JP2002023541A - 離型剤塗布ローラ - Google Patents
離型剤塗布ローラInfo
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Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 セラミックス多孔質体を用いた離型剤塗布ロ
ーラにおいて、一般的には相反する離型剤保持量と離型
剤保持力の関係を改善し、多くの離型剤を保持しなが
ら、しかも漏れも少なくすること、及び、これにより、
離型剤塗布ローラの小型化、長寿命化、高信頼性化に貢
献することを課題とする。 【解決手段】 離型剤保持層53におけるセラミックス
多孔質体の気孔55の分布密度は、外周側においても内
周側においても平均的には等しいが、その平均直径dが
変化させられている。これによって、漏れ性に影響のな
い内周側の離型剤保持量が増加する一方、外周側ほど減
少するため、外周側において漏れが防止されている。
ーラにおいて、一般的には相反する離型剤保持量と離型
剤保持力の関係を改善し、多くの離型剤を保持しなが
ら、しかも漏れも少なくすること、及び、これにより、
離型剤塗布ローラの小型化、長寿命化、高信頼性化に貢
献することを課題とする。 【解決手段】 離型剤保持層53におけるセラミックス
多孔質体の気孔55の分布密度は、外周側においても内
周側においても平均的には等しいが、その平均直径dが
変化させられている。これによって、漏れ性に影響のな
い内周側の離型剤保持量が増加する一方、外周側ほど減
少するため、外周側において漏れが防止されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ装置、印刷機等の画像形成装置におい
て使用される定着装置の離型剤塗布ローラ、更に詳しく
は、離型剤保持層にセラミックス多孔質体を用い、離型
剤をその内部に含浸させた形式の離型剤塗布ローラの技
術分野に関する。
タ、ファクシミリ装置、印刷機等の画像形成装置におい
て使用される定着装置の離型剤塗布ローラ、更に詳しく
は、離型剤保持層にセラミックス多孔質体を用い、離型
剤をその内部に含浸させた形式の離型剤塗布ローラの技
術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】トナーを使用する複写機、プリンタ、フ
ァクシミリ装置、印刷機等の画像形成装置において、転
写されたトナーを記録紙に固定する、すなわち、定着す
るために、定着装置が使用される。例えば、一つのタイ
プの定着装置は定着(加熱)ローラと加圧ローラを有し
ており、これらの間をトナーが転写された記録紙が通過
することにより、その熱と圧力を受けてトナーが記録紙
に固定される。
ァクシミリ装置、印刷機等の画像形成装置において、転
写されたトナーを記録紙に固定する、すなわち、定着す
るために、定着装置が使用される。例えば、一つのタイ
プの定着装置は定着(加熱)ローラと加圧ローラを有し
ており、これらの間をトナーが転写された記録紙が通過
することにより、その熱と圧力を受けてトナーが記録紙
に固定される。
【0003】このとき本来記録紙に定着されるべきトナ
ーの一部が、これに直接接触する定着(加熱)ローラの
側へ転写されることがあるため、定着(加熱)ローラに
シリコーンオイル等の離型剤を塗布しておき、このよう
な転写現象(トナーオフセット現象)が発生することを
防止している。
ーの一部が、これに直接接触する定着(加熱)ローラの
側へ転写されることがあるため、定着(加熱)ローラに
シリコーンオイル等の離型剤を塗布しておき、このよう
な転写現象(トナーオフセット現象)が発生することを
防止している。
【0004】離型剤を定着(加熱)ローラに塗布するた
めには、一方で、回転する塗布ローラの一部を容器に入
れられた離型剤に浸漬付着させ、その一方で付着した離
型剤を定着(加熱)ローラに塗布するタイプ、あるい
は、予め離型剤塗布ローラ自体に離型剤を含浸させてお
き、表面からしみ出してくる離型剤を塗布するタイプの
離型剤塗布ローラがよく使用される。
めには、一方で、回転する塗布ローラの一部を容器に入
れられた離型剤に浸漬付着させ、その一方で付着した離
