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JP2002008554A - 陰極線管用色選別機構及びカラー陰極線管 - Google Patents

陰極線管用色選別機構及びカラー陰極線管

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Publication number
JP2002008554A
JP2002008554A JP2000185023A JP2000185023A JP2002008554A JP 2002008554 A JP2002008554 A JP 2002008554A JP 2000185023 A JP2000185023 A JP 2000185023A JP 2000185023 A JP2000185023 A JP 2000185023A JP 2002008554 A JP2002008554 A JP 2002008554A
Authority
JP
Japan
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color selection
color
ray tube
cathode ray
members
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000185023A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahide Mima
隆英 三摩
Yoko Funahashi
容子 舟橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000185023A priority Critical patent/JP2002008554A/ja
Publication of JP2002008554A publication Critical patent/JP2002008554A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料コストの増大を抑制しつつ色選別機構の
軽量化を図ることができる陰極線管用色選別機構及びこ
の色選別機構を備えたカラー陰極線管を提供する。 【解決手段】 一対の支持部材2,3と一対の弾性賦与
部材4,5とからなるフレーム6上に色選別用電極薄板
10が架張されて成り、弾性賦与部材4,5が1枚の板
材から折り曲げてスリット7を有する断面中空状に形成
され、スリット7が色選別用電極薄板10側またはフレ
ーム6の内側に向けて配置された陰極線管用色選別機構
1を構成する。また、この色選別機構1を備えてカラー
陰極線管を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管用色選別
機構及び色選別機構を備えて成るカラー陰極線管に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管用の色選別機構として、
例えば図8に示すようなアパーチャグリルと称される色
選別機構51が知られている。この色選別機構51は、
一対の相対向する支持部材52,53と、この支持部材
52,53の両端間に差し渡されるようにして溶接され
た一対の弾性賦与部材54,55とからなる枠状の金属
フレーム56が設けられ、このフレーム56の相対向す
る支持部材52,53上間に一方向、即ち画面水平方向
(X方向)に沿って配列された多数のスリット状の電子
ビーム透過孔59を有するマスク部材、即ち色選別用電
極薄板60が架張されて成る。
【0003】フレーム56を構成する支持部材52,5
3は、断面がL字形の金属部材で形成される。この支持
部材52,53は、色選別機構51の色選別用電極薄板
60を保持する梁の役割を有する。また、弾性賦与部材
54,55は、充分なスプリング弾性を有する中空又は
中実の弓形の角材(金属部材)で形成される。この弾性
賦与部材54,55は、陰極線管の製造プロセスにおけ
る色選別用電極薄板60の塑性変形伸び及び陰極線管の
作動時における電子ビームの照射による色選別用電極薄
板60の一時的伸びを吸収する役割を有する。
【0004】色選別用電極薄板60は、例えばステンレ
ス材による金属薄板からなり、多数の細い帯状のグリッ
