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JP2002035468A - 洗濯機及び乾燥機 - Google Patents

洗濯機及び乾燥機

Info

Publication number
JP2002035468A
JP2002035468A JP2000221967A JP2000221967A JP2002035468A JP 2002035468 A JP2002035468 A JP 2002035468A JP 2000221967 A JP2000221967 A JP 2000221967A JP 2000221967 A JP2000221967 A JP 2000221967A JP 2002035468 A JP2002035468 A JP 2002035468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drum
laundry
washing
water
drying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000221967A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Sato
昌宏 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000221967A priority Critical patent/JP2002035468A/ja
Publication of JP2002035468A publication Critical patent/JP2002035468A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)
  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な洗浄力を確保するとともに、ウール等
の特殊布地から成る洗濯物の縮みや変形を防止して洗い
またはすすぎを行うことのできる洗濯機及び乾燥機を提
供する。 【解決手段】 ウール等の傷みやすい洗濯物の場合に、
洗濯物が遠心力によりドラム8の内壁に張り付く回転数
Nf0以上でドラム8を回転させて洗い、すすぎあるい
は乾燥を行うことによって、洗濯物がドラム内壁に張り
付いた一定の状態を維持してドラム8内を移動せず洗濯
物に捻りや引っ張りが加わらない。これにより、洗濯物
の縮みや変形を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転するドラムを
有する洗濯機及び乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の洗濯機は、固定された有底筒状の
水槽内に、洗濯物が投入される有底筒状のドラムが回転
自在に配されている。ドラムの底面には回転可能なパル
セータが設けられており、洗濯水が給水されたドラム内
にパルセータの回転により水流を発生させ、洗濯物が回
転して洗い及びすすぎが行われるようになっている。ま
た、ドラム内の洗濯水を排水後、ドラムを高速回転させ
ることによって洗濯物に含まれた洗濯水を遠心力により
放出し、洗濯物の脱水が行われるようになっている。
【0003】上記の洗濯機は、パルセータの回転によっ
て洗濯物が回転し、洗濯物には引張りや捻れ等が発生し
て物理的に大きな力が加わる。このため、洗濯物がウー
ルやシルク等の傷みやすい特殊布地の場合には、布の組
織そのものが変化し、縮みや変形を生じる。
【0004】特開平3−170198号公報及び特開平
3−222992号公報には、この特殊布地に生じる縮
みや変形の防止対策を施した洗濯機が開示されている。
前者の洗濯機は、パルセータの回転を停止し、循環手段
によりドラム内に洗濯水を循環させて特殊布地の洗濯物
の洗い及びすすぎを行うようになっている。また後者の
洗濯機は、パルセータを一方向に回転し、所定周期で回
転速度を可変して特殊布地の洗濯物の洗い及びすすぎを
行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平3−170198号公報に開示された洗濯機は、
パルセータの回転が停止されているため循環手段により
水流が発生する。この水流は流速が遅く特殊布地の洗濯
物に対して十分な洗浄力を得ることができない問題があ
った。また特開平3−222992号公報に開示された
洗濯機は、ドラム内で洗濯物が回転することによってな
お捻れが生じ、縮みや変形を完全には防止することがで
きない問題があった。
【0006】一方、水平配置されたドラム内に投入され
た洗濯物を、回転するドラムに突設されたバッフルによ
って持ち上げてドラム内に貯留された洗濯水に落下させ
て洗いまたはすすぎを行う洗濯機も一般に知られてい
る。この洗濯機においても同様に、洗濯物がドラム内を
移動するため洗濯物に捻れや変形による強い力が加わ
る。このため、特殊布地の洗濯物に縮みや変形が発生す
る。
【0007】更に、ドラム内に温風を供給し、ドラムを
回転することによってこの洗濯機を乾燥を行う乾燥機と
して使用する場合に、洗濯物をバッフルによって持ち上
げた後、落下させるため洗濯物がドラム内を移動して上
記同様に洗濯物に捻れや変形による強い力が加わる。従
って、乾燥工程においても特殊布地の洗濯物に縮みや変
形が発生する。
【0008】本発明は、十分な洗浄力を確保するととも
に、ウール等の特殊布地から成る洗濯物の縮みや変形を
防止して洗いまたはすすぎを行うことのできる洗濯機を
提供することを目的とする。また本発明は、ウール等の
特殊布地から成る洗濯物の縮みや変形を防止して乾燥を
行うことのできる乾燥機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の洗濯機は、洗濯物が投入されて回転するドラ
ムと、前記ドラム内に洗濯水を給水する給水手段とを備
え、前記ドラム内に洗濯水が給水された状態で、前記ド
ラムの回転数を遠心力により洗濯物が内壁に張り付く回
転数以上にして洗い工程またはすすぎ工程を行うように
したことを特徴としている。
【0010】この構成によると、洗濯物がウールやシル
