JP2002033647A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents
絶縁ゲート型半導体装置Info
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- JP2002033647A JP2002033647A JP2000216278A JP2000216278A JP2002033647A JP 2002033647 A JP2002033647 A JP 2002033647A JP 2000216278 A JP2000216278 A JP 2000216278A JP 2000216278 A JP2000216278 A JP 2000216278A JP 2002033647 A JP2002033647 A JP 2002033647A
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- insulated gate
- gate semiconductor
- semiconductor device
- igbt
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、大電流を扱うIGBTにおいて、短
絡電流や過電流による破壊から確実に保護できるように
することを最も主要な特徴としている。 【解決手段】たとえば、IGBT素子10のエミッタ
に、センス抵抗11とセンス抵抗12とを直列に接続す
る。センス抵抗11,12によって検出される短絡セン
ス電圧は、保護回路13内のコンパレータ13aにより
第1の既定値と比較する。そして、短絡センス電圧が第
1の既定値を超えると、IGBT素子10のゲートをオ
フさせるための信号を出力する。また、センス抵抗12
によって検出される過電流センス電圧は、コンパレータ
13bにより第2の既定値と比較する。そして、短絡セ
ンス電圧が第2の既定値を超えると、IGBT素子10
のゲートをオフさせるための信号を出力する構成とされ
ている。
絡電流や過電流による破壊から確実に保護できるように
することを最も主要な特徴としている。 【解決手段】たとえば、IGBT素子10のエミッタ
に、センス抵抗11とセンス抵抗12とを直列に接続す
る。センス抵抗11,12によって検出される短絡セン
ス電圧は、保護回路13内のコンパレータ13aにより
第1の既定値と比較する。そして、短絡センス電圧が第
1の既定値を超えると、IGBT素子10のゲートをオ
フさせるための信号を出力する。また、センス抵抗12
によって検出される過電流センス電圧は、コンパレータ
13bにより第2の既定値と比較する。そして、短絡セ
ンス電圧が第2の既定値を超えると、IGBT素子10
のゲートをオフさせるための信号を出力する構成とされ
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、絶縁ゲート型半
導体装置に関するもので、特に、大電流を扱うIGBT
(Insulated Gate Bipolar T
ransistor)やパワーMOSFET(Meta
l Oxide Semiconductor Fie
ld Effect Transistor)に関す
る。
導体装置に関するもので、特に、大電流を扱うIGBT
(Insulated Gate Bipolar T
ransistor)やパワーMOSFET(Meta
l Oxide Semiconductor Fie
ld Effect Transistor)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、大電流を扱うことが可能な絶縁ゲ
ート型半導体装置として、IGBTがよく知られてい
る。たとえば、このIGBTにおいては、短絡電流や過
電流による破壊からIGBT素子を保護するための保護
回路が設けられてなるものがある。
ート型半導体装置として、IGBTがよく知られてい
る。たとえば、このIGBTにおいては、短絡電流や過
電流による破壊からIGBT素子を保護するための保護
回路が設けられてなるものがある。
【0003】図3は、従来の、保護回路が設けられてな
るIGBTの概略構成を示すものである。
るIGBTの概略構成を示すものである。
【0004】このIGBTの場合、IGBT素子100
のエミッタ(E)に接続されたセンス抵抗101によっ
て、コレクタ(C)電流が検出される。そして、そのコ
レクタ電流に対応するセンス(S)電圧にしたがって、
保護回路102の起動を制御するように構成されてい
る。
のエミッタ(E)に接続されたセンス抵抗101によっ
て、コレクタ(C)電流が検出される。そして、そのコ
レクタ電流に対応するセンス(S)電圧にしたがって、
保護回路102の起動を制御するように構成されてい
る。
【0005】すなわち、保護回路102は、コンパレー
