均値の差から冷媒の
温度上昇値を演算する。温度上昇値に基づき主軸の熱変
位量を推定演算し、その推定値に相当する補正量をNC
装置に出力し、マシニングセンタ各部の移動体の送り量
を補正する。
おいて、冷媒温度を用い、そのリップルによる影響を抑
えて、熱変位を精度よく補正する。 【解決手段】 門形マシニングセンタにおいて、主軸ア
タッチメントに出入りする冷媒の入口温度及び出口温度
を測定し、これらの温度測定値を記録する。温度測定値
の上昇方向への変化を確認して、冷媒温度の変動周期を
判定する。この周期の間に測定された冷媒の入口温度及
び出口温度の平均値を演算し、各平均値の差から冷媒の
温度上昇値を演算する。温度上昇値に基づき主軸の熱変
位量を推定演算し、その推定値に相当する補正量をNC
装置に出力し、マシニングセンタ各部の移動体の送り量
を補正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の熱変位
補正方法に関するものである。
補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、工作機械は、機械の特性上各部
に熱源(例えば、主軸の転がり軸受)を持っており、こ
の熱源に発生した熱が機械各部に伝わることで機体の熱
変形を引き起こす。この熱変形は加工精度に大きく影響
することから、その防止策として、従来、発熱部を冷却
する方法、或いは、機体温度情報から熱変形量を推定し
て補正する方法が広く採用されている。
に熱源(例えば、主軸の転がり軸受)を持っており、こ
の熱源に発生した熱が機械各部に伝わることで機体の熱
変形を引き起こす。この熱変形は加工精度に大きく影響
することから、その防止策として、従来、発熱部を冷却
する方法、或いは、機体温度情報から熱変形量を推定し
て補正する方法が広く採用されている。
【0003】後者の従来技術として、例えば特公昭61
−59860号公報には、主軸頭部の温度と比較的温度
変化の少ない機体部分の温度との二差値と、主軸の伸び
との関係を表す温度差−熱変位量の関係式をプログラム
メモリにストアし、検出した温度即時値をもとにして熱
変位量を演算し、サーボ出力に補正量を付与する方法が
開示されている。また、特開平9−225781号公報
では、回転数変化後の過渡状態から定常状態に至るま
で、回転数と時間又は補正回数に応じて熱変位推定演算
式の係数を変化させることにより、あらゆる運転状況に
おいて主軸の熱変位を正確に補正する方法が提案されて
いる。
−59860号公報には、主軸頭部の温度と比較的温度
変化の少ない機体部分の温度との二差値と、主軸の伸び
との関係を表す温度差−熱変位量の関係式をプログラム
メモリにストアし、検出した温度即時値をもとにして熱
変位量を演算し、サーボ出力に補正量を付与する方法が
開示されている。また、特開平9−225781号公報
では、回転数変化後の過渡状態から定常状態に至るま
で、回転数と時間又は補正回数に応じて熱変位推定演算
式の係数を変化させることにより、あらゆる運転状況に
おいて主軸の熱変位を正確に補正する方法が提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の補正
方法によると、温度センサを発熱部である軸受の近傍に
取り付けているため、門形マシニングセンタのB,C軸
旋回機構付主軸アタッチメントのように、主軸が着脱自
在な旋回体に保持されている場合に、断線や取付スペー
ス等の問題でセンサ用配線を軸受近傍まで引き回すこと
が困難であった。また、主軸アタッチメントを着脱する
際に、センサ用配線の接続端子に粉塵や油や切削液が付
着しやすく、トラブルの原因になりやすいという問題点
もあった。これを回避するためは、発熱部を冷却する冷
却器の媒体温度を用いる方法が有効であるが、この場合
には、冷却器の運転及び停止に伴う冷媒温度のリプルに
よる影響を受け、熱変位の推定値に誤差が発生する可能
性があった。
方法によると、温度センサを発熱部である軸受の近傍に
取り付けているため、門形マシニングセンタのB,C軸
旋回機構付主軸アタッチメントのように、主軸が着脱自
在な旋回体に保持されている場合に、断線や取付スペー
ス等の問題でセンサ用配線を軸受近傍まで引き回すこと
が困難であった。また、主軸アタッチメントを着脱する
際に、センサ用配線の接続端子に粉塵や油や切削液が付
着しやすく、トラブルの原因になりやすいという問題点
