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JP2002009400A - 半導体混晶層の製造方法、及び半導体デバイスと半導体発光素子 - Google Patents

半導体混晶層の製造方法、及び半導体デバイスと半導体発光素子

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JP2002009400A
JP2002009400A JP2000190109A JP2000190109A JP2002009400A JP 2002009400 A JP2002009400 A JP 2002009400A JP 2000190109 A JP2000190109 A JP 2000190109A JP 2000190109 A JP2000190109 A JP 2000190109A JP 2002009400 A JP2002009400 A JP 2002009400A
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layer
semiconductor
mixed crystal
type
crystal layer
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Masayoshi Sumino
雅芳 角野
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NEC Corp
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NEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体混晶層の製造方法、及び半導体デバイ
スと半導体発光素子において、グレ−ディット層の組成
制御を高精度かつ安定した再現性をもって行うこと。 【解決手段】 第1半導体層と該第1半導体層よりもバ
ンドギャップの大きい第2半導体層とを複数層交互に組
み合わせると共に第1半導体層の層厚を徐々に小さくす
ると同時に第2半導体層の層厚を徐々に大きくしてチャ
ープ超格子構造体400を形成する工程と、前記チャー
プ超格子構造体にp型又はn型のドーパントを添加する
工程と、前記ドーパントを添加する工程後に熱アニール
処理を施して前記第1半導体層と前記第2半導体層とを
構成する母体原子の相互拡散を促進させて超格子構造を
無秩序化する工程とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にAlGaIn
P系赤色半導体レーザ等の半導体発光素子の製造に好適
な半導体混晶層の製造方法、及び半導体デバイスと半導
体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レ−ザ(LD)などの半導体発光
素子の素子特性や信頼性を向上させるためには、発熱に
よる特性や結晶の劣化を防止することが重要である。そ
のためには素子抵抗を小さくし、より低電圧で駆動させ
ることが有効である。赤色あるいは青色の半導体レ−ザ
は光ディスク用の光源として大きな需要が見込まれてい
るが、これらのレ−ザは駆動電圧が高いという問題があ
る。また、これらの半導体レ−ザにおいては、結晶成長
時あるいは素子プロセス時に取り込まれた水素がド−パ
ントを不活性化することが知られており、それによって
素子抵抗や駆動電圧が増大するという問題がある。
【0003】このような問題を解決する従来例として、
LD素子のpコンタクト層とpクラッド層との間に中間
の禁制帯幅を有するp型半導体層(以下、ヘテロ障壁緩
和層という)を導入してヘテロ障壁を緩和し、ホ−ルの
注入を容易にし、素子を低電圧動作かつ低抵抗化する例
がある。例えば、特開昭63−081884号公報に
は、「赤色半導体レ−ザ素子」として、p−GaAs
(ガリウム・ヒ素)コンタクト層とp−AlGaInP
(アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン)クラッ
ド層との間に中間の禁制帯幅を有するp−GaInP中
間コンタクト層(ヘテロ障壁緩和層)が導入されたもの
が記載されている。
【0004】この赤色半導体レーザの製造方法として
は、まずMOCVD法によりn−GaAs基板上にn−
GaAs第1バッファ層、n−InGaP第2バッファ
層等を順次成長してダブルへテロウエハを形成する。続
いて、p−AlGaInPクラッド層とp−GaInP
中間コンタクト層とを成長し、写真蝕刻により幅5μm
のストライプ状マスクを形成する。次いで,臭化水素酸
と臭素と水との混合液によりエッチングしてストライプ
状のp−GaInP中間コンタクト層を形成する。
【0005】次に、p−AlGaInPクラッド層を途
中までエッチングして,メサストライプ(断面形状がメ
サ状となったストライプ部)を形成する。次いでP
(燐)とInとの蒸気雰囲気中にてウエハを800℃程
度に加熱保持することにより表面酸化膜を除去した後、
MOCVD法により全面にp−GaAsコンタクト層を
成長させることにより、上記赤色半導体レーザが作製さ
れる。
【0006】同様の構造は、例えば、エレクトロニクス
・レターズ(1987年、第23巻、938頁−939