型剤を定着(加熱)ローラに塗布するタイプ、あるい
は、予め離型剤塗布ローラ自体に離型剤を含浸させてお
き、表面からしみ出してくる離型剤を塗布するタイプの
離型剤塗布ローラがよく使用される。
【0005】後者のタイプでは、できるだけ多くの離型
剤が含浸させられることは勿論、含浸した離型剤が非使
用時に漏れ出すことがないだけでなく、使用時には過不
足無く塗布されることが要求される。離型剤の含浸層に
は、繊維材料を用いたものの他、例えば特開平8−87
193号に見られるようなセラミックス多孔質体を用い
たものが開発されている。
剤が含浸させられることは勿論、含浸した離型剤が非使
用時に漏れ出すことがないだけでなく、使用時には過不
足無く塗布されることが要求される。離型剤の含浸層に
は、繊維材料を用いたものの他、例えば特開平8−87
193号に見られるようなセラミックス多孔質体を用い
たものが開発されている。
【0006】セラミックス多孔質体を用いた離型剤塗布
ローラは、セラミックス多孔質体の気孔内に離型剤が保
持されるので、同一体積で保持できる離型剤の量は気孔
率もしくは気孔径で決定され、気孔率もしくは気孔径を
大きくするほどその離型剤塗布ローラの寿命を長くする
ことができる。ところが、気孔率もしくは気孔径を大き
くすると離型剤の保持力が小さくなり、離型剤の漏れす
なわちオイル漏れが発生しやすくなるという問題があ
る。
ローラは、セラミックス多孔質体の気孔内に離型剤が保
持されるので、同一体積で保持できる離型剤の量は気孔
率もしくは気孔径で決定され、気孔率もしくは気孔径を
大きくするほどその離型剤塗布ローラの寿命を長くする
ことができる。ところが、気孔率もしくは気孔径を大き
くすると離型剤の保持力が小さくなり、離型剤の漏れす
なわちオイル漏れが発生しやすくなるという問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セラミック
ス多孔質体を用いた離型剤塗布ローラにおいて、上記の
ような一般的には相反する離型剤保持量と離型剤保持力
の関係を改善し、多くの離型剤を保持しながら、しかも
漏れも少なくすることを課題とするものであり、更にこ
れにより、離型剤塗布ローラの小型化、長寿命化、高信
頼性化に貢献することを課題とするものである。
ス多孔質体を用いた離型剤塗布ローラにおいて、上記の
ような一般的には相反する離型剤保持量と離型剤保持力
の関係を改善し、多くの離型剤を保持しながら、しかも
漏れも少なくすることを課題とするものであり、更にこ
れにより、離型剤塗布ローラの小型化、長寿命化、高信
頼性化に貢献することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下に示す手
段により解決される。すなわち、第1番目の発明の離型
剤塗布ローラは、離型剤保持層にセラミックス多孔質体
を用いた離型剤塗布ローラであって、離型剤塗布ローラ
外周からその中心に向かってセラミックス多孔質体の単
位体積当たりの離型剤保持量を増加させたものである。
段により解決される。すなわち、第1番目の発明の離型
剤塗布ローラは、離型剤保持層にセラミックス多孔質体
を用いた離型剤塗布ローラであって、離型剤塗布ローラ
外周からその中心に向かってセラミックス多孔質体の単
位体積当たりの離型剤保持量を増加させたものである。
【0009】第2番目の発明の離型剤塗布ローラは、第
1番目の発明の離型剤塗布ローラにおいて、上記離型剤
保持量の増加が、上記セラミックス多孔質体の体積に対
してそこに含まれる気孔の体積の比率を変化させること
によりなされたものである。
1番目の発明の離型剤塗布ローラにおいて、上記離型剤
保持量の増加が、上記セラミックス多孔質体の体積に対
してそこに含まれる気孔の体積の比率を変化させること
によりなされたものである。
【0010】また、第3番目の発明の離型剤塗布ローラ
は、第1番目の発明の離型剤塗布ローラにおいて、上記
離型剤保持量の増加が、上記セラミックス多孔質体の気
孔の(平均)径を変化させることによりなされたもので
ある。
は、第1番目の発明の離型剤塗布ローラにおいて、上記
離型剤保持量の増加が、上記セラミックス多孔質体の気
孔の(平均)径を変化させることによりなされたもので