ク等の特殊布地の場合に、ドラム内に洗濯水が給水され
ると、洗濯物がドラムの内壁に張り付いた状態でドラム
が回転して洗い工程またはすすぎ工程が行われる。
【0011】また本発明は、上記構成の洗濯機におい
て、前記ドラムの周面から排出された洗濯水を前記ドラ
ム内に供給する循環手段を設けたことを特徴としてい
る。この構成によると、循環手段によって、ドラム内に
貯溜された洗濯水が洗濯物を通過してドラムの外部に導
かれ、ドラムの内部に戻される。
【0012】また本発明は、上記構成の洗濯機におい
て、前記ドラムの回転数を遠心力により洗濯物が内壁に
張り付く回転数よりも低くして洗い工程またはすすぎ工
程を行うことができるようにしたことを特徴としてい
る。この構成によると、洗濯物が木綿や化繊等の通常の
布地の場合に、ドラム内に洗濯水が給水されると、例え
ば低速でドラムが回転して洗濯物が持ち上げられた後、
貯溜された洗濯水内に落下して洗い工程またはすすぎ工
程が行われる。あるいは、ドラムを回転させず、パルセ
ータ等によりドラム内に発生された水流に従って洗濯物
が回転して洗い工程またはすすぎ工程が行われる。
【0013】また本発明の乾燥機は、洗濯物が投入され
て回転するドラムと、前記ドラム内に温風を供給して洗
濯物を乾燥する温風供給手段とを備え、前記ドラム内に
温風が供給された状態で、前記ドラムの回転数を遠心力
により洗濯物が内壁に張り付く回転数以上にした高速回
転コースを設けたことを特徴としている。
【0014】この構成によると、洗濯物がウールやシル
ク等の特殊布地の場合に高速回転コースが選択され、洗
濯物がドラムの内壁に張り付いてドラムと一体に回転し
た状態で温風がドラム内に供給されて乾燥が行われる。
【0015】また本発明は、上記構成の乾燥機におい
て、前記ドラムの回転数を遠心力により洗濯物が内壁に
張り付く回転数よりも低くした低速回転コースを設けた
ことを特徴としている。この構成によると、洗濯物が木
綿や化繊等の通常の布地の場合に、低速回転コースが選
択され、低速でドラムが回転して洗濯物が持ち上げられ
た後、落下して乾燥が行われる。
【0016】また本発明は、上記構成の乾燥機におい
て、前記高速回転コース中の前記ドラム内の温度を、前
記低速回転コース中の前記ドラム内の温度よりも低くし
たことを特徴としている。
【0017】また本発明は、上記構成の乾燥機におい
て、前記高速回転コースの実行時間を、前記低速回転コ
ースの実行時間よりも短くしたことを特徴としている。
【0018】また本発明は、上記構成の乾燥機におい
て、前記高速回転コース終了時の洗濯物の乾燥度を、前
記低速回転コース終了時の洗濯物の乾燥度よりも低くし
たことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1(a)、(b)は本発明の第1
実施形態のドラム式洗濯機を前方及び後方から見た外観
斜視図である。また、図2(a)、(b)はその正面図
及び側面図である。
【0020】ドラム式洗濯機は、底台2上に外箱1が配
され、外箱1の上面が天板3で覆われている。外箱1は
化粧鋼板を略コ字型に折曲して形成されている。天板3
は圧縮ボード等から成り、外箱1にネジ止めされるよう
になっている。外箱1の前面上部には、使用者が操作を
行う操作パネル4が取り付けられている。
【0021】操作パネル4は、操作部52及び表示部5
1を有し、背面に制御回路53(図3参照)が配されて
いる。操作部52は複数の操作キーから成り、ドラム式
洗濯機に設けられた運転条件を設定する操作等を行う。
表示部51は液晶表示装置等から成り、入力情報等を表
示する。制御部53は、ドラム式洗濯機の運転を制御す
る制御プログラムが格納され、操作部52により運転条
件が設定されると、それに基づいてドラム式洗濯機の運
転が行われるようになっている。
【0022】外箱1の前面下部及び中央部には、パネル
カバー5及び前面パネル6が取り付けられている。前面
パネル6には洗濯物投入口6aが開口され、洗濯物投入
口6aを開閉する開閉扉9が設けられている。また、外
箱1の背面は後蓋7により塞がれている。
【0023】開閉扉9はヒンジ9bにより枢支され、把
手9cを把持して開閉される。把手9cにはロック爪9
dが一体に設けられ、前面パネル6にはロック機構10
が設けられている。開閉扉9を閉じるとロック爪9dが
ロック機構10に係合し、後述する運転プログラムによ
ってロックされる。これにより、開閉扉9がドラム式洗
濯機の運転時に開かないようになっている。
【0024】外箱1の内部には前面に向かって開口した
開口部7aを有する水槽7が後方が下がるように傾斜し
て配されている。水槽7内には回転するドラム8が同軸
に傾斜して配されている。この傾斜によって前面側から
のドラム8内の見通しをよくしている。
【0025】水槽7の下部はダンパー機能を有する減衰
装置13により支持されている。また、水槽7にアング
ル63、64が取り付けられ、外箱1にはアングル6
1、62が取り付けられている。アングル63、64と
アングル61、62とはバネ等から成る第1、第2懸架
装置11、12により連結され、水槽7が弾力的に支持
されている。
【0026】これにより、水槽7が外箱1内で自在に揺
動可能になっている。尚、第1、第2懸架装置11、1
2は鉛直方向に対して反対方向に角度θ3だけ傾斜する
ように取り付けられ、水槽7の前後方向の揺動を抑制す
るようになっている。
【0027】図3にドラム式洗濯機の側面断面図を示す
と、水槽7の底部外面には駆動機構14が取り付けられ
ている。駆動機構14はケース14a内にモータ15を
内装している。モータ15は、ケース14aに固定され
たステータ15aと、ドラム8の槽軸16に固定された
ロータ15bとから成っている。
【0028】槽軸16はケース14aに固定されたベア
リング17によって支持され、一端がドラム8に固定さ
れているためドラム8が回転自在になっている。これに
より、ドラム8に直結された駆動機構14が構成され、
ロータ15bの回転が直接ドラム8を回転駆動する。ま
た、モータ15にはロータ15bの回転数を検知する回
転検知手段15dが配されており、モータ15は回転検
知手段15dの検知結果に基づいて回転速度が制御され