頁)やエレクトロニクス・レターズ(1993年、第2
9巻、1010頁−1011頁)に報告されている。
【0007】ヘテロ障壁をさらに小さくした従来例とし
て、例えば、特開平5−183228号公報には、「半
導体発光装置」として、p−GaAsコンタクト層とp
−GaInPヘテロ障壁緩和層との間にグレ−ディット
なInGaAsP層あるいはAlGaAs層を導入し
て、ヘテロ障壁を解消あるいは減少させた構造が記載さ
れている。
【0008】なお、従来の半導体発光素子における動作
時のヘテロ障壁緩和層付近のバンド構造図を図16に示
す。この従来の場合、p−GaAsコンタクト層150
1とp−GaInPヘテロ障壁緩和層1502とp−A
lGaInPクラッド層1503との間にヘテロ障壁1
505とヘテロ障壁1506とがあるためホ−ル注入が
妨げられ、電位差V1506が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】InGaAsPグレ−
ディット層を用いた場合、InGaAsPグレ−ディッ
ト層をGaAs基板に格子整合させるには、AsとPの
V族元素の組成制御に高度な技術を必要とするため、安
定した再現性が要求される大量生産には適していないと
いう問題がある。また、他の従来技術としては、単純
に、p−GaAsコンタクト層、p−GaInPヘテロ
障壁緩和層、p−AlGaInPクラッド層に高濃度の
Znド−ピングを行って、素子抵抗を低減する方法があ
る。しかし、そのような方法では、p−GaAsコンタ
クト層の成長中にpクラッド層のZnが活性層へ拡散
し、著しく素子の特性を低下させるという問題が生じて
しまう。このように、従来例では、結晶成長に問題があ
り、低抵抗で駆動電圧の小さい素子を歩留まりよく作製
するのが困難である。赤色半導体レ−ザは、近年、膨大
な需要があり、大量生産が容易に行えることが要求され
ている。したがって、動作特性や信頼性などの特性を維
持したまま、成長後やプロセス後の高い素子歩留まりを
実現し、素子作製の費用を低減する必要がある。
【0010】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、グレ−ディット層の組成制御を高精度かつ安定し
た再現性をもって行うことができ、赤色半導体レ−ザ素
子等において、p−AlGaInPクラッド層又はその
上に形成される燐化合物半導体層とp−GaAsコンタ
クト層との間のヘテロ障壁を低減又は解消し、動作電圧
及び素子抵抗を低くして、良好な温度特性と高い信頼性
と共に、生産が容易な低コストな素子を実現することが
できる半導体混晶層の製造方法、及び半導体デバイスと
半導体発光素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、以下の構成を採用した。すなわち、本発明
の半導体混晶層の製造方法では、第1半導体層と該第1
半導体層よりもバンドギャップの大きい第2半導体層と
を複数層交互に組み合わせると共に第1半導体層の層厚
を徐々に小さくすると同時に第2半導体層の層厚を徐々
に大きくしてチャープ超格子構造体を形成する工程と、
前記チャープ超格子構造体にp型又はn型のドーパント
を添加する工程と、前記ドーパントを添加する工程後に
熱アニール処理を施して前記第1半導体層と前記第2半
導体層とを構成する母体原子の相互拡散を促進させて超
格子構造を無秩序化する工程とを備えたことを特徴とす
る。
【0012】この半導体混晶層の製造方法では、チャー
プ超格子構造体にp型又はn型のドーパントを添加した
後に、熱アニール処理を施して第1半導体層と第2半導
体層とを構成する母体原子の相互拡散を促進させて超格
子構造を無秩序化するので、加熱作用により2つの半導
体層が相互拡散すると組成が均一に変化していき、層厚
の異なる2種類の層が少しずつ減少あるいは増大するよ
うに互い違いに組み合わされているチャープ超格子が無
秩序化されて、層厚方向に連続的にエネルギバンドが変
化したグレ−ディット構造の半導体混晶層を容易に作製
することができる。
【0013】本発明の半導体混晶層の製造方法では、価
電子帯エネルギ準位が層厚方向に段階的に大きくなる複
数の半導体層を積層してステップ超格子構造体を形成す
る工程と、前記ステップ超格子構造体にp型又はn型の
ドーパントを添加する工程と、前記ドーパントを添加す
る工程後に熱アニール処理を施して前記各半導体層を構
成する母体原子の相互拡散を促進させて各半導体層界面
近傍で組成変化を生じさせ又は超格子構造を無秩序化す
る工程とを備えたこと特徴とする。
【0014】この本発明の半導体混晶層の製造方法で
は、ステップ超格子構造体にp型又はn型のドーパント
を添加した後に熱アニール処理を施し、各半導体層を構
成する母体原子の相互拡散を促進させて各半導体層界面
近傍で組成変化を生じさせ又は超格子構造を無秩序化す
るので、ステップ超格子が価電子帯エネルギ準位の層厚
方向に連続的に変化する波形又は直線形のグレ−ディッ
ト構造に変化する。すなわち、ステップ超格子の界面近
傍の組成変化は緩やかに連続的であり、ステップ超格子
が完全に失われていないグレーディット構造又はステッ
プ超格子が完全に無秩序化された直線型のグレ−ディッ
ト構造に変化する。
【0015】また、本発明の半導体混晶層の製造方法で
は、前記ドーパントを添加する工程での前記ドーパント
の添加量又は前記熱アニール処理を施す工程での加熱時