ド素体58を上記一方向に所定のピッチをもって配列
し、各隣り合うグリッド素体58間に画面垂直方向(Y
方向)に長いスリット状の電子ビーム通過孔59を形成
して構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大型の
カラー陰極線管用の色選別機構51では、フレーム56
の重量が著しく大きくなるために、材料コストも高くな
るという問題があった。そのため、カラー陰極線管の大
型化に伴い、色選別機構51の軽量化が求められてい
る。
【0006】ここで、弾性賦与部材54,55として
は、例えば図9に断面図を示すように中実部材や中空部
材が用いられる。中実部材例えば図9Aに示すムク棒
は、中空部材例えば図9Bに示す中空のパイプより材料
が安価であるが重く、中空のパイプは中実部材と同等の
強度を有していても軽量化ができるという利点を有する
が高価となる問題がある。また、図9Cに示す中空の角
形材は、中空のパイプよりも汎用性が低いために、さら
に高価となる。特に、大型陰極線管用の色選別機構51
では、フレーム56の重量が著しく大きくなるために、
材料コストも高くなるという問題があった。
【0007】さらに、弾性賦与部材54,55が中空で
あった場合、弾性賦与部材54,55と支持部材52,
53とを溶接することによってフレーム56を構成する
際に、溶接時に発生したガスが中空の弾性賦与部材5
4,55の内部に閉じこめられる。
【0008】一般に、陰極線管の内部は高真空が保たれ
ることが望ましい。このため、陰極線管の内部を真空に
する前に、弾性賦与部材54,55の内部に閉じこめら
れたガスを抜いておく必要がある。
【0009】この対策として、例えば弾性賦与部材5
4,55と支持部材52,53との接合部にガス抜き孔
を設けることが提案されている。しかし、この場合はガ
ス抜き孔を形成する工程が必要となり、さらにガス抜き
孔の構成によっては工程が煩雑となることがある。
【0010】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、材料コストの増大を抑制しつつ色選別機構のフ
レームの軽量化を図ることができる陰極線管用色選別機
構及びこの色選別機構を備えたカラー陰極線管を提供す
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の陰極線管用色選
別機構は、一対の支持部材と一対の弾性賦与部材とから
なるフレーム上に色選別用電極薄板が架張されて成り、
弾性賦与部材は1枚の板材から折り曲げてスリットを有
する断面中空状に形成され、スリットが色選別用電極薄
板側またはフレームの内側に向けて配置されたものであ
る。
【0012】本発明のカラー陰極線管は、一対の支持部
材と一対の弾性賦与部材とからなるフレーム上に色選別
用電極薄板が架張されて成り、弾性賦与部材は1枚の板
材から折り曲げてスリットを有する断面中空状に形成さ
れ、スリットが色選別用電極薄板側またはフレームの内
側に向けて配置された色選別機構を備えたものである。
【0013】上述の本発明の陰極線管用色選別機構の構
成によれば、弾性賦与部材が1枚の板材から折り曲げて
スリットを有する断面中空状に形成されたことにより、
中空にして弾性賦与部材を軽量化することができる。ま
た、スリットが色選別用電極薄板側またはフレームの内
側に向けて配置されたことにより、弾性賦与部材に他の
部品を溶接する場合に溶接強度等に影響しない。
【0014】上述の本発明のカラー陰極線管の構成によ
れば、弾性賦与部材が1枚の板材から折り曲げてスリッ
トを有する断面中空状に形成され、スリットが色選別用
電極薄板側またはフレームの内側に向けて配置された色
選別機構を備えたことにより、色選別機構の弾性賦与部
材の軽量化が図られ、これによりカラー陰極線管の軽量
化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、一対の支持部材と一対
の弾性賦与部材とからなるフレーム上に色選別用電極薄
板が架張されて成る陰極線管用色選別機構であって、弾
性賦与部材は1枚の板材から折り曲げてスリットを有す
る断面中空状に形成され、スリットが色選別用電極薄板
側またはフレームの内側に向けて配置された陰極線管用
色選別機構である。
【0016】本発明は、一対の支持部材と一対の弾性賦
与部材とからなるフレーム上に色選別用電極薄板が架張
