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JP2002030096A - 神経細胞突起再生剤及びその製造方法 - Google Patents

神経細胞突起再生剤及びその製造方法

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Publication number
JP2002030096A
JP2002030096A JP2000210316A JP2000210316A JP2002030096A JP 2002030096 A JP2002030096 A JP 2002030096A JP 2000210316 A JP2000210316 A JP 2000210316A JP 2000210316 A JP2000210316 A JP 2000210316A JP 2002030096 A JP2002030096 A JP 2002030096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydrogen atom
represent
general formula
hydroxyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000210316A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Kawahara
富美男 川原
Yoji Tachibana
陽二 橘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyorin Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2000210316A priority Critical patent/JP2002030096A/ja
Publication of JP2002030096A publication Critical patent/JP2002030096A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】神経細胞突起再生作用を有するジクチオステロ
ール関連ステロイド誘導体を提供すること。 【解決手段】一般式(I) 【化1】 [式中、R1、R2は水素原子、水酸基、アミノ基又はア
セトアミド基を示し、R3、R4は水素原子又はメチル基
を示し、R5、R6は水素原子、低級アルキル基又はヒド
ロキシメチル基を示し、R7は水素原子又は水酸基を示
し、nは0、1又は2を示す。]で示されるステロイド
誘導体を有効成分とすることを特徴とする神経細胞突起
再生剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強い神経細胞突起再生
作用を有し、アルツハイマー症、老人性痴呆症、パーキ
ンソン症、種々の運動障害等の治療に有効な神経細胞突
起再生剤及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで神経細胞突起伸展作用を有する
化合物としてラクタシスチン(J. Antibiotics, 44, 113
(1991).)、エポラクタエン(J. Antibiotics, 48, 733
(1995).)、スタウロスポリン(神経科学、26, 299(198
7).)等が知られており活発に研究されている。
【0003】一方、ある種のステロイド誘導体にも同様
の作用を有するものが見出されてきた。即ち、ジクチオ
ステロール(dictyosterol、(24R)-24-ethylcholest-
trans-22-en-3β-ol)は、海洋生物中に見出される天然
のステロイドとして公知である(Biochim. Biophys. Act
a, 834, 301(1985)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87,
7565(1990).)。 このジクチオステロールは、最近粘
菌中の成分としても見出され、中枢神経細胞、特に成熟
中枢神経細胞に対して優れた神経細胞突起再生作用を示
し、抗痴呆薬を含む神経変性疾患治療薬としての有用性
が明らかにされてきた(特願平11−207263号)。
【0004】このジクチオステロールの誘導体として
は、24αエチル体(J. Phycol., 34,511(1998).)、24
βメチル体(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 79, 376
4(1982).)、24ξn-プロピル体(Lipids,26,656(199
1).)及び24水素体(Lipids, 26,561(1991).)等が
知られているが、それらの薬理学的性質はほとんど知ら
れていなかった。
【0005】一方、ジクチオステロール及びその24位水
素置換誘導体の合成については、W.スクローらによる報
告がある(Chem. Ber., 108, 110(1975).)。しかし、
ジクチオステロール及びその誘導体の合成にあたり、W.
スクローらの方法を検討したところ、不斉合成ではない
ため各工程においてそれぞれのエナンチオマーを分離す
る必要があり操作が煩雑である、ロジウム等の高価な試
薬を使用する必要がある、工程が長い、立体選択性が低
い等の欠点を有しているものであった。さらに、広範囲
な関連するステロイド誘導体を製造するには、汎用性に
欠ける方法であった。そこで、多種類にわたるジクチオ
ステロールの誘導体を効率的に製造するためには、新た
な方法の開発が必要であった。
【0006】
【本発明が解決しょうとする課題】本発明が解決しよう
とする課題は、神経細胞突起再生作用を有するジクチオ
ステロール関連ステロイド誘導体を見出し、構造修飾の
ための効率的な誘導体の合成法を開発し、提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明者らは鋭意研究した結果、特定のステロイド誘
導体が神経細胞突起再生作用を有すること、及びその製
造方法を見出し本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は一般式(I)
【0009】
【化9】
【0010】[式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミ
ノ基又はアセトアミド基を示し、R3、R4は水素原子又
はメチル基を示し、R5、R6は水素原子、低級アルキル
基又はヒドロキシメチル基を示し、R7は水素原子又は
水酸基を示し、nは0、l又は2を示す。]で示される
ステロイド誘導体を有効成分とすることを特徴とする神
経細胞突起再生剤に関するものである。
【0011】また本発明は、一般式(III)
【0012】
【化10】
【0013】[式中、式中、R8、R9は水素原子、低級
アルキル基又は保護されたヒドロキシメチル基を示し、
10は水素原子又は保護された水酸基を示す。]で表さ
れるフェニルスルホン誘導体と一般式(IV)
【0014】
【化11】
【0015】[式中R11は水素原子又は保護基を示し、
3、R4は水素原子又はメチル基を示し、nは0、1又
は2を示す。]で表されるC−20アルデヒド誘導体と
をカップリングし、3位の置換基を脱離又は交換するこ
とを特徴とする一般式(I)
【0016】
【化12】
【0017】[式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミ
ノ基又はアセトアミド基を示し、R3、R4及びnは前記
定義に同じ、R5、R6は水素原子、低級アルキル基又は
ヒドロキシメチル基を示し、R7は水素原子又は水酸基
を示す。]で表されるステロイド誘導体の製造方法に関
するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】第1の本発明は、前記一般式
(I)で表されるステロイド誘導体を有効成分とするこ
とを特徴とする神経細胞突起再生剤に関するものであ
る。本発明における、神経細胞突起再生作用とは、分
裂、増殖を終え、神経回路網を形成している成熟神経細
胞が、損傷を受け、その神経突起が切断されたときに、
防禦機構としての生存維持作用及び神経突起の再発芽、
再伸展を促す作用のことを言う。
【0019】前記一般式(I)で示される本発明のステロ
イド誘導体のうち、結合炭素鎖n=0である化合物は、
一般式(II)
【0020】
【化13】
【0021】[式中R1、R2、R3、R4、R5、R6及び
7は前記定義に同じ。]で表される化合物であって、本
発明の主要な化合物群を構成するものである。
【0022】一般式(II)においてR1が水酸基、R3
メチル基、R4が水素原子、R5がエチル基、R2、R4
6及びR7がそれぞれ水素原子である化合物は、ジクチ
オステロール((24R)-24-ethylcholest-trans-22-en-
3β-ol)と呼ばれ、上述のように公知である。
【0023】ジクチオステロールの誘導体としては、24
βメチル体、24ξn-プロピル体及び24水素体がわずかに
