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JP2002019975A - 印刷装置および用紙カートリッジ - Google Patents

印刷装置および用紙カートリッジ

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Publication number
JP2002019975A
JP2002019975A JP2000208311A JP2000208311A JP2002019975A JP 2002019975 A JP2002019975 A JP 2002019975A JP 2000208311 A JP2000208311 A JP 2000208311A JP 2000208311 A JP2000208311 A JP 2000208311A JP 2002019975 A JP2002019975 A JP 2002019975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
cover
bottom plate
pickup roller
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000208311A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryutaro Sugimoto
龍太郎 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Naltec Inc
Original Assignee
Naltec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Naltec Inc filed Critical Naltec Inc
Priority to JP2000208311A priority Critical patent/JP2002019975A/ja
Publication of JP2002019975A publication Critical patent/JP2002019975A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な機構を用いることなく、また、ユーザ
に負担をかけずに用紙を補給できる小型で安価な印刷装
置を提供すること。 【解決手段】 プリンタ1は用紙スペース2の給紙カバ
ー12を開けると、連動して動くカム51がボトムプレ
ート11とあたり、その旋回範囲が制限される。したが
って、プレート上の用紙3とピックアップローラ31と
の間にスペースが形成され簡単に用紙3を補給できる。
一方、カバー12を閉じると、スプリングバネ52によ
ってボトムプレート11の一端が押し上げられ、プレー
ト上の用紙3とピックアップローラ31が接して紙送り
可能な状態になる。したがって、ピックアップローラ3
1を上下動する複雑な機構が不要となり、小型で安価な
プリンタを提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、A3やA4等のカ
ットシート(単票用紙)を収納しておくための用紙スペ
ースを備えた印刷装置および単票用紙を収納しておくた
めの用紙カートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、コピー機、ファクシミリなど
の印刷装置においては、用紙カートリッジあるいはプリ
ンタに用意されたカートリッジライクな紙収納用の用紙
スペースに収納された単票用紙を一枚毎にピックアップ
してプリンタヘッドなどの印刷部に供給するための機構
にピックアップローラが用いられている。このピックア
ップローラは、用紙カートリッジ内や用紙スペース内に
収納された単票用紙のうち、一番上あるいは一番下に位
置する用紙の給紙側の表面に対して、上方または下方か
ら押し付けられるようになっている。この状態でピック
アップローラが回転すると、このローラに接している用
紙だけが印刷部の方向に紙送りされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなピックアッ
プローラを用紙に接触させて一枚ずつ用紙をピックアッ
プする機構では、用紙に対してピックアップローラを適
切な力で押し付ける必要があり、このためには、ピック
アップローラに対して用紙の方向に力を加える必要があ
る。これに対して、カートリッジに用紙を補充する際に
はピックアップローラが用紙に接した状態のままでは補
充作業を行うことができないので、ピックアップローラ
と用紙との接触あるいは押し付けを解除する必要もあ
る。
【0004】コピー機やページプリンタ等の大型の印刷