タ102a,102bを有して構成されている。そし
て、コンパレータ102aによって、センス電圧と第1
の既定値とが比較される。その結果、たとえば、コレク
タ電流の定格の5倍以上のセンス電圧が1μs以上継続
した場合に、“短絡時”として、ゲート(G)をオフす
る信号が、コンパレータ102aより出力される。
タ102a,102bを有して構成されている。そし
て、コンパレータ102aによって、センス電圧と第1
の既定値とが比較される。その結果、たとえば、コレク
タ電流の定格の5倍以上のセンス電圧が1μs以上継続
した場合に、“短絡時”として、ゲート(G)をオフす
る信号が、コンパレータ102aより出力される。
【0006】また、コンパレータ102bによって、セ
ンス電圧と第2の既定値とが比較される。その結果、た
とえば、コレクタ電流の定格の3倍以上のセンス電圧が
5μs以上継続した場合に、“過電流時”として、ゲー
トをオフする信号が、コンパレータ102bより出力さ
れる。
ンス電圧と第2の既定値とが比較される。その結果、た
とえば、コレクタ電流の定格の3倍以上のセンス電圧が
5μs以上継続した場合に、“過電流時”として、ゲー
トをオフする信号が、コンパレータ102bより出力さ
れる。
【0007】このように、短絡時および過電流時に保護
回路102を起動させることによって、IGBT素子1
00を破壊から保護するようになっている。
回路102を起動させることによって、IGBT素子1
00を破壊から保護するようになっている。
【0008】しかしながら、IGBTの特性によって
は、保護回路102が十分に機能しない場合があった。
は、保護回路102が十分に機能しない場合があった。
【0009】たとえば、図4に実線で示すようなセンス
電流−コレクタ電流特性を有するIGBTの場合には、
上記した保護回路102により、IGBT素子100を
破壊から保護することができる。
電流−コレクタ電流特性を有するIGBTの場合には、
上記した保護回路102により、IGBT素子100を
破壊から保護することができる。
【0010】ところが、図4に破線で示すように、コレ
クタ電流が増加してもセンス電流が流れにくい構造のI
GBTの場合、保護回路102による、特に短絡時の保
護が不完全なものとなりやすいという問題があった。
クタ電流が増加してもセンス電流が流れにくい構造のI
GBTの場合、保護回路102による、特に短絡時の保
護が不完全なものとなりやすいという問題があった。
【0011】ところで、IGBTは、単独もしくは他の
チップといっしょにパッケージ内に搭載された状態で利
用される場合が多い。
チップといっしょにパッケージ内に搭載された状態で利
用される場合が多い。
【0012】通常、IGBTをパッケージングしてモジ
ュール化などする場合、たとえば図5(a)に示すよう
に、IGBTチップ201はパッケージ基板301上に
搭載される。
ュール化などする場合、たとえば図5(a)に示すよう
に、IGBTチップ201はパッケージ基板301上に
搭載される。
【0013】パッケージ基板301上には、エミッタ電
極パターン302、ゲート電極パターン303、コレク
タ配線パターン304、および、エミッタ配線パターン
305などが設けられている。
極パターン302、ゲート電極パターン303、コレク
タ配線パターン304、および、エミッタ配線パターン
305などが設けられている。
【0014】この場合、IGBTチップ201は、コレ
クタ配線パターン304上に実装される。また、コレク
タ配線パターン304上には、ダイオード202が実装
されている。
クタ配線パターン304上に実装される。また、コレク
タ配線パターン304上には、ダイオード202が実装
されている。
【0015】IGBTチップ201には、上記エミッタ
電極パターン302がボンディングワイヤ307を介し
て、また、上記ゲート電極パターン303がボンディン
グワイヤ308を介して、それぞれ接続されている。こ
れにより、IGBTチップ201には、エミッタ電極パ
ターン302の電位(たとえば、0V)を基準電位とし
て、ゲート電極パターン303からのゲート電圧(たと
えば、15V)が印加される。
電極パターン302がボンディングワイヤ307を介し
て、また、上記ゲート電極パターン303がボンディン
グワイヤ308を介して、それぞれ接続されている。こ
れにより、IGBTチップ201には、エミッタ電極パ
ターン302の電位(たとえば、0V)を基準電位とし
て、ゲート電極パターン303からのゲート電圧(たと
えば、15V)が印加される。
【0016】また、IGBTチップ201、ダイオード
202、および、エミッタ配線パターン305の相互
が、ボンディングワイヤ309によって、電気的に接続
されている。
202、および、エミッタ配線パターン305の相互
が、ボンディングワイヤ309によって、電気的に接続
されている。
【0017】しかしながら、近年、より高い増幅率をも