間及び温度の少なくとも一方を制御し、価電子帯エネル
ギ準位の層厚方向の分布を制御することを特徴とする。
【0016】この本発明の半導体混晶層の製造方法で
は、前述したステップ超格子が完全に失われていないグ
レーディット構造を、ド−ピング量や加熱時間を比較的
小さくして得ることができ、ヘテロ界面近傍の価電子帯
のヘテロ障壁を低減できる。また、前述したステップ超
格子が完全に無秩序化された直線型のグレ−ディット構
造を、ド−ピング量や加熱時間と温度を前者の場合(ス
テップ超格子が完全に失われていない場合)よりも大き
くすれば、ステップ超格子の界面近傍の組成変化はさら
に緩やかになり、最終的にはステップ超格子が完全に無
秩序化されて得られる。したがって、本製造方法では、
ド−ピング量や加熱時間と温度を制御することにより、
波形から直線形までの所望のグレ−ディット構造が得ら
れる。
【0017】また、本発明の半導体混晶層の製造方法で
は、前記ドーパントを添加する工程において、前記チャ
ープ超格子構造体又は前記ステップ超格子構造体の超格
子界面およびその近傍にその周囲より高濃度のド−ピン
グが施されることが好ましい。この半導体混晶層の製造
方法では、チャープ超格子構造体又はステップ超格子構
造体の超格子界面およびその近傍にその周囲より高濃度
のド−ピングを施すことにより、チャープ超格子やステ
ップ超格子の無秩序化をさらに促進することができる。
【0018】また、本発明の半導体混晶層の製造方法で
は、前記ドーパントを添加する工程において、p型のド
ーパントを5×1017cm-3から5×1019cm-3の範
囲内で添加することが好ましい。この半導体混晶層の製
造方法では、ドーパントを添加する工程において、p型
のドーパントを5×1017cm-3から5×1019cm-3
の範囲内で添加することにより、チャープ超格子構造の
無秩序化又はステップ超格子界面の組成変化を確実に行
うことができる。
【0019】さらに、本発明の半導体混晶層の製造方法
では、前記ドーパントを添加する工程において、少なく
とも前記p型のドーパントとしてZnを1×1018cm
-3から6×1018cm-3の範囲内で添加することが好ま
しい。この半導体混晶層の製造方法では、ドーパントを
添加する工程において、少なくともp型のドーパントと
してZnを1×1018cm-3から6×1018cm-3の範
囲内で添加することにより、1時間程度の埋め込み成長
でグレーディット半導体層が得られるため、グレーディ
ット化のための特別なプロセスを追加する必要が無い。
【0020】また、本発明の半導体デバイスでは、半導
体混晶層を有する半導体デバイスであって、前記半導体
混晶層が、上記本発明の半導体混晶層の製造方法により
形成されたことを特徴とする。この半導体デバイスで
は、半導体混晶層が、上記本発明の半導体混晶層の製造
方法により形成されているので、グレ−ディット構造の
半導体混晶層における組成が高精度かつ安定した再現性
をもって得られる。
【0021】本発明の半導体発光素子は、p型コンタク
ト層とp型クラッド層との間にp型の半導体混晶層を有
する半導体発光素子であって、前記半導体混晶層は、上
記本発明の半導体混晶層の製造方法により形成されたこ
とを特徴とする。この半導体発光素子では、p型コンタ
クト層とp型クラッド層との間のp型半導体混晶層が、
上記本発明の半導体混晶層の製造方法により形成されて
いるので、ヘテロ障壁緩和層として組成が高精度に制御
されたp型半導体混晶層が得られ、p型コンタクト層と
p型クラッド層との間のヘテロ障壁を低減又は解消し、
動作電圧及び素子抵抗を低くして、良好な温度特性と高
い信頼性と共に、生産が容易な低コストな素子を実現す
ることができる。
【0022】また、本発明の半導体発光素子では、前記
p型コンタクト層から前記p型クラッド層にかけて層厚
方向に価電子帯エネルギ準位が連続的に変化しているこ
とが好ましい。この半導体発光素子では、p型コンタク
ト層からp型クラッド層にかけて層厚方向に価電子帯エ
ネルギ準位が連続的に変化しているので、ホール注入の
障害になる半導体層間のヘテロ障壁をさらに低減または
消滅させることができる。
【0023】また、本発明の半導体発光素子では、前記
半導体混晶層が、GaAs基板に格子整合するInAl
GaAsP混晶層やGaAs基板に格子整合するInG
aAsP混晶層とAlGaInP混晶層との2層を少な
くとも有する場合に好適である。すなわち、この半導体
発光素子では、ヘテロ障壁緩和層として5元混晶である
InAlGaAsP混晶層や4元混晶であるInGaA
sP混晶層とAlGaInP混晶層の2層においても、
高精度に組成制御が行われて良好な特性を得ることがで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体混晶層
の製造方法及び半導体発光素子(半導体デバイス)の第
1実施形態を、図1から図4を参照しながら説明する。
【0025】本実施形態の半導体発光素子は、AlGa
InP系赤色半導体レーザであって、図1に示す立体構
造を有している。この半導体レーザは、図1に示すよう
に、Siドープn型GaAs基板1上に、n−GaAs
バッファ層2(層厚0.5μm)と、n−(Al0.7
0.30.5In0.5Pクラッド層3(層厚1.2μm)
と、(Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層4(層