もあった。これを回避するためは、発熱部を冷却する冷
却器の媒体温度を用いる方法が有効であるが、この場合
には、冷却器の運転及び停止に伴う冷媒温度のリプルに
よる影響を受け、熱変位の推定値に誤差が発生する可能
性があった。
【0005】そこで、本発明の課題は、発熱部を冷却す
る冷却器を備えた工作機械において、冷媒温度を用い、
そのリップルによる影響を抑えて、熱変位を精度よく補
正することができる方法を提供することにある。
る冷却器を備えた工作機械において、冷媒温度を用い、
そのリップルによる影響を抑えて、熱変位を精度よく補
正することができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、発熱部を冷却する冷却器を備えた工作
機械において、発熱部の近傍で冷媒温度を測定する段階
と、冷媒温度が変動する周期を判定する段階と、各周期
の間に測定した冷媒温度の平均値を求める段階と、平均
値に基づき発熱部の熱変位量を推定する段階と、推定値
に従い工作機械各部の移動体の送り量を補正する段階と
からなることを特徴とする。
めに、本発明は、発熱部を冷却する冷却器を備えた工作
機械において、発熱部の近傍で冷媒温度を測定する段階
と、冷媒温度が変動する周期を判定する段階と、各周期
の間に測定した冷媒温度の平均値を求める段階と、平均
値に基づき発熱部の熱変位量を推定する段階と、推定値
に従い工作機械各部の移動体の送り量を補正する段階と
からなることを特徴とする。
【0007】ここで、冷媒温度の変動周期は発熱部の内
部要因によっても変化するため、この点を考慮できるよ
うに、冷媒温度の変動周期を温度測定値の変化に基づい
て判定するのが好ましい。また、より簡単に判定できる
点で、冷媒温度の変動周期を冷却器の運転情報に基づい
て判定してもよい。
部要因によっても変化するため、この点を考慮できるよ
うに、冷媒温度の変動周期を温度測定値の変化に基づい
て判定するのが好ましい。また、より簡単に判定できる
点で、冷媒温度の変動周期を冷却器の運転情報に基づい
て判定してもよい。
【0008】また、本願発明の熱変位補正方法は、ラム
に主軸アタッチメントを旋回可能及び着脱自在に装着
し、主軸アタッチメントに冷却器を接続したマシニング
センタにおいて、主軸アタッチメント近傍のラムに第1
温度センサ及び第2温度センサを取り付け、第1温度セ
ンサで冷媒の入口温度を測定するとともに第2温度セン
サで冷媒の出口温度を測定する段階と、入口温度及び出
口温度が変動する周期を判定する段階と、各周期の間に
測定した入口温度及び出口温度の平均値を求める段階
と、各平均値の差に基づき主軸アタッチメントの主軸の
熱変位量を推定する段階と、推定値に従いマシニングセ
ンタ各部の移動体の送り量を補正する段階とからなるこ
とを特徴とする。
に主軸アタッチメントを旋回可能及び着脱自在に装着
し、主軸アタッチメントに冷却器を接続したマシニング
センタにおいて、主軸アタッチメント近傍のラムに第1
温度センサ及び第2温度センサを取り付け、第1温度セ
ンサで冷媒の入口温度を測定するとともに第2温度セン
サで冷媒の出口温度を測定する段階と、入口温度及び出
口温度が変動する周期を判定する段階と、各周期の間に
測定した入口温度及び出口温度の平均値を求める段階
と、各平均値の差に基づき主軸アタッチメントの主軸の
熱変位量を推定する段階と、推定値に従いマシニングセ
ンタ各部の移動体の送り量を補正する段階とからなるこ
とを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を門形マシニングセ
ンタに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明す
る。門形マシニングセンタは、図1に示すように、ベッ
ド6の上にテーブル7をX軸方向へ移動可能に支持し、
ベッド6の両側にコラム5を立設し、コラム5の上端に
クロスレール4を架設し、クロスレール4にサドル1を
Y軸方向へ移動可能に設け、サドル1にラム2をZ軸方
向へ昇降可能に支持し、ラム2の下端に主軸(図示略)
を保持する主軸アタッチメント3を旋回可能及び着脱自
在に装着し、主軸に取り付けた工具でテーブル7上のワ
ークを加工するように構成されている。
ンタに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明す
る。門形マシニングセンタは、図1に示すように、ベッ