ったIGBTが開発されるにつれ、IGBTチップを短
絡電流による破壊などから保護するようなボンディング
技術が必要になってきている。
ったIGBTが開発されるにつれ、IGBTチップを短
絡電流による破壊などから保護するようなボンディング
技術が必要になってきている。
【0018】その例として、たとえば図6(a)に示す
ように、エミッタ電極パターン302とエミッタ配線パ
ターン305との間を、ボンディングワイヤ307’を
用いて接続する、エミッタボンディングがある。これ
は、IGBTチップ201’からできるだけ遠く離れ
た、エミッタ電極パターン302と同電位のエミッタ配
線パターン305を介して、基準電位(たとえば、0
V)を得るようにしたものである。
ように、エミッタ電極パターン302とエミッタ配線パ
ターン305との間を、ボンディングワイヤ307’を
用いて接続する、エミッタボンディングがある。これ
は、IGBTチップ201’からできるだけ遠く離れ
た、エミッタ電極パターン302と同電位のエミッタ配
線パターン305を介して、基準電位(たとえば、0
V)を得るようにしたものである。
【0019】ここで、図5(b)および図6(b)にそ
れぞれ示した等価回路を参照して、上記したボンディン
グ技術の差異について説明する。
れぞれ示した等価回路を参照して、上記したボンディン
グ技術の差異について説明する。
【0020】図6(a)に示したように、エミッタ配線
パターン305を介して、エミッタ電極パターン302
とIGBTチップ201’とを接続するようにした場
合、基準電位をIGBTチップ201’から離すことに
よって、より大きなインダクタンス(L)成分をもつと
考えられる(図6(b)参照)。
パターン305を介して、エミッタ電極パターン302
とIGBTチップ201’とを接続するようにした場
合、基準電位をIGBTチップ201’から離すことに
よって、より大きなインダクタンス(L)成分をもつと
考えられる(図6(b)参照)。
【0021】このボンディング技術は、たとえば、短絡
電流が発生した場合のような、コレクタ電流の時間微分
値(dIC/dt)が高い場合に、大きな優位性を示
す。
電流が発生した場合のような、コレクタ電流の時間微分
値(dIC/dt)が高い場合に、大きな優位性を示
す。
【0022】図5(a)に示した、エミッタ電極パター
ン302を直にIGBTチップ201と接続するように
した例の場合、図5(b)に示すように、短絡時のゲー
ト−エミッタ間電圧(VGE)は、電源より印加される
電位(ゲート電圧VG)と等しくなる。
ン302を直にIGBTチップ201と接続するように
した例の場合、図5(b)に示すように、短絡時のゲー
ト−エミッタ間電圧(VGE)は、電源より印加される
電位(ゲート電圧VG)と等しくなる。
【0023】これに対し、図6(a)に示した、エミッ
タ電極パターン302とIGBTチップ201’とを、
エミッタ配線パターン305を介して接続するようにし
た例の場合には、図6(b)に示すように、短絡時のI
GBTチップ自身に印加されるゲート−エミッタ間電圧
(VGE)は、L×dIC/dtの分だけ減少する。
タ電極パターン302とIGBTチップ201’とを、
エミッタ配線パターン305を介して接続するようにし
た例の場合には、図6(b)に示すように、短絡時のI
GBTチップ自身に印加されるゲート−エミッタ間電圧
(VGE)は、L×dIC/dtの分だけ減少する。
【0024】すなわち、図7(a)に示すように、大き
なインダクタンス(L)成分をもつ場合の、短絡時のI
GBTチップ自身に印加されるゲート−エミッタ間電圧
VGEは、VG−L×dIC/dtとなる。その結果、
図7(b)に示すように、L×dIC/dtの分だけ、
コレクタ電流を抑えることが可能となる。
なインダクタンス(L)成分をもつ場合の、短絡時のI
GBTチップ自身に印加されるゲート−エミッタ間電圧
VGEは、VG−L×dIC/dtとなる。その結果、
図7(b)に示すように、L×dIC/dtの分だけ、
コレクタ電流を抑えることが可能となる。
【0025】ところが、パッケージは小型化の傾向が強
いため、ボンディングにも種々の制約を受け、長いボン
ディングは実施しづらいという問題があった。
いため、ボンディングにも種々の制約を受け、長いボン
ディングは実施しづらいという問題があった。
【0026】たとえば図8に示すように、パッケージ基
板301上に突起物401などが存在する場合、その突
起物401などをよけて、エミッタ電極パターン302
とエミッタ配線パターン305との間を、ボンディング
ワイヤ307’を用いて接続するのは殆んど不可能であ
った。
板301上に突起物401などが存在する場合、その突
起物401などをよけて、エミッタ電極パターン302
とエミッタ配線パターン305との間を、ボンディング
ワイヤ307’を用いて接続するのは殆んど不可能であ
った。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
