JP2002016274A - 光起電力素子、その製造方法、及び太陽電池モジュール - Google Patents
光起電力素子、その製造方法、及び太陽電池モジュールInfo
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- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 グリッド電極を省略した光起電力素子の生産
性及び歩留り性の向上。 【解決手段】 貫通孔17が設けられた導電性基板11
上に、光電変換層13、透明電極層14、絶縁層15、
裏面電極層16という順番で積層し、透明電極層14と
裏面電極層16を貫通孔17を通じて電気的に接続す
る。
性及び歩留り性の向上。 【解決手段】 貫通孔17が設けられた導電性基板11
上に、光電変換層13、透明電極層14、絶縁層15、
裏面電極層16という順番で積層し、透明電極層14と
裏面電極層16を貫通孔17を通じて電気的に接続す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光起電力素子、そ
の製造方法、及び太陽電池モジュールに関する。より詳
細には、光起電力素子の基板に貫通孔を開けて基板の表
裏面にそれぞれ配した電極を電気的に接続することによ
り、グリッド電極を不要とし、入射光の損失低減を図っ
た光起電力素子、その製造方法、及びそれを用いた太陽
電池モジュールに関する。
の製造方法、及び太陽電池モジュールに関する。より詳
細には、光起電力素子の基板に貫通孔を開けて基板の表
裏面にそれぞれ配した電極を電気的に接続することによ
り、グリッド電極を不要とし、入射光の損失低減を図っ
た光起電力素子、その製造方法、及びそれを用いた太陽
電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、化石燃料の枯渇、化石燃料を利用
することによって引き起こされる環境問題から、次世代
のクリーンなエネルギーとして太陽光エネルギーが注目
されるようになった。
することによって引き起こされる環境問題から、次世代
のクリーンなエネルギーとして太陽光エネルギーが注目
されるようになった。
【0003】現在使われている光起電力素子の多くは、
光電変換層の受光面側及び非受光面側に電極が設けられ
ており、光電変換層の受光面側には光を透過する透明電
極、光電変換層の非受光面側には金属電極が設けられて
いる。
光電変換層の受光面側及び非受光面側に電極が設けられ
ており、光電変換層の受光面側には光を透過する透明電
極、光電変換層の非受光面側には金属電極が設けられて
いる。
【0004】光を透過する透明電極は、金属電極と比較
して電気抵抗が大きく、電流が透明電極を流れる際に電
力損失が生じるため、透明電極による電力損失の低減を
目的としたグリッド電極が併用されている。しかし、グ
リッド電極は、光電変換層に入射する太陽光の一部を遮
断するため、グリッド電極の影により電力損失が生じる
という新たな問題が生じる。
して電気抵抗が大きく、電流が透明電極を流れる際に電
力損失が生じるため、透明電極による電力損失の低減を
目的としたグリッド電極が併用されている。しかし、グ
リッド電極は、光電変換層に入射する太陽光の一部を遮
断するため、グリッド電極の影により電力損失が生じる
という新たな問題が生じる。
【0005】そこで、現在多くの研究機関により、透明
電極で発生する電力損失を最低限におさえ、且つ、グリ
ッド電極が省略可能な光起電力素子の研究開発が行なわ
れている。
電極で発生する電力損失を最低限におさえ、且つ、グリ
ッド電極が省略可能な光起電力素子の研究開発が行なわ
れている。
【0006】特開平6−151914号公報で提案され
ている光起電力素子は、エキシマレーザにより光電変換
層に貫通孔が形成され、前記貫通孔を通じて、光電変換
層の受光面側に設けられた透明電極層と非受光面側に設
けられた裏面電極層が電気的に接続された構造になって
いる。光電変換層の受光面で発生した電荷は、貫通孔を
通じて透明電極層から裏面電極層に流れるため、グリッ
ド電極を省略することができ、グリッド電極の影による
電力損失がなくなるというメリットがある。
ている光起電力素子は、エキシマレーザにより光電変換
層に貫通孔が形成され、前記貫通孔を通じて、光電変換
層の受光面側に設けられた透明電極層と非受光面側に設
けられた裏面電極層が電気的に接続された構造になって
いる。光電変換層の受光面で発生した電荷は、貫通孔を
通じて透明電極層から裏面電極層に流れるため、グリッ
ド電極を省略することができ、グリッド電極の影による
電力損失がなくなるというメリットがある。
【0007】また、グリッド電極を省略した光起電力素
子の製造方法をより簡便にするために、製造工程の初期
段階で貫通孔を形成し、その後順次薄膜を積層する製造
方法に関するアイデアが数多く提案された。
子の製造方法をより簡便にするために、製造工程の初期
段階で貫通孔を形成し、その後順次薄膜を積層する製造
方法に関するアイデアが数多く提案された。
【0008】特開平8−64850号公報には、一定間
隔毎に貫通孔を設けた金属基板に絶縁層、光電変換層、
透明電極層、裏面電極層が順次積層された構造の光起電
力素子が提案されている。また、特開平11−2610
86号公報には、導電性基板上に絶縁層及び裏面電極層
を積層した後に貫通孔又は凹部が形成され、更に光電変
換層、透明電極層が順に積層された構造の光起電力素子
が提案されている。
隔毎に貫通孔を設けた金属基板に絶縁層、光電変換層、
透明電極層、裏面電極層が順次積層された構造の光起電
力素子が提案されている。また、特開平11−2610
86号公報には、導電性基板上に絶縁層及び裏面電極層
を積層した後に貫通孔又は凹部が形成され、更に光電変
換層、透明電極層が順に積層された構造の光起電力素子
が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】光起電力素子の各層
は、化学気相成長法、スパッタ法等の気相中又は真空中
にて形成されるのが一般的であり、これらの方法により
層を形成することを考えた場合、成膜装置の内壁に付着
した薄膜組成が加工面上に落下することを防止する為、
薄膜組成を堆積させる面を下側に向けた状態で成膜を行
なうのが好ましい。
は、化学気相成長法、スパッタ法等の気相中又は真空中
にて形成されるのが一般的であり、これらの方法により
層を形成することを考えた場合、成膜装置の内壁に付着
した薄膜組成が加工面上に落下することを防止する為、
薄膜組成を堆積させる面を下側に向けた状態で成膜を行
なうのが好ましい。
【0010】しかしながら、特開平8−64850号公
報に記載の光起電力素子は、基板の非受光面側、受光面
側、非受光面側という順番で形成されることから、常に
薄膜組成を堆積させる面を下側に向けた状態で成膜を行
なう場合、製造工程は、基板の非受光面側に絶縁層を形
成する第一工程、基板の受光面側に光電変換層及び透明
電極層を形成する第二工程、基板の非受光面側に裏面電
極層を形成する第三工程に分割され、結果として装置も
工程ごとに分割する必要がある。このように基板の非受
光面側に層を形成する工程を二回に分けることは、光起
電力素子の製造に必要な時間、装置、作業者の増大を引
き起こし、光起電力素子のコストが高くなるという問題
を生じさせる。
報に記載の光起電力素子は、基板の非受光面側、受光面
側、非受光面側という順番で形成されることから、常に
薄膜組成を堆積させる面を下側に向けた状態で成膜を行
なう場合、製造工程は、基板の非受光面側に絶縁層を形
成する第一工程、基板の受光面側に光電変換層及び透明
電極層を形成する第二工程、基板の非受光面側に裏面電
極層を形成する第三工程に分割され、結果として装置も
工程ごとに分割する必要がある。このように基板の非受
光面側に層を形成する工程を二回に分けることは、光起
電力素子の製造に必要な時間、装置、作業者の増大を引
き起こし、光起電力素子のコストが高くなるという問題
を生じさせる。
【0011】一方、特開平11−261086号公報で
提案されている光起電力素子は、導電性基板上に絶縁層
および裏面電極層を積層した後に貫通孔を形成するた
め、レーザ加工法および機械的加工法を用いて穴あけ加
工を行なう場合、熱により金属が溶解する、あるいは機
械的な力によりバリが発生して導電性基板と裏面電極が
導通する可能性が高く、改善する必要がある。
提案されている光起電力素子は、導電性基板上に絶縁層
および裏面電極層を積層した後に貫通孔を形成するた
め、レーザ加工法および機械的加工法を用いて穴あけ加
工を行なう場合、熱により金属が溶解する、あるいは機
械的な力によりバリが発生して導電性基板と裏面電極が
導通する可能性が高く、改善する必要がある。
【0012】本発明は、上述の問題点を解決する為に考
案されたもので、生産性、歩留り性に優れたグリッド電
極を省略することができる光起電力素子を提供すること
を目的とする。
案されたもので、生産性、歩留り性に優れたグリッド電
極を省略することができる光起電力素子を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の光起電力素子は、貫通孔を有する導電性基
板、導電性基板の受光面側の主表面に形成された光電変
換層、光電変換層の受光面側に形成された透明電極層、
導電性基板の非受光面側の主表面に形成された絶縁層、
及び、絶縁層の非受光面側に形成された裏面電極層を有
し、受光面側又は非受光面側の主表面から貫通孔の内壁
表面の少なくとも一部に渡り連続的に、光電変換層、透
明電極層、絶縁層及び裏面電極層が形成されており、貫
通孔の内壁表面上の少なくとも一部では、光電変換層、
透明電極層、絶縁層及び裏面電極層の順に積層され、且
つ、透明電極層と裏面電極層が貫通孔の内壁面上で電気
的に接触していることを特徴としている。
め、本発明の光起電力素子は、貫通孔を有する導電性基
板、導電性基板の受光面側の主表面に形成された光電変
換層、光電変換層の受光面側に形成された透明電極層、
導電性基板の非受光面側の主表面に形成された絶縁層、
及び、絶縁層の非受光面側に形成された裏面電極層を有
し、受光面側又は非受光面側の主表面から貫通孔の内壁
表面の少なくとも一部に渡り連続的に、光電変換層、透
明電極層、絶縁層及び裏面電極層が形成されており、貫
通孔の内壁表面上の少なくとも一部では、光電変換層、
透明電極層、絶縁層及び裏面電極層の順に積層され、且
つ、透明電極層と裏面電極層が貫通孔の内壁面上で電気
的に接触していることを特徴としている。