知られているに過ぎず、ましてそれらの薬理学的性質は
ほとんど未知である。そこで、新たに見出した簡便な合
成法によって、種々のジクチオステロール関連ステロイ
ド誘導体を合成し、化学修飾体においても、新たに神経
細胞突起再生作用を見出したことが、本発明の特徴であ
る。
【0024】神経細胞突起再生作用を有する一般式
(I)及び一般式(II)で表されるステロイド誘導体に
おいて、式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミノ基又
はアセトアミド基を示す。R3、R4は相異なって水素原
子又はメチル基を示し、R5、R6は水素原子、低級アル
キル基又はヒドロキシメチル基を示す。ここで低級アル
キル基とは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル等の炭素数1から4個の炭化水素基である。R
7は水素原子又は水酸基を示す。nは0、lまたは2を
示し、好ましくはnは0である。
【0025】一般式(I)の製造にあたっては、従来法
に比べ、立体選択的で簡便な新規合成法を見出した。こ
れによって種々の新規なステロイド誘導体が製造された
ことはもう一つの特徴である。
【0026】すなわち、第2の本発明は、前記一般式
(III)で表されるフェニルスルホン誘導体と前記一般式
(IV)で表されるC−20アルデヒド誘導体とをカップリ
ングさせ、さらに3位水酸基の保護基を除去、次いで2
3位フェニルスルホニル基を脱離させることにより、前
記一般式(I)で表されるステロイド誘導体を製造する方
法に関するものである。
【0027】本発明で使用される一般式(III)で示され
るスルホン誘導体は公知であるか又は公知の方法(有機
合成協会誌, 53, 791(1995) 、Chem. Pharm. Bull., 4
6, 1454 (1998).)によって製造することができる。こ
こで、一般式(III)のR8、R9、R10において保護さ
れたヒドロキシルメチル基及び保護された水酸基とは、
アルキルシリルまたはテトラヒドロピラニル(THP)基
等で保護された置換基を意味する。一般式(III)の
8、R9の低級アルキル基とは、メチル、エチル、n−
プロピル、n−ブチル等の炭素数1から4個の炭化水素
基である。一般式(III)のR8、R9、R10は、一般式
(I)のR5、R6、R7にそれぞれ対応し、R5、R6、R
7はR8、R9、R10の保護されたヒドロキシメチル基及
び保護された水酸基から保護基を外したものである。
【0028】一般式(III)で示されるスルホン誘導体の
合成例(IIIa:R8=C25、R9=Hの場合)をスキ−ム
1に示す。その対掌体(IIIb)が必要な場合には、(2R)
−2,3−エポキシ−3−メチル−1−ブタノール(V)の
代わりに(2S)−2,3−エポキシ−3−メチル−1−ブタ
ノール(VII)を用いることにより、同様にして合成で
きる。
【0029】
【化14】
【0030】さらに、一般式(III)において、R8、R
9で表される低級アルキル基の導入は、例えばエチルマ
グネシウムブロマイドの代わりにプロピルマグネシウム
ブロマイドあるいはブチルリチウムを用いることにより
対応するフェニルスルホン誘導体を調製することができ
る。
【0031】一方、一般式(IV)で示されるC−20アル
デヒド誘導体は文献記載の方法(Chem. Ber., 108, 110
(1975).)により製造でき、常法により水酸基に保護基
を施すことができる。ここで保護基R11としては、フェ
ニルスルホン誘導体とのカップリング反応が塩基性条件
下で行われるため、塩基性条件下で安定なものが望まし
い。それらのものとしては、テトラヒドロピラニル(TH
P)基、あるいは種々のシリル基等が良好に用いられ
る。
【0032】さらには、例えば一般式(IV)においてR3
が水素原子、R4がメチル基、R11がアセチル基である
化合物(IVb)は強塩基存在下、R3がメチル基、R4
水素原子、R11がアセチル基である化合物(IVa)の異性
化により製造することができる。この反応例をスキーム
2に示した。
【0033】
【化15】
【0034】また、側鎖炭素数nが1又は2である一般
式(IV)で表されるアルデヒド誘導体は文献記載の方法
に準じて合成することができる。そのような化合物とし
て(VII: J. Chem. Soc., Perkin Trans 1, 1331 (198
5).)および(VIII: J. Chem. Soc., Perkin Trans 1,
1401 (1983).)をあげることができる。
【0035】一般式(III)と一般式(IV)とのカップリン
グはTHF中、塩基としてLDAあるいはn-BuLi 等を用い
て、冷却下で行なうことができる。反応は30分から1
時間で終結する。次いで、反応生成物を単離精製するこ
と無く、3位水酸基の脱保護を行う。この場合、保護基
がテラヒドロピラニル基の場合はアルコール中で、p−
トルエンスルホン酸(p-TsOH)或いは p−トルエンス
ルホン酸ピリジニウム塩(PPTS)を用い、シリル基の場
合はテトラブチルアンモニウムフルオライド(TBAF)を用
いて行なうことが出来る。さらに、23位−フェニルス
ルホニル基の脱離はNa-Hgを用いて還元的に行なうこと
によって、ステロイド誘導体を得ることができる。
【0036】一般式(I)の化合物の合成反応例をスキ
ーム3に示した。
【0037】
【化16】
【0038】さらに、一般式(II)の化合物において、
3位の水酸基の対掌体は容易に合成することができる。
即ち、一般式(II)においてR1が水酸基(3β体)であ
る化合物の水酸基に光延反応を施すことにより立体を反
転させ、R2が水酸基(3α体)であるステロイドの誘導
体を得ることができる。
【0039】また、3位アミノ誘導体及びその対掌体も
容易に合成することができる。即ち、一般式(II)にお
いてR1の水酸基(3β体)を酸化しケト基に変換し、次
いでヒドロキシイミン基としたのち、還元し、必要に応
じてアミノ基をアセチル化すれば、R1がアミノ基又は
アセトアミド基(3β体)であるステロイド誘導体を得
ることができる。さらにその対掌体が必要な場合には、
一般式(II)においてR1の水酸基(3β体)を立体反転
を伴ってアジド基に変換し、次いで還元し、さらに必要
に応じてアミノ基をアセチル化することを特徴とする、
2がアミノ基又はアセトアミド基(3α体)であるス
テロイド誘導体を得ることができる。
【0040】以上の一般式(II)における3位置換基の
変換反応を、ジクチオステロール(IIa)を例としてス
キーム4に示す。
【0041】
【化17】
【0042】
【実施例】次に, 本発明を実施例をあげて説明するが本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】実施例1 3−メチル−1−フェニルスルホ
ニルメチルブタン(IIIa:R8=R9=R10=H) 市販の3−メチル−1−ブタノ−ル(5g)をピリジン(50
mL)に溶かし、トシルクロライド(12g)を加えた。0〜
5℃で2時間攪拌後、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を留去し、残留物をシリカゲル
クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精
製してトシル体を12.2g得た(無色オイル)。収率76%。
【0044】1H-NMR (CDCl3)δ:0.83, 0.85 (各 3H,
d, J=6.3Hz, 3-CH3,4-CH3), 1.53 (2H, m, 2-CH2), 1.6
6 (1H, m, 3-H), 2.45 (3H, s, CH3 (aromatic)), 4.05
(2H,d, J=6.3Hz, CH2OTs). チオフェノ−ル(2.4g)、t-BuOK(3.0g)のDMF溶液(3
0mL)に上記トシル体(5.3g)のDMF溶液(25mL)を加
え、室温で2時間攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽
出、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去した残留物(4.0g)をクロロホルム(40
mL)に溶かし、メタクロロ過安息香酸(m-CPBA、8.0g)
を加え、室温で一夜攪拌した。反応溶媒を10%炭酸カリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を濃縮し、残留
物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エ
チル=4/1)で精製し表題化合物を2.5g得た(無色オイ
ル)。収率54%。
【0045】1H-NMR(CDCl3) δ: 0.88(各3H,d, J=6.3H
z, 3-CH3, 4-CH3), 1.61(3H, m, 2-CH2, 3-H), 3.10(2
H, m, CH2SO2Ph), 7.58 (2H, m, aromatic), 7.67 (1H,
m,aromatic), 7.91(2H, m, aromatic).