においては、短絡電流や過電流による破壊からIGBT
素子を保護するための種々の工夫が試みられているもの
の、いずれの方法の場合にも限界があり、十分な効果が
期待できないという問題があった。
においては、短絡電流や過電流による破壊からIGBT
素子を保護するための種々の工夫が試みられているもの
の、いずれの方法の場合にも限界があり、十分な効果が
期待できないという問題があった。
【0028】そこで、この発明は、短絡電流や過電流に
よる破壊から絶縁ゲート型半導体素子をより確実に保護
することが可能な絶縁ゲート型半導体装置を提供するこ
とを目的としている。
よる破壊から絶縁ゲート型半導体素子をより確実に保護
することが可能な絶縁ゲート型半導体装置を提供するこ
とを目的としている。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の絶縁ゲート型半導体装置にあっては、
絶縁ゲート型半導体素子を短絡電流や過電流による破壊
から保護するための保護回路が設けられてなるものにお
いて、前記絶縁ゲート型半導体素子のエミッタに、短絡
電流検出のための第1のセンス抵抗と、過電流検出のた
めの第2のセンス抵抗とを設けたことを特徴とする。
めに、この発明の絶縁ゲート型半導体装置にあっては、
絶縁ゲート型半導体素子を短絡電流や過電流による破壊
から保護するための保護回路が設けられてなるものにお
いて、前記絶縁ゲート型半導体素子のエミッタに、短絡
電流検出のための第1のセンス抵抗と、過電流検出のた
めの第2のセンス抵抗とを設けたことを特徴とする。
【0030】また、この発明の絶縁ゲート型半導体装置
にあっては、絶縁ゲート型半導体素子を短絡電流や過電
流による破壊から保護するための保護回路が設けられて
なるものにおいて、前記絶縁ゲート型半導体素子のソー
スに、短絡電流検出のための第1のセンス抵抗と、過電
流検出のための第2のセンス抵抗とを設けたことを特徴
とする。
にあっては、絶縁ゲート型半導体素子を短絡電流や過電
流による破壊から保護するための保護回路が設けられて
なるものにおいて、前記絶縁ゲート型半導体素子のソー
スに、短絡電流検出のための第1のセンス抵抗と、過電
流検出のための第2のセンス抵抗とを設けたことを特徴
とする。
【0031】この発明の絶縁ゲート型半導体装置によれ
ば、短絡電流および過電流の検出の精度を向上できるよ
うになる。これにより、どのような特性をもった素子で
あっても、十分な保護が可能となるものである。
ば、短絡電流および過電流の検出の精度を向上できるよ
うになる。これにより、どのような特性をもった素子で
あっても、十分な保護が可能となるものである。
【0032】また、この発明の絶縁ゲート型半導体装置
にあっては、絶縁ゲート型半導体素子の表面に、エミッ
タ電極パターンとエミッタ配線パターンとを接続するた
めのボンディングワイヤがボンディングされるダミーパ
ッドを設けたことを特徴とする。
にあっては、絶縁ゲート型半導体素子の表面に、エミッ
タ電極パターンとエミッタ配線パターンとを接続するた
めのボンディングワイヤがボンディングされるダミーパ
ッドを設けたことを特徴とする。
【0033】さらに、この発明の絶縁ゲート型半導体装
置にあっては、絶縁ゲート型半導体素子の表面に、ソー
ス電極パターンとソース配線パターンとを接続するため
のボンディングワイヤがボンディングされるダミーパッ
ドを設けたことを特徴とする。
置にあっては、絶縁ゲート型半導体素子の表面に、ソー
ス電極パターンとソース配線パターンとを接続するため
のボンディングワイヤがボンディングされるダミーパッ
ドを設けたことを特徴とする。
【0034】この発明の絶縁ゲート型半導体装置によれ
ば、ボンディングの自由度を向上できるようになる。こ
れにより、長いボンディングを容易に実施することが可
能となるものである。
ば、ボンディングの自由度を向上できるようになる。こ
れにより、長いボンディングを容易に実施することが可
能となるものである。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
いて図面を参照して説明する。
【0036】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態にかかる、保護回路が設けられてなるIGB
T(絶縁ゲート型半導体装置)の概略構成を示すもので
ある。
の実施形態にかかる、保護回路が設けられてなるIGB
T(絶縁ゲート型半導体装置)の概略構成を示すもので
ある。
【0037】このIGBTの場合、IGBT素子10の
エミッタ(E)に、センス抵抗11とセンス抵抗12と
が直列に接続されている。
エミッタ(E)に、センス抵抗11とセンス抵抗12と
が直列に接続されている。
【0038】そして、上記センス抵抗11,12によっ
て検出される短絡センス(SS)電圧、および、上記セ