【0014】本発明の光起電力素子によれば、光電変換
層で発生した電流を貫通孔を通じて透明電極層から裏面
電極層、又は裏面電極層から透明電極層に流すことによ
り、光起電力素子の受光面からグリッド電極を取り除く
ことができ、電極自身の影による損失を無くすことがで
きる。さらに、貫通孔を設けた導電性基板上に、光電変
換層、透明電極層、絶縁層、裏面電極層という順に積層
することにより、同一面上に積層する複数の層を一回の
工程で形成することができ、効率よく各層を形成するこ
とができる。
層で発生した電流を貫通孔を通じて透明電極層から裏面
電極層、又は裏面電極層から透明電極層に流すことによ
り、光起電力素子の受光面からグリッド電極を取り除く
ことができ、電極自身の影による損失を無くすことがで
きる。さらに、貫通孔を設けた導電性基板上に、光電変
換層、透明電極層、絶縁層、裏面電極層という順に積層
することにより、同一面上に積層する複数の層を一回の
工程で形成することができ、効率よく各層を形成するこ
とができる。
【0015】光電変換層の少なくとも一部を、受光面側
の主表面から貫通孔の内壁表面を経て非受光面側の主表
面の少なくとも一部に渡り連続的に形成することは、光
電変換層の受光面側に形成される透明電極層が主表面か
ら貫通孔の深部に渡り形成されても光電変換層により透
明電極層と導電性基板とが導通することを防止してくれ
るため好ましい。
の主表面から貫通孔の内壁表面を経て非受光面側の主表
面の少なくとも一部に渡り連続的に形成することは、光
電変換層の受光面側に形成される透明電極層が主表面か
ら貫通孔の深部に渡り形成されても光電変換層により透
明電極層と導電性基板とが導通することを防止してくれ
るため好ましい。
【0016】また、導電性基板の貫通孔の形成に伴い発
生したバリ又はバリの残渣が、主に非受光面側にくるよ
うに配されている方がより好ましい。その理由として、
バリの発生箇所において、薄膜組成が沈着しにくく、膜
厚が他の箇所と比較して薄い部分、及び、膜が形成され
ない部分(ピンホール)が発生し、短絡欠陥が生じやす
いため薄膜を厚めに形成する必要があるが、光起電力素
子の性能は最優先項目であり、導電性基板の受光面側に
設けられる光電変換層及び透明電極層の膜厚は、太陽電
池の変換効率を左右する重要な要因である為、短絡欠陥
防止対策として膜厚を厚くできないことが挙げられる。
そこで、膜厚を厚く形成することにより太陽電池の変換
効率の低下を生じさせない絶縁層及び裏面電極層が設け
られる導電性基板の非受光面側にバリが配されるように
することにより短絡欠陥が発生するのを防止する。
生したバリ又はバリの残渣が、主に非受光面側にくるよ
うに配されている方がより好ましい。その理由として、
バリの発生箇所において、薄膜組成が沈着しにくく、膜
厚が他の箇所と比較して薄い部分、及び、膜が形成され
ない部分(ピンホール)が発生し、短絡欠陥が生じやす
いため薄膜を厚めに形成する必要があるが、光起電力素
子の性能は最優先項目であり、導電性基板の受光面側に
設けられる光電変換層及び透明電極層の膜厚は、太陽電
池の変換効率を左右する重要な要因である為、短絡欠陥
防止対策として膜厚を厚くできないことが挙げられる。
そこで、膜厚を厚く形成することにより太陽電池の変換
効率の低下を生じさせない絶縁層及び裏面電極層が設け
られる導電性基板の非受光面側にバリが配されるように
することにより短絡欠陥が発生するのを防止する。
【0017】本発明の光起電力素子の貫通孔の主表面側
から見た形状が概略円形であった場合、導電性基板の厚
みをT、貫通孔の孔径をDとしたとき、T/Dが1以下
であること、貫通孔の主表面側から見た形状が概略長方
形であった場合、導電性基板の厚みをT、貫通孔の短辺
方向の幅をLとしたとき、T/Lが1以下であることが
好ましい。これは、貫通孔の深さに対して貫通孔の開口
面積が小さくなると、貫通孔の深い部分に薄膜組成が到
達しにくくなり、堆積する薄膜組成も少なく、結果とし
て十分な膜厚が確保できないという問題が発生すること
を防止するためである。
から見た形状が概略円形であった場合、導電性基板の厚
みをT、貫通孔の孔径をDとしたとき、T/Dが1以下
であること、貫通孔の主表面側から見た形状が概略長方
形であった場合、導電性基板の厚みをT、貫通孔の短辺
方向の幅をLとしたとき、T/Lが1以下であることが
好ましい。これは、貫通孔の深さに対して貫通孔の開口
面積が小さくなると、貫通孔の深い部分に薄膜組成が到
達しにくくなり、堆積する薄膜組成も少なく、結果とし
て十分な膜厚が確保できないという問題が発生すること
を防止するためである。
【0018】本発明において、光起電力素子の導電性基
板と光電変換層との間に裏面反射層が形成されており、
裏面反射層が受光面側の主表面から貫通孔の内壁表面の
少なくとも一部に渡り連続的に形成されてもよい。裏面
反射層を設けることにより、光電変換層で吸収しきれな
かった光を再び光電変換層に反射することが可能とな
り、太陽光を有効活用できる。
板と光電変換層との間に裏面反射層が形成されており、
裏面反射層が受光面側の主表面から貫通孔の内壁表面の
少なくとも一部に渡り連続的に形成されてもよい。裏面
反射層を設けることにより、光電変換層で吸収しきれな
かった光を再び光電変換層に反射することが可能とな
り、太陽光を有効活用できる。
【0019】さらに、裏面反射層を、受光面側の主表面
から貫通孔の内壁表面を経て非受光面側の主表面の少な
くとも一部に渡り連続的に形成することは、導電性基板
の非受光面側に発生したバリを裏面反射層により被覆す
ることにより、バリの凹凸を滑らかにし、バリ発生箇所
において層が十分な厚みに形成されず短絡欠陥が発生す
ることを防止することができるためより好ましい。
から貫通孔の内壁表面を経て非受光面側の主表面の少な
くとも一部に渡り連続的に形成することは、導電性基板
の非受光面側に発生したバリを裏面反射層により被覆す
ることにより、バリの凹凸を滑らかにし、バリ発生箇所
において層が十分な厚みに形成されず短絡欠陥が発生す
ることを防止することができるためより好ましい。
【0020】また、裏面反射層は、裏面金属層及び裏面
半導体層により構成されていることを特徴としている。
半導体層により構成されていることを特徴としている。
【0021】本発明の光起電力素子は、光電変換層が、
PN接合、PIN接合、ヘテロ接合又はショットキー障
壁の何れかを有しており、非晶質、結晶質、又はそれら
の混相から構成されていることを特徴としている。さら
に、光電変換層が、非晶質シリコン系半導体、微結晶シ
リコン系半導体、多結晶シリコン系半導体、多結晶化合
物系半導体の何れかから構成されていることを特徴とし
ている。
PN接合、PIN接合、ヘテロ接合又はショットキー障
壁の何れかを有しており、非晶質、結晶質、又はそれら
の混相から構成されていることを特徴としている。さら
に、光電変換層が、非晶質シリコン系半導体、微結晶シ
リコン系半導体、多結晶シリコン系半導体、多結晶化合
物系半導体の何れかから構成されていることを特徴とし
ている。
【0022】本発明において、光起電力素子が、可撓性
を有する金属からなる導電性基板を用いて構成されてい
れば、光起電力素子に柔軟性を持たせることができるた
めより好ましい。
を有する金属からなる導電性基板を用いて構成されてい
れば、光起電力素子に柔軟性を持たせることができるた
めより好ましい。
【0023】本発明の光起電力素子の製造方法は、貫通
孔を有する導電性基板、導電性基板の受光面側の主表面
に形成された光電変換層、光電変換層の受光面側に形成
された透明電極層、導電性基板の非受光面側の主表面に
形成された絶縁層、及び、絶縁層の非受光面側に形成さ
れた裏面電極層を有する光起電力素子において、導電性
基板に貫通孔を形成する第一の工程、導電性基板の受光
面側の主表面上及び貫通孔の内壁面上に光電変換層及び
透明電極層を順次形成する第二の工程、及び、導電性基
板の非受光面側の主表面上及び貫通孔の内壁面上に絶縁
層及び裏面電極層を順次形成する第三の工程を順次有す
ることを特徴としている。
孔を有する導電性基板、導電性基板の受光面側の主表面
に形成された光電変換層、光電変換層の受光面側に形成
された透明電極層、導電性基板の非受光面側の主表面に
形成された絶縁層、及び、絶縁層の非受光面側に形成さ
れた裏面電極層を有する光起電力素子において、導電性
基板に貫通孔を形成する第一の工程、導電性基板の受光
面側の主表面上及び貫通孔の内壁面上に光電変換層及び
透明電極層を順次形成する第二の工程、及び、導電性基
板の非受光面側の主表面上及び貫通孔の内壁面上に絶縁
層及び裏面電極層を順次形成する第三の工程を順次有す
ることを特徴としている。
【0024】本発明の光起電力素子の製造方法によれ
ば、導電性基板の受光面側に光電変換層及び透明電極層
を形成した後、非受光面側に絶縁層及び裏面電極層を形
成することにより、同一面上の層を二回の工程に分けて
積層する必要がなく工程数を減らすことができる。
ば、導電性基板の受光面側に光電変換層及び透明電極層
を形成した後、非受光面側に絶縁層及び裏面電極層を形
成することにより、同一面上の層を二回の工程に分けて
積層する必要がなく工程数を減らすことができる。
【0025】また、導電性基板に貫通孔を形成する際、
バリが導電性基板の非受光面側に主に発生するように加
工することは、変換効率に影響を及ぼすことなく層厚を
変化させることができる絶縁層を厚めに積層することに
より短絡欠陥が発生する可能性を低下させることができ
るため好ましい。具体的には、貫通孔を形成する工程
が、パンチ及びダイスを有する金型を用いた打ち抜き加
工である場合、導電性基板の受光面側にパンチ、また、
非受光面側にダイスを配置して、受光面側から導電性基
板を打ち抜けば、バリは導電性基板の受光面側に発生す
ることなく、非受光面側に発生させることができる。ま
た、貫通孔を形成する工程がレーザ加工である場合、導
電性基板の受光面側から、レーザ光線を照射することに
よりバリを導電性基板の非受光面側に発生させることが
できる。
バリが導電性基板の非受光面側に主に発生するように加
工することは、変換効率に影響を及ぼすことなく層厚を
変化させることができる絶縁層を厚めに積層することに
より短絡欠陥が発生する可能性を低下させることができ
るため好ましい。具体的には、貫通孔を形成する工程
が、パンチ及びダイスを有する金型を用いた打ち抜き加
工である場合、導電性基板の受光面側にパンチ、また、
非受光面側にダイスを配置して、受光面側から導電性基
板を打ち抜けば、バリは導電性基板の受光面側に発生す