【0046】実施例2 (S)−2−エチル−2−メチル
−1,3−ブタンジオール(VI) 窒素気流下、CuI(380mg)を含むエ−テル溶液(40mL)
に−20〜−25℃で1mol/LのEtMgBrテトラヒドロフラン
溶液(60mL)を加え、−10〜−20℃で3時間攪拌した。
(2R)−2.3−エポキシ−3−メチルー1−ブタノール
(V: J.Org.Chem.,58, 1496(1993).)(2g)のテトラ
ヒドロフラン溶液(20mL)を−20〜−25℃で加え、30分
間同温度で攪拌した。塩化アンモニウム飽和水溶液を加
え、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄し、濃縮し
た。残留物(1.8g)をシリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム/酢酸エチル=4/1〜1/1)で精製し、
(VI)を1.6g得た(淡黄色オイル)。収率62%。
【0047】1H-NMR (CDCl3)δ:0.97 (3H, t, J=7.3 H
z, 2-CH2CH3), 1.19(3H, s, 3-CH3),1.30 (3H, s, 4-CH
3), 1.41-1.50(1H, m, 2-H), 3.75 (2H, m, 1-CH2)。 実施例3 (R)−2−メチル−3−フェニルスルホニル
メチル−2−ペンタノ−ル(IIIb:R8=Et、R9
H、R10=OH)
【0048】化合物(VI)(10g)をピリジン(100mL)
に溶かし、0〜5℃でトシルクロリド(17g)を加え、同
温度で3時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
を加え、酢酸エチルで抽出、次いで飽和食塩水で洗浄し
た。溶媒を濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜2/1)で精製し、(V
I)のトシレ−ト体(25g)を得た。窒素気流下、t-BuO
K(12g)を含むDMF溶液(200mL)にチオフエノ−ル(12
g)を加え、トシレ−ト体(25g)のDMF溶液(125mL)を
加え、室温で2時間攪拌した。水を加え、酢酸エチルで
抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濃縮した。残留物をクロロホルム(180mL)に溶か
し、メタクロロ過安息香酸(m-CPBA、 28g)を加え、室
温で2時間攪拌した。10%炭酸カリウム水溶液を加え、ク
ロロホルム抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマト
グラフィー (ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し、表
題化合物を16g得た(淡黄色オイル)。収率82%。
【0049】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.90 (3H, t, J=7.5 H
z, 5-CH3), 1.06, 1.33(各 3H, s,1-CH3, 2-CH3), 1.3
0, 1.62 (各 1H, m, 4-CH2), 2.02 (1H, m, 3-H), 2.88
-2.95, 3.56-3.60(各1H, m, CH2SO2Ph), 7.56-7.95 (5
H, m,C6H5).
【0050】実施例4 (R)−2−メチル−3−フェニ
ルスルホニルメチルペンタン(IIIc: R 8=C25、R9
=R10=H) 化合物(IIIb)(5.8g)のエ−テル溶液(150mL)にメ
タンスルホニルクロリド(6g)を加え、0〜5℃でトリエ
チルアミン(50mL)を加え1時間攪拌した。酢酸エチル
を加え、5%炭酸水素カリウム水溶液及び飽和食塩水で洗
浄した。溶媒を乾燥後、濃縮した。残留物(5.2g)を酢
酸エチル(100mL)に溶かし、Pd-C(500mg)を加え、水
素気流下室温で一夜攪拌した。触媒を濾過し、溶媒を濃
縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル=4/1)で精製し、表題化合物を4.8 g得た
(淡黄色オイル)。収率94%。
【0051】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.73-0.78 (6H, m, 1
-CH3, 2-CH3), 0.82 (3H, t, J=7.4Hz, 5-CH3), 1.45
(1H, m, 2-H), 1.78, 1.91 (1H, m, 3-H), 2.88-2.91,
3.08-3.09 (各1H, m, CH2SO2Ph),7.53-7.95 (5H, m, C
6H5).
【0052】実施例5 (S)−2−メチル−3−フェニ
ルスルホニルメチルペンタン (IIId:R8=H、R9=C
25、R10=H) エポキシアルコール(V)の代わりに(2S)−2,3−エポキ
シ−3−メチル−1−ブタノール(VII: J.Org.Chem., 5
8, 1496(1993).)を用いて実施例2〜4と同様に処理し
て表題化合物を得た(淡黄色オイル)。収率45%。
【0053】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.73-0.78 (6H, m, 1
-CH3, 2-CH3), 0.82 (3H, t, J=7.4Hz, 5-CH3), 1.45
(1H, m, 2-H), 1.78, 1.91 (1H, m, 3-H), 2.88-2.91,
3.08-3.09 (各1H, m, CH2SO2Ph),7.53-7.95 (5H, m, C
6H5).
