JP2001526447A - 飛行時間型質量分析計及び線形イオントラップを含む装置におけるイオン分析法 - Google Patents
飛行時間型質量分析計及び線形イオントラップを含む装置におけるイオン分析法Info
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/26—Mass spectrometers or separator tubes
- H01J49/34—Dynamic spectrometers
- H01J49/42—Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
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- H01J49/422—Two-dimensional RF ion traps
- H01J49/4225—Multipole linear ion traps, e.g. quadrupoles, hexapoles
-
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- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
イオンの分析方法が、イオン源、線形RF四重極及び飛行時間型質量分析計を含む質量分析計装置において実行される。イオンはイオン源から生成され、線形RF四重極に送られる。線形RF四重極内にイオンを保持するために、線形RF四重極の両端に電圧が印加されて、線形RF四重極がイオントラップとして作動する。注目するイオンが線形RF四重極内で選択され、不要なイオンは排除される。次いで選択されたイオンは励起され中性ガスと衝突させられて、選択されたイオンの衝突誘起解離を生じ、よって飛行時間型質量分析計における分析のためのフラグメントイオンが形成される。次いで、選択されたイオン及びフラグメントイオンに飛行時間型質量分析計を通過させるために、線形RF四重極の一端の電圧が調節される。これにより、選択されたイオン及びフラグメントイオンのスペクトルを飛行時間型質量分析計から得ることができる。
Description
【0001】発明の分野 本発明は質量分析計に関し、さらに詳しくは飛行時間型質量分析計を含む装置
におけるイオン分析法に関する。
におけるイオン分析法に関する。
【0002】発明の背景 質量分析法の分野においては非常に多くの種類の分析計が開発され、さらに様
々な分析計素子が組み合わされてきた。よく知られた分析計の1つは四重極型質
量分析計であり、 MS/MS(2段タンデム質量分析)能力を与えるため、装置
に2つ以上の質量分析四重極段を備えることが知られている。以下に詳述するよ
うに、四重極段を飛行時間型質量分析計(TOF−MS)と組み合わせることも
知られている。TOF−MSはスキャン速度が大きく、質量範囲に制限がなく、
さらにレフレクトロンを用いれば、 分解能が10,000以上になるという利点
を有する。しかしTOF−MSでは通常、 MS/MS能力が得られない。3Dイ
オントラップ型質量分析計は比較的単純な装置でMS/MS分析を行うことがで きるが、レフレクトロンTOF−MSより一般に低い分解能で作動する。イオン
トラップ型質量分析計は、スキャン速度を非常に遅くしなければ、分解能を高め
ることができない。さらに、イオンを外部源から3Dイオントラップに送り込む
ことは困難であり、質量範囲も限られる。
々な分析計素子が組み合わされてきた。よく知られた分析計の1つは四重極型質
量分析計であり、 MS/MS(2段タンデム質量分析)能力を与えるため、装置
に2つ以上の質量分析四重極段を備えることが知られている。以下に詳述するよ
うに、四重極段を飛行時間型質量分析計(TOF−MS)と組み合わせることも
知られている。TOF−MSはスキャン速度が大きく、質量範囲に制限がなく、
さらにレフレクトロンを用いれば、 分解能が10,000以上になるという利点
を有する。しかしTOF−MSでは通常、 MS/MS能力が得られない。3Dイ
オントラップ型質量分析計は比較的単純な装置でMS/MS分析を行うことがで きるが、レフレクトロンTOF−MSより一般に低い分解能で作動する。イオン
トラップ型質量分析計は、スキャン速度を非常に遅くしなければ、分解能を高め
ることができない。さらに、イオンを外部源から3Dイオントラップに送り込む
ことは困難であり、質量範囲も限られる。
【0003】 本発明の発明者等の内の一人による1つの提案が米国特許第5,179,278
号に開示されている。この特許は、イオン源とイオントラップとの間のインター
フェースとしての、RF多重極型イオンガイドの使用を記述している。目的はイ
オントラップ型質量分析計のデューティーサイクルの改善である。しかし、MS
/MS能力を与えるために多重極装置自体を完全トラッピングモードで使用する ことについての特別な教示はなされていない。むしろ、教示されていることは多
重極装置内の空間の両端に選ばれた電圧を印加して、イオンを第2の端である流
出端から、第1の端である流入端に向けて反射させ、次いで第2の端の、流出端
に向けて再び反射させて戻すことにより、トラッピングを達成することである。
このためイオンは前記空間内に長時間保持され、これはイオントラップ型分析計
に先に与えられたイオン試料について分析がなされるのに十分な時間である。
号に開示されている。この特許は、イオン源とイオントラップとの間のインター
フェースとしての、RF多重極型イオンガイドの使用を記述している。目的はイ
オントラップ型質量分析計のデューティーサイクルの改善である。しかし、MS
/MS能力を与えるために多重極装置自体を完全トラッピングモードで使用する ことについての特別な教示はなされていない。むしろ、教示されていることは多
重極装置内の空間の両端に選ばれた電圧を印加して、イオンを第2の端である流
出端から、第1の端である流入端に向けて反射させ、次いで第2の端の、流出端
に向けて再び反射させて戻すことにより、トラッピングを達成することである。
このためイオンは前記空間内に長時間保持され、これはイオントラップ型分析計
