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JP2002023576A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2002023576A
JP2002023576A JP2000211848A JP2000211848A JP2002023576A JP 2002023576 A JP2002023576 A JP 2002023576A JP 2000211848 A JP2000211848 A JP 2000211848A JP 2000211848 A JP2000211848 A JP 2000211848A JP 2002023576 A JP2002023576 A JP 2002023576A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
image
potential
electrostatic latent
latent image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000211848A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideshi Izumi
英志 泉
Minoru Tomii
稔 冨依
Yoshinori Shiraishi
嘉儀 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000211848A priority Critical patent/JP2002023576A/ja
Publication of JP2002023576A publication Critical patent/JP2002023576A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙の抵抗率が変化しても一定の転写電流或
いは転写電圧にて黒ベタ画像と中間調画像とを同一の転
写性で転写可能な画像形成装置を提供し、ひいては、複
数のプロセス速度を有する構成であっても、両面印字に
おける表裏の画質を、転写電流或いは転写電圧や定着温
度の切り換え行わず、1プロセス速度,1プロセス条件
の関係を崩すことなく一定とできる画像形成装置を提供
する。 【解決手段】 両面印字可能で、かつ、プロセス速度の
切り換えが可能な画像形成装置において、感光体7の周
囲であって、現像装置9と転写チャージャー10との間
に、現像装置9を通過した感光体7表面の電荷を除電し
て電位を均一に揃えるプレ除電器30が設けられてい
る。制御部41は、プロセス速度の遅い解像度1200
dpiが選択されると、プレ除電器30を片面印字,両
面印字に係わらずONし、感光体7表面の電荷を揃え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像担持体上
に形成した現像剤像を用紙上に転写して定着させる、電
子写真装置等の画像形成装置に関するもので、特に、複
数のプロセス速度を有し、かつ、両面印字可能な画像形
成装置に適したものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、用紙の表裏両面への印字が可
能な両面印字モードを有する画像形成装置がある。しか
しながら、両面印字モードで形成された画像の場合、表
裏の画質が一致しないといった不具合が指摘されてい
る。画質の不一致は、用紙の表面を印字するときと、裏
面を印字するときとで、トナー(現像剤)の用紙への転
写特性(転写性能)が異なることに起因し、転写性能の
異なる理由は、次の通りである。
【0003】用紙の片面のみに印字する片面印字モード
と、用紙の両面に印字する両面印字モードの表面印字と
では、常温での用紙の物理特性のみによって転写特性が
決定される。そのため、転写条件としては、用紙の紙種
や転写時の周囲環境(温度・湿度)等を考慮すること
で、良好な転写を行うことができる。
【0004】ところが、両面印字モードの裏面印字で
は、用紙は、表面印字の際にトナーを加熱溶融して用紙
上に定着させる定着部を通過し、その後、再度、転写部
を通過する。そのため、定着部の通過時に用紙表面の水
分が奪われてしまい、用紙の表面抵抗(表面電気抵抗)
値は、表面印字の場合と比較して上昇してしまい、その
結果、表面印字時と同じ条件で裏面印字を行っても、良
好な転写を行うことができなくなる。特に、このような
傾向は、表面印字と裏面印字との間のタイムラグの小さ
い、表面への印字を行った用紙をスイッチバック搬送し
て続けて裏面への印字を行うタイプの画像形成装置にお
いて、より顕著に現れる。
【0005】図10に、用紙の表面に印字を行った後、
スイッチバック搬送してその裏面への印字を行うタイプ
の画像形成装置における、両面印字時の用紙の表面含水
率(以下単に「含水率」という。)の推移を示す。図1
0より、用紙の含水率は、表面印字における定着工程で
大きく低下し、その後、含水率の復帰を待たず、低下し
た状態のまま裏面印字の転写工程に至り、表面印字時の
転写工程と裏面印字時の転写工程とでは、用紙の含水率
が大きく異なっていることがわかる。
【0006】図11に、用紙の含水率と表面抵抗値との
関係を示す。図11のグラフにおいて、「□」は用紙が
OHPシートの場合を示し、「△」印、「○」印、
「×」は、それぞれ種類の異なる紙からなる用紙の場合
を示している。また、図11のグラフでは、表面印字時
の用紙の含水率を一点鎖線で示し、裏面印字時の用紙の
含水率を二点鎖線で示している。
【0007】図11のグラフより、水分低下のないOH
Pシートを除いて、各用紙は、含水率の低下により、裏
面印字の転写工程における表面抵抗値が、表面印字の転
写工程における表面抵抗値よりも2桁ほど高くなってい
ることがわかる。表面印字の転写工程と、裏面印字の転
写工程との間で、用紙の表面抵抗値が2桁も変化する
と、同一転写条件で、両転写工程において良好な転写を
実現することは困難である。これは、以下の理由によ
る。
【0008】図12に、用紙の表面抵抗値と転写工程で
印加される転写電流或いは転写電圧(以下、転写電流
(電圧)と記載)の関係を示す。転写電流、転写電圧と
は、感光体上のトナー像を用紙へと転写するために、用
紙の裏面側より印加される電流、電圧のことである。
【0009】転写電流(電圧)は、通常用いられる用紙
の表面抵抗値、感光体の帯電量、及びトナーの帯電量、
並びに、感光体上のトナー量によって決定される。反転
現像方式の場合、トナー量が多い部分(黒ベタ画像)で
は、転写すべきトナー量が多く、かつ、マイナスに帯電
したトナーと感光体上の残留マイナス電荷との反発が弱
いため、トナーと感光体との付着力が強い。そのため、
黒ベタ画像では、転写電流(電圧)を高く設定すること
が必要となる。これに対し、トナー量が少ない部分(中
間調画像)では、転写すべきトナー量が少なく、かつ、
マイナスに帯電したトナーと感光体上の残留マイナス電
荷との反発が強いため、トナーと感光体との付着力が弱
い。したがって、中間調画像では、転写電流(電圧)は
低い方が良くなる。
【0010】このため、黒ベタ画像の転写が良好に実現
される黒レベル転写電流(電圧)と、中間調画像の転写
が良好に実現される中間調レベル転写電流(電圧)とは
同じにならず、図12に示すように、それぞれ独自の最
適値を持っている。図12では、黒レベル転写電流(電
圧)の最適値を実線で示し、中間調レベル転写電流(電
圧)の最適値を破線で示している。
【0011】しかしながら、印字する画像の種類や、同
一画像における各部分ごとに転写電流(電圧)を切り換
えることは困難であるので、転写電流(電圧)は、トナ
ー量の多い少ないをカバーできる、黒レベル転写電流
(電圧)及び中間調レベル転写電流(電圧)の各許容範
囲が重複する部分(図中、ハッチング部分)を設定範囲
とし、この範囲内の一定値に設定されている。図12で
は、黒レベル転写電流(電圧)の許容限界を一点鎖線で
示し、中間調レベル転写電流(電圧)の許容限界を二点