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の離型剤塗布装置
が使用されるところの画像形成装置の概略を示す説明図
である。
が使用されるところの画像形成装置の概略を示す説明図
である。
【0012】感光体ドラム1は感光体層をその表面に有
してその軸の周り(矢印方向)に回転可能に支持されて
いる。感光体層は光導電性を有する材料でできており、
光がこの層に照射されると導電性を帯びる材料である。
帯電装置2は感光体ドラム1の感光体層を帯電させるた
めの装置であり、この帯電装置2によって帯電させられ
た感光体層は感光体ドラム1の回転につれて、露光装置
3の前面に移動する。
してその軸の周り(矢印方向)に回転可能に支持されて
いる。感光体層は光導電性を有する材料でできており、
光がこの層に照射されると導電性を帯びる材料である。
帯電装置2は感光体ドラム1の感光体層を帯電させるた
めの装置であり、この帯電装置2によって帯電させられ
た感光体層は感光体ドラム1の回転につれて、露光装置
3の前面に移動する。
【0013】露光装置3が、移動してきた感光体層の表
面に、形成しようとする画像に応じた光を照射すると、
感光体層は導電性を帯びるので、ここの電荷が感光体層
下部の金属等の導電性材料に移動し、感光体層は電荷を
失う。こうして感光体層上には、帯電した部分と電荷を
失った部分とによって目に見えない画像(潜像)が形成
される。
面に、形成しようとする画像に応じた光を照射すると、
感光体層は導電性を帯びるので、ここの電荷が感光体層
下部の金属等の導電性材料に移動し、感光体層は電荷を
失う。こうして感光体層上には、帯電した部分と電荷を
失った部分とによって目に見えない画像(潜像)が形成
される。
【0014】潜像が形成された感光体層は更に矢印方向
に移動し、現像装置4において、可視像に現像される。
この現像は、上記した帯電の状況に応じて静電気力によ
りトナーを吸着させたものである。
に移動し、現像装置4において、可視像に現像される。
この現像は、上記した帯電の状況に応じて静電気力によ
りトナーを吸着させたものである。
【0015】感光体ドラム1が更に回転すると、現像さ
れた感光体層は転写装置5に至り、感光体ドラム1と同
期をとって供給されてきた記録紙Sにトナー像が転写さ
れる。このときの転写はやはり静電気力によって行われ
る。
れた感光体層は転写装置5に至り、感光体ドラム1と同
期をとって供給されてきた記録紙Sにトナー像が転写さ
れる。このときの転写はやはり静電気力によって行われ
る。
【0016】トナーが転写された記録紙Sは、定着装置
28に運ばれる。単に静電的に吸着されているだけのト
ナーは、定着装置28において、熱と圧力を加えること
により記録紙S上に強固に固定(定着)される。定着装
置28においてトナーが定着された記録紙Sは、感光体
ドラム1から剥離され排紙トレイ29へと移送される。
28に運ばれる。単に静電的に吸着されているだけのト
ナーは、定着装置28において、熱と圧力を加えること
により記録紙S上に強固に固定(定着)される。定着装
置28においてトナーが定着された記録紙Sは、感光体
ドラム1から剥離され排紙トレイ29へと移送される。
【0017】一方、記録紙Sが剥離された感光体層は、
クリーニング装置6の前を通過し、ここで残留したトナ
ーが除去される。
クリーニング装置6の前を通過し、ここで残留したトナ
ーが除去される。
【0018】以上は画像形成装置の概要の説明である。
本発明の離型剤塗布ローラを説明するためには、画像形
成装置全体にわたる更に詳しい説明は必要とされないの
で、これ以上の説明はしない。
本発明の離型剤塗布ローラを説明するためには、画像形
成装置全体にわたる更に詳しい説明は必要とされないの
で、これ以上の説明はしない。
【0019】図2は、上記定着装置28の概要を説明す
るための説明図である。
るための説明図である。
【0020】定着装置28は、定着ローラ33、加圧ロ
ーラ35及び離型剤塗布ローラ51を有している。定着
ローラ33は、空洞内部にハロゲンヒータランプ32等
の加熱装置を備えており、不図示の駆動装置によって矢
印a方向に回転駆動される。加圧ローラ35は回転可能
であり、スプリング37等の付勢手段によって定着ロー
