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JP2001516781A - フタル酸のモノエステル及び大環状ジエステル及びその合成 - Google Patents

フタル酸のモノエステル及び大環状ジエステル及びその合成

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JP2001516781A
JP2001516781A JP2000511804A JP2000511804A JP2001516781A JP 2001516781 A JP2001516781 A JP 2001516781A JP 2000511804 A JP2000511804 A JP 2000511804A JP 2000511804 A JP2000511804 A JP 2000511804A JP 2001516781 A JP2001516781 A JP 2001516781A
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JP
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alkyl
independently hydrogen
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JP2000511804A
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シックル,デイル イー. バン
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Eastman Chemical Co
Original Assignee
Eastman Chemical Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールとフタル酸とのモノエステル及び大環状ジエステル又はその誘導体を開示する。このようなモノエステル及びジエステルを製造できる方法も記載する。本発明によるモノエステル及びジエステルは、透明で硬質の熱可塑性ポリマーの製造に有用である。この熱可塑性ポリマーは、被覆、インキ、強化プラスチックス及び包装材料で有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、フタル酸のモノエステル及び大環状ジエステル並びにそれらの誘導
体に関する。このようなフタル酸のエステル及びその誘導体は、熱可塑性ポリマ
ーの製造に有用である。熱可塑性ポリマーは、被覆、インキ、強化プラスチック
ス及び包装材料を製造するのに使用することができる。
【0002】関連する技術の説明 ヒドロキシ酸から又は二酸とジヒドロキシ化合物とから誘導された、ラクトン
又は環状エステルの合成は、当該技術分野で公知である(Carothers, W.H., 高
分子物質についてのWallace Hume Carothersの集合論文(Collected Papers of
Wallace Hume Carothers on High Polymeric Substances )、H.Mark及びG.S.Wh
itby編、Interscience Publishers, Inc., 第248 〜259 頁(1940年))。例に
は、5−ヒドロキシペンタン酸の環化により製造されたδ−バレロラクトン及び
乳酸の二量化により製造されたラクチドが含まれる。6員のラクトン環を含むこ
れらの単純な化合物は、良好な収率で容易に製造され、γ−ブチロラクトンのよ
うな、環内に5個の原子を有するラクトンも同様である。例えば、ε−カプロラ
クトンのような7員環のラクトンも容易に製造される。しかしながら、より大き
な環を有するラクトン、特に8〜12個の環原子を有するものの合成は、一層困
難であることが証明された。
【0003】 等モル量のo−フタル酸及びグリコールから誘導された環状エステルを含有す
る大環状ジエステル及びテトラエステル化合物が製造されている(Bradshaw等、
Chem.Revs., 第79巻、第37頁(1979年))。しかしながら、ジエステル、特に、
o−フタル酸と1,2−ジヒドロキシエタン、1,3−ジヒドロキシプロパン及
び2−メチル−1,3−ジヒドロキシプロパンのような簡単なグリコールから製
造された8〜10員環を形成するものが、5%未満の劣った収率で回収された(
Ehrhart, W.A., J.Org.Chem., 第33巻、第2930頁(1968年))。この劣った収率
は、2個のカルボニル基の結果としての固有の環歪に起因していると信じられる
(Drewes等、J.C.S.Perkin I、第2148頁(1972年))。無水フタル酸及び1,3
−ジヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパンからの環状テトラエステル化合物の
合成も、僅かに1.7%の非常に低い収率で達成された(Chen等、J.Applied Ap
pl.Polym.Sci., 第41巻、第2517頁(1990年))。
【0004】 フタル酸誘導体及び簡単なグリコールから、高い収率及び純度で環状エステル
又はラクトンを製造するための合成経路についての当該技術分野に於けるニーズ
が存在している。この環状エステルは、ポリエステルのような熱可塑性ポリマー
の製造に於いて独特の中間体を与える。これらのポリエステルは、被覆、インキ
、強化プラスチックス及び包装材料で使用することができる。
【0005】発明の要約 本発明は、式(III ):
【0006】
【化9】
【0007】 の大環状ジエステルに関する。 本発明はまた、場合によっては、触媒の存在下に、式(I):
【0008】
【化10】
【0009】 のフタル酸誘導体を、グリコールである2,2,4−トリメチル−1,3−ペン
タンジオール(TMPD):
【0010】
【化11】
【0011】 と接触させることによる、式(III )のジエステルの製造方法に関する。
【0012】 本発明はまた、式(III )のジエステルの開環重合から得られる熱可塑性ポリ
マーに関する。 本発明は更にまた、式(II):
【0013】
【化12】
【0014】 のモノエステルに関する。式(II)のモノエステルは、式(III )の大環状ジエ
ステルを生成するための、式(I)のフタル酸誘導体とTMPDとの反応中に単
離することができる中間体である。
【0015】発明の詳細な説明 本発明の一つの態様は、式(III ):
【0016】
【化13】
【0017】 の大環状ジエステルである。式(III )に於いて、R1 ,R2 ,R3 及びR4
、独立に、水素、置換若しくは非置換のC1 〜C10アルキル、アリール若しくは
ヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基(F,Cl,Br及びI)、チオ基又はア
ミノ基である。任意の2個の隣接する置換基、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の組合
せはまた、フェニル環と一緒になって、アントラセン又はナフタレンのような縮
合芳香族環構造を形成することができる。好ましくは、R1 ,R2 ,R3 及びR 4 はそれぞれ水素である。また、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の少なくとも1個は
1 〜C4 アルキル基である。
【0018】 本発明にはまた、エステル化反応による式(III )の大環状ジエステルの製造
方法が含まれる。本発明の方法に於いて、式(III )の大環状ジエステルは、適
当な反応条件下に、例えば、適当な溶媒中で、そして任意的な触媒の存在下に、
式(I):
【0019】
【化14】
【0020】 のフタル酸誘導体を、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(T
MPD):
【0021】
【化15】
【0022】 と接触させることによって製造することができる。式(I)に於いて、R1 ,R 2 ,R3 及びR4 は前記定義された通りであり、R5 及びR6 は独立に、ヒドロ
キシル基、クロリド基又は一緒になったとき無水フタル酸若しくはその誘導体を
形成するための酸素である。この反応は、当該技術分野で公知である典型的なエ
ステル化反応条件を使用して実施することができる。好ましくは、このような方
法は、当該技術分野で公知である共沸蒸留条件下で行われる。共沸蒸留条件によ
って反応物から水が除去され、反応は完結の方向、即ち、式(III )の大環状ジ
エステルの生成の方向に動く。
【0023】 式(III )の大環状ジエステルを製造するために、式(I)のフタル酸誘導体
のTMPDに対するモル比は、好ましくは約1:1である。僅かにモル過剰のT
MPDを、式(III )のジエステルの収率に影響を与えることなく使用すること
ができる。何れかの反応剤の一般的に約50%より大きい大モル過剰は、このよ
うな条件によって、可能性のある副生物の製造を増加させることにより、式(II
I )の所望の大環状ジエステルの精製が困難になるので、避けなくてはならない
。このような副生物は、フタル酸誘導体と2,2,4−トリメチル−1,3−ペ
ンタンジオール(TMPD)及びジエステル異性体の第二級アルコール位置との
間の反応から得られるモノエステルを含むことがある。大モル過剰の何れかの反
