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JP2001518093A - 細胞壁の生合成を阻害するウンデカプレノール・キナーゼ阻害剤の使用 - Google Patents

細胞壁の生合成を阻害するウンデカプレノール・キナーゼ阻害剤の使用

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JP2001518093A
JP2001518093A JP54173898A JP54173898A JP2001518093A JP 2001518093 A JP2001518093 A JP 2001518093A JP 54173898 A JP54173898 A JP 54173898A JP 54173898 A JP54173898 A JP 54173898A JP 2001518093 A JP2001518093 A JP 2001518093A
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チャールズ エム. アレン
ハリー エス. ニック
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ユニバーシティー オブ フロリダ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、細菌の増殖を阻害する材料および方法に関する。特に、細胞壁合成を妨害することによって細菌を制御する化合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞壁の生合成を阻害するウンデカプレノール・キナーゼ阻害剤の使用 発明の背景 有用な抗生物質が数多く存在するにもかかわらず、細菌感染症は依然としてヒ トおよび動物の健康、農業および工業的プロセスに影響を及ぼす主要な問題であ る。耐性菌の絶え間ない出現によって、新規かつ有効な抗菌剤を同定する必要性 は増すばかりである。最も有効な抗菌剤は、ヒトまたは動物の健康に何らかの害 を及ぼすことなく、細菌を選択的に制御するために用いることができる抗菌剤で ある。そのような薬剤の同定は、その理由の一部として生体全てに共通する多く の生化学的類似性のために、困難および不確実性を伴う。抗菌剤の同定はなおも 、広範囲の努力および実質的な資源の投資を必要とする経験的なプロセスである 。 一般に、細菌は、構造の整合性および保護的な「壁」を細胞に提供する多様な 細胞外グリカンを合成する。動物細胞はこれらの壁を合成しないため、この「壁 」の生合成の阻害は、感染疾患の治療を目的とする薬物をデザインする上で都合 のよいアプローチであった。ペニシリン類(セファロスポリン類)およびバンコ マイシンのように最も幅広く用いられて臨床的に有効な抗生物質は、それらが細 菌の細胞壁生合成を阻害するために機能する。これらの薬物のそれぞれの代謝標 的は、グリカン鎖の重合およびグリカン鎖のクロスリンクに関係する酵素である 。細胞壁合成に関係する生化学経路を図1に示す。 細胞壁生合成における重要な一つの成分は、燐酸ウンデカプレニル(C55-P) と呼ばれるC55イソプレノイド脂質である。この脂質は、炭化水素残基を集合さ せて、生長しつつある細胞壁にこれを移動させる際の触媒として作用する。ペプ チドグリカンの反復糖質単位の合成は、原質膜内側に対する細胞質面のC55イソ プレノイド脂質上で起こる。この糖質単位は、脂質と結合しながら膜の原形質の 両表面に移動し、そこでこれらの糖は、生長しつつあるペプチドグリカンに移さ れる。 C55イソプレノイド脂質が細胞質部分へ戻る移動は、エネルギー依存的プロセ スであると考えられる。もう一つの経路において、C55イソプレノイド脂質は、 遊離のウンデカプレノール(C55OH)に加水分解されるが、これはエネルギー非 依存的または 低エネルギープロセスで、膜の細胞質側に移動する。次に、ウンデカプレノール は、細胞質の膜表面でATP依存的ウンデカプレノールキナーゼによって燐酸化さ れ、次の糖質移動プロセスにとって必要な脂質である燐酸ウンデカプレニルに再 生される。