鎖線で示している。例えばある表面抵抗値(Y)を想定
した場合、その表面抵抗値における、一点鎖線(a点)
と一点鎖線(b点)との間、及び二点鎖線(c点)と二
点鎖線(d点)との間は、黒レベル転写電流(電圧)、
及び中間調レベル転写電流(電圧)それぞれの許容範囲
(許容幅)を示すことになる。
【0012】ところが、図12を見れば明らかなよう
に、上記設定範囲は非常に狭い。そのため、用紙の表面
抵抗値が変化すると、この範囲を簡単に逸脱してしま
う。その結果、上記のように表面印字の際の定着部の通
過で含水率が低下して表面抵抗値が上がると、裏面印字
の際に、黒レベル転写電流(電圧)の許容範囲内ではあ
るため黒ベタ画像の転写は良好であったとしても、中間
調レベル転写電流(電圧)の許容範囲からは逸脱してい
て中間調画像の転写が悪化し、画質が低下するといった
事態に陥ることとなる。
【0013】このような用紙の含水率に起因する表裏の
転写特性の相違は、画像形成部のプロセス速度(感光体
の周速に同じ)からも影響を受ける。図13に、プロセ
ス速度と表面印字後の用紙の含水率との関係を示す。図
13において、破線は表面印字における定着前の用紙の
含水率を示しており、実線(一点鎖線)は表面印字にお
ける定着処理直後の用紙の含水率を示している。
【0014】図13より、プロセス速度が遅いほど、用
紙の含水率の低下が顕著になる。これは、プロセス速度
が遅いほど、用紙が定着部を通過するのに要する時間が
長くなり、用紙の水分蒸発が促進されるためである。
【0015】一方、従来から、両面印字モードを有する
画像形成装置においては、表面印字時と裏面印字時と
で、転写電圧や転写電流を変化させたり、定着温度を切
り換えたりする方法が採用されている。
【0016】例えば、特開平5−173384号公報に
は、両面印字モードにおいて、1回目の定着温度(表面
印字時の定着温度)を、2回目の定着温度(裏面印字時
の定着温度)より低くして、1回目の定着を仮定着(定
着温度:90〜100℃)として、2回目の定着時に、
1回目の定着画像も合わせて本定着するといった方法が
開示されている。この方法によれば、熱による感光体の
損傷を抑制し、また、シワやカールの発生を抑制するこ
とができる。
【0017】また、特開平5−107945号公報に
は、両面印字モードにおいて、2回目の転写時の転写電
圧を、1回目の転写時の転写電圧より高くするといった
方法が開示されている。この方法によれば、1回目の転
写によって形成されたトナー画像にて用紙の抵抗が増加
した場合でも、2回目の転写を良好に行うことができ、
表裏両面の転写特性をほぼ等しくすることができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、画像
形成装置においては、印字速度の高速化とともに高解像
度化が進行している。このような装置を実現する上で、
従来のように1つの装置に1つのプロセス速度ではな
く、1つの装置に複数のプロセス速度を持たせること
で、ユーザの要求に合った解像度の切り換えを可能にす
る手法が提案されている。
【0019】このような提案に対し、上記各公報に記載
されている技術をそのまま採用することも考えられる
が、上記各公報は、1つの装置でプロセス速度が切り換
わることなど想定していないため、以下のような問題が
別途生じることとなる。
【0020】すなわち、特開平5−173384号公報
に開示された技術のように、定着部の温度を表面印字時
と裏面印字時とで切り換える構成では、印字速度がさら
に高速化された場合や、スイッチバック搬送のように表
面印字を行った直後に裏面印字を行う場合では、定着部
の温度調整が間に合わなくなる。たとえ瞬時に温度を上
げることを可能としても、瞬時に温度を下げることは困
難である。
【0021】また、特開平5−107945号公報に開
示された技術のように、裏面印字時の転写電圧を表面印
字時の転写電圧より高くする構成では、用紙が転写部側
に引き寄せられて用紙と感光体との間に隙間が生じやす
くなり、用紙から感光体へのトナー離反が起こりやすく
なる。そのため、黒ベタ画像における白点や、中間調画
像におけるムラなどが発生する。また、用紙のシワも発
生しやすくなる。
【0022】さらに、複数のプロセス速度を有する構成
では、上述したように、プロセス速度の違いにより、プ
ロセス速度毎に帯電電圧や現像バイアス、転写電圧、転
写電流等のプロセス条件を設定する必要がある。その上
に、プロセス速度の違いにより、用紙の含水率の変化量
も違ってくるので、上記公報の構成を採用しようとする
と、各プロセス速度毎に、さらに、表面印字時の転写電
圧、裏面印字時の転写電圧、或いは表面印字時の定着温
度、裏面印字時の定着温度を設定しなければならなくな
り、非常に煩雑な制御が必要となり、制御コストが高く
なる。
【0023】本発明は、上記課題に鑑みなされたもの
で、その第1の目的は、用紙の抵抗率が変化しても一定
の転写電流(電圧)にて黒ベタ画像と中間調画像とを同
一の転写性で転写可能な画像形成装置を提供すること
で、第2の目的は、複数のプロセス速度を有し、プロセ
ス速度が切り換えられる装置構成においても、両面印字
モードにおける表裏の画質を、転写電流(電圧)や定着
温度の切り換え等を行うことなく簡単な構成かつ制御で
一定とできる画像形成装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の画像形成
装置は、上記課題を解決するために、帯電部にて表面が
均一に帯電された静電潜像担持体に、光を照射して静電
潜像を形成し、該静電潜像に現像部にて現像剤を付与し
て現像剤像とし、該現像剤像を転写部にて用紙へと転写
し、用紙上に画像を形成する画像形成装置において、静
電潜像担持体の周囲であって、現像部と転写部との間
に、現像部を通過した静電潜像担持体表面の電荷を除電
して電位を均一に揃える除電手段が設けられていること
を特徴としている。
【0025】現像部を通過した静電潜像担持体表面の電
位は、その表面に形成されている画像に応じたものとな
る。即ち、反転現像方式の場合、白ベタ画像部分は、帯
電部にて帯電されたそのままの電位である白レベル電
位、黒ベタ画像部分は、光照射にて強く露光された0V
に近い黒レベル電位、中間調画像部分は、白レベル電位
と黒レベル電位との間の電位である中間調レベル電位と
なっている。
【0026】したがって、転写電流(電圧)は、黒ベタ
画像でも中間調画像でも良好に転写できるように、静電
潜像担持体上に形成される現像剤像の厚みの違い(現像
剤の量の違い)に加えて、このような静電潜像担持体上
における電位の違い(換言すれば、電位の違いによる現
像剤と静電潜像担持体との付着力の違い)も考慮して設
定される。しかしながら、このような黒ベタ画像でも中
間調画像でも良好に転写できる転写電流(電圧)の設定
範囲は非常に小さく、用紙の含水率が変化してその抵抗
値が変化すると、簡単に設定範囲から逸脱してしまい、
黒ベタ画像と中間調画像との転写性を一定とできなくな
る。
【0027】これに対し、上記第1の画像形成装置で
は、現像部と転写部との間に、現像部を通過した静電潜
像担持体表面の電荷を除電して電位を均一に揃える除電
手段が備えられているので、上記除電手段を用いて、画
像に応じた電位状態にある静電潜像担持体表面の電位
を、黒ベタ画像部分も中間調画像部分も白ベタ画像部分
も全て一定の電位に揃えることができる。
【0028】したがって、黒ベタ画像でも中間調画像で
も良好に転写可能なように、転写電流(電圧)を設定す
る上で重要な要素の1つであった、現像剤と静電潜像担
持体との付着力を左右する静電潜像担持体上における電
位の違いを考慮する必要がなくなり、静電潜像担持体上
に形成される現像剤像の厚みの違い(現像剤の量の違
い)のみを考慮すればよくなるので、黒ベタ画像でも中
間調画像でも良好に転写できる転写電流(電圧)の設定
範囲が広がる。
【0029】その結果、用紙の含水率が変化してその抵
抗値が変化しても、簡単に設定範囲から逸脱しなくな
り、黒ベタ画像と中間調画像との転写性を一定とでき
る。
【0030】ところで、黒ベタ画像部分と中間調画像部