ることなく、非受光面側に発生させることができる。ま
た、貫通孔を形成する工程がレーザ加工である場合、導
電性基板の受光面側から、レーザ光線を照射することに
よりバリを導電性基板の非受光面側に発生させることが
できる。
【0026】さらに、第一の工程である貫通孔を形成す
る工程と第二の工程との間に、貫通孔を形成する際に発
生したバリを除去する工程を設けることにより、層の凹
凸を少なくし、短絡欠陥が発生するのを防止してくれ
る。そのバリを除去する工程は、電解研磨であってもよ
い。
る工程と第二の工程との間に、貫通孔を形成する際に発
生したバリを除去する工程を設けることにより、層の凹
凸を少なくし、短絡欠陥が発生するのを防止してくれ
る。そのバリを除去する工程は、電解研磨であってもよ
い。
【0027】本発明において、光電変換層を形成する工
程が化学気相成長法であっても良い。
程が化学気相成長法であっても良い。
【0028】第二の工程と第三の工程との間に、透明電
極層を選択的に除去する工程を設けてもよい。透明電極
層を選択的に除去する工程を利用して、短絡箇所周辺の
透明電極層を除去することにより製造歩留りの低下を防
止することができる。前記の短絡箇所周辺の透明電極層
を除去する工程が、電解液中にて導電性基板と対向電極
との間に電圧を印加することにより発生する電解反応を
利用するものであってもよい。
極層を選択的に除去する工程を設けてもよい。透明電極
層を選択的に除去する工程を利用して、短絡箇所周辺の
透明電極層を除去することにより製造歩留りの低下を防
止することができる。前記の短絡箇所周辺の透明電極層
を除去する工程が、電解液中にて導電性基板と対向電極
との間に電圧を印加することにより発生する電解反応を
利用するものであってもよい。
【0029】また、第三の工程の絶縁層を形成する工程
が化学気相成長法であっても良い。
が化学気相成長法であっても良い。
【0030】本発明の太陽電池モジュールは、上記本発
明の光起電力素子の少なくとも一部を封止材で被覆した
ことを特徴としている。これにより、光起電力素子に耐
熱性、耐候性、耐絶縁性等の性能を与えることができ、
結果として光起電力素子の信頼性向上につながる。
明の光起電力素子の少なくとも一部を封止材で被覆した
ことを特徴としている。これにより、光起電力素子に耐
熱性、耐候性、耐絶縁性等の性能を与えることができ、
結果として光起電力素子の信頼性向上につながる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光起電力素子の好
適な実施態様について詳細に説明するが、本発明は以下
の実施態様に限定されるものではない。
適な実施態様について詳細に説明するが、本発明は以下
の実施態様に限定されるものではない。
【0032】本発明の光起電力素子の一例を示す模式的
な斜視図を図1(a)に、貫通孔部を拡大した断面図を
図1(b)に示す。
な斜視図を図1(a)に、貫通孔部を拡大した断面図を
図1(b)に示す。
【0033】本例の光起電力素子10は、貫通孔17を
有する導電性基板11、導電性基板の受光面側の主表面
に形成された裏面反射層12、裏面反射層の受光面側に
形成された光電変換層13、光電変換層の受光面側に形
成された透明電極層14、導電性基板の非受光面側の主
表面に形成された絶縁層15、及び、絶縁層の非受光面
側に形成された裏面電極層16により構成されており、
裏面反射層12、光電変換層13、透明電極層14、絶
縁層15、裏面電極層16は、受光面側又は非受光面側
の主表面から貫通孔17の内壁面の少なくとも一部に渡
り連続的に形成されている。また、貫通孔17の内壁表
面上の少なくとも一部では、裏面反射層12、光電変換
層13、透明電極層14、絶縁層15、裏面電極層16
の順に積層されている。ただし、本発明において裏面反
射層12は必須ではない。
有する導電性基板11、導電性基板の受光面側の主表面
に形成された裏面反射層12、裏面反射層の受光面側に
形成された光電変換層13、光電変換層の受光面側に形
成された透明電極層14、導電性基板の非受光面側の主
表面に形成された絶縁層15、及び、絶縁層の非受光面
側に形成された裏面電極層16により構成されており、
裏面反射層12、光電変換層13、透明電極層14、絶
縁層15、裏面電極層16は、受光面側又は非受光面側
の主表面から貫通孔17の内壁面の少なくとも一部に渡
り連続的に形成されている。また、貫通孔17の内壁表
面上の少なくとも一部では、裏面反射層12、光電変換
層13、透明電極層14、絶縁層15、裏面電極層16
の順に積層されている。ただし、本発明において裏面反
射層12は必須ではない。
【0034】透明電極層14と裏面電極層16は、貫通
孔17の内壁面上において電気的に接触しており、光電
変換層13で発生した電流は、貫通孔17の内壁表面を
通じて透明電極層より裏面電極層に、又は、裏面電極層
より透明電極層に流れるため、グリッド電極は不要とな
りグリッド電極の影による損失が無くなる。
孔17の内壁面上において電気的に接触しており、光電
変換層13で発生した電流は、貫通孔17の内壁表面を
通じて透明電極層より裏面電極層に、又は、裏面電極層
より透明電極層に流れるため、グリッド電極は不要とな
りグリッド電極の影による損失が無くなる。
【0035】光電変換層13で発生した電流が短絡する
のを防止する為、透明電極層14と裏面電極層16で構
成される電極と裏面反射層12と導電性基板11で構成
される電極は電気的に接触していない。
のを防止する為、透明電極層14と裏面電極層16で構
成される電極と裏面反射層12と導電性基板11で構成
される電極は電気的に接触していない。
【0036】本発明の光起電力素子の製造方法は、導電
性基板11に貫通孔17を形成する第一の工程、導電性
基板11の受光面側の主表面上及び貫通孔17の内壁面
上に裏面反射層12、光電変換層13、透明電極層14
を順次形成する第二の工程、導電性基板11の非受光面
側の主表面上及び貫通孔17の内壁面上に絶縁層15及
び裏面電極層16を順次形成する第三の工程を有してい
る。ここで、第二の工程及び第三の工程において、Ro
ll to Roll方式を用いて層を形成しても良
い。
性基板11に貫通孔17を形成する第一の工程、導電性
基板11の受光面側の主表面上及び貫通孔17の内壁面
上に裏面反射層12、光電変換層13、透明電極層14
を順次形成する第二の工程、導電性基板11の非受光面
側の主表面上及び貫通孔17の内壁面上に絶縁層15及
び裏面電極層16を順次形成する第三の工程を有してい
る。ここで、第二の工程及び第三の工程において、Ro
ll to Roll方式を用いて層を形成しても良
い。
【0037】Roll to Roll方式は、複数の
堆積室を帯状、且つ可撓性を有する導電性基板が順次通
過する経路に沿って配置し、堆積室にて所望の層を形成
しつつ、基板をその長手方向に連続的に搬送することに
よって連続的に複数の層を形成できるという特徴をも
つ。Roll to Roll方式を用いて、薄膜組成
を堆積させる面を下側に向けた状態で層を形成する場
合、特開平8−64850号公報に記載の製造方法では
Rollの交換が2回必要なのに対して本発明の製造方
法ではRollの交換回数を1回に減らすことができ
る。
堆積室を帯状、且つ可撓性を有する導電性基板が順次通
過する経路に沿って配置し、堆積室にて所望の層を形成
しつつ、基板をその長手方向に連続的に搬送することに
よって連続的に複数の層を形成できるという特徴をも
つ。Roll to Roll方式を用いて、薄膜組成
を堆積させる面を下側に向けた状態で層を形成する場
合、特開平8−64850号公報に記載の製造方法では
Rollの交換が2回必要なのに対して本発明の製造方
法ではRollの交換回数を1回に減らすことができ
る。
【0038】次に、本発明の各構成要件について詳しく
説明する。
説明する。
【0039】(導電性基板)本発明に用いられる導電性
基板は、外部から加えられる力によって各層が破損しな
いように支持する支持基板としての機能および電流取り
出し用の電極としての役割を有している。
基板は、外部から加えられる力によって各層が破損しな
いように支持する支持基板としての機能および電流取り
出し用の電極としての役割を有している。
【0040】導電性基板の具体的な材料としては、F
e、Ni、Cr、Al、Mo、Au、Nb、Ta、V、
Ti、Pt、Pb等の金属またはこれらの合金の薄板お
よびその複合体が挙げられるがこれに限られるものでは
ない。
e、Ni、Cr、Al、Mo、Au、Nb、Ta、V、
Ti、Pt、Pb等の金属またはこれらの合金の薄板お
よびその複合体が挙げられるがこれに限られるものでは
ない。
【0041】導電性基板の表面は、平滑面であっても、
微小な凹凸面であっても良い。微小な凹凸面とする場合
には、凹凸形状は球状、円錐状、角錐状であって、凹凸
の山と谷の高さの差の最大値Rmaxが0.05μm〜
2μmであることが望ましい。それにより、導電性基板
上に裏面反射層が設けられていない場合、導電性基板の
凹凸面での光反射が乱反射となり、反射光の光路長の増
大をもたらす。基板の製造上及び取り扱い上、機械的強
度等の点から、基板の厚さは通常は10μm以上とされ
る。
微小な凹凸面であっても良い。微小な凹凸面とする場合
には、凹凸形状は球状、円錐状、角錐状であって、凹凸
の山と谷の高さの差の最大値Rmaxが0.05μm〜
2μmであることが望ましい。それにより、導電性基板
上に裏面反射層が設けられていない場合、導電性基板の
凹凸面での光反射が乱反射となり、反射光の光路長の増
大をもたらす。基板の製造上及び取り扱い上、機械的強
度等の点から、基板の厚さは通常は10μm以上とされ
る。
【0042】(貫通孔)貫通孔は、光電変換層が光吸収
することにより発生した電荷が、抵抗の高い透明電極層
を必要最小限の距離だけ通って、電気伝導度の高い裏面
電極層に達するためのバイパスとしての機能を有する。
することにより発生した電荷が、抵抗の高い透明電極層
を必要最小限の距離だけ通って、電気伝導度の高い裏面
電極層に達するためのバイパスとしての機能を有する。
【0043】図5に、スパッタ法により形成される層の
層厚比(貫通孔内壁中央部の層厚/主表面の層厚)と貫
通孔のアスペクト比(T/D、又はT/L)の関係を示
す。本発明において、貫通孔の形状が円形の場合、導電
性基板の厚みをT、貫通孔の孔径をDとしたとき、T/
Dが1以下、貫通孔の形状が長方形の場合、導電性部材
の厚みをT、貫通孔の短辺方向の幅をしとしたとき、T