ウンデカプレノールキナーゼは、ケインら[Cain,Brian D.,Peter J .Norton,Willis Eubanks,Harry S.Nick,Charles M.Allen(1993)、「bacA 遺伝子の増幅により大腸菌にバシトラシン耐性が付与される(Amplification of the bacA Gene Confers Bacitracin Resistance to Escherichia coli.)」、J .Bacteriology 175(12):3784〜3789]が記述したbac-Aとして知られる遺伝子によ ってコードされる。 デノボ生合成によって、燐酸ウンデカプレニルの初回プールの大部分が得られ るが、細胞増殖にとってC55-Pの適当な大きさのプールを維持するためには、別 の2つのメカニズムが関係している:1) 伸長しつつあるグリカンへの糖質の移 動後、燐酸ウンデカプレニルの加水分解からの燐酸ウンデカプレニルの再生;お よび2) 遊離のウンデカプレノールの燐酸化。遊離のウンデカプレノールの燐酸 化は「回収」経路としてこれまで記述されてきた。遊離のウンデカプレノールの 燐酸化に関与する酵素は20年以上前に結晶化されたが、その作用機序に関する情 報は公表されておらず、その代謝物機能についてもほとんど知られていない。 発明の簡単な概要 本発明は、細菌を死滅させるおよび/またはその増殖を阻害する材料および方 法に関する。より詳しく述べると、本発明は、細菌の細胞壁が確立および維持さ れるプロセスを破壊するために用いることができる材料および方法に関する。本 発明の特定の態様において、細菌の増殖は、細胞壁生合成にとって重要な経路を 妨害する化合物の適用によって阻害される。特に、本発明は、燐酸ウンデカプレ ニル(C55-P)として知られるC55イソプレノイド脂質の十分量を細菌細胞が維持 できないようにする化合物を提供する。 特に好ましい態様において、本発明に係る有用な化合物は、C55-Pが、細胞膜 を横切ってサイトソルから細胞周辺腔へ糖質単位(XY)を移動させた後の、細菌 細胞のC55-P再生能を妨害する。本発明に従って、C55-Pの再生は、少なくとも一 部、ペリプラスムC55-PのC55OHへの最初の加水分解を通じて進行し、その後C55O Hが細胞膜を横 切ってサイトソルに輸送されることが明らかになった。次に、サイトソルC55OH は、ウンデカプレノールキナーゼ酵素として知られる燐酸化キナーゼの作用によ ってC55-Pに変換される。本発明は、C550HからC55-Pへの変換の破壊を含む。細 胞壁生合成経路におけるこの段階の破壊は、結果として都合よく細菌の増殖阻害 を生じることが判明した。 特定の態様において、本発明は基質模倣体(mimics)を提供し、それは例えば 、ウンデカプレノールキナーゼ酵素に対してC55OHと競合し、それによってC55OH からC55-Pへの変換速度を減少させる脂質エーテルであってもよい。典型的に、 本発明の基質模倣体は、末端ヒドロキシル基を有しないと考えられる。その代わ りに、エーテル基またはキナーゼによって酵素的に変換することができないその 他の基が基質模倣体上に存在する。好ましい態様において、エーテルはメチルま たはエチルエーテルであるが、他のエーテルも用いることができる。本発明によ ってC55-Pの正常な代謝を破壊することによって、細胞壁生合成を中止または有 意に阻害することが可能である。その結果、細菌の増殖が阻害される。 本発明の細菌の阻害化合物は、活性化合物の有効量を、好ましくは無機または 有機、固形または液体の薬学的に許容される賦形剤の有効量と混合して含む、薬 学的組成物の調製に用いることができる。本発明はまた、そのような薬学的組成 物ならびにその調製および使用にも関する。 本発明の薬学的組成物は、非経口、例えば、静脈内または筋肉内の投与に適し ており、状況によっては、経口投与または局所適用にも適している。 図面の簡単な説明 図1は、細菌の細胞壁生合成に関係する代謝経路を示す。好ましい態様におい て、本発明の化合物は、C55OHのC55-Pへのキナーゼ媒介変換を破壊する。この変 換の破壊によって、細胞膜を横切って細胞周辺腔への糖質(XY)の輸送に利用さ れるC55-Pの量が減少する。 図2は、三重結合を有するC15アルコールであるファルネソールを、大腸菌に 投与した結果の細菌の増殖阻害を示す。図は、細菌の増殖阻害がほとんどないこ とを示している。 図3は、大脳菌にファルネシルメチルエーテルを投与した結果の細菌増殖の阻 害を示す。図は細菌増殖の有意な阻害を示している。 