分の電位を一定電位に揃えるにあたり、除電を行うので
はなく、静電潜像担持体の電位を絶対値の大きい側に帯
電させて揃えることもできる。しかしながら、その場
合、中間調画像の転写時に、現像剤が再度、静電潜像担
持体上に戻る逆転写現象が発生しやすくなるため、黒ベ
タ画像及び中間調画像の両方を良好に転写できる転写電
流(電圧)の範囲が、思うように広くできない。
【0031】つまり、静電潜像担持体の電位を絶対値の
大きい側に帯電させて揃えた場合、静電潜像担持体と現
像剤との反発が強いため、静電潜像担持体と現像剤との
付着力は弱くなる。したがって、転写電流(電圧)を低
く設定できる。しかしながら、現像剤量の多い黒ベタ画
像を良好に転写するには、ある程度高い転写電流(電
圧)が必要となるため、黒ベタ画像を良好に転写できる
範囲に設定した転写電流(電圧)では、今度は、中間調
画像の転写において高くなり過ぎ、逆転写の問題が発生
することとなる。結局、黒ベタ画像及び中間調画像の両
方を良好に転写できる転写電流(電圧)の範囲は、静電
潜像担持体の表面電位を除電して0V近くに揃える方が
広くなる。
【0032】本発明の第2の画像形成装置は、上記課題
を解決するために、帯電部にて表面が均一に帯電された
静電潜像担持体に、光を照射して静電潜像を形成し、該
静電潜像に現像部にて現像剤を付与して現像剤像とし、
該現像剤像を転写部にて用紙へと転写し、用紙上に画像
を形成する画像形成装置であって、用紙の表と裏の両面
に画像を形成可能に構成された画像形成装置において、
静電潜像担持体の周速度であるプロセス速度が異なる複
数のプロセスモードを有し、選択されるプロセスモード
に応じてプロセス速度の切り換えが可能に構成されると
共に、上記静電潜像担持体の周囲であって、現像部と転
写部との間に、現像部を通過した静電潜像担持体表面の
電荷を除電して電位を均一に揃える除電手段が設けら
れ、かつ、複数あるプロセスモードの中でプロセス速度
の遅いプロセスモードが選択されると、静電潜像担持体
表面の電位が均一化されるように上記除電手段を駆動さ
せる制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0033】両面印字が可能で、かつ、プロセス速度の
異なる複数のプロセスモードを有する構成の場合、プロ
セス速度の遅いプロセスモードでは、プロセス速度の速
いプロセスモードに比べ、現像剤像を用紙上に熱定着さ
せる定着部にて用紙の水分が奪われ、含水率が低下す
る。その結果、低速のプロセス速度のプロセスモードで
は、両面印字において表面の印字時に用紙の水分が奪わ
れてしまい、裏面への印字の際の転写性能が低下し、表
面印字時と同じ転写電流(電圧)では、表裏の転写性能
を一定にできなくなる。
【0034】これに対し、上記第2の画像形成装置で
は、プロセス速度が遅いプロセスモードが選択される
と、制御手段が上記除電手段の駆動を制御して、静電潜
像担持体表面の電位を均一に揃える処理を行わせるの
で、表面印字時と同じ転写電流(電圧)でも、両面印字
モードにおける裏面への印字であって、含水率の低下に
て用紙の抵抗値が変化しても、黒ベタ画像も中間調画像
も良好に転写できる。
【0035】その結果、用紙の表面への印字と裏面への
印字とで一々定着温度を変えるようなことなく、1つの
プロセス速度に1つのプロセス条件の関係を崩すことな
く、プロセス速度に関わらず両面印字時に表裏の転写性
能を一定とできる。
【0036】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、除電手段が、静電潜像担持体に光を照射
する光源である構成とすることが好ましい。
【0037】これによれば、除電手段として光源を使用
し、静電潜像担持体に対して光を照射し、表面の電荷を
光減衰させて非接触に除電する構成であるので、静電潜
像担持体表面に形成されている現像剤像を乱すことな
く、上記した静電潜像担持体表面の電位を均一に揃える
ことによる作用・効果を得ることができる。
【0038】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、除電手段は、静電潜像担持体表面の電位
が、静電潜像担持体が帯電部にて帯電される前の電位状
態となるように除電する構成とすることが好ましい。
【0039】静電潜像担持体表面の電位は、白レベル電
位や中間調レベル電位、黒レベル電位とさまざまでギャ
ップを有するが、このようなギャップのある各電位をあ
る一定の電位に揃える場合、上述したように0Vに近い
電位に除電させることが望ましく、その場合、最大限に
光減衰を生じさせ、0Vに近い残留電位にまで低下させ
る構成とすることで、除電手段の除電能力の設定が非常
に容易に行える。
【0040】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、上記した画像形成装置の構成に加えて、
反転現像方式の場合、上記除電手段による除電が実施さ
れるプロセスモードの転写部における転写電流或いは転
写電圧は、黒ベタ画像部の電位である黒レベル電位を基
に設定されている構成とすることが好ましい。
【0041】反転現像方式の場合、黒レベル電位が残留
電位に近い電位となるので、残留電位にまで低下された
静電潜像担持体表面電位に合った転写電流或いは転写電
圧としては、黒レベル電位の転写電位を基に設定されて
いる構成とすることで、良好に転写できる。
【0042】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、上記した画像形成装置の構成に加えて、
正転現像方式の場合、上記除電手段による除電が実施さ
れるプロセスモードの転写部における転写電流或いは転
写電圧は、白ベタ画像部の電位である白レベル電位を基
に設定されている構成とすることが好ましい。
【0043】正転現像方式の場合、白レベル電位が残留
電位に近い電位となるので、残留電位にまで低下された
静電潜像担持体表面電位に合った転写電流或いは転写電
圧としては、白レベル電位の転写電位を基に設定されて
いる構成とすることで、良好に転写できる。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1から図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0045】図1は、本実施形態に係る画像形成装置と
しての複写機の概略構成を示す概略構成図である。本複
写機は、上面に透明なガラス等からなる原稿台1を有し
ている。この原稿台1の上には、自動原稿読取装置23
が設置されている。
【0046】原稿台1の下方には、スキャナー部2が配
置されている。このスキャナー部2は、露光用光源3、
複数の反射鏡6…、結像レンズ4、及び光電変換素子
(以下CCD:Charge Coupled Device と称する)5を
備えている。ここで、露光用光源3は、原稿台1上に載
置される原稿に光を照射するもので、複数の反射鏡6…
は、原稿からの反射光を例えば図1中の一点鎖線で示す
光路でCCD5へ導くものである。また、結像レンズ4
は、上記光路上のCCD5直前に配置されており、上記
原稿からの反射光をCCD5に対して結像させるもので
ある。
【0047】CCD5によって読み取られた上記原稿の
画像情報は、電子データ化されて画像データとなり、そ
の後、必要な画像処理が施された後、図示しないレーザ
スキャニングユニット(以下、LSUと称する)に送ら
れる。LSUは、受け取った画像データに基づいたレー
ザ光を、帯電された感光体7の表面に照射することによ
り、感光体7の表面に静電潜像を形成するものである。
【0048】感光体7は、ドラム形状をなし、図1中の
矢印A方向に回転する。この感光体7の周囲には、上記
LSUからのレーザ光の照射位置(図中、矢印Bが指す
位置)から、感光体7の回転方向に、現像装置(現像
部)9、転写チャージャ(転写部)10、クリーニング
装置(図示せず)、主帯電器(帯電部)8、上記LSU
等が、この順に配置されている。
【0049】ここで、現像装置9は、レーザ光の露光に