に先に与えられたイオン試料について分析がなされるのに十分な時間である。
【0004】 米国特許第5,652,427号は、真空度が異なる多数の独立段を含むRF多
重極の使用を記述している。しかし、この構成は単にイオンを高圧力源から質量
分析計に移送することを目的としているにすぎない。いずれかの多重極段にイオ
ンをトラップすることについての教示もなければ、共鳴励起及び排出等によるM
S/MS能力についてのいかなる教示もない。
重極の使用を記述している。しかし、この構成は単にイオンを高圧力源から質量
分析計に移送することを目的としているにすぎない。いずれかの多重極段にイオ
ンをトラップすることについての教示もなければ、共鳴励起及び排出等によるM
S/MS能力についてのいかなる教示もない。
【0005】 米国特許第5,420,425号(バイアー(Bier)等;フィニガン・コーポレ
ーション(Finnigan Corporation)に譲渡)は、イオンを分析するための、イオ
ントラップ型質量分析計に関している。この質量分析計はイオンが占める容積を
拡大させるような形状の電極を有する。既定の質量−電荷比範囲内にあるイオン
をトラップするために四重極電場が与えられ、次いでトラップされたイオンの内
特定の質量をもつイオンが不安定になり、トラップチャンバの中心軸に対して直
角方向にチャンバを離れるように、この電場が変えられる。分析計を離れるイオ
ンは検出されて、イオンの質量−電荷比を示す信号を与える。この特許は、初め
に既定の質量−電荷比範囲内にあるイオンをチャンバに導入し、続いて電場を変
えて後の処理のためにいくつかのイオンだけを選択する方法を教示している。次
いで、残余イオンの生成物イオンをトラップできるように四重極電場が調節され
る。次いで、残余イオンは解離すなわち中性ガスと反応して上記の生成物イオン
を形成する。次いで四重極電場が再び変えられて、検出のために、質量−電荷比
が所望の範囲内にあるイオンが取り除かれる。イオンが飛行時間(TOF)型装
置で検出されるのではないことに注意すべきである。フィニガンの装置は半径方
向射出を用いているから、幅の広い空間分布及び速度分布を有するイオン流をつ
くりだすであろう。そのようなビームを扱って、TOF−MS分析器に導入する
ことは困難である。
ーション(Finnigan Corporation)に譲渡)は、イオンを分析するための、イオ
ントラップ型質量分析計に関している。この質量分析計はイオンが占める容積を
拡大させるような形状の電極を有する。既定の質量−電荷比範囲内にあるイオン
をトラップするために四重極電場が与えられ、次いでトラップされたイオンの内
特定の質量をもつイオンが不安定になり、トラップチャンバの中心軸に対して直
角方向にチャンバを離れるように、この電場が変えられる。分析計を離れるイオ
ンは検出されて、イオンの質量−電荷比を示す信号を与える。この特許は、初め
に既定の質量−電荷比範囲内にあるイオンをチャンバに導入し、続いて電場を変
えて後の処理のためにいくつかのイオンだけを選択する方法を教示している。次
いで、残余イオンの生成物イオンをトラップできるように四重極電場が調節され
る。次いで、残余イオンは解離すなわち中性ガスと反応して上記の生成物イオン
を形成する。次いで四重極電場が再び変えられて、検出のために、質量−電荷比
が所望の範囲内にあるイオンが取り除かれる。イオンが飛行時間(TOF)型装
置で検出されるのではないことに注意すべきである。フィニガンの装置は半径方
向射出を用いているから、幅の広い空間分布及び速度分布を有するイオン流をつ
くりだすであろう。そのようなビームを扱って、TOF−MS分析器に導入する
ことは困難である。
【0006】 ほどほどの高圧力で作動する線形RF四重極を用いてエレクトロスプレー源と
TOF−MSとのインターフェースをとることを示した研究者等もいる(例えば
、1996年5月12〜16日に米国オレゴン州ポートランド(Portland)で開
催された質量分析法及び関連トピックスに関する第44回ASMS会議における
チェルヌシェビッチ(Chernushevich)等の発表を参照されたい)。また四重極 の代わりに、六重極及び八重極型イオンガイドを用いた研究者等もいる。六重極
及び八重極電場においては、 m/zの異なるイオンは通常、運動周波数が明確に
定められず、よって、四重極を用いることの大きな利点である、選択されたイオ
ンの共鳴励起すなわち射出が不可能である。
TOF−MSとのインターフェースをとることを示した研究者等もいる(例えば
、1996年5月12〜16日に米国オレゴン州ポートランド(Portland)で開
催された質量分析法及び関連トピックスに関する第44回ASMS会議における
チェルヌシェビッチ(Chernushevich)等の発表を参照されたい)。また四重極 の代わりに、六重極及び八重極型イオンガイドを用いた研究者等もいる。六重極
及び八重極電場においては、 m/zの異なるイオンは通常、運動周波数が明確に
定められず、よって、四重極を用いることの大きな利点である、選択されたイオ
ンの共鳴励起すなわち射出が不可能である。
【0007】 イオン源とTOF−MSとの間のインターフェースとして3Dイオントラップ
を用いることも知られている(エス・エム・マイケル(S. M. Michael)等;“レ
ビュー・オブ・サイエンティフィック・インスツルメンツ”誌,第63巻(19
92年),4277〜4284ページ:及び、パーブズ(Purves)及びリー(Li
);“ジャーナル・オブ・マイクロカラム・セパレーションズ”誌,第7巻(1 995年),第6号,603ページ)。3DイオントラップはMS/MS能力を 備えることができる(キアン(Qian)及びラブマン(Lubman);“ラピッドコミ
ュニケーションズ・イン・マススペクトロメトリー”誌,第10巻(1996年
),1079ページ)。3次元イオントラップの使用には多くの欠点がある。第
1に、イオン注入効率が2次元四重極による効率の大きくとも10分の1である
。第2に、3次元トラップにおいてはイオン蓄積容積が小さく、よって、空間電