図4は、大脳菌に、周知の抗生物質であるバシトラシンを投与した結果の大腸 菌増殖の有意な阻害を示す。 図5は、ウンデカプレニルメチルエーテルを投与した結果、大腸菌増殖に及ぼ す効果を示す。 発明の詳細な開示 本発明は、細菌の増殖阻害において有用な材料および方法を提供する。本明細 書において用いられる細菌増殖の「阻害」という用語は、細菌の実際の死滅(殺 菌)と共に細菌複製の減少または防止(静菌)を指す。本発明によって得られる 細菌増殖の阻害は、細菌細胞の細胞壁合成能を妨害する化合物の投与によって得 られる。細胞壁生合成阻害は、本発明に従って、燐酸ウンデカプレニル(C55-P )として知られるC55イソプレノイド脂質の細胞への供給を妨害することによっ て得られる。この脂質は、それによって糖質が細胞膜を横切って細胞周辺腔に輸 送され、最終的に細胞壁に取り込まれる、代謝経路の重要な成分である。細胞壁 生合成の代謝経路を図1に示す。 本発明に従って、細菌細胞のC55-P供給は、C55OHをC55-Pに変換する酵素反応 を破壊することによって減少させることができる。この変換は、ウンデカプレノ ールキナーゼ酵素として知られるキナーゼの活性によって促進される。本発明に 従って、ウンデカプレノール酵素がC55-Pを産生する反応を触媒する能力は、阻 害化合物の投与によって減少する。 特定の態様において、本発明は基質模倣体を提供し、それは例えば、ウンデカ プレノールキナーゼ酵素に関してC55OHと競合し、それによってC55OHのC55-Pへ の変換速度を減少させる脂質エーテルであってもよい。典型的に、本発明の基質 模倣体は、末端ヒドロキシル基を有しないと考えられる。その代わりに、基質模 倣体上には、エーテル基、またはキナーゼによって酵素的に変換することができ ないその他の基が存在する。好ましい態様において、エーテルはメチルまたはエ チルエーテルであるが、他のエーテルも用いることができる。本発明に従ってC5 5 -Pの正常な代謝を破壊することによって、細胞壁生合成の中止または有意な阻 害を得ることが可能である。その結果、細菌の増殖が阻害される。 本発明の特に好ましい態様において、抗菌化合物は炭素数C55未満の炭素鎖を 有し、それによってこれらの化合物の水溶性が増加する。本開示から利益を得る 当業者は、望ましい程度の水溶性を保持しながら、ウンデカプレノールキナーゼ 酵素の酵素活性を破壊するために十分な長さの炭素鎖を有する化合物を同定する ことができる。これらの化合物は、本来のC55OH分子を最もよく模倣するために 不飽和であることが好ましい。しかし、阻害化合物の立体化学と共に不飽和の程 度は、酵素活性を破壊する能力が保持される限り、改変することができる。同様 に、水溶性の低さに関するいかなる負の局面も、製剤の様々な改変および/また は投与経路の適当な選択によって、最小限にする、または消失させることができ る。例えば、これらの脂質化合物の水溶性は、それらの化合物の生物学的利用率 を妨害することなく脂質化合物の水溶性を増強するシクロデキストリンを使用す ることによって、増強することができる。もう一つの態様において、本発明の阻 害化合物は、リポソームまたは他の輸送媒体内に封入することができる。リポソ ームおよびシクロデキストリン技術、ならびに水溶性を増強するために有用な他 のそのような技術は周知で、当業者によって容易に実践でき、本明細書に提供さ れた開示と共に容易に応用することができる。 このように、好ましい態様において、本発明は、ウンデカプレノールキナーゼ 酵素の活性の阻害に関する。ウンデカプレノールキナーゼ酵素は、細菌の細胞外 グリカン生合成に関する重要な酵素であることが明らかにされている。この酵素 は、細菌の生存にとって必要な脂質炭化水素担体である、燐酸ウンデカプレニル を生成する。ウンデカプレノールキナーゼ酵素を阻害すれば、細胞外グリカンの 合成が阻害され、従って、細菌細胞の増殖が阻害される。 本発明の化合物は、例えば、結核の原因である結核菌(M.tuberculosis)を 含む様々な病原菌を制御するために用いることができる。一般にミコバクテリア は、最も一般的な抗生物質に対する耐性のために死滅させることが難しく、薬剤 耐性株の蔓延によって結核の危険は増加している。この耐性は、異常な細胞壁構 造およびほとんどの抗生物質に対する浸透率がミコバクテリアでは低いことが原 因である。