装置においては、用紙カートリッジを着脱できる形式の
ものが多く、これらの印刷装置は、用紙カートリッジを
プリンタから引き出す際に、ピックアップローラを強制
的あるいは機械的に押し上げ、用紙カートリッジを印刷
装置本体に差し込むと、ピックアップローラが強制的に
あるいは機械的に押し下がるようになっている。しかし
ながら、カートリッジの抜き差しを利用してピックアッ
プローラの位置を強制的に変化させる方式では、ユーザ
自身が力を加えてピックアップローラを動かす必要があ
るので、ユーザに負担をかけることになる。また、ユー
ザの力がプリンタのメカ体に負荷として加わることにな
るので、プリンタの構造自体に悪影響を及ぼす可能性が
ある。
【0005】さらに、印刷用紙を補給する場合を考える
と、用紙カートリッジ方式の場合は、用紙カートリッジ
をプリンタから抜き出せばピックアップローラと用紙が
干渉することはないので、簡単に用紙を補給することが
できる。しかしながら、プリンタ内の用紙スペースに紙
を補給する場合には、何らかの方法でピックアップロー
ラと用紙と押し付けを解除しないと用紙を補給しにく
い。
【0006】機械的にピックアップローラを動かす方法
を採用すると、用紙カートリッジの抜き差しに無理な力
は必要とせず、また、プリンタ内の用紙スペースに用紙
を補給するのもスムーズになる。しかしながら、ピック
アップローラを機械的に上下するためのメカニカルな機
構および制御用の機構が必要となり、プリンタが複雑で
高価なものになる。
【0007】近年、パーソナルコンピュータの周辺機器
の一つであるプリンタは、オフィスだけでなく、家庭な
どのパーソナルで使用されることが一般的になってい
る。このようなプリンタは、デスク上などの限られたス
ペースに設置されることが多いので、小型で簡易な構成
が望まれており、用紙カートリッジの代わりにプリンタ
の一部の用紙スペースに単票用紙を差し込む形態のもの
がほとんどである。したがって、用紙の補給を容易にす
るためにアクチュエータやモータを用いてピックアップ
ローラを上下させ、ピックアップローラを用紙に対して
遠ざけたり近づけたりする方式が採用されている。この
ため、上述したように、簡易で低コストなプリンタが要
求されているにも関わらず、ピックアップローラを上下
させアクチュエータやモータなどの駆動部品が別途必要
になり、用紙カートリッジを省略できても、他の部分で
のコストアップが生じている。
【0008】そこで、本発明においては、機構を複雑で
高価なものにすることなく、用紙を簡単に補給すること
ができる印刷装置を提供することを目的としている。そ
して、小型で、低コストであり、さらに印刷用紙のハン
ドリングも簡単な使いやすい印刷装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、用紙を補給する際にあけるカバー、例えば、用紙
スペースの上方を覆い、用紙をカバーすると共に、排紙
用のトレイとしても用いられるような部材を用紙を補給
する際に動かすのに連動して、単票用紙とピックアップ
ローラとの押し付けを設定および解除するようにしてい
る。これにより、ピックアップローラを動かさずにす
み、さらに、ユーザに対し用紙を補給するために余分な
動作を行わせずに簡単に用紙を補給させることができ
る。すなわち、本発明の印刷装置は、複数の単票用紙を
収納可能な用紙スペースと、単票用紙を印刷可能な印刷
部と、用紙スペースに収納された単票用紙の先端の少な
くとも一部に接して単票用紙を印刷部に紙送りするピッ
クアップローラと、用紙スペースに単票用紙を補給する
際に開けるカバーと、このカバーを閉じると用紙スペー
スに収納された単票用紙を前記ピックアップローラに押
し付け、カバーを開けると単票用紙の押し付けを解除す
る加圧機構とを有する。
【0010】本発明の印刷装置では、用紙を補給するた
めにカバーを開けると、この動作に連動して用紙とピッ
クアップローラとの加圧あるいは押し付けが開放され
る。したがって、ピックアップローラと干渉することな
く印刷用紙を出し入れすることができる。そして、カバ
ーを閉じると、ピックアップローラに対し単票用紙が押
し付けられるので、確実に印刷用紙をプリントヘッドな
どの印刷部に向けて紙送りすることができる。このた
め、ピックアップローラを上下動させる機構や、この駆
動源としてのモータやアクチュエータが不要になるの
で、コンパクトで低コストなプリンタで、さらに使いや
すいプリンタを提供できる。
【0011】このような構成は、プリンタに抜き差しで
きる用紙カートリッジにも応用することができる。すな
わち、複数の単票用紙を収納し、プリンタにセットされ
ると、単票用紙の先端の少なくとも一部に該プリンタの
ピックアップローラが接して該単票用紙を印刷部に紙送
り可能な用紙カートリッジにおいて、単票用紙を補給す