荷問題がないとしても、比較的少数のイオンしか蓄積できず、このため、3次元
トラップでは濃度のダイナミックレンジが制限される。
を用いることも知られている(エス・エム・マイケル(S. M. Michael)等;“レ
ビュー・オブ・サイエンティフィック・インスツルメンツ”誌,第63巻(19
92年),4277〜4284ページ:及び、パーブズ(Purves)及びリー(Li
);“ジャーナル・オブ・マイクロカラム・セパレーションズ”誌,第7巻(1 995年),第6号,603ページ)。3DイオントラップはMS/MS能力を 備えることができる(キアン(Qian)及びラブマン(Lubman);“ラピッドコミ
ュニケーションズ・イン・マススペクトロメトリー”誌,第10巻(1996年
),1079ページ)。3次元イオントラップの使用には多くの欠点がある。第
1に、イオン注入効率が2次元四重極による効率の大きくとも10分の1である
。第2に、3次元トラップにおいてはイオン蓄積容積が小さく、よって、空間電
荷問題がないとしても、比較的少数のイオンしか蓄積できず、このため、3次元
トラップでは濃度のダイナミックレンジが制限される。
【0008】 2つの独立した多重極に加えてTOF質量分析計を用いる関連手法が提案され
ている(エイチ・アール・モリス(H. R. Morris)等;“ラピッドコミュニケー
ションズ・イン・マススペクトロメトリー”誌,第10巻(1996年),88
9ページ)。ここでは、 ある与えられたm/zにあるイオンの選択が従来通り第
1の四重極型マスフィルタにより行われる。選択されたイオンは次いでRFのみ
が印加された六重極に通され、中性ガスとの衝突により解離される。得られたイ
オンは次いで、生成物イオンのスペクトルを得るために、TOF−MSに通され
る。さらに、第1の質量分析四重極及び第2のRFのみが印加される四重極をも
つシステムが説明されている(チェブチェンコ(Chevchenko);“ラピッドコミ
ュニケーションズ・イン・マススペクトロメトリー”誌,第11巻(1997年
),1015〜1024ページ)。上記2つのシステムはいずれも比較的複雑で
費用もかかり、感度を低下させがちな多段構成をとっている。
ている(エイチ・アール・モリス(H. R. Morris)等;“ラピッドコミュニケー
ションズ・イン・マススペクトロメトリー”誌,第10巻(1996年),88
9ページ)。ここでは、 ある与えられたm/zにあるイオンの選択が従来通り第
1の四重極型マスフィルタにより行われる。選択されたイオンは次いでRFのみ
が印加された六重極に通され、中性ガスとの衝突により解離される。得られたイ
オンは次いで、生成物イオンのスペクトルを得るために、TOF−MSに通され
る。さらに、第1の質量分析四重極及び第2のRFのみが印加される四重極をも
つシステムが説明されている(チェブチェンコ(Chevchenko);“ラピッドコミ
ュニケーションズ・イン・マススペクトロメトリー”誌,第11巻(1997年
),1015〜1024ページ)。上記2つのシステムはいずれも比較的複雑で
費用もかかり、感度を低下させがちな多段構成をとっている。
【0009】 最後に、より最近の提案が“真飛行時間型質量分析法と結合された分子イオン
リアクターにおける選択イオンの分解のための新技法”と題する論文(エイ・ド
ドノフ(A. Dodonov)等;“ラピッドコミュニケーションズ・イン・マススペク
トロメトリー”誌,第11巻(1997年),1649〜1656ページ)に見
られる。この論文は、事実上、前もって選択されたイオンについて行われた限定
的実験結果を示す。すなわち、実験はただ1種の化合物でしか行われていない。
選択段階を実行するための装置を使用することについての特別な教示はない。イ
オン解離の2つのモードが開示されている。第1のモードにおいては、親イオン
及びフラグメントイオンの運動は安定であるように選ばれ、RF電場がこれらの
イオンを四重極軸のまわりで強制的に振動させる。同時に、イオンを加速するた
めにDC電圧が装置の軸に沿って印加され、このDC電場強度がイオンの衝突誘
起フラグメンテーションを制御する。上記目的のため、四重極は1ミリバール(
100Pa)程度の圧力のガスで満たされる。質量−電荷比の選択は行われず、
存在するイオンは全て上記のDC電場により加速される。親イオンの質量−電荷
比よりm/zが大きいフラグメントイオンも小さいフラグメントイオンも分析の ためにTOF質量分析器に輸送することができる。印加された電場はフラグメン
トイオンを加速して、さらにフラグメンテーションさせることもあるが、このフ
ラグメンテーションは電場強度を制御してある程度制限することができることに
注意されたい。それでも、印加された軸方向電場が様々な種類のイオンを弁別す
ることはない。
リアクターにおける選択イオンの分解のための新技法”と題する論文(エイ・ド
ドノフ(A. Dodonov)等;“ラピッドコミュニケーションズ・イン・マススペク
トロメトリー”誌,第11巻(1997年),1649〜1656ページ)に見
られる。この論文は、事実上、前もって選択されたイオンについて行われた限定
的実験結果を示す。すなわち、実験はただ1種の化合物でしか行われていない。
選択段階を実行するための装置を使用することについての特別な教示はない。イ
オン解離の2つのモードが開示されている。第1のモードにおいては、親イオン
及びフラグメントイオンの運動は安定であるように選ばれ、RF電場がこれらの
イオンを四重極軸のまわりで強制的に振動させる。同時に、イオンを加速するた
めにDC電圧が装置の軸に沿って印加され、このDC電場強度がイオンの衝突誘
起フラグメンテーションを制御する。上記目的のため、四重極は1ミリバール(
100Pa)程度の圧力のガスで満たされる。質量−電荷比の選択は行われず、
存在するイオンは全て上記のDC電場により加速される。親イオンの質量−電荷
比よりm/zが大きいフラグメントイオンも小さいフラグメントイオンも分析の ためにTOF質量分析器に輸送することができる。印加された電場はフラグメン
トイオンを加速して、さらにフラグメンテーションさせることもあるが、このフ
ラグメンテーションは電場強度を制御してある程度制限することができることに