されて成り、弾性賦与部材は1枚の板材から折り曲げて
スリットを有する断面中空状に形成され、スリットが色
選別用電極薄板側またはフレームの内側に向けて配置さ
れた色選別機構を備えたカラー陰極線管である。
【0017】図1に本発明の一実施の形態として、カラ
ー陰極線管用の色選別機構の概略構成図(斜視図)を示
す。この色選別機構1は、アパーチャグリルと称される
ものであり、一対の相対向する支持部材2,3と、この
支持部材2,3の両端間に差し渡されるようにして溶接
された一対の弾性賦与部材4,5とからなる枠状の金属
フレーム6が設けられ、このフレーム6の相対向する支
持部材2,3上間に一方向、即ち画面水平方向(X方
向)に沿って配列された多数のスリット状の電子ビーム
透過孔9を有するマスク部材、即ち色選別用電極薄板1
0が架張されて成る。
【0018】色選別用電極薄板10は、例えばステンレ
ス材による金属薄板からなり、多数の細い帯状のグリッ
ド素体8を上記一方向に所定のピッチをもって配列し、
各隣り合うグリッド素体8間に画面垂直方向(Y方向)
に長いスリット状の電子ビーム通過孔9を形成して構成
される。
【0019】そして、本実施の形態においては、特に色
選別機構1のフレーム6を構成する弾性賦与部材4,5
について、図中上側の面即ち色選別電極用薄板10側の
面に、スリット(開口部)7を有している。
【0020】弾性賦与部材4,5の斜視図を図2Aに示
し、断面図を図2Bに示す。この弾性賦与部材4,5
は、中空の四角形状の断面形状となっており、さらに上
述のように上面にスリット(開口部)7を有している。
この弾性賦与部材4,5は、1枚の板材例えば鋼板材か
らプレス成形等により折り曲げて中空の四角形状の断面
形状が形成され、折り曲げた部分の先端にスリット(開
口部)7が形成されている。
【0021】また、弾性賦与部材4,5は、その中央部
が平坦であり両端部が上方に曲げられた弓形となってい
る。また、支持部材2,3が取り付けられる両端部は、
垂直方向(Y方向)に開口されている。
【0022】このように弾性賦与部材4,5がスリット
(開口部)7を有する中空形状とされているため、弾性
賦与部材4,5の軽量化を図ることができる。また、弾
性賦与部材4,5にスリット(開口部)7を有している
ため、溶接時に内部にガスが閉じこめられることがな
い。
【0023】尚、弾性賦与部材4,5の平坦な中央部の
下側の面に、図示しないが、さらに温度補償部材(ST
C)を取り付けてもよい。温度補償部材には、弾性賦与
部材4,5より熱膨張率の大きい材料例えばSUS30
4が用いられる。温度補償部材を取り付けることによ
り、弾性賦与部材4,5がバイメタル構造となり、温度
が上昇すると、温度補償部材の方が伸びが大きいため、
弾性賦与部材4,5に取り付けられた支持部材2,3を
内側に押す応力を発生して、温度上昇による色選別用電
極薄板10の伸びに対して、この応力が反力となって色
選別用電極薄板10の伸びを抑制することができる。
【0024】尚、実際に本実施の形態の色選別機構1を
試作したところ、色選別用電極薄板10に、従来の図9
Cに示した中空四角形の弾性賦与部材を使用した場合と
同等の張力を与えることができ、なおかつ長期的な真空
特性も良好であった。
【0025】ここで、本実施の形態の上述の構成の色選
別機構1を備えたカラー陰極線管の概略構成図(一部内
部を示す斜視図)を図3に示す。このカラー陰極線管3
1は、陰極線管体の前面のパネル部31a内に蛍光面
(図示せず)が設けられ、この蛍光面に対向して所定の
間隔を有するように、上述の構成の色選別機構1が配置
されている。陰極線管体のネック部31c内に設けられ
た電子銃32より出射された電子ビームEBが、電子ビ
ーム透過孔9を通じて蛍光面に導かれる。陰極線管体の
パネル部31aとファンネル部31bとはそれぞれ例え
ばガラスによって形成され、これらが封止部33によっ
て接続されて陰極線管体が構成されている。
【0026】上述の構成の色選別機構1を備えて構成さ
れたことにより、色選別機構1のフレーム6の弾性賦与
部材4,5の軽量化が図られているため、カラー陰極線
管31の軽量化を図ることができる。従って、カラー陰
極線管が大型化しても、重量の増大を抑制することが可
能になる。
【0027】上述の本実施の形態によれば、弾性賦与部
材4,5が中空の四角形状に形成されていることによ
り、弾性賦与部材4,5の軽量化を図ることができる。