ド6の上にテーブル7をX軸方向へ移動可能に支持し、
ベッド6の両側にコラム5を立設し、コラム5の上端に
クロスレール4を架設し、クロスレール4にサドル1を
Y軸方向へ移動可能に設け、サドル1にラム2をZ軸方
向へ昇降可能に支持し、ラム2の下端に主軸(図示略)
を保持する主軸アタッチメント3を旋回可能及び着脱自
在に装着し、主軸に取り付けた工具でテーブル7上のワ
ークを加工するように構成されている。
【0010】主軸アタッチメント3は発熱部である主軸
軸受を冷却する外部の冷却器8に接続されている。主軸
アタッチメント3の近傍位置においてラム2には、主軸
アタッチメント3内に入る冷媒の入口温度を測定する第
1温度センサ9と、主軸アタッチメント3から出る冷媒
の出口温度を測定する第2温度センサ10とが取り付け
られている。マシニングセンタの制御系には、各温度セ
ンサ9,10の出力を数値化する温度計測装置11と、
数値化された温度情報を記録する温度記録装置12と、
冷媒温度の変動周期を判定して各周期の間に測定した冷
媒温度の平均値を演算する温度演算器13と、その平均
値に基づき主軸の熱変位量を推定して補正量を求める熱
変位補正量演算器14と、その演算結果に従いマシニン
グセンタ各部の移動体1,2,7の送り量を補正するN
C装置15とが設けられている。
軸受を冷却する外部の冷却器8に接続されている。主軸
アタッチメント3の近傍位置においてラム2には、主軸
アタッチメント3内に入る冷媒の入口温度を測定する第
1温度センサ9と、主軸アタッチメント3から出る冷媒
の出口温度を測定する第2温度センサ10とが取り付け
られている。マシニングセンタの制御系には、各温度セ
ンサ9,10の出力を数値化する温度計測装置11と、
数値化された温度情報を記録する温度記録装置12と、
冷媒温度の変動周期を判定して各周期の間に測定した冷
媒温度の平均値を演算する温度演算器13と、その平均
値に基づき主軸の熱変位量を推定して補正量を求める熱
変位補正量演算器14と、その演算結果に従いマシニン
グセンタ各部の移動体1,2,7の送り量を補正するN
C装置15とが設けられている。
【0011】次に、上記のように構成された門形マシニ
ングセンタにおいて、主軸アタッチメント3に保持され
た主軸の熱変位を補正する方法について説明する。門形
マシニングセンタを図2に示す主軸回転数で運転したと
き、主軸アタッチメント3を冷却する冷媒の入口温度及
び出口温度には、図3に示すように、それぞれ異なる振
幅及び位相のリプルが発生する。また、冷媒の温度上昇
値及び主軸の熱変位量(実測値)は図4に示すように変
化する。ここで、冷媒温度を一定間隔で測定し、この測
定値を用いて下記の式1及び式2により主軸の熱変位量
を推定すると、図5に示すように、冷媒温度のリプルに
よる影響を受け、推定誤差に大きなばらつきが発生す
る。 温度上昇値=(冷媒出口温度)−(冷媒入口温度)・・・式1 熱変位推定量=実験定数×温度上昇値 ・・・式2
ングセンタにおいて、主軸アタッチメント3に保持され
た主軸の熱変位を補正する方法について説明する。門形
マシニングセンタを図2に示す主軸回転数で運転したと
き、主軸アタッチメント3を冷却する冷媒の入口温度及
び出口温度には、図3に示すように、それぞれ異なる振
幅及び位相のリプルが発生する。また、冷媒の温度上昇
値及び主軸の熱変位量(実測値)は図4に示すように変
化する。ここで、冷媒温度を一定間隔で測定し、この測
定値を用いて下記の式1及び式2により主軸の熱変位量
を推定すると、図5に示すように、冷媒温度のリプルに
よる影響を受け、推定誤差に大きなばらつきが発生す
る。 温度上昇値=(冷媒出口温度)−(冷媒入口温度)・・・式1 熱変位推定量=実験定数×温度上昇値 ・・・式2
【0012】そこで、この実施形態の熱変位推定方法に
おいては、冷媒温度のリプルによる影響を抑制するため
に、まず、冷媒温度が変動する周期を判定し、図6に示
すように、この周期を平均化処理のための区間として特
定する。次に、各区間において20秒間隔で測定した冷
媒の入口温度及び出口温度の平均値を求め、式1を用い
て各平均値の差から冷媒の温度上昇値を算出する。こう
すれば、図7に示すように、主軸アタッチメント3の温
度を冷媒温度に基づき、ばらつきの少ない状態で安定的
に取り出すことができる。続いて、温度上昇値を式2に
代入して主軸の熱変位量を推定する。図8は熱変位量の