よって形成された感光体7表面の静電潜像にトナー(現
像剤、記録剤)を付与して、可視像(トナー像)に現像
するもので、転写チャージャ10は、感光体7上のトナ
ー像を用紙(転写紙、記録用紙)Pに転写するものであ
る。クリーニング装置は、転写後の感光体7表面の残留
トナーを除去するもので、主帯電器8は、感光体7表面
が所定の電位となるように帯電させるものである。上記
感光体7、及び感光体7の周囲に配置された上記各部材
によって画像形成部が構成されている。
【0050】そして、本複写機においては、感光体7の
周囲であって、現像装置9と転写チャージャー10との
間に、感光体7に対して光を照射し、感光体表面の除電
を行う後述するプレ除電器(除電手段,光源)30が配
設されている。
【0051】このような画像形成部に搬送される用紙P
は、複写機の下部に設けられた給紙カセット11に収め
られている。給紙カセット11の先端部(給紙方向側)
には、用紙Pを給紙するための半月状の給紙ピックアッ
プローラ12が配置されており、この給紙ピックアップ
ローラ12から下流側に向かって、レジスト前紙検知ス
イッチSW1、アイドルローラ13、上記転写チャージ
ャ10、定着装置(定着部)14、定着紙検知スイッチ
SW2、排紙前紙検知スイッチSW3、及び排紙ローラ
15が、この順に配置されている。なお、説明の便宜
上、用紙Pの流れ出し側(給紙カセット11側)を「上
流」、排紙側を「下流」としている。
【0052】ここで、3つの紙検知スイッチSW1〜S
W3は、何れも配置位置における用紙Pの有無を検知す
るものである。アイドルローラ13は、感光体7上のト
ナー像と用紙Pとの位置を合わせるために、用紙Pの先
端をチャックした状態で一旦滞留させ、タイミングをと
って滞留を解除するものである。レジスト前検知スイッ
チSW1により、用紙Pの先端がアイドルローラ13に
至ったことが検知される。
【0053】定着装置14は、その拡大図である図2に
示すように、内部に熱源としてのハロゲンランプ14c
を備えた定着ローラ14aと、この定着ローラ14aに
圧接される加圧ローラ14bとからなる。定着ローラ1
4a及び加圧ローラ14bは、それぞれ図2中の矢印C
及びD方向に回転され、定着ローラ14aと加圧ローラ
14bとの間に搬送されてきた用紙Pに対し、搬送しな
がら加熱加圧することで、用紙P上のトナーを溶融させ
てトナー像を用紙Pに定着させるものである。定着装置
14を用紙Pが通過したことは、上記定着紙検知スイッ
チSW2にて検知される。
【0054】排紙ローラ15は、画像形成が完了した用
紙Pを装置外へ排出するためのもので、用紙Pが排紙ロ
ーラ15に至ったことは、上記排紙前紙検知スイッチS
W3にて検知される。排出された用紙Pは、上記画像形
成部の横に設けられた排紙トレイ19に排紙される。こ
の排紙トレイ19は、給紙カセット11の上方、かつ、
スキャナー部2の下方に位置している。
【0055】また、本複写機では、上記の給紙カセット
11から排紙ローラ15までの主搬送路50以外に、両
面印字モードでの裏面印字の際に使用する副搬送路51
が備えられている。副搬送路51は、定着装置14と排
紙ローラ15との間において、上記主搬送路50から分
岐し、アイドルローラ13の手前で、上記主搬送路50
に合流するものである。定着装置14下流側の分岐点に
は、分岐爪(図示せず)が設けられており、この分岐爪
の案内と、排紙ローラ15の逆回転とにより、定着装置
14を通過した用紙Pは、スイッチバック搬送され、前
端と後端とを逆にして副搬送路51に案内される。副搬
送路51内に案内された用紙Pは、副搬送路51内を2
つの搬送ローラ21・22にて搬送され、再度、アイド
ルローラ13へと送られる。このとき、用紙Pは最初の
画像形成時に対して裏返されており、裏返された用紙P
が、アイドルローラ13から上記の経路をたどることに
より、裏面の印字が施される。
【0056】また、本複写機には、手差し給紙の際に使
用する手差しトレイ18が設けられており、この手差し
トレイ18の先端部(給紙方向側)には、用紙Pを給紙
するための半月状の給紙ピックアップローラ17が配置
されている。この手差しトレイ18から給紙された用紙
Pも、アイドルローラ13の手前で上記主搬送路50へ
と送られる。
【0057】このような構成を有する本複写機におい
て、用紙Pは、給紙カセット11または手差しトレイ1
8から主搬送路50に搬送され、アイドルローラ13で
一旦停止された後、タイミングをとって感光体7と転写
チャージャ10との間に搬送される。
【0058】一方、画像形成部においては、主帯電器8
によって一様に帯電された感光体7に、スキャナー部2
で読み取られ、画像処理が施された画像データに基づい
てLSUからレーザ光が照射され、感光体7表面に静電
潜像が形成される。なお、LSUは、後述する制御部4
1の画像メモリに入力された画像データを読み出し、そ
の画像データに基づいてレーザ光を出射する場合もあ
る。
【0059】感光体7表面に形成された静電潜像は、現
像装置9によってトナー像とされ、このトナー像が、転
写チャージャ10の作用により、上述の感光体7と転写
チャージャ10との間に搬送された用紙Pに転写され
る。トナー像が転写された用紙Pは、その後、定着装置
14に搬送され、用紙P上にトナー像が定着される。
【0060】トナー像が定着された用紙Pは、片面にの
み印字する場合には、そのまま排紙ローラ15を通過し
て、排紙トレイ19に排紙される。一方、両面印字の場
合は、裏面への印字のために、逆回転可能な排紙ローラ
15の逆回転によりスイッチバック搬送され、副搬送路
51内に入り、再度、アイドルローラ13に至る。そし
て、上記と同様の過程を経て、裏面への印字が完了した
後、排紙ローラ15にて排紙トレイ19に排紙される。
【0061】このような画像形成動作を行う各機能部の
動作は、本複写機に備えられた、CPU(Central Proc
essing Unit :中央処理装置)等からなる制御部41に
よって制御される。制御部41には、スキャナー部2に
て読み取った画像データ等を一時的に記憶する画像メモ
リや、画像データに対して画像処理を施す画像処理部等
も備えられている。
【0062】また、本複写機は、600dpiと120
0dpi(dot per inch:1インチ(約25.4mm)
あたりのドット数)の2段階の解像度の切り換えが可能
なものであり、解像度の切り換えを、プロセス速度(感
光体7の周速度)の切り換えによって実現するようにな
っている。したがって、本複写機では、解像度毎に、各
々のプロセス速度に応じた、転写電流(電圧)、定着温
度、現像バイアス、帯電電圧等からなるプロセス条件が
決定されており、上記制御部41は、選択された解像度
に合ったプロセス条件で、上記した画像形成部を含む各
部を制御するようになっている。
【0063】そして、特に図示してはいないが、本複写
機は、ネットワークを介してネットワーク上の各端末装
置とも接続されている。
【0064】次に、本複写機の基本的な動作について、
図1及び図2を参照しつつ、図3〜図5に基づいて説明
する。図3は、本複写機のコピーモードにおける全体的
な処理の流れを示すフローチャートである。また、図4
及び図5は、本複写機において、それぞれ片面印字及び
両面印字を行う場合の印字処理の詳細を示したフローチ
ャートである。但し、ここでは、片面印字及び両面印字
の各処理をわかり易くするために、解像度は1方側に固
定されているものとし、解像度の切り換えに伴う処理は
省略する。なお、以下で説明する処理は、特に断らない
かぎり制御部41によって制御されるものである。
【0065】まず、図3のフローチャートに基づいて、
本複写機の全体的な処理について説明する。
【0066】待機中の本複写機に対して、本複写機に備
えられた図示しない操作パネル等から、或いはネットワ
ーク上の各端末装置から、コピー処理の印字要求がなさ
れると(S401)、印字要求の際にユーザ等から設定
された、印字枚数、印字倍率、用紙サイズ、片面印字/
両面印字の指定等を認識するとともに、原稿の読み取り
モード(片面原稿/両面原稿)や、印字モード(片面印