るインバータモータになっている。
【0029】ドラム8の周壁には小孔8cが設けられて
いる。小孔8cは水槽7とドラム8とを連通しており、
水槽7とドラム8との間を洗濯水が流出入できるように
なっている。ドラム8の内壁面にはバッフル8bが突出
して形成され、ドラム8の回転により洗濯物を引っかけ
て持上げ、洗濯液中に落下させることにより洗浄が行わ
れるようになっている。バッフル8bはドラム8の内壁
に固定されるかあるいはドラム8と一体に形成される。
【0030】ドラム8の前面の開口部8aの外周縁には
流体バランサー8eが設けられている。流体バランサー
8eは塩水等の比重の大きい流体が封入されており、ド
ラム8の回転時に該流体が移動して洗濯物及び洗濯水の
片寄りによる重心移動を打消すようになっている。流体
バランサー8eはドラム8の内周縁に設けてもよい。
【0031】洗濯物投入口6aと水槽7の開口部7aの
周縁にはゴムや軟質樹脂等の弾性体から成るパッキン1
8が取り付けられ、洗濯物を出し入れするアクセス路を
形成する。開閉扉9には、パッキン18と密着する窓部
9aが突設されている。開閉扉9の一部及び窓部9aは
ドラム8内を視認できるようにガラス等の透明部材で形
成するのがよい。
【0032】パッキン18は開閉扉9を閉じたときに内
周縁18aが窓部9aの周縁に密着してアクセス路を閉
口する。これにより、水槽7内の洗濯水が外部へ漏水し
ないようになっている。また、パッキン18には蛇腹な
どが設けられ、水槽7の揺動に応じて撓みを生じて追従
するようになっている。
【0033】外箱1内の上部には水道管に連通する給水
パイプ21が配されている。給水パイプ21の途中に設
けた給水弁22を開口すると、洗剤を収容する洗剤ケー
ス23を経てドアパッキン18に取り付けられた給水ノ
ズル24から水槽7内に給水される。
【0034】水槽7の底面より導出された排水ダクト2
5には、糸屑フイルタ26を内装した接続ケース27が
接続され、排水ダクト25を介して排水ポンプ28の吸
引側に連通している。排水ポンプ28の吐出側は排水用
パイプ29aにより外箱1の外側に立設された排水用パ
イプ29bに連結されている。排水ポンプ28のポンプ
室28a内に配されるインペラ28bの回転によって水
槽7内の洗濯水は排水ダクト25、排水用パイプ29
a、29bを介して外箱1の外側に排水される。
【0035】排水用パイプ29bは、水槽7に供給され
る洗濯水の定格水位面よりも上方まで立設されている。
これにより、止水機能を有さない排水ポンプ28を介し
て水槽7内の洗濯水が流出することを防止するようにな
っている。排水ポンプ28に代えて排水弁を使用しても
よい。
【0036】糸屑フイルタ26は、例えば、格子状に形
成された樹脂或いは、袋状に形成された目の細かい繊維
等から成り、洗濯水が通過することによって洗濯水中の
糸屑等を集積するようになっている。また、糸屑フイル
タ26は接続ケース27内に着脱自在に装着され、外箱
1の前面下部からキャップ26aとともに取り外して容
易に清掃できるようになっている。
【0037】水槽7の下部には水槽7に連通するエアー
トラップ30が設けられている。そして、水位センサー
32が導圧パイプ31及びエアートラップ30介して水
槽7と連通し、水槽7内の水位による圧力(水圧)が水
位センサー32に伝えられる。水位センサー32は、コ
イルと磁性体とを内装し、水槽7内の水位による圧力変
化に応じて磁性体がコイル内を移動する。そして、コイ
ル内の磁性体の位置により生じるコイルのインダクタン
スを発信周波数として検出し、水槽7内の水位を検知す
るようになっている。水位センサー32は水槽7内と連
通するどの位置に設けてもよい。
【0038】ドラム式洗濯機の図3と異なる側面断面図
を図4に示すと、排水ダクト25には循環ダクト35が
分岐して設けられている。循環ダクト35は水槽7の開
口部7aに臨むようにパッキン18に接続されており、
経路途中に循環ポンプ36を備えている。
【0039】そして、排水ポンプ28を停止して循環ポ
ンプ36を駆動させると、水槽7、循環ダクト35、循
環ポンプ36を通って再び水槽7に至る循環経路が形成
される。これにより、水槽7内の洗濯水が循環経路を通
して循環され、該循環経路を循環させる間に洗濯水内の
洗剤を短時間に効率良く溶解させる。
【0040】また、糸屑フィルター26の流出側(ここ
では排水用パイプ29a)から分岐して循環ダクト35
を設けてもよい。このようにすると、洗濯水が循環中に
糸屑フイルター26により糸屑等を除去することがで
き、洗濯物に対する糸屑の再付着を防止することができ
る。この時、排水用パイプ29b側と循環ダクト35側
とに洗濯水の流路を切り換える切換弁を排水ポンプ28
の吐出側に設けると、排水ポンプ28の駆動によって循
環ダクト35に洗濯水を流通させることができ、循環ポ
ンプ36を省くことができる。
【0041】次に、更に異なる側面断面図を図5に示す
と、水槽7の上方には送風ファン41とヒータ42とか
ら構成された洗濯物を乾燥するための温風ユニット43
が設けられている。温風ユニット43は水槽7の開口部
7aに臨む吹出し口7bと水槽7の下部に設けられた循
環口7cとを連結する乾燥用ダクト44の経路途中に配
されている。
【0042】ヒータ42で加熱された空気は、送風ファ
ン41の駆動によって吹出し口7bより水槽7内に送出
され、循環口7cより乾燥用ダクト44へ戻る循環路が
形成されている。また、乾燥用ダクト44の経路途中に
は水槽7内から流入した空気から水分を凝結して取り除
く冷却器44aが配されている。
【0043】図6は、操作パネル4に設けられる表示部
51及び操作部52を示す平面図である。前述したよう
に、ドラム式洗濯機の運転条件は操作部52の操作キー
(52a〜52k)の操作により設定され、それに基づ
いて制御回路53(図3参照)により運転される。
【0044】まず、電源キー52aを押圧すると電源が
ONされ、標準コースの条件が表示部51に表示され
る。標準コースは木綿や化繊等の洗濯物の場合に最適な
条件が予め設定されている。ここでは、図中、斜線で示
すように、「中水流」、「10分」、「ため2回」、
「強6分」、「自動」が点滅表示されている。他の部分