厚0.05μm)と、活性層5としてGa0.58In0.42
Pウェル(層厚6nm:4層)及び(Al0.5Ga0.5
0.5In0.5Pバリア(層厚5nm:3層)からなる歪多
重量子井戸構造活性層層5と、(Al0.5Ga0.50.5
In0.5P光ガイド層6(層厚0.05μm)と、p−
(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層7(層厚
0.2μm)と、p−(Al0.2Ga0.80.5In0.5
エッチングストッパ(停止)層8(層厚0.02μm)
と、p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層9
(層厚1.2μm)と、p型ヘテロ障壁緩和層10(層
厚60nm)と、p−GaAsコンタクト層11(層厚
0.3μm)と、n−GaAs電流ブロック層12(層
厚0.6μm)と、p−GaAsコンタクト層13(層
厚1.0μm)と、n電極14と、p電極15とからな
るリッジ埋め込み構造となっている。
【0026】n−AlGaInPクラッド層3のド−ピ
ング濃度は、2〜8×1017cm-3であり、p−AlG
aInPクラッド層9のド−ピング濃度は、2〜8×1
17cm-3である。
【0027】図2にp型ヘテロ障壁緩和層10の断面構
造図を示す。なお、以下の各実施形態において、特に断
らない限りp型ヘテロ障壁緩和層のド−ピング濃度は5
×1017cm-3〜2×1018cm-3である。なお、p型
のドーパントを5×1017cm-3から5×1019cm-3
の範囲内で添加することにより、後述するチャープ超格
子構造の無秩序化又はステップ超格子界面の組成変化を
確実に行うことができる。また、p型ヘテロ障壁緩和層
の層厚に関する限定は特にないが、必要以上に大きいと
素子抵抗が増大するので、0.01μm以上0.4μm
以内が望ましく、層厚50nm〜200nmのものは効
果が大きい。
【0028】第1実施形態におけるp型ヘテロ障壁緩和
層10は、p−(Al0.7Ga0.3 0.5In0.5P層20
1(層厚20nm)と、p−Inu1(Alw1Ga1-w1)
1-u1As1-v1v1 (0≦u1≦1、0≦v1≦1、0≦w1≦
1)グレ−ディット層202(層厚174nm)(半導体
混晶層)と、p−GaAs層203(20nm)とから
なる。
【0029】p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層2
01は、p−(Al0.7Ga0.30. 5In0.5Pクラッド
層9と隣接し、p−GaAs層203は、p−GaAs
コンタクト層11に隣接する。本発明では活性層ならび
に光ガイド層の材料と構造は限定しない。本実施形態で
はnド−パントにはSi、pド−パントにはZnを用い
るが、ド−パントはそれらに限定しない。なお、p型の
ドーパントとしてZnを1×1018cm-3から6×10
18cm-3の範囲内で添加することにより、1時間程度の
埋め込み成長でグレーディット半導体層(p型ヘテロ障
壁緩和層)が得られるため、グレーディット化のための
特別なプロセスを追加する必要が無いという利点があ
る。
【0030】次に、本実施形態における半導体レーザの
製造方法について、以下に簡単に説明する。
【0031】本実施形態の半導体レーザ構造は、3回の
MOVPE法で作製される。まず、1回目の成長とし
て、n型GaAs基板1のウエハを硫酸系溶液でエッチ
ングして表面を清浄化した後、MOVPE反応管中に設
置し、n型GaAsバッファ層2、n−(Al0.7Ga
.30.5In0.5Pクラッド層3、(Al0.5Ga0.5
0.5In0.5P光ガイド層4、活性層5、(Al0.5Ga
0.50.5In0.5P光ガイド層6、p−(Al0.7Ga
0.30.5In0.5Pクラッド層7、p−(Al0.2Ga
0.80.5In0.5Pエッチングストッパ層8、p−(A
0.7Ga0.3 0.5In0.5Pクラッド層9、p型ヘテロ
障壁緩和層10、p−GaAsコンタクト層11を順次
成長させる。
【0032】反応管から成長済みウエハを取り出した
後、該ウエハ上に熱CVD法で400℃の温度でシリコ
ン酸化膜を300nmの膜厚に堆積する。次に、このシ
リコン酸化膜をフォトリソグラフィ技術により4μm幅
のストライプ状にエッチングする。次いで、シリコン酸
化膜マスクを使ってp−GaAsコンタクト層11、p
型ヘテロ障壁緩和層10、p−(Al0.7Ga0.30.5
In0.5Pクラッド層9を選択的にエッチングしてリッ
ジ(メサストライプ)を形成する。このとき、臭化水素
系のエッチャントを用いると、p−(Al0.2Ga0.8
0.5In0.5Pエッチングストッパ層8でエッチングは停
止する。
【0033】このウエハを水洗後再び反応管に設置し、
2回目の成長で埋め込み層であるn型GaAs電流ブロ
ック層12を形成する。その後、反応管から取り出して
シリコン酸化膜マスクを除去後、再び反応管に設置して
3回目の成長でp型GaAsコンタクト層13を成長さ
せる。さらに、n電極14及びp電極15を形成するこ
とにより、図1の構造が得られる。このウエハを、例え
ば、共振器長500μmのレーザチップにへき開し、3
0%−80%の端面コーティングを施すとともに、この
レーザチップをSiのヒートシンクに融着後、直径5.