字/両面印字)に備えた装置設定を行う(S402)。
その後、原稿が自動原稿読取装置23の原稿トレイに載
置されると(S403)、原稿読み取り処理(S40
4)と印字処理(S407)とを平行して行う。なお、
S403の処理自体はユーザによって行われるものであ
るがS401やS402の前に行われてもよい。
【0067】S403の原稿読み取り処理では、自動原
稿読取装置23が、原稿トレイにセットされた原稿を1
枚ずつ、原稿台1へ搬送し、スキャナー部2がこの原稿
を走査して読み取り、スキャナー部2にて読み取られた
画像情報を基に、制御部51が画像データを生成する。
生成した画像データは、画像処理が施された後、画像形
成部に送られるか、或いは画像メモリに一旦格納され
る。両面印字が指定されている場合は、先に読み取られ
た原稿表面の画像データが画像メモリに格納され、原稿
裏面の画像データは、ダイレクトに画像形成部に送られ
る。また、1枚の原稿に対して複数枚の印字を行うマル
チコピーの場合も、画像メモリに格納される。
【0068】原稿1枚分の原稿読み取り処理が完了する
毎に、全ての原稿を読み取ったか否かの判定を行い(S
405)、ここで、読み取るべき原稿が残っている場合
は、S404に戻り、全ての原稿を読み取ったと判定す
るまで、上記の原稿読み取り処理を繰り返す。そして、
全ての原稿を読み取ったと判定すると、原稿が自動原稿
読取装置23の原稿排紙トレイに排出されたかどうかを
判定し(S406)、排出を確認すると、この印字要求
による1ジョブ分の原稿読み取りを終了する。
【0069】一方、並行して行われるS407の印字処
理では、読み取り処理において生成された画像データに
基づいた印字を行う。このとき、上記画像データには、
適宜画像処理が施されている。なお、この印字処理につ
いては、片面印字及び両面印字の各処理毎に後述する。
【0070】そして、原稿1枚分の印字処理が完了する
毎に、次に印字すべき画像があるか否かの判定を行い
(S408)、ここで、次に印字すべき画像がある場合
は、S407に戻り、上記の印字処理を繰り返す。そし
て、次に印字すべき画像がないと判定すると、用紙が排
紙トレイ19に排出されたかどうかを判定し(S40
9)、排出を確認すると、この印字要求による1ジョブ
分の印字を終了する。このように、並行して行われる原
稿の読み取りと印字の両処理の終了によって、この印字
要求による1ジョブが終了し、装置は再び待機状態に入
る。
【0071】次に、図4のフローチャートに基づいて、
図3のS407における片面印字の処理について説明す
る。なお、図4及び図5、並びに以下の説明では、同じ
処理を行うステップを同一の符号で表し、その説明を省
略する。
【0072】図3のS402において片面印字が設定さ
れ、S407の印字処理に入ると、まず、1画像分の画
像データについて、1枚の印字を行うか、複数枚の印字
を行うかを、S402における設定に基づいて判定する
(S701)。
【0073】ここで、1枚の印字を行うと判定された場
合には、シングルコピーとして、S404にて読み取ら
れる画像データは、制御部41における画像メモリに入
力されず、読み取り後に画像処理が施されてダイレクト
に画像形成部に送られる。一方、複数枚の印字を行うと
判定された場合には、マルチコピーとして、S404に
て読み取られる画像データは、制御部41の画像メモリ
に入力される。そして、各印字の際には、画像メモリに
記憶された画像データが読み出されて印字に用いられ
る。
【0074】S701においてシングルコピーと判定さ
れた場合には、以下の処理を順次行う。まず、給紙ピッ
クアップローラ12又は17によって用紙をピックアッ
プして搬送を開始し(S702)、アイドルローラ13
によって用紙を一旦停止させる(S703)。
【0075】次に、上記原稿読み取り処理において生成
され、制御部41によって画像処理が施された画像デー
タに基づくレーザ光を、感光体7に対してLSUより照
射し、画像データの書き込みを開始する(S704)。
【0076】そして、画像データの書き込みが開始され
ると、画像データ書き込み開始から所定のタイミングで
用紙の搬送を再開する(S705)。これにより、転写
位置における用紙の通過のタイミングと、感光体7上の
トナー像の通過のタイミングとが、トナー像が用紙の所
定の位置に転写されるタイミングとなる。
【0077】その後、感光体7上のトナーを用紙へと転
写する転写工程、トナー像を用紙上に定着させる定着工
程を経て(S706)、用紙は排紙トレイ19上に排出
される(S707)。
【0078】一方、S701においてマルチコピーと判
定された場合には、シングルコピーの場合のS702か
らS707までの処理と同じS709〜S714までの
処理を行う。ただし、シングルコピーのS704では、
スキャナー部2で読み取られた画像データをダイレクト
に用いていたのに対して、マルチコピーのS711で
は、一旦画像メモリに記憶された画像データを読み出す
点が異なる。
【0079】そして、1画像分の印字が完了し、用紙を
排出する毎に、この1画像分の画像データに関して、要
求された枚数分の印字が完了したか否かの判定を行い
(S715)、ここで、要求された枚数分の印字が未だ
完了していないと判定した場合には、S709に戻り、
要求された枚数分の印字が完了するまで、上記の処理を
繰り返す。そして、要求された枚数分の印字が完了した
と判定した場合には、この印字処理を終了する。以上の
ような処理によって片面印字が行われる。
【0080】次に、図5のフローチャートに基づいて、
図3のS407における両面印字の処理について説明す
る。
【0081】図3のS402において両面印字が設定さ
れ、S407の印字処理に入ると、シングルコピーの場
合のS702からS706までの処理と同じS801〜
S805までの処理を行う。ただし、S803では、ス
キャナー部2で読み取った原稿裏面の画像データを感光
体7に対してダイレクトに書き込む。その結果、原稿の
裏面の情報は、用紙の表面に印字される。
【0082】そして、表面に対して画像(原稿の裏面画
像)が定着された用紙は、正回転・逆回転が可能な排紙
ローラ15の正回転によって、排紙トレイ19側に導か
れ、用紙の後端部が排紙ローラ15に挟まれた状態で一
旦停止する(S806)。
【0083】そして、上記主搬送路50と副搬送路51
との分岐点に設けられた分岐爪を副搬送路50側へと切
り換える(S807)。その後、排紙ローラ15を逆回
転させ、用紙を副搬送路51に導き、用紙の表裏並びに
前後を反転させてアイドルローラ13の上流側から再び
主搬送路50に戻す(S809)。
【0084】用紙が副搬送路51を通過して主搬送路5
0に戻された後は、この用紙に対して、上記表面印字時
におけるS803からS705までの処理と同様のS8
10〜S812の処理を行う。ただし、S810では、
スキャナー部2で読み取り、画像メモリに格納していた
原稿表面の画像データを読み出し、感光体7に対して書
き込む。その結果、原稿の表面の情報は、用紙の裏面に
印字される。
【0085】その後、上記主搬送路50と副搬送路51
との分岐点に設けられた上記分岐爪を主搬送路側へと切
り換え(S813)、分岐爪を通過した用紙を排紙トレ
イ19に排出する(S814)。以上のような処理によ
って両面印字が行われる。
【0086】本複写機の基本的な構成及び動作は上述し
た通りであるが、本複写機は、さらに、以下で説明する
本発明の特徴的構成を備えている。
【0087】本複写機は、前述したように、1200d
piと600dpiとの間で、解像度の切り換えが可能
なものであり、画像形成時には、何れかの解像度が選択
されるようになっている。なお、解像度の切り換えは2
段階に限らず、さらに多段階に切り換える構成とするこ
ともできる。
【0088】本複写機の場合、解像度の切り換えを、プ
ロセス速度の切り換えによって実現し、プロセス速度
は、1200dpiの場合60mm/s、600dpi
の場合120mm/sとなる。
【0089】ここで、本複写機において採用している、
両面印字モードにおいて、表裏両面の転写特性を一定に