応剤を使用することによって、所望の大環状ジエステルの全体収率は顕著に低下
する。
【0024】 このフタル酸誘導体は、TMPDとの反応でエステル結合(群)を形成するこ
とができる、前記のような式(I)の任意のフタル酸誘導体であってよい。好ま
しくは、フタル酸誘導体は無水フタル酸、フタル酸又はフタロイルクロリドであ
る。
【0025】 エステル化反応は好ましくは、触媒を使用して達成される。この触媒は、当該
技術分野で公知の任意のエステル化触媒であってよい。この触媒は好ましくは、
反応速度及び所望の生成物の収率を増加させる。適当な触媒の例には、これらに
限定されないが、スルホン酸、スズ酸(stannoic acid )、チタン塩、マンガン
塩等が含まれる。好ましくは、この触媒は、ブチルスズ酸(butyl stannoic aci
d )〔(BuSn(O)OH〕である。ブチルスズ酸は、ペンシルベニア州フィ
ラデルフィア(Philadelphia, PA. )のエルフ・アトケム社(Elf Atochem )か
ら入手できるファスキャット(FASCAT)(登録商標)4100として販売
されている。好ましくは、式(I)のフタル酸誘導体1モル当たり約0.001
〜0.01モルの触媒を使用する。
【0026】 エステル化反応のための適当な溶媒は、反応剤を溶解するか又はエステル化を
容易にするものである。好ましくは、この溶媒は、共沸混合物として、即ち前記
のような共沸蒸留により水の除去を容易にする。適当な溶媒の例には、これらに
限定されないが、ベンゼン、トルエン及びキシレンが含まれる。好ましくは、溶
媒はトルエン又はキシレンである。使用する溶媒の量は、反応系の10重量%〜
40重量%の一緒にした反応剤濃度を可能にするものである。過剰の溶媒によっ
て、過剰の溶媒の追加のコストに起因する製造コスト、過剰の溶媒の回収及び/
又は廃棄のコスト並びに反応を運転するために必要な余分の装置のコストが増加
する。溶媒が少なすぎると高い反応剤濃度になり、これによって、ジエステル生
成を犠牲にしてオリゴマー生成が促進されるであろう。
【0027】 このエステル化反応は、約50〜150℃の範囲内の温度で行うことができる
。更に好ましくは、反応温度は約100〜135℃の範囲内である。オリゴマー
生成はまた、特に高い反応剤濃度と組み合わせて、過度に高い反応温度によって
促進されるであろう。 本発明の方法に於いて、式(I)のフタル酸誘導体と2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール(TMPD)とのエステル化反応は、最初に式(II
):
【0028】
【化16】
【0029】 のモノエステルを生成するように行うことができる。式(II)に於いて、R1
2 ,R3 及びR4 は前記定義された通りである。所望により、式(II)のモノ
エステルは、例えば、トルエンからの再結晶のような当該技術分野で公知の技術
によって、単離し、精製することができる。式(III )の大環状ジエステルは、
単離した式(II)のモノエステルを、適当な反応条件下に、例えば、適当な溶媒
中で、そして任意的な触媒の存在下に加熱することによって製造することができ
る。好ましくは、単離した式(II)のモノエステルの式(III )の大環状ジエス
テルへの転化は、前記したような共沸蒸留条件下で行われる。
【0030】 式(III )の大環状ジエステルへの式(II)のモノエステルの転化無しにこの
モノエステルの製造を促進するために、この反応を50〜90℃の範囲内の温度
で実施することができる。好ましくは、モノエステル製造は、75〜85℃の範
囲内の温度で実施される。この反応を上記の温度範囲内で実施することは、ジエ
ステルへ転化させることなく、モノエステルを製造するのに有利である。
【0031】 上記のエステル化反応の完結は、反応剤消費及び大環状ジエステル又はモノエ
ステル生成を監視することによって決定することができる。反応剤の消費及び大
環状ジエステルの製造は、当該技術分野で公知の技術によって監視することがで
きる。これらの技術には、例えば、クロマトグラフィーが含まれ、蒸気相クロマ
トグラフィー(vpc)が好ましい技術である。より良い分析を得るためにvp
cを使用するとき、サンプルを最初に、例えば、ビス(トリメチルシリル)トリ
フルオロアセトアミド(BSTFA、ウイスコンシン州ミルウォーキー(Milwau
kee, WI )のアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)から市販
されている)を使用してトリメチルシリル基で誘導化することができる。
【0032】 エステル化反応が完結したとき、反応溶媒を除去して、所望の生成物、例えば
、式(III )の大環状ジエステル又は式(II)のモノエステルを含有する固体を