結核菌に対する最も有効な抗生物質のいくつかは、この疎水性バリア を通過することができる疎水性化合物である。本発明のイソプレノールエーテル は 、その疎水性の性質のために、この菌の阻害剤として特に有利となる。制御する ことができる他の細菌には、他の細菌病原体と共にブドウ球菌が含まれる。同様 に、本発明の化合物は、実験用クリーンベンチのような表面の殺菌に使用するこ ともできる。 本発明の活性化合物は、例えば、静脈内投与または注入溶液用として、注射可 能な組成物の形で使用することができる。そのような溶液は、好ましくは等張な 水溶液または使用前に、例えば活性成分のみ、もしくは担体例えばマンニトール を共に含む凍結乾燥製剤から調製することができる懸濁液である。経口投与のた めの薬学的組成物は滅菌してもよく、補助剤、例えば保存剤、安定化剤、湿潤剤 、および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節するための塩、再吸収促進剤 および/または緩衝液を含むことができる。必要に応じて、さらに有用な薬学的 物質、例えば、他の活性成分を含んでもよい本発明の薬学的組成物は、活性成分 を約0.1〜100%、好ましくは約1〜100%を含むことができる。 本発明の化合物はヒトおよび動物に対して、活性化合物の適量を含む滅菌の非 経口溶液または懸濁液のような、単位投与剤形で投与するための形状であること ができる。単位投与剤形はまた、化合物の適量を含む錠剤、カプセル剤、丸剤、 粉剤、顆粒剤、経口溶液または懸濁液、および油中水型乳剤の形状であってもよ い。 経口投与に関しては、固体または液体の単位投与剤形のいずれかを調製するこ とができる。錠剤のような固形組成物を調製する場合には、単位用量を、タルク 、ステアリン酸マグネシウム燐酸二カルシウム、珪酸アルミニウムマグネシウム 、硫酸カルシウム、デンプン、ラクトース、アカシア、メチルセルロース、およ び薬学的希釈剤または担体として機能的に同等な材料のような従来の成分と混合 する。カプセル剤は、化合物を不活性な薬学的希釈剤と混合して適当な大きさの 硬ゼラチンカプセルに充填することによって調製する。軟ゼラチンカプセルは、 化合物のスラリーを、許容される植物油、軽流動パラフィン、または他の不活性 油の中に機械的に封入することによって調製する。 シロップ剤、エリギシル剤、および懸濁剤のような経口投与用の液体単位投与 剤形を調製することができる。水溶性剤形を、糖、芳香着香料、および保存剤と 共に水性溶媒に溶解してシロップ剤を調製することができる。エリキシル剤は、 芳香着香料と共に糖およびサッカリンのような適当な甘味剤を用いて、ハイドロ アルコール(エタノール)溶媒を用いて調製する。 懸濁剤はアカシア、トラガカント、メチルセルロース等の懸濁化剤の助けを借 りて水性溶媒で調製することができる。 非経口投与の場合、液体単位投与剤形は、活性化合物および滅菌溶媒を用いて 調製する。化合物は、使用する溶媒および濃度に応じて、溶媒中に懸濁または溶 解することができる。溶液を調製する際には、化合物を注射用水に溶解して、濾 過滅菌してから適当なバイアルまたはアンプルに充填して密封する。局所麻酔剤 、保存剤および緩衝剤のような補助剤を溶媒に溶解すると都合がよい。安定性を 増強するために、組成物をバイアルに充填後凍結して、減圧下で水分を除去する 。次に乾燥凍結粉末をバイアル中で密封して、使用前に液体を再構成するために 注射用水のバイアルを添付する。非経口懸濁剤は、化合物を溶解する代わりに溶 媒に懸濁することを除いて経口懸濁剤の場合と実質的に同じ方法で調製すること ができる。化合物は、滅菌溶媒に懸濁する前にエチレンオキサイドに暴露して滅 菌することができる。界面活性剤または湿潤剤を組成物に含めると、化合物の均 一な分布を促進するために都合がよい。 本明細書において用いられる「単位投与剤形」という用語は、各単位が必要な 薬学的希釈剤、担体または溶媒と共に、望ましい治療効果を生じるように計算さ れた活性材料の既定量を含む、ヒト被験者および動物の単位投与剤形として適し た物理的に明確な単位を指す。本発明の新規単位投与剤形の仕様は、(a)活性 材料および得られる特定の効果に関する独自の特徴、および(b)ヒトおよび動 物において用いられるそのような活性材料を混合する技術に固有の制限、によっ て左右され、直接依存するが、本明細書において詳しく開示されているように、 これらは本発明の特徴である。