して画質を安定化させるための構成及び動作であって、
特に上記のように1つの装置で複数のプロセス速度を有
する両面印字が可能な複写機に望ましい形態について、
図6〜図9に基づいて説明する。
【0090】図6に、図1における画像形成部の構成を
示す拡大図を示す。図6に示すように、本複写機におい
ては、感光体7の周囲であって、現像装置9と転写チャ
ージャー10との間に、プレ除電器30が配設されてい
る。
【0091】プレ除電器30は、ドラム形状の感光体7
の軸方向全域に配列されたLED(発光ダイオード)等
から構成され、感光体7の軸方向全域に光を照射し、感
光体7表面の電荷を光除電するものである。
【0092】図7に、上記プレ除電器30より光が照射
され、プレ除電が行われた場合と、プレ除電が行われな
い場合との、感光体7表面の電位変化を示す。
【0093】同図(a)に示すように、プレ除電が行わ
れない場合、感光体7表面の電位は、その表面に形成さ
れている画像に応じたものとなる。即ち、白ベタ画像部
分は、主帯電器8にて帯電されたそのままの電位である
白レベル電位、黒ベタ画像部分は、LSUによる露光に
て電位が0Vに近づいた黒レベル電位、中間調画像部分
は、白レベル電位と黒レベル電位との間の電位である中
間調レベル電位となる。
【0094】これに対し、光を照射してプレ除電を行う
と、同図(b)に示すように、画像に関わりなく、感光
体表面における電位は、白レベル電位部分、黒レベル電
位部分、及び中間調レベル電位部分の全ての電位が光減
衰にて低下し、0Vに近い一定の残留電位に近づく。
【0095】このことはつまり、プレ除電を行うこと
で、転写電流(電圧)を決定する要素の1つである、感
光体7の表面電位(帯電量)が、黒ベタ画像部分も中間
調画像部分も全て一定電位に揃えられるということであ
る。その結果、前述の図12に示した、中間調レベル転
写電流(電圧)の最適値と、黒ベタ画像転写電流(電
圧)の最適値とが近いものとなり、図中、斜線にて示し
た、黒ベタ画像も中間調画像も良好な転写となる転写電
流(電圧)の設定範囲(斜線領域)が非常に広くなる。
したがって、含水率変化で用紙の抵抗値が変化しても、
設定範囲が広がった分、設定した転写電流(電圧)がこ
の範囲から逸脱しにくくなり、黒ベタ画像も中間調画像
も共に良好に転写できることとなる。
【0096】なお、黒ベタ画像部分と中間調画像部分の
電位を一定電位に揃えるにあたり、除電を行うのではな
く、感光体7の電位を絶対値の大きい側に帯電させて揃
えることもできる。しかしながら、その場合、中間調画
像の転写時に、トナーが再度、感光体7上に戻る逆転写
現象が発生しやすくなるため、黒ベタ画像及び中間調画
像の両方を良好に転写できる転写電流(電圧)の範囲
が、思うように広くできない。
【0097】つまり、感光体7の電位を絶対値の大きい
側に帯電させて揃えた場合、感光体7とトナーとの反発
が強いため、感光体7とトナーとの付着力は弱くなる。
したがって、転写電流(電圧)を低く設定できる。しか
しながら、トナーの多い黒ベタ画像を良好に転写するに
は、ある程度高い転写電流(電圧)が必要となるため、
黒ベタ画像を良好に転写できる範囲に設定した転写電流
(電圧)では、今度は、中間調画像の転写において高く
なり過ぎ、逆転写の問題が発生することとなる。結局、
黒ベタ画像及び中間調画像の両方を良好に転写できる転
写電流(電圧)の範囲は、感光体7の表面電位を除電し
て0V近くに揃える方が広くなる。
【0098】本複写機では、このようなプレ除電を利用
して、定着装置14を通過することで用紙の含水率が低
下して抵抗値が上がり、両面印字における裏面印字の際
の転写性能が低下し、表裏の転写性能を一定にできない
といった、前述の課題を解決するものである。
【0099】具体的には、プロセス速度が遅く、用紙が
定着装置14を通過するのに長い時間を要し、用紙の含
水率の低下が問題となる1200dpiの高解像度モー
ドにおける転写電流(電圧)を、予めプレ除電後の感光
体表面電位(残留電位)に近い黒レベル電位に基づく値
に設定しておき、高解像度モードが選択されると、片面
印字、両面印字に関わらずプレ除電器30をONしてプ
レ除電を行わせる。
【0100】これにより、1つのプロセス速度に1つの
プロセス条件といった関係を崩すことなく、両面印字モ
ードにおける裏面への印字であって、含水率の低下にて
用紙の抵抗値が変化しても、黒ベタ画像も中間調画像も
良好に転写でき、プロセス速度に関わらず両面印字時に
表裏の転写性能を一定とできる。
【0101】このようなプレ除電器30の駆動制御は、
その他の機能部と同様に前述の制御部41(図1参照)
によって行われる。制御部41は、印字要求があると、
指定された解像度のプロセス条件を選択して画像形成部
を制御すると共に、同時にプレ除電器30のON/OF
Fを制御する。
【0102】次いで、プレ除電器30を備えた構成にお
いて、両面印字時の用紙表裏の転写性能を一定化する処
理について、図6,図7を参照しつつ、図8,図9に基
づいて説明する。図8は、図6に示した構成を有する複
写機における、両面印字時の用紙表裏の転写特性を一定
化するための処理を示すフローチャートである。図9
は、図8におけるS4の片面印字時の処理を詳細に示す
フローチャートである。
【0103】待機中の本複写機に対してコピー処理の印
字要求がなされると(S1)、制御部41は、当該コピ
ー処理が、片面印字であるのか、それとも両面印字であ
るのかをまず判断する(S2・S3)。なお、S1の後
には、図3におけるS402やS403等の処理が行わ
れるものであるが、ここでは省略している。
【0104】S3において、両面印字であると判断する
と、S6に進み、続いて、解像度が600dpiである
か1200dpiであるかを判断する(S6・S7)。
ここで、1200dpiであると判断すると、低プロセ
ス速度の1200dpi用の両面印字処理を行い(S
8)、その後、次頁の印字の有無を判断し(S9)、次
頁がある場合はS8に戻り、次頁の印字がない場合は、
待機動作に戻る。S10にて実施される1200dpi
用の両面印字処理では、表面への印字の際も裏面への印
字の際もプレ除電器30がONされ、その際の転写電流
(電圧)は、感光体表面電位を黒レベル電位として求め
られた、黒ベタ画像も中間調画像も良好な転写が行える
設定範囲内の値に設定されている。
【0105】また、S7において、600dpiである
と判断すると、高プロセス速度の600dpi用の両面
印字処理を行い(S10)、その後、次頁の印字の有無
を判断し(S11)、次頁がある場合はS10に戻り、
次頁の印字がない場合は、待機動作に戻る。S8にて実
施される600dpi用の両面印字処理では、高速であ
るために用紙含水率の低下による影響が殆どないので、
表面への印字の際も裏面への印字の際もプレ除電器30
はONされず、その際の転写電流(電圧)は、図12に
示した斜線部分内の値に設定されている。
【0106】一方、S2において、片面印字であると判
断すると、S4に進み、片面印字処理を行う。その後、
次頁の印字の有無を判断し(S5)、次頁がある場合は
S4に戻り、次頁の印字がない場合は、待機動作に戻
る。S4における片面印字処理においても、1200d
piの場合、プレ露光器30がONされ、600dpi
では、ONされない。片面印字の場合、1200dpi
でも裏面転写がないので、用紙含水率の低下の問題はな
いが、1つのプロセスモードにおいて1つのプロセス条
件が設定されており、転写電流(電圧)がプレ除電後の
電位を基に設定されているので、片面印字であってもプ
レ除電を行う。
【0107】図9に、片面印字処理における手順をより
詳細に示す。まず、1200dpiか600dpiかを
判断し(S21・S22)、1200dpiである場合
は、制御部41にて、読み取った画像データを1200
dpi用に画像処理し(S23)、画像形成部のプロセ
ス条件を1200dpiに合ったものに設定する(S2
4)。同様に、600dpiである場合は、制御部41
にて、読み取った画像データを600dpi用に画像処
理し(S25)、画像形成部のプロセス条件を600d