これにより、色選別機構1を備えたカラー陰極線管31
の軽量化を図ることができる。
【0028】色選別機構1のフレーム6の弾性賦与部材
4,5には様々な部品が溶接で取り付けられるため、開
口部7が特定の位置でないと不都合を生じる。本実施の
形態では、特に部品が溶接されない弾性賦与部材4,5
の色選別用電極薄板10側の面に、スリット(開口部)
7が形成されているため、部品の溶接に影響しない。
【0029】また、弾性賦与部材4,5に、二次加工さ
れたムク棒やパイプ(電縫管・シームレスパイプ管)を
使用しないため、弾性賦与部材4,5に、安価で汎用性
のある材料を使用することができ、材料コストの増大を
抑えつつ軽量化を図ることが可能である。
【0030】また、弾性賦与部材4,5は、1枚の板材
を折り曲げて形成されており、例えば鋼板材をプレス加
工により曲げて、容易に形成することが可能である。
【0031】また、弾性賦与部材4,5に図9B及び図
9Cに示したようなパイプを使用しないため、パイプの
内面からの発塵を除去するための洗浄工程を設ける必要
がない。即ち鋼材板を曲げて中空の四角形状とする前
に、予め塵を除去しておくことができる。
【0032】また、弾性賦与部材4,5にスリット(開
口部)7を有しているため、溶接時に内部にガスが閉じ
こめられることがない。従って、図9B及び図9Cに示
したパイプを使用した場合のように、ガス抜き用孔を設
ける必要がなくなる。これにより、ガス抜き用孔開け・
ガス抜きリークチェック・ピン打ち・ピン抜き・孔シー
ルの各工程を省略することができる。
【0033】そして、例えば断面四角形状の中空部材に
ついて、数種類の板厚のものを揃えておけば、電子ビー
ム透過孔9のサイズを変えるだけで全ての機種のカラー
陰極線管のフレーム6に対応可能となり、材料在庫の圧
縮ができる利点を有する。
【0034】続いて、本発明の他の実施の形態を説明す
る。図1及び図2に示した先の実施の形態においては、
弾性賦与部材4,5のスリット(開口部)7は、図1の
色選別機構1の色選別電極薄板10側(陰極線管の蛍光
面側)の面に形成されていた。これに対して、本実施の
形態では、弾性賦与部材のフレームの内側の面に、スリ
ット(開口部)を形成する。
【0035】図4に本発明の他の実施の形態として、色
選別機構の概略構成図(斜視図)を示す。この色選別機
構11では、特に弾性賦与部材14,15において、フ
レーム6の内側の面にスリット(開口部)7を形成して
いる。その他の構成は、図1に示した色選別機構1と同
様であるので、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0036】図4の色選別機構11について、その一方
の弾性賦与部材14の断面図を図5Aに、他方の弾性賦
与部材15の断面図を図5Bに示す。図5A及び図5B
に示すように、各弾性賦与部材14及び15において、
それぞれフレーム6の内側となる面にスリット(開口
部)7が形成されている。
【0037】これら弾性賦与部材14及び15の断面形
状を図5Cに示す。図2Bの場合と比較すると、スリッ
ト(開口部)7の位置が変わっているが、同様の形状を
有している。
【0038】また、本実施の形態の弾性賦与部材14及
び15において、図5Dに示す断面形状とすることも可
能である。図5Cでは断面形状が正方形に近い四角形状
であったが、この図5Dでは断面形状が縦横比の大きい
長方形となっている。具体的には、弾性賦与部材14,
15の上下方向即ち陰極線管の管軸方向(Z方向)の長
さLZよりも、弾性賦与部材14,15の横方向即ち陰
極線管の画面水平方向(X方向)の長さLXが大きくな
るようにしている。
【0039】この図5Dの場合には、通常用いられる略
正方形状と比較して断面二次モーメントが小さくなる
が、スリット(開口部)7のある側を短くしてスリット
(開口部)7のない側を長くしているため、強度を確保
しやすい利点を有する。
【0040】尚、実際に本実施の形態の色選別機構11
を試作したところ、色選別用電極薄板10により高い張
力を与えることができ、なおかつ長期的な真空特性も良
好であった。
【0041】本実施の形態の色選別機構11を備えて、
図5に示したカラー陰極線管31と同様にカラー陰極線
管を構成することができる。本実施の形態の色選別機構
11を備えて構成されることにより、色選別機構11の