る際に開けるカバーと、このカバーを閉じると用紙カー
トリッジに収納された単票用紙をピックアップローラに
押し付け、該カバーを開けると単票用紙の押し付けを解
除する加圧機構とを設けることにより、カバーを開閉す
ることによりピックアップローラと干渉することなく簡
単に印刷用紙を補給することができる。したがって、用
紙カートリッジを抜き差ししなくてもカバーを開けるだ
けで印刷用紙を補給できる。また、カバーを開けること
によりピックアップローラとの干渉を防止できるので、
用紙カートリッジを抜き差しするときに強引にピックア
ップローラを上げ下げする必要もなくなり、ユーザやプ
リンタなどに負担をかけずに済む。また、用紙カートリ
ッジを抜き差しするためにピックアップローラを上下す
る機構も省略できる。
【0012】印刷用紙をピックアップローラに押し付け
るために、ピックアップローラと反対側から印刷用紙
(単票用紙)を支持するボトムプレートを利用すること
ができる。すなわち、加圧機構として、ピックアップロ
ーラに対して単票用紙を反対側から支持するボトムプレ
ートと、カバーを開けるとボトムプレートをピックアッ
プローラに対して遠ざけ、カバーを閉じるとボトムプレ
ートをピックアップローラに対して近づけるプレート操
作部とを備えた機構を採用できる。ボトムプレートが、
支点を中心に旋回するように支持され、バネなどによっ
て単票用紙をピックアップローラに向けて加圧するよう
になっている場合は、プレート操作部によりボトムプレ
ートの角度を制御するようにすればよい。さらに、カバ
ーも旋回するようになっているときは、プレート操作部
をカバーの旋回中心の近傍に設けることにより、カバー
を通常に開閉する力程度で十分にボトムプレートを操作
することができる。
【0013】さらに、プレート操作部に、ボトムプレー
トあるいはその一部に当たって角度を制御する曲面と、
ボトムプレートあるいはその一部に接して角度が固定さ
れる平面とを設けることにより、カバーが開いた状態で
維持することができ、用紙の補給が片手でも簡単に行う
ことができる印刷装置あるいは用紙カートリッジを提供
することができる。
【0014】ボトムプレートを手で押してピックアップ
ローラから離して印刷用紙を入れやすくすることもでき
るが、ボトムプレートを手で押すという余分な操作が必
要になる。これに対し、本発明の印刷装置においては、
用紙スペースのカバーを開閉するという、ごく自然な動
作でピックアップローラからボトムプレートを離すこと
が可能であり、ユーザに手間を増やさず、紙を補給する
動作を増やさずにピックアップローラとの干渉を解除で
きる。特に、本発明の印刷装置は、ボトム方向に用紙ス
ペース(用紙トレイ)が設けられているものに有効であ
り、カバーの上面を排紙トレイとして利用することによ
り、より簡易な構成で低コストの印刷装置を実現でき
る。すなわち、印刷部で印刷された単票用紙をカバーの
上に排紙する紙経路を構成することにより、別途排紙ト
レイを取り付けずに済むので、印刷装置の構成を簡易に
できると共に低コストにできる。さらに、給紙スペース
と排紙スペースとが重なるので、印刷装置全体もコンパ
クトになり、特に高さの低いプリンタを提供することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1に本発明にかかるプリンタの
概略構成を断面図を用いて示してある。本例のプリンタ
1は、家庭やオフィス等の個人用のデスク上など、比較
的限られたスペースで使用することができる小型のイン
クジェットプリンタであり、プリンタ1に一体的に設け
られている用紙スペース2にA4やB5などの所定のサ
イズの印刷用紙(単票用紙)3を複数枚セットできるよ
うになっている。本例のプリンタ1は、用紙スペース2
が設けられた薄いほぼ箱型のベース4と、このベース4
の上方側に設けられた印刷機構5とにより主に構成され
ており、用紙スペース2から印刷用紙3が一枚ごとに印
刷機構5に紙送りされ、その機構5の印刷ヘッド6によ
って文字や画像等のイメージが用紙3に印刷される。印
刷された用紙3は、さらに、排紙口21aを通って用紙
スペース2の上方に出力(排紙)される。
【0016】ベース4は、上方が開口となり、側壁およ
び底壁を有するカップ状のロアーケース10の形状をな
しており、このケース10の内部の空間が用紙スペース
2として利用されている。ロアーケース10の内部に
は、用紙スペース2のボトムとなるボトムプレート11
がプレート11の印刷機構5から最も遠い端を支点11
aとして旋回可能に取り付けられており、このボトムプ
レート11の上に複数枚の印刷用紙3をセットできるよ
うになっている。このケース10の上方には、ケース1
0の開口のほぼ全域を塞ぐようにカバー12が設けられ
ており、このカバー12は印刷機構5に最も近い側の端