ラ33に向けて押圧付勢されている。
ーラ35及び離型剤塗布ローラ51を有している。定着
ローラ33は、空洞内部にハロゲンヒータランプ32等
の加熱装置を備えており、不図示の駆動装置によって矢
印a方向に回転駆動される。加圧ローラ35は回転可能
であり、スプリング37等の付勢手段によって定着ロー
ラ33に向けて押圧付勢されている。
【0021】離型剤塗布ローラ51は定着ローラ33の
表面にシリコーンオイル等の離型剤を塗布するように、
回転可能に支持され且つ軽く押し付けられている。
表面にシリコーンオイル等の離型剤を塗布するように、
回転可能に支持され且つ軽く押し付けられている。
【0022】転写装置5においてトナー49が転写され
た記録紙Sは、ガイド板39によって定着装置28内
の、定着ローラ33と加圧ローラ35の間、すなわちニ
ップ部38に導かれる。ニップ部38で定着ローラ33
内のハロゲンヒータランプ32からの熱と、スプリング
37の付勢力による圧力を受けて、トナー49は溶融、
圧着されて記録紙S上に定着される。このとき、定着ロ
ーラ33の表面には離型剤塗布ローラ51によって塗布
された離型剤が薄い膜を作って存在するので、溶融した
トナー49が定着ローラ33の方に付着することが防止
されている。
た記録紙Sは、ガイド板39によって定着装置28内
の、定着ローラ33と加圧ローラ35の間、すなわちニ
ップ部38に導かれる。ニップ部38で定着ローラ33
内のハロゲンヒータランプ32からの熱と、スプリング
37の付勢力による圧力を受けて、トナー49は溶融、
圧着されて記録紙S上に定着される。このとき、定着ロ
ーラ33の表面には離型剤塗布ローラ51によって塗布
された離型剤が薄い膜を作って存在するので、溶融した
トナー49が定着ローラ33の方に付着することが防止
されている。
【0023】トナー49が定着された記録紙Sは、排紙
ガイド40にガイド(案内)されて排紙トレイ29へと
搬送される。
ガイド40にガイド(案内)されて排紙トレイ29へと
搬送される。
【0024】図3は本発明にかかるセラミックス多孔質
体を用いた離型剤塗布ローラ51の断面図の一実施例で
ある。本発明の離型剤塗布ローラ51は、従動あるいは
駆動回転されるローラ軸52を中心として離型剤保持層
53及びこれに比べてはるかに薄い離型剤塗布層54が
同心状に設けられている。
体を用いた離型剤塗布ローラ51の断面図の一実施例で
ある。本発明の離型剤塗布ローラ51は、従動あるいは
駆動回転されるローラ軸52を中心として離型剤保持層
53及びこれに比べてはるかに薄い離型剤塗布層54が
同心状に設けられている。
【0025】離型剤保持層53は、互いに連続(連通)
した無数の気孔を有するセラミックス多孔質体からな
り、離型剤はこれらの気孔によって保持される。また、
離型剤塗布層54はフェルト等の繊維質又は他の材料で
できた細かい隙間を有する層であり、離型剤保持層53
から毛細管現象によってしみ出してくる離型剤をその表
面にまで導く。離型剤塗布層54の表面に導かれた離型
剤は、離型剤塗布ローラ51が、例えば、定着ローラ3
3と接触、回転することにより定着ローラ33の表面に
塗布される。なお、図示はしないが離型剤保持層53の
円筒状端面はそこから離型剤が漏洩しないように封止さ
れている。
した無数の気孔を有するセラミックス多孔質体からな
り、離型剤はこれらの気孔によって保持される。また、
離型剤塗布層54はフェルト等の繊維質又は他の材料で
できた細かい隙間を有する層であり、離型剤保持層53
から毛細管現象によってしみ出してくる離型剤をその表
面にまで導く。離型剤塗布層54の表面に導かれた離型
剤は、離型剤塗布ローラ51が、例えば、定着ローラ3
3と接触、回転することにより定着ローラ33の表面に
塗布される。なお、図示はしないが離型剤保持層53の
円筒状端面はそこから離型剤が漏洩しないように封止さ
れている。
【0026】図4は、離型剤保持層53すなわちセラミ
ックス多孔質体の離型剤保持量と離型剤保持力の特性を
定性的に表したグラフである。離型剤保持量は、セラミ
ックス多孔質体の単位体積に含ませることができる離型
剤の量を示しており、離型剤保持力は気孔の内面に離型
剤を保持して、外部に流れ出しにくい程度を示してい
る。