と異なる色によって表示してもよい。使用者は標準コー
スと異なる条件を設定する場合に上方の操作キー(52
d〜52k)の操作を行う。
【0045】水量キー52dは、手動により水槽7内の
水量を設定する。標準コースでは後述するように自動的
に水量を設定するので初期は点滅表示されていない。そ
して、水量キー52dを押圧する毎に、「20L」→
「30L」→「40L」→消灯→「20L」のように表
示部52の点滅が順に切り換わるようになっている。
【0046】水流キー52eは、ドラム8の回転速度を
可変して洗い工程及びすすぎ工程の水流の強さを設定す
る。これにより洗濯物の汚れ具合や種類に応じた水流が
設定できるようになっている。そして、水流キー52e
を押圧する毎に、「強水流」→「ウール」→「毛布」→
「弱水流」→「中水流」→「強水流」のように表示部5
2の点滅が順に切り換わるようになっている。
【0047】洗いキー52fは、洗い工程の運転時間を
設定する。そして、洗いキー52fを押圧する毎に、
「15分」→消灯→「5分」→「8分」→「10分」→
「15分」のように表示部51の点滅が順に切り換わ
る。消灯した場合は洗い工程を実行しないようになって
いる。
【0048】すすぎキー52gは、すすぎ工程を注水す
すぎ(表示部51には「注水」と表示)か溜めすすぎ
(表示部51には「ため」と表示)かを設定する。注水
すすぎは給水ノズル24(図3参照)から水道水を注入
しながらすすぎを行うようになっており、水量が定格水
量を超えると排水ダクト29bをオーバーフローして排
水されるようになっている。
【0049】溜めすすぎは水槽7内に水流キー52eに
より設定された量の水を貯溜してすすぎを行うようにな
っている。そして、すすぎキー52gを押圧する毎に、
「注水1回」→「注水2回」→消灯→「ため1回」→
「ため2回」のように表示部51の点滅が順に切り換わ
る。消灯した場合はすすぎ工程を実行しないようになっ
ている。
【0050】脱水キー52hは、脱水工程のドラム8の
回転数(表示部51には「強」、「弱」と表示)及び運
転時間を設定する。そして、脱水キー52hを押圧する
毎に、消灯→「弱1分」→「弱3分」→「強1分」→
「強3分」→「強6分」→「弱1分」のように表示部5
1の点滅が順に切り換わる。消灯した場合は脱水工程を
実行しないようになっている。
【0051】高温乾燥キー52i、低温乾燥キー52
j、冷風乾燥キー52kはいずれかを押圧すると、乾燥
工程で吹出し口7b(図5参照)からドラム8内に送出
される温風の温度をそれぞれ「高温」、「低温」、「冷
風」(ヒータを停止して送風する)に切り替える。そし
て、それぞれのキーを押圧する毎に乾燥工程の運転時間
が切り替えられる。
【0052】また、乾燥工程の条件には、洗濯物の量に
応じて自動的に乾燥の条件を設定する「自動」、及びウ
ールやシルク等の傷みやすい特殊布地に適した条件の
「ウール」が設けられており、高温乾燥キー52iの押
圧により切り替え可能になっている。
【0053】また、水流キー52eにより水流の強さを
順に切り替えていくと水流の強さに適した洗濯物の種類
等がコメント部51aに表示される。これにより、使用
者は洗濯物に最適な洗濯、乾燥条件を容易に設定できる
ようになっている。
【0054】そして、「毛布」を選択すると毛布に推奨
される条件の毛布コースが呼出され、洗い「10分」、
すすぎ「注水2回」、脱水「強6分」、乾燥「自動」の
条件が設定される。また、「ウール」を選択すると、ウ
ールやシルク等の特殊布地に推奨される条件のウールコ
ース(高速回転コース)が呼出され、洗い「5分」、す
すぎ「注水1回」、脱水「弱1分」、乾燥「ウール」の
条件が設定される。毛布コースまたはウールコースの推
奨条件に対して一部を変更することもできる。
【0055】洗濯及び乾燥の条件が設定されると運転開
始可能であることを告知するメッセージがメッセージ部
51bに表示され、使用者がスタートキー52bを押圧
すると設定した条件によりドラム式洗濯機の運転が開始
される。また、一時停止キー52cを押圧すると、運転
の一時停止が可能で、スタートキー52bを押圧するこ
とにより再スタートをすることができる。
【0056】尚、条件設定用の操作キー(52d〜52
k)に替えて、表示部51に表示された「強6分」等を
タッチパネルにより構成し、手指で表示部51に直接触
れて設定できるようにしてもよい。
【0057】上記構成のドラム式洗濯機の運転動作を図
7〜図12のフローチャート及び図13の運転チャート
を参照して説明する。まず図7のステップ#101では
電源キー52aを押圧すると、ドラム式洗濯機の電源が
入り、ステップ#102で標準コースの運転条件が表示
部51に表示される。
【0058】ステップ#103で洗濯物投入口6aより
洗濯物を投入して開閉扉9を閉じると、開閉扉9の窓部
9aの周縁にパッキン18の内周縁18aが密着して水
槽7が封止される。同時に運転条件の変更がある場合に
は操作部52の操作により条件を設定する。そして、ス
テップ#104でスタートキー52bをONすると、ス
テップ#105で開閉扉9がロック機構10によりロッ
クされる。
【0059】洗い工程及びすすぎ工程の水量の条件が
「自動」に設定されている場合、或いは乾燥工程の条件
が「自動」に設定されている場合には(ステップ#10
5aのYes)、ドラム8内の洗濯物の量を検出する必
要がある。このため、ステップ#106で洗濯物の量の
検出が必要か否かを判別し、必要な場合は#107で図
8の布量自動検出処理が呼出される。必要でない場合は
ステップ#108に移行する。尚、洗い工程及びすすぎ
工程の水量の条件、並びに、乾燥工程の条件が「自動」
に設定されていない場合には(ステップ#105aのN
o)、指示された工程(すすぎ、脱水、または、乾燥)
へ移行する(ステップ#109)。
【0060】布量自動検出処理では、ステップ#121
でドラム8を負荷検知チャートで回転し、ステップ#1
22でモータ15の負荷を検出する。負荷検知チャート
は図14に示すように、所定の回転数N1及び時間t1
でドラム8を回転させた後、モータ15の給電を遮断す
る。この時、洗濯物の量が多いと慣性により回転するド
ラム8が緩やかに減速し、少ないと急激に減速する。