/Lが1以下になるよう貫通孔が形成されることがより
好ましい。これは、スパッタ法により主表面から貫通孔
の内壁表面に渡り連続的に層を形成する際、主表面に形
成される層の20%以上の層厚を貫通孔内壁中央部にお
いて確保するためである。層厚が20%未満になると、
部分的な短絡箇所が多くなり、十分な特性が得られなく
なる。
層厚比(貫通孔内壁中央部の層厚/主表面の層厚)と貫
通孔のアスペクト比(T/D、又はT/L)の関係を示
す。本発明において、貫通孔の形状が円形の場合、導電
性基板の厚みをT、貫通孔の孔径をDとしたとき、T/
Dが1以下、貫通孔の形状が長方形の場合、導電性部材
の厚みをT、貫通孔の短辺方向の幅をしとしたとき、T
/Lが1以下になるよう貫通孔が形成されることがより
好ましい。これは、スパッタ法により主表面から貫通孔
の内壁表面に渡り連続的に層を形成する際、主表面に形
成される層の20%以上の層厚を貫通孔内壁中央部にお
いて確保するためである。層厚が20%未満になると、
部分的な短絡箇所が多くなり、十分な特性が得られなく
なる。
【0044】導電性基板に貫通孔を設けるための穴開け
方法として、プレス加工、サンドブラスト加工などの機
械的な加工方法、レーザービーム、イオンビーム、エレ
クトロンビームなどのエネルギービームを用いた加工方
法、エッチング加工などの化学的な加工方法が挙げられ
るがこれに限られるものではない。
方法として、プレス加工、サンドブラスト加工などの機
械的な加工方法、レーザービーム、イオンビーム、エレ
クトロンビームなどのエネルギービームを用いた加工方
法、エッチング加工などの化学的な加工方法が挙げられ
るがこれに限られるものではない。
【0045】(裏面反射層)裏面反射層は、光電変換層
で吸収しきれなかった光を再び光電変換層に反射する光
反射層としての役割を有する。本発明に用いられる裏面
反射層は、導電性基板と光電変換層の間に位置してい
る。裏面反射層の材料としては、Au、Ag、Cu、A
l、Ni、Fe、Cr、Mo、W、Ti、Co、Ta、
Nb、Zr等の金属又はステンレス等の合金が挙げられ
るが、中でもAl、Cu、Ag、Auなどの反射率の高
い金属が特に好ましい。
で吸収しきれなかった光を再び光電変換層に反射する光
反射層としての役割を有する。本発明に用いられる裏面
反射層は、導電性基板と光電変換層の間に位置してい
る。裏面反射層の材料としては、Au、Ag、Cu、A
l、Ni、Fe、Cr、Mo、W、Ti、Co、Ta、
Nb、Zr等の金属又はステンレス等の合金が挙げられ
るが、中でもAl、Cu、Ag、Auなどの反射率の高
い金属が特に好ましい。
【0046】また、裏面反射層の形状は平坦であっても
良いが、光を散乱する凹凸形状を有することがより好ま
しい。光を散乱する凹凸形状を有することによって、光
電変換層で吸収しきれなかった長波長を散乱させて光電
変換層内での光路長を伸ばし、光起電力素子の長波長感
度を向上させて短絡電流を増大させ、光電変換効率を向
上させることができる。光を散乱する凹凸形状は、凹凸
の山と谷の高さの差の最大値Rmaxが0.2μm〜
2.0μmであることが望ましい。
良いが、光を散乱する凹凸形状を有することがより好ま
しい。光を散乱する凹凸形状を有することによって、光
電変換層で吸収しきれなかった長波長を散乱させて光電
変換層内での光路長を伸ばし、光起電力素子の長波長感
度を向上させて短絡電流を増大させ、光電変換効率を向
上させることができる。光を散乱する凹凸形状は、凹凸
の山と谷の高さの差の最大値Rmaxが0.2μm〜
2.0μmであることが望ましい。
【0047】裏面反射層の形成には、蒸着法、スパッタ
法、メッキ法、印刷法などを用いることができる。さら
に、裏面反射層に光を散乱する凹凸を形成するために、
形成した金属或いは合金の膜にドライエッチング、ウエ
ットエッチング、サンドブラスト、加熱などの処理を施
してもよい。また、基板を加熱しながら前述の金属或い
は合金を蒸着することにより光を散乱する凹凸形状を形
成することもできる。その他、形成した金属或いは合金
の膜上にZnO等の半導体層を形成することにより、裏
面反射層に光を散乱する凹凸を形成することもできる。
法、メッキ法、印刷法などを用いることができる。さら
に、裏面反射層に光を散乱する凹凸を形成するために、
形成した金属或いは合金の膜にドライエッチング、ウエ
ットエッチング、サンドブラスト、加熱などの処理を施
してもよい。また、基板を加熱しながら前述の金属或い
は合金を蒸着することにより光を散乱する凹凸形状を形
成することもできる。その他、形成した金属或いは合金
の膜上にZnO等の半導体層を形成することにより、裏
面反射層に光を散乱する凹凸を形成することもできる。
【0048】(光電変換層)光電変換層は、光を電気に
変える機能を有しており、透明電極層の非受光面側に設
けられている。この光電変換層の材料としてはSi、
C、Ge等のIV族元素、SiGe、SiC等のIV族
元素合金、GaAs、InSb、GaP、GaSb、I
nP、InAs等のIII−V族化合物、ZnSe、C
dTe、ZnS、CdS、CdSe、GdTe等のII
−VI族化合物、CuInSe2等のI−III−VI
族化合物が挙げられるがこれに限られるものではない。
前記の材料の中で、本発明の光電変換層に特に好適に用
いられる材料としてはa−Si:H(水素化アモルファ
スシリコン)、a−SiGe:H、a−SiC:H等の
IV族元素が挙げられる。これは、これらの材料はバン
ドギャップ、フェルミレベル等の物性値が比較的制御し
やすく、光起電力素子の特性値を変化させるのに適して
いると考えられるからである。
変える機能を有しており、透明電極層の非受光面側に設
けられている。この光電変換層の材料としてはSi、
C、Ge等のIV族元素、SiGe、SiC等のIV族
元素合金、GaAs、InSb、GaP、GaSb、I
nP、InAs等のIII−V族化合物、ZnSe、C
dTe、ZnS、CdS、CdSe、GdTe等のII
−VI族化合物、CuInSe2等のI−III−VI
族化合物が挙げられるがこれに限られるものではない。
前記の材料の中で、本発明の光電変換層に特に好適に用
いられる材料としてはa−Si:H(水素化アモルファ
スシリコン)、a−SiGe:H、a−SiC:H等の
IV族元素が挙げられる。これは、これらの材料はバン
ドギャップ、フェルミレベル等の物性値が比較的制御し
やすく、光起電力素子の特性値を変化させるのに適して
いると考えられるからである。
【0049】光電変換層は、少なくとも一組のpn接
合、pin接合、ヘテロ接合あるいはショットキー障壁
を形成する。また光電変換層の好適な形成方法としては
マイクロ波プラズマCVD法、VHFプラズマCVD
法、RFプラズマCVD法等の各種化学気相成長法が挙
げられる。
合、pin接合、ヘテロ接合あるいはショットキー障壁
を形成する。また光電変換層の好適な形成方法としては
マイクロ波プラズマCVD法、VHFプラズマCVD
法、RFプラズマCVD法等の各種化学気相成長法が挙
げられる。
【0050】(透明電極層)透明電極層は、光を透過す
る光入射側の電極であると共に、その膜厚を最適化する
ことによって反射防止膜としての役割も果たす。透明電
極層は、光電変換層の吸収可能な波長領域において高い
透過率を有することと、抵抗率が低いことが要求され
る。具体的には、600nmにおける透過率が90%以
上であることが好ましい。また、抵抗率は好ましくは、
5×10-3Ωcm以下、より好ましくは、1×10-3Ω
cm以下である。その材料としては、In2O3、SnO
2、ITO(In2O3+SnO2)、ZnO、CdO、C
d2SnO4、TiO2、Ta2O5、Bi2O3、MoO3、
NaxWO3等の導電性酸化物あるいはこれらを混合した
ものが好適に用いられる。また、これらの化合物に、導
電率を変化させる元素(ドーパント)を添加しても良
い。
る光入射側の電極であると共に、その膜厚を最適化する
ことによって反射防止膜としての役割も果たす。透明電
極層は、光電変換層の吸収可能な波長領域において高い
透過率を有することと、抵抗率が低いことが要求され
る。具体的には、600nmにおける透過率が90%以
上であることが好ましい。また、抵抗率は好ましくは、
5×10-3Ωcm以下、より好ましくは、1×10-3Ω
cm以下である。その材料としては、In2O3、SnO
2、ITO(In2O3+SnO2)、ZnO、CdO、C
d2SnO4、TiO2、Ta2O5、Bi2O3、MoO3、
NaxWO3等の導電性酸化物あるいはこれらを混合した
ものが好適に用いられる。また、これらの化合物に、導
電率を変化させる元素(ドーパント)を添加しても良
い。
【0051】導電率を変化させる元素としては、例えば
透明電極層がZnOの場合には、Al、In、B、G
a、Si、F等が、また、In2O3の場合には、Sn、
F、Te、Ti、Sb、Pb等が、またSnO2の場合
には、F、Sb、P、As、In、Ti、Te、W、C
l、Br、I等が好適に用いられる。
透明電極層がZnOの場合には、Al、In、B、G
a、Si、F等が、また、In2O3の場合には、Sn、
F、Te、Ti、Sb、Pb等が、またSnO2の場合
には、F、Sb、P、As、In、Ti、Te、W、C
l、Br、I等が好適に用いられる。
【0052】透明電極層の形成方法としては、微量の酸
素を含有するスパッタ用ガスによりスパッタ形成する方
法が好適に用いられる。
素を含有するスパッタ用ガスによりスパッタ形成する方
法が好適に用いられる。
【0053】(絶縁層)絶縁層は、裏面電極層と導電性
基板の間に設けられ、裏面電極層および導電性基板は電
気的絶縁性が保たれている。
基板の間に設けられ、裏面電極層および導電性基板は電
気的絶縁性が保たれている。
【0054】絶縁層の代表的な材料として、SiO2、
Si3N4、MgF2、Al2O3、TiO2、ZnS、Ce
F3、ZrO2等の無機材料が好適に用いられ、その形成
方法は、化学気相成長法、スパッタ法、真空蒸着法、電
解析出法等が挙げられる。
Si3N4、MgF2、Al2O3、TiO2、ZnS、Ce
F3、ZrO2等の無機材料が好適に用いられ、その形成
方法は、化学気相成長法、スパッタ法、真空蒸着法、電
解析出法等が挙げられる。
【0055】また、無機材料以外に、ポリエステル、エ
チレン酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン等の高分子樹脂を用いて絶縁層を形成する
こともできる。