【0054】実施例6 (R)−2−メチル−3−フェニ
ルスルホニルメチルヘキサン (IIIe:R8=n−C
37、R9=R10=H) 化合物 (V) とプロピルマグネシウムブロマイドを実施
例2〜4と同様に処理して表題化合物を得た(淡黄色オ
イル)。収率46%。
【0055】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.76, 0.77 (6H, m,
1-CH3, 2-CH3), 0.83 (3H, t, J=7.3 Hz, 6-CH3), 1.25
(2H, m, 5-CH2), 1.33 (2H, m, 4-CH2), 2.90, 3.09
(各 1H, m, CH2SO2Ph), 7.57 (2H, m,aromatic), 7.65
(1H, m, aromatic), 7.91 (2H,m, aromatic).
【0056】実施例7 (R)−2−メチル−3−フェニル
スルホニルメチルヘプタン(IIIf:R8=n−C49,R
9=R10=H) 化合物(V)とn-BuLi (1.6mol/L、 n-ヘキサン溶液) を実
施例2〜4と同様にに処理して表題化合物 (淡黄色オ
イル)を得た。収率47%。
【0057】1H-NMR (CDCl3) δ: 0 75-0.79 (6H, m, 1
-CH3, 2-CH3), 0.86 (3H, t, J=7.2Hz, 7-CH3), 1.13-
1.38 (6H, m, 4-CH2, 5-CH2, 6-CH2), 1.80-1.92 (2H,
m, 2-H, 3-H), 2.88 (1H, m, 4-H), 3.06 (1H, m, 4-
H), 7.61 (3H, m, aromatic),7.91 (2H, m, aromatic).
【0058】実施例8 コレスタ−22−エン−3β−オ
ール (IIg:R1=OH、R3=CH3、R2=R4=R5
6=R7=H) 実施例1のスルホン誘導体(IIIa:R8=R9=R10=H)
(850mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶かし、−7
0℃に冷却した。 窒素気流下、LDAのテトラヒドロフラン
溶液 (1.5mol/L溶液)2.7mLを加え、30分間同温度で攪
拌した。C-20アルデヒド体(IVc:R3=CH3、R4
H、R8=THP、n=0)(10g)のテトラヒドロフラン溶
液(10mL)を同温度で滴下し、30分間攪拌した。飽和塩
化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出、飽和
食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮した。
残留物にテトラヒドロフラン(20mL)、メタノール(20
mL)、p-TsOH(100mg)を加え、30分間攪拌した。クロ
ロホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和
食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し
た。残留物にメタノール(20mL)、テトラヒドロフラン
(20mL)、Na2HPO4(4g)、5% Na-Hg (15g)を加え、
窒素気流下室温で一夜攪拌した。水銀を除き、溶媒を濃
縮した。残留物を酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗
浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残留物を
シリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサン/酢酸エチル/
クロロホルム= 7/2/1)で精製し表題化合物を270mg得た
(無色固体)。
【0059】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.80 (3H, s, 19-CH3), 0.84, 0.86 (各 3H, d, J
= 6.8 Hz, 26-CH3, 27-CH3), 0.99 (3H, d, J=6.8 Hz,
21-CH3), 3.49 (1H, m, 3-H), 5.25 (各 1H, m, 22-H,
23-H).
【0060】実施例9 (24R)−エルゴスタ−22−エン
−3β-オール (IIh: R1=OH、R 3=CH3、R5
CH3、R2=R4=R6=R7=H) スルホン誘導体(IIIg:R8=CH3、R9=R10=H)(35
0mg)及び(IVc)(500mg)を実施例8と同様に処理し
て表題化合物210mgを得た(白色固体)。
【0061】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.80-0.83 (9H, m, 19-CH3, 26-CH3,27-CH3), 0.9
0 (3H, d, J=6.9 Hz, 28-CH3), 0.99 (3H, d,J=6.3Hz ,
21-CH3), 3.60 (1H,m,3-H), 5.17(2H, m, 22-H, 23-
H).
【0062】実施例10 (24S)−エルゴスタ−22−エ
ン−3β-オール (IIi:R1=OH、R3=CH3、R6=C
3、R2=R4=R5=R7=H) スルホン誘導体(IIIh:R8=H、R9=CH3、R10=H)
及び(IVc)(450mg)を実施例8と同様に処理して表題
化合物180mgを得た(白色固体)。
【0063】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.68 (3H, s, 18-C
H3), 0.80-0.85 (9H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3), 0.
90 (3H, d, J=6.9 Hz, 28-CH3), 0.99 (3H, d, J=6.3 H
z, 21-CH3), 3.62 (1H, m, 3-H), 5.20 (2H, m, 22-H,
23-H).
【0064】実施例11 (24R)−24−エチル-コレスタ
−22−エン−3β-オール (IIa:R1=OH、R3=CH
3、R5=C25、R2=R4=R6=R7=H) 実施例4で得たフェニルスルホン誘導体(IIIc)(350m
g)及び化合物(IVc)(550mg)を実施例8と同様に処理
して表題化合物(ジクチオステロール)200mgを得た
(白色固体)。
【0065】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.80-0.85 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29
-CH3), 0.96 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 3.60 (1H,
m, 3-H), 5.18 (2H, m, 22-H, 23- H).
【0066】実施例12 (24S)−24−エチル-コレス
タ−22−エン−3β-オール (IIj: R 1=OH、R3=C
3、R6=C25、R2=R4=R5=R7=H) 実施例5で得たフェニルスルホン誘導体(IIId)(300mg)
及び(IVc)(500mg)を実施例8と同様に処理して表
題化合物230mgを得た(白色固体)。
【0067】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.80-0.84 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29
-CH3), 0.98 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 3.62 (1H,
m, 3-H), 5.20 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0068】実施例13 (24R)−24−プロピル-コレ
スタ−22−エン−3β-オール(IIk:R1=OH、R3=C
3、R5=n−C37、R2=R4=R6=R7=H) 実施例6で得たフェニルスルホン誘導体 (IIIe)(500m
g)及び(IVc)(500mg)を実施例8と同様に処理して
表題化合物250mgを得た(白色固体)。
【0069】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.78-0.85 (12H, 19-CH3, 26-CH 3, 27-CH3, 30-CH
3), 0.99 (3H, d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 3.58 (1H, m, 3
-H), 5.00-5.17 (2H, m, 22-H, 23 -H).