フレーム6の弾性賦与部材14,15の軽量化が図られ
ているため、カラー陰極線管の軽量化を図ることがで
き、大型化しても重量の増大を抑制することができる。
【0042】上述の本実施の形態によれば、弾性賦与部
材14,15が中空の四角形状に形成されていることに
より、先の実施の形態と同様に、弾性賦与部材14,1
5の軽量化を図ることができる。これにより、色選別機
構11を備えたカラー陰極線管の軽量化を図ることがで
きる。
【0043】また、本実施の形態では、特に部品が溶接
されない弾性賦与部材14,15のフレーム6の内側の
面に、スリット(開口部)7が形成されているため、先
の実施の形態と同様に、部品の溶接に影響しない。
【0044】また、先の実施の形態と同様に、弾性賦与
部材14,15に、安価で汎用性のある材料を使用し
て、材料コストの増大を抑ることが可能である。さら
に、弾性賦与部材4,5を容易に形成することが可能で
あり、洗浄工程やガス抜き孔を設ける必要がない。材料
在庫の圧縮も可能である。
【0045】ここで、弾性賦与部材のさらに他の構成と
して、スリット(開口部)7付近を補強した構成を図6
に示す。図6Aに示す弾性賦与部材21は、スリット
(開口部)7付近に、スリット(開口部)7を境に内側
に折り返した部分21Aを有し、折り返して二重になっ
ていることにより、スリット(開口部)7付近の補強が
図られている。また、図6Bに示す弾性賦与部材22
は、スリット(開口部)7付近に、肉厚が厚い部分22
Aを有し、厚くなっていることにより、スリット(開口
部)7付近の補強が図られている。
【0046】このように、スリット(開口部)7付近を
補強することにより、弾性賦与部材の強度の向上が図ら
れる。さらに、例えば前述の実施の形態の弾性賦与部材
4,5または14,15において、弓形の曲線部を形成
するために直線状の中空部材を曲げる際に、スリット
(開口部)7の両側の部分が四角形状から内側や外側に
曲がることを効果的に抑制することができる。
【0047】また、スリット(開口部)7付近の強度が
増すため、フレーム6の機械的強度を向上させることが
できる。これにより、色選別用電極薄板10の張力を増
すことができる。その結果、色選別用電極薄板10の共
振周波数を増すことができるので、陰極線管の画質を向
上させることができる。
【0048】ここで、本発明のさらに他の実施の形態と
して、図4及び図5に示したスリット7をフレーム6の
内側に設けた弾性賦与部材14,15に対して、図6B
に示すスリット7付近を厚くした弾性賦与部材22を適
用して弾性賦与部材の強度を向上させ、色選別機構11
の強度の向上を図る。そして、強度の向上を図った本実
施の形態の色選別機構11と、図8に示した従来の色選
別機構51の場合とについて、色選別用電極薄板の共振
周波数を測定した。結果を図7に示す。図7において、
縦軸は色選別用電極薄板の共振周波数(Hz)、横軸は
画面中心を0としたX方向(画面の水平方向)の座標で
ある。曲線Iが従来の色選別機構51の場合であり、曲
線IIが図5の弾性賦与部材14,15の構成に図6Bの
弾性賦与部材22の構成を組み合わせた本実施の形態の
色選別機構11の場合を示す。
【0049】図7より、本実施の形態の色選別機構11
は、従来の色選別機構51より共振周波数が大きくなる
ことがわかる。
【0050】従って、本実施の形態の色選別機構11で
は、弾性賦与部材のスリット7付近の強度の向上を図る
ことにより、色選別用電極薄板10のグリッド素体8が
揺れにくくなり、この色選別機構11を備えてカラー陰
極線管を構成することにより良好な画質が得られる。
【0051】尚、上述の各実施の形態では、スリット
(開口部)7の両側の折り曲げ部は接触しておらず隙間
を有しているが、開口部の両側の折り曲げ部の一部或い
は全部が接触している構成としてもよい。いずれの場合
も色選別用電極薄板の張力に有為な差は見られない。
【0052】また、上述の各実施の形態では、色選別用
電極薄板10がスリット状の電子ビーム透過孔9を有す
るアパーチャグリルタイプの色選別機構1に本発明を適
用したが、その他の構成の色選別機構、例えば電子ビー
ム透過孔がスロット状や円形等の他の形状の場合におい
ても、本発明を適用して色選別機構の軽量化を図ること
が可能である。
【0053】本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