piに合ったものに設定する(S26)。
【0108】プロセス条件の設定が終わると、プロセス
条件で定められている速度で感光体7を回転させ(S2
7)、次に、プレ除電器30をONするか否かを判断す
る(S28)。ここでの判断は、選択されている解像度
に応じて判断され、1200dpiではプレ除電器30
をONするS29の方に進み、600dpiではプレ除
電器30をONしないS40に移行する。
【0109】まず、S29に移行した場合を説明する。
S29では、主帯電器8にプロセス条件で定められた電
圧を印加して、感光体7の帯電を開始し、プレ除電器3
0もONする(S30)。次いで、現像装置9における
現像スリーブの回転を開始し(S31)、LSUにて感
光体7表面を露光して静電潜像を形成する(S32)。
形成された静電潜像は、現像スリーブよりトナーの供給
を受けてトナー像となり、転写チャージャー10との対
向位置で、転写チャージャー10に印加される転写電流
(電圧)にて用紙へと移動する(S33)。このときの
転写電流(電圧)Xは、1200dpiの転写電流(電
圧)として唯一設定されている転写電流(電圧)であっ
て、プレ除電にて残留電位にまで感光体7表面電位が低
下されることを加味した、黒レベル電位に基づいて設定
された値である。
【0110】S33における転写が完了すると、次頁の
印字の有無を判断し(S34)、次頁がある場合はS2
9に戻り、S34にて次頁の印字がないと判断するま
で、S29〜S33の処理を繰り返す。S34において
次頁の印字がないと判断すると、転写チャージャー10
の電圧印加、現像スリーブの回転、主帯電器8の電圧印
加、感光体7の回転をこの順で停止し(S35〜S3
8)、最後に、プレ除電器30をOFFして(S39)
待機状態に入る。このようにプレ除電器30のOFFを
最後に行うことで、トナー像転写後の感光体7に残留す
る電荷の除電効果も期待できる。
【0111】一方、600dpiであり、S28におい
てNOと判断してプレ除電を行わない場合は、S40に
進み、プレ除電器30をONした場合のS31〜S38
と同じ、S41〜S48の処理を行う。但し、S43に
おいて、の転写チャージャー10に印加される転写電流
(電圧)Yは、600dpiの転写電流(電圧)として
唯一設定されている転写電流(電圧)であって、図12
に示す斜線領域に属する中間調画像も黒画像も両方とも
良好に転写可能な転写電流(電圧)である。
【0112】なお、図9のフローチャートでは、採用し
ていないが、S47とS48の間にプレ除電器30をO
Nし、感光体の回転停止後にOFFする処理を追加する
ことで、トナー像転写後の感光体7に残留する電荷の除
電効果も期待できる。
【0113】なお、片面印字処理のみを図9のフローチ
ャートを用いて説明したが、両面印字処理の場合も同様
で、1200dpiである場合は、表面印字でも裏面印
字でもプレ除電器30がONされ、600dpiでは、
表面印字でも裏面印字でもプレ除電器30はONされな
い。
【0114】以上のように、本実施の形態に係る画像形
成装置としての複写機は、プロセス速度が互いに異なる
複数のプロセスモードを有し、かつ、主搬送路50と副
搬送路51とを使いわけて用紙の表裏両面に画像を形成
する両面印字可能な画像形成装置であって、現像装置9
と転写チャージャー10との間に、感光体7の表面電荷
を除電するプレ除電器30が設けられており、制御部4
1は、このプレ除電器30を、プロセス速度の遅い12
00dpiの高解像度モードが選択された場合にONす
る構成である。
【0115】これにより、プロセス速度の遅い高解像度
モードが選択されると、感光体7表面の電位を均一に揃
える処理が行われるので、両面印字モードにおける裏面
への印字であって、含水率の低下にて用紙の抵抗値が変
化しても、表面印字時と同じ転写電流(電圧)で、黒ベ
タ画像も中間調画像も良好に転写できる。
【0116】その結果、用紙の表面への印字と裏面への
印字とで一々定着温度を変えるようなことなく、1つの
プロセス速度に1つのプロセス条件の関係を崩すことな
く、プロセス速度に関わらず両面印字時に表裏の転写性
能を一定とできる。
【0117】なお、本実施の形態では、CCD5を用い
たデジタル複写機としたため、反転現像方式であり、黒
レベル電位が残留電位に近く、プレ除電を行った場合の
転写電流(電圧)を、黒レベル電位の電圧を基に設定し
たが、正転現像方式のアナログ複写機の場合は、白レベ
ル電位が残留電位に近いのでプレ除電を行った場合の転
写電流(電圧)は、白レベル電位の電圧を基に設定すれ
ばよい。
【0118】また、本実施の形態では、転写電流(電
圧)を、1つのプロセス速度に1つ設定していたが、本
発明の請求項1に記載した第1の画像形成装置の構成の
みを採用するのであれば、600dpiの表と裏、12
00dpiの表と裏の合計4通り設定してもよく、この
場合、少なくとも1200dpiの裏面印字時にプレ除
電をONする構成とし、1200dpiの裏面印字の際
の転写電流(電圧)をプレ除電を加味して設定すること
が必要である。また、全てのモード、つまり、600d
piの表と裏、1200dpiの表と裏の4通り全てで
プレ除電をONする構成としておくことも、もちろん可
能である。
【0119】
【発明の効果】本発明の第1の画像形成装置は、以上の
ように、静電潜像担持体の周囲であって、現像部と転写
部との間に、現像部を通過した静電潜像担持体表面の電
荷を除電して電位を均一に揃える除電手段が設けられて
いる構成である。
【0120】これによれば、現像部と転写部との間に設
けられた除電手段にて、画像に応じた電位状態にある静
電潜像担持体表面の電位を、黒ベタ画像部分も中間調画
像部分も白ベタ画像部分も全て一定の電位に揃えること
ができるので、黒ベタ画像でも中間調画像でも良好に転
写可能なように、転写電流或いは転写電流を設定する上
で重要な要素の1つであった、静電潜像担持体上におけ
る電位の違い(静電潜像担持体と現像剤との付着力に違
い)を考慮する必要がなくなり、静電潜像担持体上に形
成される現像剤像の厚みの違い(現像剤の量の違い)の
みを考慮すればよくなるので、黒ベタ画像でも中間調画
像でも良好に転写できる転写電流或いは転写電圧の設定
範囲が非常に広くなる。
【0121】その結果、用紙の含水率が変化してその抵
抗値が変化しても、簡単に上記設定範囲から逸脱しなく
なり、用紙の含水率が変化してその抵抗値が変化しても
一定の転写電流或いは転写電圧で黒ベタ画像と中間調画
像との転写性を一定とできる。
【0122】しかも、黒ベタ画像部分と中間調画像部分
の電位を一定電位に揃えるにあたり、除電する方法を用
いているので、黒ベタ画像でも中間調画像でも良好に転
写できる転写電流或いは転写電圧の設定範囲をより広く
できる。
【0123】本発明の第2の画像形成装置は、以上のよ
うに、用紙の表と裏の両面に画像を形成可能に構成さ
れ、静電潜像担持体の周速度であるプロセス速度が異な
る複数のプロセスモードを有し、選択されるプロセスモ
ードに応じてプロセス速度の切り換えが可能に構成され
ると共に、上記静電潜像担持体の周囲であって、現像部
と転写部との間に、現像部を通過した静電潜像担持体表
面の電荷を除電して電位を均一に揃える除電手段が設け
られ、かつ、複数あるプロセスモードの中でプロセス速
度の遅いプロセスモードが選択されると、静電潜像担持
体表面の電位が均一化されるように上記除電手段を駆動
させる制御手段が設けられている構成である。
【0124】これによれば、プロセス速度の遅いプロセ
スモードが選択されると、制御手段が除電手段の駆動を
制御して、静電潜像担持体表面の電位を均一に揃える処
理を行わせるので、表面印字時と同じ転写電流或いは転
写電圧でも、両面印字モードにおける裏面への印字であ
って、含水率の低下にて用紙の抵抗値が変化しても、黒
ベタ画像も中間調画像も良好に転写できる。
【0125】その結果、用紙の表面への印字と裏面への
印字とで一々定着温度を変えるようなことなく、1つの
プロセス速度に1つのプロセス条件の関係を崩すことな
く、プロセス速度に関わらず両面印字時に表裏の転写性
能を一定とできる。