チレン酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン等の高分子樹脂を用いて絶縁層を形成する
こともできる。
【0056】高分子樹脂を用いて絶縁層を形成する方法
としては、例えば溶剤に溶かしてスピンコートやディッ
ピングする方法、熱で溶融してローラーでコーティング
する方法、電解重合で堆積する方法、電着で堆積する方
法、プラズマ重合による方法などが挙げられ、高分子樹
脂の物性および所望の膜厚など諸条件から適宜決定され
るが、量産性の観点からはディッピング法、ローラーコ
ート法、電着法などが好適である。
としては、例えば溶剤に溶かしてスピンコートやディッ
ピングする方法、熱で溶融してローラーでコーティング
する方法、電解重合で堆積する方法、電着で堆積する方
法、プラズマ重合による方法などが挙げられ、高分子樹
脂の物性および所望の膜厚など諸条件から適宜決定され
るが、量産性の観点からはディッピング法、ローラーコ
ート法、電着法などが好適である。
【0057】絶縁層の厚みは、ピンホールが無いこと、
湿度に対するバリヤ性が充分なこと、密着性や柔軟性な
どの要求から決められるが、1μm以下ではピンホール
となり易く、30μm以上では柔軟性が損なわれるため
1〜30μm程度が好適である。
湿度に対するバリヤ性が充分なこと、密着性や柔軟性な
どの要求から決められるが、1μm以下ではピンホール
となり易く、30μm以上では柔軟性が損なわれるため
1〜30μm程度が好適である。
【0058】(裏面電極層)裏面電極層は、貫通孔を通
じて光電変換層の受光面側で発生した電荷を集電するた
めに設けられた集電電極である。具体的な材料としてA
l、Ag、Au、Cu、Ti、Ta、W等の金属が挙げ
られるがこれに限られるものではない。裏面電極層を形
成する方法として、化学気相成長法、スパッタ法等が好
適に用いられる。
じて光電変換層の受光面側で発生した電荷を集電するた
めに設けられた集電電極である。具体的な材料としてA
l、Ag、Au、Cu、Ti、Ta、W等の金属が挙げ
られるがこれに限られるものではない。裏面電極層を形
成する方法として、化学気相成長法、スパッタ法等が好
適に用いられる。
【0059】(太陽電池モジュール)本発明の太陽電池
モジュールの一例を図2に模式的に示す。尚、図2
(a)は太陽電池モジュールの全体斜視図、図2(b)
は図2(a)中のA−A’断面図である。
モジュールの一例を図2に模式的に示す。尚、図2
(a)は太陽電池モジュールの全体斜視図、図2(b)
は図2(a)中のA−A’断面図である。
【0060】図2に示すとおり、本発明の太陽電池モジ
ュールは、複数の本発明の光起電力素子20と耐環境性
を有する被覆材21により構成されている。光起電力素
子同士は電気的に接続されており、光起電力素子の受光
面側及び非受光面側は、二枚の被覆材により被覆されて
いる。この被覆材の材料として、ガラス板、フッ素樹
脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレン等が好適に用いられるがこれに限られるもの
ではない。
ュールは、複数の本発明の光起電力素子20と耐環境性
を有する被覆材21により構成されている。光起電力素
子同士は電気的に接続されており、光起電力素子の受光
面側及び非受光面側は、二枚の被覆材により被覆されて
いる。この被覆材の材料として、ガラス板、フッ素樹
脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
プロピレン等が好適に用いられるがこれに限られるもの
ではない。
【0061】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0062】(実施例1)本発明の実施例1に係る光起
電力素子の貫通孔部を拡大した断面図を図3に示す。
電力素子の貫通孔部を拡大した断面図を図3に示す。
【0063】本実施例の光起電力素子は、導電性基板3
0、裏面反射層31、光電変換層32、透明電極層3
3、絶縁層34、及び、裏面電極層35により構成され
る。
0、裏面反射層31、光電変換層32、透明電極層3
3、絶縁層34、及び、裏面電極層35により構成され
る。
【0064】導電性基板30は、厚さ150μmのステ
ンレス鋼からなり複数の貫通孔36が設けられている。
貫通孔36の直径は200μmであり、YAGレーザに
より形成される。YAGレーザは、発振波長が短いため
集光特性に優れており、且つ、金属への吸収特性が優れ
ている為、ステンレス鋼に対する微細な穴開け加工に最
適である。貫通孔形成時のYAGレーザの平均出力は、
200Wである。
ンレス鋼からなり複数の貫通孔36が設けられている。
貫通孔36の直径は200μmであり、YAGレーザに
より形成される。YAGレーザは、発振波長が短いため
集光特性に優れており、且つ、金属への吸収特性が優れ
ている為、ステンレス鋼に対する微細な穴開け加工に最
適である。貫通孔形成時のYAGレーザの平均出力は、
200Wである。
【0065】裏面反射層31は、ZnO層31a及びA
l層31bにより構成され、貫通孔36を設けた導電性
基板30の受光面側の主表面から貫通孔の内壁表面の一
部に渡り連続的に形成されている。裏面反射層31の形
成には、スパッタ法が用いられ、導電性基板上にAlを
500nmの厚さに室温で堆積した後、ZnOを2μm
の厚さに基板温度200℃で堆積する。
l層31bにより構成され、貫通孔36を設けた導電性
基板30の受光面側の主表面から貫通孔の内壁表面の一
部に渡り連続的に形成されている。裏面反射層31の形
成には、スパッタ法が用いられ、導電性基板上にAlを
500nmの厚さに室温で堆積した後、ZnOを2μm
の厚さに基板温度200℃で堆積する。
【0066】光電変換層32はP型、I型、N型の非晶
質シリコンからなり、裏面反射層31の受光面側の主表
面から貫通孔の内壁表面を経て非受光面側の主表面の一
部に渡りそれぞれ連続的に形成されている。
質シリコンからなり、裏面反射層31の受光面側の主表
面から貫通孔の内壁表面を経て非受光面側の主表面の一
部に渡りそれぞれ連続的に形成されている。
【0067】光電変換層32の形成には、プラズマCV
D装置を用いてN型非晶質シリコン層32a、I型
非晶質シリコン層32b、P型非晶質シリコン層32
cという順番で形成される。
D装置を用いてN型非晶質シリコン層32a、I型
非晶質シリコン層32b、P型非晶質シリコン層32
cという順番で形成される。
【0068】(N型非晶質シリコン層の形成)H2ガス
を堆積室内に導入し、流量が50sccmになるように
マスフローコントローラーで調整し、堆積室内の圧力が
1.7×102Paになるように調整する。基板の温度
が220℃になるようにヒーターを設定し、基板温度が
安定したところで、SiH4ガス、PH3/H2ガスを堆
積室内に導入する。この時、SiH4ガスの流量が1s
ccm、PH3/H2ガスの流量が2.5sccm、H2
ガスの流量が50sccm、堆積室内の圧力が1.3×
102Paとなるように調整する。高周波電源としては
13.56MHzのRF電源を用いる。RF電源の電力
を2Wに設定し、RF電極(高周波導入部)にRF電力
を印加し、プラズマを生起させ、シャッターを開け、Z
nO層上にN型非晶質シリコン層の形成を開始し、層の
層厚が10nmになったところでシャッターを閉じ、R
F電源を切ってプラズマを消滅させ、N型非晶質シリコ
ン層の形成を終える。堆積室内へのSiH4ガス、PH3
/H2ガスの流入を止め、5分間堆積室内へH2ガスを流
し続けた後、H2ガスの流入も止め、堆積室内及びガス
配管内を1.3×10-3Paまで真空排気する。
を堆積室内に導入し、流量が50sccmになるように
マスフローコントローラーで調整し、堆積室内の圧力が
1.7×102Paになるように調整する。基板の温度
が220℃になるようにヒーターを設定し、基板温度が
安定したところで、SiH4ガス、PH3/H2ガスを堆
積室内に導入する。この時、SiH4ガスの流量が1s
ccm、PH3/H2ガスの流量が2.5sccm、H2
ガスの流量が50sccm、堆積室内の圧力が1.3×
102Paとなるように調整する。高周波電源としては
13.56MHzのRF電源を用いる。RF電源の電力
を2Wに設定し、RF電極(高周波導入部)にRF電力
を印加し、プラズマを生起させ、シャッターを開け、Z
nO層上にN型非晶質シリコン層の形成を開始し、層の
層厚が10nmになったところでシャッターを閉じ、R
F電源を切ってプラズマを消滅させ、N型非晶質シリコ
ン層の形成を終える。堆積室内へのSiH4ガス、PH3
/H2ガスの流入を止め、5分間堆積室内へH2ガスを流
し続けた後、H2ガスの流入も止め、堆積室内及びガス
配管内を1.3×10-3Paまで真空排気する。
【0069】(I型非晶質シリコン層の形成)H2ガス
を堆積室内に導入し、流量が100sccmになるよう
にマスフローコントローラーで調整し、堆積室内の圧力
が約67Paになるように調整する。基板の温度が25
0℃になるようにヒーターを設定し、基板温度が安定し
たところで、SiH4ガスを堆積室内に導入する。この
時、SiH4ガスの流量が4sccm、H2ガスの流量が
100sccm、堆積室内の圧力が約67Paとなるよ
うに調整する。高周波電源としては13.56MHzの
RF電源を用いる。RF電源の電力を3Wに設定し、R
F電極(高周波導入部)にRF電力を印加し、プラズマ
を生起させ、シャッターを開け、N型非晶質シリコン層
上にI型非晶質シリコン層の形成を開始し、層の層厚が
400nmになったところでシャッターを閉じ、RF電
源を切ってプラズマを消滅させ、I型非晶質シリコン層
の形成を終える。堆積室内へのSiH4ガスの流入を止
め、5分間堆積室内へH2ガスを流し続けた後、H2ガス
の流入も止め、堆積室内及びガス配管内を1.3×10
-3Paまで真空排気する。
を堆積室内に導入し、流量が100sccmになるよう
にマスフローコントローラーで調整し、堆積室内の圧力
が約67Paになるように調整する。基板の温度が25
0℃になるようにヒーターを設定し、基板温度が安定し
たところで、SiH4ガスを堆積室内に導入する。この
時、SiH4ガスの流量が4sccm、H2ガスの流量が
100sccm、堆積室内の圧力が約67Paとなるよ
うに調整する。高周波電源としては13.56MHzの
RF電源を用いる。RF電源の電力を3Wに設定し、R
F電極(高周波導入部)にRF電力を印加し、プラズマ
を生起させ、シャッターを開け、N型非晶質シリコン層
上にI型非晶質シリコン層の形成を開始し、層の層厚が