ックス多孔質体の離型剤保持量と離型剤保持力の特性を
定性的に表したグラフである。離型剤保持量は、セラミ
ックス多孔質体の単位体積に含ませることができる離型
剤の量を示しており、離型剤保持力は気孔の内面に離型
剤を保持して、外部に流れ出しにくい程度を示してい
る。
【0027】横軸は気孔比率及び気孔径を示している。
気孔比率はセラミックス多孔質体の単位体積に対するこ
れに含まれる全気孔の体積の比をとったものである。ま
た、気孔径はセラミックス多孔質体の単位体積に含まれ
る全気孔の平均直(半)径をとったものである。
気孔比率はセラミックス多孔質体の単位体積に対するこ
れに含まれる全気孔の体積の比をとったものである。ま
た、気孔径はセラミックス多孔質体の単位体積に含まれ
る全気孔の平均直(半)径をとったものである。
【0028】このグラフはセラミックス多孔質体の気孔
比率及び気孔径が大きいほど離型剤保持力が高く離型剤
が外部に流れ出しにくくなるのに対し、離型剤保持量が
少なくなることを示している。つまり、離型剤塗布ロー
ラ51に離型剤の保持量を増加させようとして気孔比率
又は気孔径を大きくすると離型剤保持力が落ち漏れが生
じやすくなることを示している。本発明では、離型剤保
持層53の半径方向において単位体積当たりの離型剤保
持量の程度に分布を持たせることによって、セラミック
ス多孔質体を用いた離型剤塗布ローラ51におけるこの
ような相反する離型剤保持量と離型剤保持力の関係を改
善するものである。
比率及び気孔径が大きいほど離型剤保持力が高く離型剤
が外部に流れ出しにくくなるのに対し、離型剤保持量が
少なくなることを示している。つまり、離型剤塗布ロー
ラ51に離型剤の保持量を増加させようとして気孔比率
又は気孔径を大きくすると離型剤保持力が落ち漏れが生
じやすくなることを示している。本発明では、離型剤保
持層53の半径方向において単位体積当たりの離型剤保
持量の程度に分布を持たせることによって、セラミック
ス多孔質体を用いた離型剤塗布ローラ51におけるこの
ような相反する離型剤保持量と離型剤保持力の関係を改
善するものである。
【0029】「第一実施例」第一実施例は、離型剤保持
層53をなすセラミックス多孔質体の体積に対して、そ
こに含まれる全気孔の体積の比率を変化させた離型剤塗
布ローラ51の例である。
層53をなすセラミックス多孔質体の体積に対して、そ
こに含まれる全気孔の体積の比率を変化させた離型剤塗
布ローラ51の例である。
【0030】図5は、この第一実施例における離型剤保
持層53の要部断面図である。セラミックス多孔質体の
気孔55の直(半)径は、外周側においても内周側にお
いても平均的には等しいが、その分布密度が変化させら
れている。すなわち、内周側から中心に向かってセラミ
ックス多孔質体の体積に対してそこに含まれる気孔55
の体積の比率が増加している。
持層53の要部断面図である。セラミックス多孔質体の
気孔55の直(半)径は、外周側においても内周側にお
いても平均的には等しいが、その分布密度が変化させら
れている。すなわち、内周側から中心に向かってセラミ
ックス多孔質体の体積に対してそこに含まれる気孔55
の体積の比率が増加している。
【0031】これによって、離型剤保持層53の漏れ性
に影響のない内周側の離型剤保持量が増加する一方、外
周側ほど減少するため、外周側において漏れが防止され
ている。離型剤塗布ローラ全体で見たとき、従来のもの
よりも離型剤が多く保持できるのにもかかわらず漏れが
少ない離型剤塗布ローラを得ることができる。
に影響のない内周側の離型剤保持量が増加する一方、外
周側ほど減少するため、外周側において漏れが防止され
ている。離型剤塗布ローラ全体で見たとき、従来のもの
よりも離型剤が多く保持できるのにもかかわらず漏れが
少ない離型剤塗布ローラを得ることができる。
【0032】「第2実施例」第二実施例は、離型剤保持
層53をなすセラミックス多孔質体の気孔55の平均径
を変化させた離型剤塗布ローラ51の例である。
層53をなすセラミックス多孔質体の気孔55の平均径
を変化させた離型剤塗布ローラ51の例である。
【0033】図6は、この第二実施例における離型剤保
持層53の要部断面図である。セラミックス多孔質体の
気孔55の分布密度は、外周側においても内周側におい