6mmのステム等に組立てることにより、パッケージさ
れた半導体レーザが作製される。
【0034】図3に、p型ヘテロ障壁緩和層10近傍の
バンドエネルギのプロファイルを示す。この図からわか
るように、p−InAlGaAsPグレ−ディット層2
02の効果により価電子帯のエネルギのプロファイルが
平坦になっている。
【0035】次に、上記p−Inu1(Alw1Ga1-w1)
1-u1As1-v1v1グレ−ディット層202の形成方法に
ついて説明する。
【0036】すなわち、図4に示すp型チャ−プ超格子
構造体400の無秩序化によりp−Inu1(Alw1Ga
1-w1)1-u1As1-v1v1グレ−ディット層202を形成
する。特に、基板に格子整合したp型チャ−プ超格子構
造体400の無秩序化により、基板に格子整合したp−
Inu1(Alw1Ga1-w1)1-u1As1-v1v1グレ−ディッ
ト層が容易に得られる。なお、p型チャ−プ超格子構造
体400における価電子帯エネルギのプロファイルを図
5に示す。
【0037】p型チャ−プ超格子構造体400(層厚1
74nm)は、図4に示すように、複数のp−GaAs
層(第1半導体層)401とp−(Al0.7Ga0.3
0.5In0.5P層(第2半導体層)402とを交互に組み
合わせたチャープ型超格子の構造体であり、p−AlG
aInPクラッド層9のある層厚方向に、超格子を形成
するp−GaAs層401の層厚が徐々に小さくなると
同時にp−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層402の
層厚が徐々に大きくなっている。また、p型チャ−プ超
格子構造体400には、チャープ超格子構造の無秩序化
を確実に行うためにp型のドーパントが5×1017cm
-3から5×1019cm-3の範囲内で添加されるが、本実
施形態では、Znが1〜6×1018cm-3の範囲内で添
加されている。
【0038】なお、本実施形態のp型チャ−プ超格子構
造体400のp−GaAs層401の層厚d1(nm)
は、d1=1、2、4、8、12、16、20、24
(nm)であり(合計87nm)、p−(Al0.7
0.30.5In0.5P層402の層厚d2(nm)は、
d2=24、20、16、12、8、4、2、1(合計
87nm)である。
【0039】本実施形態では、p型チャープ超格子構造
体400にp型のドーパントを添加した後に、熱アニー
ル処理を施してp−GaAs層401及びp−(Al
0.7Ga0.30.5In0.5P層402を構成する母体原子
の相互拡散を促進させて超格子構造を無秩序化するの
で、加熱作用により2つの半導体層が相互拡散すると組
成が均一に変化していき、層厚の異なる2種類の層が少
しずつ減少あるいは増大するように互い違いに組み合わ
されているチャープ超格子が無秩序化されて、層厚方向
に連続的にエネルギバンドが変化したグレ−ディット構
造のp−Inu1(Alw1Ga1-w1)1-u1As1-v1v1グレ
−ディット層202を容易に作製することができる。
【0040】また、p−GaAsコンタクト層(p型コ
ンタクト層)11とp−(Al0.7Ga0.30.5In0.5
Pクラッド層(p型クラッド層)9との間のp型ヘテロ
障壁緩和層10におけるp−Inu1(Alw1Ga1-w1)
1-u1As1-v1v1グレ−ディット層(p型半導体混晶
層)202が、上記の製造方法により形成されているの
で、ヘテロ障壁緩和層として組成が高精度に制御された
p型半導体混晶層が得られ、ヘテロ障壁を低減又は解消
し、動作電圧及び素子抵抗を低くして、良好な温度特性
と高い信頼性と共に、生産が容易な低コストなレーザ素
子を実現することができる。
【0041】なお、図3に示された本実施形態のp型ヘ
テロ障壁緩和層10付近のバンド構造図では、本発明の
グレ−ディット構造により価電子帯のヘテロ障壁が解消
されており、ヘテロ障壁部分に顕著な電位差が生じな
い。
【0042】次に、本発明に係る半導体混晶層の製造方
法及び半導体発光素子(半導体デバイス)の第2実施形
態を、図6から図9を参照しながら説明する。
【0043】第2実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態のp型ヘテロ障壁緩和層10は、一つ
のp型チャープ超格子構造体400を無秩序化したもの
であるのに対し、第2実施形態のp型ヘテロ障壁緩和層
600は、図6に示すように、p−(AlzGa1-z
0.5In0.5P(0≦z≦0.7)グレ−ディット層60
1とp−InuGa1-uAs1-vv(0≦u≦1、0≦v≦
1)グレ−ディット層603とを備えている点で異な
る。
【0044】すなわち、本実施形態のAlGaInP系
赤色半導体レーザにおけるp型ヘテロ障壁緩和層600
(層厚0.37μm)は、p−(AlzGa1-z0.5
0.5P(0≦z≦0.7)グレ−ディット層601(層
厚174nm)と、p−Ga0 .51In0.49P無秩序層6
02(層厚20nm)と、p−InuGa1-uAs1-v v
(0≦u≦1、0≦v≦1)グレ−ディット層603(層
厚174nm)とからなる。なお、p型チャ−プ超格子
構造体600における価電子帯エネルギのプロファイル
を、図7に示す。p型ヘテロ障壁緩和層600は、図8
に示すp型チャープ超格子構造体800の無秩序化によ
って得られる。
【0045】p型チャープ超格子構造体800は、p型
チャープ超格子構造体801とp型チャープ超格子構造
体802からなる。p−(AlzGa1-z0.5In0.5
(0≦z≦0.7)グレ−ディット層601は、p型チ
ャープ超格子構造体801を無秩序化して得られる。ま
た、p−InuGa1-uAs1-vv(0≦u≦1、0≦v≦
1)グレ−ディット層603は、p型チャープ超格子構
造体802を無秩序化して得られる。
【0046】p型チャープ超格子構造体801は、複数
のp−Ga0.51In0.49P層804(第1半導体層)と
p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層803とを交互
に組み合わせたチャープ型超格子の構造体を無秩序化す
ることで得られる。これもpクラッド層9のある層厚方
向に、超格子を形成するp−Ga0.51In0.49P層80