実測値に対する推定値の誤差を示すものであるが、ここ
で、冷媒温度のリプルによる影響が巧く抑制され、高精
度の推定結果が得られていることが分かる。
おいては、冷媒温度のリプルによる影響を抑制するため
に、まず、冷媒温度が変動する周期を判定し、図6に示
すように、この周期を平均化処理のための区間として特
定する。次に、各区間において20秒間隔で測定した冷
媒の入口温度及び出口温度の平均値を求め、式1を用い
て各平均値の差から冷媒の温度上昇値を算出する。こう
すれば、図7に示すように、主軸アタッチメント3の温
度を冷媒温度に基づき、ばらつきの少ない状態で安定的
に取り出すことができる。続いて、温度上昇値を式2に
代入して主軸の熱変位量を推定する。図8は熱変位量の
実測値に対する推定値の誤差を示すものであるが、ここ
で、冷媒温度のリプルによる影響が巧く抑制され、高精
度の推定結果が得られていることが分かる。
【0013】ところで、冷媒温度の変動周期は、主に冷
却器8の運転及び停止に伴って変化するが、これとは別
に発熱部の内部要因つまり主軸の発熱状態によっても変
化する。このため、変動周期の判定にあたっては、温度
測定値の変化を監視する手法を採用するのが好ましい。
また、主軸の発熱状態が冷媒温度の変動周期にさほど影
響しないような場合には、処理を簡略化するために、冷
却器8の運転情報に基づいて変動周期を判定することも
できる。前者の手法を用いた熱変位補正方法の第一実施
例を図9のフローチャートに従い、後者の手法を用いた
熱変位補正方法の第二実施例を図10のフローチャート
に従い、それぞれ以下に説明する。
却器8の運転及び停止に伴って変化するが、これとは別
に発熱部の内部要因つまり主軸の発熱状態によっても変
化する。このため、変動周期の判定にあたっては、温度
測定値の変化を監視する手法を採用するのが好ましい。
また、主軸の発熱状態が冷媒温度の変動周期にさほど影
響しないような場合には、処理を簡略化するために、冷
却器8の運転情報に基づいて変動周期を判定することも
できる。前者の手法を用いた熱変位補正方法の第一実施
例を図9のフローチャートに従い、後者の手法を用いた
熱変位補正方法の第二実施例を図10のフローチャート
に従い、それぞれ以下に説明する。
【0014】第一実施例において、図9に示す熱変位補
正プログラムが開始されると、まず、第1温度センサ9
が冷媒の入口温度を測定し、第2温度センサ10が冷媒
の出口温度を測定する。次に、温度記録装置12がこれ
らの温度測定値を記録する。続いて、温度演算器13が
温度測定値の上昇方向(又は下降方向)への変化を確認
して冷媒温度の変動周期を判定したのち、この周期の間
に測定された冷媒の入口温度及び出口温度の平均値を演
算するとともに、各平均値の差から冷媒の温度上昇値を
演算する。その後、熱変位補正量演算器14が温度上昇
値に基づき主軸の熱変位量を推定演算し、その推定値に
相当する補正量をNC装置15に出力する。そして、N
C装置15がマシニングセンタ各部の移動体の送り量を
周知の方法で補正する。
正プログラムが開始されると、まず、第1温度センサ9
が冷媒の入口温度を測定し、第2温度センサ10が冷媒
の出口温度を測定する。次に、温度記録装置12がこれ
らの温度測定値を記録する。続いて、温度演算器13が
温度測定値の上昇方向(又は下降方向)への変化を確認
して冷媒温度の変動周期を判定したのち、この周期の間
に測定された冷媒の入口温度及び出口温度の平均値を演
算するとともに、各平均値の差から冷媒の温度上昇値を
演算する。その後、熱変位補正量演算器14が温度上昇
値に基づき主軸の熱変位量を推定演算し、その推定値に
相当する補正量をNC装置15に出力する。そして、N
C装置15がマシニングセンタ各部の移動体の送り量を
周知の方法で補正する。
【0015】第二実施例において、図10に示す熱変位
補正プログラムが開始されると、まず、第1温度センサ
9が冷媒の入口温度を測定し、第2温度センサ10が冷
媒の出口温度を測定する。次に、温度記録装置12がこ
れらの温度測定値を記録する。続いて、温度演算器13
が冷却器8の運転開始信号(又は停止信号)を確認して
冷媒温度の変動周期を判定したのち、この周期の間に測
定された冷媒の入口温度及び出口温度の平均値を演算す
るとともに、各平均値の差から冷媒の温度上昇値を演算
する。その後、熱変位補正量演算器14が温度上昇値に
基づき主軸の熱変位量を推定演算し、その推定値に相当