【0061】従って、所定時間t2経過後のドラム8の
回転数がn1以下の場合には無負荷状態、回転数がn1
〜n2の場合には洗濯物が少量、回転数がn2〜n3の
場合には洗濯物が中量、回転数がn3以上の場合には洗
濯物が多量であると検知することができる。
【0062】また図15に示すように、ドラム8を所定
の回転数N1で回転させる際の立ち上がりにより布量検
出を行ってもよい。即ち、ドラム8の停止状態から回転
させると、洗濯物の量が多いとドラム8が緩やかに立ち
上がり、少ないと急激に立ち上がる。
【0063】従って、給電から所定時間t3経過後のド
ラム8の回転数がn1以上の場合には無負荷状態、回転
数がn1〜n2の場合には洗濯物が少量、回転数がn2
〜n3の場合には洗濯物が中量、回転数がn3以下の場
合には洗濯物が多量であると検知することができる。ま
た、ドラム8の起動時または遮電時に所定の回転数に達
するまでの時間により布量検知を行ってもよい。尚、図
14、図15において縦軸はドラム8の回転数を示し横
軸は時間を示している。
【0064】布量検出の検知結果に基づいて、洗い、す
すぎ時の水量、その水量に応じた排水時間、脱水時間、
乾燥時間などの条件が#123「条件設定」で自動設定
される。そして、洗い工程およびすすぎ工程の水量を自
動で設定しない場合には#106の判断により図7に#
108に戻る。
【0065】洗い工程及びすすぎ工程時の水量を自動で
設定する場合には、ステップ#123の判断によりステ
ップ#125に移行し、#122の検出結果に基づいて
自動設定された水量が表示部51に表示される。使用者
は必要に応じてステップ#126で水量の設定変更を行
ってもよい。表示された水量に見合った量の洗剤を洗剤
ケース23に入れ、ステップ#127でスタートキー5
2bをONする。そして、図7のフローチャートに戻っ
てステップ#108により図9の洗い工程の処理が呼出
される。
【0066】洗い運転を行う場合には、ステップ#14
2で給水弁22が開成され、水道水は途中で洗剤ケース
23を経由して給水ノズル24から洗剤とともに水槽7
及びドラム8内に流れ込む。水槽7内の水位が所定水位
に達すると、水位センサー32が検知して給水弁22が
閉じられる。そして、ステップ#143で駆動機構14
を駆動してドラム8を所定の洗いチャートにより回転制
御し、所定時間だけ洗い運転が行われる。
【0067】洗いチャートは図16(a)〜(e)に示
すように、水流キー52e(図6参照)による水流の設
定条件に応じて異なる回転数及び反転時間によってドラ
ム8が回転するようになっている。これらの図において
縦軸はドラム8の回転数を示し横軸は時間を示してい
る。
【0068】図16(a)、(b)、(c)はそれぞ
れ、「強水流」、「中水流」、「弱水流」を選択した場
合の洗いチャートである。「強水流」ではドラム8は回
転数N20、反転周期T20で回転する。「中水流」で
はドラム8は回転数N30、反転周期T30で回転す
る。「弱水流」ではドラム8は回転数N40、反転周期
T40で回転する。これにより、回転するドラム8に突
設されたバッフル8dによって洗濯物を持ち上げてドラ
ム8内に貯留された洗濯水に落下させて洗いまたはすす
ぎを行う。
【0069】そして、N20>N30>N40かつT2
0>T30>T40になっており、ドラム8内に発生す
る水流の強さが可変され、洗濯物の汚れ具合に応じた水
流が得られるようになっている。また、洗い運転終了前
には、回転数及び反転周期の小さいほぐし期間Yが設け
られ、洗濯物を小刻みに反転して洗濯物の捻れをほぐす
ようになっている。
【0070】図16(d)は水流の設定条件として「毛
布」を選択した場合の洗いチャートを示している。洗濯
物が毛布の場合はドラム8内で折り畳まれた状態である
ので、ドラム8の回転を所定時間停止する浸水期間V0
が設けられ、毛布に洗濯水を十分含ませて汚れを除去す
るようになっている。
【0071】図16(e)は水流の設定条件として「ウ
ール」を選択した場合の洗いチャートを示している。洗
濯物がウールやシルク等の特殊布地の場合は、遠心力に
より洗濯物がドラム8の内壁に張り付く、上記のN2
0、N30、N40よりも高い回転数Nf1で一方向に
所定時間T1だけ回転して洗い動作を行うようになって
いる。これにより、洗濯物がドラム8と一体に回転して
ドラム8内を移動しないので捻れや引っ張りが生じな
い。従って、洗濯物に強い力が加わらないので縮みや変
形を防止することができるようになっている。
【0072】洗い運転が終了すると、図9のステップ#
143aで排水を行った後、ステップ#144で次工程
を行うか否かが判断される。洗い運転までで終了する場
合には、ステップ#145で洗濯が終了したことをブザ
ー等により報知し、ステップ#146で開閉扉9のロッ
クが解除されて洗濯が終了する。
【0073】すすぎ工程が行われる場合には、ステップ
#144の判断によりステップ#147に移行して図1
0のすすぎ工程の処理が呼出される。図10のステップ
#161ではすすぎ運転を行うか否かが判断される。即
ち、脱水工程以降のみや乾燥工程のみを行うように設定
されている場合にはすすぎ工程の以下の処理を行わずに
ステップ#172で次工程に移行する。
【0074】ステップ#163ではすすぎ運転の設定さ
れた回数がカウンタiに入力される。標準コースの場合
は「ため2回」であるのでi=2となる。次にステップ
#164でドラム8が第1の脱水チャートで回転して、
すすぎ脱水動作が行われる。
【0075】第1の脱水チャートは、図17に示すよう
になっている。同図において縦軸はドラム8の回転数を
示し横軸は時間を示している。脱水工程の脱水条件にお
いて「強」が選択されるとドラム8は回転数Nhで回転
する。「弱」が選択されるとドラム8は回転数Nsで回
転する。
【0076】また、脱水の初期は洗濯物に含まれる洗濯
水の量が多いためドラム8の回転数を高くすると洗濯水
がドラム8の外周に追従して十分な排水が行えなくな
る。このため、ドラム8を断続的に回転数を可変する起
動期間Tsを設けている。また、後述するように、ウー
ルコースの推奨条件ではNsよりも低い回転数で回転す
るようになっている。
【0077】洗濯物に含まれた洗濯水は第1の脱水チャ