ンス抵抗12によって検出される過電流センス(OS)
電圧にしたがって、保護回路13の起動が制御されるよ
うに構成されている。
て検出される短絡センス(SS)電圧、および、上記セ
ンス抵抗12によって検出される過電流センス(OS)
電圧にしたがって、保護回路13の起動が制御されるよ
うに構成されている。
【0039】保護回路13は、コンパレータ13a,1
3bを有して構成されている。コンパレータ13aは、
上記短絡センス電圧と第1の既定値とを比較する。この
場合、第1の既定値とは、たとえば、コレクタ電流の定
格の5倍以上にあたるセンス電圧が1μs以上継続した
か(短絡時か)を検出するためのものである。そして、
センス電圧が第1の既定値を超えた場合にのみ、“短絡
時”として、IGBT素子10のゲート(G)をオフさ
せるための信号を出力するように構成されている。
3bを有して構成されている。コンパレータ13aは、
上記短絡センス電圧と第1の既定値とを比較する。この
場合、第1の既定値とは、たとえば、コレクタ電流の定
格の5倍以上にあたるセンス電圧が1μs以上継続した
か(短絡時か)を検出するためのものである。そして、
センス電圧が第1の既定値を超えた場合にのみ、“短絡
時”として、IGBT素子10のゲート(G)をオフさ
せるための信号を出力するように構成されている。
【0040】同様に、コンパレータ13bは、上記過電
流センス電圧と第2の既定値とを比較する。この場合、
第2の既定値とは、たとえば、コレクタ電流の定格の3
倍以上にあたるセンス電圧が5μs以上継続したか(過
電流時か)を検出するためのものである。そして、セン
ス電圧が第2の既定値を超えた場合にのみ、“過電流
時”として、IGBT素子10のゲート(G)をオフさ
せるための信号を出力するように構成されている。
流センス電圧と第2の既定値とを比較する。この場合、
第2の既定値とは、たとえば、コレクタ電流の定格の3
倍以上にあたるセンス電圧が5μs以上継続したか(過
電流時か)を検出するためのものである。そして、セン
ス電圧が第2の既定値を超えた場合にのみ、“過電流
時”として、IGBT素子10のゲート(G)をオフさ
せるための信号を出力するように構成されている。
【0041】このように、短絡時および過電流時のセン
スのために、センス抵抗11,12を別々に用意し、別
々のセンスレベルで保護回路13を起動させるようにな
っている。これにより、いかなるセンス電流−コレクタ
電流特性を有するIGBTであっても、IGBT素子1
0の短絡電流および過電流に対する保護が十分に可能と
なるものである。
スのために、センス抵抗11,12を別々に用意し、別
々のセンスレベルで保護回路13を起動させるようにな
っている。これにより、いかなるセンス電流−コレクタ
電流特性を有するIGBTであっても、IGBT素子1
0の短絡電流および過電流に対する保護が十分に可能と
なるものである。
【0042】なお、上記した第1の実施形態において
は、IGBTを例に説明したが、これに限らず、たとえ
ばパワーMOSFETにも同様に適用できる。その場
合、パワーMOSFETのソースに、第1のセンス抵抗
と第2のセンス抵抗とを直列に接続するようにすれば良
い。
は、IGBTを例に説明したが、これに限らず、たとえ
ばパワーMOSFETにも同様に適用できる。その場
合、パワーMOSFETのソースに、第1のセンス抵抗
と第2のセンス抵抗とを直列に接続するようにすれば良
い。
【0043】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態にかかる、IGBT(絶縁ゲート型半導体装
置)の概略構成を示すものである。なお、ここでは、モ
ジュール化する場合(IGBTパッケージ)の例につい
て説明する。
の実施形態にかかる、IGBT(絶縁ゲート型半導体装
置)の概略構成を示すものである。なお、ここでは、モ
ジュール化する場合(IGBTパッケージ)の例につい
て説明する。
【0044】たとえば、IGBTチップ21はパッケー
ジ基板31上に搭載される。パッケージ基板31上に
は、エミッタ電極パターン32、ゲート電極パターン3
3、コレクタ配線パターン34、および、エミッタ配線
パターン35などが設けられている。
ジ基板31上に搭載される。パッケージ基板31上に
は、エミッタ電極パターン32、ゲート電極パターン3
3、コレクタ配線パターン34、および、エミッタ配線
パターン35などが設けられている。
【0045】この場合、IGBTチップ21は、コレク
タ配線パターン34上に実装される。また、コレクタ配
線パターン34上には、ダイオード22が実装されてい
る。
タ配線パターン34上に実装される。また、コレクタ配
線パターン34上には、ダイオード22が実装されてい
る。
【0046】さらに、上記パッケージ基板31上の、上
記コレクタ配線パターン34の周辺部分には、突起物4
1が設けられている。
記コレクタ配線パターン34の周辺部分には、突起物4