する補正量をNC装置15に出力する。そして、NC装
置15がマシニングセンタ各部の移動体の送り量を周知
の方法で補正する。
補正プログラムが開始されると、まず、第1温度センサ
9が冷媒の入口温度を測定し、第2温度センサ10が冷
媒の出口温度を測定する。次に、温度記録装置12がこ
れらの温度測定値を記録する。続いて、温度演算器13
が冷却器8の運転開始信号(又は停止信号)を確認して
冷媒温度の変動周期を判定したのち、この周期の間に測
定された冷媒の入口温度及び出口温度の平均値を演算す
るとともに、各平均値の差から冷媒の温度上昇値を演算
する。その後、熱変位補正量演算器14が温度上昇値に
基づき主軸の熱変位量を推定演算し、その推定値に相当
する補正量をNC装置15に出力する。そして、NC装
置15がマシニングセンタ各部の移動体の送り量を周知
の方法で補正する。
【0016】なお、本発明は門形マシニングセンタに限
定されるものではなく、固定の主軸頭に主軸を支持した
各種の工作機械に適用することもできる。その他、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成並びに手順を適
宜に変更して実施することも可能である。
定されるものではなく、固定の主軸頭に主軸を支持した
各種の工作機械に適用することもできる。その他、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成並びに手順を適
宜に変更して実施することも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜3の発
明によれば、発熱部を冷却する冷却器を備えた工作機械
において、冷媒温度を用い、そのリップルによる影響を
抑えて、熱変位を精度よく補正できるという優れた効果
を奏する。
明によれば、発熱部を冷却する冷却器を備えた工作機械
において、冷媒温度を用い、そのリップルによる影響を
抑えて、熱変位を精度よく補正できるという優れた効果
を奏する。
【0018】請求項4の発明によれば、ラムに主軸アタ
ッチメントを旋回及び着脱自在に備えたマシニングセン
タにおいて、温度センサをラム側に取り付けたので、主
軸アタッチメントの構成を簡略化できるとともに、セン
サ用配線の断線や接続端子への異物の付着を防止でき、
主軸の熱変位を安価な機構でトラブルなく安定的に補正
できる効果がある。
ッチメントを旋回及び着脱自在に備えたマシニングセン
タにおいて、温度センサをラム側に取り付けたので、主
軸アタッチメントの構成を簡略化できるとともに、セン
サ用配線の断線や接続端子への異物の付着を防止でき、
主軸の熱変位を安価な機構でトラブルなく安定的に補正
できる効果がある。
【図1】本発明による熱変位補正方法の実施装置を示す
門形マシニングセンタのシステム構成図である。
門形マシニングセンタのシステム構成図である。
【図2】主軸回転数の経時変化を示す特性図である。
【図3】冷媒温度の経時変化を示す特性図である。
【図4】温度上昇値及び熱変位量の経時変化を示す特性
図である。
図である。
【図5】温度測定値を平均化処理しない方法による推定
誤差の経時変化を示す特性図である。
誤差の経時変化を示す特性図である。
【図6】温度測定値の平均化処理区間を示す特性図であ
る。
る。
【図7】平均化処理後の温度上昇値の経時変化を示す特
性図である。
性図である。
【図8】本発明の方法による推定誤差の経時変化を示す
特性図である。
特性図である。
【図9】本発明による熱変位補正方法の第一実施例を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図10】本発明による熱変位補正方法の第二実施例を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
1・・サドル、2・・ラム、3・・主軸アタッチメン
ト、7・・テーブル、8・・冷却器、9・・第1温度セ
ンサ、10・・第2温度センサ、11・・温度計測装
置、12・・温度記録装置、13・・温度演算器、14
・・熱変位補正量演算器、15・・NC装置。
ト、7・・テーブル、8・・冷却器、9・・第1温度セ
ンサ、10・・第2温度センサ、11・・温度計測装
置、12・・温度記録装置、13・・温度演算器、14
・・熱変位補正量演算器、15・・NC装置。
Claims (4)
- 【請求項1】 発熱部を冷却する冷却器を備えた工作機