を支点12aとして旋回できるように取り付けられてい
る。したがって、用紙スペース2に用紙3を補給する際
は、ユーザがカバー12を手前から印刷機構5に向けて
旋回することによりオープンする。そして、用紙3を補
給した後は、逆方向に旋回し、カバー12をクローズす
る。
【0017】ケース10の上方に設けられている印刷機
構5について、さらに説明しておく。本例のプリンタ1
の印刷機構5は、ケース10の一方の側の上方に配置さ
れており、ケース10の他方の側がカバー12で覆われ
ている。したがって、以降においては、ケース10のカ
バー12が取り付けられた側を前方10aとし、その反
対側、すなわち、印刷機構5が取り付けられた側を後方
10bと呼ぶことにする。印刷機構5は、印刷機構5の
上部をカバーするアッパーケース21と、後方10bの
紙経路を主にカバーするサイドケース22とを備えてお
り、これらのケース21および22によって囲われた空
間に印刷ヘッド6、紙送り機構7、紙送りガイド8など
のメカ体が収納されている。
【0018】サイドケース22は、後方に凸となるよう
に湾曲した断面形状で、ロアーケース10の後方の端
に、支点22aを中心にして旋回可能に取り付けられて
いる。このサイドケース22の前方にはこのケース22
に対峙するように紙送りガイド8が設けられており、ケ
ース22と紙送りガイド8とによってほぼコの字状に印
刷用紙の紙送り方向を後方から前方に変える紙経路25
が構成されている。そして、この紙経路25を通って、
用紙スペース2からピックアップされた用紙3が上方に
位置する印刷ヘッド6へ紙送りされて印刷される。ま
た、サイドケース22を支点22aを中心に旋回させる
と紙経路25にアクセスすることができ、印刷ヘッド6
に向けて紙送りされた用紙3が紙詰まりした時には簡単
に取り除くことができる。
【0019】紙送りガイド8の前方には、印刷用紙3を
ピックアップして印刷ヘッド6に紙送りするピックアッ
プローラ31、一組の排紙ローラ32および33、プラ
テンローラ42、さらには、これらのローラの駆動源と
なる駆動モータ34などが配置され、また、モータ34
の動力を各ローラに伝達するための輪列機構35も収納
されている。これらのローラのうち、ピックアップロー
ラ31は、最も下方の用紙スペース2に面して配置され
ており、用紙スペース2の単票用紙3の後方の端と接触
する。このため、駆動モータ34の回転動力が輪列35
を介してピックアップローラ31に伝達すると、ピック
アップローラ31が紙送り方向に回転して、用紙スペー
ス2にセットされた用紙3が一枚一枚分離してピックア
ップされ、紙経路25に沿って印刷ヘッド6に紙送りさ
れる。
【0020】プラテンローラ42に紙送りされた用紙3
は、モータ34を逆回転することにより、プラテンロー
ラ42とサブローラ41に挟まれて支持される。その
時、ピックアップローラ31の一方向クラック機構によ
りローラ部が動かず、ローラ軸が空転してピックアップ
動作はしない。用紙3が印刷ヘッド6まで案内され、印
刷ヘッド6が不図示のガイド軸に沿って紙送り方向と垂
直な方向(走査方向)に動き、用紙3に印刷が施され
る。印刷された用紙3は印刷ヘッド6の前方に位置する
排紙ローラ32および33によって排紙ガイド43に沿
って紙送りされ、アッパーケース21の排紙口21aか
らカバー12の表面に排紙される。
【0021】さらに、本例のプリンタ1は、カバー12
の支点12aにボトムプレート11の角度を操作できる
カム51が設けられており、これを中心として、カバー
12を閉じると用紙スペース2に収納された用紙3の先
端(後方の端)がピックアップローラ31に押し付けら
れ、カバー12を開けると用紙3の先端がピックアップ
ローラ31から開放される、すなわち、押し付けが解除
される加圧機構50が構成されている。以下では、図2
を参照しながら、その加圧機構50についてさらに説明
する。図2(a)はカバー12を閉じているときの様子
をボトムプレートとピックアップローラとの関係を中心
に示してあり、図2(b)にはカバー12を開いたとき
の様子を示してある。
【0022】本例のプリンタ1では、印刷スペース2の
内部で、印刷用紙3をピックアップローラ31と反対側
から支持するボトムプレート11が設けられており、さ
らに、このボトムプレート11は、前方の端11aが支
点となって旋回し、後方の端11bは自由に動くように
なっている。したがって、このボトムプレート11の後
方の端11bをピックアップローラ31に向かって加圧
するスプリングバネ52を設けることにより、ボトムプ
レー11の上の印刷用紙3の先端がピックアップローラ
31に押し付けられるようになっている。これに対し、
カバー12の支点12aに、ボトムプレート11の支点
である前方の端11aと、加圧点である後方の端11b