1が設けられている。
【0047】IGBTチップ21の表面には、ダミーパ
ッド51が設けられている。このダミーパッド51に
は、エミッタ電極パターン32とエミッタ配線パターン
35とを接続(エミッタボンディング)するための、ボ
ンディングワイヤ36がボンディングされる。ダミーパ
ッド51は、IGBTチップ21の表面とは完全に絶縁
されている。
ッド51が設けられている。このダミーパッド51に
は、エミッタ電極パターン32とエミッタ配線パターン
35とを接続(エミッタボンディング)するための、ボ
ンディングワイヤ36がボンディングされる。ダミーパ
ッド51は、IGBTチップ21の表面とは完全に絶縁
されている。
【0048】すなわち、この場合のエミッタボンディン
グは、ボンディングワイヤ36を用いて、エミッタ電極
パターン32とダミーパッド51との間、および、ダミ
ーパッド51とエミッタ配線パターン35との間を、相
互に接続する。これにより、たとえ突起物41などが存
在したとしても、それをよけて、エミッタ電極パターン
32とエミッタ配線パターン35との間を接続すること
が可能となる。したがって、IGBTチップ21からで
きるだけ遠く離れた、エミッタ電極パターン32と同電
位のエミッタ配線パターン35を介して、基準電位を得
るようにしたボンディング技術において、ボンディング
の自由度を向上できるようになる。
グは、ボンディングワイヤ36を用いて、エミッタ電極
パターン32とダミーパッド51との間、および、ダミ
ーパッド51とエミッタ配線パターン35との間を、相
互に接続する。これにより、たとえ突起物41などが存
在したとしても、それをよけて、エミッタ電極パターン
32とエミッタ配線パターン35との間を接続すること
が可能となる。したがって、IGBTチップ21からで
きるだけ遠く離れた、エミッタ電極パターン32と同電
位のエミッタ配線パターン35を介して、基準電位を得
るようにしたボンディング技術において、ボンディング
の自由度を向上できるようになる。
【0049】なお、IGBTチップ21には、上記ゲー
ト電極パターン33がボンディングワイヤ37を介して
接続されている。また、IGBTチップ21、ダイオー
ド22、および、エミッタ配線パターン35の相互が、
ボンディングワイヤ38によって、電気的に接続されて
いる。
ト電極パターン33がボンディングワイヤ37を介して
接続されている。また、IGBTチップ21、ダイオー
ド22、および、エミッタ配線パターン35の相互が、
ボンディングワイヤ38によって、電気的に接続されて
いる。
【0050】このように、IGBTチップの表面にボン
ディング用のダミーパッドを形成することにより、パッ
ケージングする際のボンディング、特に、エミッタボン
ディングの自由度を向上できるようにしている。これに
より、どのようなパッケージにおいても、長いボンディ
ングを容易に実施することが可能となる。その結果、よ
り高い増幅率をもったIGBTチップに対し、短絡電流
のような大きな負荷がかかるような場合にも、破壊から
確実に保護できるようになるものである。
ディング用のダミーパッドを形成することにより、パッ
ケージングする際のボンディング、特に、エミッタボン
ディングの自由度を向上できるようにしている。これに
より、どのようなパッケージにおいても、長いボンディ
ングを容易に実施することが可能となる。その結果、よ
り高い増幅率をもったIGBTチップに対し、短絡電流
のような大きな負荷がかかるような場合にも、破壊から
確実に保護できるようになるものである。
【0051】なお、上記した第2の実施形態において
は、IGBTを例に説明したが、これに限らず、たとえ
ばパワーMOSFETにも同様に適用できる。その場
合、パワーMOSFETの表面にボンディング用のダミ
ーパッドを形成するようにすれば良い。
は、IGBTを例に説明したが、これに限らず、たとえ
ばパワーMOSFETにも同様に適用できる。その場
合、パワーMOSFETの表面にボンディング用のダミ
ーパッドを形成するようにすれば良い。
【0052】その他、本願発明は、上記各実施形態に限
定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱し
ない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、
上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、
開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせに
より種々の発明が抽出され得る。たとえば、各実施形態
に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除さ
れても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題