注意されたい。それでも、印加された軸方向電場が様々な種類のイオンを弁別す
ることはない。
【0010】 第2のモードにおいては、安定なイオン運動の限界に近くに所望のイオンがあ
るような、 マシュウパラメータq=0.9となる、振幅及び周波数を有するよう
に選ばれたRF電場で四重極内にイオンを閉じ込めることにより、イオンがフラ
グメンテーションさせられる。これにより親イオンの速度が高められ、よって衝
突“加熱”及び親イオンのフラグメンテーションが生じる。したがって、 前駆 体すなわち親イオンのm/z比より大きな質量−電荷比をもつイオンのみが四重 極内で安定であり、これらのイオンのみが検出器、すなわちTOF−MSに輸送
される。親イオンの質量−電荷比よりm/z比が小さいイオンは、 そのようなイ
オンの運動の不安定性のために排除される。多価イオンについては、フラグメン
トイオンのいくつかでは電荷がより少なく、したがってより大きな質量−電荷比
を有するから、上記のことは厳しい制限とはならないが、一価イオンについては
そのフラグメントは全く検出されないであろう。
るような、 マシュウパラメータq=0.9となる、振幅及び周波数を有するよう
に選ばれたRF電場で四重極内にイオンを閉じ込めることにより、イオンがフラ
グメンテーションさせられる。これにより親イオンの速度が高められ、よって衝
突“加熱”及び親イオンのフラグメンテーションが生じる。したがって、 前駆 体すなわち親イオンのm/z比より大きな質量−電荷比をもつイオンのみが四重 極内で安定であり、これらのイオンのみが検出器、すなわちTOF−MSに輸送
される。親イオンの質量−電荷比よりm/z比が小さいイオンは、 そのようなイ
オンの運動の不安定性のために排除される。多価イオンについては、フラグメン
トイオンのいくつかでは電荷がより少なく、したがってより大きな質量−電荷比
を有するから、上記のことは厳しい制限とはならないが、一価イオンについては
そのフラグメントは全く検出されないであろう。
【0011】 両モデルの欠点は、四重極内の全イオンが同時に励起されて解離するというこ
とである。2種の化合物が存在すれば、それらはいずれもフラグメンテーション
し、一般にどのフラグメントがどちらの前駆体から生じたものかを知ることは不
可能である。
とである。2種の化合物が存在すれば、それらはいずれもフラグメンテーション
し、一般にどのフラグメントがどちらの前駆体から生じたものかを知ることは不
可能である。
【0012】発明の概要 本発明は、線形四重極、またはその他の多重極をTOF−MSと組み合わせる
ことにより、タンデム型質量分析計の能力を得ることができる比較的単純な装置
を実現した。四重極、またはその他の多重極はイオントラップとして作動し、イ
オンはそのイオンとは質量の違うイオンの共鳴射出によるかあるいはその他の方
法で選択される。単離されたイオンは次いで、四重極またはその他の多重極内で
励起され、衝突誘起解離すなわちフラグメンテーションを受けさせられる。
ことにより、タンデム型質量分析計の能力を得ることができる比較的単純な装置
を実現した。四重極、またはその他の多重極はイオントラップとして作動し、イ
オンはそのイオンとは質量の違うイオンの共鳴射出によるかあるいはその他の方
法で選択される。単離されたイオンは次いで、四重極またはその他の多重極内で
励起され、衝突誘起解離すなわちフラグメンテーションを受けさせられる。
【0013】 本発明に従えば、イオン源、線形RF四重極及び飛行時間型質量分析計を含む
質量分析計装置におけるイオン分析法が提供され、この方法は: (1)イオン源からイオンを生成し、このイオンを線形RF四重極に送り込む
工程; (2)線形RF四重極の両端に電圧を印加し、線形RF四重極をイオントラッ
プとして作動させる工程; (3)線形RF四重極内の注目するイオンを選択し、不要なイオンを排除する
工程; (4)イオンを励起し、このイオンを中性ガスと衝突させて、イオンの衝突誘
起解離を生じさせ、よって飛行時間型質量分析計における分析のためのフラグメ
ントイオンを形成する工程; (5)線形RF四重極の一端の電圧を調節して選択されたイオン及びフラグメ
ントイオンに飛行時間型質量分析計を通過させる工程;及び (6)選択されたイオン及びフラグメントイオンの飛行時間型質量分析計にお
けるスペクトルを得る工程; を含む。
質量分析計装置におけるイオン分析法が提供され、この方法は: (1)イオン源からイオンを生成し、このイオンを線形RF四重極に送り込む
工程; (2)線形RF四重極の両端に電圧を印加し、線形RF四重極をイオントラッ
プとして作動させる工程; (3)線形RF四重極内の注目するイオンを選択し、不要なイオンを排除する
工程; (4)イオンを励起し、このイオンを中性ガスと衝突させて、イオンの衝突誘
起解離を生じさせ、よって飛行時間型質量分析計における分析のためのフラグメ
ントイオンを形成する工程; (5)線形RF四重極の一端の電圧を調節して選択されたイオン及びフラグメ
ントイオンに飛行時間型質量分析計を通過させる工程;及び (6)選択されたイオン及びフラグメントイオンの飛行時間型質量分析計にお
けるスペクトルを得る工程; を含む。
【0014】 特定のイオンに対して明確に定められた安定化パラメータ及び励起周波数を本
来的に有する装置として、四重極型装置を用いることが好ましい。x方向及びy
方向の運動が分離され、いずれをも良好な選択度で励起できる。しかし、いくつ
かの用途では、六重極または八重極のようなほかの2D多重極形式を用いること
が望ましいかまたは可能である。そのような装置を低RF電圧で作動させると、
イオン運動は(“アドバンセズ・イン・ケミカルフィジックス”誌,第82巻(
1992年),1〜176ページでジャーリッチ(Gerlich)により述べられて いるように)周波数が明確に定められた調和運動に近い。線形RF四重極または
多重極はただ1つの四重極または多重極を含むことができるか、あるいは二組の
四重極または多重極ロッドをタンデム型に備えることができることにも留意すべ
きである。
来的に有する装置として、四重極型装置を用いることが好ましい。x方向及びy