【0054】
【発明の効果】上述の本発明によれば、弾性賦与部材を
中空にして弾性賦与部材を軽量化することができる。こ
れにより、フレームを軽量化して、陰極線管用色選別機
構の軽量化を図ることができる。従って、本発明によ
り、軽量化された色選別機構を備えてカラー陰極線管の
軽量化を図ることができ、カラー陰極線管が大型化して
も重量の増大を抑制することが可能になる。また、軽量
化により、カラー陰極線管の耐衝撃特性の向上をも図る
ことができる。
【0055】また、弾性賦与部材に二次加工されたムク
棒やパイプ(電縫管・シームレスパイプ管)を使用しな
いため、安価な材料や汎用性のある材料を用いて材料コ
ストの増大を抑えることができる。従って、本発明によ
り、材料コストの増大を抑えつつ軽量化を図ることがで
きる。
【0056】そして、弾性賦与部材にパイプ等の中空材
を用いた場合に必要となる内部の洗浄工程等が不要とな
るため、製造工程の削減を図ることができる。
【0057】そして、弾性賦与部材について、数種類の
板厚を揃えておけば、全てのカラー陰極線管の機種に対
応可能となるため、材料在庫の圧縮ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の色選別機構の概略構成
図(斜視図)である。
【図2】図1の弾性賦与部材の概略構成図である。 A 斜視図である。 B 断面図である。
【図3】図1の色選別機構を備えたカラー陰極線管の概
略構成図(一部内部を示す斜視図)である。
【図4】本発明の他の実施の形態の色選別機構の概略構
成図(斜視図)である。
【図5】A、B 図4の色選別機構の弾性賦与部材の斜
視図である。 C 図4の色選別機構の弾性賦与部材の断面図である。 D 弾性賦与部材の断面の縦横比を変更した構成の断面
図である。
【図6】A、B 弾性賦与部材のスリット付近を補強し
た構成を示す断面図である。
【図7】従来の弾性賦与部材と本発明のさらに他の実施
の形態の弾性賦与部材とにおいて色選別用電極薄板の共
振周波数を比較した図である。
【図8】従来の陰極線管用色選別機構の概略構成図(斜
視図)である。
【図9】A〜C 従来の弾性賦与部材の断面図である。
【符号の説明】
1,11 色選別機構、2,3 支持部材、4,5,1
4,15,21,22弾性賦与部材、6 フレーム、7
スリット(開口部)、8 グリッド素体、9電子ビー
ム透過孔、10 色選別用電極薄板、31 カラー陰極
線管、32電子銃

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の支持部材と一対の弾性賦与部材と
    からなるフレーム上に色選別用電極薄板が架張されて成
    る陰極線管用色選別機構であって、 上記弾性賦与部材は、1枚の板材から折り曲げてスリッ
    トを有する断面中空状に形成され、 上記スリットが、上記色選別用電極薄板側または上記フ
    レームの内側に向けて配置されたことを特徴とする陰極
    線管用色選別機構。
  2. 【請求項2】 一対の支持部材と一対の弾性賦与部材と
    からなるフレーム上に色選別用電極薄板が架張されて成
    り、 上記弾性賦与部材は、1枚の板材から折り曲げてスリッ
    トを有する断面中空状に形成され、 上記スリットが、上記色選別用電極薄板側または上記フ
    レームの内側に向けて配置された色選別機構を備えたこ
    とを特徴とするカラー陰極線管。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100414493B1 (ko) * 2002-02-07 2004-01-07 엘지.필립스디스플레이(주) 칼라 음극선관용 마스크 프레임
WO2004021388A1 (en) * 2002-08-28 2004-03-11 Koninklijke Philips Electronics N.V. Frame section for a cathode ray tube
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KR101099832B1 (ko) 2007-01-30 2011-12-27 가부시끼가이샤 제이엠에스 터보식 혈액 펌프

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