得ることができる。反応溶媒は、蒸留、特に、例えばロータリーエバポレーター
を使用する減圧下での蒸留のような当該技術分野で公知の技術を使用して除去す
ることができる。
【0033】 次いで、生成物である式(III )の大環状ジエステル又は式(II)のジエステ
ルを、適当な溶媒からの再結晶のような公知の技術を使用して精製することがで
きる。式(III )の大環状ジエステルは、エタノール、メタノール等のような溶
媒から再結晶することができる。式(II)のモノエステルは、トルエン、キシレ
ン等のような溶媒から再結晶することができる。好ましくは、式(III )の大環
状ジエステルは、メタノールから再結晶することができ、式(II)のモノエステ
ルは、トルエンから再結晶することができる。当該技術分野で公知のように、次
いで精製した生成物を、例えば、少量の再結晶溶媒で洗浄して、残留する不純物
を除去することができる。
【0034】 上記の反応条件を使用して、式(III )の大環状ジエステルを約40%または
それ以上の収率で得ることができる。上記のような当該技術分野で公知の技術を
使用して精製した後、純度99%超の式(III )の大環状ジエステルを、真空濾
過のような当該技術分野で公知の技術によって単離することができる。
【0035】 本発明の他の態様は、式(III )のジエステルから生成された熱可塑性ポリマ
ーである。式(III )のジエステルの熱可塑性ポリマーは、触媒及び熱の存在下
における式(III )のジエステルの開環重合により製造することができる。ポリ
エステルを生成するための環状ジエステルの開環重合は、当該技術分野で公知で
あり、本発明の熱可塑性ポリマーを生成するために使用することができる(Loef
gren等、J.M.S.Rev.Mocaromo.Chem.Phys., 第C35(3)巻、第379 〜418 頁(1995
年))。この触媒は、当該技術分野で公知の任意の開環重合触媒であってよく、
ジブチル錫オキシドが好ましい触媒である。この開環重合反応は、150〜25
0℃、好ましくは160〜180℃の範囲内の温度で実施することができる。2
50℃超の過度に高い温度は、ポリマー黒色化及び分解になるおそれがあるので
避けるべきである。この開環重合方法はまた、好ましくは、不活性雰囲気中で、
減圧から僅かに大気圧を越えた圧力までの範囲内の圧力で実施される。好ましく
は、温度及び圧力の組合せは、式(III )のジエステルが殆ど又は全く揮発せず
、系から逃げないようなものである。
【0036】 本発明による熱可塑性ポリマーは、TMPDの高度に置換された性質に起因す
る屋外曝露及び加水分解に対する格別の耐性を示す。更に、本発明による熱可塑
性ポリマーは、高い分子量及び低い多分散度を示す。本発明のポリエステルは、
被覆、インキ、強化プラスチックス及び包装材料の樹脂ベースとして使用するこ
とができる。
【0037】 下記の実施例は、本発明を例示するために示す。しかしながら、本発明はこれ
らの実施例に記載された具体的条件又は詳細に限定されるべきでないことを理解
されたい。
【0038】例1: 触媒の存在下における7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ −7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンの合成
【0039】 125mLのトルエン中の、14.8g(0.10モル)の無水フタル酸、16
.1g(0.11モル)の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール
(TMPD)及び0.036gのブチルスズ酸〔(BuSn(O)OH〕(ファ
スキャット(登録商標)4100触媒)の溶液を、水が生成したときそれを除去
するためのディーン・シュタルク(Dean-Stark)トラップを取り付けた短い充填
カラム下で、蒸気相クロマトグラフィー(vpc)による分析によって、反応が
完結したことが示されるまで、還流させた。残渣(30.0g)を、1200ワ
ットのヒートガンの手段により蒸留釜をゆっくり加熱しながら、約0.9トルで
蒸留することによって、140〜155℃の蒸気温度で蒸留された生成物11.
3g(収率、40%)を得た。留出物は放置すると硬いケーキを形成し、これを
メタノールから再結晶して(回収率、62〜67%)、純粋の7−イソプロピル
−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシク
ロノネン−5,11−ジオン、融点(示差走査熱量測定)101.24℃を得た
【0040】 分析:分子量、C16204 についての計算値;276、実測値;(FDMS
;M+1)、277。 1H NMR(CDCl3 ),δ 7.86(1H);7.