械において、発熱部の近傍で冷媒温度を測定する段階
と、冷媒温度が変動する周期を判定する段階と、各周期
の間に測定した冷媒温度の平均値を求める段階と、平均
値に基づき発熱部の熱変位量を推定する段階と、推定値
に従い工作機械各部の移動体の送り量を補正する段階と
からなる熱変位補正方法。 - 【請求項2】 前記周期を温度測定値の変化に基づいて
判定する請求項1記載の熱変位補正方法。 - 【請求項3】 前記周期を冷却器の運転情報に基づいて
判定する請求項1記載の熱変位補正方法。 - 【請求項4】 ラムに主軸アタッチメントを旋回可能及
び着脱自在に装着し、主軸アタッチメントに冷却器を接
続したマシニングセンタにおいて、主軸アタッチメント
近傍のラムに第1温度センサ及び第2温度センサを取り
付け、第1温度センサで冷媒の入口温度を測定するとと
もに第2温度センサで冷媒の出口温度を測定する段階
と、入口温度及び出口温度が変動する周期を判定する段
階と、各周期の間に測定した入口温度及び出口温度の平
均値を求める段階と、各平均値の差に基づき主軸アタッ
チメントの主軸の熱変位量を推定する段階と、推定値に
従いマシニングセンタ各部の移動体の送り量を補正する
段階とからなる熱変位補正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000229422A JP2002036069A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 熱変位補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000229422A JP2002036069A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 熱変位補正方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002036069A true JP2002036069A (ja) | 2002-02-05 |
Family
ID=18722543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000229422A Pending JP2002036069A (ja) | 2000-07-28 | 2000-07-28 | 熱変位補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002036069A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012082543A3 (en) * | 2010-12-14 | 2012-12-06 | Mag Ias, Llc | Method for automatic compensation of thermal distortion in a gantry machine |
CN106334996A (zh) * | 2015-07-10 | 2017-01-18 | 株式会社捷太格特 | 机床 |
JP2017209755A (ja) * | 2016-05-26 | 2017-11-30 | 中村留精密工業株式会社 | 刃物台の熱変位補正方法 |
-
2000
- 2000-07-28 JP JP2000229422A patent/JP2002036069A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012082543A3 (en) * | 2010-12-14 | 2012-12-06 | Mag Ias, Llc | Method for automatic compensation of thermal distortion in a gantry machine |
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CN106334996B (zh) * | 2015-07-10 | 2020-03-20 | 株式会社捷太格特 | 机床 |
JP2017209755A (ja) * | 2016-05-26 | 2017-11-30 | 中村留精密工業株式会社 | 刃物台の熱変位補正方法 |
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