ても平均数的には等しいが、その平均直径dが変化させ
られている。すなわち、内周側から中心に向かって気孔
55の平均直径dが増加している。
持層53の要部断面図である。セラミックス多孔質体の
気孔55の分布密度は、外周側においても内周側におい
ても平均数的には等しいが、その平均直径dが変化させ
られている。すなわち、内周側から中心に向かって気孔
55の平均直径dが増加している。
【0034】これによって、第一実施例と同様に、離型
剤保持層53の漏れ性に影響のない内周側の離型剤保持
量が増加する一方、外周側ほど減少するため、外周側に
おいて漏れが防止されている。離型剤塗布ローラ全体で
見たとき、従来のものよりも離型剤が多く保持できるの
にもかかわらず漏れが少ない離型剤塗布ローラを得るこ
とができる。
剤保持層53の漏れ性に影響のない内周側の離型剤保持
量が増加する一方、外周側ほど減少するため、外周側に
おいて漏れが防止されている。離型剤塗布ローラ全体で
見たとき、従来のものよりも離型剤が多く保持できるの
にもかかわらず漏れが少ない離型剤塗布ローラを得るこ
とができる。
【0035】なお、各実施例における図5及び図6に示
された気孔55は互いに連通しており独立した気泡では
ない。また、その形状は円で示されているがこれは単に
気孔の大きさと密度を示すものでしかない。また、以上
では離型剤塗布ローラ51は、定着ローラ33のような
ローラに離型剤を塗布する場合を例にとって説明した
が、これに限定されることなく、本発明の離型剤塗布ロ
ーラはベルト定着用離型剤塗布機構においても使用可能
なことは明らかである。
された気孔55は互いに連通しており独立した気泡では
ない。また、その形状は円で示されているがこれは単に
気孔の大きさと密度を示すものでしかない。また、以上
では離型剤塗布ローラ51は、定着ローラ33のような
ローラに離型剤を塗布する場合を例にとって説明した
が、これに限定されることなく、本発明の離型剤塗布ロ
ーラはベルト定着用離型剤塗布機構においても使用可能
なことは明らかである。
【0036】
【発明の効果】本発明は、セラミックス多孔質体を用い
た離型剤塗布ローラにおいて、一般的には相反する離型
剤保持量と離型剤保持力の関係を改善し、多くの離型剤
を保持しながら、しかも漏れも少なくできるという効果
を奏するものであり、更にこれにより、離型剤塗布ロー
ラの小型化、長寿命化、高信頼性化に貢献することがで
きるという効果を奏するものである。
た離型剤塗布ローラにおいて、一般的には相反する離型
剤保持量と離型剤保持力の関係を改善し、多くの離型剤
を保持しながら、しかも漏れも少なくできるという効果
を奏するものであり、更にこれにより、離型剤塗布ロー
ラの小型化、長寿命化、高信頼性化に貢献することがで
きるという効果を奏するものである。
【図1】定着装置が使用される画像形成装置の概略を示
す説明図である。
す説明図である。
【図2】定着装置28の概要を説明するための説明図で
ある。
ある。
【図3】本発明にかかるセラミックス多孔質体を用いた
離型剤塗布ローラ51の断面図である。
離型剤塗布ローラ51の断面図である。
【図4】セラミックス多孔質体の離型剤保持量と離型剤
保持力の特性を定性的に表したグラフである。
保持力の特性を定性的に表したグラフである。
【図5】第一実施例における離型剤保持層53の要部断
面図である。
面図である。
【図6】第二実施例における離型剤保持層53の要部断
面図である。
面図である。
1 感光体ドラム 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像装置 5 転写装置 6 クリーニング装置 28 定着装置 29 排紙トレイ 32 ハロゲンヒータランプ 33 定着ローラ 35 加圧ローラ 37 スプリング 38 ニップ部 39 ガイド板 40 排紙ガイド 49 トナー 51 離型剤塗布ローラ 52 ローラ軸 53 離型剤保持層 54 離型剤塗布層 55 気孔 d 平均直径 S 記録紙
Claims (3)
- 【請求項1】 離型剤保持層にセラミックス多孔質体を
用いた離型剤塗布ローラにおいて、 離型剤塗布ローラ外周からその中心に向かってセラミッ
クス多孔質体の単位体積当たりの離型剤保持量を増加さ