本発明の適した単位投与剤形の例は、錠剤、カプ セル剤、丸剤、粉剤、ウェーハ剤、顆粒剤、カシェ剤、茶さじ量、大さじ量、お よび一滴量、前述の剤形が個別に集まったもの、および本明細書において記述し た他の剤形と共に、アンプルおよびバイアルである。 化合物の有効量を治療に用いる。治療用化合物の投与量は、当業者に周知の多 くの要因に依存する。それらの中には例えば、特定の化合物の投与経路および効 力が含まれる。ヒトに対しては、化合物約500〜約5000mgを非経口的に1回投与 するという投与スケジュールが、細菌感染症の治療に有効である。上記範囲の下 端の初回投与量を用いる場合、哺乳類の病状をモニターし、主治医または獣医に よって、患者または動物の反応が欠如している、または不十分であると思われる 場合には、後に用量を増加させることができる。本発明の化合物の全身毒性を注 意深く評価して、そのような毒性発現と関連させて薬物を評価することによって 、その後の用量を決定する。 非経口投与の場合、化合物は、界面活性剤およびその他の薬学的に許容される 補助剤を加える、もしくはこれを加えない、水および油のような滅菌液体であっ てもよい薬学的担体と共に、生理学的に許容される希釈剤中で化合物の溶液また は懸濁液の注射可能用量として投与してもよい。これらの調製物において用いる ことができる油の例は、石油、動物起源、植物起源、または合成起源の油、例え ばピーナツ油、大豆油および鉱油である。一般に、水、生理食塩水、水性デキス トロース、および関連する糖溶液、エタノールおよび、プロピレングリコールま たはポリエチレングリコールのようなグリコールは、特に注射可能溶液にとって 好ましい液体担体である。 化合物は、活性成分が持続的に放出されるように製剤化してもよいデポー注射 用またはインプラント製剤の形状で投与することができる。活性成分は、錠剤ま たは小さいシリンダーの中で圧縮して、デポー注射剤またはインプラントとして 皮下または筋肉内に植え込むことができる。インプラントは、生体崩壊性ポリマ ーまたは合成シリコン、例えばダウ・コーニング・コーポションが製造している シリコン・ラバーであるシラスチック、のような不活性材料を用いてもよい。 薬学的組成物は薬理学の教科書に記述されている従来の溶解または凍結乾燥法 を用いて調製することができる。 本明細書に記述の化合物は、動物において有用な抗菌剤である。「動物」とい う用語は、特に哺乳類、例えばマウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウ マおよびヒトを含む霊長類を包含すると解釈される。同様に、動物という用語に は魚類および鳥類も含む。「鳥類」という用語はいかなる種の雌雄の鳥も含むと 解釈されるが、主に、卵または食肉用として飼育される家禽を含むと解釈される 。 以下は、本発明の実践法を説明する実施例である。これらの例は制限的に解釈 してはならない。割合は全て重量で示し、溶媒混合の比率は全て、明記していな い限り容量である。実施例1−細菌増殖の阻害 一つの態様において、本発明は、ウンデカプレニルキナーゼ酵素の阻害剤を提 供する。特に、細菌増殖の阻害剤としてイソプレニルアルコールのエーテルを調 べた。大腸菌を、様々な試験化合物の存在下で適当な増殖培地中で18時間増殖さ せた。次に細胞を回収して、吸光度測定を用いて存在する蛋白量を測定した。例 えば、ファルネシルメチルエーテルの細菌増殖の阻害能の有無を調べた。阻害試 験の結果から、ファルネシルメチルエーテルは、バシトラシンが細菌増殖を阻害 する濃度に匹敵する濃度において、大腸菌の増殖に対する有効な阻害剤であるこ とが明らかに示された。親アルコールである、ファルネソールは同様の濃度範囲 において細菌増殖の阻害に無効であった。これらの実験の結果を図2〜5に示す 。 ウンデカプレノールキナーゼ酵素のC55OHからC55-Pへの変換能を阻害する他の 化合物の抗菌剤としての使用は、本発明の範囲内である。実施例2−処方および投与 本発明の化合物は、様々な非治療的および治療目的にとって有用である。本発 明の化合物は細菌増殖を制御する上で有効であることが試験から明らかである。 本化合物およびそれらを含む組成物の治療応用は、当業者に現在既知であるか または将来的に知られると思われる適した治療法および技術によって得ることが できる。 