方向の運動が分離され、いずれをも良好な選択度で励起できる。しかし、いくつ
かの用途では、六重極または八重極のようなほかの2D多重極形式を用いること
が望ましいかまたは可能である。そのような装置を低RF電圧で作動させると、
イオン運動は(“アドバンセズ・イン・ケミカルフィジックス”誌,第82巻(
1992年),1〜176ページでジャーリッチ(Gerlich)により述べられて いるように)周波数が明確に定められた調和運動に近い。線形RF四重極または
多重極はただ1つの四重極または多重極を含むことができるか、あるいは二組の
四重極または多重極ロッドをタンデム型に備えることができることにも留意すべ
きである。
【0015】 本発明の別の態様は、MSn(n段タンデム質量分析)を行うために、線形R
F四重極を多重質量分析ステップの実行に用い得ることである。すなわち本方法
は、前記工程(4)の後に、線形RF四重極内で1つ以上のフラグメントイオン
を単離して励起し、前記1つ以上のフラグメントイオンの衝突誘起解離を生じさ
せてさらにフラグメンテーションされたイオンを形成する、追加工程を含めるこ
とができる。さらに、本方法は線形RF四重極内に1つ以上のフラグメントイオ
ンの多重単離−励起サイクルを含むことができ、ここでそれぞれのサイクルには
前サイクルで形成されたフラグメントイオンの少なくとも1つ以上を単離し励起
してさらにフラグメンテーションされたイオンを形成することが含まれる。それ
ぞれのサイクルにおいてフラグメントイオン及び選択されたイオンは全て励起さ
れて、衝突誘起解離をおこすことができる。
F四重極を多重質量分析ステップの実行に用い得ることである。すなわち本方法
は、前記工程(4)の後に、線形RF四重極内で1つ以上のフラグメントイオン
を単離して励起し、前記1つ以上のフラグメントイオンの衝突誘起解離を生じさ
せてさらにフラグメンテーションされたイオンを形成する、追加工程を含めるこ
とができる。さらに、本方法は線形RF四重極内に1つ以上のフラグメントイオ
ンの多重単離−励起サイクルを含むことができ、ここでそれぞれのサイクルには
前サイクルで形成されたフラグメントイオンの少なくとも1つ以上を単離し励起
してさらにフラグメンテーションされたイオンを形成することが含まれる。それ
ぞれのサイクルにおいてフラグメントイオン及び選択されたイオンは全て励起さ
れて、衝突誘起解離をおこすことができる。
【0016】 選択されたイオン及び/またはフラグメントイオンは:(i)特定の永年周波 数における共鳴励起による選択されたイオンの励起;及び(ii)選択されたイオ
ンの衝突誘起解離をおこさせるための広帯域励起波形の印加;の内の1つにより
励起することができる。
ンの衝突誘起解離をおこさせるための広帯域励起波形の印加;の内の1つにより
励起することができる。
【0017】 本発明のさらに別の態様は、1つ以上の線形RF四重極、またはその他の多重
極、及び飛行時間型質量分析計が組み込まれ、本発明の方法の実行に適合された
装置を提供する。
極、及び飛行時間型質量分析計が組み込まれ、本発明の方法の実行に適合された
装置を提供する。
【0018】好ましい実施の形態の詳細な説明 本発明をより一層理解し、本発明がいかにして実行に移されるかをより明確に
示すために、例として、添付図面を参照する。
示すために、例として、添付図面を参照する。
【0019】 図1を参照すると、エレクトロスプレー源が2で示される。EI(電子イオン
化),CI(化学イオン化)、レーザ脱離等のような、適当ないかなるイオン源
も用い得ることは当然である。エレクトロスプレー源2からのイオンはオリフィ
ス4を通過する。加熱されていてよい、溶媒の蒸発を促進するための窒素ガスが
図に示されるように供給される。イオンは次いで、所望の低圧力を保つために、
ロータリーポンプに接続されたチャンバ5に送られる。次にスキマー6が、それ
を通して所望のイオンが第1のRF四重極8に送られる、オリフィスを提供する
。この四重極8はRF及びDC電圧供給のための通常の接続を、既知の方法で、
備えた四重極ロッドのセットを含む。四重極8は、広い範囲の質量−電荷比のイ
オンを通過させるために、RFのみが印加されるモードで作動する。簡潔にする
ために、電気的接続の詳細及び電源は省略する。
化),CI(化学イオン化)、レーザ脱離等のような、適当ないかなるイオン源
も用い得ることは当然である。エレクトロスプレー源2からのイオンはオリフィ
ス4を通過する。加熱されていてよい、溶媒の蒸発を促進するための窒素ガスが
図に示されるように供給される。イオンは次いで、所望の低圧力を保つために、
ロータリーポンプに接続されたチャンバ5に送られる。次にスキマー6が、それ
を通して所望のイオンが第1のRF四重極8に送られる、オリフィスを提供する
。この四重極8はRF及びDC電圧供給のための通常の接続を、既知の方法で、
備えた四重極ロッドのセットを含む。四重極8は、広い範囲の質量−電荷比のイ
オンを通過させるために、RFのみが印加されるモードで作動する。簡潔にする
ために、電気的接続の詳細及び電源は省略する。
【0020】 入射レンズ10が第1の四重極8を第2のRF四重極12から隔てているが、
2つのチャンバを異なる圧力で用い得るとはいえ、2つの四重極8,12は実質
的に単一のチャンバ内にあるから、レンズ10が2つのチャンバを分離している
のではないことに注意されたい。第2のRF四重極12もRFのみが印加される
モードで作動する。図の11で示されるように、圧力を、例えば約1〜10ミリ
トル(約0.133〜1.33Pa)に保つために、ターボポンプへの接続部が設
けられている。図に示されるように、第1の四重極8は第2の四重極12より短
い。例えば、第1の四重極8の長さを5cmとし、第2の四重極12の長さを2
0cmとすることができる。すなわち、複数の四重極が同じ長さである必要はな
い。
2つのチャンバを異なる圧力で用い得るとはいえ、2つの四重極8,12は実質
的に単一のチャンバ内にあるから、レンズ10が2つのチャンバを分離している
のではないことに注意されたい。第2のRF四重極12もRFのみが印加される