ートで回転するドラム8による遠心力でドラム8の周壁
に設けた小孔8aを通じて水槽7の内壁へ吐出される。
該内壁を伝って水槽7内の下部に流下した洗濯水は排水
ダクト25及び排水用パイプ29a、29bを介して排
水される。
【0078】このすすぎ脱水運転中に、給水弁22を開
いて給水ノズル24から水槽7内に水道水を噴射しても
よい。このようにすると、水道水は遠心力により洗濯物
を透過して、洗濯物に残った洗剤を効率良く除去するこ
とができる。
【0079】すすぎ脱水運転が終了すると、ステップ#
165で排水ポンプ18を停止して給水弁22が開かれ
て給水動作が行われる。給水弁22の開成に伴って水槽
7内の水位が所定水位になると給水弁22が閉じられ、
ステップ#166で駆動機構14の駆動によりドラム8
がすすぎチャートで回転し、すすぎ運転が実行される。
すすぎチャートは前述の図16の各洗いチャートと運転
時間が異なり回転数が同じになっている。
【0080】このすすぎ運転中に、柔軟仕上剤収納箱
(図示せず)及びこれに連通するすすぎ給水経路を別途
設け、このすすぎ給水経路から柔軟仕上剤とともに給水
するようにしてもよい。
【0081】また、洗い運転あるいはすすぎ運転中に循
環ポンプ36(図4参照)を駆動して水槽7内の洗濯水
を循環させてもよい。このようにすると、水槽7とドラ
ム8間の汚れていない洗濯液がドラム8内に送水される
ので、汚れ、あるいは洗剤の除去を効率良く行うことが
できる。
【0082】ステップ#167ではカウンタiがデクリ
メントされ、ステップ#168でカウンタiが0か否か
が判断される。カウンタiが0でない場合はすすぎ動作
を再度行うためステップ#164〜#167が繰り返し
行われる。カウンタiが0の場合は、設定された回数の
すすぎ動作が終了しているため、ステップ#169で次
工程を行うか否かが判断される。
【0083】すすぎ工程までで終了する場合には、ステ
ップ#170で洗濯が終了したことをブザー等により報
知し、ステップ#171で開閉扉9のロックが解除され
て洗濯が終了する。
【0084】脱水工程が行われる場合には、ステップ#
169の判断によりステップ#172に移行して図11
の脱水工程の処理が呼出される。
【0085】ステップ#183では第2の脱水チャート
により仕上げ脱水運転が行われる。本実施形態では第2
の脱水チャートは前述の第1の脱水チャート(図17参
照)と運転時間が異なり同じ回転数になっている。
【0086】そして、ドラム8の回転による遠心力で洗
濯水をドラム8の周壁に設けた小孔8aを通じて水槽7
の内壁へ吐出させる。その後、該内壁を伝って水槽7内
の下部に流下した洗濯水は排水ダクト25及び排水用パ
イプ29a、29bを介して排水される。
【0087】仕上げ脱水動作が終了すると、ステップ#
184で乾燥工程を行うか否かが判断される。脱水工程
までで終了する場合には、ステップ#185で洗濯が終
了したことをブザー等により報知し、ステップ#186
で開閉扉9のロックが解除されて洗濯が終了する。
【0088】乾燥工程が行われる場合には、ステップ#
184の判断によりステップ#187に移行して図12
の乾燥工程の処理が呼出される。図12のステップ#2
01では乾燥運転の条件が「冷風」か否かが判別され
る。「高温」または「低温」の場合にはステップ#20
2でヒータ41(図5参照)がONされ、ステップ#2
03で温風ユニット43および冷却器44aが駆動され
て乾燥運転が行われる。
【0089】送風ファン42の駆動によって、ドラム8
内の洗濯物の水分を吸収した空気はドラム8の小孔8
a、水槽7の循環口7c、乾燥用ダクト44、ヒータ4
1、送風ファン42を通り、吹出し口7aよりドラム8
内へ循環する。水分を含む空気は、乾燥用ダクト44を
通過中に乾燥用ダクト44内に設けた冷却器44aで冷
却されることにより降温される。その結果、乾燥用ダク
ト44内の空気は水分の結露により除湿され、湿度の低
い空気となってヒータ41に至る。
【0090】ヒータ41で加熱された空気は温風となっ
て(「冷風」の場合は昇温されない。)吹出し口7aよ
り水槽7内に吹き込まれ、再び洗濯物と接触して水分を
吸収する。再度循環口7cから乾燥用ダクト44内に吸
引されて同様に冷却器44aで冷却され除湿される。こ
の動作を繰り返すことにより洗濯物の乾燥が行われる。
【0091】そして、ドラム8内の乾燥度を乾燥センサ
ー(不図示)で検知し、所定値になると乾燥運転を終了
する。また除湿により凝縮された水分は、乾燥用ダクト
44内を下降して循環口7cから排水ダクト25、排水
用パイプ29a、29bを介して外部に排水される。
【0092】乾燥運転が終了すると、ステップ#204
で洗濯が終了したことをブザー等により報知し、ステッ
プ#205で開閉扉9のロックが解除されて洗濯が終了
する。以上により洗い、すすぎ、脱水、乾燥の各工程が
実行され、洗濯物の洗濯及び乾燥が行われる。また、前
述したように操作部52による設定により洗い、すす
ぎ、脱水、乾燥の各工程を単独で実行することも可能で
ある。
【0093】図18はウールコースにおける推奨条件の
全工程のドラム8の回転チャート示す図である。縦軸は
ドラム8の回転数を示し横軸は時間を示している。洗い
工程の洗いチャートは前述の図15(e)と同一であ
る。従って、遠心力により洗濯物がドラム8の内壁に張
り付く回転数Nf1で一方向に所定時間T1だけ回転し
て洗い動作を行って洗濯物の捻れや引っ張りを生じさせ
ないようになっている。
【0094】また、すすぎ運転期間T4、T7における
すすぎチャート及び乾燥運転期間T10における乾燥チ
ャートにおいても同じ回転数Nf1でドラム8が回転さ
れる。これにより、すすぎ及び乾燥中に洗濯物の捻れや
引っ張りを生じさせないようになっている。
【0095】洗い動作開始直後は洗濯物に洗濯水が含ま
れておらず軽いため、Nf1よりも低い回転数Nf0で
ドラム8の内壁に洗濯物が張り付く。このため、破線G
1に示すように、洗い動作開始直後のドラム8の回転数
をNf0にしてもよい。同様に、乾燥工程の終了直前に
おいても洗濯物に洗濯水が含まれておらず軽いため、破
線G3に示すように、ドラム8の回転数をNf0にして
もよい。
【0096】また、破線G2に示すように、洗い動作の