【0070】実施例14 (24R)−24−ブチル-コレタ
ス−22−エン−3β-オール(IIl:R1=OH、R3=C
3、R5=n−C49、R2=R4=R6=R7=H) 実施例7で得たフェニルスルホン誘導体(IIIf)(800m
g)及び(IVc)(1g)を実施例8と同様に処理して表題
化合物470mgを得た(白色固体)。
【0071】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.78-0.98 (12H, 19-CH3, 26-CH 3, 27-CH3, 31-CH
3), 1.00 (3H, d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 3.59 (1H, m, 3
-H), 4.98-5.13 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0072】実施例15 コレスタ-22-エン-3β,25-ジ
オール (IIm:R1=OH、R3=CH3、R5=H、R7
OH、R2=R4=R6=H) フェニルスルホン誘導体(IIIi:R8=R9=H、R10=OT
HP) (850 mg)をTHF (10ml) に溶かし、-70℃に冷却し
た。 窒素気流下、LDAのTHF 溶液 (1.5mol/L、 2.7ml)
を加え、30分間同温度で攪拌した。C-20 アルデヒド (I
Va:スキーム2) (1.0 g) のTHF溶液 (10 ml) を同温度
で滴下し、30分間攪拌した。塩化アンモニウム水を加
え、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、
濃縮した。濃縮物にTHF (10 ml)、メタノール (10 m
l)、p-TsOH (100 mg)を加え室温で1時間攪拌した。酢
酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、飽和食
塩水で洗浄後、乾燥し濃縮した。残留物にTHF (20 m
l)、メタノール (20 ml)、Na2HPO4 (4 g)、5% Na-Hg (1
5 g)を加え、室温で終夜窒素気流下攪拌した。水銀を除
き、溶媒を濃縮した。残留物を酢酸エチルで抽出、飽和
食塩水で洗浄、乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲル
クロマトグラフィー (酢酸エチル/クロロホルム=1/4)で
精製し表題化合物を570 mg得た(白色固体)。
【0073】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.80 (3H, s, 19-CH3), 0.99 (3H, d, J=6.5Hz, 2
1-CH3), 1.16, 1.17 (各 3H, 26-CH3, 27-CH3), 3.49
(1H, m,3-H), 5.25 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0074】実施例16 (24S)-エルゴスタ-22-エン-3
β,25−ジオール (IIn:R1=OH、R 3=CH3、R6
CH3、R7=OH、R2=R4=R5=H) フェニルスルホン誘導体(IIIj:R8=Me、H9=H、R
10=OTHP)(350 mg)及び(IVa) (500 mg)を実施例15と
同様に処理して表題化合物を310 mg得た(白色固体)。
【0075】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.83 (3H, s, 19-CH3 ), 0.90 (3H, d, J=6.9 Hz,
28-CH3), 0.99 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 1.17 (6
H, s, 26-CH3, 27-CH3), 3.60 (1H, m, 3-H), 5.17 (2
H, m, 22-H, 23-H).
【0076】実施例17 (24R)-エルゴスタ-22-エン-3
β,25−ジオール (IIo:R1=OH、R 3=CH3、R6
H、R7=OH、R2=R4=R5=H) フェニルスルホン誘導体(IIIk:R8=H、R9=CH3
10=OTHP)(250 mg)及び(IVa) (300 mg)を実施例 15
と同様に処理して表題化合物を180 mg得た(白色固
体)。
【0077】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.67 (3H, s, 18-C
H3), 0.83 (3H, s, 19-CH3 ), 0.92 (3H, d, J=6.9 Hz,
28-CH3), 0.99 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 1.18 (6
H, s, 26-CH3, 27-CH3), 3.60 (1H, m, 3-H), 5.17 (2
H, m, 22-H, 23-H).
【0078】実施例18 (24S)-24-エチル-コレスタ-2
2-エン-3β,25−ジオール (IIp:R1=OH、R3=C
3、R5=C25、R7=OH、R2=R4=R6=H) フェニルスルホン誘導体(IIIl:R8=C25、R9=H、
10=OTHP )(850 mg)及び(IVa) (600 mg)を実施例 1
5と同様に処理して表題化合物を280 mg得た(白色固
体)。
【0079】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.67 (3H, s, 18-C
H3), 0.80 (3H, s, 19-CH3 ), 0.84 (3H, d, J=6.9 Hz,
29-CH3), 1.03 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 1.16, 1.
17 (各3H, s, 26-CH3, 27-CH3), 3.59 (1H, m, 3-H),
5.04-5.59 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0080】実施例19 (24R)-24-エチル-コレスタ-2
2-エン-3β,25−ジオール (IIq:R1=OH、R3=C
3、R6=C25、R7=OH、R2=R4=R5=H) フェニルスルホン誘導体(IIIm:R8=H、R9=C25
10=OTHP)(550 mg)及び(IVa) (750 mg)を実施例 15
と同様に処理して表題化合物を210 mg得た(白色固
体)。
【0081】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.81 (3H, s, 19-CH3 ), 0.84 (3H, d, J=6.9 Hz,
29-CH3), 1.03 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 1.15, 1.