【0126】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、除電手段が、静電潜像担持体に光を照射
する光源である構成とすることが好ましい。
【0127】これによれば、除電手段として光源を使用
し、静電潜像担持体に対して光を照射し、表面の電荷を
光減衰させて比接触に除電する構成であるので、静電潜
像担持体表面に形成されている現像剤像を乱すことな
く、上記した静電潜像担持体表面の電位を均一に揃える
ことによる作用・効果を得ることができる。
【0128】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、除電手段は、静電潜像担持体表面の電位
が、静電潜像担持体が帯電部にて帯電される前の電位状
態となるように除電する構成とすることが好ましい。
【0129】静電潜像担持体表面の電位は、白レベル電
位や中間調レベル電位、黒レベル電位とさまざまでギャ
ップを有するが、このようなギャップのある各電位をあ
る一定の電位に揃えるに際し、最大限に光減衰を生じさ
せ、0Vに近い残留電位にまで低下させる構成とするこ
とで、除電手段の除電能力の設定が非常に容易に行え
る。
【0130】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、上記した画像形成装置の構成に加えて、
反転現像方式の場合、上記除電手段による除電が実施さ
れるプロセスモードの転写部における転写電流或いは転
写電圧は、黒ベタ画像部の電位である黒レベル電位を基
に設定されている構成とすることが好ましい。
【0131】反転現像方式の場合、黒レベル電位が残留
電位に近い電位となるので、残留電位にまで低下された
静電潜像担持体表面電位に合った転写電流(電圧)とし
ては、黒レベル電位の転写電位を基に設定されている構
成とすることで、良好に転写できる。
【0132】また、本発明の第1及び第2の画像形成装
置においては、上記した画像形成装置の構成に加えて、
正転現像方式の場合、上記除電手段による除電が実施さ
れるプロセスモードの転写部における転写電流或いは転
写電圧は、白ベタ画像部の電位である白レベル電位を基
に設定されている構成とすることが好ましい。
【0133】正転現像方式の場合、白レベル電位が残留
電位に近い電位となるので、残留電位にまで低下された
静電潜像担持体表面電位に合った転写電流(電圧)とし
ては、白レベル電位の転写電位を基に設定されている構
成とすることで、良好に転写できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る画像形成装置とし
ての複写機の概略構成を示す構成図である。
【図2】上記複写機における定着装置の拡大図である。
【図3】上記複写機のコピーモードにおける全体的な処
理の流れを示すフローチャートである。
【図4】上記複写機において、片面印字を行う場合の印
字処理の詳細を示したフローチャートである。
【図5】上記複写機において、両面印字を行う場合の印
字処理の詳細を示したフローチャートである。
【図6】上記複写機における画像形成部の構成を示す拡
大図である。
【図7】上記複写機におけるプレ除電器にて行われるプ
レ除電の作用を示す説明図で、(a)はプレ除電を行わ
なかった場合の感光体表面電位、(b)はプレ除電を行
った場合の感光体表面電位を示している。
【図8】上記複写機における、両面印字時の表面及び裏
面の転写特性を一定にして安定化させるための処理を示
すフローチャートである。
【図9】図8のフローチャートにおける片面印字処理の
詳細を示すフローチャートである。
【図10】用紙の表面に印字を行った後、スイッチバッ
ク搬送してその裏面への印字を行うタイプの画像形成装
置における、両面印字時の用紙表面含水率の推移を示す
グラフである。
【図11】用紙における含水率と表面抵抗値との関係を
示すグラフである。
【図12】用紙の表面抵抗値に対する、転写電流或いは
転写電圧の関係を示すグラフである。
【図13】プロセス速度と、表面印字後の用紙の含水率
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
7 感光体(静電潜像担持体) 8 主帯電器(帯電部) 9 現像装置(現像部) 10 転写チャージャ(転写部) 12 給紙ピックアップローラ 13 アイドルローラ 14 定着装置(定着部) 14a 定着ローラ 14b 加圧ローラ 30 プレ除電器(除電手段,光源) 41 制御部(制御手段) 50 主搬送路 51 副搬送路 P 用紙(転写紙、記録用紙)
フロントページの続き (72)発明者 白石 嘉儀 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA02 DA17 EA01 EA03 EA08 EA10 EA20 ED03 ED15 ED24 ED25 FA11 FA30 FA35 FB11 2H035 AA09 AB01 AC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電部にて表面が均一に帯電された静電潜
    像担持体に、光を照射して静電潜像を形成し、該静電潜
    像に現像部にて現像剤を付与して現像剤像とし、該現像
    剤像を転写部にて用紙へと転写し、用紙上に画像を形成
    する画像形成装置において、 上記静電潜像担持体の周囲であって、現像部と転写部と
    の間に、現像部を通過した静電潜像担持体表面の電荷を
    除電して電位を均一に揃える除電手段が設けられている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】帯電部にて表面が均一に帯電された静電潜
    像担持体に、光を照射して静電潜像を形成し、該静電潜
    像に現像部にて現像剤を付与して現像剤像とし、該現像
    剤像を転写部にて用紙へと転写し、用紙上に画像を形成
    する画像形成装置であって、用紙の表と裏の両面に画像
    を形成可能に構成された画像形成装置において、 静電潜像担持体の周速度であるプロセス速度が異なる複
    数のプロセスモードを有し、選択されるプロセスモード
    に応じてプロセス速度の切り換えが可能に構成されると
    共に、 上記静電潜像担持体の周囲であって、現像部と転写部と
    の間に、現像部を通過した静電潜像担持体表面の電荷を
    除電して電位を均一に揃える除電手段が設けられ、か
    つ、 複数あるプロセスモードの中でプロセス速度の遅いプロ
    セスモードが選択されると、静電潜像担持体表面の電位
    が均一化されるように上記除電手段を駆動させる制御手
    段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記除電手段が、静電潜像担持体に光を照
    射する光源であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記除電手段は、静電潜像担持体表面の電
    位が、静電潜像担持体が帯電部にて帯電される前の電位
    状態となるように除電することを特徴とする請求項1〜
    3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】反転現像方式の場合、上記除電手段による
    除電が実施されるプロセスモードの転写部における転写
    電流或いは転写電圧は、黒ベタ画像部の電位である黒レ
    ベル電位を基に設定されていることを特徴とする請求項
    1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】正転現像方式の場合、上記除電手段による
    除電が実施されるプロセスモードの転写部における転写
    電流或いは転写電圧は、白ベタ画像部の電位である白レ
    ベル電位を基に設定されていることを特徴とする請求項
    1〜4の何れか1項に記載の画像形成装置。
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