せたことを特徴とする離型剤塗布ローラ。 - 【請求項2】 請求項1に記載された離型剤塗布ローラ
において、 上記離型剤保持量の増加は、上記セラミックス多孔質体
の体積に対してそこに含まれる気孔の体積の比率を変化
させることによりなされたものであることを特徴とする
離型剤塗布ローラ。 - 【請求項3】 請求項1に記載された離型剤塗布ローラ
において、 上記離型剤保持量の増加は、上記セラミックス多孔質体
の気孔の平均径を変化させることによりなされたもので
あることを特徴とする離型剤塗布ローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000200411A JP2002023541A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 離型剤塗布ローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000200411A JP2002023541A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 離型剤塗布ローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002023541A true JP2002023541A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18698292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000200411A Pending JP2002023541A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 離型剤塗布ローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002023541A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100346237C (zh) * | 2003-08-29 | 2007-10-31 | 佳能株式会社 | 辊构件及其制造方法 |
WO2009054560A1 (en) * | 2007-10-23 | 2009-04-30 | Korea Institute Of Science And Technology | Bearing seal for gas turbine |
US7593680B2 (en) * | 2006-01-31 | 2009-09-22 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus including a fixing apparatus capable of effectively maintaining fixability for an extended period of use |
JP2010264466A (ja) * | 2009-05-13 | 2010-11-25 | Olympus Corp | 離型剤及び非晶質金属成型体の製造方法 |
WO2020153376A1 (ja) * | 2019-01-21 | 2020-07-30 | 日東電工株式会社 | フィルム |
-
2000
- 2000-07-03 JP JP2000200411A patent/JP2002023541A/ja active Pending
Cited By (6)
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WO2020153376A1 (ja) * | 2019-01-21 | 2020-07-30 | 日東電工株式会社 | フィルム |
CN113329869A (zh) * | 2019-01-21 | 2021-08-31 | 日东电工株式会社 | 膜 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
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