4の層厚が徐々に小さくなると同時にp−(Al0.7
0.30.5In0.5P層803の層厚が徐々に大きくな
っている。
【0047】p型チャープ超格子構造体802は、複数
のp−GaAs層(第1半導体層)806とp−Ga
0.51In0.49P層(第2半導体層)805とを交互に組
み合わせたp型チャープ超格子構造体で、pクラッド層
9のある層厚方向に、超格子を形成するp−GaAs層
806の層厚が徐々に小さくなると同時にp−Ga0.51
In0.49P層805の層厚が徐々に大きくなっている。
なお、図9に上記p型チャ−プ超格子構造体800の価
電子帯エネルギのプロファイルを示す。
【0048】第2実施形態のp型ヘテロ障壁緩和層60
0は、第1実施形態のp型ヘテロ障壁緩和層10よりA
l組成が小さい特徴を有する。このため、第2実施形態
では、電流注入用のメサストライプをウエットエッチン
グで形成する際に、メサのサイドエッチングで埋込時に
メサ脇に空洞ができやすいといった問題を防げる利点を
有する。
【0049】次に、本発明に係る半導体混晶層の製造方
法及び半導体発光素子(半導体デバイス)の第3実施形
態を、図10から図14を参照しながら説明する。
【0050】第3実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態のp型ヘテロ障壁緩和層10は、p型
チャープ超格子構造体400を無秩序化したのに対し、
第3実施形態のp型ヘテロ障壁緩和層1000は、図1
0から図13に示すように、価電子帯エネルギ準位が層
厚方向に段階的に大きくなる複数の半導体層を積層して
p型ステップ超格子構造体1100を半導体層界面近傍
で組成変化を生じさせ又は超格子構造を無秩序化して得
られる点である。なお、図12は、p型ヘテロ障壁緩和
層1000の価電子帯エネルギのプロファイルであり、
図13は、上記p型ステップ超格子構造体1100の価
電子帯エネルギのプロファイルである。
【0051】すなわち、本実施形態のAlGaInP系
赤色半導体レーザにおけるp型ヘテロ障壁緩和層100
0は、図12に示すように、p−(AlzGa1-z0.5
In0 .5P(0≦z≦0.7)グレ−ディット層1001
(層厚100nm)と、p−Ga0.51In0.49P層10
02(層厚20nm)と、p−Alu1Gau2In1-u2
1-vv(0≦u1<1、0≦u2<1,0≦v≦1)
グレ−ディット層1003(層厚100nm)とからな
る。
【0052】このp型ヘテロ障壁緩和層1000を形成
するには、図11に示すように、まず、p−(Al0.3
Ga0.70.5In0.5P層1101(層厚80nm)
と、p−GaInP層1102(層厚60nm)と、p
−Al0.4Ga0.6As層1103(層厚80nm)とか
らなるp型ステップ超格子構造体1100を形成し、さ
らに熱アニール処理を施して各半導体層を構成する母体
原子の相互拡散を促進させて各半導体層界面近傍で組成
変化を生じさせ又は超格子構造を無秩序化する。
【0053】なお、超格子の無秩序化を促進するため
に、p型ヘテロ障壁緩和層1000の界面近傍の10n
mは、Zn濃度が8×1018cm-3であり、それ以外の
部分はZn濃度が2×1018cm-3である。すなわち、
本実施形態では、ステップ超格子構造体1100の超格
子界面およびその近傍にその周囲より高濃度のド−ピン
グを施すことにより、ステップ超格子の無秩序化をさら
に促進することができる。なお、上述したp型チャープ
超格子構造体においても、同様のドーピングを施しても
構わない。
【0054】また、上記ステップ超格子構造体1100
のドーピング濃度を上記のものよりも下げた場合に、こ
のステップ超格子構造体1100を上記と同様に熱アニ
ール処理して形成したp型ヘテロ障壁緩和層1200
(p−(AlzGa1-z0.5In0.5P(0≦z≦0.
7)グレ−ディット層1201(層厚100nm)、p
−Ga0.51In0.49P層1202(層厚20nm)、p
−Alu1Gau2In1-u2As1-vv(0≦u1<1、0
≦u2<1,0≦v≦1)グレ−ディット層1203
(層厚100nm))の価電子帯エネルギのプロファイ
ルを図14に示す。図13及び図14に示すように、価
電子帯エネルギのプロファイルはドーピング濃度が高い
ほどステップ界面が鈍った構造をしている。このように
本実施形態では、ド−パントの拡散により、ステップ超
格子が価電子帯エネルギ準位の層厚方向に連続的に変化
する波形又は直線形のグレ−ディット構造に変化する。
【0055】すなわち、ステップ超格子の界面近傍の組
成変化は緩やかに連続的であり、ステップ超格子が完全
に失われていないグレーディット構造又はステップ超格
子が完全に無秩序化された直線型のグレ−ディット構造
に変化する。前者の構造は、ド−ピング量や加熱時間が
比較的小さくても得られ、ヘテロ界面近傍の価電子帯の
ヘテロ障壁を低減できる。また、後者の構造は、ド−ピ
ング量や加熱時間と温度を前者の場合よりも大きくすれ
ば、ステップ超格子の界面近傍の組成変化はさらに緩や
かになり、最終的にはステップ超格子が完全に無秩序化
されて得られる。したがって、本製造方法では、ド−ピ
ング量や加熱時間と温度を制御することで波形から直線
形までの所望のグレ−ディット構造が得られる。
【0056】また、ステップ超格子の超格子界面近傍に
特に高濃度のド−ピングを施すことで、このようなチャ
−プ超格子やステップ超格子の無秩序化をさらに促進す
ることができる。あるいはチャ−プ超格子やステップ超
格子に、基板と格子定数が0.1〜1%程度異なる歪み
を加えるのも無秩序化を促進するのに効果的である。
【0057】上述したように、上記各実施形態では、グ
レ−ディット構造の混晶であるp型ヘテロ障壁緩和層を
高度な混晶の組成制御なしに、容易に製造することがで
きる。特に、上記各実施形態のp型ヘテロ障壁緩和層
は、pコンタクト層およびpクラッド層と価電子帯エネ
ルギが連続している特徴がある。また、本発明のp型ヘ
テロ障壁緩和層は基板に格子整合している特徴により、
高品質の結晶である特徴を有する。
【0058】なお、図15に従来例の半導体レーザと本
発明の半導体レーザとの電流−電圧特性を示す。この図
から、本発明の半導体発光素子における電流−電圧曲線
1601の方が、従来の半導体発光素子の電流−電圧曲