とを連絡する途中部分と干渉するカム51が設けられて
おり、カバー12を開けると、図2(b)に示すよう
に、このカム51によってボトムプレート11の旋回範
囲あるいは角度が限定される。したがって、ボトムプレ
ート11の加圧点11bがピックアップローラ31から
離れ、用紙3の先端はピックアップローラ31からフリ
ーになり、用紙3の補給が簡単に行える状態になる。
【0023】一方、カバー12を閉めると、カム51は
ボトムプレート11から外れる。したがって、図2
(a)に示すように、ボトムプレート11は上述したよ
うにスプリングバネ52で後方の端11bが押され、ボ
トムプレート11の上の印刷用紙3の先端はピックアッ
プローラ31に押し付けられる。したがって、ピックア
ップローラ31が動くと確実に一枚づつ分離されて紙送
りされる。このように、本例のプリンタ1では、加圧点
11bを押すスプリングバネ52により印刷用紙の先端
をピックアップローラに押し付けられるようになったボ
トムプレート11と、このボトムプレート11をカバー
の動きによって操作するプレート操作部となるようにカ
バー12の旋回中心12aに設けられたカム51とによ
り加圧機構50が構成されている。
【0024】さらに、カバー12の後方の端に取り付け
られたカム51は、ボトムプレート11を下方に加圧す
るための曲面55に加え、カバー12を開けたときにボ
トムプレート11に接する平面56を備えている。した
がって、図2(b)に示すように、カバー12を開ける
と、カム51の平面の部分56がボトムプレート11に
接地し、動きが固定される。このため、カバー12が開
けた状態で自立し、外部からさらに操作されない限り、
その状態で保持される。したがって、ユーザがカバー1
2を手で開けながら印刷用紙を補給する必要はなく、い
ったん、カバーを開けると自動的にその状態が保持され
るので、余裕を持って印刷用紙を補給することができ
る。また、カバー12を手で開けながら補給する必要が
ないので、片手でも容易に用紙を補給することができ
る。
【0025】図3に、カバー12を開く過程における加
圧機構50のカム51の周辺部分を拡大して示してあ
る。図3(a)に示すように、カバー12を閉じた状態
のときには、加圧機構50のカム51はボトムプレート
11に接触せず、プレート11にはスプリングバネ52
によるバネ力により支点11aを中心に上方に旋回した
状態になり、プレート上の用紙3がピックアップローラ
31に対して適当な圧力で接し、ローラ31によってピ
ックアップ可能な状態になる。
【0026】この状態からカバー12を支点12aを中
心にして上方に開き始めると、図3(b)に示すよう
に、カム51のカム曲面55がボトムプレート11の表
面に接し、カバー12を開ける力によりボトムプレート
11が下方に旋回され、ボトムプレート11の旋回範囲
が制限される。ボトムプレート11の旋回範囲が制限さ
れると、プレート上の用紙3とピックアップローラ31
との間には隙間が生じる。
【0027】完全にカバー12を開くと、図3(c)に
示すように、カム51の平面56がボトムプレート11
の表面に接し動きが固定される。そして、この状態で
は、プレート上の用紙3とピックアップローラ31の間
には用紙3を給紙するのに十分な隙間が形成され、用紙
3を簡単に補給できるようになる。
【0028】用紙3を補給した後に、カバー12を閉じ
ると、カム51の平面56がプレート11から外れ、最
終的には図3(a)に示すように、カム51がプレート
11から離れるので、バネ52の力によってプレート1
1の後端11bがピックアップローラ31に対して押し
付けられ、プレート11の上の用紙3が適当な圧力でピ
ックアップローラ31に接することになる。
【0029】このように、本例のプリンタ1は、用紙3
を用紙スペース2に補給する際にカバー12を開ける
と、ピックアップローラ31とボトムプレート11との
間には用紙3を給紙するのに十分なスペースが形成さ
れ、用紙3を容易に補給できるようになる。一方、用紙
3を補給した後、カバー12を閉じるだけで、ピックア
ップローラ31と用紙3とが適当な圧力で接触して紙送
り可能な状態へと復帰する。このため、ピックアップロ
ーラ自身を上下動させる機構や、上下動させるための駆
動源(駆動モータ)やアクチュエータが不要になり、プ
リンタを小型化でき、また、低コストで供給できる。ま
た、カバー12を開けた状態で維持できるので、簡単に
用紙3を補給でき、オフィスや家庭などでも使いやすい
小型のプリンタを提供できる。
【0030】また、カバー12の開閉によってボトムプ
レート11を操作するので、カバー12の開閉に従来よ
りも力が必要になる。しかしながら、本例のプリンタ1
では、カバー12の支点12aの近傍に操作部となるカ
ム51を設けており、操作半径の差によってカバー12