の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べら
れている効果の少なくとも1つが得られる場合には、こ
の構成要件が削除された構成が発明として抽出され得
る。
定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱し
ない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、
上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、
開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせに
より種々の発明が抽出され得る。たとえば、各実施形態
に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除さ
れても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題
の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べら
れている効果の少なくとも1つが得られる場合には、こ
の構成要件が削除された構成が発明として抽出され得
る。
【0053】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、短絡電流や過電流による破壊から絶縁ゲート型半導
体素子をより確実に保護することが可能な絶縁ゲート型
半導体装置を提供できる。
ば、短絡電流や過電流による破壊から絶縁ゲート型半導
体素子をより確実に保護することが可能な絶縁ゲート型
半導体装置を提供できる。
【図1】この発明の第1の実施形態にかかる、IGBT
を概略的に示す回路構成図。
を概略的に示す回路構成図。
【図2】この発明の第2の実施形態にかかる、IGBT
パッケージを例に示す概略平面図。
パッケージを例に示す概略平面図。
【図3】従来技術とその問題点を説明するために示す、
IGBTの回路構成図。
IGBTの回路構成図。
【図4】同じく、センス電流とコレクタ電流との関係を
説明するために示すIGBTの概略特性図。
説明するために示すIGBTの概略特性図。
【図5】従来技術とその問題点を説明するために、IG
BTパッケージの構成例を示す概略図。
BTパッケージの構成例を示す概略図。
【図6】同じく、IGBTパッケージの他の構成例を示
す概略図。
す概略図。
【図7】同じく、図6の構成におけるIGBTパッケー
ジの特性を説明するために示す概略図。
ジの特性を説明するために示す概略図。
【図8】同じく、IGBTパッケージのさらに別の構成
例を示す概略平面図。
例を示す概略平面図。
10…IGBT素子 11…センス抵抗 12…センス抵抗 13…保護回路 13a,13b…コンパレータ C…コレクタ E…エミッタ G…ゲート OS…過電流センス SS…短絡センス 21…IGBTチップ 22…ダイオード 31…パッケージ基板 32…エミッタ電極パターン 33…ゲート電極パターン 34…コレクタ配線パターン 35…エミッタ配線パターン 36…ボンディングワイヤ(エミッタボンディング) 37,38…ボンディングワイヤ 41…突起物 51…ダミーパッド
Claims (7)
- 【請求項1】 絶縁ゲート型半導体素子を短絡電流や過
電流による破壊から保護するための保護回路が設けられ
てなる絶縁ゲート型半導体装置において、 前記絶縁ゲート型半導体素子のエミッタに、短絡電流検
出のための第1のセンス抵抗と、過電流検出のための第
2のセンス抵抗とを設けたことを特徴とする絶縁ゲート
型半導体装置。 - 【請求項2】 絶縁ゲート型半導体素子を短絡電流や過
電流による破壊から保護するための保護回路が設けられ
てなる絶縁ゲート型半導体装置において、 前記絶縁ゲート型半導体素子のソースに、短絡電流検出
のための第1のセンス抵抗と、過電流検出のための第2
のセンス抵抗とを設けたことを特徴とする絶縁ゲート型
半導体装置。 - 【請求項3】 前記第1,第2のセンス抵抗は、直列に
接続されてなることを特徴とする請求項1または2に記
載の絶縁ゲート型半導体装置。 - 【請求項4】 前記保護回路は、前記第1のセンス抵抗
により検出されるセンス電圧と第1の既定値とから前記
絶縁ゲート型半導体素子のゲートを制御するための信号
を生成する第1のコンパレータと、前記第2のセンス抵
抗により検出されるセンス電圧と第2の既定値とから前
記絶縁ゲート型半導体素子のゲートを制御するための信
号を生成する第2のコンパレータとを有して構成される
ことを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁ゲート
型半導体装置。 - 【請求項5】 絶縁ゲート型半導体素子の表面に、エミ
ッタ電極パターンとエミッタ配線パターンとを接続する