モードで作動する。図の11で示されるように、圧力を、例えば約1〜10ミリ
トル(約0.133〜1.33Pa)に保つために、ターボポンプへの接続部が設
けられている。図に示されるように、第1の四重極8は第2の四重極12より短
い。例えば、第1の四重極8の長さを5cmとし、第2の四重極12の長さを2
0cmとすることができる。すなわち、複数の四重極が同じ長さである必要はな
い。
【0021】 第2の四重極12の射出部には射出アパーチャ14があり、続いて、イオンビ
ームを制御して、イオンビームを飛行時間型質量分析計(TOF−MS)20の
ソース領域18に確実に進ませるための、一連の後方レンズすなわち電極16が
ある。
ームを制御して、イオンビームを飛行時間型質量分析計(TOF−MS)20の
ソース領域18に確実に進ませるための、一連の後方レンズすなわち電極16が
ある。
【0022】 ここで、飛行時間型質量分析計20は四重極8,12の軸に対して直角方向に
示されている。TOF−MS20を四重極8,12に関して同じ軸上に配置する
ことも同等にできることは当然である。TOF−MSを所望の真空度までポンプ
で引くことができるように、既知の方法で、接続部22が設けられている。
示されている。TOF−MS20を四重極8,12に関して同じ軸上に配置する
ことも同等にできることは当然である。TOF−MSを所望の真空度までポンプ
で引くことができるように、既知の方法で、接続部22が設けられている。
【0023】 使用時には、四重極8,12の入射部及び射出部の電圧がイオンを連続的に通
過させるように設定されていれば、TOF−MS20を従来通りに作動させるこ
とによりエレクトロスプレー源2からのイオンの質量スペクトルが得られる。イ
オンを収集し、イオンの飛行時間が測定されてこれらのイオンのスペクトルを与
える、TOF−MSを通って進むイオンパルスを供給するために、既知の方法で
、TOF−MS20のソース領域18の電極が作動させられる。
過させるように設定されていれば、TOF−MS20を従来通りに作動させるこ
とによりエレクトロスプレー源2からのイオンの質量スペクトルが得られる。イ
オンを収集し、イオンの飛行時間が測定されてこれらのイオンのスペクトルを与
える、TOF−MSを通って進むイオンパルスを供給するために、既知の方法で
、TOF−MS20のソース領域18の電極が作動させられる。
【0024】 ここで、本発明に従えば第1及び第2の四重極8,12の1つまたは両方の入
射部及び射出部に阻止電圧を印加することができる。この阻止電圧はイオンをそ
れぞれの四重極内にトラップするためにはたらく。次いで、トラップされたイオ
ンの内不要なイオンをそのイオンの永年周波数における共鳴励起により排除する
ことができる。また、 ただ1つのm/z値をもつイオンをトラップし、SWIF
T波形として知られるフィルタリングされた雑音電場を用いてその他のイオンを
全て排除することにより、単離することもできる。SWIFT波形は実質的に、
注目するイオンの永年周波数に該当する周波数にノッチまたはギャップをもつ雑
音波形である。次いで単離されたイオンを励起し、中性ガスとの衝突により解離
することができる。数多くの励起、衝突及びフラグメンテーションを生じさせる
方法がある。次いで、第2の四重極12とTOF−MS20との間の電極14に
かかるトラップ電圧を下げることにより、生じたイオンフラグメントをTOF−
MS20内に追いやる、すなわち移送することができる。イオンはTOF−MS
20のソース領域に入り、フラグメントイオンの質量スペクトルが得られる。
射部及び射出部に阻止電圧を印加することができる。この阻止電圧はイオンをそ
れぞれの四重極内にトラップするためにはたらく。次いで、トラップされたイオ
ンの内不要なイオンをそのイオンの永年周波数における共鳴励起により排除する
ことができる。また、 ただ1つのm/z値をもつイオンをトラップし、SWIF
T波形として知られるフィルタリングされた雑音電場を用いてその他のイオンを
全て排除することにより、単離することもできる。SWIFT波形は実質的に、
注目するイオンの永年周波数に該当する周波数にノッチまたはギャップをもつ雑
音波形である。次いで単離されたイオンを励起し、中性ガスとの衝突により解離
することができる。数多くの励起、衝突及びフラグメンテーションを生じさせる
方法がある。次いで、第2の四重極12とTOF−MS20との間の電極14に
かかるトラップ電圧を下げることにより、生じたイオンフラグメントをTOF−
MS20内に追いやる、すなわち移送することができる。イオンはTOF−MS
20のソース領域に入り、フラグメントイオンの質量スペクトルが得られる。
【0025】 イオンは、もち得る熱エネルギーに近いエネルギーをもって、第2の四重極1
2からTOF−MSのソース領域18に入ることができる。あるいは、イオンを
(1996年5月12〜16日に米国オレゴン州ポートランド(Portland)で開
催された質量分析法及び関連トピックスに関する第44回ASMS会議において
ビー・トムソン(B. Thomson)等により述べられたように)第2のRF四重極1
2に適当な軸方向電場を設定することによりソース領域18に向けて加速するこ
ともできる。熱イオンではTOF−MSのソース領域への移送に通常数10ミリ
秒程度の時間がかかるが、TOF−MSへのイオンの加速には移送時間を約1ミ
リ秒まで短縮できるという利点がある。
2からTOF−MSのソース領域18に入ることができる。あるいは、イオンを
(1996年5月12〜16日に米国オレゴン州ポートランド(Portland)で開
催された質量分析法及び関連トピックスに関する第44回ASMS会議において
ビー・トムソン(B. Thomson)等により述べられたように)第2のRF四重極1
2に適当な軸方向電場を設定することによりソース領域18に向けて加速するこ
ともできる。熱イオンではTOF−MSのソース領域への移送に通常数10ミリ
秒程度の時間がかかるが、TOF−MSへのイオンの加速には移送時間を約1ミ
リ秒まで短縮できるという利点がある。
【0026】 例えば、ICP−MS(誘導結合プラズマ型質量分析法)においては、高強度