線1602より、駆動電圧が低減していることがわか
る。
【0059】また、本発明と従来との半導体発光素子に
ついて、環境温度70℃、光出力30mW(一定)の条
件で自動的に駆動電流を制御して信頼性試験を行った。
動作電流値が1.2倍に増加するまでの平均時間を素子
寿命とした場合、従来型の半導体発光素子では約500
0時間の寿命であったのに対し、本発明の半導体レ−ザ
では1万時間以上の寿命が得られた。このように高い信
頼性が得られるのは、本発明のp型ヘテロ障壁緩和層が
グレ−ディット構造を有するためであり、素子抵抗及び
動作電圧が低く、発熱が小さいためである。
【0060】さらに、従来型の半導体発光素子では、水
素プラズマにさらすことで、素子抵抗、動作電圧共に大
きく増大したが、ヘテロ障壁を解消した本発明の半導体
発光素子では、動作電圧の増大は見られなかった。従っ
て、本発明の半導体発光素子では水素汚染の影響を受け
難く、電圧の増大が抑制される利点を有する。
【0061】
【発明の効果】本発明の半導体混晶層の製造方法によれ
ば、チャープ超格子構造体にp型又はn型のドーパント
を添加した後に、熱アニール処理を施して第1半導体層
と第2半導体層とを構成する母体原子の相互拡散を促進
させて超格子構造を無秩序化するので、チャープ超格子
が無秩序化されて、層厚方向に連続的にエネルギバンド
が変化したグレ−ディット構造の半導体混晶層を容易に
作製することができる。
【0062】また、ステップ超格子構造体にp型又はn
型のドーパントを添加した後に熱アニール処理を施し、
各半導体層を構成する母体原子の相互拡散を促進させて
各半導体層界面近傍で組成変化を生じさせ又は超格子構
造を無秩序化するので、ステップ超格子が価電子帯エネ
ルギ準位の層厚方向に連続的に変化する波形又は直線形
のグレ−ディット構造の半導体混晶層を容易に作製する
ことができる。
【0063】そして、本発明の半導体デバイスによれ
ば、半導体混晶層が、上記本発明の半導体混晶層の製造
方法により形成されているので、グレ−ディット構造の
半導体混晶層における組成が高精度かつ安定した再現性
をもって得られる。
【0064】また、本発明の半導体発光素子によれば、
p型コンタクト層とp型クラッド層との間のp型半導体
混晶層が、上記本発明の半導体混晶層の製造方法により
形成されているので、ヘテロ障壁緩和層として組成が高
精度に制御されたp型半導体混晶層が得られ、p型コン
タクト層とp型クラッド層との間のヘテロ障壁を低減又
は解消し、動作電圧及び素子抵抗を低くして、良好な温
度特性と高い信頼性と共に、生産が容易な低コストな素
子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体混晶層の製造方法、及び半
導体デバイスと半導体発光素子の第1実施形態におい
て、赤色半導体レーザの立体構造を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型ヘテロ障壁緩和層の層構造を示す断面図であ
る。
【図3】 本発明の第1実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型ヘテロ障壁緩和層付近のバンドプロファイル
を示す模式図である。
【図4】 本発明の第1実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型チャープ超格子構造体の層構造を示す断面図
である。
【図5】 本発明の第1実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型チャープ超格子構造体の価電子帯のエネルギ
プロファイルを示すグラフである。
【図6】 本発明の第2実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型ヘテロ障壁緩和層の層構造を示す断面図であ
る。
【図7】 本発明の第2実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型ヘテロ障壁緩和層の価電子帯のエネルギプロ
ファイルを示すグラフである。
【図8】 本発明の第2実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型チャープ超格子構造体の層構造を示す断面図
である。
【図9】 本発明の第2実施形態における赤色半導体レ
ーザのp型チャープ超格子構造体の層構造を示す断面図
である。
【図10】 本発明の第3実施形態における赤色半導体
レーザのp型ヘテロ障壁緩和層の層構造を示す断面図で
ある。
【図11】 本発明の第3実施形態における赤色半導体
レーザのp型ステップ超格子構造体の層構造を示す断面
図である。
【図12】 本発明の第3実施形態における赤色半導体
レーザのp型ヘテロ障壁緩和層の価電子帯のエネルギプ
ロファイルを示すグラフである。
【図13】 本発明の第3実施形態における赤色半導体
レーザのp型ステップ超格子構造体の価電子帯のエネル
ギプロファイルを示すグラフである。
【図14】 本発明の第3実施形態における赤色半導体
レーザのドーパント濃度を下げたp型ヘテロ障壁緩和層
の価電子帯のエネルギプロファイルを示すグラフであ
る。
【図15】 従来型の半導体レ−ザと本発明の半導体レ
ーザとの電流−電圧曲線を示すグラフである。
【図16】 本発明の従来例における赤色半導体レ−ザ
において、電圧印加時のヘテロ障壁緩和層近傍のバンド
エネルギを示す模式図である。
【符号の説明】
1 Siドープn型GaAs基板 2 n−GaAsバッファ層 3 n−(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層 4 (Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層 5 歪多重量子井戸構造活性層 6 (Al0.5Ga0.50.5In0.5P光ガイド層 7 p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層 8 p−(Al0.2Ga0.80.5In0.5Pエッチングス
トッパ層 9 p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pクラッド層 10、600、1000、1200 p型ヘテロ障壁緩