400nmになったところでシャッターを閉じ、RF電
源を切ってプラズマを消滅させ、I型非晶質シリコン層
の形成を終える。堆積室内へのSiH4ガスの流入を止
め、5分間堆積室内へH2ガスを流し続けた後、H2ガス
の流入も止め、堆積室内及びガス配管内を1.3×10
-3Paまで真空排気する。
【0070】(P型非晶質シリコン層の形成)H2ガス
を堆積室内に導入し、流量が40sccmになるように
マスフローコントローラーで調整し、堆積室内の圧力が
2.7×102Paになるように調整する。基板の温度
が250℃になるようにヒーターを設定し、基板温度が
安定したところで、SiH4/H2ガス、BF3/H2ガス
を堆積室内に導入する。この時、SiH4/H2ガスの流
量が0.25sccm、BF3/H2ガスの流量が2sc
cm、H2ガスの流量が40sccm、堆積室内の圧力
が2.7×102Paとなるように調整する。高周波電
源としては13.56MHzのRF電源を用いる。RF
電源の電力を40Wに設定し、RF電極(高周波導入
部)にRF電力を印加し、プラズマを生起させ、シャッ
ターを開け、I型非晶質シリコン層上にP型非晶質シリ
コン層の形成を開始し、層の層厚が4nmになったとこ
ろでシャッターを閉じ、RF電源を切ってプラズマを消
滅させ、P型非晶質シリコン層の形成を終える。堆積室
内へのSiH4/H2ガス、BF3/H2ガスの流入を止
め、5分間堆積室内へH2ガスを流し続けた後、H2ガス
の流入も止め、堆積室内及びガス配管内を1.3×10
-3Paまで真空排気する。
を堆積室内に導入し、流量が40sccmになるように
マスフローコントローラーで調整し、堆積室内の圧力が
2.7×102Paになるように調整する。基板の温度
が250℃になるようにヒーターを設定し、基板温度が
安定したところで、SiH4/H2ガス、BF3/H2ガス
を堆積室内に導入する。この時、SiH4/H2ガスの流
量が0.25sccm、BF3/H2ガスの流量が2sc
cm、H2ガスの流量が40sccm、堆積室内の圧力
が2.7×102Paとなるように調整する。高周波電
源としては13.56MHzのRF電源を用いる。RF
電源の電力を40Wに設定し、RF電極(高周波導入
部)にRF電力を印加し、プラズマを生起させ、シャッ
ターを開け、I型非晶質シリコン層上にP型非晶質シリ
コン層の形成を開始し、層の層厚が4nmになったとこ
ろでシャッターを閉じ、RF電源を切ってプラズマを消
滅させ、P型非晶質シリコン層の形成を終える。堆積室
内へのSiH4/H2ガス、BF3/H2ガスの流入を止
め、5分間堆積室内へH2ガスを流し続けた後、H2ガス
の流入も止め、堆積室内及びガス配管内を1.3×10
-3Paまで真空排気する。
【0071】透明電極層33は、ITOからなり、光電
変換層32の受光面側の主表面から貫通孔36の内壁表
面の一部に渡り連続的に形成されている。具体的には、
スパッタ装置を用い、ターゲットにITOを使用し、ス
パッタ用ガスとしてAr/O 2を30sccm/0.1
sccm導入し、DC電源より200Wの電力を投入
し、基板を200℃に加熱しながら層厚70nmのIT
O層を堆積する。
変換層32の受光面側の主表面から貫通孔36の内壁表
面の一部に渡り連続的に形成されている。具体的には、
スパッタ装置を用い、ターゲットにITOを使用し、ス
パッタ用ガスとしてAr/O 2を30sccm/0.1
sccm導入し、DC電源より200Wの電力を投入
し、基板を200℃に加熱しながら層厚70nmのIT
O層を堆積する。
【0072】絶縁層34はSi3N4からなり、層厚が1
5μmとなるように導電性基板30の非受光面側の主表
面から貫通孔36の内壁表面の一部に渡り連続的に形成
され、貫通孔内壁部及びその周辺の領域で導電性基板3
0及び裏面反射層31の露出した部分は、絶縁層34に
より完全に被覆されている。絶縁層34は、基板温度2
00℃で、スパッタ法により形成される。
5μmとなるように導電性基板30の非受光面側の主表
面から貫通孔36の内壁表面の一部に渡り連続的に形成
され、貫通孔内壁部及びその周辺の領域で導電性基板3
0及び裏面反射層31の露出した部分は、絶縁層34に
より完全に被覆されている。絶縁層34は、基板温度2
00℃で、スパッタ法により形成される。
【0073】裏面電極層35は、Alからなり、絶縁層
34の非受光面側の主表面から貫通孔36の内壁表面の
一部に渡り連続的に形成され、透明電極層33と電気的
に接触している。これにより、光電変換層32で発生し
た電流は、貫通孔36を通じて裏面電極層35に誘導さ
れ、光を遮断するグリッド電極を省略することができ
る。この裏面電極層は、スパッタ装置を用いて、Alを
10μmの厚さに基板温度200℃で形成される。
34の非受光面側の主表面から貫通孔36の内壁表面の
一部に渡り連続的に形成され、透明電極層33と電気的
に接触している。これにより、光電変換層32で発生し
た電流は、貫通孔36を通じて裏面電極層35に誘導さ
れ、光を遮断するグリッド電極を省略することができ
る。この裏面電極層は、スパッタ装置を用いて、Alを
10μmの厚さに基板温度200℃で形成される。
【0074】光起電力素子は、導電性基板に貫通孔を形
成した後、裏面反射層、光電変換層、透明電極
層、絶縁層、裏面電極層という順番で積層される。
この順番で層を形成すれば、受光面側の層をすべて形成
した後に、非受光面側の層を形成することができ、裏面
反射層、光電変換層及び透明電極層を形成する第一の工
程と絶縁層及び裏面電極層を形成する第二の工程の二回
の工程で両面の層を全て形成することができるというメ
リットがある。
成した後、裏面反射層、光電変換層、透明電極
層、絶縁層、裏面電極層という順番で積層される。
この順番で層を形成すれば、受光面側の層をすべて形成
した後に、非受光面側の層を形成することができ、裏面
反射層、光電変換層及び透明電極層を形成する第一の工
程と絶縁層及び裏面電極層を形成する第二の工程の二回
の工程で両面の層を全て形成することができるというメ
リットがある。
【0075】(実施例2)本発明の実施例2に係わる太
陽電池モジュールを図4に模式的に示す。尚、図4
(a)は太陽電池モジュールの全体斜視図、図4(b)
は図4(a)中のB部分(光起電力素子の電気接続部
分)の拡大図、図4(c)は図4(a)中のC−C’断
面図であり、ここに特記しない点に関しては、実施例1
と同様である。
陽電池モジュールを図4に模式的に示す。尚、図4
(a)は太陽電池モジュールの全体斜視図、図4(b)
は図4(a)中のB部分(光起電力素子の電気接続部
分)の拡大図、図4(c)は図4(a)中のC−C’断
面図であり、ここに特記しない点に関しては、実施例1
と同様である。
【0076】本実施例に係わる太陽電池モジュールは、
8枚の光起電力素子40(実施例1と同様の光起電力素
子)、光起電力素子同士を電気的に接続する銅箔41、
厚さ400μmの亜鉛メッキ鋼板からなる補強板42、
厚さ50μmのエチレン−テトラフルオロエチレンフィ
ルム(ETFE)からなる表面保護フィルム43、厚さ
100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムから
なる絶縁フィルム44により構成されている。ここで、
光起電力素子40、補強板42、表面保護フィルム43
及び絶縁フィルム44を一体化するために、厚さ225
μmのEVAシート45が接着層として用いられてい
る。
8枚の光起電力素子40(実施例1と同様の光起電力素
子)、光起電力素子同士を電気的に接続する銅箔41、
厚さ400μmの亜鉛メッキ鋼板からなる補強板42、
厚さ50μmのエチレン−テトラフルオロエチレンフィ
ルム(ETFE)からなる表面保護フィルム43、厚さ
100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムから
なる絶縁フィルム44により構成されている。ここで、
光起電力素子40、補強板42、表面保護フィルム43
及び絶縁フィルム44を一体化するために、厚さ225
μmのEVAシート45が接着層として用いられてい
る。
【0077】太陽電池モジュールの製造方法は、光起電
力素子を直列化する工程と直列化された光起電力素子を
被覆する工程に分けられる。
力素子を直列化する工程と直列化された光起電力素子を
被覆する工程に分けられる。
【0078】光起電力素子を直列化するために8枚の光
起電力素子を横一列に並べた後、隣接する光起電力素子
において、一方の素子の導電性基板30と他方の素子の
裏面電極層35を、銅箔41により電気的に接続する。
ここで、銅箔の接続箇所は、光起電力素子の角部であ
り、導電性基板30と銅箔41、裏面電極層35と銅箔
41は、それぞれ半田付けにより接続する。光起電力素
子同士を電気的に接続する際、導電性基板に銅箔を容易
に半田付けできるように、半田付けされる領域(光起電
力素子の角部)において絶縁層34及び裏面電極層35
が1cm×1cmの大きさで除去されている。この絶縁
層34及び裏面電極層35の除去方法として放電加工が
用いられる。
起電力素子を横一列に並べた後、隣接する光起電力素子
において、一方の素子の導電性基板30と他方の素子の
裏面電極層35を、銅箔41により電気的に接続する。
ここで、銅箔の接続箇所は、光起電力素子の角部であ
り、導電性基板30と銅箔41、裏面電極層35と銅箔
41は、それぞれ半田付けにより接続する。光起電力素
子同士を電気的に接続する際、導電性基板に銅箔を容易
に半田付けできるように、半田付けされる領域(光起電
力素子の角部)において絶縁層34及び裏面電極層35
が1cm×1cmの大きさで除去されている。この絶縁
層34及び裏面電極層35の除去方法として放電加工が
用いられる。
【0079】8枚の光起電力素子を直列化した後、光起
電力素子40の非受光面側に絶縁フィルム44、前記絶
縁フィルムの非受光面側に補強板42、光起電力素子の
受光面側に表面保護フィルム43をそれぞれ配置し、1
重真空方式のラミネート装置を用いて真空加熱する。そ
の際の作成条件は、排気速度1.0×104Pa/se
c、真空度6.7×102Paで30分間排気後、16
0℃の熱風オーブンにラミネート装置を投入し、50分
間加熱する。その後、ラミネート装置を熱風オーブンか
ら取り出し、常温で冷却し、平板の太陽電池モジュール
が完成する。
電力素子40の非受光面側に絶縁フィルム44、前記絶
縁フィルムの非受光面側に補強板42、光起電力素子の
受光面側に表面保護フィルム43をそれぞれ配置し、1
重真空方式のラミネート装置を用いて真空加熱する。そ