ためのボンディングワイヤがボンディングされるダミー
パッドを設けたことを特徴とする絶縁ゲート型半導体装
置。 - 【請求項6】 絶縁ゲート型半導体素子の表面に、ソー
ス電極パターンとソース配線パターンとを接続するため
のボンディングワイヤがボンディングされるダミーパッ
ドを設けたことを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。 - 【請求項7】 前記ダミーパッドは、前記絶縁ゲート型
半導体素子の表面との間が絶縁されてなることを特徴と
する請求項5または6に記載の絶縁ゲート型半導体装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000216278A JP2002033647A (ja) | 2000-07-17 | 2000-07-17 | 絶縁ゲート型半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000216278A JP2002033647A (ja) | 2000-07-17 | 2000-07-17 | 絶縁ゲート型半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002033647A true JP2002033647A (ja) | 2002-01-31 |
Family
ID=18711565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000216278A Pending JP2002033647A (ja) | 2000-07-17 | 2000-07-17 | 絶縁ゲート型半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002033647A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7265958B2 (en) | 2004-02-20 | 2007-09-04 | Nec Electronics Corporation | Overcurrent protection circuit and semiconductor apparatus |
CN105811938A (zh) * | 2016-04-26 | 2016-07-27 | 威胜集团有限公司 | Igbt过流信号锁存电路 |
JP2019050695A (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-28 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体装置 |
US10886910B2 (en) | 2018-07-18 | 2021-01-05 | Fuji Electric Co., Ltd. | Semiconductor device with current sense element |
JP2021097340A (ja) * | 2019-12-18 | 2021-06-24 | 富士電機株式会社 | 半導体駆動装置および電力変換装置 |
-
2000
- 2000-07-17 JP JP2000216278A patent/JP2002033647A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7265958B2 (en) | 2004-02-20 | 2007-09-04 | Nec Electronics Corporation | Overcurrent protection circuit and semiconductor apparatus |
CN105811938A (zh) * | 2016-04-26 | 2016-07-27 | 威胜集团有限公司 | Igbt过流信号锁存电路 |
CN105811938B (zh) * | 2016-04-26 | 2018-09-04 | 湖南利能科技股份有限公司 | Igbt过流信号锁存电路 |
JP2019050695A (ja) * | 2017-09-12 | 2019-03-28 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体装置 |
US10886910B2 (en) | 2018-07-18 | 2021-01-05 | Fuji Electric Co., Ltd. | Semiconductor device with current sense element |
JP2021097340A (ja) * | 2019-12-18 | 2021-06-24 | 富士電機株式会社 | 半導体駆動装置および電力変換装置 |
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