17 (各3H, s, 26-CH3, 27-CH3), 3.60 (1H, m, 3-H),
5.06-5.60 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0082】実施例20 (24R)-24-エチル-コレスタ-2
2-エン-3α-オール (IIr:R2=OH、R3=CH3、R5
=C25、R1=R4=R6=R7=H) 実施例11のジクチオステロール(200 mg)、安息香酸
(120 mg)、 トリフェニルホスフィン (260 mg ) を含む
THF溶液 (10 mL) にDEAD (200 mg) のTHF溶液 (5 mL)
を加えた。室温で2時間攪拌後、溶媒を濃縮した。残留
物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロ
フォルム=4/1)で精製した。精製物 (180 mg) をTHF (5
mL)に溶かし、KOH (210 mg)を含むエタノ−ル溶液(10
mL)を加えた。1時間加熱還流後、水を加え、酢酸エチ
ルで抽出した。溶媒を濃縮し、残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィーで精製し(クロロホルム)、メタノール
から結晶化を行ない、表題化合物を120 mg得た(白色固
体)。
【0083】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.80-0.85 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29
-CH3), 0.96 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 4.02 (1H,
m, 3-H), 5.18 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0084】実施例21 (20R),(24S)-24-エチル-コレ
スタ-22-エン-3β,25-ジオール (IIs:R1=OH、R4
=CH3、R5=C25、R7=OH、R2=R3=R6
H) C20-アルデヒド(IVa) (3.0 g)をTHF (30 mL)に溶かし、
DBU (3.0 g)を加えた。1時間加熱還流した。酢酸エチ
ルを加え、10% 塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和
食塩水で洗浄、乾燥後、濃縮した。濃縮物 (2.8 g) をT
HF (30 mL) に溶かし、メタノール (30 mL) を加えた。
NaBH4(500 mg)を加え、5-10℃で2時間攪拌した。 50%
酢酸を加え中和した後、クロロホルムで抽出し、飽和食
塩水で洗浄した。クロロホルムを濃縮し、残留物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(クロロホルム/酢酸エチル
=95/5) で精製しC22-アルコール(20R体)を1.3 g得
た。
【0085】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.65 (3H, s, 18-C
H3), 0.78-0.82 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29
-CH3), 0.99 (3H, d, J-6.4 Hz, 21-CH3), 2.03 (3H,
s, COCH3), 3.45, 3.63 (各1H, m, 28-CH2), 4.70 (1
H, m, 3-H), 4.98-5.03 (2H, m, 22-H, 23-H). C-22アルコール(R体)(1.3 g)をジクロロメタン(30 mL)
に溶かし、PCC (2.0 g) を加え,5-10℃で2時間攪拌し
た。溶媒を濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(クロロホルム/ヘキサン=4/1)で精製し (IVb)を1.0
g得た。
【0086】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.62 (3H, s, 18-C
H3), 0.83 (3H, s, 19-CH3), 1.04 (3H, d, J=6.4 Hz,
21-CH3), 2.03 (3H, s, COCH3), 4.72 (1H, m, 3-H),
9.52 (1H, d, J=5.2 Hz, CHO). 上記の(IVb)(1.0 g)とフェニルスルホン誘導体(IIIl:
8=C25、R9=H、R10=OTHP)(1.0 g)を実施例
15と同様に処理して表題化合物を240 mg得た(白色固
体)。
【0087】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.65 (3H, s, 18-C
H3), 0.81 (3H, s, 19-CH3 ), 0.83 (3H, d, J=6.9 Hz,
29-CH3), 1.01 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 1.15, 1.
17 (各3H, s, 26-CH3, 27-CH3), 3.60 (1H, m, 3-H),
5.01-5.57 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0088】実施例22 (24R)-28-ヒドロキシ-エル
ゴスタ-22-エン-3β-オール (IIt:R1=OH、R3
CH3、R5=CH2OH、R2=R4=R6=R7=H) フェニルスルホン誘導体(IIIn: R8=CH2OSiC
3、R9=R10=H) (900 mg)をTHF (10mL) に溶か
し、-70℃に冷却した。 窒素気流下、LDA THF 溶液 (1.5
mol/L、 2.7 mL) を加え、30分間同温度で攪拌した。C-
20 アルデヒド (IVa)(1.0 g) のTHF溶液 (10 mL) を同
温度で滴下し、30分間攪拌した。塩化アンモミウム水を
加え、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄、乾燥、濃
縮した。濃縮物にTHF (10 mL), メタノール (10 mL)、N
a2HPO4 (4 g)、 5% Na-Hg (15 g)を加え、室温で終夜窒
素気流下で攪拌した。水銀を除き、溶媒を濃縮した。残
留物を酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄し、乾燥後
濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー (
酢酸エチル/クロロホルム=1/4)で精製し表題化合物を47
0 mg得た(白色固体)。
【0089】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.80 (3H, s, 19-CH3), 0.84-0.89 (6H, 26-CH3,
27-CH3), 1.03 (3H, d, J=6.5 Hz, 21-CH3), 3.43, 3.6
1 (各1H, m, 28-CH2 ), 3.61 (1H, m, 3-H), 5.11,5.40
(各1H, m, 22-H, 23-H).
【0090】実施例23 (24S)-28-ヒドロキシ-エル
ゴスタ-22-エン-3β- オール (IIu:R1=OH、R3
CH3、R6=CH2OH、R2=R4=R6=R7=H) フェニルスルホン誘導体(IIIo: R8=CH2OSiC
3、R9=R10=H) (500 mg)と(IVa)(500 mg)を実施
例8と同様に処理して表題化合物を240 mg得た(白色固
体)。
【0091】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.81 (3H, s, 19-CH3), 0.84-0.88 (6H, 26-CH3,
27-CH3), 1.02 (3H, d, J=6.5 Hz, 21-CH3), 3.43, 3.6
1 (各1H, m, 28-CH2), 3.60(1H, m, 3-H), 5.11, 5.41
(各1H, m, 22-H, 23-H).
【0092】実施例24 (24S)-24-プロピル-コレスタ
-22-エン-3β,25-ジオール (IIv:R1=OH、R3=C
3、R5=n−C37、R7=OH、R2=R4=R6
H) スルホン誘導体 (IIIp:R8=n−C37、R9=H、R
10=OTHP)(400 mg)及び(IVa)(500 mg)を実施例15と同
様に処理して表題化合物を240 mg得た(白色固体)。
【0093】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.78-0.85 (6H, 19-CH3, 30-CH3), 0.99 (3H,d, J
=6.4 Hz, 21-CH3), 1.16, 1.18 (各 3H, s, 26-CH3, 27
-CH3),3.58 (1H, m, 3-H), 5.00-5.17 (2H, m, 22-H, 2
3-H).
【0094】実施例25 (24R)-24-ブチル-コレスタ-2
2-エン-3β,25-ジオール (IIw:R1=OH、R3=C
3、R6=n−C49、R7=OH、R2=R4=R5
H) スルホン誘導体(IIIq: R8=H、R9=n−C49、R
10=OTHP)(900 mg)及び(IVa) (1.0 g)を実施例15と同
様に処理して表題化合物を450 mg得た(白色固体)。
【0095】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.78-0.98 (6H, m, 19-CH3, 31-CH3), 1.00 (3H,
d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 3.61 (1H, m, 3-H), 1.17, 1.1
9 (各3H, 26-CH3, 27-CH3), 4.98-5.13 (2H, m, 22-H,
23-H).