74−7.58(m,3H);4.09(d,1H);3.96(d,1H);
3.49(d,1H);1.93(m,1H);1.30(s,3H);1.0
0(d,3H);0.92(s,3H);0.90(d,3H).
【0041】例2: 触媒の存在下における7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ −7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンの合成 74.0g(0.50モル)の無水フタル酸、80.5g(0.55モル)の
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(TMPD)及び600mL
のトルエンの混合物を、撹拌し加温した。固体が溶解したとき、0.2gのブチ
ルスズ酸(ファスキャット(登録商標)4100触媒)を添加し、得られた混合
物を還流するまで加熱した。約90時間後に、蒸気相クロマトグラフィー(vp
c)による混合物の分析によって、トルエンを含めない基準で、これには、74
.23%の7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6
,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオン、4.05%のTMP
D、1.84%の無水フタル酸、それぞれ0.63%及び1.78%のフタル酸
とTMPDとの2種の異性体モノエステル、並びにそれぞれ1.12%、6.7
6%及び9.22%のフタル酸とTMPDとの3種のジエステルが含有されてい
たことが示された。フタル酸は存在しなかった。
【0042】 ロータリーエバポレーター(20トル、70℃)で、混合物からトルエンを除
去した。その残渣(151.9g)は濃厚なシロップであり、これは放置すると
ゆっくり結晶化した。この残渣を150mLのメタノールと共に撹拌し、この混合
物を一夜0℃に冷却し、次いで−10℃で濾過した。この固体を少量の冷却した
メタノールで洗浄し、乾燥させて、73.7g(vpcによる純度75%、収率
40%)の粗製7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H
−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンを得た。約0℃に
冷却することによる、100mLのメタノールからの50.0gの粗製7−イソプ
ロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベン
ゾシクロノネン−5,11−ジオンの再結晶により、42.5g(回収率85%
)の純粋の7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6
,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンを白色結晶性固体とし
て得た。
【0043】 分析:(蒸気相クロマトグラフィー;ジフェニル内部標準物質):7−イソプ
ロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベン
ゾシクロノネン−5,11−ジオン、99.97%。
【0044】例3: 更に濃厚な溶液中での7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ −7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンの合成 例1又は2の手順に従って、75mLのキシレン中の、14.81g(0.1モ
ル)の無水フタル酸及び16.30g(0.11モル)の2,2,4−トリメチ
ル−1,3−ペンタンジオール(TMPD)の溶液から、7−イソプロピル−8
,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノ
ネン−5,11−ジオンを製造した。触媒は49.4mgのファスキャット(登録
商標)4100触媒であった。ロータリーエバポレーターでキシレンを除去し、
残渣を蒸留して、11.09gの留出物、b0.5 130〜160℃を得、これは
、蒸気相クロマトグラフィー(vpc)により、84%の7−イソプロピル−8
,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノ
ネン−5,11−ジオン(収率40%)からなっていることが分かった。この蒸
留からの残渣は、17.65gの重量であった。
【0045】例4: 更に薄い溶液中で、触媒の添加無しでの、7−イソプロピル−8,8−ジメチル −8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11 −ジオンの合成 250mLのキシレン中の、114.82g(0.10モル)の無水フタル酸及
び16.31g(0.11モル)の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール(TMPD)の溶液を、例1〜3に記載したようにして96時間加熱し
た。キシレンを、ロータリーエバポレーターで、20トルで68℃の基部温度で
除去した。残渣(30.0g)を30mLのメタノールで希釈し、得られたスラリ
ーを1℃まで冷却し、濾過し、−20℃に冷却したメタノールで洗浄して、15
.9g(収率58%)の7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒド
ロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンを得た。
これは蒸気相クロマトグラフィー(vpc)により99.9%の純度であった。
7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジ
オキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンの回収からのメタノール洗液には
、メタノールを含まない基準で、16.4%の7−イソプロピル−8,8−ジメ
チル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,
11−ジオンが含有されており、一方、元の反応混合物からキシレンを分離した
残渣には、41.2%の7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒド
ロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンが含まれ
ていた。
【0046】例5: 100%モル過剰の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(TM PD)の存在下における7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒド ロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンの合成 250mLのキシレン中の、14.81g(0.1モル)の無水フタル酸及び2