終了直前にNf1よりも高い回転数Nf2にすると、洗
濯物がドラム8の内壁に強い力で張り付く。従って、ド
ラム8の回転が停止される排水期間T2にも洗濯物がド
ラム8から剥離せず一定の状態を維持して捻りや引っ張
りの発生をより防止することができる。図13ウールチ
ャートに示すように、排水期間T2、T5、T8におい
てドラム8を回転し、洗濯物がドラム8の内壁から剥離
させないようにしてもよい。
【0097】すすぎ脱水動作期間T3、T6及び脱水動
作期間T9で実行される第1、第2の脱水チャートでは
ドラム8が回転数Nf2で回転する。通常のすすぎ脱水
動作及び脱水動作での回転数は、条件が「強」のときに
Nh、「弱」のときにNsであり、Nf2はこれらより
も低く設定されている。従って、洗濯物に加わる遠心力
が強いために生じるドラムの内壁に押しつけられて特殊
布地の損傷が発生することを防止することができる。
【0098】また、ウールコースの乾燥運転では洗濯物
がドラム8に張り付いたまま乾燥するので完全に乾燥さ
せるとシワや傷みが発生する。このため、標準コースや
毛布コースよりもヒータ42の温度を低く制御し、乾燥
運転期間T10を標準コースよりも短くしている。これ
により、洗濯物の乾燥度を低下させて完全に乾燥させ
ず、シワや傷みを防止することができる。更に、ヒータ
42の温度を低くすることにより熱による縮みや変形を
防止することができる。回転数Nf1による乾燥運転の
後、より低い回転数Nwでドラム8を回転させて洗濯物
を完全に乾燥させてもよい。
【0099】尚、本実施形態において、洗濯運転と乾燥
運転とを行うことのできるドラム式洗濯機について説明
したが、乾燥運転のみを行うことのできる乾燥機につい
ても同様の構成にすることにより、ドラム内壁に洗濯物
が張り付いて一定の形状を維持し、更に完全に乾燥され
ないため洗濯物の縮みや変形を防止することができる。
【0100】次に図19は本発明の第2実施形態の洗濯
機を示す側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1
〜図5の示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号
を付している。本実施形態の洗濯機は、底台2上に外箱
1が配され、外箱1内に水槽7が上方を開口して立設さ
れている。外箱1には洗濯物投入口1aが形成され、洗
濯物投入口1aを開閉する開閉扉9が枢支されている。
外箱1の上部前方には裏面に制御部53を有する操作パ
ネル4が配され、操作パネル4には前述の図6と同様の
表示部51及び操作部52が設けられている(乾燥工程
の条件については設けられていない)。
【0101】水槽7は懸架装置77により揺動自在に懸
架され、有底筒状のドラム8が内装されている。ドラム
8には中空筒状の槽軸16が一体化され、軸受17によ
り支持されている。ドラム8の内面底部には回転により
水流を発生させるパルセータ71が配されており、パル
セータ71と一体のパルセータ軸72が槽軸16に回転
可能に内嵌されている。
【0102】水槽7にはアングル74によりステータ1
5aが取り付けられている。パルセータ軸72にはアン
グル75によりロータ15bがステータ15aに対峙す
るように取り付けられている。これによりモータ15が
構成され、モータ15に給電するとパルセータ71が回
転するようになっている。
【0103】また、パルセータ軸72の下部には電磁ソ
レノイドを有するクラッチ機構73が設けられている。
そして、電磁ソレノイドに給電することによりパルセー
タ軸51と槽軸16とが連結され、パルセータ71とド
ラム8とが一体に回転できるようになっている。尚、7
6は排水時に排水ダクト25と排水用パイプ29bとを
連通させる排水弁である。
【0104】上記構成の洗濯機において、操作部52の
操作によって、例えば標準コースの推奨条件に設定した
後スタートキー52bが押圧されると、洗い工程が開始
される。洗い工程では、ドラム8が固定され、パルセー
タ71が所定の洗いチャートで回転して洗い運転が行わ
れる。洗い工程が終了すると、すすぎ工程に移行する。
【0105】すすぎ工程ではクラッチ機構73によりパ
ルセータ軸72と槽軸16とが連結され、ドラム8及び
パルセータ71が一体に所定の第1の脱水チャートで回
転してすすぎ脱水運転が行われる。すすぎ脱水運転が終
了すると、クラッチ機構73によりパルセータ軸72と
槽軸16との連結が遮断され、ドラム8を固定してパル
セータ71が所定のすすぎチャートで回転してすすぎ運
転が行われる。すすぎ脱水運転とすすぎ運転とは所定回
数繰り返し行われる。
【0106】すすぎ工程が終了すると脱水工程に移行
し、クラッチ機構73によりパルセータ軸72と槽軸1
6とが連結され、ドラム8及びパルセータ71が一体に
所定の第2の脱水チャートで回転して仕上げ脱水運転が
行われる。
【0107】また、洗濯物がウールやシルク等の特殊布
地の場合は、水流の条件として「ウール」を指定し、ウ
ールコースが選択されると、洗い運転及びすすぎ運転の
際にクラッチ機構73によりパルセータ軸72と槽軸1
6とが連結され、ドラム8及びパルセータ71が一体に
回転する。この時の運転チャートは前述の図18に示し
た運転チャートと同様になっており、ドラム8は洗濯物
が遠心力によりドラム8の内壁に張り付く回転数Nf1
で回転するようになっている。
【0108】従って、第1実施形態と同様に、特殊布地
の洗濯物がドラムと一体に回転してドラム8内を移動し
ないので捻れや引っ張りが生じないため、洗濯物に強い
力が加わらず、縮みや変形を防止することができる。
【0109】
【発明の効果】本発明によると、洗濯物がウールやシル
ク等の特殊布地の場合に、遠心力により洗濯物がドラム
の内壁に張り付いた状態で洗い運転、すすぎ運転、乾燥
運転を行うので、洗濯物がドラムと一体に回転してドラ
ム内を移動しない。従って、洗濯物に捻れや引っ張りが
生じず、強い力が加わらないので縮みや変形を防止する
ことができる。
【0110】また本発明によると、ドラム内の洗濯水を
循環させるので循環手段の吸引力によりドラム内の洗濯
水がドラム内壁に張り付いた洗濯物を十分通過して汚れ