【0096】実施例26 (24R)-3β-アミノ-24-エチル
-コレスタ−22-エン (IIe) 実施例11のジクチオステロール (1.0 g)をジクロロメ
タン(50 mL)に溶かし、PCC (1.2 g) を加え室温で3時間
攪拌した。溶媒を留去後、ヘキサン/酢酸エチル(1/1)
で抽出した。溶媒を濃縮後、残留物をシリカゲルクロマ
トグラフィー(ヘキサン/クロロホルム/酢酸エチル=7/
2/1)で精製し、3-ケト体 を950 mg得た(白色固体)。
【0097】1H-NMR δ: 0.70 (3H, s, 18-CH3), 0.78-
0.81 (9H, m, 26-CH3, 27-CH3, 29-CH3), 0.83-0.85 (6
H, m, 19-CH3, 21-CH3), 4.98-5.18 (2H, m, 22-H, 23-
H). 3-ケト体 (950 mg)、 CH3COONa (190 mg)、 NH2OH・HCl
(240 mg) のエタノ−ル溶液 (50 mL) を30 分間還流し
た。水を加え、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄、
乾燥後、溶媒を留去し、オキシム体を950 mg得た (白色
固体)。
【0098】1H-NMR δ: 0.68 (3H, s, 18-CH3), 0.78-
0.89 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29-CH3), 1.0
3 (3H, d, J=6.8 Hz, 21-CH3), 4.98-5.18 (2H, m, 22-
H, 23-H).
【0099】LiAlH4 (500 mg)を含むTHF溶液 (30 mL)
にオキシム体 (950 mg) のTHF溶液 (10 ml) を滴下した
後、3時間加熱還流した。少量の水を加えた後、硫酸マ
グネシウムを加え、濾過し、濃縮した。残留物をヘキサ
ン(30 mL) に溶かし、p-TsOH (500 mg) のエタノ−ル溶
液 (5 mL) を加え、1時間攪拌した。生成した結晶を濾
過して表題化合物のp-TsOH塩を得た。得た塩は精製する
ことなくトルエン (30 mL) に溶かし、10% KOH 水溶液
(30 mL)を加えた。飽和食塩水で洗浄、乾燥後、濃縮し
た。表題化合物 50 mgを得た(白色固体)。
【0100】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.77-0.85 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 28
-CH3), 1.00 (3H, d, J-6.4 Hz, 21-CH3), 2.66 (1H,
m, 3-H),4.99-5.15 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0101】実施例27 (24R)-3β-アセトアミノ-24-
エチル-コレスタ-22-エン(IIf) 実施例26の化合物 (30 mg)をピリジン (5 mL) に溶か
し無水酢酸 (50 mg)を加え室温で1時間攪拌した。酢酸
エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水
で洗浄後、シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホル
ム/酢酸エチル=95/5 )で精製し表題化合物を 21 mg得
た (白色固体)。
【0102】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.78-0.85 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29
-CH3), 1.00 (3H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 1.94 (3H,
s, COCH3), 3.78 (1H, m, 3-H), 4.97-5.18 (2H,m, 22-
H, 23-H), 5.24 (1H, m, NH).
【0103】実施例28 (24R)-3α-アミノ-24-エチル
-コレスタ−22-エン (IIc) ジクチオステロール(500 mg) をピリジン(10 mL)に溶か
し、トシルクロライド(500 mg) を加えて終夜室温で攪
拌した。酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム
水、飽和食塩水で洗浄後、濃縮し、残留物をシリカゲル
クロマトグラフィーで精製しトシル体を650mg 得た (白
色固体)。
【0104】1H-NMR (CDCl3)δ:0.64 (3H, s, 18-C
H3), 0.77-0.84 (12H, 19-CH3, 26-CH3,27-CH3, 29-C
H3), 0.99 (3H, d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 2.44 (3H, m,
tosyl-CH3), 4.41 (1H, m, 3-H), 4.97-5.17 (2H, m, 2
2-H, 23-H), 7.31-7.80 (4H, m, C 6H4). トシル体 (650 mg) をDMF (30 mL) に溶かし、NaN3 (12
0 mg、水 1 mL) を加え90-95℃で3時間加熱攪拌した。
水を加え,酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄、乾燥
後濃縮し、アジド体を610 mg得た (白色固体)。
【0105】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.79-0.85 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29
-CH3), 1.00 (3H, d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 3.88 (1H,
m, 3-H),4.98-5.18 (2H, m, 22-H, 23-H). LiAlH4 (250 mg) のエ−テル溶液 (25 mL) にアジド体
(600 mg) のエ−テル溶液 (20 mL)を加え、3時間還流し
た。少量の水を加えた後、硫酸マグネシウムを加え、濾
過した。ろ液を濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグ
ラフィー(クロロホルム/メタノール=9/1 )で精製し表
題化合物を350 mg得た (白色固体)。
【0106】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.67 (3, s, 18-CH3),
0.78-0.85 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3,27-CH3, 29-C
H3), 1.05 (2H, d, J=6.3 Hz, 21-CH3), 3.20 (1H, m,
3-H), 4.97-5.18 (2H, m, 22-H, 23-H).
【0107】実施例29 (24R)-3α-アセトアミノ-24-
エチル-コレスタ-22-エン(IId) 実施例28の化合物 (IIc) (300 mg) をエ−テルに溶
かし、無水酢酸(100mg)を加え、室温で1時間攪拌した。
酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食
塩水で洗浄後、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマト
グラフィー(クロロホルム/酢酸エチル=95/5)で精製
し、表題化合物を145 mg 得た (白色固体)。
【0108】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.67 (3H, s, 18-C
H3), 0.78-0.85 (12H, m, 19-CH3, 26-CH3, 27-CH3, 29
-CH3), 1.01 (3H, d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 1.95 (3H,
s, COCH 3), 4.13 (1H, m, 3-H), 5.00-5.16 (2H, m, 22
-H, 23-H), 5.75 (1H, m, NH).
【0109】実施例30 (24S)-24-ホモ−24-エチル-
コレスタ-22-エン-3β,25-ジオール(Ia:R1=OH、R
3=CH3、R5=C25、R7=OH、R2=R4=R6
H、n=1) C-22アルデヒド (VII: J. Chem. Soc., Perkin Trans
1, 1331 (1985).)(700mg) とフェニルスルホン誘導体
(IIIl:R8=C25、R9=H、R10=OTHP )(700 mg)を
実施例15と同様に処理して表題化合物を220 mg得た
(白色固体)。
【0110】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.85-0.95 (6H, m, 19-CH3, 29-CH3), 1.01 (3H,
d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 1.17, 1.19 (各3H, s, 26-CH3,
27-CH3), 3.58 (1H, m, 3-H), 5.10-5.26 (2H, m, 22-
H, 23H). 実施例31 (24S)-24,24-ジホモ−24-エチル-コレスタ
-22-エン-3β,25-ジオール(Ib:R1=OH、R3=CH
3、R5=C25、R7=OH、R2=R4=R6=H、n=
2) C-24アルデヒド (VIII: J. Chem. Soc., Perkin Trans
1, 1401 (1983).) (800 mg) とフェニルスルホン誘導
体(IIIl:R8=C25、R9=H、R10=OTHP )(800 mg)
を実施例15と同様に処理して表題化合物を250 mg得た
(白色固体)。
【0111】1H-NMR (CDCl3)δ: 0.66 (3H, s, 18-C
H3), 0.85-0.93 (6H, m, 19-CH3, 29-CH3), 1.00 (3H,
d, J=6.4 Hz, 21-CH3), 1.16, 1.19 (各3H, s, 26-C
H3, 27-CH 3), 3.60 (1H, m, 3-H), 5.11-5.25 (2H, m,
22-H, 23-H).