Ar+イオンが問題を生じ、検出器を事実上役立たなくし得る。これを克服する
ために、イオン源2からのイオン試料を第1の四重極8に通すことができる。第
1の四重極8においては、スキマー6とレンズ10に電圧を印加することができ
、Ar+イオンの共鳴周波数で印加された電場がイオン試料からAr+イオンを
実効的に排除する。次いで、レンズ10にかかる電圧を調節して第2の四重極1
2にイオン試料を進ませることができる。第2の四重極12においては、注目す
るイオンをさらに単離するためにフィルタリングされた雑音電場すなわちSWI
FT波形を与えることができる。次いでアパーチャ14及びレンズ16の電圧を
調節して、所望のイオンをTOF−MS20に進ませる。
Ar+イオンが問題を生じ、検出器を事実上役立たなくし得る。これを克服する
ために、イオン源2からのイオン試料を第1の四重極8に通すことができる。第
1の四重極8においては、スキマー6とレンズ10に電圧を印加することができ
、Ar+イオンの共鳴周波数で印加された電場がイオン試料からAr+イオンを
実効的に排除する。次いで、レンズ10にかかる電圧を調節して第2の四重極1
2にイオン試料を進ませることができる。第2の四重極12においては、注目す
るイオンをさらに単離するためにフィルタリングされた雑音電場すなわちSWI
FT波形を与えることができる。次いでアパーチャ14及びレンズ16の電圧を
調節して、所望のイオンをTOF−MS20に進ませる。
【図1】 本発明の好ましい実施の形態を示す略図である
2 エレクトロスプレー源 4 オリフィス 5 チャンバ 6 スキマー 8,12 RF四重極 10 入射レンズ 14 射出アパーチャ 16 後方レンズ 18 ソース領域 20 飛行時間型質量分析器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 キャンプベル,ジェニファー エム アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02143 サマーヴィル フランセスカ ス トリート 37 アパートメント 1 (72)発明者 コリングズ,ブルース エイ カナダ国 ヴィー5エイ 2エス7 ブリ ティッシュ コロンビア バーナビー ベ インブリッジ アヴェニュー 2709 Fターム(参考) 5C038 JJ02 JJ06 JJ07 JJ11
Claims (15)
- 【請求項1】 イオン源、線形RF四重極及び飛行時間型質量分析計を含む
質量分析計装置におけるイオン分析方法において、前記方法が: (1) 前記イオン源からイオンを生成し、前記イオンを前記線形RF四重極
に送り込む工程; (2) 前記線形RF四重極の両端に電圧を印加し、前記線形RF四重極をイ
オントラップとして作動させる工程; (3) 注目するイオンを前記線形RF四重極において選択し、不要なイオン
を排除する工程; (4) 前記選択されたイオンを励起し、前記イオンを中性ガスと衝突させて
前記イオンの衝突誘起解離をおこさせ、よって前記飛行時間型質量分析計におけ
る分析のためのフラグメントイオンを形成する工程; (5) 前記線形RF四重極の一端の電圧を調節し、前記選択されたイオン及
び前記フラグメントイオンに前記飛行時間型質量分析計を通過させる工程;及び (6) 前記飛行時間型質量分析計において前記選択されたイオン及び前記フ
ラグメントイオンのスペクトルを得る工程; を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 前記工程(3)が:(i)既定の永年周波数を有するイオン を前記永年周波数で励起することにより排除する; 及び(ii)ただ1つのm/z
値を有する所望のイオン以外のイオンを排除するためにフィルタリングされた雑
音電場を印加する;の内の1つを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記工程(4)の後に、前記線形RF四重極において前記フ
ラグメントイオンの1つまたはそれ以上を励起し、前記1つまたはそれ以上のフ
ラグメントイオンの衝突誘起解離をおこさせて、さらにフラグメンテーションし
たイオンを形成する追加工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の方
法。 - 【請求項4】 前記線形RF四重極における前記1つまたはそれ以上のフラ
グメントイオンの多重励起サイクルを含み、それぞれのサイクルが前サイクルに
おいて形成されたフラグメントイオンの1つまたはそれ以上を励起してさらにフ
ラグメンテーションされたイオンを形成することを含むことを特徴とする請求項
3記載の方法。 - 【請求項5】 前記サイクルのそれぞれにおいて、前記フラグメントイオン
及び前記選択されたイオンの全てが励起されて衝突誘起解離をおこすことを特徴
とする請求項4記載の方法。 - 【請求項6】 前記選択されたイオンを:(i)ある特定の永年周波数にお ける共鳴励起により前記選択されたイオンを励起する;及び(ii)前記選択され
たイオンの衝突誘起解離をおこさせるために広帯域励起波形を印加する;の内の
1つにより励起することを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 前記選択されたイオン及び前記フラグメントイオンの1つま
たはそれ以上を:(i)ある特定の永年周波数における共鳴励起により前記選択 されたイオン及び前記フラグメントイオンを励起する;及び(ii)前記選択され
たイオン及び前記フラグメントイオンの衝突誘起解離をおこさせるために広帯域
励起波形を印加する;の内の1つにより励起することを含むことを特徴とする請
求項5記載の方法。 - 【請求項8】 イオン源、線形RF多重極及び飛行時間型質量分析計を含む
質量分析計装置におけるイオン分析方法において、前記方法が: (1) 前記イオン源からイオンを生成し、前記イオンを前記線形RF多重極
に送り込む工程; (2) 前記線形RF多重極の両端に電圧を印加し、前記線形RF多重極をイ
オントラップとして作動させる工程; (3) 前記線形RF多重極において注目するイオンを選択し、不要なイオン