あるいは洗剤の除去を効率良く行うことができる。
【0111】また本発明によると、遠心力により洗濯物
がドラムの内壁に張り付いた状態で乾燥させる場合に、
乾燥運転を低い乾燥温度、短い乾燥時間または低い乾燥
度にすることができるので、洗濯物がウールやシルク等
の特殊布地がドラムの内壁に張り付いたまま完全に乾燥
されず、シワや傷みを防止し、更に、熱による縮みや変
形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
正面図及び側面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
側面断面図である。
【図4】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
他の側面断面図である。
【図5】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
更に他の側面断面図である。
【図6】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
操作パネルを示す平面図である。
【図7】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
開始運転の動作を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
布量自動検出の動作を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
洗い工程の動作を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
すすぎ工程の動作を示すフローチャートである。
【図11】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
脱水工程の動作を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
乾燥工程の動作を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
動作を示す運転チャートである。
【図14】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
布量検出方法を説明する図である。
【図15】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
布量検出方法を説明する図である。
【図16】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
洗い運転のドラム回転を示す洗いチャートである。
【図17】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
脱水運転のドラム回転を示す脱水チャートである。
【図18】 本発明の第1実施形態のドラム式洗濯機の
各工程のドラム回転を示すチャート図である。
【図19】 本発明の第2実施形態の洗濯機を示す側面
断面図である。
【符号の説明】
1 外箱 2 底台 3 天板 4 操作パネル 6 前面パネル 6a 洗濯物投入口 7 水槽 8 ドラム 9 開閉扉 10 ロック機構 11 第1懸架装置 12 第2懸架装置 14 駆動装置 15 モータ 16 槽軸 18 パッキン 22 給水弁 23 洗剤ケース 25 排水ダクト 26 糸屑フィルタ 27 接続ケース 28 排水ポンプ 29a、29b 排水用パイプ 32 水位センサー 41 送風ファン 42 ヒータ 43 温風ユニット 44 乾燥用ダクト 51 表示部 52 操作部 53 制御部 71 パルセータ 72 パルセータ軸 73 クラッチ機構

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯物が投入されて回転するドラムと、
    前記ドラム内に洗濯水を給水する給水手段とを備え、前
    記ドラム内に洗濯水が給水された状態で、前記ドラムの
    回転数を遠心力により洗濯物が内壁に張り付く回転数以
    上にして洗い工程またはすすぎ工程を行うようにしたこ
    とを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 前記ドラムの周面から排出された洗濯水
    を前記ドラム内に供給する循環手段を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 【請求項3】 前記ドラムの回転数を遠心力により洗濯
    物が内壁に張り付く回転数よりも低くして洗い工程また
    はすすぎ工程を行うことができるようにしたことを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 洗濯物が投入されて回転するドラムと、
    前記ドラム内に温風を供給して洗濯物を乾燥する温風供
    給手段とを備え、前記ドラム内に温風が供給された状態
    で、前記ドラムの回転数を遠心力により洗濯物が内壁に
    張り付く回転数以上にした高速回転コースを設けたこと
    を特徴とする乾燥機。
  5. 【請求項5】 前記ドラムの回転数を、遠心力により洗
    濯物が前記ドラムの内壁に張り付く回転数よりも低くし
    て乾燥を行う低速回転コースを設けたことを特徴とする
    請求項4に記載の乾燥機。
  6. 【請求項6】 前記高速回転コース中の前記ドラム内の
    温度を、前記低速回転コース中の前記ドラム内の温度よ
    りも低くしたことを特徴とする請求項5に記載の乾燥
    機。
  7. 【請求項7】 前記高速回転コースの実行時間を、前記
    低速回転コースの実行時間よりも短くしたことを特徴と
    する請求項5に記載の乾燥機。
  8. 【請求項8】 前記高速回転コース終了時の洗濯物の乾
    燥度を、前記低速回転コース終了時の洗濯物の乾燥度よ
    りも低くしたことを特徴とする請求項5に記載の乾燥
    機。
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