9.27g(0.20モル)の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ
ール(TMPD)の溶液で、前の例の手順を行った。キシレン溶媒を除去した後
の残渣の分析により、この残渣に、41.3%の7−イソプロピル−8,8−ジ
メチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5
,11−ジオン、30.9%のフタル酸とTMPDとのジエステル及び24.0
%のTMPDが含まれていたことが示された。この残渣(28.17g)を、2
〜3トル及び200〜220℃の釜温度で蒸留して、蒸気相クロマトグラフィー
(vpc)により、78.9%のTMPD及び15.5%の7−イソプロピル−
8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロ
ノネン−5,11−ジオンを含有する留出物(12.60g)を得た。この残渣
を冷メタノールで希釈し、濾過し、結晶を冷メタノールで洗浄して、13.21
g(vpcによる純度99.0%;収率48%)の7−イソプロピル−8,8−
ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−
5,11−ジオンを得た。7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒ
ドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンのこの
分離からの残渣及び洗液には、メタノールを含まない基準で、13.1%の7−
イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキ
サベンゾシクロノネン−5,11−ジオン及び52.6%のフタル酸とTMPD
とのジエステルが含まれていた。
【0047】例6: 7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジ オキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンの開環による線状ポリマーの製造 1.994gの再結晶した7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジ
ヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオン及び
8.0mgのジブチル錫オキシドの混合物を、融点(101℃)より少し上の環状
ジエステルでガス抜きしたチューブ内に入れ、真空下で密閉した。このチューブ
を、油浴内で170℃で約96時間加熱した。得られた粘稠な黄色生成物は、室
温で硬いガラス状物に固化した。ゲル相クロマトグラフィーにより、この生成物
には無水フタル酸及び若干の残留モノマーが含まれていたが、ポリマー部分は、
6700の数平均分子量(Mn)及び9600の重量平均分子量(Mw)を有し
ていたことが示された。ガラス転移温度(示差走査熱量測定;第二加熱)は39
.0℃であった。
【0048】例7: 1−(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール)モノフタレートの 製造 40mLのトルエン中の、4.98g(0.033モル)の無水フタル酸及び5
.42g(0.037モル)のTMPDの溶液を撹拌し、80℃で約30時間加
熱した。溶媒を蒸発させ、結晶性残渣を冷トルエンで洗浄し、乾燥させて、5.
95gの2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノフタレートを
得た。粗製2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノフタレート
(1.00g)を、5mLのトルエンから再結晶し、洗浄して、0.95gの純粋
な1−(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール)モノフタレート
、融点(示差走査熱量測定)127.0℃を得た。 分析:C16225 についての計算値:分子量294.1467、実測値(質
量分析法):294.1461。
【0049】例8: 1−(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール)モノフタレートの 7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジ オキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンへの転化 250mLのトルエン中の29.4g(0.100モル)の2,2,4−トリメ
チル−1,3−ペンタンジオールモノフタレートの溶液を、週末を越えて放置し
、32.6mgの触媒ファスキャット(FASCAT)4100(登録商標)を添
加し、この溶液を、ディーンシュタルクトラップ下に102時間還流させた。こ
のとき、1.40mLの水がトラップ内に捕集された。トルエンをロータリーエバ
ポレーターで除去した。蒸気相クロマトグラフィー(vpc)によるこの残渣の
分析によって、この残渣に、72%の7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8
,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノネン−5,11−ジ
オン並びに少量の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(TMP
D)、無水フタル酸、1−(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ル)モノフタレート、3−(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ル)モノフタレート及びフタル酸とTMPDとのジエステルが含まれていたこと
が示された。この残留物(28.9g)を30mLのメタノールで希釈し、純粋の
7−イソプロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジ
オキサベンゾシクロノネン−5,11−ジオンの小さい結晶を播種し、0℃に冷
却し、濾過した。この結晶をメタノールで洗浄した。精製した固体の重量は15
.33gであった。vpcによる分析によって、これは99%純度の7−イソプ
ロピル−8,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベン
ゾシクロノネン−5,11−ジオン(収率55%)であったことが示された。
【0050】 メタノール再結晶からの濾液を蒸発させて、溶媒を除去した。残留油(13.