の開閉にはほとんど力が要らない機構になっている。し
たがって、誰にでも簡単にカバー12を開閉することが
でき、特に、ボトムプレートを上げ下げしていることを
ユーザに意識させることなく用紙を補給させることがで
きる。逆に、カム51に平面56を設け、ボトムプレー
ト11を押し上げるスプリングの力を利用して、カバー
12を開いた状態で保持できるようにしており、この点
でさらに便利で使いやすいプリンタになっている。
【0031】なお、本例のプリンタ1は、ロアーケース
10に用紙スペース2が設けられたプリンタ1を例に説
明しているが、発明は、ペーパーサポートによって印刷
機構の斜め上方から給紙するタイプのプリンタであって
も、用紙を給紙する際に操作するカバーが用意されてい
るものに適用することができる。本例のプリンタでは、
カバー12が排紙トレイとしても利用されており、給紙
スペースが排紙スペースとしても利用できるようになっ
ている。したがって、本例のプリンタは、給紙スペース
の上部にカバーを設けることにより、さらに、コンパク
トで、全体の高さを低くできるプリンタであり、本発明
に適したプリンタである。また、本例のプリンタ1は、
支点12aを中心にしてカバー12を前方から後方に開
くが、これと直交する走査方向に開くカバーであっても
良い。また、給紙する際にカバーを完全に取り外す形態
であっても、カバーを取りつけたときにボトムプレート
を押し上げるようにすれば、上記のプリンタと同様に用
紙補給が簡単で、カバーを取り付けると確実にピックア
ップすることができるプリンタを実現できる。
【0032】さらに、本例のプリンタ1は、用紙スペー
ス2の内部に設置された板状のボトムプレート11を想
定しているが、ボトムプレート11は加圧点11bで印
刷用紙3の先端を確実に支持できるものであれば良く、
限られた面積のものであっても良い。そのようなボトム
プレート11であれば、支点11aとはボトムプレート
の一部をなすアーム状の部材で接続することが可能であ
り、用紙の両脇を通って支点11aと加圧点11bとを
連絡する部分をカバー12と連動するカム51によって
操作することにより上記と同様の効果を備えたプリンタ
を提供できる。
【0033】また、本例では用紙スペースがプリンタと
一体となったものを例に本発明を説明しているが、プリ
ンタに抜き差し可能な用紙カートリッジに対し本発明を
適用することも可能である。用紙カートリッジに給紙す
る際に開くカバーが設けられているものについては、上
記にて説明したボトムプレートとそれを操作するカムを
設けることが可能であり、そのような用紙カートリッジ
であれば、カバーを開閉することによりプリンタのピッ
クアップローラとの干渉を制御できる。したがって、カ
バーを開閉するだけで、用紙カートリッジを抜き出さず
に用紙を簡単に補給することができる。また、カバーを
開けた状態でプリンタに抜き差しすることで、ピックア
ップローラと用紙カートリッジとが干渉する問題を解決
することが可能であり、ピックアップローラを上下する
ための機構を省略することができる。また、強引に用紙
カートリッジを抜き差しなくても良いので、それに伴う
ユーザの負荷や、プリンタ自体に対する悪影響もなくす
ことができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の印刷装置
および用紙カートリッジは、単票用紙を補給する際に開
けるカバーの開閉に連動して用紙スペースに収納された
用紙とピックアップローラを放したり、接触させたりす
るようにしている。このため、カバーを開けるだけで用
紙スペース内に用紙を簡単に補給できると共に、カバー
を閉めるだけで用紙とピックアップローラが接して印刷
可能な状態に復帰させることができる。したがって、本
発明の印刷装置あるいは用紙カートリッジを採用する印
刷装置では、ピックアップローラを上下動させる機構や
この機構の駆動源としてもモータやアクチュエータ等の
特別の部品が不要になるので、コンパクトで低コストな
印刷装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成
を示す断面図である。
【図2】図1に示すプリンタの加圧機構を説明するため
の図であり、(a)はカバーを閉じているときの加圧機
構の状態を示す断面図、(b)はカバーを開いたときの
加圧機構の状態を示す断面図である。
【図3】図1に示すプリンタのカバーの開閉に連動して
カムの周辺部分の移り変わりを拡大して示す断面図であ
り、(a)はカバーを閉じたときの状態を示す断面図、
(b)はカバーを開き始めたときの状態を示す断面図、