【0112】実験例 本発明化合物の生物活性評価 試験方法は、Brain Research, 651巻, 101-107頁 (199
4)に準じて行なった。すなわち、生後3週令ラットの脳
から視床下部のスライスを作製し、パパイン(0.1%、エ
ラスチンプロダクツ社)中で30℃、30分間、酵素処理を
行なった。このスライスから視交叉上核をパンチアウト
し、ガラスキャピラリーでピペッティングを行なって細
胞分散液を得た。予め0.1%ポリエチレンイミンでコーテ
ィングしたプラスチックプレート(ヌンク社)にこの細
胞分散液を50マイクロリットル/ウエル加えた。10%ウシ
胎仔血清とMEM(日水製薬)培地にL-グルタミン(0.29
g/L、和光純薬)、ピルビン酸ナトリウム(0.11 g/L、
和光純薬)、グルコース(9.0 g/L、和光純薬)、炭酸
水素ナトリウム(2.0 g/L、 和光純薬)、亜セレン酸ナ
トリウム(30 nmol/L, 和光純薬)で調製したメディウム
を用いて、37℃、 5%炭酸ガスインキュベーター中で培
養した。
【0113】サンプルは培養開始時点にメディウムへ溶
解し、添加した。培養4〜6日目に細胞の形態変化を顕
微鏡で観察しながら、細胞体の2倍以上突起を伸展して
いる神経細胞をカウントし、サンプル無添加の培地コン
トロールの値を差し引いて、サンプルの作用をアストロ
サイト培養上清(ACM:陽性対照)と比較した。試験結
果を表1にまとめた。
【0114】
【表1】
【0115】
【発明の効果】表1に示した結果から明かなように、本
発明のステロイド誘導体は中枢神経細胞、特に成熟中枢
神経細胞に対して優れた神経細胞突起再生作用を有し、
アルツハイマー症、老人性痴呆症、パーキンソン症、種
々の運動障害等の治療に有効な神経変性疾患治療薬とし
て有用である。
【0116】さらに、本発明化合物の新規な製造法が見
出されたので、神経細胞突起再生作用を有するステロイ
ド誘導体を容易にかつ経済的に製造することが可能とな
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07J 11/00 C07J 11/00 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA04 DA11 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA15 ZA16 4C091 AA01 BB01 CC01 DD01 EE02 EE04 FF01 GG01 HH01 JJ03 KK01 LL01 MM03 NN01 PA05 PB05 QQ01 RR10 RR11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミノ基又はアセ
    トアミド基を示し、R3、R4は水素原子又はメチル基を
    示し、R5、R6は水素原子、低級アルキル基又はヒドロ
    キシメチル基を示し、R7は水素原子又は水酸基を示
    し、nは0、1又は2を示す。]で表されるステロイド
    誘導体を有効成分とすることを特徴とする神経細胞突起
    再生剤。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表されるステロイド
    誘導体が、一般式(II) 【化2】 [式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミノ基又はアセ
    トアミド基を示し、R3、R4は水素原子又はメチル基を
    示し、R5、R6は水素原子、低級アルキル基又はヒドロ
    キシメチル基を示し、R7は水素原子又は水酸基を示
    す。]で表されるステロイド誘導体であることを特徴と
    する請求項1記載の神経細胞突起再生剤。
  3. 【請求項3】 一般式(III) 【化3】 [式中、R8、R9は水素原子、低級アルキル基又は保護
    されたヒドロキシメチル基を示し、R10は水素原子又は
    保護された水酸基を示す。]で表されるフェニルスルホ
    ン誘導体と一般式(IV) 【化4】 [式中R11は水素原子又は保護基を示し、R3、R4は水
    素原子又はメチル基を示し、nは0、1または2を示
    す。]で表されるC−20アルデヒド誘導体とをカップ
    リングし、3位の置換基を脱離または交換することを特
    徴とする一般式(I) 【化5】 [式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミノ基又はアセ
    トアミド基を示し、R3、R4及びnは前記定義に同じ、
    5、R6は水素原子、低級アルキル基又はヒドロキシメ
    チル基を示し、R7は水素原子又は水酸基を示す。]で
    表されるステロイド誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(II) 【化6】 [式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミノ基又はアセ
    トアミド基を示し、R3、R4は水素原子又はメチル基を
    示し、R5、R6は水素原子、低級アルキル基又はヒドロ
    キシメチル基を示し、R7は水素原子又は水酸基を示
    す。]のR1が水酸基(3β体)であるステロイド誘導
    体において、R1の水酸基の立体を反転させることを特
    徴とする前記一般式(II)のR2が水酸基(3α体)で
    あるステロイド誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式(II) 【化7】 [式中R1、R2は水素原子、水酸基又はアセトアミド基
    を示し、R3、R4は水素原子又はメチル基を示し、
    5、R6は水素原子、低級アルキル基又はヒドロキシメ
    チル基を示し、R7は水素原子又は水酸基を示す。]の
    1が水酸基(3β体)であるステロイド誘導体におい
    て、R1の水酸基を酸化しケト基に変換し、次いでヒド
    ロキシイミン基としたのち、還元し、必要に応じてアミ
    ノ基をアセチル化することを特徴とする、前記一般式
    (II)のR1がアミノ基又アセトアミド基(3β体)で
    あるステロイド誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(II) 【化8】 [式中R1、R2は水素原子、水酸基、アミノ基又はアセ
    トアミド基を示し、R3、R4は水素原子又はメチル基を
    示し、R5、R6は水素原子、低級アルキル基又はヒドロ
    キシメチル基を示し、R7は水素原子又は水酸基を示
    す。]のR1が水酸基(3β体)であるステロイド誘導
    体において、R1の水酸基を立体反転を伴ってアジド基
    に変換し、次いで還元、さらに必要に応じてアミノ基を
    アセチル化ことを特徴とする、前記一般式(II)のR2
    がアミノ基又はアセトアミド基(3α体)であるステロ
    イド誘導体の製造方法。
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