の際の作成条件は、排気速度1.0×104Pa/se
c、真空度6.7×102Paで30分間排気後、16
0℃の熱風オーブンにラミネート装置を投入し、50分
間加熱する。その後、ラミネート装置を熱風オーブンか
ら取り出し、常温で冷却し、平板の太陽電池モジュール
が完成する。
【0080】(実施例3)本発明の実施例3に係わる光
起電力素子は、導電性基板に貫通孔を形成する際に発生
するバリを除去する工程を設けることにより、導電性基
板の凹凸を少なくし、後の工程で短絡欠陥が発生するの
を防止することを特徴としている。さらに、導電性基板
の受光面側に層を形成した後、短絡箇所を除去する工程
を設けることにより短絡箇所を修復し、歩留り性を向上
させることを特徴としている。なお、ここに特記しない
点に関しては、実施例1及び実施例2と同様である。
起電力素子は、導電性基板に貫通孔を形成する際に発生
するバリを除去する工程を設けることにより、導電性基
板の凹凸を少なくし、後の工程で短絡欠陥が発生するの
を防止することを特徴としている。さらに、導電性基板
の受光面側に層を形成した後、短絡箇所を除去する工程
を設けることにより短絡箇所を修復し、歩留り性を向上
させることを特徴としている。なお、ここに特記しない
点に関しては、実施例1及び実施例2と同様である。
【0081】本実施例の光起電力素子は、実施例1同
様、導電性基板、裏面反射層、光電変換層、透明電極
層、絶縁層、裏面電極層により構成されている。
様、導電性基板、裏面反射層、光電変換層、透明電極
層、絶縁層、裏面電極層により構成されている。
【0082】導電性基板に貫通孔を形成後、裏面反射層
を形成する前に、電解研磨によってバリを除去する工程
を設けることにより、バリ発生箇所で短絡欠陥が生じる
のを防止してくれる。具体的には、リン酸−硫酸の混合
液からなる電解液中にステンレス鋼からなる導電性基板
を吊り下げて通電し、導電性基板表面の微小な凸部を微
小な凹部と比較してより多く溶解させることによって表
面を平滑にする。
を形成する前に、電解研磨によってバリを除去する工程
を設けることにより、バリ発生箇所で短絡欠陥が生じる
のを防止してくれる。具体的には、リン酸−硫酸の混合
液からなる電解液中にステンレス鋼からなる導電性基板
を吊り下げて通電し、導電性基板表面の微小な凸部を微
小な凹部と比較してより多く溶解させることによって表
面を平滑にする。
【0083】さらに、裏面反射層、光電変換層、透明電
極層形成後、電解液中にて導電性基板と対向電極との間
に電圧を印加し、電解反応により短絡部分の透明電極層
を除去する工程を設けることにより製造歩留りを向上さ
せる。ここで、電解液は、H 2SO4(1%)、KOH
(0.7%)、エチレングリコール(1%)、純水(9
7.3%)からなる。
極層形成後、電解液中にて導電性基板と対向電極との間
に電圧を印加し、電解反応により短絡部分の透明電極層
を除去する工程を設けることにより製造歩留りを向上さ
せる。ここで、電解液は、H 2SO4(1%)、KOH
(0.7%)、エチレングリコール(1%)、純水(9
7.3%)からなる。
【0084】短絡部分の修復方法として、短絡部分にレ
ーザを照射して透明電極層を除去する方法も存在する
が、貫通孔内壁面に短絡部分が発生した場合、短絡部分
にレーザを照射することは非常に困難であり修復が難し
い。それに対して、電解液中で電解反応を利用して短絡
部分の透明電極層を除去する方法は、貫通孔内壁面に短
絡部分が発生しても、貫通孔内壁面に電解液が浸透する
ため問題なく短絡部分を修復することができる。
ーザを照射して透明電極層を除去する方法も存在する
が、貫通孔内壁面に短絡部分が発生した場合、短絡部分
にレーザを照射することは非常に困難であり修復が難し
い。それに対して、電解液中で電解反応を利用して短絡
部分の透明電極層を除去する方法は、貫通孔内壁面に短
絡部分が発生しても、貫通孔内壁面に電解液が浸透する
ため問題なく短絡部分を修復することができる。
【0085】短絡部分の修復工程は、pH1.5、電気
伝導度25mS/cm、液温25℃に設定された電解液
中で、一回を0.02秒間とし、0.05秒間隔で40
回、電圧4.4Vを印加する工程、流量60L/min
の純水で1分間洗浄する工程、150℃に設定された炉
内で1分間乾燥する工程で構成される。
伝導度25mS/cm、液温25℃に設定された電解液
中で、一回を0.02秒間とし、0.05秒間隔で40
回、電圧4.4Vを印加する工程、流量60L/min
の純水で1分間洗浄する工程、150℃に設定された炉
内で1分間乾燥する工程で構成される。
【0086】(実施例4)本発明の実施例4に係わる光
起電力素子は、裏面反射層がニッケルからなり、メッキ
法により形成されることを特徴としている。裏面反射層
をメッキ法を用いて形成することにより、導電性基板の
非受光面側の貫通孔周辺の主表面にも薄膜組成が堆積す
るため、貫通孔形成時に発生したバリが裏面反射層で被
覆されバリの凹凸が小さくなる。その結果、後の工程で
バリ発生箇所において短絡欠陥が発生しにくくなり、歩
留り性が向上する。なお、ここに特記しない点に関して
は、実施例1乃至実施例3と同様である。
起電力素子は、裏面反射層がニッケルからなり、メッキ
法により形成されることを特徴としている。裏面反射層
をメッキ法を用いて形成することにより、導電性基板の
非受光面側の貫通孔周辺の主表面にも薄膜組成が堆積す
るため、貫通孔形成時に発生したバリが裏面反射層で被
覆されバリの凹凸が小さくなる。その結果、後の工程で
バリ発生箇所において短絡欠陥が発生しにくくなり、歩
留り性が向上する。なお、ここに特記しない点に関して
は、実施例1乃至実施例3と同様である。
【0087】ニッケル層をメッキ法を用いて形成するこ
とにより、導電性基板の受光面側の主表面及び貫通孔内
壁表面以外に、導電性基板の非受光面側の貫通孔周辺の
主表面にも層を形成することができる。これにより、貫
通孔形成時に導電性基板の非受光面側に発生したバリを
被覆し、バリの凹凸を小さくすることにより、後の工程
で、バリ発生箇所において、層が正常に形成されやすく
なる。
とにより、導電性基板の受光面側の主表面及び貫通孔内
壁表面以外に、導電性基板の非受光面側の貫通孔周辺の
主表面にも層を形成することができる。これにより、貫
通孔形成時に導電性基板の非受光面側に発生したバリを
被覆し、バリの凹凸を小さくすることにより、後の工程
で、バリ発生箇所において、層が正常に形成されやすく
なる。
【0088】導電性基板のニッケルメッキは次のように
行なう。まず、陰極電解脱脂を10A/dm2、5mi
n、陽極電解脱脂を10A/dm2、2min行ない、
その後、塩酸洗浄を行なう。次に、ニッケルストライク
浴にて3A/dm2、30secニッケルの核付けを行
なった後、ニッケルメッキ浴にて3A/dm2、4mi
nニッケルメッキを行なう。これにより、2μmのニッ
ケルがメッキされる。
行なう。まず、陰極電解脱脂を10A/dm2、5mi
n、陽極電解脱脂を10A/dm2、2min行ない、
その後、塩酸洗浄を行なう。次に、ニッケルストライク
浴にて3A/dm2、30secニッケルの核付けを行
なった後、ニッケルメッキ浴にて3A/dm2、4mi
nニッケルメッキを行なう。これにより、2μmのニッ
ケルがメッキされる。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、貫
通孔を設けた導電性基板上に、光電変換層、透明電極
層、絶縁層、裏面電極層という順番で積層することによ
り、基板の同一面上に複数の層を形成する工程を三回以
上に分ける必要がなくなり、光起電力素子の生産性の向
上を図ることができる。
通孔を設けた導電性基板上に、光電変換層、透明電極
層、絶縁層、裏面電極層という順番で積層することによ
り、基板の同一面上に複数の層を形成する工程を三回以
上に分ける必要がなくなり、光起電力素子の生産性の向
上を図ることができる。
【0090】また、導電性基板に貫通孔を形成後に電解
研磨によりバリを取り除く工程、及び、透明電極層を形
成後に短絡箇所を除去する工程を設けることにより、歩
留り性を向上させることができる。
研磨によりバリを取り除く工程、及び、透明電極層を形
成後に短絡箇所を除去する工程を設けることにより、歩
留り性を向上させることができる。
【図1】本発明の実施形態例に係わる光起電力素子の模
式図であり、(a)は斜視図、(b)は貫通孔部を拡大
した断面図である。
式図であり、(a)は斜視図、(b)は貫通孔部を拡大
した断面図である。
【図2】本発明の実施形態例に係わる太陽電池モジュー
ルの模式図であり、(a)は全体斜視図、(b)は断面
図である。
ルの模式図であり、(a)は全体斜視図、(b)は断面
図である。
【図3】本発明の実施例1に係わる光起電力素子の貫通
孔部を示す断面図である。
孔部を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例2に係わる太陽電池モジュール
の模式図であり、(a)は全体斜視図、(b)は光起電
力素子の電気接続部を示す拡大断面図、(c)は断面図
である。
の模式図であり、(a)は全体斜視図、(b)は光起電
力素子の電気接続部を示す拡大断面図、(c)は断面図
である。
【図5】本発明における貫通孔のアスペクト比に対する
膜厚比を示す図である。
膜厚比を示す図である。
10、20、40 光起電力素子 11、30 導電性基板 12、31 裏面反射層 13、32 光電変換層 14、33 透明電極層 15、34 絶縁層 16、35 裏面電極層 17、36 貫通孔 21 被覆材 31b Al層 31a ZnO層 32a N型非晶質シリコン層 32b I型非晶質シリコン層 32c P型非晶質シリコン層 41 銅箔 42 補強板 43 表面保護フィルム 44 絶縁フィルム 45 EVAシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高林 明治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA03 AA04 AA05 BA11 BA14 FA14 FA17 FA30 GA02 GA11 GA20
Claims (24)
- 【請求項1】 貫通孔を有する導電性基板、該導電性基
板の受光面側の主表面に形成された光電変換層、該光電
変換層の受光面側に形成された透明電極層、該導電性基
板の非受光面側の主表面に形成された絶縁層、及び、該
絶縁層の非受光面側に形成された裏面電極層を有する光