当業者に認識されるように、用量の投与は感染症の種類、罹患した宿主のタイ プ、その年齢、体重、健康状態、もしあるとすれば、現在の治療の種類、治療の 回数および治療比に依存すると考えられる。 本発明の化合物は、薬学的に有用な組成物を調製するための既知の方法に従っ て処方することができる。製剤は、当業者に周知であり容易に入手できる多くの 文献において詳細に記述されている。例えば、マーチン(E.W.Martin)の「レ ミントンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Science)」は、本発明に関 連して用いることができる製剤について記述している。一般に、本発明の組成物 は、組成物の有効な投与を促進するために、生物活性化合物の有効量を適した担 体と混合するように処方される。 本明細書に記述した実施例および態様は、説明目的に限って示されていること 、それらを鑑みて当業者には様々な改変または変更が示唆されるであろうこと、 およびそのような改変も本出願および添付の請求の範囲の意図および範囲内に含 まれることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AU ,BA,BB,BG,BR,CA,CN,CU,CZ, EE,GE,GW,HU,ID,IL,IS,JP,K P,KR,LC,LK,LR,LT,LV,MG,MK ,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,SG,SI, SK,SL,TR,TT,UA,UZ,VN,YU,Z W

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ウンデカプレノールの燐酸ウンデカプレニルへの酵素的変換を妨害する化合 物の有効量を細菌に投与することを含む、細菌増殖を阻害する方法。 2.化合物が基質模倣体として作用することによって酵素的変換を妨害する、請 求項1記載の方法。 3.化合物が炭素数約10〜約60個の脂質化合物である、請求項2記載の方法。 4.化合物がエーテルである、請求項1記載の方法。 5.化合物がメチルエーテルである、請求項3記載の方法。 6.化合物が炭素数約15〜約35個を有する、請求項5記載の方法。 7.化合物が炭素数約15個を有する、請求項6記載の方法。 8.化合物がファルネシルメチルエーテルである、請求項7記載の方法。 9.哺乳類における細菌感染症を治療するために用いられる、請求項1記載の方 法。 10.哺乳類がヒトである、請求項9記載の方法。 11.ウンデカプレノールから燐酸ウンデカプレニルへの酵素的変換を妨害する化 合物を薬学的に許容される担体と共に含む薬学的組成物。 12.化合物が基質模倣体として作用することによって酵素的変換を妨害する、請 求項11記載の薬学的組成物。 13.化合物が炭素数約10〜約60個の脂質化合物である、請求項12記載の薬学的組 成物。 14.化合物がエーテルである、請求項13記載の薬学的組成物。 15.化合物がメチルエーテルである、請求項14記載の薬学的組成物。 16.化合物が炭素数約15〜約356個を有する、請求項15記載の薬学的組成物。 17.化合物が炭素数約15個を有する、請求項16記載の薬学的組成物。 18.化合物がファルネシルメチルエーテルである、請求項17記載の薬学的組成物 。
JP54173898A 1997-03-28 1998-03-24 細胞壁の生合成を阻害するウンデカプレノール・キナーゼ阻害剤の使用 Pending JP2001518093A (ja)

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US08/827,521 US5780516A (en) 1997-03-28 1997-03-28 Material and methods for inhibiting bacterial cell wall biosynthesis
US08/827,521 1997-03-28
PCT/US1998/005730 WO1998043622A1 (en) 1997-03-28 1998-03-24 Use of inhibitors of undecaprenol kinase to inhibit cell wall biosynthesis

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