和層 11 p−GaAsコンタクト層 12 n−GaAs電流ブロック層 13 p−GaAsコンタクト層 14 n電極 15 p電極 201 p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層 202 p−Inu1(Alw1Ga1-w1)1-u1As1-v1v1
グレ−ディット層 203 p−GaAs層 400、800、801、802 p型チャ−プ超格子
構造体 401、806 p−GaAs層(第1半導体層) 402 p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層(第2
半導体層) 601 p−(Alz Ga1-z0.5In0.5Pグレ−デ
ィット層 602 p−Ga0.51In0.49P無秩序層 603 p−InuGa1-uAs1-vvグレ−ディット層 803 p−(Al0.7Ga0.30.5In0.5P層(第2
半導体層) 804 p−Ga0.51In0.49P層(第1半導体層) 805 p−Ga0.51In0.49P層(第2半導体層) 1001、1201 p−(AlzGa1-z0.5In0.5
Pグレ−ディット層 1002、1202 p−GaInP層 1003、1203 p−Alu1Gau2In1-u2As
1-vvグレ−ディット層 1100 p型ステップ超格子構造体 1101 p−(Al0.3Ga0.70.5In0.5P層 1102 p−GaInP層 1103 p−Al0.4Ga0.6As層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1半導体層と該第1半導体層よりもバ
    ンドギャップの大きい第2半導体層とを複数層交互に組
    み合わせると共に第1半導体層の層厚を徐々に小さくす
    ると同時に第2半導体層の層厚を徐々に大きくしてチャ
    ープ超格子構造体を形成する工程と、 前記チャープ超格子構造体にp型又はn型のドーパント
    を添加する工程と、 前記ドーパントを添加する工程後に熱アニール処理を施
    して前記第1半導体層と前記第2半導体層とを構成する
    母体原子の相互拡散を促進させて超格子構造を無秩序化
    する工程とを備えたことを特徴とする半導体混晶層の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 価電子帯エネルギ準位が層厚方向に段階
    的に大きくなる複数の半導体層を積層してステップ超格
    子構造体を形成する工程と、 前記ステップ超格子構造体にp型又はn型のドーパント
    を添加する工程と、 前記ドーパントを添加する工程後に熱アニール処理を施
    して前記各半導体層を構成する母体原子の相互拡散を促
    進させて各半導体層界面近傍で組成変化を生じさせ又は
    超格子構造を無秩序化する工程とを備えたこと特徴とす
    る半導体混晶層の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体混晶層の製造方
    法において、 前記ドーパントを添加する工程での前記ドーパントの添
    加量又は前記熱アニール処理を施す工程での加熱時間及
    び温度の少なくとも一方を制御し、価電子帯エネルギ準
    位の層厚方向の分布を制御することを特徴とする半導体
    混晶層の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の半導
    体混晶層の製造方法において、 前記ドーパントを添加する工程は、前記チャープ超格子
    構造体又は前記ステップ超格子構造体の超格子界面およ
    びその近傍にその周囲より高濃度のド−ピングが施され
    ることを特徴とする半導体混晶層の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の半導
    体混晶層の製造方法において、 前記ドーパントを添加する工程は、p型のドーパントを
    5×1017cm-3から5×1019cm-3の範囲内で添加
    することを特徴とする半導体混晶層の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の半導体混晶層の製造方
    法において、 前記ドーパントを添加する工程は、少なくとも前記p型
    のドーパントとしてZnを1×1018cm-3から6×1
    18cm-3の範囲内で添加することを特徴とする半導体
    混晶層の製造方法。
  7. 【請求項7】 半導体混晶層を有する半導体デバイスで
    あって、 前記半導体混晶層が、請求項1から6のいずれかに記載
    の半導体混晶層の製造方法により形成されたことを特徴
    とする半導体デバイス。
  8. 【請求項8】 p型コンタクト層とp型クラッド層との
    間にp型の半導体混晶層を有する半導体発光素子であっ
    て、 前記半導体混晶層は、請求項1から6のいずれかに記載
    の半導体混晶層の製造方法により形成されたことを特徴
    とする半導体発光素子。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の半導体発光素子におい
    て、 前記p型コンタクト層から前記p型クラッド層にかけて
    層厚方向に価電子帯エネルギ準位が連続的に変化してい
    ることを特徴とする半導体発光素子。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載の半導体発光素
    子において、 前記半導体混晶層は、GaAs基板に格子整合するAl
    GaInAsP混晶層であることを特徴とする半導体発
    光素子。
  11. 【請求項11】 請求項8又は9に記載の半導体発光素
    子において、 前記半導体混晶層は、GaAs基板に格子整合するIn
    GaAsP混晶層とAlGaInP混晶層との2層を少
    なくとも有することを特徴とする半導体発光素子。
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