を排除する工程; (4) 前記選択されたイオンを励起し、前記イオンを中性ガスと衝突させて
前記イオンの衝突誘起解離をおこさせ、よって前記飛行時間型質量分析計におけ
る分析のためのフラグメントイオンを形成する工程; (5) 前記線形RF多重極の一端の電圧を調節し、前記選択されたイオン及
び前記フラグメントイオンに前記飛行時間型質量分析計を通過させる工程;及び (6) 前記飛行時間型質量分析器において前記選択されたイオン及び前記フ
ラグメントイオンのスペクトルを得る工程; を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項9】 前記工程(3)が:(i)既定の永年周波数を有するイオン を前記永年周波数で励起することにより排除する; 及び(ii)ただ1つのm/z
値を有する所望のイオン以外のイオンを排除するためにフィルタリングされた雑
音電場を印加する;の内の1つを含むことを特徴とする請求項8記載の方法。 - 【請求項10】 前記工程(4)の後に、前記線形RF多重極において前記
フラグメントイオンの1つまたはそれ以上を励起し、前記1つまたはそれ以上の
フラグメントイオンの衝突誘起解離をおこさせて、さらにフラグメンテーション
したイオンを形成する追加工程を含むことを特徴とする請求項8または9記載の
方法。 - 【請求項11】 前記線形RF多重極における1つまたはそれ以上の前記フ
ラグメントイオンの多重励起サイクルを含み、それぞれのサイクルが前サイクル
において形成されたフラグメントイオンの1つまたはそれ以上を励起してさらに
フラグメンテーションしたイオンを形成することを含むことを特徴とする請求項
10記載の方法。 - 【請求項12】 前記サイクルのそれぞれにおいて、前記フラグメントイオ
ン及び前記選択されたイオンの全てが励起されて衝突誘起解離をおこすことを特
徴とする請求項11記載の方法。 - 【請求項13】 前記選択されたイオンを:(i)ある特定の永年周波数に おける共鳴励起により前記選択されたイオンを励起する;及び(ii)前記選択さ
れたイオンの衝突誘起解離をおこさせるために広帯域励起波形を印加する;の内
の1つにより励起することを含むことを特徴とする請求項8記載の方法。 - 【請求項14】 前記選択されたイオン及び前記フラグメントイオンの1つ
またはそれ以上を:(i)ある特定の永年周波数における共鳴励起により前記選 択されたイオン及び前記フラグメントイオンを励起する;及び(ii)前記選択さ
れたイオン及び前記フラグメントイオンの衝突誘起解離をおこさせるために広帯
域励起波形を印加する;の内の1つにより励起することを含むことを特徴とする
請求項12記載の方法。 - 【請求項15】 前記線形RF多重極として六重極及び八重極の内の1つを
用いて前記方法を実行することを含むことを特徴とする請求項8記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US6757097P | 1997-12-05 | 1997-12-05 | |
US60/067,570 | 1997-12-05 | ||
PCT/CA1998/001106 WO1999030350A1 (en) | 1997-12-05 | 1998-12-03 | Method of analyzing ions in an apparatus including a time of flight mass spectrometer and a linear ion trap |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001526447A true JP2001526447A (ja) | 2001-12-18 |
Family
ID=22076906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000524809A Withdrawn JP2001526447A (ja) | 1997-12-05 | 1998-12-03 | 飛行時間型質量分析計及び線形イオントラップを含む装置におけるイオン分析法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1051731B1 (ja) |
JP (1) | JP2001526447A (ja) |
AU (1) | AU1329899A (ja) |
CA (1) | CA2312806A1 (ja) |
DE (1) | DE69806415T2 (ja) |
WO (1) | WO1999030350A1 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003507874A (ja) * | 1999-08-26 | 2003-02-25 | ユニバーシティ オブ ニュー ハンプシャー | 多段型の質量分析計 |
JP2003512702A (ja) * | 1999-10-19 | 2003-04-02 | シマヅ リサーチ ラボラトリー(ヨーロッパ)リミティド | 四重極イオントラップ装置を駆動する方法と装置 |
JP2005044594A (ja) * | 2003-07-28 | 2005-02-17 | Hitachi High-Technologies Corp | 質量分析計 |
JP2006073390A (ja) * | 2004-09-03 | 2006-03-16 | Hitachi High-Technologies Corp | 質量分析装置 |
JP2008257982A (ja) * | 2007-04-04 | 2008-10-23 | Hitachi High-Technologies Corp | 質量分析装置 |
JP2009146913A (ja) * | 2009-03-30 | 2009-07-02 | Hitachi High-Technologies Corp | 質量分析計 |
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