起電力素子において、 受光面側又は非受光面側の主表面から前記導電性基板に
設けられた貫通孔の内壁表面の少なくとも一部に渡り連
続的に、光電変換層、透明電極層、絶縁層及び裏面電極
層が形成されており、該貫通孔の内壁表面上の少なくと
も一部では、光電変換層、透明電極層、絶縁層及び裏面
電極層の順に積層され、且つ、透明電極層と裏面電極層
が該貫通孔の内壁面上で電気的に接触していることを特
徴とする光起電力素子。 - 【請求項2】 前記光電変換層の少なくとも一部が、受
光面側の主表面から前記貫通孔の内壁表面を経て非受光
面側の主表面の少なくとも一部に渡り連続的に形成され
ていることを特徴とする請求項1に記載の光起電力素
子。 - 【請求項3】 前記導電性基板の前記貫通孔の形成に伴
い発生したバリ又はバリの残渣が、主に非受光面側にく
るように配されていることを特徴とする請求項1乃至2
のいずれかに記載の光起電力素子。 - 【請求項4】 前記貫通孔の主表面側から見た形状が概
略円形であって、前記導電性基板の厚みをT、該貫通孔
の孔径をDとしたとき、T/Dが1以下であることを特
徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光起電力素
子。 - 【請求項5】 前記貫通孔の主表面側から見た形状が概
略長方形であって、前記導電性基板の厚みをT、該貫通
孔の短辺方向の幅をLとしたとき、T/Lが1以下であ
ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
光起電力素子。 - 【請求項6】 前記導電性基板と前記光電変換層との間
に裏面反射層が形成されており、該裏面反射層が受光面
側の主表面から貫通孔の内壁表面の少なくとも一部に渡
り連続的に形成されていることを特徴とする請求項1乃
至5のいずれかに記載の光起電力素子。 - 【請求項7】 前記裏面反射層の少なくとも一部が、受
光面側の主表面から前記貫通孔の内壁表面を経て非受光
面側の主表面の少なくとも一部に渡り連続的に形成され
ていることを特徴とする請求項6に記載の光起電力素
子。 - 【請求項8】 前記裏面反射層が、裏面金属層及び裏面
半導体層から構成されていることを特徴とする請求項6
乃至7のいずれかに記載の光起電力素子。 - 【請求項9】 前記光電変換層が、PN接合、PIN接
合、ヘテロ接合又はショットキー障壁の何れかを有する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光
起電力素子。 - 【請求項10】 前記光電変換層が、非晶質、結晶質、
又はそれらの混相から構成されていることを特徴とする
請求項1乃至9のいずれかに記載の光起電力素子。 - 【請求項11】 前記光電変換層が、非晶質シリコン系
半導体、微結晶シリコン系半導体、多結晶シリコン系半
導体、多結晶化合物系半導体の何れかから構成されてい
ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の
光起電力素子。 - 【請求項12】 前記導電性基板が、可撓性を有する金
属であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか
に記載の光起電力素子。 - 【請求項13】 貫通孔を有する導電性基板、該導電性
基板の受光面側の主表面に形成された光電変換層、該光
電変換層の受光面側に形成された透明電極層、該導電性
基板の非受光面側の主表面に形成された絶縁層、及び、
該絶縁層の非受光面側に形成された裏面電極層を有する
光起電力素子の製造方法において、 該導電性基板に貫通孔を形成する第一の工程、該導電性
基板の受光面側の主表面上及び貫通孔の内壁面上に光電
変換層及び透明電極層を順次形成する第二の工程、及
び、該導電性基板の非受光面側の主表面上及び貫通孔の
内壁面上に絶縁層及び裏面電極層を順次形成する第三の
工程を順次有することを特徴とする光起電力素子の製造
方法。 - 【請求項14】 前記第一の工程の貫通孔の形成に伴い
発生するバリが、前記導電性基板の非受光面側に主に発
生するように前記導電性基板を加工することを特徴とす
る請求項13に記載の光起電力素子の製造方法。 - 【請求項15】 前記第一の工程の貫通孔を形成する工
程が、パンチ及びダイスを有する金型を用いた打ち抜き
加工であって、前記導電性基板の受光面側にパンチ、ま
た、非受光面側にダイスを配置し、受光面側から前記導
電性基板を打ち抜くことを特徴とする請求項14に記載
の光起電力素子の製造方法。 - 【請求項16】 前記第一の工程の貫通孔を形成する工
程がレーザ加工であって、前記導電性基板の受光面側か
らレーザ光線を照射することにより貫通孔を形成するこ
とを特徴とする請求項14に記載の光起電力素子の製造
方法。 - 【請求項17】 前記第一の工程と前記第二の工程との
間に、貫通孔の形成に伴い発生したバリを除去する工程
を有することを特徴とする請求項13乃至16のいずれ
かに記載の光起電力素子の製造方法。 - 【請求項18】 前記バリを除去する工程が電解研磨で
あることを特徴とする請求項17に記載の光起電力素子
の製造方法。 - 【請求項19】 前記第二の工程の光電変換層を形成す
る工程が化学気相成長法によることを特徴とする請求項
13乃至18のいずれかに記載の光起電力素子の製造方
法。 - 【請求項20】 前記第二の工程と前記第三の工程との
間に、前記透明電極層を選択的に除去する工程を有する
ことを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載
の光起電力素子の製造方法。 - 【請求項21】 前記第二の工程と前記第三の工程との
間に、短絡欠陥を修復する為の短絡箇所除去工程を有す
ることを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記
載の光起電力素子の製造方法。 - 【請求項22】 前記短絡箇所除去工程が、電解液中に
て前記導電性基板と対向電極との間に電圧を印加し電解
反応を生じさせることによることを特徴とする請求項2
1に記載の光起電力素子の製造方法。 - 【請求項23】 前記第三の工程の絶縁層を形成する工
程が化学気相成長法によることを特徴とする請求項13
乃至22のいずれかに記載の光起電力素子の製造方法。 - 【請求項24】 請求項1乃至12のいずれかに記載の
光起電力素子の少なくとも一部を封止材で被覆したこと
を特徴とする太陽電池モジュール。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192069A JP2002016274A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 光起電力素子、その製造方法、及び太陽電池モジュール |
AU54005/01A AU5400501A (en) | 2000-06-27 | 2001-06-22 | Photovoltaic element, producing method therefor, and solar cell modules |
US09/886,087 US6613973B2 (en) | 2000-06-27 | 2001-06-22 | Photovoltaic element, producing method therefor, and solar cell modules |
EP01115379A EP1168458A3 (en) | 2000-06-27 | 2001-06-26 | Photovoltaic element, producing method therefor, and solar cell modules |
CNB01121838XA CN1199289C (zh) | 2000-06-27 | 2001-06-27 | 光电元件的制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000192069A JP2002016274A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 光起電力素子、その製造方法、及び太陽電池モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002016274A true JP2002016274A (ja) | 2002-01-18 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000192069A Withdrawn JP2002016274A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 光起電力素子、その製造方法、及び太陽電池モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002016274A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010056525A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 太陽電池及びその製造方法 |
WO2022145283A1 (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-07 | 株式会社カネカ | 太陽電池セル及び太陽電池セル製造方法 |
-
2000
- 2000-06-27 JP JP2000192069A patent/JP2002016274A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010056525A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 太陽電池及びその製造方法 |
US8148796B2 (en) | 2008-08-28 | 2012-04-03 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Solar cell and manufacturing method thereof |
WO2022145283A1 (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-07 | 株式会社カネカ | 太陽電池セル及び太陽電池セル製造方法 |
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