(c)はカバーを完全に開けたときの状態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 用紙スペース 3 用紙(単票用紙) 5 印刷機構 6 印刷ヘッド 7 紙送り機構 10 ロアーケース 11 ボトムプレート 12 カバー 12a 支点 31 ピックアップローラ 50 加圧機構 51 カム 52 スプリングバネ 55 カムの曲面 56 カムの平面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の単票用紙を収納可能な用紙スペー
    スと、 単票用紙を印刷可能な印刷部と、 前記用紙スペースに収納された単票用紙の先端の少なく
    とも一部に接して該単票用紙を前記印刷部に紙送りする
    ピックアップローラと、 前記用紙スペースに単票用紙を補給する際に開けるカバ
    ーと、 このカバーを閉じると前記用紙スペースに収納された単
    票用紙を前記ピックアップローラに押し付け、該カバー
    を開けると単票用紙の押し付けを解除する加圧機構とを
    有する印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記印刷部で印刷さ
    れた単票用紙を前記カバーの上に排紙する紙経路を有す
    る印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記加圧機構は、前
    記ピックアップローラに対して単票用紙を反対側から支
    持するボトムプレートと、 前記カバーを開けると前記ボトムプレートを前記ピック
    アップローラに対して遠ざけ、前記カバーを閉じると前
    記ボトムプレートを前記ピックアップローラに対して近
    づけるプレート操作部とを備えている印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記ボトムプレート
    は、支点を中心に旋回するように支持されており、前記
    プレート操作部は、前記ボトムプレートの角度を制御す
    ることを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記プレート操作部
    は、前記ボトムプレートあるいはその一部に当たって角
    度を制御する曲面と、前記ボトムプレートあるいはその
    一部に接して角度が固定される平面とを備えている印刷
    装置。
  6. 【請求項6】 複数の単票用紙を収納し、プリンタにセ
    ットされると、単票用紙の先端の少なくとも一部に該プ
    リンタのピックアップローラが接して該単票用紙を印刷
    部に紙送り可能な用紙カートリッジにおいて、 単票用紙を補給する際に開けるカバーと、 このカバーを閉じると用紙カートリッジに収納された単
    票用紙を前記ピックアップローラに押し付け、該カバー
    を開けると前記単票用紙の押し付けを解除する加圧機構
    とを有する用紙カートリッジ。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記加圧機構は、前
    記ピックアップローラに対して単票用紙を反対側から支
    持するボトムプレートと、 前記カバーを開けると前記ボトムプレートを前記ピック
    アップローラに対して遠ざけ、前記カバーを閉じると前
    記ボトムプレートを前記ピックアップローラに対して近
    づけるプレート操作部とを備えている用紙カートリッ
    ジ。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記ボトムプレート
    は、支点を中心に旋回するように支持されており、前記
    プレート操作部は、前記ボトムプレートの角度を制御
    し、該ボトムプレートあるいはその一部に当たって角度
    を制御する曲面と、該ボトムプレートあるいはその一部
    に接して角度が固定される平面とを備えている用紙カー
    トリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7267336B2 (en) 2003-06-10 2007-09-11 Sanyo Electric Co., Ltd. Paper feed tray and printer furnished with the tray
JP2008007311A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Brother Ind Ltd 画像記録装置
US7549632B2 (en) 2003-06-10 2009-06-23 Sanyo Electric Co., Ltd. Paper feed tray and printer furnished with the tray

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