3g)をvpcによって分析した。これには、より少ない量の、元のトルエン蒸
発からの残留油中に示された成分と一緒に、24.1%の7−イソプロピル−8
,8−ジメチル−8,9−ジヒドロ−7H−6,10−ジオキサベンゾシクロノ
ネン−5,11−ジオンが含まれていた。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(III ): 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成する) の大環状ジエステル。
  2. 【請求項2】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 が、独立に、水素若しくはC1
    4 アルキル基であるか又は任意の隣接する置換基R1 ,R2 ,R3 及びR4
    フェニル環と一緒になって、アントラセン及びナフタレンから選択された縮合芳
    香族環構造を形成する請求項1に記載の大環状ジエステル。
  3. 【請求項3】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 がそれぞれ水素である請求項1に
    記載の大環状ジエステル。
  4. 【請求項4】 場合によっては、触媒の存在下に、2,2,4−トリメチル
    −1,3−ペンタンジオールと式(I): 【化2】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成し、そして
    5 及びR6 は、独立に、ヒドロキシル基、クロリド基又は一緒になったときに
    酸素である) のフタル酸誘導体を、式(III ): 【化3】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成する) のジエステルを製造するのに十分な条件下で接触させる工程を含んでなる大環状
    ジエステルの製造方法。
  5. 【請求項5】 フタル酸誘導体が、無水フタル酸、フタル酸及びフタロイル
    クロリドからなる群から選択される請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 がそれぞれ水素である請求項4に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 触媒がブチルスズ酸である請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 接触工程を共沸蒸留条件下で実施する請求項4に記載の方法
  9. 【請求項9】 2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールと式(
    I)のフタル酸誘導体との接触工程が、前記ジエステルの前に、最初に、式(II
    ): 【化4】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成する) のモノエステルを形成する請求項4に記載の方法。
  10. 【請求項10】 場合によっては、触媒の存在下に、式(II): 【化5】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成する) のモノエステルを、式(III ): 【化6】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成する) の大環状ジエステルを製造するのに十分な条件下で加熱する工程を含んでなる、
    大環状ジエステルの製造方法。
  11. 【請求項11】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 がそれぞれ水素である、請求項
    10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 触媒がブチルスズ酸である請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 加熱工程を共沸蒸留条件下で実施する請求項10に記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 式(III ): 【化7】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成する) のジエステルの開環重合生成物を含むポリマー。
  15. 【請求項15】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 が、独立に、水素若しくはC1 〜C4 アルキル基であるか又はR1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接す
    る置換基が、フェニル環と一緒になって、アントラセン及びナフタレンから選択
    された縮合芳香族環構造を形成する請求項14に記載のポリマー。
  16. 【請求項16】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 がそれぞれ水素である請求項1
    4に記載のポリマー。
  17. 【請求項17】 開環重合生成物が接触開環重合生成物である請求項14に
    記載のポリマー。
  18. 【請求項18】 接触開環重合生成物がジブチル錫オキシドの触媒の存在下
    に製造される請求項14に記載のポリマー。
  19. 【請求項19】 式(II): 【化8】 (式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、独立に、水素、置換若しくは非置換のC 1 〜C10アルキル、アリール若しくはヘテロアリール基、ニトロ基、ハロ基、チ
    オ基又はアミノ基であり、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接する置
    換基は、フェニル環と一緒になったときに、縮合芳香族環構造を形成する) のモノエステル。
  20. 【請求項20】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 が、独立に、水素若しくはC1 〜C4 アルキル基であるか又はR1 ,R2 ,R3 及びR4 の任意の2個の隣接す
    る置換基が、フェニル環と一緒になって、アントラセン及びナフタレンから選択
    された縮合芳香族環構造を形成する請求項19に記載のモノエステル。
  21. 【請求項21】 R1 ,R2 ,R3 及びR4 がそれぞれ水素である請求項1
    9に記載のモノエステル。
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